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技術 フッ素系重合体及びこれを含有する表面処理剤

出願人 株式会社ネオス
発明者 森岡恭一宮田公二寺内俊二成松信輔梅田隆彦
出願日 2013年3月29日 (6年3ヶ月経過) 出願番号 2013-073185
公開日 2014年10月16日 (4年9ヶ月経過) 公開番号 2014-196432
状態 特許登録済
技術分野 付加系(共)重合体、後処理、化学変成 対水表面処理用物質 他類に属さない組成物
主要キーワード 材料表 ハロゲン化アクリロイル 撥水撥油処理剤 アルコール特有 オイルバリア フルオロアルキルハライド 有機分散液 ハイドロフルオロポリエーテル
関連する未来課題
重要な関連分野

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課題

良好な離型性などの表面機能性を示し、且つ、生体及び環境への蓄積性が低い新規フッ素系重合体および該フッ素系重合体を含有する表面処理剤を提供すること。

解決手段

少なくとも下記式(A)で表される含フッ素モノマー重合してなるフッ素系重合体および該フッ素系重合体を含有する表面処理剤:[化1][式中、R1は水素原子又はメチル基である;nは5〜12の整数である;Rfは炭素原子数6以下のパーフルオロアルキル基である]。

概要

背景

従来、離型性撥水撥油性低表面張力などの表面機能性を発揮させるために、炭素原子数が8以上のパーフルオロアルキル基を有する含フッ素モノマー重合されてなる含フッ素メタアクリル系重合体が用いられてきた(例えば、特許文献1)。近年、炭素原子数が8以上のパーフルオロアルキル基を有する化合物は、廃棄後、分解により、パーフルオロオクタン酸(PFOA)やパーフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)等を生成することが問題となっている。詳しくは、生成されたPFOAおよびPFOSは人体及び環境への蓄積が懸念されており、米国環境保護庁(EPA)はPFOA及びその類縁物質ならびにこれらの前駆体物質の環境中への低減計画への参加を提唱している。

より短鎖である炭素原子数が6以下のパーフルオロアルキル基を有する化合物の生体蓄積性は炭素原子数が8以上のパーフルオロアルキル基を有する化合物と比較して低いことから、炭素数が6以下のパーフルオロアルキル基を有する化合物への代替が進められている。しかしながら、炭素原子数が6以下になると炭素原子数8以上のパーフルオロアルキル基を有する化合物のような結晶性を示さないため、離型性、撥水撥油性、低表面張力等の表面機能性が劣ることが新たな問題となっている。

概要

良好な離型性などの表面機能性を示し、且つ、生体及び環境への蓄積性が低い新規フッ素系重合体および該フッ素系重合体を含有する表面処理剤を提供すること。少なくとも下記式(A)で表される含フッ素モノマーを重合してなるフッ素系重合体および該フッ素系重合体を含有する表面処理剤:[化1][式中、R1は水素原子又はメチル基である;nは5〜12の整数である;Rfは炭素原子数6以下のパーフルオロアルキル基である]。なし

目的

本発明は、良好な離型性、撥水撥油性、低表面張力などの表面機能性を示し、且つ、生体及び環境への蓄積性が低い新規なフッ素系重合体および該フッ素系重合体を含有する表面処理剤を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

少なくとも下記式(A)で表される含フッ素モノマー重合してなるフッ素系重合体:[式中、R1は水素原子又はメチル基である;nは5〜12の整数である;Rfは炭素原子数6以下のパーフルオロアルキル基である]。

請求項2

前記フッ素系重合体を構成する式(A)の含フッ素モノマーの全構成モノマーに対するモル比(MA)が1〜100モル%である請求項1に記載のフッ素系重合体。

請求項3

少なくとも前記式(A)で表される含フッ素モノマーおよび下記式(B)で表される含フッ素モノマーの共重合体である請求項1または2に記載のフッ素系重合体:[式中、R2は水素原子又はメチル基である;mは1〜4の整数である;Rfは炭素原子数6以下のパーフルオロアルキル基である]。

請求項4

前記共重合体を構成する式(A)の含フッ素モノマーおよび式(B)の含フッ素モノマーそれぞれの全構成モノマーに対するモル比をMAおよびMBとしたとき、MA/(MA+MB)が0.03以上である請求項3に記載のフッ素系重合体。

