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課題

その合成途中に使用される遺伝毒性が証明乃至疑われているアルキル化物質最終製品において15ppm未満含むトラゾドン、及びトラゾドン塩酸塩精製方法の提供。

解決手段

(a)少なくとも一種類の有機溶媒中にトラゾドンを含む有機相を調製する工程と、(b)少なくとも一種類の塩基性化合物を含む水相を調製する工程と、(c)前記水相と前記有機相とを混合する工程と、(d)40℃以上の温度で、少なくとも30分間加熱する工程と、(e)前記トラゾドンを回収する工程とを含み、任意に(f)前記トラゾドンを塩酸で処理して、トラゾドン塩酸塩を得る工程を含むトラゾドンまたはトラゾドン塩酸塩の精製方法。アルキル化物質を15ppm未満含むトラゾドンまたはトラゾドン塩酸塩、及び該トラゾドン塩酸塩を含む医薬品組成物

概要

背景

トラゾドン、乃至2−[3−[4−(3−クロロフェニル)−1−ピペラジニルプロピル]−1,2,4−トリアゾロ[4,3−a]ピリジン−3(2H)−オンは、セロトニン受容体に大きな影響を及ぼすものの、中枢神経刺激薬でも、MAO阻害薬でも、三環系抗うつ薬でもない抗うつ薬である。さらに、トラゾドンは、鎮痛作用を備えている。

トラゾドンは、特には、不安神経症身体化精神運動遅滞心気症気分変動、いらいら、不眠症、無関力症、疲労感エネルギー欠乏、優うつ症状といったうつ症状の特徴を軽減する。

また、トラゾドンは、おそらくはそのセロトニン活性化が理由で、顕著な本態性振戦を制御するのに効果的であることが判っている。

さらに、トラゾドンの抗うつ剤および不安除去特性は、コカインベンゾダイアピンおよびアルコールによる禁断症状治療において役立つことが判っている。上述の活性の他に、睡眠導入活性も、非常に興味深いものである。

トラゾドンは、好ましくは、医薬として許容できる酸付加塩の形態で医学的に使用されている。好ましい形態は、塩酸遊離塩基を処理することで得られる塩酸塩の形態である。

トラゾドン塩酸塩は、以下の構造式




によって表される。

経済的に有利なトラゾドン塩酸塩の調製法の幾つかが、米国特許第3,381,009号および欧州特許第1,108,722号に記載されている。

第1の方法は、構造式(I)のs−トリアゾロ−[4,3−a]−ピリジン−3−オンと構造式(II)のN−(3−クロロフェニル)−N’−(3−クロロプロピル)−ピペラジンを反応させる工程を含む。

第2の方法は、構造式(III)の2−(3−クロロプロピル)−s−トリアゾロ−[4,3−a]−ピリジン−3−オンと構造式(IV)のN−(3−クロロフェニル)−ピペラジンを反応させることを含む。

第3の方法は、構造式(V)の2−(γ−モルフォリノ−プロピル)−s−トリアゾロ−[4,3−a]−ピリジン−3−オンと構造式(VI)の3−クロロアニリンを反応させることを含む。

第4の方法は、構造式(VII)の2−(3−アミノプロピル)−s−トリアゾロ[4,3−a]−ピリジン−3−オンと構造式(VIII)の3−クロロ−N,N’−ジクロロエチルアニリンを反応させることを含む。

第5の方法は、構造式(IX)の2−{3−[ビス−(2−クロロエチル)−アミノ]−プロピル}2H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジン−3−オンと構造式(VI)の3−クロロアニリンを反応させることを含む。

一旦、トラゾドンが得られたら、トラゾドン塩酸塩は塩酸と反応させることで容易に得られ、例えば、欧州特許第1,108,722号に記載されているように、トラゾドンの有機溶液塩酸水溶液で処理することで得られる。

構造式(I)から構造式(IX)の上述した中間体の製造には、例えば、化合物VIと反応させて化合物IVを得るために使用される2,2−ジクロロエチルアミンや、化合物IVと反応させて化合成IIを得るために使用される1−ブロモ−3−クロロプロパンなどの遺伝毒性が証明されているアルキル化物質の使用が必要である。

化合物(II)、(III)、(VIII)、及び(IX)もまた、アルキル化物質であり、それゆえ、潜在的に遺伝子毒性がある。上述したアルキル化物質以外にも、他のトラゾドンの製造方法において、2,2−ジブロモエチルアミン、または1,3−ジクロロプロパンの様な、類似したアルキル化物質を使用することもありうる。

概要

その合成途中に使用される遺伝毒性が証明乃至疑われているアルキル化物質を最終製品において15ppm未満含むトラゾドン、及びトラゾドン塩酸塩の精製方法の提供。(a)少なくとも一種類の有機溶媒中にトラゾドンを含む有機相を調製する工程と、(b)少なくとも一種類の塩基性化合物を含む水相を調製する工程と、(c)前記水相と前記有機相とを混合する工程と、(d)40℃以上の温度で、少なくとも30分間加熱する工程と、(e)前記トラゾドンを回収する工程とを含み、任意に(f)前記トラゾドンを塩酸で処理して、トラゾドン塩酸塩を得る工程を含むトラゾドンまたはトラゾドン塩酸塩の精製方法。アルキル化物質を15ppm未満含むトラゾドンまたはトラゾドン塩酸塩、及び該トラゾドン塩酸塩を含む医薬品組成物。なし

