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技術 縦型熱処理装置の運転方法及び記憶媒体並びに縦型熱処理装置

出願人 東京エレクトロン株式会社
発明者 本山豊鈴木啓介福島講平菱屋晋吾
出願日 2013年3月29日 (7年3ヶ月経過) 出願番号 2013-074232
公開日 2014年10月23日 (5年8ヶ月経過) 公開番号 2014-199856
状態 拒絶査定
技術分野 CVD 気相成長(金属層を除く)
主要キーワード 断熱ユニット パージガス供給路 絶縁保護カバー バッファタンク内 置換ガス タンク圧力 ジクロルシランガス ステップ群
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (8)

課題

基板である半導体ウエハWのパーティクル汚染を低減すること。

解決手段

反応容器1内にウエハWを搭載したウエハボート3を搬入して、真空雰囲気に設定する。次いでジクロロシランガス貯留タンク71にて昇圧した後、反応容器1に供給する段階と、アンモニアガスを反応容器1に供給する段階と、を交互に行ってSiN膜成膜処理を行う。次いで反応容器1からウエハボート3を搬出して、当該反応容器1を蓋体41により閉じ、パージ工程を行う。このパージ工程では、反応容器1を昇温した後、降温し、この降温時に、前記貯留タンク71にパージガス貯留して昇圧し、反応容器1に吐出する動作を複数回繰り返す。これにより反応容器1内に付着している薄膜強制的に剥がされると共に、ジクロロシランガスの流路に存在するパーティクルが除去されるので、ウエハWのパーティクル汚染が低減する。

概要

背景

半導体製造工程において半導体ウエハ(以下「ウエハ」という)に対して成膜を行う処理の一つとして、微細パターンに対するステップガバレッジ(埋め込み特性)が良好なことや、薄膜緻密性が高いことなどから、反応生成物原子層あるいは分子層積み上げていく処理が行われている。この成膜処理は、加熱されたウエハに第1のガス吸着させ、次いでウエハ上の第1のガスの分子に第2のガスを反応させて前記分子を例えば窒化あるいは酸化し、このプロセスを複数回繰り返すことにより行われる。

このような成膜処理を複数のウエハに対して一括して行うためには、縦型熱処理装置が用いられ、その一例としてシラン系のガスとアンモニアガスとを互いに異なるガスノズルから交互に反応容器内に供給し、ウエハ上にシリコン窒化膜を成膜する例が挙げられる。このような成膜処理において、出願人は各ガスを反応容器内にできるだけ速やかに供給するために、各ガス供給路バッファタンクを設け、バッファタンク内にガスを一旦貯留して昇圧させた後、当該ガスを一気吐出する方法を検討している。

一方、上述のシリコン窒化膜が反応容器から剥がれてパーティクルが発生することを抑えるために、例えばウエハに対する成膜処理を行った後、毎回反応容器の蓋を閉じて反応容器内の温度を変化させて膜に熱ストレスを加え、強制的に膜を剥がす処理が行われている。このような処理により、パーティクルの発生が抑えられているが、上述のようにバッファタンクを用いてガスの供給を行うと、ウエハ表面に、径方向ライン上にパーティクルが付着する傾向が見られる。パーティクルのラインとガスノズルの配置とを考慮すると、シラン系のガス供給路からパーティクルが吹き出していると考えられる。
特許文献1には、ジクロルシランガスガス溜めに一旦貯留して昇圧した後、当該ガスを処理室内に供給し、次いで前記ガス溜めの上流側に設けた不活性ガス専用のガス溜めに溜めておいた不活性ガスを前記ガス溜めを介して処理室内に供給する手法が記載されている。しかしこの手法は本発明の手法とは異なる。

概要

基板である半導体ウエハWのパーティクル汚染を低減すること。反応容器1内にウエハWを搭載したウエハボート3を搬入して、真空雰囲気に設定する。次いでジクロロシランガス貯留タンク71にて昇圧した後、反応容器1に供給する段階と、アンモニアガスを反応容器1に供給する段階と、を交互に行ってSiN膜の成膜処理を行う。次いで反応容器1からウエハボート3を搬出して、当該反応容器1を蓋体41により閉じ、パージ工程を行う。このパージ工程では、反応容器1を昇温した後、降温し、この降温時に、前記貯留タンク71にパージガスを貯留して昇圧し、反応容器1に吐出する動作を複数回繰り返す。これにより反応容器1内に付着している薄膜が強制的に剥がされると共に、ジクロロシランガスの流路に存在するパーティクルが除去されるので、ウエハWのパーティクル汚染が低減する。

目的

本発明は、このような事情に基づいてなされたものであり、その目的は、縦型熱処理装置を用い、原料ガスを貯留部にて昇圧した後、基板に供給する段階と、反応ガスを基板に供給する段階と、を交互に行って成膜処理を行うにあたり、パーティクル汚染を低減することにある

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

周囲に加熱部が設けられた縦型反応容器と、原料ガスである第1のガスを供給するための第1のガスノズルと、原料ガスの分子と反応して反応生成物を生成する反応ガスである第2のガスを供給するための第2のガスノズルと、を備えた縦型熱処理装置運転する方法において、基板保持具状に保持された複数の基板を前記反応容器内に搬入する工程と、前記第1のガスノズルの上流側のガス供給路に設けられた貯留部に第1のガスを一旦貯留して昇圧し、当該貯留部の下流側のバルブを開いて第1のガスを真空雰囲気である反応容器内に供給するステップと、前記第2のガスノズルから第2のガスを前記反応容器内に供給するステップと、を交互に繰り返し行う成膜工程と、次いで前記基板を保持している基板保持具を前記反応容器から搬出した後、反応容器の基板搬入出口を閉じ、反応容器内に付着している薄膜強制的に剥がすために反応容器内にパージガスを供給すると共に当該反応容器の温度を変化させるパージ工程と、前記パージ工程を行っているときに、前記貯留部にパージガスを貯留して昇圧し、当該貯留部の下流側のバルブを開いてパージガスを反応容器内に吐出するように前記バルブを操作する動作を複数回繰り返す工程と、この工程の後に行われる前記成膜工程と、を含むことを特徴とする縦型熱処理装置の運転方法

