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技術 プロジェクター

出願人 セイコーエプソン株式会社
発明者 柏木章宏上島俊司
出願日 2013年3月27日 (6年6ヶ月経過) 出願番号 2013-066242
公開日 2014年10月6日 (5年0ヶ月経過) 公開番号 2014-191178
状態 特許登録済
技術分野 投影装置 電気信号の光信号への変換
主要キーワード 補正用光学素子 光射出領域 透過型光変調素子 投射レンズ群 回折光学 計算機合成ホログラム 反射型光変調素子 DMD
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この項目の情報は公開日時点(2014年10月6日)のものです。
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図面 (7)

課題

光変調素子に対して斜め方向から光が入射するプロジェクターにおいて、この光変調素子に入射する光の均一性を高めると共に、小型化が可能なプロジェクターを提供する。

解決手段

光源と、光源から射出された光が入射する回折光学素子と、回折光学素子から射出された回折光が入射する光変調素子と、光変調素子から射出された光が入射する投射光学系と、を備え、光変調素子のうち回折光が照射される被照明領域Mの中心に入射する光線を回折光の主光線としたとき、主光線が被照明領域Mに対して斜めに入射し、主光線の被照明領域Mへの入射面と直交し、かつ主光線を含む面を基準面としたとき、回折光が基準面に対して非対称強度分布を有する。

概要

背景

従来より、光源から射出された照明光により光変調素子照明し、その光変調素子により変調されて射出された画像光投射光学系によりスクリーン拡大投射するプロジェクターが広く知られている。

また、プロジェクターの中には、液晶方式を用いたプロジェクターと、DLP(Digital Light Processing:米国テキサスインツルメンツ社の登録商標)方式を用いたプロジェクターと、がある。このうち、DLP方式では、DMD(Digital Micromirror Device:米国テキサスインツルメンツ社の登録商標)と呼ばれる反射型光変調素子を用いている。

DMDは、ねじれ軸周りに±12゜の角度範囲で傾きを変えることができる複数のマイクロミラーを配列したものからなる。そして、DMDでは、各マイクロミラーの傾きを画像信号に応じて切り換えながら、光源からの照明光の反射方向を制御し、各マイクロミラーからの反射光の有無によって画像を表示することが可能となっている。

ところで、従来のDMDを用いたプロジェクターでは、インテグレータ光学系を用いて各マイクロミラーに対して照明光を照射することが行われている。しかしながら、DMDを用いたプロジェクターでは、複数のマイクロミラーが配列された画像形成領域に対して、光源からの照明光が斜め方向から入射するため、この照明光の光路長が画像形成領域の手前側(光路長が短い方)と奥側(光路長が長い方)で異なっている。

このため、例えば図6に示す平面視で方形状を為すDMDの画像形成領域M’に対して、この画像形成領域M’と相似形となる方形状の断面形状を持つ照明光を斜め方向から入射した場合には、照明光が画像形成領域M’の面上において、この画像形成領域M’とは異なった歪んだ四角形被照明領域S’を形成することになる。この場合、画像形成領域M’に対して照明光を効率的に入射させることが困難となる。ただし、図6に示した例では、照明光は図の左上上方から照射されている。

さらに、画像形成領域M’に入射した照明光の強度分布も、上述した光路長の違いによって不均一なものとなる。具体的に、照明光の強度分布は、光路長が短い画像形成領域M’の手前側aで相対的に強くなり、光路長が長い画像形成領域M’の奥側bで相対的に弱くなる。

そこで、例えば回転非対称曲面を有するレンズ素子又は反射素子(被照明領域補正用光学素子)を用いて、ミラー偏向型ライトバルブの表示領域に入射する照明光の被照明領域を表示領域と相似形となるように補正することが提案されている(特許文献1を参照。)。

概要

光変調素子に対して斜め方向から光が入射するプロジェクターにおいて、この光変調素子に入射する光の均一性を高めると共に、小型化が可能なプロジェクターを提供する。光源と、光源から射出された光が入射する回折光学素子と、回折光学素子から射出された回折光が入射する光変調素子と、光変調素子から射出された光が入射する投射光学系と、を備え、光変調素子のうち回折光が照射される被照明領域Mの中心に入射する光線を回折光の主光線としたとき、主光線が被照明領域Mに対して斜めに入射し、主光線の被照明領域Mへの入射面と直交し、かつ主光線を含む面を基準面としたとき、回折光が基準面に対して非対称な強度分布を有する。

