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技術 マグネシウム空気電池の正極、マグネシウム空気電池、及びマグネシウム空気電池の正極の製造方法

出願人 ワイティーエス・サイエンス・プロパティーズ・プライベート・リミテッド
発明者 桶本杏子熊谷定蔵
出願日 2014年2月14日 (6年10ヶ月経過) 出願番号 2014-026084
公開日 2014年12月4日 (6年0ヶ月経過) 公開番号 2014-225429
状態 未査定
技術分野 混成電池 無消耗性電極 電池の電極及び活物質
主要キーワード 導線性部材 導電性薄板 導電性板 炭素フェルト マグネシウム薄膜 イオン化反応 カセット型 マグネシウム電池
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (14)

課題

出力する電流値を増加させることが可能なマグネシウム空気電池の正極及び前記正極の製造方法の提供。

解決手段

マグネシウム空気電池の正極260は、複数の層が互いに所定の隙間を有し、かつ、該複数の層が電気的に互いに接続されているように形成された導電性部材261と、導電性部材261の周面に密着する混合活性炭262とから構成される。導電性部材261は、導電性薄板屈曲させて層状にし、各層に切り込みを入れて形成される。混合活性炭262は、活性炭ラテックスとを混合することにより、生成される。前記導電性部材261は、多孔性材料から構成されている。

概要

背景

空気を正極活物質とし、マグネシウム負極活物質とするマグネシウム空気電池に使用される燃料体の一例として、特許文献1には、カセット型の燃料体が開示されている。具体的には、特許文献1に記載の燃料体では、マグネシウム薄膜の各端部が一対のリールと接続され、リールを回転させることによりマグネシウム薄膜が巻き取られるとともに、リール間のマグネシウム薄膜と、その近傍に位置する正極とが協働して発電する。

また、マグネシウム空気電池の正極として、特許文献2には、酸素吸着する性質を有する活性炭を用いる例が開示されている。

概要

出力する電流値を増加させることが可能なマグネシウム空気電池の正極及び前記正極の製造方法の提供。マグネシウム空気電池の正極260は、複数の層が互いに所定の隙間を有し、かつ、該複数の層が電気的に互いに接続されているように形成された導電性部材261と、導電性部材261の周面に密着する混合活性炭262とから構成される。導電性部材261は、導電性薄板屈曲させて層状にし、各層に切り込みを入れて形成される。混合活性炭262は、活性炭とラテックスとを混合することにより、生成される。前記導電性部材261は、多孔性材料から構成されている。

目的

本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、出力する電流値を増加させることが可能なマグネシウム空気電池の正極、マグネシウム空気電池、及びマグネシウム空気電池の正極の製造方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
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請求項1

空気を正極活物質とし、マグネシウム負極活物質とするマグネシウム空気電池の正極であって、複数の層が互いに所定の隙間を有し、かつ、該複数の層が電気的に互いに接続されているように形成された導電性部材と、前記導電性部材の周面に密着する炭素材料と、を備えることを特徴とするマグネシウム空気電池の正極。

請求項2

前記複数の層のうち少なくとも1つの層は、1または複数の切れ込みを有する、ことを特徴とする請求項1に記載のマグネシウム空気電池の正極。

請求項3

前記導電性部材は、多孔性材料から構成されている、ことを特徴とする請求項1または2に記載のマグネシウム空気電池の正極。

請求項4

前記炭素材料と、前記炭素材料を構成する粒子同士を密着させる結合物質と、が混合された混合炭素材料をさらに備え、前記混合炭素材料が、前記導電性部材の周面に密着する、ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のマグネシウム空気電池の正極。

請求項5

前記結合物質は、ラテックスである、ことを特徴とする請求項4に記載のマグネシウム空気電池の正極。

請求項6

請求項1乃至5のいずれか1項に記載のマグネシウム空気電池の正極と、マグネシウムと、前記マグネシウム空気電池の正極と前記マグネシウムとの間に介在する電解質と、を備えることを特徴とするマグネシウム空気電池。

請求項7

他の前記マグネシウム空気電池の正極をさらに備え、前記マグネシウム空気電池の正極が備える前記導電性部材と、他の前記マグネシウム空気電池の正極が備える前記導電性部材とは、互いに電気的に接続されている、ことを特徴とする請求項6に記載のマグネシウム空気電池。

請求項8

前記マグネシウムは、フィルム状の複数のマグネシウムフィルムであって、前記複数のマグネシウムフィルムは、帯状のフィルム上に所定の間隔で配置され、前記マグネシウム空気電池の正極は、複数であって、前記マグネシウムフィルムの配列方向にそって、前記マグネシウムフィルムと対応するように配置され、複数の前記マグネシウム空気電池の正極と、該マグネシウム空気電池の正極にそれぞれ対応するマグネシウムフィルムとから構成される複数のマグネシウム空気電池が直列接続となるように、前記マグネシウム空気電池の正極が備える前記導電性部材と、前記マグネシウムフィルムとが、互いに電気的に接続されている、ことを特徴とする請求項6または7に記載のマグネシウム空気電池。

