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技術 有機汚泥の脱水システムおよび脱水システムにおける有機溶媒の回収方法

出願人 株式会社クボタ
発明者 佐藤淳立道隆幸鎌田充彦
出願日 2013年3月29日 (7年8ヶ月経過) 出願番号 2013-070774
公開日 2014年10月9日 (6年2ヶ月経過) 公開番号 2014-193439
状態 拒絶査定
技術分野 嫌気,嫌気・好気又は生物に特徴ある処理 生物学的処理一般 汚泥処理
主要キーワード 流体供給経路 流体注入口 注入通路 内側空 流体供給用 脱水システム 溶媒管 脱水速度
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (11)

課題

混合槽から脱水機に至る汚泥供給経路上に残留した有機汚泥中に混合されている有機溶媒回収して再利用することができる有機汚泥の脱水システムにおける有機溶媒の回収方法を提供する。

解決手段

混合槽4内において、有機汚泥を、常温常圧下で液体であり揮発性を有する有機溶媒と混合して、溶媒含有有機汚泥Bとし、溶媒含有有機汚泥Bを、混合槽4から汚泥供給経路45を通して、脱水機5に供給して脱水し、脱水中に溶媒含有有機汚泥Bから気化した有機溶媒を回収し、脱水後、脱水機5側から汚泥供給経路45に回収用流体12を逆流させて、残留した溶媒含有有機汚泥Bを回収する。

概要

背景

従来、例えば、有機汚泥脱水システム処理方法として、図10に示すようなものがある。これによると、茶滓などの含水有機物残渣(有機汚泥の一例)を混合槽101に入れ、溶媒管102からエタノールなどの揮発性溶媒を供給して混合する。エタノールと混合した茶滓は、脱水機などの固液分離手段103で固形分と液体分とに分離される。得られた固形分は乾燥機104などで乾燥し、食品添加物などとして利用される。また、固液分離手段103で発生した液体分からは、加熱蒸留器105などを用いて揮発性溶媒を回収し、回収された揮発性溶媒を溶媒管102から混合槽101に供給して繰り返し利用する。

混合槽101と固液分離手段103とは排出管106を介して接続され、揮発性溶媒を混合した含水有機物残渣107は混合槽101から排出管106を通って固液分離手段103に供給される。

尚、上記のような含水有機物残渣の脱水システムは例えば下記特許文献1に記載されている。

概要

混合槽から脱水機に至る汚泥供給経路上に残留した有機汚泥中に混合されている有機溶媒を回収して再利用することができる有機汚泥の脱水システムにおける有機溶媒の回収方法を提供する。混合槽4内において、有機汚泥を、常温常圧下で液体であり揮発性を有する有機溶媒と混合して、溶媒含有有機汚泥Bとし、溶媒含有有機汚泥Bを、混合槽4から汚泥供給経路45を通して、脱水機5に供給して脱水し、脱水中に溶媒含有有機汚泥Bから気化した有機溶媒を回収し、脱水後、脱水機5側から汚泥供給経路45に回収用流体12を逆流させて、残留した溶媒含有有機汚泥Bを回収する。

目的

本発明は、混合槽から脱水機に至る汚泥供給経路上に残留した有機汚泥中に混合されている有機溶媒を回収して再利用することができる有機汚泥の脱水システムおよび脱水システムにおける有機溶媒の回収方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

混合槽内において、有機汚泥を、常温常圧下で液体であり揮発性を有する有機溶媒と混合して、溶媒含有有機汚泥とし、溶媒含有有機汚泥を、混合槽から汚泥供給経路を通して、脱水機に供給して脱水し、脱水後、脱水機側から汚泥供給経路に回収流体を逆流させて、残留した溶媒含有有機汚泥を回収することを特徴とする有機汚泥の脱水システムにおける有機溶媒の回収方法

請求項2

脱水後、脱水機側から汚泥供給経路に回収用流体を逆流させて、残留した溶媒含有有機汚泥を混合槽へ戻すことを特徴とする請求項1記載の有機汚泥の脱水システムにおける有機溶媒の回収方法。

請求項3

脱水後、脱水機側から汚泥供給経路に回収用流体を逆流させて、残留した溶媒含有有機汚泥を、混合槽の上流側に設置された脱窒槽へ戻すことを特徴とする請求項1記載の有機汚泥の脱水システムにおける有機溶媒の回収方法。

