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技術 光学機器のレンズ装置

出願人 株式会社コシナ
発明者 奥山康史坂本桂一
出願日 2013年4月4日 (6年7ヶ月経過) 出願番号 2013-078264
公開日 2014年10月27日 (5年0ヶ月経過) 公開番号 2014-202882
状態 特許登録済
技術分野 レンズ鏡筒 レンズ系 投影装置
主要キーワード 湾曲現象 連動筒 伝達リンク機構 円筒カバー 電動方式 回動変位量 手動方式 放射方向外方
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2014年10月27日)のものです。
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図面 (7)

課題

部品コスト及び製造コストの双方を含むコストダウンを実現するとともに、レンズ装置全体の小型化及び軽量化を図る。像面調整に対する高速化を図るとともに、安定性及び円滑性の高い調整系構築する。

解決手段

レンズ鏡筒Cに設けた少なくともフォーカス調整操作部2の操作によりフォーカスレンズ部3を光軸方向Fcへ変位させてフォーカス調整を行うフォーカス調整機構4を備える光学機器Pのレンズ装置1を構成するに際して、レンズ鏡筒Cに光軸方向Fcへ変位可能に配設した、像面調整レンズLaを有する像面調整レンズ部5と、フォーカス調整操作部2の操作量に対応して像面を調整する変位量だけ像面調整レンズ部5を光軸方向Fcに変位させて像面調整を行う像面調整機構6を備える。

概要

背景

一般に、光学機器レンズ装置にはフォーカス調整機構及びズーミング調整機構を備えている。フォーカス調整機構はフォーカス調整操作部の操作により所定のレンズ群を前後方向へ変位させることにより焦点を合わせる機能を有しているが、このようなフォーカス調整機構によるフォーカス調整のみではレンズ装置からの焦点距離によって画像の端が湾曲したりボケ現象を生じるため、これらの現象を解消するには、レンズ群に対して更に緻密な調整、即ち、像面調整を行う必要がある。

従来、このような像面調整を行う機能を備えたレンズ装置としては、特許文献1で開示されるレンズ系制御装置を備えたレンズ装置及び特許文献2で開示されるズームレンズ(レンズ装置)が知られている。同文献1に開示されるレンズ系制御装置は、カメラ等に搭載し、変倍レンズ及び像面補正焦点調整の為のレンズを電子制御回路位置制御するとともに、マニュアルフォーカスモードの際に被写体距離の変化によるボケを防止することを目的とするものであって、具体的には、マニュアルフォーカスモードで、ズーミングの一端から他端へズームしたい場合は、逆の端からもう一端へズーミングしてフォーカスレンズ移動軌跡を記憶しておき、この移動軌跡を逆にたどることで達成するが、フォーカスレンズが記憶された移動軌跡から一定量以上離れた場合は、それ以後、移動軌跡をたどるのを禁止する様にしたものである。また、同文献2に開示されるズームレンズは、カメラ等に搭載し、物体側より正の屈折力の第1レンズ群と、負の屈折力の第2レンズ群と、正の屈折力の第3レンズ群とからなり、広角端から望遠端への変倍に際し、第2レンズ群が物体側から像側へ移動し、第3レンズ群が変倍時の像面補正のために前後に移動し、3倍前後の変倍比を有しながら、歪曲収差が小さく、かつレンズ全長が短いコンパクトなズームレンズの提供を目的とするものであり、具体的には、広角端における全系の焦点距離,第1レンズ群の焦点距離,及び望遠端における第3レンズ群の結像倍率が、所定の条件式満足するようにしたものである。

概要

部品コスト及び製造コストの双方を含むコストダウンを実現するとともに、レンズ装置全体の小型化及び軽量化をる。像面調整に対する高速化をるとともに、安定性及び円滑性の高い調整系構築する。レンズ鏡筒Cに設けた少なくともフォーカス調整操作部2の操作によりフォーカスレンズ部3を光軸方向Fcへ変位させてフォーカス調整を行うフォーカス調整機構4を備える光学機器Pのレンズ装置1を構成するに際して、レンズ鏡筒Cに光軸方向Fcへ変位可能に配設した、像面調整レンズLaを有する像面調整レンズ部5と、フォーカス調整操作部2の操作量に対応して像面を調整する変位量だけ像面調整レンズ部5を光軸方向Fcに変位させて像面調整を行う像面調整機構6を備える。