請求項5

MAとMBとの和が50〜100モル%である請求項4に記載のフッ素系重合体。

請求項6

請求項1〜5の何れか1項に記載のフッ素系重合体を含有する表面処理剤

請求項7

前記フッ素系重合体が表面処理剤全重量に対して0.1〜50.0重量%で含有されている請求項6に記載の表面処理剤。

請求項8

表面処理剤が離型剤である請求項6または7に記載の表面処理剤。

技術分野

0001

本発明はフッ素系重合体及びこれを含有する表面処理剤に関する。

背景技術

0002

従来、離型性撥水撥油性低表面張力などの表面機能性を発揮させるために、炭素原子数が8以上のパーフルオロアルキル基を有する含フッ素モノマー重合されてなる含フッ素メタアクリル系重合体が用いられてきた(例えば、特許文献1)。近年、炭素原子数が8以上のパーフルオロアルキル基を有する化合物は、廃棄後、分解により、パーフルオロオクタン酸(PFOA)やパーフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)等を生成することが問題となっている。詳しくは、生成されたPFOAおよびPFOSは人体及び環境への蓄積が懸念されており、米国環境保護庁(EPA)はPFOA及びその類縁物質ならびにこれらの前駆体物質の環境中への低減計画への参加を提唱している。

0003

より短鎖である炭素原子数が6以下のパーフルオロアルキル基を有する化合物の生体蓄積性は炭素原子数が8以上のパーフルオロアルキル基を有する化合物と比較して低いことから、炭素数が6以下のパーフルオロアルキル基を有する化合物への代替が進められている。しかしながら、炭素原子数が6以下になると炭素原子数8以上のパーフルオロアルキル基を有する化合物のような結晶性を示さないため、離型性、撥水撥油性、低表面張力等の表面機能性が劣ることが新たな問題となっている。

先行技術

0004

特開平03−256310号公報

発明が解決しようとする課題

0005

本発明は、良好な離型性、撥水撥油性、低表面張力などの表面機能性を示し、且つ、生体及び環境への蓄積性が低い新規なフッ素系重合体および該フッ素系重合体を含有する表面処理剤を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

本発明の発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討の結果、炭素原子数が比較的少ないパーフルオロアルキル基と炭素原子数が比較的多い炭化水素鎖とを有するフッ素系(メタ)アクリレートを用いると、良好な離型性などの表面機能性を示すフッ素系重合体が得られることを見出した。本明細書において(メタ)アクリレートとは、アクリレート及び/又はメタクリレートを意味する。

0007

本発明は、少なくとも下記式(A)で表される含フッ素モノマーを重合してなるフッ素系重合体に関する:

0008

[式中、R1は水素原子又はメチル基である;nは5〜12の整数である;Rfは炭素原子数6以下のパーフルオロアルキル基である]。

0009

本発明はまた、上記のフッ素系重合体を含有する表面処理剤、特に離型剤に関する。

発明の効果

0010

本発明は新規なフッ素系重合体を提供した。本発明の新規なフッ素系重合体は、離型性、撥水撥油性、低表面張力等の表面機能性に優れている。また本発明のフッ素系重合体は、パーフルオロアルキル基の炭素原子数が比較的少ないため、炭素原子数が比較的多いパーフルオロアルキル基を含有する化合物と比較して生体蓄積性が低い。

0011

[フッ素系重合体]
本発明に係るフッ素系重合体は、少なくとも後述する式(A)で表される含フッ素モノマー(以下、「含フッ素モノマーA」という)を重合してなる重合体である。本発明のフッ素系重合体は、モノマー成分として、含フッ素モノマーAを含有していれば特に制限されるものではなく、例えば、含フッ素モノマーAの単独重合体であってもよいし、または含フッ素モノマーAと他のモノマーとの共重合体であってもよい。
以下、含フッ素モノマーAおよび他のモノマーについて詳しく説明する。

