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技術 船舶用熱電発電システム及び船舶

出願人 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所第三舶用工業株式会社
発明者 平田宏一柳東勲南方信雄
出願日 2013年3月28日 (6年5ヶ月経過) 出願番号 2013-070582
公開日 2014年10月9日 (4年11ヶ月経過) 公開番号 2014-194176
状態 特許登録済
技術分野 排気消音装置 機械または機関の冷却一般 熱ガス機関 熱電素子 特殊な電動機、発電機
主要キーワード リング状空間 運転停止前 高温側熱源 使用上限温度 低温側熱源 温度低下量 熱電発電ユニット 熱媒液
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重要な関連分野

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課題

取水を停止した場合でも、熱電発電手段が船体周囲の水に曝されることで、熱電発電手段の冷却を安定して行える船舶用熱電発電システム及び船舶を提供すること。

解決手段

本発明に対応した船舶用熱電発電システムは、船舶1の内燃機関10から排出される排気ガスの通る排気ガス経路20と、内燃機関10を冷却する冷却水の通る冷却水経路30と、高温部で排気ガス経路20から受熱し、低温部で冷却水経路30の取水部31又は喫水以下の船体2に放熱することにより発電を行なう熱電発電手段40とを備えたことを特徴とする。

概要

背景

特許文献1には、船舶に搭載される水冷エンジン発電装置が開示されている。特許文献1では、発電装置は熱発電素子によって構成され、水冷エンジンは、互いに近接している排気通路冷却水通路との間を、壁によって仕切り、この壁の中に熱発電素子を備えている。この熱発電素子は、高温部を排気通路に近接させ、低温部を冷却水通路に近接させている。従って、熱発電素子は、高温部と低温部との間の温度差に応じて、起電力が発生し、温度差を利用して発電する。

特許文献2には、船舶等の内燃機関冷却用水冷式熱交換器ペルチエ素子モジュールを設けて廃熱電気エネルギーに変換する構成が開示されている。特許文献2では、熱媒液放熱管放熱フィンの間にペルチエ素子モジュールを挟設することで、ペルチエ素子モジュールの一方を高温熱媒液過熱し他方を大気又は海水で冷却して発電する。

特許文献3には、エンジンからの排気が流れる排気管と、冷却水ポンプによって冷却水循環する冷却水循環路とに熱電発電素子を取り付ける装置が開示されている。特許文献3では、複数の熱電発電素子を、排気管及び冷却水管に取り付ける場合に、冷却水管中の冷却水の流れが、排気管を流れる排気の方向と対向するように設計することにより、下流側の熱電発電素子での排気管及び冷却水管の温度差が大きくなるので、各熱電発電素子での発電量差が低減されて、全体の発電量が向上する。

特許文献4には、エンジン内からの冷却水を熱電発電ユニットに供給することで、熱電発電ユニットで熱電発電を行う装置が開示されている。特許文献4では、エンジンが高温になっている場合には、エンジン内からの冷却水を、熱電用冷却水通路に循環させないことで、エンジンのオーバーヒートを抑止している。

特許文献5には、高温側熱源をエンジンからの排気ガスとし、低温側熱源ラジエータによって冷却されるエンジンの冷却水として、熱電素子によって発電を行う熱電発電装置が開示されている。特許文献5では、熱電素子に生ずる温度差が大きくなるように、熱電素子への排気ガスあるいは冷却水の少なくとも一方の供給条件可変する可変手段を設けている。

概要

取水を停止した場合でも、熱電発電手段が船体周囲の水に曝されることで、熱電発電手段の冷却を安定して行える船舶用熱電発電システム及び船舶を提供すること。本発明に対応した船舶用熱電発電システムは、船舶1の内燃機関10から排出される排気ガスの通る排気ガス経路20と、内燃機関10を冷却する冷却水の通る冷却水経路30と、高温部で排気ガス経路20から受熱し、低温部で冷却水経路30の取水部31又は喫水以下の船体2に放熱することにより発電を行なう熱電発電手段40とを備えたことを特徴とする。

