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技術 コークス炉の石炭装入方法及び石炭装入装置

出願人 日鉄テックスエンジ株式会社日本製鉄株式会社
発明者 池本慎太郎筬島禎浩松本敏宏吉岡清治高木徹井口寿紀
出願日 2013年4月30日 (6年2ヶ月経過) 出願番号 2013-095557
公開日 2014年11月17日 (4年8ヶ月経過) 公開番号 2014-214298
状態 特許登録済
技術分野 コークス工業
主要キーワード 圧力状況 カーボン除去 押出作業 ガイド車 押出し作業 正圧状態 火炎検知器 設備装置
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (4)

課題

炭化室内の圧力が早期に上昇しても、石炭装入口からのガス漏れを抑制、更には防止可能なコークス炉石炭装入方法及び石炭装入装置を提供する。

解決手段

コークス炉12に設けられた複数の炭化室11へ石炭装入口15を介して石炭装入する石炭装入機能と、石炭装入口15を含む炭化室11の炉上を清掃する炉上清掃機能とを備え、コークス炉12上を移動する石炭装入車13により、石炭装入口15から炭化室11内へ石炭を装入した後、炭化室11の炉上を清掃する石炭装入方法において、石炭装入口15から炭化室11内に石炭を装入する際に、炭化室11内を正圧状態から負圧状態切り替え、炭化室11への石炭の装入後も、炭化室11内を負圧状態に維持し、炭化室11の炉上清掃の終了後に、炭化室11内を負圧状態から正圧状態に切り替える。石炭装入装置10は、上記した方法を適用している。

概要

背景

コークスは、コークス炉上を移動する石炭装入車に積み込まれた石炭を、石炭装入口を介して炭化室内装入乾留することで製造されている。
この石炭の装入作業は、炭化室に取り付けた上昇管に接続されるベンド部に設けられた発生ガス冷却用フラッシングノズルへ、通常供給している低圧安水替え高圧安水を供給し、吸引圧を強め、粉塵飛散を防止しながら行うのが一般的である。
このように、炭化室に石炭を装入した後は、引き続き、石炭装入車に設けられた清掃手段により、炭化室の炉上に散らばった石炭等を除去する清掃作業を行っている。
なお、石炭装入時に供給する高圧安水は、清掃作業前に、低圧安水に切り替える。

また、近年、炭化室に装入する石炭として、事前に乾燥させた石炭や微粉炭を使用している。なお、微粉炭は、炭化室に装入する前に、予め粘結材等のバインダーを用いて塊成もしくは混練されている。また、近年は、リサイクルを目的に、石炭に廃プラスチックが0.5〜10質量%の範囲で添加されることが増えてきた。
このように、炭化室には、石炭と共にバインダーやプラスチックが装入されるため、炭化室内の圧力が、石炭の装入後に早期に上昇している。
しかし、上記したように、石炭装入後には、フラッシングノズルへ低圧安水を供給しているため、炭化室内の圧力が早期に上昇した場合、石炭装入口からガス漏れするおそれが高まり、ガス酸化発熱が懸念される。その結果、石炭装入車や石炭装入車に搭載された装置、例えば、清掃作業を行う清掃手段、が損傷する等のトラブルを予防するための設備が必要となるが、狭隘な石炭装入口周り設備装置には、設備能力上の課題が多い。

この対処方法として、例えば、フラッシングノズルへ供給する安水を低圧安水に切り替えることなく、高圧安水を常時供給することも考えられるが、炭化室は多数あるため、設備能力上限界がある。
そこで、石炭装入口からのガス漏れを抑制する技術として、例えば、特許文献1には、石炭装入口(装入孔)を装入蓋で完全に閉塞する装置が、特許文献2には、装入蓋のシール性を改善する方法が開示されている。
また、特許文献3、4には、炭化室内の圧力を制御する方法が、それぞれ開示されている。

