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技術 MPLS装置、及び転送方法

出願人 株式会社日立製作所
発明者 田村幸久芝崎雅俊
出願日 2013年3月4日 (7年9ヶ月経過) 出願番号 2013-041566
公開日 2014年9月18日 (6年3ヶ月経過) 公開番号 2014-171075
状態 特許登録済
技術分野 広域データ交換 時分割多重化通信方式
主要キーワード オーバーフロー側 実施領域 周波数偏差量 読み出し容量 変動周波数 セル形式 スタッフ制御 実施回数
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (12)

課題

ジッタ吸収用バッファオーバーフローが発生しないようにパケット化されたユーザデータをデパケット化するMPLS装置を提供することを目的とする。

解決手段

クライアント装置から送信されたデータを転送するMPLSネットワークを構成するMPLS装置であって、クライアント装置とMPLSネットワークとはMPLSネットワークと異なる通信方式ネットワークを介して接続され、データをデパケット化するMPLS装置は、データを一時的に格納するバッファ部と、デパケット化部と、を有し、デパケット化部は、バッファ部に格納されたデータの容量が第1閾値以上と判定された場合には、バッファ部に格納されたデータの容量が第1閾値より小さいと判定された場合よりバッファ部から読み出すデータの容量を大きくすること負スタッフ制御を実施することを特徴とする。

概要

背景

近年、通信キャリアバックボーンネットワークのフルIP・イーサネット化(イーサネット:登録商標、以下同じ)が進展しており、旧来から存在するSDH/SONET(Synchronous Digital Hierarchy/Synchronous Optical Network)技術をベースとするバックボーンネットワーク、及び新しいIP・イーサネット技術をベースとするバックボーンネットワークが並存する状況となっている。この状況を受け、これらのバックボーンネットワークの並存による設備及び保守の非効率化を解消するために、SDH/SONET信号をIP・イーサネットパケット化することによって、IP・イーサネット技術をベースとするバックボーンネットワークに集約を図るための検討がなされている。

IP・イーサネット技術をベースとするバックボーンネットワークでは、MPLS(Multi Protocol Label Switching)が利用される。MPLSは、ユーザデータをMPLSラベルヘッダでIP化(以下、パケット化という)した高速データ転送を特徴とする。MPLSでは、従来のルータレイヤ3でのIPパケット転送と異なり、ラベル情報をIPパケット内に含ませることによって、レイヤ3を介さずレイヤ2でデータが転送される。これによって、MPLSでは、高速データ転送が可能となる。

MPLS通信を用いたクライアント装置間データ通信について具体的に説明する。MPLSネットワークMPLS装置によって構成され、MPLSネットワークを介してデータを通信する二つのクライアント装置が接続される。クライアント装置とMPLSネットワークとは例えばSDH/SONETによって規格された通信方式を用いるネットワークを介して接続される。

一方のクライアント装置がユーザデータを送信すると、ユーザデータは、当該クライアント装置に接続されたMPLS装置によってMPLSラベルヘッダが付与されパケット化される。そして、パケット化されたユーザデータは付与されたMPLSラベルヘッダに基づいてMPLSネットワーク内で転送され、送信先のクライアント装置に接続されたMPLS装置に到達する。当該MPLS装置は、ユーザデータのMPLSラベルヘッダを削除しデパケット化し、デパケット化したユーザデータを送信先のクライアント装置に送信する(例えば、非特許文献1参照)。

これによって、MPLSでは、ユーザデータの種類に関係なく、ユーザデータをパケット化して高速に転送する。なお、MPLSは、SDH/SONET、イーサネット、及びATM(Asynchronous Transfer Mode)セル形式のデータをユーザデータとして収容できる。

概要

ジッタ吸収用バッファオーバーフローが発生しないようにパケット化されたユーザデータをデパケット化するMPLS装置を提供することを目的とする。クライアント装置から送信されたデータを転送するMPLSネットワークを構成するMPLS装置であって、クライアント装置とMPLSネットワークとはMPLSネットワークと異なる通信方式のネットワークを介して接続され、データをデパケット化するMPLS装置は、データを一時的に格納するバッファ部と、デパケット化部と、を有し、デパケット化部は、バッファ部に格納されたデータの容量が第1閾値以上と判定された場合には、バッファ部に格納されたデータの容量が第1閾値より小さいと判定された場合よりバッファ部から読み出すデータの容量を大きくすること負スタッフ制御を実施することを特徴とする。

目的

本発明は、ジッタ吸収用のバッファでオーバーフロー、アンダーフローが発生しないようにパケット化されたユーザデータをデパケット化するMPLS装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

クライアント装置から送信されたデータを転送するMPLSネットワークを構成するMPLS装置であって、前記クライアント装置と前記MPLSネットワークとは前記MPLSネットワークと異なる通信方式ネットワークを介して接続され、前記クライアント装置から送信されたデータは、当該クライアント装置に前記ネットワークを介して接続されたMPLS装置によってパケット化されて前記MPLSネットワーク内で転送され、送信先の前記クライアント装置に接続されたMPLS装置によってデパケット化されて、前記ネットワークを介して前記送信先のクライアント装置まで転送され、前記データをデパケット化するMPLS装置は、前記データが前記MPLSネットワーク内で転送される際に発生するジッタを吸収するために、前記データが一時的に格納されるバッファ部と、前記バッファ部に格納されたデータを読み出し、前記読み出したデータをペイロードに格納したデータをデパケット化し、前記送信先のクライアント装置に送信するデパケット化部と、を有し、前記デパケット化部は、前記バッファ部に格納されたデータの容量が第1閾値以上であるか否かを判定し、前記バッファ部に格納されたデータの容量が前記第1閾値以上であると判定された場合には、前記バッファ部に格納されたデータの容量が前記第1閾値より小さいと判定された場合より前記バッファ部から読み出すデータの容量を大きくすることによって、前記バッファ部に格納されたデータの容量が前記第1閾値より小さいと判定された場合より、前記送信するデータのペイロードの容量を大きくする負スタッフ制御を実施することを特徴とするMPLS装置。

請求項2

請求項1に記載のMPLS装置であって、前記データをデパケット化するMPLS装置は、前記1閾値を設定する閾値設定部を有し、前記閾値設定部は、前記第1閾値から前記バッファ部の最大容量までの前記負スタッフ制御が実施されることとなる前記バッファ部の容量が、前記ジッタによって増減するデータの容量の最大値である最大ジッタ量より大きくなるように、前記第1閾値を設定することを特徴とするMPLS装置。

請求項3

請求項2に記載のMPLS装置であって、前記閾値設定部は、前記バッファ部の読み出し開始位置から前記第1閾値までの前記負スタッフ制御が実施されない前記バッファの容量が、前記最大ジッタ量より大きくなるように、前記第1閾値を設定することを特徴とするMPLS装置。

