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技術 超音波電動ステージおよび顕微鏡

出願人 オリンパス株式会社
発明者 岩崎直
出願日 2013年3月7日 (7年9ヶ月経過) 出願番号 2013-045915
公開日 2014年9月22日 (6年3ヶ月経過) 公開番号 2014-174284
状態 特許登録済
技術分野 光学的手段による測長計器 顕微鏡、コンデンサー
主要キーワード ボール循環式 手動移動 薄板ばね 精密加工機械 精密測定装置 回転角度α 固定用ビス リニア駆動型
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2014年9月22日)のものです。
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図面 (19)

課題

駆動時に生じる磨耗粉電気的な制御を必要とせずに除去可能な超音波電動ステージおよび顕微鏡を提供する。

解決手段

超音波電動ステージは、基部と、前記基部に対して移動可能に取り付けられた移動部と、前記移動部に取り付けられた摺動部と、前記基部に取り付けられ、超音波振動を発生することによって前記移動部を前記基部に対して相対的に移動させる超音波モータと、前記摺動部に当接可能であり、前記摺動部に付着した付着物を除去するクリーナ部と、前記基部に対して回動可能に取り付けられ、前記移動部が前記基部に対して相対的に移動する際に前記移動部から受ける力をもとに前記クリーナ部を前記摺動部に対して当接または離間させるクリーナ付勢手段と、を備えることを特徴とする。

概要

背景

従来、半導体生体試料など微細構造の観察には、顕微鏡がよく利用されている。顕微鏡でこれらの標本を観察する場合には、標本をステージ上に載置する。このとき、観察対象の標本を顕微鏡観察下に位置合わせするために、平面内で直交する2つの方向に移動可能なステージ(XYステージ)が利用される。

XYステージには、主に手動型と電動型があり、電動型ステージのアクチュエータとしては、一般的に電磁モータが利用されている。また、近年は、電動型ステージのアクチュエータとして、高精度な位置決めが行える超音波モータを用いることも提案されている(例えば、特許文献1参照)。

特許文献1は、電動型ステージに採用される超音波モータの一例として、直方体形状のリニア駆動型超音波アクチュエータを開示している。特許文献1に記載のリニア駆動型超音波アクチュエータは、アクチュエータの長辺方向(ステージの移動方向)に平行に配列した一対の振動子を有する。当該一対の振動子は、バネ等によりステージの側面に設けられたセラミックス等からなる摺動部材押し付けられている。また、リニア駆動型超音波アクチュエータは、例えば、内部に4つの屈曲振動用電極と1つの縦振動用電極を有する積層型圧電体で構成されており、屈曲振動用電極と縦振動用電極とで位相が90°ずれた正弦波信号印加することで駆動される。

屈曲振動用電極付近圧電体は、縦振動用電極を中心に、アクチュエータの長辺方向の両端で分極方向が逆に設定されており、屈曲振動用電極に駆動信号が印加されると、左右の圧電体は長辺と直交する方向であって互いに逆方向に伸縮する。これにより、一対の振動子の一方がステージから遠ざかる方向に動くと、他方はステージに押し付けられる方向に動く。縦振動用電極に駆動信号が印加されると、縦振動用電極付近の圧電体はアクチュエータの長辺方向に伸縮する。

屈曲振動縦振動が合成され、一対の振動子の各々は、上面から見た場合に楕円軌道を描いて、交互に摺動部材と接近・離反を繰り返すように動き、ステージを所定方向に移動させる。

ステージを所定方向に移動させた時、一対の振動子や摺動部材が摩耗し、その摩耗粉が摺動部材に付着し、一対の振動子と摺動部材との間の接触状態が変化することによりアクチュエータの駆動特性が不安定になることがあった。これに対して、摺動部材に付着した摩耗粉を除去するため、ブラシ等のクリーナを摺動部材に当接させて摩耗粉を除去する技術が開示されている(例えば、特許文献2参照)。

特許文献2に記載の技術では、超音波アクチュエータの左右にクリーナを設け、個々のクリーナを、制御装置により制御される直動手段により選択的に摺動部材に当接・離間させている。これにより、ステージの進行方向と反対側のクリーナのみを摺動部材に当接させ、進行方向のクリーナは摺動部材と離間させることで、左右のクリーナ間に磨耗粉閉じ込められないようにしている。

概要

駆動時に生じる磨耗粉を電気的な制御を必要とせずに除去可能な超音波電動ステージおよび顕微鏡を提供する。超音波電動ステージは、基部と、前記基部に対して移動可能に取り付けられた移動部と、前記移動部に取り付けられた摺動部と、前記基部に取り付けられ、超音波振動を発生することによって前記移動部を前記基部に対して相対的に移動させる超音波モータと、前記摺動部に当接可能であり、前記摺動部に付着した付着物を除去するクリーナ部と、前記基部に対して回動可能に取り付けられ、前記移動部が前記基部に対して相対的に移動する際に前記移動部から受ける力をもとに前記クリーナ部を前記摺動部に対して当接または離間させるクリーナ付勢手段と、を備えることを特徴とする。

目的

本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、駆動時に生じる磨耗粉を電気的な制御を必要とせずに除去可能な超音波電動ステージおよび顕微鏡を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

基部と、前記基部に対して移動可能に取り付けられた移動部と、前記移動部に取り付けられた摺動部と、前記基部に取り付けられ、超音波振動を発生することによって前記移動部を前記基部に対して相対的に移動させる超音波モータと、前記摺動部に当接可能であり、前記摺動部に付着した付着物を除去するクリーナ部と、前記基部に対して回動可能に取り付けられ、前記移動部が前記基部に対して相対的に移動する際に前記移動部から受ける力をもとに前記クリーナ部を前記摺動部に対して当接または離間させるクリーナ付勢手段と、を備えることを特徴とする超音波電動ステージ

請求項2

前記クリーナ付勢手段は、両端に前記クリーナ部を保持するとともに、前記基部に対して回動可能に取り付けられるクリーナ保持部と、一端が前記クリーナ保持部に接続され、他端が前記摺動部に接触することにより、前記他端と前記摺動部の摩擦力を、前記移動部の移動方向に応じた方向の回転トルクに変換する変換手段とを備え、前記クリーナ保持部を前記移動部の移動方向に応じて回転させることにより、前記クリーナ保持部の両端に取り付けられた前記クリーナ部を交互に前記摺動部に当接または離間させることを特徴とする請求項1記載の超音波電動ステージ。