目的

本発明は、取水を停止した場合でも、熱電発電手段が船体周囲の水に曝されることで、熱電発電手段の冷却を安定して行える船舶用熱電発電システム及び船舶を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

船舶内燃機関から排出される排気ガスの通る排気ガス経路と、前記内燃機関を冷却する冷却水の通る冷却水経路と、高温部で前記排気ガス経路から受熱し、低温部で前記冷却水経路の取水部又は喫水以下の船体放熱することにより発電を行なう熱電発電手段とを備えたことを特徴とする船舶用熱電発電システム

請求項2

前記冷却水を前記排気ガス経路の前記排気ガスに混合させるミキサ手段と、前記ミキサ手段で供給する前記冷却水を調節して前記高温部における温度を制御する温度制御手段とを備えたことを特徴とする請求項1に記載の船舶用熱電発電システム。

請求項3

前記熱電発電手段の使用上限温度に基づいて前記温度制御手段を制御することを特徴とする請求項2に記載の船舶用熱電発電システム。

請求項4

前記高温部における前記温度を検出する温度検出手段を備え、前記温度制御手段が前記温度検出手段の検出値と前記使用上限温度とに基づいて前記ミキサ手段を制御することを特徴とする請求項3に記載の船舶用熱電発電システム。

請求項5

前記温度制御手段は、前記使用上限温度以下の温度で前記高温部と前記低温部との温度差を調節して前記熱電発電手段の発電出力を制御することを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の船舶用熱電発電システム。

請求項6

前記ミキサ手段は、前記熱電発電手段よりも上流の前記排気ガス経路に開口する開口部を有し、前記開口部から前記冷却水を前記排気ガスの流れ方向に噴射することを特徴とする請求項2から請求項5のいずれかに記載の船舶用熱電発電システム。

請求項7

前記開口部は、多孔構造となっており、前記冷却水をシャワー状に噴射することを特徴とする請求項6に記載の船舶用熱電発電システム。

請求項8

前記冷却水は、少なくとも前記内燃機関の運転中に前記取水部により連続的に取水され、前記内燃機関を冷却した後に連続的に排出されることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載の船舶用熱電発電システム。

請求項9

前記開口部から噴射する前記冷却水は、取水した前記冷却水の一部を用いたことを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の船舶用熱電発電システム。

請求項10

前記温度制御手段は、前記冷却水経路に設けた流量調節バルブを調節して前記冷却水の流量を制御することを特徴とする請求項2から請求項9のいずれかに記載の船舶用熱電発電システム。

請求項11

前記熱電発電手段は、前記排気ガス経路の周囲に複数の熱電発電素子を配置し、更に前記熱電発電素子を前記取水部又は喫水以下の前記船体に伝熱的に連接して構成したことを特徴とする請求項1から請求項10のいずれかに記載の船舶用熱電発電システム。

請求項12

前記熱電発電素子が配置された前記排気ガス経路の内面、及び/又は前記熱電発電素子が配置された前記取水部若しくは喫水以下の前記船体に伝熱フィンを設けたことを特徴とする請求項11に記載の船舶用熱電発電システム。

請求項13

前記熱電発電素子の周囲に圧縮性耐熱性を有したシール材を設け、前記シール材を前記排気ガス経路と前記取水部又は喫水以下の前記船体とで挟持したことを特徴とする請求項11又は請求項12に記載の船舶用熱電発電システム。

請求項14

前記温度制御手段は、前記内燃機関の運転停止前に前記冷却水の供給量を増すように調節することを特徴とする請求項2から請求項13のいずれかに記載の船舶用熱電発電システム。