請求項4

脱水中に溶媒含有有機汚泥から気化した有機溶媒を回収し、回収した有機溶媒を混合槽に返送することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の有機汚泥の脱水システムにおける有機溶媒の回収方法。

請求項5

脱水中に溶媒含有有機汚泥から気化した有機溶媒を回収し、回収した有機溶媒を、混合槽の上流側に設置された脱窒槽へ供給することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の有機汚泥の脱水システムにおける有機溶媒の回収方法。

請求項6

脱水機にフィルタープレスを用い、フィルタープレスの複数のろ板を閉じた状態で、混合槽内の溶媒含有有機汚泥を、汚泥供給経路を通して、各ろ板に形成された汚泥注入通路からろ板間のろ室へ注入して脱水し、脱水中にろ室から気化した有機溶媒を吸引回収し、脱水後、汚泥供給経路とフィルタープレスの汚泥注入通路とを通して、フィルタープレス側から回収用流体を逆流させ、汚泥供給経路と汚泥注入通路とに残留した溶媒含有有機汚泥を回収することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の有機汚泥の脱水システムにおける有機溶媒の回収方法。

請求項7

有機汚泥と常温常圧下で液体であり揮発性を有する有機溶媒とを混合する混合槽と、有機汚泥と有機溶媒とを混合した溶媒含有有機汚泥を脱水する脱水機と、溶媒含有有機汚泥を混合槽から脱水機に供給する汚泥供給経路と、脱水機側から汚泥供給経路に回収用流体を逆流させて、残留した溶媒含有有機汚泥を混合槽へ戻す汚泥返送装置とを備えたことを特徴とする有機汚泥の脱水システム。

技術分野

0001

本発明は、有機汚泥有機溶媒を混合して脱水する脱水システム、および、この脱水システムにおいて、有機汚泥に混合された有機溶媒を回収する回収方法に関する。

背景技術

0002

従来、例えば、有機汚泥の脱水システムの処理方法として、図10に示すようなものがある。これによると、茶滓などの含水有機物残渣(有機汚泥の一例)を混合槽101に入れ、溶媒管102からエタノールなどの揮発性溶媒を供給して混合する。エタノールと混合した茶滓は、脱水機などの固液分離手段103で固形分と液体分とに分離される。得られた固形分は乾燥機104などで乾燥し、食品添加物などとして利用される。また、固液分離手段103で発生した液体分からは、加熱蒸留器105などを用いて揮発性溶媒を回収し、回収された揮発性溶媒を溶媒管102から混合槽101に供給して繰り返し利用する。

0003

混合槽101と固液分離手段103とは排出管106を介して接続され、揮発性溶媒を混合した含水有機物残渣107は混合槽101から排出管106を通って固液分離手段103に供給される。

0004

尚、上記のような含水有機物残渣の脱水システムは例えば下記特許文献1に記載されている。

先行技術

0005

特開2005−238078

発明が解決しようとする課題

0006

しかしながら上記の従来形式では、固液分離手段103で発生した液体分から揮発性溶媒を回収し、回収された揮発性溶媒を混合槽101に供給して繰り返し利用しているが、排出管106内に残留している含水有機物残渣107中に混合されている揮発性溶媒は、回収されずに、放散されてしまうといった問題がある。

0007

本発明は、混合槽から脱水機に至る汚泥供給経路上に残留した有機汚泥中に混合されている有機溶媒を回収して再利用することができる有機汚泥の脱水システムおよび脱水システムにおける有機溶媒の回収方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0008

上記目的を達成するために、本第1発明の有機汚泥の脱水システムにおける有機溶媒の回収方法は、混合槽内において、有機汚泥を、常温常圧下で液体であり揮発性を有する有機溶媒と混合して、溶媒含有有機汚泥とし、
溶媒含有有機汚泥を、混合槽から汚泥供給経路を通して、脱水機に供給して脱水し、
脱水後、脱水機側から汚泥供給経路に回収用流体を逆流させて、残留した溶媒含有有機汚泥を回収するものである。

0009

これによると、汚泥供給経路を通して、回収用流体を脱水機側から逆流させ、汚泥供給経路に残留した溶媒含有有機汚泥を回収することにより、回収した溶媒含有有機汚泥中に混合されている有機溶媒を再利用することができるため、新たに追加して使用する有機溶媒の量を減らすことができる。