請求項9

前記マグネシウムは、互いに同方向に延びる複数の切込部を有する、ことを特徴とする請求項6乃至8のいずれか1項に記載のマグネシウム空気電池。

請求項10

前記マグネシウム上において互いに同方向に延びる複数の反応抑制部をさらに備え、前記反応抑制部は、自身が配置された前記マグネシウム上の領域に存在するマグネシウムのイオン化反応を抑制する、ことを特徴とする請求項6乃至8のいずれか1項に記載のマグネシウム空気電池。

請求項11

前記マグネシウムはフィルム状であって、前記電解質を含む溶液含浸し、前記マグネシウム空気電池の正極と前記マグネシウムとの間に前記マグネシウムの面に沿って互いに隙間を設けて配置される複数の炭素フェルトをさらに備える、ことを特徴とする請求項6乃至10のいずれか1項に記載のマグネシウム空気電池。

請求項12

前記マグネシウムは、ワイヤー状である、ことを特徴とする請求項6または7に記載のマグネシウム空気電池。

請求項13

空気を正極活物質とし、マグネシウムを負極活物質とする、マグネシウム空気電池の正極の製造方法であって、導電性薄板を1または複数回屈曲させることにより、複数の層が互いに所定の隙間を有するように構成された導電性部材を形成するステップと、前記導電性部材の周面に炭素材料を密着させるステップと、を備えることを特徴とするマグネシウム空気電池の正極の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、空気を正極活物質とし、マグネシウム負極活物質とするマグネシウム空気電池の正極、マグネシウム空気電池、及びマグネシウム空気電池の正極の製造方法に関する。

背景技術

0002

空気を正極活物質とし、マグネシウムを負極活物質とするマグネシウム空気電池に使用される燃料体の一例として、特許文献1には、カセット型の燃料体が開示されている。具体的には、特許文献1に記載の燃料体では、マグネシウム薄膜の各端部が一対のリールと接続され、リールを回転させることによりマグネシウム薄膜が巻き取られるとともに、リール間のマグネシウム薄膜と、その近傍に位置する正極とが協働して発電する。

0003

また、マグネシウム空気電池の正極として、特許文献2には、酸素吸着する性質を有する活性炭を用いる例が開示されている。

先行技術

0004

特開2012−15013号公報
特開2012−38666号公報

発明が解決しようとする課題

0005

しかし、マグネシウム空気電池の正極として活性炭を用いる場合、活性炭を電流が流れ、水酸化イオン電子が供給されなければならない。そして、活性炭同士を十分に接触させて大きな電流を得るため、活性炭をマグネシウムに押し付ける方向に強く圧縮させる必要がある。しかし、特許文献1等に記載のマグネシウム空気電池のように、マグネシウムフィルムを移動させて次々に新しいマグネシウムを正極と反応させるマグネシウム空気電池では、マグネシウムフィルムを移動させるために、マグネシウムフィルムが切れない程度の軽い力で引っ張る必要がある。従って、特許文献1等に記載のマグネシウム空気電池では、活性炭とマグネシウムとを互いに押し付け合うことで、電流の増加を図ることは困難である。

0006

本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、出力する電流値を増加させることが可能なマグネシウム空気電池の正極、マグネシウム空気電池、及びマグネシウム空気電池の正極の製造方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0007

上記目的を達成するため、本発明の第1の観点に係るマグネシウム空気電池の正極は、
空気を正極活物質とし、マグネシウムを負極活物質とするマグネシウム空気電池の正極であって、
複数の層が互いに所定の隙間を有し、かつ、該複数の層が電気的に互いに接続されているように形成された導電性部材と、
前記導電性部材の周面に密着する炭素材料と、
を備えることを特徴とする。

0008

前記複数の層のうち少なくとも1つの層は、1または複数の切れ込みを有してもよい。

0009

前記導電性部材は、多孔性材料から構成されていてもよい。

0010

前記炭素材料と、前記炭素材料を構成する粒子同士を密着させる結合物質と、が混合された混合炭素材料をさらに備え、
前記混合炭素材料が、前記導電性部材の周面に密着してもよい。

0011

前記結合物質は、ラテックスであってもよい。

0012

本発明の第2の観点に係るマグネシウム空気電池は、
本発明の第1の観点に係るマグネシウム空気電池の正極と、
マグネシウムと、
前記マグネシウム空気電池の正極と前記マグネシウムとの間に介在する電解質と、
を備えることを特徴とする。

0013

他の前記マグネシウム空気電池の正極をさらに備え、
前記マグネシウム空気電池の正極が備える前記導電性部材と、他の前記マグネシウム空気電池の正極が備える前記導電性部材とは、互いに電気的に接続されていてもよい。

0014

前記マグネシウムは、フィルム状の複数のマグネシウムフィルムであって、
前記複数のマグネシウムフィルムは、帯状のフィルム上に所定の間隔で配置され、
前記マグネシウム空気電池の正極は、複数であって、前記マグネシウムフィルムの配列方向にそって、前記マグネシウムフィルムと対応するように配置され、
複数の前記マグネシウム空気電池の正極と、該マグネシウム空気電池の正極にそれぞれ対応するマグネシウムフィルムとから構成される複数のマグネシウム空気電池が直列接続となるように、前記マグネシウム空気電池の正極が備える前記導電性部材と、前記マグネシウムフィルムとが、互いに電気的に接続されていてもよい。

