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技術 含浸型陰極構体

出願人 株式会社東芝キヤノン電子管デバイス株式会社
発明者 原昭人
出願日 2013年4月10日 (7年2ヶ月経過) 出願番号 2013-081818
公開日 2014年10月27日 (5年8ヶ月経過) 公開番号 2014-203799
状態 未査定
技術分野 固体熱電子陰極
主要キーワード 支持外筒 マイクロ波電子管 反射筒 ジャイロトロン 溶接面積 メガワット 巻回軸 発熱部分
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2014年10月27日)のものです。
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図面 (6)

課題

含浸型陰極構体ヒータ支持体との接合強度をさらに高める

解決手段

含浸型陰極構体1は、陰極基体10と支持外筒24と支持内筒26と突出部30とヒータ40とを備える。陰極基体10は、電子放射物質含浸された電子放出面12を持つ。支持外筒24は、陰極基体10の電子放出面12の裏面14から延びている。支持内筒26は、支持外筒24と同軸に延びて支持外筒24との間に環状の収納空間22を形成する。突出部30は、支持内筒26から支持外筒24に向かって突出し、支持内筒26の軸方向に貫通する貫通孔が形成されている。ヒータ40は、線状であり、収納空間22に収納されていて、一方の端部が突出部30の貫通孔31を貫通して固定されている。

概要

背景

現在、核融合粒子加速器などに用いられるクライストロンなどのマイクロ波電子管は、その出力がメガワット級に至り、ますます高出力化が望まれている。そのため、このような高出力のマイクロ波電子管には、酸化物陰極替え含浸型陰極を用いた電子銃が使用されている。

クライストロンの電子銃に用いられる陰極構体である含浸型陰極構体は、陰極基体支持体ヒータ、埋め込み材などを有している。陰極基体は、多孔質タングステン(W)からなり、ディスク状に成型されている。陰極基体には、曲面状に凹陥した電子放射面が形成されている。陰極基体の空孔には、電子放射物質含浸されている。

支持体は、陰極基体を支持することに加えて、内部に形成された収納空間にヒータおよび埋め込み材を収納する役割を果たす。支持体は、モリブデン(Mo)からなる支持外筒および支持内筒を有している。支持内筒は、支持外筒との間に環状の収納空間が形成されるように支持外筒の筒内に支持外筒と同軸(同心状)に配置されている。

陰極基体は、ルテニウム−モリブデン(Ru−Mo)合金を用いて、支持外筒および支持内筒の一端にろう付けされている。ヒータは、埋め込み材を介して、陰極基体を加熱する役割を果たす。ヒータは、コイル状に巻回されたタングステン(W)線であり、収納空間に収納されている。ヒータの一端は、支持内筒の外壁接合されていて、ヒータと陰極基体とは、同電位となっている。

埋め込み材は、ヒータからの熱を陰極基体に伝えることに加えて、収納空間に収納されたヒータを保持する役割を果たす。埋め込み材は、アルミナ焼結体であって、ヒータが収納された収納空間に隙間なく充填されている。

概要

含浸型陰極構体のヒータと支持体との接合強度をさらに高める含浸型陰極構体1は、陰極基体10と支持外筒24と支持内筒26と突出部30とヒータ40とを備える。陰極基体10は、電子放射物質が含浸された電子放出面12を持つ。支持外筒24は、陰極基体10の電子放出面12の裏面14から延びている。支持内筒26は、支持外筒24と同軸に延びて支持外筒24との間に環状の収納空間22を形成する。突出部30は、支持内筒26から支持外筒24に向かって突出し、支持内筒26の軸方向に貫通する貫通孔が形成されている。ヒータ40は、線状であり、収納空間22に収納されていて、一方の端部が突出部30の貫通孔31を貫通して固定されている。

目的

現在、核融合や粒子加速器などに用いられるクライストロンなどのマイクロ波電子管は、その出力がメガワット級に至り、ますます高出力化が望まれている

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
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請求項1

