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技術 乳房炎予防又は治療剤、乳房炎予防又は治療用飼料、乳房炎予防又は治療方法、及び高品位乳の生産方法

出願人 株式会社メニコン学校法人麻布獣医学園
発明者 亦野浩河合一洋
出願日 2013年4月8日 (7年6ヶ月経過) 出願番号 2013-080785
公開日 2014年10月16日 (6年0ヶ月経過) 公開番号 2014-195446
状態 特許登録済
技術分野 特定動物用飼料 飼料(2)(一般)
主要キーワード 出荷停止 比較例群 酸化指標 実施例群 循環型社会構築 蒸気抽出 酸化ダメージ トウモロコシサイレージ
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重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2014年10月16日)のものです。
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課題

安価で安全性が高い乳房炎予防又は治療剤、乳房炎予防又は治療用飼料、及び乳房炎予防又は治療方法を提供する。また、乳中体細胞数を少なくすることができる高品位乳の生産方法を提供する。

解決手段

本発明の乳房炎予防又は治療剤は、コーヒー豆を含有することを特徴とする。前記コーヒー豆は、コーヒー豆のエキス抽出後の残渣が用いられることが好ましい。本発明の乳房炎予防又は治療用飼料は、前記乳房炎予防又は治療剤を含有することを特徴とする。本発明の乳房炎予防又は治療方法は、コーヒー豆を家畜投与又は給餌することを特徴とする。本発明の乳中の体細胞数を少なくした高品位乳の生産方法は、コーヒー豆を家畜に投与又は給餌することを特徴とする。

概要

背景

乳房炎とは、乳腺組織が受けた損傷に対する生体反応の総称で、一般に、家畜、例えば乳牛ヤギ等において、乳腺組織への微生物、例えばブドウ球菌連鎖球菌等の侵入により、発症することが知られている。乳房炎は、乳汁乳房は正常であるが乳汁中体細胞数の増加が認められ、有意な細菌の分離を伴う潜在性乳房炎、及び臨床症状が認められる臨床型乳房炎分類される。乳房炎が発症すると乳汁中の体細胞数の増加や固形物混入等により乳質が低下するとともに、搾乳量が低下する。さらに症状が悪化した場合には搾乳の停止も行われる。

したがって、乳房炎は、生乳生産直接関係する主要な疾病であり、酪農家にとって直接的及び間接的な損失、例えば乳の出荷停止乳量低下、乳質の悪化による価格の低下、治療費等により経済的に大きな影響を受ける。

従来より、乳房炎について、搾乳方法や予防又は治療方法について、多くの研究が行われてきた。例えば、抗生物質等の薬剤投与による治療法、及び免疫抗体による予防接種法が知られている。しかしながら、乳汁中に薬剤が残留したり、耐性菌出現する可能性が危惧されている。乳房炎による損失は、酪農において重要な問題であり、特に農家において、安価で安全性の高い、乳房炎の予防又は治療剤が求められている。

従来より、これまでに抗生物質に代わる薬剤として、特許文献1〜3に開示される乳房炎の予防又は治療剤が知られている。特許文献1は、ヒノキ科植物由来ヒノキチオール等を含有する乳房炎治療剤について開示する。特許文献2は、酸性多糖であるグリコサミノグリカンを含有する乳房炎治療剤について開示する。特許文献3は、含窒素化合物脂溶性ビタミンを有効成分として含有する乳房炎予防剤について開示する。

概要

安価で安全性が高い乳房炎予防又は治療剤、乳房炎予防又は治療用飼料、及び乳房炎予防又は治療方法を提供する。また、乳中の体細胞数を少なくすることができる高品位乳の生産方法を提供する。本発明の乳房炎予防又は治療剤は、コーヒー豆を含有することを特徴とする。前記コーヒー豆は、コーヒー豆のエキス抽出後の残渣が用いられることが好ましい。本発明の乳房炎予防又は治療用飼料は、前記乳房炎予防又は治療剤を含有することを特徴とする。本発明の乳房炎予防又は治療方法は、コーヒー豆を家畜に投与又は給餌することを特徴とする。本発明の乳中の体細胞数を少なくした高品位乳の生産方法は、コーヒー豆を家畜に投与又は給餌することを特徴とする。なし