請求項4

請求項2又は請求項3に記載のMPLS装置であって、前記閾値設定部は、前記クライアント装置から送信されたデータが前記MPLSネットワーク内で通過する通過MPLS装置の数、前記MPLSネットワーク内で転送されるデータの最大容量、及び前記通過MPLS装置の伝送速度に基づいて、前記ジッタによる遅延時間の最大値を算出し、前記算出したジッタによる遅延時間の最大値、前記クライアント装置がデータを送信する周期、及び前記クライアント装置が送信するデータの容量に基づいて、前記最大ジッタ量を算出することを特徴とするMPLS装置。

請求項5

請求項1に記載のMPLS装置であって、前記データの送信元のクライアント装置と前記データの送信先のクライアント装置との間では、少なくとも一つ以上のMPLSネットワークを経由して前記データが通信され、前記各MPLSネットワークを構成するMPLS装置のうち、前記各MPLSネットワークの外部から受信したデータをパケット化するMPLS装置、及び、前記各MPLSネットワークの内部から受信したデータをデパケット化して当該MPLSネットワークの外部にデータを送信するMPLS装置が、前記データのペイロードの容量を増減して前記データを送信するスタッフ制御を実施可能であって、前記クライアント装置と前記MPLSネットワークとを接続するネットワークの通信方式では、所定数のデータに1回の頻度で前記スタッフ制御の実施が許容されることを示す第1スタッフ頻度が決められており、前記MPLS装置は、前記第1スタッフ頻度、前記データが前記送信先のクライアント装置に接続されたMPLS装置に到達するまでに経由するMPLSネットワークの数、及び一つの前記MPLSネットワークにおいて前記スタッフ制御を実施可能な前記MPLS装置の数に基づいて、前記データが前記送信先のクライアント装置に接続されたMPLS装置に到達するまでに経由するMPLSネットワーク内における前記スタッフ制御の実施が許容される頻度を示す第2スタッフ頻度を算出し、前記スタッフ制御を実施した後、前記第2スタッフ頻度に基づいて前記スタッフ制御を禁止することを特徴とするMPLS装置。

請求項6

請求項1に記載のMPLS装置であって、前記デパケット化部は、前記バッファ部に格納されたデータの容量が前記第1閾値より小さい第2閾値以下であるか否かを判定し、前記バッファ部に格納されたデータの容量が前記第2閾値以下であると判定された場合には、前記バッファ部に格納されたデータの容量が前記第2閾値より大きく、かつ第1閾値より小さいと判定された場合より、前記バッファ部から読み出すデータの容量を小さくすることによって、前記バッファ部に格納されたデータの容量が前記第2閾値より大きく、かつ前記第1閾値より小さいと判定された場合より、前記送信するデータのペイロードの容量を小さくする正スタッフ制御を実施することを特徴とするMPLS装置。

請求項7

請求項6に記載のMPLS装置であって、前記第1閾値、前記第2閾値、及び前記デカプル化部の前記バッファ部に格納されたデータの読み出し位置を前記データの種別に応じて設定する閾値設定部を有することを特徴とするMPLS装置。

請求項8

請求項7に記載のMPLS装置であって、前記閾値設定部は、処理する前記データの種別がATMセルマッピングされていないVC−3又はVC−4である場合、前記第1閾値及び前記第2閾値を設定し、処理する前記データの種別がATMセルがマッピングされたVC−3又はVC−4である場合、前記第1閾値を設定し、前記第2閾値を設定せず、処理する前記データの種別が前記ATMセルがマッピングされていないVC−3又はVC−4である場合の前記バッファ部の読み出し開始位置を、処理する前記データの種別がATMセルがマッピングされたVC−3又はVC−4である場合の前記バッファ部の読み出し開始位置より大きく設定することを特徴とするMPLS装置。

請求項9

クライアント装置から送信されたデータを転送するMPLSネットワークを構成するMPLS装置における前記データの転送方法であって、前記クライアント装置と前記MPLSネットワークとは、前記MPLSネットワークと異なる通信方式のネットワークを介して接続され、前記クライアント装置から送信されたデータは、当該クライアント装置に前記ネットワークを介して接続されたMPLS装置によってパケット化されて前記MPLSネットワーク内で転送され、送信先の前記クライアント装置に接続されたMPLS装置によってデパケット化されて、前記ネットワークを介して前記送信先のクライアント装置まで転送され、前記データをデパケット化するMPLS装置は、前記データが前記MPLSネットワーク内で転送される際に発生するジッタを吸収するために、前記データが一時的に格納されるバッファ部と、前記バッファ部に格納されたデータを読み出し、前記読み出したデータをペイロードに格納したデータをデパケット化し、前記送信先のクライアント装置に送信するデパケット化部と、を有し、前記方法は、前記デパケット化部が、前記バッファ部に格納されたデータの容量が第1閾値以上であるか否かを判定し、前記バッファ部に格納されたデータの容量が前記第1閾値以上であると判定された場合には、前記デパケット化部が、前記バッファ部に格納されたデータの容量が前記第1閾値より小さいと判定された場合より前記バッファ部から読み出すデータの容量を大きくすることによって、前記バッファ部に格納されたデータの容量が前記第1閾値より小さいと判定された場合より、前記送信するデータのペイロードの容量を大きくする負スタッフ制御を実施することを特徴とする転送方法。

請求項10

請求項9に記載の転送方法であって、前記MPLS装置は、前記第1閾値から前記バッファ部の最大容量までの前記負スタッフ制御が実施されることとなる前記バッファ部の容量が、前記ジッタによって増減するデータの容量の最大値である最大ジッタ量より大きくなるように、前記第1閾値を設定することを特徴とする転送方法。

請求項11

請求項10に記載の転送方法であって、前記MPLS装置は、前記バッファ部の読み出し開始位置から前記第1閾値までの前記負スタッフ制御が実施されない前記バッファの容量が、前記最大ジッタ量より大きくなるように、前記第1閾値を設定することを特徴とする転送方法。

請求項12

請求項10又は請求項11に記載の転送方法であって、前記MPLS装置は、前記クライアント装置から送信されたデータが前記MPLSネットワーク内で通過する通過MPLS装置の数、前記MPLSネットワーク内で転送されるデータの最大容量、及び前記通過MPLS装置の伝送速度に基づいて、前記ジッタによる遅延時間の最大値を算出し、前記MPLS装置は、前記算出したジッタによる遅延時間の最大値、前記クライアント装置がデータを送信する周期、及び前記クライアント装置が送信するデータの容量に基づいて、前記最大ジッタ量を算出することを特徴とする転送方法。

請求項13

請求項9に記載の転送方法であって、前記データの送信元のクライアント装置と前記データの送信先のクライアント装置との間では、少なくとも一つ以上のMPLSネットワークを経由して前記データが通信され、前記各MPLSネットワークを構成するMPLS装置のうち、前記各MPLSネットワークの外部から受信したデータをパケット化するMPLS装置、及び、前記各MPLSネットワークの内部から受信したデータをデパケット化して当該MPLSネットワークの外部にデータを送信するMPLS装置が、前記データのペイロードの容量を増減して前記データを送信するスタッフ制御を実施可能であって、前記クライアント装置と前記MPLSネットワークとを接続するネットワークの通信方式では、所定数のデータに1回の頻度で前記スタッフ制御の実施が許容されることを示す第1スタッフ頻度が決められており、前記方法は、前記MPLS装置が、前記第1スタッフ頻度、前記データが前記送信先のクライアント装置に接続されたMPLS装置に到達するまでに経由するMPLSネットワークの数、及び一つの前記MPLSネットワークにおいて前記スタッフ制御を実施可能な前記MPLS装置の数に基づいて、前記データが送信先のクライアント装置までに経由するMPLSネットワーク内における前記スタッフ制御の実施が許容される頻度を示す第2スタッフ頻度を算出し、前記MPLS装置が、前記スタッフ制御を実施した後、前記第2スタッフ頻度に基づいて前記スタッフ制御を禁止することを特徴とする転送方法。

