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図面 (13)

課題

蓄電素子ラミネート外装材に収容された電極積層体冷却性を向上させる。

解決手段

本発明の蓄電素子たるLIB100では、電極積層体4を収容して密封した矩形状のラミネート外装材7の一辺から、正負一対電極端子部12,22が突出している。外装材7の他の三辺からは、電極端子部12,22とは異なる方向へ伝熱部材5の伝熱端子部53が突出している。一方、伝熱部材5の本体部50〜52は、外装材7の内部で電池積層体4に電気絶縁のうえ接触している。電極積層体4から生じた熱は伝熱部材5を通じて外装材7の外部へ導出されるから電極積層体4は効率よく放熱でき、LIB100の冷却性が向上する。逆に冷温始動時には伝熱部材5からの加温も効果的になる。

概要

背景

特許文献1には、複数個ラミネート電池モジュール電池パックに収容し、この電池パック内に設けた冷却風路中にこれらの電池モジュール電極タブを接続した接続部を置いて空冷する技術が開示されている。各ラミネート電池モジュールの冷却は、正負の電極タブとこれら電極タブの配設側部分とだけに冷却風を当てて行われる。

特許文献2には、流動可能な電解液で満たした電池容器内発電素子が収容された二次電池の内部を熱伝導部材で冷却する技術が開示されている。この熱伝導部材の一端は電池容器内で電解液に浸され発電素子の表面の一部に接しており、他端はシール材を通じて電池容器の外部にある冷却システムに接している。それゆえ、この熱電部材の一端から他端への熱伝導により電池容器内が冷却される。

概要

蓄電素子ラミネート外装材に収容された電極積層体冷却性を向上させる。本発明の蓄電素子たるLIB100では、電極積層体4を収容して密封した矩形状のラミネート外装材7の一辺から、正負一対電極端子部12,22が突出している。外装材7の他の三辺からは、電極端子部12,22とは異なる方向へ伝熱部材5の伝熱端子部53が突出している。一方、伝熱部材5の本体部50〜52は、外装材7の内部で電池積層体4に電気絶縁のうえ接触している。電極積層体4から生じた熱は伝熱部材5を通じて外装材7の外部へ導出されるから電極積層体4は効率よく放熱でき、LIB100の冷却性が向上する。逆に冷温始動時には伝熱部材5からの加温も効果的になる。

目的

本発明は、ラミネート外装材で封止された蓄電器または蓄電池である蓄電素子において、より強力な冷却作用が発揮される蓄電素子を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

正極積層部(11,11R)とこの正極積層部に導通して突出している正極端子部(12,13,13R)とを持つ正電極板(1,1R)と、負極積層部(21,21R)とこの負極積層部に導通して突出している負極端子部(22,23,23R)とを持つ負電極板(2,2R)と、この正極積層部とこの負極積層部との間を隔てるセパレータ(3,3R)とを有し、正負の両該積層部およびこれらのセパレータを積層してなる積層体(4,4R)と、この積層体を内包し溶着によりこの積層体を密封するラミネート外装材(7,7R)と、このラミネート外装材から少なくとも一部が突出した正負の両該端子部(12:22,13:23,13R:23R)と、を有する蓄電素子において、このラミネート外装材の内部に収容されておりこの積層体から電気絶縁されている本体部(50〜52,81R)と、この本体部から延伸してこのラミネート外装材から少なくとも一部が突出している伝熱端子部(53,54C,54L,54R,54T,54U,82R)とをもつ伝熱部材(5,5A〜5D,8R)を有することを特徴とする、蓄電素子(100,200〜204,300,301,400)。

請求項2

前記伝熱部材は、前記正極端子部の突出方向とは異なり前記負極端子部の突出方向とも異なる方向へ突出している前記伝熱端子部(53,54C,54L,54R,54U,82R)をもつ、請求項1に記載の蓄電素子(100,200〜203,300,301,400)。

請求項3

前記伝熱部材は、互いに異なる複数の方向に突出する前記伝熱端子部をもち、これらの伝熱端子部(54L,54R,54T,54U)の突出方向は互いに異なっている、請求項1〜請求項2のうちいずれか一項に記載の蓄電素子(100,202,203,300)。

請求項4

前記複数の伝熱端子部は、前記突出方向が異なり互いに隣り合う前記伝熱端子部の間が一体的に連続している一体伝熱端子部(53)である、請求項3に記載の蓄電素子(100)。

請求項5

前記積層体は、複数の前記正極積層部および前記正極積層部がそれぞれ前記セパレータを挟んで交互に積層される方向が一方向である一方向積層体(4)であり、前記伝熱部材は、前記本体部として、前記一方向積層体の表面と前記ラミネート外装材の内面とに密着した外挿本体部(51,52)をもつ、請求項1〜請求項4のうちいずれか一項に記載の蓄電素子(100,200〜204,300,301)。

請求項6

前記伝熱部材は、前記本体部として、前記一方向積層体の積層方向の両端面(41,42)からこの積層体を挟持する一対の前記外挿本体部をもつ、請求項5に記載の蓄電素子(100,200〜204,300,301)。

請求項7

前記積層体は、複数の前記正極積層部および前記負極積層部がそれぞれ前記セパレータを挟んで交互に積層される方向が一方向である一方向積層体(4)であり、前記伝熱部材は、前記本体部として、前記積層体のうち積層方向の中間部(40)に挿置された内挿本体部(50)をもつ、請求項1〜請求項6のうちいずれか一項に記載の蓄電素子(100,200〜204,300,301)。

