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技術 骨手術用ガイド器具および骨固定器具

出願人 HOYATechnosurgical株式会社
発明者 国松利和河野正明
出願日 2013年5月31日 (7年6ヶ月経過) 出願番号 2013-114820
公開日 2014年12月15日 (6年0ヶ月経過) 公開番号 2014-233322
状態 特許登録済
技術分野 手術用機器
主要キーワード 長軸方向中心 アライメントガイド ガイド具 ガイド部位 切断距離 ワイヤーガイド デプスゲージ 切断面積
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2014年12月15日)のものです。
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図面 (14)

課題

切断面の面積の確保しつつ、平行な2つの切断面を容易に形成でき骨手術用ガイド器具、および簡素且つ狭小な形状でありながら分離した骨の十分な固定が可能な骨固定器具を提供する。

解決手段

骨手術用ガイド器具は、切断面を規定する第1ガイド面、及び該第1ガイド面を第1の骨部分位置決めする第1ガイド孔とを有する第1ガイド部4と、骨の切除分だけ前記第1ガイド面から離間、対向して切断面を規定する第2ガイド面、及び該第2ガイド面を第2の骨部分に位置決めする第2ガイド孔とを有する第2ガイド部5と、第1ガイド面と第2ガイド面の平行を維持して第1ガイド部と前記第2ガイド部とを前記長軸方向に相対移動可能に支持するガイド軸10と、を備え、切除後の骨の第1の骨部分と第2の骨部分を接合した場合に、第1ガイド孔と第2ガイド孔とに位置合わせされて前記骨に形成された穴の距離が一定に維持される。

概要

背景

前腕橈骨骨折は、骨折が治癒する際、軟組織によって及ぼされる軸方向の張力によって、橈骨が短くなることが多い。したがって、前腕の他の骨、すなわち尺骨が、橈骨に対して長くなる。その結果、尺骨が手首手根骨ぶつかり、炎症及び痛みを引き起こす場合がある。この症状の一般的な治療として、骨短縮手術によって尺骨を短くし、尺骨及び橈骨の適切な相対的長さを回復させる方法が知られている。

また従来では、骨短縮手術後の切断された2つの骨の部分を固定する骨プレートにおいて、骨短縮手術に際して、鋸刃を骨に誘導するガイド部を備えた器具が知られている(例えば、特許文献1参照)。

概要

切断面の面積の確保しつつ、平行な2つの切断面を容易に形成でき骨手術用ガイド器具、および簡素且つ狭小な形状でありながら分離した骨の十分な固定が可能な骨固定器具を提供する。骨手術用ガイド器具は、切断面を規定する第1ガイド面、及び該第1ガイド面を第1の骨部分位置決めする第1ガイド孔とを有する第1ガイド部4と、骨の切除分だけ前記第1ガイド面から離間、対向して切断面を規定する第2ガイド面、及び該第2ガイド面を第2の骨部分に位置決めする第2ガイド孔とを有する第2ガイド部5と、第1ガイド面と第2ガイド面の平行を維持して第1ガイド部と前記第2ガイド部とを前記長軸方向に相対移動可能に支持するガイド軸10と、を備え、切除後の骨の第1の骨部分と第2の骨部分を接合した場合に、第1ガイド孔と第2ガイド孔とに位置合わせされて前記骨に形成された穴の距離が一定に維持される。

目的

本発明は、斯かる実情に鑑み、切断面の面積の確保しつつ、平行な2つの切断面を容易に形成でき骨手術用ガイド器具、および簡素且つ狭小な形状でありながら分離した骨の十分な固定が可能な骨固定器具を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

骨を長軸方向において第1の骨部分と第2の骨部分に切断するとともに前記長軸方向において一部を切除する骨短縮手術の際に刃をガイドする骨手術用ガイド器具であって、該骨手術用ガイド器具はガイド本体を有し、該ガイド本体は、切断面を規定する第1ガイド面、及び該第1ガイド面を前記第1の骨部分に位置決めする第1ガイド孔とを有する第1ガイド部と、前記骨の切除分だけ前記第1ガイド面から離間、対向して切断面を規定する第2ガイド面、及び該第2ガイド面を前記第2の骨部分に位置決めする第2ガイド孔とを有する第2ガイド部と、前記第1ガイド面と前記第2ガイド面の平行を維持して前記第1ガイド部と前記第2ガイド部とを前記長軸方向に相対移動可能に支持するガイド軸と、を備え、前記第1ガイド面と前記第2ガイド面の離間距離に対応する部分を切除した前記骨の前記第1の骨部分と前記第2の骨部分を接合した場合に、前記第1ガイド孔と前記第2ガイド孔とに位置合わせされて前記骨に形成された孔の距離が一定に維持されることで、所定長さの骨固定器具使用可能とした、ことを特徴とする骨手術用ガイド器具。

請求項2

前記第1ガイド面および前記第2ガイド面を含むように前記第1ガイド部及び前記第2ガイド部によって規定される前記骨の切断面が、前記骨の長軸方向に変位する部分を含むことを特徴とする請求項1に記載の骨手術用ガイド器具。

請求項3

前記第1ガイド面および前記第2ガイド面はそれぞれ前記骨の短軸方向に略平行な面であり、前記第1ガイド部および前記第2ガイド部の少なくとも一方は前記長軸方向に略平行な他のガイド面を有する、ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の骨手術用ガイド器具。

請求項4

前記第1ガイド面および前記第2ガイド面はそれぞれ、前記長軸方向から所定の角度で傾斜した面である、ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の骨手術用ガイド器具。

請求項5

前記第1ガイド部は切断前の前記骨の骨端部に位置決めされ、前記第2ガイド部は切断前の前記骨の骨幹部に位置決めされる、ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の骨手術用ガイド器具。

請求項6

前記第1ガイド孔は前記短軸方向に沿って複数配列され、前記第2ガイド孔は前記長軸方向に沿って複数配列される、ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の骨手術用ガイド器具。

請求項7

前記ガイド軸は、スケール部を有する、ことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の骨手術用ガイド器具。

請求項8

前記ガイド本体と別体で構成され、前記骨の長軸に対して一定の角度で複数の前記位置決め孔を前記第1の骨部分に開口する位置決めガイド具をさらに備える、ことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか記載の骨手術用ガイド器具。

請求項9

請求項1から請求項8のいずれかに記載の骨固定器具であって、前記第1の骨部分と前記第2の骨部分に渡って前記長軸方向に延びるプレート部と、該プレート部の長手方向の端部において該プレート部の主面に対して略垂直方向に延在し、前記第1の骨部分に挿通される固定軸と、前記プレート部に設けられた固定用孔と、該固定用孔に連通されて前記プレート部と前記骨を固定する固定部材と、を有する、ことを特徴とする骨固定器具。

技術分野

0001

本発明は、主に、骨短縮手術に用いられる骨手術用ガイド器具および骨固定用器具に関する。

背景技術

0002

前腕橈骨骨折は、骨折が治癒する際、軟組織によって及ぼされる軸方向の張力によって、橈骨が短くなることが多い。したがって、前腕の他の骨、すなわち尺骨が、橈骨に対して長くなる。その結果、尺骨が手首手根骨ぶつかり、炎症及び痛みを引き起こす場合がある。この症状の一般的な治療として、骨短縮手術によって尺骨を短くし、尺骨及び橈骨の適切な相対的長さを回復させる方法が知られている。

0003

また従来では、骨短縮手術後の切断された2つの骨の部分を固定する骨プレートにおいて、骨短縮手術に際して、鋸刃を骨に誘導するガイド部を備えた器具が知られている(例えば、特許文献1参照)。

先行技術

0004

特表2009−535129号公報

発明が解決しようとする課題

0005

骨の骨短縮手術(骨切り術)を行う場合、骨の長軸方向の2か所を切断し、骨の一部を切除した後に分離された骨を癒合する必要がある。従って、切断面は互いに平行な面であることが要求される。

0006

例えば、尺骨の場合、上方の近位端(または上端)および下方の遠位端(または下端)と骨幹部(尺骨体)からなり、管状骨の骨幹部に対し、上端部および下端部は膨張肥厚)した形状となっている。また骨幹部は、全体としては軽くS字状に湾曲しているものの、部分的には(切除すべき長さの範囲においては)略円柱状とみなせる領域もある。このため、従来の骨短縮手術では、骨幹部の2か所を長軸に対して垂直な面で平行に切断する方法が採用されていた。