概要

炭化室内の圧力が早期に上昇しても、石炭装入口からのガス漏れを抑制、更には防止可能なコークス炉の石炭装入方法及び石炭装入装置を提供する。コークス炉12に設けられた複数の炭化室11へ石炭装入口15を介して石炭を装入する石炭装入機能と、石炭装入口15を含む炭化室11の炉上を清掃する炉上清掃機能とを備え、コークス炉12上を移動する石炭装入車13により、石炭装入口15から炭化室11内へ石炭を装入した後、炭化室11の炉上を清掃する石炭装入方法において、石炭装入口15から炭化室11内に石炭を装入する際に、炭化室11内を正圧状態から負圧状態に切り替え、炭化室11への石炭の装入後も、炭化室11内を負圧状態に維持し、炭化室11の炉上清掃の終了後に、炭化室11内を負圧状態から正圧状態に切り替える。石炭装入装置10は、上記した方法を適用している。

目的

本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、炭化室内の圧力が早期に上昇しても、石炭装入口からのガス漏れを抑制、更には防止可能なコークス炉の石炭装入方法及び石炭装入装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

コークス炉に設けられた複数の炭化室石炭装入口を介して石炭装入する石炭装入機能と、前記石炭装入口を含む前記炭化室の炉上を清掃する炉上清掃機能とを備え、前記コークス炉上を移動する石炭装入車により、前記石炭装入口から前記炭化室内へ石炭を装入した後、該炭化室の炉上を清掃する石炭装入方法において、前記石炭装入口から前記炭化室内に石炭を装入する際に、前記炭化室内を正圧状態から負圧状態切り替え、前記炭化室への石炭の装入後も、該炭化室内を負圧状態に維持し、該炭化室の炉上清掃の終了後に、該炭化室内を負圧状態から正圧状態に切り替えることを特徴とするコークス炉の石炭装入方法。

請求項2

請求項1記載のコークス炉の石炭装入方法において、前記石炭装入車に赤外線式検知器を設け、前記炭化室の炉上清掃が終了し、該炭化室内を負圧状態から正圧状態に切り替えた後に、前記赤外線式検知器が検知したことを条件として、再度、前記炭化室内を正圧状態から負圧状態に切り替えることを特徴とするコークス炉の石炭装入方法。

請求項3

請求項1又は2記載のコークス炉の石炭装入方法において、前記炭化室内の圧力調整は、前記炭化室に設けられた上昇管と、複数の前記炭化室から発生したガス集合するドライメーンとを接続するベンド部へ供給する安水により行うことを特徴とするコークス炉の石炭装入方法。

請求項4

請求項1〜3のいずれか1項に記載のコークス炉の石炭装入方法を適用したことを特徴とする石炭装入装置

技術分野

0001

本発明は、コークス炉石炭装入方法及び石炭装入装置に関する。

背景技術

0002

コークスは、コークス炉上を移動する石炭装入車に積み込まれた石炭を、石炭装入口を介して炭化室内装入乾留することで製造されている。
この石炭の装入作業は、炭化室に取り付けた上昇管に接続されるベンド部に設けられた発生ガス冷却用フラッシングノズルへ、通常供給している低圧安水替え高圧安水を供給し、吸引圧を強め、粉塵飛散を防止しながら行うのが一般的である。
このように、炭化室に石炭を装入した後は、引き続き、石炭装入車に設けられた清掃手段により、炭化室の炉上に散らばった石炭等を除去する清掃作業を行っている。
なお、石炭装入時に供給する高圧安水は、清掃作業前に、低圧安水に切り替える。