目的

同文献1に開示されるレンズ系制御装置は、カメラ等に搭載し、変倍レンズ及び像面補正と焦点調整の為のレンズを電子的制御回路で位置制御するとともに、マニュアルフォーカスモードの際に被写体距離の変化によるボケを防止することを目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

レンズ鏡筒に設けた少なくともフォーカス調整操作部の操作によりフォーカスレンズ部を光軸方向へ変位させてフォーカス調整を行うフォーカス調整機構を備える光学機器レンズ装置において、レンズ鏡筒に光軸方向へ変位可能に配設した、像面調整レンズを有する像面調整レンズ部と、前記フォーカス調整操作部の操作量に対応して像面を調整する変位量だけ前記像面調整レンズ部を光軸方向に変位させて像面調整を行う像面調整機構とを備えてなることを特徴とする光学機器のレンズ装置。

請求項2

前記像面調整レンズ部は、前記レンズ鏡筒の固定筒部に螺合させることを特徴とする請求項1記載の光学機器のレンズ装置。

請求項3

前記像面調整レンズ部は、前記レンズ鏡筒の最前部の位置に配設するとともに、前記フォーカスレンズ部は、前記像面調整レンズ部よりも後方の位置に配設することを特徴とする請求項1又は2記載の光学機器のレンズ装置。

請求項4

前記像面調整レンズ部と前記フォーカスレンズ部の間には、位置を固定した固定レンズ部を配設することを特徴とする請求項1,2又は3記載の光学機器のレンズ装置。

請求項5

前記像面調整レンズは、一枚の非球面レンズを用いることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の光学機器のレンズ装置。

請求項6

前記フォーカス調整機構は、前記フォーカス調整操作部の操作により回動する中間筒と、この中間筒の回動変位を前記フォーカスレンズ部に伝達するリンク機構部と、前記フォーカスレンズ部の回動変位を運動変換して光軸方向への変位に変換する運動変換機構部とを備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の光学機器のレンズ装置。

請求項7

前記像面調整機構は、前記中間筒の回動変位を前記像面調整レンズ部に伝達するリンク機構部と、前記像面調整レンズ部の回動変位を運動変換して光軸方向への変位に変換する運動変換機構部とを備えることを特徴とする請求項6記載の光学機器のレンズ装置。

請求項8

光学機器としてプロジェクタに適用することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の光学機器のレンズ装置。

技術分野

0001

本発明は、フォーカス調整操作部の操作により所定のレンズ群を前後方向へ変位させてフォーカス調整を行うフォーカス調整機構を備える光学機器レンズ装置に関する。

背景技術

0002

一般に、光学機器のレンズ装置にはフォーカス調整機構及びズーミング調整機構を備えている。フォーカス調整機構はフォーカス調整操作部の操作により所定のレンズ群を前後方向へ変位させることにより焦点を合わせる機能を有しているが、このようなフォーカス調整機構によるフォーカス調整のみではレンズ装置からの焦点距離によって画像の端が湾曲したりボケ現象を生じるため、これらの現象を解消するには、レンズ群に対して更に緻密な調整、即ち、像面調整を行う必要がある。

0003

従来、このような像面調整を行う機能を備えたレンズ装置としては、特許文献1で開示されるレンズ系制御装置を備えたレンズ装置及び特許文献2で開示されるズームレンズ(レンズ装置)が知られている。同文献1に開示されるレンズ系制御装置は、カメラ等に搭載し、変倍レンズ及び像面補正焦点調整の為のレンズを電子制御回路位置制御するとともに、マニュアルフォーカスモードの際に被写体距離の変化によるボケを防止することを目的とするものであって、具体的には、マニュアルフォーカスモードで、ズーミングの一端から他端へズームしたい場合は、逆の端からもう一端へズーミングしてフォーカスレンズ移動軌跡を記憶しておき、この移動軌跡を逆にたどることで達成するが、フォーカスレンズが記憶された移動軌跡から一定量以上離れた場合は、それ以後、移動軌跡をたどるのを禁止する様にしたものである。また、同文献2に開示されるズームレンズは、カメラ等に搭載し、物体側より正の屈折力の第1レンズ群と、負の屈折力の第2レンズ群と、正の屈折力の第3レンズ群とからなり、広角端から望遠端への変倍に際し、第2レンズ群が物体側から像側へ移動し、第3レンズ群が変倍時の像面補正のために前後に移動し、3倍前後の変倍比を有しながら、歪曲収差が小さく、かつレンズ全長が短いコンパクトなズームレンズの提供を目的とするものであり、具体的には、広角端における全系の焦点距離,第1レンズ群の焦点距離,及び望遠端における第3レンズ群の結像倍率が、所定の条件式満足するようにしたものである。