請求項14

請求項9に記載の転送方法であって、前記方法は、前記デパケット化部が、前記バッファ部に格納されたデータの容量が前記第1閾値より小さい第2閾値以下であるか否かを判定し、前記デパケット化部が、前記バッファ部に格納されたデータの容量が前記第2閾値以下であると判定された場合には、前記バッファ部に格納されたデータの容量が前記第2閾値より大きく、かつ第1閾値より小さいと判定された場合より、前記バッファ部から読み出すデータの容量を小さくすることによって、前記バッファ部に格納されたデータの容量が前記第2閾値より大きく、かつ前記第1閾値より小さいと判定された場合より、前記送信するデータのペイロードの容量小さくする正スタッフ制御が実施されることを特徴とする転送方法。

請求項15

請求項14に記載の転送方法であって、前記MPLS装置が、前記第1閾値、前記第2閾値、及び前記デカプル化部の前記バッファ部に格納されたデータの読み出し位置を前記データの種別に応じて設定することを特徴とする転送方法。

請求項16

請求項15に記載の転送方法であって、前記MPLS装置が、処理する前記データの種別がATMセルがマッピングされていないVC−3又はVC−4である場合、前記第1閾値及び前記第2閾値を設定し、前記MPLS装置が、処理する前記データの種別がATMセルがマッピングされたVC−3又はVC−4である場合、前記第1閾値を設定し、前記第2閾値を設定せず、前記MPLS装置が、処理する前記データの種別が前記ATMセルがマッピングされていないVC−3又はVC−4である場合の前記バッファ部の読み出し開始位置を、処理する前記データの種別がATMセルがマッピングされたVC−3又はVC−4である場合の前記バッファ部の読み出し開始位置より大きく設定することを特徴とする転送方法。

技術分野

0001

本発明は、ラベルスイッチングによってデータを転送するMPLSネットワークを構成するMPLS装置に関する。

背景技術

0002

近年、通信キャリアバックボーンネットワークのフルIP・イーサネット化(イーサネット:登録商標、以下同じ)が進展しており、旧来から存在するSDH/SONET(Synchronous Digital Hierarchy/Synchronous Optical Network)技術をベースとするバックボーンネットワーク、及び新しいIP・イーサネット技術をベースとするバックボーンネットワークが並存する状況となっている。この状況を受け、これらのバックボーンネットワークの並存による設備及び保守の非効率化を解消するために、SDH/SONET信号をIP・イーサネットパケット化することによって、IP・イーサネット技術をベースとするバックボーンネットワークに集約を図るための検討がなされている。

0003

IP・イーサネット技術をベースとするバックボーンネットワークでは、MPLS(Multi Protocol Label Switching)が利用される。MPLSは、ユーザデータをMPLSラベルヘッダでIP化(以下、パケット化という)した高速データ転送を特徴とする。MPLSでは、従来のルータレイヤ3でのIPパケット転送と異なり、ラベル情報をIPパケット内に含ませることによって、レイヤ3を介さずレイヤ2でデータが転送される。これによって、MPLSでは、高速データ転送が可能となる。

0004

MPLS通信を用いたクライアント装置間データ通信について具体的に説明する。MPLSネットワークはMPLS装置によって構成され、MPLSネットワークを介してデータを通信する二つのクライアント装置が接続される。クライアント装置とMPLSネットワークとは例えばSDH/SONETによって規格された通信方式を用いるネットワークを介して接続される。

0005

一方のクライアント装置がユーザデータを送信すると、ユーザデータは、当該クライアント装置に接続されたMPLS装置によってMPLSラベルヘッダが付与されパケット化される。そして、パケット化されたユーザデータは付与されたMPLSラベルヘッダに基づいてMPLSネットワーク内で転送され、送信先のクライアント装置に接続されたMPLS装置に到達する。当該MPLS装置は、ユーザデータのMPLSラベルヘッダを削除しデパケット化し、デパケット化したユーザデータを送信先のクライアント装置に送信する(例えば、非特許文献1参照)。

0006

これによって、MPLSでは、ユーザデータの種類に関係なく、ユーザデータをパケット化して高速に転送する。なお、MPLSは、SDH/SONET、イーサネット、及びATM(Asynchronous Transfer Mode)セル形式のデータをユーザデータとして収容できる。

先行技術

0007

ITU-T Y.1411:ATM-MPLS network interworking-Cell mode user plane interworking・P10、7.3章、Figure7

発明が解決しようとする課題

0008

パケット化されたユーザデータ(MPLSパケット)がMPLSネットワーク内で転送されると、送信先となるクライアント装置に接続されたMPLS装置にユーザデータが到来するタイミングに揺らぎ(以下、ジッタと呼ぶ)が発生する。ジッタが発生する理由は、MPLS装置がMPLSラベルヘッダに基づいてユーザデータを転送する場合に、他のMPLSパケットと待ち合わせが発生するためである。ユーザデータをデパケット化するMPLS装置は、ジッタを吸収してユーザデータを送信先のクライアント装置に送信することが必要となる。ユーザデータをデパケット化するMPLS装置は、受信したユーザデータをジッタ吸収用バッファに一次的に格納することによって、ジッタを吸収する。

0009

しかしながら、MPLS装置がジッタ吸収用のバッファにユーザデータを一次的に格納する構成では、ユーザデータをパケット化するMPLS装置の処理クロックとユーザデータをデパケット化するMPLS装置の処理クロックとの間に周波数偏差がある場合には、ジッタ吸収用のバッファにバッファ溢れオーバーフロー)、又はジッタ吸収用のバッファが空になる事象アンダーフロー)が発生する。

0010

本発明は、ジッタ吸収用のバッファでオーバーフロー、アンダーフローが発生しないようにパケット化されたユーザデータをデパケット化するMPLS装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0011