0003

また、近年、炭化室に装入する石炭として、事前に乾燥させた石炭や微粉炭を使用している。なお、微粉炭は、炭化室に装入する前に、予め粘結材等のバインダーを用いて塊成もしくは混練されている。また、近年は、リサイクルを目的に、石炭に廃プラスチックが0.5〜10質量%の範囲で添加されることが増えてきた。
このように、炭化室には、石炭と共にバインダーやプラスチックが装入されるため、炭化室内の圧力が、石炭の装入後に早期に上昇している。
しかし、上記したように、石炭装入後には、フラッシングノズルへ低圧安水を供給しているため、炭化室内の圧力が早期に上昇した場合、石炭装入口からガス漏れするおそれが高まり、ガス酸化発熱が懸念される。その結果、石炭装入車や石炭装入車に搭載された装置、例えば、清掃作業を行う清掃手段、が損傷する等のトラブルを予防するための設備が必要となるが、狭隘な石炭装入口周り設備装置には、設備能力上の課題が多い。

0004

この対処方法として、例えば、フラッシングノズルへ供給する安水を低圧安水に切り替えることなく、高圧安水を常時供給することも考えられるが、炭化室は多数あるため、設備能力上限界がある。
そこで、石炭装入口からのガス漏れを抑制する技術として、例えば、特許文献1には、石炭装入口(装入孔)を装入蓋で完全に閉塞する装置が、特許文献2には、装入蓋のシール性を改善する方法が開示されている。
また、特許文献3、4には、炭化室内の圧力を制御する方法が、それぞれ開示されている。

先行技術

0005

実開平5−72949号公報
特開2000−204373号公報
特開平6−41537号公報
特開平6−271856号公報

発明が解決しようとする課題

0006

しかしながら、前記従来の方法には、未だ解決すべき以下のような問題があった。
特許文献1の技術で、石炭装入口を装入蓋で完全に閉塞しても、また、特許文献2の技術で、装入蓋のシール性を高めても、例えば、装入口金具が変形したり、炭化室を構成する耐火物に亀裂が発生している場合には、炭化室内で発生したガスが、生成した隙間から炉上へ漏洩するおそれがある。
また、特許文献3、4の技術では、各炭化室圧力測定装置制御装置を設ける必要があり、設備コストがかかると共に、装置構成が複雑になる。更に、バインダーやプラスチックに起因した炭化室内の早期の圧力上昇に、充分に対応できないおそれもある。

0007

本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、炭化室内の圧力が早期に上昇しても、石炭装入口からのガス漏れを抑制、更には防止可能なコークス炉の石炭装入方法及び石炭装入装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0008

前記目的に沿う第1の発明に係るコークス炉の石炭装入方法は、コークス炉に設けられた複数の炭化室へ石炭装入口を介して石炭を装入する石炭装入機能と、前記石炭装入口を含む前記炭化室の炉上を清掃する炉上清掃機能とを備え、前記コークス炉上を移動する石炭装入車により、前記石炭装入口から前記炭化室内へ石炭を装入した後、該炭化室の炉上を清掃する石炭装入方法において、
前記石炭装入口から前記炭化室内に石炭を装入する際に、前記炭化室内を正圧状態から負圧状態に切り替え、前記炭化室への石炭の装入後も、該炭化室内を負圧状態に維持し、該炭化室の炉上清掃の終了後に、該炭化室内を負圧状態から正圧状態に切り替える。

0009

第1の発明に係るコークス炉の石炭装入方法において、前記石炭装入車に赤外線式検知器(ガスの酸化発熱検知器)を設け、前記炭化室の炉上清掃が終了し、該炭化室内を負圧状態から正圧状態に切り替えた後に、前記赤外線式検知器が検知したことを条件として、再度、前記炭化室内を正圧状態から負圧状態に切り替えることが好ましい。

0010

第1の発明に係るコークス炉の石炭装入方法において、前記炭化室内の圧力調整は、前記炭化室に設けられた上昇管と、複数の前記炭化室から発生したガスを集合するドライメーンとを接続するベンド部へ供給する安水により行うことができる。