電子放射物質含浸された電子放出面を持つ陰極基体と、前記陰極基体の前記電子放出面の裏面から延びる支持外筒と、前記裏面から前記支持外筒と同軸に延びて前記支持外筒との間に環状の収納空間を形成する支持内筒と、前記支持外筒および前記支持内筒のいずれか一方から他方に向かって突出し前記支持外筒および前記支持内筒の軸方向に貫通する貫通孔が形成された固定部と、前記収納空間に収納されて一方の端部が前記貫通孔を貫通して前記固定部に固定された線状のヒータと、を具備することを特徴とする含浸型陰極構体

請求項2

前記固定部は前記支持外筒および前記支持内筒のいずれか一方から前記収納空間に向かって突出した突出部であることを特徴とする請求項1に記載の含浸型陰極構体。

請求項3

前記固定部は前記支持外筒の内側面および前記支持内筒の外側面のいずれかに固定されたリングであることを特徴とする請求項1に記載の含浸型陰極構体。

請求項4

前記リングは前記貫通孔が形成された部分で切欠きによって周方向に分離されていることを特徴とする請求項3に記載の含浸型陰極構体。

請求項5

前記固定部と前記ヒータの一方の端部とは白金により接合されていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の含浸型陰極構体。

技術分野

0001

実施形態は、概して、クライストロンジャイロトロンなどのマイクロ波電子管電子銃に用いられる含浸型陰極構体に関する。

背景技術

0002

現在、核融合粒子加速器などに用いられるクライストロンなどのマイクロ波電子管は、その出力がメガワット級に至り、ますます高出力化が望まれている。そのため、このような高出力のマイクロ波電子管には、酸化物陰極替え含浸型陰極を用いた電子銃が使用されている。

0003

クライストロンの電子銃に用いられる陰極構体である含浸型陰極構体は、陰極基体支持体ヒータ、埋め込み材などを有している。陰極基体は、多孔質タングステン(W)からなり、ディスク状に成型されている。陰極基体には、曲面状に凹陥した電子放射面が形成されている。陰極基体の空孔には、電子放射物質含浸されている。

0004

支持体は、陰極基体を支持することに加えて、内部に形成された収納空間にヒータおよび埋め込み材を収納する役割を果たす。支持体は、モリブデン(Mo)からなる支持外筒および支持内筒を有している。支持内筒は、支持外筒との間に環状の収納空間が形成されるように支持外筒の筒内に支持外筒と同軸(同心状)に配置されている。

0005

陰極基体は、ルテニウム−モリブデン(Ru−Mo)合金を用いて、支持外筒および支持内筒の一端にろう付けされている。ヒータは、埋め込み材を介して、陰極基体を加熱する役割を果たす。ヒータは、コイル状に巻回されたタングステン(W)線であり、収納空間に収納されている。ヒータの一端は、支持内筒の外壁接合されていて、ヒータと陰極基体とは、同電位となっている。

0006

埋め込み材は、ヒータからの熱を陰極基体に伝えることに加えて、収納空間に収納されたヒータを保持する役割を果たす。埋め込み材は、アルミナ焼結体であって、ヒータが収納された収納空間に隙間なく充填されている。

先行技術

0007

特開2001−256883号公報
特公平7−66747号公報
特開2011−129384号公報

発明が解決しようとする課題

0008

含浸型陰極構体において、支持体と埋め込み材とは、熱膨張率が異なる。このため、ヒータの加熱によって、支持体と埋め込み材との間に熱膨張差が生じて、ヒータの一端と支持内筒の外壁との接合部分には応力が加わる。

0009

ヒータを十分な精度で収納空間内の所定の位置に配置することは困難であり、ヒータの一端と支持内筒の外壁との接触面積が小さくなってしまうと、接合強度を確保できない。十分な接合強度を確保できない場合、ヒータのオンオフの繰返しにより、ヒータと支持内筒との接合が外れてしまうことがある。

