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技術 圧電MEMSデバイスおよびその製造方法

出願人 国立研究開発法人産業技術総合研究所
発明者 小林健鈴木靖弘牧本なつみ前田龍太郎伊藤寿浩亀井利浩舟窪浩及川貴弘和田亜由美
出願日 2014年2月24日 (6年11ヶ月経過) 出願番号 2014-033068
公開日 2014年10月2日 (6年4ヶ月経過) 公開番号 2014-187362
状態 特許登録済
技術分野 マイクロマシン 圧電、電歪、磁歪装置
主要キーワード ユニポーラパルス ポーリング電圧 振動発電素子 無線センサ端末 MEMデバイス 圧電素子構造 ピークピーク値 読み込みヘッド
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (17)

課題

圧電デバイスに関し、結晶配向性に基づいて圧電特性を向上させながら、圧電薄膜に亀裂を生じさせることなく信頼性をも確保すること。

解決手段

圧電MEMSデバイス1は、半導体加工プロセスにより作製される機械要素を含む構造体20と、構造体20を支持する支持基板10と、構造体20により支持されるPZT薄膜21と、を備えている。構造体20は、支持基板10の支持面10S上に支持されるレバ基端部22Aと、支持面10Sを超えて延在するレバー先端部22Bと、を有している。PZT薄膜21は、構造体20において少なくともレバー先端部22Bに設けられているとともに、支持基板10の成形後に行われる交流電圧印加処理によりc軸配向性が高められている。

概要

背景

チタン酸ジルコン酸鉛PZT)に代表される圧電材料による薄膜圧電薄膜)は、インクジェットヘッドアクチュエータや、圧力、温度の各種のセンサなどに広く用いられている(例えば、特許文献1)。
この圧電薄膜は、高度な半導体微細加工技術を用いるMEMSに組み込まれることにより、適用分野のさらなる拡大が見込まれている。
圧電薄膜の圧電特性を向上させる手段としては、結晶配向性の向上、添加剤の使用、直流電圧印加するポーリング等が挙げられており、生産効率信頼性にも配慮して種々の試みがなされている。

ここで、結晶配向性の向上に関し、(100)および(001)配向PZT薄膜が形成された強誘電体に、交流電圧を徐々に大きくしながら印加することで、強誘電ヒステリシス二段階飽和する報告がなされている(非特許文献1)。それに伴い、圧電定数d33が50pm/V以下の値から200pm/V以上に増大することが見出されている。
この非特許文献1では、Pt/Ti/SiO2/Si基板上に、化学気相成長法CVD)により膜厚2μmの(100)および(001)配向PZT薄膜を形成し、PZT薄膜上に直径200μmの上部電極白金)を形成して得られた強誘電体が用いられている。

概要

圧電デバイスに関し、結晶配向性に基づいて圧電特性を向上させながら、圧電薄膜に亀裂を生じさせることなく信頼性をも確保すること。圧電MEMSデバイス1は、半導体加工プロセスにより作製される機械要素を含む構造体20と、構造体20を支持する支持基板10と、構造体20により支持されるPZT薄膜21と、を備えている。構造体20は、支持基板10の支持面10S上に支持されるレバ基端部22Aと、支持面10Sを超えて延在するレバー先端部22Bと、を有している。PZT薄膜21は、構造体20において少なくともレバー先端部22Bに設けられているとともに、支持基板10の成形後に行われる交流電圧印加処理によりc軸配向性が高められている。

目的

本発明は、圧電デバイスに関し、結晶配向性に基づいて圧電特性を向上させながら、圧電薄膜に亀裂を生じさせることなく信頼性をも確保することを目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

半導体加工プロセスにより作製される機械要素を含む構造体と、前記構造体を支持する支持基板と、前記構造体により支持される圧電薄膜と、を備え、前記構造体は、前記支持基板の支持面上に支持される被支持部と、前記支持面を超えて延在する機能部と、を一体に有し、前記圧電薄膜は、前記構造体において少なくとも前記機能部に設けられているとともに、前記支持基板の成形後に行われる交流電圧印加処理によりc軸配向性が高められている、ことを特徴とする圧電MEMSデバイス

請求項2

半導体加工プロセスにより作製される機械要素を含む構造体と、前記構造体を支持する支持基板と、前記構造体により支持される圧電薄膜と、を備え、前記構造体は、前記支持基板の支持面上に支持される被支持部と、前記支持面を超えて延在する機能部と、を一体に有し、前記圧電薄膜は、前記構造体において少なくとも前記機能部に設けられているとともに、前記支持基板の成形後に行われる正負のいずれか片側においてのみ変化する電圧印加する片側電圧印加処理によりc軸配向性が高められている、ことを特徴とする圧電MEMSデバイス。

請求項3

前記圧電薄膜に印加される前記交流電圧または前記電圧は、抗電界以上である、請求項1または2に記載の圧電MEMSデバイス。

請求項4

前記圧電薄膜は、正方晶を含み、テトラ組成とされるチタン酸ジルコン酸鉛からなり、前記交流電圧印加処理または前記片側電圧印加処理で印加される電圧は、前記圧電薄膜の膜厚1μmあたり20V以上とされている、請求項1から3のいずれか一項に記載の圧電MEMSデバイス。

請求項5

前記圧電薄膜は、正方晶を含み、モルフォトロピック相境界組成とされるチタン酸ジルコン酸鉛、からなり、前記片側電圧印加処理で印加される電圧は、前記圧電薄膜の膜厚1μmあたり30V以上とされている、請求項1から3のいずれか一項に記載の圧電MEMSデバイス。

請求項6

前記被支持部は、前記支持面に対向する対向部と、前記対向部に連続し、前記支持面を超えて延在するフロート部と、を有し、前記圧電薄膜は、前記フロート部にも設けられている、請求項1から5のいずれか一項に記載の圧電MEMSデバイス。

請求項7

請求項1から6のいずれか一項に記載の圧電MEMSデバイスを製造する方法であって、前記支持基板を成形した後に、前記圧電薄膜に対して交流電圧印加処理を行う、ことを特徴とする圧電MEMSデバイスの製造方法。

技術分野

0001

本発明は、圧電素子を備えたMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)デバイスおよびその製造方法に関する。

背景技術

0002

チタン酸ジルコン酸鉛PZT)に代表される圧電材料による薄膜圧電薄膜)は、インクジェットヘッドアクチュエータや、圧力、温度の各種のセンサなどに広く用いられている(例えば、特許文献1)。
この圧電薄膜は、高度な半導体微細加工技術を用いるMEMSに組み込まれることにより、適用分野のさらなる拡大が見込まれている。
圧電薄膜の圧電特性を向上させる手段としては、結晶配向性の向上、添加剤の使用、直流電圧印加するポーリング等が挙げられており、生産効率信頼性にも配慮して種々の試みがなされている。

0003

ここで、結晶配向性の向上に関し、(100)および(001)配向PZT薄膜が形成された強誘電体に、交流電圧を徐々に大きくしながら印加することで、強誘電ヒステリシス二段階飽和する報告がなされている(非特許文献1)。それに伴い、圧電定数d33が50pm/V以下の値から200pm/V以上に増大することが見出されている。
この非特許文献1では、Pt/Ti/SiO2/Si基板上に、化学気相成長法CVD)により膜厚2μmの(100)および(001)配向PZT薄膜を形成し、PZT薄膜上に直径200μmの上部電極白金)を形成して得られた強誘電体が用いられている。