0010

本第2発明の有機汚泥の脱水システムにおける有機溶媒の回収方法は、脱水後、脱水機側から汚泥供給経路に回収用流体を逆流させて、残留した溶媒含有有機汚泥を混合槽へ戻すものである。

0011

これによると、混合槽へ戻された溶媒含有有機汚泥中に混合されている有機溶媒を再利用することができるため、混合槽へ新たに追加して使用する有機溶媒の量を減らすことができる。

0012

本第3発明の有機汚泥の脱水システムにおける有機溶媒の回収方法は、脱水後、脱水機側から汚泥供給経路に回収用流体を逆流させて、残留した溶媒含有有機汚泥を、混合槽の上流側に設置された脱窒槽へ戻すものである。

0013

これによると、脱窒槽へ戻された溶媒含有有機汚泥中に混合されている有機溶媒が脱窒槽内の脱窒菌栄養源になるため、有機溶媒を、無駄にすることなく、有効利用することができる。

0014

本第4発明の有機汚泥の脱水システムにおける有機溶媒の回収方法は、脱水中に溶媒含有有機汚泥から気化した有機溶媒を回収し、
回収した有機溶媒を混合槽に返送するものである。

0015

これによると、有機溶媒を繰り返し利用することができるため、混合槽へ新たに追加して使用する有機溶媒の量を減らすことができる。
本第5発明の有機汚泥の脱水システムにおける有機溶媒の回収方法は、脱水中に溶媒含有有機汚泥から気化した有機溶媒を回収し、
回収した有機溶媒を、混合槽の上流側に設置された脱窒槽へ供給するものである。

0016

これによると、脱窒槽へ供給された有機溶媒が脱窒槽内の脱窒菌の栄養源になるため、有機溶媒を、無駄にすることなく、有効利用することができる。
本第6発明の有機汚泥の脱水システムにおける有機溶媒の回収方法は、脱水機にフィルタープレスを用い、
フィルタープレスの複数のろ板を閉じた状態で、混合槽内の溶媒含有有機汚泥を、汚泥供給経路を通して、各ろ板に形成された汚泥注入通路からろ板間のろ室へ注入して脱水し、
脱水中にろ室から気化した有機溶媒を吸引回収し、
脱水後、汚泥供給経路とフィルタープレスの汚泥注入通路とを通して、フィルタープレス側から回収用流体を逆流させ、汚泥供給経路と汚泥注入通路とに残留した溶媒含有有機汚泥を回収するものである。

0017

これによると、汚泥供給経路とフィルタープレスの汚泥注入通路とに残留した溶媒含有有機汚泥を回収することにより、回収した溶媒含有有機汚泥中に混合されている有機溶媒を再利用することができるため、新たに追加して使用する有機溶媒の量を減らすことができる。

0018

本第7発明の有機汚泥の脱水システムは、有機汚泥と常温常圧下で液体であり揮発性を有する有機溶媒とを混合する混合槽と、
有機汚泥と有機溶媒とを混合した溶媒含有有機汚泥を脱水する脱水機と、
溶媒含有有機汚泥を混合槽から脱水機に供給する汚泥供給経路と、
脱水機側から汚泥供給経路に回収用流体を逆流させて、残留した溶媒含有有機汚泥を混合槽へ戻す汚泥返送装置とを備えたものである。

0019

これによると、混合槽内において有機汚泥と有機溶媒が混合され、有機溶媒を混合した有機汚泥(以下、溶媒含有有機汚泥と記載)は、混合槽から汚泥供給経路を通って脱水機に供給され、脱水機で脱水される。

0020

脱水終了後、汚泥返送装置によって、回収用流体を脱水機側から汚泥供給経路に逆流させ、脱水機や汚泥供給経路に残留した溶媒含有有機汚泥を混合槽へ戻す。これにより、混合槽へ戻された溶媒含有有機汚泥中に混合されている有機溶媒を再利用することができるため、混合槽へ新たに追加して使用する有機溶媒の量を減らすことができる。

発明の効果

0021

以上のように本発明によると、混合槽から脱水機に至る汚泥供給経路上に残留した有機汚泥中に混合されている有機溶媒を回収して再利用することができ、新たに追加して使用する有機溶媒の量を減らすことができる。