0012

(含フッ素モノマーA)
含フッ素モノマーAは下記一般式(A)で表されるモノマーである。

0013

0014

式(A)においてR1は水素原子又はメチル基であり、好ましくは水素原子である。
nは5〜12、好ましくは6〜11の整数であり、より好ましくは6又は11である。
Rfは炭素原子数が6以下、特に1〜6、好ましくは4〜6のパーフルオロアルキル基である。Rfの具体例として、トリフルオロメチル基パーフルオロエチル基、パーフルオロプロピル基、パーフルオロブチル基、パーフルオロペンチル基、パーフルオロヘキシル基)等が挙げられる。Rfは直鎖状であっても、または分枝鎖状であってもよいが、通常は直鎖状である。Rfとしては、−(CF2)2F、−(CF2)4F、−(CF2)6F、好ましくは−(CF2)4F、−(CF2)6F、最も好ましくは−(CF2)6Fを挙げることができる。

0015

含フッ素モノマーAの好ましい具体例として、以下のモノマーを挙げることができる。

0016

0017

含フッ素モノマーAは、例えば以下の工程を含む方法により製造することができる:
(a1)ポリフルオロアルキルアルコールを製造する工程;および
(a2)ポリフルオロアルキルアルコールを(メタ)アクリレート化して含フッ素モノマーAを得る工程。

0018

(a1)ポリフルオロアルキルアルコールの製造工程;
ポリフルオロアルキルアルコールは式:Rf−(CH2)n−OHで表されるアルコールであり、当該式中、Rfおよびnはそれぞれ、前記一般式(A)におけるRfおよびnと同様である。

0019

ポリフルオロアルキルアルコールは、例えば、下記反応式に従って製造することができる。

0020

0021

詳しくは、上記反応式に示したように、出発物質であるアルケノールをフルオロアルキルハライドと反応させ(i)、還元(ii)することにより二段階の反応を経てポリフルオロアルキルアルコールを得ることができる。

0022

アルケノールとフルオロアルキルハライドとの反応(i)は、アルケノールにおける二重結合へのフルオロアルキルハライドの付加反応である。当該反応は、アゾビスイソブチロニトリル等のラジカル発生剤の存在下、60〜100℃で6〜10時間行う。

0023

還元反応(ii)は、付加されたハロゲン原子を水素原子で置換させる反応である。例えば、亜鉛存在下、酢酸を添加し、40〜80℃で5〜10時間撹拌する。

0024

(a2)ポリフルオロアルキルアルコールの(メタ)アクリレート化工程;
ポリフルオロアルキルアルコールの(メタ)アクリレート化は、例えば、塩化(メタ)アクリロイルなどのハロゲン化アクリロイルとポリフルオロアルキルアルコールとの脱ハロゲン化水素を伴うエステル化反応により達成されてもよいし、または(メタ)アクリル酸とポリフルオロアルキルアルコールとの脱水を伴うエステル化反応により達成されてもよい。

0025

例えば、塩化(メタ)アクリロイルとポリフルオロアルキルアルコールとの脱ハロゲン化水素を伴うエステル化反応により、含フッ素モノマーAを得る場合、塩化(メタ)アクリロイルおよびポリフルオロアルキルアルコールを氷浴下で混合した後、5〜20℃で2〜5時間撹拌する。

0026

(他のモノマー)
他のモノマーは、前記含フッ素モノマーAとともに共重合可能なモノマーであれば特に制限されず、例えば、含フッ素モノマーA以外の他の含フッ素モノマー、エチレン酢酸ビニル塩化ビニル塩化ビニリデン、臭化ビニリデンヨウ化ビニリデン、スチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、(メタ)アクリル酸エステル(含フッ素モノマーを除く)、アクリルイミドメタクリルイミドビニルアルキルエーテル、ビニルアルキルケトングリシジルメタクリレートベンジルメタクリレートN−ビニルカルバゾールなどが挙げられる。

0027

他の含フッ素モノマーとして、例えば、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、下記一般式(B)で表されるモノマー(以下、単に「含フッ素モノマーB」という)が挙げられる:

0028

0029

式(B)においてR2は水素原子又はメチル基であり、好ましくはメチル基である。
mは1〜4の整数であり、好ましくは1又は2である。
Rfは炭素原子数が6以下、特に1〜6、好ましくは4〜6のパーフルオロアルキル基である。Rfの具体例として、トリフルオロメチル基、パーフルオロエチル基、パーフルオロプロピル基、パーフルオロブチル基、パーフルオロペンチル基、パーフルオロヘキシル基等が挙げられる。Rfは直鎖状であっても、または分枝鎖状であってもよいが、通常は直鎖状である。Rfとしては、−(CF2)2F、−(CF2)4F、−(CF2)6F、好ましくは−(CF2)4F、−(CF2)6F、最も好ましくは−(CF2)6Fを挙げることができる。