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請求項1

トラゾドンおよびトラゾドン塩酸塩を製造する方法において、前記方法は、(a)少なくとも一種類の有機溶媒中にトラゾドンを含む有機相を調製する工程と、(b)少なくとも一種類の塩基性化合物を含む水相を調製する工程と、(c)前記水相と前記有機相とを混合する工程と、(d)40℃以上の温度で、少なくとも30分間加熱する工程と、(e)前記トラゾドンを回収する工程と、を含み、任意に、(f)前記トラゾドンを塩酸で処理して、トラゾドン塩酸塩を得る工程、を含むことを特徴とするトラゾドンおよびトラゾドン塩酸塩の製造方法。

請求項2

前記トラゾドンまたはトラゾドン塩酸塩が、アルキル化物質を15ppm未満含むことを特徴とする請求項1に記載の製造方法。

請求項3

前記トラゾドンまたはトラゾドン塩酸塩が、アルキル化物質を10ppm未満含むことを特徴とする請求項1に記載の製造方法。

請求項4

前記トラゾドンまたはトラゾドン塩酸塩が、アルキル化物質を2.5ppm未満含むことを特徴とする請求項1に記載の製造方法。

請求項5

前記トラゾドンまたはトラゾドン塩酸塩が、アルキル化物質を1ppm未満含むことを特徴とする請求項1に記載の製造方法。

請求項6

前記有機溶媒が、アルコール類エーテル類炭化水素類ケトン類、及びエステル類を含む群から選択されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の製造方法。

請求項7

請求項8

前記有機相が、100グラムの有機相につき10グラムから50グラムの範囲の量のトラゾドンを含むことを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の製造方法。

請求項9

前記水相が、一種類以上の無機塩基、一種類以上の有機塩基、又はそれらの混合物を含む群から選択される少なくとも一種の塩基性化合物を含むことを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の製造方法。

請求項10

請求項11

前記有機塩基が、脂肪族アミン類及び芳香族アミン類を含む群から選択されることを特徴とする請求項9に記載の製造方法。

請求項12

前記塩基性化合物を、トラゾドン1モル当り0.05から1モルの範囲の量で加えることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載の製造方法。

請求項13

前記水相を、有機相100グラム当り30グラムから100グラムの範囲の量で加えることを特徴とする請求項1〜12のいずれか一項に記載の製造方法。

請求項14

前記水相が、相間移動触媒を含むことを特徴とする請求項1〜13のいずれか一項に記載の製造方法。

請求項15

記相移動触媒が、第四級アンモニウム塩類および第四級ホスホニウム塩類を含む群から選択されることを特徴とする請求項14に記載の製造の製造方法。

請求項16

前記第四級アンモニウム塩類が、ベンジルトリブチルアンモニウムブロミド、ベンジルトリブチルアンモニウムクロリド、ベンジルトリエチルアンモニウムブロミド、ベンジルトリエチルアンモニウムクロリドベンジルトリメチルアンモニウムクロリドセチルピリジニウムブロミド、セチルピリジニウムクロリドセチルトリメチルアンモニウムブロミドジデシルジメチルアンモニウムクロリドドデシルトリメチルアンモニウムブロミドドデシルトリメチルアンモニウムクロリドメチルトリブチルアンモニウムクロリド、メチルトリブチルアンモニウム硫酸水素塩、メチルトリプリリルアンモニウムクロリド、メチルトリオクチルアンモニウムクロリド、フェニルトリメチルアンモニウムクロリドテトラブチルアンモニウムボロヒドリド、テトラブチルアンモニウムブロミド、テトラブチルアンモニウムクロリド、テトラブチルアンモニウムフルオリドテトラブチルアンモニウム硫酸水素塩テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヨージド、テトラブチルアンモニウム過塩素酸塩テトラエチルアンモニウムブロミドテトラエチルアンモニウムクロリド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシドテトラヘキシルアンモニウムブロミド、テトラヘキシルアンモニウムヨージド、テトラメチルアンモニウムブロミド、テトラメチルアンモニウムクロリド、テトラメチルアンモニウムフルオリド、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラメチルアンモニウムヨージド、テトラオクチルアンモニウムブロミド、テトラプロピルアンモニウムブロミド、テトラプロピルアンモニウムクロリド、テトラプロピルアンモニウムヒドロキシド、トリブチルメチルアンモニウムクロリド、及びトリエチルベンジルアンモニウムクロリドを含む群から選択されることを特徴とする請求項15に記載の製造方法。

請求項17

前記第四級アンモニウム塩類が、テトラブチルアンモニウムブロミド、テトラブチルアンモニウムクロリド、ベンジルトリエチルアンモニウムブロミド、ベンジルトリエチルアンモニウムクロリド、ベンジルトリメチルアンモニウムクロリド、ベンジルトリメチルアンモニウムブロミド、ベンジルトリブチルアンモニウムブロミド、及びベンジルトリブチルアンモニウムクロリドを含む群から選択されることを特徴とする請求項15に記載の製造方法。

請求項18

前記第四級ホスホニウム塩類が、ベンジルトリフェニルホスホニウムブロミド、ベンジルトリフェニルホスホニウムクロリド、ブチルトリフェニルホスホニウムブロミド、ブチルトリフェニルホスホニウムクロリド、エチルトリフェニルホスホニウム酢酸塩、エチルトリフェニルホスホニウムブロミド、エチルトリフェニルホスホニウムヨージド、ヘキサデシルトリブチルホスホニウムブロミド、メチルトリフェニルホスホニウムブロミド、テトラブチルホスホニウムブロミド、及びテトラフェニルホスホニウムブロミドを含む群から選択されることを特徴とする請求項15に記載の製造方法。