先行技術

0004

特開平5−134166号公報
特開平9−236748号公報

発明が解決しようとする課題

0005

しかし、上述した従来のレンズ装置(レンズ系制御装置,ズームレンズ)は、次のような問題点があった。

0006

第一に、像面調整系は、フォーカス調整系に対して独立した調整系として構成するとともに、駆動モータ及び運動変換機構等を含む電気駆動系によりレンズを変位させる構成を採用するため、部品点数及び組立工数が増加するとともに、これに伴って全体構造も複雑化(煩雑化)する。したがって、部品コスト及び製造コストの双方を含む大幅なコストアップを招くとともに、レンズ装置全体の大型化及び重量アップを招く。

0007

第二に、像面調整系は、独立した電気駆動系により構成、即ち、像面調整に係わる調整量(補正量)を演算処理により求め、求めた調整量に係わる制御量を駆動モータに供給してレンズを変位させるため、調整が終了するまでの時間が長くなり、応答性に難がある。しかも、基本的にはフォーカス調整系とは同期せず、フォーカス調整と像面調整はそれぞれ独立して行われる。したがって、安定性及び円滑性を確保する観点からも必ずしも十分であるとは言えない。

0008

本発明は、このような背景技術に存在する課題を解決した光学機器のレンズ装置の提供を目的とするものである。

課題を解決するための手段

0009

本発明は、上述した課題を解決するため、レンズ鏡筒Cに設けた少なくともフォーカス調整操作部2の操作によりフォーカスレンズ部3を光軸方向Fcへ変位させてフォーカス調整を行うフォーカス調整機構4を備える光学機器Pのレンズ装置1を構成するに際して、レンズ鏡筒Cに光軸方向Fcへ変位可能に配設した、像面調整レンズLaを有する像面調整レンズ部5と、フォーカス調整操作部2の操作量に対応して像面を調整する変位量だけ像面調整レンズ部5を光軸方向Fcに変位させて像面調整を行う像面調整機構6とを備えてなることを特徴とする。

0010

この場合、発明の好適な態様により、像面調整レンズ部5は、レンズ鏡筒Cの固定筒部Ccに螺合させることができる。また、像面調整レンズ部5は、レンズ鏡筒Cの最前部の位置Xfに配設するとともに、フォーカスレンズ部3は、像面調整レンズ部5よりも後方の位置Xrに配設することができる。一方、像面調整レンズ部5とフォーカスレンズ部3の間には、位置を固定した固定レンズ部11を配設することができる。なお、像面調整レンズLaは、一枚の非球面レンズLasを用いることが望ましい。他方、フォーカス調整機構4は、フォーカス調整操作部2の操作により回動する中間筒Cmと、この中間筒Cmの回動変位をフォーカスレンズ部3に伝達するリンク機構部12と、フォーカスレンズ部3の回動変位を運動変換して光軸方向Fcへの変位に変換する運動変換機構部13とを備えて構成できるとともに、像面調整機構6は、中間筒Cmの回動変位を像面調整レンズ部5に伝達するリンク機構部14と、像面調整レンズ部5の回動変位を運動変換して光軸方向Fcへの変位に変換する運動変換機構部15とを備えて構成できる。なお、光学機器PとしてはプロジェクタPpに適用することができる。

発明の効果

0011

このような構成を有する本発明に係る光学機器Pのレンズ装置1によれば、次のような顕著な効果を奏する。

0012

(1)レンズ鏡筒Cに光軸方向Fcへ変位可能に配設した、像面調整レンズLaを有する像面調整レンズ部5と、フォーカス調整操作部2の操作量に対応して像面を調整する変位量だけ像面調整レンズ部5を光軸方向Fcに変位させて像面調整を行う像面調整機構6とを設けたため、駆動モータ及び運動変換機構等を含む電気駆動系によりレンズを変位させる等の独立した像面調整系が不要になり、部品点数及び組立工数の削減、更には全体構成の簡略化(単純化)を図ることができる。したがって、部品コスト及び製造コストの双方を含む大幅なコストダウンを実現できるとともに、レンズ装置1全体の小型化及び軽量化にも寄与できる。