請求項2

前記貯留部にパージガスを貯留して昇圧したときの圧力は、前記成膜工程時における第1のガスの昇圧時の圧力よりも高いことを特徴とする請求項1記載の縦型熱処理装置の運転方法。

請求項3

第1のガスは、シラン系のガスであることを特徴とする請求項1又は2記載の縦型熱処理装置の運転方法。

請求項4

周囲に加熱部が設けられた縦型の反応容器内に、複数の基板が保持された基板保持具を搬入して熱処理を行う縦型熱処理装置に用いられるコンピュータプログラムを記憶した記憶媒体であって、前記コンピュータプログラムは、請求項1ないし3のいずれか一項に記載の縦型熱処理装置の運転方法を実行するようにステップ群が組まれていることを特徴とする記憶媒体。

請求項5

周囲に加熱部が設けられた縦型の反応容器に、複数の基板を棚状に保持した基板保持具を搬入し、第1のガスノズルから原料ガスである第1のガスを供給すると共に、第2のガスノズルから前記原料ガスの分子と反応して反応生成物を生成する反応ガスである第2のガスを供給する縦型熱処理装置において、前記第1のガスノズルに前記第1のガスを供給するためのガス供給路と、前記ガス供給路に設けられ、ガスの貯留によりその内部を昇圧するための貯留部と、前記ガス供給路における前記貯留部の上流側及び下流側の各々に設けられたバルブと、前記貯留部にパージガスを供給するためのパージガス供給部と、前記貯留部の下流側のバルブを開いて第1のガスを真空雰囲気である反応容器内に供給するステップと、前記第2のガスノズルから第2のガスを前記反応容器内に供給するステップと、を交互に繰り返し行うように前記バルブを操作する動作を行う成膜ステップと、次いで前記基板を保持している基板保持具を前記反応容器から搬出した後、反応容器の基板搬入出口を閉じ、反応容器内に付着している薄膜を強制的に剥がすために、前記貯留部に前記パージガスを貯留して昇圧し、次いで当該貯留部から反応容器内に吐出するように前記バルブを操作する動作を複数回繰り返すパージステップと、を実行するための制御部と、を備えたことを特徴とする縦型熱処理装置。

技術分野

0001

本発明は、複数の基板基板保持具に保持させて成膜処理を行う縦型熱処理装置及びこの装置を運転するためのプログラムを記憶した記憶媒体に関する。

背景技術

0002

半導体製造工程において半導体ウエハ(以下「ウエハ」という)に対して成膜を行う処理の一つとして、微細パターンに対するステップガバレッジ(埋め込み特性)が良好なことや、薄膜緻密性が高いことなどから、反応生成物原子層あるいは分子層積み上げていく処理が行われている。この成膜処理は、加熱されたウエハに第1のガス吸着させ、次いでウエハ上の第1のガスの分子に第2のガスを反応させて前記分子を例えば窒化あるいは酸化し、このプロセスを複数回繰り返すことにより行われる。

0003

このような成膜処理を複数のウエハに対して一括して行うためには、縦型熱処理装置が用いられ、その一例としてシラン系のガスとアンモニアガスとを互いに異なるガスノズルから交互に反応容器内に供給し、ウエハ上にシリコン窒化膜を成膜する例が挙げられる。このような成膜処理において、出願人は各ガスを反応容器内にできるだけ速やかに供給するために、各ガス供給路バッファタンクを設け、バッファタンク内にガスを一旦貯留して昇圧させた後、当該ガスを一気吐出する方法を検討している。

0004

一方、上述のシリコン窒化膜が反応容器から剥がれてパーティクルが発生することを抑えるために、例えばウエハに対する成膜処理を行った後、毎回反応容器の蓋を閉じて反応容器内の温度を変化させて膜に熱ストレスを加え、強制的に膜を剥がす処理が行われている。このような処理により、パーティクルの発生が抑えられているが、上述のようにバッファタンクを用いてガスの供給を行うと、ウエハ表面に、径方向ライン上にパーティクルが付着する傾向が見られる。パーティクルのラインとガスノズルの配置とを考慮すると、シラン系のガス供給路からパーティクルが吹き出していると考えられる。
特許文献1には、ジクロルシランガスガス溜めに一旦貯留して昇圧した後、当該ガスを処理室内に供給し、次いで前記ガス溜めの上流側に設けた不活性ガス専用のガス溜めに溜めておいた不活性ガスを前記ガス溜めを介して処理室内に供給する手法が記載されている。しかしこの手法は本発明の手法とは異なる。

先行技術

0005

特開2006−237532公報(段落0034〜0041)

発明が解決しようとする課題

0006

本発明は、このような事情に基づいてなされたものであり、その目的は、縦型熱処理装置を用い、原料ガスを貯留部にて昇圧した後、基板に供給する段階と、反応ガスを基板に供給する段階と、を交互に行って成膜処理を行うにあたり、パーティクル汚染を低減することにある。

課題を解決するための手段

0007

本発明の縦型熱処理装置の運転方法は、周囲に加熱部が設けられた縦型の反応容器と、原料ガスである第1のガスを供給するための第1のガスノズルと、原料ガスの分子と反応して反応生成物を生成する反応ガスである第2のガスを供給するための第2のガスノズルと、を備えた縦型熱処理装置を運転する方法において、
基板保持具に状に保持された複数の基板を前記反応容器内に搬入する工程と、
前記第1のガスノズルの上流側のガス供給路に設けられた貯留部に第1のガスを一旦貯留して昇圧し、当該貯留部の下流側のバルブを開いて第1のガスを真空雰囲気である反応容器内に供給するステップと、前記第2のガスノズルから第2のガスを前記反応容器内に供給するステップと、を交互に繰り返し行う成膜工程と、
次いで前記基板を保持している基板保持具を前記反応容器から搬出した後、反応容器の基板搬入出口を閉じ、反応容器内に付着している薄膜を強制的に剥がすために反応容器内にパージガスを供給すると共に当該反応容器の温度を変化させるパージ工程と、
前記パージ工程を行っているときに、前記貯留部にパージガスを貯留して昇圧し、当該貯留部の下流側のバルブを開いてパージガスを反応容器内に吐出するように前記バルブを操作する動作を複数回繰り返す工程と、
この工程の後に行われる前記成膜工程と、を含むことを特徴とする。

