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技術 眼科用組成物及び白濁・沈殿抑制方法

出願人 ライオン株式会社
発明者 筒井葉月三宅深雪小高明人井上智恵子田淵照人服部学
出願日 2014年8月1日 (6年3ヶ月経過) 出願番号 2014-157469
公開日 2014年12月18日 (5年11ヶ月経過) 公開番号 2014-237686
状態 特許登録済
技術分野 医薬品製剤 化合物または医薬の治療活性 非環式または炭素環式化合物含有医薬
主要キーワード 包装面 過酷試験 白濁物 凍結防止効果 沈殿抑制効果 凍結抑制効果 充填形 疲れ目
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2014年12月18日)のものです。
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解決手段

(A)レチノールパルミチン酸エステルレチノール酢酸エステル及びレチノイン酸から選ばれるビタミンAと、(B)ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールと、(C)トロメタモールと、下記(D)〜(G):(D)グリセリン又はプロピレングリコール、(E)キシリトールソルビトールマンニトール又はトレハロース、(F)リン酸二水素ナトリウム、(G)塩化ナトリウムから選ばれる1種とを含有し、(C)トロメタモールの配合量が、0.001〜5W/V%である眼科用組成物

効果

本発明によれば、ビタミンAが安定に配合されると共に、凍結融解しても白濁沈殿が生じない、外観が安定した眼科用組成物及びこの組成物の凍結融解による白濁・沈殿抑制方法を提供することができる。

概要

背景

ビタミンAは、角膜結膜皮膚粘膜角化症等の予防や治療に有効な成分として注目されている。また、近年では、ビタミンAの角膜・結膜乾燥症等のドライアイ症状に対する効果が報告されている。しかしながら、脂溶性ビタミンであるビタミンAは、空気、光、熱、酸、金属イオン等に非常に敏感であり、特に、水溶液中では極めて不安定であるため、点眼剤等の眼科用組成物に安定に配合することは困難であった。

このように不安定なビタミンAの安定化技術としては、従来、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等の非イオン界面活性剤で安定化する方法(特許文献1,2:特開平5−331056号公報,特開平6−40907号公報参照)や、疎水性抗酸化剤であるビタミンE類で安定化する方法(特許文献3:特開平6−247853号公報参照)、及び容器包装面からの安定化技術(特許文献4:特開2003−113078号公報参照)、高エネルギー乳化により製造する安定化技術(特許文献5:特開2002−332225号公報参照)等が提案されている。

また、ドライアイとは、涙液の質的又は量的異常により、眼球表面上の角結膜障害を受けた状態のことをいう。涙液は油層水層及びムチン層の三層より構成されており、この三層構造の質的量的バランス破壊されることで涙液が不安定となり、角膜に障害が生じ、ドライアイが惹起される。ドライアイ治療においては、この涙液の油層、水層、ムチン層の三層構造を回復させること及び角膜障害を治療することが重要となる。

ビタミンAは、上皮細胞の増殖・分化に必須な物質として知られており、ムチン産生を促進する作用(例えば、非特許文献1:Kubo,Y.,J Jpn Ophthalmol Sci.103,580−583.1999.参照)、角膜創傷治癒する作用(例えば、非特許文献2:Ubels,J.L.,Curr Eye Res.4,1049−1057.1985.参照)が報告されている。このように、ビタミンAは、「涙液ムチン層の回復」及び「角結膜障害の治療」に効果を発揮するドライアイ治療に有用な薬物として期待されている。以上のことから、ドライアイ治療効果の高いビタミンAを含有するドライアイ治療剤が望まれていた。

概要

(A)レチノールパルミチン酸エステルレチノール酢酸エステル及びレチノイン酸から選ばれるビタミンAと、(B)ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールと、(C)トロメタモールと、下記(D)〜(G):(D)グリセリン又はプロピレングリコール、(E)キシリトールソルビトールマンニトール又はトレハロース、(F)リン酸二水素ナトリウム、(G)塩化ナトリウムから選ばれる1種とを含有し、(C)トロメタモールの配合量が、0.001〜5W/V%である眼科用組成物。本発明によれば、ビタミンAが安定に配合されると共に、凍結融解しても白濁沈殿が生じない、外観が安定した眼科用組成物及びこの組成物の凍結融解による白濁・沈殿抑制方法を提供することができる。なし

目的

以上のことから、ドライアイ治療効果の高いビタミンAを含有するドライアイ治療剤が望まれていた

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

(A)レチノールパルミチン酸エステルレチノール酢酸エステル及びレチノイン酸から選ばれるビタミンAと、(B)ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールと、(C)トロメタモールと、下記(D)〜(G):(D)グリセリン又はプロピレングリコール(E)キシリトールソルビトールマンニトール又はトレハロース(F)リン酸二水素ナトリウム(G)塩化ナトリウムから選ばれる1種とを含有し、(C)トロメタモールの配合量が、0.001〜5W/V%であることを特徴とする眼科用組成物

請求項2

(C)〜(G)成分の合計配合量が、0.001〜5W/V%である請求項1記載の眼科用組成物。

請求項3

(B)成分の配合量が、0.4〜5W/V%である請求項1又は2記載の眼科用組成物。

請求項4

(A)成分の配合量が、50,000〜500,000単位/100mLである請求項1〜3のいずれか1項記載の眼科用組成物。

請求項5

カチオン性界面活性剤及び疎水性防腐剤の配合量が、0.004W/V%以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の眼科用組成物。

