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図面 (8)

課題

ハロゲンイオン又はハロゲンイオンの混合物の存在下で、過酷な環境において(例えば再生型燃料電池充電反応及び放電反応の両方において)、動作安定性を示す、エネルギ貯蔵及び発生システム(例えば、フローバッテリ水素燃料電池との組み合わせ)、また、水素発生反応HERs)及び水素酸化反応(HORs)の両方を同じシステムで行なうことができるエネルギ貯蔵及び発生システム、及び、低コスト高速応答時間、並びに、許容できる寿命及び性能を有するエネルギ貯蔵及び発生システムを提供する。

解決手段

燃料電池積層体内で異なる電解質及びガスの圧力を維持する方法は、燃料電池積層体内で電解質及びガスの圧力を検出するステップと、燃料電池積層体内で電解質圧力ガス圧と異なるように維持するのに十分な前記燃料電池積層体に入る電解質の圧力を制御するステップと、を含む。

概要

背景

エネルギ貯蔵及び発生のための幾つかの技術が存在する。これらの技術は、3つのサブグループ、すなわち、揚水発電圧縮空気フライホイール等を含む機械グループ超コンデンサ超電導マグネット等を含む電気的グループ、及び、バッテリフローバッテリ、水素貯蔵等を含む電気化学的グループに分けることができる。電気化学的な貯蔵・発生の現在の技術は、高価であり、あるいは、非効率的であり、あるいは、これらの両方である。一般に、バッテリは、電力を高効率で貯蔵して供給できるが、容量(全エネルギ)が制限される。また、フローバッテリは、電力密度及び応答時間が制限される。

燃料電池は、しばしば、連続的に動作するバッテリとしてあるいは電気化学エンジンとして見なされる。典型的な燃料電池は、2つの電極、すなわち、陰極及び陽極と、陰極と陽極との間に介挿される膜とからなる。燃料電池は、水素などの燃料燃焼エネルギを電気化学プロセスによって電力へと変換することにより動作する。燃料電池は、電極に分散される触媒の表面で生じる制御された酸化還元レドックス)反応から解放される電子を利用することによりそのように行なう。

再生型燃料電池は、一般に、燃料電池における触媒活性に悪影響を及ぼし得る過酷な環境で動作する。例えばハロゲン酸電解質を利用する再生型燃料電池における触媒活性に関連する重要な問題は、ハロゲン化物による水素触媒汚染である。膜は、電池の一方側から他方側への電解質クロスオーバを完全に防止することができない。例えば、水素三臭化物燃料電池(HTBFC)において、臭化物、例えば三臭化物は、水素電極へと拡散し、触媒を汚染する。ハロゲンイオン含有溶液では、水素酸化/発生反応が高速であり、その過電圧再生型電池における他の電圧損失と比べてかなり低いという事実にもかかわらず、触媒が激しく汚染され、これが再生型燃料電池における水素電極の過電圧を高める。

エネルギ貯蔵技術及びエネルギ発生技術の受容は、それらのサイクル寿命及び性能に依存する。特に、再生型燃料電池に関して、これらの電池は、ダイレクトモードに加えて、可逆モードでは、電気と直接反応生成物とを消費して直接反応の反応物質を生成するために起動される。水素/臭素燃料電池などの再生型燃料電池の場合、そのサイクル寿命及び効率を制限する重要な因子は、動作する燃料電池材料劣化である。これらの材料は、長期間にわたって高温腐食性の高い臭素電解質に晒される。

エネルギ貯蔵装置及びエネルギ発生装置は、再生型エネルギ源を用いる幅広い用途において必要とされる。そのような貯蔵装置及び発生装置は、様々なエネルギ供給を様々なエネルギ需要適合させるのに有用である。

ハロゲンイオンまたはハロゲンイオンの混合物の存在下で、過酷な環境において、例えば再生型燃料電池の充電反応及び放電反応の両方において、動作安定性を示す、エネルギ貯蔵システム及びエネルギ発生システムの必要性が更に存在する。また、水素発生反応HERs)及び水素酸化反応(HORs)の両方を同じシステムで行なうことができるエネルギ貯蔵システム及びエネルギ発生システムの必要性も存在する。当該技術分野においては、低コスト、例えば低コスト電解質、高速応答時間、及び、許容できる寿命及び性能を有するエネルギ貯蔵システム及びエネルギ発生システムを提供することが望ましい。

本開示は、後述するように明らかになる多くの利点を与える。

概要

ハロゲンイオン又はハロゲンイオンの混合物の存在下で、過酷な環境において(例えば再生型燃料電池の充電反応及び放電反応の両方において)、動作安定性を示す、エネルギ貯蔵及び発生システム(例えば、フローバッテリと水素燃料電池との組み合わせ)、また、水素発生反応(HERs)及び水素酸化反応(HORs)の両方を同じシステムで行なうことができるエネルギ貯蔵及び発生システム、及び、低コスト、高速応答時間、並びに、許容できる寿命及び性能を有するエネルギ貯蔵及び発生システムを提供する。燃料電池積層体内で異なる電解質及びガスの圧力を維持する方法は、燃料電池積層体内で電解質及びガスの圧力を検出するステップと、燃料電池積層体内で電解質圧力ガス圧と異なるように維持するのに十分な前記燃料電池積層体に入る電解質の圧力を制御するステップと、を含む。

目的

当該技術分野においては、低コスト、例えば低コスト電解質、高速応答時間、及び、許容できる寿命及び性能を有するエネルギ貯蔵システム及びエネルギ発生システムを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

燃料電池積層体内で異なる電解質及びガスの圧力を維持する方法であって、前記燃料電池積層体内で電解質及びガスの圧力を検出するステップと、前記燃料電池積層体内で電解質圧力ガス圧と異なるように維持するのに十分な前記燃料電池積層体に入る電解質の圧力を制御するステップと、を含む方法。

請求項2

電解質圧力は、前記燃料電池積層体内でガス圧よりも低く維持される請求項1に記載の方法。

請求項3

減圧バルブ流体連通する差圧コントローラが、前記燃料電池積層体内で電解質圧力をガス圧と異なるように維持するのに十分な前記燃料電池積層体に入る電解質の圧力を制御するために使用される請求項1に記載の方法。

技術分野

0001

本開示は、ハロゲンイオン又はハロゲンイオンの混合物の存在下で、過酷な環境において、例えば再生型燃料電池充電反応及び放電反応の両方において、動作安定性を示す、エネルギ貯蔵及び発生システム、例えば、フローバッテリ水素燃料電池との組み合わせに関する。また、本開示は、水素発生反応HERs)及び水素酸化反応(HORs)の両方を同じシステムで行なうことができるエネルギ貯蔵及び発生システムに関する。更に、本開示は、低コスト高速応答時間、ならびに、許容できる寿命及び性能を有するエネルギ貯蔵及び発生システムに関する。

背景技術

0002

エネルギ貯蔵及び発生のための幾つかの技術が存在する。これらの技術は、3つのサブグループ、すなわち、揚水発電圧縮空気フライホイール等を含む機械グループ超コンデンサ超電導マグネット等を含む電気的グループ、及び、バッテリ、フローバッテリ、水素貯蔵等を含む電気化学的グループに分けることができる。電気化学的な貯蔵・発生の現在の技術は、高価であり、あるいは、非効率的であり、あるいは、これらの両方である。一般に、バッテリは、電力を高効率で貯蔵して供給できるが、容量(全エネルギ)が制限される。また、フローバッテリは、電力密度及び応答時間が制限される。

0003

燃料電池は、しばしば、連続的に動作するバッテリとしてあるいは電気化学エンジンとして見なされる。典型的な燃料電池は、2つの電極、すなわち、陰極及び陽極と、陰極と陽極との間に介挿される膜とからなる。燃料電池は、水素などの燃料燃焼エネルギを電気化学プロセスによって電力へと変換することにより動作する。燃料電池は、電極に分散される触媒の表面で生じる制御された酸化還元レドックス)反応から解放される電子を利用することによりそのように行なう。

0004

再生型燃料電池は、一般に、燃料電池における触媒活性に悪影響を及ぼし得る過酷な環境で動作する。例えばハロゲン酸電解質を利用する再生型燃料電池における触媒活性に関連する重要な問題は、ハロゲン化物による水素触媒汚染である。膜は、電池の一方側から他方側への電解質クロスオーバを完全に防止することができない。例えば、水素三臭化物燃料電池(HTBFC)において、臭化物、例えば三臭化物は、水素電極へと拡散し、触媒を汚染する。ハロゲンイオン含有溶液では、水素酸化/発生反応が高速であり、その過電圧再生型電池における他の電圧損失と比べてかなり低いという事実にもかかわらず、触媒が激しく汚染され、これが再生型燃料電池における水素電極の過電圧を高める。

0005

エネルギ貯蔵技術及びエネルギ発生技術の受容は、それらのサイクル寿命及び性能に依存する。特に、再生型燃料電池に関して、これらの電池は、ダイレクトモードに加えて、可逆モードでは、電気と直接反応生成物とを消費して直接反応の反応物質を生成するために起動される。水素/臭素燃料電池などの再生型燃料電池の場合、そのサイクル寿命及び効率を制限する重要な因子は、動作する燃料電池材料劣化である。これらの材料は、長期間にわたって高温腐食性の高い臭素電解質に晒される。

0006

エネルギ貯蔵装置及びエネルギ発生装置は、再生型エネルギ源を用いる幅広い用途において必要とされる。そのような貯蔵装置及び発生装置は、様々なエネルギ供給を様々なエネルギ需要適合させるのに有用である。

0007

ハロゲンイオンまたはハロゲンイオンの混合物の存在下で、過酷な環境において、例えば再生型燃料電池の充電反応及び放電反応の両方において、動作安定性を示す、エネルギ貯蔵システム及びエネルギ発生システムの必要性が更に存在する。また、水素発生反応(HERs)及び水素酸化反応(HORs)の両方を同じシステムで行なうことができるエネルギ貯蔵システム及びエネルギ発生システムの必要性も存在する。当該技術分野においては、低コスト、例えば低コスト電解質、高速応答時間、及び、許容できる寿命及び性能を有するエネルギ貯蔵システム及びエネルギ発生システムを提供することが望ましい。

