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技術 印刷用塗工紙

出願人 大王製紙株式会社
発明者 宇野康太郎松村尚人
出願日 2013年3月29日 (6年7ヶ月経過) 出願番号 2013-075047
公開日 2014年10月23日 (5年0ヶ月経過) 公開番号 2014-198920
状態 特許登録済
技術分野 紙(4)
主要キーワード プラス要因 色戻り 回ロール 表面温度差 コニカル型 上段ロール 下段ロール 部分溶解性
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2014年10月23日)のものです。
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課題

嵩高でありながら紙質強度の低下が抑えられ、平滑性が高く、柔軟性及び印刷適性に優れた印刷用塗工紙の提供を目的とする。

解決手段

本発明は、原紙の少なくとも片面に顔料接着剤とを主成分とする塗工層を有する印刷用塗工紙であって、上記顔料が炭酸カルシウムアスペクト比が15以上100以下のクレーとを含み、上記炭酸カルシウムと上記クレーとの質量比が3:2から4:1であり、上記顔料100質量部に対する上記炭酸カルシウムと上記クレーとの合計含有量が60質量部以上であり、式(1)で表される柔軟度(S)が10×106/m2以上50×106/m2以下であり、密度が0.7g/cm3以上0.9g/cm3以下であることを特徴とする印刷用塗工紙である。

概要

背景

近年、印刷用紙の軽量化、印刷高速化等に伴い、印刷用塗工紙として嵩高紙の使用が増加しており、紙の厚みとしての嵩高さと共に、平滑性が高く、印刷適性紙質強度を有する印刷用塗工紙が要望されている。

また、ポケットガイド等と呼ばれる版型が小さく、持ち運びに便利な情報誌が好まれる傾向にある。このような情報誌に用いられる紙には、柔軟性が特に要求される。剛直な紙を使用した場合、ページをめくる際にページが立ち易くなり、片手で開いて読む場合等に不便になる。通常、紙厚が厚くなるに従って柔軟性が低下するため、嵩高さと柔軟性とを両立させることは困難である。

これらの要望を満たすために、使用するパルプの種類と叩解調成条件や抄紙条件、或いは仕上げ条件等を種々工夫して印刷用塗工紙の原紙を抄造し、顔料接着剤とを主成分とする塗工層を設けることで、嵩高い印刷用塗工紙を製造している。しかし、嵩高な印刷用塗工紙に必要とされる品質の中には互いに相反する性質のものが多く、それらを両立させるには限界があった。

例えば、嵩が必要な場合に軽叩解のパルプを使用するのが一般的であるが、嵩の増加に伴う剛度向上のプラス要因もあるが、その反面では平滑性の低下、紙質強度の低下等マイナス要因が発生する。

また、機械パルプ或いは非木材繊維パルプのような剛直なパルプ原料を使用すると嵩高な紙が得られる。しかし、機械パルプには色戻り等の問題があり、印刷用塗工紙や記録用紙には使用できる範囲が限られ、特に保存性が要求される場合には好ましくない。

非木材パルプ原料とするパルプは、現在の大量生産時代にはその生産量が需要合致せず、原料供給面の制約から一般には利用することが困難である。これらの原料で製造した用紙は紙質強度に劣るために、印刷用塗工紙としては適していない等の問題点がある。

抄紙工程で装置と操業の面から嵩高な印刷用塗工紙を製造する方法としては、プレスパートサクションロール真空度ドライヤーパート下段上段ドライヤシリンダー表面温度差カレンダーパートのニップ数又はニップ圧等を調整することによって嵩高な原紙を得ることが知られている。しかし、嵩高、高剛度、表面平滑性、紙質強度の全ての品質が両立して十分に優れた嵩高な印刷用塗工紙は未だ得られていないのが現状である。

上記不都合に対し、嵩高で平滑性に優れた塗工紙として、特定範囲ルンケル比を有するパルプと、特定範囲の平均粒子径を有する微細顔料板状顔料とを用いた塗工紙が開発されている(特開2012−117184号公報参照)。しかし、上記塗工紙であっても、ユーザーからのニーズ応えてその密度をより低下させた場合、塗工紙表面の平滑性は低下するという問題がある。

また、塗工紙表面の平滑性を高めるために、例えば塗工紙にカレンダー処理を施すことも考えられるが、この場合カレンダー処理の際の圧力で密度が上がり、塗工紙の嵩高さは低下し易い。特に、塗工紙の嵩を高めるために界面活性剤等の柔軟化剤(所謂嵩高剤)を用いた場合、塗工紙の強度はさらに低下し、その結果カレンダー処理時、塗工紙の嵩高さは失われ易い。また、炭酸カルシウム等の微粒子の多くが塗工液中の水分と共に原紙内に沈み込み、塗工紙表面に色むら等の印刷適性不良が発生し易い。

さらに、塗被層をフィルムトランスファー方式で塗工し、特定のデラミネーテッドカオリンを含有させることで表面平滑性、白紙光沢に優れ、印刷平滑性等の印刷適性に優れる印刷用紙が開発されている(特許第4692736号公報参照)。しかし、特定のデラミネーテッドカオリンを用いるのみでは本発明者らが意図する嵩高の原紙を用いた場合、紙層中への顔料の沈み込みが多く、塗工面の平坦性が不十分となり、印刷適性が劣る問題が生じる。

概要

嵩高でありながら紙質強度の低下が抑えられ、平滑性が高く、柔軟性及び印刷適性に優れた印刷用塗工紙の提供を目的とする。本発明は、原紙の少なくとも片面に顔料と接着剤とを主成分とする塗工層を有する印刷用塗工紙であって、上記顔料が炭酸カルシウムとアスペクト比が15以上100以下のクレーとを含み、上記炭酸カルシウムと上記クレーとの質量比が3:2から4:1であり、上記顔料100質量部に対する上記炭酸カルシウムと上記クレーとの合計含有量が60質量部以上であり、式(1)で表される柔軟度(S)が10×106/m2以上50×106/m2以下であり、密度が0.7g/cm3以上0.9g/cm3以下であることを特徴とする印刷用塗工紙である。なし

目的

本発明は、上記のような不都合に鑑みてなされたものであり、嵩高でありながら紙質強度の低下が抑えられ、平滑性が高く、柔軟性及び印刷適性に優れた印刷用塗工紙の提供を目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

原紙の少なくとも片面に顔料接着剤とを主成分とする塗工層を有する印刷用塗工紙であって、上記顔料が炭酸カルシウムアスペクト比が15以上100以下のクレーとを含み、上記炭酸カルシウムと上記クレーとの質量比が3:2から4:1であり、上記顔料100質量部に対する上記炭酸カルシウムと上記クレーとの合計含有量が60質量部以上であり、下記式(1)で表される柔軟度(S)が10×106/m2以上50×106/m2以下であり、密度が0.7g/cm3以上0.9g/cm3以下であることを特徴とする印刷用塗工紙。S(1/m2)=層間強度(Pa)/(単位面積当たり内部結合強さ(J/m2)×紙厚(m))(1)