目的

本発明の目的は、安価で安全性が高い乳房炎予防又は治療剤、乳房炎予防又は治療用飼料、及び乳房炎予防又は治療方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

コーヒー豆を含有することを特徴とする乳房炎予防又は治療剤

請求項2

前記コーヒー豆は、コーヒー豆のエキス抽出後の残渣が用いられることを特徴とする請求項1に記載の乳房炎予防又は治療剤。

請求項3

請求項1又は請求項2に記載の乳房炎予防又は治療剤を含有することを特徴とする乳房炎予防又は治療用飼料

請求項4

コーヒー豆を家畜投与又は給餌することを特徴とする乳房炎予防又は治療方法

請求項5

コーヒー豆を家畜に投与又は給餌することを特徴とする乳中体細胞数を少なくした高品位乳の生産方法

技術分野

0001

本発明は、乳房炎予防又は治療剤、乳房炎予防又は治療用飼料、乳房炎予防又は治療方法、及び高品位乳の生産方法に関する。

背景技術

0002

乳房炎とは、乳腺組織が受けた損傷に対する生体反応の総称で、一般に、家畜、例えば乳牛ヤギ等において、乳腺組織への微生物、例えばブドウ球菌連鎖球菌等の侵入により、発症することが知られている。乳房炎は、乳汁乳房は正常であるが乳汁中体細胞数の増加が認められ、有意な細菌の分離を伴う潜在性乳房炎、及び臨床症状が認められる臨床型乳房炎分類される。乳房炎が発症すると乳汁中の体細胞数の増加や固形物混入等により乳質が低下するとともに、搾乳量が低下する。さらに症状が悪化した場合には搾乳の停止も行われる。

0003

したがって、乳房炎は、生乳生産直接関係する主要な疾病であり、酪農家にとって直接的及び間接的な損失、例えば乳の出荷停止乳量低下、乳質の悪化による価格の低下、治療費等により経済的に大きな影響を受ける。

0004

従来より、乳房炎について、搾乳方法や予防又は治療方法について、多くの研究が行われてきた。例えば、抗生物質等の薬剤投与による治療法、及び免疫抗体による予防接種法が知られている。しかしながら、乳汁中に薬剤が残留したり、耐性菌出現する可能性が危惧されている。乳房炎による損失は、酪農において重要な問題であり、特に農家において、安価で安全性の高い、乳房炎の予防又は治療剤が求められている。

0005

従来より、これまでに抗生物質に代わる薬剤として、特許文献1〜3に開示される乳房炎の予防又は治療剤が知られている。特許文献1は、ヒノキ科植物由来ヒノキチオール等を含有する乳房炎治療剤について開示する。特許文献2は、酸性多糖であるグリコサミノグリカンを含有する乳房炎治療剤について開示する。特許文献3は、含窒素化合物脂溶性ビタミンを有効成分として含有する乳房炎予防剤について開示する。

先行技術

0006

特開平7−109227号公報
特開2001−213784号公報
特開2003−183180号公報

発明が解決しようとする課題

0007

本発明は、本発明者らの鋭意研究の結果、コーヒー豆が優れた抗乳房炎作用を発揮することを見出したことによりなされたものである。本発明の目的は、安価で安全性が高い乳房炎予防又は治療剤、乳房炎予防又は治療用飼料、及び乳房炎予防又は治療方法を提供することにある。また、本発明の別の目的は、乳中の体細胞数を少なくすることができる高品位乳の生産方法を提供することある。

課題を解決するための手段

0008

上記目的を達成するために本発明の一態様である乳房炎予防又は治療剤は、コーヒー豆を含有することを特徴とする。前記コーヒー豆は、コーヒー豆のエキス抽出後の残渣が用いられることが好ましい。本発明の別態様である乳房炎予防又は治療用飼料は、前記乳房炎予防又は治療剤を含有することを特徴とする。本発明の別態様である乳房炎予防又は治療方法は、コーヒー豆を家畜に投与又は給餌することを特徴とする。本発明の別態様である乳中の体細胞数を少なくした高品位乳の生産方法は、コーヒー豆を家畜に投与又は給餌することを特徴とする。