図面の簡単な説明

0022

本発明の第1の実施の形態における有機汚泥の脱水システムを模式的に示す図である。
同、脱水システムで使用されるフィルタープレスの側面図である。
同、フィルタープレスの構成を示す分解斜視図である。
同、フィルタープレスの一部拡大側面図である。
同、フィルタープレスのろ板の断面図であって、ろ過工程を行っている状態を示す。
同、フィルタープレスのろ板の断面図であって、圧搾工程を行っている状態を示す。
同、フィルタープレスのろ板の断面図であって、乾燥工程を行っている状態を示す。
同、フィルタープレスのろ板の汚泥注入通路部分の拡大断面図であり、各ろ板間を開いた状態を示す。
同、フィルタープレスのろ板の汚泥注入通路部分の拡大断面図であり、各ろ板間を閉じた状態を示す。
従来の含水有機物残渣の処理装置を模式的に示す図である。

実施例

0023

以下、本発明における実施の形態を、図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
第1の実施の形態において、図1は、下水処理における有機汚泥の脱水システム1(脱水設備)を模式的に示す図である。これによると、脱窒槽2において脱窒された有機汚泥を濃縮する濃縮機3と、濃縮された有機汚泥にアルコール系溶媒Aを混合する混合槽4と、アルコール系溶媒Aが混合された有機汚泥B(以下、溶媒含有有機汚泥Bと記載)を脱水する無端ろ布走行式のフィルタープレス5(脱水機の一例)と、気化されたアルコール系溶媒Aを液体に戻す凝縮器6と、フィルタープレス5から取り出されたろ液から液体のアルコール系溶媒Aを分離して回収する加熱蒸留器7とを有している。

0024

アルコール系溶媒Aは、常温常圧(25℃,1気圧)下において液体であり揮発性を有する有機溶媒の一例であり、具体例として、メタノールやエタノールが用いられる。尚、アルコール系溶媒Aは、水の沸点(100℃)よりも低い沸点を有しており、例えばメタノールでは65℃、エタノールでは78℃である。尚、ここで、沸点とは、1気圧における標準沸点を意味する。

0025

濃縮機3には例えばベルト濃縮機等が用いられる。混合槽4には、有機汚泥とアルコール系溶媒Aとを攪拌して混合する攪拌機等が備えられている。
図2に示すように、フィルタープレス5は、固定フレーム15と、固定フレーム15に対して接近離間自在な可動フレーム16と、これら両フレーム15,16間に互いに接近離間自在に配列された複数のろ板17と、無端状のろ布18と、ろ板17を互いに接近離間させてろ板17間を開閉する開閉装置19と、ろ布18を一方向Dへ走行させるろ布駆動装置29と、加温手段20とを有している。図3に示すように、ろ布18は、ローラ21に掛け渡されて、ろ板17間において逆U字状に配置されている。各ろ板17間において、相対向する一対のろ布18間にろ室22(脱水部の一例)が形成されている。また、開閉装置19は、可動フレーム16を移動させるシリンダ23を有している。

0026

図4に示すように、固定フレーム15と一端部のろ板17とがリンク24で連結され、同様に、可動フレーム16と他端部のろ板17とがリンク25で連結され、各ろ板17同士がリンク機構26で連結されている。

0027

図5図7に示すように、各ろ板17には、表裏片面に開口する凹部27が形成され、凹部27内にはダイヤフラム28が設けられている。また、各ろ板17には、温水10を供給してダイヤフラム28を膨張させる第1の温水供給経路30と、温水10を排出してダイヤフラム28を収縮させる第1の温水排出経路31とが接続されている。

0028

さらに、各ろ板17には、温水11が流れる加温通路32が形成されており、温水11を加温通路32に供給する第2の温水供給経路33と、温水11を加温通路32から排出する第2の温水排出経路34とが接続されている。尚、加温手段20は第1および第2の温水供給経路30,33と第1および第2の温水排出経路31,34と加温通路32とによって構成されている。

0029

尚、第1,第2の温水供給経路30,33および第1,第2の温水排出経路31,34は個別の経路として説明したが、第1,第2の温水供給経路30,33を一つの経路に統一し、第1,第2の温水排出経路31,34を一つの経路に統一してもよい。

0030

図3図4図8図9に示すように、各ろ板17には、溶媒含有有機汚泥Bをろ室22に注入する汚泥注入通路36が形成されている。また、各ろ板17間には、口金部材37(フィードピース)がリンク機構26に支持されて配設されている。各口金部材37には、汚泥注入通路36から分岐してろ室22に通じる分岐通路38が形成されている。