請求項3

さらに、前記クリーナ保持部の回動範囲規制する規制手段を備えることを特徴とする請求項2記載の超音波電動ステージ。

請求項4

前記クリーナ保持部は、前記クリーナ部の前記摺動部に当接する側の端部を内側に傾けて両端に保持することを特徴とする請求項3記載の超音波電動ステージ。

請求項5

本体と、該本体に設置される超音波電動ステージを備えた顕微鏡であって、前記超音波電動ステージは、基部と、前記基部に対して移動可能に取り付けられた移動部と、前記移動部に取り付けられた摺動部と、前記基部に取り付けられ、超音波振動を発生することによって前記移動部を前記基部に対して相対的に移動させる超音波モータと、前記摺動部に当接可能であり、前記摺動部に付着した付着物を除去するクリーナ部と、前記基部に対して回動可能に取り付けられ、前記移動部が前記基部に対して相対的に移動する際に前記移動部から受ける力をもとに前記クリーナ部を前記摺動部に対して当接または離間させるクリーナ付勢手段と、を備えることを特徴とする顕微鏡。

技術分野

0001

本発明は、超音波電動ステージおよび顕微鏡に関する。

背景技術

0002

従来、半導体生体試料など微細構造の観察には、顕微鏡がよく利用されている。顕微鏡でこれらの標本を観察する場合には、標本をステージ上に載置する。このとき、観察対象の標本を顕微鏡観察下に位置合わせするために、平面内で直交する2つの方向に移動可能なステージ(XYステージ)が利用される。

0003

XYステージには、主に手動型と電動型があり、電動型ステージのアクチュエータとしては、一般的に電磁モータが利用されている。また、近年は、電動型ステージのアクチュエータとして、高精度な位置決めが行える超音波モータを用いることも提案されている(例えば、特許文献1参照)。

0004

特許文献1は、電動型ステージに採用される超音波モータの一例として、直方体形状のリニア駆動型超音波アクチュエータを開示している。特許文献1に記載のリニア駆動型超音波アクチュエータは、アクチュエータの長辺方向(ステージの移動方向)に平行に配列した一対の振動子を有する。当該一対の振動子は、バネ等によりステージの側面に設けられたセラミックス等からなる摺動部材押し付けられている。また、リニア駆動型超音波アクチュエータは、例えば、内部に4つの屈曲振動用電極と1つの縦振動用電極を有する積層型圧電体で構成されており、屈曲振動用電極と縦振動用電極とで位相が90°ずれた正弦波信号印加することで駆動される。

0005

屈曲振動用電極付近圧電体は、縦振動用電極を中心に、アクチュエータの長辺方向の両端で分極方向が逆に設定されており、屈曲振動用電極に駆動信号が印加されると、左右の圧電体は長辺と直交する方向であって互いに逆方向に伸縮する。これにより、一対の振動子の一方がステージから遠ざかる方向に動くと、他方はステージに押し付けられる方向に動く。縦振動用電極に駆動信号が印加されると、縦振動用電極付近の圧電体はアクチュエータの長辺方向に伸縮する。

0006

屈曲振動縦振動が合成され、一対の振動子の各々は、上面から見た場合に楕円軌道を描いて、交互に摺動部材と接近・離反を繰り返すように動き、ステージを所定方向に移動させる。

0007

ステージを所定方向に移動させた時、一対の振動子や摺動部材が摩耗し、その摩耗粉が摺動部材に付着し、一対の振動子と摺動部材との間の接触状態が変化することによりアクチュエータの駆動特性が不安定になることがあった。これに対して、摺動部材に付着した摩耗粉を除去するため、ブラシ等のクリーナを摺動部材に当接させて摩耗粉を除去する技術が開示されている(例えば、特許文献2参照)。

0008

特許文献2に記載の技術では、超音波アクチュエータの左右にクリーナを設け、個々のクリーナを、制御装置により制御される直動手段により選択的に摺動部材に当接・離間させている。これにより、ステージの進行方向と反対側のクリーナのみを摺動部材に当接させ、進行方向のクリーナは摺動部材と離間させることで、左右のクリーナ間に磨耗粉閉じ込められないようにしている。

先行技術

0009

特開2010−60695号公報
特開2002−142471号公報

発明が解決しようとする課題

0010

上述の特許文献2記載の技術では、クリーナの摺動部材に対する当接・離間動作を、クリーナの直動装置により行っており、これは制御装置により電気的に制御する必要があった。

0011

本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、駆動時に生じる磨耗粉を電気的な制御を必要とせずに除去可能な超音波電動ステージおよび顕微鏡を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0012

上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる超音波電動ステージは、基部と、前記基部に対して移動可能に取り付けられた移動部と、前記移動部に取り付けられた摺動部と、前記基部に取り付けられ、超音波振動を発生することによって前記移動部を前記基部に対して相対的に移動させる超音波モータと、前記摺動部に当接可能であり、前記摺動部に付着した付着物を除去するクリーナ部と、前記基部に対して回動可能に取り付けられ、前記移動部が前記基部に対して相対的に移動する際に前記移動部から受ける力をもとに前記クリーナ部を前記摺動部に対して当接または離間させるクリーナ付勢手段と、を備えることを特徴とする。

0013

本発明に係る超音波電動ステージは、上記発明において、前記クリーナ付勢手段が、両端に前記クリーナ部を保持するとともに、前記基部に対して回動可能に取り付けられるクリーナ保持部と、一端が前記クリーナ保持部に接続され、他端が前記摺動部に接触することにより、前記他端と前記摺動部の摩擦力を、前記移動部の移動方向に応じた方向の回転トルクに変換する変換手段とを備え、前記クリーナ保持部を前記移動部の移動方向に応じて回転させることにより、前記クリーナ保持部の両端に取り付けられた前記クリーナ部を交互に前記摺動部に当接または離間させることを特徴とする。

0014

本発明に係る超音波電動ステージは、上記発明において、さらに、前記クリーナ保持部の回動範囲規制する規制手段を備えることを特徴とする。

0015

本発明に係る超音波電動ステージは、上記発明において、前記クリーナ保持部が、前記クリーナ部の前記摺動部に当接する側の端部を内側に傾けて両端に保持することを特徴とする。