0030

含フッ素モノマーBの好ましい具体例として、以下のモノマーを挙げることができる。

0031

0032

含フッ素モノマーBは、市販品として入手することもできるし、公知の方法により製造することもできる。
含フッ素モノマーBの市販品として、例えば、CHEMINOXFAMAC−6(ユニマテック社製)、CHEMINOX FAMAC−4(ユニマテック社製)、CHEMINOX FAAC−6(ユニマテック社製)、CHEMINOX FAAC−4(ユニマテック社製)等が挙げられる。

0033

[フッ素系重合体の構成]
本発明のフッ素系重合体を構成する含フッ素モノマーAの全構成モノマーに対するモル比(MA)は、特に制限されないが、離型性などの表面機能性の観点から好ましくは1〜100モル%、より好ましくは2〜100モル%、さらに好ましくは3〜100モル%である。含フッ素モノマーAは前記した範囲内で構造が異なる2種類以上のモノマーが使用されてよく、その場合、それらの合計モル比をMAとする。本発明のフッ素系重合体が共重合体である場合、当該フッ素系重合体において各モノマーの繰り返し単位の配置は特に制限されず、ランダム重合体であってもよいし、またはブロック共重合体であってもよい。

0034

本発明のフッ素系重合体の分子量は溶媒に溶解可能な分子量であれば特に制限されるものではなく、例えば、重量平均分子量が好ましくは2000〜20000、より好ましくは3000〜10000である。重量平均分子量はゲル濾過クロマトグラフィー(GPC)で測定された値であり、詳しくは実施例で記載の方法により測定された値を用いている。

0035

製造コストが比較的高い含フッ素モノマーAの使用量を低減しつつ、良好な離型性などの表面機能性を維持または向上させる観点から好ましい実施態様において、本発明のフッ素系重合体は、少なくとも含フッ素モノマーAおよび前記他の含フッ素モノマーの共重合体である。同様の観点から、本発明のフッ素系重合体は、より好ましくは少なくとも含フッ素モノマーAおよび含フッ素モノマーBの共重合体であり、さらに好ましくは含フッ素モノマーAおよび含フッ素モノマーBのみの共重合体である。

0036

本発明のフッ素系重合体がモノマー成分として含フッ素モノマーAおよび含フッ素モノマーBを含有する場合、当該フッ素系重合体を構成する含フッ素モノマーAおよび含フッ素モノマーBそれぞれの、全構成モノマーに対するモル比(モル%)をMAおよびMBとしたとき、MA/(MA+MB)は、通常0.03以上、特に0.03〜0.99であり、離型性などの表面機能性と製造コストの観点から好ましくは0.03〜0.80、より好ましくは0.03〜0.60である。この場合、MAとMBとの和は特に制限されないが、同様の観点から好ましくは50〜100モル%、より好ましくは70〜100モル%、さらに好ましくは90〜100モル%である。またこの場合、MBは特に制限されず、通常1〜97モル%であるが、同様の観点から好ましくは20〜97モル%、より好ましくは40〜97モル%である。含フッ素モノマーBは前記した範囲内で構造が異なる2種類以上のモノマーが使用されてよく、その場合、それらの合計モル比をMBとする。

0037

[フッ素系重合体の製造方法]
本発明のフッ素系重合体は、所定のモノマーを公知の方法で重合させることにより製造することができる。重合方法は特に制限されないが、具体例として、例えば、溶液重合法乳化重合法懸濁重合法、塊状重合法等が挙げられる。溶液重合法が特に好ましい。

0038

例えば、溶液重合法を採用する場合、各モノマーを所望の比率で混合し、適量の開始剤を加え、溶媒の存在下に85℃程度、例えば、75〜100℃の温度で3〜7時間撹拌することにより、重合を行う。