0004

特開平11−214763号公報

先行技術

0005

Nakajima et al., Applied Physics Letters, vol. 97, 181907 (2010)

発明が解決しようとする課題

0006

交流電圧印加による圧電定数の増大は、微視的にはPZT薄膜の(100)配向成分が(001)配向成分に変化することによる。圧電薄膜の結晶配向性を向上させるには、(001)配向性c軸配向性)を向上させることが重要である。
しかし、交流電圧印加により結晶配向性を変化させると、圧電薄膜は、支持基板拘束されているために、その拘束力に対応する応力が作用する。その応力によって微小な亀裂(マイクロクラッキング)が入るおそれがある。
そこで、本発明は、圧電デバイスに関し、結晶配向性に基づいて圧電特性を向上させながら、圧電薄膜に亀裂を生じさせることなく信頼性をも確保することを目的とする。

課題を解決するための手段

0007

圧電薄膜が基板に支持されていると、結晶配向性が変化したときに基板の拘束力により応力が作用するのは避けられない。しかし、基板は、デバイスとしての剛性を確保するのに必要である。
ところで、MEMSは、支持基板上に、機械要素が作り込まれる構造体が積層される。その構造体上に、圧電薄膜が設けられる。そのMEMS構造体は、例えば、走査型プローブ顕微鏡(SPM)のプローブマイクロカンチレバーの場合で、圧電薄膜と同等の厚みから10倍程度の厚みである。この程度の厚みとされる構造体に圧電薄膜を支持させれば、結晶配向性の変化に伴う圧電薄膜の歪みに構造体が追従するので応力を逃がすことができる。

0008

そこでなされた本発明の第1の圧電MEMSデバイスは、半導体加工プロセスにより作製される機械要素を含む構造体と、構造体を支持する支持基板と、構造体により支持される圧電薄膜と、を備えている。
本発明は、構造体が、支持基板の支持面上に支持される被支持部と、支持面を超えて延在する機能部と、を有しており、圧電薄膜が、構造体において少なくとも機能部に設けられているとともに、支持基板の成形後に行われる交流電圧印加処理によりc軸配向性が高められている、ことを特徴とする。

0009

また、本発明の第2の圧電MEMSデバイスは、半導体加工プロセスにより作製される機械要素を含む構造体と、構造体を支持する支持基板と、構造体により支持される圧電薄膜と、を備えている。
本発明は、構造体が、支持基板の支持面上に支持される被支持部と、支持面を超えて延在する機能部と、を一体に有しており、圧電薄膜が、構造体において少なくとも機能部に設けられているとともに、支持基板の成形後に行われる正負のいずれか片側においてのみ変化する電圧を印加する片側電圧印加処理によりc軸配向性が高められている、ことを特徴とする。

0010

第1、第2の発明のいずれにおいても、圧電MEMSデバイス全体の剛性を維持するために支持基板を用いつつ、圧電薄膜の支持は構造体に委ねることにより、圧電薄膜に対する拘束力を小さくしている。
構造体の機能部の撓みにより、交流電圧印加処理時の圧電薄膜の応力が緩和されるので、圧電薄膜に亀裂を生じさせることなく、圧電特性を向上させることができる。
本発明の構造体が有する機能部は、構造体の被支持部が支持される支持基板の支持面を超えて延在する部分をいう。被支持部および機能部の形態は問わない。機能部としては、その一端が被支持部に連続し、他端まで延在する梁状のものや、枠状の被支持部の内側に延在するダイヤフラム状のものを一例として挙げられる。

0011

本発明の圧電MEMSデバイスでは、圧電薄膜に印加される交流電圧または電圧は抗電界以上であることが好ましい。
抗電界以上の電圧で交流電圧印加処理または片側電圧印加処理を行うと、抗電界未満の電圧で交流電圧印加処理または片側電圧印加処理を行った場合と比べて、短時間でより確実に圧電特性を向上させることができる。

0012

本発明の圧電MEMSデバイスでは、圧電薄膜が、正方晶を含み、テトラ組成とされるチタン酸ジルコン酸鉛からなり、交流電圧印加処理または片側電圧印加処理で印加される電圧が、圧電薄膜の膜厚1μmあたり20V以上とされていることが好ましい。
その電圧は、強誘電ヒステリシスにおいて残留分極値が二段階飽和する電圧以上となるので、圧電薄膜のc軸配向性をより確実に高めることができる。

0013

本発明の圧電MEMSデバイスでは、圧電薄膜が、正方晶を含み、モルフォトロピック相境界組成(MPB(Morphotropic Phase Boundary)組成))とされるチタン酸ジルコン酸鉛、からなり、片側電圧印加処理で印加される電圧は、圧電薄膜の膜厚1μmあたり30V以上とされていることが好ましい。

0014

本発明の圧電MEMSデバイスでは、被支持部が、支持面に対向する対向部と、対向部に連続し、支持面を超えて延在するフロート部と、を有し、圧電薄膜が、フロート部にも設けられていることが好ましい。
その構造では、支持基板の一部が除去されることによってフロート部が形成されている。そのフロート部に圧電薄膜を設けることにより、支持基板による拘束をなくし、圧電薄膜に対する拘束力を最小限にできる。それにより、圧電薄膜に亀裂が生じるのをより確実に防止できる。

0015

上記の圧電MEMSデバイスを製造する本発明の製造方法は、支持基板を成形した後に、圧電薄膜に対して交流電圧印加処理を行うことを特徴とする。
支持基板の成形後に交流電圧印加処理を行えば、成形時の加熱、プラズマダメージ由来する分極ピンニングに由来する分極の凍結によって圧電特性が低下することなく、交流電圧印加処理によって高められた圧電特性を維持することができる。

発明の効果

0016

本発明によれば、薄膜構造体を有するMEMSデバイスに交流電圧印加処理が適用されることをもって、結晶配向性に基づいて圧電特性を向上させながら、信頼性をも確保することができる。

図面の簡単な説明

0017

本発明の第1実施形態に係る圧電MEMSデバイスを示す斜視図である。
圧電MEMSデバイスの製造手順を示す図である。
圧電MEMSデバイスの製造に先立ち行われる強誘電ヒステリシス測定の結果を示す図である。
支持基板のエッチング前エッチング後、および交流電圧印加処理後の各々における圧電薄膜のX線回析結果および強誘電ヒステリシスを示す図である。
第1実施形態との比較例を示す図である。
駆動電圧に対するマイクロカンチレバーの先端の変位量を示す図である。
交流電圧の最適化に用いる圧電MEMSデバイスを示す斜視図である。
交流電圧に対する(001)配向成分の割合および格子定数を示す図である。
(a)は、交流電圧に対するマイクロカンチレバーの先端の変位量を示す図である。(b)は、交流電圧に対するセンサ出力電圧を示す図である。先端変位量、出力電圧のいずれもピークピーク値(Peak-to-peak value)である。
交流電圧に対する誘電損失を示す図である。
実施形態の改良例に係る圧電MEMSデバイスを示す斜視図である。
PZT薄膜に印加する電圧の正負符号を説明するための図である。
(a)バイポーラポーリング、(b)ユニポーラポーリング、および(c)直流ポーリングのそれぞれについて説明するための図である。
図13に示す各ポーリングによる分極の向きを示す図である。
図13に示す各ポーリングを、(a)テトラ組成のPZT薄膜に行った場合と、(b)MPB組成のPZT薄膜に行った場合とのそれぞれについて、ポーリング電圧に対する圧電定数d31の依存性を示す図である。
バイポーラポーリングを(a)1回、および(b)10回行った場合のそれぞれの圧電定数d33を示す図である。