0007

しかしながら、骨幹部の2か所の切断では切断面の面積が確保しにくく、十分な骨癒合が得られない場合がある。このため、切断面が骨幹部の長軸に対して傾斜するように切断する方法も採用されている(例えば、特許文献1参照)。しかし、長軸に対する傾斜角度が小さすぎると断面積は大きく確保できるが、手術後には長い距離に渡って骨を固定する必要があり好ましくない。したがって、傾斜角度は所定の範囲に限られることになり、切断面の面積の拡大にも限界がある。

0008

一方、尺骨の上端部または下端部は、骨幹部に比べて膨張し、切断面の面積を確保し易いが、いずれも歪な形状(例えば下端部(尺骨頭)では鈍円状に膨らんだ形状)をしているため、平行な2つの切断面を形成することが困難であった。

0009

また、骨の癒合および手術後の骨の補助として、切断後の分離された骨は両者に跨るプレート(骨プレート)で固定されることが一般的である。しかしこのプレートは、半永久的に体内に残るため、その形状はできるだけ簡素且つ狭小であることと、十分な固定があることが望まれるが、従来の骨プレートではこれらの両立も十分とは言えない問題があった。

0010

本発明は、斯かる実情に鑑み、切断面の面積の確保しつつ、平行な2つの切断面を容易に形成でき骨手術用ガイド器具、および簡素且つ狭小な形状でありながら分離した骨の十分な固定が可能な骨固定器具を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0011

(1)本発明は、骨を長軸方向において第1の骨部分と第2の骨部分に切断するとともに前記長軸方向において一部を切除する骨短縮手術の際に刃をガイドする骨手術用ガイド器具であって、該骨手術用ガイド器具はガイド本体を有し、該ガイド本体は、切断面を規定する第1ガイド面、及び該第1ガイド面を前記第1の骨部分に位置決めする第1ガイド孔とを有する第1ガイド部と、前記骨の切除分だけ前記第1ガイド面から離間、対向して切断面を規定する第2ガイド面、及び該第2ガイド面を前記第2の骨部分に位置決めする第2ガイド孔とを有する第2ガイド部と、前記第1ガイド面と前記第2ガイド面の平行を維持して前記第1ガイド部と前記第2ガイド部とを前記長軸方向に相対移動可能に支持するガイド軸と、を備え、前記第1ガイド面と前記第2ガイド面の離間距離に対応する部分を切除した前記骨の前記第1の骨部分と前記第2の骨部分を接合した場合に、前記第1ガイド孔と前記第2ガイド孔とに位置合わせされて前記骨に形成された穴の距離が一定に維持されることで、所定長さの骨固定器具を使用可能とした、ことを特徴とする骨手術用ガイド器具である。

0012

本発明によれば、複数の骨切除手術において、所定長さの骨固定器具を使用することができる。

0013

また、ガイド本体の一度の位置決めで(位置決めした状態で)、切断前に平行な2つのガイド面(第1ガイド面と第2ガイド面)の位置決めが完了するので、例えば、1つのガイド面を位置決めし、当該ガイド面で鋸刃を誘導して骨を切断し、再び2つ目のガイド面を位置決めする必要がある従来構造のガイド器具と比較して、容易かつ正確に、ガイド面の位置決めをすることができる。

0014

(2)本発明はまた、前記第1ガイド面および前記第2ガイド面を含むように前記第1ガイド部及び前記第2ガイド部によって規定される前記骨の切断面が、前記骨の長軸方向に変位する部分を含むことを特徴とする、上記(1)に記載の骨手術用ガイド器具である。

0015

上記発明によれば、骨の長軸方向に変位する切断面を形成できるので、骨の短軸方向に略平行(長軸方向に略垂直)な切断面のみを形成する場合と比較して切断面の面積を大きく確保することができる。また、骨短縮手術に際して好適な範囲で骨の長軸方向に対して傾斜した切断面を形成する場合と比較しても、切断面の面積を大きく確保することができる。これにより、早期かつ確実な骨の癒合が可能となる。

0016

(3)本発明はまた、前記第1ガイド面および前記第2ガイド面はそれぞれ前記骨の前記短軸方向に略平行な面であり、前記第1ガイド部および前記第2ガイド部の少なくとも一方は前記長軸方向に略平行な他のガイド面を有する、ことを特徴とする上記(1)または(2)に記載の骨手術用ガイド器具である。

0017

上記発明によれば、骨の短軸方向に略平行(長軸方向に略垂直)な切断面を形成する場合と比較して切断面の面積を大きく確保することができ、早期かつ確実な骨の癒合が可能となる。

0018

(4)本発明はまた、前記第1ガイド面および前記第2ガイド面はそれぞれ、前記長軸方向から所定の角度で傾斜した面である、ことを特徴とする上記(1)から(3)のいずれかに記載の骨手術用ガイド器具である。

0019

上記発明によれば、骨の短軸方向に略平行(長軸方向に略垂直)な切断面を形成する場合と比較して切断面の面積を大きく確保することができ、早期かつ確実な骨の癒合が可能となる。

0020

(5)本発明はまた、前記第1ガイド部および前記第1ガイド面は切断前の前記骨の端部に位置決めされ、前記第2ガイド部は切断前の前記骨の骨幹部に位置決めされる、ことを特徴とする上記(1)から(4)のいずれかに記載の骨手術用ガイド器具である。

0021

上記発明によれば、少なくとも第1ガイド面を、骨の端部(例えば尺骨の尺骨頭)に位置決めすることができるので、2つのガイド面を骨幹部に位置決めする場合と比較して切断面の面積を大きく確保することができ、早期かつ確実な骨の癒合が可能となる。

0022

(6)本発明はまた、前記第1ガイド孔は前記短軸方向に沿って複数配列され、前記第2ガイド孔は前記長軸方向に沿って複数配列される、ことを特徴とする上記(1)から(5)のいずれかに記載の骨手術用ガイド器具である。

0023

上記発明によれば、骨の端部(例えば尺骨の尺骨頭)に、第1ガイド部を位置決めすることができるので、形状が歪な部分であっても正確に平行な2つの切断面を形成することができ、切断面の面積を大きく確保することができる。

0024

(7)本発明はまた、前記ガイド軸は、スケール部を有する、ことを特徴とする上記(1)から(6)のいずれかに記載の骨手術用ガイド器具である。

0025

上記発明によれば、スケール部によって第2ガイド部の摺動距離目視できるので、第1ガイド部と第2ガイド部の離間距離を容易にかつ正確に決定することができる。

0026

(8)本発明はまた、前記ガイド本体と別体で構成され、前記骨の長軸に対して一定の角度で複数の前記位置決め孔を前記第1の骨部分に開口する位置決めガイド具をさらに備える、ことを特徴とする上記(1)から(7)のいずれかに記載の骨手術用ガイド器具である。

0027

上記発明によれば、位置決めガイド具によって、ガイド部本体を所定の位置に固定(位置決め)するための第1位置決め孔を予め形成することができる。つまり、第1位置決め孔を正確な位置(長軸方向の骨の略軸中心線上、および略軸中心線に直交する線上)に形成しておくことで、ガイド部本体(第1ガイド面および第2ガイド面)を骨の軸中心線に対して適正な位置(例えば、軸中心線に直交する切断面が形成される位置)に位置決めすることができる。

0028

(9)本発明はまた、上記(1)から(8)のいずれかに記載の骨固定器具であって、前記第1の骨部分と前記第2の骨部分に渡って前記長軸方向に延びるプレート部と、該プレート部の長手方向の端部において該プレート部の主面に対して略垂直方向に延在し、前記第1の骨部分に挿通される固定軸と、前記プレート部に設けられた固定用孔と、該固定用孔に連通されて前記プレート部と前記骨を固定する固定部材と、を有する、ことを特徴とする骨固定器具である。

0029

上記発明によれば、簡素且つ狭小であり、分離した骨を十分に固定することが可能な、骨固定器具を提供することができる。

発明の効果

0030

本発明の請求項1〜8に記載の骨手術用ガイド器具によれば、複数の骨切除手術において、所定長さの骨固定器具を使用することができるとともに、切断面の面積の確保しつつ、平行な2つの切断面を容易に形成できる。

