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技術 ダイヤ修正案生成システム、ダイヤ修正案生成方法、およびダイヤ修正案生成プログラム

出願人 株式会社日立製作所
発明者 浦田智子
出願日 2013年4月19日 (7年8ヶ月経過) 出願番号 2013-088502
公開日 2014年11月13日 (6年1ヶ月経過) 公開番号 2014-210530
状態 特許登録済
技術分野 特定用途計算機 鉄道交通の監視、制御、保安
主要キーワード 事後評価 増減パターン 保守費 車両メンテナンス 現行車 重視度合い 運用結果 検査頻度
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2014年11月13日)のものです。
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図面 (18)

課題

列車ダイヤ事前評価とそれに基づく修正作業に関する属人性を抑制し、品質良好なダイヤ修正案を効率的に生成可能とする。

解決手段

ダイヤ修正案生成システム100において、現在の列車運行用情報に基づく列車運行シミュレーションを実行する処理と、当該シミュレーションの実行結果が含むデータを所定基準と照合し、列車運行に関する評価点数を特定する処理と、評価点数と達成条件とを照合し、評価点数が達成条件を達成していない場合、修正パターンテーブル127より修正方針に対応するいずれかの修正内容を選択し、該当修正内容でダイヤ情報修正してダイヤ修正案候補を生成する処理と、ダイヤ修正案候補で構成された列車運行用情報で列車運行シミュレーションを実行し、評価点数の特定、評価点数と達成条件との照合、の各処理を実行して、評価点数が達成条件を達成した場合にダイヤ修正案候補をダイヤ修正案として管理装置等に送信する処理を実行する構成とする。

概要

背景

踏まえるべき要素が多岐に亘る列車ダイヤ作成作業には、従来から相応経験値を備える高スキル担当者が必要とされている。それ故に、ダイヤ作成作業の効率化や自動化を企図する様々な技術が提案されている。このような技術としては、例えば、列車ダイヤが日本全国にまたがっていて運用計画の範囲が非常に広い場合でも、仕業検査等の制約条件満足して、実用的な時間内で適切な解(経路)を効率よく算出するための車両運用計画作成装置(特許文献1参照)などが提案されている。

概要

列車ダイヤの事前評価とそれに基づく修正作業に関する属人性を抑制し、品質良好なダイヤ修正案を効率的に生成可能とする。ダイヤ修正案生成システム100において、現在の列車運行用情報に基づく列車運行シミュレーションを実行する処理と、当該シミュレーションの実行結果が含むデータを所定基準と照合し、列車運行に関する評価点数を特定する処理と、評価点数と達成条件とを照合し、評価点数が達成条件を達成していない場合、修正パターンテーブル127より修正方針に対応するいずれかの修正内容を選択し、該当修正内容でダイヤ情報修正してダイヤ修正案候補を生成する処理と、ダイヤ修正案候補で構成された列車運行用情報で列車運行シミュレーションを実行し、評価点数の特定、評価点数と達成条件との照合、の各処理を実行して、評価点数が達成条件を達成した場合にダイヤ修正案候補をダイヤ修正案として管理装置等に送信する処理を実行する構成とする。

目的

本発明の目的は、列車ダイヤの事前評価とそれに基づく修正作業に関する属人性を抑制し、品質良好なダイヤ修正案を効率的に生成可能とする技術を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
2件

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請求項1

ダイヤ情報修正方針毎に、ダイヤ情報に対する修正内容を複数定義した修正パターンテーブルを格納した記憶装置と、ダイヤ情報の修正方針に関する指示を入力装置受け付ける処理と、ダイヤ情報を含む列車運行用情報の管理装置通信を行い、現在の列車運行用情報を取得し、当該列車運行用情報に基づく列車運行シミュレーションを実行する処理と、前記シミュレーションの実行結果が含むデータを所定基準と照合し、列車運行に関する所定項目に関する評価点数を特定する処理と、前記評価点数と、評価点数に関する達成条件とを照合し、前記評価点数が前記達成条件を達成していない場合、前記修正パターンテーブルより、前記受け付けている修正方針に対応付けられたいずれかの修正内容を選択し、該当修正内容で前記ダイヤ情報を修正してダイヤ修正案候補を生成する処理と、前記生成したダイヤ修正案候補で構成された列車運行用情報で前記列車運行シミュレーションを実行し、当該シミュレーションの実行結果に基づく前記評価点数の特定、および前記評価点数と前記達成条件との照合、の各処理を実行して、前記評価点数が前記達成条件を達成した場合に、前記ダイヤ修正案候補をダイヤ修正案として前記管理装置ないし所定端末に送信する処理を実行する演算装置と、を備えることを特徴とするダイヤ修正案生成システム

請求項2

前記演算装置は、前記評価点数が前記達成条件を達成するようになるまで、前記ダイヤ修正案候補の生成、当該ダイヤ修正案候補に基づく前記列車運行シミュレーションの実行、当該シミュレーションの実行結果に基づく前記評価点数の特定、および前記評価点数と前記達成条件との照合、の各処理を繰り返し実行するものである、ことを特徴とする請求項1に記載のダイヤ修正案生成システム。

請求項3

前記演算装置は、 前記評価点数が前記達成条件を達成するようになるまで前記各処理を繰り返し実行することを、前記ダイヤ修正案が所定数得られるまで繰り返し、当該所定数のダイヤ修正案を前記管理装置ないし所定端末に送信するものであることを特徴とする請求項2に記載のダイヤ修正案生成システム。