請求項19

前記水相が、水相100グラム当り0.05グラムから0.5グラムの範囲の量の相間移動触媒を含むことを特徴とする請求項15〜18のいずれか一項に記載の製造方法。

請求項20

前記加熱工程(d)を、40℃から有機相と水相の混合物の沸点の間の温度で、30分から300分の間の時間、実行することを特徴とする請求項1〜19のいずれか一項に記載の製造方法。

請求項21

トラゾドンおよびトラゾドン塩酸塩が、アルキル化物質を15ppm未満含むことを特徴とするトラゾドンおよびトラゾドン塩酸塩。

請求項22

前記トラゾドンおよびトラゾドン塩酸塩が、アルキル化物質を10ppm未満含むことを特徴とする請求項21に記載のトラゾドンおよびトラゾドン塩酸塩。

請求項23

前記トラゾドンおよびトラゾドン塩酸塩が、アルキル化物質を2.5ppm未満含むことを特徴とする請求項21に記載のトラゾドンおよびトラゾドン塩酸塩。

請求項24

前記アルキル化物質が、2,2−ジクロロエチルアミン、1−ブロモ−3−クロロプロパン、N−(3−クロロフェニル)−N’−(3−クロロプロピル)−ピペラジン、2−(3−クロロプロピル)−s−トリアゾロ−[4,3−a]−ピリジン−3−オン、3−クロロ−N,N’−ジクロロエチル−アニリン、2−{3−[ビス−(2−クロロエチル)−アミノ]−プロピル}−2H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジン−3−オン、2,2−ジブロモエチルアミン、及び1,3−ジクロロプロパンを含む群から選択されることを特徴とする請求項21〜23のいずれか一項に記載のトラゾドンおよびトラゾドン塩酸塩。

請求項25

前記トラゾドンおよびトラゾドン塩酸塩が、前記アルキル化物質のそれぞれを1ppm未満含むことを特徴とする請求項21〜24のいずれか一項に記載のトラゾドンおよびトラゾドン塩酸塩。

請求項26

前記アルキル化物質が、2,2−ジクロロエチルアミン、1−ブロモ−3−クロロプロパン、N−(3−クロロフェニル)−N’−(3−クロロプロピル)−ピペラジン、2−(3−クロロプロピル)−s−トリアゾロ−[4,3−a]−ピリジン−3−オン、3−クロロ−N,N’−ジクロロエチルアニリン、2−{3−[ビス−(2−クロロエチル)−アミノ]−プロピル}−2H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジン−3−オン、2,2−ジブロモエチルアミン、及び1,3−ジクロロプロパンを含む群から選択されることを特徴とする請求項25に記載のトラゾドンおよびトラゾドン塩酸塩。

請求項27

前記アルキル化物質が、2,2−ジクロロエチルアミン、1−ブロモ−3−クロロプロパン、及びN−(3−クロロフェニル)−N’−(3−クロロプロピル)−ピペラジンを含む群から選択されることを特徴とする請求項25又は26に記載のトラゾドンおよびトラゾドン塩酸塩。

請求項28

請求項21〜27のいずれか一項に記載のトラゾドン塩酸塩と一種類以上の医薬として許容できる賦形剤を含む医薬品組成物

技術分野

0001

本発明は、精製された形態のトラゾドンおよびトラゾドン塩酸塩、およびその製造方法に関する。

0002

特に本発明は、遺伝毒性が証明乃至疑われているアルキル化物質を15ppm未満含む、精製された形態のトラゾドンおよびトラゾドン塩酸塩に関する。

背景技術

0003

トラゾドン、乃至2−[3−[4−(3−クロロフェニル)−1−ピペラジニルプロピル]−1,2,4−トリアゾロ[4,3−a]ピリジン−3(2H)−オンは、セロトニン受容体に大きな影響を及ぼすものの、中枢神経刺激薬でも、MAO阻害薬でも、三環系抗うつ薬でもない抗うつ薬である。さらに、トラゾドンは、鎮痛作用を備えている。

0004

トラゾドンは、特には、不安神経症身体化精神運動遅滞心気症気分変動、いらいら、不眠症、無関力症、疲労感エネルギー欠乏、優うつ症状といったうつ症状の特徴を軽減する。

0005

また、トラゾドンは、おそらくはそのセロトニン活性化が理由で、顕著な本態性振戦を制御するのに効果的であることが判っている。

0006

さらに、トラゾドンの抗うつ剤および不安除去特性は、コカインベンゾダイアピンおよびアルコールによる禁断症状治療において役立つことが判っている。上述の活性の他に、睡眠導入活性も、非常に興味深いものである。

0007

トラゾドンは、好ましくは、医薬として許容できる酸付加塩の形態で医学的に使用されている。好ましい形態は、塩酸遊離塩基を処理することで得られる塩酸塩の形態である。

0008

トラゾドン塩酸塩は、以下の構造式




によって表される。

0009

経済的に有利なトラゾドン塩酸塩の調製法の幾つかが、米国特許第3,381,009号および欧州特許第1,108,722号に記載されている。

0010

第1の方法は、構造式(I)のs−トリアゾロ−[4,3−a]−ピリジン−3−オンと構造式(II)のN−(3−クロロフェニル)−N’−(3−クロロプロピル)−ピペラジンを反応させる工程を含む。

0011

第2の方法は、構造式(III)の2−(3−クロロプロピル)−s−トリアゾロ−[4,3−a]−ピリジン−3−オンと構造式(IV)のN−(3−クロロフェニル)−ピペラジンを反応させることを含む。