0010

ヒータと支持内筒との接合強度を確保するために、支持内筒の外壁に凹部を形成して、この凹部にヒータの一端を溶接する方法が提案されている。また、支持内筒の端面に突出部を形成して、この突出部にヒータの一端を溶接する方法が提案されている。

0011

しかし、熱容量の大きい支持内筒の凹部もしくは支持内筒の端部突出部とヒータの一端との隙間が大きくなると溶接面積が小さくなり、接合部の強度が低下してしまうおそれがある。

0012

そこで、実施形態は、含浸型陰極構体のヒータと支持体との接合強度をさらに高めることを目的とする。

課題を解決するための手段

0013

上述の目的を達成するため、実施形態による含浸型陰極構体は、電子放射物質が含浸された電子放出面を持つ陰極基体と、前記陰極基体の前記電子放出面の裏面から延びる支持外筒と、前記裏面から前記支持外筒と同軸に延びて前記支持外筒との間に環状の収納空間を形成する支持内筒と、前記支持外筒および前記支持内筒のいずれか一方から他方に向かって突出し前記支持外筒および前記支持内筒の軸方向に貫通する貫通孔が形成された固定部と、前記収納空間に収納されて一方の端部が前記貫通孔を貫通して前記固定部に固定された線状のヒータと、を具備することを特徴とする。

図面の簡単な説明

0014

第1実施形態による含浸型陰極構体の一部を断面で示す側面図である。
第1実施形態による含浸型陰極構体のヒータと支持内筒との嵌合部付近を拡大した斜視図である。
第2実施形態による含浸型陰極構体の部分縦断面図である。
第2実施形態の含浸型陰極構体の突出部付近を拡大した斜視図である。
第2実施形態の変形例におけるリングの斜視図である。

実施例

0015

以下、いくつかの実施形態による含浸型陰極構体を、図面を参照して説明する。なお、同一または類似の構成には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。

0016

[第1実施形態]
図1は、第1実施形態による含浸型陰極構体の一部を断面で示す側面図である。

0017

本実施形態による含浸型陰極構体1は、クライストロンの電子銃に用いられる陰極構体である。含浸型陰極構体1は、陰極基体10と支持体20とヒータ40と埋め込み材50と反射板60,62と反射筒66とを有している。陰極基体10は、たとえば空孔率15〜20%の多孔質のタングステン(W)からなる。陰極基体10は、たとえば直径が70mmのディスク状に成型されている。陰極基体10には、所定の曲率で曲面状に凹陥した電子放射面12が形成されている。陰極基体10の空孔には、たとえば酸化バリウム(BaO)、酸化カルシウム(CaO)、および、酸化アルミニウム(Al2O3)からなる電子放射物質が含浸されている。

0018

電子放射面12は、加工時に陰極基体10の空孔の目潰れが生じやすい。この目潰れにより電子放射物質が空孔に十分に含浸されないことがある。これを防ぐために、電子放射面12の加工前に、陰極基体10の空孔にプラスチックを含浸させて、電子放射面12の加工後に、そのプラスチックを飛散させることが好ましい。たとえば陰極基体10を水素雰囲気下または真空下で加熱することにより、陰極基体10に含浸されているプラスチックは飛散する。このようにしてプラスチックを飛散させた後、陰極基体10の空孔に電子放射物質を含浸させるとよい。

0019

支持体20は、支持外筒24と支持内筒26とを有している。支持外筒24および支持内筒26は、それぞれモリブデン(Mo)からなり、円筒状に成型されている。支持内筒26は、支持外筒24との間に環状の収納空間22が形成されるように支持外筒24の筒内に支持外筒24と同軸(同心状)に配置されている。支持内筒26は、たとえば直径20mm、軸方向の長さ20mm、肉厚2mmに成型されている。支持体20は、陰極基体10を支持する。また、支持体20の支持外筒24と支持内筒26との間に形成された収納空間22には、ヒータ40および埋め込み材50が収納される。