請求項2

上記原紙が柔軟化剤を含有しない請求項1に記載の印刷用塗工紙。

請求項3

上記原紙が原料パルプとして針葉樹クラフトパルプ(NKP)と広葉樹クラフトパルプ(LKP)とを主に含み、上記広葉樹クラフトパルプ(LKP)のろ水度が上記針葉樹クラフトパルプ(NKP)のろ水度よりも大きく、上記針葉樹クラフトパルプ(NKP)と上記広葉樹クラフトパルプ(LKP)との質量比が5:95から25:75である請求項1又は請求項2に記載の印刷用塗工紙。

技術分野

0001

本発明は、印刷用塗工紙に関する。より具体的には、本発明は、原紙上に顔料接着剤とを主成分とする塗工層を有する印刷用塗工紙に関し、嵩高でありながら紙質強度の低下が抑えられ、平滑性が高く、柔軟性及び印刷適性に優れた印刷用塗工紙に関する。

背景技術

0002

近年、印刷用紙の軽量化、印刷高速化等に伴い、印刷用塗工紙として嵩高紙の使用が増加しており、紙の厚みとしての嵩高さと共に、平滑性が高く、印刷適性、紙質強度を有する印刷用塗工紙が要望されている。

0003

また、ポケットガイド等と呼ばれる版型が小さく、持ち運びに便利な情報誌が好まれる傾向にある。このような情報誌に用いられる紙には、柔軟性が特に要求される。剛直な紙を使用した場合、ページをめくる際にページが立ち易くなり、片手で開いて読む場合等に不便になる。通常、紙厚が厚くなるに従って柔軟性が低下するため、嵩高さと柔軟性とを両立させることは困難である。

0004

これらの要望を満たすために、使用するパルプの種類と叩解調成条件や抄紙条件、或いは仕上げ条件等を種々工夫して印刷用塗工紙の原紙を抄造し、顔料と接着剤とを主成分とする塗工層を設けることで、嵩高い印刷用塗工紙を製造している。しかし、嵩高な印刷用塗工紙に必要とされる品質の中には互いに相反する性質のものが多く、それらを両立させるには限界があった。

0005

例えば、嵩が必要な場合に軽叩解のパルプを使用するのが一般的であるが、嵩の増加に伴う剛度向上のプラス要因もあるが、その反面では平滑性の低下、紙質強度の低下等マイナス要因が発生する。

0006

また、機械パルプ或いは非木材繊維パルプのような剛直なパルプ原料を使用すると嵩高な紙が得られる。しかし、機械パルプには色戻り等の問題があり、印刷用塗工紙や記録用紙には使用できる範囲が限られ、特に保存性が要求される場合には好ましくない。

0007

非木材パルプ原料とするパルプは、現在の大量生産時代にはその生産量が需要合致せず、原料供給面の制約から一般には利用することが困難である。これらの原料で製造した用紙は紙質強度に劣るために、印刷用塗工紙としては適していない等の問題点がある。

0008

抄紙工程で装置と操業の面から嵩高な印刷用塗工紙を製造する方法としては、プレスパートサクションロール真空度ドライヤーパート下段上段ドライヤシリンダー表面温度差カレンダーパートのニップ数又はニップ圧等を調整することによって嵩高な原紙を得ることが知られている。しかし、嵩高、高剛度、表面平滑性、紙質強度の全ての品質が両立して十分に優れた嵩高な印刷用塗工紙は未だ得られていないのが現状である。

0009

上記不都合に対し、嵩高で平滑性に優れた塗工紙として、特定範囲ルンケル比を有するパルプと、特定範囲の平均粒子径を有する微細顔料板状顔料とを用いた塗工紙が開発されている(特開2012−117184号公報参照)。しかし、上記塗工紙であっても、ユーザーからのニーズ応えてその密度をより低下させた場合、塗工紙表面の平滑性は低下するという問題がある。

0010

また、塗工紙表面の平滑性を高めるために、例えば塗工紙にカレンダー処理を施すことも考えられるが、この場合カレンダー処理の際の圧力で密度が上がり、塗工紙の嵩高さは低下し易い。特に、塗工紙の嵩を高めるために界面活性剤等の柔軟化剤(所謂嵩高剤)を用いた場合、塗工紙の強度はさらに低下し、その結果カレンダー処理時、塗工紙の嵩高さは失われ易い。また、炭酸カルシウム等の微粒子の多くが塗工液中の水分と共に原紙内に沈み込み、塗工紙表面に色むら等の印刷適性不良が発生し易い。

0011

さらに、塗被層をフィルムトランスファー方式で塗工し、特定のデラミネーテッドカオリンを含有させることで表面平滑性、白紙光沢に優れ、印刷平滑性等の印刷適性に優れる印刷用紙が開発されている(特許第4692736号公報参照)。しかし、特定のデラミネーテッドカオリンを用いるのみでは本発明者らが意図する嵩高の原紙を用いた場合、紙層中への顔料の沈み込みが多く、塗工面の平坦性が不十分となり、印刷適性が劣る問題が生じる。

先行技術

0012

特開2012−117184号公報
特許第4692736号公報

発明が解決しようとする課題

0013

本発明は、上記のような不都合に鑑みてなされたものであり、嵩高でありながら紙質強度の低下が抑えられ、平滑性が高く、柔軟性及び印刷適性に優れた印刷用塗工紙の提供を目的とする。

課題を解決するための手段

0014

本発明者らは、上記不都合を解決するために鋭意検討を重ねた結果、炭酸カルシウムと高いアスペクト比クレーとを塗工層用顔料として特定の割合で用い、層間強度(Pa)、単位面積当たり内部結合強さ(J/m2)、紙厚(m)から算出される柔軟度(S)を10×106/m2以上50×106/m2以下とし、所定の密度とすることで、顔料の沈み込みを防止し、塗工層表面の平坦性を高め、嵩高で紙質強度の低下が少なく、柔軟性及び印刷適性に優れた平坦な印刷用塗工紙を得ることができることを見出し、本発明を完成するに至った。

0015

上記課題を解決するためになされた発明は、
原紙の少なくとも片面に顔料と接着剤とを主成分とする塗工層を有する印刷用塗工紙であって、
上記顔料が炭酸カルシウムとアスペクト比が15以上100以下のクレーとを含み、
上記炭酸カルシウムと上記クレーとの質量比が3:2から4:1であり、
上記顔料100質量部に対する上記炭酸カルシウムと上記クレーとの合計含有量が60質量部以上であり、
下記式(1)で表される柔軟度(S)が10×106/m2以上50×106/m2以下であり、
密度が0.7g/cm3以上0.9g/cm3以下であることを特徴とする印刷用塗工紙である。
S(1/m2)=層間強度(Pa)/(単位面積当たりの内部結合強さ(J/m2)×紙厚(m)) (1)