0013

(2)フォーカス調整操作部2の操作は、フォーカスレンズ部3と像面調整レンズ部5の双方に対して、同時に、かつダイレクトに伝達されるため、フォーカス調整と像面調整の双方の調整タイミングを常に同期させことができる。したがって、像面調整の遅延を解消し、応答性を高めることができ、像面調整に対する高速化を図れるとともに、安定性及び円滑性の高い調整系を構築できる。

0014

(3) 好適な態様により、像面調整レンズ部5を、レンズ鏡筒Cの固定筒部Ccに螺合させれば、像面調整レンズ部5をレンズ鏡筒Cの固定筒部Ccにより直接支持できるため、像面調整レンズ部5を含む調整系の機械的強度を高めることができるとともに、像面調整レンズLaを高精度かつ安定に支持することができる。

0015

(4) 好適な態様により、像面調整レンズ部5を、レンズ鏡筒Cの最前部の位置Xfに配設するとともに、フォーカスレンズ部3を、像面調整レンズ部5よりも後方の位置Xrに配設すれば、通常複数のレンズを含むレンズ群により構成され、かつ重量の大きいフォーカスレンズ部3がレンズ鏡筒Cの最前部に対して離間した後方の位置Xrに配設されるため、レンズ装置1の後端を片持支持する支持機構に付加されるモーメント荷重の低減に寄与できるとともに、像面調整レンズ部5とフォーカスレンズ部3の間に、他のレンズ、例えば、位置を固定した固定レンズ部11を配設可能になるなど、レンズ装置1の機能性及び多様性を高めることができる。

0016

(5) 好適な態様により、像面調整レンズLaに、一枚の非球面レンズLasを用いれば、像面調整レンズ部5の軽量化を図れるため、像面調整レンズ部5をレンズ鏡筒Cの最前部の位置Xfに配設する場合であっても、レンズ装置1の後端を片持支持する支持機構に付加されるモーメント荷重が大きくなる不具合を回避できるとともに、フォーカス調整操作部2の操作力が大きくなる不具合を回避できる。

0017

(6) 好適な態様により、フォーカス調整機構4を、フォーカス調整操作部2の操作により回動する中間筒Cmと、この中間筒Cmの回動変位をフォーカスレンズ部3に伝達リンク機構部12と、フォーカスレンズ部3の回動変位を運動変換して光軸方向Fcへの変位に変換する運動変換機構部13とを備えて構成すれば、本発明の実施に際し、汎用的なフォーカス調整機構4をそのまま利用又は僅かな変更を加えて利用可能になるため、更なる小型軽量化及び低コスト化に寄与できる。

0018

(7) 好適な態様により、像面調整機構7を、中間筒Cmの回動変位を像面調整レンズ部5に伝達するリンク機構部14と、像面調整レンズ部5の回動変位を運動変換して光軸方向Fcへの変位に変換する運動変換機構部15とを備えて構成すれば、既設のフォーカス調整機構4の一部を兼用できるため、実施の容易化、更には小型軽量化及び低コスト化に寄与できる。

0019

(8) 好適な態様により、光学機器Pとして、プロジェクタPpに適用して最適となる。即ち、プロジェクタPpの場合、スクリーン投影される画面サイズが大きく、画像の一部に生じる湾曲やボケが目立ちやすいため、この課題を有効に解消する観点からもプロジェクタPpに適用して最適となる。

図面の簡単な説明

0020

本発明の好適実施形態に係るレンズ装置の要部の構成を抽出して示す断面側面図、
同レンズ装置の断面側面図、
同レンズ装置の機能を説明するための原理構成図、
同レンズ装置の全体を示す外観平面図、
同レンズ装置の像面調整機構におけるスクリーンまでの距離に対する像面調整レンズの変位特性図、
本発明の変更実施形態に係るレンズ装置の原理構成図、

実施例

0021

次に、本発明に係る好適実施形態を挙げ、図面に基づき詳細に説明する。

0022

まず、本実施形態に係るレンズ装置1の全体の概略構成について、図1図4を参照して説明する。

0023

図4に、レンズ装置1の全体の外観構成を示す。例示のレンズ装置1はプロジェクタPp(光学機器P)用であり、レンズ鏡筒Cを構成する固定筒部Ccの外周面Ccfに設けたフランジ部21,21によりプロジェクタPp内部の支持機構に装着することができる。これにより、レンズ装置1の前端側は、プロジェクタPpのフロントパネルPpfから前方へ突出する。本発明(本実施形態)に係るレンズ装置1は、このようなプロジェクタPpに用いて最適となる。即ち、プロジェクタPpの場合、スクリーンに投影される画面サイズが大きく、画像の一部に生じる湾曲やボケが目立ちやすいため、この課題を有効に解消する観点からもプロジェクタPpに用いて最適となる。