請求項6

防腐剤無配合である請求項1〜4のいずれか1項記載の眼科用組成物。

請求項7

コンタクトレンズ用である請求項1〜6のいずれか1項記載の眼科用組成物。

請求項8

ドライアイ治療剤である請求項4〜7のいずれか1項記載の眼科用組成物。

請求項9

(A)レチノールパルミチン酸エステル、レチノール酢酸エステル及びレチノイン酸から選ばれるビタミンA、(B)ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールを含有する眼科用組成物に、(C)トロメタモールと、下記(D)〜(G):(D)グリセリン又はプロピレングリコール(E)キシリトール、ソルビトール、マンニトール又はトレハロース(F)リン酸二水素ナトリウム(G)塩化ナトリウムから選ばれる1種とを配合し、(C)トロメタモールの配合量が、0.001〜5W/V%であることを特徴とする凍結融解による白濁沈殿抑制方法

技術分野

0001

本発明は、ビタミンAを含有する眼科用組成物に関し、更に詳述すると、ビタミンAの保存安定性及び凍結融解によっても白濁沈殿が生じない、外観が安定した眼科用組成物、ならびにこの組成物の凍結融解による白濁・沈殿を抑制する方法に関する。さらに、角膜結膜損傷治療効果を有し、ビタミンAを含有するドライアイ治療剤に関するものである。

背景技術

0002

ビタミンAは、角膜・結膜皮膚粘膜角化症等の予防や治療に有効な成分として注目されている。また、近年では、ビタミンAの角膜・結膜乾燥症等のドライアイ症状に対する効果が報告されている。しかしながら、脂溶性ビタミンであるビタミンAは、空気、光、熱、酸、金属イオン等に非常に敏感であり、特に、水溶液中では極めて不安定であるため、点眼剤等の眼科用組成物に安定に配合することは困難であった。

0003

このように不安定なビタミンAの安定化技術としては、従来、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等の非イオン界面活性剤で安定化する方法(特許文献1,2:特開平5−331056号公報,特開平6−40907号公報参照)や、疎水性抗酸化剤であるビタミンE類で安定化する方法(特許文献3:特開平6−247853号公報参照)、及び容器包装面からの安定化技術(特許文献4:特開2003−113078号公報参照)、高エネルギー乳化により製造する安定化技術(特許文献5:特開2002−332225号公報参照)等が提案されている。

0004

また、ドライアイとは、涙液の質的又は量的異常により、眼球表面上の角結膜障害を受けた状態のことをいう。涙液は油層水層及びムチン層の三層より構成されており、この三層構造の質的量的バランス破壊されることで涙液が不安定となり、角膜に障害が生じ、ドライアイが惹起される。ドライアイ治療においては、この涙液の油層、水層、ムチン層の三層構造を回復させること及び角膜障害を治療することが重要となる。

0005

ビタミンAは、上皮細胞の増殖・分化に必須な物質として知られており、ムチン産生を促進する作用(例えば、非特許文献1:Kubo,Y.,J Jpn Ophthalmol Sci.103,580−583.1999.参照)、角膜創傷治癒する作用(例えば、非特許文献2:Ubels,J.L.,Curr Eye Res.4,1049−1057.1985.参照)が報告されている。このように、ビタミンAは、「涙液ムチン層の回復」及び「角結膜障害の治療」に効果を発揮するドライアイ治療に有用な薬物として期待されている。以上のことから、ドライアイ治療効果の高いビタミンAを含有するドライアイ治療剤が望まれていた。

0006

特開平5−331056号公報
特開平6−40907号公報
特開平6−247853号公報
特開2003−113078号公報
特開2002−332225号公報
特開2001−322936号公報

先行技術

0007

Kubo,Y.,J Jpn Ophthalmol Sci.103,580−583.1999.
Ubels,J.L.,Curr Eye Res.4,1049−1057.1985.

発明が解決しようとする課題

0008

本発明者らは、ビタミンAのより高度な安定化、特に、安定性確保が困難なビタミンA高濃度域においても安定な眼科用製剤を得るため検討を行い、優れた安定化成分として、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールを選択した。しかしながら、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールを配合した製剤は、低温保存下、特に凍結した場合において、その融解時に白濁や白色沈殿が生じ、更には凍結融解の繰り返しにより、外観が更に悪化する問題点があることが明らかとなった。通常、点眼剤の保管方法としては、室温での保管冷蔵庫での保管等が考えられる。より極端な場合には、冷蔵庫内低温状態での放置や、冬場寒冷地での放置など、点眼剤が凍結してしまうことも想定される。したがって、冷所保存や凍結融解における保存安定性の向上が求められていた。
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであって、ビタミンAとポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールとを含有する眼科用組成物であって、ビタミンAの保存安定性に優れると共に、凍結融解時においても、白濁・沈殿が生じない、外観が安定した眼科用組成物及びこの組成物の凍結融解による白濁・沈殿抑制方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、ビタミンAの角膜・結膜損傷治療効果が向上したドライアイ治療剤を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0009

