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技術 光走査装置

出願人 株式会社デンソー
発明者 西川英昭柘植明夫大山浩市
出願日 2013年5月31日 (4年5ヶ月経過) 出願番号 2013-115749
公開日 2014年12月15日 (2年11ヶ月経過) 公開番号 2014-235260
状態 特許登録済
技術分野 機械的光走査系 レンズ以外の光学要素 機械的光制御・光スイッチ マイクロマシン
主要キーワード 周期的加 正負逆転 角度振幅 傾斜駆動 固定リブ 吸引反発力 熱アクチュエータ 振動電流

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図面 (9)

課題

光ビーム焦点距離を調整する際の応答性を好適に高めることが可能な光走査装置を提供する。

解決手段

光走査部5は、振動板10と、振動板10に支持されて光ビームを反射させる反射面30aを有するミラー部30と、振動板10を振動させるための第1駆動機構と、ミラー部30の反射面30aで反射された光ビームの焦点距離を調整するための第2駆動機構とを備える。第2駆動機構は、通電されたミラー駆動コイル41とミラー静磁界発生部42の静磁界との相互作用としての吸引反発力によってミラー部30を変形させるように構成されている。駆動制御部6は、反射面30aの曲率半径が光ビームの焦点距離に応じた目標値となるように、ミラー部30を変形させるための変形駆動電流をミラー駆動コイル41に供給する。このため、ミラー駆動コイル41に変形駆動電流を供給すると吸引反発力によって直ちにミラー部30を変形させることができる。

背景

近年、光走査装置小型化を目的として、MEMS(Micro Electro MechanicalSystem)技術を利用した光走査装置が種々提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この種の光走査装置は、様々な分野に適用することが可能であり、車両分野に適用する場合、例えば車両の周辺障害物等を検知するためのレーダ光の照射に用いられたり、車両のフロントガラス等に画像を表示するための映像光の照射に用いられたりする。

例えばこのような車両分野では、障害物検知精度上げるためにレーダ光の焦点距離を障害物の位置に応じて調整させたり、表示画像視認性を高めるために映像光の焦点距離をフロントガラスの自由曲面における照射位置に応じて調整させたりするニーズがある。

ここで、特許文献2には、反射ミラー反射された光ビームの焦点距離を調整するための駆動機構として、振動板における反射ミラーの近接部を加熱することにより変形させ、これにより反射ミラーの曲率半径を変化させる機構(以下「熱アクチュエータ」という)が開示されている。

概要

光ビームの焦点距離を調整する際の応答性を好適に高めることが可能な光走査装置を提供する。光走査部5は、振動板10と、振動板10に支持されて光ビームを反射させる反射面30aを有するミラー部30と、振動板10を振動させるための第1駆動機構と、ミラー部30の反射面30aで反射された光ビームの焦点距離を調整するための第2駆動機構とを備える。第2駆動機構は、通電されたミラー駆動コイル41とミラー静磁界発生部42の静磁界との相互作用としての吸引反発力によってミラー部30を変形させるように構成されている。駆動制御部6は、反射面30aの曲率半径が光ビームの焦点距離に応じた目標値となるように、ミラー部30を変形させるための変形駆動電流をミラー駆動コイル41に供給する。このため、ミラー駆動コイル41に変形駆動電流を供給すると吸引反発力によって直ちにミラー部30を変形させることができる。

目的

本発明は、上記懸念等に鑑みてなされたものであり、従来構成と比べて光ビームの焦点距離を調整する際の応答性を好適に高めることが可能な光走査装置の提供を目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

光ビーム走査する光走査装置(1)であって、固定部に第1梁部(11)を介して振動可能に支持された振動板(10)と、前記振動板に支持されて前記光ビームを反射させる反射面(30a)を有するミラー部(30)と、前記振動板を振動させるための第1駆動機構(20)と、前記反射面で反射された前記光ビームの焦点距離を調整するための第2駆動機構(40)と、前記第1駆動機構および前記第2駆動機構を駆動制御する駆動制御手段(6)と、を備え、前記第2駆動機構は、前記反射面に対する裏面側で前記ミラー部に対向配置され、該ミラー部の裏面に対する垂直方向静磁界を発生するミラー静磁界発生部(42)と、前記反射面に対する裏面側で前記ミラー部に敷設され、通電により前記ミラー静磁界発生部の静磁界と同一方向または反対方向の磁界を発生するミラー駆動コイル(41)と、を有し、通電された前記ミラー駆動コイルと前記ミラー静磁界発生部の静磁界との相互作用としての吸引反発力によって前記ミラー部を変形させるように構成されており、前記駆動制御手段は、前記反射面の曲率半径が前記光ビームの焦点距離に応じた目標値となるように、前記ミラー部を変形させるための変形駆動電流を前記ミラー駆動コイルに供給することを特徴とする光走査装置。

請求項2

前記ミラー静磁界発生部は、当該ミラー静磁界発生部の静磁界が前記振動板における前記ミラー部の近接部(120)に対しても作用する大きさに形成されており、前記第1駆動機構は、前記振動板における前記近接部に敷設され、通電により前記ミラー駆動コイルに発生する磁界とは反対方向の磁界を発生するサブ駆動コイル(61)を有し、通電された前記サブ駆動コイルと前記ミラー静磁界発生部の静磁界との相互作用としての吸引反発力によって、前記ミラー部の変形に伴って前記振動板が変位しようとする方向とは逆向きの力を前記振動板に与えるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の光走査装置。

請求項3

前記第1駆動機構は、前記ミラー静磁界発生部に離間して配置され、前記振動板に作用する方向に静磁界を発生するメイン静磁界発生部(22)と、前記振動板において前記メイン静磁界発生部に対向する位置に少なくとも一部が敷設されたメイン駆動コイル(21)と、を有し、通電された前記メイン駆動コイルと前記メイン静磁界発生部の静磁界との相互作用によって該振動板を振動させるように構成されており、前記駆動制御手段は、前記メイン駆動コイルに対する電流制御を行うことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の光走査装置。

請求項4

前記駆動制御手段は、前記振動板の振幅が前記光ビームの走査領域に応じた目標値となるように、該振動板に周期的加振力を与えるための振動駆動電流を前記メイン駆動コイルに供給することを特徴とする請求項3に記載の光走査装置。