0011

前記目的に沿う第2の発明に係るコークス炉の石炭装入装置は、第1の発明に係るコークス炉の石炭装入方法を適用している。

発明の効果

0012

本発明に係るコークス炉の石炭装入方法及び石炭装入装置は、炭化室への石炭の装入後も炭化室内を負圧状態に維持し、炭化室の炉上清掃の終了後に、炭化室内を負圧状態から正圧状態に切り替えるので、負圧状態を維持する時間を従来よりも長くできる。これにより、炭化室内の圧力が早期に上昇しても、石炭装入口からのガス漏れを抑制できる。

0013

特に、炭化室の炉上清掃が終了し、炭化室内を負圧状態から正圧状態に切り替えた後、赤外線式検知器が検知したことを条件として、炭化室内を正圧状態から負圧状態に切り替える場合、より確実に、石炭装入口からのガス漏れを抑制できる。

図面の簡単な説明

0014

本発明の一実施の形態に係るコークス炉の石炭装入方法を適用する石炭装入装置の説明図である。
同石炭装入装置の使用方法の説明図である。
(A)は従来例に係るコークス炉の石炭装入方法の説明図、(B)は本発明の一実施の形態に係るコークス炉の石炭装入方法の説明図である。

実施例

0015

続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
図1図2に示すように、本発明の一実施の形態に係るコークス炉の石炭装入方法を適用する石炭装入装置10は、複数の炭化室11を備えるコークス炉12上を移動しながら、各炭化室11内に石炭を装入する石炭装入車(装炭車ともいう)13を有する装置であり、この石炭装入車13は、炭化室11へ石炭装入口15を介して石炭を装入する石炭装入機能(以下、給炭機能ともいう)と、石炭装入口15を含む(石炭装入口15の周辺(近傍)も含む)炭化室11の炉上を清掃する炉上清掃機能の2つの機能を備え、望ましくは、炭化室11内に付着しているカーボンを除去するカーボン除去機能を含めた3つの機能を備えている。以下、詳しく説明する。

0016

石炭装入車13が走行するコークス炉12は、複数の炭化室11を有しており、隣り合う炭化室11の間に燃焼室14が設けられたものである。
各炭化室11の上部には、複数の石炭装入口15が、炭化室11の押出機側からガイド車側へかけて、間隔を有して並べて設けられている。
なお、各炭化室11の押出機側には、上昇管(図示しない)が設けられ、この上昇管に接続されたベンド部が、各炭化室11から発生したガス(コークス炉ガス)を集合させるドライメーンに接続されている。

0017

上記したベンド部では、安水(アンモニア水溶液)が噴射され、このエジェクタ効果で、炭化室11内で発生したガスを吸引してドライメーンに導いている。なお、安水供給の系統として、高圧安水と低圧安水の2系統を、例えば、三方弁を介して接続している。
これにより、発生ガス量が多い石炭装入時には、高圧安水の系統から安水を噴射してガス吸引量の増大を図り(炭化室11内を負圧状態とし)、一方、発生ガス量が少ない石炭乾留中には、低圧安水の系統から安水を噴射する(炭化室11内を正圧状態とする)。なお、高圧安水の系統(ヘッダー管)の圧力は、例えば、2〜4MPa程度であり、低圧安水の系統(ヘッダー管)の圧力は、高圧安水の圧力よりも低く、例えば、1〜2MPa程度である。

0018

石炭装入車13は、図1に示すように、コークス炉12炉上に、その長手方向に渡って取り付けられたレール16を走行する走行台車17を有している。これにより、石炭装入車13を、図2に示すように、コークス炉12の長手方向(コークスの押出し方向とは直交する方向)に往復移動させることができる。
この走行台車17の載置台18には、給炭機能を備える給炭手段19、カーボンの酸化除去機能を備えるカーボン除去手段20、及び炉上清掃機能を備える炉上清掃手段21が、それぞれ設けられている。