本発明の代表的な一例を示せば、クライアント装置から送信されたデータを転送するMPLSネットワークを構成するMPLS装置であって、前記クライアント装置と前記MPLSネットワークとは前記MPLSネットワークと異なる通信方式のネットワークを介して接続され、前記クライアント装置から送信されたデータは、当該クライアント装置に前記ネットワークを介して接続されたMPLS装置によってパケット化されて前記MPLSネットワーク内で転送され、送信先の前記クライアント装置に接続されたMPLS装置によってデパケット化されて、前記ネットワークを介して前記送信先のクライアント装置まで転送され、前記データをデパケット化するMPLS装置は、前記データが前記MPLSネットワーク内で転送される際に発生するジッタを吸収するために、前記データが一時的に格納されるバッファ部と、前記バッファ部に格納されたデータを読み出し、前記読み出したデータをペイロードに格納したデータをデパケット化し、前記送信先のクライアント装置に送信するデパケット化部と、を有し、前記デパケット化部は、前記バッファ部に格納されたデータの容量が第1閾値以上であるか否かを判定し、前記バッファ部に格納されたデータの容量が前記第1閾値以上であると判定された場合には、前記バッファ部に格納されたデータの容量が前記第1閾値より小さいと判定された場合より前記バッファ部から読み出すデータの容量を大きくすることによって、前記バッファ部に格納されたデータの容量が前記第1閾値より小さいと判定された場合より、前記送信するデータのペイロードの容量を大きくする負スタッフ制御を実施することを特徴とする。

発明の効果

0012

本願において開示される発明のうち代表的なものによって得られる効果を簡潔に説明すれば、下記の通りである。すなわち、ジッタ吸収用のバッファでオーバーフロー、アンダーフローが発生しないようにパケット化されたユーザデータをデパケット化するMPLS装置を提供することができる。

0013

上記した以外の課題、構成、及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。

図面の簡単な説明

0014

本発明の実施例1のネットワークシステムの説明図である。
本発明の実施例1のMPLS装置2のブロック図である。
本発明の実施例1のMPLS装置2が有するパケット化部の説明図である。
本発明の実施例1のSDH/SONETの論理回線STM−1におけるユーザデータにマッピングされたVC−3データのパケット化の説明図である。
本発明の実施例1のSDH/SONETの論理回線STM−1におけるユーザデータにマッピングされたVC−4データのパケット化の説明図である。
本発明の実施例1のSDH/SONETの論理回線STM−1におけるVC−3データにATMセルがマッピングされたユーザデータのパケット化の説明図である。
本発明の実施例1のSDH/SONETの論理回線STM−1におけるVC−4データにATMセルがマッピングされたユーザデータのパケット化の説明図である。
本発明の実施例1のデパケット化部の説明図である。
本発明の実施例1の処理するデータの種別がVC−3データ又はVC−4データである場合のジッタ吸収用バッファに格納されたデータの容量と負スタッフ閾値と正スタッフ閾値との関係の説明図である。
本発明の実施例1の処理するデータの種別がATMセルである場合のジッタ吸収用バッファに格納されたデータの容量と負スタッフ閾値との関係の説明図である。
本発明の実施例3の複数のMPLSネットワークが接続された場合のスタッフ制御を実施するMPLS装置の説明図である。

0015

以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、実質的に同一な箇所には同じ符号を付与し、説明を繰り返さないこととする。

0016

本発明の実施例1を図1図10を用いて説明する。

0017

図1は、本発明の実施例1のネットワークシステムの説明図である。

0018

ネットワークシステムは、クライアント装置1A〜1C(以下、クライアント装置1A〜1Cを総称する場合にはクライアント装置1という)、及びMPLS装置2A〜2C(以下、MPLS装置2A〜2Cを総称する場合にはMPLS装置2という)を有する。

0019

MPLS装置2は、MPLSネットワークを構成する。MPLS装置2Aはクライアント装置1Aに接続され、MPLS装置2Bはクライアント装置1Bに接続され、MPLS装置2Cはクライアント装置1Cに接続される。

0020

ここで、クライアント装置1Aからクライアント装置1C宛てに送信されたユーザデータ10の流れについて説明する。なお、ユーザデータ10は、SDH/SONET及びイーサネット形式のデータの他にATMセルを収容でき、クライアント装置1とMPLS装置2とは、MPLSネットワークの通信方式と異なるネットワーク(例えば、125μs毎にフレームを送信するSDH/SONETのネットワーク等)によって接続されていればよい。

0021

クライアント装置1Aに接続されたMPLS装置2Aは、クライアント装置1Aから送信されたユーザデータ10を受信すると、受信したユーザデータ10にMPLSラベルヘッダ11を付与することによってユーザデータ10をパケット化し、パケット化したユーザデータ10をMPLSネットワークに転送する。ユーザデータ10は、付与されたMPLSラベルヘッダ11に基づいてMPLSネットワーク内で転送され、クライアント装置1Cに接続されたMPLS装置2Cに到達する。

0022

MPLS装置2Cは、ユーザデータ10を受信すると、受信したユーザデータ10のMPLSラベルヘッダ11を削除し、MPLSラベルヘッダ11を削除したユーザデータ10をクライアント装置1Cに送信する。ユーザデータ10からMPLSラベルヘッダ11を削除することをデパケット化という。

0023

図2は、本発明の実施例1のMPLS装置2のブロック図である。

0024

MPLS装置2は、MPLSネットワーク外部インタフェース(IF)部21、スイッチ部22、及びMPLSネットワーク内部インタフェース(IF)部23を有する。

0025

MPLSネットワーク外部IF部21は、MPLSネットワークの外部とデータを送受信するためのインタフェースである。例えば、MPLSネットワーク外部IF部21には、例えばクライアント装置1又は他のMPLSネットワークが接続される。

0026

MPLSネットワーク内部IF部23は、MPLSネットワークの内部(同じMPLSネットワーク内の他のMPLS装置2)とデータを送受信するためのインタフェースである。MPLSネットワーク内部IF部23には、例えば、同じMPLSネットワークに属するMPLS装置2が接続される。

0027

スイッチ部22は、MPLSネットワーク外部IF部21又はMPLSネットワーク内部IF部23から受信したデータを解析し、受信したデータの転送先を特定し、特定した転送先に基づいて、適切なMPLSネットワーク外部IF部21又はMPLSネットワーク内部IF部23に受信したデータを出力する。

0028

MPLSネットワーク外部IF部21は、パケット化部30及びデパケット化部80を有する。パケット化部30は、MPLSネットワーク外部IF部21がMPLSネットワークの外部から受信したデータをパケット化し、スイッチ部22に出力する。パケット化部30については、図3で詳細を説明する。

0029

デパケット化部80は、MPLSネットワーク内部IF部23がMPLSネットワークの内部から受信したデータをデパケット化し、MPLSネットワークの外部に送信する。デパケット化部80については、図8で詳細を説明する。

0030

MPLS装置2は、この他にも、図示しない管理サーバに接続され、管理サーバから受信した設定情報を各部に設定する図示しない装置制御部等を有するが、説明を省略する。

0031

図3は、本発明の実施例1のMPLS装置2が有するパケット化部30の説明図である。

0032

パケット化部30は、SOH(Section Over Head)終端部31、POH(Path Over Head)終端部32、Wander吸収部33、AUポインタ終端部34、ATMセル処理部35、セレクタ36、MPLSパケット化処理部37、MPLSラベル付与部38、及びスタッフ頻度設定部40を有する。