本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、(A)ビタミンA及び(B)ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールを含有する眼科用組成物に、(C)〜(G)成分:(C)トロメタモール、(D)多価アルコール、(E)糖類、(F)リン酸及びその塩、並びに(G)1価中性塩から選ばれる1種又は2種以上の成分、好ましくは2種以上を組み合わせて配合することにより、ビタミンAの保存安定性に優れると共に、凍結融解における白濁・沈殿を抑制することができることを見出し、本発明をなすに至ったものである。

0010

凍結融解における白濁・沈殿を抑制する詳細なメカニズムは明確ではないが、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールは、その濃度に対して水溶液のL1ミセル領域が狭く、わずかな濃縮粘稠ゲル状態になりやすい。これに対し、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル等の非イオン界面活性剤は、L1ミセル領域が高濃度側まで広がっており、濃縮効果を受けにくい。すなわち、凍結融解時の白濁・沈殿は、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールに特有の課題である。

0011

ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールのエチレンオキシド鎖水和水が凍結すると、エチレンオキシド鎖の自由体積が減少し、これによりポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール分子充填形は、球状ミセルより曲率が小さな会合状態をとりやすい形へと変化する。既に凍結しているビタミンAの配向偏在を機に、ミセルコア同士凝集し、白濁物となって沈殿するものと考えることもできる。
これに対して、上記白濁・沈殿抑制成分を加えることにより、バルク水の凍結を防止したり、ミセルのエチレンオキシド鎖に浸透することにより、エチレンオキシド鎖の配向を乱し、エチレンオキシド鎖の凍結を防止して、ミセルの会合状態を安定化することにより凍結融解時の白濁・沈殿を防止することができると考えることもできる。

0012

従って、本発明は、下記の眼科用組成物及び該組成物の凍結融解による白濁・沈殿抑制方法を提供する。
[1].(A)ビタミンAと、(B)ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールと、(C)トロメタモール、(D)多価アルコール、(E)糖類、(F)リン酸及びその塩、並びに(G)1価中性塩から選ばれる1種又は2種以上とを含有することを特徴とする眼科用組成物。
[2].(C)〜(G)成分から選ばれる2種以上を含有する[1]記載の眼科用組成物。
[3].(D)成分がグリセリン、(E)成分がキシリトールソルビトールマンニトール又はトレハロース、(F)成分がリン酸二水素ナトリウム、(G)成分が塩化ナトリウムである[1]又は[2]記載の眼科用組成物。
[4].(C)〜(G)成分の合計配合量が、0.001〜5W/V%である[1]〜[3]のいずれかに記載の眼科用組成物。
[5].(B)成分の配合量が、5W/V%以下である[1]〜[4]のいずれかに記載の眼科用組成物。
[6].(A)成分が、レチノールパルミチン酸エステルレチノール酢酸エステル及びレチノイン酸からなる群から選ばれる1種又は2種以上である[1]〜[5]のいずれかに記載の眼科用組成物。
[7].(A)成分の配合量が、50,000〜500,000単位/100mLである[1]〜[6]のいずれかに記載の眼科用組成物。
[8].カチオン性界面活性剤及び疎水性防腐剤の配合量が0.004W/V%以下であることを特徴とする[1]〜[7]のいずれかに記載の眼科用組成物。
[9].防腐剤無配合である[1]〜[7]のいずれかに記載の眼科用組成物。
[10].コンタクトレンズ用である[1]〜[9]のいずれかに記載の眼科用組成物。
[11].ドライアイ治療剤である[7]〜[10]のいずれかに記載の眼科用組成物。
[12].(A)ビタミンA、(B)ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールを含有する眼科用組成物に、(C)トロメタモール、(D)多価アルコール、(E)糖類、(F)リン酸及びその塩、並びに(G)1価中性塩から選ばれる1種又は2種以上を配合することを特徴とする凍結融解による白濁・沈殿抑制方法。

発明の効果

0013

本発明によれば、ビタミンAが安定に配合されると共に、凍結融解しても白濁・沈殿が生じない、外観が安定した眼科用組成物及びこの組成物の凍結融解による白濁・沈殿抑制方法を提供することができる。

0014

本発明の眼科用組成物は、(A)ビタミンAと、(B)ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールと、(C)トロメタモール、(D)多価アルコール、(E)糖類、(F)リン酸及びその塩、並びに(G)1価中性塩から選ばれる1種又は2種以上とを含有するものである。

0015

[(A)ビタミンA]
ビタミンAとしては、ビタミンAそれ自体の他に、ビタミンA油等のビタミンA含有混合物ビタミンA脂肪酸エステル等のビタミンA誘導体等が挙げられる。具体的には、レチノールパルミチン酸エステル、レチノール酢酸エステル、レチノール、レチノイン酸、レチノイド等が挙げられる。中でも、レチノールパルミチン酸エステル、レチノール酢酸エステル、レチノイン酸が好ましい。レチノールパルミチン酸エステルは、通常100万〜180万国際単位(以下、I.U.と略記する)のものが市販されており、具体的には、DSMニュートリションジャパン(株)製レチノールパルミチン酸エステル(170万I.U./g)等が挙げられる。