請求項8

前記積層体は、一枚の前記正極積層部と一枚の前記負極積層部と正負の両該積層部の間にそれぞれ挟持された二枚の前記セパレータとが捲回され、互いに積層されて成形された捲回体(4R)であり、前記正極端子部(13R)は、この捲回体の軸長方向に沿って一方へ突出した捲回端子部(12R)に接続された導電体であり、前記負極端子部(23R)は、この軸長方向に沿って他方へ突出した捲回端子部(22R)に接続された別の導電体であって、前記伝熱部材は、この捲回体の外周面のうち少なくとも一部に電気絶縁のうえ密着した本体部(81R)と、この本体部から延伸してこのラミネート外装材から少なくとも一部が突出している伝熱端子部(82R)とをもつ外周伝熱部材(8R)である、請求項1および請求項2のうちいずれか一項に記載の蓄電素子(400)。

技術分野

0001

本発明は、ラミネート外装材封止された蓄電器キャパシタ)および蓄電池二次電池)を含む蓄電素子に関する。蓄電器としては例えばLIC(リチウムイオン・キャパシタ)などにも適用でき、蓄電池としては例えばLIB(リチウムイオン電池)などにも適用することができる。

背景技術

0002

特許文献1には、複数個ラミネート電池モジュール電池パックに収容し、この電池パック内に設けた冷却風路中にこれらの電池モジュール電極タブを接続した接続部を置いて空冷する技術が開示されている。各ラミネート電池モジュールの冷却は、正負の電極タブとこれら電極タブの配設側部分とだけに冷却風を当てて行われる。

0003

特許文献2には、流動可能な電解液で満たした電池容器内発電素子が収容された二次電池の内部を熱伝導部材で冷却する技術が開示されている。この熱伝導部材の一端は電池容器内で電解液に浸され発電素子の表面の一部に接しており、他端はシール材を通じて電池容器の外部にある冷却システムに接している。それゆえ、この熱電部材の一端から他端への熱伝導により電池容器内が冷却される。

先行技術

0004

特開2008−282545号公報
特開2012−155858号公報

発明が解決しようとする課題

0005

しかしながら、前述の背景技術のうち、特許文献1に開示された技術では、ラミネート外装材で封止した電池積層体を直接的に冷却するのは正負の電極タブを通じての熱伝導による。さらにラミネート外装材のうち冷却風に触れるのは電極タブであり、冷風に含まれる湿度砂塵等により、結露による不具合や、砂塵等による電極タブの摩滅塵芥集積などによる不具合が起こりかねない。

0006

一方、特許文献2の技術では、流動可能な電解液で満たした電池容器内に発電素子が収容された二次電池を前提としており、ラミネート外装材で封止された蓄電素子には応用できない。

0007

そこで本発明は、ラミネート外装材で封止された蓄電器または蓄電池である蓄電素子において、より強力な冷却作用が発揮される蓄電素子を提供することを解決すべき課題とする。ここで、この蓄電素子が電極タブを冷却風にさらす必要がないものであれば、なお都合が良い。

課題を解決するための手段

0008

上記課題を解決するための本願発明の構成とその構成がもたらす作用効果とについて、本項では簡潔に説明する。

0009

本発明の蓄電素子(100,200〜204,300,301,400)は、複数の正電極板(1,1R)、負電極板(2,2R)およびセパレータ(3,3R)と、ラミネート外装材(7,7R)と、伝熱部材(5,5A〜5D,5R,8R)とを有する。

0010

前記正電極板は、正極積層部(11,11R)と、この正極積層部に導通して突出している正極端子部(12,13,13R)とを持つ。一方、負電極板(2,2R)は、負極積層部(21,21R)とこの負極積層部に導通して突出している負極端子部(22,23,23R)とを持つ。セパレータ(3,3R)は、各正極積層部(11,11R)と各負極積層部(21,21R)との間をそれぞれ隔てている。正負の両該積層部とこれらセパレータとは、互いに積層されて積層体(4,4R)を形成している。ラミネート外装材(7,7R)は、この積層体を内包し溶着によりこの積層体を密封している。このラミネート外装材からは、正負一対の両該端子部(12:22,13:23,13R:23R)の少なくとも一部が、それぞれ突出している。

0011

前記伝熱部材は、本体部(50〜52,51R,81R)と、伝熱端子部(53,54L,54R,54T,54U,52R,82R)とをもつ。この本体部は、このラミネート外装材の内部に収容されており、この積層体から電気絶縁されてこの積層体に密着している。一方、この伝熱端子部は、この本体部から延伸してこのラミネート外装材に保護部材を介して溶着されており、このラミネート外装材から少なくとも一部が突出している。

0012

すなわち、本発明の蓄電池電極は、ラミネート外装材に収容された電極積層体と同外装材の外部空間との間で熱伝導作用を担う伝熱部材を、正負の電極端子部とは別に有することを特徴としている。

0013

本発明の蓄電素子では、ラミネート外装材に収容された電池積層体と同外装材の外部との間の熱のやり取りは、同外装材表面と正極端子部および負極端子部とを通じて行われるだけではない。伝熱部材5の熱伝導作用により、同外装材の内部に収容された電池積層体と同外装材の外部との間で熱抵抗が小さくなり効率よく熱伝導が行われるから、電極積層体からの発熱を同外装材の外部に逃がしやすくなり、より強力な冷却作用が発揮される。逆に、電極積層体の温度が低すぎて電池作用が十分に発揮できないときには、伝熱部材を通じて外部から効率的に電極積層体を暖めて電池作用をより短時間で回復させることもできるようになる。

0014

したがって、本発明の蓄電素子によれば、ラミネート外装材に収容された電極積層体をより強力に冷却することができるという効果があり、逆に外部から電極積層体をより急速に暖めることも可能になるという効果がある。