0008

本開示は、後述するように明らかになる多くの利点を与える。

発明が解決しようとする課題

0009

本開示は、一般に、ハロゲンイオン又はハロゲンイオンの混合物の存在下で、過酷な環境において、例えば再生型燃料電池の充電反応及び放電反応の両方において、動作安定性を示す、エネルギ貯蔵及び発生システム、例えば、フローバッテリと水素燃料電池との組み合わせに関する。また、本開示は、水素発生反応(HERs)及び水素酸化反応(HORs)の両方を同じシステムで行なうことができるエネルギ貯蔵及び発生システムに関する。更に、本開示は、低コスト、高速応答時間、ならびに、許容できる寿命及び性能を有するエネルギ貯蔵及び発生システムに関する。

課題を解決するための手段

0010

本開示は、部分的には、電解質を保持するのに適する少なくとも1つの容器と、ガスを保持するのに適する少なくとも1つの容器と、再生型燃料電池の1つ以上の積層体とを備えるエネルギ貯蔵及び発生システムに関する。再生型燃料電池は、ハウジングと、それを陰極側と陽極側とに分配するようにハウジング内に配置される第1の表面及び第2の表面を有する固体電解質膜と、第1の表面を陰極側に接続するために第1の表面に配置される陰極と、第2の表面を陽極側に接続するために第2の表面に配置される陽極とを備える。陰極は、支持体と、該支持体に分散される触媒とを備える。陽極は、支持体と、該支持体に随意的に分散される触媒とを備える。陰極支持体に分散される触媒及び陽極支持体に随意的に分散される触媒は、同じでありあるいは異なっているとともに、電解質又は電解質の混合物の存在下で、例えばハロゲンイオン又はハロゲンイオンの混合物の存在下で、再生型燃料電池における充電反応及び放電反応を触媒することができる。少なくとも電解質循環ループを形成するために、電解質を保持するのに適する少なくとも1つの容器が、再生型燃料電池の1つ以上の積層体と流体連通するとともに、再生型燃料電池の1つ以上の積層体が、電解質を保持するのに適する少なくとも1つの容器と流体連通する。少なくともガス循環ループを形成するために、ガスを保持するのに適する少なくとも1つの容器が、再生型燃料電池の1つ以上の積層体と流体連通するとともに、再生型燃料電池の1つ以上の積層体が、ガスを保持するのに適する少なくとも1つの容器と流体連通する。

0011

また、本開示は、部分的には、電解質を保持するのに適する少なくとも1つの容器と、ガスを保持するのに適する少なくとも1つの容器と、再生型燃料電池の1つ以上の積層体であって、溶液区画又は電解質区画と、ガス区画と、溶液区画又は電解質区画とガス区画との間に配置される膜電極アセンブリMEA)とを備える再生型燃料電池の1つ以上の積層体と、を備えるエネルギ貯蔵及び発生システムに関する。膜電極アセンブリ(MEA)は、陰極と、陽極と、陰極と陽極との間に配置される固体電解質膜とを備える。陰極がガス区画に面し、陽極が溶液区画又は電解質区画に面する。陰極は、支持体と、該支持体に分散される触媒とを備える。陽極は、支持体と、該支持体に随意的に分散される触媒とを備える。陰極支持体に分散される触媒及び陽極支持体に随意的に分散される触媒は、同じでありあるいは異なっているとともに、電解質又は電解質の混合物の存在下で、例えばハロゲンイオン又はハロゲンイオンの混合物の存在下で、再生型燃料電池における充電反応及び放電反応を触媒することができる。少なくとも電解質循環ループを形成するために、電解質を保持するのに適する少なくとも1つの容器が、再生型燃料電池の1つ以上の積層体と流体連通するとともに、再生型燃料電池の1つ以上の積層体が、電解質を保持するのに適する少なくとも1つの容器と流体連通する。少なくともガス循環ループを形成するために、ガスを保持するのに適する少なくとも1つの容器が、再生型燃料電池の1つ以上の積層体と流体連通するとともに、再生型燃料電池の1つ以上の積層体が、ガスを保持するのに適する少なくとも1つの容器と流体連通する。

0012

更に、本開示は、部分的には、電解質を保持するのに適する少なくとも1つの容器と、ガスを保持するのに適する少なくとも1つの容器と、再生型燃料電池の1つ以上の積層体であって、陰極と、陽極と、陰極と陽極との間に配置される固体電解質膜とを備える再生型燃料電池の1つ以上の積層体と、を備えるエネルギ貯蔵及び発生システムに関する。陰極は、支持体と、該支持体に分散される触媒とを備える。陽極は、支持体と、該支持体に随意的に分散される触媒とを備える。陰極支持体に分散される触媒及び陽極支持体に随意的に分散される触媒は、同じでありあるいは異なっているとともに、電解質又は電解質の混合物の存在下で、例えばハロゲンイオン又はハロゲンイオンの混合物の存在下で、電流を発生させるために燃料酸化剤との間の反応を触媒することができる。少なくとも電解質循環ループを形成するために、電解質を保持するのに適する少なくとも1つの容器が、再生型燃料電池の1つ以上の積層体と流体連通するとともに、再生型燃料電池の1つ以上の積層体が、電解質を保持するのに適する少なくとも1つの容器と流体連通する。少なくともガス循環ループを形成するために、ガスを保持するのに適する少なくとも1つの容器が、再生型燃料電池の1つ以上の積層体と流体連通するとともに、再生型燃料電池の1つ以上の積層体が、ガスを保持するのに適する少なくとも1つの容器と流体連通する。

0013

更にまた、本開示は、部分的には、燃料電池積層体内で異なる電解質及びガスの圧力を維持する方法に関する。本方法は、燃料電池積層体内で電解質及びガスの圧力を検出するステップと、燃料電池積層体内で電解質圧力ガス圧と異なるように維持するのに十分な燃料電池積層体に入る電解質の圧力を制御するステップとを備える。

0014

また、本開示は、部分的には、エネルギを貯蔵して発生させる方法に関する。本方法は、電解質を保持するのに適する少なくとも1つの容器と、ガスを保持するのに適する少なくとも1つの容器と、再生型燃料電池の1つ以上の積層体とを備えるエネルギ貯蔵及び発生システムを用意するステップを備える。再生型燃料電池は、ハウジングと、それを陰極側と陽極側とに分配するようにハウジング内に配置される第1の表面及び第2の表面を有する固体電解質膜と、第1の表面を陰極側に接続するために第1の表面に配置される陰極と、第2の表面を陽極側に接続するために第2の表面に配置される陽極とを備える。陰極は、支持体と、該支持体に分散される触媒とを備える。陽極は、支持体と、該支持体に随意的に分散される触媒とを備える。陰極支持体に分散される触媒及び陽極支持体に随意的に分散される触媒は、同じでありあるいは異なっているとともに、電解質又は電解質の混合物の存在下で、例えばハロゲンイオン又はハロゲンイオンの混合物の存在下で、再生型燃料電池における充電反応及び放電反応を触媒することができる。少なくとも電解質循環ループを形成するために、電解質を保持するのに適する少なくとも1つの容器が、再生型燃料電池の1つ以上の積層体と流体連通するとともに、再生型燃料電池の1つ以上の積層体が、電解質を保持するのに適する少なくとも1つの容器と流体連通する。少なくともガス循環ループを形成するために、ガスを保持するのに適する少なくとも1つの容器が、再生型燃料電池の1つ以上の積層体と流体連通するとともに、再生型燃料電池の1つ以上の積層体が、ガスを保持するのに適する少なくとも1つの容器と流体連通する。

0015

本方法は、電解質を保持するのに適する少なくとも1つの容器から再生型燃料電池の1つ以上の積層体へと電解質を流して、再生型燃料電池の1つ以上の積層体で電解質を酸化して水素を生成するとともに、ガスを保持するのに適する少なくとも1つの容器へと水素を流すことによりエネルギを貯蔵するステップを備える。本方法は、電解質を保持するのに適する少なくとも1つの容器から再生型燃料電池の1つ以上の積層体へと電解質を流して、ガスを保持するのに適する少なくとも1つの容器から再生型燃料電池の1つ以上の積層体へと水素を流すとともに、再生型燃料電池の1つ以上の積層体で電解質を還元して水素を酸化することによりエネルギを発生させるステップを備える。

0016

本開示の更なる目的、特徴、及び、利点は、以下の図面及び詳細な説明を参照することにより理解できる。

図面の簡単な説明

0017

本開示のエネルギ貯蔵及び発生システムのブロック図である。

0018

機械的に直列に接続される燃料電池積層体の概略図である。

0019

電気的に直列に接続される燃料電池積層体の概略図である。

0020

水素清浄器を描いている。

0021

実施例3で使用される機器の概略図である。

0022

実施例5で使用される機器の概略図である。

0023

燃料電池積層体内で水素と電解質との間の圧力差を維持するための本開示のエネルギ貯蔵及び発生システムのブロック図である。

0024

本開示は、エネルギ貯蔵及びエネルギ発生の両方のために同じ電池を利用するエネルギ貯蔵及び発生システム、例えば、フローバッテリと水素燃料電池との組み合わせに関する。エネルギ貯蔵及び発生システムは、燃料電池技術において高い電力−最大で1.5W/cm2(80℃で)−を達成できる一方で、低コスト電解質の実現に起因して低コスト貯蔵価格を達成できる。本開示のエネルギ貯蔵及び発生システムは高速応答時間も示す。

0025

本開示のエネルギ貯蔵及び発生システムは、1つ以上のバルブ、1つ以上のポンプ、及び、随意的に均圧ラインを備える電解質循環ループを含む。本開示のエネルギ貯蔵及び発生システムは、1つ以上のバルブ、1つ以上のポンプ、ガス清浄器液体吸収体、ガス循環エジェクタ、及び、随意的にガスコンプレッサを備えるガス循環ループも含む。

0026

本開示のエネルギ貯蔵及び発生システムは管理システムを含むことができる。本管理システムは、コンピュータ又はマイクロプロセッサなどの任意の適した制御装置であってもよく、また、様々なバルブ、ポンプ、循環ループ等を動作させる方法を決定する論理回路を含むことが好ましい。

0027

図1は、本開示のエネルギ貯蔵及び発生システムのプロセスブロック図を示している。本システムは、2つの側、すなわち、電解質側10と、ガス側、すなわち、水素側15とに分けられる。燃料電池積層体20が反応物質間に位置される。電解質側10は電解質タンク25と電解質循環ポンプ30とからなる。ポンプ30は、エネルギ貯蔵段階中及びエネルギ発生段階中に液体電解質を燃料電池積層体20に通過させて循環させる。水素側15は、水素タンク35と、水素循環エジェクタ40と、燃料電池積層体20から抜け出る水素の処理のための水素清浄器45と、燃料電池積層体20から出る水素からドラフト液滴を分離するための液体吸収体50と、水素をタンク35内へと押し込むための随意的な水素コンプレッサ55とからなる。