請求項5

前記振動板は、矩形状に形成されており、前記メイン静磁界発生部は、前記振動板の板面に対する平行方向に静磁界を発生し、前記第1駆動機構は、通電された前記メイン駆動コイルと前記メイン静磁界発生部の静磁界との相互作用としてのローレンツ力によって前記振動板を振動させることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の光走査装置。

請求項6

前記振動板は、H形状に形成されており、前記メイン静磁界発生部は、前記振動板の板面に対する垂直方向に静磁界を発生し、前記メイン駆動コイルは、通電により前記メイン静磁界発生部の静磁界と同一方向または反対方向の磁界を発生し、前記第1駆動機構は、通電された前記メイン駆動コイルと前記メイン静磁界発生部の静磁界との相互作用としての吸引反発力によって前記振動板を振動させるように構成されていることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の光走査装置。

請求項7

前記ミラー部は、前記振動板に第2梁部(12)を介して振動可能に支持されており、前記駆動制御手段は、前記第1梁部を回転軸として前記振動板を振動させるための第1振動駆動電流と、前記第2梁部を回転軸として前記ミラー部を振動させるための第2振動駆動電流とを前記メイン駆動コイルに供給することを特徴とする請求項3ないし請求項6のいずれか1項に記載の光走査装置。

請求項8

前記ミラー部と前記振動板との間に配置された内ジンバル(60)を備え、前記内ジンバルは、前記振動板に第2梁部(12)を介して振動可能に支持されており、前記ミラー部は、前記内ジンバルに第3梁部(13)を介して振動可能に支持されており、前記駆動制御手段は、前記ミラー部、前記内ジンバルおよび前記振動板からなる振動系を同時に励振するための前記振動駆動電流を前記メイン駆動コイルに供給することを特徴とする請求項3ないし請求項6のいずれか1項に記載の光走査装置。

技術分野

0001

本発明は、光ビーム走査する光走査装置に関する。

背景技術

0002

近年、光走査装置の小型化を目的として、MEMS(Micro Electro MechanicalSystem)技術を利用した光走査装置が種々提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この種の光走査装置は、様々な分野に適用することが可能であり、車両分野に適用する場合、例えば車両の周辺障害物等を検知するためのレーダ光の照射に用いられたり、車両のフロントガラス等に画像を表示するための映像光の照射に用いられたりする。

0003

例えばこのような車両分野では、障害物検知精度上げるためにレーダ光の焦点距離を障害物の位置に応じて調整させたり、表示画像視認性を高めるために映像光の焦点距離をフロントガラスの自由曲面における照射位置に応じて調整させたりするニーズがある。

0004

ここで、特許文献2には、反射ミラー反射された光ビームの焦点距離を調整するための駆動機構として、振動板における反射ミラーの近接部を加熱することにより変形させ、これにより反射ミラーの曲率半径を変化させる機構(以下「熱アクチュエータ」という)が開示されている。

先行技術

0005

特開2011−203575号公報
特許第4476080号公報

発明が解決しようとする課題

0006

しかしながら、光走査装置において前記した熱アクチュエータを用いると、加熱温度を設定してから実際に設定温度に到達して所望の変形量が得られるまでの時間が比較的かかるため、光ビームの焦点距離を調整する際の応答速度が遅くなり、こういった応答速度の遅延が光ビームの走査速度の遅延を引き起こし、障害物検知や画像表示等を好適に行えなくなるかもしれないという懸念があった。

0007

本発明は、上記懸念等に鑑みてなされたものであり、従来構成と比べて光ビームの焦点距離を調整する際の応答性を好適に高めることが可能な光走査装置の提供を目的とする。

課題を解決するための手段

0008

上記目的を達成するためになされた本発明は、光ビームを走査する光走査装置であって、固定部に第1梁部を介して振動可能に支持された振動板と、振動板に支持されて光ビームを反射させる反射面を有するミラー部と、振動板を振動させるための第1駆動機構と、ミラー部の反射面で反射された光ビームの焦点距離を調整するための第2駆動機構と、第1駆動機構および第2駆動機構を駆動制御する駆動制御手段とを備える。

0009

このうち、第2駆動機構は、ミラー部の裏面に対する垂直方向静磁界を発生するミラー静磁界発生部と、通電によりミラー静磁界発生部の静磁界と同一方向または反対方向の磁界を発生するミラー駆動コイルとを有し、通電されたミラー駆動コイルとミラー静磁界発生部の静磁界との相互作用としての吸引反発力によってミラー部を変形させるように構成されている。

0010

なお、ミラー静磁界発生部は、ミラー部の反射面に対する裏面側でミラー部に対向配置され、ミラー駆動コイルは、ミラー部の反射面に対する裏面側でミラー部に敷設されている。

0011

そして、駆動制御手段は、反射面の曲率半径が光ビームの焦点距離に応じた目標値となるように、ミラー部を変形させるための電流(以下「変形駆動電流」という)をミラー駆動コイルに供給する。

0012

つまり、本発明では、ミラー駆動コイルに変形駆動電流が供給されると、ミラー駆動コイルに発生する磁界とミラー静磁界発生部の静磁界とによって、異極間で働く吸引力または同極間で働く反発力(吸引反発力)を作用させることでミラー部が変形し、これにより、ミラー部の反射面の曲率半径が変化することで、ミラー部の反射面で反射された光ビームの焦点距離が変更されることになる。

0013

したがって、本発明によれば、前記した熱アクチュエータのように加熱温度を設定してから実際に設定温度に到達するまでの時間を待つことなく、ミラー駆動コイルに変形駆動電流を供給すると、直ちに前記した吸引反発力によってミラー部を変形させる(ひいては反射面の曲率半径を変化させる)ことができるため、従来構成と比べて光ビームの焦点距離を調整する際の応答性を好適に高めることができる。

0014

なお、反射面の曲率半径と光ビームの焦点距離との関係性シミュレーション等により予め求めておくことができ、さらに反射面の曲率半径(ひいては光ビームの焦点距離)と変形駆動電流の値との関係性は実験等により予め求めておくことができる。よって、駆動制御手段は、これらの関係性に基づいて、反射面の曲率半径が光ビームの焦点距離に応じた目標値となる変形駆動電流の値を設定することができる。

0015

また、本発明において、ミラー静磁界発生部は、その静磁界が少なくともミラー駆動コイルに対して作用する大きさに形成されていればよいが、その静磁界が振動板におけるミラー部の近接部に対しても作用する大きさに形成されていてもよい。

