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技術 ガイド装置

出願人 オリンパス株式会社
発明者 澤田龍治
出願日 2013年5月17日 (6年10ヶ月経過) 出願番号 2013-105393
公開日 2014年12月8日 (5年3ヶ月経過) 公開番号 2014-226157
状態 特許登録済
技術分野 手術用機器
主要キーワード 先端側ストッパ 先端開口近傍 長手軸回り 長手方向前方 係合解除状態 心膜腔内 基端側部分 外筒内
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2014年12月8日)のものです。
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図面 (14)

課題

心臓が最も拡張している瞬間に穿刺針心膜を破った場合にもガイドワイヤ心膜腔内に導入する。

解決手段

長手方向に貫通する貫通孔を有するとともに、一端に尖端2aを有する筒状の穿刺針2と、該穿刺針2を長手方向に移動可能に収容し、穿刺針2の尖端2aを出没させる先端開口3aを有する外筒部3と、穿刺針2の尖端2aを先端開口3aから外側に突出させた状態で、穿刺針2の外筒部3に対する長手方向の移動を固定する一方、穿刺針2の尖端2aに長手軸に交差する方向の力が作用した場合に固定を解除する係止手段4とを備えるガイド装置1を提供する。

概要

背景

概要

心臓が最も拡張している瞬間に穿刺針心膜を破った場合にもガイドワイヤ心膜腔内に導入する。長手方向に貫通する貫通孔を有するとともに、一端に尖端2aを有する筒状の穿刺針2と、該穿刺針2を長手方向に移動可能に収容し、穿刺針2の尖端2aを出没させる先端開口3aを有する外筒部3と、穿刺針2の尖端2aを先端開口3aから外側に突出させた状態で、穿刺針2の外筒部3に対する長手方向の移動を固定する一方、穿刺針2の尖端2aに長手軸に交差する方向の力が作用した場合に固定を解除する係止手段4とを備えるガイド装置1を提供する。

目的

本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、心臓が最も拡張している瞬間に穿刺針が心膜を破った場合にもガイドワイヤを心膜内に導入することができるガイド装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

長手方向に貫通する貫通孔を有するとともに、一端に尖端を有する筒状の穿刺針と、該穿刺針を長手方向に移動可能に収容し、前記穿刺針の尖端を出没させる先端開口を有する外筒部と、前記穿刺針の尖端を前記先端開口から外側に突出させた状態で、該穿刺針の前記外筒部に対する長手方向の移動を固定する一方、前記穿刺針の尖端に長手軸に交差する方向の力が作用した場合に固定状態解除する係止手段とを備えるガイド装置

請求項2

前記係止手段が、前記穿刺針の外面に半径方向外方に突出して設けられた係合片と、前記外筒部の内面半径方向内方に突出して設けられ、前記係合片に、前記穿刺針の長手方向の基端側から突き当たって前記穿刺針の前記外筒部の基端側方向への移動を固定するストッパとを備え、前記係合片およびストッパは、前記穿刺針が前記外筒部の径方向の略中央に配置されている状態で相互に係合し、前記穿刺針が前記外筒部の中央から径方向に移動させられることにより係合が解除される寸法に構成されている請求項1に記載のガイド装置。

請求項3

前記穿刺針を前記外筒部に対して長手方向の基端側に付勢する付勢手段を備える請求項1または請求項2に記載のガイド装置。

請求項4

前記係止手段が、前記穿刺針の外面に半径方向外方に突出して設けられた係合片と、前記外筒部の内面に半径方向内方に突出して設けられ、前記係合片に、前記穿刺針の長手方向の基端側から突き当たって前記穿刺針の前記外筒部の基端側方向への移動を固定するストッパと、前記係合片および前記ストッパを相互に係合する径方向位置に支持する径方向位置決め部材とを備え、該径方向位置決め部材が、前記穿刺針にその長手方向に交差する方向に作用する力によって破断させられて、前記係合片と前記ストッパとの相互の係合状態を解除する請求項2に記載のガイド装置。