請求項15

請求項1から請求項14のいずれかに記載した船舶用熱電発電システムを搭載したことを特徴とする船舶。

技術分野

0001

本発明は、ゼーベック効果を利用した熱電発電素子を用いて、船舶内燃機関から排出される排気ガスの熱を電気に変換する船舶用熱電発電システムに関する。

背景技術

0002

特許文献1には、船舶に搭載される水冷エンジン発電装置が開示されている。特許文献1では、発電装置は熱発電素子によって構成され、水冷エンジンは、互いに近接している排気通路冷却水通路との間を、壁によって仕切り、この壁の中に熱発電素子を備えている。この熱発電素子は、高温部を排気通路に近接させ、低温部を冷却水通路に近接させている。従って、熱発電素子は、高温部と低温部との間の温度差に応じて、起電力が発生し、温度差を利用して発電する。

0003

特許文献2には、船舶等の内燃機関冷却用水冷式熱交換器ペルチエ素子モジュールを設けて廃熱電気エネルギーに変換する構成が開示されている。特許文献2では、熱媒液放熱管放熱フィンの間にペルチエ素子モジュールを挟設することで、ペルチエ素子モジュールの一方を高温熱媒液過熱し他方を大気又は海水で冷却して発電する。

0004

特許文献3には、エンジンからの排気が流れる排気管と、冷却水ポンプによって冷却水循環する冷却水循環路とに熱電発電素子を取り付ける装置が開示されている。特許文献3では、複数の熱電発電素子を、排気管及び冷却水管に取り付ける場合に、冷却水管中の冷却水の流れが、排気管を流れる排気の方向と対向するように設計することにより、下流側の熱電発電素子での排気管及び冷却水管の温度差が大きくなるので、各熱電発電素子での発電量差が低減されて、全体の発電量が向上する。

0005

特許文献4には、エンジン内からの冷却水を熱電発電ユニットに供給することで、熱電発電ユニットで熱電発電を行う装置が開示されている。特許文献4では、エンジンが高温になっている場合には、エンジン内からの冷却水を、熱電用冷却水通路に循環させないことで、エンジンのオーバーヒートを抑止している。

0006

特許文献5には、高温側熱源をエンジンからの排気ガスとし、低温側熱源ラジエータによって冷却されるエンジンの冷却水として、熱電素子によって発電を行う熱電発電装置が開示されている。特許文献5では、熱電素子に生ずる温度差が大きくなるように、熱電素子への排気ガスあるいは冷却水の少なくとも一方の供給条件可変する可変手段を設けている。

先行技術

0007

特開2010−242700号公報
特開2007−198276号公報
特開2005−299417号公報
特開2005−307886号公報
特開2004−360681号公報

発明が解決しようとする課題

0008

特許文献1から特許文献5に開示されているように、内燃機関から排出される排気ガスと、内燃機関を冷却する冷却水とを利用して発電を行う熱電発電装置が知られている。
しかし、これらの熱電発電装置に用いる熱電変換素子は、接合材の条件や材料の酸化等から仕様的に最高使用温度の制限を受ける。
例えば、ビスマステルル系(Bi−Te系)を利用した熱電変換素子では、最高使用温度は230℃程度、鉛・テルル系(Pb−Te系)を利用した熱電変換素子では、最高使用温度は530℃程度である。
従って、600℃を超えるような内燃機関の排気ガスを用いて排熱回収を行う場合に、安定した長期の発電運転を維持するためには、熱電変換素子の高温部の表面温度を適切な温度に調整する必要がある。また、使用する熱電変換素子の最高使用温度に対応して、高温部の表面温度を最高使用温度以下の適切な温度に維持することが望まれる。
特に、内燃機関を冷却する冷却水を用いる場合には、内燃機関の運転停止によって熱電変換素子への冷却水の供給が停止され、その結果、熱電変換素子の表面温度が最高使用温度を超えてしまうことがある。

0009

そこで、本発明は、取水を停止した場合でも、熱電発電手段が船体周囲の水に曝されることで、熱電発電手段の冷却を安定して行える船舶用熱電発電システム及び船舶を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0010