0016

後者の場合、第1駆動機構は、振動板における前記した近接部に敷設されて通電によりミラー駆動コイルに発生する磁界とは反対方向の磁界を発生するサブ駆動コイルを有し、通電されたサブ駆動コイルとミラー静磁界発生部の静磁界との相互作用としての吸引反発力によって、ミラー部の変形に伴って振動板が変位しようとする方向とは逆向きの力を振動板に与えるように構成されているとよい。

0017

このような構成によれば、振動板を振動させながらミラー部を変形させる際に、ミラー部に振動板が引っ張られて変位してしまうことを抑制することができるため、光ビームを走査させながら光ビームの焦点距離の調整を行う際に、光ビーム走査の精度を好適に維持させることができる。

0018

ところで、本発明において、第1駆動機構は、少なくとも振動板を振動させるための機構であればよいが、例えば、以下のように構成されてもよい。
即ち、第1駆動機構は、ミラー静磁界発生部に離間して配置されて振動板に作用する方向に静磁界を発生するメイン静磁界発生部と、振動板においてメイン静磁界発生部に対向する位置に少なくとも一部が敷設されたメイン駆動コイルとを有し、通電されたメイン駆動コイルとメイン静磁界発生部の静磁界との相互作用によって該振動板を振動させるように構成されており、駆動制御手段は、メイン駆動コイルに対する電流制御を行う。

0019

この場合、複数の静磁界発生部と駆動コイルとによって第1駆動機構および第2駆動機構を構成できるため、光走査装置の構成を比較的簡易なものとすることができる。
また、駆動制御手段は、振動板の振幅が光ビームの走査領域に応じた目標値となるように、振動板に周期的加振力を与えるための電流(以下「振動駆動電流」という)をメイン駆動コイルに供給してもよい。

0020

なお、振動板の振幅と光ビームの走査領域との関係性はシミュレーション等により予め求めておくことができ、さらに振動板の振幅(ひいては光ビームの走査領域)と振動駆動電流の値との関係性は実験等により予め求めておくことができる。よって、駆動制御手段は、これらの関係性に基づいて、振動板の振幅が光ビームの走査領域に応じた目標値となる振動駆動電流の値を設定することができる。

0021

このような構成によれば、例えば振動板とミラー部とを好適に共振させることができるため、光ビームの走査速度を上げることが可能となり、例えば車両分野においては障害物検知や画像表示等を行うためにより好適な光走査装置を提供することができる。

0022

また、本発明において、振動板は、その名の通り板状のものであればよいが、例えば矩形状に形成されていてもよい。この場合、メイン静磁界発生部は、振動板の板面に対する平行方向に静磁界を発生し、第1駆動機構は、通電されたメイン駆動コイルとメイン静磁界発生部の静磁界との相互作用としてのローレンツ力によって振動板を振動させる構成であるとよい。

0023

このような構成によれば、振動板を矩形状にすることで、メイン駆動コイルを振動板に簡易に敷設することができるため、光走査装置の構成をより簡易なものとすることができる。

0024

あるいは、本発明において、振動板は、例えばH形状に形成されてもよい。この場合、メイン静磁界発生部は、振動板の板面に対する垂直方向に静磁界を発生し、メイン駆動コイルは、通電によりメイン静磁界発生部の静磁界と同一方向または反対方向の磁界を発生する。そして、第1駆動機構は、通電されたメイン駆動コイルとメイン静磁界発生部の静磁界との相互作用としての吸引反発力によって振動板を振動させる構成であるとよい。

0025

このような構成によれば、振動板をH形状にすることで、メイン駆動コイルの振動板への敷設が振動板を矩形状にしたときと比べて若干複雑になるものの、第1梁部を振動板の中心側へ近づけて配置することができるため、光走査装置の小型化を図ることができる。

0026

なお、本発明において、ミラー部は、振動板に第2梁部を介して振動可能に支持されており、駆動制御手段は、第1梁部を回転軸として振動板を振動させるための第1振動駆動電流と、第2梁部を回転軸としてミラー部を振動させるための第2振動駆動電流とをメイン駆動コイルに供給する構成でもよい。

0027

この場合、2自由度振動子による2次元光走査装置を好適に構成することができる。なお、駆動制御手段は、振動板とミラー部とを共振させるために第1振動電流重畳して第2振動電流をメイン駆動コイルに供給してもよいし、振動板とミラー部とを個別に振動させるために第1振動電流と第2振動電流とをそれぞれのタイミングでメイン駆動コイルに供給してもよい。

0028

また、本発明において、ミラー部はと振動板との間に配置された内ジンバルを備え、この内ジンバルは、振動板に第2梁部を介して振動可能に支持されており、ミラー部は、内ジンバルに第3梁部を介して振動可能に支持される。そして、駆動制御手段は、ミラー部、内ジンバルおよび振動板からなる振動系を同時に励振するための振動駆動電流をメイン駆動コイルに供給する構成でもよい。

0029

この場合、3自由度振動子による2次元光走査装置を好適に構成することができる。

図面の簡単な説明

0030

光走査装置の全体構成を例示するブロック図である。
光走査装置の要部の構成を例示するブロック図である。
実施例1における光走査部の構成を例示するイメージ図である。
実施例2における光走査部の構成を例示するイメージ図である。
実施例3における光走査部の構成を例示するイメージ図である。
実施例4における光走査部の構成を例示するイメージ図である。
実施例5における光走査部の構成を例示するイメージ図である。
実施例6における光走査部の構成を例示するイメージ図である。

実施例

0031

以下に、本発明の実施形態としての光走査装置について図面と共に説明する。なお、本実施形態の光走査装置は、車両の周辺の障害物等を検知するためのレーダ光の照射に用いられたり、車両のフロントガラス等に画像を表示するための映像光の照射に用いられたりするものである。

0032

<全体構成>
図1に示すように、本実施形態の光走査装置1は、発光部2と、入力部3と、発光制御部4と、光走査部5と、駆動制御部6と、データ記憶部7とを備えて構成される。

0033

発光部2は、光走査部5に光ビームを照射するものであり、例えばレーダ光としてレーザ光を発光するレーザ光源や、映像光として各色のLED光を発光するLED光源等、障害物検知や画像表示等の用途に応じて予め用意された光源と、この光源から照射される光ビームの光軸上に配置されたレンズや反射ミラー等の光学部品とを有して構成される。なお、発光部2において、前記した光学部品は必須の構成ではなく、発光部2にではなく、光走査部5の後段に配置されてもよいし、発光部2にも光走査部5の後段にも配置されてもよい。