請求項5

前記穿刺針の前記係合片よりも基端側部分樹脂材料により構成されている請求項2から請求項4のいずれかに記載のガイド装置。

請求項6

前記外筒部の内面に着脱可能に取り付けられ、前記穿刺針の尖端に長手軸に交差する方向の力の有無にかかわらず、前記係止手段による固定の解除を禁止する固定部材と、該固定部材を外筒部の基端側から牽引して取り外すための操作部材とを備える請求項1から請求項5のいずれかに記載のガイド装置。

請求項7

前記尖端が前記外筒部の先端開口の内側に引っ込んだ位置で前記係合片を突き当てて前記穿刺針の前記外筒部の基端側方向へのそれ以上の移動を係止する抜止部を備える請求項2から請求項6のいずれかに記載のガイド装置。

請求項8

前記穿刺針に、前記外筒部に対する前記尖端の長手方向位置を示すマーカが設けられている請求項1から請求項7のいずれかに記載のガイド装置。

請求項9

前記係止手段による固定を解除する解除機構を備える請求項1から請求項8のいずれかに記載のガイド装置。

技術分野

0001

本発明は、ガイド装置に関するものである。

0002

従来、心臓手術において、心臓処置具心膜腔内に挿入して経皮的に心臓を処置するために、心膜穿刺してガイドワイヤを導入するガイド装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
このガイド装置には、先端部に付勢手段と可動部が設けられている。体内に挿入しているときは、可動部は体内の組織から押圧されるため変位しない。しかし、先端部が心膜腔内に進入すると組織からの押圧から解放されて、付勢手段が機能し、可動部が変位する。この変位を検出し、先端部が確実に心膜腔内に挿入されたことがわかる。

先行技術

0003

特開2011−78525号公報

発明が解決しようとする課題

0004

しかしながら、特許文献1のガイド装置は、心臓が最も拡張して心筋と心膜との間の空隙がほとんどなくなっている瞬間に穿刺針が心膜を破った場合には、穿刺針の先端が腔ではなく心筋に突き当たるので付勢手段が機能しない。穿刺針による心筋の穿刺を検出できないため、その結果ガイドワイヤを心膜腔内に導入することが困難になるという不都合がある。

0005

本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、心臓が最も拡張している瞬間に穿刺針が心膜を破った場合にもガイドワイヤを心膜内に導入することができるガイド装置を提供することを目的としている。

課題を解決するための手段

0006

上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
本発明の一態様は、長手方向に貫通する貫通孔を有するとともに、一端に尖端を有する筒状の穿刺針と、該穿刺針を長手方向に移動可能に収容し、前記穿刺針の尖端を出没させる先端開口を有する外筒部と、前記穿刺針の尖端を前記先端開口から外側に突出させた状態で、該穿刺針の前記外筒部に対する長手方向の移動を固定する一方、前記穿刺針の尖端に長手軸に交差する方向の力が作用した場合に固定状態解除する係止手段とを備えるガイド装置を提供する。

0007

本態様によれば、穿刺針の尖端を先端開口から突出させ、係止手段によって穿刺針との長手方向の相対移動が固定された外筒部に、長手方向前方に向かう外力を加えることにより、尖端によって生体組織に穿刺して穿刺針を前進させることができる。心臓が最も収縮して心筋と心膜との間の空隙が広がっている瞬間に穿刺針が心膜を破った場合には、穿刺針の内部を通して基端側から心膜腔内にガイドワイヤを導入することができる。

0008

一方、心臓が最も拡張して心筋と心膜との間の空隙がほとんどなくなっている瞬間に穿刺針が心膜を破った場合には、穿刺針の尖端は心筋に刺さるが、心臓が収縮する際の心筋の収縮方向と穿刺針の長手方向との相違により尖端には長手方向に交差する方向の力が作用する。これにより、係止手段による固定が解除されて穿刺針が外筒部に対して長手方向に移動できるようになり、外筒部に穿刺針を前進させる力を作用させ続けても、穿刺針は前進せず、心筋の貫通を防止することができる。

0009

そして、心筋の拡張によって穿刺針が外筒内後退させられて、尖端が心筋から外れることにより、穿刺針の内部の空洞を介してガイドワイヤを心膜腔内に導入することが可能となる。すなわち、本態様によれば、心臓が最も拡張している瞬間に穿刺針が心膜を破った場合にもガイドワイヤを心膜腔内に導入することができる。

