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技術 光硬化樹脂の硬化方法及び光照射装置

出願人 富士通株式会社
発明者 酒井覚西山陽二穂刈守安部貴之岡田英夫丸山和範猪谷宜彦
出願日 2013年4月9日 (8年6ヶ月経過) 出願番号 2013-081400
公開日 2014年10月27日 (6年11ヶ月経過) 公開番号 2014-201720
状態 特許登録済
技術分野 蛍光または発光による材料の調査,分析 重合方法(一般) 発光ダイオード LED素子のパッケージ
主要キーワード 光照射制御 照射開始後 樹脂領域 硬化ムラ 光硬化材料 積算量 受発光素子 水銀キセノンランプ
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2014年10月27日)のものです。
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図面 (14)

課題

短時間で、硬化の状態に偏りを生じさせることなく均一に、光硬化樹脂を硬化させることができる光硬化樹脂の硬化方法を提供する。

解決手段

光を照射することにより硬化する樹脂に、複数の光源より光を照射する光照射工程と、前記光の照射することにより前記樹脂より発生した蛍光分布撮像し、前記撮像された蛍光の分布に基づき前記樹脂の硬化の状態の分布を示す硬化画像を検出する硬化画像工程と、前記硬化画像に基づき、前記複数の光源における各々の照射強度を設定する照射強度設定工程と、を有する光硬化樹脂の硬化方法により上記課題を解決する。

概要

背景

近年、多くの産業分野において、紫外線等の光を照射して硬化させる光硬化樹脂は、部品形成や接着剤として用いられている。このような光硬化樹脂は、熱エネルギーを与えることにより硬化させる熱硬化樹脂と比べて、有害物質放散しない、硬化時間が短い、熱に弱い製品にも適用することができる等の多くの利点を有している。光硬化樹脂は、光を照射する前は液状であるが、光を照射することにより硬化し固体となる。

ところで、光硬化樹脂を用いて光学部品等の部品を形成する場合には、光硬化樹脂の硬化の状態に偏りが生じ、硬化収縮の影響により、光学部品等において位置ズレ等が生じてしまう場合がある。また、光硬化樹脂は透明であり、目視による硬化の状態を判断することは極めて困難であることから、硬化が不十分となる領域が生じることを防ぐため、紫外線等の光を長時間照射している場合がある。しかしながら、このように紫外線等の光を長時間照射することは、製造工程に時間を要し、また、製造コストの増加を招くため好ましくない。

概要

短時間で、硬化の状態に偏りを生じさせることなく均一に、光硬化樹脂を硬化させることができる光硬化樹脂の硬化方法を提供する。光を照射することにより硬化する樹脂に、複数の光源より光を照射する光照射工程と、前記光の照射することにより前記樹脂より発生した蛍光分布撮像し、前記撮像された蛍光の分布に基づき前記樹脂の硬化の状態の分布を示す硬化画像を検出する硬化画像工程と、前記硬化画像に基づき、前記複数の光源における各々の照射強度を設定する照射強度設定工程と、を有する光硬化樹脂の硬化方法により上記課題を解決する。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
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請求項1

光を照射することにより硬化する樹脂に、複数の光源より光を照射する光照射工程と、前記光の照射することにより前記樹脂より発生した蛍光分布撮像し、前記撮像された蛍光の分布に基づき前記樹脂の硬化の状態の分布を示す硬化画像を検出する硬化画像工程と、前記硬化画像に基づき、前記複数の光源における各々の照射強度を設定する照射強度設定工程と、を有することを特徴とする光硬化樹脂硬化方法

請求項2

前記光は、紫外線を含む光であることを特徴とする請求項1に記載の光硬化樹脂の硬化方法。

請求項3

前記樹脂の硬化の状態は、前記樹脂からの蛍光の波長に対応して得られるものであることを特徴とする請求項1または2に記載の光硬化樹脂の硬化方法。

請求項4

前記照射強度設定工程は、前記光源により形成される照射領域において、前記樹脂の硬化が遅れている場合には、前記光源における照射強度を高く設定することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の光硬化樹脂の硬化方法。

請求項5

前記照射強度設定工程は、第2の照射強度設定工程であって、前記光照射工程の前に、前記樹脂の存在している領域を特定する樹脂領域特定工程と、特定された前記樹脂の領域に対応して、前記複数の光源における各々の照射強度を設定する第1の照射強度設定工程と、を有することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の光硬化樹脂の硬化方法。