0015

前記マグネシウムは、互いに同方向に延びる複数の切込部を有してもよい。

0016

前記マグネシウム上において互いに同方向に延びる複数の反応抑制部をさらに備え、
前記反応抑制部は、自身が配置された前記マグネシウム上の領域に存在するマグネシウムのイオン化反応を抑制してもよい。

0017

前記マグネシウムはフィルム状であって、
前記電解質を含む溶液含浸し、前記マグネシウム空気電池の正極と前記マグネシウムとの間に前記マグネシウムの面に沿って互いに隙間を設けて配置される複数の炭素フェルトをさらに備えてもよい。

0018

前記マグネシウムは、ワイヤー状であってもよい。

0019

本発明の第3の観点に係るマグネシウム空気電池の正極の製造方法は、
空気を正極活物質とし、マグネシウムを負極活物質とする、マグネシウム空気電池の正極の製造方法であって、
導電性薄板を1または複数回屈曲させることにより、複数の層が互いに所定の隙間を有するように構成された導電性部材を形成するステップと、
前記導電性部材の周面に炭素材料を密着させるステップと、
を備えることを特徴とする。

発明の効果

0020

本発明によれば、出力する電流値を増加させることが可能なマグネシウム空気電池の正極、マグネシウム空気電池、及びマグネシウム空気電池の正極の製造方法を提供できる。

図面の簡単な説明

0021

実施形態1に係るマグネシウム空気電池システムの使用例を表す図である。
(a)は実施形態1に係るマグネシウム空気電池用燃料体の概略構成を示す斜視図、(b)は実施形態1に係るマグネシウム空気電池用燃料体の概略断面図である。
実施形態1に係るマグネシウム空気電池システムの概略構成を示す模式図である。
図3に示す切断線I−Iにおける電池本体部内部の概略断面図である。
(a)は組立前の導電性部材の概略平面図、(b)は組立後の導電性部材の概略斜視図である。
実施形態2における、図3に示す切断線I−Iにおける電池本体部内部の概略断面図である。
実施形態2における組立後の導電性部材の概略斜視図である。
実施形態3におけるマグネシウム空気電池システムの概略構成を示す模式図である。
図8に示す切断線II−IIにおける電池本体部内部の概略断面図である。
(a)及び(b)は、マグネシウムフィルムの変形例を示す平面図である。
本実施形態の変形例に係る炭素フェルトとマグネシウム空気電池用燃料体との配置関係を示す図である。
(a)は、隙間を設けないで配置した炭素フェルトを用いて実験を行った後のマグネシウムフィルムの写真、(b)は、隙間を設けて配置した炭素フェルトを用いて実験を行った後のマグネシウムフィルムの写真である。
(a)は、本実施形態の変形例に係るマグネシウム空気電池システムの概略構成図、(b)は、(a)の切断線III−IIIにおけるマグネシウム空気電池ユニットの概略断面図である。

実施例

0022

以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。

0023

(実施形態1)
図1は本実施形態1に係るマグネシウム空気電池システム200の使用例を表す図であって、マグネシウム空気電池用燃料体100を電気機器300が備えるマグネシウム空気電池システム200に使用する例を表す図である。

0024

本実施形態に係るマグネシウム空気電池用燃料体100は、空気を正極活物質とし、マグネシウムを負極活物質とするマグネシウム空気電池用の燃料として使用されるものである。

0025

また、本実施形態に係るマグネシウム空気電池システム200は、マグネシウム空気電池用燃料体100を負極として発電するマグネシウム空気電池を備え、発電した電力を電気機器300に供給するシステムである。

0026

電気機器300は、マグネシウム空気電池システム200により供給される電力を電源として駆動する機器であり、例えば、携帯電話パーソナルコンピュータである。電気機器300の筐体310内には、マグネシウム空気電池システム200が収容されている。また、電気機器300の筐体310は、マグネシウム空気電池用燃料体100をマグネシウム空気電池システム200に供給するための挿入口320と、使用後のマグネシウム空気電池用燃料体100(以下、「使用済燃料体」と呼ぶ)を取り出すための取出口330と、が形成されている。

0027

次に、本実施形態に係るマグネシウム空気電池用燃料体100について詳細に説明する。

0028

図2(a)は本実施形態に係るマグネシウム空気電池用燃料体100の概略構成を示す斜視図、(b)はマグネシウム空気電池用燃料体100の断面図である。図2(a)及び(b)に示すように、マグネシウム空気電池用燃料体100は、中空円筒状のリール410に巻かれ、導電性フィルム110と、導電性フィルム110上に付着したマグネシウムフィルム120と、マグネシウムフィルム120を覆う透過フィルム130と、からロール状に形成されている。

0029

マグネシウム空気電池用燃料体100は、例えば、導電性フィルム110上に、蒸着等によりマグネシウムフィルム120を形成した後、マグネシウムフィルム120の表面を、酸素や水酸基などマグネシウムと反応するイオンが透過可能な透過フィルム130で覆うことにより、形成される。そして、マグネシウム空気電池用燃料体100は、図2(a)に示すように、リール410にロール状に巻き取られる。