0024

また、固定筒部Ccの外周面Ccfには、フォーカスリング2rとズームリング22を回動可能に装着する。フォーカスリング2rとズームリング22は、外周の全周にわたって形成した被動ギア2rg,22gをそれぞれ有する。一方、固定筒部Ccの左右に位置する外周面Ccfには、駆動モータを含む回転駆動部24,25を取付けるとともに、各回転駆動部24,25の出力軸に取付けた駆動ギア24g,25gは、各被動ギア2rg,22gにそれぞれ噛合させる。このフォーカスリング2rはフォーカス調整操作部2を構成する。なお、例示のフォーカスリング2rは回転駆動部24により回動操作される電動方式であるが、フォーカスリング2rを手で回動操作する手動方式により構成することも可能である。

0025

他方、図2はレンズ装置1の内部構造を示す。レンズ装置1におけるレンズ鏡筒Cには複数のレンズLa,L1,L2…を内蔵する。レンズLa,L1,L2…は一枚又は二枚以上のレンズ毎にレンズ群を構成する。前から、Laは像面調整レンズであり像面調整レンズ部5を構成し、次の三枚のレンズL1〜L3は固定レンズ部11を構成し、次の四枚のレンズL4〜L7はフォーカスレンズ部3を構成し、次の九枚のレンズL8〜L16はズームレンズ部26を構成し、次のレンズL17は位置を固定した後端レンズ部27を構成する。なお、図2中、51はプロジェクタPpの内部における光学系を示しており、この光学系51からレンズ装置1の後端(後端レンズ部27)に入光する。

0026

次に、本実施形態に係るレンズ装置1の要部の構成について、図1図4を参照して具体的に説明する。

0027

レンズ装置1は、基本構成として、フォーカス調整機構4を備える。このフォーカス調整機構4は、上述したフォーカスリング2rと、このフォーカスリング2rの回動操作により回動する中間筒Cmと、この中間筒Cmの回動変位をフォーカスレンズ部3に伝達するリンク機構部12と、フォーカスレンズ部3の回動変位を運動変換して光軸方向Fcへの変位に変換するヘリコイドネジ機構を用いた運動変換機構部13とを備えて構成する。この場合、中間筒Cmは、外周面が固定筒部Ccの内周面に接するように配設する。そして、図1に示すように、フォーカスリング2rの前端付近に一端を結合した第一伝達ピン31pを固定筒部Ccに貫通させ、他端を中間筒Cmに結合する。したがって、固定筒部Ccには第一伝達ピン31pが貫通するガイドスリット部31gを周方向に沿って形成する。これにより、周方向における第一伝達ピン31pの変位が許容される。このガイドスリット部31gと第一伝達ピン31pは第一伝達部31を構成し、例示の場合、三つの第一伝達部31…を周方向の三個所に等間隔置きに配設してある。

0028

一方、フォーカスレンズ部3は、四枚のレンズL4〜L7を保持するレンズ保持筒32を有するとともに、このフォーカスレンズ部3は、像面調整レンズ部5よりも後方の位置Xrとなるレンズ鏡筒Cの中間位置に配設する。また、レンズ保持筒32の後部の外周面はヘリコイドネジ機構を用いた運動変換機構13を介してズーム連動筒33の内周面に螺合する。なお、このズーム連動筒33はズームリング22の回動操作に対応して光軸方向Fcに変位する。さらに、中間筒Cmにおける第一伝達ピン31pが結合する部位以外の位置には、光軸方向Fcに平行となる第一規制スリット部35sを形成し、この第一規制スリット部35sに、レンズ保持筒32の前部に設けた第一係合ピン35pを係合させる。この第一係合ピン35pは、レンズ保持筒32の外周面から放射方向に突出する。第一規制スリット部35sと第一係合ピン35pは第一係合部35を構成し、例示の場合、三つの第一係合部35…を周方向の三個所に等間隔置きに配設してある。