請求項6

光を照射することにより硬化する樹脂が存在している領域を特定する樹脂領域特定工程と、特定された前記樹脂の領域に対応して、前記光を照射する複数の光源における各々の照射強度を設定する第1の照射強度設定工程と、前記樹脂に、前記複数の光源より光を照射する光照射工程と、を有することを特徴とする光硬化樹脂の硬化方法。

請求項7

光を照射することにより硬化する樹脂に、光を照射する複数の光源と、前記光源より照射された光により、前記樹脂において発生する蛍光の分布を撮像する撮像部と、前記撮像部において撮像された蛍光の分布より、前記樹脂における硬化状態を示す硬化画像を検出する硬化画像検出部と、前記硬化画像に基づき、前記光源の照射強度を設定する照射強度設定部と、前記照射強度設定部において設定された照射強度の光を前記複数の光源より照射する制御を行う制御部と、を有することを特徴とする光照射装置

請求項8

前記照射強度設定部は、前記光源により形成される照射領域において、前記樹脂の硬化が遅れている場合には、前記光源における照射強度を高く設定することを特徴とする請求項7に記載の光照射装置。

請求項9

前記照射強度設定部は、第2の照射強度設定部であって、前記樹脂が存在している領域を特定し、特定された前記樹脂の領域に対応して、前記光を照射する複数の光源における各々の照射強度を設定する第1の照射強度設定部を有することを特徴とする請求項7または8に記載の光照射装置。

技術分野

0001

本発明は、光硬化樹脂硬化方法及び光照射装置に関するものである。

背景技術

0002

近年、多くの産業分野において、紫外線等の光を照射して硬化させる光硬化樹脂は、部品形成や接着剤として用いられている。このような光硬化樹脂は、熱エネルギーを与えることにより硬化させる熱硬化樹脂と比べて、有害物質放散しない、硬化時間が短い、熱に弱い製品にも適用することができる等の多くの利点を有している。光硬化樹脂は、光を照射する前は液状であるが、光を照射することにより硬化し固体となる。

0003

ところで、光硬化樹脂を用いて光学部品等の部品を形成する場合には、光硬化樹脂の硬化の状態に偏りが生じ、硬化収縮の影響により、光学部品等において位置ズレ等が生じてしまう場合がある。また、光硬化樹脂は透明であり、目視による硬化の状態を判断することは極めて困難であることから、硬化が不十分となる領域が生じることを防ぐため、紫外線等の光を長時間照射している場合がある。しかしながら、このように紫外線等の光を長時間照射することは、製造工程に時間を要し、また、製造コストの増加を招くため好ましくない。

先行技術

0004

特開2005−177696号公報
特開2006−188715号公報

発明が解決しようとする課題

0005

よって、短時間で、硬化の状態に偏りを生じさせることなく均一に、光硬化樹脂を硬化させることができる光硬化樹脂の硬化方法が求められている。

課題を解決するための手段

0006

本実施の形態の一観点によれば、光を照射することにより硬化する樹脂に、複数の光源より光を照射する光照射工程と、前記光の照射することにより前記樹脂より発生した蛍光分布撮像し、前記撮像された蛍光の分布に基づき前記樹脂の硬化の状態の分布を示す硬化画像を検出する硬化画像工程と、前記硬化画像に基づき、前記複数の光源における各々の照射強度を設定する照射強度設定工程と、を有する。

0007

また、本実施の形態の他の一観点によれば、光を照射することにより硬化する樹脂が存在している領域を特定する樹脂領域特定工程と、特定された前記樹脂の領域に対応して、前記光を照射する複数の光源における各々の照射強度を設定する第1の照射強度設定工程と、前記樹脂に、前記複数の光源より光を照射する光照射工程と、を有する。

0008

また、本実施の形態の他の一観点によれば、光を照射することにより硬化する樹脂に、光を照射する複数の光源と、前記光源より照射された光により、前記樹脂において発生する蛍光の分布を撮像する撮像部と、前記撮像部において撮像された蛍光の分布より、前記樹脂における硬化状態を示す硬化画像を検出する硬化画像検出部と、前記硬化画像に基づき、前記光源の照射強度を設定する照射強度設定部と、前記照射強度設定部において設定された照射強度の光を前記複数の光源より照射する制御を行う制御部と、を有する。

