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技術 粘稠物の容器充填システム

出願人 東洋製罐株式会社
発明者 山本慎治森田佳之和田賢一稲葉正一本田裕崇高橋陽太郎小林寛典
出願日 2013年3月19日 (7年7ヶ月経過) 出願番号 2013-056660
公開日 2014年9月29日 (6年0ヶ月経過) 公開番号 2014-181057
状態 特許登録済
技術分野 基本的包装技術III(容器の閉鎖(1)) 基本的包装技術I(流動体の充填)
主要キーワード プラスチックコップ 切り離し動作 摺動上昇 液体被膜 内容物表面 渦電流式変位センサ 光遮蔽部材 上昇変位
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2014年9月29日)のものです。
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課題

粘稠物を充填密封した容器開封時の充填形態平坦として美しく整え、噛み込みシールによる密封不良が防止される優れた容器充填システムを提供することにある。

解決手段

粘稠物の容器充填システムにおいて、容器に粘稠物を偏らず平坦に充填する充填工程と、粘稠物の表面を滑らかにより平坦に平滑化する表面処理工程と、容器のフランジ部表面の粘稠物の付着、及び容器内のフランジ部近傍の粘稠物表面の突部の有無を検査する検査工程とを順次経た後に、容器を蓋材でシールする。

概要

背景

クリームバターベビーフード味噌畜肉加工品等の粘稠粘性物や粒状或いは薄片状の固形物を含む内容物(以下、粘稠物と称す)を、充填ノズルを介して容器充填すると、粘稠物が容器中央部で部分的に盛り上がって容器上面より突出し、或いは粘稠物が容器に偏って充填されて容器から溢れ、前者の場合は蓋材を用いて密封した際に、蓋材裏面に粘稠物が付着して開封時の美観を損ね、一方、後者の場合は密封界面への粘稠物の噛み込み(噛み込みシール)により密封性を損なうことになる。

背圧された状態のバターやマーガリンのような油脂組成物を容器に充填する際、油脂組成物表面に波ができずに容器内に均一に油脂組成物を充填できる油脂組成物用充填ノズルを得ることを目的とした特許文献1の技術が公知である。この考案は、背圧された油脂組成物を大気圧下で容器に充填するノズルであって、上下に円錐部を形成した本体の外周に、支持片突設した整流体を充填ノズルの内部に着脱自在に装着してなる油脂組成物用充填ノズルを提示したものである。このような充填ノズルによれば、整流体を充填ノズルの内部に装着することにより、背圧された油脂組成物はその整流体上方の円錐部によって左右に誘導されるので、中央に圧力が集中せず、均一に分散する。そして充填口は開放されているので、容器に吐出される時は大気圧となり、そのまま均一に落下する。整流体下方の円錐部は油脂組成物の切れを良くし、容器に充填した油脂組成物の表面を平滑にする働きをする。しかし、特殊な整流体を準備し備えなければならないという問題があり、また、粒状或いは薄片状の固形物が混在した粘稠物においては、その整流体に粘稠物が詰まりやすく、清掃等のメンテナンスにも時間と手間を要する。

容器中央部分の盛り上がり形態がそのまま残ったり、ツノ凹凸が出来たりした状態のまま蓋材で密封すると、容器中央部分の粘稠物が蓋材裏面に押しつぶされて容器フランジ部に付着し、蓋材で密封する際に噛み込みが起こり、密封不良の原因となること、また、開封時には、容器の粘稠物の表面に渦巻き状の波形状が出来たり、開封時にツノや凹凸が残ったりして見栄えを損なう問題を解決する技術としては特許文献2等が公知である。この考案の食品の表面平坦化技術は、図7に示されるように充填機aの充填ノズルから押し出され、容器6内で中央部分が盛り上がり形態となった食品8の表面に整形盤bを下降させ、整形盤bの下端面を、盛り上がり形態となっている食品8の表面に押しつけ表面形状を平坦に整形するというものである。しかしながら、この工程においては、食品8を押圧整形した後、整形盤が上昇し食品8と整形盤bの下端面とを切り離す際に、整形盤bへの付着現象を伴う。特に、食品8が粘稠物の場合には整形盤への付着現象が起こり易く、この結果、粘稠物の表面が粗い状態となったり、或いは、整形盤の下端面に充填された粘稠物が密着状態で容器ごと持ち上げられたりしてしまうことが懸念される。この考案では、整形盤の素材に粘稠物が付着しにくいテフロン登録商標)を採用しているが、前記した付着問題の基本的な解決手段とはなり得ていない。