0020

陰極基体10は、収納空間22の一方の端部を塞ぐように配置されていて、支持外筒24および支持内筒26の同じ側の端部に接合されている。詳しくは、支持外筒24および支持内筒26の一方の端部と、陰極基体10の裏面14とは、たとえば、ルテニウム−モリブデン(Ru−Mo)合金を用いてろう付けされている。ここで、陰極基体10の裏面14とは、電子放射面12の反対側の面のことである。

0021

ヒータ40は、線状に形成されたフィラメントであり、たとえば直径1.5mmのタングステン(W)線である。ヒータ40の中間部分(発熱部分)42は、コイル状に巻回されて、支持外筒24と支持内筒26との間に形成された収納空間22に収納されている。ヒータ40の巻回軸は、たとえば支持体20の周方向に延びている。

0022

埋め込み材50は、たとえばアルミナの焼結体であって、ヒータ40の発熱部分である中間部42が収納された収納空間22に隙間なく充填されている。ヒータ40は、埋め込み材50を介して、陰極基体10を加熱する役割を果たす。埋め込み材50は、ヒータ40からの熱を陰極基体10に伝えることに加えて、収納空間22に収納されたヒータ40を保持する役割を果たす。

0023

ヒータ40の一方の端部44は、支持内筒26に電気的に接続されている。そのため、ヒータ40、支持体20、および、陰極基体10は、同電位となっている。

0024

ヒータ40の他方の端部46は、支持体20の陰極基体10から離れた端部に設けられたアルミナ管48を挿通して含浸型陰極構体1の外部に延びて、図示しない電源装置に接続されている。アルミナ管48は、埋め込み材50の表面付近でヒータ40が折損することを防止するため、および、ヒータ40と後述する第1反射板60とを絶縁するために設けられている。

0025

第1反射板60は、モリブデン(Mo)からなる環板体であって、支持外筒24と支持内筒26との間に形成された収納空間22の陰極基体10から離れた開口を塞ぐように配置されている。第1反射板60の外縁部は、支持外筒24の端部にアーク溶接により接合されていて、第1反射板60の内縁部は、アーク溶接により支持内筒26の端部に接合されている。

0026

第2反射板62は、モリブデン(Mo)からなる円板であり、第1反射板60より外側、すなわち陰極基体10から遠い方に配置されて、筒状のスペーサ64を介して、アーク溶接により第1反射板60に接合されている。

0027

反射筒66は、レニウム−モリブデン(Re−Mo)合金からなり、支持外筒24を覆うように、支持外筒24の外周に配置されている。反射筒66の陰極基体10に近い方の端部は、支持外筒24にルテニウム−モリブデン−ニッケル(Ru−Mo−Ni)合金を用いてろう付けされている。反射筒66の陰極基体10から遠い方の端部には、環状のフランジ部材68がRu−Mo−Ni合金を用いてろう付けされて設けられている。含浸型陰極構体1は、このフランジ部材68を介して、図示しない電子銃部に固定される。

0028

第1反射板60、第2反射板62、および、反射筒66は、ヒータ40によって発生した熱の収納空間22から外部への放熱を抑制し、輻射により陰極基体10の加熱効率を高める。

0029

図2は、本実施形態による含浸型陰極構体のヒータと支持内筒との嵌合部付近を拡大した斜視図である。

0030

支持内筒26の陰極基体10から遠い方の端部には、支持内筒26の側面から支持外筒24に向かって突出した突出部30が設けられている。突出部30には、支持内筒26の軸方向に貫通する丸孔31が形成されている。突出部30は、支持内筒26と一体に形成されている。第1反射板60の突出部30に対応する位置には、切欠き61が形成されている。突出部30は、たとえば、突出方向の横断面が一辺2mmの正方形に形成され、丸孔部はφ1.5mmに形成されている。