発明の効果

0009

開示の光硬化樹脂の硬化方法によれば、短時間で、硬化の状態に偏りを生じさせることなく均一に、光硬化樹脂を硬化させることができる。

図面の簡単な説明

0010

本実施の形態における光照射装置の構造図
光照射装置における光照射部の光源の説明図
光照射部の光源より照射された光の照射領域の説明図
照射領域における光強度分布の説明図
本実施の形態における光硬化樹脂の硬化方法のフローチャート
本実施の形態において光が照射される部品の構造図
光硬化樹脂と照射領域との位置関係の説明図
第1の照射強度設定部により設定された光照射部の光源における照射強度の説明図
光が照射されている状態における二次元硬化画像
積算照射量硬度との相関図(積算照射量と硬度の硬化曲線
第2の照射強度設定部により設定された光照射部の光源における照射強度の説明図
光照射部の光源における照射強度を設定する方法の説明図(1)
光照射部の光源における照射強度を設定する方法の説明図(2)

実施例

0011

実施するための形態について、以下に説明する。尚、同じ部材等については、同一の符号を付して説明を省略する。

0012

(光照射装置)
最初に、本実施の形態における光硬化樹脂の硬化方法に用いられる光照射装置について図1から図3に基づき説明する。この光照射装置は、光照射の対象となる部品10の上方に設けられた光照射部20、光照射制御部30、部品10における二次元画像を撮像することのできる撮像部40、制御部50等を有している。

0013

光照射部20は、図2に示されるように、複数の光源20a、20b、20c、20d、20e、20f、20gを有している。尚、光源20gは撮像部40に設置されており、光源20gから出射された光は、ダイクロイックミラー42により反射されて、図3に示すように中央部の照射領域21gに照射される。光照射部20における光源20a、20b、20c、20d、20e、20fは、照射領域21gの周囲に、照射領域21a、21b、21c、21d、21e、21fが形成されるように設置されている。具体的には、図2に示されるように、光源20a、20b、20c、20d、20e、20fは、撮像部40の周囲に設置されている。各々の照射領域21a、21b、21c、21d、21e、21f、21gは、図4に示すような光強度分布を有しており、照射領域の中心部において光強度が最も強く、中心部から離れるに伴い、徐々に光強度が低下する。

0014

本実施の形態においては、光照射部20における光源20a、20b、20c、20d、20e、20f、20gから紫外線を含んだ光が照射される。具体的には、光源20a、20b、20c、20d、20e、20f、20gは、各々水銀ランプ水銀キセノンランプ、UV−LED(Ultra-Violet Light Emitting Diode)等の紫外線を発する光源により形成されている。尚、UV−LEDは小型で消費電力も低く制御しやすいため好ましい。また、光源20a等に、蛍光の波長と同じ波長の光を含んだ光を発する水銀ランプ等を用いる場合には、蛍光の波長領域、即ち、可視光の波長領域の光をカットするためのフィルタを設置する。

0015

光照射制御部30は、光照射部20の光源20a、20b、20c、20d、20e、20f、20gにおける光の照射強度が、各々所定の照射強度となるように制御することができる。尚、光照射制御部30は、光源20a、20b、20c、20d、20e、20f、20gの照射強度を各々独立して制御することができる。

0016

本実施の形態においては、光源20a、20b、20c、20d、20e、20f、20gから、光硬化樹脂を硬化させる光である紫外線が部品10に照射されるが、これにより、光硬化樹脂においては蛍光が発生する。この蛍光は、撮像部40における撮像素子41において検出され、撮像部40において、蛍光の二次元画像を得ることができる。尚、撮像部40には、ダイクロイックミラー42及びレンズ43が設けられており、前述したように、撮像部40には光源20gが設置されている。

0017

ダイクロイックミラー42は、紫外線を照射することにより発生した光硬化樹脂からの蛍光は透過し、光源20gより出射された光は反射するように形成されている。従って、部品10における光硬化樹脂からの蛍光は、ダイクロイックミラー42を透過し、レンズ43を介して、撮像素子41に入射する。これにより、撮像素子41において、部品10における光硬化樹脂からの蛍光を検出することができるため、撮像部40において、蛍光の二次元画像を得ることができる。