0012

第3の方法は、構造式(V)の2−(γ−モルフォリノ−プロピル)−s−トリアゾロ−[4,3−a]−ピリジン−3−オンと構造式(VI)の3−クロロアニリンを反応させることを含む。

0013

第4の方法は、構造式(VII)の2−(3−アミノプロピル)−s−トリアゾロ[4,3−a]−ピリジン−3−オンと構造式(VIII)の3−クロロ−N,N’−ジクロロエチルアニリンを反応させることを含む。

0014

第5の方法は、構造式(IX)の2−{3−[ビス−(2−クロロエチル)−アミノ]−プロピル}2H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジン−3−オンと構造式(VI)の3−クロロアニリンを反応させることを含む。

0015

一旦、トラゾドンが得られたら、トラゾドン塩酸塩は塩酸と反応させることで容易に得られ、例えば、欧州特許第1,108,722号に記載されているように、トラゾドンの有機溶液塩酸水溶液で処理することで得られる。

0016

構造式(I)から構造式(IX)の上述した中間体の製造には、例えば、化合物VIと反応させて化合物IVを得るために使用される2,2−ジクロロエチルアミンや、化合物IVと反応させて化合成IIを得るために使用される1−ブロモ−3−クロロプロパンなどの遺伝毒性が証明されているアルキル化物質の使用が必要である。

0017

化合物(II)、(III)、(VIII)、及び(IX)もまた、アルキル化物質であり、それゆえ、潜在的に遺伝子毒性がある。上述したアルキル化物質以外にも、他のトラゾドンの製造方法において、2,2−ジブロモエチルアミン、または1,3−ジクロロプロパンの様な、類似したアルキル化物質を使用することもありうる。

先行技術

0018

米国特許第3,381,009号明細書
欧州特許第1,108,722号明細書

発明が解決しようとする課題

0019

トラゾドン、及びトラゾドン塩酸塩によって代表される、最終製品における前記アルキル化物質の含有量を最少量に低減すべきである。特に、これらアルキル化物質の摂取に対する毒性閾値は、1日につき1.5μgと定められている。

0020

従って、1日のトラゾドン塩酸塩の服用量が100mgだとすると、不純物として混入しているアルキル化物質の量は、15ppm未満でなければならない。しかしながら、仮に1日に最大600mgのトラゾドン塩酸塩を服用することを考慮した場合、製品の不純物として混入しているアルキル化物質の量は2.5ppm未満でなければならない。

0021

残念なことに、上述した米国特許第3,381,009号および欧州特許第1,108,722号に記載されている製造方法では、これらのアルキル化物質の含有量を15ppm未満に低減することができず、ましてや2.5ppm以下とすることはできない。

0022

従って、出願人は、最終製品中のアルキル化物質の含有量を15ppm未満に低減することを可能とするトラゾドンおよびトラゾドン塩酸塩の製造方法を考案する課題に取り組んだ。さらに、前記製造方法は、経済的に有利でなければならなくて、最終製品を高い効率で得なければならない。

課題を解決するための手段

0023

(定義)
本明細書、及び後記の請求項で、”トラゾドン”という表現は遊離塩基の形態のトラゾドンを意味するのに対して、”トラゾドン塩酸塩”という表現はトラゾドンに塩酸を付加させる事によって生成される塩を意味する。

0024

さらに、本明細書、及び、後記の請求項で、”アルキル化物質”という表現は、トラゾドンまたはその中間体の合成で使用する化合物にアルキル基を導入できる物質を示すために用いる。

0025

(本発明の説明)
驚くべきことに、出願人は、トラゾドンの有機溶媒溶液塩基性化合物を含む水溶液を加えることで、最終製品中のアルキル化物質の量を15ppm未満に低減できることを見出した。

0026

従って、本発明は、
(a)少なくとも一種類の有機溶媒中にトラゾドンを含む有機相を調製する工程と、
(b)少なくとも一種類の塩基性化合物を含む水相を調製する工程と、
(c)前記水相と前記有機相とを混合する工程と、
(d)40℃以上の温度で、少なくとも30分間加熱する工程と、
(e)前記トラゾドンを回収する工程と、
を含み、
任意に(f)前記トラゾドンを塩酸で処理して、トラゾドン塩酸塩を得る工程、を含む、トラゾドンまたはトラゾドン塩酸塩を製造方法に関する。

発明の効果

0027

本発明の製造方法により、トラゾドンあるいはトラゾドン塩酸塩によって代表される、最終製品中のアルキル化物質の量を15ppm未満、好ましくは10ppm未満、さらに好ましくは2.5ppm未満まで減らすことができる。

0028

有利には、本発明の好適態様によれば、本発明の製造方法は、最終製品中のアルキル化物質の量を1ppm未満に下げることを可能にする。

0029

本発明の方法は、85%を超える、好ましくは90%を超える最終製品の収率を維持しており、経済的に有利であることが示されている。

0030

好ましくは、前記有機相は、トラゾドンの前記有機溶媒溶液で代表される。

0031

有利には、前記有機溶媒は、トラゾドンに不活性で、さらに、トラゾドンを溶解できる任意の有機溶媒から選択できる。

0032

好ましくは、前記有機溶媒は、アルコール類、例えば、エチルアルコールプロピルアルコールイソブチルアルコールヘキシルアルコールおよびベンジルアルコールエーテル類、例えば、エチルエーテル、プロピルエーテル炭化水素類、例えば、トルエンベンゼンキシレンケトン類、例えば、アセトンメチルエチルケトンメチルイソブチルケトンエステル類、例えば、酢酸エチルを含む群から選択される。有機相の調製に好適な有機溶媒は、イソブチルアルコールである。