0016

本発明に係る顕微鏡は、本体と、該本体に設置される超音波電動ステージを備えた顕微鏡であって、前記超音波電動ステージが、基部と、前記基部に対して移動可能に取り付けられた移動部と、前記移動部に取り付けられた摺動部と、前記基部に取り付けられ、超音波振動を発生することによって前記移動部を前記基部に対して相対的に移動させる超音波モータと、前記摺動部に当接可能であり、前記摺動部に付着した付着物を除去するクリーナ部と、前記基部に対して回動可能に取り付けられ、前記移動部が前記基部に対して相対的に移動する際に前記移動部から受ける力をもとに前記クリーナ部を前記摺動部に対して当接または離間させるクリーナ付勢手段と、を備えることを特徴とする。

発明の効果

0017

本発明によれば、駆動時に生じる磨耗粉を電気的な制御を必要とせずに除去可能な超音波電動ステージおよび顕微鏡を提供することができる。

図面の簡単な説明

0018

図1は、本発明の実施の形態1に係る倒立顕微鏡の全体構成および内部構成を模式的に示す図である。
図2は、実施の形態1による電動ステージの全体構成を示す図である。
図3Aは、実施の形態1によるクリーニング機構の全体構成を示す概略平面図である。
図3Bは、実施の形態1によるクリーニング機構の全体構成を示す概略側面図である。
図3Cは、実施の形態1によるクリーニング機構におけるクリーナ部の構成の一例を示す概略平面図である。
図3Dは、実施の形態1によるクリーニング機構におけるクリーナ部の構成の他の例を示す概略平面図である。
図4Aは、実施の形態1による超音波アクチュエータの概略平面図である。
図4Bは、図4Aの直線AB間の概略断面図である。
図5は、実施の形態1による超音波モータの構成を表す概念図である。
図6は、実施の形態1による電動移動モードにおいて、駆動部から超音波モータに印加される駆動信号の一例を表す図である。
図7は、実施の形態1による超音波モータの屈曲振動を説明するための概略平面図である。
図8は、実施の形態1による超音波モータの縦振動を説明するための概略平面図である。
図9は、実施の形態1によるクリーニング機構の動作の一例を表す図である。
図10は、実施の形態1によるクリーニングストロークの例を示す図である。
図11は、実施の形態2によるクリーニング機構の動作の一例を表す図である。
図12は、実施の形態3によるクリーニング機構の動作の一例を表す図である。
図13は、実施の形態3の変形例によるクリーニング機構の構成を表す概略平面図である。
図14は、実施の形態4によるクリーニング機構の構成を表す概略平面図である。

実施例

0019

以下の説明では、本発明を実施するための形態(以下、「実施の形態」という)として、リニア駆動型超音波アクチュエータ(超音波モータ)を用いた倒立顕微鏡について説明する。また、この実施の形態により、この発明が限定されるものではない。さらに、図面の記載において、同一部分には同一の符号を付している。さらにまた、図面は、模式的なものであり、各部材の厚みと幅との関係、各部材の比率等は、現実と異なることに留意する必要がある。また、図面の相互間においても、互いの寸法や比率が異なる部分が含まれている。

0020

(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る倒立顕微鏡の全体構成および内部構成を模式的に示す図である。同図に示す倒立顕微鏡201は、標本Spを載置する電動ステージ100と、電動ステージ100を支持する本体部33と、本体部33の上方に位置し、電動ステージ100に載置された標本Spに対して透過照明を当てる透過照明部34と、電動ステージ100を制御する制御装置150と、を備える。

0021

本体部33には、電動ステージ100の下方に近接して対物レンズ36が取り付けられる。また、本体部33の内部には、対物レンズ36を通過した光を反射する反射ミラー37と、反射ミラー37が反射した光を結像する結像光学系38とが設けられている。結像光学系38の光路上には、結像光学系38が結像した光を集光する接眼レンズ39が本体部33の鏡筒31に取り付けられる。

0022

透過照明部34は、透過照明支柱41の上端から透過照明支柱41が延びる方向と直交する方向に延びるアーム42と、透過照明支柱41の上端付近でアーム42が延びる側と反対側に設けられる光源43と、透過照明支柱41の上端付近に取り付けられて光源43を収容するランプハウス44と、電動ステージ100の上方に位置し、光源43から出射された照明光を集光して標本Spに結像させるコンデンサレンズ45と、透過照明支柱41の略中央部に取り付けられてコンデンサレンズ45を保持するコンデンサユニット46と、を有する。また、アーム42の内部には、光源43から出射された光を集光するコレクタレンズ47と、コレクタレンズ47を通過した光の光量を調節可能な視野絞り48と、視野絞り48を通過した光を反射してコンデンサレンズ45の光軸N1の方向(入射方向と直交する方向)へ折り曲げる反射ミラー49とが設けられている。

0023

図2は、本発明の実施の形態1による電動ステージ100の全体構成を示す図である。図中、X方向(第1の方向)は電動ステージ100の上面に平行な面内の任意の方向であり、Y方向(第2の方向)は電動ステージ100の上面に平行な面内でX方向(第1の方向)と直交する方向である。本発明の実施の形態1は、電動により電動ステージ100をXY方向の任意の位置に移動もしくは任意の位置で静止させるための電動移動モードと、手動により電動ステージ100をXY方向の任意の位置に移動するための手動移動モードとを備える。

0024

電動ステージ100は、例えば、第1部材(基部)1、第2部材(X方向移動部)3x及び第3部材(Y方向移動部)3yからなる移動部(ステージ)3、X方向移動部3x及びY方向移動部3yの移動をそれぞれガイドするガイドレール2x及び2y、超音波アクチュエータ10(10x及び10y)、エンコーダ変位センサ)18(18x及び18y)、及び制御装置150を含んで構成される。なお、基部1、X方向移動部3xおよびY方向移動部3yには、光軸N1(図1)に応じた開口30が形成される。なお、本明細書において、移動部3と表記するときは第2部材(X方向移動部)3x及び第3部材(Y方向移動部)3yのいずれか一方もしくは双方を指し示す