0018

尚、光硬化樹脂は、光照射による硬化が進行することにより、光硬化樹脂の硬度が高くなり、紫外線を照射した際に発生する蛍光の波長が長波長側にシフトする。従って、光硬化樹脂からの蛍光の波長と、その波長の蛍光が発せられた領域を検出することにより、後述する二次元硬化画像検出部52において、光硬化樹脂の硬化の状態を領域ごとに検出することができる。即ち、光硬化樹脂からの蛍光の分布を示す二次元画像においては、光硬化樹脂からの蛍光が長波長になるに伴い、光硬化樹脂の硬度が硬くなるように表示されるため、これにより、光硬化樹脂の硬化の状態を示す二次元硬化画像を得ることができる。

0019

制御部50は、第1の照射強度設定部51、二次元硬化画像検出部52、硬化ズレ検出部53、第2の照射強度設定部54、記憶部55、演算部56等を有している。

0020

第1の照射強度設定部51は、部品10における光硬化樹脂の存在している領域を特定する。また、第1の照射強度設定部51は、特定された光硬化樹脂の存在している領域と照射領域21a、21b、21c、21d、21e、21fとの位置関係より、光源20a、20b、20c、20d、20e、20f、20gにおける照射強度の設定を行う。尚、本実施の形態においては、制御部50には、部品10の形状データが入力されており、入力された部品10の形状データに基づき、第1の照射強度設定部51において、光硬化樹脂が形成されている領域を特定することができる。

0021

二次元硬化画像検出部52は、撮像部40において撮像された画像に基づき、光硬化樹脂の硬化の状態の分布を示す二次元硬化画像を検出する。具体的には、上述したように、光硬化樹脂は、紫外線の照射による硬化が進行することにより、紫外線を照射した場合に発生する蛍光の波長が長波長側にシフトする。従って、撮像部40において撮像された光硬化樹脂からの蛍光の波長とその波長の蛍光が発せられた領域の二次元画像に基づき、光硬化樹脂の硬化の状態や硬化している領域が示される二次元硬化画像となる硬化マップを得ることができる。尚、二次元硬化画像は、蛍光が発せられた領域の二次元画像を加工することにより得られるものであってもよく、蛍光の発光色に対応した色彩の二次元画像であってもよい。

0022

硬化ズレ検出部53は、光照射部20より部品10に光が照射された際に予想される光硬化材料の硬化の状態と、二次元硬化画像検出部52において得られた光硬化樹脂の硬化の状態や硬化している領域との比較を行う。これにより、予想よりも光硬化樹脂の硬化が遅れている領域と、その領域における硬化の遅れの程度等を検出する。また、硬化ズレ検出部53は、二次元硬化画像における光硬化樹脂の硬化の状態や硬化している領域を相対的に比較することにより、光硬化樹脂の硬化の遅れている領域や硬化の遅れている領域における遅れの程度等を検出してもよい。

0023

第2の照射強度設定部54は、硬化ズレ検出部53において得られた光硬化樹脂の硬化が遅れている領域と、その領域における硬化の遅れの程度に基づき、照射強度を高める光源を特定し、特定された光源の照射強度を新たに設定する。具体的には、光硬化樹脂の硬化が遅れている領域が、光の照射領域に含まれる光源を特定し、この領域における硬化の遅れの程度に基づき、硬化の遅れを解消することができるように、対応する光源の照射強度を設定する。尚、本実施の形態における説明では、硬化ズレ検出部53と第2の照射強度設定部54とに分けて説明しているが、第2の照射強度設定部54は、硬化ズレ検出部53を含むものであってもよい。

0024

記憶部55は、光源20a、20b、20c、20d、20e、20f、20gにおける光の照射強度、光の照射強度の積算量である積算照射量等を記憶する。演算部56は、本実施の形態における光硬化樹脂の硬化方法において、様々な算術演算等を行う。

0025

(光硬化樹脂の硬化方法)
次に、本実施の形態における光硬化樹脂の硬化方法について、図5に基づき説明する。本実施の形態では、図6に示されるように、光が照射される部品10が、シリコン基板11に光学素子12を光硬化樹脂13により形成された接着剤により接合されるものである場合について説明する。尚、部品10において、光硬化樹脂13により形成された接着剤により接合される光学素子12は、フォトダイオード半導体等の受発光素子の他、レンズや光ファイバ等の光学部品であってもよい。

0026

最初に、ステップ102(S102)において、第1の照射強度設定部51により、部品10における光硬化樹脂13が形成される領域を特定する。具体的には、制御部50に入力された部品10の形状データより、第1の照射強度設定部51において、部品10における光硬化樹脂13が供給されている領域、即ち、光硬化樹脂13が存在している領域を特定する。