0015

また、伝熱部材の伝熱端子部は、正負の電極端子部とは別にラミネート外装材から突出しているから、伝熱端子部に冷却風や冷媒を当てたとしても、それは必ずしも正負の電極端子部に冷却風を当てることにはならない。それゆえ、ラミネート外装材に収容された電極積層体と同外装材の外部との間で熱のやり取りをしても、電極端子部に結露や砂塵等による不都合が起こりにくくすることができる。なお、前述の特許文献1でいう電極タブは、本発明では正負の電極端子部にあたる。

0016

ここで、前記伝熱部材が、前記正極端子部の突出方向とは異なり前記負極端子部の突出方向とも異なる方向へ突出している前記伝熱端子部(53,54L,54R,54U,52R,82R)をもつようにしてもよい。そうすれば、両電極端子部(12:22,13:23,12R:22R)に対する伝熱端子部の干渉を実質的になくすことができる。それゆえ、こうすることにより、両電極端子部に結露や砂塵等による不都合をよりいっそう起こりにくくすることができるという効果が得られる。

図面の簡単な説明

0017

本発明の実施例1としてのLIBの構成を模式的に示す正面図
実施例1のLIBの構成を外装材熱圧着前の状態で示す側断面図
実施例2としてのLIBの構成を模式的に示す正面図
実施例2としてのLIBの構成を模式的に外見で示す正面外形図
実施例2の変形態様1のLIBがもつ構成を外見で示す正面外形図
実施例2の変形態様2のLIBがもつ構成を外見で示す正面外形図
実施例2の変形態様3のLIBがもつ構成を外見で示す正面外形図
実施例2の変形態様4のLIBがもつ構成を外見で示す正面外形図
実施例3としてのLIBの構成を模式的に外見で示す正面外形図
実施例3の変形態様1のLIBがもつ構成を外見で示す正面外形図
実施例4としてのLIBの構成を模式的に示す正面からの半断面図
実施例4としてのLIBの構成を模式的に示す側断面図

0018

本発明の蓄電素子がもつ実施形態については、当業者に本発明を実施できるだけの理解が得られるよう以下の記載で明確かつ十分に説明する。なお、本発明の出願時点では、以下の実施例ないしその変形態様のうちに最良の実施形態が開示されているものと、発明者らは考えている。

0019

(構成)
本発明の実施例1たる蓄電素子は、図1および図2に示すように、ラミネート外装材7中に電極積層体4が密封されているLIB(リチウムイオン二次電池)100である。LIB100は、所定枚数の正電極板1および負電極板2と、それに見合う枚数のセパレータ3と、二枚一対の略矩形のラミネート外装材7と、伝熱部材5とを有する。

0020

ここで、正電極板1は、それぞれの正極積層部11と、全ての正極積層部11に導通して外部に突出している正極端子部12とをもつ。同様に負電極板2は、それぞれの負極積層部21と、全ての負極積層部21に導通して外部に突出している負極端子部22とをもつ。より詳しくは、正極端子部12は縦長の長方形金属板であって、正極積層部11の上端部で全ての正電極板1をまとめた一部分(図1中の左側)に接続されている。同様に、負極端子部22も縦長の金属板であって、負極積層部21の上端部で全ての負電極板2をまとめた他の一部分(同図中の右側)に接続されている。

0021

一方、大半のセパレータ3は、各正極積層部11と各負極積層部21との間をそれぞれ隔てている。

0022

正負両極の積層部11,22は、セパレータ3を挟んで交互に(図1中の紙面に垂直な一方向に)積層され、縦横の寸法に比べて厚さの薄い略直方体状の一方向積層体4を形成している。正極積層部11と負極積層部21とは同型同寸の矩形をした金属箔(正極ではアルミニウム箔、負極では銅箔)であり、それぞれの両面に正極および負極それぞれの活物質層が形成されている。セパレータ3は、正負両極の積層部11,22よりも縦横ともにやや大きな寸法の矩形をした多孔質絶縁フィルムであり、必要に応じてセラミック粒子が含まれていたり表面に塗布されていたりする。ここで、本実施例では図2に示すように、一方向積層体4を同図中の左右(図中左上の十字で一方および他方)で同方向に積層する構成を採用しているが、逆に同図中で左右対称に構成することもできる。

0023

一対のラミネート外装材7は、内部空間に一方向積層体4を収容しており、外周部71で熱圧着図2中に熱圧着加工を示すHPとあり、図1および図2に×印で示す溶着範囲で全周囲を封止する)されて互いに溶着されている。すなわち、二枚一対のラミネート外装材7は一方向積層体4を内包しており、外周部71で互いに溶着されて中央部に形成された内部空間に一方向積層体4と伝熱部材5の本体部50〜52と絶縁フィルム6とを密封している。両ラミネート外装材7の外周部71を溶着する熱圧着加工HPは減圧環境で行われるので、両ラミネート外装材7は溶着部(×印で示す)以外でも内容物の表面に密着するようになっている。

0024

すなわち、ラミネート外装材7の溶着された外周部71のうち、図1の上方にあたる外縁部の左半部と右半部とからは、それぞれ正負両極の端子部12,22の先端部を含む上半部が突出している。ここで、金属製の両電極端子部12,22のうちラミネート外装材7が溶着される部分の全周囲には、それぞれ耐熱絶縁樹脂(酸変成PP[ポリプロピレン])からなる保護部材120,220が気密に密着固定されている。保護部材120,220は、熱溶着加工HPの際にラミネート外装材7との間で電気絶縁を確保しておく手段であるから、×印で示す溶着部の内外に適度な寸法的余裕を持った樹脂部材であり、図1および図2中の上下方向にも適正な位置に配設されている。

