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技術 振動デバイス、振動デバイスシステム及び表示パネル

出願人 国立大学法人金沢大学
発明者 上野敏幸
出願日 2013年5月14日 (4年6ヶ月経過) 出願番号 2013-102533
公開日 2014年11月27日 (2年11ヶ月経過) 公開番号 2014-221467
状態 未査定
技術分野 機械的振動の発生装置
主要キーワード 屈曲タイプ 剛性棒 付加電圧 被振動体 電源駆動回路 連結ヨーク 磁気ループ ハプティクス

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図面 (18)

課題

小型で、かつ、低電圧駆動及び高速応答が可能な振動デバイス、振動デバイスシステム及び表示パネルを提供する。

解決手段

振動デバイス30は、磁歪材料で構成された磁歪棒32と、磁歪棒32と平行に配置された磁性体の剛性棒36cと、磁歪棒32に巻かれた第1のコイル34と、磁歪棒32および剛性棒36cのそれぞれの一端に、磁歪棒32と剛性棒36cとを連結するように設けられた第1の連結ヨーク36aと、磁歪棒32および剛性棒36cのそれぞれの他端に、磁歪棒32と剛性棒36cとを連結するように設けられた第2の連結ヨーク36bとを備え、コイル34に電流が流れることにより、磁歪効果によって磁歪棒32が伸張又は収縮振動が発生する。

背景

近年、スマートフォンタブレット端末等の携帯型電子機器を中心に、タッチパネル方式表示パネルが広く普及している。ただし、タッチパネル方式の表示パネルは「押した」という感覚が得られないので、パネル上で指が触れたという場所検出し、それに応じてパネルを振動させることで「押した」という疑似体験ユーザに与える「ハプティクス(Haptics)」と呼ばれる技術について、早期の実用化が期待されている。

上記した携帯型電子機器に利用する、振動を発生するデバイスとして、従来、偏心モータリニアバイブレータ圧電素子を利用したデバイスが開示されている(例えば、特許文献1〜3参照)。

概要

小型で、かつ、低電圧駆動及び高速応答が可能な振動デバイス、振動デバイスシステム及び表示パネルを提供する。振動デバイス30は、磁歪材料で構成された磁歪棒32と、磁歪棒32と平行に配置された磁性体の剛性棒36cと、磁歪棒32に巻かれた第1のコイル34と、磁歪棒32および剛性棒36cのそれぞれの一端に、磁歪棒32と剛性棒36cとを連結するように設けられた第1の連結ヨーク36aと、磁歪棒32および剛性棒36cのそれぞれの他端に、磁歪棒32と剛性棒36cとを連結するように設けられた第2の連結ヨーク36bとを備え、コイル34に電流が流れることにより、磁歪効果によって磁歪棒32が伸張又は収縮し振動が発生する。

目的

本発明は、小型で、かつ、低電圧駆動及び高速応答が可能な振動デバイス、振動デバイスシステム及び表示パネルを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

磁歪材料で構成された磁歪棒と、前記磁歪棒と平行に配置された磁性体の剛性棒と、前記磁歪棒に巻かれた第1のコイルと、前記磁歪棒および前記剛性棒のそれぞれの一端に、前記磁歪棒と前記剛性棒とを連結するように設けられた第1の連結ヨークと、前記磁歪棒および前記剛性棒のそれぞれの他端に、前記磁歪棒と前記剛性棒とを連結するように設けられた第2の連結ヨークとを備え、前記コイルに電流が流れることにより、磁歪効果によって前記磁歪棒が伸張又は収縮振動が発生する振動デバイス

請求項2

前記振動デバイスは、さらに、前記第1の連結ヨークおよび前記第2の連結ヨークのそれぞれの少なくとも一部に接続され、前記磁歪棒と平行に配置された長尺部を備える請求項1に記載の振動デバイス。

請求項3

前記第1の連結ヨークは、前記第1の連結ヨークの一部に突出し、かつ、上面が前記第1の連結ヨークと並行になるように、T字状に形成された第1の接続部を有し、前記第2の連結ヨークは、前記第2の連結ヨークの一部に突出し、かつ、上面が前記第2の連結ヨークと並行になるように、T字状に形成された第2の接続部を有し、前記錘部は、前記第1の接続部及び前記第2の接続部を介して前記第1の連結ヨーク及び前記第2の連結ヨークに接続されている請求項2に記載の振動デバイス。