0031

また、各ろ板17には、ろ室22において圧搾された溶媒含有有機汚泥Bから発生するろ液Cを排出するろ液排出通路40(図3参照)が形成されている。図8図9に示すように、固定フレーム15には、隣接するろ板17の汚泥注入通路36に連通する汚泥注入口41と、ろ液排出通路40に連通するろ液排出口(図示省略)とが形成されている。また、可動フレーム16には、隣接するろ板17の汚泥注入通路36に連通する回収用流体注入口43が形成されている。

0032

図1図2図4図9に示すように、混合槽4とフィルタープレス5の汚泥注入口41との間には、混合槽4内の溶媒含有有機汚泥Bをフィルタープレス5へ供給する汚泥供給経路45が接続されている。汚泥供給経路45は、配管等からなり、途中に汚泥供給用ポンプ46と汚泥供給用弁47とが設けられている。また、汚泥供給経路45には、汚泥供給経路45から分岐して混合槽4へ連通する第1返送経路48と、汚泥供給経路45から分岐して脱窒槽2へ連通する第2返送経路49とが接続されている。尚、第1および第2返送経路48,49には第1および第2返送用弁50,51が設けられている。

0033

フィルタープレス5の回収用流体注入口43には、圧縮空気12(回収用流体の一例)を供給する回収用流体供給経路44が接続されている。回収用流体供給経路44には、回収用流体供給用弁52と、コンプレッサー等からなる回収用流体供給源53とが設けられている。

0034

尚、脱水システム1には、フィルタープレス5側から汚泥供給経路45に圧縮空気12を逆流させて、残留した溶媒含有有機汚泥Bを混合槽4へ戻す第1汚泥返送装置65と、残留した溶媒含有有機汚泥Bを脱窒槽2へ戻す第2汚泥返送装置66とが備えられている。このうち、第1汚泥返送装置65は、回収用流体供給経路44と、回収用流体供給用弁52と、回収用流体供給源53と、第1返送経路48と、第1返送用弁50とを有している。また、第2汚泥返送装置66は、回収用流体供給経路44と、回収用流体供給用弁52と、回収用流体供給源53と、第2返送経路49と、第2返送用弁51とを有している。

0035

図1に示すように、フィルタープレス5のろ液排出口と加熱蒸留器7との間には、フィルタープレス5から排出されたろ液Cを加熱蒸留器7へ送るろ液回収経路54が接続されている。ろ液回収経路54にはろ液回収用弁55が設けられている。また、ろ液回収経路54には、ろ液回収経路54から分岐して凝縮器6の入口に連通する第1溶媒回収経路56aと、凝縮器6の出口からろ液回収経路54に合流する第2溶媒回収経路56bとが接続されている。尚、第1溶媒回収経路56aには溶媒回収用弁57が設けられている。

0036

混合槽4と加熱蒸留器7との間には、加熱蒸留器7においてろ液Cから分離回収された液体のアルコール系溶媒Aを混合槽4へ返送する第1溶媒返送経路58が設けられている。また、脱窒槽2と加熱蒸留器7との間には、上記液体のアルコール系溶媒Aを脱窒槽2へ返送する第2溶媒返送経路59が設けられている。第2溶媒返送経路59は第1溶媒返送経路58から分岐して設けられ、第1および第2溶媒返送経路58,59には第1および第2返送用弁60,61が設けられている。

0037

以下、上記構成における作用を説明する。
脱水システム1を用いて有機汚泥を脱水する方法を以下に説明する。
前以て、フィルタープレス5の開閉装置19のシリンダ23を作動し、可動フレーム16を固定フレーム15に向って接近させ、図5図9に示すように、各ろ板17間を閉じておく。また、温水11を、第2の温水供給経路33から各ろ板17の加温通路32に供給し、加温通路32から第2の温水排出経路34へ排出して、加温通路32に通水した状態に保ち、加温通路32の温水11によってろ室22内を所定温度に加温しておく。

0038

尚、所定温度とはアルコール系溶媒Aの沸点以上で且つ水の沸点未満の温度であり、例えば、アルコール系溶媒Aがメタノールの場合、所定温度は65℃以上で且つ100℃未満の温度であり、エタノールの場合、所定温度は78℃以上で且つ100℃未満の温度である。