0019

給炭手段19は、載置台18に取り付け固定された複数の受炭ホッパー22を有している。この受炭ホッパー22は、コークス炉12上に設けられた装入炭槽(図示しない)から切り出された石炭を貯留するものである。
この受炭ホッパー22には、石炭を切出すための切出機23と、切出した石炭を石炭装入口15へ送るシュート24が設けられている。このシュート24は、上下動して、シュート24の下端部が炭化室11の各石炭装入口15に着脱可能な構成となっている。
なお、給炭手段19には、石炭装入口15の装入蓋25を着脱する蓋開閉手段26等も設けられている。

0020

カーボン除去手段20は、石炭装入車13の移動方向一方側(図1図2において給炭手段19の右側)の載置台18に設けられている。
このカーボン除去手段20は、空気を噴出するランス27と、このランス27を上下動可能に支持する台車28を有している。なお、カーボン除去手段20にも、石炭装入口15の装入蓋25を着脱する蓋開閉手段29等が設けられている。
これにより、コークス押出直後空窯状態の炭化室11内に、石炭装入口15を介してランス27を装入し、炭化室11内に空気を吹き込むことで、炭化室11内に付着しているカーボンを除去でき、その後に行うコークス押出し作業時の負荷を低減できる。

0021

炉上清掃手段21は、石炭装入車13の移動方向他方側(図1図2において給炭手段19の左側)の載置台18に設けられている。
この炉上清掃手段21は、例えば、石炭を装入する際に炭化室11の炉上に散らばった石炭や、装入蓋25をシールする際に飛び散ったシール材モルタル等)等を吸引するクリーナ30を有している。
また、クリーナ30上方の載置台18の下側であって、石炭装入口15の直上又はその近傍の位置には、石炭装入口15から吹き出すガスの酸化発熱を検知可能な赤外線式検知器31が設けられている。

0022

この赤外線式検知器31には、一般に使用されている赤外線式火炎検知器等を使用できるが、温度による検知器は使用に適していない。これは、コークス炉12の温度が非常に高温であり、温度による検知器を使用した場合、ガスの酸化発熱以外の要因に起因した誤検知を招くためである。
更に、炉上清掃手段21が設けられた載置台18の押出機側には、赤外線式検知器31の検知時に、ベンド部に噴射する安水の系統を、低圧安水の系統から高圧安水の系統へ切り替える切り替え手段(図示しない)が設けられている。

0023

上記したカーボン除去手段20と炉上清掃手段21は、図1図2に示すように、給炭手段19を中心として、等間隔の位置に配置されている。
具体的には、給炭手段19が、石炭を装入する「N」番目の炭化室11の上方に位置する場合、カーボン除去手段20が、カーボンを除去する「N+5」番目の炭化室11の上方に、また、炉上清掃手段21が、炉上の清掃を行う「N−5」番目の炭化室11の上方に、それぞれ位置するように、給炭手段19を中心として、カーボン除去手段20と炉上清掃手段21が配置されている。

0024

これにより、石炭装入車13が所定位置に停止した場合に、異なる3つの炭化室11に対して、給炭、カーボン除去、及び炉上清掃の3つの作業を同時に行うことができる。従って、石炭装入車13を用いてコークスを製造するに際しては、「N」番目の炭化室11に対し、給炭手段19によって石炭の装入が行われ、「N+5」番目の炭化室11(次回石炭装入予定)に対し、カーボン除去手段20によってカーボンの除去が行われ、「N−5」番目の炭化室11(前回石炭装入済窯)に対し、炉上清掃手段21によって炉上の清掃が行われることになる。
なお、「N」番目の炭化室11は、上記した石炭の装入前(石炭装入車13の移動前)は、予めカーボン除去手段20によってカーボンの除去が行われており、上記した石炭の装入後(石炭装入車13の移動後)は、炉上清掃手段21によって炉上の清掃が行われる。