0029

以上により、フォーカスリング2rの操作により回動する中間筒Cmと、この中間筒Cmの回動変位をフォーカスレンズ部3に伝達するリンク機構部12と、フォーカスレンズ部3の回動変位を運動変換して光軸方向Fcへの変位に変換する運動変換機構部13とを備えるフォーカス調整機構4が構成される。したがって、このようなフォーカス調整機構4を設ければ、本発明を実施するに際し、汎用的なフォーカス調整機構4をそのまま利用又は僅かな変更を加えて利用可能になるため、小型軽量化及び低コスト化に寄与できる利点がある。

0030

他方、中間筒Cmの前端付近に一端を結合した第二伝達ピン37pを固定筒部Ccに貫通させ、他端を伝達筒38に結合する。したがって、固定筒部Ccには第二伝達ピン37pが貫通するガイドスリット部37gを周方向に沿って形成し、周方向における第二伝達ピン37pの変位を許容する。このガイドスリット部37gと第二伝達ピン37pは第二伝達部37を構成し、例示の場合、三つの第二伝達部37…を周方向の三個所に等間隔置きに配設してある。また、伝達筒38は、固定筒部Ccの外周面に接する小径筒部38sと固定レンズ部11の径に対応して大径に形成した大径筒部38mを一体形成した形状を有し、第二伝達ピン37p…は小径筒部38sに結合する。

0031

さらに、図1に示すように、レンズ境筒Cの最前部の位置Xfに配した像面調整レンズLaは、レンズ保持筒41により保持する。この場合、像面調整レンズLaは、一枚の非球面レンズLasにより構成する。このような一枚の非球面レンズLasを用いれば、像面調整レンズ部5の軽量化を図れるため、像面調整レンズ部5をレンズ鏡筒Cの最前部となる位置Xfに配設する場合であっても、レンズ装置1の後端を片持支持する支持機構に付加されるモーメント荷重が大きくなる不具合を回避できるとともに、フォーカス調整操作部2の操作力が大きくなる不具合を回避できる利点がある。

0032

一方、固定レンズ部11における三枚のレンズL1〜L3はレンズ固定筒42により固定するとともに、このレンズ固定筒42の後部は固定筒部Ccの前端に結合して固定する。したがって、レンズ固定筒42は実質的に固定筒部Ccの一部となる。他方、像面調整レンズLaを保持するレンズ保持筒41における後部の内周面は、ヘリコイドネジ機構を用いた運動変換機構15を介してレンズ固定筒42における前部の外周面に螺合する。これにより、像面調整レンズ部5はレンズ鏡筒Cの固定筒部Ccに螺合する構成となるため、像面調整レンズ部5はレンズ鏡筒Cの固定筒部Ccにより直接支持され、像面調整レンズ部5を含む調整系の機械的強度を高めることができるとともに、像面調整レンズLaを高精度かつ安定に支持できる利点がある。

0033

また、レンズ保持筒41における後部の外周面には、放射方向外方に突出した第二係合ピン43pを固定するとともに、伝達筒38の大径筒部38mには、光軸方向Fcに平行となる第二規制スリット部43sを形成し、第二係合ピン43pをこの第二規制スリット部43sに係合させる。第二規制スリット部43sと第二係合ピン43pは第二係合部43を構成し、例示の場合、この第二係合部43…は周方向の三個所に等間隔置きに配設してある。さらに、レンズ保持筒41には、像面調整レンズLaのフードを兼ねる比較的大径の円筒カバー44を取付ける。この円筒カバー44は、図1に示すように、レンズ保持筒41の前端に固定し、後部により大径筒部38mのほとんどを覆うように全体形状を形成する。

0034

以上の構成により像面調整機構6が構成される。したがって、像面調整レンズLaを有する像面調整レンズ部5は、レンズ鏡筒Cに対して光軸方向Fcへ変位可能に配設されるとともに、フォーカスリング2rの操作量に対応して像面を調整する変位量だけ像面調整レンズ部5を光軸方向Fcに変位できるように、ヘリコイドネジ機構34のピッチや像面調整レンズLaの光学特性選定する。なお、像面調整機構6を、例示のように、中間筒Cmの回動変位を像面調整レンズ部5に伝達するリンク機構部14と、像面調整レンズ部5の回動変位を運動変換して光軸方向Fcへの変位に変換する運動変換機構部15とを備えて構成すれば、既設のフォーカス調整機構4の一部を兼用できるため、実施の容易化、更には小型軽量化及び低コスト化に寄与できる利点がある。