請求項4

前記錘部は、前記第1の連結ヨークに接続された第1の錘と、前記第2の連結ヨークに接続された第2の錘とを有する請求項3に記載の振動デバイス。

請求項5

前記第1の錘と前記第2の錘とは、永久磁石で接続されている請求項4に記載の振動デバイス。

請求項6

前記第1の錘と前記第1の連結ヨークとの間に第1の衝撃緩衝部を有し、前記第2の錘と前記第2の連結ヨークとの間に第2の衝撃緩衝部を有する請求項4に記載の振動デバイス。

請求項7

請求項1〜6のいずれか1項に記載の振動デバイスと、前記コイルに電流を流すための電源駆動回路とを備える振動デバイスシステム。

請求項8

請求項1〜6のいずれか1項に記載の振動デバイスと、前記振動デバイスが配置されたパネル部とを備える表示パネル

技術分野

0001

本発明は、振動を発生する振動デバイスに関し、特に、磁歪材料を使用した振動デバイスに関する。

背景技術

0002

近年、スマートフォンタブレット端末等の携帯型電子機器を中心に、タッチパネル方式表示パネルが広く普及している。ただし、タッチパネル方式の表示パネルは「押した」という感覚が得られないので、パネル上で指が触れたという場所検出し、それに応じてパネルを振動させることで「押した」という疑似体験ユーザに与える「ハプティクス(Haptics)」と呼ばれる技術について、早期の実用化が期待されている。

0003

上記した携帯型電子機器に利用する、振動を発生するデバイスとして、従来、偏心モータリニアバイブレータ圧電素子を利用したデバイスが開示されている(例えば、特許文献1〜3参照)。

先行技術

0004

特開2010−089042号公報
特開2009−159574号公報
特開2003−062527号公報

発明が解決しようとする課題

0005

ここで、上記した偏心モータ、リニア・バイブレータでは、応答速度が遅いため、上記したタッチパネルに使用するための振動発生デバイスとしては不向きである。また、モータ備える構成では、小型化が難しいといった問題がある。また、圧電素子を利用したシステムは、応答速度は速いが、デバイスの力率が低く、デバイスを駆動するために高電圧が必要である。したがって、圧電素子を利用したシステムでは、高電圧を発生できる電源が必要である。そのため、低コスト化を図るのが難しいという問題がある。

0006

そこで、限られた容積振動出力を増加するために、デバイスの厚さを従来より薄型化して低電圧化したデバイスが求められている。また、電源を構成するIC(IntegratedCircuit)の小型化が求められている。

0007

上記課題を鑑み、本発明は、小型で、かつ、低電圧駆動及び高速応答が可能な振動デバイス、振動デバイスシステム及び表示パネルを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0008

上記の課題を達成するため、本発明の一形態における振動デバイスは、磁歪材料で構成された磁歪棒と、前記磁歪棒と平行に配置された磁性体の剛性棒と、前記磁歪棒に巻かれた第1のコイルと、前記磁歪棒および前記剛性棒のそれぞれの一端に、前記磁歪棒と前記剛性棒とを連結するように設けられた第1の連結ヨークと、前記磁歪棒および前記剛性棒のそれぞれの他端に、前記磁歪棒と前記剛性棒とを連結するように設けられた第2の連結ヨークとを備え、前記コイルに電流が流れることにより、磁歪効果によって前記磁歪棒が伸張又は収縮し振動が発生する。

0009

この構成よれば、磁歪棒に巻かれたコイルに電流を流すことにより、磁歪棒が伸縮する。また、磁歪棒と剛性棒とで平行梁が構成されることで、剛性棒に対して磁歪棒が伸縮するため、振動デバイスに振動が生じる。これにより、小型で、かつ、低電圧駆動及び高速応答が可能な振動デバイスを提供することができる。

0010

また、前記振動デバイスは、さらに、前記第1の連結ヨークおよび前記第2の連結ヨークのそれぞれの少なくとも一部に接続され、前記磁歪棒と平行に配置された長尺部を備えてもよい。