0030

次に、本実施形態に係るマグネシウム空気電池システム200について詳細に説明する。

0031

図3は、本実施形態1に係るマグネシウム空気電池システム200の概略構成を示す模式図である。図3に示すように、マグネシウム空気電池システム200は、供給部210と、電池本体部220と、巻取部230と、駆動部240と、から構成される。

0032

供給部210は、マグネシウム空気電池用燃料体100と連結し、連結したマグネシウム空気電池用燃料体100のロール軸を中心として回転可能であり、マグネシウム空気電池用燃料体100を電池本体部220を介して巻取部230へ送り出すものである。

0033

具体的には、供給部210は、図3に示すように、駆動部240により時計回り回転駆動される軸から構成される。供給部210の軸は、マグネシウム空気電池用燃料100が巻回されるリール410と着脱可能に構成されている。供給部210の軸が、マグネシウム空気電池用燃料体100が巻回されるリール410の中心孔挿通し、供給部210とマグネシウム空気電池用燃料体100とが連結する。これにより、マグネシウム空気電池用燃料体100は、供給部210とともにロール軸を中心として回転し、電池本体部220へ送り出される。

0034

電池本体部220は、正極と、電解質と、を含み、供給部210から送り出されたマグネシウム空気電池用燃料体100を負極として、正極と協働して発電するマグネシウム空気電池として機能するものである。具体的には、電池本体部220は、マグネシウム空気電池用燃料体100を挟みこんで支持するとともに、巻取部230に発電反応後(使用後)のマグネシウム空気電池用燃料体100を送る。また電池本体部220は、電解液注入口221を有する。

0035

電池本体部220の電解質は、例えば塩化ナトリウムである。電解液は、電池本体部220の注入口221から、電池本体部220内に供給される。

0036

図4は、図3に示す切断線I−Iにおける電池本体部220内部の概略断面図である。図4に示すように、本実施形態に係る電池本体部220は、正極260と、炭素フェルト270と、を内部に収容している。また、正極260は、導電性部材261と、混合活性炭262と、導電性部材261及び混合活性炭262が収納されるケース263と、から構成される。

0037

導電性部材261は、混合活性炭262へ電子を運ぶ機能を有する。図5(a)に、組立前の導電性部材261の概略平面図、図5(b)に組立後の導電性部材261の概略斜視図を示す。図5(a)に示すように、導電性部材261は、1枚の略矩形状の導電性薄板から形成される。導電性薄板の材質は、例えば、銅やチタンである。また、図5(b)に示すように、導電性部材261は、2つの層が所定の隙間を有し、かつ、互いに電気的に接続されているように構成される。より具体的には、導電性部材261は、基部261aと、複数の短冊部261bと、端子部261cとから一体的に1枚の導電性薄板から構成される。複数の短冊部261bの一端部は、基部261aが位置する面から、その面と垂直な方向に屈曲するように構成され、他端部は基部261aと一体的に結合している。また、端子部261cは、基部261aから突出するように設けられ、正極端子として機能する。

0038

次に、導電性部材261の製造方法について説明する。

0039

まず、図5(a)に示すように、導電性薄板の一部に複数の短冊部261bが形成されるように、複数の切り込みを入れる。その後、切り込みの方向と同じ方向を折り曲げ線として、導電性板を略半分に折り曲げる。さらに、図5(b)に示すように、複数の短冊部261bの端部を上下方向(基部261aと垂直な方向)にランダムに屈曲させることで、導電性部材261が作成される。なお、図5(a)及び(b)に示す例では、7つの短冊部261bが形成されるように切り込みが入れられているが、短冊部261bの数や切り込みの数はこれに限られない。また、導電性薄板を折り曲げる回数も1回に限られない。

0040

このように、導電性部材261が複数の短冊部261bを有するように形成することで、導電性部材261と混合活性炭262との接触面積を大きくすることができるため、マグネシウム空気電池の出力可能な電流値を大きくすることができる。

0041

図4に戻って、混合活性炭262は、活性炭にラテックスが混合されているものである。混合活性炭262に含まれる活性炭は、空気中の酸素を正極活物質として、酸素の酸化還元反応を行うために、マグネシウム空気電池の正極として用いられる。図4に示すように混合活性炭262は、2つ折りに形成された導電性部材261の間や、導電性部材261の上下面に密着するように配置されている。

0042

次に、混合活性炭262の製造方法について説明する。

0043

まず、水と炭素粉とを、重量比で水:炭素粉=50:50の割合で混ぜて撹拌し、混合液Aを生成する。そして、混合液Aとラテックスとを、重量比で混合液A:ラテックス=3:1の割合で混ぜて撹拌し、混合液Bを生成する。また、混合液Bと活性炭とを、混合液B:活性炭=12:6の割合で混ぜ合わせることにより混合活性炭262が生成される。

0044

以上のように生成された混合活性炭262から乾燥して水分が抜けると、ラテックスの弾性作用により混合活性炭262が縮むとともに混合活性炭262に含まれる活性炭の粒子同士が強く密着する。これにより、混合活性炭262に含まれる活性炭の粒子同士の接触面積を大きくすることができるため、マグネシウム空気電池の出力可能な電流値を大きくすることができる。また、ラテックス自体は、導電性を持たないが、炭素粉を溶かした水と混ぜ合わせることにより、導電性を持たせることができる。