0033

好ましくは、前記有機相は、100グラムの有機相につき10gから50gの範囲の量のトラゾドンを含み、さらに好ましくは、100グラムの有機相につき20gから35g、より一層好ましくは、100グラムの有機相につき25gから30gの範囲の量のトラゾドンを含む。

0034

好ましくは、前記水相は、塩基性化合物の水溶液で代表される。

0035

有利には、前記水相は、一種類以上の無機塩基、一種類以上の有機塩基、またはこれらの混合物を含む群から選択される少なくとも一種の塩基性化合物を含む。

0038

好ましくは、前記塩基性化合物を、トラゾドン1モル当り0.05から1モルの範囲の量で、さらに望ましくは、トラゾドン1モル当り0.2から0.8モルの範囲の量で、より一層好ましくはトラゾドン1モル当り0.4から0.6モルの範囲の量で加える。

0039

有利には、前記水相を、100gの有機相につき30gから100gの範囲の量で、より好ましくは、100gの有機相につき40gから90gの範囲の量で、より一層好ましくは100gの有機相につき50gから80gの範囲の量で加える。

0040

好ましくは、前記水相は、相間移動触媒を含む。

0041

有利には、前記相移動触媒は、第四級アンモニウム塩類および第四級ホスホニウム塩類を含む群から選択される。

0042

好ましくは、前記第四級アンモニウム塩類は、ベンジルトリブチルアンモニウムブロミド、ベンジルトリブチルアンモニウムクロリド、ベンジルトリエチルアンモニウムブロミド、ベンジルトリエチルアンモニウムクロリドベンジルトリメチルアンモニウムクロリドセチルピリジニウムブロミド、セチルピリジニウムクロリドセチルトリメチルアンモニウムブロミドジデシルジメチルアンモニウムクロリドドデシルトリメチルアンモニウムブロミドドデシルトリメチルアンモニウムクロリドメチルトリブチルアンモニウムクロリド、メチルトリブチルアンモニウム硫酸水素塩、メチルトリプリリルアンモニウムクロリド、メチルトリオクチルアンモニウムクロリド、フェニルトリメチルアンモニウムクロリドテトラブチルアンモニウムボロヒドリド、テトラブチルアンモニウムブロミド、テトラブチルアンモニウムクロリド、テトラブチルアンモニウムフルオリドテトラブチルアンモニウム硫酸水素塩テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヨージド、テトラブチルアンモニウム過塩素酸塩テトラエチルアンモニウムブロミドテトラエチルアンモニウムクロリド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシドテトラヘキシルアンモニウムブロミド、テトラヘキシルアンモニウムヨージド、テトラメチルアンモニウムブロミド、テトラメチルアンモニウムクロリド、テトラメチルアンモニウムフルオリド、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラメチルアンモニウムヨージド、テトラオクチルアンモニウムブロミド、テトラプロピルアンモニウムブロミド、テトラプロピルアンモニウムクロリド、テトラプロピルアンモニウムヒドロキシド、トリブチルメチルアンモニウムクロリド、及びトリエチルベンジルアンモニウムクロリドを含む群から選択される。

0043

有利には、前記第四級アンモニウム塩類は、テトラブチルアンモニウムブロミド、テトラブチルアンモニウムクロリド、ベンジルトリエチルアンモニウムブロミド、ベンジルトリエチルアンモニウムクロリド、ベンジルトリメチルアンモニウムクロリド、ベンジルトリメチルアンモニウムブロミド、ベンジルトリブチルアンモニウムブロミド、及びベンジルトリブチルアンモニウムクロリドを含む群から選択される。

0044

アリゾナ州トゥーソンにあるコグニス社で製造され、市場に出回っている、相間移動触媒、Aliquat(登録商標シリーズが、本発明の製造工程において有利に使用することができる。好ましい例は、Aliquat(登録商標)100、Aliquat(登録商標)134、Aliquat(登録商標)175、およびAliquat(登録商標)336である。

0045

好ましくは、前記第四級ホスホニウム塩類は、ベンジルトリフェニルホスホニウムブロミド、ベンジルトリフェニルホスホニウムクロリド、ブチルトリフェニルホスホニウムブロミド、ブチルトリフェニルホスホニウムクロリド、エチルトリフェニルホスホニウム酢酸塩、エチルトリフェニルホスホニウムブロミド、エチルトリフェニルホスホニウムヨージド、ヘキサデシルトリブチルホスホニウムブロミド、メチルトリフェニルホスホニウムブロミド、テトラブチルホスホニウムブロミド、及びテトラフェニルホスホニウムブロミドを含む群から選択される。

0046

好ましくは、前記水相は、100グラムの水相につき0.05gから0.5gの範囲の量の相間移動触媒、より好ましくは、100グラムの水相につき0.1gから0.3g、より一層好ましくは、100グラムの水相につき0.15gから0.2gの範囲の量の相間移動触媒を含む。

0047

好ましくは、前記加熱工程(d)は、40℃から有機相と水相の混合物の沸点の間の温度で、30分から300分、好ましくは60から240分、さらに好ましくは90から180分の間の時間、実施される。

0048

好ましくは、前記回収工程(e)は、水相とトラゾドンを含む有機相とを分離し、その後、30℃未満、好ましくは20℃未満、より一層好ましくは10℃未満の温度に冷却してトラゾドンの結晶化および沈殿を促進し、濾過などで最終的に分離することにより、実施される。