0008

本発明の記憶媒体は、周囲に加熱部が設けられた縦型の反応容器内に、複数の基板が保持された基板保持具を搬入して熱処理を行う縦型熱処理装置に用いられるコンピュータプログラムを記憶した記憶媒体であって、
前記コンピュータプログラムは、請求項1ないし3のいずれか一項に記載の縦型熱処理装置の運転方法を実行するようにステップ群が組まれていることを特徴とする。

0009

本発明の縦型熱処理装置は、
周囲に加熱部が設けられた縦型の反応容器に、複数の基板を棚状に保持した基板保持具を搬入し、第1のガスノズルから原料ガスである第1のガスを供給すると共に、第2のガスノズルから前記原料ガスの分子と反応して反応生成物を生成する反応ガスである第2のガスを供給する縦型熱処理装置において、
前記第1のガスノズルに前記第1のガスを供給するためのガス供給路と、
前記ガス供給路に設けられ、ガスの貯留によりその内部を昇圧するための貯留部と、
前記ガス供給路における前記貯留部の上流側及び下流側の各々に設けられたバルブと、
前記貯留部にパージガスを供給するためのパージガス供給部と、
前記貯留部の下流側のバルブを開いて第1のガスを真空雰囲気である反応容器内に供給するステップと、前記第2のガスノズルから第2のガスを前記反応容器内に供給するステップと、を交互に繰り返し行うように前記バルブを操作する動作を行う成膜ステップと、
次いで前記基板を保持している基板保持具を前記反応容器から搬出した後、反応容器の基板搬入出口を閉じ、反応容器内に付着している薄膜を強制的に剥がすために、前記貯留部に前記パージガスを貯留して昇圧し、次いで当該貯留部から反応容器内に吐出するように前記バルブを操作する動作を複数回繰り返すパージステップと、を実行するための制御部と、を備えたことを特徴とする。

発明の効果

0010

本発明では、縦型熱処理装置を用い、原料ガスを貯留部にて昇圧した後、基板に供給する段階と、反応ガスを基板に供給する段階と、を交互に行って成膜処理を行うときに、第1回目の原料ガスを吐出しているときに基板のパーティクル汚染が発生していることを突き止めた。そこで基板を反応容器に搬入する前に、前記貯留部にパージガスを貯留して昇圧し、吐出する動作を複数回繰り返す工程を追加した。一方、処理後の基板を未処理の基板と交換している間に、反応容器内に付着している薄膜を強制的に剥がすためのパージ工程が行われるが、このタイミングを利用して前記工程を行うことにより、反応容器内に発生したパーティクルが排気される。このため試験結果から確認しているように、パーティクル汚染が低減する。

図面の簡単な説明

0011

本発明に係る縦型熱処理装置の一例を示す縦断面図である。
縦型熱処理装置の一例を示す横断面図である。
縦型熱処理装置の一部を示す斜視図である。
縦型熱処理装置の運転方法を説明するための工程図である。
縦型熱処理装置にて行われる成膜工程を示す構成図である。
縦型熱処理装置にて行われるパージ工程を説明するための特性図である。
縦型熱処理装置にて行われるパージ工程を示す構成図である。

実施例

0012

本発明の実施の形態に係る縦型熱処理装置について、図1及び図2を参照して説明する。図1及び図2中1は、例えば石英により縦型の円筒状に形成された反応容器であり、この反応容器1内の上部側は、石英製の天井板11により封止されている。また反応容器1の下端側には、例えばステンレスにより円筒状に形成されたマニホールド2が連結されている。マニホールド2の下端は基板搬入出口21として開口され、ボートエレベータ22に設けられた石英製の蓋体23により気密に閉じられるように構成されている。蓋体23の中央部には回転軸24が貫通して設けられ、その上端部には基板保持具であるウエハボート3が搭載されている。

0013

前記ウエハボート3は、図3に示すように、例えば4本の支柱31を備えており、ウエハWの外縁部を支持して、複数枚例えば125枚のウエハWを棚状に保持できるようになっている。図中32は断熱ユニットである。前記ボートエレベータ22は図示しない昇降機構により昇降自在に構成され、前記回転軸24は駆動部をなすモータMにより鉛直軸周りに回転自在に構成されている。こうしてウエハボート3は、当該ウエハボート3が反応容器1内にロード(搬入)され、蓋体23により反応容器1の基板搬入出口21が塞がれる処理位置と、反応容器1の下方側の搬出位置図3に示す位置)との間で昇降自在に構成される。前記搬出位置とは、ウエハボート3が、図示しないローディングエリア内に設けられた、ウエハWの移載エリアにある位置である。

0014

縦型熱処理装置は、図3に示すように、反応容器1からウエハボート3がアンロード(搬出)されたときに、反応容器1の基板搬入出口21を塞ぐための蓋体41を備えている。この蓋体41は例えばステンレスにより構成され、開閉機構4に接続されている。また開閉機構4は、蓋体41を支持する支持部材42と、蓋体41を、基板搬入出口21を塞ぐ位置と、基板搬入出口21を開く位置との間で移動させる移動機構43と、を備えている。前記基板搬入出口21を開く位置とは、この例では基板搬入出口21の側方の位置であり、ここを待機位置としている。前記移動機構43は、例えば支持部材42の基端側を昇降自在に支持する昇降機構431と、この昇降機構431を鉛直軸まわりに回転させる回転機構432と、を組み合わせて構成されている。

0015

反応容器1の側壁の一部にはプラズマ発生部12が設けられている。このプラズマ発生部12は、反応容器1の側壁に形成された上下に細長い開口部13を覆うようにして、断面凹部状の例えば石英製の区画壁14を反応容器1の外壁に気密に接合することにより構成される。前記開口部13は、ウエハボート3に支持されている全てのウエハWをカバーできるように上下方向に長く形成されている。また区画壁14の両側壁の外側面には、その長さ方向(上下方向)に沿って互いに対向する一対のプラズマ電極15が設けられている。このプラズマ電極15には、プラズマ発生用高周波電源16が給電ライン161を介して接続されており、プラズマ電極15に例えば13.56MHzの高周波電圧印加することによりプラズマを発生し得るようになっている。さらに区画壁14の外側には、これを覆うように例えば石英よりなる絶縁保護カバー17が取り付けられている。