0045

なお、ラテックス自体は絶縁体であるため、ラテックスの量が多いと混合活性炭262も絶縁状態となる。逆に、ラテックスの量が少ないと活性炭の粒子同士を密着させる力も小さくなる。従って、混合活性炭262の導電性と活性炭の粒子同士の密着度の両方を十分に確保することが可能な重量比として、上述した重量比で混合活性炭262を生成することが好ましい。なお、上述した重量比は一例であり、炭素の種類や活性炭の粒径等に応じて、好ましい重量比が適宜決定される。また、本実施形態では正極活物質である酸素を吸着する炭素材料として活性炭を用いているが、これに限られない。正極260の炭素材料として、例えば、カーボンナノチューブを用いてもよい。また、本実施形態では、活性炭の粒子同士を密着させる結合物質の一例してラテックスを用いているが、この結合物質として使用可能な材料はラテックスに限られない。

0046

炭素フェルト270は、活性炭等の炭素の粉末や繊維を含むフェルトであって、マグネシウム空気電池用燃料体100と、正極260との間に介在するように配置される。また、炭素フェルト270には、電解質が溶解された電解液が含浸されている。炭素フェルト270は、炭素を含まないフェルトと比較して、電解液とともに、十分な量の酸素を保持することができる。

0047

図3に戻って、巻取部230は、電池本体部220における発電反応後のマグネシウム空気電池用燃料体100を巻き取り、巻取部230から取り外し可能なロール状の使用済燃料体500を形成するものである。

0048

具体的には、巻取部230は、供給部210と同様に、図3に示すように、駆動部240により時計回りに回転駆動される軸から構成される。巻取部230の軸は、使用済用燃料500が巻回されるリール420と着脱可能に構成されている。巻取部230の軸は、使用済燃料体500が巻回されるリール420の中心孔を挿通し、巻取部230と使用済燃料体500とが連結する。これにより、発電反応後のマグネシウム空気電池用燃料体100は、巻取部230とともにロール軸を中心として回転して巻き取られ、ロール状の使用済燃料体500が形成される。

0049

駆動部240は、供給部210と、巻取部230とを回転駆動する。駆動部240は、例えば、バネまたは電気モータ等により実現される。なお、電気機器300が、携帯電話やパーソナルコンピュータ等の比較的小規模電気エネルギーを必要とする機器である場合、駆動部240としてバネを用い、手動でバネを巻くことにより、供給部210と、巻取部230とを回転駆動させることが好ましい。または、駆動部240として、ノブと、ノブの回転トルクを供給部210及び巻取部230に伝達する機構とを設け、手動でノブを回転させることにより、供給部210と、巻取部230とを回転駆動させてもよい。

0050

また、マグネシウム空気電池を使用する電気機器300において、実際には電力が使用されない待機状態と、電力が使用される使用状態とが繰り返される。このようなときに、駆動部240としてバネのみを使用し、供給部210と、巻取部230とを回転駆動させると、電気機器300を使用していないときでもマグネシウム空気電池用燃料体100の巻き取りが行われてしまう。これを防ぐ方法の一例として、電気機器300が使用する電流やマグネシウム空気電池が発生可能な電流に応じて、周知の無段変速機構により供給部210及び巻取部230の軸の回転数を変化させてもよい。また、例えば、マグネシウム空気電池用燃料体100の巻き取り及び停止を切り替えるスイッチの開閉により、所定時間おきにマグネシウム空気電池用燃料体100が所定距離を移動するように、供給部210及び巻取部230の回転駆動を制御してもよい。さらには、小さなボタン電池を併用することにより、マグネシウム空気電池が完全に停止している状態から、マグネシウム空気電池用燃料体100の巻き取りを開始する旨の制御信号を駆動部240に伝えることができる。

0051

以上のように構成されるマグネシウム空気電池システム200によれば、正極260の導電性部材261と混合活性炭262との接触面積を増やすことができるため、マグネシウム空気電池の出力可能な電流値を増加させることができる。

0052

また、活性炭は、ラテックスと混合され、混合活性炭262として導電性部材261と密着させられる。従って、活性炭の粒子同士がラテックスの弾性作用により強く密着し、活性炭の粒子同士の接触面積を大きくすることができるため、マグネシウム空気電池の出力可能な電流値を増加させることができる。

0053

(実施形態2)
次に、実施形態2について説明する。実施形態1において、図4に示すように、1つの正極260と、マグネシウム空気電池用燃料体100とが、マグネシウム空気電池として機能する例について説明したが、正極260と、マグネシウム空気電池用燃料体100の配置は、図4に示す配置に限られない。本実施形態においては、他の例として、2つの正極260と、マグネシウム空気電池用燃料体100とが、マグネシウム空気電池として機能する例について説明する。なお、以下の説明において、実施形態1と同様の構成には、同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。