発明の効果

0009

本発明によれば、乳房炎予防又は治療剤、乳房炎予防又は治療用飼料、及び乳房炎予防又は治療方法において、安価に提供することができ、また安全性を向上させることができる。また、本発明によれば、高品位乳の生産方法において、乳中の体細胞数を少なくすることができる。

0010

(第1の実施形態)
以下、本発明の乳房炎予防又は治療剤を具体化した第1の実施形態を詳細に説明する。
本実施形態のコーヒー豆を含有する乳房炎予防又は治療剤は、動物に投与されることにより、抗乳房炎作用を発揮する。コーヒー豆の種類としては、特に限定されず、公知のものを使用することができる。具体的には、アラビカ種、カネフォーラロブスタ、コニロン又はリベリカ種、それらの雑種等が挙げられる。コーヒー豆は、生豆の状態でも、焙煎等の熱処理した豆のいずれも使用することができる。また、本実施形態において用いられるコーヒー豆として、コーヒー豆から公知の方法に従って得たコーヒーエキス、及びコーヒー豆からコーヒーエキスを抽出した後の残渣が用いられてもよい。コーヒーエキスの抽出は、例えば水(熱水)抽出、アルコール抽出、及び含水アルコール抽出等の溶媒抽出蒸気抽出、並びに超臨界抽出が挙げられる。それぞれ公知の抽出方法を適用することができる。本実施形態において用いられるコーヒー豆として、資源の有効活用の観点からコーヒー豆からコーヒーエキスを抽出した後の残渣が好ましく用いられる。

0011

本実施形態の乳房炎予防又は治療剤は、優れた抗乳房炎作用を発揮する。したがって、乳房炎の予防又は治療、乳房炎の各種症状の緩和を目的として適用することができる。乳房炎としては、例えば乳汁の体細胞数の増加が認められ、有意な細菌の分離を伴う潜在性乳房炎、及び臨床症状が認められる臨床型乳房炎が挙げられる。乳汁の体細胞数は、通常10万個/mL以下であり、10万〜20万個/mLが疑似乳房炎と診断され、20万個/mLを超えると潜在性乳房炎が疑われる。本実施形態の乳房炎予防又は治療剤は、潜在性乳房炎及び臨床型乳房炎のいずれにも適用することができる。本実施形態の乳房炎予防又は治療剤は、優れた乳汁中の体細胞数の減少作用を発揮することから、潜在性乳房炎に対し好ましく適用することができる。

0012

本実施形態の乳房炎予防又は治療剤の投与量は、症状、年齢、体重、動物の種類等に応じ適宜決定される。より有効な抗乳房炎作用の発揮の観点、経済性の観点、及び嗜好性の観点から、例えば、乳牛1頭1日当たり上記有効成分(固形分)の含有量として好ましくは1g〜10kg、より好ましくは10g〜5kgである。

0013

次に、上記のように構成された乳房炎予防又は治療剤の作用を説明する。
上述したように本実施形態の乳房炎予防又は治療剤は、有効成分であるコーヒー豆を動物に投与することにより、優れた抗乳房炎作用を発揮する。乳房炎の発症の原因は、多岐にわたり、発症のメカニズムは、未だ十分に解明されていない。従来より、原因の一つとして、過度の生産ストレスによる代謝機能低下が示唆されている。例えば、血漿中のグルタチオンスルフヒドリル基濃度と潜在性乳房炎発症の関係から酸化ストレス関与するメカニズムが解明されつつある(田中ら、九州農業研究、第64号、107、(2002))。しかしながら、その一方、ビタミンの投与により、乳汁中の体細胞数減少効果が見られなかったとの報告もある(田畜試研報23、9〜15頁(2009))。したがって、単なる抗酸化作用のみでは、コーヒー豆の摂取による抗乳房炎作用の発揮を説明することはできない。コーヒー豆の摂取により、コーヒー中の成分により、代謝機能等が向上し、抗乳房炎作用が発揮されると考えられる。