0031

また、本発明の請求項9に記載の骨固定器具によれば、簡素且つ狭小な形状でありながら分離した骨の十分な固定が可能となる。

図面の簡単な説明

0032

本発明の第1実施形態にかかる骨手術用ガイド器具を示す図であり、(a)ガイド本体の上面図であり、(b)位置決めガイド具の外観斜視図である。
本発明の第1実施形態にかかるガイド本体を示す図であり、(a)分解斜視図であり、(b)上面図であり、(c)(d)第1ガイド部およびスケール部の上面図である。
本発明の第1実施形態にかかる位置決めガイド具を示す図であり、(a)外観斜視図であり、(b)上面図であり、(c)正面図である。
本発明の第1実施形態にかかる骨固定器具を示す外観斜視図である。
本発明の第1実施形態にかかるガイド本体および骨固定器具の事前準備の様子を示す図であり、(a)ガイド本体の外観斜視図であり、(b)ガイド本体の部分拡大図であり、(c)骨固定器具の外観斜視図であり、(d)骨固定器具の外観斜視図である。
本発明の第1実施形態にかかる位置決めガイド具の使用方法を説明する概要図であり、(a)外観斜視図であり、(b)外観斜視図であり、(c)上面図であり、(d)外観斜視図であり、(e)外観斜視図である。
本発明の第1実施形態にかかるガイド本体の使用方法を説明する図であり(a)〜(c)外観斜視図であり、(d)上面図である。
本発明の第1実施形態にかかるガイド本体の使用方法を説明する外観斜視図である。
本発明の第1実施形態にかかる骨手術用ガイド器具を用いて切断した骨を示す図であり、(a)外観斜視図であり、(b)上面概要図であり、(c)上面図である。
本発明の第1実施形態にかかる骨手術用ガイド器具を用いて切断した骨の接合方法を示す図であり、(a)骨の上面図であり、(b)ガイド本体の上面図である。
本発明の第1実施形態にかかる骨固定器具を用いて骨を接合する方法を示す外観斜視図である。
本発明の第2実施形態にかかる(a)ガイド本体を示す上面概要図であり、(b)切断した骨の上面概要図である。
本発明の第3実施形態にかかるガイド本体を示す上面概要図である。

実施例

0033

以下、本発明の実施の形態を図1から図13を参照して詳細に説明する。まず、図1から図11を参照して、第1実施形態について説明する。

0034

[第1実施形態]
<骨手術用ガイド器具>
図1から図3を参照して、骨手術用ガイド器具1について説明する。図1は、骨手術用ガイド器具1を示す図であり、図1(a)がガイド本体2の上面図であり、図1(b)が位置決めガイド具3の外観斜視図である。図2は、ガイド本体2を示す図であり、図2(a)が分解斜視図であり、図2(b)が上面図であり、図2(c)が第1ガイド部4およびガイド軸10の上面図であり、図2(d)が図2(c)の破線印部分の拡大上面図である。また、図3は位置決めガイド具3を示す図であり、図3(a)が外観斜視図であり、図3(b)が上面図であり、図3(c)が正面図である。

0035

図1を参照して、本実施形態の骨手術用ガイド器具1は、骨を長軸方向において第1の骨部分と第2の骨部分に切断するとともに前記長軸方向において一部を切除する骨短縮手術の際に、骨切断用器具(例えば、ボーンソー、マイクロレシプロソーなど)の刃(例えば、ブレード、鋸刃またはノミなど)をガイドするものであり、ガイド本体2(同図(a))と、ガイド本体2とは別体で構成された位置決めガイド具3(同図(b))により構成される。ガイド本体2は骨に固定され、骨を切断する刃を所定位置に誘導する。位置決めガイド具3は、ガイド本体2を骨に固定する際の、位置決め孔を形成する。ここで、本実施形態の説明における「骨」は人骨であり、本実施形態は特に管状骨に用いて好適であり、以下では一例として、骨切断用器具を用いて尺骨の切断(切除)を行う場合を例に説明する。

0036

<ガイド本体>
図2を参照して、本実施形態のガイド本体2について詳しく説明する。図2(a)に示すように、ガイド本体2は、第1ガイド部4と、第2ガイド部5と、ガイド軸10を有する。ガイド軸10は、角柱状部材(または円柱状部材)であり、その長軸方向の両端に第1ガイド部4と第2ガイド部5が固定される。なお、第1ガイド部4はガイド軸10に対して摺動不可に固定され、第2ガイド部5は、ガイド軸10の長軸方向に摺動可能にガイド軸10に取り付けられ、固定ネジ11によって所定位置で固定される。

0037

図2(a)(b)に示すように、第1ガイド部4と第2ガイド部5は対向配置され、両者を最も近接して配置した場合の両者の外形は、上面視において略楕円形状を呈する。第1ガイド部4と第2ガイド部5の離間部において対向する面は平坦面となっており当該平坦面が、骨切断用器具の刃をガイドするガイド面となる。より詳細には、第1ガイド部4は、切断面を規定する第1ガイド面61を有し、第2ガイド部5は、尺骨の切除分だけ第1ガイド面61から離間、対向して切断面を規定する第2ガイド面62を有する。そして、第1ガイド面61は、ガイド軸10の長軸に対して垂直な第1の面61Aと、ガイド軸10の長軸に対して垂直で、且つ長軸方向において第1の面61Aと異なる位置に設けられた第2の面61Bからなる。また、第1ガイド部4は更に、ガイド軸10の長軸に平行な第3ガイド面63を有する。第3ガイド面63は、第1の面61Aと第2の面61Bとを繋ぐように長軸方向に延びている。

0038

同様に、第2ガイド面62は、ガイド軸10の長軸に対して垂直な第1の面62Aと、ガイド軸10の長軸に対して垂直で、且つ長軸方向において第1の面62Aと異なる位置に設けられた第2の面62Bからなる。第2ガイド部5は更に、ガイド軸10の長軸に平行な第4ガイド面64を有する。第4ガイド面64は、第1の面62Aと第2の面62Bとを繋ぐように長軸方向に延びている。すなわち、第1ガイド部4の第1ガイド面61および第3ガイド面63と、第2ガイド部5の第2ガイド面62および第4ガイド面64とは、互いに噛合うような相補的な形状となっている。

0039

より詳細には、第3ガイド面63と第1ガイド面61の第2の面61Bは連続して上面視においてL字状に連続した面であるが、第3ガイド面63と第1の面61Aは、それらの間にガイド軸10が存在することにより一部において不連続な面となっている。第2ガイド面62も第1ガイド面61と同様であり、第1ガイド面61の第1の面61A,第3ガイド面63および第2の面61Bとそれぞれ平行な第1の面62A、第4ガイド面64および第2の面62Bを有する。

0040

ガイド軸10は、第1ガイド面61と第2ガイド面62の平行を維持しつつ、第1ガイド部4および第2ガイド部5を長軸方向に相対移動可能に支持している。つまり、第1ガイド面61と第2ガイド面62は平行な状態を維持して、その離間距離G(同図(b)参照)の伸長および短縮が可能となっている。

0041

第1ガイド部4はまた、第1ガイド面61を骨の第1の骨部分に位置決めする第1ガイド孔7を有する。また、第2ガイド部5は、第2ガイド面62を骨の第2の骨部分に位置決めする第2ガイド孔9を有する。より詳細には、第1ガイド部4の第1ガイド面61と逆側の端部は上面視において円弧状となっており、当該端部付近に第1ガイド孔7(7A、7B)が設けられる。第1ガイド孔7(7A,7B)には、位置決め軸(ここでは不図示)が挿通され、これにより第1ガイド部4および第1ガイド面61が骨の第1の骨部分に位置決めして固定される。第1ガイド孔7(7A,7B)は、第1ガイド部4を厚み方向に貫通する孔であり、ガイド軸10の長軸に直交する方向に沿って複数(ここでは2個)配列される。第1ガイド孔7A,7Bは、同一の開口径であり、ガイド本体2としての中心線C0に対して線対称に配置される。なお、ガイド本体2としての中心線C0(図2(b)参照)と、ガイド軸10の中心線は、この例では一致していないが、これらは一致していてもよい。また、第1ガイド孔7A,7Bの近傍には補助用ガイド孔19が設けられる。補助用ガイド孔19については後述する。