0016

(A)成分は1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができ、その配合量は、眼科用組成物全量に対して50,000〜500,000単位/100mLが好ましく、50,000〜300,000単位/100mLがより好ましく、100,000〜200,000単位/100mLがさらに好ましい。W(質量)/V(体積)%(g/100mL)で表すと、配合するビタミンAの単位にもよるが、0.03〜0.3W/V%が好ましく、0.03〜0.18W/V%がより好ましく、0.06〜0.12W/V%がさらに好ましい。ビタミンAは、角膜・結膜損傷治療効果、ドライアイ改善、疲れ目・かすみ目の改善効果を有しているが、50,000単位/100mL未満だと、角膜・結膜損傷治療効果が不十分となるおそれがあり、500,000単位/100mLを超えると、副作用の問題が発生するおそれがある。

0017

[(B)ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール]
ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールは特に限定されるものではなく、医薬品添加物規格薬添規)に記載されたものを用いることができる。エチレンオキシド平均重合度は4〜200が好ましく、20〜200がより好ましく、プロピレンオキシドの平均重合度は5〜100が好ましく、20〜70がより好ましく、ブロック共重合体でもランダム重合体でもよい。

0018

具体的には、Lutrol F127(BASF社製)、ユニルーブ70DP−950B(日油(株)製)等のポリオキシエチレン(200)ポリオキシプロピレン(70)グリコール、ポリオキシエチレン(196)ポリオキシプロピレン(67)グリコール(プルロニックF127、別名ポロクサマー407)等、ポリオキシエチレン(120)ポリオキシプロピレン(40)グリコール(プルロニックF−87)、プロノン#188P(日油(株)製)等のポリオキシエチレン(160)ポリオキシプロピレン(30)グリコール(プルロニックF−68、別名ポロクサマー188)、ポリオキシエチレン(42)ポリオキシプロピレン(67)グリコール(プルロニックP123、別名ポロクサマー403)、プロノン#235P(日油(株)製)等のポリオキシエチレン(54)ポリオキシプロピレン(39)グリコール(プルロニックP85)、ポリオキシエチレン(20)ポリオキシプロピレン(20)グリコール(プルロニックL−44)、テトロニック等が挙げられる。中でも、ポリオキシエチレン(200)ポリオキシプロピレン(70)グリコール、ポリオキシエチレン(160)ポリオキシプロピレン(30)グリコール、ポリオキシエチレン(54)ポリオキシプロピレン(39)グリコールが好ましい。

0019

(B)成分は1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。その眼科用組成物中の配合量は、ビタミンAの保存安定性、角膜・結膜損傷治療及びドライアイ治療効果の点から5W/V%以下が好ましく、0.4〜5W/V%がより好ましい。0.4W/V%未満だと、ビタミンA類可溶化が困難となるおそれがある。また、凍結融解時の白濁・沈殿は、(B)成分の配合量が少ないほど起こりにくいため、(B)成分の含有量は5W/V%以下が好ましい。

0020

[(C)〜(G)凍結溶解における白濁・沈殿抑制成分]
(C)トロメタモール
トロメタモールの配合量は、例えば、眼科用組成物中0.001〜5W/V%が好ましく、0.01〜3W/V%がより好ましく、0.1〜2W/V%がさらに好ましい。0.001W/V%以上配合することで、白濁・沈殿抑制をより得ることができる。トロメタモールの量は多いほど白濁・沈殿抑制効果が高いが、5W/V%を超えると、浸透圧が上昇しすぎることにより、刺激感感じる場合がある。
(D)多価アルコール
多価アルコールとしては、グリセリン、プロピレングリコールブチレングリコールポリエチレングリコール等が挙げられる。中でも、グリセリン、プロピレングリコールが好ましく、グリセリンがより好ましい。

0021

多価アルコールの配合量は、例えば、眼科用組成物中0.001〜5W/V%が好ましく、0.005〜3W/V%がより好ましく、0.01〜2W/V%がさらに好ましい。0.001W/V%未満だと、凍結防止効果が弱く、白濁・沈殿抑制されない場合があり、5W/V%を超えると、浸透圧が上昇しすぎる場合がある。

0022

(E)糖類
糖類としては、グルコースシクロデキストリン、キシリトール、ソルビトール、マンニトール、トレハロース等が挙げられる。これらは、d体、l体又はdl体のいずれでもよい。中でも、キシリトール、ソルビトール、マンニトール、トレハロースが好ましく、ソルビトール、マンニトール、トレハロースがより好ましく、マンニトール、トレハロースがさらに好ましい。

0023

糖類の配合量は、例えば、眼科用組成物中0.001〜5W/V%が好ましく、0.005〜3W/V%がより好ましく、0.01〜2W/V%がさらに好ましく、0.05〜1W/V%が特に好ましい。0.001W/V%未満だと、凍結防止効果が弱く、白濁・沈殿抑制されない場合があり、5W/V%を超えると、浸透圧が上昇しすぎる場合がある。

0024

(F)リン酸及びその塩
リン酸及びその塩としては、リン酸、リン酸一ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素ナトリウムリン酸三ナトリウムリン酸水素二ナトリウムリン酸二水素カリウムリン酸水素二カリウム等が挙げられる。中でも、リン酸一ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、リン酸三ナトリウム、リン酸水素二ナトリウムが好ましく、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウムがより好ましく、リン酸水素二ナトリウムがさらに好ましい。リン酸及びその塩の配合量は、例えば、眼科用組成物中0.001〜5W/V%が好ましく、0.005〜3W/V%がより好ましく、0.01〜2W/V%がさらに好ましく、0.05〜1W/V%が特に好ましい。0.001W/V%未満だと、凍結防止効果が弱く、白濁・沈殿抑制されない場合があり、5W/V%を超えると、浸透圧が上昇しすぎる場合がある。