0028

再生型燃料電池システムの一般的な動作原理は、エネルギ貯蔵段階(電解質ライン及び水素ラインの両方)とエネルギ発生段階(電解質ライン及び水素ラインの両方)とに関して説明することができる。

0029

エネルギ貯蔵段階の電解質ラインに関して、電解質は、電解質タンク25から燃料電池積層体20へと流れて酸化される。燃料電池積層体20からの電解質は、電解質ポンプ30によって吸い上げられて、元の電解質タンク25へと圧送される。

0030

エネルギ貯蔵段階の水素ラインに関して、水素は、燃料電池積層体20内で生成された後、水素清浄器45内へ流れ込む。水素流中の微量の液体が液体吸収体50内に吸収される。その後、水素は、随意的に、タンク35内への水素の押し込みを容易にするため、コンプレッサ55によって圧縮される。

0031

エネルギ発生段階の電解質ラインに関して、電解質は、電解質タンク25から燃料電池積層体20へと流れて還元される。燃料電池積層体20からの電解質は、電解質ポンプ30によって吸い上げられて、元の電解質タンク25へと圧送される。

0032

エネルギ発生段階の水素ラインに関して、タンク35からの水素は、水素循環エジェクタ40を通じて流れた後、燃料電池積層体20へと流れる。水素は燃料電池積層体20の内側で酸化される。任意の余剰水素(反応されない)が燃料電池積層体20から抜け出て水素清浄器45へと流れる。水素流中の微量の液体が液体吸収体50内に吸収される。その後、水素は、随意的に、タンク35内への水素の押し込みを容易にするため、コンプレッサ55によって圧縮される。

0033

本開示のエネルギ貯蔵及び発生システムで役立つ電解質は、ハロゲン酸、ハロゲン酸と鉄塩とその共役酸との混合物、又は、鉄塩とその共役酸との混合物を備える。本開示のエネルギ貯蔵及び発生システムで役立つガスは水素を備える。

0034

ハロゲン水素再生型燃料電池において、電解質は、ハロゲン酸又はハロゲン酸の混合物からなる。ハロゲン分子帯電させると(電解モード)、ハロゲン正極に(使用される酸のタイプ及びその濃度に応じて)三価及び五価錯イオンが生じる。

0035

例えば、高濃度のHBrが使用されると、酸化生成物は、主要生成物としてのBr3−、低濃度のBr5−イオン、及び、低濃度の溶解臭素分子である。ハロゲン酸の混合物を使用すると、例えばClBr2−、Br2I−、IBr2−などの錯体の混合物を形成することができる。

0036

これらのイオン及び溶解ハロゲン分子は、放電時にプラス電極から電子を受け入れてハロゲン酸(HX)へと逆戻りする酸化化合物である。本開示のエネルギ貯蔵システム及びエネルギ発生システムで使用されるべき特定のハロゲン酸は、最終使用用途によって決まる。例えば、HClはHBr及びHIと比べて高い蒸気圧を有するが、塩化水素系電池は更に高い電圧を有する。電解質粘度を高めるためにリン酸などの受動酸(すなわち、電池反応関与しない酸)を加えることができる。これにより、プロトン伝導性へほとんど影響を及ぼすことなく、水素電極へクロスオーバーするハロゲン化物錯体イオンが減少する。他の受動酸としては、電解質伝導性を高めるために付加され得る硫酸またはトリフルオロメタンスルホン酸が挙げられる。

0037

例えば、水素−三臭化物再生型燃料電池では、水素−三臭化物燃料電池及び電解槽が臭素電極と水素電極とから成り、これらの電極間にはプロトン伝導膜がある。全ての電池構成要素、特に電極は、臭素及び臭化水素酸による腐食に耐えることができなければならない。

0038

水素−三臭化物再生型燃料電池反応(放電)は数1によって与えられる。

0039

数2に示されるネルンスト式によって与えられる可逆電池電圧から分かるように、水素−臭素電池電圧は、HBr活性の増大に伴って減少するとともに、H2圧力及びBr2活性に伴って増大する。




ここで、E0は、実際には、Br2/Br−電極(1.088V対規定水素電極(NHE))の標準電位である。

0040

臭素錯体の形成は0.1V未満だけE0を減少させる。3〜7M HBrを含むナノポーラスプロトン伝導膜(NP−PCM)に基づく十分に充電された再生型水素−臭素燃料電池における室温での実験的な出力回路電圧(OCV)値は約1Vである。

0041

臭素は水成電解質中で非常に溶けやすい。水中での臭素の溶解度は、Br3−及びBr5−のような錯イオンの形成の結果としての臭化物の存在下で増大する。例えば、25℃における1M HBr中での臭素の溶解度は1.495モルリットルであり、一方、3.1M NaBr中では溶解度が6.83Mである(部分的には、Br5−のような高次の錯体の形成に起因する)。溶液の色は、低い臭素(または、三臭化物)濃度では黄色であり、高い臭素(または、三臭化物)濃度では深紅である。405nmにおける臭素ガスモル吸光係数は162であり、393nmにおける臭素水溶液におけるモル吸光係数は164である。

0042

臭素及び臭化物の存在下での三臭化物イオンの形成は、数3によって与えられる高速反応である。

0043

25℃でのこの反応における平衡定数は17である。結果として、3〜7M HBrを含む電解槽及び実用的な燃料電池では、臭素の大部分が三臭化物イオンとして(一部は五臭化物イオンとして)存在し、遊離臭素の濃度が低い。例えば、25℃では、3M HBr及び1M Br2の溶液中で、Br3−及びBr2の濃度(臭素濃度を更に減少させる五臭化物イオンの形成を無視する)はそれぞれ0.97M及び0.03Mである。

0044

水素−臭素燃料電池では、臭素電極で2つの主要な併発反応が存在する(数4、5)。

0045

従って、高いHBr濃度を伴う実用的な燃料電池では、遊離臭素の濃度が三臭化物イオンの濃度よりもかなり低いため、数4の反応が主流になることが予期される。この(及び同様の)再生型燃料電池において、Br3−及びBr2などの酸化種は、水素電極へクロスオーバーするとともに、再生型燃料電池性能を低下させる。これは、このクロスオーバーをかなり減少させるナノポーラスプロトン伝導膜などの選択膜を使用することによって減らすことができる。臭素(Br2)濃度を下げるため、あるいは、その分子サイズを増大させるため、N−エチルピロリジニウム臭化物、N−メチルピロリジニウム臭化物、N−クロロエチルピロリジニウム臭化物、N−クロロメチルピロリジニウム臭化物などの有機化合物を低濃度で錯体に対して使用できる。しかしながら、水素電極に支障を来さない有機化合物を選定することが必要である。また、添加剤濃度は、相分離を回避するために十分に低くなければならない。

0046

鉄−水素再生型燃料電池では、複数の鉄配位子を得るために、電解質が、鉄塩及び共役酸、又は、異なる鉄塩とそれらの共役酸との混合物からなる。Fe(III)/Fe(II)レドックス対における電荷移動プロセス内圏プロセスであり、したがって、電荷移動速度は、鉄錯体性質及びその電気化学特性に大きく依存する。異なる配位子の存在下で、Fe(III)イオン及びFe(II)イオンは、溶液中で自由イオン又は錯体の形状をなす可能性があり、そのため、最適な電解質組成を選択する際、及び、各組成ごとに最適な動作状態を選択する際には、課題がある。電池反応は、一塩基酸に関しては方程式6aで与えられ、二塩基酸に関しては方程式6bで与えられる。

0047

本開示のエネルギ貯蔵システム及びエネルギ発生システムにおいて有用な例示的な鉄塩及び共役酸としては、以下が挙げられる。

0048

異なる配位子、酸、及び、濃度は、再生型燃料電池特性に影響を与える場合があり、異なる用途への解決策を与える。例えば、Fe2(SO4)3及びH2SO4の使用は、より高い作動電位をもたらす場合があり、また、FeCl3HCLの使用は、より高い濃度で機能できるようにする場合がある。

0049

互いに直接に電気的に直列に接続される燃料電池積層体及び導電性電解質を扱うときには、積層間で分流を生み出すことができる。燃料電池積層体中で見出される分流のように、これらの電流は、エネルギ貯蔵・発生システムの効率を低下させる化学反応を引き起こす。

0050

燃料電池積層体を電気的に直列に接続すると、導電性電解質を燃料電池積層体へ供給する入口マニホールド及び出口マニホールドに分流が発生する可能性がある。より多くの燃料電池積層体が直列に接続されると、主な入口供給チューブ及び出口供給チューブ内で生み出される電位が更に高くなる。分流は、2つの異なる方法で、すなわち、機械的にあるいは電子的に減らすことができる。

0051

本開示のエネルギ貯蔵及び発生システムで有用な再生型燃料電池の1つ以上の積層体は、(i)再生型燃料電池の1つ以上の積層体中への電解質の供給のために、電解質供給入口開口と、再生型燃料電池の1つ以上の積層体から外部へと電解質供給入口開口から延びて、電解質を保持するのに適する少なくとも1つの容器と流体連通する電解質供給ラインとを備えるとともに、(ii)再生型燃料電池の1つ以上の積層体からの電解質の除去のために、電解質排出出口開口と、再生型燃料電池の1つ以上の積層体から外部へと電解質排出出口開口から延びて、電解質を保持するのに適する少なくとも1つの容器と流体連通する電解質排出ラインとを備える。

0052

電解質供給入口開口に隣接する電解質供給ラインの少なくとも一部はコイル状形態を有し、また、電解質排出出口開口に隣接する電解質排出ラインの少なくとも一部はコイル状形態を有する。コイル状形態を有する電解質供給入口開口に隣接する電解質供給ラインの少なくとも一部の直径及び長さ、及び、コイル状形態を有する電解質排出出口開口に隣接する電解質排出ラインの少なくとも一部の直径及び長さは、同じであってもよく、あるいは、異なってもよい。