また、噛み込みシールによって密封性を損ねた容器は、シール工程後に検査を行って排除するものが知られていた。例えば、所定周波数電磁波に共振するループアンテナを容器のフランジ部に近接させて噛み込みを検知するもの、カップ包装容器内内圧の上昇・降下等の変化に応じて密封容器漏洩の有無を判定するもの、また、密封したカップ包装容器の蓋材を、渦電流式変位センサ等を用いて密封状態良否を判定するものなどであるが、これらはいずれも特別な手段が必要であった。特許文献3には、紙コッププラスチックコップ等の食品容器の製造後、それらの食品容器の内面に付着した汚れ成形不良を検査する検査装置が記載されている。この検査装置は、開口を上にして容器の内面全体を上方から照射する光ファイバから成る照射手段、照射手段により照射した容器からの反射光を容器の上方で受け取って容器の内面全体を撮像するイメージ手段と、イメージ手段によって得られた信号に基づいて容器の内面の汚れ、成形不良を識別する識別手段を設けている。しかしながら、この開示技術は、前述したように容器の内面の汚れ、成形不良を検査するものであって、その構成を、本発明のような粘稠物を充填した容器のフランジ部表面に付着した粘稠物、及び容器内のフランジ部近傍の内容物表面の突部を判別して、容器を蓋材でシールする際の噛み込みシールに起因する密封不良を防止する技術には適用できない。

概要

粘稠物を充填密封した容器の開封時の充填形態を平坦として美しく整え、噛み込みシールによる密封不良が防止される優れた容器充填システムを提供することにある。粘稠物の容器充填システムにおいて、容器に粘稠物を偏らず平坦に充填する充填工程と、粘稠物の表面を滑らかにより平坦に平滑化する表面処理工程と、容器のフランジ部表面の粘稠物の付着、及び容器内のフランジ部近傍の粘稠物表面の突部の有無を検査する検査工程とを順次経た後に、容器を蓋材でシールする。

目的

背圧された状態のバターやマーガリンのような油脂組成物を容器に充填する際、油脂組成物表面に波ができずに容器内に均一に油脂組成物を充填できる油脂組成物用充填ノズルを得ることを目的とした

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
0件

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請求項1

充填工程、表面処理工程、及び検査工程を順次経た後に蓋材シールする粘稠物の容器充填システムであって、前記充填工程が、粘稠物の充填完了時に、充填ノズル外周面囲う環状ノズルカバーの先端面を該充填ノズルの先端部に位置させ、該環状ノズルカバーの外周壁容器内壁面係合させて充填を行い、前記表面処理工程が、前記粘稠物の表面に押圧体押圧する前に、前記押圧体の粘稠物と接触する領域に、前記押圧体に非接触形態で液体被膜を形成して表面処理を行い、次いで、前記粘稠物が充填された容器に上方から照射光照射し、前記容器内のフランジ部近傍の粘稠物表面の突部によって生じる該フランジ部表面の影、及び該フランジ部表面の粘稠物の付着の有無を撮像により判別した後に蓋材でシールを行うことを特徴とする粘稠物の容器充填システム。

技術分野

0001

本発明は、粘稠物を容器充填してシールするまでの工程を行う粘稠物の容器充填システムに関する。

背景技術

0002

クリームバターベビーフード味噌畜肉加工品等の粘稠・粘性物や粒状或いは薄片状の固形物を含む内容物(以下、粘稠物と称す)を、充填ノズルを介して容器に充填すると、粘稠物が容器中央部で部分的に盛り上がって容器上面より突出し、或いは粘稠物が容器に偏って充填されて容器から溢れ、前者の場合は蓋材を用いて密封した際に、蓋材裏面に粘稠物が付着して開封時の美観を損ね、一方、後者の場合は密封界面への粘稠物の噛み込み(噛み込みシール)により密封性を損なうことになる。