0054

図6は、本実施形態における、図3に示す切断線I−Iにおける電池本体部220内部の概略断面図である。図6に示すように、本実施形態に係る電池本体部220は、2つの正極260が、マグネシウム空気電池用燃料体100を挟むように対向して配置されている。このように、マグネシウム空気電池用燃料体100を、2つの正極260で挟むように構成することにより、1つの正極260とマグネシウム空気電池用燃料体100とから構成されるマグネシウム空気電池と比較して、より大きな出力を得ることができる。

0055

さらに、2つの正極260に含まれる導電性部材261は、互いに電気的に接続されるように構成されている。図7に、本実施形態に係る組立後の導電性部材261の概略斜視図を示す。本実施形態に係る導電性部材261は、実施形態1と同様に、1枚の略矩形状の導電性薄板を、導電性薄板の一部に複数の短冊部261bが形成されるように、複数の切り込みを入れた後、図7に示すように、切り込みの方向と同じ方向を折り曲げ線として、断面が略M字形となるように折り曲げる。そしてさらに、複数の短冊部261bの端部を上下方向(基部261aと垂直な方向)にランダムに屈曲させることで、導電性部材261が作成される。

0056

上記のようにして作成された導電性部材261では、図6及び図7に示すように、2つの正極260にそれぞれ含まれる導電部261d,261eと、導電部261d,261eとを電気的に接続する接続部261fと、が一体となって構成される。導電部261d,261eは、実施形態1に係る導電性部材261と同様に機能し、導電部261d,261e及び接続部261fを流れる電流は、1つの端子部261cから取得することができる。

0057

(実施形態3)
次に、実施形態3について説明する。本実施形態3では、実施形態1に係るマグネシウム空気電池システム200の別の例について説明する。なお、以下の説明において、実施形態1と同様の構成には、同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。

0058

図8は、本実施形態3に係るマグネシウム空気電池システム200aの概略構成を示す模式図である。図8に示すように、マグネシウム空気電池システム200aは、3つの電池本体部220a,220b,220cから構成される電池本体群280と、実施形態1と同様の供給部210、巻取部230、及び駆動部240と、から構成される。

0059

図9に、図8の切断線II−IIにおける電池本体群280とマグネシウム空気電池用燃料体100の要部概略断面図を示す。図9に示すように、電池本体群280を構成する3つの電池本体部220a,220b,220cの中には、それぞれ実施形態1と同様の正極260a,260b,260cが収容されている。また、本実施形態に係るマグネシウム空気電池用燃料体100は、帯状の導電性フィルム110上に、マグネシウムフィルム120が、巻き取り方向(図9において矢印A方向)において所定の間隔で配置されている。このマグネシウムフィルム120同士の間隔は、正極260a,260b,260c同士の間隔に対応する。

0060

また、正極260aの導電性部材261は、正極260bの負極となるマグネシウムフィルム120と電気的に接続される。また、正極260bの導電性部材261は、正極260cの負極となるマグネシウムフィルム120と電気的に接続される。また、正極260aの負極となるマグネシウムフィルム120は、負極端子に、正極260cの導電性部材261は、正極端子に接続される。すなわち、正極260a,260b,260cと、これらの負極となるマグネシウムフィルム120とから構成される複数のマグネシウム空気電池が直列接続となるように、正極260a,260b,260cと、マグネシウムフィルム120とが、互いに電気的に接続されている。

0061

従って、本実施形態に係るマグネシウム空気電池システム200aにおいて、所定のタイミングで駆動部240を回転駆動させ、図9に示す矢印A方向に、マグネシウムフィルム120の3つ分の距離を巻き取ることにより、マグネシウム空気電池3つを直列に接続した場合の電圧出力を得ることができる。

0062

なお、上記の実施形態では、電池本体群280は、3つの電池本体部220から構成される例について説明したが、電池本体群280を構成する電池本体部220の数は、これに限られず、任意の数の電池本体部220により、電池本体群280を構成することができる。

0063

以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態によって限定されるものではない。

0064

例えば、上記の実施形態において、マグネシウム空気電池用燃料体100は、マグネシウムフィルム120からロール状に形成されている例について説明したが、負極として用いられるマグネシウムの形状はフィルム状でなくてもよく、巻き取り可能な構成であれば、その形状は問わない。例えば、負極として、マグネシウムのワイヤーを用いてもよい。マグネシウムのワイヤーは、マグネシウムフィルムに比べて、製造が容易であり、製造コスト下げることができる。また、マグネシウムのワイヤーは、マグネシウムフィルムに比べて、同じ重量でも表面積が大きいため、酸素との反応速度が速く、より大きな電流出力を得ることができる。また、マグネシウムのワイヤーは、マグネシウムフィルムに比べて、引っ張りに対して切れにくいというメリットがある。