実施例

0018

以下、添付図面に示す実施形態に基づいて本発明を詳細に説明する。
〔第1実施形態〕
図1に示す第1実施形態の圧電MEMSデバイス1は、デバイス本体2と、デバイス本体2を支持する矩形状の支持基板10とを備えている。
以下では、図1における上下を「上」および「下」と定義して説明する。

0019

支持基板10は、Si、ステンレスチタンガラスポリマーなどにより形成されている。支持基板10の厚みは、100〜1000μm程度とされている。

0020

支持基板10の一面上に設けられるデバイス本体2は、半導体微細加工プロセスにより作製される機械要素を含むMEMS構造体20と、MEMS構造体20に設けられるPZT薄膜21(図1クロスハッチングで図示)とを有している。
MEMS構造体20は、マイクロカンチレバー22と、マイクロカンチレバー22の先端に設けられる図示しない探針とを有している。MEMS構造体20は、Si、ステンレス、チタン、ガラス、ポリマーなどにより形成されている。MEMS構造体20の厚みは、後述するPZT薄膜21の厚みの0.5〜50倍であり、例えば1〜50μm程度とされている。

0021

マイクロカンチレバー22は、支持基板10の支持面10S上に支持される矩形状のレバ基端部(被支持部)22Aと、レバー基端部22Aから支持面10Sを超えて垂直に突出するレバー先端部(機能部)22Bとを有し、支持基板10により片持ち支持されている。マイクロカンチレバー22の寸法は、一例として、長さ1.1mm、幅0.3mm、厚さ0.01mmとされている。マイクロカンチレバー22を含むMEMS構造体20は、簡略に図示しているが、複数の膜が積層された構造とされている。
レバー基端部22Aと支持基板10との間には酸化膜11が介装されている。
レバー基端部22Aおよびレバー先端部22Bの上面全体には、酸化膜12を介在させて下部電極13が設けられている。
酸化膜11,12は、シリコン酸化膜チタン酸化膜などとされている。

0022

PZT薄膜21は、レバー先端部22Bの全体に重なり、レバー基端部22Aの一部に重なる状態でMEMS構造体20に設けられている。PZT薄膜21の脇には、下部電極13の導通面露出する。
PZT薄膜21には、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)が用いられている。その成膜方法は、スパッタ法ゾルゲル法、MOD(Metal Organic Decomposition)法、MOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)法などを任意に採用できる。
PZT薄膜21の膜厚は、0.5〜20μm程度とされており、任意に決められるが、本実施形態では、1.7μmとしている。
PZT薄膜21の組成としては、例えばMPB(Morphotropic Phase Boundary)組成(Zr/Ti=52/48)、テトラ組成(Zr/Ti=30/70)を採用することができる。それらの組成は、ここでは原子量比モル数比)で示している。

0023

PZT薄膜21は、支持基板10に片持ち支持されるマイクロカンチレバー22に支持されている。支持基板10の支持面10Sを超えて突出するレバー先端部22Bでは、PZT薄膜21は支持基板10に支持されていない。マイクロカンチレバー22は、支持基板10よりも薄いために支持基板10よりも剛性が低い。本実施形態では、圧電MEMSデバイス1全体の剛性を維持するために支持基板10を用いつつ、PZT薄膜21の支持はマイクロカンチレバー22に委ねている。

0024

PZT薄膜21の上面全体には、上部電極14が設けられている。上部電極14と、下部電極13とにより、PZT薄膜21に電圧が印加される。
上部電極14および下部電極13は、金、白金、イリジウムなど、金属材料のうち圧電薄膜の形成時に化学反応しない(実質的に化学反応しない場合も含む)金属材料、および酸化イリジウム、LaNiO3、SrRuO3、LaSrCoO3などの酸化物により形成されている。その金属材料により形成された下地電極が酸化物で覆われることにより、上部電極14および下部電極13が形成されている。

0025

次に、圧電MEMSデバイス1の製造手順について説明する。
図2(a)に示すように、支持基板10上に、酸化膜11、構造体20の母材220、酸化膜12、下部電極13、PZT薄膜21、上部電極14を順に形成する(積層ステップ)。
次に、図2(b)に示すように、上部電極14、PZT薄膜21、下部電極13、および酸化膜12の一部をエッチングにより除去する(圧電薄膜成形ステップ)。

0026

続いて、構造体20の母材220に対してエッチングを施し、図2(c)に示すようにマイクロカンチレバー22を形成する(構造体成形ステップ)。
さらに、支持基板10に対してもエッチングを施すと、図2(d)に示すようにレバー先端部22Bに対向する支持基板10の部分が除去され、支持基板10が成形される(支持基板成形ステップ)。

0027

その後、PZT薄膜21の結晶配向性を向上させるため、PZT薄膜21に交流電圧を印加する交流電圧印加処理交流電圧印加処理を実施する(交流電圧印加処理ステップ)。
本実施形態では、交流電圧印加処理として、抗電界以上の80Vで1kHzの交流電圧を10サイクル分PZT薄膜21に印加する。例えば、図13(a)に示すように、所定の時間(ここでは0.1秒)をおいて間欠的に交流電圧を印加することができる。
交流電圧の波形はここでは三角波であるが、正弦波矩形波などであってもよい。
交流電圧印加処理時の電圧は、PZT薄膜21と同様の構成(材料、組成、および膜厚)を持つ試料について予め行う強誘電ヒステリシス測定に基づいて決めることができる。その際に残留分極値が二段階飽和する電圧を調べ、その電圧以上で交流電圧印加処理を行うのが好ましい。
本実施形態のPZT薄膜21の材料(PZT)、組成(テトラ組成)、および膜厚(1.7μm)の場合、図3に示すように、印加交流電圧を徐々に上げて強誘電ヒステリシスを測定すると、残留分極値(2Pr)が上昇後、一旦平坦になり、再び上昇し、再度平坦になる交流電圧(すなわち二段階飽和する交流電圧)が約80Vとなる。
したがって交流電圧印加処理時の印加電圧を80Vとしている。

0028

上記の製造ステップを経て、圧電MEMSデバイス1が製造される。
次に、圧電MEMSデバイス1の圧電特性について説明する。
なお、以下で説明する図4図6は、上述したテトラ組成のPZT薄膜21の特性値を示すが、MPB組成のPZT薄膜21の特性値も同様の傾向を示す。後述する図8図10についても同様である。
図4は、圧電MEMSデバイス1の製造ステップによって、X線回析結果および強誘電ヒステリシスが変化する様子を示している。図4の左欄は、支持基板10のエッチング前(図2(c))の圧電MEMSデバイス中間体に対応し、中欄は、支持基板10のエッチング後の圧電MEMSデバイス1(図2(d))に対応し、右欄は、80Vでの交流電圧印加処理後の圧電MEMSデバイス1に対応している。