0016

当該印刷用塗工紙は、顔料として上述のような炭酸カルシウムとアスペクト比が15以上100以下のクレーとを上記質量比及び合計含有量で含むため、顔料の沈み込みを防止しつつ、当該印刷用塗工紙表面の印刷適性や平滑性を向上させることができる。アスペクト比が15を下回るクレーでは、被覆性に劣るだけでなく、クレー等の塗工液が原紙に沈み込み易いため、上記効果が得られない。また、このように当該印刷用塗工紙の密度を上記範囲とすることで、当該印刷用塗工紙は嵩高性にも優れる。さらに、当該印刷用塗工紙は柔軟性にも優れる。この理由は明確ではないが、以下の仮定が推測される。内部結合強さは、紙の厚み方向に剪断力を加えた際、紙が剪断変形し、かつこの剪断変形した紙が厚み方向で引き裂かれるのに必要なエネルギーである。また、層間強度は厚み方向に紙が引き裂かれるのに必要な単位面積当たりの力である。従って、単位面積当たりの内部結合強さを層間強度で除した値が、紙が厚み方向に剪断変形するのに必要な力を表す値となると考えられる。さらに、この値が同じでも紙厚が厚いと柔軟性が低下するため、上記値に紙厚を除した値が剪断変形に対する剛性に関する指標となる。そこで、この指標(単位面積当たりの内部結合強さ×紙厚/層間強度)の逆数をとり、これを柔軟度(S:単位1/m2)とすることで、この値が塗工紙の単位面積当たりの柔軟性を表す指標(この値が大きいほど柔軟性が高まることを示す)となると考えられる。なお、この値が大き過ぎると、柔軟性自体は高まるものの、紙の強度が低下することから、印刷適性、めくり易さ等が低下する。

0017

上記原紙は柔軟化剤を含有しないことが好ましい。上記原紙が柔軟化剤を含有する場合、パルプ繊維間の結合が阻害されて弱くなり、紙粉や紙層の強度が低下するおそれがある。

0018

上記原紙が原料パルプとして針葉樹クラフトパルプ(NKP)と広葉樹クラフトパルプ(LKP)とを主に含み、
上記広葉樹クラフトパルプ(LKP)のろ水度フリーネス)が上記針葉樹クラフトパルプ(NKP)のろ水度よりも大きく、
上記針葉樹クラフトパルプ(NKP)と上記広葉樹クラフトパルプ(LKP)との質量比が5:95から25:75であることが好ましい。このような場合、柔軟性及び印刷適性をさらに向上させることができる。

0019

ここで、単位面積当たりの内部結合強さとは、JAPAN TAPPI 18−2:2000「インターナルボンドテスタ法」に準拠して測定される流れ方向の値である。層間強度とは、TAPPI T 541 pm−83「板紙の内部結合強度(Z方向引張り強さ)」に準拠して測定される値である。離解パルプ繊維の平均断面積とは、印刷用塗工紙をJIS P 8220:1998「パルプ−離解方法」で離解して得られたパルプ繊維について、FiberLab.(Kajaani社)を用いて測定した値である。密度及び紙厚とは、JIS P 8118:1998「紙及び板紙−厚さ及び密度の試験方法」に準拠して測定される値である。

発明の効果

0020

上述のように、当該印刷用塗工紙は、嵩高でありながら紙質強度の低下が抑えられ、平滑性が高く、柔軟性及び印刷適性に優れる。従って、当該印刷用塗工紙はこれらの特性が求められる用途、特にムック等の印刷用紙として好適に用いることができる。

0021

本発明は、原紙の少なくとも片面に顔料と接着剤とを主成分とする塗工層を有する印刷用塗工紙であって、
上記顔料が炭酸カルシウムとアスペクト比が15以上100以下のクレーとを含み、
上記炭酸カルシウムと上記クレーとの質量比が3:2から4:1であり、
上記顔料100質量部に対する上記炭酸カルシウムと上記クレーとの合計含有量が60質量部以上であり、
下記式(1)で表される柔軟度(S)が10×106/m2以上50×106/m2以下であり、
密度が0.7g/cm3以上0.9g/cm3以下であることを特徴とする印刷用塗工紙である。
S(1/m2)=層間強度(Pa)/(単位面積当たりの内部結合強さ(J/m2)×紙厚(m)) (1)

0022

また、当該印刷用塗工紙は、本発明の効果を損なわない範囲で、原紙及び塗工層以外に原紙と塗工層との間に下塗り層等を有していてもよい。以下、当該印刷用塗工紙について詳説する。

0023

<原紙>
原紙は、主成分として原料パルプを含むパルプスラリーを抄紙して得られる。

0024

(原料パルプ)
原料パルプとしては、公知のものを用いることができ、例えばバージンパルプ古紙パルプ、これらを組み合わせたもの等を適宜用いることができる。

0025

バージンパルプとしては、例えば針葉樹クラフトパルプ(NKP)、広葉樹クラフトパルプ(LKP)、広葉樹亜硫酸パルプ針葉樹亜硫酸パルプ等の化学パルプストーングランドパルプ(SGP)、加圧ストーングランドパルプ(TGP)、ケミグランドパルプCGP)、砕木パルプ(GP)、サーモメカニカルパルプ(TMP)等の機械パルプ;ケナフ、葦等の非木材繊維から化学的又は機械的に製造されたパルプ等の公知の種々のパルプが挙げられる。

0026

古紙パルプとしては、例えば古紙、クラフト封筒古紙、雑誌古紙新聞古紙チラシ古紙、オフィス古紙上白古紙ケント古紙、模造古紙、地券古紙等から製造される離解古紙パルプ、離解・脱墨古紙パルプDIP)、離解・脱墨漂白古紙パルプ等が挙げられる。

0027

これらの中では、化学パルプが好ましく、針葉樹クラフトパルプ(NKP)と広葉樹クラフトパルプ(LKP)とを組み合わせて用いることがより好ましい。即ち、上記原紙は針葉樹クラフトパルプ(NKP)と広葉樹クラフトパルプ(LKP)とを主に含むことが好ましい。なお、「針葉樹クラフトパルプ(NKP)」とは、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)及び/又は針葉樹未晒クラフトパルプ(NUKP)であり、「広葉樹クラフトパルプ(LKP)」とは、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)及び/又は広葉樹未晒クラフトパルプ(LUKP)である。また、「針葉樹クラフトパルプ(NKP)と広葉樹クラフトパルプ(LKP)とを主に含む」とは、原料パルプに対して50質量%以上、好ましくは70質量%以上、より好ましくは80質量%以上これらを含有することをいう。これらを用いることで、柔軟性の調整等を容易に行うことができる。NKPとLKPの合計含有量が上記下限未満であると、後述するろ水度または/及びパルプ比率による効果が発揮されないおそれがある。また、サーモメカニカルパルプや古紙パルプは用いないことが好ましい。サーモメカニカルパルプには色戻り等の問題があり、保存性が要求される場合には好ましくない。また、平滑性が低下し印刷適性に劣るおそれがある。古紙パルプは、パルプ化工程において繊維が損傷を受けて厚みや剛度、寸法安定性が低下するおそれがある。

0028

上記広葉樹クラフトパルプ(LKP)のろ水度は上記針葉樹クラフトパルプ(NKP)のろ水度よりも大きいことが好ましく、ろ水度の差は10mL以上140mL以下であることがより好ましい。このように上記LKPのろ水度が上記NKPのろ水度よりも大きいことで、当該印刷用塗工紙の印刷適性と柔軟性とをより向上させることができる。上記LKPのろ水度が上記NKPのろ水度よりも小さいと、地合が悪化し、柔軟性や印刷適性が低下するおそれがある。