0035

ところで、本実施形態に係る像面調整レンズ部5(像面調整レンズLa)は、本発明に従って追加したレンズとなるとともに、図2及び図3に示すように、レンズ鏡筒Cの最前部の位置Xfに配設する。また、フォーカスレンズ部3は、像面調整レンズ部5よりも後方の位置Xrに配設する。したがって、このようなレイアウト構成を採用すれば、通常複数のレンズを含むレンズ群により構成され、かつ重量の大きいフォーカスレンズ部3がレンズ鏡筒Cの最前部に対して離間した後方の位置Xrに配設されるため、レンズ装置1の後端を片持支持する支持機構に付加されるモーメント荷重の低減に寄与できるとともに、像面調整レンズ部5とフォーカスレンズ部3の間に、他のレンズ、例えば、位置を固定した固定レンズ部11を配設可能になるなど、レンズ装置1の機能性及び多様性を高めることができる利点がある。

0036

次に、本実施形態に係るレンズ装置1の動作(機能)について、図1図5を参照して説明する。

0037

今、回転駆動部24に制御信号駆動信号)が付与されれば、駆動ギア24gが回転する。この回転は被動ギア2rgに伝達されフォーカスリング2rが回動変位する。即ち、フォーカスリング2rは電動方式により回動操作される。フォーカスリング2rの回動変位は、第一連結部31…を介して中間筒Cmに伝達され、中間筒Cmが回動変位する。そして、中間筒Cmの回動変位は、第一係合部36…を介してフォーカスレンズ部3に伝達され、フォーカスレンズ部3が回動変位する。この際、フォーカスレンズ部3のレンズ保持筒32は、ズーム連動筒33にヘリコイドネジ機構を用いた運動変換機構15を介して螺合しているとともに、ズーム連動筒33は周方向への回動変位が規制されているため、フォーカスレンズ部3のレンズ保持筒32は、自身の回動変位量に対応して、ズーム連動筒33に対して光軸方向Fcに相対的に進退変位する。これにより、フォーカス調整、即ち、ピント合わせが行われる。

0038

また、フォーカスリング2rの回動操作により中間筒Cmが回動変位すれば、同時にこの回動変位は、第二連結部37…を介して伝達筒38に伝達され、伝達筒38が回動変位する。さらに、伝達筒38の回動変位は、第二係合部43…を介してレンズ保持筒41に伝達され、レンズ保持筒41が回動変位する。この際、レンズ保持筒41の内周面は、レヘリコイドネジ機構を用いた運動変換機構15を介してレンズ固定筒42の外周面に螺合しているとともに、レンズ固定筒42は固定されているため、像面調整レンズ部5のレンズ保持筒41は、自身の回動変位量に対応して、レンズ固定筒42に対して光軸方向Fcに相対的に進退変位する。

0039

この場合、上述したフォーカスレンズ部3の光軸方向Fcへの変位量に対して、像面調整レンズ部5の光軸方向Fcにおける変位方向及び変位量が像面調整(像面補正)されるように、ヘリコイドネジ機構43及び像面調整レンズLaが設計されているため、フォーカス調整に対応した所望の像面調整が行われる。即ち、図3に示すように、フォーカスレンズ部3が前方Fcfへ変位量Dfだけ変位した場合、像面調整レンズ部5は後方Fcrへ対応する変位量Drだけ変位する。この際、図5に示す特性線Qsように、レンズ装置1からスクリーンまでの距離が長くなるに従って、像面調整レンズ部5は後方Fcrへ変位するとともに、レンズ装置1からスクリーンまでの距離が短くなるに従って、像面調整レンズ部5は前方Fcfへ変位し、これにより、フォーカス調整機構4によるフォーカス調整(ピント合わせ)が行われると同時に、像面調整機構6による像面調整も自動で行われ、焦点距離によって発生する画像の一部の湾曲やボケるなどの現象が解消される。