0053

本開示のエネルギ貯蔵システム及びエネルギ発生システムで有用な再生型燃料電池の積層体は機械的に直列に接続される。図2は、機械的に直列に接続される燃料電池積層体を示している。図2は、電気的に直列15に接続される4つの燃料電池積層体10を示している。各燃料電池積層体の入口20及び出口25を主な供給パイプ30(電解質入口ライン)及び排出パイプ35(電解質出口ライン)に直接に接続する代わりに、長い小径チューブ40が付加される。チューブ40はコイル状形態であることが好ましい。このチューブ40は、直列のイオンレジスタを燃料電池積層体10に加えるとともに、イオン溶液正味オーム抵抗を増大させるのに役立ち、それにより、分流に起因する損失が減少される。各燃料電池積層体10と入口ライン30との間で延在するチャネルは、同じ燃料電池積層体10から出口ライン35へと延在するチャネルよりも長く引き出されるが、これは実際には必ずしもそうである必要はなく、多くの実施形態において、これらのチャネルは所定の燃料電池積層体10において同じ長さを有する。チューブ40の直径及び長さの簡略化された推定値を以下の方法で表わすことができ、また、チューブのパラメータは以下の数式に適合すべきである。
V(ボルト)−直列に接続される積層体の配列の全電圧
I(アンペア)−各積層体動作電流
L(%)−システムにおける分流損失の許容パーセンテージ
IL(アンペア)−分路による電流損失=I×L
R(オーム)−チューブイオン抵抗=V/IL
S(オーム/cm3)−溶液抵抗
D(cm)−チューブ直径
X(cm)−チューブ長

0054

配列中の各燃料電池積層体の入口チューブ及び出口チューブの長さは、配列にわたって全て同じである必要はない。異なる手法を使用することもでき、例えば、配列の中央の積層体が最も短い入口チューブ及び出口チューブを有し、各燃料電池積層体におけるチューブの長さが、配列の側部へ移動するにつれて増大される。

0055

3つの燃料電池積層体を機械的に直列に接続するためのチューブ計算の一例が以下に与えられる。

0056

基準ケースの場合、上記の同じ数式を使用するが、たった1mの長さしか有さない接続チューブをとると、分流による電流損失が4.6アンペアまで増大し、これは全電流のほぼ4%である。

0057

機械的なチューブにわたる分流を排除するために電子機器を使用すると、システムチューブの複雑さを低減でき、システムを更にコンパクトにすることができるとともに、最適な出力電圧を得るために燃料電池積層体の任意の組み合わせを形成することができる。

0058

本開示のエネルギ貯蔵システム及びエネルギ発生システムで有用な再生型燃料電池の積層体は電子的に直列に接続できる。電子的に直列に接続される再生型燃料電池の積層体は、その出力に電気的に接続されない入力を有する電子器具によって接続され得る。電子器具は、例えば、DC/DC変換器またはDC/AC変換器を含むことができる。

0059

図3は、燃料電池積層体の電子的な直列接続を示している。図3は、分流が電子的に減少される場合の多くの燃料電池積層体10を概略的に示している。減少は、その出力(共通のグランド)に電気的に接続されない入力を有する電子器具、例えばDC/DC変換器20を介して燃料電池積層体10を互い15に対して接続することによって達成される。各燃料電池積層体は、主供給管(電解質入口ライン)25及び主排出管(電解質出口ライン)30に直接に接続される。

0060

例えばDC/DC変換器またはDC/AC変換器において、電流変換は、入力と出力(主にグランド)との間で電気的接続を伴うことなく誘導回路によって達成される。各燃料電池積層体は、入力と出力とが電気的に接続されないDC/DCまたはDC/ACまたは任意の他の電子部品に直接に接続される。各電子デバイスの出力は、配列から高い電圧出力を得るために直列に接続される。電気的絶縁装置の前に燃料電池積層体間の物理的な電気的接続を排除することにより、分流が主入口供給チューブ25及び主出口供給チューブ30で発生しない。

0061

本開示のエネルギ貯蔵及び発生システムは、ガスから腐食要素を減少させるあるいは排除するのに十分な触媒を含むガス清浄器を備えることができる。図4は水素清浄システムを示している。水素生成段階(エネルギ貯蔵ステップ)中に燃料電池から出るガス、及び、放電段階(エネルギ発生ステップ)中に消費されない余剰水素は、液体電解質から得られる腐食要素を含む場合がある。湿潤ハロゲン蒸気などのこれらの要素は、腐食性であり、より安全な貯蔵及びより容易な材料選択のために一般ガス流から排除されなければならない。

0062

腐食性のハロゲン蒸気を一般ガス流から排除するため、触媒マトリックスにわたる水素を伴うハロゲンの酸化が行なわれる。図4に示されるように、触媒マトリックスは、燃料電池の水素排ガス流上に位置される反応容器10の内部に配置される。腐食性残留物を伴う水素は、反応容器入口15に入って、腐食要素の反応が行なわれた後に容器出口20を通じて出る。

0063

反応容器10の内部に配置された触媒は、不活性触媒ビーズと、活性触媒粒子とからなる。不活性触媒ビーズは、シリカ(SiO2)、カーボン粒子、又は、アルミナ(Al2O3)のような任意の多孔質材料から形成される。担持されたビーズの表面積は、約0.1〜350m2/g、好ましくは約0.1〜100m2/g、より好ましくは約0.1〜1m2/gと様々となり得る。触媒粒径は、反応器にわたる所望の圧力損失によって決定される。従来の方法、例えば化学的な方法又は物理的な方法によって、活性触媒を不活性ビーズに埋め込むことができる。不活性多孔質ビーズに対する活性触媒の充填は、約0.01〜5wt%、好ましくは約0.1〜1wt%、より好ましくは約0.4〜0.6wt%の範囲となり得る。不活性ビーズは、その性能を高めて、その耐久性を高めるために、疎水性材料、例えばポリテトラフルオロエチレンPTFE)又はポリビニリデンフルオライドPVDF)と共に処理することができる。疎水性充填は、約1〜30wt%、好ましくは約10〜25wt%、より好ましくは約18〜20wt%と様々となり得る。

0064

一実施形態において、電解質及びガスは、本開示のエネルギ貯蔵及び発生システムで使用される1つ以上の燃料電池積層体中で異なる圧力に維持される。電解質圧力は、燃料電池積層体内のガス圧よりも低く維持されるのが好ましい。特に、減圧バルブと流体連通する圧力差制御器は、燃料電池積層体内のガス圧とは異なる電解質圧を十分保持するように燃料電池積層体内に入る電解質の圧力を制御するために使用される。

0065

図7は、燃料電池積層体内で電解質と水素との間の圧力差を維持するための方法を示している。本開示の一実施形態では、燃料電池積層体内で電解質圧力を水素圧力よりも低く維持することが望ましい。電解質における圧力よりも水素における圧力の方を高く維持すると、幾つかの利点が得られる。その利点は、熱力学動力学、耐久性、及び、安全性となり得る。例えば、熱力学に関しては、場合によって更に高い放電電圧を得ることができる。動力学に関しては、燃料電池の水素側が溶液側に対して過圧されるときに、より良好な物質移動及び活性化エネルギを得ることができる。耐久性に関しては、より高い水素圧力が、長時間にわたって水素電極疎水特性を維持するとともに、燃料電池の水素側からの水滴を排除するのにも役立つ。安全性に関しては、燃料電池内のより高い水素圧力が、膜破裂又は他の漏れの場合に電解質が燃料電池の水素側へクロスオーバしないようにする。

0066

方法は、ガス圧にかかわらずガス圧を電解質圧力よりも常に高く維持するように構築された。図7を参照すると、水素ガス入口ライン15の圧力と電解質タンク20の上端の圧力とを同レベルにするために均圧ライン10が使用される。電解質タンク20の上端の水素ガスは、燃料電池の水素側への電解質蒸気の拡散を制限するバッファ層をもたらす。電解質ポンプ25が溶液を燃料電池積層体30に通過させて電解質タンク20へと戻るように循環させる間、燃料電池積層体30の入口の減圧バルブ35が溶液の圧力を減少させる。減圧バルブ35によってもたらされる正確な圧力降下は、ガスと液体との間の圧力差を検出して減圧バルブ35を所望の値に設定する差圧コントローラ40によって決定される。圧力差を差圧コントローラ40によって変えることができる。

0067

本開示は、少なくとも1つの貴金属を含む触媒組成を与える。触媒組成は、再生型燃料電池、例えば水素/臭素再生型燃料電池における充電反応及び放電反応を触媒することができる。また、触媒組成は、水素酸化還元反応及びハロゲン/ハロゲン化物酸化還元反応を触媒することもできる。更に、触媒組成は、水素発生反応(HERs)及び水素酸化反応(HORs)を触媒することができる。特に、触媒組成は、過酷な環境下で、例えばハロゲンイオンまたはハロゲンイオンの混合物の存在下で、HERs及びHORsを触媒することができる。

0068

燃料電池積層体に関して、本開示で有用な触媒組成としては、例えば、Ir、Ru、Pd、Pt、Mo、Re、Cr、Ta、Ni、Co、Fe及びこれらの混合物を挙げることができる。一実施形態において、触媒組成としては、例えば、(PtRe)/M、(PdRe)/M、及び(PtM)/Irが挙げられ、ここで、Mは貴金属または遷移金属である。好ましくは、触媒組成としては、PtRe、PdRe、PtIr、PdIr、PtCr、PtRu、Pt/Ir/Ru、PtReCo、PtReMo、Ir/Ru、(PtRe)/Ir、(PtRu)/Ir、(PtReMo)/Ir、及び、(PtReCo)/Irが挙げられる。本開示で有用な触媒組成は、少なくとも1つの貴金属がカーボン粉末上またはセラミック粉末上に担持される触媒組成を含む。

0069

本開示で有用な触媒組成体としては、貴金属、貴金属合金(例えば、他の貴金属、遷移金属、及び/又は、他の元素合金化される貴金属)、又は、貴金属混合物(例えば、他の貴金属、遷移金属、及び/又は、他の元素と混合される貴金属)が挙げられる。触媒は、本明細書中で説明されるようなコアシェル構造又はスキン構造をなすことができる。触媒は、従来のPt触媒よりもHOR反応及びHER反応に対してより活性であるとともに、従来のPt触媒よりも三臭化物溶液中で安定であることが分かった。触媒は、プロトン交換膜燃料電池PEMFCs)におけるHORのために使用できる。