目的

本発明の一つの態様は、このような従来の事情に鑑みて提案されたものであり、光変調素子に対して斜め方向から光が入射するプロジェクターにおいて、この光変調素子における照度分布の均一性を高めると共に、小型化が可能なプロジェクターを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

光源と、前記光源から射出された光が入射する回折光学素子と、前記回折光学素子から射出された回折光が入射する光変調素子と、前記光変調素子から射出された光が入射する投射光学系と、を備え、前記光変調素子のうち前記回折光が照射される被照明領域の中心に入射する光線を前記回折光の主光線としたとき、前記主光線が前記被照明領域に対して斜めに入射し、前記主光線の前記被照明領域への入射面と直交し、かつ前記主光線を含む面を基準面としたとき、前記回折光が前記基準面に対して非対称強度分布を有することを特徴とするプロジェクター

請求項2

前記主光線に対して垂直な前記回折光の断面において、前記回折光は、前記回折光学素子の光射出領域から前記被照明領域までの前記回折光の光路長に応じた強度分布を有していることを特徴とする請求項1に記載のプロジェクター。

請求項3

前記断面において、前記基準面を挟んで前記光路長が長い側の前記回折光の強度が、前記基準面を挟んで前記光路長が短い側の前記回折光の強度よりも大きいことを特徴とする請求項2に記載のプロジェクター。

請求項4

前記断面の形状が、前記主光線の入射方向から見た前記被照明領域の斜視形状と相似形を為していることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載のプロジェクター。

請求項5

前記回折光学素子は、計算機合成ホログラムであることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載のプロジェクター。

請求項6

前記光源は、半導体レーザであることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載のプロジェクター。

請求項7

前記光源は、複数の前記半導体レーザを配列したアレイ光源であることを特徴とする請求項6に記載のプロジェクター。

請求項8

前記光源と前記回折光学素子との間の光路中コリメータ光学系が配置されていることを特徴とする請求項1〜7の何れか一項に記載のプロジェクター。

請求項9

前記光源と前記回折光学素子との間の光路中にアフォーカル光学系が配置されていることを特徴とする請求項1〜8の何れか一項に記載のプロジェクター。

技術分野

0001

本発明は、プロジェクターに関する。

背景技術

0002

従来より、光源から射出された照明光により光変調素子照明し、その光変調素子により変調されて射出された画像光投射光学系によりスクリーン拡大投射するプロジェクターが広く知られている。

0003

また、プロジェクターの中には、液晶方式を用いたプロジェクターと、DLP(Digital Light Processing:米国テキサスインツルメンツ社の登録商標)方式を用いたプロジェクターと、がある。このうち、DLP方式では、DMD(Digital Micromirror Device:米国テキサスインツルメンツ社の登録商標)と呼ばれる反射型光変調素子を用いている。

0004

DMDは、ねじれ軸周りに±12゜の角度範囲で傾きを変えることができる複数のマイクロミラーを配列したものからなる。そして、DMDでは、各マイクロミラーの傾きを画像信号に応じて切り換えながら、光源からの照明光の反射方向を制御し、各マイクロミラーからの反射光の有無によって画像を表示することが可能となっている。

0005

ところで、従来のDMDを用いたプロジェクターでは、インテグレータ光学系を用いて各マイクロミラーに対して照明光を照射することが行われている。しかしながら、DMDを用いたプロジェクターでは、複数のマイクロミラーが配列された画像形成領域に対して、光源からの照明光が斜め方向から入射するため、この照明光の光路長が画像形成領域の手前側(光路長が短い方)と奥側(光路長が長い方)で異なっている。