0034

入力部3は、障害物検知や画像表示等に関する上位の制御指令を同じ車両に搭載された他の車載装置(以下「上位の車載装置」という)から入力するものである。例えば、上位の車載装置から入力される制御指令には、レーダ光の照射方向や照射範囲、上位の車載装置によって検出した障害物の位置、映像光(各色)の照射方向や照射範囲、フロントガラス等の自由曲面における照射位置等といった、上位の車載装置によって設定された各種いずれかの情報が含まれている。

0035

発光制御部4は、入力部3を介して上位の車載装置から入力した制御指令に基づいて、発光部2を駆動制御するものである。例えば、発光制御部4は、レーダ光の照射強度や映像光の色および輝度、光ビームの発光タイミング等を、光走査部5の走査角度合わせて制御する。なお、本実施形態では、光走査部5の走査角度を表す情報は、駆動制御部6から入力されるものとする。

0036

光走査部5は、発光部2から発射された光ビームを走査するものであり、図2に示すように、振動板10と、振動板10を振動させるための第1駆動機構20と、振動板10に支持されて光ビームを反射させる反射面30aを有するミラー部30と、反射面30aで反射された光ビームの焦点距離を調整するための第2駆動機構40とを備えて構成される。

0037

第1駆動機構20は、メイン駆動コイル21およびメイン静磁界発生部22を有し、詳細については後述するように、通電されたメイン駆動コイル21とメイン静磁界発生部22との相互作用によって振動板10を振動させるように構成されている。

0038

第2駆動機構40は、ミラー駆動コイル41およびミラー静磁界発生部42を有し、詳細については後述するように、通電されたミラー駆動コイル41とミラー静磁界発生部42の静磁界との相互作用としての吸引反発力によってミラー部30を変形させるように構成されている。

0039

駆動制御部6は、入力部3を介して上位の車載装置から入力した制御指令に基づいて、第1駆動機構20および第2駆動機構40を駆動制御するものである。例えば、駆動制御部6は、振動板10の振幅がレーダ光や映像光の照射領域(つまり、光ビームの走査領域)に応じた目標値となるように、振動板10に周期的加振力を与えるための振動駆動電流をメイン駆動コイル21に供給したり、レーダ光や映像光の照射方向に応じた角度に振動板10を傾斜させるための振動駆動電流(以下「傾斜駆動電流」という)をメイン駆動コイル21に供給したりする。このように、駆動制御部6は、振動板10を振動させるためにメイン駆動コイル21に対する電流制御を行うように構成されている。なお、前述した光走査部5の走査角度は、振動板10に支持されたミラー部30の回転角度のことであり、駆動制御部6において、メイン駆動コイル21に供給する振動駆動電流や傾斜駆動電流の値や向き、波形、これらの電流がメイン駆動コイル21に流れる時間等に基づいて算出される。

0040

また、駆動制御部6は、レーダ光によって検出した障害物の位置やフロントガラス等の自由曲面における映像光の照射位置等に基づいて、ミラー部30の反射面30aで反射されて外部に照射される光ビームの焦点距離を設定し、反射面30aの曲率半径がこの光ビームの焦点距離に応じた目標値となるように、ミラー部30を変形させるための変形駆動電流をミラー駆動コイル41に供給する。このように、駆動制御部6は、光ビームの焦点距離を調整するためにミラー駆動コイル41に対する電流制御を行うように構成されている。

0041

図1戻り、データ記憶部7は、駆動制御部6が第1駆動機構20および第2駆動機構40を駆動制御する際に使用するデータが記憶されている。具体的には、例えば、反射面30aの曲率半径と光ビームの焦点距離との関係性や、ミラー部30の反射面30aの曲率半径(ひいては光ビームの焦点距離)と変形駆動電流の値等との関係性を示すデータが記憶されており、駆動制御部6が、これらの関係性を示すデータに基づいて、ミラー部30の反射面30aの曲率半径が光ビームの焦点距離に応じた目標値となる変形駆動電流の値の設定等を行うようになっている。

0042

また、データ記憶部7には、振動板10の振幅と光ビームの走査領域との関係性や、振動板10の振幅(ひいては光ビームの走査領域)と振動駆動電流の値等との関係性を示すデータが記憶されており、駆動制御部6が、これらの関係性を示すデータに基づいて、振動板10の振幅が光ビームの走査領域に応じた目標値となる振動駆動電流の値の設定等を行うようになっている。さらに、振動板10の傾斜角度と光ビームの照射方向との関係性や、振動板10の傾斜角度と傾斜駆動電流の値等と関係性を示すデータが記憶されており、駆動制御部6が、これらの関係性を示すデータに基づいて、振動板10の傾斜角度が光ビームの照射方向に応じた目標値となる傾斜駆動電流の値の設定等を行うようになっている。なお、前述した各種の関係性は、実験やシミュレーション等により予め求められていることとする。

0043

<実施例1>
次に、本実施形態の実施例1としての光走査部5について図面と共に説明する。
図3(a)に示すように、本実施例1の光走査部5において、振動板10は、矩形状に形成されており、ミラー部30を支持する中央部100と、中央部100から左右方向(図中のX方向)にそれぞれ張り出した張出部110a,110bとを有し、張出部110a,110bのX方向における端辺の中央部が第1梁部11を介して振動可能に固定部50に支持されている。なお、固定部50は、例えば枠状に形成されたものであり、振動板10をその両側から第1梁部11を介して支持している。

0044

ミラー部30は、円盤状に形成されており、その中心が振動板の重心と一致し、光ビームを反射させる反射面30aが振動板10の表面(正面)に平行となるように配置されている。また、ミラー部30には、反射面30aの周囲に円形状のミラー固定リブ31が設けられている。このミラー固定リブ31は、振動板10の表面から突設されており、反射面30aの曲率半径(ひいては光ビームの焦点距離)を調整する際に、反射面30aの中心部を凸または凹とする球面状にミラー部30を変形させるようミラー部30の円周部を補強するものである。

0045

また、振動板10にも、その端辺を囲うように表面から突設された振動板固定リブ32が設けられている。つまり、振動板10には、振動板固定リブ32とミラー固定リブ31とによって、外部から受ける力に対して当該振動板10が変形し難くするような補強(振動板10の剛性を確保する補強)が施されている。