0033

SOH終端部31は、クライアント装置1によって送信されたユーザデータ10のセクションオーバーヘッド(例えば、図4に示すRSOH及びMSOH)を終端する。POH終端部32は、SOH終端部31がセクションオーバーヘッドを終端したユーザデータ10のパスオーバーヘッド(例えば、図6及び図7に示すPOH61)を終端する。Wander吸収部33は、ユーザデータ10のWanderを吸収する。Wanderは、変動周波数がDC〜10Hz程度の位相変動である。Wander吸収部33は、Wanderが所定の閾値に基づいてスタッフ制御が必要か否かを判定し、スタッフ制御が必要と判定された場合、スタッフ指示信号をAUポインタ終端部34に出力する。なお、スタッフ制御については、ユーザデータ10のペイロードに格納するデータを増減する制御をいう。

0034

AUポインタ終端部34は、受信したユーザデータ10のAUポインタの値とスタッフ指示信号の有無とに基づいて、VC−3データ又はVC−4データのAUポインタ処理を実行し、ペイロードの先頭位置を確定する。そして、AUポインタ終端部34は、処理するデータの種別がATMデータセルがマッピングされていないVC−3データ又はVC−4データである場合、AUポインタ処理の実行後のユーザデータ10をセレクタ36に出力する。以下、ATMデータセルがマッピングされていないVC−3データ又はVC−4データを単にVC−3データ又はVC−4データという。

0035

また、AUポインタ終端部34は、処理するデータの種別がATMデータセルがマッピングされたVC−3データ又はVC−4データである場合、AUポインタ処理の実行後のユーザデータ10をATMセル処理部35に出力する。以下、ATMデータセルがマッピングされたVC−3データ又はVC−4データを単にATMデータセルという。

0036

なお、VC−3データ、VC−4データ及びATMデータセルのデータ構造については、図4図7で説明する。また、処理するデータの種別は、システム導入時又はMPLS装置2をMPLSネットワークに追加する場合等に図示しない管理サーバ等によってMPLS装置2に設定される。

0037

ATMセル処理部35は、ユーザデータ10からATMデータセルを抽出し、抽出したATMデータセルをセレクタ36に出力する。セレクタ36は、処理するデータの種別がVC−3データ又はVC−4データである場合、AUポインタ終端部34から出力されたデータを選択して、MPLSパケット化処理部37に出力し、処理するデータの種別がATMセルである場合、ATMセル処理部35から出力されたデータを選択して、MPLSパケット化処理部37に出力する。

0038

MPLSパケット化処理部37は、パケット化バッファ39を有し、セレクタ36から入力されたデータをパケット化バッファ39に一時的に格納する。そして、MPLSラベル付与部38は、パケット化バッファ39に格納されたデータを読み出し、MPLSラベルヘッダを付与し、MPLSラベルヘッダを付与したユーザデータ10をMPLSネットワークに送信する。

0039

本実施例のパケット化部30はスタッフ頻度設定部40を有さなくてもよく、スタッフ頻度設定部40については実施例3で詳細を説明する。

0040

次に、クライアント装置1とMPLS装置2とがSDH/SONETのネットワークで接続されている場合にユーザデータ10のペイロードにマッピングされたVC−3データ又はVC−4データをパケット化する方法について、図4及び図5を用いて説明する。

0041

図4は、本発明の実施例1のSDH/SONETの論理回線STM−1におけるユーザデータ10にマッピングされたVC−3データのパケット化の説明図である。

0042

STM−1のデータは、RSOH(Regenerator Section Overhead)及びMSOH(Multiplex Section Overhead)を含むSOH(セクションオーバーヘッド)、AUポインタ、並びにペイロードを含む。STM−1におけるユーザデータ10の容量は合計2430バイトであり、図4では、STM−1におけるユーザデータ10を1行が270バイトで9列のマトリクスで示す。

0043

RSOH、AUポインタ及びMSOHはSTM−1のデータの最初の9バイト×9列に割り当てられ、ペイロードは、残りの261バイト×9列に割り当てられる。詳細には、RSOHには9バイト×3列が割り当てられ、AUポインタには9バイト×1列が割り当てられ、MSOHには9バイト×5列が割り当てられる。

0044

RSOHは中継セクションオーバーヘッドであり、MSOHは多重セクションオーバーヘッドである。AUポインタはペイロードの開始位置を示すポインタである。ペイロードには三つのVC−3データがマッピングされる。図4では、三つのVC−3データをVC−3データ20A、VC−3データ20B、及びVC−3データ20Cと示す。

0045

MPLS装置2は、ユーザデータ10からAUポインタ及びVC−3データを抽出し、VC−3データ毎にMPLSラベルを付与して、VC−3データがマッピングされたSTM—1のデータをパケット化する。各VC−3データは、AUポインタを含めてパケット化される。

0046

図5は、本発明の実施例1のSDH/SONETの論理回線STM−1におけるユーザデータ10にマッピングされたVC−4データのパケット化の説明図である。

0047

VC−4データがマッピングされたSTM−1におけるユーザデータ10は、ペイロードに一つのVC−4データがマッピングされる点で、図4に示すVC−3データがマッピングされたSTM−1におけるユーザデータ10と異なる。その他のデータ構成図4と同じであるので説明を省略する。

0048

MPLS装置2は、ユーザデータ10からAUポインタ及びVC−4データを抽出し、AUポインタ及びVC−4を含むデータにMPLSラベルを付与して、VC−4データがマッピングされたSTM—1におけるユーザデータ10をパケット化する。

0049

図6は、本発明の実施例1のSDH/SONETの論理回線STM−1におけるVC−3データにATMセルがマッピングされたユーザデータ10のパケット化の説明図である。

0050

ATMセルには、実際のデータを格納するATMデータセルと実際のデータがない場合に送信されるIDLEセルとがある。このため、VC−3データにはATMデータセル又はIDLEセルがマッピングされる。ATMデータセル及びIDLEセルは、5バイトのヘッダ及び48バイトの情報フィールドから構成される。

0051

ここで、STM−1におけるVC−3にマッピングされるATMセルついて説明する。

0052

図4で説明したように、STM−1におけるユーザデータ10は三つのVC−3データを含む。STM−1におけるユーザデータ10のペイロードは261バイト×9列であり、各VC−3データには87バイト×9列が割り当てられる。各VC−3データの一列は、29バイト毎の三つの領域を含み、最初の領域の最初の1バイトにはPOH61が格納され、最初の領域の次の28バイトにはATMセルが格納される。また、二番目及び三番目の領域の最初の1バイトにはFixed Stuff62が格納され、次の28バイトにはATMセルが格納される。

0053

MPLS装置2は、VC−3データ毎にATMデータセルのみを抽出し、ATMデータセルをパケット化する。なお、IDLEセルは、MPLSネットワークの帯域を有効活用するためにパケット化されず、廃棄される。

0054

また、MPLS装置2が一つのATMデータセルにMPLSラベルヘッダを付与すると、MPLSネットワークの帯域を消費してしまうので、ITU−T Y.1411 ATM−MPLSネットワークインターワーキングの規定に従って、複数のATMデータセルを多重し、多重化単位でMPLSラベルヘッダを付与してパケット化する。

0055

図7は、本発明の実施例1のSDH/SONETの論理回線STM−1におけるVC−4データにATMセルがマッピングされたユーザデータ10のパケット化の説明図である。

0056

図5で説明したVC−4データにはATMデータセル又はIDLEセルがマッピング可能である。MPLS装置2は、図6で説明したVC−3データにマッピングされたATMセルと同様に、ATMデータセルのみをパケット化し、IDLEセルをマッピング化しない。