0049

有利には、最終処理工程(f)で、好ましくは、トラゾドンを、適切な有機溶媒、例えば、上記有機相の調製に対して前述した溶媒から選択される有機溶媒に溶かす。この工程に好ましい溶媒は、アセトンである。このようにして得られた溶液は、欧州特許第1,108,722号の記載に従って、塩酸の水溶液で処理される。その後、トラゾドン塩酸塩の沈殿物を、当業者に公知の従来の技術に従って、濾過し、洗浄し、乾燥する。

0050

本発明の方法によって得られたトラゾドンおよびトラゾドン塩酸塩は、遺伝毒性が証明乃至疑われているアルキル化物質の含有量が15ppm未満であることを特徴とする。

0051

トラゾドンおよびトラゾドン塩酸塩の製造に対して選択される製造方法にもよるが、不純物のアルキル化物質は、例えば、2,2−ジクロロエチルアミン、1−ブロモ−3−クロロプロパン、N−(3−クロロフェニル)−N’−(3−クロロプロピル)−ピペラジン(式II)、2−(3−クロロプロピル)−s−トリアゾロ−[4,3−a]−ピリジン−3−オン(式III)、3−クロロ−N,N’−ジクロロエチルアニリン(式VIII)、2−{3−[ビス−(2−クロロエチル)−アミノ]−プロピル}−2H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジン−3−オン(式IX)、2,2−ジブロモエチルアミン、および1,3−ジクロロプロパンである。

0052

特に、最も頻繁に遭遇するアルキル化物質は、2,2−ジクロロエチルアミン、1−ブロモ−3−クロロプロパン、およびN−(3−クロロフェニル)−N’−(3−クロロプロピル)−ピペラジンである。

0053

2,2−ジクロロエチルアミン(CAS番号334−22−5)、及び1−ブロモ−3−クロロ−プロパン(CAS番号109−70−6)は、TOXNET、即ち、ウェブサイトhttp://toxnet.nlm.nih.gov/上で米国の国立医学図書館から発行されているデータベースにおいて報告されているように、遺伝子毒性物質であることが知られている。

0054

N−(3−クロロフェニル)−N’−(3−クロロプロピル)−ピペラジンの遺伝毒性作用は、サルモネラ属ネズミチフス菌のヒスチジンに依存した栄養要求株突然変異体、TA1535、TA1537、TA98、およびTA100、そして、大腸菌トリプトファンに依存した栄養要求株突然変異体、WP2uvrA(pKM101)を、N−(3−クロロフェニル)−N’−(3−クロロプロピル)−ピペラジンのジメチルスルホキシドDMSO)溶液にさらし、ネガティブコントロールとしてDMSOを用いて、評価した。フェノバルビタール、並びに、5,6−ベンゾフラボンネズミを処理した、肝臓ミクロソーム部分(S9ミックス)の有無によって、2つの独立した突然変異体実験を行なった。実験は、通常のプレートを用いた分析で、最新調整ガイドラインに従って実行した。原栄養株への隔世遺伝がS9混合物の存在するTA1535株では、かなり増加していた。2つの分析において、増加は濃度依存的で、1プレート当り1500μgのN−(3−クロロフェニル)−N’−(3−クロロプロピル)−ピペラジンにさらすと、コントロール値の6.4および5.1倍だった。従って、前記細菌システム代謝活性において、N−(3−クロロフェニル)−N’−(3−クロロプロピル)−ピペラジンは遺伝毒性作用を呈すると結論付けられた。

0055

驚くべきことに、本発明の方法を用いて得られたトラゾドン又はトラゾドン塩酸塩中の前記アルキル化物質の総含有量は15ppm未満、好ましくは10ppm未満で、より一層好ましくは2.5ppm未満であった。好ましい実施態様においては、本発明の方法を用いて得られたトラゾドン又はトラゾドン塩酸塩のそれぞれの前記アルキル化物質の含有量は、1ppm未満であった。

0056

従って、本発明は、また、アルキル化物質を15ppm未満、好ましくは10ppm未満、より一層好ましくは2.5ppm未満含むトラゾドンまたはトラゾドン塩酸塩に関する。

0057

好ましい実施態様において、本発明は、また、各々のアルキル化物質を1ppm未満、好ましくは0.5ppm未満含むトラゾドンまたはトラゾドン塩酸塩に関する。

0058

好ましくは、前記アルキル化物質は、2,2−ジクロロエチルアミン、1−ブロモ−3−クロロ−プロパン;そして、N−(3−クロロ−フェニル)−N’−(3−クロロプロピル)−ピペラジン(式II)、2−(3−クロロプロピル)−s−トリアゾロ−[4,3−a]−ピリジン−3−オン(式III)、3−クロロ−N,N’−ジクロロエチル−アニリン(式VIII)2−{3−[ビス−(2−クロロエチル)−アミノ]−プロピル}−2H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジン−3−オン(式IX)、2,2−ジブロモエチルアミン、および1,3−ジクロロプロパンを含む群から選択される。

0059

より一層好ましくは、前記アルキル化物質は、2,2−ジクロロ−エチルアミン、1−ブロモ−3−クロロプロパン、およびN−(3−クロロフェニル)−N’−(3−クロロプロピル)−ピペラジンを含む群から選択される。