0003

背圧された状態のバターやマーガリンのような油脂組成物を容器に充填する際、油脂組成物表面に波ができずに容器内に均一に油脂組成物を充填できる油脂組成物用充填ノズルを得ることを目的とした特許文献1の技術が公知である。この考案は、背圧された油脂組成物を大気圧下で容器に充填するノズルであって、上下に円錐部を形成した本体の外周に、支持片突設した整流体を充填ノズルの内部に着脱自在に装着してなる油脂組成物用充填ノズルを提示したものである。このような充填ノズルによれば、整流体を充填ノズルの内部に装着することにより、背圧された油脂組成物はその整流体上方の円錐部によって左右に誘導されるので、中央に圧力が集中せず、均一に分散する。そして充填口は開放されているので、容器に吐出される時は大気圧となり、そのまま均一に落下する。整流体下方の円錐部は油脂組成物の切れを良くし、容器に充填した油脂組成物の表面を平滑にする働きをする。しかし、特殊な整流体を準備し備えなければならないという問題があり、また、粒状或いは薄片状の固形物が混在した粘稠物においては、その整流体に粘稠物が詰まりやすく、清掃等のメンテナンスにも時間と手間を要する。

0004

容器中央部分の盛り上がり形態がそのまま残ったり、ツノ凹凸が出来たりした状態のまま蓋材で密封すると、容器中央部分の粘稠物が蓋材裏面に押しつぶされて容器フランジ部に付着し、蓋材で密封する際に噛み込みが起こり、密封不良の原因となること、また、開封時には、容器の粘稠物の表面に渦巻き状の波形状が出来たり、開封時にツノや凹凸が残ったりして見栄えを損なう問題を解決する技術としては特許文献2等が公知である。この考案の食品の表面平坦化技術は、図7に示されるように充填機aの充填ノズルから押し出され、容器6内で中央部分が盛り上がり形態となった食品8の表面に整形盤bを下降させ、整形盤bの下端面を、盛り上がり形態となっている食品8の表面に押しつけ表面形状を平坦に整形するというものである。しかしながら、この工程においては、食品8を押圧整形した後、整形盤が上昇し食品8と整形盤bの下端面とを切り離す際に、整形盤bへの付着現象を伴う。特に、食品8が粘稠物の場合には整形盤への付着現象が起こり易く、この結果、粘稠物の表面が粗い状態となったり、或いは、整形盤の下端面に充填された粘稠物が密着状態で容器ごと持ち上げられたりしてしまうことが懸念される。この考案では、整形盤の素材に粘稠物が付着しにくいテフロン登録商標)を採用しているが、前記した付着問題の基本的な解決手段とはなり得ていない。

0005

また、噛み込みシールによって密封性を損ねた容器は、シール工程後に検査を行って排除するものが知られていた。例えば、所定周波数電磁波に共振するループアンテナを容器のフランジ部に近接させて噛み込みを検知するもの、カップ包装容器内内圧の上昇・降下等の変化に応じて密封容器漏洩の有無を判定するもの、また、密封したカップ包装容器の蓋材を、渦電流式変位センサ等を用いて密封状態良否を判定するものなどであるが、これらはいずれも特別な手段が必要であった。特許文献3には、紙コッププラスチックコップ等の食品容器の製造後、それらの食品容器の内面に付着した汚れ成形不良を検査する検査装置が記載されている。この検査装置は、開口を上にして容器の内面全体を上方から照射する光ファイバから成る照射手段、照射手段により照射した容器からの反射光を容器の上方で受け取って容器の内面全体を撮像するイメージ手段と、イメージ手段によって得られた信号に基づいて容器の内面の汚れ、成形不良を識別する識別手段を設けている。しかしながら、この開示技術は、前述したように容器の内面の汚れ、成形不良を検査するものであって、その構成を、本発明のような粘稠物を充填した容器のフランジ部表面に付着した粘稠物、及び容器内のフランジ部近傍の内容物表面の突部を判別して、容器を蓋材でシールする際の噛み込みシールに起因する密封不良を防止する技術には適用できない。

先行技術

0006

実公平6−46801号公報 「油脂組成物用充填ノズル」 平成6年11月30日公告
実開昭62−25672号公報 「容器詰め食品の製造方法」 昭和62年2月17日公開
特開平9−243574号公報 「容器検査装置」 平成9年9月19日公開

発明が解決しようとする課題

0007

本発明の課題は、上記の問題を解決すること、すなわち、粘稠物を容器に充填してシールするまでの工程を実行する充填システムにおいて、複雑な付属物を準備することなく蓋材裏面に粘稠物の付着原因となる上面の突出、或いは容器への偏りのない平坦な充填を実現し、噛み込みシールの原因となる容器のフランジ部表面の粘稠物の付着、及び容器内のフランジ部近傍の粘稠物表面の突部の有無を確認できる容器充填システムを提供することにある。