0039

そして、図1に示すように、汚泥供給用弁47とろ液回収用弁55と第1返送用弁60とを開き、第1および第2返送用弁50,51と回収用流体供給用弁52と溶媒回収用弁57と第2返送用弁61とを閉じ、脱窒槽2で脱窒された有機汚泥を濃縮機3により濃縮し、混合槽4において、濃縮された有機汚泥に液体のアルコール系溶媒Aを混合して、溶媒含有有機汚泥Bとする。この時、回収したアルコール系溶媒Aでは不足する場合には、新たなアルコール系溶媒Aを追加して使用する。その後、汚泥供給用ポンプ46を駆動することにより、溶媒含有有機汚泥Bは、混合槽4から汚泥供給経路45を通ってフィルタープレス5に供給され、以下のようなろ過工程と圧搾工程と乾燥工程とからなる脱水工程により脱水される。

0040

すなわち、ろ過工程では、図9に示すように、溶媒含有有機汚泥Bは、汚泥供給経路45を経て、フィルタープレス5の汚泥注入口41から各ろ板17の汚泥注入通路36を通り、汚泥注入通路36から各口金部材37の分岐通路38を経て、各ろ室22に注入される。これにより、図5に示すように、溶媒含有有機汚泥Bが各ろ室22においてろ過される。この際、ろ室22は、加温通路32を通る温水11により、所定温度に加温されるため、ろ室22内に注入された溶媒含有有機汚泥Bも所定温度に加温される。

0041

ろ過工程を行った後、図6に示すように、温水10を、第1の温水供給経路30から各ろ板17に供給し、ダイヤフラム28の内側空間13に通水し続ける。これにより、ダイヤフラム28が膨張して、ろ室22内の溶媒含有有機汚泥Bが圧搾されて脱水される。このような圧搾工程を行っている際にも、引き続き温水11を加温通路32に通水することにより、ろ室22内の溶媒含有有機汚泥Bが所定温度に加温されている。つまり、溶媒含有有機汚泥Bは、ろ室22内に留まっている間、所定温度に加温され続けている。

0042

上記ろ過工程と圧搾工程とにおいて発生したろ液Cは、各ろ板17のろ液排出通路40を通り、ろ液排出口から排出され、図1に示すように、ろ液回収経路54を経て加熱蒸留器7へ送られる。尚、ろ液Cには水と液体のアルコール系溶媒Aとが含まれている。

0043

さらに、上記圧搾工程を行った後、図7に示すように、引き続き温水11を加温通路32に通水した状態で、第1の温水供給経路30からダイヤフラム28の内側空間13への温水10の供給を停止し、ダイヤフラム28の内側空間13の温水10を第1の温水排出経路31へ排出して、内側空間13を空にする。これにより、ダイヤフラム28が収縮してろ布18から離間し、ダイヤフラム28とろ布18との間に乾燥用空間14が形成される。この際、ろ室22内の溶媒含有有機汚泥Bが加温通路32の温水11により所定温度に加温されているため、溶媒含有有機汚泥Bに混合されているアルコール系溶媒Aが気化して乾燥用空間14に取り出される。

0044

尚、気化したアルコール系溶媒Aは主に上記のような乾燥工程で回収されるが、ろ過工程や圧搾工程においても、吸引することによって回収することが可能であり、乾燥工程のみで回収するより回収効率がさらに向上する。

0045

このような乾燥工程を行う際、図1に示すように、ろ液回収用弁55を閉じるとともに溶媒回収用弁57を開いておき、気化したアルコール系溶媒Aを排気用ポンプ(図示省略)等で吸引してろ室22内から排出する。これにより、気化したアルコール系溶媒Aは、各ろ板17の乾燥用空間14からろ液排出通路40を通り、フィルタープレス5のろ液排出口から排出され、ろ液回収経路54から分岐して第1溶媒回収経路56aを通り、凝縮器6に供給される。このようにして凝縮器6に供給されたアルコール系溶媒Aは、気体から液体に凝縮された後、第2溶媒回収経路56bを通ってろ液回収経路54に合流し、加熱蒸留器7へ送られる。

0046

上記ろ過工程と圧搾工程とにおいてフィルタープレス5から排出されたろ液Cと、乾燥工程においてフィルタープレス5から排出された後に凝縮器6で凝縮されて得られた液体のアルコール系溶媒Aとは、加熱蒸留器7に集められ、纏めて蒸留される。これにより、ろ液Cが水と液体のアルコール系溶媒Aとに分離され、液体のアルコール系溶媒Aが、回収されて、加熱蒸留器7から第1溶媒返送経路58を通って混合槽4に返送される。