0042

第2ガイド部5の第2ガイド面62と逆側の端部は上面視において第1ガイド部4の端部より鋭角な形状となっており、第2ガイド部5の中央付近に第2ガイド孔9(9A、9B)が設けられる。第2ガイド孔9(9A,9B)には、他の位置決め軸(ここでは不図示)が挿通され、これにより第2ガイド部5および第2ガイド面62が骨の第2の骨部分に位置決めして固定される。第2ガイド孔9(9A,9B)は、ガイド軸10の長軸に平行する方向に沿って、ガイド本体2の中心線C0から平行移動した位置に複数(ここでは2個)配列される。第2ガイド孔9A,9Bは、同一の開口径であるが、第1ガイド孔7A、7Bよりも大きい。

0043

図2(c)(d)に示すように、ガイド軸10の第1ガイド部4側の端部には、上面視において目視可能なスケール部10Aが設けられている。スケール部10Aは例えば1mm単位で2〜7までのゲージ目盛り)が付され、第1ガイド部4と第2ガイド部5間の離間距離G(すなわち切除する骨の長さ)が容易に視認できるようになっている。

0044

後に詳述するが、本実施形態では、ガイド軸10を骨の長軸方向に沿って配置し、第1ガイド面61、第2ガイド面62、第3ガイド面63および第4ガイド面64によって、骨切断用器具の刃(ブレード)をガイド(誘導)する。つまり、第1ガイド面61、第2ガイド面62、第3ガイド面63および第4ガイド面64に沿って、切断面が形成される。このように本実施形態では、第1ガイド面61および第2ガイド面62を含むように第1ガイド部4及び第2ガイド部5によって規定される骨の切断面が、骨の長軸方向に変位する部分を含んでいる。これにより、切断面の切断方向全長切断経路の長さ)L(同図(c)参照)は、骨の短軸方向の長さより大きくなる。なお、第3ガイド面63と第4ガイド面64の離間距離は、これらの間に骨切断器具の刃を挿入して切断可能な必要最小限の距離(刃の厚みよりわずかに大きい距離)である。

0045

なお、第1ガイド部4の「R」の表記は、右手の尺骨を切断(切除)する場合に使用する向きであること(医師が「R」を視認可能な向きで使用すること)を示している。そして不図示の裏面側には「L」と表記されており(図7参照)、すなわち左手の尺骨を切断(切除)する場合に使用する向きであることを示している。つまり左手の尺骨を切断する場合には、図1に示す状態からガイド軸10を中心として180度回転させて使用する。これにより、第1ガイド面61と第2ガイド面62の形状は、右手用左手用の場合でガイド軸10を中心として線対称の形状となる。

0046

<位置決めガイド具>
図3を参照して、位置決めガイド具(アライメントガイド)3について説明する。既述の如く、位置決めガイド具3は、ガイド本体2とは別体であり、ガイド本体2の使用に先立って、骨の長軸に対して一定の角度で複数の位置決め孔を第1の骨部分に開口する器具である。

0047

位置決めガイド具3は、上面視においてT字形(あるいは略I字形)で、厚みの大きい頭部3Hと、頭部3Hより厚みが小さく、長尺基体部3Bからなる。頭部3Hには、基体部3Bの短手方向の両端に、第1位置決めガイド部12A、12Bが設けられる。第1位置決めガイド部12A、12Bは、基体部3Bの長手方向の中心線C1を中心として線対称の位置に配置され、同一の開口径の円筒形状の孔である。また、頭部3Hには、骨の切断位置と位置合わせするためのガイドライン3Lが設けられている。ここで、ガイドライン3Lから第1位置決めガイド部12A,12Bの中心点を結ぶ直線までの距離(中心線C1に平行となる距離)LGは、ガイド本体2の第1ガイド孔7Aから直近の第1ガイド面61(第2の面61B)までの最短距離(第2の面61Bに直交する距離)LGと同じである。

0048

基体部3Bには、基体部3Bの長手方向に並ぶ第2位置決めガイド部13および第3位置決めガイド部14が設けられる。第2位置決めガイド部13および第3位置決めガイド部14は、基体部3Bの長手方向の中心線C1上に配列され、第2位置決めガイド部13は上面視において基体部3Bの長手方向に長い長円形状であり、第3位置決めガイド部14は円形状である。また第2位置決めガイド部13は位置決めガイド具3の長手方向のほぼ中央に設けられ、第3位置決めガイド部14は後端部に設けられる。第1位置決めガイド部12A,12B、第2位置決めガイド部13および第3位置決めガイド部14のいずれも、位置決めガイド具3の厚み方向に貫通している。

0049

更に、位置決めガイド具3は、裏面側に4本のスパイク8が埋設されており、切断する尺骨の中心線に、位置決めガイド具3の中心線C1を合わせて載置する。スパイク8は、尺骨上における位置決めガイド具3の滑りを防止する。後述するが、頭部3Hは、尺骨の鈍円状に膨らんだ端部(尺骨頭)に配置し、基体部3Bは、尺骨の骨幹部に配置する。

0050

第1位置決めガイド部12A,12Bは、尺骨頭に第1位置決め孔を形成するためのガイド部である。第1位置決め孔は、ガイド本体2の第1ガイド部4を所定の位置に位置決めするとともに骨固定器具15の固定軸17が挿通される。また、第2位置決めガイド部13,第3位置決めガイド部14は、位置決めガイド具3を尺骨に位置決めする際に利用される(これらについては後述する)。

0051

<骨固定器具>
図4を参照して、骨固定器具15について説明する。骨固定器具15は、上述した本実施形態の骨手術用ガイド器具1を用いて切断した骨(尺骨)の第1の骨部分(例えば、尺骨頭を含む部分)と第2の骨部分(骨幹部を含む部分)とを固定するものである。

0052

図4(a)に示すように骨固定器具15は、プレート部16と、固定軸17(17A、17B)と、固定用孔18(18A〜18D)と、固定部材(ここでは不図示)を有する。プレート部16は、骨の長軸方向に延びる略矩形状を有しており、骨の第1の骨部分と第2の骨部分を一体的に覆う。また、プレート部16は、長手方向の一端側において、略矩形状の長辺端部のみを長手方向に更に延在させた2本の延長部16Aが設けられ、延長部16Aの先端には、2つの固定軸17A、17Bが設けられる。固定軸17A、17Bはそれぞれ延長部16Aからフック状に曲折し、プレート部16の主面に対して略垂直方向に延在する。固定軸17A、17Bはそれぞれ、第1の骨部分(尺骨頭)に位置決めガイド具3によって設けられた2つの第1位置決め孔(ここでは不図示)に対応しており、これらにそれぞれ挿通される。

0053

また、プレート部16には、複数(ここでは4個)の固定用孔18(18A〜18D)が設けられている。固定用孔18には不図示の固定部材(例えば、骨ネジ)が連通されてプレート部16と第2の骨部分(骨幹部)を固定する。

0054

骨固定器具15の材料としては、任意の好適な生体適合性材料及び/又は生体再吸収性(生体吸収性)材料が採用できる。例えば、好適な生体適合性材料として、金属/金属合金(例えば、チタン又はチタン合金コバルトクロム合金ステンレス鋼など)、プラスチック(例えば、超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)及び/又はPMMA/ポリヒドロキシエチルメタクリレート(PHEMA))、セラミック(例えば、中でもアルミナ、ベリリアリン酸カルシウム及び/又はジルコニア)、合成物(例えば、カーボンファイバ合成物)、生体再吸収性材料又はポリマー(例えば、α-ヒドロキシカルボン酸(例えば、ポリ乳酸、(PLLA、PDLLA及び/又はPDLAなど)、ポリグリコール酸ラクチドグリコリドコポリマーなど)、ポリジオキサノンポリカプロラクトンポリトリメチレンカーボネートポリエチレンオキシドポリβ−ヒドロキシブチレート、ポリβ−ヒドロキプロピオネート、ポリδバレロラクトンPHB−PHV級のポリ(ヒドロキシアルカノエート)、他の生体再吸収性ポリエステル及び/又は天然ポリマー(コラーゲン又は他のポリペプチド多糖類(例えば、でんぷんセルロース及び/又はキトサン)、それらの任意のコポリマーなど)などである。またこれらの材料の1種又は複数は、骨固定器具15本体及び/又はその上にコーティングされてもよい。

0055

なお、固定用孔18は4個に限らず、図4(b)に示すように3個(またはそれ以下)あるいは5個以上であってもよい。さらに、固定軸17A、17Bの長さが異なる骨固定器具15を複数種類準備してもよい。