課題を解決するための手段

0008

本発明の粘稠物の容器充填システムは、充填工程、表面処理工程、及び検査工程を順次経た後に蓋材でシールする粘稠物の容器充填システムであって、前記充填工程が、粘稠物の充填完了時に、充填ノズルの外周面囲う環状ノズルカバーの先端面を該充填ノズルの先端部に位置させ、該環状ノズルカバーの外周壁容器内壁面係合させて充填を行い、前記表面処理工程が、前記粘稠物の表面に押圧体を押圧する前に、前記押圧体の粘稠物と接触する領域に、前記押圧体に非接触形態で液体被膜を形成して表面処理を行い、次いで、前記粘稠物が充填された容器に上方から照射光を照射し、前記容器内のフランジ部近傍の粘稠物表面の突部によって生じる該フランジ部表面の影、及び該フランジ部表面の粘稠物の付着の有無を撮像により判別した後に蓋材でシールを行うことを特徴とする。

発明の効果

0009

本発明の粘稠物の容器充填システムによれば、充填時に粘稠物の平坦な充填が行われ、次工程ではより一層平坦とする平滑化の表面処理が施され、更には前工程の2つの工程を経た粘稠物が充填された容器のフランジ部近傍及びフランジ部表面の検査を行い、噛み込みシールが防止される。このため、開封時の蓋材裏面への粘稠物の付着による美観の低下を招く容器を、出荷前に充填ライン上で排除することができ、開封時の充填形態も平坦で美しく整えることが出来ると共に、噛み込みシールによる密封不良が防止され、粘稠物を充填、密封するための優れた容器充填システムとすることができる。

図面の簡単な説明

0010

本発明の粘稠物の容器充填システムの基本構成を示すブロック図である。
本発明の容器充填システムの充填工程における充填装置充填動作時系列的に説明した図である。
充填完了時に容器と充填ノズルの切り離しを行うストリッパーの動作を説明する図である。
本発明の容器充填システムの表面処理工程における表面処理装置の表面処理動作を説明する図である。
本発明の容器充填システムの検査工程における検査装置の検査動作を説明する図である。
本発明の容器充填システムの検査工程における検査装置の他の実施形態の検査動作を説明する図である。
充填完了後に容器内の粘稠物表面を平滑にする従来技術の説明図である。

実施例

0011

本発明の粘稠物の容器充填システム構成を、図1を参照しながら説明する。充填ラインの流れに沿って、順次、充填工程1、表面処理工程2、検査工程3、シール工程4が行われる。まず、充填工程1において、空の容器6はコンベア5によって充填工程1の流入側に搬送され、ここで粘稠物8が充填される。本発明の粘稠物の容器充填システムにおけるこの充填工程1は、充填完了時に粘稠物の上面が偏りのない平坦な形状となるように工夫がなされている。粘稠物が充填された容器は続いて表面処理工程2に移送される。本発明の粘稠物の容器充填システムにおけるこの表面処理工程2は、容器に充填された粘稠物の表面が更に平坦となるように平滑化処理するものである。この時点で、所定量が容器に充填された粘稠物の表面は平滑化され、粘稠物の蓋材裏面への付着は防止されるが、前記平滑化後に、容器のフランジ部表面に粘稠物が付着していると、容器を蓋材でシールする際に噛み込みシールを生じて密封不良の要因となる。このため、本発明の粘稠物の容器充填システムでは、前記の表面処理工程2の下流に、粘稠物が充填された容器のフランジ部表面の粘稠物の付着、及び容器内のフランジ部近傍の粘稠物表面の突部の有無を検査する検査工程3を配置している。そして、この検査工程3によって、容器のフランジ部表面の粘稠物の付着やフランジ部近傍の粘稠物表面の突部の存在を検知した場合、当該容器を排除して正常な充填がなされた容器が公知のシール工程4に搬送されてシールがなされる。尚、前記容器の排除は、シール工程4後に行っても良い。