0025

(G)1価中性塩
1価中性塩としては、例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム等が挙げられる。中でも、塩化ナトリウムが好ましい。1価中性塩の配合量は、眼科用組成物中0.001〜5W/V%が好ましく、0.01〜3W/V%がより好ましく、0.1〜2W/V%がさらに好ましく、0.1〜1W/V%が特に好ましい。0.001W/V%未満だと、凍結防止効果が弱く、白濁・沈殿抑制されない場合があり、5W/V%を超えると、浸透圧上昇しすぎる場合がある。

0026

白濁・沈殿抑制成分としては、(C)トロメタモールが好ましい。これらの白濁・沈殿抑制成分は1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができ、例えば、(D)成分の2種以上を併用する等、同じ成分の2種以上を組み合わせてもよい。2種以上組み合わせると、バルク水及びエチレンオキシド鎖水和水の凍結抑制効果相乗効果が得られる点からより好ましい。これらの成分のなかでも、とりわけ(C)トロメタモールと、他の成分を組み合わせることが好ましく、グリセリン、トロメタモール、トレハロースのうちの2種以上、特にグリセリン及びトロメタモールを用いることがポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールのエチレンオキシド鎖水和水の凍結防止効果の点から好ましい。例えば、トロメタモールは、バルク水の凍結防止のみならず、ミセルのエチレンオキシド鎖に結合することにより、グリセリンについても、エチレンオキシド鎖に浸透することにより、エチレンオキシド鎖の配向を乱し、エチレンオキシド鎖の凍結を防止すると考えられる。本発明の眼科用組成物には、ビタミンAの保存安定性向上の点から、トロメタモールを配合することが好ましい。このメカニズムは明らかではないが、例えば、以下のようにも考えられる。ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールは、ポリオキシエチレン(EO)鎖とポリオキシプロピレン(PO)鎖を持つ非イオン性界面活性剤である。EO鎖を外側、PO鎖を内側にしてビタミンAを包み込み、ミセルを形成する。トロメタモールが共存すると、トロメタモール中に存在する−NH2基が、EO鎖のエーテル結合直接結合するため、ミセルの構造を強固にする。さらにトロメタモールは、ミセル外側のEO鎖と結合することにより、ミセル構造を強固にして自由度を低下させ、その結果、ミセル内部のPO鎖の分子運動性を低下させる。以上のことから、トロメタモールは、ビタミンAとポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールとから形成されたミセルの安定化に寄与し、結果としてビタミンAの保存安定性にも寄与すると考えられる。

0027

これら(C)〜(G)成分を合計した配合量は、眼科用組成物中0.001〜5W/V%が好ましいが、特に2種併用するときは、眼科用組成物中0.01〜5W/V%がより好ましく、さらに好ましくは0.1〜4W/V%であり、特に好ましくは0.5〜3W/V%であり、とりわけ好ましくは1〜3W/V%である。また、3種以上併用するときは、0.01〜5W/V%がより好ましく、さらに好ましくは0.1〜4W/V%である。

0028

また、(A)成分1質量部あたり、(C)〜(G)成分の合計が0.02〜200質量部が好ましい。
さらに、(A)+(B)成分1質量部あたり、(C)〜(G)成分の合計が0.001〜20質量部が好ましい。

0029

[その他の成分]
本発明の眼科用組成物には、前記成分の他、眼科用組成物に配合する各種成分を、本発明の効果を損なわない範囲で配合することができる。これらの成分としては、(B)成分以外の界面活性剤緩衝剤、粘稠剤、pH調整剤防腐剤等張化剤安定化剤清涼化剤、薬物、水等が挙げられる。これらは、それぞれ1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができ、適量を配合することができる。

0030

(i)(B)成分以外の界面活性剤
(B)成分以外の界面活性剤には、例えば、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル等の非イオン界面活性剤、アルキルジアミノエチルグリシンなどのグリシン型両性界面活性剤等が挙げられる。これらの配合量は、眼科用組成物中0.0001〜10W/V%が好ましく、より好ましくは0.005〜5W/V%である。但し、角膜・結膜損傷治療及びドライアイ治療効果の点から、これらの界面活性剤の量は少ないほうがよく、0.5W/V%以下が好ましい。

0031

(ii)防腐剤
防腐剤は本発明の効果を損なわない範囲で配合することもできるが、本発明の眼科用組成物は、眼刺激の点から防腐剤を含有しない防腐剤無配合とすることが好ましい。防腐剤としては、例えば、塩化ベンザルコニウム塩化ベンゼトニウムソルビン酸又はその塩、パラオキシ安息香酸エステルメチルパラベンエチルパラベンプロピルパラベン等)、グルコン酸クロルヘキシジンチメロサールフェニルエチルアルコール塩酸アルキルジアミノエチルグリシン塩酸ポリヘキサニド塩化ポリドロニウム等が挙げられる。防腐剤の眼科用組成物全量に対する配合量は、例えば、0.00001〜5W/V%であり、好ましくは0.0001〜3W/V%、さらに好ましくは0.001〜2W/V%である。