0029

上記NKPのろ水度としては、440mL以上570mL以下が好ましく、440mL以上520mL以下がより好ましい。このようにNKPのろ水度を上記範囲とすることで、当該印刷用塗工紙の嵩高性がより向上する傾向がある。NKPのろ水度が上記上限を超えると、嵩高な紙を得ることができるが、柔軟性が低下すると共に原紙表面の平滑性が低下するため、塗工液が原紙に染み込み易くなり、印刷用塗工紙の印刷品質が低下するおそれがある。NKPのろ水度が上記下限未満であると、当該印刷用塗工紙の嵩高性が低下すると共に柔軟性が低下するおそれがある。

0030

上記LKPのろ水度としては、450mL以上580mL以下が好ましく、500mL以上580mL以下がより好ましい。このようにLKPのろ水度を上記範囲とすることで、当該印刷用塗工紙の嵩高性を向上させられる傾向がある。LKPのろ水度が上記上限を超えると、嵩高な紙を得ることができるが、柔軟性が低下するおそれがある。LKPのろ水度が上記下限未満であると、繊維間結合力が増して、繊維間の空隙が減少し過ぎてしまい、繊維が緻密になるため、柔軟性が低下するおそれがある。

0031

上記ろ水度の調整方法としては、特に限定されないが、例えばディスク型コニカル型等の各種の叩解機を用いて所定のろ水度となるように必要に応じて原料パルプを叩解する方法等が挙げられる。

0032

上記針葉樹クラフトパルプ(NKP)と上記広葉樹クラフトパルプ(LKP)との質量比としては、5:95から25:75が好ましく、5:95から20:80がより好ましい。このようにNKPとLKPとの質量比を上記範囲とすることで、原紙における繊維間空隙、繊維間結合、密度等をバランスよく好適な状態とすることができ、柔軟性と印刷適性とを共に高めることができる。NKPの比率が大きくなり上記質量比が上記範囲を外れると、当該印刷用塗工紙の柔軟性が低下するおそれがある。LKPの質量比が大きくなり、上記質量比が上記範囲を外れると、当該印刷用塗工紙の嵩高性が低下するおそれがある。

0033

当該印刷用塗工紙を離解して得られる離解パルプの平均断面積としては、200μm2以上500μm2以下が好ましく、250μm2以上450μm2以下がより好ましい。このように上記パルプ比とし、上記パルプの平均断面積を上記範囲とすることで、当該印刷用塗工紙の柔軟性及び印刷適性をさらに高められる傾向がある。上記パルプの平均断面積が上記上限を超えると、繊維が太いことからモットリングが発生し易くなるおそれがある。また、繊維間結合が少なくなるため、内部結合強さや層間強度が低下し易くなり、当該印刷用塗工紙の印刷適性が低下するおそれがある。上記パルプの平均断面積が上記下限未満であると、繊維が細いことから密度が高くなり、当該印刷用塗工紙の柔軟性が低下するおそれがある。

0034

また、LKPは繊維長が短く、得られる原紙の繊維間空隙が少なくなる。従って、このようにLKPの含有量を高めることで、塗工層を形成する接着剤が原紙のパルプ繊維間に入り込んで、接着剤とパルプ繊維とが密に接着する。その結果、塗工層のアンカー効果が高くなり塗工層の割れを抑え、印刷の際のモットリングの発生を低減することができる。さらに、このようなパルプ比とし、後述する塗工層を有することで、当該印刷用塗工紙の柔軟度を好適な範囲とすることができ、柔軟性を高めることができる。一方、NKPは繊維長が長く、得られる原紙の繊維間空隙が多くなるため、LKPの含有量が高まると剛度、嵩を高くすることができるが、モットリングを発生するおそれがあり、また柔軟性が低下するおそれもある。

0035

(その他の製紙用助剤
印刷用塗工紙の製造時、本発明の効果を損なわない範囲でその他の製紙用助剤を用いることができる。そのため、当該印刷用塗工紙や原紙は、本発明の効果を損なわない範囲で製紙用助剤を任意に含有することもできる。

0036

その他の製紙用助剤としては、例えば填料内添サイズ剤、内添紙向上剤歩留り向上剤凝結剤凝集剤)、表面サイズ剤紙力向上剤等が挙げられる。

0038

上記内添サイズ剤としては、特に限定されないが、例えばロジン系サイズ剤アルキルケテンダイマー(AKD)系サイズ剤アルケニル無水コハク酸(ASA)系サイズ剤等が挙げられる。

0039

上記内添紙力向上剤としては、特に限定されないが、例えばカチオン化澱粉等の天然高分子系紙力剤ポリアクリルアミド系紙力剤等が挙げられる。

0040

上記歩留り向上剤としては、特に限定されないが、例えば硫酸バンド硫酸アルミニウム)、アニオン性ポリアクリルアミド澱粉カルボキシメチルセルロースコロイダルシリカ等が挙げられる。

0041

上記原紙は柔軟化剤を含有しないことが好ましい。上記原紙が柔軟化剤を含有する場合、パルプ繊維間の結合が阻害されて弱くなり、紙粉や紙層の強度が低下する問題が発生するおそれがある。

0042

「柔軟化剤」とは、所謂嵩高剤であり、パルプ繊維間結合を阻害する作用、又は繊維自体を柔軟化する作用を有するものをいい、パルプスラリーに添加することにより、原紙を嵩高にする効果を奏するものである。

0043

柔軟化剤としては、例えば疎水基親水基を持つ化合物等が挙げられ、パルプスラリーに上記柔軟化剤を添加することにより、柔軟化剤の親水基がパルプ繊維表面に吸着し、疎水基同士が反発し合い、パルプ繊維間結合が阻害されると推定される。そして、このパルプ繊維間結合の阻害により、パルプ繊維が密になることなく、原紙が低密度に保たれると考えられる。上記化合物としては、例えば油脂系非イオン界面活性剤糖アルコール系非イオン界面活性剤、糖系非イオン界面活性剤、多価アルコール型非イオン界面活性剤高級アルコール多価アルコール脂肪酸エステル化合物、高級アルコール又は高級脂肪酸ポリオキシアルキレン化合物、多価アルコールと脂肪酸のエステル化合物のポリオキシアルキレン付加物脂肪酸ポリアミドアミン等が挙げられる。

0044

<下塗り層>
上記原紙には、表面サイズ剤及び/又は紙力向上剤を含む塗工液が下塗り塗工として塗工されていてもよい。このような下塗り塗工を行うことで、原紙への顔料の沈み込みを抑制することができ、その結果当該塗工紙の柔軟性、平坦性、印刷適性等を高めることができる。

0045

上記表面サイズ剤としては、特に限定されないが、例えば澱粉、スチレン系サイズ剤アクリレート系サイズ剤、アルキルケテンダイマー等が挙げられる。

0046

これらの中では、当該印刷用塗工紙の紙質強度をより向上させることができる、澱粉、スチレン系サイズ剤、アクリレート系サイズ剤が好ましく、澱粉がより好ましい。

0047

上記紙力向上剤としては、例えばポリアクリルアミド(PAM)、ポリビニルアルコールPVA)、アクリル系樹脂ポリアミドポリアミン系樹脂、尿素・ホルマリン系樹脂メラミン・ホルマリン系樹脂、ポリエチレンイミン等が挙げられる。