0029

図4上段に示すX線回折図は、回折角に応じたX線強度分布を示している。その分布には、(200)および(002)の配向成分のピークが表れている。なお、本明細書における(nanbnc)は(na、nb、およびncはいずれも整数)、結晶格子面を特定するミラー指数を示す。単位格子a軸、b軸およびc軸に、na、nb、およびncが対応する。
図4中段には、X線回折図の(200)および(002)配向成分の回折角と、(200)および(002)配向成分のピークの面積比から換算した(100)および(001)の配向成分の割合の表を示す。(100)および(001)の配向成分の和を100%としている。

0030

図4の左欄、中欄、右欄に示すように、圧電MEMSデバイス1の圧電特性は、支持基板10のエッチング前、支持基板10のエッチング後、交流電圧印加処理後と、処理毎に変化する。
ここで、交流電圧印加処理を行うと、(001)配向成分の割合が34%から44%へと増加する。これは、交流電圧印加により(100)配向成分が(001)配向成分へと変化するためと推察される。
上記の結晶配向性の向上に伴い、電場に対する分極を示す強誘電ヒステリシスループ図4下段)における残留分極値Pr,−Prに基づく分極の度合(2Pr)が、20.3から57.5へと大幅に増加する。すなわち、交流電圧印加処理によって圧電特性が向上している。

0031

上記に記載された(100)/(001)配向PZT薄膜は、(100)配向している組織と、(001)配向している組織が混ざった状態である。このうち(100)配向している組織は、膜厚2μm程度に対して2V程度電圧を印加しても圧電効果は示さない。一方、(001)配向している組織(c軸配向)は圧電効果を示す。交流電圧印加処理により、(001)配向している組織の割合が増大すれば、圧電効果を示す組織の割合が増大することになるので、圧電定数d31が増大する。

0032

図5は、本実施形態との比較のため、MEMS構造体20のエッチング後(図2(c))に交流電圧印加処理を行い、その後で支持基板10のエッチングを行った場合の強誘電ヒステリシスループを示す。この比較例に示すように、MEMS構造体20のエッチング処理後図5(a))に、80Vで交流電圧印加処理を行うと、図5(b)に示すように、残留分極値Prが増加するが(図4の右欄と同様)、その残留分極値Prは、支持基板10のエッチング後には、図5(c)に示すように大幅に低下していることがわかる。その後、再度交流電圧印加処理をしても、図5(d)に示すように残留分極値Prは初回の交流電圧印加処理後の状態(図5(b))には回復せず、分極の対称性も失われる。
上記のように、残留分極値が低下するのは(図5(c))、支持基板10の成形時の加熱、プラズマダメージに起因する。圧電現象は、電圧に追従して分極の向きが変わること、あるいは加えられた力に対して分極の向きが変わることによって発現し、圧電特性は、c軸配向性の向上に加えて、分極の向き(イオンシフトの向き)が揃っている必要がある。
したがって、支持基板10成形時の熱やプラズマによって電荷がPZT薄膜21の結晶内に貼りついて、イオンシフトができなくなると(分極のピンニング)、それによって分極が凍結されるので、圧電特性が低下してしまう。
以上から、支持基板10の成形時の加熱、プラズマダメージに由来する分極の凍結による圧電特性の低下を避けるために、交流電圧印加処理は、支持基板10のエッチングを行って、圧電MEMSデバイス1の成形が完了したチップ状態で行う方が良いといえる。

0033

続いて、本実施形態の圧電MEMSデバイス1の動作を確認する。図6は、PZT薄膜21に数V(Peak-to-peak value)の交流駆動電圧を印加したときのマイクロカンチレバー22の先端(自由端)の変位量を示している。駆動電圧の周波数は1kHzである。
80Vで交流電圧印加処理された本実施形態の圧電MEMSデバイス1のデータは白い三角(△)でプロットし、30Vで交流電圧印加処理したときのデータは黒い丸(●)でプロットしている。また、交流電圧印加処理しないときのデータを白い丸(○)でプロットしている。

0034

図6に示すように、マイクロカンチレバー22の先端の変位量は、駆動電圧の上昇に比例して大きくなる。ここで、交流電圧印加処理しないとき(○)よりも交流電圧印加処理をしたとき(●および△)の方が駆動電圧に対する変位量の増加率が大きい。変位量の増加率は、30Vで交流電圧印加処理したとき(●)よりも80Vで交流電圧印加処理したとき(△)の方が大きい。

0035

図6に示す動作結果は、図4に示す配向特性と一致している。仮に、交流電圧印加処理によってPZT薄膜21に亀裂(マイクロクラック)が生じているなら、配向特性が向上したとしても、亀裂に起因して、図6に示される変位がずっと小さくなる筈である。先端変位量が印加電圧の上昇に比例して大きくなることに基づいて、亀裂が生じていないと推察される。
亀裂が生じないのは、マイクロカンチレバー22のレバー先端部22BにPZT薄膜21が設けられることにより、PZT薄膜21に対する拘束力が、支持基板10によりPZT薄膜21が支持される場合と比べて大幅に低減されるためである。マイクロカンチレバー22の厚みは、PZT薄膜21の厚みの約6倍に過ぎず、その柔軟性により、主としてレバー先端部22Bが、交流電圧印加処理で結晶配向性を変化させたときのPZT薄膜21の歪みに追従して変形できる。そのため、PZT薄膜21には亀裂が生じない。

0036

図6に示す駆動電圧に対する変位量から求められた横方向圧電定数d31の値も、交流電圧印加処理しないとき(○)は−13pm/Vであるのに対し、30Vで交流電圧印加処理したとき(●)は−24pm/V、80Vで交流電圧印加処理したとき(△)は−42pm/Vと、その絶対値が大きくなる。この圧電定数d31は、マイクロカンチレバー22の変位量に比例する。
以上で説明したように、駆動電圧に対する変位量増加率の増大、および圧電定数d31の増大により、マイクロカンチレバー22の駆動性能および駆動精度を高くすることが可能となる。

0037

上より、圧電MEMSデバイス1の動作面からも、交流電圧印加処理によって圧電特性が向上することが確認できた。

0038

本実施形態によれば、PZT薄膜21の厚みとそれ程変わらない厚みのMEMS構造体20によりPZT薄膜21を支持し、それによって交流電圧印加処理時のPZT薄膜21の応力が緩和されることにより、PZT薄膜21に亀裂が生じるのを回避できる。したがって、信頼性を確保しつつ、圧電特性を向上させることができる。
なお、MEMS構造体20は、その機能に応じて形態が種々に変わり、支持基板10への支持形態も、両持ち支持や、他の支持形態をとる場合がある。そのようなMEMS構造体20の形態、支持形態によらず、MEMS構造体20において少なくとも機能部にPZT薄膜21が設けられることにより、上記同様に、PZT薄膜21に対する拘束力が低減されるので、PZT薄膜21に亀裂を生じさせることなく圧電特性を向上させることができる。
さらに、本実施形態のテトラ組成のPZT薄膜21の膜厚が1.7μmで、交流電圧印加処理時の印加電圧が80Vであることにより、テトラ組成のPZT薄膜の範疇では、交流電圧印加処理時の印加電圧を膜厚1μmあたり±50V以上とすることにより、圧電薄膜のc軸配向性をより確実に高めることができる。