0046

第1梁部11は、弾性変形可能な材料で形成されている。この第1梁部11は、振動板10の重心を通る同一直線上(但し、X方向)に配置されて捻り振動するものであり、固定部50と振動板10とを連結することで、振動板10が当該第1梁部11を回転軸として捻り振動するように構成されている。

0047

なお、振動板10、第1梁部11、振動板固定リブ32およびミラー固定リブ31の製造方法については、活性層厚さ10μm、ハンドル層厚さ50μmのSOIウエハを基に、活性層デバイス層ともいう)をエッチング加工することで、振動板10と第1梁部11とが形成され、振動板10の裏面からハンドル層をエッチング加工することで、振動板固定リブ32およびミラー固定リブ31が形成される。これにより、振動板10と第1梁部11とは、板厚10μmの材料(例えばシリコン)で形成され、振動板固定リブ32およびミラー固定リブ31は、厚さ50μmの材料(例えばシリコン)で形成される。

0048

また、ミラー部30を構成する反射面30aの製造方法については、振動板10の中央部(ミラー固定リブ31によって囲われた領域)にアルミ膜スパッタ加工することで反射面30aが形成される。つまり、ミラー部30では、光ビームの反射率を高くするために反射面30aとしてアルミ膜が形成されている。

0049

さらに、メイン駆動コイル21の製造方法については、振動板10(詳しくは、張出部110a,110b)の裏面(例えばシリコンの表面)にメッキ膜を施すことで形成され、ミラー駆動コイル41の製造方法については、ミラー部30(詳しくは、ミラー部30の中央部)の裏面(例えばシリコンの表面)にメッキ膜を施すことで形成される。

0050

また、図3(b)に示すように、本実施例1の光走査部5において、ミラー静磁界発生部42は、ミラー部30における反射面30aに対する裏面側でミラー部30に対向配置されており、ミラー駆動コイル41は、ミラー部30における反射面30aに対する裏面側でミラー部30の中心部に敷設されている。

0051

このうち、ミラー静磁界発生部42は、ミラー部30に比べて径が大きい円環状に形成された永久磁石であり、ミラー部30の裏面に対する垂直方向(図中のZ方向)に静磁界を発生するように配置されている。

0052

ミラー駆動コイル41は、その両端に接続されたリード線が駆動制御部6(図2参照)に接続されており、ミラー部30の裏面の中心部においてミラー静磁界発生部42に向けて凸になるように巻回されている。つまり、ミラー駆動コイル41は、通電によりミラー静磁界発生部42の静磁界と同一方向または反対方向に磁界を発生させるように構成されている。なお、ミラー駆動コイル41に発生する磁界の方向は、当該ミラー駆動コイル41に流れる電流の向きに依存する。

0053

このように、光走査部5では、駆動制御部6によってミラー駆動コイル41に前記した変形駆動電流が供給されると、ミラー駆動コイル41に発生する磁界とミラー静磁界発生部42の静磁界とによって、異極間で働く吸引力または同極間で働く反発力(吸引反発力)が作用することでミラー部30が球面状に変形する。これにより、ミラー部30の反射面30aの曲率半径が変化することで、ミラー部30の反射面30aで反射された光ビームの焦点距離を調整可能に構成されている。

0054

したがって、本実施例1の光走査部5によれば、従来構成のように加熱温度を設定してから実際に設定温度に到達するまでの時間を待つことなく、ミラー駆動コイル41に変形駆動電流を供給すると、直ちに前記した吸引反発力によってミラー部30を変形させる(ひいては反射面30aの曲率半径を変化させる)ことができるため、従来構成と比べて光ビームの焦点距離を調整する際の応答性を好適に高めることができる。

0055

また、図3(b)に示すように、本実施例1の光走査部5において、メイン静磁界発生部22は、ミラー静磁界発生部42に離間して配置されており、メイン駆動コイル21は、振動板10の裏面においてメイン静磁界発生部22に対向する位置に少なくとも一部が敷設されている。

0056

このうち、メイン静磁界発生部22は、振動板10の張出部110a,110bの上下方向(図中のY方向)における端辺部にそれぞれ対向配置された角柱状の永久磁石であり、振動板10の板面に対する平行方向(図中のY方向)に静磁界を発生するように配置されている。

0057

メイン駆動コイル21は、その両端に接続されたリード線が駆動制御部6(図2参照)に接続されており、振動板10の張出部110a,110bにおいて、その一部が張出部110a,110bのY方向における端辺部(以下「張出端辺部」という)を含むように巻回されている。つまり、メイン駆動コイル21は、張出部110aの周囲に巻回された左メイン駆動コイル21aと、張出部110bの周囲に巻回された右メイン駆動コイル21bとによって構成され、通電により、張出端辺部に位置する部分にX方向の電流が流れると、メイン静磁界発生部22のY方向の静磁界との相互作用としてX方向およびY方向に垂直な方向(図中のZ方向)のローレンツ力が働くように構成されている。なお、左メイン駆動コイル21aと右メイン駆動コイル21bとには、上側の張出端辺部において同一方向のローレンツ力が働き、下側の張出端辺部においても同一方向のローレンツ力がそれぞれ働く向きの電流が供給される。

0058

このように、光走査部5では、駆動制御部6によってメイン駆動コイル21に前記した振動駆動電流や傾斜駆動電流が供給されると、メイン駆動コイル21に流れる電流とメイン静磁界発生部22の静磁界とによって、ローレンツ力が作用することで振動板10が振動する。これにより、振動板10に支持されたミラー部30が振動することで、ミラー部30の反射面30aで反射された光ビームを走査可能に構成されている。

0059

したがって、本実施例1の光走査部5によれば、複数の永久磁石と駆動コイルによって光ビームの走査と焦点距離の調整を行えるため、光走査装置1の構成を比較的簡易なものとすることができる。また、振動板10を矩形状にすることで、メイン駆動コイル21を振動板10に簡易に敷設することができるため、光走査装置1の構成をより簡易なものとすることができる。

0060

なお、本実施例1の光走査部5において、ミラー静磁界発生部42は、当該ミラー静磁界発生部42の静磁界が振動板10における張出部110a,110bの一部に対しても作用する大きさに形成されていてもよい。そして、メイン駆動コイル21は、通電によりミラー駆動コイル41に発生する磁界とは反対方向の磁界を発生するように、Z方向に向けて凸になるように巻回されていてもよい。