0011

この構成によれば、錘の慣性力を利用して、効率よく振動を発生することができる。

0012

また、前記第1の連結ヨークは、前記第1の連結ヨークの一部に突出し、かつ、上面が前記第1の連結ヨークと並行になるように、T字状に形成された第1の接続部を有し、前記第2の連結ヨークは、前記第2の連結ヨークの一部に突出し、かつ、上面が前記第2の連結ヨークと並行になるように、T字状に形成された第2の接続部を有し、前記錘部は、前記第1の接続部及び前記第2の接続部を介して前記第1の連結ヨーク及び前記第2の連結ヨークに接続されていてもよい。

0013

この構成によれば、錘が第1の接続部及び第2の接続部を介して第1の連結ヨーク及び第2の連結ヨークに接続されているため、錘と第一の連結ヨーク及び第2の連結ヨークとの間に隙間が存在する。したがって、錘の動作は第1の連結ヨーク及び第2の連結ヨークによって制限されないので、錘の慣性力を利用してさらに効率よく振動を発生することができる。

0014

また、前記錘部は、前記第1の連結ヨークに接続された第1の錘と、前記第2の連結ヨークに接続された第2の錘とを有してもよい。

0015

この構成によれば、錘部が2つの部分に分かれて形成されているため、各錘の慣性力を利用してさらに効率よく振動を発生することができる。

0016

また、前記第1の錘と前記第2の錘とは、永久磁石で接続されていてもよい。

0017

この構成によれば、磁歪棒、第1の錘、永久磁石、第2の錘を通るように磁気ループが形成されるので、効率よく磁束を変化させて振動を発生することができる。

0018

また、前記第1の錘と前記第1の連結ヨークとの間に第1の衝撃緩衝部を有し、前記第2の錘と前記第2の連結ヨークとの間に第2の衝撃緩衝部を有してもよい。

0019

この構成によれば、第1の衝撃緩衝部及び第2の衝撃緩衝部のダンピング効果により、第1の錘及び第2の錘が、それぞれ第1の連結ヨーク及び第2の連結ヨークと接触して破壊するのを抑制することができる。

0020

また、上記の課題を達成するため、本発明の一形態における振動デバイスシステムは、上記した特徴を備える振動デバイスと、前記コイルに電流を流すための電源駆動回路とを備える。

0021

この構成によれば、小型で、かつ、低電圧駆動及び高速応答が可能な振動デバイスシステムを提供することができる。

0022

また、上記の課題を達成するため、本発明の一形態における表示パネルは、上記した特徴を備える振動デバイスと、前記振動デバイスが配置されたパネル部とを備える。

0023

この構成によれば、小型で、かつ、低電圧駆動及び高速応答が可能な表示パネルを提供することができる。

発明の効果

0024

本発明によると、小型で、かつ、低電圧駆動及び高速応答が可能な振動デバイス、振動デバイスシステム及び表示パネルを提供することができる。

図面の簡単な説明

0025

図1は、実施の形態1に係るフラットパネル概略構成図であり、(a)は底面図、(b)は正面図である。
図2は、振動デバイスの概略構成図であり、(a)は上面図、(b)は正面図である。
図3は、振動デバイスの動作を示す概略図である。
図4は、振動デバイスのコイルに電流を印加するための駆動回路回路図である。
図5は、振動デバイスの使用例を示す概略図である。
図6は、振動デバイスの応答速度特性を示す図である。
図7は、振動デバイスの駆動電圧と得られる振幅との関係を示す図である。
図8は、振動デバイスのアドミタンス周波数応答を示す図である。
図9は、実施の形態2に係る振動デバイスの概略構成図である。
図10は、実施の形態2に係る振動デバイスの概略構成図である。
図11は、実施の形態2に係る振動デバイスの概略構成図である。
図12は、実施の形態2に係る振動デバイスの動作原理を示す図である。
図13は、実施の形態2の変形例に係る振動デバイスの概略構成図である。
図14は、実施の形態2の変形例に係る振動デバイスの概略構成図である。
図15は、実施の形態3に係る振動デバイスの使用例を示す図である。
図16は、実施の形態3に係る振動デバイスの使用例を示す図である。
図17は、実施の形態3に係る振動デバイスの使用例を示す図である。

実施例

0026

以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本発明について、以下の実施の形態および添付の図面を用いて説明を行うが、これは例示を目的としており、本発明がこれらに限定されることを意図しない。

0027

(実施の形態1)
図1は、本実施の形態に係るフラットパネルの概略構成図であり、(a)は底面図、(b)は正面図である。図2は、振動デバイスの概略構成図であり、(a)は上面図、(b)は正面図である。