0048

これらの中では、当該印刷用塗工紙の紙質強度をより向上させることができる、PAM、アクリル系樹脂、PVAが好ましく、PAMがより好ましい。

0049

表面サイズ剤として澱粉を用い、紙力向上剤としてPAMを用いることがより好ましい。このような組み合わせの下塗り用塗工液を用いることで、原紙への顔料の沈み込みをより抑制することができ、当該塗工紙の柔軟性、平坦性及び印刷適性等をより高めることができる。そのため、少ない塗工量であっても、柔軟かつ原紙と塗工層(上塗り層)との密着の高い被膜を形成することができ、その結果当該印刷用塗工紙の印刷適性及び柔軟性を共により高めることができる。

0050

さらに、上述のとおり所定範囲内の繊維の平均断面積を有する原紙上に、下塗り層として澱粉及びPAMを併用し、その上に塗工層を設けると、特に印刷適性及び柔軟性を共により高めることができる。

0051

澱粉とPAMを組み合わせて用いる際、これらの質量比としては、0:1から9:1が好ましく、1:1から5:1がより好ましく、2:1から4:1以下がさらに好ましい。このような質量比とすることで、上記効果をより高めることができる。また、PAMを単独で用いてもよい。

0052

上述のように当該印刷用塗工紙の柔軟性、平坦性、印刷適性等を高めることができるため、上述のような下塗り層が設けられていることが好ましい。

0053

<塗工層(上塗り層)>
当該印刷用塗工紙は原紙の少なくとも片面に顔料と接着剤とを主成分とする塗工層を有する。塗工層は、顔料と接着剤とを主成分として含有し、上記原紙に塗工液の塗工(上塗り塗工)により積層される。また、塗工層は、原紙の少なくとも片面に積層されるが、原紙の両面に積層されていてもよい。なお、「顔料と接着剤とを主成分とする塗工層」とは、塗工層が顔料と接着剤とを塗工層に対して固形分換算で50質量%以上、好ましくは70質量%以上、より好ましくは80質量%以上含有することをいう。

0054

塗工層は、本発明の効果を損なわない範囲で、顔料及び接着剤以外のその他の塗工用助剤を任意に含有することもできる。

0055

(顔料)
塗工層が顔料として後述する炭酸カルシウム及びクレーを含有することで、平滑性が高く、柔軟性及び印刷適性に優れた印刷用塗工紙を提供することができる。

0056

顔料は炭酸カルシウム及びアスペクト比が15以上100以下のクレーを含む。上記顔料は炭酸カルシウムとアスペクト比が15以上100以下のクレーとを含むことで、理由は定かではないが、上記クレーを塗工層中で平坦に並び揃える効果を醸し出し、塗工層面の平坦化と塗工層自体の嵩高性を得ることができる。上記クレーが平坦に並ぶことで、炭酸カルシウム等の顔料の原紙への沈み込みを防止しつつ、当該印刷用塗工紙の平滑性、柔軟性及び印刷適性等を向上させることができる。

0057

上記顔料は、本発明の効果を損なわない範囲で、炭酸カルシウム及びアスペクト比が15以上100以下のクレー以外のその他の顔料を含むことができる。

0058

炭酸カルシウムとしては、例えば軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム等が挙げられる。

0059

これらの中では、重質炭酸カルシウムが好ましい。クレーのアスペクト比が大きくなると塗工液の粘度が上昇する傾向があるが、重質炭酸カルシウムは軽質炭酸カルシウムよりも流動性が高いため、塗工液にクレーと共に重質炭酸カルシウムを含むことにより、高濃度での塗工が可能であり、バインダーマイグレーションの発生を抑制する傾向があるため好ましい。バインダーマイグレーションが発生すると、塗工層の強度が低下し、柔軟性や印刷適性が低下するおそれがある。

0060

上記アスペクト比が15以上100以下のクレーは、デラミネーテッドクレーであることが好ましい。

0061

「デラミネーテッドクレー」とは、層状構造の塊状カオリンを単層に剥がすことで得られる粘土鉱物であって、アスペクト比(長径/厚さ)の高いクレーをいう。このようなデラミネーテッドクレーを用いることで、塗工層表面の平坦化、非水系インク基材への過度浸透防止に好適である。

0062

上記クレーのアスペクト比としては、15以上100以下であり、30以上60以下が好ましい。このようにクレーのアスペクト比を上記範囲とすることで、例えばカレンダー処理しなくても表面が平滑で印刷適性が良好な印刷用塗工紙を得ることができる。クレーのアスペクト比が上記上限を超えると、塗工液の粘度が上昇しすぎて、均一に塗工することが難しくなり、印刷適性が低下する。クレーのアスペクト比が上記下限未満であると、顔料粒子の厚みが相対的に増し、当該印刷用塗工紙の平滑性や印刷適性が低下する。

0063

上記炭酸カルシウムと上記アスペクト比が15以上100以下のクレーとの質量比としては、3:2から4:1である。このように上記質量比を上記範囲とすることで、当該印刷用塗工紙の印刷適性や平滑性を向上させることができる。炭酸カルシウムの含有量が少なく、上記質量比が上記範囲を外れると、当該印刷用塗工紙の柔軟性、印刷適性等が低下する。クレーの含有量が少なく、上記質量比が上記範囲を外れると、カレンダー処理を行わない場合、印刷用塗工紙表面の平坦性や印刷適性が低下する。

0064

上記顔料100質量部に対する上記炭酸カルシウムと上記アスペクト比が15以上100以下クレーとの合計含有量としては、60質量部以上であり、80質量部以上が好ましい。このように上記合計含有量を上記範囲とすることで、併用する炭酸カルシウムとの相乗効果で印刷適性に優れた印刷用塗工紙を得ることができる。上記合計含有量が上記範囲を下回った場合、本発明の効果を奏することができない。

0065

その他の顔料としては、特に限定されないが、例えばクレー、タルク、カオリン、サチンホワイト亜硫酸カルシウム石膏、硫酸バリウム、ホワイトカーボン、焼成カオリン、構造化カオリン、珪藻土、炭酸マグネシウム、二酸化チタン、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、シリカ、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛、酸化亜鉛、酸化マグネシウムベントナイトセリサイト等の無機顔料ポリスチレン樹脂微粒子、尿素ホルマリン樹脂微粒子、微小中空粒子多孔質微粒子等が挙げられる。

0066

これらの中では、インク受理性に優れるクレー(アスペクト15未満)が好ましい。

0067

(接着剤)
塗工層は接着剤を含有することで、原紙表面に顔料を定着させることができる。

0068

接着剤としては、特に限定されないが、公知のものを用いることができる。例えば、カゼイン大豆蛋白等の蛋白質類スチレンブタジエン共重合体ラテックスメチルメタクリレート−ブタジエン共重合体ラテックス、スチレン−メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体ラテックス等の共役ジエン系ラテックスアクリル酸エステル及び/又はメタクリル酸エステル重合体ラテックス若しくは共重合体ラテックス等のアクリル系ラテックスエチレン酢酸ビニル重合体ラテックス等のビニル系ラテックス;これらの各種共重合体ラテックスをカルボキシル基等の官能基含有単量体変性したアルカリ部分溶解性又は非溶解性のラテックス等のラテックス類;オレフィン無水マレイン酸樹脂メラミン樹脂尿素樹脂ウレタン樹脂等の合成樹脂系接着剤酸化澱粉、カチオン化澱粉、エステル化澱粉デキストリン等の天然高分子系接着剤;カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体等が挙げられる。