0039

次に、交流電圧印加処理の電圧の最適化について検討する。
以下では、図7に示す圧電MEMSデバイスとしてのセンサ・アクチュエータ集積化マイクロカンチレバー3を用いる。
なお、既に説明した構成と同様の構成には同じ符号を付している。
センサ・アクチュエータ集積化マイクロカンチレバー3は、センサ本体3Aと、センサ本体3Aを支持する支持基板3Bとを備えている。
支持基板3Bは、上述の支持基板10と同様の材料、同様の厚みで、矩形状の枠体に形成されている。

0040

センサ本体3Aは、半導体微細加工プロセスにより作製される機械要素を含むMEMS構造体としてのマイクロカンチレバー30と、マイクロカンチレバー30に設けられる検出用PZT薄膜31および駆動用PZT薄膜32と、を備えている。これらの検出用PZT薄膜31および駆動用PZT薄膜32は、互いに接触しないように間隔をおいて形成されている。
検出用PZT薄膜31および駆動用PZT薄膜32の各々は、個別に上部電極141および下部電極131が設けられることで、圧電体を2枚の電極で挟んだ圧電素子構造をそれぞれ構成している。
マイクロカンチレバー30は、支持基板3Bに片持ち支持されており、支持基板3Bの一辺に沿って支持面3S上に支持される端子部30Bと、端子部30Bから支持面3Sを超えて延在し、支持基板3B内周の矩形状の開口3C内に配置される細長い変位検知部30Cとを有している。
マイクロカンチレバー30の厚みは、検出用PZT薄膜31および駆動用PZT薄膜32の厚みの0.5〜50倍とされており、例えば1〜50μm程度とされている。
端子部30Bの中央には、検出用PZT薄膜31の上部電極141および下部電極131から電圧を取り出すための検出用端子301が設けられている。
端子部30Bの両端には、駆動用PZT薄膜32の上部電極142および下部電極132に電圧を印加するための駆動用端子302が設けられている。

0041

検出用PZT薄膜31および駆動用PZT薄膜32は、上記のPZT薄膜21と同様に形成されている。
駆動用PZT薄膜32は、変位検知部30Cの長さ方向に沿ってU字状に形成されている。
検出用PZT薄膜31は、駆動用PZT薄膜32の両腕の間に配置されている。

0042

センサ・アクチュエータ集積化マイクロカンチレバー3は、マイクロカンチレバー30に生じる変位を検出用PZT薄膜31によって電圧として検出する。
ここで、上記の圧電MEMSデバイス1と同様に、マイクロカンチレバー30の変位量は、駆動用PZT薄膜32の圧電定数d31に比例している。また、マイクロカンチレバー30の変位量が同じであれば、検出用PZT薄膜31の圧電定数d31が高いほうが高い電圧を生じさせるので、変位量に対する感度検出精度)が高くなる。
このセンサ・アクチュエータ集積化マイクロカンチレバー3の圧電特性を確認するために、駆動用PZT薄膜32に電圧を印加してマイクロカンチレバー30の全体を振動させ、そのときの振動変位を検出用PZT薄膜31からの出力電圧に基づいてモニタリングする。

0043

センサ・アクチュエータ集積化マイクロカンチレバー3は、上記の圧電MEMSデバイス1の製造手順と同様に、支持基板3Bのエッチング、マイクロカンチレバー30の母材のエッチング、および交流電圧印加処理を経て製造される。
ここで、交流電圧印加処理の電圧を導くため、交流電圧印加処理時の印加電圧を20V〜90Vの範囲で変更して複数の試料を得る。
それらの試料に対するX線回析に基づいて、図8に、検出用PZT薄膜31および駆動用PZT薄膜32の(001)配向成分(c軸配向成分)の割合(Vc)と、a軸およびc軸の格子定数とを示す。
(001)配向成分の割合Vcは、交流電圧が50Vまではあまり変化がないが、50V以上では増加する。Vcは、50V以上では急激に増加している。
また、c軸の格子定数も50V以上では増加する。

0044

一方、図9に基づいて、センサ・アクチュエータ集積化マイクロカンチレバー3の動作を確認する。
図9には、5V、共振周波数(ここでは2.2kHz)の正弦波駆動電圧を印加して試料(センサ・アクチュエータ集積化マイクロカンチレバー)A、試料B、および試料Cを振動させたときのマイクロカンチレバー30の先端変位量、および検出用PZT薄膜31の出力電圧が交流電圧に応じて変化する様子が示されている。なお、試料A,B,Cおよび図10の試料D,Eはすべて、同一のウエハ上から抽出されている。
図9に示す先端変位量、出力電圧は、PZT薄膜31,32の結晶格子内の分極状態を反映しており、先端変位量は、駆動用PZT薄膜32の圧電定数d31に比例し、出力電圧は、駆動用PZT薄膜32の圧電定数d31および検出用PZT薄膜31の圧電定数d31の積に比例する。すなわち、先端変位量および出力電圧のいずれも圧電定数d31に比例する量なので、それら先端変位量および出力電圧を測定することで交流電圧印加処理の最適化に繋がる。
先端変位量および出力電圧のいずれも、交流電圧が20Vと30Vの間で急激に上昇し、約60Vで最大となるが、それ以上の交流電圧では減少する。検出用PZT薄膜31の出力電圧は、60Vを超えると急激に減少する。

0045

図8で示したように交流電圧を大きくするほど、(001)配向成分の割合Vcが増加し続けるにも関わらず、図9に示すように、先端変位量、出力電圧のいずれも、約60Vを最大として減少に転じる。
その理由は、図10に示す誘電損失の増加が原因であると考えられる。
試料Dおよび試料Eに基づいて得られた誘電損失は、60V以下の交流電圧では0.02程度で、PZT薄膜としては標準的な値であるが、交流電圧が60Vと80Vとの間で急激に増加する。なお、70Vのときの誘電損失は図10の欄外の正の値をとる。

0046

図10に示すように誘電損失が増加するのは、マイクロカンチレバー30の端子部30Bが支持基板10に支持されているので、その部分の支持基板10が検出用PZT薄膜31および駆動用PZT薄膜32に与える拘束力により、交流電圧印加処理時に検出用PZT薄膜31および駆動用PZT薄膜32に亀裂が生じているためと考えられる。
交流電圧印加処理時の印加電圧が小さければ、結晶配向性の変化、検出用PZT薄膜31および駆動用PZT薄膜32の応力も小さいが、印加電圧の上昇により結晶配向性の変化が大きくなり、検出用PZT薄膜31および駆動用PZT薄膜32の応力が大となると、圧電薄膜に対する拘束力が増して亀裂を生じる。

0047

以上の検討により、本実施形態で用いた試料によると、交流電圧印加処理時の印加電圧は、約40V〜約60Vが好適である。すなわち、交流電圧印加処理では、圧電薄膜に亀裂を生じさせない限度で、できるだけ大きい交流電圧を圧電薄膜に印加するのが好ましい。それにより、信頼性を確保しながら、圧電特性を大きく向上させることができる。