0010

上記態様においては、前記係止手段が、前記穿刺針の外面に半径方向外方に突出して設けられた係合片と、前記外筒部の内面半径方向内方に突出して設けられ、前記係合片に、前記穿刺針の長手方向の基端側から突き当たって前記穿刺針の前記外筒部の基端側方向への移動を固定するストッパとを備え、前記係合片およびストッパは、前記穿刺針が前記外筒部の径方向の略中央に配置されている状態で相互に係合し、前記穿刺針が前記外筒部の中央から径方向に移動させられることにより係合が解除される寸法に構成されていてもよい。

0011

このようにすることで、尖端に長手方向に交差する方向の力が作用しない状態では、穿刺針が外筒部の径方向の略中央に配置されていて、外筒部に設けられたストッパが穿刺針に設けられた係合片の基端側に突き当たって、穿刺針の基端側方向への移動が固定される。尖端に長手方向に交差する方向の力が作用した状態では、穿刺針が外筒部の中央から径方向に移動させられることにより、ストッパとの係合が解除された係合片が穿刺針の長手方向の基端側方向に自由に移動できるようになり、尖端が外筒部の先端開口から引っ込められる。その結果、外筒部に前進させる力を作用させても、穿刺針が前進せず、心筋の貫通を防止することができる。

0012

また、上記態様においては、前記穿刺針を前記外筒部に対して長手方向の基端側に付勢する付勢手段を備えていてもよい。
このようにすることで、ストッパと係合片との係合が解除された時点で穿刺針が基端側に付勢されるので、尖端が心筋から外れた時点で、外筒部の先端開口から引っ込んだ位置まで移動させられる。尖端が露出しないことにより、外筒部を前進させても、心筋へのそれ以上の穿刺を確実に防止することができる。

0013

また、上記態様においては、前記係止手段が、前記穿刺針の外面に半径方向外方に突出して設けられた係合片と、前記外筒部の内面に半径方向内方に突出して設けられ、前記係合片に、前記穿刺針の長手方向の基端側から突き当たって前記穿刺針の前記外筒部の基端側方向への移動を固定するストッパと、前記係合片および前記ストッパを相互に係合する径方向位置に支持する径方向位置決め部材とを備え、該径方向位置決め部材が、前記穿刺針にその長手方向に交差する方向に作用する力によって破断させられて、前記係合片と前記ストッパとの相互の係合状態を解除してもよい。

0014

このようにすることで、尖端に長手方向に交差する方向の力が作用しない状態では、径方向位置決め部によって穿刺針が外筒部の径方向の略中央に配置され、外筒部に設けられたストッパが穿刺針に設けられた係合片の基端側に突き当たって、穿刺針の基端側方向への移動が固定される。尖端に長手方向に交差する方向の力が作用した状態では、その力によって径方向位置決め部が破断して、穿刺針が外筒部の中央から径方向に移動させられることにより、ストッパとの係合が解除された係合片が穿刺針の長手方向の基端側方向に自由に移動できるようになり、尖端が外筒部の先端開口から引っ込められる。その結果、外筒部に前進させる力を作用させても、穿刺針が前進せず、心筋の貫通を防止することができる。

0015

また、上記態様においては、前記穿刺針の前記係合片よりも基端側部分樹脂材料により構成されていてもよい。
このようにすることで、尖端に長手方向に交差する方向の力が作用した場合に、その力によって、樹脂により構成されている穿刺針の係合片よりも基端側部分が容易に変形され、係合片とストッパとの係合を容易に解除することができる。

0016

また、上記態様においては、前記外筒部の内面に着脱可能に取り付けられ、前記穿刺針の尖端に長手軸に交差する方向の力の有無にかかわらず、前記係止手段による固定の解除を禁止する固定部材と、該固定部材を外筒部の基端側から牽引して取り外すための操作部材とを備えていてもよい。

0017

このようにすることで、固定部材を外筒部の内面に取り付けて、長手方向前方に向かう力を作用させ、尖端によって生体組織を穿刺しながら穿刺針を前進させる際に、尖端に長手軸に交差する方向の力が作用しても、係止手段による固定状態が解除されることなく、穿刺針の尖端による生体組織の穿刺を安定的に継続することができる。すなわち、尖端が心膜に到達するまでに十分に距離が離れている場合には、係止手段による固定状態が解除されてしまうことを防止して確実に穿刺を行うことができる。