0057

図4図7では、SDHにおけるSTM−1のユーザデータ10をパケット化する方法について説明したが、SDHのSTM−0、4、16、64及びSONETのOC−1、3、12、48、192データも同様にパケット化できる。

0058

図8は、本発明の実施例1のデパケット化部80の説明図である。

0059

デパケット化部80は、MPLSラベル終端部801、MPLSデパケット化処理部802、スタッフ閾値設定部804、セレクタ806、ペイロードマッピング部807、IDLEセル挿入部808、AUポインタ付与部809、POH付与部810、SOH付与部811、及びスタッフ頻度設定部812を有する。

0060

MPLSラベル終端部801は、受信したパケット化されたユーザデータ10のMPLSラベルヘッダを解析し、宛先が正しいか否かを判定する。MPLSラベル終端部801は、宛先が正しいと判定した場合、MPLSラベルヘッダを削除し、MPLSラベルヘッダを削除したデータ部分をMPLSデパケット化処理部802に出力する。一方、MPLSラベル終端部801は、宛先が正しくないと判定した場合、当該ユーザデータ10は誤配信されたものであると判断し、当該ユーザデータ10を廃棄する。

0061

MPLSデパケット化処理部802はジッタ吸収用バッファ803を有する。MPLSデパケット化処理部802は、MPLSラベル終端部801から入力されたデータをジッタ吸収用バッファ803に一時的に格納する。

0062

スタッフ閾値設定部804は、処理するデータの種別がVC−3データ若しくはVC−4データ又はATMセルであるかを判定する。スタッフ閾値設定部804は、処理するデータの種別がVC−3データ又はVC−4である場合には、図9に示す負スタッフ閾値(第1閾値)、正スタッフ閾値(第2閾値)、及び読み出し開始位置をジッタ吸収用バッファ803に設定する。スタッフ閾値設定部804は、処理するデータの種別がATMセルである場合には、図10に示す負スタッフ閾値及び読み出し開始位置をジッタ吸収用バッファ803に設定する。なお、処理するデータの種別は、システム導入時又はMPLS装置2をMPLSネットワークに追加する場合等に管理サーバ等から入力される信号種別設定信号に基づいてスタッフ閾値設定部804によって設定される。

0063

MPLSデパケット化処理部802は、ジッタ吸収用バッファ803に格納されたデータの容量、負スタッフ閾値、及び正スタッフ閾値に基づいて、負スタッフ制御若しくは正スタッフ制御を実施するか、又は負スタッフ制御及び正スタッフ制御のいずれも実施しないかを判定する。なお、この判定処理については図9及び図10で詳細を説明する。

0064

ここで、負スタッフ制御では、MPLSデパケット化処理部802が、ジッタ吸収用バッファ803に格納されたデータの読み出し容量を、負スタッフ制御及び正スタッフ制御のいずれも実施しない場合の読み出し容量より大きくする。このため、負スタッフ制御を実施する場合のユーザデータ10のペイロードの容量は、負スタッフ制御及び正スタッフ制御のいずれも実施しない場合のペイロードの容量より大きくなり、ジッタ吸収用バッファ803がオーバーフローとなることを防止できる。

0065

また、正スタッフ制御では、MPLSデパケット化処理部802が、ジッタ吸収用バッファ803に格納されたデータの読み出し容量を、負スタッフ制御及び正スタッフ制御のいずれも実施しない場合の読み出し容量より小さくする。このため、正スタッフ制御を実施する場合のユーザデータ10のペイロードの容量は、負スタッフ制御及び正スタッフ制御のいずれも実施しない場合のペイロードの容量より小さくなり、ジッタ吸収用バッファ803がアンダーフローとなることを防止できる。

0066

MPLSデパケット化処理部802は、負スタッフ制御又は正スタッフ制御を実施する場合には、実施するスタッフ制御を特定可能な情報を含むスタッフ指示信号をAUポインタ付与部809に出力する。

0067

MPLSデパケット化処理部802は、処理するデータの種別がVC−3データ又はVC−4データである場合には、ジッタ吸収用バッファ803から読み出したデータを、セレクタ806を介してペイロードマッピング部807に出力する。

0068

また、MPLSデパケット化処理部802は、処理するデータの種別がATMセルであって、かつジッタ吸収用バッファ803がアンダーフローとなっている場合には、ジッタ吸収用バッファ803にATMデータセルが到来していないので、IDLEセルをクライアント装置1に送信する必要がある。このため、MPLSデパケット化処理部802は、IDLEセルを挿入する指示であるIDLE挿入指示信号をIDLEセル挿入部808に出力する。IDLEセル挿入部808は、IDLE挿入指示信号が入力された場合、IDLEセルをセレクタ806を介してペイロードマッピング部807に出力する。したがって、IDLEセルがパケット化されなくても、MPLS装置2がIDLEセルをユーザ10の送信先のクライアント装置1に送信することができる。

0069

一方、MPLSデパケット化処理部802は、処理するデータの種別がATMデータセルであって、かつジッタ吸収用バッファ803がアンダーフローとなっていない場合には、ジッタ吸収用バッファ803から読み出したデータをセレクタ806を介してペイロードマッピング部807に出力する。

0070

ペイロードマッピング部807は、ジッタ吸収用バッファ803から読み出されたデータ、又はIDLEセル挿入部808によって挿入されたIDLEセルをSTM−1のペイロードにマッピングし、当該ペイロードをAUポインタ付与部809に出力する。

0071

AUポインタ付与部809は、ペイロードマッピング部807から入力されたペイロードの開始位置を示すようにAUポインタを付与し、AUポインタを付与したデータをPOH付与部810に出力する。なお、上記したように、負スタッフ制御又は正スタッフ制御を実施する場合のペイロードの容量は、負スタッフ制御又は正スタッフ制御を実施しない場合のペイロードの容量より大きくなるか小さくなる。このため、負スタッフ制御を実施する場合にはAUポインタの所定の未使用領域にジッタ吸収用バッファ803から読み出されたデータが格納され、正スタッフ制御を実施する場合にはペイロードの所定の領域は使用されない。したがって、負スタッフ制御を実施する場合のペイロードの開始位置と、正スタッフ制御を実施する場合のペイロードの開始位置と、負スタッフ及び正スタッフ制御を実施しない場合のペイロードの開始位置とは異なる。

0072

このため、AUポインタ付与部809は、MPLSデパケット化処理部802からの負スタッフ制御を示すスタッフ指示信号が入力された場合には、負スタッフ制御に対応するペイロードの開始位置を示すようにAUポインタを付与する。また、AUポインタ付与部809は、MPLSデパケット化処理部802からの正スタッフ制御を示すスタッフ指示信号が入力された場合には、正スタッフ制御に対応するペイロードの開始位置を示すようにAUポインタを付与する。また、AUポインタ付与部809は、MPLSデパケット化処理部802からスタッフ指示信号が入力されない場合には、負スタッフ制御及び正スタッフ制御のいずれも実施しない場合に対応するペイロードの開始位置を示すようにAUポインタを付与する。