0025

基部1は、図1に示す倒立顕微鏡201に固定されており、その上面に、例えば、ボール循環式のガイドレール2xがX方向に沿って取り付けられている。また、基部1上には、X方向移動部3xを移動するための超音波アクチュエータ10x、及びX方向移動部3xの変位量(基部1とX方向移動部3xとの相対的位置関係)を検出するためのエンコーダ18xが固定される。

0026

X方向移動部3xは、ガイドレール2xに沿ってX方向(第1の方向)に往復移動可能に基部1上に取り付けられる。X方向移動部3xのX方向に平行な側面には、例えば、セラミックスなどの硬い材料からなる摺動部材5xが設けられる。摺動部材5xの材料は、例えば、アルミナジルコニア、安定化ジルコニア等が好適である。

0027

また、X方向移動部3xのX方向に平行な側面には、スケール17xが設けられる。なお、図2では、摺動部材5xとスケール17xは一方を反対側の側面に設けているが、同一側面上に設けてもよい。

0028

基部1上のエンコーダ18xは、スケール17xに設けられた目盛り等のパターンを検出することにより、X方向移動部3xの変位量を検出して、X方向移動部3xの基部1に対する相対的位置を表す座標位置情報を制御装置150内の検出部21に供給する。また、超音波アクチュエータ10xは、摺動部材5xに接触、押圧するようにして基部1に固定されており、制御装置150内の駆動部14から供給される駆動信号(屈曲振動信号縦振動信号)により駆動され、X方向移動部3xを基部1に対して相対的に移動させる。

0029

また、X方向移動部3xの上面には、例えば、ボール循環式のガイドレール2yがY方向に沿って取り付けられている。さらに、X方向移動部3x上には、Y方向移動部3yを移動させるための超音波アクチュエータ10y、及びY方向移動部3yの変位量(X方向移動部3xとY方向移動部3yとの相対的位置関係)を検出するためのエンコーダ18yが固定される。

0030

Y方向移動部3yは、ガイドレール2yに沿ってY方向(第2の方向)に往復移動可能にX方向移動部3x上に取り付けられる。Y方向移動部3yのY方向に平行な側面には、例えば、セラミックスなどの硬い材料からなる摺動部材5yが設けられる。摺動部材5yの材料は、例えば、アルミナ、ジルコニア、安定化ジルコニア等が好適である。

0031

また、Y方向移動部3yのY方向に平行な側面には、スケール17yが設けられる。なお、図2では、摺動部材5yとスケール17yは一方を反対側の側面に設けているが、同一側面上に設けてもよい。

0032

X方向移動部3x上に設けられたエンコーダ18yは、スケール17yのパターンを検出することにより、Y方向移動部3yの変位量を検出して、Y方向移動部3yのX方向移動部3xに対する相対的位置を表す位置情報を制御装置150内の検出部21に供給する。また、超音波アクチュエータ10yは、摺動部材5yに接触、押圧するようにしてX方向移動部3xに固定されており、制御装置150内の駆動部14から供給される駆動信号(屈曲振動信号、縦振動信号)により駆動され、Y方向移動部3yをX方向移動部3xに対して相対的に移動させる。

0033

以上のように、X方向移動部3xは基部1に対して第1の方向(X方向)に、Y方向移動部3yはX方向移動部3xに対して第2の方向(Y方向)に往復移動可能に取り付けられている。したがって、Y方向移動部3yは、基部1に対して、XY平面で任意の位置に移動することができる。

0034

制御装置150は、例えば、制御部13、駆動部14、指示部16、検出部21で構成され、電動ステージ100の駆動制御を行う。指示部16は、電動ステージ100の移動開始及び停止、移動方向を入力する入力手段であり、ユーザは指示部16を操作して、電動ステージ100を任意の位置に電動移動させる。なお、移動方向に加えて移動速度等を指示できるようにしてもよい。指示部16は、例えば、方向指示スイッチジョイスティック等で構成される。指示部16は、少なくとも、移動部3の移動方向を指示できるものであれば、その形態はどのようなものであってもよい。例えば、タッチパネル表示画面上に表示されるソフトウェアスイッチ等であってもよい。また、複数の移動指示シーケンスデータとして予め記録しておき、当該記録したシーケンスデータを再生することにより、自動で移動指示を行うようにしてもよい。また、本実施の形態では、移動の終了は、移動指示の入力中断により判断されるが、移動の終了を指示するスイッチ等を別に設けてもよい。

0035

制御部13は、指示部16から移動指示が入力されると、駆動部14に対して、当該移動指示に対応する駆動信号を出力するように制御する。例えば、電動ステージ100を所定方向に移動させる場合には、超音波アクチュエータ10(10x及び10y)に対して、駆動信号(屈曲振動信号、縦振動信号)を供給するように駆動部14を制御する。電動ステージ100を静止させる場合には、駆動信号(屈曲振動信号、縦振動信号)の供給を停止するように駆動部14を制御する。

0036

検出部21は、エンコーダ18(18x及び18y)からの位置情報を読み取り、基部1とX方向移動部3xとの相対位置関係、X方向移動部3xとY方向移動部3yとの相対位置関係をそれぞれ検出し、X方向移動部3xとY方向移動部3yのそれぞれの位置座標を検出する。検出した位置座標の情報は、制御部13に送られる。なお、検出部21は、X方向移動部3x及びY方向移動部3yの移動速度、加速度等を検出することもできる。また、X方向移動部3x及びY方向移動部3yに加えられる圧力を検出する圧力センサを備えていてもよい。

0037

図3Aは、実施の形態1によるクリーニング機構110の全体構成を示す概略平面図である。図3Bは、実施の形態1によるクリーニング機構110の全体構成を示す概略側面図である。図3Cは、実施の形態1によるクリーニング機構110におけるクリーナ部111の構成の一例を示す概略平面図である。なお、図3Bは、クリーニング機構110を摺動部材5側から見た側面図である。また、クリーニング機構110の構成は、超音波アクチュエータ10x及び10yで共通である。

0038

クリーニング機構110は、基部1に取り付けられた台座116と、回転軸113と、回転軸113周りに台座116に対して回転可能に取り付けられたクリーナ保持部112と、クリーナ保持部112の両端に取り付けられた2つのクリーナ部111L及び111Rと、クリーナ保持部112から伸びコロ保持部115と、コロ保持部115の先端に取り付けられる摩擦力伝達部材であるコロ114と、を備える。