0031

また、電源装置に接続された端部46とは反対側のヒータ40の端部44は、第1反射板60の内縁部に形成された切欠き61を挿通して、埋め込み材50の外部に延びて、収納空間の外部で突出部30の丸孔部31に挿入し接合されている。本実施形態においては、ヒータ40の端部44と突出部30とは、たとえば、アーク溶接により接合されている。

0032

本実施形態に係る含浸型陰極構体1の製造方法について説明する。含浸型陰極構体1は、たとえば、以下のように製造される。

0033

まず、支持体20を電子放射物質が含浸されていない陰極基体10の裏面に設置して、陰極基体10と支持体20との接合部分にRu−Mo合金を塗布する。同時に、陰極基体10の裏面14にRu−Mo合金を塗布する。塗布後、Ru−Mo合金を溶解させて、陰極基体10と支持体20とを接合し、陰極基体10の裏面14にRu−Mo合金の膜を形成する。このRu−Mo合金の膜は、陰極基体10の電子放射面12から電子放射物質を含浸させる際に、電子放射物質が陰極基体10の裏面14から収納空間22に染み出さないようにするためのものである。

0034

その後、冶具によりヒータ40を支持外筒24と支持内筒26との間に形成された収納空間22の所定位置に保持して、収納空間22に埋め込み材50を充填する。この埋め込み材50の充填は、たとえば、結着剤を含む有機溶剤粉末状のアルミナを加えて撹拌してペースト状にしたものを収納空間22に流し込み、その後、乾燥により有機溶剤を飛散させて、真空中あるいは水素雰囲気下、1800〜1850℃で焼結させて行う。

0035

埋め込み材50の充填後、支持体20に第1反射板60を溶接して、第1反射板60にスペーサ64を介して第2反射板62を溶接する。また、支持体20に反射筒66をろう付けする。さらに、ヒータ40の端部44を突出部30の丸孔部31に挿入して突出し部を溶接する。

0036

最後に、陰極基体10の電子放射面12上に電子放射物質を載せて、電子放射物質を水素雰囲気下、1600〜1700℃で溶融させて陰極基体10に含浸させて、含浸型陰極構体1が完成する。

0037

本実施形態によれば、電源装置に接続された端部46とは反対側のヒータ40の端部44は、埋め込み材50の外部に延びて、収納空間22の外部で支持内筒26に形成された突出部30に接合されている。そのため、この接合部分は、加熱時に支持内筒26と埋め込み材50との間に生じる熱膨張差による応力を受けにくく、ヒータ40のオン・オフを繰り返しても、ヒータ40と支持内筒26との接合が外れにくい。したがって、ヒータ40と支持体20との接合強度を、さらに高めることができ、ヒータ40に電流を安定して供給できる。

0038

また、熱容量の大きい支持内筒の外壁にヒータの一端を接合した従来の含浸型陰極構体に対し、本実施形態においては、熱容量の小さい突出部30にヒータ40の端部44を接合している。そのため、本実施形態においては、従来に比べて、溶接時の加熱量(溶接電流)および加熱時間を少なくすることができ、ヒータ40の脆化を抑制することができる。

0039

さらに、本実施形態によれば、ヒータ40の端部44は、収納空間22の外部で支持内筒26に形成された突出部30の丸孔部31に接合されている。そのため、ヒータ40と支持体20との接合作業が容易となり、さらに接触不良を少なくすることができる。

0040

[第2実施形態]
本発明に係る含浸型陰極構体の第2の実施形態について、図3および図4を用いて説明する。

0041

図3は、第2実施形態による含浸型陰極構体の部分縦断面図である。図4は、本実施形態の含浸型陰極構体の突出部付近を拡大した斜視図である。

0042

本実施形態による含浸型陰極構体2は、ジャイロトロンの電子銃に用いられる陰極構体である。含浸型陰極構体2は、陰極基体10と支持体20とヒータ40と埋め込み材50と反射板60と反射筒66とを有している。