0070

触媒組成体は、当技術分野において知られる従来の手続きによって形成することができる。触媒を従来の物理的な特徴付け方法によって合成して特徴付けることができるとともに、触媒の活性を電気化学的に検査することができる。触媒をカーボン粉末上又はセラミック粉末上に担持することができる。触媒組成体を例えば無電解堆積によってあるいはポリオール方法によって合成することができる。コアシェル構造(又はスキン構造)を有する本開示で有用な触媒組成体は、例えば以下の実施例に示されるような当技術分野において知られる従来の手続きによって調製できる。

0071

本開示で有用な非担持触媒は、一般に、粒径が約26nm〜約53nmの範囲内にあるPd含有触媒を除いて、約2nm〜約8nmの範囲の粒径を有する。本開示で有用な担持触媒は、一般に約2nm〜約7nmの範囲の粒径を有する。Pt及びIrを含有する触媒の大部分は、白金イリジウム、及び、それらの合金豊富外殻を有するスキン型構造を備える。一実施形態において、本開示はスキン型触媒を含む。スキン型触媒は、現場であるいは現場外で検査されるHTBFCsにおけるHER反応及びHOR反応において非常に活性で且つ安定であることが分かった。他の元素を伴うあるいは伴わない、Pt及びIr及びそれらの合金の部分単分子層原子島、及び、1つ以上の単分子層を含む本開示で有用な触媒の耐久性は、非常に良好であることが分かった。何千もの充電−放電(HOR/HER)サイクルが、水素/臭素再生型燃料電池における本開示の触媒を利用して達成された。

0072

特に、コアシェル構造(又は、スキン構造)を備える本開示で有用な触媒組成体において、コア(又は粒子)は低濃度のPt又はPt合金を含むことが好ましい。Pt合金は、1つ以上の他の貴金属、例えばRu、Re、Pd及びIrを含むことができ、随意的に、1つ以上の遷移金属、例えばMo、Co及びCrを含むことができる。コアは、Ptが含まれていない金属又は合金を備えてもよい。Ptが含まれていない金属は、1つ以上の貴金属、例えばRu、Re、Pd及びIrを含むことができる。Ptが含まれていない合金は、2つ以上の貴金属、例えばRu、Re、Pd及びIrを含むことができ、随意的に1つ以上の遷移金属、例えばMo、Co及びCrを含むことができる。シェル(又はスキン)は、貴金属、例えばPt又はIr及びその合金の部分単分子層又は原子島から1つ以上の層を備えることが好ましい。Pt合金及びIr合金は、1つ以上の他の貴金属、例えばRu、Re及びPdを含むことができ、随意的に1つ以上の遷移金属、例えばMo、Co及びCrを含むことができる。1つ以上の他の貴金属、例えばRu、Re及びPdは、Pt合金中及びIr合金中に少量存在することが好ましい。同様に、1つ以上の遷移金属、例えばMo、Co及びCrは、Pt合金中及びIr合金中に少量存在することが好ましい。本開示で有用な触媒組成体は、ハロゲンイオン又はハロゲンイオンの混合物の存在下で、再生型燃料電池における充電反応及び放電反応を触媒することができる。

0073

カーボン粉末は、本開示で使用するのに適した触媒となることもできる。溶液電極における臭化物/三臭化物酸化還元反応においては、カーボン粉末自体がプロセス、還元、及び、酸化にとって有効な触媒であることが分かった。他の実施形態では、金属触媒を何ら伴うことなく溶液電極が使用されてもよい。

0074

本開示は、燃料電池の動作において有用な電極を提供する。本開示で有用な電極は陰極及び陽極を含み、陰極及び陽極はそれぞれ支持体を含むとともに、陰極及び陽極には触媒が分散される。電極は、本明細書中に記載されるプロセスによってあるいは当技術分野において知られる従来の手続きによって調製することができる。

0075

電極に分散される触媒は、一般に、Pt、Ir、Pt合金、及び、他の元素を伴うあるいは伴わないIrのナノ粒子(好ましくは2〜5nm)である。しかしながら、高価な貴金属のコストを節約するために、例えばNi、Fe、Co、IrまたはRuなどの非貴金属系合金をコアとして使用できるとともに、それらを一般的な電気化学的なあるいは化学的なプロセスによって所要貴金属触媒コーティングすることができる。そのような触媒層の厚さは、1単分子層未満〜10単分子層であってもよい。

0076

本開示に係る電極は、多孔質であり、それらの多孔率及び疎水性を制御するようになっているプロセスによって形成される。例えば、電極は、カーボン粉末、高分子結合剤、及び、場合により孔形成剤を備える懸濁液でカーボン担持体(例えば、市販のカーボン布またはカーボン紙)をコーティングすることによって製造することができる。懸濁液は、随意的に、金属触媒の粉末を備えることができる。溶液電極の場合には、金属触媒は随意的であり、一方、水素電極の場合には、金属触媒が必要とされる。本明細書中では、懸濁液(触媒を伴うあるいは伴わない)が「インク」と称される。懸濁液は、数時間にわたって混合されて、カーボン担持体に塗布されるとともに、随意的に乾燥及び加熱によって凝固された後、例えば溶剤及び/または水を用いて洗浄されて孔形成剤が除去され、それにより、孔が残される。結果として得られる層は、微孔層または拡散層と呼ばれるとともに、ガス側ではガス拡散層GDL)と呼ばれる。本開示に係る再充電可能な燃料電池と共に使用される電極は、約30%〜約80%(vol/vol)の多孔率を有する。好ましくは、約40%〜約80%(vol/vol)の多孔率が都合の良い効率的な電極を与える。

0077

一実施形態において、燃料電池は、充電モード及び放電モードのために同じ電極を使用する。そのような実施形態において、燃料電池は、一般に、溶液区画、水素区画、及び、これらの区画間を接続する膜電極アセンブリを有する。電極は、異なるタイプの燃料電池で使用され得るとともに、好ましくは再生型燃料電池、例えば水素/臭素再生型燃料電池で使用される。

0078

多孔質電極は、反応物質及び/または生成物がガス(HTBFCの場合にはH2)であることによって特徴付けられるガス拡散層と、高分子結合剤、例えばPVDF(ポリビニリデンフルオライド)及びナフィオン商標高分子などのPTFE(ポリテトラフルオロエチレンイオノマーと混合された非常に分散された触媒粉末を有する触媒層とを備えることができる。反応は、ガス及び液体電解質が固体触媒表面上で反応する三相域で起こり得る。

0079

本開示で有用な陰極及び陽極は、触媒層と多孔質バッキング層とを備えることができる。陰極で使用される好ましい触媒は、例えば、ナノサイズのPt−Ir合金粉末である。陽極で使用される好ましい触媒は、例えば、陰極で使用されるものと同じナノサイズのPt−Ir合金粉末である。陽極は、触媒を伴わなくてもよく、例えばカーボンだけであってもよい。コアシェル構造(または、スキン構造)触媒は、他の元素を伴うあるいは伴わない、貴金属、例えばPtまたはIr及びその合金の部分単分子層、原子島、及び、1つ以上の層を含む。コアシェル構造(または、スキン構造)触媒で使用されるそのような合金において、白金またはイリジウムと金属との間の比率(Pt:MまたはIr:M原子比率)は約1:10〜約10:1である。

0080

バッキング層はカーボンから形成されるのが好ましい。このバッキング層は、多孔質であり、担持のために使用されると同時に、ハウジングと触媒粉末との間にそれ自体で膜に接続される電気接点を形成するために使用される。

0081

長い動作の結果として、触媒粒子担持カーボンマトリックスとの間の結合が損なわれ、それにより、燃料電池が劣化する。それを考慮して、本開示では、ナノサイズ触媒をナノサイズセラミック粉末に結合した後に、得られた粒子をカーボンバッキング層及びPCMに結合することが提案される。これを行なうための良好な方法は、良く知られる商業的に利用できる無電解プロセスを使用することである。このプロセスによれば、第1のステップにおいて、所定量の触媒塩を含む溶液中に粉末を浸漬することにより(PtCl4、RuCl3等のような)触媒塩の最大で1つの単分子層がナノサイズシリカ水和物粉末に吸収される。その後、第2のステップでは、セラミック粉末の表面に結合される触媒の最大で1つの単分子層を形成するために、ホルムアルデヒドメタノールギ酸、又は、次亜リン酸塩のような適切な量の還元剤が適したpH及び温度で加えられる。この単分子層は、更なる堆積のための核生成部位を与える。次に、最終的なサイズ及び構造の触媒粒子を形成するために、1又は複数の触媒塩及び更なる還元剤が加えられる。陰極においては、Pt−Ru合金触媒層又はPt−Ir合金触媒層を形成すること、あるいは、1:10〜10:1の原子比率を伴うRu上のPt又はIr上のPtのいずれかの2つの連続した層を形成することが好ましい。Sn、Mo又はNiのような他の元素を触媒層に加えて、反応速度を更に向上させることができる。陰極及び陽極のための触媒層は同じであっても異なっていてもよい。

0082

本開示で有用な陰極においては、触媒が少なくとも1つの貴金属を備える。触媒は、再生型燃料電池、例えば水素/臭素再生型燃料電池における充電反応及び放電反応を触媒することができる。また、触媒は水素酸化還元反応を触媒することもできる。更に、触媒はHERs及びHORsを触媒することもできる。特に、触媒は、過酷な環境下で、例えばハロゲンイオン又はハロゲンイオンの混合物の存在下で、HERs及びHORsを触媒することができる。

0083

本開示で有用な陰極において、触媒は、例えば、Ir、Ru、Pd、Pt、Mo、Re、Cr、Ta、Ni、Co、Fe及びこれらの混合物を含むことができる。一実施形態において、触媒組成としては、例えば、(PtRe)/M、(PdRe)/M、及び、(PtM)/Irが挙げられ、ここで、Mは貴金属または遷移金属である。好ましくは、触媒としては、PtRe、PdRe、PtIr、PdIr、PtCr、PtRu、Pt/Ir/Ru、PtReCo、PtReMo、Ir/Ru、(PtRe)/Ir、(PtRu)/Ir、(PtReMo)/Ir、及び、(PtReCo)/Irが挙げられる。本開示で有用な触媒は、少なくとも1つの貴金属がカーボン粉末上またはセラミック粉末上に担持される触媒を含む。