0016

反応容器1における前記プラズマ発生部12に対向する領域には、反応容器1内の雰囲気真空排気するために、上下に細長い排気口18が形成されている。この排気口18には、これを覆うようにして例えば石英よりなる断面コ字状に形成された排気カバー部材19が取り付けられている。排気カバー部材19は、例えば反応容器1の側壁に沿って上下に伸びて、反応容器の上方側を覆うように構成されており、例えば当該排気カバー部材19の天井側にはガス出口191が形成されている。このガス出口191には、真空排気手段をなす真空ポンプ41及び圧力調整部42を備えた排気管43が接続されている。
また図1に示すように、反応容器1の外周を囲むようにして、加熱部である筒状体ヒータ44が設けられている。さらに例えば反応容器1とヒータ44との間には、リング状の送気ポート45が設けられており、この送気ポート45には、冷却ガス供給源46から冷却ガスが送られるように構成されている。

0017

前記マニホールド2の側壁には、シラン系のガス例えばジクロロシラン(DCS:SiH2Cl2)を供給するためのジクロロシラン供給路51が挿入され、このジクロロシラン供給路51の先端部には、例えば2本の第1のガスノズル54が反応容器1内を上方向へ延びるように設けられている。第1のガスノズル54は例えば石英管よりなり、プラズマ発生部12の開口部13を挟んで配置されている。これら第1のガスノズル54には、その長さ方向に沿って複数のガス吐出孔541が所定の間隔を隔てて形成されている。ジクロロシランガスは原料ガスである第1のガスに相当し、ジクロロシラン供給路51は第1のガスノズル54の上流側のガス供給路に相当する。

0018

またマニホールド2の側壁には、アンモニア(NH3)ガスを供給するためのアンモニア供給路61が挿入されており、このアンモニア供給路61の先端部には、図2に示すように、例えば石英管よりなる第2のガスノズル63が設けられている。第2のガスノズル63は、反応容器1内を上方向へ延び、途中で屈曲してプラズマ発生部12内に配置され、その長さ方向に沿って複数のガス吐出孔631が所定の間隔を隔てて形成されている。アンモニアガスは、原料ガスの分子と反応して反応生成物を生成する反応ガスである第2のガスに相当する。

0019

続いてガス供給系について説明する。前記ジクロロシラン供給路51の一端側は、ジクロロシラン供給部511に接続されると共に、このジクロロシラン供給路51には、反応容器1側から順に、バルブV1と、貯留部をなす貯留タンク71と、圧力検出部72と、流量調整MF1と、バルブV11と、が設けられている。またジクロロシラン供給路51は、流量調整部MF1とバルブV11との間から分岐し、バルブV12及び流量調整部MF2を備えたパージガス供給路52を介してパージガスである窒素ガスの供給源521に接続されている。さらにジクロロシラン供給路51は、バルブV1と貯留タンク7との間から分岐する置換ガス供給路53を介して置換ガスである窒素ガスの供給源531に接続されている。この置換ガス供給路53には、反応容器1側から順に、バルブV13、流量調整部MF3、バルブV14が設けられている。前記バルブはガスの給断、流量調整部はガス供給量の調整を夫々行うものであり、以降のバルブ及び流量調整部についても同様である。

0020

前記貯留タンク71は、その下流側のバルブV1を閉じ、貯留タンク71にガスを供給したときに、当該貯留タンク71内にガスが貯留され、このガスの供給を続けることにより貯留タンク71内が昇圧されるように構成されている。この貯留タンク71は例えばステンレス製であり、例えばその耐圧性能が例えば93.3kPa、内容積が1リットル程度のものが用いられる。
前記アンモニア供給路61の一端側はアンモニアガス供給部611に接続されており、このアンモニア供給路61には、反応容器1側から順に、バルブV2と、流量調整部MF4とが設けられている。またアンモニア供給路61は、バルブV2の下流側にて分岐し、バルブV21及び流量調整部MF5を備えた置換ガス供給路62により、置換ガスである窒素ガスの供給源621に接続されている。

0021

以上に説明した構成を備えた縦型熱処理装置は、図1に示すように制御部100と接続されている。制御部100は例えば図示しないCPUと記憶部とを備えたコンピュータからなり、記憶部には縦型熱処理装置の作用、即ち反応容器1内にてウエハWに成膜処理を行うときの制御と、反応容器1内をパージするときの制御についてのステップ(命令)群が組まれたプログラムが記録されている。このプログラムは、例えばハードディスクコンパクトディスクマグネットオプティカルディスクメモリーカード等の記憶媒体に格納され、そこからコンピュータにインストールされる。

0022

続いて本縦型熱処理装置を運転する方法について、図4図7を参照して説明する。この装置の運転方法は、反応容器1内にウエハWを搬入する工程と、ウエハWに薄膜を形成する成膜工程と、反応容器1内にパージガスを供給するパージ工程とを含んでいる。反応容器1内にウエハボート3を搬入した後、前記成膜工程を実施する。この成膜工程では、真空ポンプ41により反応容器1内を13.33Pa(0.1Torr)程度の真空雰囲気に設定し、ウエハボート3を回転させた状態で、反応容器1内に原料ガス(第1のガス)であるジクロロシランガスを供給する。このときジクロロシランガスは一旦貯留タンク71に貯留して昇圧してから反応容器1に吐出される。具体的には、図5(a)に示すように、ジクロロシラン供給路51において、バルブV1を閉じ、バルブV11を開く。またパージガス供給路52のバルブV12及び置換ガス供給路53のバルブV13及びV14、アンモニア供給路53のバルブV2、置換ガス供給路62のバルブV21については夫々閉じておく。こうしてジクロロシランガスを、貯留タンク71に所定の流量例えば2000sccmで供給して、当該タンク71内に充填する。なお図5及び図7については、バルブのうち、開いているものについては「O」を付すと共に白色で示し、閉じているものについては「C」を付すと共に黒色で示している。