0012

本発明の粘稠物の容器充填システムにおける充填工程1に適用する充填装置10について、図2を参照して、その充填動作を時系列的に説明する。
充填装置10における11は充填ノズル、12は環状ノズルカバー、6は容器、7は容器を載置するリフター、8は粘稠物であり、環状ノズルカバー12は充填ノズル11の外周面を囲うように嵌合されている。この実施形態では、環状ノズルカバー12は上下方向に摺動可能に配置され、充填終了時に、その先端面を該充填ノズル11の先端部に位置させることができるように、図示しないがエアーシリンダー等の調整機構を備えている。尚、ここで、環状ノズルカバー12の先端面は、該充填ノズル11の先端部と同一平面上に位置させるのが好ましいが、上下方向の近傍でも良く、必ずしも両者が同一平面上に位置しなくても良い。

0013

該環状ノズルカバー12の外周壁は、容器6の充填レベル内周面形状に一致するように形成されている。充填プロセスのステップ1(S1)では、充填ノズル11の充填口に対峙する位置に容器6が搬送されてくる。この実施形態では充填の初期状態において、環状ノズルカバー12は、充填ノズル11の先端部より上方にスライドしている。そして、前記環状ノズルカバー12の位置は、その外周壁下端部が後述するステップ2(S2)の充填開始時に、容器6の充填レベルの内周壁面に係合する位置関係でスライドしている。
ステップ2(S2)では、リフター7が上昇して容器6を押し上げ、環状ノズルカバー12の外周壁下端部が容器6の充填レベルの内周壁面に係合する位置で止まる。本実施形態の場合は、容器6のフランジ部6fの下方にスタック部が形成されているためこの位置で係合し、充填ノズル11の先端部は、図に示されるように容器6の底部近傍に位置している。この状態において、ステップ3(S3)で粘稠物8の充填が開始される。粘稠物8は充填圧により、充填ノズル11の先端部より容器6内に充填がなされる。リフター7は、容器6内の充填レベルの上昇に対応して下降する。リフター7に載置された容器6は該リフター7と共に下降するが、その際、容器6の内周壁面に係合した環状ノズルカバー12は係合状態を保って下降する。そして、この充填が行われ、環状ノズルカバー12の先端面がノズル11の先端部に至ると、ステップ4(S4)の粘稠物8の充填が規定レベルとなり、充填ノズル11からの粘稠物の充填を完了する。このとき、容器6に充填された粘稠物8は、中央部が充填ノズル11の充填圧、容器内周壁近傍が環状ノズルカバー12の先端面によって押圧され、粘稠物の容器上面の突出、或いは容器への偏りが防止され、表面形状が平坦状態となり、容器6を上下動するのみで粘稠物の充填がスムーズに行われる。次いで、ステップ5(S5)では、リフター7を下降させ、充填ノズル11と容器6を切り離して一連の充填工程を完了し、環状ノズルカバー12は、充填ノズル11に対して摺動上昇して、前述したステップ(S1)の所定位置に停止する。その後、充填された容器6は、次工程の蓋材による密封工程に搬送され、新たな粘稠物の充填動作が繰り返される。

0014

尚、本発明は粘稠物を対象としており、特に、粘稠性の高い粘稠物の場合、ステップ5(S5)の充填工程1の完了時における容器6と充填ノズル11の切り離し動作の際、充填ノズル11内の粘稠物8、環状ノズルカバー12の下端面と容器6内に充填された粘稠物8との切り離しが悪く、容器6がスムーズにリフター7の下降に追随しない場合が起こりうる。そのため、本発明の容器充填システムの充填工程1における充填装置10では、充填完了後の容器6と充填ノズル11、環状ノズルカバー12の切り離し時に、前記容器6のフランジ部6fを押圧して、前記した切り離しを確実に行う機構を設ける。この機構は、図3に示すように、前述したステップ5(S5)において、容器6と充填ノズル11の切り離し動作の際、容器6のフランジ部6fに対向する位置に、ストリッパー16を配置し、リフター7の下降動作に同期させてフランジ部6fを下方に押圧して切り離しを促す。図の左側は充填が完了した状態を示し、この状態からリフター7が下降を開始する。この下降に同期してストリッパー16の下端部が容器6のフランジ部6fを押圧し、充填ノズル11内の粘稠物8、環状ノズルカバー12の先端面と容器6内に充填された粘稠物8を切り離すように作用する。その結果、図の右側に示されるように、前記した切り離しが確実に行われ、安定した充填を行うことができる。図示した例では、ストリッパー16は、環状ノズルカバー12に取付けられた支持部材17を介し、容器6のフランジ部6fに対峙するように位置決めされている。このストリッパー16の切り離しは、バネ等、適宜手段を採用することが出来る。
このように、容器のフランジ部に対向する位置にストリッパーを付随して配置することにより、充填完了後の容器と充填ノズル、環状ノズルカバーとの切り離し時に、該ストリッパーが前記フランジ部を押圧して両者を確実に切り離し、安定した充填を行うことができる。