請求項4

前記記憶装置における前記修正パターンテーブルは、ダイヤ情報の修正方針として、列車遅延確率、平均乗車率運賃収入、車両保守費、および乗務員人件費の少なくとも2つ以上の項目に関して規定し、ダイヤ情報に対する修正内容として、前記各項目の値を上下させるためのダイヤ情報の修正内容を規定したテーブルであり、前記演算装置は、前記評価点数の特定する処理において、前記シミュレーションの実行結果が含むデータとして、前記修正パターンテーブルで規定された修正方針の項目に対応した、列車遅延確率、平均乗車率、運賃収入、車両保守費、および乗務員人件費の少なくとも2つ以上の項目に関するデータを、所定基準と照合し、該当項目に関する評価点数を特定し、前記ダイヤ修正案候補を生成する処理において、前記評価点数に関する達成条件である、前記評価点数の必要最低点と、該当各項目間での評価点数の点数差上限とに、前記特定した評価点数を照合し、前記各項目の評価点数のいずれかが前記必要最低点を下回っているか、或いは、各項目間の点数差が点数差上限を超えている場合、前記達成条件を達成していないと判定し、前記修正パターンテーブルより、前記受け付けている修正方針に対応付けられたいずれかの修正内容を選択し、該当修正内容で前記ダイヤ情報を修正してダイヤ修正案候補を生成するものである、ことを特徴とする請求項1に記載のダイヤ修正案生成システム。

請求項5

ダイヤ情報の修正方針毎に、ダイヤ情報に対する修正内容を複数定義した修正パターンテーブルを格納した記憶装置を備えた情報処理装置が、ダイヤ情報の修正方針に関する指示を入力装置で受け付ける処理と、ダイヤ情報を含む列車運行用情報の管理装置と通信を行い、現在の列車運行用情報を取得し、当該列車運行用情報に基づく列車運行シミュレーションを実行する処理と、前記シミュレーションの実行結果が含むデータを所定基準と照合し、列車運行に関する所定項目に関する評価点数を特定する処理と、前記評価点数と、評価点数に関する達成条件とを照合し、前記評価点数が前記達成条件を達成していない場合、前記修正パターンテーブルより、前記受け付けている修正方針に対応付けられたいずれかの修正内容を選択し、該当修正内容で前記ダイヤ情報を修正してダイヤ修正案候補を生成する処理と、前記生成したダイヤ修正案候補で構成された列車運行用情報で前記列車運行シミュレーションを実行し、当該シミュレーションの実行結果に基づく前記評価点数の特定、および前記評価点数と前記達成条件との照合、の各処理を実行して、前記評価点数が前記達成条件を達成した場合に、前記ダイヤ修正案候補をダイヤ修正案として前記管理装置ないし所定端末に送信する処理と、を実行することを特徴とするダイヤ修正案生成方法

請求項6

ダイヤ情報の修正方針毎に、ダイヤ情報に対する修正内容を複数定義した修正パターンテーブルを格納した記憶装置を備えた情報処理装置に、ダイヤ情報の修正方針に関する指示を入力装置で受け付ける処理と、ダイヤ情報を含む列車運行用情報の管理装置と通信を行い、現在の列車運行用情報を取得し、当該列車運行用情報に基づく列車運行シミュレーションを実行する処理と、前記シミュレーションの実行結果が含むデータを所定基準と照合し、列車運行に関する所定項目に関する評価点数を特定する処理と、前記評価点数と、評価点数に関する達成条件とを照合し、前記評価点数が前記達成条件を達成していない場合、前記修正パターンテーブルより、前記受け付けている修正方針に対応付けられたいずれかの修正内容を選択し、該当修正内容で前記ダイヤ情報を修正してダイヤ修正案候補を生成する処理と、前記生成したダイヤ修正案候補で構成された列車運行用情報で前記列車運行シミュレーションを実行し、当該シミュレーションの実行結果に基づく前記評価点数の特定、および前記評価点数と前記達成条件との照合、の各処理を実行して、前記評価点数が前記達成条件を達成した場合に、前記ダイヤ修正案候補をダイヤ修正案として前記管理装置ないし所定端末に送信する処理と、を実行させることを特徴とするダイヤ修正案生成プログラム

技術分野

0001

本発明は、ダイヤ修正案生成システム、ダイヤ修正案生成方法、およびダイヤ修正案生成プログラムに関するものであり、具体的には、列車ダイヤ事前評価とそれに基づく修正作業に関する属人性を抑制し、品質良好なダイヤ修正案を効率的に生成可能とする技術に関する。

背景技術

0002

踏まえるべき要素が多岐に亘る列車ダイヤの作成作業には、従来から相応経験値を備える高スキル担当者が必要とされている。それ故に、ダイヤ作成作業の効率化や自動化を企図する様々な技術が提案されている。このような技術としては、例えば、列車ダイヤが日本全国にまたがっていて運用計画の範囲が非常に広い場合でも、仕業検査等の制約条件満足して、実用的な時間内で適切な解(経路)を効率よく算出するための車両運用計画作成装置(特許文献1参照)などが提案されている。

先行技術

0003

特開2013−10388号公報

発明が解決しようとする課題

0004

ところが、従来より運用されている列車ダイヤの作成システムにおいては、ユーザから指定された各種の条件値を満たすダイヤ案を作成、出力するのみで、ダイヤ案の良し悪しについて事前検討出来る機能は備わっていなかった。そのため、作成したダイヤ案に基づく実際の運用結果に対する事後評価を行うことでしか、ダイヤ案の評価はなされていない。一方、そうした評価に基づいてダイヤ案の修正を行う場合、多くの構成要素が複雑に関連しあう条件を踏まえた上での手作業が必要となり、作業者の知識や経験によって作業時間やコスト、成果物たる修正ダイヤ案の品質も大きく変動し、客観的なダイヤ案の生成や修正を行うことが困難であった。