0023

ジクロロシランガスの供給により、貯留タンク71では徐々に圧力が高まってくる。そして貯留タンク71内の圧力を第1の圧力例えば33.33kPa(250Torr)以上53.33kPa(400Torr)以下に昇圧して、バルブV11を閉じる。これによりジクロロシラン供給路51におけるバルブV1の上流側と、バルブV1の上流側からパージガス供給路52のバルブV12の下流側に至る流路と、バルブV1の上流側から置換ガス供給路53のバルブV13の下流側に至る流路が、夫々ジクロロシランガスにより満たされる。

0024

次いで図5(b)に示すように、バルブV1を開いて反応容器1内に貯留タンク71内のジクロロシランガスを吐出する。反応容器1内は真空雰囲気に設定されているので、バルブV1を開くと、貯留タンク71からジクロロシランガスが勢いよく放出され、第1のガスノズル54内を所定の流速で流れて、吐出孔541を介して反応容器1内に吐出される。反応容器1内においてジクロロシランガスは排気口18に向けて流れていき、ガス出口191を介して外部へ排出される。第1のガスノズル54と排気口18とは、ウエハWを介して対向するように設けられているので、ジクロロシランガスはウエハWの表面を一方側から他方側へと流れていき、ウエハW表面にジクロロシランガスの分子が吸着される。

0025

こうして貯留タンク71内のジクロロシランガスが全て放出された後、反応容器1内に置換ガスである窒素ガスを供給して、反応容器1内を窒素パージする。この工程では、図5(c)に示すように、ジクロロシラン供給路51のバルブV1及び置換ガス供給路53のバルブV13、V14を開き、その他のバルブV11、V12、V2、V21を閉じる。そして置換ガスである窒素ガスを第1のガスノズル54を介して反応容器1内の所定時間供給することにより、反応容器1内のジクロロシランガスを窒素ガスにより置換する。

0026

次いで反応容器1内に、反応ガス(第2のガス)であるアンモニアガスを供給する。この工程では、アンモニアガス供給路61のバルブV2及び置換ガス供給路62のバルブV21を開いて、第2のガスノズル63により反応容器1内にアンモニアガス及び窒素ガスを高周波電源16がONの状態で供給する。その他のバルブV1、V11、V12、V13、V14は閉じておく。これによりプラズマ発生部12では、図2点線で示す領域PSにてプラズマが発生し、例えばNラジカル、NHラジカル、NH2ラジカル、NH3ラジカル等の活性種が生成され、これらの活性種がウエハW表面に吸着される。そしてウエハWの表面では、ジクロロシランガスの分子とNH3の活性種とが反応してシリコン窒化膜(SiN膜)の薄膜が形成される。その後、バルブV2を閉じてアンモニアガスの供給を停止する一方、反応容器1内に第2のガスノズル63から窒素ガスを供給し続け、反応容器1内のアンモニアガスを窒素ガスにより置換する。このような一連の工程を繰り返すことで、ウエハWの表面にSiN膜の薄膜が一層ずつ積層され、ウエハWの表面に所望の厚さのSiN膜が形成される。この成膜処理時における反応容器1内の設定温度は例えば500℃である。

0027

この例では、貯留タンク71にジクロロシランガスを充填するときには、タンク71の圧力が予め設定された時間で第1の圧力になるように、貯留タンク71へのジクロロシランガスの供給量と供給時間とが設定されている。例えばジクロロシランガスの供給量を一定にしておき、供給時間を調整することによって、貯留タンク71内の圧力を所定時間で第1の圧力に設定する。そして前記供給時間に基づいて、バルブV1、V11の開閉が制御される。さらに貯留タンク71から反応容器1へジクロロシランガスを供給するときには、バルブV1を開いてからタンク71内のジクロロシランガスが全て放出されるまでの時間を予め把握しておき、この供給時間に基づいて、置換ガス(窒素ガス)を供給するためのバルブV13、V14の開閉を制御している。前記タンク71内のジクロロシランガスが全て放出されるとは、タンク71内の圧力が反応容器1内の圧力とほぼ同じ圧力(例えば1.33Pa(0.01Torr))になる状態をいう。

0028

こうして成膜工程を行った後、反応容器1内の温度を例えば500℃に設定し、例えばバルブV1、V13、V14、V21を開き、これ以外のバルブを閉じて、反応容器1に例えば置換ガス供給路53、62を介して窒素ガスを供給し、反応容器1内を大気圧復帰させる。次いでウエハボート3をアンロードした後、反応容器1の基板搬入出口21を蓋体41で塞ぐ。つまり待機位置にある蓋体41を開閉機構4の回転機構432により基板搬入出口21の下方側まで旋回移動し、次いで昇降機構431により基板搬入出口21を塞ぐ位置まで上昇させることにより、基板搬入出口21を蓋体41により気密に閉塞する。

0029

続いて反応容器1のパージ工程を行う。この工程は、既述の成膜処理によって、反応容器1の内壁や第1のガスノズル54の表面などに薄膜が付着するため、反応容器1内にパージガスを供給して、これらの薄膜を強制的に剥がして除去するために行われる。先ず反応容器1内を真空ポンプ41により真空引きし、所定の真空雰囲気例えば1.33Pa(0.01Torr)に設定する。また図6に示すように、反応容器1の真空引きの開始と同時に、反応容器1内の温度を500℃からパージ工程の温度例えば800℃まで昇温させる。そして例えば20分間反応容器1を800℃に維持した後、冷却ガス供給源46から例えば室温のエアを送気ポート45に供給することにより、反応容器1を800℃から200℃まで急速に降温させる。

0030

この反応容器1を降温させるタイミングで、反応容器1内にパージガスである窒素ガスを供給する。このパージガスの供給では、図7(a)に示すように、バルブV12を開き、その他のバルブV1、V11、V13、V14、V2、V21を閉じる。こうしてパージガスを、パージガス供給路52及びジクロロシラン供給路51を介して貯留タンク71に所定の流量例えば2000sccmで供給して、当該タンク71内に充填する。パージガスの供給により、貯留タンク71では徐々に圧力が高まってくる。そして貯留タンク71内の圧力を、第1の圧力よりも高い第2の圧力に昇圧して、バルブV12を閉じる。これによりジクロロシラン供給路51におけるバルブV1の上流側からバルブV11の下流側に至る流路と、バルブV1の上流側からパージガス供給路52のパージガス供給源521に至る流路と、バルブV1の上流側から置換ガス供給路53のバルブV13の下流側に至る流路が、夫々パージガスにより満たされる。