0025

なお、ラミネート外装材7には、LIBの密封包装に通常使われているものを本実施例にも採用している。具体的には、一対のラミネート外装材7には、それぞれ電池セルの内側から外側に向かって、PP(ポリプロピレン)、アルミニウム薄膜ナイロン、PET(ポリエチレンテレフタレート)の順で積層された熱圧着フィルムを用いている。

0026

一方、伝熱端子部53は、本体部50〜52から左右および下方に延伸している。伝熱端子部53には、一対のラミネート外装材7に表裏から溶着されており、ラミネート外装材7から少なくとも一部が外部に突出している。すなわち、ラミネート外装材7の上縁部付近を除く左右両方と下方とにあたる外周部71からは、熱溶着により密封されたうえで、一体伝熱端子部53が三方向に突出している。ここで、溶着部でラミネート外装材7の電気絶縁性が保たれるように、伝熱端子部53の両面にも耐熱絶縁樹脂(酸変成PP)からなる保護部材530が固着している。

0027

伝熱端子部53は、正負の電極端子部12,22の突出方向とは異なる方向へ突出しているので、電極端子部12,22から外部への電気接続とは干渉することが防止されている。また、伝熱端子部53は、左右方向にそれぞれ突出した部分54L,54Rと下方に突出した部分54Uとの複数部分を持つものとみなすことができる。そして、これら突出方向が異なりながら互いに隣り合う伝熱端子部の各部54L,54R,54Uの間は、図1中の左右下方の角部にあたる一対の部分54Cにより接続されている。それゆえ伝熱部材5には、伝熱端子部54L,54R,54Uおよび一対の伝熱端子部54Cからなる一体的に連続した一体伝熱端子部53が形成されている。

0028

図2にラミネート外装材7の熱溶着による封止前の状態で示すように、伝熱部材5の本体部50〜52は、ラミネート外装材7の内部に収容されている。伝熱部材5は、三枚のアルミニウム製の金属板部材からなり、一方向積層体4の中央部に挿置された内挿本体部50と、一方向積層体4の積層方向の両端面に当接した外挿本体部51,52とが重ねられている。

0029

本体部50〜52は、それぞれPP(ポリプロピレン)製の薄い絶縁性フィルム6により一方向積層体4から電気絶縁されて一方向積層体4に密着している。すなわち、図2に示すように、積層方向に半分ずつ二分割された一方向積層体4のブロック二つは、それぞれU字状に二つ折りされた絶縁フィルムに下端部と積層方向の両面を包まれて伝熱部材5に対し絶縁を保って挿置されている。

0030

伝熱部材5の本体部50〜52は、本体部50を中心に積層方向両側に本体部51,52がそれぞれ適度な間隔を空けてポケット状の内部空間を形成しており、これらの内部空間に絶縁フィルム6に包まれた一方向積層体4を等分した矩形板状のブロックが挿置されている。一方、伝熱部材5のうち、三方に突出している一体伝熱端子部53を含み本体部50〜52から連続する三枚の金属板が密着している部分では、これら三枚の金属板が超音波溶接接合されている。

0031

このように、伝熱部材5は、本体部50,51,52として、一方向積層体4のうち積層方向の中間部40に挿置された内挿本体部50と、一方向積層体4の積層方向の両端面41,42からこの積層体を挟持する一対の外挿本体部51,52とをもつ。一対の外挿本体部51,52は、それぞれ一方向積層体4の表面41,42とラミネート外装材7の内面とに密着している。内挿本体部50の板厚は、各外挿本体部51,52の板厚に比べ倍程度に厚めになっている。

0032

なお、ラミネート外装材7の形状が、一方向積層体4を収容する中央部から熱溶着される外周部71へとスムース移行できるように、両側の外挿本体部51,52の上縁よりも内挿本体部50の上縁の方が上方に少し突出するようにしてもよい。また、内挿本体部50の上縁部を厚さ方向に両側からテーパーしたり形状としたり、外挿本体部51,52の上縁部を外側から内側に向かうなだらかな斜面で形成したりしてもよい。

0033

(作用効果)
本実施例のLIB100は以上のように構成されているので、次のように作用する。

0034

すなわち、ラミネート外装材7に収容されており蓄電能力を持つ一方向積層体4と同外装材7の外部空間との間で熱伝導をする伝熱部材5が、正負の電極端子部12,22とは別方向の外縁部71から外部空間に突出している。しかも、伝熱部材5は三層構造となっており、一方向積層体4の積層方向の中間部40に挟持される内挿本体部50をもつものと、両端面41,42とにそれぞれ密着した外挿本体部51,52をもつものとからなる。

0035

それゆえ、ラミネート外装材7に収容された一方向積層体4と同外装材7の外部との間の熱のやり取りは、同外装材7の表面と正極端子部12および負極端子部22とを通じて行われるだけではない。三枚の金属板部材が一体化した伝熱部材5の熱伝導作用により、同外装材7の内部に収容された一方向積層体4と同外装材7の外部空間との間で熱抵抗が小さくなるから、効率よく熱伝導が行われる。その結果、一方向積層体4からの発熱を同外装材7の外部に逃がしやすくなり、より強力な冷却作用が発揮されるという効果がある。逆に、一方向積層体4の温度が低すぎて電池作用が十分に発揮できないときには、伝熱部材5を通じて効率的に外部から一方向積層体4を暖めることができるから、冷温始動時に電池作用をより短時間で回復させることもできるようになる。

0036

しかも、正負の電極端子部12,22と外部との電気接続とは干渉しない位置に一体伝熱端子部53が突出しており、一体伝熱端子部53が図1中の下方と左右両方との三方向に拡がっていて大面積でもあるから、自然対流による冷却でもかなりの放熱が可能になる。さらに、多数のLIB100を各々の一方と他方との側面を互いに押しつけて配設したとしても、三層構造の伝熱部材5の放熱作用により、各LIB100の冷却作用が確保されるから、パッキング効率が向上するという効果もある。