0032

但し、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム等のカチオン性界面活性剤、パラベン(メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン等)、クロロブタノール等の疎水性防腐剤は、ビタミンAの角膜・結膜損傷治療を阻害する作用が知見される。従って、これらの配合量は、組成物中0.004W/V%以下が好ましく、0.003W/V%以下がより好ましく、これらを含有せず、無配合とすることがより好ましい。これらが角膜・結膜損傷治療効果を阻害する機構は明らかではないが、(B)ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールは、EO鎖を外側、PO鎖を内側にしてビタミンAを包み込みミセルを形成する。このミセルが角膜表面吸着し、角膜内部にビタミンAが吸収される。カチオン性界面活性剤は界面活性能により、また疎水性防腐剤は疎水性が高いことにより、ミセル表面の状態を変えてしまうことから、ビタミンAの角膜への吸着が阻害され、その結果、角膜・結膜損傷治療効果及びドライアイ改善を阻害することが考えられる。一方、ソルビン酸又はその塩等の親水性が高いものは、ミセル内部状態に影響を与えないため、ビタミンAの吸収促進効果を阻害しない。

0033

防腐剤無配合にした場合の防腐力は、エデト酸ナトリウムホウ酸及びトロメタモールから1種以上、好適には2種以上組み合わせ配合するとよい。また、ユニットドーズ容器、フィルター付容器にした場合にも、防腐剤無配合とすることができる。

0034

(iii)緩衝剤
緩衝剤としては、例えば、ホウ酸又はその塩(ホウ砂等)、クエン酸又はその塩(クエン酸ナトリウム等)、酒石酸又はその塩(酒石酸ナトリウム等)、グルコン酸又はその塩(グルコン酸ナトリウム等)、酢酸又はその塩(酢酸ナトリウム等)、各種アミノ酸等(イプシロンアミノカプロン酸アスパラギン酸カリウムアミノエチルスルホン酸グルタミン酸グルタミン酸ナトリウム等)等が挙げられる。また、(C)成分のトロメタモールは緩衝剤としても使用でき、低刺激、かつ組成物の防腐効果の点から好ましい。さらに、ホウ酸、ホウ砂を併用すると、特に高い防腐効果が得られる。なお、本発明においては、ホウ酸、トロメタモール、クエン酸又はその塩を配合すると、さらにビタミンAの安定性が向上する。緩衝剤の配合量は、眼科用組成物中0.001〜10W/V%が好ましく、より好ましくは0.01〜5W/V%である。

0035

(iv)粘稠剤
粘稠剤としては、例えば、ポリビニルピロリドンヒドロキシエチルセルロースヒドロキシプロピルメチルセルロースメチルセルロースポリビニルアルコールヒアルロン酸ナトリウムコンドロイチン硫酸ナトリウムポリアクリル酸カルボキシビニルポリマー等が挙げられる。これらを配合することにより、滞留性が高まり角膜・結膜損傷治癒効果がより向上する。粘稠剤の眼科用組成物全量に対する配合量は、例えば、0.001〜10W/V%、好ましくは0.001〜5W/V%、さらに好ましくは0.01〜3W/V%である。

0036

(v)pH調整剤
pH調整剤としては、無機酸又は無機アルカリ剤を使用することが好ましい。例えば、無機酸としては(希)塩酸が挙げられる。無機アルカリ剤としては、水酸化ナトリウム水酸化カリウム炭酸ナトリウム炭酸水素ナトリウム等が挙げられる。これらの中でも、塩酸、水酸化ナトリウムが好ましい。本発明の眼科用組成物のpH(20℃)は、4.0〜9.0が好ましく、より好ましくは5.0〜8.0であり、さらに好ましくは6.0〜8.0である。なお、本発明において、pHの測定は20℃でpH浸透圧計(HOSM−1,東亜ディーケーケー(株)製)を用いて行う。pH調整剤の眼科用組成物全量に対する配合量は、例えば、0.00001〜10W/V%であり、好ましくは0.0001〜5W/V%、さらに好ましくは0.001〜3W/V%である。

0037

(vi)等張化剤
等張化剤としては、例えば、塩化カルシウム塩化マグネシウム等が挙げられる。等張化剤の眼科用組成物全量に対する配合量は、例えば、0.001〜5W/V%であり、好ましくは0.01〜3W/V%、さらに好ましくは0.1〜2W/V%である。

0038

(vii)安定化剤
安定化剤としては、例えば、エデト酸ナトリウム、シクロデキストリン、亜硫酸塩ジブチルヒドロキシトルエン等が挙げられる。なお、本発明においては、安定化剤を配合すると、さらにビタミンAの安定性が向上する。安定化剤の眼科用組成物全量に対する配合量は、例えば、0.001〜5W/V%であり、好ましくは0.01〜3W/V%、さらに好ましくは0.1〜2W/V%である。

0039

(viii)清涼化剤
清涼化剤としては、例えば、メントールカンフルボルネオールゲラニオールシネオールリナロール等が挙げられる。清涼化剤の配合量は、眼科用組成物中、化合物の総量として、0.0001〜5W/V%が好ましく、0.001〜2W/V%がより好ましく、0.005〜1W/V%がさらに好ましく、0.007〜0.8W/V%が特に好ましい。