0005

そこで本発明の目的は、列車ダイヤの事前評価とそれに基づく修正作業に関する属人性を抑制し、品質良好なダイヤ修正案を効率的に生成可能とする技術を提供することにある。

課題を解決するための手段

0006

上記課題を解決する本発明のダイヤ修正案生成システムは、ダイヤ情報修正方針毎に、ダイヤ情報に対する修正内容を複数定義した修正パターンテーブルを格納した記憶装置と、ダイヤ情報の修正方針に関する指示を入力装置受け付ける処理と、ダイヤ情報を含む列車運行用情報の管理装置通信を行い、現在の列車運行用情報を取得し、当該列車運行用情報に基づく列車運行シミュレーションを実行する処理と、前記シミュレーションの実行結果が含むデータを所定基準と照合し、列車運行に関する所定項目に関する評価点数を特定する処理と、前記評価点数と、評価点数に関する達成条件とを照合し、前記評価点数が前記達成条件を達成していない場合、前記修正パターンテーブルより、前記受け付けている修正方針に対応付けられたいずれかの修正内容を選択し、該当修正内容で前記ダイヤ情報を修正してダイヤ修正案候補を生成する処理と、前記生成したダイヤ修正案候補で構成された列車運行用情報で前記列車運行シミュレーションを実行し、当該シミュレーションの実行結果に基づく前記評価点数の特定、および前記評価点数と前記達成条件との照合、の各処理を実行して、前記評価点数が前記達成条件を達成した場合に、前記ダイヤ修正案候補をダイヤ修正案として前記管理装置ないし所定端末に送信する処理を実行する演算装置と、を備えることを特徴とする。

0007

また、本発明のダイヤ修正案生成方法は、ダイヤ情報の修正方針毎に、ダイヤ情報に対する修正内容を複数定義した修正パターンテーブルを格納した記憶装置を備えた情報処理装置が、ダイヤ情報の修正方針に関する指示を入力装置で受け付ける処理と、ダイヤ情報を含む列車運行用情報の管理装置と通信を行い、現在の列車運行用情報を取得し、当該列車運行用情報に基づく列車運行シミュレーションを実行する処理と、前記シミュレーションの実行結果が含むデータを所定基準と照合し、列車運行に関する所定項目に関する評価点数を特定する処理と、前記評価点数と、評価点数に関する達成条件とを照合し、前記評価点数が前記達成条件を達成していない場合、前記修正パターンテーブルより、前記受け付けている修正方針に対応付けられたいずれかの修正内容を選択し、該当修正内容で前記ダイヤ情報を修正してダイヤ修正案候補を生成する処理と、前記生成したダイヤ修正案候補で構成された列車運行用情報で前記列車運行シミュレーションを実行し、当該シミュレーションの実行結果に基づく前記評価点数の特定、および前記評価点数と前記達成条件との照合、の各処理を実行して、前記評価点数が前記達成条件を達成した場合に、前記ダイヤ修正案候補をダイヤ修正案として前記管理装置ないし所定端末に送信する処理とを実行することを特徴とする。

0008

また、本発明のダイヤ修正案生成プログラムは、ダイヤ情報の修正方針毎に、ダイヤ情報に対する修正内容を複数定義した修正パターンテーブルを格納した記憶装置を備えた情報処理装置に、ダイヤ情報の修正方針に関する指示を入力装置で受け付ける処理と、ダイヤ情報を含む列車運行用情報の管理装置と通信を行い、現在の列車運行用情報を取得し、当該列車運行用情報に基づく列車運行シミュレーションを実行する処理と、前記シミュレーションの実行結果が含むデータを所定基準と照合し、列車運行に関する所定項目に関する評価点数を特定する処理と、前記評価点数と、評価点数に関する達成条件とを照合し、前記評価点数が前記達成条件を達成していない場合、前記修正パターンテーブルより、前記受け付けている修正方針に対応付けられたいずれかの修正内容を選択し、該当修正内容で前記ダイヤ情報を修正してダイヤ修正案候補を生成する処理と、前記生成したダイヤ修正案候補で構成された列車運行用情報で前記列車運行シミュレーションを実行し、当該シミュレーションの実行結果に基づく前記評価点数の特定、および前記評価点数と前記達成条件との照合、の各処理を実行して、前記評価点数が前記達成条件を達成した場合に、前記ダイヤ修正案候補をダイヤ修正案として前記管理装置ないし所定端末に送信する処理と、を実行させることを特徴とする。

発明の効果

0009

本発明によれば、列車ダイヤの事前評価とそれに基づく修正作業に関する属人性を抑制し、品質良好なダイヤ修正案を効率的に生成可能となる。

図面の簡単な説明

0010

本実施形態のダイヤ修正案生成システムを含むネットワーク構成図である。
本実施形態におけるダイヤ修正案生成システムのハードウェア構成例を示す図である。
本実施形態の現行列車計画のデータ例を示す図である。
本実施形態の現行車両運用計画のデータ例を示す図である。
本実施形態の現行乗務員運用計画のデータ例を示す図である。
本実施形態の点数パターンテーブルの例を示す図である。
本実施形態の判定しきい値テーブルの例を示す図である。
本実施形態の修正パターンテーブルの例を示す図である。
本実施形態におけるダイヤ修正案生成方法の処理例1を示すフロー図である。
本実施形態におけるダイヤ修正案生成方法の処理例2を示すフロー図である。
本実施形態におけるダイヤ修正案生成方法の処理例3を示すフロー図である。
本実施形態におけるダイヤ修正案生成方法の処理例4を示すフロー図である。
本実施形態の列車計画テーブルの例を示す図である。
本実施形態の車両運用計画テーブルの例を示す図である。
本実施形態の乗務員運用計画テーブルの例を示す図である。
本実施形態の点数テーブルの例を示す図である。
本実施形態における表示画面例を示す図である。

実施例

0011

−−−システム構成の例−−−
以下に本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明する。図1は、本実施形態のダイヤ修正案生成システム100を含むネットワーク構成図である。図1に示すダイヤ修正案生成システム100は、列車ダイヤの事前評価とそれに基づく修正作業に関する属人性を抑制し、品質良好なダイヤ修正案を効率的に生成可能とするコンピュータシステムである。また、ダイヤ修正案生成システム100は、ネットワーク120を介して、列車運行に関する現行計画管理装置(列車運行用情報の管理装置)として、列車計画管理装置200、車両運用計画管理装置300、および乗務員運用計画管理装置400と通信可能に結ばれている。