0039

台座116は、超音波モータ101及び保持機構102上方に、それらを跨ぐように設置され、基部1に固定されている。台座116の中心には回転軸113が取り付けられており、クリーナ保持部112は回転軸113により、当該回転軸113を中心として回転可能に台座116に取り付けられている。なお、本実施の形態では、クリーナ保持部112は回転軸113を中心として左右にそれぞれ5度程度回転することにより、左右端に取り付けられたクリーナ部111L及び111Rが摺動部材5に当接する。

0040

クリーナ部111L及び111Rは、例えばブラシであって、それぞれ毛材摩擦部材)121と毛材121を保持し、クリーナ保持部112の端部に固定される毛材固定部(摩擦部材固定部)120と、を備える。毛材121は、例えば、耐磨耗性が高く摺動部材5を傷つけない金属アモルファス樹脂等である。クリーナ部111L及び111Rは、それぞれ摺動部材5に当接した上で摺動することで摺動部材5に付着した磨耗粉を除去することにより清掃する。毛材121は摺動部材5に対する摺動方向に先端が2θの角度で広がっている。

0041

なお、クリーナ部111L及び111Rは、ブラシ以外にも、例えばゴム製のブレードスポンジ、不織布のようなものでもよい。例えば、図3Dに示すように、平板状のブレードやスポンジで形成される厚さB、長さAの板材121a(摩擦部材)を板材固定部(摩擦部材固定部)120が保持する構成でもよい。クリーナ保持部112には、コロ保持部115が取り付けられており、コロ保持部115の先端には移動部3との摩擦力をクリーナ保持部112に伝達する摩擦力伝達部材であるコロ114が取り付けられている。なお、摩擦力伝達部材はコロ114でなくてもよく、例えば、コロ保持部115の先端をそのまま摩擦力伝達部材としてもよい。

0042

コロ保持部115は、基端部がクリーナ保持部112に連結され、先端部が移動部3(又は摺動部材5)に接触するように配置される。また、先端部には、図3Aに示すようにコロ114を回転可能に取り付けることが可能である。コロ114は、コロ保持部115と移動部3(又は摺動部材5)の摩擦を減少させ、磨耗を防ぐ。コロ114及びコロ保持部115は、移動部3の移動による動力を、移動部3の移動方向に応じた回転方向の回転トルクに変換して、基端部に連結されたクリーナ保持部112に伝達し、該クリーナ保持部112を回転軸113周りに回転させる。

0043

図4Aは、超音波アクチュエータ10の概略平面図であり、図4Bは、図4AのA−B線の概略部分断面図である。なお、移動部3xと移動部3y、摺動部材5xと摺動部材5y、超音波アクチュエータ10xと超音波アクチュエータ10yはそれぞれ同様の構成なので、ここでは移動部3、摺動部材5、超音波アクチュエータ10として説明する。

0044

超音波アクチュエータ10は、図2の基部1(又は移動部3x)に取り付けられ、超音波モータ101と保持機構102を含んで構成される。超音波モータ101には、移動部3に対向する側面上に振動子101a及び101bが設けられる。振動子101a及び101bは、移動部3の側面に設けられる摺動部材5に接触、押圧されている。振動子101a及び101bは、例えば強化繊維を含む摩擦係数の比較的小さな樹脂を母材とした材料で形成される。

0045

保持機構102は、固定用ビス穴19a、19bを通してビスにより、基部1(又はX方向移動部3x)に固定され、超音波モータ101を基部1(又はX方向移動部3x)に対して保持する部材である。保持機構102は、例えば、アルミニウム等の金属で形成され、切り欠穴部22、薄板ばね部104、コイルばね103を有する。薄板ばね部104の中央には、厚肉部104aが形成され、厚肉部104aは、超音波モータ101に接着される。

0046

また、保持機構102の中央にはネジ穴が形成され、図4Bに示すように、ネジ穴の中にコイルばね103が挿入される。コイルばね103を挿入した状態で、ネジ20をネジ穴にねじ込むことによって、コイルばね103が、ねじ込み量に応じた押圧力で、厚肉部104aを超音波モータ101に押圧する。また、コイルばね103の内側にはダンピング材24が挿入される。ダンピング材24は、例えば、ゴムで形成され、振動子101a及び101bを振動させる際に、バネ103の共振により発生する音を抑える役割をする。

0047

図5は、本発明の実施の形態1による超音波モータ101の構成を表す概念図である。本発明の実施の形態1による超音波モータ101は、直方体形状の積層型圧電体で構成され、内部に4つの屈曲振動用電極105a〜105dと1つの縦振動用電極105eを有する。超音波モータ101の摺動部材5に対向する側面には、振動子101a及び101bが設けられており、振動子101a及び101bは、摺動部材5に接触している。

0048

図5に示すように、4つの屈曲振動用電極105a〜105dは、縦振動用電極105eを挟んで、超音波モータ101の長辺方向(移動部3の移動方向)に沿って2つずつ2列に配置される。屈曲振動用電極105a〜105dには、駆動部14から屈曲振動信号が印加される。縦振動用電極105eには、駆動部14から縦振動信号が印加される。

0049

図5で縦振動用電極105eの左側に配置される屈曲振動用電極105a(摺動部材5から遠い電極)及び105c(摺動部材5に近い電極)の電極付近の圧電体と、縦振動用電極105eの右側に配置される屈曲振動用電極105b(摺動部材5から遠い電極)及び105d(摺動部材5に近い電極)の電極付近の圧電体とでは分極方向が逆に設定される。縦振動用電極105eの左側に配置される屈曲振動用電極105a及び105cにそれぞれプラス電圧及びマイナス電圧が印加されるとき、縦振動用電極105eの右側に配置される屈曲振動用電極105b及び105dには、それぞれマイナス電圧及びプラス電圧が印加されるように構成される。

0050

図6は、本発明の実施の形態1による電動移動モードにおいて、駆動部14から超音波モータ101に印加される駆動信号の一例を表す図である。縦振動信号(第1の信号)及び屈曲振動信号(第2の信号)は、例えば、図6に示すように、高周波の正弦波信号であり、縦振動信号と屈曲振動信号は、位相が90°異なる。電動移動モードでは、これら縦振動信号と屈曲振動信号の双方が超音波モータ101に印加される。