0084

本開示で有用な陰極において、支持体は、細孔表面画定する複数の多孔質領域を備える。細孔表面には触媒が分散され、この場合、触媒が複数の多孔質領域の全体にわたって非連続的に分散されるようになっている。細孔表面上に分散される触媒は、複数の金属粒子を備える。複数の多孔質領域は、ナノ多孔性(すなわち、平均孔径が2nm未満)、メソ多孔性(すなわち、平均孔径が2nm〜50nm)、及び/または、マクロ多孔性(すなわち、平均孔径が50nmを超える)である。

0085

陰極支持体は、例えば、選択された孔径、深さ、及び、互いに対する距離を有する孔配列を含む無作為な及び規則正しい孔配列など、任意の数の孔及び孔径を有してもよい。本開示で有用な陰極支持体は、任意の数の想定し得る多孔率及び/またはそれに関連付けられる空隙を有することができる。

0086

陰極は、カーボン担持層、随意的にはガス拡散層、及び、触媒層を備えることができる。触媒層をカーボン担持層上にコーティングすることができる。ガス拡散層をカーボン担持層上にコーティングすることができ、また、触媒層をガス拡散層上にコーティングすることができる。また、触媒層を固体電解質膜上またはプロトン伝導膜上にコーティングすることもできる。

0087

本開示で有用な陽極において、触媒はカーボン粉末を備え、及び/又は、少なくとも1つの貴金属とカーボン粉末とを備える。陽極は、触媒を伴わなくてもよく、例えばカーボンだけであってもよい。触媒は、ハロゲンイオン又はハロゲンイオンの混合物の存在下で、再生型燃料電池、例えば水素/臭素再生型燃料電池における充電反応及び放電反応を触媒することができる。また、触媒はハロゲン/ハロゲン化物酸化還元反応を触媒することもできる。

0088

本開示で有用な陽極において、触媒は、例えば、良質なカーボン粉末、または、カーボン粉末上に堆積されあるいは混合されるIr、Ru、Pd、Pt、Mo、Re及びこれらの合金から成るグループから選択される少なくとも1つの触媒を含むことができる。一実施形態において、触媒組成としては、例えば、(PtRe)/M、(PdRe)/M、及び、(PtM)/Irが挙げられ、ここで、Mは貴金属または遷移金属である。好ましくは、触媒としては、PtRe、PdRe、Pt/Ir、Pd/Ir、Pt/Ru、(PtIr)/Ru、Ir/Ru、(PtRe)/Ir、及び、(PtRu)/Irが挙げられる。本開示で有用な触媒は、少なくとも1つの貴金属がカーボン粉末上またはセラミック粉末上に担持される触媒を含む。

0089

本開示で有用な陽極において、支持体は、細孔表面を画定する複数の多孔質領域を備える。細孔表面には触媒が分散され、この場合、触媒が複数の多孔質領域の全体にわたって非連続的に分散されるようになっている。細孔表面上に分散される触媒は、複数の金属粒子を備える。複数の多孔質領域は、ナノ多孔性(すなわち、平均孔径が2nm未満)、メソ多孔性(すなわち、平均孔径が2nm〜50nm)、及び/または、マクロ多孔性(すなわち、平均孔径が50nmを超える)である。

0090

陽極支持体は、例えば、選択された孔径、深さ、及び、互いに対する距離を有する孔配列を含む無作為な及び規則正しい孔配列など、任意の数の孔及び孔径を有してもよい。本開示で有用な陽極支持体は、任意の数の想定し得る多孔率及び/またはそれに関連付けられる空隙を有することができる。

0091

陽極は、カーボン担持層、随意的には微孔層、及び、随意的には触媒層を備えることができる。触媒層をカーボン担持層上にコーティングすることができる。微孔層をカーボン担持層上にコーティングすることができ、また、触媒層を微孔層上にコーティングすることができる。また、触媒層を固体電解質膜上またはプロトン伝導膜上にコーティングすることもできる。

0092

本開示は、陰極と、陽極と、陰極と陽極との間に配置される固体電解質膜とを備える膜電極アセンブリ(MEA)を提供する。陰極は支持体を備えるとともに、陰極には触媒が分散され、触媒は少なくとも1つの貴金属を備える。陽極は、支持体と、カーボン粉末、又は、カーボン粉末と共にあるいはカーボン粉末上に分散される触媒とを備え、触媒は、少なくとも1つの貴金属又はカーボン粉末を備える。陰極に分散される触媒及び陽極に分散される触媒は、同じでありあるいは異なっているとともに、ハロゲンイオン又はハロゲンイオンの混合物の存在下で、再生型燃料電池、例えば水素/臭素再生型燃料電池における充電反応及び放電反応を触媒することができる。

0093

MEAにおいて、陰極に分散される触媒及び陽極に分散される触媒は、水素酸化還元反応及びハロゲン/ハロゲン化物酸化還元反応を触媒することもできる。また、MEAにおいて、陰極に分散される触媒及び陽極に分散される触媒は、ハロゲンイオン又はハロゲンイオンの混合物の存在下で、再生型燃料電池における充電反応及び放電反応を触媒することができる。

0094

MEAにおいて、好ましい固体電解質膜は、本質的に30nmよりも小さい孔径を伴う孔を有するプロトン伝導膜である。固体プロトン伝導膜は、(i)良好な酸吸収能力を有する体積で5%〜60%の非導電性の本質的にナノサイズ粒子を備える無機粉末と、(ii)酸、酸素、及び、前記燃料に化学的に適合する体積で5%〜50%の高分子結合剤と、(iii)体積で10〜90%の酸または酸性水溶液とを備える。

0095

本開示で有用な燃料電池において役立つ固体プロトン伝導膜は、その全体が参照することにより本願に組み入れられる米国特許第6,447,943号及び第6,492,047号に記載されている。これらの膜で使用される高分子結合剤は、ポリ(ビニリデンフルオライド)、ポリ(ビニリデンフルオライド)ヘキサフルオロプロピレン、ポリ(テトラフルオロエチレン)、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリ(スルホンアミド)、ポリ(アクリルアミド)、ポリ(塩化ビニル)、アクリロニトリル、ポリ(フッ化ビニル)、Kel F(商標)、及び、これらの任意の組み合わせから成るグループから選択される。

0096

固体プロトン伝導膜を形成するために使用される無機ナノサイズ粉末は、SiO2、ZrO2、B2O3、TiO2、Al2O3や、Ti、Al、B、Zrの水酸化物及びオキシ水酸化物、及び、これらの任意の組み合わせから成るグループから選択される。

0097

本開示で有用な燃料電池において役立つプロトン伝導膜は、酸または酸性水溶液も備える。酸が遊離形態で存在しない、例えば参照することによりその全体が本願に組み入れられる米国特許第5,599,638号に記載される固体電解質膜とは対照的に、ここに記載される固体電解質膜は、燃料電池で使用されると、膜の孔内に捕捉される遊離酸分子を含む。あるいは、固体電解質膜は、無機粉末に結合される酸性分子を含んでもよい。これらの孔の典型的な直径は、本質的に30nm未満であり、好ましくは20nm未満であり、より好ましくは3nm未満である。

0098

電池ハードウェアと両方の電極の触媒とに適合する多種多様低蒸気圧酸を使用して特定の用途に適合させることができる。例えば、酸の以下のリストが与えられる。すなわち、ポリフルオロオレフィンスルホン酸ペルフルオロオレフィンスルホン酸ポリフルオロアリールスルホン酸、例えばポリフルオロベンゼンスルホン酸、ポリフルオロトルエンスルホン酸、または、ポリフルオロスチレンスルホン酸ペルフルオロアリールスルホン酸、例えばペルフルオロベンゼンスルホン酸、ペルフルオロトルエンスルホン酸、または、ペルフルオロスチレンスルホン酸、最大で50%の水素原子またはフッ素原子塩素原子置換された同様の酸、CF3(CF2)nSO3H、HO3S(CF2CH2)nSO3H、CF23(CF2CH2)nSO3H、HO3S(CF2)nSO3H(nは1〜9の値を有する整数)、ナフィオン(商標)イオノマー、HCl、HBr、リン酸、スルホン酸、及び、これらの混合物である。

0099

あるいは、固体電解質膜は、本質的に50nm未満、好ましくは3nm未満、より好ましくは1.5nm未満である典型的な直径サイズを有する孔を備えるプロトン伝導膜(PCM)である。

0100

本開示に係る更なる膜は、その全体が参照することにより本願に組み入れられる米国特許第6,811,911号に記載されるプロトン伝導マトリックスから形成されるフィルムである。イオン伝導性マトリックスは、(i)良好な水成電解質吸収能力を有する体積で5%〜60%の無機粉末と、(ii)水成電解質と化学的に適合する体積で5%〜50%の高分子結合剤と、(iii)体積で10〜90%の水成電解質とを備え、無機粉末は、ほぼサブミクロンの粒子、好ましくはサイズが約5〜約150nmの粒子を備える。本開示のマトリックスは、随意的に、マトリックス中の全ての成分と化学的に適合する約0.1%〜約25%の不揮発性液体潤滑剤を備えてもよい。

0101

本開示の好ましい実施形態によれば、無機粉末は、それが少なくとも10m2/gの表面積を有するとともに水成電解質にとって良好な吸収能力を持つという点において特徴付けられる。

0102

本開示のPCMは、良好な機械的特性を有するプラスチックフィルムの一般的な外観を有する。PCMは、一般的には、実質的な破壊を生じることなく約180°まで曲げることができ、また、約10〜約1000ミクロン以上の範囲の厚さで調製することができる。PCMは、その安定性及び良好なイオン伝導率に起因して、ゼロ未満〜約150℃の広い温度範囲で使用できる。

0103

マトリックスが膜の調製を成す本開示の好ましい実施形態によれば、マトリックスに含まれる無機粉末は、好ましくは150nm未満の粒径を有する非常に細かい非導電性粉末である。この実施形態によれば、その内部に水成電解質が吸収されるPCM孔は非常に小さく、それらの孔の特徴的寸法は本質的に50nm未満である。

0104

使用される酸または水成電解質のための膜の吸収能力または保持能力は幾つかのパラメータによって決まり、そのようなパラメータの中には、無機粉末の組成及びタイプ、高分子結合剤、及び、溶解された酸または電解質のタイプがある。これらのパラメータの組み合わせは、生成物をそれぞれの用途ごとに合わせるために最適化されなければならない。そのような最適化を行なう間、無機粉末の含有量が最も高いと機械的な特性が低下するという事実について検討がなされなければならない。マトリックスの無機粉末含有量が増大すると、マトリックスの電解質保持特性が向上するが、同時に、マトリックスの機械的強度が低下する。一方、マトリックスの高分子結合剤が増加すると、マトリックスの強度が高まるが、マトリックスの湿潤性が低下し、したがって、伝導性の低いマトリックスとなる。