0012

このうち列車計画管理装置200は、実際の列車運行に現在使用されているダイヤ情報である現行列車計画210のデータを記憶装置201に保持した情報処理装置である。また、車両運用計画管理装置300は、列車計画管理装置200の保持する上述の現行列車計画210に沿った列車運行に必要となる車両の運用計画である現行車両運用計画310のデータを記憶装置301に保持した情報処理装置である。また、乗務員運用計画管理装置400は、上述の現行列車計画210および現行車両運用計画310に沿った列車運行に必要となる乗務員の運用計画である現行乗務員運用計画410のデータを記憶装置401に保持した情報処理装置である。本実施形態では、これら現行列車計画210、現行車両運用計画310、および現行乗務員運用計画410の各データを、ネットワーク120を介した他装置にて管理する形態を示しているが、ダイヤ修正案生成システム100がこれら各データを保持するとしてもよい。

0013

また、ダイヤ修正案生成システム100のハードウェア構成は以下の如くとなる。図2は本実施形態におけるダイヤ修正案生成システム100のハードウェア構成例を示す図である。すなわちダイヤ修正案生成システム100は、ハードディスクドライブなど適宜な不揮発性記憶装置で構成される記憶装置101、RAMなど揮発性記憶装置で構成されるメモリ103、記憶装置101に保持されるプログラム102をメモリ103に読み出すなどして実行し装置自体統括制御を行なうとともに各種判定、演算及び制御処理を行なうCPUなどの演算装置104、ユーザからのキー入力や音声入力を受け付ける入力装置105、処理データの表示を行うディスプレイ等の出力装置106、ネットワーク120と接続し他装置との通信処理を担う通信装置107を備える。

0014

なお、記憶装置101内には、本実施形態のダイヤ修正案生成システム100として必要な機能を実装する為のプログラム102の他、列車計画テーブル121、車両運用計画テーブル122、乗務員運用計画テーブル123、点数パターンテーブル124、点数テーブル125、判定しきい値テーブル126、および修正パターンテーブル127(いずれも詳細は後述)が記憶されている。また、プログラム102の実行により実装される機能部としては、ユーザが指定するダイヤ修正方針を取得する修正方針入力部110と、ダイヤ情報等に基づく列車運行シミュレーションや、ダイヤ修正案生成の各処理を実行するダイヤ情報計算部111がある。

0015

続いて、本実施形態のダイヤ修正案生成システム100における、修正方針入力部110およびダイヤ情報計算部111が備える機能について説明する。上述したように、以下に説明する機能は、例えばダイヤ修正案生成システム100が備えるプログラム102を実行することで実装されるものである。

0016

ダイヤ修正案生成システム100における修正方針入力部110は、ダイヤ情報の修正方針に関するユーザからの指示を入力装置105で受け付ける機能を具備している。この修正方針に関するユーザからの指示は、列車遅延確率、平均乗車率運賃収入、車両保守費、および乗務員人件費といった項目について、どの項目を重視するかを指定した内容である。ユーザは、こうした項目のうち少なくとも1つ以上の項目に関して指定することになる。

0017

また、ダイヤ修正案生成システム100におけるダイヤ情報計算部111は、上述の列車計画管理装置200、車両運用計画管理装置300、および乗務員運用計画管理装置400とそれぞれ通信を行い、現行列車計画210、現行車両運用計画310、および現行乗務員運用計画410(それぞれが現在の列車運行用情報)を取得し、これら各計画210、310、410に基づく列車運行シミュレーションを実行する機能を具備している。

0018

なお、上述の列車運行シミュレーションは、シミュレーションプログラム112が実行する。このシミュレーションプログラム112は、上述の各計画210、310、410のデータを入力として、列車遅延が発生する回数や時間の見込み、各列車に見込まれる乗客数、見込まれる乗客数に応じた運賃収入、列車運行のスケジュールに応じた車両メンテナンス頻度や内容、列車運行のスケジュールや運用車両に応じて必要となる乗務員数といった各値を推定するアルゴリズムを有している。シミュレーションプログラム112としては既存のものを採用すればよい。

0019

また、ダイヤ情報計算部111は、上述のシミュレーションプログラム112によるシミュレーションの実行結果が含むデータを所定基準と照合し、列車運行に関する所定項目に関する評価点数を特定する機能を具備している。具体的には、ダイヤ情報計算部111は、例えば、上述のシミュレーションの実行結果に基づいて、列車遅延回数の値に基づく所定期間中の列車遅延確率、乗客数の値に基づく所定期間中の平均乗車率、各列車の運賃収入に基づく所定期間中の総運賃収入、車両メンテナンス頻度等に基づく所定期間中の車両保守費、乗務員数に基づく所定期間中の乗務員人件費、等を算定し、ここで算定した各値を、各値に対応した基準値(例:列車遅延確率が"0.1%"以下の場合の評価点数は"25")と照合することで、列車遅延確率、平均乗車率、運賃収入、車両保守費、および乗務員人件費といった項目に関して評価点数を特定する。

0020

また、ダイヤ情報計算部111は、上述のように特定した評価点数と、評価点数に関する達成条件とを照合し、評価点数が達成条件を達成しているか判定する機能を具備している。この達成条件は、具体的には、評価点数の必要最低点と、列車遅延確率や運賃収入といった各項目間での評価点数の点数差上限とを規定したものとなる。よって、ダイヤ情報計算部111は、各項目(列車遅延確率、平均乗車率、総運賃収入、車両保守費、乗務員人件費)に関して特定してある各評価点数を達成条件に照合し、各項目の評価点数のいずれかが必要最低点を下回っているか、或いは、各項目間の点数差が点数差上限を超えていないか判定する。