0051

図7は、本発明の実施の形態1による超音波モータ101の屈曲振動を説明するための概略平面図である。図8は、本発明の実施の形態1による超音波モータ101の縦振動を説明するための概略平面図である。

0052

屈曲振動用電極105a〜105d及び縦振動用電極105eにプラス電圧が印加される間、「+」符号の電極部分(電極105a、105d、105e)の圧電体は膨張するように変形し、「−」符号の電極部分(電極105b、105c)の圧電体は縮む様に変形する。一方、屈曲振動用電極105a〜105d及び縦振動用電極105eにマイナス電圧が印加される間、「+」符号の電極部分(電極105a、105d、105e)の圧電体は縮む様に変形し、「−」符号の電極部分(電極105b、105c)の圧電体は膨張する様に変形する。本実施の形態による振動信号はいずれも高周波の正弦波信号であるので、これらの動作が繰り返される。

0053

このため、屈曲電極105a〜105dに、図6に示す屈曲振動信号を印加すると、図7に模式的に示すように、屈曲変形振動が励起される。具体的には、振動子101aが移動部3(摺動部材5)から遠ざかる方向に動くと、振動子101bは移動部3(摺動部材5)に押し付けられる方向に動き、その後、振動子101bが移動部3(摺動部材5)から遠ざかる方向に動くと、振動子101aが移動部3(摺動部材5)に押し付けられる方向に動くという動きを繰り返す。縦振動用電極105eに、図6に示す縦振動信号を印加すると、図8に示すように、超音波モータ101が長辺方向に伸縮する縦振動が励起される。

0054

このように、2種類の振動の位相を90°ずらして同時に励起させると、図7に示す屈曲振動と図8に示す縦振動が合成され、超音波モータ101の振動子101a及び101bは図5破線楕円で示す軌跡を描くように振動する。すなわち、振動子101a及び101bが、同じ楕円軌道を描くとともに、同時刻での変位が半周ずれて、摺動部材5に対して交互に接近・離反を繰り返すように変位する。なお、図5において、楕円の矢印の位置は、振動子101a及び101bの同時刻における変位が同じ楕円軌道上で半周ずれていることを模式的に表している。

0055

また、振動子101a及び101bが、図7に示す屈曲振動をすることで、摺動部材5と接触する際に生じる摩擦力を減らすことができる。また、縦振動用電極105eに図6に示す縦振動信号を印加することで、図8に示すように、超音波モータ101が長手方向に沿って伸縮運動を引き起こす。この伸縮運動と屈曲運動が合成されて移動部(ステージ)3を動かす。このようにして、超音波モータ101は、摺動部材5に摩擦力を伝達して移動部3を相対的に移動させる。

0056

なお、目標位置への位置決めが完了した後に、移動部3を停止(静止)状態にするには、超音波モータ101への電圧(駆動信号)印加を停止する。電圧印加を停止することにより、超音波モータ101の振動子101a及び101bが一定の圧力で摺動部材5を押し付け、移動部3を停止(静止)させる。

0057

図9は、実施の形態1によるクリーニング機構110の動作の一例を表す図である。図中、上段は移動部3が静止しているときのクリーニング機構110の姿勢を示し、中段下段はそれぞれ移動部3が右・左に移動しているときのクリーニング機構110の姿勢を示す。

0058

図9の上段に示すように、クリーニング機構110は、コロ114が移動部3に対して押し付けられた状態で基部1に固定される。この時、コロ保持部115が所定量だけ撓み、そのバネ性によりコロ114は移動部3に対して所定力量で押圧されている。

0059

超音波モータ101が動作して移動部3が右方向へ移動しているときは、クリーニング機構110は、図9の中段に示すような姿勢をとる。移動部3の右方向への移動により、移動部3に対して押圧されているコロ114には、右周りのトルクが作用する。これにより、コロ114が回転するとともに、クリーナ保持部112が回転軸113周りに右周りに回転し、クリーナ部111Lの摩擦部材121が所定力量で摺動部材5に対して付勢され、摺動部材5上の当該摩擦部材121より左側に位置する磨耗粉を除去する。この時、クリーナ部111Rの摩擦部材121は、摺動部材5と接触しておらず、クリーナ部111Rの摩擦部材121より右側の磨耗粉は、クリーナ部111Rよりも外側に送られる。

0060

超音波モータ101が動作して移動部3が左方向へ移動しているときは、クリーニング機構110は、図9の下段に示すような姿勢をとる。移動部3の左方向への移動により、移動部3に対して押圧されているコロ114には、左周りのトルクが作用する。これにより、コロ114が回転するとともに、クリーナ保持部112が回転軸113周りに左周りに回転し、クリーナ部111Rの摩擦部材121が所定力量で摺動部材5に対して付勢され、摺動部材5上の当該摩擦部材121より右側に位置する磨耗粉を除去する。この時、クリーナ部111Lの摩擦部材121は、摺動部材5と接触しておらず、クリーナ部111Lの摩擦部材121より左側の磨耗粉は、クリーナ部111Lよりも外側に送られる。なお、図9中段と下段との間のクリーナ保持部112の回転軸113周りの回転角度は、例えば、10度程度である。

0061

移動部3が距離Xの範囲を往復動作し続ける場合を考える。この時、図9中段に示す右移動の状態と下段に示す左移動の状態を交互に遷移することとなる。右移動から左移動への遷移、および左移動から右移動への遷移のいずれにおいても、クリーナ部111Lもしくはクリーナ部111Rの摩擦部材121が、適正に付勢されるまでにクリーナ保持部112が所定の角度αだけ回転する必要があり、その間移動部3は所定の距離Dだけ移動する必要がある。クリーナ部111Lとクリーナ部111Rの摩擦部材121の間隔をTとすると、X<T+2Dの時、クリーナ部111L及びクリーナ部111Rの摩擦部材121のいずれもが当接しない領域が摺動部材5上に発生することとなる。この領域は磨耗粉が除去されないのみでなく、摩擦部材121により掃き出された磨耗粉も堆積していくため、駆動特性が不安定になりやすい。なお、本実施の形態による倒立顕微鏡201における超音波電動ステージ100では、角度αは例えば10度程度であり、距離Dは例えば5mm程度であり、間隔Tは40mm程度である。この場合におけるコロ114が移動部3に対して押圧される所定力量とは、距離D以内でクリーナ保持部112が角度α分回転することのできる回転トルクを得られる力量である。