0040

(ix)薬物(薬学的有効成分)
薬物(薬学的有効成分)としては、例えば、充血除去剤(例えば、塩酸ナファゾリン塩酸テトラヒドロゾリン塩酸フェニレフリンエピネフリン塩酸エフェドリンdl−塩酸メチルエフェドリン硝酸テトラヒドロゾリン硝酸ナファゾリン等);消炎収斂剤(例えば、メチル硫酸ネオスチグミン、ε−アミノカプロン酸、アラントイン塩化ベルベリン硫酸亜鉛乳酸亜鉛塩化リゾチームグリチルリチン酸二カリウムグリチルリチン酸アンモニウムグリチルレチン酸サリチル酸メチルトラネキサム酸アズレンスルホン酸ナトリウム等);抗ヒスタミン剤(例えば、塩酸イプロヘプチン、塩酸ジフェンヒドラミンジフェンヒドラミン、塩酸イソチペンジルマレイン酸クロルフェニラミン等);抗アレルギー剤(例えば、クロモグリク酸ナトリウムフマル酸ケトチフェン等);水溶性ビタミン活性型ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12等);アミノ酸(例えば、L−アスパラギン酸カリウム、L−アスパラギン酸マグネシウム、アミノエチルスルホン酸、コンドロイチン硫酸ナトリウム等、グルタチオン等);サルファ剤殺菌剤(例えば、イオウイソプロピルメチルフェノールヒノキチオール等);局所麻酔剤(例えば、リドカイン塩酸リドカイン塩酸プロカイン塩酸ジブカイン等);散瞳剤(例えば、トロピカミド等)を適宜配合することができる。

0041

眼科用組成物中のこれらの成分の配合量は、製剤の種類、薬物の種類などに応じて適宜選択され、各種成分の配合量は当該技術分野で既知である。例えば、製剤全体に対して0.00001以上、特に0.0001〜30W/V%であり、好ましくは0.001〜10W/V%程度の範囲から選択できる。より具体的には、各成分の眼科用組成物全量に対する配合量は、例えば以下の通りである。

0042

充血除去剤であれば、例えば、0.0001〜0.5W/V%、好ましくは0.0005〜0.3W/V%、さらに好ましくは0.001〜0.1W/V%である。
消炎・収斂剤であれば、例えば、0.0001〜10W/V%、好ましくは0.0001〜5W/V%である。
抗ヒスタミン剤であれば、例えば、0.0001〜10W/V%、好ましくは0.001〜5W/V%である。
水溶性ビタミンであれば、例えば、0.0001〜1W/V%、好ましくは0.0001〜0.5W/V%である。
アミノ酸であれば、例えば、0.0001〜10W/V%、好ましくは0.001〜3W/V%である。
サルファ剤、殺菌剤であれば、例えば、0.00001〜10W/V%、好ましくは0.0001〜10W/V%である。
局所麻酔剤であれば、例えば、0.001〜1W/V%、好ましくは0.01〜1W/V%である。

0043

本発明の眼科用組成物は、そのまま液剤としてもよく、懸濁剤ゲル剤等に調製してもよい。使用形態としては、具体的には、点眼剤(例えば、一般用点眼剤、コンタクトレンズ用点眼剤等)、洗眼剤(一般用洗眼剤、コンタクトレンズをはずした後に使用する洗眼剤等)、コンタクトレンズ装着液コンタクトレンズ取り外し液等が挙げられる。

0044

コンタクトレンズ使用者は、コンタクトレンズの使用による眼の乾燥などの理由から、角膜・結膜が損傷しやすく、ドライアイ症状を発症している場合が多い。これに対し、本発明の眼科用組成物に配合しているビタミンAはドライアイ改善効果を有しているため、コンタクトレンズ使用者が本発明の眼科用組成物を使用することにより、ドライアイ改善効果が期待できる。それゆえ、本発明の眼科用組成物はコンタクトレンズ用とすることが好ましい。防腐剤の量が制限されていることから、特にソフトコンタクトレンズ用であることが好ましい。

0045

本発明の眼科用組成物は、優れた角膜・結膜損傷治療効果を有するため、ドライアイ治療剤として用いることができる。本発明のドライアイ治療剤は、1回30〜60μL、1日3〜6回を点眼することにより、その効果をより発揮することができる。

0046

本発明の眼科用組成物は液状であって、その粘度は、点眼剤の場合、1〜50mPa・sが好ましく、1〜30mPa・sがより好ましく、1〜20mPa・sがさらに好ましく、1〜5mPa・sがさらに好ましい。なお、粘度測定は、20℃でE型粘度計(VISCONIC ELD−R,東京計器(株))を用いて行う。

0047

本発明の眼科用組成物は、その調製方法については特に制限されるものではないが、例えば、ビタミンAをポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールにより精製水に可溶化し、次いで、各配合成分を加えてpHを調整して得ることができる。その後、適当な容器、例えばポリエチレンテレフタレート製の容器等に無菌充填することができる。

0048

本発明は、(A)ビタミンA、(B)ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールを含有する眼科用組成物に、(C)トロメタモール(D)多価アルコール、(E)糖類、(F)リン酸及びその塩、並びに(G)1価中性塩から選ばれる1種又は2種以上を配合する、凍結融解による白濁・沈殿抑制方法を提供する。この白濁・沈殿抑制方法において、成分や配合量は上述と同じである。