0021

ダイヤ情報計算部111は、上述の達成条件が達成されていないと判定した場合、修正パターンテーブル127(詳細は後述)より、入力装置105で既に受け付けている修正方針に対応付けられたいずれかの修正内容を選択し、該当修正内容で、上述の現行列車計画210、現行車両運用計画310、および現行乗務員運用計画410を修正して、ダイヤ修正案候補としての、列車計画、車両運用計画、乗務員運用計画、をそれぞれ生成する機能を具備している。

0022

また、ダイヤ情報計算部111は、上述のように生成したダイヤ修正案候補で構成された列車運行用情報で列車運行シミュレーションを再度実行し、当該シミュレーションの実行結果に基づく評価点数の特定、および評価点数と達成条件との照合、の各処理を実行して、評価点数が達成条件を達成した場合に、ダイヤ修正案候補をダイヤ修正案として列車計画管理装置200、車両運用計画管理装置300、および乗務員運用計画管理装置400ないし所定端末に送信する機能を具備している。

0023

なお、上述のダイヤ情報計算部111は、評価点数が達成条件を達成するようになるまで、上述したダイヤ修正案候補の生成、当該ダイヤ修正案候補に基づく列車運行シミュレーションの実行、当該シミュレーションの実行結果に基づく評価点数の特定、および評価点数と達成条件との照合、の各処理を繰り返し実行する機能も具備している。更に、ダイヤ情報計算部111は、評価点数が達成条件を達成するようになるまで各処理を繰り返し実行することを、ダイヤ修正案が所定数得られるまで繰り返し、当該所定数のダイヤ修正案を、列車計画管理装置200、車両運用計画管理装置300、および乗務員運用計画管理装置400ないし所定端末に送信する機能も具備している。

0024

−−−データ構造例−−−
次に、本実施形態のダイヤ修正案生成システム100が利用する各種データの構造例について説明する。図3は本実施形態の現行列車計画210のデータ例を示す図である。この現行列車計画210は、ダイヤ修正案生成システム100のダイヤ情報計算部111が、列車計画管理装置200から取得してメモリ103ないし記憶装置101に格納したデータであり、列車運行を行っている鉄道会社等が現在使用している現行の列車計画すなわちダイヤ情報である。この現行列車計画210は、図3に示すように、列車番号をキーとして、上り下り停車駅始発駅始発時刻、および終着時刻といった各値を対応付けたレコード集合体となっている。

0025

図4は本実施形態の現行車両運用計画310のデータ例を示す図である。この現行車両運用計画310は、ダイヤ修正案生成システム100のダイヤ情報計算部111が、車両運用計画管理装置300から取得してメモリ103ないし記憶装置101に格納したデータであり、列車運行を行っている鉄道会社等が、上述の現行列車計画210に沿って現在運用している現行の列車車両に関する情報である。この現行車両運用計画310は、図4に示すように、上述の現行列車計画210の各レコードと共通する列車番号をキーとして、車両の編成数、車両を回送する頻度である回送設定頻度、車両の検査頻度、および車両の入庫頻度といった各値を対応付けたレコードの集合体となっている。

0026

図5は本実施形態の現行乗務員運用計画410のデータ例を示す図である。この現行乗務員運用計画410は、ダイヤ修正案生成システム100のダイヤ情報計算部111が、乗務員運用計画管理装置400から取得してメモリ103ないし記憶装置101に格納したデータであり、列車運行を行っている鉄道会社等が、上述の現行列車計画210および現行車両運用計画310に沿って現在運用している現行の乗務員に関する情報である。この現行乗務員運用計画410は、図5に示すように、乗務員番号をキーとして、該当乗務員の所持する所持免許割当便乗、および勤務条件といった各値を対応付けたレコードの集合体となっている。

0027

また、ダイヤ情報の修正方針に関するユーザからの指示を入力装置105で受け付けるに当たり、上述の修正方針入力部110が利用する点数パターンテーブル124が記憶装置101に格納されている。この点数パターンテーブル124は、図6にて示すように、列車遅延確率、平均乗車率、運賃収入、車両保守費、および乗務員人件費といった各項目の重視度合いを、項目間の評価点数の占有割合で規定した修正方針を複数パターン格納したテーブルである。例えば、各項目の評価点数の合計点を100点とした場合、修正方針「01」であれば、各項目の重視度合いが、列車遅延確率:平均乗車率:運賃収入:車両保守費:乗務員人件費=20:20:20:20:20、と規定されており、各項目間で重視度が等しくなるような修正方針を示している。また同様に、修正方針「02」であれば、各項目の重視度合いが、列車遅延確率:平均乗車率:運賃収入:車両保守費:乗務員人件費=28:18:18:18:18、と規定されており、列車遅延確率を重視した修正方針を示している。修正方針入力部110は、この点数パターンテーブル124の各項目のうち、いずれを重視するかユーザから指示を受け付けることになる。

0028

また、ダイヤ情報計算部111は、図7に示す判定しきい値テーブル126を利用する。この判定しきい値テーブル126は、評価点数の達成条件となるテーブルであり、図7にて示すように、評価点数の必要最低点と、列車遅延確率や運賃収入といった各項目間での評価点数の点数差上限とを規定したものとなる。また、例えば雨季、乾季という時季に列車運行状況が左右される可能性の高い地域で本実施形態のダイヤ修正案生成システム100を適用する場合、図7で例示するように、各時季に関して達成条件を規定するとすれば好適である。

0029

また、ダイヤ情報計算部111が利用するテーブルとして、図8に示す修正パターンテーブル127が記憶装置101に格納されている。この修正パターンテーブル127は、ダイヤ情報の修正方針毎に、ダイヤ情報に対する修正内容を複数定義したテーブルである。具体的には、図6の点数パターンテーブル124と共通する修正方針の識別子をキーにして、列車本数増減パターン車両編成数の増減パターン、走行経路や停車駅等の列車の運転パターン、および車両へ割り当てる乗務員数の増減パターン、といったダイヤ情報の修正内容のパターンを対応付けたレコードの集合体となっている。なお、図8で示す修正パターンテーブル127の例では、列車本数を1本増加させる内容については、「U1」、同じく2本増加させる内容については、「U2」、列車本数を1本低減させる内容については、「D1」、同じく2本低減させる内容については、「D2」、としている。