0014

本実施形態の乳房炎予防又は治療剤によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)本実施形態の乳房炎予防又は治療剤は、有効成分としてコーヒー豆を含有する。したがって、乳房炎予防又は治療剤を安価に提供することができる。また、安全性を向上させることができる。

0015

(2)本実施形態の乳房炎予防又は治療剤において、コーヒー豆はエキス抽出後の残渣が好ましく用いられる。したがって、より安価に乳房炎予防又は治療剤を提供することができる。

0016

(3)本実施形態の乳房炎予防又は治療剤において、コーヒー豆は焙煎したコーヒー豆のエキス抽出後の残渣がより好ましく用いられる。焙煎したコーヒー豆のエキスを抽出した後の残渣(コーヒー粕)にも、一部分解された型ではあるがコーヒーポリフェノールが含有されている。したがって、優れた抗乳房炎作用を発揮することができる。また、コーヒー粕の利用により、資源の有効活用も図ることができる。

0017

(4)例えば、ポリフェノールを多く含む食品残渣として、茶飲料の製造残渣が挙げられる。茶葉に含まれるポリフェノール、例えばカテキンエピカテキン等は、その化学的性質によりタンニンと呼ばれている。タンニンは、タンパク質及び金属イオンと強く結合した不溶性物質となることが知られている。タンニンは、例えば反芻動物消化管内において飼料の栄養成分として給与されたタンパク質とルーメン内においてタンニン−タンパク質複合体を形成し、消化阻害を起こすことが知られている。したがって、の動物への摂取を難しくさせている。一方、コーヒー豆中にも、コーヒーポリフェノールとして、クロロゲン酸、又はクロロゲン酸の分解物質、例えばキナ酸コーヒー酸クマル酸フェルラ酸等が含有されることが知られている。しかしながら、コーヒーポリフェノールは、タンニンの様にタンパク質と複合体を作ることはないため、家畜等の動物に対し、容易に適用することができる。

0018

(5)また、クロロゲン酸等のコーヒーポリフェノールは、茶ポリフェノールと異なり、小腸において加水分解後、吸収され血中の成分と複合体を作り、脳を含め全身に運ばれ、生体酸化指標(脂質の酸化ダメージ及びタンパク質の変性)が改善される。したがって、吸収性と全身反応性に優れたコーヒーポリフェノールの摂取により、生体の酸化ストレスを低減させるとともに、代謝機能の改善を図ることができる。それにより、特に環境性乳房炎発症に予防的に寄与することが期待される。

0019

尚、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記実施形態の乳房炎予防又は治療剤が適用される動物としては、特に限定されず、飼養動物、例えば、ヤギ等に好ましく適用することができる。

0020

・上記実施形態の乳房炎予防又は治療剤において、投与する際のコーヒー豆の形状は特に限定されず、粉砕していない形状のもの、粉砕した形状のもの、例えば粉末状、粒子形状等であってもよい。また、錠剤化したもの、例えばペレット等であってもよい。また、コーヒー豆としてコーヒー豆エキスを適用する場合、液状のもの、乾燥した固体状のもの、例えば粉末状、粒子状等であってもよい。

0021

・上記実施形態の乳房炎予防又は治療剤は、本発明の効果及び使用目的を阻害しない範囲内において、その他の添加剤、例えば、賦形剤、各種ビタミン、各種ミネラル栄養補助成分等を適宜配合してもよい。

0022

(第2の実施形態)
以下、本発明の乳房炎予防又は治療用飼料を具体化した第2の実施形態を詳細に説明する。以下、第1実施形態との相違点を中心に説明する。

0023

本実施形態の乳房炎予防又は治療用飼料は、上記第1の実施形態の乳房炎予防又は治療剤、及び飼料を含有している。飼料としては、特に限定されず、公知の飼料を適宜採用することができる。

0024

乳房炎予防又は治療用飼料中におけるコーヒー豆の含有量は、抗乳房炎作用の向上の観点、経済性の観点、及び嗜好性の観点から、好ましくは0.01〜20質量%、より好ましくは0.1〜15質量%、さらに好ましくは0.5〜10質量%である。