請求項1記載の本発明に対応した船舶用熱電発電システムにおいては、船舶の内燃機関から排出される排気ガスの通る排気ガス経路と、内燃機関を冷却する冷却水の通る冷却水経路と、高温部で排気ガス経路から受熱し、低温部で冷却水経路の取水部又は喫水以下の船体に放熱することにより発電を行なう熱電発電手段とを備えたことを特徴とする。請求項1に記載の本発明によれば、取水を停止した場合でも、熱電発電手段が船体周囲の水に曝されるため、熱電発電手段の冷却を安定して行える。

0011

請求項2記載の本発明は、請求項1に記載の船舶用熱電発電システムにおいて、冷却水を排気ガス経路の排気ガスに混合させるミキサ手段と、ミキサ手段で供給する冷却水を調節して高温部における温度を制御する温度制御手段とを備えたことを特徴とする。請求項2に記載の本発明によれば、ミキサ手段で供給する冷却水を調節して高温部における温度を制御する温度制御手段を備えたことで、熱電発電手段の高温部の表面温度を適切な温度に調整し、安定した長期の発電運転を維持することができる。

0012

請求項3記載の本発明は、請求項2に記載の船舶用熱電発電システムにおいて、熱電発電手段の使用上限温度に基づいて温度制御手段を制御することを特徴とする。請求項3に記載の本発明によれば、用いる熱電発電手段の仕様に応じて、熱電発電手段の高温部の表面温度を適切な温度に調整することができる。

0013

請求項4記載の本発明は、請求項3に記載の船舶用熱電発電システムにおいて、高温部における温度を検出する温度検出手段を備え、温度制御手段が温度検出手段の検出値と使用上限温度とに基づいてミキサ手段を制御することを特徴とする。請求項4に記載の本発明によれば、熱電発電手段を、使用上限温度を超えた高温にさらすことなく、安定した長期の発電運転を維持することができる。

0014

請求項5記載の本発明は、請求項3又は請求項4に記載の船舶用熱電発電システムにおいて、温度制御手段は、使用上限温度以下の温度で高温部と低温部との温度差を調節して熱電発電手段の発電出力を制御することを特徴とする。請求項5に記載の本発明によれば、発電量を向上させることができる。

0015

請求項6記載の本発明は、請求項2から請求項5のいずれかに記載の船舶用熱電発電システムにおいて、ミキサ手段は、熱電発電手段よりも上流の排気ガス経路に開口する開口部を有し、開口部から冷却水を排気ガスの流れ方向に噴射することを特徴とする。請求項6に記載の本発明によれば、排気ガスの温度を迅速に低下できるとともに、排気ガスの流れを阻害しないことで、内燃機関への悪影響を防止できる。

0016

請求項7記載の本発明は、請求項6に記載の船舶用熱電発電システムにおいて、開口部は、多孔構造となっており、冷却水をシャワー状に噴射することを特徴とする。請求項7に記載の本発明によれば、シャワー状に噴射することで、更に排気ガスの温度を迅速に低下できる。

0017

請求項8記載の本発明は、請求項1から請求項7のいずれかに記載の船舶用熱電発電システムにおいて、冷却水は、少なくとも内燃機関の運転中に取水部により連続的に取水され、内燃機関を冷却した後に連続的に排出されることを特徴とする。請求項8に記載の本発明によれば、冷却水を循環させる場合と比べて、安定して冷却効果を得ることができる。

0018

請求項9記載の本発明は、請求項6又は請求項7に記載の船舶用熱電発電システムにおいて、開口部から噴射する冷却水は、取水した冷却水の一部を用いたことを特徴とする。請求項9に記載の本発明によれば、冷却水経路に流す冷却水とは別にミキサ手段に冷却水を供給することができ、内燃機関の冷却効果を損なうことが防止できる。