0025

なお、カーボン除去手段20と炉上清掃手段21の配置位置は、これに限定されるものではなく、給炭手段19が、石炭を装入する「N」番目の炭化室11の上方に位置する場合、これに隣り合う「N+1」番目と「N−1」番目の炭化室11を除いた炭化室11について、カーボン除去と炉上清掃を行うことができる位置であればよい。具体的には、コークス炉の規模に応じて、カーボン除去手段20が、カーボンを除去する「N+2」番目、「N+3」番目、・・・、の炭化室11の上方に位置するように、また、炉上清掃手段21が、炉上の清掃を行う「N−2」番目、「N−3」番目、・・・、の炭化室11の上方に位置するように、それぞれ配置することができる。

0026

以上に示した石炭装入車13の走行と、給炭手段19、カーボン除去手段20、及び炉上清掃手段21の各動作は、制御手段(図示しない)により、予め設定されたプログラムに基づいて制御されている。
また、制御手段には、赤外線式検知器31の信号も入力され、赤外線式検知器31の検知時には、制御手段によって切り替え手段の動作も制御する。

0027

続いて、本発明の一実施の形態に係るコークス炉の石炭装入方法について、前記した石炭装入装置10を用いて説明する。
まず、石炭装入車13を、コークス炉12に設けられた装入炭槽の石炭積込み可能位置まで移動させて停止し、装入炭槽内の石炭を、石炭装入車13に並設された複数の受炭ホッパー22へ供給する。

0028

次に、石炭が供給された石炭装入車13の給炭手段19が、石炭を装入する「N」番目の炭化室11の上方(所定位置)に到達するまで、石炭装入車13を移動させる。このとき、カーボン除去手段20が、「N+5」番目の炭化室11の上方に位置し、炉上清掃手段21が、「N−5」番目の炭化室11の上方に位置する。
これにより、「N」番目の炭化室11内には、給炭手段19により、石炭装入口15を介して石炭が装入される。また、「N+5」番目の炭化室11では、カーボン除去手段20により、押出作業後の空窯状態の炭化室11内に付着しているカーボンを除去できる。そして、「N−5」番目の炭化室11では、炉上清掃手段21により、石炭装入後の炭化室11(石炭装入口15、更には、その周辺(近傍)も含む)の炉上清掃ができる。

0029

上記した給炭作業、カーボン除去作業、及び炉上清掃作業が終了した後は、石炭装入車13を再度、装入炭槽の石炭積込み可能位置まで移動させて停止し、装入炭槽内の石炭を複数の受炭ホッパー22へ供給する。
そして、石炭装入車13の給炭手段19が、カーボン除去作業後の石炭を装入する「N+5」番目の炭化室11の上方に到達するまで、石炭装入車13を移動させる。このとき、カーボン除去手段20が、押出作業後の空窯状態の「N+10」番目の炭化室11の上方に位置し、炉上清掃手段21が、石炭装入後の「N」番目の炭化室11の上方に位置する。
上記した作業を順次繰り返すことで、コークスを製造する。

0030

ここで、石炭装入車13の給炭手段19及び炉上清掃手段21の動作状況と、炭化室11内の圧力状況について、図3(A)、(B)を参照しながら時系列的に説明する。
なお、図3(A)、(B)について、「N−5」番目の炭化室11とは、前回行った石炭装入後に、今回、炉上清掃手段21によって炉上清掃を行う炭化室であり、「N」番目の炭化室11とは、前回行ったカーボン除去作業後に、今回、給炭手段19によって石炭を装入する炭化室であり、前記したように、この炉上清掃作業と給炭作業は、停止した石炭装入車13により同時に行われる。

0031

まず、図3(A)を参照しながら、従来例に係るコークス炉の石炭装入方法について説明する。
石炭装入車13の給炭手段19が、石炭装入を行う「N」番目の炭化室11の上方に到達するまで石炭装入車13を移動させ、停止させる(走行:OFF)。
次に、前回行った石炭装入後に、今回炉上清掃を行う「N−5」番目の炭化室11について、炉上清掃前に、ベンド部に噴射する安水の系統を、高圧安水の系統から低圧安水の系統へ切り替え、炭化室11内を正圧状態にする(安水切替:低圧)。そして、炉上清掃手段21のクリーナ30を作動させ、「N−5」番目の炭化室11の炉上清掃を行う(クリーナ:ON)。