0040

よって、このような本実施形態に係るレンズ装置1によれば、レンズ鏡筒Cに光軸方向Fcへ変位可能に配設した、像面調整レンズLaを有する像面調整レンズ部5と、フォーカスリング2rの操作量に対応して像面を調整する変位量だけ像面調整レンズ部5を光軸方向Fcに変位させて像面調整を行う像面調整機構6を備えるため、駆動モータ及び運動変換機構等を含む電気駆動系によりレンズを変位させる等の独立した像面調整系が不要になり、部品点数及び組立工数の削減、更には全体構成の簡略化(単純化)を図ることができる。したがって、部品コスト及び製造コストの双方を含む大幅なコストダウンを実現できるとともに、レンズ装置1全体の小型化及び軽量化にも寄与できる。また、フォーカスリング2rの操作は、フォーカスレンズ部3と像面調整レンズ部5の双方に対して、同時に、かつダイレクトに伝達されるため、フォーカス調整と像面調整の双方の調整タイミングを常に同期させことができる。したがって、像面調整の遅延を解消し、応答性を高めることができ、像面調整に対する高速化を図れるとともに、安定性及び円滑性の高い調整系を構築できる。特に、前述したように、プロジェクタPpの場合、スクリーンに投影される画面サイズが大きく、画像の一部に生じる湾曲現象やボケ現象が目立ちやすいため、この課題を有効に解消する観点からも、プロジェクタPpに適用して最適となる。

0041

他方、図6には本発明の変更実施形態に係るレンズ装置1を示す。前述した図1図3に示した基本形態に係るレンズ装置1の場合、レンズのレイアウトは、図3に示すように、本発明に従って追加した像面調整レンズ部5をレンズ鏡筒Cの最前部の位置Xfに配設し、かつフォーカスレンズ部3を像面調整レンズ部5よりも後方の位置Xrに配設するとともに、像面調整レンズ部5とフォーカスレンズ部3間に固定レンズ部11を配設したものであるが、図6に示す変更実施形態に係るレンズ装置1におけるレンズのレイアウトは、フォーカスレンズ部3をレンズ鏡筒Cの最前部の位置に配設し、かつ像面調整レンズ部5を、フォーカスレンズ部3よりも後方の位置に配設するとともに、上述した固定レンズ部11を設けない例を示している。したがって、本発明に係るレンズ装置1は、基本構成として、少なくともレンズ鏡筒Cに設けた少なくともフォーカス調整操作部2(フォーカスリング2r)の操作によりフォーカスレンズ部3を光軸方向Fcへ変位させてフォーカス調整を行うフォーカス調整機構4を前提とするとともに、像面調整レンズLaを有し、かつレンズ鏡筒Cに光軸方向Fcへ変位可能に配設した像面調整レンズ部5と、フォーカスリング2rの操作量に対応して像面を調整する変位量だけ像面調整レンズ部5を光軸方向Fcに変位させて像面調整を行う像面調整機構と6を備えていれば足り、少なくとも像面調整レンズ部5とフォーカスレンズ部3は各種レイアウトにより配置できる。

0042

以上、好適実施形態(変更実施形態)について詳細に説明したが、本発明は、このような実施形態に限定されるものではなく、細部の構成,形状,素材,数量等において、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、任意に変更,追加,削除することができる。

0043

例えば、レンズ装置1は、光学機器Pに対して交換式であってもよいし非交換式であってもよい。また、像面調整レンズLaは、一枚の非球面レンズLasを用いた場合を示したが、複数枚のレンズを組合わせた複合レンズ或いはレンズ群の使用を排除するものではない。さらに、フォーカス調整操作部2として、フォーカスリング2rを例示したが、例えば、リニア式駆動部により中間筒Cmを直接変位させるような形態であってもよい。したがって、この際には、中間筒Cmがフォーカス調整操作部2を兼ねることになる。また、フォーカス調整機構4は既存(公知)の構造を利用する態様を例示したが、例示以外の各種公知構造を排除するものではない。

0044

本発明に係るレンズ装置1は、例示したプロジェクタPpをはじめ、スチルカメラビデオカメラ等を含む各種の光学機器Pに利用できる。

0045

1:レンズ装置,2:フォーカス調整操作部,3:フォーカスレンズ部,4:フォーカス調整機構,5:像面調整レンズ部,6:像面調整機構,11:固定レンズ部,12:リンク機構部,13:運動変換機能部,14:リンク機構部,15:運動変換機能部,C:レンズ鏡筒,Cc:固定筒部,Cm:中間筒,P:光学機器,Pp:プロジェクタ,Fc:光軸方向,La:像面調整レンズ,Las:非球面レンズ,Xf:レンズ鏡筒の最前部の位置,Xr:像面調整レンズ部よりも後方の位置

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