0031

前記第2の圧力とは、貯留タンク71をジクロロシランガスにより昇圧したときの当該貯留タンク71の圧力よりも高い圧力である。あまり昇圧時の貯留タンク71の圧力を高くし過ぎると、後述するように反応容器1内にパージガスを供給したときに、反応容器1内の圧力が高くなってしまう。パージガスを供給したときの反応容器1内の圧力は1.33kPa(10Torr)以下であることが好ましく、この観点から第2の圧力は53.33kPa(400Torr)以上93.33kPa(700Torr)以下に設定することが好ましい。

0032

次いで図7(b)に示すように、バルブV1を開いて反応容器1内に貯留タンク71内のパージガスを吐出する。反応容器1は真空雰囲気に設定されているので、バルブV1を開くと、貯留タンク71内のパージガスは勢いよく放出され、第1のガスノズル54に向けて流れていく。そして第1のガスノズル54内を所定の流速で流れて、吐出孔541を介して反応容器1内に吐出され、排気口18、ガス出口191を介して外部へ排出される。パージガスを貯留タンク71内に充填するときには、ジクロロシランガスを貯留タンク71に充填するときよりも、当該貯留タンク71内の圧力が高いので、パージガスはジクロロシランガスよりも大きな流速でガスノズル54内を流れていく。

0033

既述のように反応容器1を一旦800℃まで昇温させ、次いで200℃まで降温させると、反応容器1やガスノズル54は石英により構成されているため、石英と反応容器1等に付着している薄膜との熱収縮の差により、薄膜に応力が発生してクラックが入る。そして反応容器1を降温させるタイミングでパージガスを導入しているので、クラックが入った薄膜にパージガスが衝突して、当該薄膜が剥がされ、排気口18を介して外部に排気される。このときパージガスは一旦貯留タンク71内で昇圧されているので、パージガスは強い圧力で、第1のガスノズル54を介して反応容器1に吐出される。従って貯留タンク71の下流側におけるパージガスの流路では、パージガスが大きな流速で流れていくので、この流れと共に前記流路に存在するパーティクルや反応生成物が除去される。このようにパージ工程を行うことによって、反応容器1の内壁や第1のガスノズル54の表面に付着した薄膜が除去されると共に、ジクロロシラン供給路51や第1のガスノズル54の内部に存在するパーティクルが除去される。

0034

こうして貯留タンク71内のパージガスが全て放出された後、バルブV1を閉じ、バルブV12を開いて、再び図7(a)に示すように、貯留タンク71へパージガスを充填する。そして再び貯留タンク71内の圧力が前記第2の圧力になると、図7(b)に示すように、バルブV12を閉じ、バルブV1を開いて、パージガスを反応容器1に吐出してパージを行う。このようにパージガスによる貯留タンク71内の昇圧と、反応容器1へのパージガスの吐出とを例えば50回以上繰り返してパージ工程を実施する。この繰り返し回数は多い方がよいが、多すぎるとスループットが低下するおそれがあるので、ウエハボート3へのウエハWの移載時間を考慮して設定される。

0035

図6は、反応容器1内の温度と時間との関係と、貯留タンク71内の圧力と時間との関係とを、夫々簡略して示す特性図である。この例では貯留タンク71内の圧力は、バルブV1を閉じて貯留タンク71内にパージガスを供給することにより79.99kPa(600Torr)まで昇圧し、バルブV1を開いてパージガスを放出することにより1.33Pa(0.01Torr)まで降圧する。このように貯留タンク71内を79.99kPaまで昇圧してから反応容器1にパージガスを供給すると、反応容器1内の圧力は例えば0.51kPa(3.8Torr)に上昇する。そして例えばパージ工程では、前記昇圧及びパージガスの放出が50回行われる。貯留タンク71内の圧力と圧力検出部72が設けられたジクロロシラン供給路51内の圧力とはほぼ同じであるため、ここでは貯留タンク71の圧力としている。

0036

この例では貯留タンク71にパージガスを充填するときには、タンク71内の圧力が予め設定された時間で第2の圧力になるように、貯留タンク71へのパージガスの供給量と供給時間とが夫々設定され、この供給時間に基づいてバルブV1、V12の開閉を夫々制御している。さらに貯留タンク71から反応容器1へパージガスを放出するときには、タンク71内のパージガスが全て放出されるまでの、反応容器1へのパージガスの供給時間を予め把握しておき、前記供給時間に基づいてバルブV1、V12の開閉が夫々制御される。前記タンク71内のパージガスが全て放出されるとは、タンク71内の圧力が反応容器1内の圧力とほぼ同じ圧力になることをいう。また貯留タンク71へのパージガスの充填時のタンク圧力は、貯留タンク71の耐圧性能等やパージガスの供給量、供給時間を考慮して適宜設定される。

0037

こうして反応容器1内のパージ処理を行っている間、ウエハボート3はアンロードされて搬出位置にあり、図4に示すように、移載機構8により、ウエハボート3に対して、成膜処理が終了したウエハWの取り出しと、未処理のウエハWの受け渡しとが行われる。そしてパージ工程が終了した後、反応容器1内の温度を成膜処理時の温度に設定し、例えばバルブV1、V13、V14、V21を開き、これ以外のバルブを閉じて、反応容器1に例えば置換ガス供給路53、62を介して窒素ガスを供給して、反応容器1内を大気圧に復帰させる。次いで蓋体41を開いて、待機位置に位置させた後、未処理のウエハWが搭載されたウエハボート3を反応容器1にロードし、上述と同様にして次の成膜処理が行われる。