0030

こうした修正パターンテーブル127のうち、列車本数や車両編成数を増加させるパターンが採用され、ダイヤ修正案(候補含む)が生成された場合、乗客数は増大するはずであり、修正方針のうち「運賃収入」の項目に関して評価点数の上昇が見込まれることになる。一方で、密なダイヤで多くの車両を運行することになり、車両のメンテナンス頻度や乗務員数が上昇することにつながるため、修正方針のうち「車両保守費」や「乗務員人件費」の項目に関して評価点数の下落が見込まれることになる。

0031

なお、この修正パターンテーブル127において、1つの修正方針について、複数のレコードが対応付けされており、各レコード間優先順位が規定されている。図8の例では、修正方針「01」に関しては、「01」〜「05」の計5つのレコードが対応付けされている。

0032

−−−処理手順例1−−−
以下、本実施形態におけるダイヤ修正案生成方法の実際手順について図に基づき説明する。以下で説明するダイヤ修正案生成方法に対応する各種動作は、ダイヤ修正案生成システム100がメモリ103等に読み出して実行するプログラム102によって実現される。そして、このプログラム102は、以下に説明される各種の動作を行うためのコードから構成されている。

0033

図9は、本実施形態におけるダイヤ修正案生成方法の処理例1を示すフロー図である。ここではまず、本実施形態のダイヤ修正案生成方法の全体フローについて概説する。ここで示すフローは、ダイヤ修正案を1件のみ生成する場合のフローとなる。

0034

まず、ダイヤ修正案生成システム100の修正方針入力部110は、記憶装置101に予め保持している画面データを読み出し、これを出力装置106に表示させ、該当画面においてユーザによるダイヤ情報の修正方針の指示を受け付ける(S0001)。

0035

ここでユーザによる修正方針を受け付ける画面としては、図17に示すものが想定できる。図17に示す画面1000は、列車遅延確率、平均乗車率、運賃収入、車両保守費、および乗務員人件費の各項目を列挙する表示欄1010と、各項目に対応したラジオタン1020と、決定ボタン1030とを含んでいる。ユーザは、表示欄1010が示す各項目のうち、重視したい項目を修正方針として選択すべく、該当するラジオボタン1020へのクリック動作を行い、決定ボタン1030を押下することになる。修正方針入力部110は、この決定ボタン1030の押下に応じて、クリック済みのラジオボタン1020に対応する該当項目の情報を修正方針として取得する。

0036

次にダイヤ情報計算部111は、ダイヤシミュレーション、すなわち上述した列車運行シミュレーションを実行し(S0002)、これにより得たシミュレーション結果と、上述のステップS0001で得ている修正方針とに基づき、現行計画の評価点数を算出する(S0003)。

0037

また、ダイヤ情報計算部111は、ステップS0003で算出した評価点数を、判定しきい値テーブル126に照合して合否判定し(S0004)、不合格すなわち達成条件を満たしていない場合(S0004:NG)、ステップS0001で指定された修正方針に対応する修正パターンを修正パターンテーブル127から選択し(S0005)、この修正パターンを用いてダイヤ修正案を作成する(S0006)。

0038

続いてダイヤ情報計算部111は、上述のステップS0006で作成したダイヤ修正案について、ステップS0002のダイヤシミュレーションを再び実施し、以降のステップS0002〜S0004を繰り返す。ダイヤ修正案に関するステップS0004の判定の結果、合格の場合(S0004:OK)、ダイヤ情報計算部111は各現行計画管理装置(列車計画管理装置200、車両運用計画管理装置300、乗務員運用計画管理装置400)に対し、ダイヤ修正案を送信し(S0007)、フローを終了する。

0039

本実施形態におけるダイヤ修正案生成システム100のユーザは、初めにダイヤの修正方針を画面1000におけるリストから選択するだけでよく、ユーザの知識や技能習熟度に関係なくダイヤ修正案生成が実行されることになる。この点から、一貫した手作業でのダイヤ情報の評価や修正を行う従来状況と比較して、担当ユーザの割当やダイヤ修正の実施が容易となり、ダイヤ修正案生成システム100におけるユーザビリティも高まることとなる。

0040

−−−処理手順例2−−−
次に、上述した図9のフローのうち、ダイヤシミュレーション(S0002)、及び計画点数算出(S0003)の各処理の詳細について図に基づき説明する。図10は、本実施形態におけるダイヤ修正案生成方法の処理例2を示すフロー図である。

0041

この場合、ダイヤ情報計算部111は、各現行計画管理装置(列車計画管理装置200、車両運用計画管理装置300、乗務員運用計画管理装置400)より、最新計画情報として、現行列車計画210、現行車両運用計画310、現行乗務員運用計画410の各データを取得する(S0101)。

0042

続いてダイヤ情報計算部111は、上述で取得した最新計画情報210、310、410をシミュレーションプログラム112に与え、所定期間に関するダイヤシミュレーションを実施し(S0102)、列車遅延が発生する回数や時間の見込み、各列車に見込まれる乗客数、見込まれる乗客数に応じた運賃収入、列車運行のスケジュールに応じた車両メンテナンスの頻度や内容、列車運行のスケジュールや運用車両に応じて必要となる乗務員数といった各値を推定する。