0006

このため、例えば図6に示す平面視で方形状を為すDMDの画像形成領域M’に対して、この画像形成領域M’と相似形となる方形状の断面形状を持つ照明光を斜め方向から入射した場合には、照明光が画像形成領域M’の面上において、この画像形成領域M’とは異なった歪んだ四角形被照明領域S’を形成することになる。この場合、画像形成領域M’に対して照明光を効率的に入射させることが困難となる。ただし、図6に示した例では、照明光は図の左上上方から照射されている。

0007

さらに、画像形成領域M’に入射した照明光の強度分布も、上述した光路長の違いによって不均一なものとなる。具体的に、照明光の強度分布は、光路長が短い画像形成領域M’の手前側aで相対的に強くなり、光路長が長い画像形成領域M’の奥側bで相対的に弱くなる。

0008

そこで、例えば回転非対称曲面を有するレンズ素子又は反射素子(被照明領域補正用光学素子)を用いて、ミラー偏向型ライトバルブの表示領域に入射する照明光の被照明領域を表示領域と相似形となるように補正することが提案されている(特許文献1を参照。)。

先行技術

0009

特許第3720678号公報

発明が解決しようとする課題

0010

しかしながら、このような被照明領域補正用光学素子を用いた場合には、表示領域に入射する照明光の形状は補正できるものの、表示領域に入射する照明光の強度分布は、表示領域に入射する照明光の光路長の違いのために、補正が困難となる場合がある。したがって、この場合は表示領域に入射する照明光の強度分布が更に不均一となってしまう可能性もある。また、このような被照明領域補正用光学素子を追加した場合には、プロジェクターの小型(軽量)化が困難になり、コスト面でも不利となってしまう。

0011

本発明の一つの態様は、このような従来の事情に鑑みて提案されたものであり、光変調素子に対して斜め方向から光が入射するプロジェクターにおいて、この光変調素子における照度分布均一性を高めると共に、小型化が可能なプロジェクターを提供することを目的の一つとする。

課題を解決するための手段

0012

上記目的を達成するために、本発明の一つの態様に係るプロジェクターは、光源と、前記光源から射出された光が入射する回折光学素子と、前記回折光学素子から射出された回折光が入射する光変調素子と、前記光変調素子から射出された光が入射する投射光学系と、を備え、前記光変調素子のうち前記回折光が照射される被照明領域の中心に入射する光線を前記回折光の主光線としたとき、前記主光線が前記被照明領域に対して斜めに入射し、前記主光線の前記被照明領域への入射面と直交し、かつ前記主光線を含む面を基準面としたとき、前記回折光が前記基準面に対して非対称な強度分布を有することを特徴とする。

0013

上記プロジェクターの構成によれば、光変調素子に対して斜め方向から光が入射する場合でも、光変調素子の被照明領域での照度分布を均一化し、且つ、効率的に入射させることができる。したがって、上記プロジェクターの構成によれば、画像品質に優れた明るい表示を行うことが可能であり、また、更なる小型化も可能である。

0014

また、前記主光線に対して垂直な前記回折光の断面において、前記回折光は、前記回折光学素子の光射出領域から前記被照明領域までの前記回折光の光路長に応じた強度分布を有していることが好ましい。

0015

この構成によれば、光変調素子の被照明領域での照度分布を効率的に均一化することができる。

0016

さらに、前記断面において、前記基準面を挟んで前記光路長が長い側の前記回折光の強度が、前記基準面を挟んで前記光路長が短い側の前記回折光の強度よりも大きいことが好ましい。

0017

この構成によれば、光変調素子の被照明領域での照度分布を更に効率的に均一化することができる。

0018

また、前記断面の形状が、前記主光線の入射方向から見た前記被照明領域の斜視形状と相似形を為していることが好ましい。

0019

この構成によれば、画像形成領域を被照明領域とした場合、画像形成領域に入射する光の形状を画像形成領域に合わせて補正することができるため、光源からの光を効率的に利用できる。