0047

また、図6で示したようにフィルタープレス5で乾燥工程を行った後、引き続き各ろ板17間を閉じた状態で、図1に示すように、汚泥供給用弁47と第2返送用弁51とろ液回収用弁55と溶媒回収用弁57とを閉じ、第1返送用弁50と回収用流体供給用弁52とを開き、圧縮空気12を回収用流体供給源53からフィルタープレス5に供給する。この際、図1図9に示すように、圧縮空気12は、回収用流体供給源53から回収用流体供給経路44を通り、回収用流体注入口43から各ろ板17の汚泥注入通路36を経て汚泥注入口41に達し、汚泥注入口41から汚泥供給経路45を逆流し、汚泥供給経路45から第1返送経路48に分岐して流れ、混合槽4へ排出される。

0048

その後、フィルタープレス5の開閉装置19のシリンダ23を作動し、可動フレーム16を固定フレーム15から離間させ、図2図4図8に示すように、各ろ板17間を開く。そして、ろ布駆動装置29でろ布18を一方向Dへ走行させて、脱水ケーキ63をろ布18間のろ室22から下方へ排出する。

0049

上記のような有機汚泥の脱水方法では、図1に示すように、混合槽4において、有機汚泥に液体のアルコール系溶媒Aを混合することにより、有機汚泥中の有機物細胞膜がアルコール系溶媒Aによって溶解されて傷付くため、フィルタープレス5における圧搾脱水により内包水の脱水が可能になり、有機汚泥の含水率を容易に低下させることができる。

0050

また、図5図7に示すように、フィルタープレス5のろ室22内の溶媒含有有機汚泥Bを所定温度に加温することにより、水の粘性が低下するため、溶媒含有有機汚泥Bの脱水速度および脱溶媒速度が高くなる。さらに、アルコール系溶媒Aは常温で液体のため、溶媒含有有機汚泥Bを加圧容器内加圧する必要は無く、これにより、加圧のための第一種圧力容器に係る煩わしい安全管理が不要になる。

0051

また、図7に示すように、フィルタープレス5の乾燥工程において、ろ室22内の溶媒含有有機汚泥Bが所定温度に加温されているため、ろ室22内の溶媒含有有機汚泥Bに混合されているアルコール系溶媒Aは気化するが、溶媒含有有機汚泥B中の水は気化せずに液体のままの状態に保たれる。このため、水を蒸発させることなく、水を液体のままで溶媒含有有機汚泥Bから分離することができ、分離に要するエネルギーを低減することができる。

0052

また、気化したアルコール系溶媒Aは、フィルタープレス5から取り出されて液体に戻された後、混合槽4に返送される。つまり、アルコール系溶媒Aはそのまま繰り返し再利用することができる。

0053

さらに、図1に示すように、圧縮空気12を、フィルタープレス5から汚泥供給経路45と第1返送経路48とを通して、混合槽4へ逆流させることにより、汚泥供給経路45とフィルタープレス5の汚泥注入通路36とに残留している溶媒含有有機汚泥Bが、圧縮空気12の流れに伴って、第1返送経路48を通り混合槽4へ返送される。これにより、返送された溶媒含有有機汚泥B中に混合されているアルコール系溶媒Aも混合槽4へ戻されるため、汚泥供給経路45と汚泥注入通路36とに残留していたアルコール系溶媒Aを回収して再利用することができる。このことから、混合槽4へ新たに追加して使用するアルコール系溶媒Aの量を減らすことができる。

0054

第1の実施の形態では、所定温度を、アルコール系溶媒Aの沸点より僅かに高い値に設定することにより、アルコール系溶媒Aの突沸や水の蒸発を抑制することができるので、好適である。

0055

第1の実施の形態では、第1返送経路48を汚泥供給経路45の途中から分岐して設けているが、第1返送経路48を設けず、圧縮空気12を、フィルタープレス5から汚泥供給経路45を通して、混合槽4へ逆流させてもよい。この場合、残留している溶媒含有有機汚泥Bは、圧縮空気12の流れに伴って、汚泥供給経路45を通り混合槽4へ返送される。尚、この場合、圧縮空気12と残留している溶媒含有有機汚泥Bとが汚泥供給用ポンプ46を逆流しなければならないので、第1返送経路48を設けた場合に比べて高圧の圧縮空気12が必要とされる。