0065

また、マグネシウムフィルム120は、図10(a)に示すように、互いに同方向に延びる複数の切込部121を有していてもよい。これにより、マグネシウムフィルム120の表面積を大きくすることができるため、マグネシウム空気電池の出力可能な電流値を増加させることができる。また、マグネシウムフィルム120にランダムな方向に切り込みを形成した場合、マグネシウムフィルムの表面積は増えるが、マグネシウムフィルム120のうち、反応する部分と反応しない部分との間で余計な回路が形成されることで電流が無駄に費やされる可能性がある。しかし、図10(a)に示すように、同方向に切込部121を形成することにより、電気の流れが、切れ込みの方向に限定され、効率的に電流を取り出すことができる。また、マグネシウムフィルム120の切込部121が形成されていない部分は、一体となって電気的に接続されているため、容易にマグネシウムフィルム120から電流を取り出すことができる。なお、切込部121を形成する代わりに、障害物を配置し、その障害物が配置された領域のマグネシウムフィルム120がイオン化反応をしないようにしてもよい。また、図10(b)に示すように、複数の線状のマグネシウム122を同方向に配置してもよい。これにより、マグネシウム122が配置された領域のマグネシウムフィルム120は、イオン化反応せずに残り、マグネシウム122と、それが配置された領域のマグネシウムフィルム120とが共同して電流が流れる通路を確保する。従って、反応が進むにつれて、マグネシウムフィルム120のところどころが分断されるような場合でも、有効に電流を取り出すことができる。

0066

また、上記の実施形態において、正極260を構成する導電性部材261が、複数の短冊部261bを有する例について説明したが、導電性部材261と混合活性炭262との接触面積が大きくなるように形成されていれば、その形状は問わない。例えば、導電性部材261は、多孔性材料から構成されていてもよい。

0067

また、上記の実施形態において、複数の短冊部261bが基部261aにおいて一体となるように構成されている例について説明したが、導線性部材261の形状はこれに限られない。例えば、導電性薄板から構成される複数の短冊形状の部材が、導線等により互いに電気的に接続されることにより、導電性部材261が形成されていてもよい。この場合、複数の短冊形状の部材が、上記の実施形態における複数の短冊部261bと同様に機能し、導電性部材261と混合活性炭262との接触面積を大きくすることができる。

0068

また、上記の実施形態において、正極260の製造方法として、導電性薄板を屈曲させて導電性部材261を形成した後に、混合活性炭262を導電性部材261の周面に密着させる例について説明したが、正極260の製造方法は、これに限られない。例えば、導電性薄板に混合活性炭262を塗布した後に屈曲させることにより、混合活性炭262が密着した導電性部材261を製造してもよい。

0069

また、上記の実施形態において、炭素フェルト270が、図4に示すようにマグネシウム空気電池用燃料体100と正極260との間に介在するように配置される例について説明したが、炭素フェルト270の配置態様はこれに限られない。図11に炭素フェルト270の別の配置態様の一例を示す。図11は、本実施形態の変形例に係る炭素フェルト270とマグネシウム空気電池用燃料体100との配置関係を示す図である。図11において、短冊形の炭素フェルト270が、それぞれ隙間を空けて並べられた状態で、マグネシウム空気電池用燃料体100と接している。このように隙間を空けて炭素フェルト270を配置することで、電池サイズが大きくなっても、副反応生成物である水素や、空気中で反応しなかった窒素が電池内に溜まることを防ぐことができ、電池反応の効率が低下することを抑制できる。また、炭素フェルト270と接していない領域、すなわち炭素フェルト270間の隙間の領域では、マグネシウムが反応せずに残る。従って、他の領域のマグネシウムが電池反応に使用された後も、電流の通り道が確保されるため、長い時間に渡って電流出力を得ることができる。

0070

図12(a)及び(b)に電池反応の実験において使用したマグネシウムフィルム120の写真を示す。図12(a)のマグネシウムフィルム120は、隙間が設けられていない炭素フェルト270と接触させて実験を行った結果である。図12(a)の実験では、マグネシウムフィルム120と炭素フェルト270とが接触する領域上で電池反応がランダムに起こるため、途中で急速に電圧が低下し、断線した。一方、図12(b)のマグネシウムフィルム120は、隙間が設けられている炭素フェルト270と接触させて実験を行った結果である。図12(b)の実験では、5Aの電流が30分以上継続して流れ、安定した電池として機能した。すなわち、図11に示すように、炭素フェルト270を隙間を設けて配置することにより、その隙間に対応して電池反応を起こさないマグネシウムの領域が形成されるため、電池反応を一様に起こすことができ、安定した電池を得ることができる。

0071

また、上記の実施形態において、負極となるマグネシウム空気電池用燃料体100は、純粋なマグネシウムから形成されるマグネシウムフィルム120から構成されるが、負極を構成するフィルムは、純粋なマグネシウムに限られない。ここで、特許文献2に開示されたマグネシウム空気電池では、マグネシウムからなる負極において生成される酸化マグネシウムクエン酸塩水溶液で溶かし、新たに現れたマグネシウムの表面と正極との間で反応が起こる。しかし、クエン酸塩の水溶液により酸化マグネシウムを溶かす反応の速度は、マグネシウムのイオン化速度よりも相当遅いため、マグネシウム電池全体における反応速度も、クエン酸塩の水溶液により酸化マグネシウムを溶かす反応の速度に応じて遅くなる。また、別のマグネシウム空気電池の例として、マグネシウムとカルシウム合金が負極として用いられるものもあるが、この場合においても、カルシウムと水酸化マグネシウムとの反応速度が律速となる。これらのマグネシウム空気電池に対し、本実施形態に係るマグネシウム空気電池では、純粋なマグネシウムから形成されるマグネシウムフィルム120を負極として用いるため、マグネシウムのイオン化速度がマグネシウム空気電池全体における反応速度となり、より大きな電流出力を得ることができる。従って、本発明において、負極は純粋なマグネシウムである方が好ましい。