0028

図1に示すように、表示パネル1は、樹脂で構成されたフレーム10と、フラットパネル20と、振動デバイス30とを備えている。

0029

振動デバイス30は、2つの振動ユニットを備える構成である。1つの振動ユニットは、図2に示すように、長尺な形状を有する磁歪棒32と、磁歪棒32の周囲に巻き回されたコイル34と、磁歪棒32の両端が接続されたヨーク36と、永久磁石38とを備えている。なお、図2において、磁歪棒32の構成の理解を容易にするために、コイル34は断面図で示している。また、図2以降の図においても同様である。

0030

磁歪棒32は、例えばGalfenol(Fe81.4Ga18.6)で構成されている。磁歪棒32は、例えば1×0.5×12mm3の角柱状の形状を有している。

0031

また、磁歪棒32の周囲には銅線が巻かれ、コイル(760巻、30Ω)34が形成されている。

0032

ヨーク36は、磁歪棒32の一端に接続された第1の連結ヨーク36aと、磁歪棒32の他端に接続された第2の連結ヨーク36bと、第1の連結ヨーク36a及び第2の連結ヨーク36bに一端及び他端が接続され、磁歪棒32と平行に形成された剛性棒36cとを有する。連結ヨーク36b及び連結ヨーク36bと剛性棒36cとは、一体に形成されている。

0033

さらに、振動デバイス30は、上記した振動ユニットを2個並列に並べ、その間に界磁用の永久磁石38を配置した構造である。永久磁石38は、2つ設けられ、一方の永久磁石38は、各ユニットの第1の連結ヨーク36a同士を接続している。他方の永久磁石38は、各ユニットの第2の連結ヨーク36b同士を接続している。また、永久磁石38は、例えばNd−Fe−B磁石で構成される。

0034

このような構成により、各ユニットの磁歪棒32、永久磁石38を通るように、バイアスの磁気ループが形成される。コイル34に電流を流すことにより、磁歪棒とヨークで構成される磁気ループに磁束が発生し、これがバイアスの磁束に重畳することで、磁歪効果により磁歪棒32が伸縮する。この伸縮ヨークに拘束され、湾曲変形を生じることで、振動デバイス30は磁歪棒32の長手方向と垂直の方向に変位することになり、振動デバイス30は振動を発生する。

0035

なお、振動デバイス30は、さらに、ヨーク36に接続された界磁用のバックヨーク(図示せず)を備えてもよい。

0036

図3は、振動デバイス30の動作を示す概略図である。

0037

図3に示すように、振動デバイス30は、例えばヨークの下面を被振動体である基板(フラットパネルなど)39に貼付けて使用される。基板39は、例えばガラスで構成されている。

0038

ここで、振動デバイス30には、コイル34に流れる電流がゼロの場合であっても永久磁石38の磁気バイアスによって、磁歪棒32には適度な伸びが発生している。コイル34の励磁により磁歪棒32は長手方向に伸縮し、この変位が平行梁構造にてユニット全体の屈曲変形変換される。

0039

これにより、振動デバイス30の振動は、基板39に伝達される。基板39は、基板39の面に直交する方向に振動を発生する。

0040

図4は、振動デバイス30のコイル34に電流を印加するための電源駆動回路4の回路図である。

0041

電源駆動回路4は、携帯電話やスマートフォンなどのバッテリー二次電池)の直流電源(例えば、3.3Vや5V)からコイル34に電圧を印加することにより、振動デバイス30を振動させる駆動回路であり、例えば、一般的なフルブリッジインバータ駆動回路が用いられる。

0042

図4に示すように、電源駆動回路4は、半導体スイッチであるトランジスタ40と、ダイオード41、インダクタンス42と、抵抗43と、直流電源44とを備える。直流電源44は、バッテリー又は2次電池で構成され、3.3V又は5Vの電圧が電源駆動回路4に供給される。

0043

また、このような構成の電源駆動回路4において、半導体スイッチ(例えば、トランジスタ40やMOS−FET)をオンオフさせることで、振動デバイス30に正負方向の電圧を印加することができる。なお、半導体スイッチ(トランジスタ40)のオンオフは、ICによる制御等で容易に行うことができる。