0037

したがって、本実施例のLIB100によれば、ラミネート外装材7に収容された一方向積層体4をより強力に冷却することができるという効果があり、逆により急速に外部から一方向積層体4を暖めることも可能になるという効果がある。さらに、複数のLIB100を密着させて配設することが可能になるから、パッキングの際に容積効率が向上し、よりコンパクトに電池パックを構成することができるという効果もある。

0038

また、伝熱部材5の伝熱端子部53は、正負の電極端子部12,22とは離れて別の方向にラミネート外装材7の別の外縁部71から突出しているから、伝熱端子部53に冷却風や冷媒を当てながら、正負の電極端子部12,22に覆いを付けておくこともできる。すると、電極端子部12,22に冷却風を当てずに済ませられるので、ラミネート外装材7に収容された一方向積層体4と同外装材7の外部との間で熱のやり取りをしても、電極端子部12,22に結露や砂塵等による不都合が起こりにくくすることができる。

0039

(変形態様1)
本実施例の変形態様1として、三層構造の伝熱部材5のうち、一方向積層体4の中間部に挿置されている内挿本体部50をもつ一枚をなくしてしまう構成を取ることができる。すなわち、本変形態様では、一方向積層体4を積層方向の両端面41,42から一対の外挿本体部51,52で挟持した二層構造の伝熱部材をもつ構成となる。

0040

それゆえ、本変形態様では、一方向積層体4の中間部への冷却や加温は行われなくなるものの、一方向積層体4の厚さが薄ければこれでも十分な熱伝導性が得られる。また、本変形態様のLIBを電極積層方向にいくつも密着させて並べても、一方向積層体4は両端面から外部と熱交換ができるので良好な容積効率でパッキングをすることができる。

0041

なお、本変形態様でも一体伝熱端子部53の外縁部の二層の間を離して拡げれば、熱交換機能を向上させることができる。

0042

(変形態様2)
本実施例の変形態様2として、前述の変形態様1とは逆に、伝熱部材5(本体部は50,51,52の三枚)のうち、一方向積層体4を挟持している一対の外挿本体部51,52をもつ伝熱部材をなくしてしまう構成を取ることもができる。すなわち、本変形態様では一方向積層体4の中間部40に挟持された一枚板の伝熱部材だけが伝熱部材5として作用することになる。

0043

すると本変形態様では、一方向積層体4を積層方向の中央部から冷却や加温することになるから、複数のLIBをパッキングする際にラミネート外装材7同士の間を少し開けて空冷などの冷却や加温が効くようにすればよい。前述の本実施例やその変形態様1ほどのパッキング効率は得られないが、収容容積に余裕がある場合には好適である。

0044

あるいは、内挿本体部50だけをもつ一枚の金属平板部材からなる伝熱部材が十分な厚みを持っており、その熱伝導作用が十分であれば、本変形態様のLIBを積層方向に多数密着させて配設することができ、その場合には十分に良好なパッキング効率が得られる。

0045

本変形態様によれば、伝熱部材5が中間部の平板一枚(内挿本体部50を含む金属板)だけになり、複数枚の金属板からなる伝熱部材5を三方の縁部分で互いに溶接する必要がなくなる。また、ポケット状の内部空間を形成するために外挿本体部51,52を予めプレス加工しておく必要もなくなる。それゆえ加工がたいへん容易になり、実施例1に準ずる効果を持ったLIBをより安価に製造することができるという効果がある。

0046

(変形態様3)
本実施例の変形態様3として、一方向積層体4を積層方向に三つのブロックに分けてそれらの間に二枚の伝熱部材を挿置する構成や、その他の分け方をした一方向積層体4のブロックに対し複数枚の伝熱部材を挿置する構成のLIBも実施可能である。このような構成の変形態様によっても、実施例1に準ずる作用効果が得られる。

0047

(構成)
本発明の実施例2としてのLIB200は、図3および図4に示すように、伝熱部材5Aは実施例1の伝熱部材5よりも左右方向の幅が狭く、正負の電極端子部12,22とは背向する方向(同図中の下方)へ向かって所定幅の伝熱端子部54Uが突出している。LIB200の側断面図は図2と共通であり、ただ同図中の伝熱部材5を伝熱部材5Aとし、符号53を取り払うだけでよい。すなわち、本実施例でも実施例1と同様に三層構造の伝熱部材5Aを有する。

0048

なお、本実施例より前の実施例と同じ符号の構成要素は同様の構成を持つものであるから、これらの構成要素については先行する説明を参照されたい。

0049

(作用効果)
本実施例のLIB200では、両電極端子部12,22とは背向する側(図中下側)に伝熱端子部54Uが突出しているので、両者の間で干渉することがない。それゆえ、両電極端子部12,22に影響を与えることなく、伝熱端子部54Uと通じてラミネート外装材7に密封された一方向積層体4を冷却ないし加温することができ、良好なパッキング効率を上げることができる。本実施例のLIB200は、伝熱端子部54Uに対し積極的な冷却等が行われる温度管理手段を持つ場合により好適である。

0050

また、実施例1とは異なり、外挿本体部51,52から伝熱端子部54Uに至る過程で単に一次曲面曲げ加工をするだけで済み、二次曲面がないからプレス加工を必要としない。それゆえ、本実施例によれば、実施例1よりもずっと安価に製造することができるという効果がある。

0051

(変形態様1)
本実施例では図4に示すように伝熱部材5Aの伝熱端子部54が図3中の下方へと突出していたが、本実施例の変形態様1として、図5に示すように、ラミネート外装材7の右辺から右方へ伝熱端子部54Rが突出する構成のLIB201の実施も可能である。あるいは逆に、ラミネート外装材7の左辺から左方へ伝熱端子部54L(図6参照)だけを突出させた変形態様も実施可能である。