0056

本実施形態の骨手術用ガイド器具1および骨固定器具15は、ガイド本体2の第1ガイド面61と第2ガイド面62の離間距離Gに対応する部分を切除した尺骨Bの第1の骨部分B1と第2の骨部分B2を接合した場合に、第1ガイド孔7と第2ガイド孔9とにそれぞれ位置合わせされて尺骨Bに形成された第1位置決め孔と第2位置決め孔との距離を一定に維持することができる。これにより、複数の骨切除手術において、所定長さの骨固定器具15を使用することができるが、これについては後述する。

0057

<骨手術用ガイド器具および骨固定器具の使用方法>
図5から図11を参照して、第1実施形態の骨手術用ガイド器具1および骨固定器具15の使用方法について左手の尺骨を切断する場合を例に説明する。

0058

図5は、骨手術用ガイド器具1の事前準備の様子を示す図であり、図5(a)がガイド本体2の外観斜視図であり、図5(b)がスケール部10Aの上面拡大図であり、図5(c)、(d)は、骨固定器具15の事前準備の様子を示す外観斜視図である。

0059

まず図5(a)を参照して、ガイド本体2の左右を確認した後(同図は左手の尺骨を切断する場合を示している)、第2ガイド孔9(9A,9B)にワイヤーガイド29(29A,29B)を取り付ける。そして、図5(b)に示すようにスケール部10Aの目盛りを骨切り量(切断する長さ)に合わせて固定ネジ11で固定する。

0060

また図5(c)に示すように、骨固定器具15においては、4つの固定用孔18のうち、内側の2つの固定用孔18B、18Cにそれぞれ、ドリルガイド39(39A,39B)を取り付けておく。ドリルガイド39は、固定用孔18に螺合させるなどして取り付けられる。更に図5(d)に示すように、ドリルガイド39A,39Bにはそれぞれ、ワイヤーガイドスリーブ49を取り付けておく。

0061

図6は、位置決めガイド具3の使用例を示す図であり、図6(a)(b)(d)(e)が尺骨Bに位置決めガイド具3を取り付けた状態の外観斜視図であり、図6(c)が尺骨Bに位置決めガイド具3を取り付けた状態の上面図である。

0062

図6(a)に示すように、尺骨Bは、下端(遠位端)が鈍円状に膨張(肥厚)した尺骨頭BHであり、そこから上端(近位端)に向かって略円柱(略角柱)状の骨幹部が伸びている。そして同図に示すように、位置決めガイド具3は、頭部3Hを尺骨Bの第1の骨部分B1(尺骨頭BHを含む部分)上に配置し、基体部3Bを尺骨Bの第2の骨部分B2(骨幹部BTを含む部分)上に配置する。このとき、連続的に、切断する尺骨Bの長軸方向(X方向)の中心線C2が示されるレントゲン照射モニター画像等を見ながら、当該中心線C2と、位置決めガイド具3の長手方向の中心線C1を合わせて中心決めを行う。また、同様にモニター画像等を見ながら、位置決めガイド具3の第1位置決めガイド部12A,12Bの中心を通る垂直線Pを中心線C1,C2に直交するように合わせて、尺骨Bに対する垂直決めを行う。

0063

次に、図6(b)に示すように長円形状の第2位置決めガイド部13に例えば複数のワイヤーY1、Y2を挿通するとともに第2の骨部分B2に差し込み、位置決めガイド具3を仮固定する。ワイヤーY1、Y2は例えば、直径1.2mmのキルシュナー銅線(K−ワイヤー)である。

0064

そして図6(c)に示すように、モニター画像等を見ながら、切断部位太破線で示す)を確認する。具体的には、ガイドライン3Lを尺骨頭BHの遠位想定骨切り位置P1に揃えるように位置決めガイド具3を微調整する。複数のワイヤーY1、Y2は長円形状の第2位置決めガイド部13に挿通されているため、矢印の如く位置決めガイド具3の尺骨Bの長軸方向への若干の移動(微調整)が可能である。

0065

次に、図6(d)に示すように、第3位置決めガイド部14に例えばワイヤーY3を挿通するとともに第2の骨部分B2に差し込み、位置決めガイド具3を尺骨に固定する。ワイヤーY3は例えば、直径1.2mmのキルシュナー銅線である。

0066

そして、図6(e)に示すように、第1位置決めガイド部12A,12Bに、第1ガイド部位置決め軸30A,30Bを挿通する。第1ガイド部位置決め軸30A,30Bは例えば、ワイヤーY1〜Y3より太い直径(例えば、1.8mm)のキルシュナー銅線等である。

0067

図7は、ガイド本体2を尺骨Bに取り付ける様子を示す図であり、図7(a)〜(c)が外観斜視図であり、図7(d)が上面図である。

0068

まず、図7(a)(b)に示すように、ワイヤーY1〜Y3を尺骨Bから抜き取り、第1ガイド部位置決め軸30A,30Bを第1位置決め孔h11、h12に挿通させた状態で、位置決めガイド具3を尺骨Bから取り外す。次に、第1ガイド部位置決め軸30A、30Bをそれぞれ第1ガイド孔7B、7Aに挿通させるようにして尺骨B上にガイド本体2を配置する。

0069

図7(c)に示すように、第1位置決め孔h11、h12と第1ガイド孔7B、7Aとに連通された第1ガイド部位置決め軸30A,30Bによって、第1ガイド部4(すなわち、第1ガイド面61)は尺骨頭BHの所定位置に位置決めされる。そして第1ガイド孔7A(または第1ガイド孔7B)から第1ガイド面61(第2の面61B)までの最短距離(ガイド軸10に平行な距離(第2の面61Bに直交する距離))LGは、位置決めガイド具3の第1位置決めガイド部12A,12Bからガイドライン3Lまでの距離LGと同じであるので、この状態において、第1ガイド面61は遠位想定骨切り位置P1に一致して尺骨頭BHに固定される。

0070

更に、ガイド本体2の第2ガイド孔9に挿通したワイヤーガイド29A,29Bに第2ガイド部位置決め軸32A,32Bを挿通する。第2ガイド部位置決め軸32A,32Bは例えば、直径1.2mmのキルシュナー銅線である。2つの第1位置決め孔h11、h12は、尺骨Bの短軸方向(Z方向)に沿って配列され、2つの第2位置決め孔(ここでは第2ガイド部位置決め軸の位置)は、尺骨Bの長軸方向(X方向)に沿って配列される。

0071

更に、図7(d)に示すように、補助用ガイド孔19にワイヤー(例えば、直径1.2mmのキルシュナー銅線)Y4を挿入する。第1位置決め孔h11、h12および第2位置決め孔の形成方向(穿孔方向)は、互いに平行であるが、補助用ガイド孔の形成方向(ワイヤーY4に延在方向)は、第1位置決め孔h11、h12の形成方向(第1ガイド部位置決め軸30A、30Bの延在方向)に対して傾斜するように設けられる。これにより第1ガイド部4をより尺骨頭BHに固定することができ、尺骨Bの切断時に骨切断用器具の振動によるブレを防止できる。

0072

図8は、骨切断用器具によって尺骨Bを切断する様子を示す外観斜視図である。また図9は、尺骨Bの短軸方向の切断が完了し、ガイド本体2を尺骨Bから取り外した状態の尺骨Bを示す図であり、図9(a)が外観斜視図であり、図9(b)が上面概要図であり、図9(c)が上面図である。

0073

図8(a)に示すように、まず第1ガイド部4の第3ガイド面63(または第2ガイド部5の第4ガイド面64)にマイクロボーンソーの刃(ブレード)Sを当接させて、尺骨Bの長軸方向(X方向)に沿って切断する。既に述べたが、第3ガイド面63と第4ガイド面64の離間距離は、これらの間に刃Sを挿入して切断可能な必要最小限の距離(刃Sの厚みよりわずかに大きい距離)である。

0074

次に、図8(b)に示すように、第1ガイド部4の第1ガイド面61(第1の面61Aおよび第2の面61B)に順次マイクロレシプロソーの刃Sを当接させて、尺骨Bの短軸方向(Z方向)に沿って切断する。同様に、第2ガイド部5の第2ガイド面62(第1の面62Aおよび第2の面62B)に順次マイクロレシプロソーの刃Sを当接させて、尺骨Bの短軸方向に沿って切断する。

0075

そして、図9(a)に示すように、ワイヤーY4を補助用ガイド孔(不図示)に、第1ガイド部位置決め軸30A,30Bをそれぞれ第1位置決め孔h11、h12に、そして第2ガイド部位置決め軸32A,32Bをそれぞれ第2位置決め孔h21、h22に挿入したまま、ガイド本体2を尺骨Bから取り外す。