0073

POH付与部810は、AUポインタ付与部809からAUポインタを付与したデータが入力された場合、入力されたデータにパスオーバーヘッドを付与し、パスオーバーヘッドを付与したデータをSOH付与部811に出力する。SOH付与部811は、POH付与部810から入力されたデータにセクションオーバーヘッドを付与し、セクションオーバーヘッドを付与したデータをクライアント装置1に送信する。

0074

本実施例のデパケット化部80はスタッフ頻度設定部812を有さなくてもよく、スタッフ頻度設定部812については実施例3で詳細を説明する。また、スタッフ閾値設定部804に入力されるMPLS装置数設定信号及び最大MPLSパケット長通知信号は実施例2で詳細を説明する。

0075

図9は、本発明の実施例1の処理するデータの種別がVC−3データ又はVC−4データである場合のジッタ吸収用バッファ803に格納されたデータの容量と負スタッフ閾値と正スタッフ閾値との関係の説明図である。

0076

図9では、ジッタ吸収用バッファ803の容量を「1」〜「D」で示す。ジッタ吸収用バッファ803に格納されたデータの容量が「D」より大きくなるとオーバーフローとなり、ジッタ吸収用バッファ803に格納されたデータの容量が「1」より小さくなるとアンダーフローとなる。

0077

スタッフ閾値設定部804は、処理するデータの種別がVC−3データ又はVC−4データである場合、ジッタ吸収用バッファ803に正スタッフ閾値「A」及び負スタッフ閾値「C」を設定する。なお、正スタッフ閾値「A」は負スタッフ閾値「C」より小さい値に設定される。

0078

ジッタ吸収用バッファ803に格納されたデータの容量が正スタッフ閾値「A」以下である場合、MPLSデパケット化処理部802は正スタッフ制御を実施すると判定する。ジッタ吸収用バッファ803の容量「1」〜「A」を正スタッフ実施領域という。

0079

ジッタ吸収用バッファ803に格納されたデータの容量が正スタッフ閾値「A」より大きく、かつ負スタッフ閾値「C」より小さい場合、MPLSデパケット化処理部802は正スタッフ制御及び負スタッフ制御のいずれも実施しないと判定する。ジッタ吸収用バッファ803の容量「A+1」〜「C−1」をスタッフ未実施領域という。

0080

ジッタ吸収用バッファ803に格納されたデータの容量が負スタッフ閾値「C」以上である場合、MPLSデパケット化処理部802は負スタッフ制御を実施すると判定する。ジッタ吸収用バッファ803の容量「C」〜「D」を負スタッフ実施領域という。

0081

ジッタ吸収用バッファ803は、正スタッフ実施領域、スタッフ未実施領域、及び負スタッフ実施領域の三つの領域に区分される。

0082

ここで、負スタッフ制御及び正スタッフ制御について説明する。

0083

負スタッフ制御が実施される場合のVC−3データに格納されるデータの容量は、負スタッフ制御及び正スタッフ制御が実施されない場合のVC−3データに格納されるデータの容量より1バイト大きいものとする。また、負スタッフ制御が実施される場合のVC−4データに格納されるデータの容量は、負スタッフ制御及び正スタッフ制御が実施されない場合のVC−4データに格納されるデータの容量より3バイト大きいものとする。これによって、負スタッフ制御では、ジッタ吸収用バッファ803に格納されたデータの減少量を通常より大きくできるため、ジッタ吸収用バッファ803のオーバーフローを防止できる。

0084

正スタッフ制御が実施される場合のVC−3データに格納されるデータの容量は、負スタッフ制御及び正スタッフ制御が実施されない場合のVC−3データに格納されるデータの容量より1バイト小さいものとする。また、正スタッフ制御が実施される場合のVC−4データに格納されるデータの容量は、負スタッフ制御及び正スタッフ制御が実施されない場合のVC−4データに格納されるデータの容量より3バイト小さいものとする。これによって、正スタッフ制御では、ジッタ吸収用バッファ803に格納されたデータの減少量を通常より小さくできるため、ジッタ吸収用バッファ803のアンダーフローを防止できる。

0085

また、スタッフ閾値設定部804は、処理するデータの種別がVC−3データ又はVC−4データである場合、ジッタ吸収用バッファ803の読み出し開始位置「B」を設定する。運用開始直後においては、MPLSデパケット化処理部802は、ジッタ吸収用バッファ803の読み出し開始位置「B」までデータを蓄積した後にジッタ吸収用バッファ803からデータを所定周期で読み出す。ジッタ吸収用バッファ803に格納されたデータの容量が「A+1」〜「C−1」である場合には、ジッタ吸収用バッファ803がオーバーフロー又はアンダーフローとなる可能性が低いので、負スタッフ制御及び負スタッフ制御は実施されない。

0086

なお、ジッタ吸収用バッファ803に格納されたデータ容量が一度負スタッフ閾値「C」以上となると、ジッタ吸収用バッファ803に格納されたデータ容量が読み出し開始位置「B」になるまで負スタッフ制御が実施される。同様に、ジッタ吸収用バッファ803に格納されたデータ容量が一度正スタッフ閾値「A」以下となると、ジッタ吸収用バッファ803に格納されたデータ容量が読み出し開始位置「B」になるまで正スタッフ制御が実施される。

0087

以上の構成によって、ユーザデータ10をパケット化するMPLS装置2とユーザデータ10をデパケット化するMPLS装置2との間の周波数偏差によってジッタ吸収用バッファ803がオーバーフローとなること及びアンダーフローとなることを防止することができる。

0088

図10は、本発明の実施例1の処理するデータの種別がATMセルである場合のジッタ吸収用バッファ803に格納されたデータの容量と負スタッフ閾値との関係の説明図である。

0089

処理するデータの種別がATMセルである場合、ユーザデータ10が送信先のクライアント装置1に到達するまでの遅延量を低減する必要があるため、ジッタ吸収用バッファ803の読み出し開始位置は「1」に設定される。また、処理するデータの種別がATMセルである場合のジッタ吸収用バッファ803の正スタッフ閾値は設定されない。

0090

読み出し開始位置が「1」に設定される理由は、運用開始直後において、MPLSデパケット化処理部802は、ジッタ吸収用バッファ803の読み出し開始位置までデータを蓄積してからジッタ吸収用バッファ803からデータを読み出しては、固定遅延となってしまうためである。また、正スタッフ閾値が設定されない理由は、ジッタ吸収用バッファ803にATMデータセルが格納されていない場合には、IDLEセルがVC−3データ又はVC−4データにマッピングされればよいので、ジッタ吸収用バッファ803がアンダーフローとなっても問題ないためである。

0091

読み出し開始位置が「1」に設定されるため、運用開始直後においては、MPLSデパケット化処理部802は、ジッタ吸収用バッファ803にデータが格納されるとすぐにジッタ吸収用バッファ803に格納されたデータを読み出すことによって、ATMデータセルがVC−3データ又はVC−4データのペイロードにマッピングされる。