0018

一方、尖端が心膜に近接した状態で、操作部材を操作することにより、固定部材を外筒部の基端側において牽引し、外筒部の内面から取り外すと、尖端が心筋に穿刺されて心筋の収縮により長手軸に交差する方向に力が作用することで、係止手段による固定が解除されて外筒部に加えた力が穿刺針に伝達されるのが防止され、穿刺針が心筋にそれ以上深く穿刺されてしまうことを防止することができる。

0019

また、上記態様においては、前記尖端が前記外筒部の先端開口の内側に引っ込んだ位置で前記係合片を突き当てて前記穿刺針の前記外筒部の基端側方向へのそれ以上の移動を係止する抜止部を備えていてもよい。
このようにすることで、尖端が外筒部の先端開口の内側に引っ込んだ位置まで移動させられたときに、係合片を抜止部に突き当てて係止し、係合片とストッパとの係合が外れた後に穿刺針が外筒部に対して基端側に大きく抜き出されてしまうことを防止することができる。これにより、穿刺針の尖端の貫通孔の開口を外筒部の先端開口近傍に配置し、貫通孔を介したガイドワイヤの心膜腔内への導入を容易にすることができる。

0020

また、上記態様においては、前記穿刺針に、前記外筒部に対する前記尖端の長手方向位置を示すマーカが設けられていてもよい。
このようにすることで、穿刺針に設けられたマーカの位置を確認することで、係合片と係止手段による固定状態が解除されたか否かを容易に確認することができる。

0021

また、上記態様においては、前記係止手段による固定を解除する解除機構を備えていてもよい。
このようにすることで、尖端が心膜に到達する前においても、必要に応じて解除機構を作動させて係止手段による固定を解除することができ、外筒部に加えた力が穿刺針に伝達されることを防止することができる。

発明の効果

0022

本発明によれば、心臓が最も拡張している瞬間に穿刺針が心膜を破った場合にもガイドワイヤを心膜内に導入することができるという効果を奏する。

図面の簡単な説明

0023

本発明の一実施形態に係るガイド装置を示す先端部の部分的な縦断面図である。
図1のガイド装置の係止手段の(a)係合状態、(b)係合解除状態をそれぞれ示す横断面図である。
図1のガイド装置により、心筋収縮時にガイドワイヤを導入する操作を説明する図であり(a)心膜貫通前、(b)心膜貫通後、(c)心筋拡張時、(d)ガイドワイヤ導入時をそれぞれ示す縦断面図である。
図1のガイド装置により、心筋拡張時にガイドワイヤを導入する操作を説明する図であり(a)心膜貫通前、(b)心膜貫通後、(c)係止手段による係合解除前、(d)係合解除後をそれぞれ示す縦断面図である。
図1のガイド装置の第1の変形例の(a)係止手段による係合解除前、(b)係合解除後の状態をそれぞれ示す縦断面図である。
図1のガイド装置の第2の変形例の(a)係止手段による係合解除前、(b)係合解除後の状態をそれぞれ示す正面図および縦断面図である。
図1のガイド装置の第3の変形例を示す縦断面図である。
図1のガイド装置の第4の変形例を示す縦断面図である。
図1のガイド装置の第5の変形例の(a)係止手段による係合解除前、(b)係合解除後の状態をそれぞれ示す縦断面図である。
図1のガイド装置の第6の変形例の(a)係止手段による係合解除前、(b)係合解除後の状態をそれぞれ示す縦断面図である。
図1のガイド装置の第7の変形例における係止手段の(a)係合状態、(b)係合解除状態をそれぞれ示す横断面図である。
図1のガイド装置の第8の変形例を示す縦断面図である。
図1のガイド装置の第9の変形例を示す縦断面図である。

実施例

0024

本発明の一実施形態に係るガイド装置1について、図面を参照して以下に説明する。
本実施形態に係るガイド装置1は、図1に示されるように、尖端2aを有する穿刺針2と、該穿刺針2を長手方向に移動可能に収容する外筒部3と、該外筒部3と穿刺針2との長手方向の移動を係止する係止手段4とを備えている。