0039

重合開始剤としては、例えば、アゾビスイソブチロニトリル、ジベンゾイルパーオキサイド、ジーt−ブチルパーオキサイド、ジラウロイルパーオキサイドクメンヒドロパーオキサイド、t−ブチルパーオキシピバレートジイソプロピルパーオキシジカーボネート等が使用できる。

0040

溶媒は、フッ素系重合体を溶解可能な溶媒であれば、特に限定されないが、例えば、メタキシレンヘキサフルオライドパラキシレンヘキサフルオロライドハイドロフルオロエーテルパーフルオロカーボンパーフルオロポリエーテルハイドロフルオロポリエーテル等を挙げることができる。溶媒は1種単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。

0041

[フッ素系重合体の有用性
本発明のフッ素系重合体は、表面処理剤、例えば、金型の離型剤、樹脂付着防止剤フラックス這い上がり防止剤撥水撥油剤防汚剤防湿剤オイルバリア剤として有用である。本発明のフッ素系重合体は、特に金型の離型剤として有用である。

0042

離型剤は、プラスチック成形分野において、金型表面に塗布されて、プラスチックと金型との融着を防止するための処理剤である。
樹脂付着防止剤は、金属、電子部品などの分野において、材料表面に塗布されて、樹脂の付着を防止するための処理剤である。
フラックス這い上がり防止剤は、半田の分野において、半田付けが不必要な部分に塗布されて、フラックスの浸透や付着を防止するための処理剤である。
撥水撥油処理剤は、繊維や紙、ガラス、プラスチック、金属の分野において、材料表面に撥水撥油性を付与するための処理剤である。
防汚剤は、繊維、ガラス、プラスチック、金属の分野において、材料表面に塗布されて、塵や埃の付着を防止するための処理剤である。
防湿剤は、電子部品の分野において、電子基板に塗布されて、防水性耐腐食性電気絶縁性を付与するための処理剤である。
オイルバリア剤は、機械、電子部品の分野において、部品表面に塗布されて、オイルグリースの付着を防止するための処理剤である。

0043

本発明はまた、有機溶液有機分散液あるいは水性分散液の状態で表面処理剤、好ましくは有機溶液状態の表面処理剤を提供する。

0044

有機溶液の状態の本発明の表面処理剤は、前記フッ素系重合体を有機溶媒に溶解してなる。
有機分散液の状態の本発明の表面処理剤は、前記フッ素系重合体の有機溶媒溶液を、当該有機溶媒とは非相溶の有機溶媒に分散してなる。
水性分散液の状態の本発明の表面処理剤は、前記フッ素系重合体の有機溶媒溶液を、当該有機溶媒とは非相溶の水系媒体に分散してなる。

0045

フッ素系重合体を溶解可能な有機溶媒の具体例として、例えば、メタキシレンヘキサフルオライド、パラキシレンヘキサフルオロライド、ハイドロフルオロエーテル、パーフルオロカーボン、パーフルオロポリエーテル、ハイドロフルオロポリエーテル等を挙げることができる。溶媒は1種単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。
上記有機溶媒に非相溶の有機溶媒としては、例えば、メタノールエチレングリコールが挙げられる。

0046

水性分散液の状態の表面処理剤を構成する水系媒体としては、水、および水に対して相溶性を有する1種以上の有機溶媒例えば、アルコール類ケトン類と水との混合液が挙げられる。水に対して相溶性を有する有機溶媒として、例えば、エタノールイソプロパノールアセトンが挙げられる。

0047

本発明の表面処理剤において、フッ素系重合体の配合量は、表面処理剤全重量に対して、通常0.1〜50.0重量%であり、好ましくは0.7〜30.0重量%である。本発明において、表面処理剤は、前記フッ素系重合体のうち、組成または分子量の異なる2種以上のフッ素系重合体を含有してもよく、その場合、それらの合計量が上記範囲内であればよい。

0048

本発明の表面処理剤は、本発明の目的を阻害しない範囲内において、フッ素を含有しないポリマー防錆剤触媒抗菌剤難燃剤界面活性剤等を適宜配合してもよい。

0049

本発明の表面処理剤は、樹脂の付着を望まない領域などの表面処理剤が処理されるべき領域に対して、塗布し、乾燥させておくことにより、使用することができる。塗布方法としては、特に制限されず、例えば、スプレー塗布法刷毛塗布法、ロールコータ塗布法、ディッピング塗布法などが挙げられる。乾燥方法としては、風乾または加熱により溶媒を蒸発させて皮膜を形成する方法が挙げられる。本発明の表面処理剤を含む皮膜の乾燥厚みは通常、0.1〜15μmであり、好ましくは0.2〜5.0μmである。