0052

本変形態様によっても、前述の本実施例とほぼ同様の作用効果が得られる。本変形態様はパッキングの都合等によりLIB201の左右のうち一方からしか伝熱端子部を出せない場合に好適である。

0053

(変形態様2)
本実施例の変形態様2として、図6に示すように、伝熱部材5Bとして同図中の左右両方向に二つの伝熱端子部54L,54Rがそれぞれ突出した構成をもつLIB202の実施が可能である。

0054

伝熱部材5Bは、左右の伝熱端子部54L,54Rが内部の一方向積層体4に重なる部分(図1図2および図3では本体部50,51,52に相当する部分)で左右に連続しており、左右に一繋がりの部材からなっている。伝熱部材5Bは、三枚のアルミニウム板材からなり、左右に突出した伝熱端子部54L,54Rで重なり合って互いに超音波溶接されて一体化されている。

0055

本変形態様によれば、前述の本実施例と同様に左右対称の熱伝達作用が得られながら、上下方向の寸法を低減し、さらに伝熱端子部の枚数および面積が倍になるので本実施例よりも強力な熱伝達作用が得られるという効果がある。加工の容易さなどでは、おおむね本実施例に準ずる効果が得られる。

0056

本変形態様に対し、例えば図2のII−II切断線に沿うあたりに切れ目があり内部の一方向積層体4と重なっている本体部(図略)で左右に分かれている伝熱部材が、それぞれ左右の伝熱端子54L,54Rを持つ構成も実施可能である。あるいは、図2の内挿本体部50に当たる部分だけが左側の伝熱端子部82Lと一体であり、外挿本体部51,52に当たる部分は右側の伝熱端子部82Rと一体である構成や、その左右が逆の構成も実施可能である。かように、設計上の要求に応じて様々な変形態様の実施が可能である。

0057

(変形態様3)
本実施例の変形態様3として、図7に示すように、伝熱部材5Cとして同図中の左右両方向と下方との三方向に三つの伝熱端子部54L,54R,54Uがそれぞれ突出した構成をもつLIB203の実施が可能である。

0058

伝熱部材5Cは、三方向に突出した伝熱端子部54L,54R,54Uが内部の一方向積層体4に重なる部分(図1図2および図3では本体部50,51,52に相当する部分)で互いに連続しており、三枚の一体部材からなっている。これら三枚の伝熱部材5Cは、三つの伝熱端子部54L,54R,54Uで重なり合っていて超音波溶接で互いに接合されている。

0059

本変形態様によれば、前述の実施例1に準ずる熱伝達作用が得られる。しかも、実施例1とは異なり外挿本体部51,52(図2参照)から各伝熱端子部54L,54R,54Uに至る間で一次曲面の板金曲げ加工だけ済むから、実施例1よりも安価に生産できる。

0060

本変形態様に対し、内部の一方向積層体4と重なっている本体部(図略)に適切な切れ目があり、左右下の三方向に分かれている伝熱部材が、それぞれ左右下方向へ突出した伝熱端子54L,54R,54Uを持つ構成も実施可能である。あるいは、図2の内挿本体部50に当たる部分だけが下側の伝熱端子部82Uと一体であり、外挿本体部51,52に当たる部分のうち一方は右側の伝熱端子部82Rと一体で、他方は左側の伝熱端子部82Lと一体である構成も実施可能である。もちろん、その組合せを適正に変更した構成の変形態様も実施可能である。このように本変形態様についても、設計上の要求に応じて様々な実施形態の変更が可能である。

0061

(変形態様4)
本実施例の変形態様4として、図8に示すように、正極端子部12と負極端子部22との間から同図中の上方へ向かって突出した伝熱端子部54Tを伝熱部材5Dがもつ構成のLIB204の実施が可能である。

0062

伝熱端子部54Tは、正極端子部12と負極端子部22との間に配設されるので、幅が狭いものにならざるを得ない。ただし、一方向積層体4と重なり合う本体部(図略)についてはこのような幅の制約はないので、ラミネート外装材7の中では適正な幅にまで本体部が拡がった形状をしている。本変形態様は、左右方向にも上下方向にも寸法上の余裕がない場合には有効な選択肢の一つとなり得る。

0063

なお、前述の変形態様1に本変形態様を組み合わせ、上下両方向に二枚の伝熱端子部54T,54Uがそれぞれ突出した変形態様の実施も可能である。また、前述の変形態様2に本変形態様を組合せ、左右両方向と上方向との三方に伝熱端子部54L,54R,54Tがそれぞれ突出した変形態様の実施も可能である。

0064

いずれの変形態様によっても相応の作用効果が得られるから、パッキング上の制約を案のうえどの構成が適切かを判断すれば良い。

0065

(その他の変形態様)
本実施例およびその各変形態様に対しても、前述の実施例1に対する各変形態様に相当する構成のLIBを実施することができ、相応の作用効果を得ることができる。

0066

(構成および作用効果)
本発明の実施例3としての蓄電素子は、図9に示すように、ラミネート外装材7から図中上下方向の一方に正極端子部13を突出させ、他方に負極端子部23を突出させた構成をもつLIB300である。本実施例はこの点で、実施例1および実施例2とこれらの各変形態様と大きく異なっている。

0067

正極端子部13および負極端子部23の幅は、設計上の都合で広くも狭くもできるが、ラミネート外装材7の一辺から一つの電極端子しか突出しないので、比較的に広く幅を取ることが可能になる。そうすれば、正極端子部13および負極端子部23でのジュール熱の発生をいくぶんかでも低減することができるうえ、両電極端子13,23が周囲の雰囲気に接する表面積も増やすことができる。