0015

本発明の粘稠物の容器充填システムにおける表面処理工程2に適用する表面処理装置20について、図4を参照してその表面処理動作を説明する。
表面処理装置20における21は押圧体、22は押圧体を粘稠物表面に変位させて押圧する往復動押圧機構エアシリンダ、23は押圧体21を揺動させて後述する液体被膜形成手段に非接触で対峙させる対峙機構のエアシリンダ、24は押圧体の下端面に液体噴霧して液体被膜を形成する固定配置された液体被膜形成手段、6は容器、26は容器の上昇を停止するフランジ止め部材、5は容器の嵌合孔を有する搬送コンベア、8は容器に充填された粘稠物である。この、表面処理装置20は、前述した充填装置10によって粘稠物8の上面が偏りのない平坦な形状に充填された容器6内の該粘稠物8の表面に、押圧体21の下端面21aを押し付けてさらに平滑化の表面処理を行う。この押圧体21は、エアシリンダ22の動作によって上部位置に位置し、揺動のためのエアシリンダ23の動作によって容器搬送ライン外れた位置に揺動される。そして、前記エアシリンダ23は、エアシリンダ22の上部位置で枢着支持されており、押圧体21は振り子のように揺動される。この押圧体21の揺動位置に、該押圧体21の下端面21aと接触しないように液体被膜形成手段24が固定配置されており、その噴霧口が押圧体21の下端面21aと対峙する時点で液体を噴霧し、霧状に散布された液体は押圧体21の下端面21aに液体被膜を均一に形成する。続いて押圧体21は、エアシリンダ23の動作によって容器搬送ラインの上方位置に戻される。

0016

次いで、コンベア5によって搬送され、待機する容器6内の粘稠物8の表面に向けて、押圧体21がエアシリンダ22によって下降変位させられ、粘稠物8の表面を押圧する。押圧体21の下端面21aは平面、または中央が若干膨らんだ緩やかなR形状となっており、粘稠物8の表面を平坦に整形する。そして、この押圧体21の下端面21aには、前記したように均一な液体被膜が形成されており、押圧体21の下端面21aの表面に粘稠物8が付着しにくい状態で、当該粘稠物8の平坦化の表面処理が行われる。そして、押圧体21の押圧による粘稠物8の表面処理を終えた後、前記押圧体21は、エアシリンダ22によって上昇変位させられ、初期位置に戻る。この際、押圧体21の下端面21aの表面が粘稠物8の表面と切り離されるが、両者間に均一な液体被膜が介在しているため、その切り離しはスムーズに行われ、容器6に充填された粘稠物8の表面の粗い状態、或いは押圧体21の下端面21aと容器に充填された粘稠物8との密着状態が防止される。
前記した平滑化の表面処理動作は、順次搬送される粘稠物8が充填された容器6に対して実行される。また、この表面処理において、液体被膜の形成に用いる液体は、水、温水エタノール炭酸水、粘稠物に含有される液体、及びこれらの混合液といった、粘稠物に影響を与えない液体が選択される。
尚、前記押圧体21は、ステンレスMCナイロンセラミックPTFE、PPといった、粘稠物8と接触しても付着しにくい素材が用いるのが好ましい。
また、液体被膜形成手段24は、微粒化された液体を噴霧できる機構であれば良く、スプレーガン等公知の手段を用いることができる。