0038

上述の例では、圧力検出部72の検出値に基づいてバルブの開閉を制御しているわけではない。このため厳密には、貯留タンク71内の圧力が第1又は第2の圧力にならない前にジクロロシランガスやパージガスを吐出し、貯留タンク71内のジクロロシランガスやパージガスが全て放出されない前にバルブV1を閉じて、ガスを充填する場合が発生する場合もある。しかしながら貯留タンク71をジクロロシランガスより昇圧してから放出することにより、ウエハ全面に原料ガスを速やかに吸着させるという効果を得ることができる。また貯留タンク71をパージガスにより昇圧してから放出することにより、大きなパージ効果を得ることができる。従って前記第1の圧力又は第2の圧力は目安であり、実際に貯留タンク71内の圧力が前記第1の圧力又は第2の圧力以上にならない場合にバルブV1を開き、貯留タンク71内のガスが全て放出されない前にバルブV1閉じる場合も本発明に含まれる。

0039

上述の実施の形態によれば、ウエハWのパーティクル汚染を低減することができる。既述のとおり、出願人は、ジクロロシランガスを貯留タンク71にて昇圧した後、ウエハWに供給する段階と、アンモニアガスをウエハWに供給する段階と、を交互に行って成膜処理を行うときに、第1回目にジクロロシランガスを吐出しているときにウエハWにパーティクルが付着することを突き止めた。従ってこのパーティクルは、シラン系のガス供給路であるジクロロシラン供給路51及び第1のガスノズル54から吹き出していると考えられる。

0040

そこで成膜工程の第1回目を実施する前に、貯留タンク71にパージガスを貯留して昇圧し、吐出する動作を繰り返す工程を追加した。貯留タンク71にパージガスを貯留して昇圧してから吐出すると、ジクロロシラン供給路51及び第1のガスノズル54にパージガスが勢いよく放出され、大きな流速で流れていく。これにより貯留タンク71の下流側のジクロロシランガスの流路では、パージガスの強い流れにより、当該流路に存在するパーティクルがパージガスと共に流されて、反応容器1に流出する。一方、反応容器1内に付着している薄膜を強制的に剥がすためのパージ工程が行われるが、このタイミングを利用して前記工程を行うことにより、反応容器1内に発生した剥がれた薄膜に起因するパーティクルと、ジクロロシランガスの流路から流れてきたパーティクルが排気されて、除去される。

0041

実際に本発明の運転方法を実施して、パーティクルの有無を確認した。パージ工程は、反応容器1を一旦800℃に昇温してから、200℃に降温させ、この降温時に、パージガスを貯留タンク71に貯留して、79.99kPa(600Torr)まで昇圧してから反応容器1に供給する工程を50回繰り返して実施した。次いでダミーウエハを搭載したウエハボート3を反応容器1に搬入して、成膜工程の第1回目のジクロロシランガスを供給し、ダミーウエハの表面をSEM走査型電子顕微鏡)にて確認したところ、径方向にライン上にパーティクルが付着する様子は見られなかった。

0042

さらに本発明では、貯留タンク71にパージガスを貯留して昇圧する工程と、次いで貯留タンク71の下流側のバルブV1を開いてパージガスを反応容器1内に吐出する工程と、を複数回繰り返している。このためジクロロシランガスの流路及び反応容器1では、パージガスを供給するときの圧力変動が大きくなるので、より流路内のパーティクルの移動や反応容器1の膜剥がれが起こりやすくなり、確実にパーティクルを除去することができる。
さらにまたパージ工程は、ウエハボート3を反応容器1から搬出して、このウエハボート3に対して、処理済みのウエハと、未処理のウエハとを移載しているときに実行されるので、パーティクルの除去と、ウエハボート3へのウエハWの移載とが同時に並行して実施でき、スループットの低下を抑えることができる。

0043

またパージガスを供給するときの貯留タンク71の圧力を、ジクロロシランガスを供給するときの貯留タンク71の圧力よりも高くしてから、パージガスを反応容器1に供給すると、成膜時よりも大きな流速でパージガスが第1のガスノズル54内を流れていく。流れるガスの流速が大きいほど、ガスノズル54等のガスの流路内のパーティクルの除去効果は高くなるので、パージガスの通流により貯留タンク71の下流側において、確実にパーティクルを除去することができる。従ってパージ工程に続いて成膜工程を行うときに、ジクロロシランガスを貯留タンク71にて昇圧してから供給したとしても、このジクロロシランガスの通流により、ジクロロシランガスと共に運ばれるパーティクルはもはや存在しない。これにより確実にパーティクル汚染を抑制することができる。

0044

さらにパージガスを一旦貯留タンク71内に貯留して昇圧させた後に、反応容器1に吐出する工程は、成膜工程と成膜工程との間のみならず、反応容器1のクリーニングを行った後に行うようにしてもよい。このクリーニングは、例えば反応容器1を真空排気しながら、クリーニング用のガスノズルからクリーニングガスを供給することにより行なわれる。クリーニングガスとしては、フッ素系のガス例えばフッ化塩素ガス(ClF3ガス)が用いられる。クリーニング後に第1のガスノズル51や第2のガスノズル54内にクリーニングガスやクリーニング残渣が入り込むことがあるが、クリーニングの後に、上述のパージ工程を実施することにより、これらガスノズル51,52内に残留するクリーニングガス等をパージガスの通流により排出することができる。従って、クリーニング→パージ工程→成膜工程の順序で処理を行うことによって、成膜工程にてガスノズルに原料ガスや反応ガスを供給したとき、ガスノズルの内部において、原料ガス等にクリーニングガスが混入することが抑えられる。
この場合には、アンモニア供給路61に貯留タンクを設け、パージガスを一旦貯留タンク内に貯留して昇圧させた後に、当該アンモニア供給路61及び第2のガスノズル63を介して反応容器1に吐出すれば、第2のガスノズル63内に残留するクリーニングガスやクリーニング残渣を除去できる。