0050

[合成例1]
(アルケノールのポリフルオロアルキル化)
冷却管を備えた三つ口フラスコ(50mL)内に、パーフルオロヘキシルアイオダイド14.3g(32.1mmol)、5−ヘキセノール3.2g(32.1mmol)、アゾビスイソブチロニトリル1.05g(6.39mmol)を入れた。反応溶液中に窒素ガスを導入し、反応容器内を窒素置換した。窒素置換後、反応溶液を攪拌しながら80℃まで加熱し、加熱・攪拌を7時間続行した。

0051

(還元)
反応溶液を室温まで冷却し、亜鉛粉末10.5g(161.0mmol)、酢酸5.8g(96.1mmol)、エタノール15gを加え、反応溶液を攪拌しながら60℃まで加熱し、加熱・攪拌を7時間続行した。
反応溶液中の未反応の亜鉛粉末を濾別した後、濾液ジエチルエーテル50gを加え、水、5%炭酸水素ナトリウム水溶液、水および飽和食塩水を順に用いて洗浄処理をおこなった。洗浄処理後溶液減圧下脱水することにより、フッ素化アルコールとしてC6F13−(CH2)6−OHを11.5g得た。

0052

(アクリレート化)
滴下ロートおよび塩化カルシウム管を備えた三つ口フラスコ(50mL)内に、前記フッ素化アルコール11.5g(27.4mmol)、トリエチルアミン3.6g(35.4mmol)、N,N−ジメチル4−アミノピリジン0.10g(0.819mmol)、ジエチルエーテル17.8gを入れ、氷浴にて溶液を冷却した。フラスコ内の溶液中を攪拌しながら、滴下ロートで塩化アクリロイル3.0g(32.7mmol)を約30分かけて徐々に滴下した。滴下終了後、室温で攪拌を3時間続行した。反応の終了を、1H−NMRアルコール特有ピーク消失で確認した。
反応溶液に対し、水、0.5N塩酸、5%炭酸水素ナトリウム水溶液、水および飽和食塩水を順に用いて洗浄処理をおこなった。洗浄処理後の溶液を減圧下脱水することにより、6−(パーフルオロヘキシル)ヘキシルアクリレート6.6gを得た(収率51%)。得られた6−(パーフルオロヘキシル)ヘキシルアクリレートの1H−NMRのデータを表1に示す。

0053

0054

[合成例2]
(アルケノールのポリフルオロアルキル化)
冷却管を備えた三つ口フラスコ(50mL)内に、パーフルオロヘキシルアイオダイド11.0g(24.7mmol)、10−ウンデセノール4.2g(24.7mmol)、アゾビスイソブチロニトリル0.788g(4.8mmol)を入れた。反応溶液中に窒素ガスを導入し、反応容器内を窒素置換した。窒素置換後、反応溶液を攪拌しながら80℃まで加熱し、7時間加熱・攪拌を続行した。

0055

(還元)
反応溶液を室温まで冷却し、亜鉛粉末8.1g(123.0mmol)、酢酸4.5g(74.1mmol)、エタノール15gを加え、反応溶液を攪拌しながら60℃まで加熱し、7時間加熱・攪拌を続行した。
反応溶液中の未反応の亜鉛粉末を濾別した後、濾液にジエチルエーテル50gを加え、水、5%炭酸水素ナトリウム水溶液、水および飽和食塩水を順に用いて洗浄処理をおこなった。洗浄処理後の溶液を減圧下脱水することにより、フッ素化アルコールとしてC6F13−(CH2)11−OHを10.2g得た。