0044

なお、振動デバイス30は、あらかじめ電源駆動回路4を備えた振動デバイスシステムとして使用してもよい。

0045

図5及び図6は、振動デバイス30の使用例を示す概略図である。

0046

図5に示すように、フラットパネル20に振動デバイス30が配置された表示パネル1は、上記したように振動を発生することによって、フラットパネル20に接触したユーザの指先45に仮想的な凹み間を提供することができる。例えばフラットパネル20は、スマートフォン等の携帯型電子機器において触覚ディスプレイとして利用可能である。なお、このときの振動デバイス30の振動周波数は、100〜200Hz程度である。これにより、ユーザに擬似的にクリック感知覚させることができる。

0047

次に、振動デバイス30の性能について、応答速度、付加電圧及び歪み(アドミタンス)について評価した結果について説明する。

0048

振動デバイス30の性能の評価は以下のように行った。

0049

はじめに、振動デバイス30を被振動体である基板39に貼り付けた評価サンプルを用意した。振動デバイス30を構成する磁歪棒32の材料には、鉄ガリウム合金(Fe−Ga)を用いた。基板39として、リン青銅で構成され、長さ60mm×幅50mm×厚さ0.5mmの大きさである。振動デバイス30をリン青銅板の中央に貼付け、さらに、振動デバイス30の中央に歪みゲージ37(図3参照)を貼り、両端自由の屈曲変形を測定した。

0050

また、振動デバイス30のコイル34の励磁は、信号発生器(Wave factory 1946、±10V、出力抵抗50Ω、NF回路製)により電圧を印加することで行った。振動デバイス30に配置された2個のコイル34は、直列直流抵抗:60Ω)に接続されている。

0051

さらに、比較サンプルとしてPZT材料で構成された圧電ユニモルフPZT:22×10×0.12トンm3)を上記した振動デバイス30を貼り付けた基板39と同様の基板(リン青銅板)39に貼付け、同様の計測を行った。それぞれのサンプルにおける材料(磁歪材料または圧電材料)の体積は、振動デバイス30における磁歪材料が12mm3、圧電ユニモルフにおける圧電材料が15.4mm3である。

0052

図6は、振動デバイス30の応答速度特性を示す図である。

0053

図6は、振動デバイス30のコイル34に10Vのステップ電圧に対応する電流をコイル34に印加した場合の磁歪棒32の負荷電圧、電流及び歪みの時間に対する応答速度の特性を示している。

0054

図6に示すように、振動デバイス30を用いた評価サンプルでは、急峻な負荷電圧の立ち上がりに対して、電流は、負荷電圧の立ち上がり時間は0.13msであった。圧電ユニモルフを用いた比較サンプルの場合は、負荷電圧の立ち上り時間は0.4msであり、振動デバイス30を用いた評価サンプルにおける応答速度は圧電ユニモルフを用いた比較サンプルの場合と同等かそれ以上であることが分かった。また、振動デバイス30を用いた評価サンプルにおいて、負荷電圧の立ち上がりの後、共振振動励振されることがわかった。また、振動デバイス30を用いた評価サンプルにおいては、減衰が小さいため、振動は持続する傾向にあることがわかった。

0055

なお、本実施の形態に係る振動デバイス30では、共振周波数以下(数十から400Hz程度)の正弦波電圧に同期して変位が発生することを実験にて確認している。また、指による振動の感じ方も、明らかに圧電ユニモルフを用いた場合よりも振動デバイス30(磁歪棒32)を用いた場合の方が大きかった。

0056

図7は、振動デバイス30を用いた評価サンプル及び圧電ユニモルフを用いた比較サンプルにおける、駆動電圧と基板の中央部の歪で評価している振幅との関係を示す図である。図7では、周波数1Hzまたは100Hz、±10Vの正弦波電圧を印加したときの負荷電圧と歪みとの関係を示している。

0057

図7に示すように、圧電ユニモルフを用いた比較サンプルにおける歪の振幅が1.7ppmであったのに対し、振動デバイス30を用いた評価サンプルにおける振幅は12.9ppmであった。すなわち、数ボルト印加電圧であっても、振動デバイス30を用いた評価サンプルでは、圧電ユニモルフを用いた比較サンプルの7.6倍の変形が確認された。よって、振動デバイス30を用いた評価サンプルでは、低電圧駆動が可能であることが分かった。