0025

次に、上記のように構成された乳房炎予防又は治療用飼料の作用を説明する。
上述したように本実施形態の乳房炎予防又は治療用飼料は、有効成分であるコーヒー豆を飼料とともに動物に給餌させることにより、優れた抗乳房炎作用を発揮する。

0026

本実施形態に係る乳房炎予防又は治療用飼料は、第1実施形態の効果に加えて以下の利点を有する。
(6)本実施形態の乳房炎予防又は治療用飼料は、有効成分としてコーヒー豆を含有する。したがって、乳房炎予防又は治療用飼料を安価に提供することができる。また、安全性を向上させることができる。

0027

(7)本実施形態の乳房炎予防又は治療用飼料により、有効成分であるコーヒー豆を飼料とともに給餌させることができる。したがって、飼育しながら、効率的に抗乳房炎効果を発揮することができる。

0028

(8)本実施形態の乳房炎予防又は治療用飼料は、コーヒー豆として、好ましくはコーヒー豆のエキス抽出後の残渣が用いられる。したがって、現在廃棄物となっているコーヒー抽出残渣を乳房炎予防又は治療用飼料として再利用することにより、循環型社会構築に寄与することができる。

0029

尚、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記実施形態の乳房炎予防又は治療用飼料の品質を向上させるため、本発明の効果及び使用目的を阻害しない範囲内において、各種添加剤、例えば、酵母乳酸菌等の生体に有用な菌、及び栄養補助成分を配合してもよい。

0030

(第3の実施形態)
以下、本発明の高品位乳の生産方法を具体化した第3の実施形態を詳細に説明する。以下、第1実施形態及び第2実施形態との相違点を中心に説明する。

0031

本実施形態の高品位乳の生産方法は、有効成分であるコーヒー豆を家畜に投与、又は飼料とともに家畜に給餌する工程を含んでなる。家畜がコーヒー豆を摂取することにより、乳中の体細胞数が少なくなり、高品位乳が生産される。本実施形態において適用されるコーヒー豆は、上記第1の実施形態と同様のものを適用することができる。

0032

コーヒー豆を飼料とともに家畜に給餌する場合、適用される飼料としては、特に限定されず、公知の飼料を適宜採用することができる。飼料中におけるコーヒー豆の含有量は、乳中の体細胞数を減少させる効果の向上の観点、経済性の観点、及び嗜好性の観点から、好ましくは0.01〜20質量%、より好ましくは0.1〜15質量%、さらに好ましくは0.5〜10質量%である。

0033

次に、上記のように構成された高品位乳の生産方法の作用を説明する。
上述したように本実施形態の高品位乳の生産方法は、有効成分であるコーヒー豆を家畜に投与、又は飼料とともに家畜に給餌させることにより、優れた乳中の体細胞数の減少作用を発揮する。また、主にコーヒー豆ポリフェノールにより、家畜乳中の抗酸化物質の濃度を向上させる。また、家畜乳中の尿素態窒素量を減少させる。

0034

本実施形態に係る高品位乳の生産方法は、第1実施形態及び第2実施形態の効果に加えて以下の利点を有する。
(9)本実施形態の高品位乳の生産方法は、有効成分であるコーヒー豆を家畜に投与、又は飼料とともに給餌する工程を含んでなる。したがって、家畜乳中の体細胞数を減少させる効果により、高品位乳を生産することができる。

0035

(10)また、コーヒー豆を投与又は給餌された家畜の乳中の抗酸化物質の濃度を向上させることができる。よって、乳の保存時又は熱殺菌時の酸化を防止したり、臭気の悪化を防止することができる。したがって、乳の品質をより向上させ、乳の付加価値をより向上させることができる。

0036

(11)また、コーヒー豆を投与又は給餌された家畜の乳中の尿素態窒素量を減少させることができる。
尚、上記実施形態は以下のように変更してもよい。

0037

・上記実施形態の高品位乳の生産方法が適用される動物としては、乳を飲用する家畜であれば特に限定されず、飼養動物、例えば牛、豚、馬、羊、ヤギ等に好ましく適用することができる。