0043

次にダイヤ情報計算部111は、上述のシミュレーション結果に基づき、列車遅延確率の算出(S0103)、平均乗車率の算出(S0104)、運賃収入の算出(S0105)、車両保守費の算出(S0106)、乗務員人件費の算出(S0107)を実施する。このうち列車遅延確率は、例えば、シミュレーションの実行結果が示す列車遅延の発生回数を、列車本数や所定期間で除算することで算定できる。また、平均乗車率は、シミュレーションの実行結果が示す各列車に見込まれる乗客数を、列車毎の総定員で除算することで算出出来る。また、運賃収入は、シミュレーションの実行結果が示す各列車に見込まれる乗客数に所定の平均運賃額を乗算することで算出出来る。また、車両保守費は、シミュレーションの実行結果が示す車両メンテナンスの頻度に、メンテナンス1回毎の平均費用を乗算することで算出出来る。また、乗務員人件費は、シミュレーションの実行結果が示す必要な乗務員数に1人当たり平均人件費を乗算することで算出出来る。

0044

続いてダイヤ情報計算部111は、上述のステップS0103〜S0107で得た算出値を、各値に応じて予め記憶装置101に保持してある基準値(例:列車遅延確率が"0.1%"以下の場合の評価点数は"25")と照合することで、列車遅延確率、平均乗車率、運賃収入、車両保守費、および乗務員人件費といった項目に関して評価点数を特定する(S0108)。

0045

また、ダイヤ情報計算部111は、ステップS0108で得た評価点数を合算して、総合点数を算出する(S0109)。また、ダイヤ情報計算部111は、各評価点数のうち最高点と最低点の差を点数差として算出する(S0110)。ダイヤ情報計算部111は、こうして算出した評価点数、総合点数、および点数差の各値を、点数テーブル125(図16)において算出回次を付して格納する。ダイヤ情報計算部111は、この算出回次を、ステップS0003の実行毎にカウントアップし、点数テーブル125に設定する。

0046

上述のステップS0108で得た各項目の評価点数の値と、ステップS0110で得た点数差の値は、上述のステップS0004での判定に用いられることとなる。ステップS0004におけるダイヤ情報計算部111は、上述のように得た各項目(列車遅延確率、平均乗車率、総運賃収入、車両保守費、乗務員人件費)に関する評価点数と上述の点数差の各値を、判定しきい値テーブル126のうち上述の所定期間が属する時季に応じたレコードに照合し、各項目の評価点数のいずれかが必要最低点を下回っているか、或いは、各項目間の点数差が点数差上限を超えていないか判定することになる。以上で、ステップS0002、S0003に関する詳細説明を終える。

0047

−−−処理手順例3−−−
次に、上述した図9のフローのうち、修正パターン選択(S0005)、及びダイヤ修正案作成(S0006)の各処理の詳細について図に基づき説明する。図11は、本実施形態におけるダイヤ修正案生成方法の処理例3を示すフロー図である。

0048

この場合、ダイヤ情報計算部111は、ステップS0101(図10)で得ている現行列車計画210、現行車両運用計画310、現行乗務員運用計画410の各データの、各計画管理装置200、300、400からの再取込ないし記憶装置101からの再読み込みを実施する(S0201)。なお、ステップS0101で得た最新計画情報は、修正がなされておらず、1回目修正対象として修正回次「01」の情報と定義する。この修正回次「01」と定義される各計画のデータについては、ダイヤ情報計算部111が図13の列車計画テーブル121、図14の車両運用計画テーブル122、図15の乗務員運用計画テーブル123に格納する。

0049

また、ダイヤ情報計算部111は、ステップS0001でユーザ指定を受けた修正方針に対応する修正内容として、修正パターンテーブル127の該当修正方針に対応付くレコード中より、最終修正回次から1を減算した値と同値の優先順位を持つものを修正パターンとして選択する(S0202)。例えば、ステップS0005、S0006の実行が1度目であれば、最終修正回次は「02」(初期状態は上述したように修正回次「01」である)とカウントアップし、ダイヤ情報計算部111は、この「02」から1を減算した値、すなわち優先順位「01」のレコードを修正パターンテーブル127から選択する。

0050

修正パターンテーブル127の各レコードすなわち修正パターンは、既に述べたように、列車本数、編成パターン、運転パターン、および乗務員数について修正する内容となっている。そのためダイヤ情報計算部111は、上述のステップS0202で選択した修正パターンを用いて、列車本数の修正(S0203)、運転パターンの修正(S0204)、編成パターンの修正(S0205)、乗務員数の修正(S0206)を実施する。

0051

最後にダイヤ情報計算部111は、上述の各ステップ(S0202〜S0206)の修正結果を、ステップS0201で得ている修正回次「01」の各計画情報へ反映させて(S0207)、修正回次「02」であるダイヤ修正案候補を生成し、これを図13の列車計画テーブル121、図14の車両運用計画テーブル122、図15の乗務員運用計画テーブル123にそれぞれ格納する。

0052

上述したステップS0201〜S0207の各処理は、ステップS0004(図9)で評価点数が不合格と判定する毎に繰り返し実行されものである。そのためダイヤ情報計算部111は、こうした繰り返しを行う毎に、修正回次をカウントアップし、優先順位も1つづつ下げて修正パターンを選択することとなる。

0053

このように、ダイヤ修正案生成に際して修正パターンを用いることで、複雑な計算処理は不要となり、多数の構成要素が複雑に関連したダイヤ情報の修正においても短時間での見直し修正を実現することが可能となる。また、ユーザの知識や経験の多寡が及ぼすダイヤ修正結果の品質や精度のばらつき等の度合いも最小限に止めることが出来る。

0054

−−−処理手順例4−−−
次に、ダイヤ修正案候補を複数生成する際の処理について図に基づき説明する。図12は、本実施形態におけるダイヤ修正案生成方法の処理例4を示すフロー図である。図9に示したフローと異なる点は、点数しきい値合否判定(S0004)にて合格判定が得られた場合において、再シミュレーション要否判定を実施し(S0008)、その判定結果に応じて処理を行う点である。よって、図9のフローと同一内容の処理については説明を省略する。