0105

本開示の更なる他の実施形態によれば、マトリックス湿潤性の向上、結果として、電解質保持の向上は、Al、Zr、B、Tiなどの多原子金属塩を膜に加えることによって達成される。

0106

本開示の他の実施形態によれば、マトリックス湿潤性の向上、結果として、電解質保持の向上は、膜の生成前に酸または塩基を用いて無機粉末を前処理することによって達成される。

0107

また、本開示は、プロトン伝導膜(PCM)を生成するためのプロセスにも関連し、該プロセスは、(i)良好な酸吸収能力を有する体積で5%〜60%の非導電性の本質的にナノサイズ粒子を備える無機粉末と、(ii)酸、酸化剤、及び、燃料に化学的に適合する体積で5%〜50%の高分子結合剤と、(iii)体積で10〜90%の酸または酸性水溶液とを混合させるステップであって、混合が様々な速度段階で行なわれ、それにより、プロトン伝導性混合物が生成されるステップと、ロール紙上、不織マトリックス上、または、任意の他の塗布可能な材料上に常温でプロトン伝導性混合物を連続的に成形するステップと、成形されたプロトン伝導性混合物を100℃を超える温度で約5〜60分間にわたって乾燥させ、それにより、乾燥フィルムを形成するステップと、複数の乾燥フィルムを加圧下で互いに積層した後、乾燥フィルムの孔から孔形成剤を抽出し、それにより、30ナノメートル未満の平均孔径を有するプロトン伝導膜を形成するステップとを備える。

0108

本開示のPCMは、良好な酸吸着能力を有するナノサイズのセラミック粉末と、高分子結合剤と、ナノサイズ孔内に吸収される酸とを備える。このPCMは、再生型燃料電池(RFC)用途において特に有用である。

0109

PCMの主な構成要素は、高分子結合剤、無機ナノサイズ粉末、及び、酸性溶液または酸である。PCM孔の典型的な直径は、約1.5〜30nm、好ましくは3nmである。孔は遊離酸性分子で満たされ、これは、酸性電解質を使用するエネルギ貯蔵システムの用途(例えばRFC用途)における主な利点である。

0110

試薬(すなわち、粉末及び溶媒)は、溶液の品質を向上させて成形フィルムのより良い機械的特性及び物理的特性をもたらす添加剤と混合される。その後、溶液が機械的な塗工機を使用して流し込まれ、これは、より効率的なプロセスであるとともに、より均一なプロセスである。

0111

乾燥フィルムのうちの少なくとも2〜6個、好ましくは4個が互いに積層されるのが好ましい。混合ステップの様々な速度段階は、1〜5時間にわたって約100〜500rpmの混合速度で常温において混合すること、10〜20時間にわたって約400〜700rpmの混合速度で約30〜50℃の範囲の温度において混合すること、10〜20時間にわたって約100〜400rpmの混合速度で常温において混合すること、5〜30分間にわたって約30〜50℃の範囲の温度で脱気することを含む。プロトン伝導性混合物を連続的に成形するステップは、溶液を塗布するための塗工機を使用して、ロール紙、不織マトリックス、あるいは、キャリア担持体圧延するための同様のロール上にわたって行なわれる。

0112

キャリア担持体はシリコン処理された紙であり、また、キャリア担持体の圧延速度はプロトン伝導性混合物の比重にしたがって設定される。

0113

乾燥フィルムは、約40〜60ミクロン、より好ましくは約50〜55ミクロンの厚さを有する。

0114

乾燥フィルムを積層するステップは、約5〜20kg/cm2の範囲の圧力で約130〜150℃の範囲の温度において約3〜10分間にわたって行なわれるのが好ましい。

0115

プロセスは、混合前に少なくとも1つのレオロジー制御剤を加えるステップを更に備える。レオロジー制御剤は、SPAN80(一般的な化学的記述では、ソルビタンモノオレエート、C24H44O6)及びZonyl(登録商標)FSN(一般的な化学的記述では、(C2H4O)x(CF2)yC2H5FO、非イオン性フルオロ界面活性剤)から成るグループから少なくとも選択される。

0116

抽出ステップは、(a)孔形成剤をプロトン伝導膜の孔から除去するのに十分な時間にわたって孔形成剤を伴うプロトン伝導膜をエーテルエタノール混合物中に浸漬するステップと、(b)任意の残存する孔形成剤及び他の溶媒を除去するためにステップ(a)からのプロトン伝導膜をエタノール中に浸漬するステップと、(c)孔からエタノールを除去するためにプロトン伝導膜を水中に浸漬するステップとを備える。

0117

エーテル/エタノール混合物は約1:9〜3:7の比率を有する。浸漬ステップ(a)は約1〜5時間にわたって行なわれる。浸漬ステップ(b)は約1〜5時間にわたって行なわれる。

0118

ポリフルオロアリールスルホン酸は、ポリフルオロベンゼンスルホン酸、ポリフルオロトルエンスルホン酸、及び、ポリフルオロスチレンスルホン酸から成るグループから少なくとも選択されるものである。ペルフルオロアリールスルホン酸は、ペルフルオロベンゼンスルホン酸、ペルフルオロトルエンスルホン酸、及び、ペルフルオロスチレンスルホン酸から成るグループから少なくとも選択されるものである。

0119

プロセスは、DBP(すなわち、フタル酸ジブチル)、フタル酸ジエチルフタル酸ジメチルプロピレンカーボネートエチレンカーボネートなど、あるいは、これらの任意の組み合わせから成るグループから選択される孔形成剤を更に備える。

0120

プロセスは、酸または酸性水溶液を回収するステップを更に備える。

0121

本開示で有用な燃料電池において使用されるPCMsは、良好なイオン伝導率を有しており、重金属不純物によって影響されず、100℃よりも高いあるいは0℃よりも低い温度であっても使用できる。

0122

本開示で有用なMEAsで使用されるナノポーラスプロトン伝導膜(NP−PCM)は、多孔質電極が溢れるのを防止する水管理を可能にする。これにより、そのような電極が、本開示で有用な燃料電池で用いるのに有利になる。

0123

MEAにおいて、陰極に分散される触媒は、水素酸化還元反応−HERs及びHORsを触媒することができる。また、陰極に分散される触媒は、ハロゲンイオン又はハロゲンイオンの混合物の存在下で、HERs及びHORsを触媒することができる。

0124

本開示で有用なMEAにおける陰極において、触媒は、例えば、Ir、Ru、Pd、Pt、Mo、Re、Cr、Ta、Ni、Co、Fe及びこれらの混合物を含むことができる。一実施形態において、触媒組成としては、例えば、(PtRe)/M、(PdRe)/M、及び、(PtM)/Irが挙げられ、ここで、Mは貴金属または遷移金属である。好ましくは、触媒としては、PtRe、PdRe、PtIr、PdIr、PtCr、PtRu、Pt/Ir/Ru、PtReCo、PtReMo、Ir/Ru、(PtRe)/Ir、(PtRu)/Ir、(PtReMo)/Ir、及び、(PtReCo)/Irが挙げられる。本開示で有用な触媒は、少なくとも1つの貴金属がカーボン粉末上またはセラミック粉末上に担持される触媒を含む。

0125

本開示で有用なMEAにおける陰極において、支持体は、細孔表面を画定する複数の多孔質領域を備える。細孔表面には触媒が分散され、この場合、触媒が複数の多孔質領域の全体にわたって非連続的に分散されるようになっている。細孔表面上に分散される触媒は、複数の金属粒子を備える。複数の多孔質領域は、ナノ多孔性(すなわち、平均孔径が2nm未満)、メソ多孔性(すなわち、平均孔径が2nm〜50nm)、及び/または、マクロ多孔性(すなわち、平均孔径が50nmを超える)である。

0126

陰極支持体は、例えば、選択された孔径、深さ、及び、互いに対する距離を有する孔配列を含む無作為な及び規則正しい孔配列など、任意の数の孔及び孔径を有してもよい。本開示で有用な陰極支持体は、任意の数の想定し得る多孔率及び/またはそれに関連付けられる空隙を有することができる。

0127

MEAにおいて、陽極に分散される触媒は、ハロゲン/ハロゲン化物酸化還元反応を触媒することができる。

0128

本開示で有用なMEAにおける陽極において、触媒は、例えば、良質なカーボン粉末、または、カーボン粉末上に堆積されあるいは混合されるIr、Ru、Pd、Pt、Mo、Re及びこれらの合金から成るグループから選択される少なくとも1つの触媒を含むことができる。一実施形態において、触媒組成としては、例えば、(PtRe)/M、(PdRe)/M、及び、(PtM)/Irが挙げられ、ここで、Mは貴金属または遷移金属である。好ましくは、触媒としては、PtRe、PdRe、Pt/Ir、Pd/Ir、Pt/Ru、(PtIr)/Ru、Ir/Ru、(PtRe)/Ir、及び、(PtRu)/Irが挙げられる。本開示で有用な触媒は、少なくとも1つの貴金属がカーボン粉末上またはセラミック粉末上に担持される触媒を含む。

0129

本開示で有用なMEAにおける陽極において、支持体は、細孔表面を画定する複数の多孔質領域を備える。細孔表面には触媒が分散され、この場合、触媒が複数の多孔質領域の全体にわたって非連続的に分散されるようになっている。細孔表面上に分散される触媒は、複数の金属粒子を備える。複数の多孔質領域は、ナノ多孔性(すなわち、平均孔径が2nm未満)、メソ多孔性(すなわち、平均孔径が2nm〜50nm)、及び/または、マクロ多孔性(すなわち、平均孔径が50nmを超える)である。

0130

陽極支持体は、例えば、選択された孔径、深さ、及び、互いに対する距離を有する孔配列を含む無作為なあるいは規則正しい孔配列など、任意の数の孔及び孔径を有してもよい。本開示で有用な陽極支持体は、任意の数の想定し得る多孔率及び/またはそれに関連付けられる空隙を有することができる。