0027

次に、ステップ104(S104)において、第1の照射強度設定部51により、光照射部20の光源20a、20b、20c、20d、20e、20f、20gにおける光の照射強度の初期設定を行う。具体的には、図7に示すように、部品10における光硬化樹脂13が存在している領域と照射領域21a、21b、21c、21d、21e、21f、21gとの位置関係及び照射領域における光量分布に基づき、光源における照射強度の初期設定を行う。このようにして、例えば、図8に示されるように、光源20a、20b、20c、20d、20e、20f、20gにおける照射強度が算出され、光源における照射強度の初期設定がなされる。

0028

具体的には、図7に示す場合においては、光硬化樹脂13は、照射領域21c、21fでは、照射領域の中央部に存在しており、照射領域21a、21b、21d、21e、21gでは、照射領域の中央から離れた位置に存在している。前述したように、照射領域21a、21b、21c、21d、21e、21f、21gは、図4に示されるように、照射領域の中央部の光強度が最も強く、中央部から離れるに伴い光強度は減少する。

0029

このため、照射領域において、同じ照射強度で光が照射されても、照射領域21c、21fにおける光硬化樹脂13には、強い光強度の光が照射され、照射領域21a、21b、21d、21e、21gにおける光硬化樹脂13には、弱い光強度の光が照射される。これにより、照射領域21c、21fにおいて光が照射された領域における光硬化樹脂13と、照射領域21a、21b、21d、21e、21gにおいて光が照射された領域における光硬化樹脂13との間で、硬化の進行状況に差が生じ、硬化ムラが生じる。

0030

従って、図8に示すように、光源20c、20fにおける光の照射強度よりも、光源20a、20b、20d、20e、20gにおける光の照射強度が高くなるように設定する。これにより、光硬化樹脂13の全体において照射される光の光強度を略均一にすることができ、光硬化樹脂13における硬化の進行を略均一になるようにすることができる。

0031

このようにして、光源20a、20b、20c、20d、20e、20f、20gにおける照射強度は、照射領域21a、21b、21c、21d、21e、21f、21gと、光硬化樹脂13との位置関係に基づき初期設定される。即ち、第1の照射強度設定部51において、照射領域の中央部に光硬化樹脂13が存在している場合には、光源における照射強度は相対的に低く設定され、周辺部に光硬化樹脂13が存在している場合には、光源における照射強度は相対的に高く設定される。

0032

このように設定された光源20a、20b、20c、20d、20e、20f、20gにおける照射強度の情報は、第1の照射強度設定部51より光照射制御部30に送信される。

0033

次に、ステップ106(S106)において、光照射部20における光源20a、20b、20c、20d、20e、20f、20gより、各々所定の照射強度の光が部品10に照射される。具体的には、光源20a、20b、20c、20d、20e、20f、20gより、第1の照射強度設定部51より光照射制御部30に送信された照射強度で、光が照射される。

0034

次に、ステップ108(S108)において、部品10の光硬化樹脂13における硬化状態を示す二次元硬化画像の検出を行う。具体的には、光源20a、20b、20c、20d、20e、20f、20gより部品10に光を照射することにより、部品10の光硬化樹脂13は硬化を開始する。この際、照射された光である紫外線により、光硬化樹脂13において蛍光が発生する。このように、光硬化樹脂13において発生した蛍光を撮像部40において撮像することにより、光硬化樹脂13における蛍光の二次元画像を撮像することができる。撮像部40において撮像された二次元画像は、制御部50における二次元硬化画像検出部52に送信される。

0035

二次元硬化画像検出部52では、撮像部40において撮像された二次元画像における蛍光の分布に基づき、光硬化樹脂13の硬化の進行状況を示す二次元硬化画像を検出することができる。即ち、前述したように、光硬化樹脂13では、硬化が進行すると蛍光の波長が長波長側にシフトするため、撮像部40において撮像された二次元画像における蛍光の分布に基づき、光硬化樹脂13の硬化の進行状況を示す二次元硬化画像を得ることができる。