0056

(第2の実施の形態)
上記第1の実施の形態では、フィルタープレス5で脱水工程を行った後、圧縮空気12を回収用流体供給源53からフィルタープレス5に供給して混合槽4へ排出しているが、以下に説明する第2の実施の形態では、フィルタープレス5で脱水工程を行った後、圧縮空気12を回収用流体供給源53からフィルタープレス5に供給して脱窒槽2へ排出する。

0057

すなわち、図1に示すように、フィルタープレス5の各ろ板17間を閉じた状態で、汚泥供給用弁47と第1返送用弁50とろ液回収用弁55と溶媒回収用弁57とを閉じ、第2返送用弁51と回収用流体供給用弁52とを開き、圧縮空気12を回収用流体供給源53からフィルタープレス5に供給する。この際、圧縮空気12は、回収用流体供給源53から回収用流体供給経路44を通り、回収用流体注入口43から各ろ板17の汚泥注入通路36を経て汚泥注入口41に達し(図9参照)、汚泥注入口41から汚泥供給経路45を逆流し、汚泥供給経路45から第2返送経路49に分岐して流れ、脱窒槽2へ排出される。

0058

これにより、汚泥供給経路45とフィルタープレス5の汚泥注入通路36とに残留している溶媒含有有機汚泥Bが、圧縮空気12の流れに伴って、第2返送経路49を通り脱窒槽2へ返送される。従って、返送された溶媒含有有機汚泥B中に混合されているアルコール系溶媒Aも脱窒槽2へ供給され、アルコール系溶媒Aが脱窒槽2内の脱窒菌の栄養源になるため、アルコール系溶媒Aを、無駄にすることなく、有効利用することができる。

0059

(第3の実施の形態)
上記第1の実施の形態では、液体のアルコール系溶媒Aを、加熱蒸留器7から第1溶媒返送経路58を通じて混合槽4に返送しているが、以下に説明する第3の実施の形態では、液体のアルコール系溶媒Aを、加熱蒸留器7から第2溶媒返送経路59を通じて脱窒槽2に供給する。

0060

すなわち、図1に示すように、第1返送用弁60を閉じ、第2返送用弁61を開くことにより、液体のアルコール系溶媒Aが、加熱蒸留器7から第2溶媒返送経路59を通って脱窒槽2に供給される。これにより、アルコール系溶媒Aが脱窒槽2内の脱窒菌の栄養源になり、アルコール系溶媒Aを、無駄にすることなく、有効利用することができる。

0061

上記各実施の形態では、脱水機の一例としてフィルタープレス5を用いたが、別の例として、スクリュープレスベルトプレス等を用いてもよい。
上記各実施の形態では、有機溶媒の一例として、アルコール系溶媒Aを用いたが、アセトンヘキサンを用いてもよい。

0062

上記各実施の形態では、図6に示すように、温水10,11を用いて加温する加温手段20を挙げたが、温水10,11の代わりに、加温した油や空気等の他の流体を用いてもよい。また、流体を使用しない他形式の加温手段、例えば電気ヒーター等を用いてもよい。

0063

上記各実施の形態では、回収用流体の一例として、圧縮空気12を用いたが、水や有機溶媒等を用いてもよい。
上記各実施の形態では、汚泥供給経路45等に残留する溶媒含有有機汚泥Bを逆流させる作業は、フィルタープレス5による乾燥工程の後に行っているが、フィルタープレス5の各ろ板17間を閉じる別の工程を設けてもよい。

0064

上記各実施の形態では、気化したアルコール系溶媒Aを凝縮器6で液体に戻しているが、アルコール系溶媒Aを気体のままで混合槽4や脱窒槽2に戻してもよい。但し、液体の状態で戻す方がアルコール系溶媒Aの量を制御し易く、より好都合である。

0065

上記各実施の形態では、加熱蒸留器7を用いて、ろ液から液体のアルコール系溶媒Aを分離しているが、減圧蒸留器など、水とアルコールとを分離できる他の形式の機器を用いてもよい。

0066

上記第2および第3の実施の形態では、汚泥供給経路45に残留した溶媒含有有機汚泥Bを混合槽4へ戻すための第1返送経路48が設けられているが、第2返送経路49のみが設けられ、第1返送経路48が設けられていない構成であってもよい。

0067

1脱水システム
2脱窒槽
4混合槽
5フィルタープレス(脱水機)
12圧縮空気(回収用流体)
17ろ板
22 ろ室
36汚泥注入通路
45汚泥供給経路
65 第1汚泥返送装置
B溶媒含有有機汚泥

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