0020

また、前記回折光学素子として、計算機合成ホログラムを用いることができる。

0021

この構成によれば、光変調素子の被照明領域での照度分布及び被照明領域の形状を効率的に調整することができる。

0022

また、前記光源として、半導体レーザを用いることができる。

0023

この構成によれば、高輝度・高出力な光が得られると共に、光源の小型化を図ることができる。

0024

また、前記光源として、複数の前記半導体レーザを配列したアレイ光源を用いることができる。

0025

この構成によれば、複数の半導体レーザを配列したアレイ光源を用いて、更に高輝度・高出力な光を得ることができる。

0026

また、前記光源と回折光学素子との間の光路中コリメータ光学系が配置された構成であってもよい。

0027

この構成によれば、光源から射出された光を平行光に変換して回折光学素子に入射させることができるため、回折光学素子の設計が容易になる。

0028

また、前記光源と前記回折光学素子との間の光路中にアフォーカル光学系が配置された構成であってもよい。

0029

この構成によれば、光源から射出された光のスポット径を調整しながら、回折光学素子に効率的に入射させることができる。

図面の簡単な説明

0030

第1の実施形態におけるプロジェクターの概略構成を示す模式図である。
反射型光変調素子の画像形成領域に入射する照明光を反射型光変調素子の側方から見た図である。
図3(a)は、主光線に対して垂直な回折光の断面の形状を示す図であり、図3(b)は、主光線の入射方向から見た画像形成領域の斜視形状を示す図である。入射面上における被照明領域の形状と、主光線の入射方向から見た画像形成領域の斜視形状とを示す模式図である。
本発明の画像形成領域上における被照明領域の形状を表す平面図である。
第2の実施形態におけるプロジェクターの概略構成を示す模式図である。
従来の画像形成領域上における被照明領域の形状を表す平面図である。

実施例

0031

以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
なお、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。

0032

(第1の実施形態)
先ず、第1の実施形態として例えば図1に示すプロジェクター1の一例について説明する。なお、図1は、プロジェクター1の概略構成を示す模式図である。

0033

プロジェクター1は、図1に示すように、複数の半導体レーザ2aが配列されたアレイ光源2と、各半導体レーザ2aから射出された光L1(レーザ光)が入射するコリメータ光学系3と、コリメータ光学系3により平行光に変換された光L1が入射するアフォーカル光学系4と、アフォーカル光学系4によりスポット径が調整された光L1が入射する回折光学素子5と、回折光学素子5により回折された光(回折光)L2が入射する重畳光学系6と、重畳光学系6によって重畳された回折光(照明光)L3を画像信号に応じて変調し、その変調した光(画像光)L4を射出する反射型光変調素子7と、反射型光変調素子8からの画像光L4をスクリーンSCRに向かって投射する投射光学系8と、を概略備えている。

0034

アレイ光源2は、複数の半導体レーザ2aがアレイ状に並ぶことによって構成されている。また、各半導体レーザ2aから射出される光L1は、コヒーレント直線偏光の光であり、互いに平行に射出される。

0035

コリメータ光学系3は、各半導体レーザ2aに対応してアレイ状に並んで配置された複数のコリメータレンズ3aからなる。そして、各コリメータレンズ3aにより平行光に変換された光L1は、アフォーカル光学系4に入射される。光L1はコリメータレンズ3aによって平行化され、アフォーカル光学系4を介して回折光学素子5に入射するため、回折光学素子5の設計が容易となる。

0036

アフォーカル光学系4は、レンズ4a,レンズ4bから構成されている。そして、このアフォーカル光学系4によりスポット径が調整された光L1は、回折光学素子3に入射される。

0037

回折光学素子5は、計算機合成ホログラム(CGH:Computer Generated Hologram)からなる。回折光学素子5には、アレイ光源2の各半導体レーザ2aから射出された複数の光L1が入射する。このため、回折光学素子5からは、複数の光L1の本数に応じた数の複数の回折光L2が射出される。

0038

回折光学素子5に対して光L1を垂直に入射させることが好ましい。これにより、上述した回折光L2を得るためのCGHの回折光学設計が容易となる。一方、回折光L2は、アフォーカル光学系4の光軸ax1に対して傾いた方向に射出される。

0039

重畳光学系6は、重畳レンズ6aとフィールドレンズ6bとの2枚のレンズから構成されている。そして、重畳光学系6は、その光軸ax2が回折光L2の回折方向と平行であり、かつ複数の回折光L2の束の中心を通るように配置されている。これにより、回折光学素子5から射出される回折光L2を重畳光学系6に対して効率的に入射させることができる。