0072

また、上記実施形態に係るマグネシウム空気電池システム200において、負極となるマグネシウムフィルム120は、マグネシウム空気電池用燃料体100として、供給部210から電池本体部220内の正極260へ送り出され、反応後、使用済燃料体500として巻取部230に巻き取られる。しかし、マグネシウム空気電池システム200の構成は、このようにマグネシウムフィルム120を適宜正極260へ送り出す構成に限られない。以下、マグネシウム空気電池システム200の別の構成例について説明する。

0073

図13(a)に、本実施形態の変形例に係るマグネシウム空気電池システム200bの概略構成図、(b)に、(a)の切断線III−IIIにおけるマグネシウム空気電池ユニットの概略断面図を示す。図13(a)に示すように、マグネシウム空気電池システム200bは、3つのマグネシウム空気電池ユニット290から構成される。なお、マグネシウム空気電池システム200bを構成するマグネシウム空気電池ユニット290の数はこれに限られず、任意の数のマグネシウム空気電池ユニット290により、マグネシウム空気電池システム200bを構成しうる。また、図13(b)に示すように、マグネシウム空気電池ユニット290は、マグネシウムフィルム120と、マグネシウムフィルム120を挟みこむ正極260と、マグネシウムフィルム120及び正極260を収容するケース291と、から構成される。また、マグネシウムフィルム120及び正極260は、水平方向において層を形成するように構成される。

0074

以上のように構成されるマグネシウム空気電池システム200bにおいて、マグネシウム空気電池ユニット290の内部に、塩水等の電解液292を注入すると、電解液292はケース291の下部に溜まる。そして、図13(b)に示すように、電解液292に浸ったマグネシウムフィルム120及び正極260の部分(図13(b)の領域C)においてのみ、酸化還元反応が進む。従って、電解液292を徐々にマグネシウム空気電池ユニット290の内に注入することにより、マグネシウムフィルム120を適宜正極260へ送り出す上記実施形態に係るマグネシウム空気電池システム200と同様の効果を得ることができる。

0075

次に、上記実施形態におけるマグネシウム空気電池システム200と、本変形例に係るマグネシウム空気電池システム200bとにおいて必要な体積を比較する。以下、マグネシウム空気電池システム200,200bの両方において、正極260とマグネシウムフィルム120とが接する表面積をS、正極260の厚さをD、マグネシウムフィルムの厚さをdとする。この場合、N個のマグネシウム空気電池ユニット290から構成されるマグネシウム空気電池システム200bにおいて使用可能なマグネシウムの総体積は、SdNである。また、マグネシウム空気電池システム200b全体が占める体積は、SDNである。従って、マグネシウムがマグネシウム空気電池システム200b全体に対して占める割合は、d/Dである。具体的に、d=40μm、D=1cmとすると、d/D=0.004である。すなわち、マグネシウム空気電池システム200bは、使用可能なマグネシウムの250倍の体積となることが想定される。より具体的には、密度が1.74g/cm3のマグネシウム3.6kgを、S=20cm×20cm=400cm2、D=1cmであるマグネシウム空気電池ユニット290で使用するためには、約1300個のマグネシウム空気電池ユニット290が必要となり、これらを図13(a)の紙面奥方向に沿って並べた場合、その長さは13mにも及ぶ。

0076

一方、巻き取り式のマグネシウム空気電池システム200において、マグネシウム空気電池システム200bと同体積のマグネシウムを使用するために必要な総体積は、酸化還元反応が行われる正極260と、ロール状のマグネシウムフィルム120との体積である。具体的には、ロール状のマグネシウムフィルム120の半径をR、幅をLとすると、その体積はπR2Lであるから、密度が1.74g/cm3のマグネシウム3.6kgをL=50cmのロール状に形成すると、その半径Rは約3.6cmである。このロール状のマグネシウムフィルム120の体積と、酸化還元反応が行われる正極260とを合わせた体積が、巻き取り式のマグネシウム空気電池システム200であるから、上述したマグネシウム空気電池システム200bよりも大幅に小型化が可能であることがわかる。従って、本発明においては、巻き取り式のマグネシウム空気電池システム200の方が好ましい。

0077

100マグネシウム空気電池用燃料体
110導電性フィルム
120マグネシウムフィルム
120a マグネシウムフィルム体
121 切込部
122 マグネシウム
130透過フィルム
200,200a,200b マグネシウム空気電池システム
210 供給部
220、220a〜220c電池本体部
221注入口
230巻取部
240 駆動部
260,260a〜260c 正極
261導電性部材
261a 基部
261b短冊部
261c端子部
261d,261e導電部
261f 接続部
262混合活性炭
263ケース
270炭素フェルト
280 電池本体群
290 マグネシウム空気電池ユニット
291 ケース
292電解液
300電気機器
310筐体
320 挿入口
330取出口
410,420 リール
500使用済燃料体

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