0025

穿刺針2は、図3(d)に示されるように、長手方向に貫通する貫通孔2bを有している。穿刺針2は先端において湾曲することにより、貫通孔2bを長手方向に交差する方向に開口させている。穿刺針2は、湾曲した先端を長手軸に交差する方向に切断した形態を採用することにより、尖端2aを、生体組織を容易に切開して穿刺することができる尖鋭な形状に構成している。

0026

外筒部3は、径方向に隙間をあけて穿刺針2を収容する円筒状に形成されるとともに、先端が先細に形成されて、穿刺針2の外径より若干大きな内径寸法を有する先端開口3aを備えている。

0027

係止手段4は、図1に示されるように、穿刺針2の長手方向の途中位置に半径方向外方に鍔状に延びて固定された係合片5と、外筒部3の長手方向の途中位置に半径方向内方に突出するストッパ6a,6b,6cとを備えている。

0028

係合片5は、図2に示されるように、円板状に形成され、外筒部3の内径寸法より小さく、外筒部3の内面に対して隙間をあけて配置される外径寸法を有している。
ストッパ6a,6b,6cは、係合片5の先端側に向かう端面に突き当たる先端側ストッパ6a,6bと、係合片5の基端側に向かう端面に突き当たる基端側ストッパ6cとを備えている。

0029

先端側ストッパ6a,6bは、外筒部3の内面に、周方向に180°離れた2カ所に配置されている。一方、基端側ストッパ6cは、外筒部3の内面に1カ所に配置されている。図2に示す例では、基端側ストッパ6cの周方向位置は、いずれかの先端側ストッパ6a,6bの周方向位置に一致している。

0030

各ストッパ6a,6b,6cに対向する位置の係合片5には、ストッパ6a,6b,6cを収容する凹部5a,5b,5cが設けられている。凹部5a,5b,5cはストッパ6a,6b,6cよりも若干大きな幅寸法を有しており、ストッパ6a,6b,6cが凹部5a,5b,5cに収容された状態に配置されることにより、外筒部3に対して穿刺針2が周方向に相対移動することを防止するようになっている。

0031

図1および図2(a)に示されるように、穿刺針2が外筒部3の径方向の中央位置に配置されている状態では、係合片5が2つの先端側ストッパ6a,6bに係合し、穿刺針2が外筒部3に対して先端方向に移動しないように係止されている。また、この状態では、係合片5が基端側ストッパ6cにも係合し、穿刺針2は外筒部3に対して基端方向にも移動しないように係止されている。

0032

係合片5の凹部5a,5b,5c内に先端側ストッパ6a,6bあるいは基端側ストッパ6cが収容されている状態では、外筒部3に対する係合片5の周方向の移動も係止されるので、穿刺針2の先端の貫通孔2bの開口方向が外筒部3に対して周方向の一定の位置に維持されるようになっている。

0033

また、穿刺針2に長手方向に交差する方向の外力が作用して、図2(b)に示されるように、係合片5が外筒部3の径方向の中央位置から基端側ストッパ6cが設けられていない方向に移動したときには、係合片5と基端側ストッパ6cとの係合が外れることにより、穿刺針2の長手方向の係止状態が解除され、穿刺針2が基端側に移動可能となるようになっている。

0034

このように構成された本実施形態に係るガイド装置1の作用について以下に説明する。
本実施形態に係るガイド装置1を用いてガイドワイヤAを心膜腔B内に導入するには、係合片5を先端側ストッパ6a,6bおよび基端側ストッパ6cの両方に係合させた状態とする。この状態では、図1に示されるように、穿刺針2の尖端2aが外筒部3の先端開口3aから外側に突出した状態となる。この状態で、先端開口3aから突出した穿刺針2の尖端2aを、剣状突起下部の体外から生体組織Cに穿刺し、穿刺針2による穿刺を進行させる方向の力を外筒部3に加えることにより、穿刺針2および外筒部3を生体組織C内で進行させていく。