0060

本発明のトラゾドン塩酸塩は、一種類以上の医薬として許容できる医薬品賦形剤と混ぜ合わせた医薬品組成物の調製において、有利に使用することができる。

0061

この様に、本発明は、また、前記のような本発明によるトラゾドン塩酸塩を、一種類以上の医薬として許容できる賦形剤と共に含む医薬品組成物に関する。

0062

「医薬として許容できる賦形剤」とは、特に制限されることなく、生き物投与される医薬品組成物の調製に適した任意の材料を意味する。

0063

当業者に公知のこの種の材料は、例えば、抗接着剤結合材崩壊剤充填材希釈剤香料着色剤流動化剤潤滑剤、防腐剤湿潤剤吸収剤、および甘味料である。

0065

本発明の医薬品組成物は、本発明のトラゾドン塩酸塩の投与に使用できる任意の組成物で代表され、好ましくは、経口、又は、非経口投与向けの組成物であり、例えば、錠剤トローチ剤カプセル、溶液、懸濁液、分散液、シロップである。

0066

以下の例は、本発明を限定することなく、本発明を説明するものである。

0067

例1
強塩基(NaOH)の存在下での調製
米国特許第3,381,009号の例1に従って得られた、37.1gのトラゾドン(約0.100モルに等しい)を、140mlのイソブチルアルコールと共に500mlのフラスコに入れた。その後、100mlの2%NaOH水溶液を加え、そして、得られた混合物を約80℃まで加熱し、撹拌しながら、該温度で約3時間保持した。

0068

その後、有機相を水相から分離した後、水で洗浄した。有機相中に存在する残存水を、共沸蒸留によって取り除いた。生成した溶液を5℃まで冷やし、トラゾドン塩基の結晶を沈殿させ、該結晶を濾過して分離した。

0069

湿った生成物(約40g)を約270mlのアセトンに溶かし、溶解するまで加熱し、その後、12NのHCl水溶液pH値が3から4の間になるまで溶液に加えトラゾドン塩基を塩にして、対応する塩酸塩を得た。

0070

生成した溶液を5℃まで冷やし、トラゾドン塩酸塩の結晶を沈殿させた。このように得られたトラゾドン塩酸塩を濾過し、アセトンで洗浄し、減圧下で乾燥した。乾燥終了後、35.5gのトラゾドン塩酸塩(約0.087モルに等しい)が得られ、生成物の収率は約87%であった。

0071

0072

例2
弱塩基(Na2CO3)の存在下での調製
米国特許第3,381,009号の例1に従って得られた37.1gのトラゾドン(約0.100モルに等しい)を140mlのイソブチルアルコールと共に500mlのフラスコに入れた。その後、5.3gNa2CO3を含んだ100mlの水溶液を加え、得られた混合物を約80℃まで加熱し、かき混ぜながら、該温度のまま、約4時間保持した。

0073

その後、有機相を水相から分離し、その後水で洗浄した。有機相中に存在する残存水を、共沸蒸留によって取り除いた。生成した溶液を5℃まで冷やし、トラゾドン塩基の結晶を沈殿させ、濾過で分離した。

0074

湿った生成物(約42g)を約270mlのアセトンに溶かし、溶解するまで加熱し、12NのHCl水溶液をpH値が3から4の間になるまで溶液に加え、トラゾドン塩基を塩にして、対応する塩酸塩を得た。

0075

生成した溶液を5℃まで冷やし、トラゾドン塩酸塩の結晶を沈殿させた。このように得られたトラゾドン塩酸塩を濾過し、アセトンで洗浄し、減圧下で乾燥した。乾燥後、37.0gのトラゾドン塩酸塩(約0.091モルに等しい)が得られ、生成物の収率は約91%であった。

0076

0077

例3
弱塩基(Na2CO3)および相間移動触媒(ベンジルトリエチルアンモニウムクロリド)の存在下での調製
米国特許第3,381,009号の例1に従って得られた37.1gのトラゾドン(約0.100モルに等しい)を140mlのイソブチルアルコールと共に500mlのフラスコに入れた。その後、5.3gのNa2CO3、及び、150mgのベンジルトリエチルアンモニウムクロリドを含んだ100mlの水溶液を加え、そして、結果として生じた混合物を約80℃まで加熱し、かき混ぜながら、この温度で約2時間保持した。

0078

その後、有機相を水相から分離し、水で洗浄した。有機相中に存在する残存水を、共沸蒸留によって取り除いた。生成した溶液を5℃まで冷やし、トラゾドン塩基の結晶を沈殿させ、濾過で分離した。

0079

湿った生成物(約38.5g)を約270mlのアセトンで溶かし、溶解するまで加熱し、12NのHCl水溶液をpH値が3から4の間になるまで溶液に加え、トラゾドン塩基を塩にして、対応する塩酸塩を得た。

0080

生成した溶液を5℃まで冷やし、トラゾドン塩酸塩の結晶を沈殿させた。このように得られたトラゾドン塩酸塩を濾過し、アセトンで洗浄し、減圧下で乾燥した。乾燥後、36.7gのトラゾドン塩酸塩(約0.090モルに等しい)が得られ、生成物の収率は約90%であった。

0081

0082

例4
強塩基(KOH)の存在下での調製
米国特許第3,381,009号の例1に従って得られた37.1gのトラゾドン(約0.100モルに等しい)を140mlのメチルイソブチルケトンと共に500mlのフラスコに入れた。その後、2.8gのKOHを含んだ100mlの水溶液を加え、生成した混合物を約80℃まで加熱し、かき混ぜながら、この温度で約3時間保持した。

0083

その後、有機相を水相から分離し、水で洗浄した。有機相中に存在する残存水を、共沸蒸留によって取り除いた。生成した溶液を5℃まで冷やしてトラゾドン塩基の結晶を沈殿させ、濾過で分離した。

0084

湿った生成物(約38g)を約270mlのアセトンで溶かし、溶解するまで加熱し、12NのHCl水溶液をpH値が3から4の間になるまで溶液に加え、トラゾドン塩基を塩にして、対応する塩酸塩を得た。