0058

また、振動デバイス30を用いた評価サンプルでは、実効電力は0.25Wであり大きな温度上昇はなかった。したがって、振動デバイス30を用いた評価サンプルでは、低電力駆動が可能であることが分かった。なお、圧電ユニモルフを用いた比較サンプルにおいて、定格変位を知る目的で50Vまで電圧を印加したところ、途中で電極間短絡したため、測定を中断した。

0059

図8は、振動デバイス30のアドミタンス(電流/電圧)の周波数応答を示す図である。

0060

磁歪棒32と圧電ユニモルフの1次共振周波数は、それぞれ1924Hz、833Hz、振幅は、24dB、18dBであった。磁歪棒32は、誘導性負荷のため、低周波数帯域で一定(1/60S)のアドミタンスを有する。また、磁歪棒32は、カットオフ周波数以上では、インダクタンスの影響で周波数に比例してアドミタンスは低下する。ただし、共振周波数でもアドミタンスの低下は大きくなく、準静的な場合と同程度の電圧で共振が励振できる。また、磁歪棒32は、鉄系すなわち鉄を主材料とする材料で構成されているため、圧電ユニモルフに比較して耐久性が高い。一方、圧電ユニモルフは容量性負荷のため、圧電ユニモルフのアドミタンスは磁歪棒32に比較して低周波数帯域で小さい。また、圧電素子は割れやすいという特徴を有している。その結果、圧電ユニモルフでは、電源から出力が取り出しにくい性質であると考えられる。したがって、振動デバイス30によると、圧電ユニモルフの場合よりも電源から出力が取り出しやすく、効率よく振動を発生することができる。

0061

以上、本実施の形態に係る振動デバイス30は、小型で、かつ、低電圧駆動及び高速応答が可能な振動デバイス、振動デバイスシステム及び表示パネルを提供することができる。

0062

詳細には、振動デバイス30は、構造がシンプルで小型であり、例えば図1の構成では、3×2×32mm3程度の大きさである。また、磁歪棒32と剛性棒36cとが平行梁を構成し、平行梁が閉磁気回路も兼ねることで、低い起磁力アンペアターン)で効率よく界磁される。その結果、振動デバイス30は、低電圧で駆動することができる。また、磁歪棒32の伸縮は、縦磁歪d33効果で発生するため、電気機械変換効率も高い。振動デバイス30のこのような点は、同じ屈曲タイプの圧電ユニモルフ(数十〜数百Vの高電圧での駆動、圧電横d31効果)を用いた場合に対して有利な点である。

0063

なお、上記した振動デバイス30は、磁歪棒32と、コイル34と、ヨーク36とで構成される振動ユニットを2つ備える構成であったが、振動デバイス30は、振動ユニットを1つ備える構成であってもよいし、複数備える構成であってもよい。

0064

また、フラットパネル20への振動デバイス30の配置位置、向き、個数は、図1に示した位置、向き、個数に限らず適宜変更してもよい。

0065

(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2について説明する。

0066

本実施の形態に係る振動デバイスが、実施の形態1に係る振動デバイスと異なる点は、実施の形態1に示した振動デバイスが、さらに錘を備える点である。

0067

図9図11は、本実施の形態に係る振動デバイスの概略構成図である。

0068

図9に示すように、振動デバイス100は、長尺な形状を有する磁歪棒102と、磁歪棒102の周囲に巻き回されたコイル104と、磁歪棒102の両端が接続されたヨーク106と、ヨーク106に接続された錘108とを少なくとも備えた振動ユニットを有している。振動デバイス100は、このユニットを2つ有する構成である。

0069

磁歪棒102と、コイル104とは、実施の形態1で示した磁歪棒32と、コイル34と同様であるため詳細な説明は省略する。

0070

錘108は、本発明における錘部に相当し、第1の錘108aと第2の錘108bとを有する。第1の錘108a及び第2の錘108bは、長尺な形状を有し、磁歪棒102と並行に設けられている。第1の錘108aは、接続部109aを介して第1の連結ヨーク106aに接続され、第2の錘108bは、接続部109bを介して第2の連結ヨーク106bに接続されている。