0043

支持体20は、支持外筒24と支持内筒26と閉塞板28とを有している。支持内筒26は、支持外筒24との間に環状の収納空間22が形成されるように支持外筒24の筒内に支持外筒24と同軸的(同心状)に配置されている。閉塞板28は、支持体20の一方の開口端、すなわち支持外筒24および支持内筒26の同じ側の端部を塞ぐように配置されている。支持外筒24、支持内筒26、および、閉塞板28は、一体に成型されている。

0044

陰極基体10は、たとえば内径70mmで外径90mmのリング状に成型されている。陰極基体10は、支持外筒24の外周に形成されたフランジ部25にろう付けされている。

0045

支持体20の支持外筒24と支持内筒26との間に形成された収納空間22には、第1実施形態と同様に、ヒータ40が収納されて、埋め込み材50が充填されている。

0046

支持内筒26の端部には、支持内筒26の側面にリング32が取り付けられ、このリング32は支持内筒26の軸方向に貫通する丸孔部31が形成されている。また、ヒータ40の端部44は、第1反射板60の内縁部に形成された切り欠き61を挿通して、埋め込み材50の外部に延びて、収納空間22の外部でリング32の丸孔部31に接合されている。

0047

本実施形態においては、ヒータ40の端部44の先端面とリング32の先端面とは、およそ同一平面を形成している。そして、ヒータ40の端部44の先端面、および、リング32の丸孔部31の先端面に、たとえば、長さ3mm、幅1mm、厚さ50μmの白金リボン33を20枚重ねて載置して、この白金リボン33を溶解させて、ヒータ40の端部44とリング32の丸孔部31およびリング32と支持内筒26とを電気的に接続している。

0048

本実施形態によっても、第1実施形態と同等の効果を得ることができる。

0049

図5は、本実施形態の変形例におけるリングの斜視図である。

0050

この変形例において、支持内筒26に取り付けるリング32は、丸孔部31に切欠きが形成されたものである。この切欠きによってリング32は、周方向に分離されている。丸孔部31の内径をヒータ40の端部44よりも若干小さめに形成しておくと、リング32のばね力によってヒータ40の端部44を支持することができる。

0051

[他の実施形態]
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。

0052

たとえば、クライストロン用の含浸型陰極構体1に係る第1実施形態では、ヒータ40の端部44と突出部30の丸孔部31とは、アーク溶接によって接合されているが、第2実施形態で説明したように、白金リボン33を溶解させることによって接合されていてもよい。また、ジャイロトロン用の含浸型陰極構体2に係る第2実施形態では、ヒータ40の端部44とリング32の丸孔部31およびリング32と支持内筒26とは、白金リボン33を溶解させることによって接合されているが、第1の実施形態で説明したように、アーク溶接によって接合されていてもよい。

0053

第1実施形態における丸孔部31を有する突出部30は、支持内筒26と一体に成型されている必要はなく、支持内筒26の一端面に、たとえば、ろう付けにより接合されていてもよい。また、ヒータ40の端部44と突出部30の丸孔部31およびリング32と支持内筒26とは、たとえば、ろう付けにより接合されていても良い。

0054

第1実施形態および第2実施形態で説明したヒータ40の端部44の接合は、支持内筒26で行っているが、支持外筒24で行っても同様の効果が得られる。

0055

1…含浸型陰極構体、2…含浸型陰極構体、10…陰極基体、12…電子放射面、14…裏面、20…支持体、22…収納空間、24…支持外筒、25…フランジ部、26…支持内筒、28…閉塞板、30…突出部、31…丸孔部、32…リング、33…白金リボン、40…ヒータ、42…発熱部分、44…端部、46…端部、48…アルミナ管、50…埋め込み材、60…第1反射板、61…切欠き、62…第2反射板、64…スペーサ、66…反射筒、68…フランジ部材

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