0036

次に、ステップ110(S110)において、制御部50で、光硬化樹脂13がすべて硬化したか否かが判断される。具体的には、ステップ108において検出された光硬化樹脂13の硬化の進行状況を示す二次元硬化画像より、光硬化樹脂13がすべて硬化したか否かが判断される。光硬化樹脂13がすべて硬化したものと判断された場合には、光源20a、20b、20c、20d、20e、20f、20gにおける光の照射が停止し、本実施の形態における光硬化樹脂の硬化方法は終了する。また、光硬化樹脂13の一部が硬化していないものと判断された場合には、ステップ112に移行する。

0037

次に、ステップ112(S112)において、光硬化樹脂13における硬化ズレに基づき各々の光源における照射強度の再設定が行われる。具体的には、最初に、硬化ズレ検出部53において、二次元硬化画像検出部52において検出された二次元硬化画像より、硬化ズレを検出する。硬化ズレの検出は、二次元硬化画像検出部52において検出された二次元硬化画像と、今まで光源20a、20b、20c、20d、20e、20f、20gより照射された積算照射量から予想される硬化状態とを対比することにより行ってもよい。

0038

二次元硬化画像検出部52において検出された二次元硬化画像は、図9に示されるように、光硬化樹脂13における硬化の進行状況を示すものであり、例えば、硬化の進行が進んでいる領域は濃く、硬化の進行が遅れている領域は淡く示される。図9に示される場合では、光硬化樹脂13において、領域13aでは硬化の進行が進んでおり、領域13bでは硬化の進行が遅れている。光硬化樹脂13における硬化の進行状況は、光硬化樹脂13における硬度と対応している。

0039

一般的に、光硬化樹脂の硬度と、照射される光の積算照射量Qとの関係は、図10に示されるような積算照射量と硬度の硬化曲線の関係にある。尚、積算照射量Qは、時間ti−1からtiまでにおける照射強度Piとした場合、Q=ΣPi×(ti−ti−1)により表わすことができる。よって、二次元硬化画像検出部52において検出された二次元硬化画像における光硬化樹脂13の硬度の分布より、光硬化樹脂13の硬化の進行状況を把握することができる。従って、光源20a、20b、20c、20d、20e、20f、20gの各々において、あとどれだけの積算照射量の光を照射すればよいか、二次元硬化画像と積算照射量と硬度の硬化曲線より算出することができる。この硬化に必要とされる積算照射量の算出は、第2の照射強度設定部54において行ってもよい。

0040

このように算出された硬化に必要とされる積算照射量に基づき、第2の照射強度設定部54において、光源における各々の光の照射強度の再設定を行う。具体的には、硬化に必要とされる積算照射量に基づき、光源20a、20b、20c、20d、20e、20f、20gより照射される光の照射強度を算出し、算出された光の照射強度を新たな光の照射強度として設定する。例えば、図11に示すように、光硬化樹脂13において硬化の進行が進んでいる領域13aを照射する光源20a、20bにおいては、照射強度を現状よりも低く設定する。また、硬化の進行が遅れている領域13bを照射する光源20d、20eにおいては、照射強度を現状よりも高く設定する。このようにして、光硬化樹脂13における硬化の進行状況が、できるだけ均一となるように、光源20a、20b、20c、20d、20e、20f、20gにおける照射強度の再設定を行う。

0041

このように再設定された光源20a、20b、20c、20d、20e、20f、20gにおける照射強度の情報は、第2の照射強度設定部54より光照射制御部30に送信される。これにより、光照射制御部30における制御により、光源20a、20b、20c、20d、20e、20f、20gより、再設定された照射強度の光が部品10に照射される。

0042

尚、第2の照射強度設定部54において再設定された光源20a、20b、20c、20d、20e、20f、20gにおける照射強度の情報は、記憶部55に記憶される。この後、ステップ108に移行する。

0043

以上により、本実施の形態における光硬化樹脂の硬化方法により、光硬化樹脂を硬化させることができる。本実施の形態においては、短時間で、光硬化樹脂を均一に硬化させることができる。

0044

尚、記憶部55では、光源20a、20b、20c、20d、20e、20f、20gにおける照射強度の情報が記憶される。演算部56では、記憶部55に記憶されている情報に基づき、実際に必要とされる光源20a、20b、20c、20d、20e、20f、20gにおける積算照射量を算出し、更に、算出された積算照射量より照射される光の照射強度を算出することができる。記憶部55には、このように算出された実際に必要とされる光源20a、20b、20c、20d、20e、20f、20gにおける積算照射量及び照射強度を記憶させることができる。記憶部55に記憶された各々の照射強度は、次に部品10と同じ形状の部品に光を照射する際の光源からの照射強度として用いることができ、これにより、光硬化樹脂13をより一層、均一に硬化させることができる。