0071

詳細には、第1の連結ヨーク106a及び第2の連結ヨーク106bは、第1の錘108a及び第2の錘108bを接続するための接続部109a及び109bを有している。接続部109a及び109bは、第1の連結ヨーク106a及び第2の連結ヨーク106bにおいて、磁歪棒102が接続されている部分に近い部分に設けられている。また、第1の連結ヨーク106a及び第2の連結ヨーク106bは、第1の錘108a及び第2の錘108bから突出し、上面が第1の連結ヨーク106a及び第2の連結ヨーク106bと並行になるように、T字状に形成されている。すなわち、接続部109a及び109bは、長尺な形状を有する振動デバイス100の中央近傍にそれぞれT字状に突出して設けられている。そして、第1の連結ヨーク106a及び第2の連結ヨーク106bと並行するように、接続部109a及び109b上に、第1の錘108a及び第2の錘108bが接続されている。

0072

このような構成とすることで、接続部109a及び109bを備えず第1の連結ヨーク106a及び第2の連結ヨーク106bに直接錘を付加する場合に比べて、磁歪棒102の変形を減少することなく、第1の連結ヨーク106a及び第2の連結ヨーク106bに錘108を付加することができる。また、第1の連結ヨーク106a及び第2の連結ヨーク106bに容易に錘108を付加することができる。さらに、接続部109a及び109b、第1の連結ヨーク106a及び第2の連結ヨーク106bを磁束が通るため、バックヨークの構成を省略することができる。

0073

なお、接続部109a及び109bは、振動デバイス100の中央近傍、すなわち、磁歪棒102に近い位置に限らず、振動デバイス100の両端近傍や他の位置に設けられていてもよい。

0074

また、図10に示すように、本実施の形態に係る振動デバイス100は、基板110の上に、ヨーク106の剛性棒106cと基板110とが接続されて設けられている。また、図11は、図10に示すAA’線における振動デバイス100の断面図である。図11に示すように、振動デバイス100は、バックヨーク112と永久磁石114とを備えている。バックヨーク112は、永久磁石114を介して第1の連結ヨーク106a及び第2の連結ヨーク106bと接続されている。このような構成により、各振動ユニットの磁歪棒32、永久磁石38を通るように、磁気ループが形成される。

0075

よって、図12に示すように、コイル104に電流を流すことにより、磁歪棒とヨークで構成される磁気ループに磁束が発生し、これがバイアスの磁束に重畳することで、磁歪効果により磁歪棒102が伸縮する。この伸縮ヨークに拘束され、湾曲変形を生じることで、振動デバイス30は磁歪棒102の長手方向と垂直の方向に変位することになり、振動デバイス100は振動を発生する。ここで、振動デバイス100に発生する振動は、振動デバイス100が第1の錘108a及び第2の錘108bを有していることにより、錘の慣性力により増幅されることになる。したがって、振動デバイス100によると、効率よく振動を発生することができる。

0076

以上、本実施の形態に係る振動デバイス100によると、効率よく振動を発生することができるため、低電圧で高周波の振動を発生することができる。

0077

なお、振動デバイス100は、第1の連結ヨーク106aと第1の錘108aとの間に第1の衝撃緩衝部130aを備えてもよい。また、振動デバイス100は、第2の連結ヨーク106bと第2の錘108bとの間に、第2の衝撃緩衝部130bを備えてもよい。第1の衝撃緩衝部及び第2の衝撃緩衝部は、例えば弾性ゴム等の振動を減衰させる部材により構成される。この構成によれば、第1の衝撃緩衝部及び第2の衝撃緩衝部のダンピング効果により、振動の減衰を大きくすることができる。

0078

(実施の形態2の変形例)
次に、実施の形態2の変形例について説明する。図13は、本変形例に係る振動デバイスの概略構成図である。

0079

本変形例に係る振動デバイスが実施の形態2に係る振動デバイス100と異なる点は、実施の形態2における第1の錘108aと接続部109aとが一体形成され、第2の錘108bと接続部109bとが一体形成されている点である。すなわち、図13に示すように、第1の連結ヨーク106aと第1の錘126aとが一体形成され、第2の連結ヨーク106bと第2の錘126bとが一体形成されている。

0080

この構成よれば、第1の連結ヨーク106aと第1の錘126a、第2の連結ヨーク106bと第2の錘126bとが強固に形成されるため、振動デバイスが大きな振動により破壊されることなく、錘の慣性力を利用して効率よく振動を増幅することができる。