0048

次に、検出用PZT薄膜31および駆動用PZT薄膜32に対する支持基板10の拘束力を極力排除できる構造を示す。
図11(a)に示す圧電MEMSデバイス4は、デバイス本体4Aと、デバイス本体4Aを支持する支持基板4Bとを備えている。
デバイス本体4Aは、MEMS構造体40と、PZT薄膜21とを有している。なお、既に説明した構成と同様の構成には同じ符号を付している。

0049

MEMS構造体40は、支持基板4Bの支持面4S上に支持される矩形状の端子部41と、端子部41から垂直に支持面4Sを超えて延在する構造体本体42とを有している。構造体本体42の全体と、端子部41の中央部41Aに重なるように、PZT薄膜21がMEMS構造体40に設けられている。
端子部41は、中央部41Aと、中央部41Aの両側に連続し、支持基板4Bの支持面4Sに対向する対向部41B,41Cとを有している。
ここで、支持基板4Bは、中央部41Aに対応する部分が厚み全体に亘りエッチングにより除去されている。端子部41は、支持基板4Bの除去により形成された空間Sの上方で、支持基板4Bの空間Sを挟んで対向する部分P1,P2に架け渡されている。

0050

上記構造によれば、電圧の印加や取り出しのためにPZT薄膜21が端子部41の中央部41Aに延出していても、その中央部41Aの下側には支持基板4Bの支持面4Sが存在せず、PZT薄膜21の全体がMEMS構造体40により支持される。そうすると、支持基板4Bによる拘束力をなくし、PZT薄膜21に対する拘束力を最小限にできるので、PZT薄膜21に亀裂が生じるのをより確実に防止できる。

0051

MEMS構造体40を支持基板4Bにより支持できる限り、支持基板4Bが除去される範囲、形状は任意である。
図11(b)に示す例では、端子部41の中央部41Aの下側が支持基板4Bに接触しないように、支持基板4Bを支持面4Sから所定の深さだけ掘り下げるように除去している。この構成も、PZT薄膜21に対する拘束力を小さくできるので、本発明に包含される。

0052

〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態に係る圧電MEMSデバイスおよびその製造方法について説明する。
上記の第1実施形態では、基準電位である0Vに対して正負に反転しながら大きさが変化する交流電圧を印加する処理(交流電圧印加処理)によりPZT薄膜のc軸配向性を向上させるが、第2実施形態では、基準電位に対する正負のいずれか片側において大きさが変化する電圧を印加する処理によりPZT薄膜のc軸配向性を向上させる。
以下では、正負いずれかの単一極の(ユニポーラ)範囲内で大きさが変化する電圧をPZT薄膜に印加する処理のことをユニポーラポーリングと称し、これに対して上記第1実施形態で行われる交流電圧印加処理(交流電圧印加処理)と同様に、正負の両極性に符号が反転する電圧を印加することをバイポーラポーリングと称する。
また、直流電圧をPZT薄膜に印加する処理のことを直流ポーリングと称する。
ポーリングは、電場を印加することにより、電場を取り去った後に残留する残留分極を与える処理をいう。

0053

第2実施形態の圧電MEMSデバイスは、交流電圧印加処理(交流電圧印加処理)に代えてユニポーラポーリングを行うことを除いて、第1実施形態の圧電MEMSデバイス1(図1)と同様に構成されている。
つまり、第2実施形態の圧電MEMSデバイスも、MEMS構造体20およびPZT薄膜21を有するデバイス本体2と、支持基板10とを備えている(図1参照)。
PZT薄膜21の組成としては、第1実施形態と同様、例えばMPB(Morphotropic Phase Boundary)組成(Zr/Ti=52/48)、テトラ組成(Zr/Ti=30/70)を採用することができる。

0054

また、第2実施形態の圧電MEMSデバイスは、図2を参照して説明した製造ステップ((a)積層ステップ、(b)圧電薄膜成形ステップ、(c)積層体成形ステップ、(d)支持基板成形ステップ)により、第1実施形態の圧電MEMSデバイス1と同様に成形される。
その後、PZT薄膜21に、基準電位(0V)に対して符号が反転しない範囲内で大きさが変化する電圧を印加する処理を実施することにより(ユニポーラポーリングステップ)、本実施形態の圧電MEMSデバイスを製造することができる。

0055

以下では、バイポーラポーリング、および直流ポーリングを行った場合と比較しながら、ユニポーラポーリングによる圧電特性向上の効果について説明する。
ここで、図12(a)に下向きの矢印のEf1で示すように、PZT薄膜21から支持基板10に向かう電場を発生させる電圧を正の電圧と定義する。このとき、PZT薄膜21に電源として接続される電圧印加装置グランドが下部電極13に接続される。 一方、図12(b)に上向きの矢印のEf2で示すように、支持基板10からPZT薄膜21に向かう電場を発生させる電圧を負の電圧と定義する。このとき、電圧印加装置のグランドが上部電極14に接続される。

0056

図13(a)(b)はそれぞれ、バイポーラポーリング、ユニポーラポーリングにおける電圧波形の例を示す。また、図13(c)は、直流ポーリングにおける電圧を示す。
図13(a)は、第1実施形態のバイポーラポーリング(交流電圧印加処理)において印加することができる電圧の波形を示す。印加電圧は、0Vに対して正負に反転しながら大きさが変化する交流電圧である。
ここでは、電圧値が正の値および負の値をとり一巡する1周期が0.001秒となる1kHzの交流電圧を1周期ずつ、所定の時間(0.1秒)をおいて10回繰り返して印加する。このように間欠的に印加されると、波形は、短時間で急激に変化するパルス状となる。
最初のパルスの印加開始時から最後のパルスの印加終了時までの所要時間は1秒である。
印加電圧の波形は、図示した三角波に限らず、正弦波、矩形波、鋸波などであってよい。
印加電圧は、PZT薄膜21の膜厚を考慮して定めることができる。

0057

図13(b)は、本実施形態のユニポーラポーリングにおいて印加することができる電圧波形を示す。印加電圧は、0Vに対して片側のみで、時間(t)の経過により大きさが次第に変化する。
ここでは、図12(a)に示す極性で電圧を印加することにより、正の側のみで電圧値が変化する。また、電圧値が0Vから漸増した後、漸減して0Vに戻る1周期が0.001秒となる1kHzの電圧を1周期ずつ、所定の時間(0.1秒)をおいて10回繰り返して印加する。このように間欠的に印加されると、波形は、短時間で急激に変化するパルス状となる。
最初のパルスの印加開始時から最後のパルスの印加終了時までの所要時間は1秒である。
印加電圧の波形は、図示した三角波に限らず、正弦波、矩形波、鋸波などであってよい。
印加電圧は、PZT薄膜21の分極の向きが反転するときの電場(電界)の大きさである抗電界以上にピーク値が達するように設定される。

0058

図13(c)は、直流電圧を印加する直流ポーリングを示す。印加電圧は、若干変動するにせよ、定められた設定値に維持され、符号も変化しない。
ここでは、図12(a)に示す極性で電圧を印加することにより、正の直流電圧を所定の時間(5分間)連続して印加する。
印加電圧は、電極間絶縁破壊して放電することによりPZT薄膜21を機械的に破壊させない最大の電圧値に設定される。ここでは20Vである。