0076

尺骨Bは、尺骨頭BHにおいて第1ガイド面61に沿った第1の切断面Sf1が形成され、骨幹部BTにおいて第2ガイド面62に沿った、すなわち、第1の切断面Sf1に平行な第2の切断面Sf2が形成される。また、尺骨Bの長軸方向に沿った、第3の切断面Sf3と第4の切断面Sf4が形成される。

0077

ただし、ガイド本体2を尺骨Bから取り外した直後の状態では、第1の骨部分B1と第2の骨部分B2は完全に分離されてはいない。

0078

すなわち、図9(b)に示すように、第1の切断面Sf1および第2の切断面Sf2において、実線で示した部分は、尺骨Bが完全に分離されている。これに対し、破線で示す部分は、尺骨Bの一部が未切断となっている。

0079

これは、ガイド本体2の第1ガイド部4と第2ガイド部5を連結するガイド軸10によって、ガイド本体2を取り付けている状態では破線の領域は刃Sの移動が規制されるためである。つまり、ガイド軸10はその厚み(Y方向の厚み)が第1ガイド部4および第2ガイド部5の厚みよりも薄いものであり(図2(a)参照)、破線の領域は、上面側では、尺骨Bが第1の骨部分B1と第2の骨部分B2とに完全に分割されているが下面側のガイド軸10の厚みに相当する領域において未切断の状態となっている。なお、図示は省略するが、図9(b)に示す状態において、ワイヤーY4、第1ガイド部位置決め軸30A,30Bおよび第2ガイド部位置決め軸32A,32Bは尺骨Bに挿入されたままである。

0080

そして、図9(c)に示すように、破線の領域(未切断領域R)を、マイクロボーンソーやレシプロソーによって切断する。未切断領域Rは非常に狭小な領域であるので、ガイド本体2のようなガイド器具を用いなくても歪みや変形を生じることなく切断が可能である。

0081

その後、ワイヤーY4、第1ガイド部位置決め軸30A,30Bを尺骨Bから取り除く。第2ガイド部位置決め軸32A,32Bは、尺骨Bに挿入されたままである。

0082

このように、本実施形態のガイド本体2は、尺骨Bの長軸方向(X方向)に延びるガイド軸10の一端に第1ガイド部4が固定され、他端に第2ガイド部5がガイド軸10に沿って平行移動可能に固定される。したがって、事前準備の段階で、骨の切断長さを決定する状態(図5参照)であっても、ガイド本体2を尺骨Bに固定した直後の状態(図8(d)参照)であっても、常に、第1ガイド面61と第2ガイド面62は平行に保たれている。

0083

そして、位置決めガイド具3を用いて尺骨Bに対して中心決めと垂直決めを正確に行い、第1位置決め孔h11、h12を形成して、これを基準としてガイド本体2(第1ガイド部4)を位置決めする。したがって、尺骨頭BHのように歪な形状の部分であっても正確に第1ガイド面61の位置決めをすることができる。なお、第2ガイド面62は、ガイド軸10によって第1ガイド面61との平行が維持されているので必然的に第2ガイド面62も正確に位置決めできる。

0084

尺骨頭BHは、骨幹部BTより肥厚しており切断面の面積を大きく確保できるが、その歪な形状のために位置決めが困難であった。しかし本実施形態によれば、尺骨頭BH部分に第1ガイド面61を正確に位置決めすることができるので、切断面を大きく確保することができる。

0085

また、第1ガイド部4は、尺骨Bの短軸方向(Z方向)に延び、且つ長軸方向(X方向)の位置が異なる第1の面61Aおよび第2の面61Bとからなる第1ガイド面61と、長軸方向に延びる第3ガイド面63を有しており、第2ガイド部5は、尺骨Bの短軸方向に延び、且つ長軸方向の位置が異なる第1の面62A、第2の面62Bからなる第2ガイド面62と、長軸方向に延びる第4ガイド面64を有している。したがってこれに沿って切断した場合、第1の切断面Sf1と第3の切断面Sf3(第2の切断面Sf2と第4の切断面Sf3)の切断経路の長さL(図9(b)参照)は、尺骨Bの短軸方向に平行に切断した場合と比較して、第3の切断面Sf3(第4の切断面Sf4)の分が長く、切断面を大きく確保することができる。このため、骨の早期かつ確実な癒合が可能となる。

0086

なお、例えば、尺骨Bの短軸方向から所定角度傾斜させて互いに対抗する2つの傾斜面からなる切断面とすることで、短軸方向に平行な切断面の場合よりも切断面積を大きく確保することができる。しかし、尺骨Bの短軸方向(Z方向)からの傾斜角度が大きい(長軸方向からの傾斜角度が小さい)切断面とすると、尺骨Bの長軸方向(X方向)において長い切断が必要となり、切断後に固定具(プレート等)による固定長さが長くなり、好ましくない。

0087

これに対し、本実施形態のように上面視において階段状(2つのL字を逆に組み合わせた形状)切断面とすることで、尺骨Bの長軸方向の切断距離をあまり伸張させずに、切断面積を大きく確保することができる。これにより、小さい(長さが短い)骨固定器具15を使用することができる。

0088

また、本実施形態では、ガイド本体2の尺骨Bへの1回の位置決めで、平行な第1ガイド面61および第2ガイド面62の位置決めが可能である。

0089

例えば、1つのガイド面のみを有し、これを平行移動可能な従来のガイド具では、第1の切断面をガイドした後、第2の切断面をガイドするために、当該ガイド面を平行移動させて固定する必要がある。つまり骨が切断された状態でガイド面を移動させるので、処置が煩雑になるほか、骨がわずかにずれるなど、2回目の位置決めが不十分となる恐れもある。

0090

しかし本実施形態のガイド本体2によれば、骨の切断前にガイド本体2を骨に位置決めすることで(1度の位置決め操作で)、平行な2つのガイド面(第1ガイド面61、第2ガイド面62)を位置決めすることができる。その後は、第1ガイド面61、第2ガイド面62に沿って骨を切断することで、尺骨Bの姿勢を安定させた状態で、簡便かつ正確に、平行な2つの切断面(第1の切断面Sf1および第2の切断面Sf2)を形成することができる。第1の切断面Sf1および第2の切断面Sf2はいずれも、尺骨Bの長軸方向(X方向)に略平行な面と短軸方向(Y方向)に略平行な面とを有する。

0091

これに加えて、本実施形態のガイド本体2によれば、図9(b)に示すようにマイクロレシプロソーによる尺骨Bの短軸方向の切断が完了し、ガイド本体2を尺骨Bから取り外した状態では、完全に尺骨Bが2つに分離されていない。このため、ガイド本体2を取り外すまで尺骨Bの姿勢を安定して維持することが可能となる。

0092

次に、図10および図11を参照して、2つに切断した尺骨Bの第1の骨部分B1と第2の骨部分B2の接合方法を説明する。図10(a)は切断面を当接して尺骨Bを短縮した状態の上面図である。また図10(b)は第2ガイド孔9の位置関係について説明する、ガイド本体2の上面図である。また図11は、骨固定器具15による固定方法について説明する尺骨Bの外観斜視図である。

0093

まず、未切断領域Rを切断して第1の骨部分B1と第2の骨部分B2を完全に分離した後、図10(a)に示すように、切断面Sf3、Sf4を当接させながら(これらをスライド面として)尺骨Bを長軸方向(X方向)に移動し、第1の切断面Sf1と第2の切断面Sf2とを噛み合わせるように当接させる。これにより、尺骨Bの長軸方向の長さを短縮することができる。切断面Sf3、Sf4をスライド面とすることで、尺骨Bの長軸方向のずれを生じることなく、第1の骨部分B1と第2の骨部分B2を接合することができる。また切断面Sf3、Sf4を当接させることにより、第2の骨部分B2は、尺骨Bの長軸方向の中心線C2の方向に移動し、第2位置決め孔h21、h22(第2ガイド部位置決め軸32A,32B)は尺骨Bの長軸方向の中心線C2上に位置するようになる。