0045

以上において、貯留タンクにパージガスを貯留して昇圧し、当該貯留タンクの下流側のバルブを開いてパージガスを反応容器内に吐出する工程は、パージ工程において反応容器1を降温するタイミングのみならす、反応容器1を昇温するタイミングや反応容器1を高温にて維持するタイミングで行うようにしてもよい。これらのタイミングで行っても、貯留タンク71の下流側のジクロロシランガスの流路において、パージガスの通流によりパーティクルが除去できるからである。
また貯留タンク71にパージガスを貯留して昇圧したときの圧力は、必ずしも成膜工程時におけるジクロロシランガスの昇圧時の圧力よりも高い必要はなく、パージガスの昇圧時の圧力とジクロロシランガスの昇圧時の圧力が等しくてもよい。この場合においても、貯留タンク71の下流側のジクロロシランガスの流路において、パージガスの通流によりパーティクルが除去できるからである。さらにパージ工程では、ジクロロシラン供給路51からパージガスである窒素ガスを反応容器1に吐出すると共に、アンモニア供給路61からパージガスとして窒素ガスを反応容器1に吐出するようにしてもよい。さらに反応容器1を昇温する工程において、アンモニア供給路61からアンモニアガスを反応容器1に吐出するようにしてもよい。

0046

さらにジクロロシランガス及びパージガスは、例えば圧力検出部72にて貯留タンク71内の圧力を検出し、この検出値に基づいてバルブV1を開閉させることによって反応容器1へ供給するようにしてもよい。この場合には、例えば貯留タンク71内の圧力が予め設定された上限値になったら、貯留タンク71と反応容器1との間のバルブV1を開いて反応容器1にガスを吐出する。そして貯留タンク71からのガスの吐出により、タンク71内の圧力が降圧し、予め設定された下限値になったら、バルブV1を閉じて、再び貯留タンク71内を上限値まで昇圧するように制御する。

0047

さらにまた上述の実施の形態では、パージガス(窒素ガス)をジクロロシラン供給路51を介して夫々貯留タンク71に供給したが、パージガスをジクロロシラン供給路51を介さずに、貯留タンク71に直接供給するようにしてもよい。この場合であっても、貯留タンク71の下流側のガスの流路はパージガスの通流によりパーティクルが除去されるため、ウエハWのパーティクル汚染を抑制することができる。
また貯留部71としてタンクを用いずに、ガス供給路の一部を貯留部とし、当該貯留部の下流側及び上流側のバルブの開閉により、貯留部内の圧力を昇圧するようにしてもよい。さらに置換ガス供給路53を設けずに、置換ガスである窒素ガスをパージガス供給路52及びジクロロシラン供給路51を介して反応容器1に供給するようにしてもよい。さらにまたパージ工程は、処理済みのウエハWを保持しているウエハボート3を反応容器1から搬出した後、当該ウエハボート3から処理済みのウエハWを搬出し、次いで空のウエハボート3を反応容器1に搬入して行うようにしてもよい。この場合には、反応容器1の基板搬入出口21をボートエレベータ22に設けられた蓋体23により閉じた状態で前記パージ工程が実施される。

0048

さらにジクロロシラン供給路51に貯留タンクを設けずに、ジクロロシラン供給路51に接続されたパージガス供給路52に貯留タンクを設けるようにしてもよい。この場合には、例えばパージガス供給路52における貯留タンクとパージガス供給部との間に第1のバルブを設けると共に、貯留タンクの下流側に第2のバルブを設ける。さらにジクロロシラン供給路51におけるパージガス供給路52との接続部の下流側に第3のバルブを設ける。そして、貯留タンクにジクロロシランガスを貯留するときには、貯留タンクの上流側の第1のバルブ及びジクロロシラン供給路51の第3のバルブを閉じ、貯留タンクの下流側の第2のバルブを開いて、ジクロロシラン供給路51からパージガス供給路52を介して貯留タンクにジクロロシランガスを貯留して昇圧する。こうして貯留タンク内を所定の圧力に昇圧した後、前記第3のバルブを開いて第1のガスノズルにジクロロシランガスを吐出する。また貯留タンクにパージガスを貯留するときには、貯留タンクの上流側の第1のバルブを開き、貯留タンクの下流側の第2のバルブ及びジクロロシラン供給路51の第3のバルブを閉じて、貯留タンクにパージガスを貯留して昇圧する。そして貯留タンク内を所定の圧力に昇圧した後、前記第2のバルブ及び第3のバルブを開いて第1のガスノズルにパージガスを吐出する。

0049

以上においてシラン系ガスとしては、ジクロロシランガスの他に、BTBAS((ビスターシャルブチルアミノ)シラン)、HCD(ヘキサジクロロシラン)、3DMAS(トリスジメチルアミノシラン)などが挙げられる。またパージガス及び置換ガスとしては、窒素ガスの他にアルゴンガス等の不活性ガスを用いることができる。
この他、本発明の縦型熱処理装置では、例えば原料ガス(第1のガス)として塩化チタン(TiCl4)ガス、反応ガス(第2のガス)としてアンモニアガスを用いて、窒化チタン(TiN)膜を成膜するようにしてもよい。また、原料ガスとしては、TMA(トリメチルアルミニウム)を用いてもよい。

0050

またウエハWの表面に吸着した原料ガスを反応させて、所望の膜を得る反応は、例えばO2、O3、H2O等を利用した酸化反応、H2、HCOOH、CH3COOH等の有機酸、CH3OH、C2H5OH等のアルコール類等を利用した還元反応、CH4、C2H6、C2H4、C2H2等を利用した炭化反応、NH3、NH2NH2、N2等を利用した窒化反応等の各種反応を利用してもよい。

0051

さらに反応ガスとして、3種類の反応ガスや4種類の反応ガスを用いてもよい。例えば3種類の反応ガスを用いる場合の例としては、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3)を成膜する場合があり、例えばSr原料であるSr(THD)2(ストロンチウムビステトラメチルヘプタンジオナト)と、Ti原料であるTi(OiPr)2(THD)2(チタニウムビスイソプロポサイドビステトラメチルヘプタンジオナト)と、これらの酸化ガスであるオゾンガスが用いられる。この場合には、Sr原料ガス→置換用のガス→酸化ガス→置換用のガス→Ti原料ガス→置換用のガス→酸化ガス→置換用のガスの順でガスが切り替えられる。

0052

Wウエハ
1反応容器
3ウエハボート
41真空ポンプ
51ジクロロシラン供給路
52パージガス供給路
53、62置換ガス供給路
54 第1のガスノズル
63 第2のガスノズル
71貯留タンク
V1、V11〜V14、V2、V21バルブ
100 制御部

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