0032

一方、上記した炉上清掃の開始と共に、石炭装入を行う「N」番目の炭化室11について、安水の系統を、低圧安水の系統から高圧安水の系統へ切り替え、炭化室11内を正圧状態から負圧状態に切り替える(安水切替:高圧)。そして、蓋開閉手段26により、装入蓋25を取り外した後(装入蓋取:ON)、受炭ホッパー22内の石炭を、シュート24を介して「N」番目の炭化室11内に装入する(石炭装入:ON)。
石炭の装入が終了した後(石炭装入:OFF)は、蓋開閉手段26により石炭装入口15に装入蓋25を取り付け(装入蓋着:ON)、石炭装入車13を再度、装入炭槽の石炭積込み可能位置まで移動させて(走行:ON)停止し(走行:OFF)、装入炭槽内の石炭を複数の受炭ホッパー22へ供給する(受炭:ON)。なお、石炭の装入が終了した「N」番目の炭化室11は、上記したように、次回行われる炉上清掃の開始前まで、負圧状態が維持される。

0033

コークスの製造にあっては、以上の操作を順次繰り返しているが、前記したように、炭化室11内には、石炭と共にバインダーやプラスチックが装入されるため、石炭装入後に炉上清掃が行われる「N−5」番目の炭化室11内の圧力が、石炭の装入後に早期に上昇する。
そこで、本発明者らは、鋭意検討した結果、本発明のコークス炉の石炭装入方法に想到した。即ち、「N−5」番目の炭化室11への石炭の装入後も、この炭化室11内を負圧状態に維持し、炭化室11の炉上清掃の終了後に、この炭化室11内を負圧状態から正圧状態に切り替える。以下、図3(B)を参照しながら説明する。

0034

石炭装入車13の給炭手段19が、石炭装入を行う「N」番目の炭化室11の上方に到達するまで石炭装入車13を移動させ、停止させる(走行:OFF)。
次に、前回行った石炭装入後に、今回炉上清掃を行う「N−5」番目の炭化室11について、ベンド部に噴射する安水の系統を、石炭装入時の高圧安水の系統から切り替えることなく、炭化室11内を負圧状態に維持した(安水切替:高圧)状態で、炉上清掃手段21のクリーナ30を作動させ、「N−5」番目の炭化室11の炉上清掃を行う(クリーナ:ON)。

0035

一方、上記した炉上清掃の開始と共に、石炭装入を行う「N」番目の炭化室11について、安水の系統を、低圧安水の系統から高圧安水の系統へ切り替え、炭化室11内を負圧状態にする(安水切替:高圧)。
そして、蓋開閉手段26により、装入蓋25を取り外した後(装入蓋取:ON)、受炭ホッパー22内の石炭を、シュート24を介して「N」番目の炭化室11内に装入する(石炭装入:ON)。

0036

なお、上記した「N−5」番目の炭化室11の炉上清掃作業は、「N」番目の炭化室11内への給炭作業よりも早く終了する。このため、「N」番目の炭化室11の給炭作業の途中で、炉上清掃手段21のクリーナ30を停止させ(クリーナ:OFF)、「N−5」番目の炭化室11の炉上清掃が終了した後に、安水の系統を、高圧安水の系統から低圧安水の系統へ切り替え、炭化室11内を負圧状態から正圧状態に切り替える(安水切替:低圧)。
また、炉上清掃作業の終了後に、装入蓋25をシールする場合は、このシール作業の終了後に、安水の系統を、高圧安水の系統から低圧安水の系統へ切り替えるのがよい。