0094

図10(b)に示すように、ガイド本体2の第2ガイド孔9A,9Bの中心線C4は、ガイド本体2の中心線C0からZ方向に平行移動した位置に配列されている。本実施形態では、切断面の面積(切断経路の長さL)を大きく確保するため、尺骨Bの長軸方向(X方向)に沿った切断をガイドする。このため、第1ガイド部4の第3ガイド面63と第2ガイド部5の第4ガイド面64とは、これらの間に刃Sが当接して配置可能な必要最小限の距離で離間されている。したがって尺骨Bを切断した場合に、骨の切除後に第1の骨部分B1と第2の骨部分B2を当接させる(尺骨Bの長軸方向に沿う切断面Sf3、Sf4(図10(a)参照)を当接させる)と、第2の骨部分B2は、尺骨Bの中心線C2方向に移動することとなる。このため、その移動量である第3ガイド面63および第4ガイド面64の離間距離(刃Sの厚み分の長さ)STを、ガイド本体2の中心線C2(尺骨Bの長軸方向の中心線C0)からオフセットした位置に、中心線C4が位置するように、第2ガイド孔9(9A,9B)が設けられている。

0095

このようにすることで、尺骨Bを切断後に第1の骨部分B1と第2の骨部分B2を接合した場合に、第2位置決め孔h21、h22(第2ガイド部位置決め軸32A,32B)は尺骨Bの長軸方向の中心線C2上に位置するようになる(図10(a)参照)。

0096

その後、図11(a)に示すように、第1の骨部分B1と第2の骨部分B2を骨固定器具15により固定する。この場合、骨固定器具15の一端に設けられた固定軸17A、17Bをそれぞれ、尺骨頭BHの第1位置決め孔h11、h12に差し込む。固定軸17A、17Bは、その直径が第1位置決め孔h11、h12の直径よりわずかに小さく、プレート部16からの長さが例えば12mm〜15mm程度である。

0097

プレート部16の固定用孔18B、18Cには予め、ドリルガイド39A、39Bが取り付けられ、それぞれのドリルガイド39A、39Bにはワイヤーガイドスリーブ49が取り付けられている。そして、ワイヤーガイドスリーブ49に、第2ガイド部位置決め軸(キルシュナー銅線)32A,32Bを挿入する。これにより、ドリルガイド39A、39Bと第2位置決め孔h21、h22がセンタリングされる。本実施形態では、第1位置決め孔h11、h12および第2位置決め孔h21、h22の互いの離間距離は、尺骨Bの一部の切除後に常に一定の距離に維持されるように、ガイド本体2の第1ガイド孔7と第2ガイド孔9とが設けられている。そしてそれらは、骨固定器具15の固定軸17A、17Bと固定用孔18の少なくとも一部(ここでは固定用孔18B,18C)の互いの離間距離と一致する。

0098

つまり、本実施形態の骨手術用ガイド器具1および骨固定器具15を用いることで、尺骨Bの一部の切除後において、ドリルガイド39A、39Bと第2位置決め孔h21、h22がセンタリングされ、第1位置決め孔h11、h12および第2位置決め孔h21、h22の位置と、骨固定器具15の固定軸17A、17Bと固定用孔18の少なくとも一部(ここでは固定用孔18B,18C)の位置とが一致する。したがって、複数の骨切除手術において、所定長さの骨固定器具15を使用することができる。具体的には、本実施形態の骨固定器具15の(長さの)バリエーションは、図4に示すように、1種または2種(大と小)程度と少ないものであり、これらを複数(多数)の患者汎用的に使用することができる。

0099

なお、図4に示したように、骨固定器具15は尺骨Bのサイズに応じて固定用孔18の数や、固定軸17A、17Bの長さが異なるものが複数(例えば、2種類)揃えるとより望ましい。そのような場合であっても、従来と比較して揃える骨固定器具15の種類を、大幅(例えば、大サイズと小サイズの2種類など)に低減することができる。

0100

その後、図11(b)に示すように、例えば、ドリルガイド39Bからワイヤーガイドスリーブ49と第2ガイド部位置決め軸32Bを抜き取り、ドリルガイド39Bの挿通孔ドリルDRを挿入して尺骨Bに穿孔する。図示は省略するが同様に、ドリルガイド39Aからワイヤーガイドスリーブ49と第2ガイド部位置決め軸32Aを抜き取り、ドリルガイド39Aの挿通孔にドリルDRを挿入して尺骨Bに穿孔する。

0101

そして、11(c)に示すようにデプスゲージDGで穿孔深さを計測し、所定深さまで穿孔されていた場合にはドリルガイド39を骨固定器具15から取り外し、固定部材(例えば、ロッキングスクリュー)23を固定用孔18に挿通させて、プレート部16を骨幹部BTにドライバDなどにより固定する(同図(d))。

0102

既述の如く、第1の骨部分B1と第2の骨部分B2を接合した状態で、第2位置決め孔h21、h22の位置は、固定用孔18(ここでは固定用孔18B、18C)の位置(固定用孔18B,18Cと同一中心点)に位置決めされている。したがって、第2位置決め孔h21、h22に(これらを中心として)固定部材23をねじ込むことで、固定用孔18を尺骨Bの長軸方向の中心線C2に沿って固定することができる。また、固定用孔18Dにも固定部材23をねじ込む。固定部材23は例えば、プレート部16から10mm程度の深さまで達する。これにより、骨固定器具15は固定軸17A、17Bが第1位置決め孔h11、h12に差し込まれるとともに、プレート部16が尺骨Bの第1の骨部分B1と第2の骨部分B1を一体的に覆って尺骨Bに固定され、これらを支持する。(図11(e))。

0103

本実施形態の骨固定器具15によれば、固定軸17A、17Bを第1位置決め孔h11、h12に係合させることで、骨固定器具15の一端においては、別途ネジ等の固定部材を用いることなく骨固定器具15の一端を尺骨頭BHに固定できる。したがって、尺骨頭BH側ではネジ止めが不要となるので、骨固定器具15の狭小化、および部品点数の削減と取付工数の削減が実現できる。

0104

また、複数本(ここでは2本)の固定軸17A、17Bを第1位置決め孔h11、h12と係合させることで、固定軸17A、17Bを中心とするプレート部16の回動を抑制でき、合わせてプレート部16の位置決めも適切に行うことができる。

0105

既述の如く、本実施形態では切断経路が曲折するため、骨幹部BTの長軸に垂直(短軸に平行)でかつ切断経路が直線状の切断面を形成した場合と比較して、第1の切断面Sf1および第3の切断面Sf3と、第2の切断面Sf2および第4の切断面Sf4との面積を大きく確保することができる。また、第1の骨部分B1と第2の骨部分B2は、互いに尺骨Bの長軸方向中心線に向かう移動を規制し合うので、切断経路が直線状の切断面を形成した場合と比較して、第1の骨部分B1と第2の骨部分B2のZ方向のずれ(特に中心線に向かうずれ)を抑制することができる。これにより、骨の融合を早期に確実に(適切な位置で)行うことができる。

0106

なお上述のように、第1位置決め孔h11、h12は、ガイド本体2の第1ガイド部4を所定の位置に位置決めするとともに骨固定器具15の固定軸17が挿通される。第1位置決め孔h11、h12は、図6(e)に示したように、位置決めガイド具3の第1位置決めガイド部12A,12Bに、第1ガイド部位置決め軸30A,30Bを挿通して形成する。この時、第1ガイド部位置決め軸30A,30Bが安定して尺骨頭BHの適切な位置に挿通されるように、第1位置決めガイド部12A,12Bが設けられる位置決めガイド具3の頭部3Hは厚く設けられている。これに対し、第2位置決めガイド部13,第3位置決めガイド部14は、位置決めガイド具3をワイヤーY1〜Y3で仮固定するために用いられる。仮固定のワイヤーY1〜Y3は後に取り外されるものであり、これらの挿入位置においては尺骨Bに対する若干の傾斜は許容されるため、第2位置決めガイド部13,第3位置決めガイド部14が受けられる基体部3Bは、頭部3Hに対してその厚みを大幅に小さくし(例えば、基体部3Bの厚みは、頭部3Hの厚みの3分の1以下)、位置決めガイド具3のコンパクト化を実現している。

0107

[第2実施形態]
図12を参照して、本発明の第2実施形態について説明する。図12(a)は、ガイド本体20を示す上面図であり、図12(b)はガイド本体20を用いて形成した切断面(第1切断面Sf1、第2切断面Sf2)の状態を示す尺骨Bの上面概要図である。