0056

(アクリレート化)
滴下ロートおよび塩化カルシウム管を備えた三つ口フラスコ(50mL)内に、前記フッ素化アルコール10.0g(20.4mmol)、トリエチルアミン2.7g(26.6mmol)、N,N−ジメチル−4−アミノピリジン0.08g(0.614mmol)、アセトニトリル20.0gを入れ、氷浴にて溶液を冷却した。フラスコ内の溶液を攪拌しながら、滴下ロートで塩化アクリロイル2.2g(24.5mmol)を約30分かけて徐々に滴下した。滴下終了後、室温で攪拌を3時間続行した。反応の終了を、1H−NMRのアルコール特有のピークの消失で確認した。
反応溶液を水中に投入し、得られた沈殿物酢酸エチル50gに再溶解させ、水、0.5N塩酸、5%炭酸水素ナトリウム水溶液、水および飽和食塩水を順に用いて洗浄処理をおこなった。洗浄処理後の溶液を減圧下脱水することにより、11−(パーフルオロヘキシル)ウンデシルアクリレート5.1gを得た(収率46%)。得られた11−(パーフルオロヘキシル)ウンデシルアクリレートの1H−NMRのデータを表2に示す。

0057

0058

[実施例1]
冷却管を備えた三つ口フラスコ(50mL)内に、6−(パーフルオロヘキシル)ヘキシルアクリレート6.58g(13.90mmol)、メタキシレンヘキサフルオライド4.61g、ジベンゾイルパーオキサイド0.051g(0.211mmol)を入れた。反応溶液中に窒素ガスを導入し、反応容器内を窒素置換した。窒素置換後、反応溶液を攪拌しながら反応溶液を85℃まで加熱し、反応を開始した。その後、85℃で攪拌を3.5時間続行した。反応の終了を1H−NMRのアクリレート特有のピークの消失で確認した。反応混合物をメタノール中に投入し、得られた沈殿物をさらにメタノールで2回洗浄した後、減圧乾燥することによって、6−(パーフルオロヘキシル)ヘキシルアクリレートの単独重合体を6.06g得た(収率92%)。

0059

[実施例2]
冷却管を備えた三つ口フラスコ(50mL)内に、11−(パーフルオロヘキシル)ウンデシルアクリレート2.06g(3.78mmol)、メタキシレンヘキサフルオライド4.07g、ジベンゾイルパーオキサイド0.041g(0.169mmol)を入れた。反応溶液中に窒素ガスを導入し、反応容器内を窒素置換した。窒素置換後、反応溶液を攪拌しながら85℃まで加熱し、反応を開始した。その後、85℃で攪拌を3.5時間続行した。反応の終了を1H−NMRのアクリレート特有のピークの消失で確認した。反応混合物をメタノール中に投入し、得られた沈殿物をさらにメタノールで2回洗浄した後、減圧乾燥することによって、11−(パーフルオロヘキシル)ウンデシルアクリレートの単独重合体を1.67g得た(収率81%)。

0060

[実施例3]
冷却管を備えた三つ口フラスコ(50mL)内に、11−(パーフルオロヘキシル)ウンデシルアクリレート5.00g(9.18mmol)、2−(パーフルオロヘキシル)エチルメタクリレート3.97g(9.19mmol)、メタキシレンヘキサフルオライド9.02g、ジベンゾイルパーオキサイド0.056g(0.231mmol)を入れた。反応溶液中に窒素ガスを導入し、反応容器内を窒素置換した。窒素置換後、反応溶液を攪拌しながら85℃まで加熱し、反応を開始した。その後、85℃で攪拌を4時間続行した。反応の終了を1H−NMRのアクリレート特有のピークの消失で確認した。反応混合物をメタノール中に投入し、得られた沈殿物をさらにメタノールで2回洗浄した後、減圧乾燥することによって、11−(パーフルオロヘキシル)ウンデシルアクリレートと2−(パーフルオロヘキシル)エチルメタクリレートの共重合体(モノマーモル比50:50)を7.89g得た(収率88%)。

0061

[実施例4]
冷却管を備えた三つ口フラスコ(50mL)内に、11−(パーフルオロヘキシル)ウンデシルアクリレート0.88g(1.62mmol)、2−(パーフルオロヘキシル)エチルメタクリレート22.70g(52.5mmol)、メタキシレンヘキサフルオライド23.5g、ジベンゾイルパーオキサイド0.164g(0.678mmol)を入れた。反応溶液中に窒素ガスを導入し、反応容器内を窒素置換した。窒素置換後、反応溶液を攪拌しながら85℃まで加熱し、反応を開始した。その後、85℃で攪拌を4時間続行した。反応の終了を1H−NMRのアクリレート特有のピークの消失で確認した。反応混合物をメタノール中に投入し、得られた沈殿物をさらにメタノールで2回洗浄した後、減圧乾燥することによって、11−(パーフルオロヘキシル)ウンデシルアクリレートと2−(パーフルオロヘキシル)エチルメタクリレートの共重合体(モノマーモル比3:97)を19.70g得た(収率84%)。