0017

本発明の粘稠物の容器充填システムにおける検査工程3に適用する検査装置30について、図5を参照してその検査動作を説明する。
検査装置30における31はカメラ、32は容器6を照射する照明具、6は容器、8は粘稠物である。そして、前述した充填工程1、表面処理工程2において、容器6内のフランジ部6f近傍の粘稠物8の表面にフランジ部6f表面よりも突出した突部8aが発生する場合がある。このような場合、蓋材を容器6のフランジ部6f表面にヒートシールして密封するときに、粘稠物8の突部8aが潰され、潰された粘稠物8がフランジ部6f表面にはみ出して付着し、粘稠物8を噛み込んで蓋材のシールが行われるため密封不良を起こす。また、図示しないが、粘稠物8を容器6に充填した際に、容器6のフランジ部6f表面に粘稠物8が飛散、或いは落下して付着した場合も、同様に粘稠物8を噛み込んで蓋材のシールが行われるため密封不良を起こす。そこで、本発明は、カメラ31と照明具32を用い、図5Aに示すように、粘稠物8が充填された容器6の上方に照明具32、及びカメラ31を順次配置し、照明具32から照射光を容器6の上面に照射する。そして、容器6内のフランジ部6f近傍の粘稠物8表面に突部8aが発生すると、図5Bに示すように、容器6の内側斜め上方からの照射光によって、突部8aの影8bが容器6のフランジ部6f表面に生じる。また、容器6のフランジ部6fの上方からの照射光が、フランジ部6f表面に向かって照射さる。そして、この容器6のフランジ部6f表面をカメラ31によって撮影すると、前述した容器6のフランジ部6f表面に生じる影8b、及び容器6のフランジ部6f表面の充填時に飛散、或いは落下した粘稠物8の付着の有無によって、フランジ部6fの撮像(明るさ、色調等)が異なり、その撮像を適宜画像処理して自動判別する。そして、このように容器6内のフランジ部6f近傍の粘稠物8表面の突部8a、前記フランジ部6fの表面に付着した粘稠物8を有する容器6を判別し、判別された容器6をラインから適宜排除する。このため、粘稠物8が充填された容器6を蓋材でシールする際に、容器6のフランジ部6f表面に付着した粘稠物8の噛み込みシールに起因する密封不良が防止される。

0018

図6は、本発明の検査装置の他の実施形態を示し、先の実施形態と異なるところは、照明具32の下端にリング状の光遮蔽部材36を配設した点である。そして、中央部は照射光を遮蔽することなく、また、容器6のフランジ部6f表面の撮影にも邪魔とならないように容器形状に対応させた孔部が穿設されている。本実施形態では、この光遮蔽部材36により、図に示すように、主に容器6の内側斜め上方からの照射光が容器6に向かって照射され、前述した粘稠物8の突部8aが発生した場合、その影8bが容器6のフランジ部6f表面に生じる。一方、その影8bを上方から照射する照射光はこの光遮蔽部材36によってカットされることにより感度よく影を検出することができる。また、前記粘稠物8の突部8aが発生していない場合は、前述した容器6の内側斜め上方からの照射光がフランジ部6fに照射され、フランジ部6f表面の粘稠物8の付着の有無を判別する。従って、容器6のフランジ部6f表面の影8b、或いは容器6のフランジ部6f表面における粘稠物8の付着の有無の何れかが自動判別される。

0019

このように、本発明の粘稠物の容器充填システムは、容器に粘稠物を充填する際の容器上面の突出、或いは容器への偏りを防止し、表面形状を平坦状態とする充填工程1、次いで、さらに容器に充填された粘稠物の表面を平滑化して表面形状を整える表面処理工程2と、容器のフランジ部表面の粘稠物の付着、及び容器内のフランジ部近傍の粘稠物表面の突部の有無を検査する検査工程3を経た後に、粘稠物が充填された容器のフランジ部に蓋材を熱融着して密封する公知のシール工程4が配置される。従って、前述した充填工程1、表面処理工程2、検査工程3を順次配設することにより、複雑な付属物を準備することなく、蓋材裏面への粘稠物の付着、噛み込みシールの原因となる容器のフランジ部表面の粘稠物の付着、及び容器内のフランジ部近傍の粘稠物表面の突部の有無を確認して、粘稠物を容器に充填、密封するための優れた容器充填システムを提供することができる。
尚、本発明は、容器に充填する内容物が粘稠物の場合に好適であるが、同様の解決課題を有する内容物に適用することも可能である。

0020

10充填装置11充填ノズル
12ノズルカバー16ストリッパー
17支持部材
20表面処理装置21押圧体
21a 押圧体の下端面22,23エアシリンダ
24液体被膜形成手段30検査装置
31カメラ32照明具
6容器6fフランジ部
8粘稠物 8a 突部
8b 突部の影

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