0037

「N」番目の炭化室11内への石炭の装入が終了した後(石炭装入:OFF)は、この炭化室11内を負圧状態に維持(高圧維持)したまま、蓋開閉手段26により石炭装入口15に装入蓋25を取り付け(装入蓋着:ON)、石炭装入車13を装入炭槽の石炭積込み可能位置まで移動させて(走行:ON)停止し(走行:OFF)、装入炭槽内の石炭を複数の受炭ホッパー22へ供給する(受炭:ON)。
以上の操作を順次繰り返すことで、「N−5」番目の炭化室11内の圧力が早期に上昇しても、炭化室11内の発生ガスはドライメーンに回収されるため、石炭装入口15からのガス漏れを抑制、更には防止できる。

0038

なお、上記したように、「N−5」番目の炭化室11の炉上清掃作業は、「N」番目の炭化室11内への給炭作業よりも早く終了するため、炉上清掃が終了し、炭化室11内を負圧状態から正圧状態に切り替えた後も、上昇した「N−5」番目の炭化室11内の圧力が充分に低下していなければ、石炭装入口15からガス漏れが発生するおそれがあり、ガスの酸化発熱による石炭装入車13の損傷を防止する必要がある。
そこで、石炭装入車13に設けられた赤外線式検知器31により、石炭装入口15から漏洩するガスの酸化発熱の有無を検知することが好ましい。ここで、破線に示すように、赤外線式検知器31が検知(赤外線検知:ON)したことを条件として、再度、安水の系統を、低圧安水の系統から高圧安水の系統へ切り替え、炭化室11内を正圧状態から負圧状態に切り替える。この切り替えは、前記した切り替え手段により行うのがよい。

0039

このように、赤外線式検知器31が検知した場合は、石炭装入車13は停止した状態を維持(走行:OFF)するため、受炭ホッパー22の受炭も行われない(受炭:OFF)。
なお、石炭装入口15からの漏洩ガスの酸化発熱が終了した後は、前記したように、石炭装入車13を装入炭槽の石炭積込み可能位置まで移動させて(走行:ON)停止し(走行:OFF)、装入炭槽内の石炭を複数の受炭ホッパー22へ供給する(受炭:ON)。
これにより、より確実に、石炭装入口15からのガス漏れを防止でき、漏洩ガスの酸化発熱による石炭装入車13やこれに搭載される装置の損傷を防止できる。

0040

以上、本発明を、実施の形態を参照して説明してきたが、本発明は何ら上記した実施の形態に記載の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載されている事項の範囲内で考えられるその他の実施の形態や変形例も含むものである。例えば、前記したそれぞれの実施の形態や変形例の一部又は全部を組合せて本発明のコークス炉の石炭装入方法及び石炭装入装置を構成する場合も本発明の権利範囲に含まれる。
また、前記実施の形態においては、炭化室内の圧力調整を、ベンド部へ供給する安水により行った場合について説明したが、炭化室内を正圧状態又は負圧状態に切り替えることができれば、これに限定されるものではない。
そして、前記実施の形態においては、石炭装入車が、石炭装入機能、炉上清掃機能、及びカーボン除去機能の3つの機能を備えた場合について説明したが、カーボン除去機能はなくてもよい。この石炭装入車の使用にあっては、石炭装入車が所定位置に停止した場合に、異なる2つの炭化室に対して、給炭と炉上清掃の2つの作業が同時に行われる。

0041

10:石炭装入装置、11:炭化室、12:コークス炉、13:石炭装入車、14:燃焼室、15:石炭装入口、16:レール、17:走行台車、18:載置台、19:給炭手段、20:カーボン除去手段、21:炉上清掃手段、22:受炭ホッパー、23:切出機、24:シュート、25:装入蓋、26:蓋開閉手段、27:ランス、28:台車、29:蓋開閉手段、30:クリーナ、31:赤外線式検知器

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