0040

そして、この重畳光学系6は、回折光学素子5からの複数の回折光L2を重畳することによって照明光L3を形成し、照明光L3を反射型光変調素子8に照射する。

0041

反射型光変調素子7は、DMDからなる。DMDは、ねじれ軸周りに±12゜の角度範囲で傾きを変えることができる複数のマイクロミラー7aを配列したものからなる。反射型光変調素子7では、照明光L3が入射する面上において、これら複数のマイクロミラー7aが平面視で方形状を為す画像形成領域を構成している。また、このような反射型光変調素子7を用いた場合、照明光L3が反射型光変調素子7の画像形成領域に対して斜め方向から入射することになる。

0042

そして、この反射型光変調素子7では、各マイクロミラー7aの傾きを画像信号に応じて切り換えながら、照明光L3の反射方向を制御し、各マイクロミラー7aからの反射光の有無によって画像光L4を形成することが可能となっている。

0043

投射光学系9は、投射レンズ群からなり、反射型光変調素子7からの画像光L4をスクリーンSCRに向かって拡大投射する。これにより、スクリーンSCR上には、拡大されたカラー映像(画像)が表示される。

0044

ここで、図2図3及び図4を用いて、本発明を具体的に説明する。プロジェクター1では、複数の回折光L2が回折光学素子5から射出されるが、ここでは、複数の回折光L2のうち一の回折光L2aを用いて本発明を説明する。反射型光変調素子7のうち回折光L2aが照射される領域を、回折光L2aによる被照明領域Sとする。本実施形態では、反射型光変調素子7の画像形成領域Mの全面に回折光L2aが照射されるように回折光学素子5が設計されているため、画像形成領域Mの全面が被照明領域Sに含まれる。

0045

なお、図2は、反射型光変調素子7の画像形成領域Mに入射する回折光L2aを反射型光変調素子7の側方から見た図である。図2において、重畳光学系6は省略してある。回折光学素子5から射出された回折光L2aのうち、被照明領域Sの中心Scに入射する光線を回折光L2aの主光線Tとする。図3(a)は、主光線Tに対して垂直な回折光L2aの断面Uの形状を示す図であり、図3(b)は、主光線Tの入射方向から見た画像形成領域Mの斜視形状を示す図である。図4は、反射型光変調素子7上における、被照明領域Sの形状と画像形成領域Mの形状とを表す平面図である。

0046

図2に示すように、反射型光変調素子7の被照明領域Sには、0°以外の所定の入射角θで主光線Tが入射する。

0047

ここで、回折光学素子5から回折光L2aが射出される領域Vと被照明領域Sの手前側の端部A’との間の回折光の光路長をTAとし、領域Vと画像形成領域の奥側の端部B’との間の回折光の光路長をTBとする。光路長TAは光路長TBよりも短い。このため、図6に示した従来例のように、断面形状が画像形成領域M’と相似形である方形状の照明光を画像形成領域M’に対して斜め方向から入射した場合には、照明光が画像形成領域M’の面上において、この画像形成領域M’とは異なる歪んだ四角形の被照明領域S’を形成することになる。

0048

これに対して、本実施形態では、図3(a)、図3(b)に示すように、主光線Tの入射方向から見た画像形成領域M(被照明領域S)の斜視形状と相似形をなす断面形状Uを持つ回折光L2aを画像形成領域Mに斜め方向から入射させる。これにより、回折光L2aは、図4に示すように、画像形成領域Mの面上において、この画像形成領域Mとほぼ一致した形状の被照明領域Sを形成することになる。

0049

また、本実施形態では、主光線Tの被照明領域Sへの入射面と直交し、かつ主光線Tを含む面を基準面Wとしたとき、断面Uにおいて、回折光L2aが基準面Wに対して非対称な強度分布を有する。より詳しくは、断面Uにおいて、回折光L2aは、領域Vと被照明領域Sへの入射位置との間の光路長に応じた強度分布を有している。