0061

このような構成では、メイン駆動コイル21が通電すると、メイン駆動コイル21に発生する磁界とミラー静磁界発生部42の静磁界とによって、振動板10における張出部110a,110bの一部に、ミラー部30の中心部が変位する方向とは反対方向の吸引反発力が作用することになる。

0062

このため、振動板10を振動させながらミラー部30を変形させる際に、ミラー部30に振動板10が引っ張られて変位してしまうことを抑制することができるため、光ビームを走査させながら光ビームの焦点距離の調整を行う際に、光ビーム走査の精度を維持させることができる。

0063

<実施例2>
次に、本実施形態の実施例2としての光走査部5について図面と共に説明する。なお、本実施例2の光走査部5は、実施例1における以下の課題に鑑みてなされたものである。即ち、実施例1において、光ビームを走査させながら光ビームの焦点距離の調整を行う際には、ミラー部30に振動板10が引っ張られて変位してしまうことを抑制するための電流(以下「変位駆動電流」という)に重畳して、前記した振動駆動電流や傾斜駆動電流をメイン駆動コイル21に供給する必要がある。しかしながら、メイン駆動コイル21に、光ビームの走査に必要な信号(振動駆動電流や傾斜駆動電流)に、これとは別の信号(変位駆動電流)を重畳させることは、光ビームの走査(スキャン動作)に悪影響を与える可能性を否定できない。

0064

そこで、本実施例2の光走査部5において、第1駆動機構20は、メイン駆動コイル21に変位駆動電流を供給する代わりに、別途、変位駆動電流を供給するためのサブ駆動コイル61を有し、通電されたサブ駆動コイル61とミラー静磁界発生部42の静磁界との相互作用としての吸引反発力によって、ミラー部30の変形に伴って振動板10が変位しようとする方向とは逆向きの力を振動板10に与える構成とした。

0065

なお、駆動制御部6は、光ビームの焦点距離を調整するためにミラー駆動コイル41に対する電流制御を行う際に、別途、前記した変位駆動電流をサブ駆動コイル61に供給するように構成されている。

0066

また、データ記憶部7には、駆動制御部6が上記の電流制御を行う際に使用するデータとして、前記した変形駆動電流の値等と変位駆動電流の値等との関係性を示すデータが記憶されており、駆動制御部6が、これらの関係性を示すデータに基づいて、ミラー駆動コイル41に供給する変形駆動電流の値に応じて、ミラー部30に振動板10が引っ張られて変位してしまうことを抑制するために必要な変位駆動電流の値の設定等を行うようになっている。

0067

具体的には、図4(a)に示すように、光走査部5において、振動板10は、ミラー部30を支持する中央部100と、中央部100から左右方向(X方向)にそれぞれ張り出した張出部110a,110bと、中央部100と張出部110a,110bとの間に位置してミラー部30に近接する近接部120とを有している。

0068

また、図4(b)に示すように、本実施例1の光走査部5において、ミラー静磁界発生部42に対向配置され、サブ駆動コイル61は、振動板10の裏面側で近接部120に敷設されている。

0069

サブ駆動コイル61は、その両端に接続されたリード線が駆動制御部6(図2参照)に接続されており、光走査部5の裏面の近接部120においてミラー静磁界発生部42に向けて凸になるように巻回されている。なお、駆動制御部6は、ミラー駆動コイル41に流れる電流とは逆向きに、変位駆動電流をサブ駆動コイル61に供給するようになっている。つまり、サブ駆動コイル61は、通電によりミラー駆動コイル41に発生する磁界とは反対方向の磁界を発生するように構成されている。

0070

このように、光走査部5では、駆動制御部6によってサブ駆動コイル61に前記した変位駆動電流が供給されると、サブ駆動コイル61に発生する磁界とミラー静磁界発生部42の静磁界とによって、振動板10における近接部120に、ミラー部30の中心部が変位する方向とは反対方向の吸引反発力が作用することになる。

0071

このため、振動板10を振動させながらミラー部30を変形させる際に、前記した振動駆動電流や傾斜駆動電流とは別の電流をメイン駆動コイル21に重畳させることなく、ミラー部30に振動板10が引っ張られて変位してしまうことを抑制することができるため、光ビームを走査させながら光ビームの焦点距離の調整を行う際に、光ビーム走査の精度をより好適に維持させることができる。

0072

<実施例3>
次に、本実施形態の実施例3としての光走査部5について図面と共に説明する。なお、実施例1および実施例2においては、ミラー部30が振動板10に固定されていることにより、光ビームの走査方向が1方向(Y方向)となる構成であったのに対し、本実施例3の光走査部5は、光ビームの走査方向が2方向(XY方向)となる構成である点だけが異なる。

0073

具体的には、図5(a)に示すように、光走査部5において、振動板10の中央部100と近接部120との間を一部分離する溝が設けられており、ミラー部30は、振動板10の近接部120に第2梁部12を介して振動可能に支持されている。

0074

第2梁部12は、第1梁部11と同様に形成され、振動板10の重心(ひいてはミラー部30の中心)を通る同一直線上(但し、Y方向)に配置されて捻り振動するものであり、振動板10とミラー部30のY方向における端部とを連結することで、ミラー部30が当該第2梁部12を回転軸として捻り振動するように構成されている。つまり、光走査部5は、第1梁部11(X軸)と第2梁部12(Y軸)を中心に捻り自由度を有する2自由度捻り振動子になっている。

0075

2自由度捻り振動子は、理論上、2つの振動子を持つ。即ち、2つの振動モードはそれぞれ異なる共振周波数を持ち、各共振周波数に対する捻り振動の角度振幅の比はそれぞれ異なる(これは振動モードと呼ばれる)。

0076

そして、互いに異なる振動モードの各々に対応した周波数の周期的加振力を与えれば、それぞれの振動モードを励振できる。また、複数の周波数の周期的加振力を重畳して与えれば、2つの振動モードを同時に励振できる。

0077

このため、駆動制御部6は、図5(b)に示すように、第1梁部11(X軸)を回転軸として振動板10(およびミラー部30)を振動させる振動モードAに対応した第1振動駆動電流(SA)と、第2梁部12(Y軸)を回転軸としてミラー部30を振動させる振動モードBに対応した第2振動駆動電流(SB)とを重畳させた振動駆動電流をメイン駆動コイル21に供給するようになっている。