0062

そこで、定期的にX≧T+2Dを満たす距離、好ましくはフルストロークを1往復もしくは複数回往復する制御とするのが好適である。さらには、ユーザが設定できるストロークより外側まで移動できるクリーニング用ストロークを設けておき、定期的にクリーニング用ストロークを1往復もしくは複数回往復する制御とするのが好適である。さらには、ユーザが設定できるストロークの端部には磨耗粉が堆積しやすく除去しづらいため定期的にクリーニング用ストロークを往復する際に端部付近のみを1往復もしくは複数回往復する制御とするのが好適である。

0063

また、クリーニング用ストロークで往復する際、クリーニング用ストローク端部まで移動すると図10に示すように、摺動部材5よりも外側の移動部の表面3L(または3R)まで摩擦部材121が移動するようにし、磨耗粉を摺動部材5外へ落とす構成とするのが好適である。

0064

以上説明したように、本実施の形態1によれば、超音波モータ101により移動する移動部3との摺動によりクリーナ部111L又はクリーナ部111Rを付勢する動力が得られる構成としたので、クリーニング機構110を駆動するためのアクチュエータおよび制御装置を追加することなく摺動部材5上に堆積する磨耗粉を除去し、摺動部材5を清浄に保つことができる。

0065

(実施の形態2)
図11は、実施の形態2によるクリーニング機構110の動作の一例を表す図である。この実施の形態2によるクリーニング機構110の説明においては、実施の形態1によるクリーニング機構110と同一の構成要素については同一の符号を付して、その詳細な説明は省略する。

0066

実施の形態2においては、台座116に固定されたストッパ117L及び117Rが、それぞれクリーナ保持部112の上面よりもよりも高いところまで伸びて、側面から見た場合、ストッパ117L及び117Rはクリーナ保持部112の上面から突出している。

0067

図11中段に示すように、移動部3が右方向に移動する際に、クリーナ保持部112が回転軸113周りに右回転すると、クリーナ部111Lの摩擦部材121が所定の長さだけ摺動部材5に接触するところで、クリーナ保持部112がストッパ117Lに接触し、それ以上回転せず停止する。

0068

図11下段に示すように、移動部3が左方向に移動する際に、クリーナ保持部112が回転軸113周りに左回転すると、クリーナ部111Rの摩擦部材121が所定の長さだけ摺動部材5に接触するところで、クリーナ保持部112がストッパ117Rに接触し、それ以上回転せず停止する。

0069

以上のようにして、本実施の形態2によれば、コロ114と移動部3の摩擦特性の変化、回転軸の摩擦特性の変化等によりクリーナ保持部112の回転トルクが変化しても、安定した力量で摩擦部材121を摺動部材5に対して付勢することができ、安定した清掃成績を得ることができる。

0070

(実施の形態3)
図12は、実施の形態3によるクリーニング機構110の動作の一例を表す図である。この実施の形態3によるクリーニング機構110の説明においては、実施の形態1又は2によるクリーニング機構110と同一の構成要素については同一の符号を付して、その詳細な説明は省略する。

0071

実施の形態3のクリーナ部111L及び111Rは、図12上段に示すように摺動部材5の平面に直交する方向に対して角度φだけ内側に傾くようにクリーナ保持部112aに取り付けられている。角度φは角度θよりも大きい角度(φ>θ)であり、角度θは、図3Cに示す毛材121の場合には、広がり角2θの2分の1、図3Dに示す板材121aの場合には、B/Aの逆正接である。なお、クリーナ部111L及び111Rは、摺動部材5に接触するときの角度が垂直よりも角度φだけ内側に傾くようにクリーナ保持部112aに取り付けられていればよいので、図12上段に示す状態では、角度φからクリーナ保持部112aの回転角度αの2分の1を引いた角度よりも大きければよい(φ>α/2)。

0072

超音波モータ101が動作して移動部3が右方向へ移動しているときは、クリーニング機構110は、図12の中段に示すような姿勢をとる。これは、実施の形態1及び2と同様に、移動部3の右方向への移動により、移動部3に対して押圧されているコロ114には、右周りのトルクが作用し、コロ114が回転するとともに、クリーナ保持部112aが回転軸113周りに右周りに回転し、クリーナ部111Lの摩擦部材121が所定力量で摺動部材5に対して付勢されるためである。

0073

また、超音波モータ101が動作して移動部3が左方向へ移動しているときは、クリーニング機構110は、図12の下段に示すような姿勢をとる。これは、実施の形態1及び2と同様に、移動部3の左方向への移動により、移動部3に対して押圧されているコロ114には、左周りのトルクが作用し、コロ114が回転するとともに、クリーナ保持部112aが回転軸113周りに左周りに回転し、クリーナ部111Rの摩擦部材121が所定力量で摺動部材5に対して付勢されるためである。

0074

実施の形態3では、クリーナ部111L及び111Rが角度φだけ内側に傾くようにクリーナ保持部112aに取り付けられているため、クリーナ部111Lとクリーナ部111Rの摩擦部材121の間隔Tが実施の形態1及び2に比べて狭くなる。また、右移動から左移動への遷移、および左移動から右移動への遷移において、クリーナ部111Lもしくはクリーナ部111Rの摩擦部材121が、適正に付勢されるまでにクリーナ保持部112が所定の角度αだけ回転するための移動部3の移動距離dは、実施の形態1及び2よりも短いものとなる。したがって、実施の形態1及び2に比して、クリーナ部111L及びクリーナ部111Rの摩擦部材121のいずれもが当接しない領域を短くすることが可能となる。

0075

また、クリーナ部111L及び111Rが角度φだけ内側に傾くようにクリーナ保持部112aに取り付けられているため、摩擦部材121が摺動部材5に当接する際に、高次エラスティカが生じないため、摩擦部材121を摺動部材5に対して付勢する際にコロ114が移動部3から受けるトルクを抑えることができる。

0076

(実施の形態3の変形例)
図13は、実施の形態3の変形例によるクリーニング機構110の構成を表す概略平面図である。この実施の形態3の変形例によるクリーニング機構110の説明においては、実施の形態1〜3によるクリーニング機構110と同一の構成要素については同一の符号を付して、その詳細な説明は省略する。