0069

これらの中では、澱粉等の天然高分子系接着剤、ラテックス系接着剤が好ましく、ブタジエンを含むモノマーから得られた重合体を含有するラテックス系接着剤がより好ましい。このような接着剤を用いると塗工層の柔軟性が高まり、当該印刷用塗工紙の柔軟性を高めることができる。また、ブタジエンをモノマーとして含む場合、得られる重合体が柔軟性を有する。

0070

上記ラテックス系接着剤に占めるブタジエンの割合の下限としては、40質量%以上が好ましく、45質量%以上がより好ましい。ブタジエンの割合の上限としては、60質量%以下が好ましい。このようにブタジエンの割合を比較的高めることで、当該印刷用塗工紙の柔軟性を高めることができる傾向がある。ブタジエンの割合が上記上限を上回ると、接着性は向上するが、塗工層の粘着性が高まり、紙同士でブロッキング現象が発生しやすくなるおそれがある。ブタジエンの割合が上記下限を下回ると、柔軟性が低下するおそれがある。

0071

さらに、上記ブタジエンを含むモノマーから得られた重合体はモノマーとしてスチレンを含むことが好ましい。このようにブタジエンとスチレンとを含むモノマーを共重合して得られた重合体は、炭酸カルシウムに対する接着性が高く、少ない量においても顔料を強固に固定することができる。従って、このような重合体を用いることで、接着剤の量を減らし、当該印刷用塗工紙の柔軟性を高めることができる。この場合、上記ラテックス系接着剤に占めるスチレンの割合としては、上記効果を好適に発揮するため、20質量%以上30質量%以下が好ましい。スチレンの割合が上記範囲を下回る場合、上記効果を十分に発揮することができないおそれがある。スチレンの割合が上記範囲を上回る場合、当該印刷用塗工紙の柔軟性が低下するおそれがある。

0072

上記顔料100質量部に対する上記ラテックス系接着剤の含有量としては、13質量部以下が好ましく、8質量部以上12質量部以下がより好ましい。このように顔料に対する接着剤の含有量を上記範囲とすることで、柔軟な塗工層を得ることができ、その結果当該印刷用塗工紙の柔軟性を高めることができる傾向がある。顔料に対する接着剤の含有量が上記上限を超えると、当該印刷用塗工紙の柔軟性が低下するおそれがある。顔料に対する接着剤の含有量が上記下限未満であると、接着力に劣り、当該印刷用塗工紙の剛度が低下するおそれがある。

0073

上記ラテックス系接着剤のブタジエン及びスチレン以外の成分としては、特に限定されないが、アクリロニトリル等が挙げられる。

0074

(その他の塗工用助剤)
その他の塗工用助剤としては、特に限定されないが、例えば蛍光増白剤消泡剤着色剤保水剤等が挙げられる。

0075

なお、本発明で用いる原料は、本発明の効果を損なわない限り、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。

0076

<印刷用塗工紙の製造方法>
当該印刷用塗工紙の製造方法としては、特に限定されないが、公知の印刷用塗工紙の製造方法にて得ることができる。一例を挙げれば、原料パルプスラリーを抄紙し、プレスパート及びプレドライヤーパートに供して原紙を製造し、次いでアンダーコーターパートにて下塗り塗工、平坦化処理をし、乾燥処理後、塗工液(上塗り塗工液)の塗工により塗工層を形成し、平坦化処理、乾燥処理を施すことで得ることができる。嵩が低下するおそれがあるため、平坦化処理しないことが好ましい。

0077

原紙の製造の際、プレスパートでの脱水方法としては、特に限定されないが、例えば3から4回ロール間で加圧し、水分をフェルトに吸い取らせることにより脱水を行う。その際、プレス線圧を低くすることにより、柔軟化剤を含有しない場合でも原紙の密度を低く抑えることができる。プレス線圧としては、100kg/cm以下が好ましく、90kg/cm以下がより好ましい。プレス線圧が上記上限を超えると、原紙の密度が高くなり、当該印刷用塗工紙の柔軟性が劣るおそれがある。

0078

塗工の際の塗工装置としては、特に限定されないが、例えばサイズプレスブレードメタリングサイズプレスロッドメタリングサイズプレスブレードコーターバーコーターゲートロールコーターロッドコーターエアナイフコーター等を用いることができる。これらの中では、ブレードコーターを用いることが、カレンダー処理を行わない場合でも印刷用塗工紙表面をより平滑にできるため、本発明においては密度が高くなることを防止し嵩高性を維持し、嵩高(低密度)でありながら柔軟性や印刷適性の優れた、印刷用塗工紙を提供する上で好ましい。

0079

原紙の坪量としては、特に限定されないが、一般的には30g/m2以上140g/m2以下程度の範囲に適宜調整する。このように原紙の坪量を上記範囲とすることで、上述及び後述の塗工層と組み合わせることで、当該印刷用塗工紙の柔軟性と印刷適性とをバランス良く発揮させることができる傾向がある。

0080

塗工層の塗工量としては、片面当たり、5g/m2以上14g/m2以下が好ましく、8g/m2以上13g/m2以下がより好ましい。このように塗工層の塗工量を上記範囲とすることで、当該印刷用塗工紙の柔軟性、印刷適性等を向上することができる傾向がある。塗工量が上記上限を超えると、塗工層により当該印刷用塗工紙の表面が硬化することで、柔軟度が小さくなり、柔軟性が低下するおそれがある。塗工量が上記下限未満であると、十分な印刷適性を発揮できないおそれがある。

0081

<印刷用塗工紙の物性>
当該印刷用塗工紙は柔軟性に優れるため、下記式(1)で表される柔軟度(S)が10×106/m2以上50×106/m2以下であり、15×106/m2以上45×106/m2以下が好ましく、20×106/m2以上40×106/m2以下がより好ましい。

0082

S(1/m2)=層間強度(Pa)/(単位面積当たりの内部結合強さ(J/m2)×紙厚(m)) (1)

0083

このように上記柔軟度を上記範囲とすることで、当該印刷用塗工紙は十分な柔軟性を確保することができる。上記柔軟度が上記上限を超えると、当該印刷用塗工紙の強度が低下する。上記柔軟度が上記下限未満であると、当該印刷用塗工紙の柔軟性が低下する。

0084

上記柔軟度は、上述のように紙を厚み方向に剪断変形させるのに必要な力に関係する値となり、この値が大きいほど上記力が不要となる。即ち、柔軟性が高くなる。上記柔軟度が上記上限を超えると、紙の強度が低下し、印刷適性が低下したり(例えばモットリングの発生)、めくり難くなる等の不都合が生じる。上記柔軟度が上記下限未満であると、柔軟性が低下し、例えばページを繰る際にページが立ち易くなる等、めくり難くなる。