0078

但し、左メイン駆動コイル21aと右メイン駆動コイル21bとにおいてX方向に流れる電流の向きが異なるため、例えば、左メイン駆動コイル21aに振動駆動電流(SA+SB)を供給する場合、右メイン駆動コイル21bには第2振動駆動電流(SB)の位相正負逆転させた振動駆動電流(SA−SB)を供給するようになっている。

0079

このような構成では、駆動制御部6が周期的加振力を与えるための振動駆動電流をメイン駆動コイル21に供給することにより、振動板10とミラー部30とを好適に共振させることができるため、光ビームの走査速度を上げることが可能となり、例えば車両分野においては障害物検知や画像表示等を行うためにより好適な光走査装置1を提供することができる。

0080

また、振動駆動電流には互いに異なる振動モードに対応した第1振動駆動電流(SA)と第2振動駆動電流(SB)とが重畳されているため、それぞれの振動モードで振動板10およびミラー部30が励振されることから、光走査部5によれば、2自由度振動子による2次元で光ビームを走査可能な光走査装置1を好適に構成することができる。

0081

なお、駆動制御部6は、第1振動駆動電流(SA)と第2振動駆動電流(SB)とを重畳させた振動駆動電流をメイン駆動コイル21に供給することにより、振動板10およびミラー部30を共振させる代わりに、光ビームの照射方向に応じたそれぞれの角度に振動板10およびミラー部30を強制的に傾斜させる傾斜駆動電流をメイン駆動コイル21に供給してもよい。また、振動板10およびミラー部30のうち、いずれか一方を共振させる振動駆動電流に重畳して、他方を強制的に傾斜させる傾斜駆動電流をメイン駆動コイル21に供給してもよい。前者の場合、ラスタ走査軌跡を得ることができ、後者の場合、リサージュ走査軌跡を得ることができる。

0082

<実施例4>
次に、本実施形態の実施例4としての光走査部5について図面と共に説明する。なお、実施例3においては、光走査部5が2自由度捻り振動子となる構成であったのに対し、本実施例4の光走査部5は、光走査部5が3自由度捻り振動子となる構成である点だけが異なる。

0083

具体的には、図6に示すように、光走査部5は、振動板10の近接部120と張出部110との間を一部分離する溝が設けられることにより、ミラー部30と振動板10との間に配置された内ジンバル60をさらに備えて構成される。

0084

そして、内ジンバル60は、振動板10の張出部110に第2梁部12を介して振動可能に支持されている。また、内ジンバル60の枠内に、ミラー部30が第3梁部13を介して振動可能に支持されている。

0085

第2梁部12および第3梁部13は、第1梁部11と同様に形成され、振動板10の重心(ひいてはミラー部30の中心)を通る同一直線上に配置されて捻り振動するものである。但し、第2梁部12および第3梁部13は、互いに直交し、第1梁部11(X軸)に対して45°をなして交差する回転軸となるように配置され、それぞれの回転軸を中心に捻り振動するように構成されている。つまり、光走査部5は、第1梁部11(X軸)、第2梁部12および第3梁部13を中心に捻り自由度を有する3自由度捻り振動子になっている。

0086

3自由度捻り振動子は、理論上、3つの振動子を持つ。即ち、3つの振動モードはそれぞれ異なる共振周波数を持ち、各共振周波数に対する捻り振動の角度振幅の比はそれぞれ異なる(これは振動モードと呼ばれる)。

0087

そして、互いに異なる振動モードの各々に対応した周波数の周期的加振力を与えれば、それぞれの振動モードを励振できる。また、複数の周波数の周期的加振力を重畳して与えれば、3つの振動モードを同時に励振できる。

0088

このため、駆動制御部6は、ミラー部30、内ジンバル60および振動板10からなる振動系を同時に励振するための周波数成分を有する振動駆動電流をメイン駆動コイル21に供給するようになっている。なお、3自由度捻り振動子における基本事項は、前記した特許文献1によって詳しく開示しているため、ここでは詳細な説明を省略する。

0089

本実施例4の光走査部5によれば、特許文献1に記載のように、値の小さい振動駆動電流で互いに異なる共振周波数でミラー部30、内ジンバル60および振動板10からなる振動系を同時に励振し、ミラー部30を大きく共振させることができるため、光走査部5によれば、3自由度振動子による2次元で光ビームを走査可能な光走査装置1を好適に構成することができる。

0090

<実施例5>
次に、本実施形態の実施例5としての光走査部5について図面と共に説明する。なお、実施例1〜4においては、振動板10が矩形状である構成であったのに対し、本実施例5の光走査部5は、光走査部5がH形状である構成である点だけが異なる。但し、ミラー部30は、実施例1〜2と同様、振動板10の中央部100に固定されているものとする。

0091

具体的には、図7(a)に示すように、光走査部5において、振動板10は、張出部110a,110bの中央部分が切り欠かれることにより、張出部110a,110bがコの字型となり、これにより、全体として、ミラー部30を支持する中央部100と、左上張出部110am、左下張出部110an、右上張出部110bm、および右下張出部110bnとを有するH形状に形成されている。

0092

メイン静磁界発生部22は、図7(b)に示すように、左上張出部110am、左下張出部110an、右上張出部110bm、および右下張出部110bnのそれぞれに対向するように配置された4つの永久磁石であり、振動板10の板面に対する垂直方向(Z方向)に静磁界を発生するように構成されている。

0093

メイン駆動コイル21は、左上張出部110amの周囲に巻回された左上メイン駆動コイル21amと、左下張出部110anの周囲に巻回された左下メイン駆動コイル21anと、右上張出部110bmの周囲に巻回された右上メイン駆動コイル21bmと、右下張出部110bnの周囲に巻回された右下メイン駆動コイル21bnとによって構成される。

0094

また、これらのメイン駆動コイル21は、いずれもその両端に接続されたリード線が駆動制御部6(図2参照)に接続されており、左上張出部110am、左下張出部110an、右上張出部110bm、および右下張出部110bnのそれぞれにおいて、対向するメイン静磁界発生部22に向けて凸になるように巻回されている。つまり、メイン駆動コイル21は、通電によりメイン静磁界発生部22の静磁界と同一方向または反対方向に磁界を発生させるように構成されている。なお、メイン駆動コイル21のそれぞれに発生する磁界の方向は、当該メイン駆動コイル21に流れる電流の向きに依存する。