0045

次に、第2の照射強度設定部54における光の照射強度の再設定、即ち、ステップ112における光の照射強度の再設定の方法について、より詳細に説明する。

0046

例えば、積算照射量と硬度の硬化曲線より、照射強度が一定である場合には、図10より、図12(a)において実線で示される時間と硬度の硬化曲線を得ることができる。図12(a)において実線で示される硬化曲線は、所定の照射強度で光を照射した場合の予想とされる時間と硬度の硬化曲線である。ここで、図12(a)において破線で示されるように、光を照射開始後時間t1経過した際に検出された光硬化樹脂の硬度がK1であり、この硬度K1が予想とされる時間と硬度の硬化曲線における硬度よりも低かった場合について考える。尚、t0は光照射の開始時間、tmは目標とする硬化時間、即ち、目標硬化時間とする。

0047

この場合、図12(b)に示される積算照射量と硬度の硬化曲線より、硬度K1に対応する積算照射量Q1を算出し、目標積算照射量Qmと積算照射量Q1との差より、この後に照射される積算照射量(Qm−Q1)を算出する。次に、このように算出されたこの後に照射される積算照射量(Qm−Q1)を時間(tm−t1)により除した値を算出する。また、現状の硬度に基づいた照射されたと推察される光の照射強度は、図12(b)に示される積算照射量と硬度の硬化曲線における光の積算照射量Q1と時間t1より、Q1/t1となる。

0048

これにより、現在の照射強度P1に、(Qm−Q1)/(tm−t1)を乗じ、Q1/t1により除することにより、新たに設定される照射強度P2を算出することができる。即ち、新たに設定される照射強度P2は、下記(1)に示される式より算出することができる。

P2=[{(Qm−Q1)×t1}/{Q1×(tm−t1)}]×P1・・・・・・(1)

このようにして、再設定された照射強度の光を照射した場合における時間と硬度との関係を図13(a)に示す。尚、図13(b)に示されるものは、積算照射量と硬度の硬化曲線であり、図12(b)と同じものである。

0049

本実施の形態においては、このようにして、光の照射強度の再設定を繰り返し行うことにより、目標硬化時間tmに、光硬化樹脂13をすべて均一に硬化させることができる。従って、光硬化樹脂13における硬化ムラに起因した硬化収縮による位置ズレ等を防ぐとこができる。これにより、光硬化樹脂13を用いて製造される部品を短時間で製造することができ、また、信頼性を向上させることができ、歩留りを向上させることができる。尚、本実施の形態においては、光硬化樹脂の硬度と光硬化樹脂からの蛍光の波長との関係に基づく場合について説明したが、本実施の形態は、この関係に限定されるものではない。

0050

以上、実施の形態について詳述したが、特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内において、種々の変形及び変更が可能である。