0035

図3(a)に示されるように、心筋Dが収縮して心筋Dの外面と心膜Eとの間に十分な隙間が形成されている状態では、図3(b)に示されているように、穿刺針2の尖端2aが心膜Eを貫通しても尖端2aが心筋Dに到達しない。そして、穿刺針2の先端に設けられた湾曲の背側を心筋D側に向けておくことにより、図3(c)に示されるように心筋Dが拡張してきても、穿刺針2の尖端2aが心筋Dに刺さることがない。

0036

そして、このとき、穿刺針の尖端には矢印Fで示されるように尖端に長手軸に交差する方向に心筋からの力が作用するが、その力は外筒部の先端開口を支点として係合片の位置においては、係合片が基端側ストッパの存在する方向に係合片を移動させる力に変換されるので、係止手段による係止状態は解除されることがない。したがって、図3(d)に示されるように、穿刺針の貫通孔を介してガイドワイヤを導入していくことにより、心膜腔内にガイドワイヤを容易に導入することができる。

0037

一方、図4(a)に示されるように、心筋Dが拡張して心筋Dの外面と心膜Eとの間の隙間が非常に小さくなっている状態では、図4(b)に示されるように、心膜Eを貫通した穿刺針2の尖端2aはそのまま心筋Dに穿刺されてしまうことになる。
しかしながら、この場合には、図4(c)に示されるように、心筋Dが収縮することにより、穿刺針2の尖端2aには矢印Gで示されるように尖端2aに長手軸に交差する方向への力が作用する。そして、この力は、先端開口3aを支点として係合片5の位置においては、基端側ストッパ6cの存在しない方向に係合片5を移動させる力に変換される。

0038

これにより、係合片5が移動させられて基端側ストッパ6cとの係合が解除されることにより、図4(d)に示されるように外筒部3に対する穿刺針2の基端側への移動が可能となり、穿刺針2の尖端2aが外筒部3の先端開口3a内に引っ込められる。これにより、操作者が外筒部3を前進させる外力を加えても、穿刺針2がそれ以上前進させられることはなく、穿刺針2が心筋Dを貫通してしまうことを確実に防止することができる。
そして、尖端2aが心筋Dから外れ、外筒部3の先端開口3a内に引っ込められることにより、貫通孔2bを介してガイドワイヤAを心膜腔B内に導入することが可能となる。

0039

このように、本実施形態に係るガイド装置1によれば、心筋Dが最大限に拡張して心膜腔B内の隙間がなくなっている状態においても、穿刺針2によって心筋Dを貫通してしまうことが確実に防止され、心筋Dから外れた穿刺針2の貫通孔2bを介してガイドワイヤAを心膜腔B内に導入することができるという利点がある。

0040

なお、本実施形態に係るガイド装置1においては、図5(a)に示されるように、外筒部3の先端開口3aと係合片5との間に圧縮コイルバネのような付勢手段7を配置しておいてもよい。このようにすることで、図5(b)に示されるように、係合片5と基端側ストッパ6cとの係合が解除された瞬間に、付勢手段7によって穿刺針2が引っ込められる方向に付勢され、尖端2aを外筒部3内に容易に収容することができる。なお、付勢手段7を設ける場合には、図1に示されるような先端側ストッパ6a,6bは不要としてもよい。

0041

また、本実施形態に係るガイド装置1では、係合片5の径方向の移動によって基端側ストッパ6cとの係合を解除することとしたが、これに代えて以下の手段を採用してもよい。
すなわち、図6に示されるように、穿刺針2に設けた突起状の係合片8aと、外筒部3の先端開口3aに設けた凹部状のストッパ8bとを設けるとともに、先端開口3aに破断線9aにより容易に破断する部分(径方向位置決め部材)9を設けておくことにしてもよい。

0042

図6(a)に示されるように、穿刺針2が外筒部3の径方向の中央位置に配置されているときには、係合片8aとストッパ8bとが係合状態となって、穿刺針2の長手軸方向への移動が係止されているが、図6(b)に示されるように、長手方向に交差する方向に力が作用すると、破断線9aが破断して係合部8aとストッパ8bとの係合状態が解除される。これによっても、穿刺針2が長手方向に沿って基端側に移動することが可能となる。

0043

また、図7に示されるように、係合片5よりも基端側に配される部分(斜線部)Hの穿刺針2を樹脂により構成してもよい。このようにすることで、長手軸に交差する方向への外力が尖端2aに作用したときの穿刺針2の変形を容易にすることができ、係合片5と基端側ストッパ6cとの係合状態を容易に解除することができるという利点がある。