0068

一方、本実施例では、伝熱部材5Cは、ラミネート外装材7の左右両辺から互いに背向して突出する二つの伝熱端子部54L,54Rをもつ。伝熱部材5は、一方向積層体4(図略)に重なる本体部(図略)で左右に連続しており、実施例1(図2参照)と同様に三枚のアルミニウム板からなるが、左右の伝熱端子部54L,54Rで重なり合い互いに超音波溶接されて一体化されている。

0069

それゆえ、本実施例でも前述の実施例2の変形態様2と同様に左右対称な熱伝達効果が得られるうえ、両電極端子部13,23も上下対称にできるから、上下方向にも温度分布対称に近くし易く、局部的な高温部の発生を防止することがより容易になる。

0070

したがって、本実施例のLIB300によれば、前述の実施例2の変形態様2と同等ないしそれ以上の熱伝達作用が得られるうえ、加工の容易さもほぼ同等であるという効果が得られる。

0071

なお、前述の実施例2の変形態様2と同様に、伝熱部材5Cが一体部材ではなく、一方向積層体4(図略)に重なる本体部(図略)で左右に分かれている実施形態や、その他の実施形態も取ることができる。

0072

(変形態様1)
本実施例の変形態様1として、ラミネート外装材7の左右両辺のうち一方から伝熱端子部54L,54Rのうち一方のみが突出した構成とするLIBの実施も可能である。例えば図10に示すように、右方のみに伝熱端子部54Rが突出したLIB301を実施することができる。

0073

本変形態様では、本実施例ほどの熱伝達作用は得られず、温度分布も左右対称にはできないが、前述の実施例2の変形態様1(図5参照)と同等以上の熱伝達作用は得られる。本変形態様は、パッキング上の都合などで左右の幅が取れない場合に選択肢の一つとして有効である。

0074

(その他の変形態様)
本実施例およびその変形態様1に対しても、前述の実施例1に対する各変形態様に相当する構成のLIBを実施することができ、相応の作用効果を得ることができる。

0075

(構成)
本発明の実施例4としての蓄電素子は、図11および図12に示すように、捲回式の両電極およびセパレータからなる積層体である捲回体4Rと、捲回体4Rの外周面から捲回体4Rを冷却または加温するための外周伝熱部材8Rとを有するLIB400である。

0076

LIB400では、捲回体4Rは、通常の捲回式の電極積層体を製造する方法で途中まで中空部を残して捲回積層され、捲回が終わった後に直径方向の一方と他方とから押しつぶされて成形されている。それゆえ捲回体4Rでは、図12に示すように、一方の表面と他方の表面とが平行な略矩形の平面を形成している。

0077

捲回体4Rの構成は、この本体部の周囲に巻き付けられた両電極板1R,2Rと両者1R,2Rを隔てる二枚のセパレータ3Rとからなる電池積層体である。

0078

図11に示すように、正極の捲回電極板突出部は、捲回体4Rの軸長方向に沿って左方へ突出した捲回端子部12Rであり、負極の捲回電極板突出部は、同軸長方向に沿った右方へと突出した別の捲回端子部22Rである。正負の捲回端子部12R,22Rには、それぞれ外部へと導通するための導電体である正負の電極外部端子13R,23Rが接続されている。すなわち、正極端子部13Rは、捲回体4Rの軸長方向に沿って左方へ突出した捲回端子部12Rに接続されており、負極端子部23Rは、この軸長方向に沿って右方へ突出した捲回端子部22Rに接続されている。

0079

そして、正負の電極外部端子13R,23Rの途中部分は、それぞれ耐熱樹脂(酸変成PP)製の保護部材130R,230Rで被覆されており、各保護部材13R,23Rの表面に対して二枚一対のラミネート外装材7Rが熱溶着されている。

0080

外周伝熱部材8Rは、捲回体4Rの外周面のうち中央部を含む中間部の全周を覆う一連のアルミニウム製の板材であり、本体部81Rと一対の伝熱端子部82Rとからなる。

0081

外周伝熱部材8Rの本体部81Rは、捲回体4Rの中間部外周面に捲かれたPP(ポリプロピレン)からなる絶縁フィルム6Rで捲回体4Rとは電気的に絶縁されたうえで、絶縁フィルム6Rを介して捲回体4Rの長手方向中間部の外周面に密着している。絶縁フィルム6Rは電気絶縁を確保できるだけの厚みがあれば良く、ごく薄いので、絶縁フィルム6Rの熱抵抗は比較的小さい。それゆえ、熱伝導の面から見ると、外周伝熱部材8Rの本体部81Rは直接的に捲回体4Rの中間部外周面に接している状態に近い。なお、絶縁フィルム6Rの代わりに、あるいは絶縁フィルム6Rに加えて、捲回体4Rの中間部外周面にセパレータ3Rのみを重ねて捲回しても良い。

0082

一方、外周伝熱部材8Rの一対の伝熱端子部82Rは、本体部81Rから下方に延伸し、二枚重ねの状態でラミネート外装材7Rの下方から所定の長さで突出しており、この二枚重ねの部分(図12中の溶接面83R)で溶接により互いに張り合わされている。こうして一体化された伝熱端子部82Rは、耐熱絶縁樹脂(酸変性PP)製の保護部材820Rで本体部81Rに近い部分が覆われており、保護部材820Rの表面に一対のラミネート外装材7Rが熱溶着されている。