0019

請求項10記載の本発明は、請求項2から請求項9のいずれかに記載の船舶用熱電発電システムにおいて、温度制御手段は、冷却水経路に設けた流量調節バルブを調節して冷却水の流量を制御することを特徴とする。請求項10に記載の本発明によれば、排気ガスの温度低下量を調整できるため、発電量を低下させることなく熱電発電手段の高温部の表面温度を適切な温度に調整できる。

0020

請求項11記載の本発明は、請求項1から請求項10のいずれかに記載の船舶用熱電発電システムにおいて、熱電発電手段は、排気ガス経路の周囲に複数の熱電発電素子を配置し、更に熱電発電素子を取水部又は喫水以下の船体に伝熱的に連接して構成したことを特徴とする。請求項11に記載の本発明によれば、排気ガス経路からの受熱と、冷却水経路への放熱を効率よく行える。

0021

請求項12記載の本発明は、請求項11に記載の船舶用熱電発電システムにおいて、熱電発電素子が配置された排気ガス経路の内面、及び/又は熱電発電素子が配置された取水部若しくは喫水以下の船体に伝熱フィンを設けたことを特徴とする。請求項12に記載の本発明によれば、排気ガス経路からの受熱量を増やすことができ、取水部又は喫水以下の船体からの放熱量を増やすことができる。

0022

請求項13記載の本発明は、請求項11又は請求項12に記載の船舶用熱電発電システムにおいて、熱電発電素子の周囲に圧縮性耐熱性を有したシール材を設け、シール材を排気ガス経路と取水部又は喫水以下の船体とで挟持したことを特徴とする。請求項13に記載の本発明によれば、シール材によって熱電発電素子の結露塩害を防止することができ、耐久性能を高めることができる。また、それぞれの熱電発電素子にかかる面圧を均等にしやすくなるため、発電効率を高めることができる。

0023

請求項14記載の本発明は、請求項2から請求項13のいずれかに記載の船舶用熱電発電システムにおいて、温度制御手段は、内燃機関の運転停止前に冷却水の供給量を増すように調節することを特徴とする。請求項14に記載の本発明によれば、内燃機関の運転停止前に冷却効果を高めておくことで、内燃機関の停止によって冷却水の供給が停止したとしても、熱電発電素子の高温部の表面温度がオーバーシュ—トして使用上限温度を超えないようにできる。

0024

請求項15記載の本発明に対応した船舶においては、請求項1から請求項14のいずれかに記載の船舶用熱電発電システムを搭載したことを特徴とする。請求項15に記載の本発明によれば、安定した長期の発電運転を維持することができる船舶用熱電発電システムを利用できる。

発明の効果

0025

本発明によれば、取水を停止した場合でも、熱電発電手段が船体周囲の水に曝されるため、熱電発電手段の冷却を安定して行える。

0026

また、ミキサ手段で供給する冷却水を調節して高温部における温度を制御する温度制御手段を備えた場合には、熱電発電手段の高温部の表面温度を適切な温度に調整し、安定した長期の発電運転を維持することができる。

0027

また、熱電発電手段の使用上限温度に基づいて温度制御手段を制御する場合には、用いる熱電発電手段の仕様に応じて、熱電発電手段の高温部の表面温度を適切な温度に調整することができる。

0028

また、高温部における温度を検出する温度検出手段を備え、温度制御手段が温度検出手段の検出値と使用上限温度とに基づいてミキサ手段を制御する場合には、熱電発電手段を、使用上限温度を超えた高温にさらすことなく、安定した長期の発電運転を維持することができる。

0029

また、温度制御手段が、使用上限温度以下の温度で高温部と低温部との温度差を調節して熱電発電手段の発電出力を制御する場合には、発電量を向上させることができる。

0030

また、ミキサ手段が、熱電発電手段よりも上流の排気ガス経路に開口する開口部を有し、開口部から冷却水を排気ガスの流れ方向に噴射する場合には、排気ガスの温度を迅速に低下できるとともに、排気ガスの流れを阻害しないことで、内燃機関への悪影響を防止できる。