0050

ここで、従来のように、断面における強度分布が均一な照明光を画像形成領域M’に対して斜め方向から照射すると、被照明領域での照度分布は、光路長が短い画像形成領域M’の手前側aで相対的に強くなり、光路長が長い画像形成領域M’の奥側bで相対的に弱くなる。

0051

これに対して、本実施形態では、断面Uにおいて、基準面Wを挟んで光路長が長い奥側の端部Bの回折光L2aの強度が、基準面Wを挟んで光路長が短い手前側の端部Aの回折光L2aの強度よりも大きくなっている。
これにより、回折光L2aは、被照明領域Sである画像形成領域Mを均一な照度分布で照明することができる。

0052

本実施形態では、上述した回折光学素子5を用いることによって、断面Uの形状を画像形成領域Mの斜視形状に対応した形状に変換し、さらに、断面Uにおける回折光L2aの強度分布を基準面Wに対して非対称なものに変換することができる。これにより、画像形成領域Mに入射する回折光L2aの形状について補正するだけでなく、画像形成領域M(被照明領域)での照度分布を均一化することが可能である。

0053

なお、複数の回折光のうち少なくとも一つの回折光が上記の特徴を備えていればよく、全ての回折光が上記の特徴を備えていてもよい。また、複数の回折光の束を一つの回折光とみなした時、当該回折光が上記の特徴を備えていてもよい。

0054

以上のようにして、本実施形態では、反射型光変調素子7に対して斜め方向から回折光L2aが入射する場合でも、均一な照度で反射型光変調素子7を照明することができ、且つ、回折光L2aを反射型光変調素子7に効率的に入射させることができる。したがって、本実施形態を適用したプロジェクター1では、画像品質に優れた明るい表示を行うことができる。

0055

また、本実施形態では、回折光学素子5を用いることで、従来のような照明光の強度分布を均一化するためのレンズアレイロッドレンズと、照明光の形状を補正するための被照明領域補正用光学素子とを別々に備える必要がないため、プロジェクター1を小型(軽量)化することが可能である。

0056

(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態として図5に示すプロジェクター50について説明する。
なお、以下の説明では、図1に示すプロジェクター1と同等の部位については、説明を省略すると共に、図面において同じ符号を付すものとする。

0057

このプロジェクター50は、図5に示すように、DMDからなる反射型光変調素子7の代わりに、反射型液晶パネルからなる反射型光変調素子51を用いた構成である。反射型液晶パネルは、素子基板対向基板との間に液晶層が挟持された構造を有している。また、素子基板の液晶層と対向する面上には、画像表示一単位となる複数の画素電極反射電極)がマトリクス状に配置されている。反射型光変調素子51では、これら複数の画素電極が平面視で方形状を為す画像形成領域Mを構成している。

0058

また、反射型光変調素子51の入射側及び射出側には、一対の偏光板52,53が配置されており、特定の方向の直線偏光の光のみを通過させる仕組みとなっている。そして、このプロジェクター50では、照明光L3が反射型光変調素子51の画像形成領域Mに対して斜め方向から入射することになる。

0059

本発明では、このような反射型光変調素子51を用いたプロジェクター50においても、第1の実施形態に示すプロジェクター1と同様の効果を得ることが可能である。また、透過型光変調素子を用いたプロジェクターにおいても、第1の実施形態に示すプロジェクター1と同様の効果を得ることが可能である。

0060

なお、上記の実施形態では、画像形成領域Mが被照明領域Sに包含される例を示したが、それに限られない。回折光学素子5から射出される複数の回折光各々が、画像形成領域Mの互いに異なる領域を照明してもよい。

0061

1…プロジェクター(第1の実施形態) 2…アレイ光源2a…半導体レーザ3…コリメータ光学系3a…コリメータレンズ4…アフォーカル光学系4a,4b…アフォーカルレンズ5…回折光学素子(CGH) 6…重畳光学系6a…重畳レンズ6b…フィールドレンズ7…反射型光変調素子(DMD) 8…投射光学系 50…プロジェクター(第2の実施形態) 51…反射型光変調素子(液晶パネル) 52,53…偏光板SCR…スクリーンT…主光線U…断面 W…基準面 M…画像形成領域 S…被照明領域

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