0044

また、図8に示されるように、外筒部3の内面に着脱可能に取り付けられて、係合片5の径方向の移動を係止する固定部材10と、該固定部材10に接続され、外筒部3の基端側において操作されるワイヤのような操作部材11とを備えていてもよい。図8に示されるように固定部材10を取り付けておくことで係合片5の径方向の移動が係止されるので、尖端2aに長手軸に交差する外力が作用しても係止手段4による係止状態が解除されないようにすることができる。

0045

これにより、尖端2aが心膜Eに到達するまでの係止状態4の解除が必要とされない状況において、係止状態が解除されてしまう不都合の発生を防止することができる。すなわち、尖端2aが心膜Eから離れている状態では、尖端2aによる生体組織Cの穿刺をより確実に行うことができる。

0046

一方、尖端2aが心膜Eに近接してきた状態では、外筒部3の基端側において操作部材11を操作して固定部材10を取り外すことにより、図1と同様の状態として、長手方向に交差する方向の外力が作用したときに係止手段4による係止状態を解除させることができる。

0047

また、図9(a)に示されるように、基端側ストッパ6cに対して基端側に所定距離だけ離れた位置に、係合片5に係合可能な抜止部12を設けてもよい。係合片5と基端側ストッパ6cとの係合状態が解除されて、穿刺針2が基端側に移動しても、図9(b)に示すように、係合片5と抜止部12とが係合することで、穿刺針2の抜け過ぎを防止することができる。すなわち、穿刺針2の先端の開口が外筒部3の先端開口3aに近接する位置で穿刺針2の基端側への移動を係止することにより、貫通孔2bを介して導入されてきたガイドワイヤAを容易に心膜腔B内に導入することが可能となる。

0048

また、図10(a)に示されるように、穿刺針2の基端側にマーカ13a,13bを設けることにしてもよい。マーカ13a,13bとしては、図10(b)に示されるように、係止手段4による係止状態が解除された直後に外筒部3の基端側の開口3bから露出する位置と、穿刺針2の尖端2aが外筒部3の先端開口3a内に収容された直後に外筒部3の基端側の開口3bから露出する位置の2カ所に設けられていることが好ましい。これにより、操作者は、外筒部3の基端側に現れたマーカ13a,13bを見るだけで、係止手段4が解除されたこと、および、尖端2aがガイドワイヤAの導入に適した位置に配置されたことを体外において容易に確認することができる。

0049

また、本実施形態においては、係合片5が基端側ストッパ6cを乗り越えたときのみに係止手段4による係止状態が解除されることとしたが、これに代えて、必要に応じて解除できる構造を採用してもよい。
すなわち、例えば、図11(a)に示されるように、係合片5の凹部5a,5b,5cを周方向に略90°にわたって設け、外筒部3内において係合片5を長手軸回りに略90°回転できるようにしてもよい。そして、該凹部5b,5cの一端に基端側ストッパ6cを通過可能な切欠14を設けておけばよい。これにより、図11(b)に示されるように、係合片5を長手軸回りに90°回転させて、切欠14に基端側ストッパ6cを一致させるだけで、係止手段4による係止状態を容易に解除することができる。

0050

さらに、図12に示されるように、基端側ストッパ6cを着脱可能なストッパ部材15と、該ストッパ部材15に接続され、外筒部3の基端側において操作可能なワイヤ16とにより構成してもよい。ワイヤ16を牽引してストッパ部材15を取り外すことにより、必要に応じて係止手段4による係止状態を容易に解除することができる。
また、本実施形態においては、穿刺針2として先端が湾曲したものを例示したが、これに限定されるものではなく、図13に示されるように直筒状の穿刺針2を採用してもよい。

0051

1ガイド装置
2穿刺針
2a尖端
2b貫通孔
3外筒部
3a 先端開口
4係止手段
5係合片
5a,5b,5c 溝(解除機構)
6c基端側ストッパ(ストッパ)
7付勢手段
9径方向位置決め部材
10固定部材
11操作部材
12抜止部
13a,13b マーカ
14切欠(解除機構)

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