0108

第2実施形態は、ガイド本体20の形状が第1実施形態と異なっており、それ以外の構成は第1実施形態と同様であるので説明は省略する。また、以下の説明において、第1実施形態と同一構成要素には同一符号を付して、その説明も省略する。

0109

図12(a)に示すように、第2実施形態のガイド本体20の第1ガイド面26および第2ガイド面28はそれぞれ、ガイド軸10の長軸方向(尺骨Bの長軸方向)から所定の角度で傾斜した面である。

0110

第1ガイド部24および第1ガイド面26は切断前の尺骨頭BHの所定位置に位置決めされ、また、第2ガイド部25は、切断前の尺骨Bの骨幹部BTに位置決めされる。

0111

この状態で、例えば、第1ガイド面26に沿って刃Sを移動させ、尺骨頭BH部分において尺骨Bを切断する。また、そのままの状態で、第2ガイド面28に沿って刃Sを移動させ、骨幹部BT部分において尺骨Bを切断する。尺骨Bは、尺骨頭BHにおいて第1ガイド面26に沿った第1の切断面Sf1が形成され、骨幹部BTにおいて第2ガイド面28に沿った、すなわち、第1の切断面Sf1に平行な第2の切断面Sf2が形成される。

0112

この場合も、第1ガイド面26および第2ガイド面28を含むように第1ガイド部24及び第2ガイド部25によって規定される尺骨Bの切断面が、当該尺骨Bの長軸方向に変位する部分を含んでいる。このため、尺骨Bの長軸に対して略垂直に切断する場合と比較して、切断面の面積を大きく確保することができる。

0113

また、本実施形態では、ガイド本体2の尺骨Bへの1回の位置決めで、平行な第1ガイド面26および第2ガイド面28の位置決めが可能である。

0114

なお、第2実施形態では、尺骨Bの中心線C2に沿った切断が不要であるので、第2ガイド孔9A、9Bの中心は、ガイド本体2の中心線C0上に設けてもよい。

0115

第2実施形態においても図12(b)に示すように、刃Sによる切断では完全に尺骨Bが2つに分離されず、未切断領域Rが存在する。このため、ガイド本体20を取り外すまで尺骨Bの姿勢を安定して維持することが可能となる。

0116

なお、図12では、第1ガイド面26と第2ガイド面28はいずれも、1つの平面(ガイド軸10の長軸方向(尺骨Bの長軸方向)から所定の角度で傾斜した面)の場合を例に説明したが、これに限らず、それぞれの平面の途中に、第1実施形態の第3ガイド面63、第4ガイド面64(ガイド軸10に沿う方向の平面)を有し、上面視において切断経路が曲折する構成であってもよい。

0117

[第3実施形態]
図13を参照して、第3実施形態について説明する。図13は、骨手術用ガイド器具60の他の形態を示す上面図である。

0118

第3実施形態の骨手術用ガイド器具60も、第1実施形態の位置決めガイド具3を不要とし、ガイド本体2のみで位置決めを可能とした構成である。また、以下の説明において、第1実施形態と同一構成要素には同一符号を付して、その説明も省略する。

0119

第1ガイド部164および/または第2ガイド部165にはガイド軸10の長手方向に平行なガイドラインGLLが設けられている。このガイドラインGLLは、ガイド本体2の中心線C0と一致する。そして、ガイドラインGLLを中心として線対称となる位置に、第1ガイド孔7A、7Bが配置されている。これ以外の構成は、第1実施形態と同様であるので説明は省略する。

0120

骨手術用ガイド器具60を骨に位置決めする場合には、まず予め、切除すべき長さ分、第2ガイド部165を摺動させて固定ネジ11で固定した骨手術用ガイド器具60を骨の上に配置して、ガイドラインGLLを骨(ここでは不図示)の長軸方向の中心線と一致させる。そして、第1ガイド孔7A,7Bを介して第1の骨部分B1に第1位置決め孔h11、h12を形成し、第1ガイド孔7A、7Bおよび第1位置決め孔h11、h12にそれぞれ、第1ガイド部位置決め軸(不図示)を挿通する。また、第2ガイド孔9A、9Bを介して、第2の骨部分B2に第2位置決め孔h21、h22を穿孔した後、第2ガイド部位置決め軸(不図示))を挿通し、骨手術用ガイド器具60を骨に固定する。

0121

第1ガイド面661、第2ガイド面662および第3ガイド面663(または第4ガイド面664)に沿って、骨を切断する。これ以降の工程は、第1実施形態と同様に骨の切断を行う。そして、骨手術用ガイド器具60を取り外し、骨固定器具15を取り付け、固定部材をねじ込んで、骨固定器具15と骨とを固定する。

0122

また、第2実施形態および第3実施形態のいずれも、例えば、ガイド軸10等にスパイク(図3の位置決めガイド具3のスパイク8参照)を設けるとよい。また、第3実施形態のガイドラインGLLはガイド軸10に設けてもよい。

0123

以上、上記の実施形態では、第1ガイド部4に第3ガイド面63が設けられ、第2ガイド部5に第4ガイド面64が設けられ、これらが離間して平行に配置された場合を例に説明した。しかしこれに限らず、第1ガイド部4または第2ガイド部5の少なくとも一方に第3ガイド面63(または第4ガイド面64)が設けられれば良い。すなわち、第3ガイド面63よって切断された場合には尺骨の短縮にはならず、第3ガイド面63は尺骨を第1の骨部分と第2の骨部分に分離しつつ、切断経路の長さを確保するために尺骨Bの長軸方向の切断面を形成するものである。また、尺骨Bの長軸方向の切断面を形成することで、当該切断面を当接させて尺骨をスライドさせることで位置ずれを起こさずに骨を移動(短縮)させることが可能になる。つまり、尺骨Bの第1の骨部分B1と第2の骨部分B2が分離することで尺骨Bの長軸方向において、スライドが可能で且つ切断経路の長さを確保できる切断面が形成されればよく、このような切断面は、第1ガイド部4および第2ガイド部5の少なくとも一方が第3ガイド面63(または第4ガイド面64)を有していれば形成可能である。第3ガイド面63と第4ガイド面64の間は刃Sを差し込む必要があるので、本実施形態では刃Sの厚み程度に離間して両者を平行に設けているが、例えば、第3ガイド面63と第4ガイド面64を大きく離間することもでき、その場合は、例えば、第3ガイド面63(のみ)に沿って尺骨Bを切断することで第1の骨部分B1と第2の骨部分B2の分離は可能となる。

0124

また、上記の実施形態では、尺骨Bの骨短縮手術に用いる場合を例に説明したがこれに限らず、大腿骨など他の管状骨の骨短縮手術において骨を切断する場合にも使用できる。

0125

また、本発明の骨手術用ガイド器具および骨固定器具は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。

0126

本発明の骨手術用ガイド器具および骨固定器具は、骨の短縮手術に用いるガイド器具および骨固定具の分野において利用することができる。

0127

1 骨手術用ガイド器具
2ガイド本体
3位置決めガイド具(アライメントガイド)
3B基体部
3H 頭部
3Lガイドライン
4 第1ガイド部
5 第2ガイド部
61 第1ガイド面
61A 第1の面
61B 第2の面
62 第2ガイド面
62A 第1の面
62B 第2の面
63 第3ガイド面
64 第4ガイド面
7、7A、7B 第1ガイド孔
8スパイク
9、9A、9B 第2ガイド孔
10ガイド軸
10Aスケール部
11固定ネジ
12A、12B 第1位置決めガイド部
13 第2位置決めガイド部
14 第3位置決めガイド部
15骨固定器具
16プレート部
16A延長部
17、17A、17B固定軸
18、18A〜18D固定用孔
19補助用ガイド孔
20 ガイド本体
23固定部材
24 第1ガイド部
25 第2ガイド部
26 第1ガイド面
28 第2ガイド面
29、29A、29Bワイヤーガイド
30A、30B 第1位置決めガイド軸
32A、32B 第2位置決めガイド軸
39、39A、39Bドリルガイド
60 骨手術用ガイド器具
64 第1ガイド部
65 第2ガイド部
661 第1ガイド面
662 第2ガイド面
663 第3ガイド面
664 第4ガイド面
h11、h12 第1位置決め孔
h21、h22 第2位置決め孔
B尺骨
B1 第1の骨部分
B2 第2の骨部分
BH尺骨頭
BT骨幹部
Dドライバ
G離間距離
S鋸刃
Sf1 第1切断面
Sf2 第2切断面

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