0031

また、開口部が、多孔構造となっており、冷却水をシャワー状に噴射する場合には、更に排気ガスの温度を迅速に低下できる。

0032

また、冷却水が、少なくとも内燃機関の運転中に取水部により連続的に取水され、内燃機関を冷却した後に連続的に排出される場合には、冷却水を循環させる場合と比べて、安定して冷却効果を得ることができる。

0033

また、開口部から噴射する冷却水は、取水した冷却水の一部を用いた場合には、冷却水経路に流す冷却水とは別にミキサ手段に冷却水を供給することができ、内燃機関の冷却効果を損なうことが防止できる。

0034

また、温度制御手段が、冷却水経路に設けた流量調節バルブを調節して冷却水の流量を制御する場合には、排気ガスの温度低下量を調整できるため、発電量を低下させることなく熱電発電手段の高温部の表面温度を適切な温度に調整できる。

0035

また、熱電発電手段が、排気ガス経路の周囲に複数の熱電発電素子を配置し、更に熱電発電素子を取水部又は喫水以下の船体に伝熱的に連接して構成した場合には、排気ガス経路からの受熱と、冷却水経路への放熱を効率よく行える。

0036

また、熱電発電素子が配置された排気ガス経路の内面、及び/又は熱電発電素子が配置された取水部若しくは喫水以下の船体に伝熱フィンを設けた場合には、排気ガス経路からの受熱量を増やし、取水部又は喫水以下の前記船体からの放熱量を増やすことができる。

0037

また、熱電発電素子の周囲に圧縮性と耐熱性を有したシール材を設け、シール材を排気ガス経路と取水部又は喫水以下の船体とで挟持した場合には、シール材によって熱電発電素子の結露や塩害を防止することができ、耐久性能を高めることができる。また、それぞれの熱電発電素子にかかる面圧を均等にしやすくなるため、発電効率を高めることができる。

0038

また、温度制御手段が、内燃機関の運転停止前に冷却水の供給量を増すように調節する場合には、内燃機関の運転停止前に冷却効果を高めておくことで、内燃機関の停止によって冷却水の供給が停止しても、熱電発電素子の高温部の表面温度がオーバーシュ—トして使用上限温度を超えないようにできる。

0039

また、本発明の船舶によれば、安定した長期の発電運転を維持することができる船舶用熱電発電システムを利用できる。

図面の簡単な説明

0040

本発明の実施形態による船舶用熱電発電システムの構成図
同船舶用熱電発電システムの熱電発電手段の斜視図
同船舶用熱電発電システムのミキサ手段を示す要部拡大断面図及びA−A’断面図

実施例

0041

以下に、本発明の実施形態による船舶用熱電発電システムについて説明する。

0042

図1は本発明の実施形態による船舶用熱電発電システムの構成図である。
図1に示すように、船舶1は内燃機関10を搭載している。内燃機関10から排出される排気ガスは、排気管で構成される排気ガス経路20を通って排出される。内燃機関10には、冷却水経路30から冷却水が供給される。冷却水は、少なくとも内燃機関10の運転中に取水部31により連続的に取水され、内燃機関10を冷却した後に連続的に排出される。

0043

排気ガス経路20と取水部31に臨ませて、排気ガス経路20から受熱し取水部31に放熱する熱電発電手段40を設けている。熱電発電手段40は、加熱ブロック41と冷却ブロック42と熱電発電素子43とで構成される。加熱ブロック41は、排気ガス経路20の一部で構成され、冷却ブロック42は、取水部31で構成される。取水部31は、喫水以下の船体2に配置される。

0044

熱電発電手段40より上流の排気ガス経路20には、ミキサ手段50を設けている。ミキサ手段50では、冷却水経路30から供給される冷却水を排気ガス経路20の排気ガスに混合させる。