0038

次に、実施例及び比較例を挙げて前記実施形態を更に具体的に説明する。
試験例1:コーヒー豆の抗乳房炎作用)
コーヒー豆を投与又は給餌した場合の抗乳房炎作用について、乳汁中の体細胞数の減少効果を確認することにより評価した。

0039

標準的な混合飼料TMR飼料)(トウモロコシサイレージ27〜28kg、濃厚飼料7kg、乾燥牧草5〜6kg)40kgにコーヒー粕(コーヒーエキス抽出後の残渣)0.5kgを混合することにより乳房炎予防又は治療用飼料を調製した。かかる飼料を潜在的乳房炎の症状を有する乳牛に給餌させた。1頭の乳牛の3つの分房A〜C(実施例1〜3)について、搾乳した乳汁中の体細胞数を1週間ごとに測定した。体細胞数の測定は、各分房から牛乳を搾乳した後、4℃で保存し、その後、セルカウンターDCC(デラバル社製)を用いて体細胞数を測定した。比較例は、コーヒー粕を添加しない飼料を用い、別の潜在的乳房炎の症状を有する乳牛に給餌した以外は、実施例と同様に測定した。比較例は、1頭の乳牛の4つの分房A〜D(比較例1〜4)について、乳汁中の体細胞数を測定した。結果を表1に示す。

0040

表1に示されるように、各実施例の分房においては、給餌経過とともに体細胞数が大幅に低下することが確認された。一方、各比較例の無投与牛の各分房においては、各実施例に比べて大幅な体細胞数の減少は確認されなかった。

0041

(試験例2:コーヒー豆による乳汁の品質向上作用
コーヒー豆を投与又は給餌した場合の乳汁の品質向上作用について、乳汁中の体細胞数の減少効果及び抗酸化物質の増加作用等を確認することにより評価した。

0042

北海道道東地区6酪農家の協力を得て、給餌中のコーヒー粕の配合の有無により乳汁の品質を比較した。同地区での標準的なTMR飼料(配合飼料3〜7質量部、混合飼料2〜4質量部、牧草サイレージ35〜45質量部、大豆粕サイレージ2〜4質量部)を乳牛1頭当たり48〜58kgとなるように給餌した。各実施例群(4酪農家)においては、さらに1頭当たりコーヒー粕(コーヒーエキス抽出後の残渣)1〜2kgを表2に示される給与量で混合して飼料を調製した。各比較例群(2酪農家)においては、コーヒー粕を配合しないTMR飼料を使用した。コーヒー粕配合飼料を給餌して1ヶ月以上経過した後、各酪農家のバルク乳中の一般乳成分脂肪率(%)、蛋白質率(%)、乳糖率(%)、無脂固形分率(%))について、検定検査協会に依頼して測定した。乳中の体細胞数は、試験例1欄に記載の方法に従って測定した。乳中の尿素態窒素量(MUN)は、Ncal NIST-Cakibrated kit(Arbor Assays社製)を用いて測定した。乳中の抗酸化物質量は、OxiSelecttORAC Activity Assay Kit(CELLBIOLABS社製)を用いて測定した。結果を表2に示す。

0043

表2に示されるように、各実施例及び比較例において、乳量、並びに乳中の脂肪率、蛋白質率、乳糖率、及び無脂固形分率の各成分率に大きな変化は認められなかった。各実施例のコーヒー粕給与群におけるバルク乳中の体細胞数は、いずれも20万個/mLを下回った。また、各実施例においては、各比較例に対し、乳中の抗酸化物質量が増加し、尿素態窒素量が減少したことが確認された。

0044

次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について、それらの効果とともに以下に追記する。
(a)コーヒー豆を含有することを特徴とする潜在的乳房炎の予防又は治療剤。従って、この(a)に記載の発明によれば、潜在的乳房炎の予防又は治療効果、特に乳汁中の体細胞数の減少効果を発揮することができる。

実施例

0045

(b)コーヒー豆を含有することを特徴とする搾乳等の過度の生産ストレスによる代謝機能低下抑制剤。この(b)に記載の発明によれば、乳牛の代謝機能を活性化させ、例えば環境性乳房炎の抵抗力を高めることができる。

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