0059

図13(a)〜(c)に示す各ポーリングによりPZT薄膜21に残留する分極の向きを図14に矢印PVa〜PVcで模式的に示す。
分極の向きは、上記で定義した電圧の向きによって定まる。
電圧が正から負へと切り替わる上記のバイポーラポーリングによれば、サイクルの最後の電圧が負であることにより、支持基板10からPZT薄膜21へと向かう向きの残留分極PVaがPZT薄膜21に与えられる。なお、電圧が負から正へと切り替わるバイポーラポーリングによれば、分極の向きは逆となる。 また、正の範囲で変化するパルスを印加するユニポーラポーリングによれば、PZT薄膜21から支持基板10へと向かう向きの残留分極PVbがPZT薄膜21に与えられる。
そして、正の直流電圧を印加する直流ポーリングによれば、PZT薄膜21から支持基板10へと向かう向きの残留分極PVcがPZT薄膜21に与えられる。

0060

本実施形態の圧電MEMSデバイスは、図13(b)に示すユニポーラポーリングを支持基板10の成形後に行うことによって完成される。
ここで、本実施形態の圧電MEMSデバイスのPZT薄膜21がテトラ組成である場合(図15(a))と、MPB組成である場合(図15(b))とのそれぞれについて、バイポーラポーリングおよび直流ポーリングを行った場合と比較しながら、圧電MEMSデバイスの性能を検証する。
図15(a)(b)は、ポーリングが完了した圧電MEMSデバイスのPZT薄膜21に交流駆動電圧を印加したときのマイクロカンチレバー22の先端(自由端)の変位量と、駆動電圧との関係から求めた圧電定数d31のポーリング電圧に対する依存性を示す。駆動電圧は2V(Peak-to-peak value)で、駆動周波数は800Hzである。その駆動周波数は、圧電MEMデバイスの共振周波数(例えば10kHz)に対して極めて低い。
上述したように、圧電定数d31はマイクロカンチレバー22の変位量に比例しており、圧電定数d31の値を大きくすることにより、マイクロカンチレバー22の性能を高くすることが可能となる。

0061

図15(a)(b)における記号を説明する。
バイポーラポーリングを行ったデバイスのデータ(BP−P)は白い丸(○)でプロットされている。
直流ポーリングを、図12(a)のEf1(下向き↓)に対応する正電圧で行ったデバイスのデータ(DC−P↓)は、破線でプロットされている。
直流ポーリングを、図12(b)のEf2(上向き↑)に対応する負電圧で行ったデバイスのデータ(DC−P↑)は、一点鎖線でプロットされている。
ユニポーラポーリングを、図12(a)のEf1(下向き↓)に対応する正電圧で行ったデバイスのデータ(UP−P↓)は、白い三角(▽)でプロットされている。
ユニポーラポーリングを、図12(b)のEf2(上向き↑)に対応する負電圧で行ったデバイスのデータ(UP−P↑)は、黒い三角(▲)でプロットされている。

0062

まず、図15(a)に示すテトラ組成の場合について説明する。
直流ポーリングにより得られるd31は、正電圧印加の場合(DC−P↓)で約40pm/V、負電圧印加の場合(DC−P↑)で約30pm/Vである。ここで、直流ポーリングでは、印加電圧が大きいほど、圧電特性向上の効果が高い。そのため、上述のように、絶縁破壊により放電を生じさせない最大の電圧(20V)を印加している。これは図15(b)に示すMPB組成の場合も同様である。
さて、バイポーラポーリング(BP−P)により得られるd31の最大値は、ポーリング時の印加電圧が50〜60Vの範囲において約40pm/Vであり、直流ポーリングの場合の値を上回っている。
さらに、ユニポーラポーリング(UP−P)により得られるd31は、正電圧印加の場合(UP−P↓)も負電圧印加の場合(UP−P↑)も、バイポーラポーリングの場合の値を上回り、約50pm/Vである。バイポーラポーリングと同様に、d31は、ポーリング時の印加電圧が50〜60Vの範囲において最大値を示す。
以上より、テトラ組成の場合、ユニポーラポーリングにより、直流ポーリングおよびバイポーラポーリングと比較して高い性能が得られること、そして、実験の範疇では、適正なユニポーラポーリング電圧は50〜60Vであることがわかる。
本実施形態において、テトラ組成のPZT薄膜21の膜厚が1.7μmであることにより、テトラ組成の場合、ユニポーラポーリング時の印加電圧を膜厚1μmあたり20〜40Vの範囲にすることにより、圧電薄膜内部にクラックを形成することなくc軸配向性をより確実に高めることができる。

0063

次に、MPB組成の場合について説明する。
直流ポーリングにより得られるd31は、正電圧印加の場合(DC−P↓)で約80pm/V、負電圧印加の場合(DC−P↑)で約65pm/Vである。
それに対して、バイポーラポーリング(BP−P)により得られるd31は、ポーリング時の印加電圧が増加するほど大きくなる傾向を示すが、最大でも約50pm/Vに留まる。
一方、ユニポーラポーリング(UP−P)により得られるd31は、正電圧印加の場合(UP−P↓)で最大約110pm/V、負電圧印加の場合(UP−P↑)で最大約90pm/Vにまで到達する。正電圧印加の場合も負電圧印加の場合も、d31は、ポーリング時の印加電圧が増加するほど大きくなる傾向を示す。そして、ユニポーラポーリングによるd31は、バイポーラポーリングによるd31をポーリング電圧の全体に亘り上回っており、直流ポーリングによるd31も広い電圧範囲において上回っている。
以上より、MPB組成の場合においても、ユニポーラポーリングにより、直流ポーリングおよびバイポーラポーリングと比較して高い性能が得られること、そして、実験の範疇では、適正なユニポーラポーリング電圧は80〜100Vであることがわかる。
本実施形態において、MPB組成のPZT薄膜21の膜厚が1.9μmであることにより、MPB組成の場合、ユニポーラポーリング時の印加電圧を膜厚1μmあたり30V以上とすることにより、圧電薄膜のc軸配向性をより確実に高めることができる。テトラ組成の場合と異なり、MPB組成はc軸配向性の向上による体積変化が小さいため、印加電圧を高くしてもクラック形成はしにくい。このため、絶縁破壊しない範囲で、できるだけ印加電圧を高くすることが望ましい。

0064

ここで、100Vでバイポーラポーリング(BP−P)を行った後、正電圧で直流ポーリングを行うと、d31が100pm/V弱にまで増大した。しかし、バイポーラポーリングに要する1秒に加えて、直流ポーリングに要する5分間の処理時間を必要とする。

0065

したがって、本実施形態のようにユニポーラポーリングを行うことにより、直流ポーリングに要する分オーダーの時間から1秒以下にまで分極処理に要する時間を大幅に短縮しながらも、直流ポーリングを上回る圧電特性の向上を図ることができる。

0066

また、本実施形態の圧電MEMSデバイスは、第1実施形態の圧電MEMSデバイス1と同様に、MEMS構造体20によりPZT薄膜21を支持しており、それによってユニポーラポーリング時のPZT薄膜21の応力が緩和されるので、PZT薄膜21に亀裂が生じるのを回避できる。したがって、信頼性を確保しつつ、圧電特性を向上させることができる。