0085

上記柔軟度は、紙厚の他、単位面積当たりの内部結合強さ及び層間強度を変えることにより調整することができるが、この単位面積当たりの内部結合強さ及び層間強度は、例えば坪量、塗工層を形成する際の塗工液の塗工量及びその成分、原紙を形成するパルプ種、プレス処理における線圧、内添剤の種類等により調整することができる。

0086

上記単位面積当たりの内部結合強さとしては、130J/m2以上400J/m2以下が好ましく、200J/m2以上300J/m2以下がより好ましい。このように上記単位面積当たりの内部結合強さを上記範囲とすることで、当該印刷用塗工紙の強度を十分に確保できる傾向がある。上記単位面積当たりの内部結合強さ上記上限を超えると、柔軟度が小さくなり、柔軟性が低下するおそれがある。上記単位面積当たりの内部結合強さが上記下限未満であると、印刷の際にブランケット通過時に紙が両方向に引っ張られることによって剥離が生じる等、印刷適性が低下するおそれがある。

0087

上記層間強度としては、650kPa以上1000kPa以下が好ましく、700kPa以上950kPa以下がより好ましい。このように上記層間強度を上記範囲とすることで、この場合も当該印刷用塗工紙の強度を十分に確保できる傾向がある。上記層間強度が上記上限を超えると、柔軟度が大きくなり、剪断変形が生じ易くなることから、モットリングが発生し易くなる等、印刷適性が低下するおそれがある。上記層間強度が上記下限未満であると、柔軟度が小さくなり柔軟性が低下したり、ブリスターが発生するおそれがある。

0088

当該印刷用塗工紙の密度としては、0.7g/cm3以上0.9g/cm3以下であり、0.75g/cm3以上0.85g/cm3以下が好ましい。このように当該印刷用塗工紙の密度を上記範囲とすることで、当該印刷用塗工紙における柔軟性と印刷適性とをバランスよく発揮させることができる。当該印刷用塗工紙の密度が上記上限を超えると、柔軟性が低下する。当該印刷用塗工紙の密度が上記下限未満であると、当該印刷用塗工紙の強度が低下する等により、印刷適性や、めくり易さが低下する。

0089

また、上述のとおり所定範囲内のろ水度に調整したパルプからなる原紙上に、表面サイズ剤として澱粉を用い、かつ紙力向上剤としてPAMを併用した上で、ブタジエンの割合が40質量%以上であるラテックスを併用して、密度を上述の範囲内にすると、特に柔軟性及び印刷適性の双方を高めることができる。

0090

当該印刷用塗工紙の紙厚としては、特に限定されないが、70μm以上200μm以下が好ましく、90μm以上160μm以下がより好ましい。このように当該印刷用塗工紙の紙厚を上記範囲とすることで、このように嵩高な場合も、上記柔軟度が調整されていることで、当該印刷用塗工紙は、柔軟性と印刷適性とを兼ね備える傾向がある。当該印刷用塗工紙の紙厚が上記上限を超えると、当該印刷用塗工紙の柔軟性が低下するおそれがある。当該印刷用塗工紙の紙厚が上記下限未満であると、当該印刷用塗工紙の嵩高性が低下するおそれがある。

0091

当該印刷用塗工紙の坪量としては、特に限定されないが、50g/m2以上150g/m2以下が好ましく、75g/m2以上120g/m2以下がより好ましい。このように当該印刷用塗工紙の坪量を上記範囲とすることで、上記柔軟度を調整し易くなる等、当該印刷用塗工紙の柔軟性と印刷適性とをバランス良く発揮させることができる傾向がある。当該印刷用塗工紙の坪量が上記上限を超えると、当該印刷用塗工紙の嵩高性が低下するおそれがある。当該印刷用塗工紙の坪量が上記下限未満であると、当該印刷用塗工紙の柔軟性が低下するおそれがある。

0092

当該印刷用塗工紙の平滑度としては、特に限定されないが、20秒以上200秒以下が好ましく、30秒以上180秒以下がより好ましい。このように当該印刷用塗工紙の平滑度を上記範囲とすることで、当該印刷用塗工紙の柔軟性と印刷適性とをバランスよく発揮させることができる傾向がある。当該印刷用塗工紙の平滑度が上記上限を超えると、当該印刷用塗工紙の印刷適性が低下するおそれがある。当該印刷用塗工紙の平滑度が上記下限未満であると、当該印刷用塗工紙の平滑性が不十分となるおそれがある。

0093

上述のように、当該印刷用塗工紙は、嵩高でありながら紙質強度の低下が抑えられ、平滑性が高く、柔軟性及び印刷適性に優れる。従って、当該印刷用塗工紙は、これらの特性が求められる用途、特にムック等の印刷用紙として好適に用いることができる。

0094

以下、実施例によって本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例及び比較例における各測定値測定方法及び評価基準は以下に記載のとおりである。

0095

[アスペクト比]
アスペクト比は、粒子の長径/厚さである。

0096

[柔軟度(単位:1/m2)]
柔軟度(単位:1/m2)は、下記式(1)に従って算出した。
S(1/m2)=層間強度(Pa)/(単位面積当たりの内部結合強さ(J/m2)×紙厚(m)) (1)

0097

[単位面積当たりの内部結合強さ(単位:J/m2)]
単位面積当たりの内部結合強さ(単位:J/m2)は、JAPAN TAPPI 18−2:2000「インターナルボンドテスタ法」に準拠して流れ方向の強さを測定した。

0098

[層間強度(単位:kPa)]
層間強度(単位:kPa)は、TAPPI T 541 pm−83「板紙の内部結合強度(Z方向引張り強さ)」に準拠して測定した。

0099

[密度(単位:g/cm3)]
密度(単位:g/cm3)は、JIS P 8118:1998「紙及び板紙−厚さ及び密度の試験方法」に準拠して測定した。

0100

[ろ水度(単位:mL)]
ろ水度(単位:mL)は、JIS P 8220:1998「パルプ−離解方法」に準拠して離解した離解パルプを、JIS P 8121:1995「パルプのろ水度試験方法」に準拠して、カナダ標準ろ水度試験器を用いて測定した。

0101

[紙厚(単位:μm)]
紙厚(単位:μm)は、JIS P 8118:1998「紙及び板紙−厚さ及び密度の試験方法」に準拠して測定した。

0102

[坪量(単位:g/m2)]
坪量(単位:g/m2)は、JIS P 8124:1998「紙及び板紙−坪量測定方法」に準拠して測定した。

0103

[平滑度(単位:秒)]
平滑度(単位:秒)は、JIS P 8119:1998に記載の「紙及び板紙−ベック平滑度試験機による平滑度試験方法」に準拠して測定した。

0104

[モットリング]
次の条件で印刷用塗工紙に印刷を行って印刷試験体を作製した。
印刷機RI3型、株式会社明製作所製
インク:WebRexNouverHIMARKプロセス、大日精化社製
・インク量:上段ロールに0.3mL、下段ロールに0.2mL
試験方法:上段、下段ロールでそれぞれインクを各3分間練り(2分間練った後、ロール反転させてさらに1分間練る)、回転速度30rpmで2色同時印刷を行った。
この印刷試験体について、次のとおりモットリングを目視評価した。
◎:モットリングはみられない。
○:僅かにモットリングがみられる。
△:少しモットリングがみられるが、実用上問題ない。
×:強くモットリングが発生し、実使用不可能。