0051

上記の説明に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
光を照射することにより硬化する樹脂に、複数の光源より光を照射する光照射工程と、
前記光の照射することにより前記樹脂より発生した蛍光の分布を撮像し、前記撮像された蛍光の分布に基づき前記樹脂の硬化の状態の分布を示す硬化画像を検出する硬化画像工程と、
前記硬化画像に基づき、前記複数の光源における各々の照射強度を設定する照射強度設定工程と、
を有することを特徴とする光硬化樹脂の硬化方法。
(付記2)
前記光は、紫外線を含む光であることを特徴とする付記1に記載の光硬化樹脂の硬化方法。
(付記3)
前記硬化画像は、二次元硬化画像であることを特徴とする付記1または2に記載の光硬化樹脂の硬化方法。
(付記4)
前記樹脂の硬化の状態は、前記樹脂からの蛍光の波長に対応して得られるものであることを特徴とする付記1から3のいずれかに記載の光硬化樹脂の硬化方法。
(付記5)
前記樹脂の硬化の状態の分布は、前記樹脂からの蛍光が長波長になるに伴い、前記樹脂の硬度が高くなるように表示されていることを特徴とする付記1から4のいずれかに記載の光硬化樹脂の硬化方法。
(付記6)
前記照射強度設定工程は、前記光源により形成される照射領域において、前記樹脂の硬化が遅れている場合には、前記光源における照射強度を高く設定することを特徴とする付記1から5のいずれかに記載の光硬化樹脂の硬化方法。
(付記7)
前記樹脂の硬化の遅れは、前記樹脂の時間と硬度との関係を示す硬化曲線に基づき判断されることを特徴とする付記1から6のいずれかに記載の光硬化樹脂の硬化方法。
(付記8)
前記照射強度設定工程は、第2の照射強度設定工程であって、
前記光照射工程の前に、前記樹脂の存在している領域を特定する樹脂領域特定工程と、
特定された前記樹脂の領域に対応して、前記複数の光源における各々の照射強度を設定する第1の照射強度設定工程と、
を有することを特徴とする付記1から7のいずれかに記載の光硬化樹脂の硬化方法。
(付記9)
前記第1の照射強度設定工程は、前記光源により形成される照射領域の中心部に前記樹脂が存在している場合には前記光源における照射強度を低く設定し、前記照射領域の周辺部に前記樹脂が存在している場合には前記光源における照射強度を高く設定することを特徴とする付記8に記載の光硬化樹脂の硬化方法。
(付記10)
光を照射することにより硬化する樹脂が存在している領域を特定する樹脂領域特定工程と、
特定された前記樹脂の領域に対応して、前記光を照射する複数の光源における各々の照射強度を設定する第1の照射強度設定工程と、
前記樹脂に、前記複数の光源より光を照射する光照射工程と、
を有することを特徴とする光硬化樹脂の硬化方法。
(付記11)
前記第1の照射強度設定工程は、前記光源により形成される照射領域の中心部に前記樹脂が存在している場合には前記光源における照射強度を低く設定し、前記照射領域の周辺部に前記樹脂が存在している場合には前記光源における照射強度を高く設定することを特徴とする付記10に記載の光硬化樹脂の硬化方法。
(付記12)
前記樹脂は、接着剤であることを特徴とする付記1から11のいずれかに記載の光硬化樹脂の硬化方法。
(付記13)
前記樹脂により接着されるものは、光学素子であることを特徴とする付記1から12のいずれかに記載の光硬化樹脂の硬化方法。
(付記14)
光を照射することにより硬化する樹脂に、光を照射する複数の光源と、
前記光源より照射された光により、前記樹脂において発生する蛍光の分布を撮像する撮像部と、
前記撮像部において撮像された蛍光の分布より、前記樹脂における硬化状態を示す硬化画像を検出する硬化画像検出部と、
前記硬化画像に基づき、前記光源の照射強度を設定する照射強度設定部と、
前記照射強度設定部において設定された照射強度の光を前記複数の光源より照射する制御を行う制御部と、
を有することを特徴とする光照射装置。
(付記15)
前記光は、紫外線を含む光であることを特徴とする付記14に記載の光照射装置。
(付記16)
前記硬化画像は、二次元硬化画像であることを特徴とする付記14または15に記載の光照射装置。
(付記17)
前記硬化画像検出部は、前記樹脂からの蛍光の波長に対応して、前記樹脂の硬化の状態を示すことにより、硬化画像を得るものであることを特徴とする付記14から16のいずれかに記載の光照射装置。
(付記18)
前記照射強度設定部は、前記光源により形成される照射領域において、前記樹脂の硬化が遅れている場合には、前記光源における照射強度を高く設定することを特徴とする付記14から17のいずれかに記載の光照射装置。
(付記19)
前記照射強度設定部は、第2の照射強度設定部であって、
前記樹脂が存在している領域を特定し、特定された前記樹脂の領域に対応して、前記光を照射する複数の光源における各々の照射強度を設定する第1の照射強度設定部を有することを特徴とする付記14から18のいずれかに記載の光照射装置。
(付記20)
第1の照射強度設定部では、前記光源により形成される照射領域の中心部に前記樹脂が存在している場合には前記光源における照射強度を低く設定し、前記照射領域の周辺部に前記樹脂が存在している場合には前記光源における照射強度を高く設定することを特徴とする付記19に記載の光照射装置。

0052

10部品
11シリコン基板
12光学素子
13光硬化樹脂
20光照射部
20a、20b、20c、20d、20e、20f、20g光源
21a、21b、21c、21d、21e、21f、21g照射領域
30光照射制御部
40撮像部
41撮像素子
42ダイクロイックミラー
43レンズ
50 制御部
51 第1の照射強度設定部
52 二次元硬化画像検出部
53硬化ズレ検出部
54 第2の照射強度設定部
55 記憶部
56演算部

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