0045

温度制御手段61は、冷却水経路30に設けた流量調節バルブ33を調節して冷却水の流量を制御し、ミキサ手段50から供給する冷却水を調節して排気ガス経路20を流れる排気ガスの温度、すなわち熱電発電手段40での高温部における温度を制御する。
また、温度制御手段61は、冷却水経路30に設けた流量調節バルブ34を調節して冷却水の流量を制御し、取水部31を流れる冷却水を調節して、熱電発電手段40での低温部における温度を制御する。
熱電発電手段40には、高温部における温度を検出する温度検出手段62を備えている。なお、温度検出手段62は、熱電発電手段40の上流側の排気ガス経路20を流れる排気ガスの温度を検出し、熱電発電手段40の高温部の温度を推定してもよい。

0046

温度制御手段61は、温度検出手段62の検出値と熱電発電素子43の使用上限温度に基づいてミキサ手段50を制御することで、熱電発電素子43を、使用上限温度を超えた高温にさらすことなく、安定した長期の発電運転を維持することができる。
また、温度制御手段61は、熱電発電素子43の使用上限温度以下の温度で高温部と低温部との温度差を調節して熱電発電手段40の発電出力を制御することで、発電量を向上させることができる。
また、温度制御手段61は、冷却水経路30に設けた流量調節バルブ34を調節して冷却水の流量を制御することで、排気ガスの温度低下量を調整できるため、発電量を低下させることなく熱電発電手段40の高温部の表面温度を適切な温度に調整できる。

0047

また、温度制御手段61は、内燃機関10の運転停止前にミキサ手段50に供給する冷却水の供給量を増すように調節することが好ましい。例えば、内燃機関10の起動停止を行う起動停止手段63が、内燃機関10の停止指示を行う前に温度制御手段61に信号を出力することで、内燃機関10の運転停止前に冷却水の供給量を増すように調節することができる。内燃機関10の運転停止前に冷却効果を高めておくことで、内燃機関10の停止によって冷却水の供給が停止しても、熱電発電素子43の高温部の表面温度がオーバーシュ—トして使用上限温度を超えないようにできる。この運転停止時の熱電発電素子43の高温部の表面温度のオーバーシュ—トは、熱電発電手段40を取水部31に臨ませて周囲の水に放熱しているため比較的少ないが、運転停止前に上記のような制御をすることは、確実に使用上限温度を超えないようする上で好ましい。

0048

冷却水経路30には、ミキサ手段50よりも下流側に設けた混合手段への冷却水の流量を調整する流量調節バルブ35を設けている。流量調節バルブ35は、温度制御手段61によって調節される。図示しないが、混合手段は、冷却水経路30から供給される冷却水を、排気ガス経路20内に噴射して排気ガスの温度を低下させる。
なお、図1では、内燃機関10を冷却した冷却水を、流量調節バルブ33を介してミキサ手段50に供給しているが、内燃機関10に供給される前の冷却水を、流量調節バルブ33を介してミキサ手段50に供給してもよい。

0049

排気ガス経路20を構成する加熱ブロック41の内面には伝熱フィン22を設けている。それぞれの伝熱フィン22は、加熱ブロック41の内面に立設され、それぞれの伝熱フィン22の間には、排気ガスが流れる流路を形成している。伝熱フィン22を設けることで、排気ガス経路20からの受熱量を増やすことができる。
また、熱電発電素子43が配置された取水部31にも伝熱フィン42aを設けている。それぞれの伝熱フィン42aは、取水部31の内面に立設され、それぞれの伝熱フィン42aの間には、水が流れる流路を形成している。伝熱フィン42aを設けることで、取水部31への放熱量を増やすことができる。

0050

熱電発電手段40は、排気ガス経路20の周囲に複数の熱電発電素子43を配置し、更に熱電発電素子43を冷却ブロック42で挟持して構成される。
熱電発電素子43は、一方の面が高温部、他方の面が低温部であり、高温部で加熱ブロック41(排気ガス経路20)から受熱し、低温部で冷却ブロック42(取水部31)へ放熱することにより発電を行なう。
熱電発電素子43は、排気ガス経路20と取水部31との間に挟持されることで、排気ガス経路20からの受熱と、取水部31への放熱を効率よく行える。