0131

本開示は、ハウジングと、それを陰極側と陽極側とに分配するようにハウジング内に配置される第1の表面及び第2の表面を有する固体電解質膜と、第1の表面を陰極側に接続するために第1の表面に形成される陰極と、第2の表面を陽極側に接続するために第2の表面に形成される陽極とを備える再生型燃料電池を提供する。陰極は支持体を備えるとともに、陰極には触媒が分散される。陰極に分散される触媒は少なくとも1つの貴金属を備える。陽極は支持体を備えるとともに、陽極には触媒が分散される。陽極に分散される触媒は少なくとも1つの貴金属又はカーボン粉末又はその混合物を備える。陰極に分散される触媒及び陽極に分散される触媒は、同じでありあるいは異なっているとともに、ハロゲンイオン又はハロゲンイオンの混合物の存在下で、再生型燃料電池、例えば水素/臭素再生型燃料電池における充電反応及び放電反応を触媒することができる。

0132

再生型燃料電池において、陰極に分散される触媒及び陽極に分散される触媒は、水素酸化還元反応及びハロゲン/ハロゲン化物酸化還元反応を触媒することができる。また、再生型燃料電池において、陰極に分散される触媒及び陽極に分散される触媒は、ハロゲンイオン又はハロゲンイオンの混合物の存在下で、再生型燃料電池における充電反応及び放電反応を触媒することができる。

0133

本開示で有用な再生型燃料電池で使用されるナノポーラスプロトン伝導膜(NP−PCM)は、多孔質電極が溢れるのを防止する水管理を可能にする。これにより、そのような電極が、本開示で有用な燃料電池で用いるのに有利になる。

0134

一般に、所望のレベルの電力を生成するために、単一の電池が燃料電池積層体へと組み合わされる。

0135

本開示は、溶液区画と、ガス区画と、溶液区画とガス区画との間に配置されるMEAとを備える再生型燃料電池を提供する。MEAは、陰極と、陽極と、陰極と陽極との間に配置される固体電解質膜とを備える。陰極はガス区画に面し、陽極は溶液区画に面する。陰極は支持体を備えるとともに、陰極には触媒が分散され、触媒は少なくとも1つの貴金属を備える。陽極は支持体を備えるとともに、陽極には触媒が分散され、触媒は少なくとも1つの貴金属又はカーボン粉末を備える。陰極に分散される触媒及び陽極に分散される触媒は、同じでありあるいは異なっているとともに、ハロゲンイオン又はハロゲンイオンの混合物の存在下で、再生型燃料電池の充電反応及び放電反応を触媒することができる。

0136

水素/臭素(三臭化物)再生型電気化学電池は、ピークシェービング負荷管理、及び、他の新興分散型実用用途などのエネルギ貯蔵用途にうまく適する。再生型水素/臭素電池は、臭化水素を水素と三臭化物とに電解する際に電気を消費するとともに幾らかの臭素反応物質を貯蔵化学エネルギとして消費することよって電気エネルギ貯蔵を容易にする。水素及び三臭化物は、その後、電池内で電気化学的に反応され、電気エネルギが生成される。そのため、電池は、反応物質を生成して電気を消費する電解電池としてあるいは反応物質を消費して電気を生成する燃料電池としてそれが効率的に動作できるという点において再生型(可逆的)である。電池は、電気と化学エネルギとを交換する。

0137

水素/三臭化物再生型電気化学電池は幾つかの利点を与え、例えば、水素電極及び臭素電極は完全に可逆的であり、非常に高い電気間効率を可能にする。化学物質発生及び電気発生の両方のために同じ電極を電解触媒として使用でき、したがって、両方の機能のために同じ電池を使用できる。電池は、充電モード及び放電モードの両方において高い電流密度及び高い電力密度で動作でき、資本コストが低減される。化学物質発生及び電気発生のための反応物質は電池とは別個に貯蔵され、そのため、ピーキング及び負荷平準化(例えば、週に一度のサイクル)の両方において電池の費用効率が高くなり、また、低コスト容量(kWh)が増大する。

0138

水素/三臭化物サイクルのための電気化学反応が充電モード及び放電モードで起こる。充電中、臭化水素が水素及び三臭化物(少量の臭素を伴う)へと電解される。これらの流体は、その後、電気化学電池の外側に別々に貯蔵される。全ての反応物質が電池の外部に貯蔵されるため、電力及びエネルギの貯蔵のための独立したサイズ設定が明確な利点となる。放電中、水素及び三臭化物の溶液が電池へ供給され、該電池で溶液が電気化学的に反応して、電力及び臭化水素が生成される。

0139

充電中(電解中)、高濃度の臭化水素酸が電解されて、三臭化物がプラス電極に形成される。水和プロトンが膜を横切って運ばれ、水素ガスがマイナス電極に形成される。充電モード中に形成される水素及び三臭化物は電池の外部に貯蔵され、また、それらは放電(燃料電池)モード中に電池へフィードバックされ、電気エネルギが生成される。

0140

溶液中で利用できる少量の可溶性遊離臭素及び三臭化物種の量は、水素/三臭化物燃料電池におけるプラス電極の放電容量を定める。多量の三臭化物は、通常、全体の燃料電池容量を最大にするために望ましい。

0141

本開示は、陰極と、陽極と、陰極と陽極との間に配置される固体電解質膜とを備える燃料電池を提供する。陰極は支持体を備えるとともに、陰極には触媒が分散され、触媒は少なくとも1つの貴金属を備える。陽極は支持体を備えるとともに、陽極には触媒が分散される。触媒は、カーボン粉末を備え、又は、カーボン粉末を伴うあるいはカーボン粉末上の少なくとも1つの貴金属を備える。陰極に分散される触媒及び陽極に分散される触媒は、同じでありあるいは異なっているとともに、ハロゲンイオン又はハロゲンイオンの混合物の存在下で、電流を発生させるために燃料と酸化剤との間の反応を触媒できる。

0142

本開示で有用な燃料電池で使用されるナノポーラスプロトン伝導膜(NP−PCM)は、多孔質電極が溢れるのを防止する水管理を可能にする。これにより、そのような電極が、本開示で有用な燃料電池で用いるのに有利になる。

0143

本開示で有用な燃料電池で役立つ燃料は、従来の材料であり、例えば、水素及びアルコールを含む。本開示で有用な燃料電池で役立つ酸化剤は、従来の材料であり、例えば、酸素、臭素、塩素、及び、二酸化塩素を含む。

0144

本開示の様々な改変及び変形が当業者に明らかであり、また、そのような改変及び変形がこの出願の範囲内及び特許請求の範囲の思想及び範囲内に含まれることは言うまでもない。

0145

(実施例1)
(腐食性蒸気排除のための反応性触媒でコーティングされた疎水性シリカビーズの生成)
水分除去のために、0.11m2/gの小さい表面積を有する30gの直径1/8インチシリカビーズが100℃で1時間にわたって炉内に配置された。結果として生じる生成物がビーカ内に配置された。水及び60w%ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)の16.5ml体積1:1溶液が、それが完全に均質化されるまで混合された。結果として生じる溶液は、初期湿潤法によって乾燥シリカを湿らせるために使用された。その後、生成物は、液体除去及びPTFE硬化のために350℃で15分間にわたって炉内に配置された。最終的なPTFE重量付加が19%であると測定された。その後、疎水性シリカビーズは、公知の比率のイソプロピルアルコールテトラブチル水酸化アンモニウム、ペルフルオロイオン性ポリマー、及び、酸化触媒から生成される触媒インクを用いて初期湿潤された。触媒重量パーセントは、全シリカ重量の0.5%であると計算された。仕上がった生成物は、140℃で1時間にわたって炉内で硬化された。

0146

(実施例2)
(燃料電池積層体の出口での臭素(Br2)と余剰水素(H2)との間の反応)
反応は以下のように表わされる。
H2+Br2=2HBrΔHf=−36.29kJ/mol
この反応は、担持ビーズの表面上に埋め込まれる触媒の存在下で行なわれる。発熱反応で形成されるHBrは、液滴又は蒸気の形状で残存水素流によって反応器から除去される。

0147

(実施例3)
水素リッチ臭素蒸気からの臭素の除去)
図5を参照すると、シリンダ10から供給される乾燥水素が、流量計15に通されて、周囲温度から45℃まで変化した温度を有する臭素蒸気リッチチューブ装置20内へと送り込まれた。その後、水素リッチ臭素蒸気が、公知の量の触媒が疎水性シリカビーズ上に担持されてなる他のガラスチューブ25へ送り込まれた。反応された水素は、その後、水シリンダ30内で気泡をなした。触媒を通過するガスの滞留時間は1秒であった。反応チューブ内に入る前のガス流中臭素含有量は10,000ppmwtであった。出口流臭素含有量も検査されて4ppmwt未満であると測定された(4ppmwtは測定装置の下限である)。実験は3か月にわたって続いた。実験中、2倍を超える全臭素重量が触媒によって処理された。これは、臭素が吸着されずにむしろ触媒で反応されたという表れである。

0148

(実施例4)
(水素リッチ臭素蒸気からの臭素の除去)
実際の燃料電池の水素出口流での臭素含有量は、1000ppmwt未満であると測定された。水素清浄器が出口流に配置された後、臭素残留物は検出されなかった。

0149

(実施例5)
(臭素蒸気と水素との間の気相反応
図6を参照すると、臭素蒸気と水素ガスとの間の気相反応が検査された。乾燥水素入口10が、臭素溶液15で満たされる真空チャンバ内へと延びる。チューブは、カーボン布20に埋め込まれる反応触媒を含むトップカバーによって覆われた。触媒サンプル気相に踏みとどまり続けた。チャンバがバルブ25によってシールされ、また、圧力がインジケータ30によって測定された。圧力は80mmHgまで徐々に減少した。同様の検査では、同じ機器が使用されたが、このときは触媒を伴わなかった。結果は、圧力減少がないことを示した。2組の実験における圧力測定の結果は、水素ガスと臭素蒸気とが触媒の存在下で反応することを示している。圧力は、最初の検査では、水素が触媒を介して完全に反応した(消費された)ときだけ減少を停止した。

実施例

0150

我々は我々の開示に係る幾つかの実施形態を図示して説明してきたが、これらの実施形態が当業者に明らかな多くの変更を受け入れる余地があることは明確に理解されるべきである。したがって、我々は、図示して説明した内容に限定されるのを望んではおらず、添付の特許請求の範囲内に入る変更及び改変の全てを示すことを意図するものである。

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