0095

このように、光走査部5では、駆動制御部6によってメイン駆動コイル21に例えば前記した振動駆動電流が供給されると、メイン駆動コイル21に発生する磁界とメイン静磁界発生部22の静磁界とによって、吸引反発力が作用することで振動板10が振動する。これにより、振動板10に支持されたミラー部30が振動することで、ミラー部30の反射面30aで反射された光ビームを走査可能に構成されている。

0096

なお、駆動制御部6は、例えば、上メイン駆動コイル21mと下メイン駆動コイル21nとには逆位相の振動駆動電流を供給し、左メイン駆動コイル21aと右メイン駆動コイル21bとには同位相の振動駆動電流を供給することにより、第1梁部11(X軸)を回転軸として振動板10を振動させるように構成されている。

0097

このような構成によれば、振動板10をH形状にすることで、メイン駆動コイル21の振動板10への敷設が振動板10を矩形状にしたときと比べて若干複雑になるものの、第1梁部11を振動板10の中央部100に連結させることができるため、第1梁部11を振動板10の中心側に近づけて配置する分、全体として光走査部5の小型化を図ることができる。

0098

<実施例6>
次に、本実施形態の実施例6としての光走査部5について図面と共に説明する。なお、実施例5においては、ミラー部30が振動板10に固定されていることにより、光ビームの走査方向が1方向(Y方向)となる構成であったのに対し、本実施例6の光走査部5は、光ビームの走査方向が2方向(XY方向)となる構成である点だけが異なる。

0099

具体的には、図8(a)に示すように、光走査部5において、実施例3と同様、振動板10の中央部100と近接部120との間を一部分離する溝が設けられており、ミラー部30は、振動板10の近接部120に第2梁部12を介して振動可能に支持されている。

0100

第2梁部12は、第1梁部11と同様に形成され、振動板10の重心(ひいてはミラー部30の中心)を通る同一直線上(但し、Y方向)に配置されて捻り振動するものであり、振動板10とミラー部30のY方向における端部とを連結することで、ミラー部30が当該第2梁部12を回転軸として捻り振動するように構成されている。つまり、光走査部5は、第1梁部11(X軸)と第2梁部12(Y軸)を中心に捻り自由度を有する2自由度捻り振動子になっている。

0101

そして、駆動制御部6は、図8(b)に示すように、第1梁部11(X軸)を回転軸として振動板10(およびミラー部30)を振動させる振動モードAに対応した第1振動駆動電流(SA)と、第2梁部12(Y軸)を回転軸としてミラー部30を振動させる振動モードBに対応した第2振動駆動電流(SB)とを重畳させた振動駆動電流をメイン駆動コイル21に供給するようになっている。

0102

但し、上メイン駆動コイル21mと下メイン駆動コイル21nとには逆位相の第1振動駆動電流(SA)を供給し、左メイン駆動コイル21aと右メイン駆動コイル21bとには逆位相の振動駆動電流(SB)を供給する。このため、例えば、左上メイン駆動コイル21amに振動駆動電流(SA+SB)を供給する場合、左下メイン駆動コイル21anには第1振動駆動電流(SA)の位相を正負逆転させた振動駆動電流(−SA+SB)、右上メイン駆動コイル21bmには第2振動駆動電流(SB)の位相を正負逆転させた振動駆動電流(SA−SB)、右下メイン駆動コイル21bnには第1および第2振動駆動電流(SA,SB)の位相を正負逆転させた振動駆動電流(−SA−SB)を供給するようになっている。

0103

このような構成によっても、駆動制御部6が周期的加振力を与えるための振動駆動電流をメイン駆動コイル21に供給することにより、振動板10とミラー部30とを好適に共振させることができるため、光ビームの走査速度を上げることが可能となり、例えば車両分野においては障害物検知や画像表示等を行うためにより好適な光走査装置1を提供することができる。

0104

また、振動駆動電流には互いに異なる振動モードに対応した第1振動駆動電流(SA)と第2振動駆動電流(SB)とが重畳されているため、それぞれの振動モードで振動板10およびミラー部30が励振されることから、光走査部5によれば、2自由度振動子による2次元で光ビームを走査可能な光走査装置1を好適に構成することができる。

0105

<他の実施形態>
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、様々な態様にて実施することが可能である。

0106

例えば、上記実施例6の光走査部5は、振動板10がH形状に形成されており、2自由度捻り振動子となる構成であったが、振動板10がH形状に形成された構成のもと、上記実施例4と同様、3自由度捻り振動子となる構成を採用してもよい。

0107

また、上記実施形態の光走査部5では、振動板10が、通電されたメイン駆動コイル21とメイン静磁界発生部22の静磁界との相互作用によって振動板を振動させるように構成されているが、これに限定されるものではなく、例えば特許文献1に記載のように、静電気力を利用して振動板を振動させるように構成されてもよい。

0108

1…光走査装置、2…発光部、3…入力部、4…発光制御部、5…光走査部、6…駆動制御部、7…データ記憶部、10…振動板、11…第1梁部、12…第2梁部、13…第3梁部、20…第1駆動機構、21…メイン駆動コイル、21a…左メイン駆動コイル、21am…左上メイン駆動コイル、21an…左下メイン駆動コイル、21b…右メイン駆動コイル、21bm…右上メイン駆動コイル、21bn…右下メイン駆動コイル、21m…上メイン駆動コイル、21n…下メイン駆動コイル、22…メイン静磁界発生部、30…ミラー部、30a…反射面、31…ミラー固定リブ、32…振動板固定リブ、40…第2駆動機構、41…ミラー駆動コイル、42…ミラー静磁界発生部、50…固定部、60…内ジンバル、61…サブ駆動コイル、100…中央部、110…張出部、110a…左張出部、110am…左上張出部、110an…左下張出部、110b…右張出部、110bm…右上張出部、110bn…右下張出部、120…近接部。

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  • 富士フイルム株式会社の「車両用画像表示機能付きミラーおよびその製造方法」が公開されました。(2017/08/31)

    【課題】ユーザが偏光サングラスなどを使用している場合にも方向依存性がなく鮮明な画像およびミラー反射像を視認でき、かつ反射像の歪みを抑制することができる車両用画像表示機能付きミラーおよびその製造方法を提 ... 詳細

  • 日本板硝子株式会社の「低反射コーティング付きガラス板」が公開されました。(2017/08/31)

    【課題】高い透過率ゲインを示す太陽電池用ガラス板を提供する。【解決手段】本発明のコーティング付きガラス板は、ガラス板とその主表面の少なくとも片方に施されたコーティングを有する。該コーティングは100〜 ... 詳細

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