0049

以下、実施例、比較例及び試験例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。

0050

[実施例1〜48、比較例1〜3]
表1〜11に示す組成の眼科用組成物(点眼剤)を調製し、下記評価を行った。結果を表中に併記する。

0051

<外観安定性(凍結融解後の外観観察)>
眼科用組成物(点眼剤)をポリエチレンテレフタレート製の目薬容器充填(N=3)し、凍結(−20℃)・融解(25℃)の操作を5回繰り返し、以下の基準に従い評価した。
評価基準
5:5回目において、液は澄明であり、白濁・沈殿が生じていない
4:4回目において、液は澄明であり、白濁・沈殿が生じていないが、
5回目において、白濁もしくは沈殿が生じている
3:3回目において、液は澄明であり、白濁・沈殿が生じていないが、
4回目において、白濁もしくは沈殿が生じている
2:2回目において、液は澄明であり、白濁・沈殿が生じていないが、
3回目において、白濁もしくは沈殿が生じている
1:1回目において、白濁もしくは沈殿が生じている
ここで、澄明とは、「濁りがなく、透きとおっていること」をいう。

0052

<VA安定性(レチノールパルミチン酸エステル残存率(%))>
眼科用組成物中のレチノールパルミチン酸エステル含量を、製造直後及び40℃・75%RHで6ヶ月保存後(過酷試験)に測定した。測定は、高速液体クロマトグラフ法を用いて行った。得られたレチノールパルミチン酸エステル含量から、下記式に基づき、レチノールパルミチン酸エステル残存率(%)を算出した。
レチノールパルミチン酸エステル残存率(%)={保存後のレチノールパルミチン酸エステル含量/製造直後のレチノールパルミチン酸エステル含量}×100
<評価>
◎:70%以上
○:65%以上70%未満
△:60%以上65%未満
×:60%未満

0053

<角膜・結膜損傷治療効果>
ウサギヘプタノール処理(ヘプタノール/エタノール=8:2(容量比混液を片眼200μL滴下)を行い、ウサギの角膜・結膜上皮に障害を与えたモデルを作製した。その後、試料を11日間(6回(100μL/回)/日)連続して点眼した。点眼期間中、定期的にフルオレセイン染色(2%フルオレセイン片眼50μL滴下)を行い、角膜・結膜損傷治療効果を、Lenp判定基準に従い、15点満点(ヘプタノール処理直後スコアを15点とし、改善に向かうに従いスコアは減少する)で評価した。表1〜11に、5日目の評価結果を示した。

0054

*1:ユニルーブ70DP−950B、薬添規(日油(株)製)又はLutrol F1
27、薬添規(BASF社製)

0055

*1:ユニルーブ70DP−950B、薬添規(日油(株)製)又はLutrol F1
27、薬添規(BASF社製)

0056

*1:ユニルーブ70DP−950B、薬添規(日油(株)製)又はLutrol F1
27、薬添規(BASF社製)

0057

*1:ユニルーブ70DP−950B、薬添規(日油(株)製)又はLutrol F1
27、薬添規(BASF社製)

0058

*1:ユニルーブ70DP−950B、薬添規(日油(株)製)又はLutrol F1
27、薬添規(BASF社製)

0059

*1:ユニルーブ70DP−950B、薬添規(日油(株)製)又はLutrol F1
27、薬添規(BASF社製)

0060

*1:ユニルーブ70DP−950B、薬添規(日油(株)製)又はLutrol F1
27、薬添規(BASF社製)

0061

*1:ユニルーブ70DP−950B、薬添規(日油(株)製)又はLutrol F1
27、薬添規(BASF社製)

0062

*1:ユニルーブ70DP−950B、薬添規(日油(株)製)又はLutrol F1
27、薬添規(BASF社製)

0063

*1:ユニルーブ70DP−950B、薬添規(日油(株)製)又はLutrol F1
27、薬添規(BASF社製)

0064

*1:ユニルーブ70DP−950B、薬添規(日油(株)製)又はLutrol F1
27、薬添規(BASF社製)

0065

[試験例1〜12]
表12,13に示す組成の眼科用組成物(点眼剤)を、ビタミンA、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、抗酸化剤を85℃で予備溶解し、その予備溶解物を85℃に加温した滅菌精製水に可溶化し、冷却後、トロメタモールなどの水溶性配合成分を加え、pH(20℃)を調整して眼科用組成物を得た。得られた眼科用組成物15mLを、15mL用フィルター付き点眼容器(ポリエチエレンテレフタレート製)に充填した。なお、試験例1〜12の眼科用組成物は十分な防腐力を有していた。得られた眼科用組成物について、上記角膜・結膜損傷治療効果の評価を行った。結果を表中に併記する。

0066

*1:ユニルーブ70DP−950B、薬添規(日油(株)製)又はLutrol F1
27、薬添規(BASF社製)
*2:プロノン#188P、薬添規、日本油脂(株)
*3:プロノン#235P、薬添規、日本油脂(株)

実施例

0067

*1:ユニルーブ70DP−950B、薬添規(日油(株)製)又はLutrol F1
27、薬添規(BASF社製)
*2:プロノン#188P、薬添規、日本油脂(株)
*3:プロノン#235P、薬添規、日本油脂(株)

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