0055

この場合、ダイヤ情報計算部111は、ステップS0004において、上述のように得た各項目(列車遅延確率、平均乗車率、総運賃収入、車両保守費、乗務員人件費)に関する評価点数と上述の点数差の各値を、判定しきい値テーブル126のうち上述の所定期間が属する時季に応じたレコードに照合し、各項目の評価点数のいずれかが必要最低点を下回っているか、或いは、各項目間の点数差が点数差上限を超えていないか判定することになる。その結果、合格の場合(S0004:OK)、ダイヤ情報計算部111は、該当ダイヤ修正案候補をダイヤ修正案として記憶装置101に格納すると共に、メモリ103上に記憶しているダイヤ修正案格納数の値をインクリメントする。

0056

ダイヤ情報計算部111は、こうしてダイヤ修正案の格納毎にインクリメントした値を、所定の、或いはユーザ所望送信件数と比較して、上述の値が送信件数を満たしているか否かの判定、すなわち、再シミュレーション要否判定を実行する(S0008)。

0057

この判定において、上述の値が送信件数を満たしていると判定した場合(S0008:n)、ダイヤ情報計算部111は、記憶装置101に格納してあるダイヤ修正案のデータを各現行計画管理装置(列車計画管理装置200、車両運用計画管理装置300、乗務員運用計画管理装置400)に送信し(S0007)、フローを終了する。他方、上述の値が送信件数を満たしていないと判定した場合(S0008:y)、ダイヤ情報計算部111は、上述のステップS0005へ処理を戻し、以降のステップS0006〜S0002〜S0004を繰り返す。

0058

なお、上述の送信件数に関しては、例えば複数件のダイヤ修正案を検討し得る有識者の有無、検討期間確保の可否、検討するに十分な走行実績蓄積の有無等、地域や鉄道事業者性質によって適切な値(1以上)が設定されている。こうした形態を採用することで、ダイヤ修正案生成システム100を運用あるいは適用する様々な国の特性に応じて、処理内容やシステムのカスタマイズを容易なものとし、ダイヤ修正案生成を効率的かつ確実なものとできる。

0059

以上、本発明を実施するための最良の形態などについて具体的に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。

0060

本実施形態によれば、多数の構成要素が複雑に関連した列車ダイヤ情報の見直しに際し、ユーザが簡便に修正方針を指定するだけで、知識や経験など属人的なユーザ個々のスキルに影響されない均一で客観的なダイヤ情報の評価と、ダイヤ修正案の生成が迅速かつ効率的に可能となる。従って、列車ダイヤの事前評価とそれに基づく修正作業に関する属人性を抑制し、品質良好なダイヤ修正案を効率的に生成可能となる。

0061

本明細書の記載により、少なくとも次のことが明らかにされる。すなわち、ダイヤ修正案生成システムにおいて、演算装置は、前記評価点数が前記達成条件を達成するようになるまで、前記ダイヤ修正案候補の生成、当該ダイヤ修正案候補に基づく前記列車運行シミュレーションの実行、当該シミュレーションの実行結果に基づく前記評価点数の特定、および前記評価点数と前記達成条件との照合、の各処理を繰り返し実行するものである、としてもよい。これによれば、過大な手間やコストをかけることなく、好適なダイヤ修正案の生成が効率的かつ確実に実行されることとなる。

0062

また、ダイヤ修正案生成システムにおいて、演算装置は、前記評価点数が前記達成条件を達成するようになるまで前記各処理を繰り返し実行することを、前記ダイヤ修正案が所定数得られるまで繰り返し、当該所定数のダイヤ修正案を前記管理装置ないし所定端末に送信するものであるとしてもよい。これによれば、ダイヤ修正案の善し悪しを判断できる高スキルのユーザに対し、複数のダイヤ修正案を提示し、ユーザのニーズに的確に対応することが可能となる。

0063

また、ダイヤ修正案生成システムにおいて、記憶装置における前記修正パターンテーブルは、ダイヤ情報の修正方針として、列車遅延確率、平均乗車率、運賃収入、車両保守費、および乗務員人件費の少なくとも2つ以上の項目に関して規定し、ダイヤ情報に対する修正内容として、前記各項目の値を上下させるためのダイヤ情報の修正内容を規定したテーブルであり、演算装置は、前記評価点数の特定する処理において、前記シミュレーションの実行結果が含むデータとして、前記修正パターンテーブルで規定された修正方針の項目に対応した、列車遅延確率、平均乗車率、運賃収入、車両保守費、および乗務員人件費の少なくとも2つ以上の項目に関するデータを、所定基準と照合し、該当項目に関する評価点数を特定し、前記ダイヤ修正案候補を生成する処理において、前記評価点数に関する達成条件である、前記評価点数の必要最低点と、該当各項目間での評価点数の点数差上限とに、前記特定した評価点数を照合し、前記各項目の評価点数のいずれかが前記必要最低点を下回っているか、或いは、各項目間の点数差が点数差上限を超えている場合、前記達成条件を達成していないと判定し、前記修正パターンテーブルより、前記受け付けている修正方針に対応付けられたいずれかの修正内容を選択し、該当修正内容で前記ダイヤ情報を修正してダイヤ修正案候補を生成するものであるとしてもよい。これによれば、列車遅延確率、平均乗車率、運賃収入、車両保守費、および乗務員人件費といった列車運行管理上、或いは鉄道運行企業における経営上、重要な項目に関してユーザニーズマッチしたダイヤ修正案の生成を迅速かつ効率的に実行可能となる。

0064

100ダイヤ修正案生成システム
101記憶装置
102プログラム
103メモリ
104演算装置
105入力装置
106出力装置
107通信装置
110修正方針入力部
111ダイヤ情報計算部
120ネットワーク
121列車計画テーブル
122車両運用計画テーブル
123乗務員運用計画テーブル
124点数パターンテーブル
125 点数テーブル
126 判定しきい値テーブル
127修正パターンテーブル
200 列車計画管理装置
210現行列車計画
300 車両運用計画管理装置
310現行車両運用計画
400 乗務員運用計画管理装置
410 現行乗務員運用計画

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