0077

この実施の形態3の変形例は、上述の実施の形態3によるクリーニング機構110の台座116に実施の形態2によるストッパ117L及び117Rを取り付けたものである。実施の形態2で説明したように、移動部3が右方向に移動する際に、クリーナ保持部112が回転軸113周りに右回転すると、クリーナ部111Lの摩擦部材121が所定の長さだけ摺動部材5に接触するところで、クリーナ保持部112がストッパ117Lに接触し、それ以上回転せず停止する。また、移動部3が左方向に移動する際に、クリーナ保持部112が回転軸113周りに左回転すると、クリーナ部111Rの摩擦部材121が所定の長さだけ摺動部材5に接触するところで、クリーナ保持部112がストッパ117Rに接触し、それ以上回転せず停止する。このようにすることで、実施の形態3の変形例では、上述した実施の形態2の効果と実施の形態3の効果の双方を得ることが可能となる。

0078

(実施の形態4)
図14は、実施の形態4によるクリーニング機構110の構成を表す概略平面図である。この実施の形態4によるクリーニング機構110の説明においては、実施の形態1〜3によるクリーニング機構110と同一の構成要素については同一の符号を付して、その詳細な説明は省略する。

0079

実施の形態4においては台座116上に別体のクリーナ保持部112L及び112Rが取り付けられている。クリーナ保持部112L及び112Rは各々回転軸113L及び113R周りに台座116に対して回転可能に取り付けられている。また、クリーナ保持部112Lの外側の一端にはクリーナ部111Lが取り付けられ、クリーナ保持部112Rの外側の一端にはクリーナ部111Rが取り付けられている。また、クリーナ保持部112L及び112Rのそれぞれには、コロ保持部115L及び115Rが取り付けられており、コロ保持部115L及び115Rのそれぞれの先端には移動部3との摩擦力をクリーナ保持部112に伝達する摩擦力伝達部材であるコロ114L及び114Rが取り付けられている。なお、摩擦力伝達部材はコロ114L及び114Rでなくてもよく、例えば、コロ保持部115L及び115Rの先端をそのまま摩擦力伝達部材としてもよい。

0080

台座116にはクリーナ保持部112Lの回転範囲を規定するストッパ117L1及び117L2と、クリーナ保持部112Rの回転範囲を規定するストッパ117R1及び117R2とが設置されている。

0081

移動部3が右方向へ移動するときは、クリーナ保持部112Lがストッパ117L1に衝突するまで回転し、クリーナ部111Lの摩擦部材121が摺動部材5に対して付勢されるとともに、クリーナ保持部112Rがストッパ117R2に衝突するまで回転してクリーナ部111Rの摩擦部材121が摺動部材5より離間する。

0082

移動部3が左方向へ移動するときは、クリーナ保持部112Rがストッパ117R1に衝突するまで回転し、クリーナ部111Rの摩擦部材121が摺動部材5に対して付勢されるとともに、クリーナ保持部112Lがストッパ117L2に衝突するまで回転してクリーナ部111Lの摩擦部材121が摺動部材5より離間する。

0083

実施の形態4では左右のクリーナ保持部112L及び112Rが独立しているため、例えばコロ114L及び114Rのいずれかの破損等が発生しても、残りのコロによりクリーナ保持部112L及び112Rのいずれかが動作できるので、故障時にも清掃性能をある程度維持することができる。

0084

なお、上述の実施の形態1〜4及びその変形例の電動ステージ100は、互いに直交する二方向に移動可能であったが、第3部材(Y方向移動部)3yとその駆動部材を省略することにより、一方向にのみ移動可能な電動ステージとしてもよい。この場合、例えば、電動ステージは、第1部材(基部)1、ガイドレール2、移動部(ステージ)3、超音波アクチュエータ10、スケール17、エンコーダ(変位センサ)18、及び制御装置150を含む。各構成は、上述の実施の形態1〜4のものと同様である。

0085

なお、上述の実施の形態1〜4及びその変形例は、いずれも図1に示す倒立顕微鏡201に適用可能である。また、倒立型の顕微鏡201を例としてあげたが、正立型の顕微鏡等、他の型式の顕微鏡を図1に示す顕微鏡201に代えて用いることができる。すなわち、移動可能なステージを取り付け可能な顕微鏡であれば、本発明の各実施の形態による電動ステージを取り付けて用いることが可能である。

0086

また、上述の実施の形態1〜4及びその変形例の電動ステージ100は、顕微鏡に限らず、精密加工機械精密測定装置半導体製造装置に用いられる案内装置として用いることが可能である。その場合にも上述の実施の形態1〜4及びその変形例の電動ステージ100は、一方向にのみ移動可能な電動ステージとしてもよい。また、開口30は顕微鏡の種類や、案内装置として用いる装置の種類や必要に応じて省略可能である。

0087

また、上述の実施の形態1〜4及びその変形例では、クリーニング機構110の両端にクリーナ部111L及び111Rを設けたが、クリーニング機構110の一方の端部にのみクリーナ部111を設けるようにしてもよい。この場合には、クリーナ部111を取り付けない側のクリーニング機構110の端部が摺動部材5に接触しないようにする必要がある。

0088

1 基部
2ガイドレール
3 移動部(ステージ)
5摺動部材(摺動部)
10超音波アクチュエータ
13 制御部
14 駆動部
16指示部
17スケール
18エンコーダ
19固定用ビス穴
20ネジ
21 検出部
22切り欠き穴部
24ダンピング材
30 開口
31鏡筒
33 本体部
34透過照明部
36対物レンズ
37反射ミラー
38結像光学系
39接眼レンズ
41 透過照明支柱
42アーム
43光源
44ランプハウス
45コンデンサレンズ
46コンデンサユニット
47コレクタレンズ
48視野絞り
49 反射ミラー
100電動ステージ
101超音波モータ
101a、101b振動子
102保持機構
103コイルばね
104薄板ばね
104a厚肉部
105振動用電極
111クリーナ部
112 クリーナ保持部
113回転軸
114コロ
115 コロ保持部
116台座
117ストッパ
120摩擦部材固定部
121 摩擦部材
150制御装置
201 倒立顕微鏡

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