0062

[比較例1]
冷却管を備えた三つ口フラスコ(50mL)内に、2−(パーフルオロヘキシル)エチルメタクリレート11.70g(27.10mmol)、メタキシレンヘキサフルオライド12.0g、ジベンゾイルパーオキサイド0.114g(0.471mmol)を入れた。反応溶液中に窒素ガスを導入し、反応容器内を窒素置換した。窒素置換後、反応溶液を攪拌しながら85℃まで加熱し、反応を開始した。その後、85℃で攪拌を4時間続行した。反応の終了を1H−NMRのアクリレート特有のピークの消失で確認した。反応混合物をメタノール中に投入し、得られた沈殿物をさらにメタノールで2回洗浄した後、減圧乾燥することによって、2−(パーフルオロヘキシル)エチルメタクリレートの単独重合体を10.60g得た(収率91%)。

0063

[比較例2]
冷却管を備えた三つ口フラスコ(50mL)内に、2−(パーフルオロオクチル)エチルアクリレートを22.2g(42.8mmol)、メタキシレンヘキサフルオライド20.0g、ジベンゾイルパーオキサイド0.116g(0.479mmol)を入れた。反応溶液中に窒素ガスを導入し、反応容器内を窒素置換した。窒素置換後、反応溶液を攪拌しながら80℃まで加熱し、反応を開始した。その後、80℃で攪拌を2時間続行した。反応の終了を1H−NMRのアクリレート特有のピークの消失で確認した。反応混合物をメタノール中に投入し、得られた沈殿物をさらにメタノールで2回洗浄した後、減圧乾燥することによって、2−(パーフルオロオクチル)エチルアクリレートの単独重合体を20.10g得た(収率91%)。

0064

[分子量の測定]
実施例1〜4及び比較例1〜2で得られたフッ素系重合体の重量平均分子量(Mw)を、以下の装置を用いて以下の条件により測定した。測定結果を以下の表3に示した。
装置:ACQUITY UPLC H−Class(Waters)
検出器:ACQUITY UPLC ELS検出器(Waters)
カラム:TSKgel α−5000(φ7.8mm×30cm)(東ソー)
ガードカラム:TSK guard α(φ6.0mm×4cm)(東ソー)
溶媒:テトラヒドロフラン(関東化学
流速:0.6ml/min
カラム温度:40℃
試料濃度:0.05〜0.1wt%
注入量:0.01ml
分子量校正単分散ポリエチレングリコール(東ソー)

0065

[離型性試験
実施例1〜4及び比較例1〜2で得られたフッ素系重合体0.2gをメタキシレンヘキサフルオライド9.8gに溶解させ、離型剤組成物とした。
得られた離型剤組成物10gをスプレーガン(イワタ社製「カップガンW−101」;口径1mm)を用い、鉄製の金型(成形品形状:幅50mm×50mm、高さ40mm、厚み5mmの上部が開放した箱型形状)の内壁に塗布および乾燥した。皮膜の乾燥厚みは1.0μmであった。その後、ゴム原料(丸紅テクラバー社製EPDMゴム、EP配合1)80gを金型に設置し、170℃で5分間、17MPaで加硫し、金型開放時の荷重を測定することにより、離型性能を評価した。以降、同様の成形工程を繰り返し、該成形工程を3回行った。
金型の開放に要した荷重の平均値が25N未満の場合の離型性を「○」で表示し、該平均値が25N以上であるか、又は成形品が金型に張り付いた場合の離型性を「×」で表示した。測定結果を以下の表3に示す。

実施例

0066

0067

本発明のフッ素系重合体は、良好な離型性などの表面機能性を示し、例えば金型の離型剤、樹脂付着防止剤、フラックス這い上がり防止剤、撥水撥油剤、防汚剤、防湿剤、オイルバリア剤などの表面処理剤として有用である。

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