0085

生成した溶液を5℃まで冷やし、トラゾドン塩酸塩の結晶を沈殿させた。このように得られたトラゾドン塩酸塩を濾過し、アセトンで洗浄し、減圧下で乾燥した。乾燥後、35.5gのトラゾドン塩酸塩(約0.087モルに等しい)が得られ、生成物の収率は約87%であった。

0086

0087

上記の表1〜4に示したアルキル化物質の初期及び最終含有量は、以下の手順に従って決定した。

0088

UV/Vis分光光度法によるトラゾドン塩酸塩中の2,2−ジクロロエチルアミンの決定検査
分析は、Anal.Chem.33,906−910,1961,「水性媒体中ナイトロジェンマスタードの比色評価」にて記載された、修正フリーマン・ボージャー手順に従い、4−(4−ニトロベンジル)−ピリジンと2,2−ジクロロエチルアミンを反応させることに基づく。

0089

簡潔には、4−(4−ニトロベンジル)ピリジンのアセトン溶液を、トラゾドン塩酸塩(0.25g/ml)に加えた。生成した混合物を、100℃で20分間加熱した後、氷浴で急速に冷却した。1mlのアセトンおよび3mlの1N水酸化ナトリウムを溶液に加えた。着色した誘導体を、その後クロロホルム(3ml)で抽出した。544ナノメートル吸光度値試料ブランク計測し、得られた値から、第2導関数(δ)を算出した。ppmで、トラゾドン塩酸塩中に含まれた2,2−ジクロロエチルアミンの含有量を、外部標準法を用いて見いだした。

0090

着色した誘導体が1−ブロモ−3−クロロプロパンやN−(3−クロロフェニル)−N’−(3−クロロプロピル)−ピペラジンのような他のアルキル化物質に対して記載された条件では得られなかったことから、反応は2,2−ジクロロエチルアミンに特有であった。

0091

直線性は、1から10ppmの2,2−ジクロロエチルアミンで検証された。校正器正確度は、常に理論上の値の85から115%の間であった。

0092

定量化の下限(LLOQ)は、以下のように、ブランクの精度(標準偏差σとして測定される)の値に基づいて、1ppmでセットした:
δLLOQ=δblank+10*σ=0.00048+10*0.00024=
0.00288は1.1ppmに対応する。

0093

検出限界(LOD)は、以下のように、ブランクの精度(標準偏差σとして測定される)の値に基づいて、0.46ppmでセットした:
δLLOQ=δblank+3*σ=0.00048+10*0.00024=
0.00288は0.46ppmに対応する。

0094

精度は、6回の測定の変動係数CV%)を算出することによって評価した。5ppmでのCV%は12.2%に等しく、10ppmでのCV%は11.2%に等しかった。

0095

ヘッドスペース技術によるトラゾドン塩酸塩の1−ブロモ−3−クロロプロパンの決定検査
トラゾドン塩酸塩を水/メタノール溶液に溶かした。完全に溶解した後、溶液をヘッドスペースオートサンプラー中に置き、1−ブロモ−3−クロロプロパンの含有量を、中程度の極性キャピラリーカラムを用いたガスクロマトグラフィーで測定した。カラムからの留出物を、水素炎イオン化検出器を用いて測定した。1−ブロモ−3−クロロプロパンの含有量は、公知の含有量(2ppm)を有する標準試料と比較した分析制限で測定した。

0096

0097

100mgトラゾドン塩酸塩を正確に22ml試験管量り、その後、0.025%(v/v)のメタノール水溶液を加えた。試験管アルミニウム圧着キャップ及びPTFEで被覆されたブチルゴム隔壁封止し、その後、ヘッドスペースオートサンプラー中に置いた。

0098

直線性は0.2から9.3ppmの1−ブロモ−3−クロロプロパンで検証し、相関係数0.992(最小二乗法回帰分析による)を得た。

0099

検出限界(LOD)および定量化の下限(LLOQ)は、以下のように、シグナルノイズ比(S/N)より得た:
LOD=3×S/N=0.2ppm
LLOQ=10×S/N=0.5ppm

0100

6回の繰り返し測定を基に決定した精度は、0.5ppmで3.6%(CV)に等しいことが分かった。

0101

正確度を、回収%として決定した。直線性の範囲内では、正確度は、理論上の濃度を基準として、常に100%であった。

0102

直列型質量分析法HPLC/MS/MS)に連結した高性能液状クロマトグラフィーによるトラゾドン塩酸塩中の1−(3−クロロフェニル)−4−(3−クロロプロピル)ピペラジン(CCP)の判定検査
トラゾドン塩酸塩を水に溶かし、分析機器注入した。アルキルアミドタイプの逆相分析カラムを用いて、クロマトグラフィー分離を得た。

0103

カラムからの溶出液は、「多重反応モニタリング」(MRM)技術を用いた陽イオン質量分析法によってモニターした。

0104

0105

直線性は、0.4から8ppmの1−(3−クロロフェニル)−4−(3−クロロプロピル)ピペラジンで検査し、0.9987の相関係数を得た(最小二乗法回帰分析より)。

0106

正確度は、常に理論上の値の85%から115%の間であった。

0107

定量化(LLOQ)の下限は、6回の測定から得た正確度の値(85%)および精度の値(CV=6.7%)に基づいて、0.4ppmにセットした。

実施例

0108

検出限界(LOD)は、シグナル/ノイズ比(S/N)の値に基づいて、0.04ppmにセットした:
LOD=3×S/N=0.04ppm

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