0067

さらに、第1実施形態と同様に、支持基板10を成形した後で、PZT薄膜21にポーリングを行うことにより、支持基板10の成形時の加熱、プラズマダメージに由来する分極の凍結により圧電特性が低下することなく、ユニポーラポーリングによって高められた圧電特性を維持することができる。

0068

第2実施形態に係るユニポーラポーリングは、図9を参照して説明したセンサ・アクチュエータ集積化マイクロカンチレバー3や、図11(a)(b)に示した圧電MEMSデバイス4にも適用することができる。

0069

第1実施形態で説明した交流電圧印加処理(バイポーラポーリングに同じ)、および第2実施形態で説明したバイポーラポーリングおよびユニポーラポーリングにおいて、印加電圧の大きさ、極性(正負)、周波数、電圧を印加する時間(周期の数)、さらに間欠的に電圧を印加する場合は、隣り合うパルスとパルスとの間の電圧が印加されない時間(電圧非印加時間)、パルスの繰り返し数などについては、任意に定めることができる。
印加電圧の周波数は、100Hz以上であることが好ましい。PZT薄膜21が追従可能な周波数(例えば10MHz)を目処に、周波数の上限を決めることができる。
また、電圧を印加する周期の数は、1〜100程度であることが好ましい。
例えば、100Hzの電圧を10サイクル分、サイクル間に0.05秒の時間をおいて印加すると、1.45秒のポーリング所要時間を実現できる。
ここで、バイポーラポーリングおよびユニポーラポーリングにおいて、印加電圧の周期性は必ずしも必要ではない。
また、図13(a)(b)のようにパルス状に(間欠的に)電圧を印加するのではなく、連続した任意の波形(正弦波、三角波、矩形波、のこぎり波等)で間断なく電圧を印加することもできる。
例えば、100Hzの電圧を10周期分、連続して印加すると、1秒のポーリング所要時間を実現できる。このように連続して電圧を印加しても、0.1秒の時間間隔をおいて電圧を印加する場合と同様の効果が得られる。
間欠的に電圧を印加する場合、上述のように一定の時間間隔で電圧を印加するのではなく、不規則な時間間隔で電圧を印加してもよい。

0070

本発明の圧電薄膜としては、上記第1、第2実施形態で例示したPZTの他、例えば、チタン酸バリウム(BaTiO3)、チタン酸鉛(PbTiO3)、ニオブ酸カリウム(KNbO3)、ニオブ酸リチウム(LiNbO3)、タンタル酸リチウム(LiTaO3)、タングステン酸ナトリウム(NaxWO3)、酸化亜鉛(ZnO、Zn2O3)、ニオブ酸ナトリウムカリウム((K,Na)NbO3)、ビスマスフェライト(BiFeO3)なども用いることができる。
ここで、バイポーラポーリングおよびユニポーラポーリングは、例えばビスマスフェライトのようにリーク電流が大であるために直流ポーリングが難しい圧電薄膜にも適用し易いので、幅広い応用が期待できる。

0071

本発明で行う電圧印加処理は、パルスや交流電圧を印加するのであれば、直流電圧を印加するポーリングよりも高い電圧を印加しても絶縁破壊が起こらないことに基づいている。
パルスや交流電圧であれば、絶縁破壊を起こすことなく、抗電界以上の高い電圧をも印加可能となるので、圧電薄膜をより確実に、短時間でポーリングすることが可能となる。
抗電界以上の電圧を印加する場合、第1実施形態で述べた交流電圧印加処理、第2実施形態で述べたバイポーラポーリングおよびユニポーラポーリングにおいて、1回(1サイクル)限りの印加であっても、結晶構造に変化を及ぼし、圧電特性を向上させることができる。勿論、数回、あるいは10回程度、回数を重ねることにより、効果がより確実となる。
抗電界未満の電圧を印加する場合は、効果を確実に発現させるために、例えば、10〜500回程度、回数を重ねることが好ましい。

0072

1回(サイクル)のみポーリングした場合のデータを図16(a)に示す。
ここでは、直径300μmのドット状テトラ組成のPZT薄膜21の圧電定数d33について測定した。なお、圧電定数d33と上記の圧電定数d31とは基本的に比例関係にある。
図16(a)の左のグラフは、40Vの交流パルスにてバイポーラポーリングしたPZT薄膜21に対して30Vの交流駆動電圧を印加した際の圧電MEMSデバイスの変位量を示す。駆動電圧が正であるときの変位量に対応する圧電定数d33+は92.7(単位は[pm/V]、以下同様)であり、駆動電圧が負であるときの変位量に対応する圧電定数d33−は−95.4である。
図16(a)の右のグラフは、バイポーラポーリング時のパルス電圧が60Vである点だけが左のグラフと相違する。圧電定数d33+は166.2であり、圧電定数d33−は−185.9である。
その他、50V、70Vのパルスでバイポーラポーリングした場合に、図16(a)の表に示すd33+およびd33−が得られた。

0073

図16(a)と同様のPZT薄膜21に対して、10回分のパルスをポーリングした場合のデータを図16(b)に示す。
図16(b)の左のグラフに示すように、40Vの交流パルスにてバイポーラポーリングしたPZT薄膜21に対して30Vの交流駆動電圧を印加した際に得られた圧電定数d33+は89.4であり、圧電定数d33−は−109.3である。
図16(b)の右のグラフは、バイポーラポーリング時のパルス電圧が60Vである点だけが左のグラフと相違する。圧電定数d33+は168.7であり、圧電定数d33−は−218.0である。
その他、50V、70Vのパルスでバイポーラポーリングした場合に、図16(b)の表に示すd33+およびd33−が得られた。
以上より、1回限りのパルスを印加した場合であっても(図16(a))、10回分のパルスを印加した場合(図16(b))とほぼ同様の結果が得られることがわかる。
なお、ユニポーラパルスをポーリングする場合についても、上記の図16(a)および(b)と同様の傾向を示す。

0074

上記以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更することが可能である。

0075

本発明の圧電MEMSデバイスは、例えばセンサ業界、印刷業界無線センサ業界などの各種の産業分野において、ジャイロ、インクジェットヘッド、RF−MEMSスイッチリレースイッチ、無線センサ端末起動スイッチ、振動発電素子などに広く利用できる。
その他に、データ記憶装置の書き込み/読み込みヘッドが有する強誘電体メモリ記録層の微小領域に電圧を印加するカンチレバーも、本発明の適用先として例示できる。

0076

1圧電MEMSデバイス
2デバイス本体
3センサ・アクチュエータ集積化マイクロカンチレバー
3A センサ本体
3B支持基板
3C 開口
3S支持面
4 圧電MEMSデバイス
4A デバイス本体
4B 支持基板
4S 支持面
10 支持基板
10S 支持面
11,12酸化膜
13 下部電極
14 上部電極
20MEMS構造体
21PZT薄膜(圧電薄膜)
22 マイクロカンチレバー
22Aレバー基端部(被支持部)
22Bレバー先端部(機能部)
30 マイクロカンチレバー
30B端子部(被支持部)
30C変位検知部(機能部)
31検出用PZT薄膜
32駆動用PZT薄膜
40 MEMS構造体
41 端子部(被支持部)
41A 中央部(フロート部)
41B,41C対向部
42構造体本体(機能部)
131,132 下部電極
141,142 上部電極
220母材
301検出用端子
302駆動用端子
P1,P2 部分
S 空間

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