0105

[柔軟性(めくり易さ)]
得られた印刷用塗工紙100枚をA5版サイズ裁断し、クリップで挟んで冊子モデルを作成した。柔軟性として、ページをめくった際のめくり易さ、及びページの立ち難さを10人のモニターにより、下記の基準で評価した。
◎:非常に優れる(非常にめくり易く、立ち難い)
○:優れる(めくり易く、立ち難い)
△:めくり難いページや、立つページがあるが、実使用上問題ない。
×:問題あり(めくり難く、立ち易い)

0106

[印刷適性]
上記モットリング評価にて得られた印刷物について、以下の評価基準に基づいて印刷適性を評価した。
◎:印刷後の平滑性や光沢度ムラが認められない。
○:印刷後の平滑性や光沢度のムラが僅かに認められる。
△:印刷後の平滑性や光沢度のムラが認められるが、実使用上問題ない。
×:印刷後の平滑性や光沢度のムラが認められ、実使用不可能。

0107

各実施例及び比較例で用いた薬品は以下のとおりである。

0108

(填料)
・重質炭酸カルシウム:ハイドロカーブ90、オミヤ社製

0109

(内添サイズ剤)
・AKD系サイズ剤:AD1635、星光PMC社製

0110

(内添紙力向上剤)
・カチオン化澱粉:アミロファックスT−2600、アベベジャパン社製

0111

(歩留り向上剤)
・アニオン性ポリアクリルアミド:Eka NP320、エカケミカルス社製
・硫酸バンド:硫酸バンド、住友化学社製

0112

(柔軟化剤)
・多価アルコールと脂肪酸のエステル化合物:KB−115、花王社製

0113

(表面サイズ剤)
・澱粉:マーメイドM−205、敷島スターチ社製

0114

(紙力向上剤)
・PAM:ハリコートG51、ハリマ化成社製

0115

(顔料)
・軽質炭酸カルシウム:TP−123CS、奥多摩工業社製
・重質炭酸カルシウム:カービタル90、イメリス社製
・クレー:コンツアー1500(アスペクト比60)、イメリス社製
・クレー:コンツアーエクストリーム(アスペクト比35)、イメリス社製
・クレー:アストラプレート(アスペクト比30)、イメリス社製
・クレー:カピムNP(アスペクト比20)、イメリス社製
・クレー:KCS(アスペクト比13)、KaMin社製

0116

(接着剤)
・ラテックス:PA8200、日本A&L社製
・澱粉:スターコート14、日本食品加工社製

0117

[実施例1]
原料パルプとして、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP樹種:ラジアータマツ)及び広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP 樹種:ユーカリ)を10:90の質量比で配合し、このパルプ(絶乾量)に対して、各々固形分で、歩留り向上剤としてのアニオン性ポリアクリルアミド(品番:Eka NP320、エカケミカルス社製)0.01質量%、硫酸バンド0.2質量%、内添サイズ剤としてのAKD系サイズ剤(品番:AD1635、星光PMC社製)0.02質量%及び内添紙力向上剤としてのカチオン化澱粉(品番:アミロファックスT−2600、アベベジャパン社製)1.0質量%、填料としての重質炭酸カルシウム(品番:ハイドロカーブ90)2.5質量%を添加してパルプスラリーを得た。

0118

次に、ワイヤーパート、プレスパート、プレドライヤーパート、アンダーコーターパート、アフタードライヤーパートプレカレンダーパート、トップコーターパート、スキャッフドライヤーパート、及びリールパートを備える製紙システムを用いワインダーパートにて印刷用塗工紙を得た。

0119

具体的には、まず上記パルプスラリーをワイヤーパートにて抄紙し、次いでプレスパート(線圧90kg/cm)、プレドライヤーパートに供して、坪量75g/m2の原紙を製造した。次いで、アンダーコーターパートにて、表面サイズ剤としての澱粉と紙力向上剤としてのPAMを3:1の質量比で含む下塗り塗工液を、片面当たり0.5g/m2となるよう両面を下塗り塗工し、アフタードライヤーパートで乾燥した。その後、トップコーターパートにて塗工液(顔料として重質炭酸カルシウムとデラミネーテッドクレー(製品名:コンツアー1500)とクレーとを60:30:10の質量比で含み、接着剤として顔料100質量部に対してラテックスを8質量部、さらに澱粉を2質量部含有する塗工液)を、片面当たり11g/m2となるよう、両面を上塗り塗工した。次に、ドライヤーパートにて、乾燥処理を施し、ワインダーパートに供して坪量98g/m2の印刷用塗工紙を得た。なお、ワイヤーパートではギャップフォーマーを用いて抄紙し、アンダーコーターパートではロッドメタリングサイズプレスを用い、トップコーターパートではブレードコーターを用いた。上記パートが全て、オンマシンである抄紙システムを用いた。

0120

[実施例2]
実施例1のパルプスラリーにおいて、さらに柔軟化剤(品番:KB−115、花王社製)0.2質量%を添加した以外は、実施例1と同様な方法で印刷用塗工紙を得た。

0121

[実施例3〜22及び比較例1〜3]
原紙の製造における、用いたパルプ及び坪量、並びに上塗り塗工における顔料及び塗工量を表1に記載のとおりに変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例3〜22及び比較例1〜3の印刷用塗工紙を得た。なお、実施例21においてはプレス処理を線圧100kg/cmで行った。実施例22においてはドライヤーパート後にカレンダー処理(線圧200kg/cm、2ニップ)を行った。

0122

0123

表1中、その他の顔料はアスペクト比が15未満の顔料である。

0124

[評価]
得られた各印刷用塗工紙について、上記方法にて、坪量、紙厚、密度、単位面積当たりの内部結合強さ、層間強度、柔軟度、平滑度、モットリング及び柔軟性、印刷適性を測定又は評価した。評価結果を表2に示す。

0125

なお、実施例1で得られた印刷用塗工紙の柔軟度(S)を算出した計算式を参考までに記載する。
S(1/m2)=層間強度(Pa)/(単位面積当たりの内部結合強さ(J/m2)×紙厚(m)) (1)
(kPa=103N/m2、N=J/m)
=850×kPa/{(246×10−3J/m2)×125×10−6m}
=850×103J/m3/{(246×10−3J/m2)×125×10−6m}
=27.6×106/m2

0126

実施例

0127

表2に示されるように、柔軟度が10×106/m2以上50×106/m2以下にある実施例の各印刷用塗工紙は、嵩高であり、モットリングの発生が抑えられ、柔軟性に優れ、かつ十分な印刷適性を有することがわかる。

0128

上述のように、当該印刷用塗工紙は、嵩高でありながら紙質強度の低下が抑えられ、平滑性が高く、柔軟性及び印刷適性に優れる。従って、当該印刷用塗工紙は、これらの特性が求められる用途、特にムック等の印刷用紙として好適に用いることができる。

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