0083

二枚一対のラミネート外装材7Rは、図11に示すように、電極積層体にあたる捲回体4Rを密封する熱圧着封止材であり、その溶着範囲(×印で示す)にあたる外周部71Rは全周に及んでいる。このように×印で示した溶着範囲は外周部71Rの縁に沿って一定の幅であるように図11では画かれているが、これは全周を溶着することを分かりやすくするための方便である。実際には、正負の端子部13R,23Rや伝熱端子部82Rの金属部分に接しない範囲で、捲回積層体4Rに近接するあたりまで内側にまでラミネート外装材7は互いに溶着されており、必要に応じて伝熱端子部82Rや端子部13R,23Rの保護部材が設けられている。

0084

なお、図12には、二枚一対のラミネート外装材7Rが保護部材130R(230Rも同様),820Rに両面から熱溶着されている部分がHP(熱圧着)の符号付きの矢印で示されている。

0085

(作用効果)
本実施例のLIB400では、正負の電極外部端子13R,23Rとは離れた位置で、異なる方向に左右一対の伝熱端子部52Rと下方への伝熱端子部82Rとが突出している。それゆえ、電極外部端子13R,23Rを冷却風などの冷媒に当てないでおくことができながら、外周伝熱部材8Rを介して捲回体4Rに対する温度調節ができる。すなわち、外周伝熱部材8Rの伝熱端子部82Rを冷却することにより電極積層体たる捲回体4Rを冷却できるのはもちろん、冷温始動時などには逆に伝熱端子部82Rを暖めることにより捲回体4Rを適正温度にまで加温することも同様に効果的にできるようになる。

0086

したがって、本実施例のLIB400によれば、電池作用を持つ捲回体4Rの温度調節が効果的に行えるようになるという効果がある。

0087

(変形態様1)
本実施例(図11および図12参照)において、外周伝熱部材8Rの上下を逆転し、伝熱端子部82Rを上方に突出させた変形態様も実施可能である。本変形態様では、正負両極の端子部13R,23Rの間に伝熱端子部82Rが突出し、これらがほぼ同一面状に並ぶので本実施例のLIB400をよりコンパクトにまとめることができる。その結果、パッキング時の容積効率が向上するという効果がある。

0088

ここで、本変形態様で正負両極の端子部13R,23Rに冷風などがかからないようにしたければ、両該端子部13R,23Rと外周伝熱部材8Rとの間に仕切りを設けるなどの保護手段を取れば良い。

0089

なお、実施例4では二枚を貼り合わせていた一対のラミネート外装材7Rを、本変形態様ではU字型二つ折り状にした一枚のラミネート外装材にすることもできる。

0090

(変形態様2)
本実施例では、外周伝熱部材8Rは一枚の連続した金属板であり、外部に突出する伝熱端子部82Rとは背向する位置で、捲回積層体4Rの折り返し部の外周に沿った丸みを持って折り返していた。しかし、本実施例において、外周伝熱部材8Rを二枚の対向する金属板からなるものとし、伝熱端子部82Rで互いに溶接されて一体化しており、図12に相当する断面では略Y字状に形成されているものとする変形態様も実施可能である。

0091

これを本実施例の変形態様2とし、伝熱部材8Rのうち本体部81Rは、伝熱端子部82Rとは背向する位置では欠落しており、ただ捲回積層体4Rの外周面のうち平面部分に接する。それゆえ、伝熱部材8Rの本体部81Rは、伝熱端子部82Rの突出方向とは背向する方向に端面を持ち、捲回積層体4Rの外周面のうち伝熱端子部82Rの特許法と背向する折り返し部は伝熱部材5の本体部81Rに覆われていない。なお、伝熱部材8Rがもつ一対の本体部81Rの端面は、ラミネート外装材7を傷つけることがないように、斜面で形成したり丸みを持たせて形成したりすることが望ましい。

0092

本変形態様では、伝熱部材8Rの構成をこのように変更することにより、いくらか重量軽減できるうえ、加工性が容易で組み立て工数を減らすこともできるという効果がある。一方、伝熱部材8Rの本体部81Rに覆われていない捲回積層体4Rの折り返し部ではラミネート外装材7を通じての放熱が期待でき、熱伝導特性のうち放熱については本実施例とほとんど変わらない。

0093

なお、本変形態様は、前述の変形態様1に対しても実施例4と同様に適用可能であり、同等の作用効果が得られる。

0094

[別の実施形態]
以上の各実施例およびその変形態様では、いずれも蓄電素子として二次電池、特にLIBを提示した。これらに対応して、その正負両電極板1,2(または1R、2R)およびセパレータ3を代えることにより、極性のある蓄電器であるLIC(リチウムイオン・キャパシタ)を構成することができる。こうして構成されたLICでも、各実施例とそれぞれの各変形態様に準ずる作用効果を得ることができる。

0095

なお、電極板1,2(または1R、2R)から正負の違いをなくしてしまえば、正負の極性を持たない蓄電器(キャパシタ)を構成することも可能である。

実施例

0096

以上、各実施例やその変形態様で本発明の実施形態を例示し、本発明を理解し易く説明したが、本願で特許請求する発明の技術範囲はこれら実施例などによって限定されるものではない。

0097

100,200〜204,300,301,400:蓄電素子としてのLIB
1,1R:正極板11,11R:正極積層部 12,13,13R:正極端子部
2,2R:負極板21,21R:負極積層部 22,23,23R:負極端子部
3,3R:セパレータ4R:捲回体12R,22R:正負の捲回端子部
4:一方向積層体40:中間部 41,42:積層方向の端面
5,5A〜5D:伝熱部材50:内挿本体部 51,52:外挿本体部
53:一体伝熱端子部 54C,54L,54R,54T,54U:伝熱端子部
6,6R:絶縁フィルムHP:熱圧着加工(×:溶着範囲)
7,7R:一対のラミネート外装材71,71R:外周部
8R:外周伝熱部材 81R:本体部 82R:伝熱端子部 83R:溶接部

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