0081

なお、図14に示すように、振動デバイスは、第1の錘108aと第2の錘108bとの間に永久磁石136を備え、第1の錘108aと第2の錘108bとが永久磁石136により接続されていてもよい。この構成によれば、第1の錘126aと第2の錘126bとはバックヨークの働きをするため、新たにバックヨークを備える必要が無く、部品点数を減らしてシンプルな構成の振動デバイスを提供することができる。さらに、第1の連結ヨーク106aと第1の錘126a、第2の連結ヨーク106bと第2の錘126bとが強固に形成されるため、振動デバイスが大きな振動により破壊されることなく、錘の慣性力を利用して効率よく振動を増幅することができる。

0082

なお、振動デバイス100は、第1の連結ヨーク106aと第1の錘126との間に第1の衝撃緩衝部130aを備えてもよい。また、振動デバイス100は、第2の連結ヨーク106bと第2の錘126bとの間に、第2の衝撃緩衝部130bを備えてもよい。第1の衝撃緩衝部130a及び第2の衝撃緩衝部130bは、例えば弾性ゴム等の振動を減衰させる部材により構成される。この構成によれば、第1の衝撃緩衝部130a及び第2の衝撃緩衝部130bのダンピング効果により、振動の減衰を大きくすることができる。

0083

(実施の形態3)
次に、本発明の実施の形態3について説明する。

0084

本実施の形態では、上記した特徴を有する振動デバイスを用いた応用例について説明する。

0085

図15図16は、本実施の形態に係る振動デバイスの使用例を示す図である。

0086

図15に示すように、振動デバイス230は、スマートフォン200のフラットパネル220に設けてもよい。詳細には、スマートフォン200のフラットパネル220の裏側に振動デバイス230を配置する。なお、フラットパネル220が、本発明のパネル部に相当する。

0087

これにより、スマートフォン200のユーザに、フラットパネル220を操作するときに「押した」という感覚、すなわち、ハプティクス効果を与えることができる。

0088

また、上記したハプティクス効果は、図16に示すように、振動デバイス230を一定期間振動させることにより、連続してユーザに与えてもよい。

0089

さらに、図17に示すように、振動デバイス230は、錘としてスマートフォン200に配置されたシールドプレート240を利用した構成であってもよい。シールドプレート240は、一般に、パネル(基板)110の背面に配置され、磁気ノイズ遮断する役割を有する。例えば、シールドプレート240を第1の連結ヨーク106a及び第2の連結ヨーク106bに接続された接続部109a及び109bに接着はねじ止めすることで、シールドプレート240による質量付加で大きな慣性力を発生することができる。

0090

なお、本発明は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形を行ってもよい。

0091

例えば、上記した実施の形態では、磁歪棒の形状は角柱状としているが、角柱でなくても円柱状であってもよい。また、磁歪棒、コイル、連結ヨーク、永久磁石、錘の大きさ、形状は、上記したものに限らず適宜変更してもよい。

0092

また、上記した振動デバイスは、バックヨークを備える構成であってもよいし、備えない構成であってもよい。

0093

また、第1の錘及び第2の錘の間に永久磁石を備える構成であってもよいし、備えない構成であってもよい。

0094

また、錘は連結ヨークと一体形成されていても良いし、一体形成されていなくてもよい。

0095

また、本発明に係る発電素子には、上記実施の形態における任意構成要素を組み合わせて実現される別の実施の形態や、実施の形態に対して本発明の主旨を逸脱しない範囲で当業者が思いつく各種変形を施して得られる変形例や、本発明に係る発電素子を備えた各種機器等、例えば、スマートフォンやタブレット端末等の携帯型電子機器も本発明に含まれる。

0096

本発明は、振動により触覚提示すると便利である機器、例えば、スマートフォンやタブレット端末等の携帯型電子機器に搭載される振動デバイスとして有用である。

0097

1表示パネル
30、100、230振動デバイス
4電源駆動回路
20、220フラットパネル(パネル部、表示パネル)
32、102磁歪棒
34、104コイル
36a、36b、106a、106b連結ヨーク
36c、106c剛性棒(剛性棒、ヨーク)
38、114、136永久磁石
39、110基板(パネル部)
108錘(錘部)
108a、126a 第1の錘
108b、126b 第2の錘
109a、109b 接続部
112バックヨーク
130a、130b衝撃緩衝部
200スマートフォン
240シールドプレート(錘部)

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