0051

図2は同船舶用熱電発電システムの熱電発電手段の斜視図である。
図2に示すように、熱電発電素子43の周囲に圧縮性と耐熱性を有したシール材44を設けている。シール材44は加熱ブロック41と冷却ブロック42とで挟持される。シール材44を設けることで、加熱ブロック41及び冷却ブロック42への熱電発電素子43の密着性を高め、熱電発電素子43の結露や塩害を防止することができ、耐久性能を高めることができる。また、それぞれの熱電発電素子43にかかる面圧を均等にしやすくなり、発電効率を高めることができる。

0052

図3は同船舶用熱電発電システムのミキサ手段を示す要部拡大断面図及びA−A’断面図である。
図3に示すように、ミキサ手段50は、冷却水経路30から冷却水を導入する導入口51と、リング状空間52と、排気ガス経路20に開口する開口部53とを有している。
リング状空間52は、排気ガス経路20の外周にリング状に形成されている。開口部53は、リング状に多数設けており、冷却水を排気ガスの流れ方向に噴射する。
冷却水は、導入口51からリング状空間52に導かれ、開口部53から排気ガス経路20に噴射される。
リング状に設けた多数の開口部53から冷却水を排気ガスの流れ方向に噴射することで、排気ガスの温度を迅速に低下できるとともに、排気ガスの流れを阻害しないことで内燃機関10への負荷を増す悪影響を防止できる。開口部53は、多孔構造となっており、冷却水をシャワー状に噴射することが好ましい。シャワー状に噴射することで更に排気ガスの温度を迅速に低下できる。

0053

なお、本発明の実施形態では、熱電発電手段40を取水部31に設けた場合で説明したが、喫水以下の船体2に設けてもよい。すなわち、熱電発電素子43を取水部31の代わりに喫水以下の船体2に伝熱的に連接して構成する。この場合には、熱電発電素子43が配置された喫水以下の船体2に伝熱フィン42aを設けることが好ましい。また、熱電発電素子43が配置された喫水以下の船体2と排気ガス経路20(加熱ブロック41)とはシール材44で挟持することが好ましい。熱電発電手段40を喫水以下の船体2に設けることにより取水部31に設けた場合と同様に、船体2の周囲に無尽蔵にある水を冷却源とすることが可能となる。
また、熱電発電素子43が防水性を有している場合には直接、熱電発電素子43を船体2の周囲の水に臨ませ水に曝すことも可能である。

0054

以上のように、本実施形態による船舶用熱電発電システムは、低温部で冷却水経路30の取水部31又は喫水以下の船体2に放熱することにより発電を行なう熱電発電手段40を備えたことで、取水を停止した場合でも、熱電発電手段40が船体2の周囲の水に曝されるため、熱電発電手段40の冷却を安定して行える。
また、ミキサ手段50で供給する冷却水を調節して高温部における温度を制御する温度制御手段61を備えたことで、熱電発電手段40の高温部の表面温度を適切な温度に調整し、安定した長期の発電運転を維持することができる。
また、熱電発電手段40で用いる熱電発電素子43の使用上限温度に基づいて温度制御手段61を制御することで、用いる熱電発電素子43の仕様に応じて、熱電発電手段40の高温部の表面温度を適切な温度に調整することができる。

0055

本発明の船舶用熱電発電システムを搭載することで、取水を停止した場合でも熱電発電手段の冷却を安定して行え、安定した長期の発電運転を維持することができる。

0056

1船舶
10内燃機関
20排気ガス経路
30冷却水経路
31取水部
33流量調節バルブ
34 流量調節バルブ
40熱電発電手段
41加熱ブロック
42冷却ブロック
43熱電発電素子
44シール材
50ミキサ手段
51 開口部
61温度制御手段
62温度検出手段
63起動停止手段

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