0092

また、MPLSデパケット化処理部802は、ジッタ吸収用バッファ803にデータが格納されていない場合には、IDLEセルを挿入する指示であるIDLEセル挿入指示信号をIDLEセル挿入部808に出力する。IDLEセル挿入部808は、IDLEセル挿入指示信号が入力されると、IDLEセルをVC−3データ又はVC−4データのペイロードにマッピングする。

0093

ジッタ吸収用バッファ803に格納されたデータ容量が「1」〜「C−1」である場合、ジッタ吸収用バッファ803がオーバーフローとなる危険性がないので、負スタッフ制御が実施されない。一方、ジッタ吸収用バッファ803に格納されたデータ容量が「C」以上となった場合、負スタッフ制御が実施され、ジッタ吸収用バッファ803に格納されたデータ容量の減少量を通常より増加させ、ジッタ吸収用バッファ803がオーバーフローとなることを防止する。

0094

以上の構成によって、ユーザデータ10の遅延を低減しつつ、周波数偏差によってジッタ吸収用バッファ803がオーバーフローとなることを防止できる。

0095

なお、図9及び図10では、負スタッフ閾値が同じ値「C」に設定されているが、データの種別がVC−3データ又はVC−4データである場合の負スタッフ閾値とデータの種別がATMデータセルである場合の負スタッフ閾値とは異なる値であってもよい。

0096

以下、本発明の実施例2を説明する。

0097

ユーザデータ10をパケット化するMPLS装置2の処理クロックと、ユーザデータ10をデパケット化するMPLS装置2の処理クロックとの間に周波数偏差がある場合、デパケット化部80のジッタ吸収用バッファ803に格納されるデータの容量がオーバーフロー側又はアンダーフロー側に偏る。このような状態で、ジッタが発生するとジッタ吸収用バッファ803がオーバーフロー又はアンダーフローとなってしまう場合がある。

0098

図9を用いて説明すると、ジッタ吸収用バッファ803に格納されたデータ容量が「C−1」となった場合に、ジッタが発生し、当該ジッタ吸収用バッファ803を有するMPLS装置2が受信するデータが一時的に増大すると、負スタッフ実施領域の容量より大きなデータがジッタ吸収用バッファ803に一度に格納されて、ジッタ吸収用バッファ803がオーバーフローとなる場合がある。

0099

また、ジッタ吸収用バッファ803に格納されたデータ容量が「A+1」となった場合に、ジッタが発生し、当該ジッタ吸収用バッファ803を有するMPLS装置2が受信するデータが一時的に減少すると、ジッタ吸収用バッファ803に格納されたデータの容量が正スタッフ実施領域を一度に下回り、当該ジッタ吸収用バッファ803がアンダーフローとなる場合がある。

0100

また、ユーザデータ10をパケット化するMPLS装置2の処理クロックとユーザデータ10をデパケット化するMPLS装置2の処理クロックとの間に周波数偏差がない場合、デパケット化部80のジッタ吸収用バッファ803に格納されたデータの容量は、読み出し開始位置に留まる。このため、周波数偏差がない場合には正スタッフ制御及び負スタッフ制御は実施されない。

0101

図9を用いて説明すると、周波数偏差がない場合、ジッタ吸収用バッファ803に格納されたデータの容量は読み出し開始位置「B」に留まる。この状態でジッタが発生し、ジッタ吸収用バッファ803が受信するデータの容量が一時的に増大すると、ジッタ吸収用バッファ803に格納されたデータの容量が負スタッフ閾値以上となり、負スタッフ制御が実施される場合がある。また、この状態でジッタが発生し、ジッタ吸収用バッファ803が受信するデータの容量が一時的に減少すると、ジッタ吸収用バッファ803に格納されたデータの容量が正スタッフ閾値以下となり、正スタッフ制御が実施される場合がある。

0102

ジッタによるオーバーフロー及びアンダーフローを防止するためには、負スタッフ実施領域及び正スタッフ実施領域が、ジッタによって増減するデータ容量の最大値である最大ジッタ量以上となるように、負スタッフ閾値及び正スタッフ閾値が設定される必要がある。

0103

また、パケット化するMPLS装置2とデパケット化するMPLS装置2との間に周波数偏差がない場合に、不要なスタッフ制御が実施されないようにするためには、読み出し開始位置から負スタッフ閾値までのスタッフ未実施領域、及び読み出し開始位置から正スタッフ閾値までのスタッフ未実施領域が最大ジッタ量以上となるように、負スタッフ閾値及び正スタッフ閾値が設定される必要がある。

0104

スタッフ閾値設定部804が、負スタッフ閾値及び正スタッフ閾値を上記したように設定するためには、最大ジッタ量を算出しなければならない。

0105

ここで、最大ジッタ量の算出について具体的に説明する。

0106

ジッタは、図1に示すMPLSネットワーク内でのMPLS装置2がユーザデータ10をMPLSパケットヘッダに含まれるラベルに基づいて転送する場合に、他のMPLSパケットの転送処理が完了するまで当該ユーザデータ10の転送処理を待機することによって、発生する。

0107

スタッフ閾値設定部804は、ユーザデータ10のジッタによる遅延時間の最大値を一つのユーザデータ10が送信される周期除算することによって、遅延時間の最大値の間に送信されるユーザデータ10の数を算出する。そして、スタッフ閾値設定部804は、遅延時間の最大値の間に送信されるユーザデータ10の数に一つのユーザデータ10のデータ容量を乗算することによって、最大ジッタ量を算出する。

0108

ユーザデータ10のジッタによる遅延時間の最大値(T1)は、MPLSパケットのデータ容量の最大値(Mバイト)、MPLS装置2の伝送速度(Nbps)、及びユーザデータ10が通過するMPLS装置2(以下、通過MPLS装置2という)の数(L個)を用いて、式1を計算することによって算出できる。

0109

T1=(M×8ビット×L)/(N)・・・(式1)

0110

また、遅延時間の最大値の間に送信されるユーザデータ10の数(X)は、ユーザデータ10のジッタによる遅延時間の最大値(T1)、及び一つのユーザデータ10が送信される周期(T2)を用いて、式2を計算することによって算出できる。

0111

X=T1/T2・・・(式2)

0112

また、最大ジッタ量(Y)は、遅延時間の最大値の間に送信されるユーザデータ10の数(X)、及びクライアント装置1とMPLS装置2との間のネットワークにおける一つのユーザデータ10のデータ容量(Kバイト)を用いて式3を計算することによって算出できる。

0113

Y=X×K・・・(式3)

0114

以上をまとめると、最大ジッタ量(Y)は、式4を計算することによって算出できる。

0115

Y=(M×8ビット×L×K)/(T2×N)・・・(式4)

0116

なお、MPLSパケットのデータ容量の最大値(Mバイト)は、最大MPLSパケット長通知信号によってスタッフ閾値設定部804に通知され、通過MPLS装置2の数(L)及びMPLS装置2の伝送速度(N)は、MPLS装置数設定信号によってスタッフ閾値設定部804に通知される。クライアント装置1とMPLS装置2との間のネットワークにおける一つのユーザデータ10のデータ容量(K)及び一つのユーザデータ10が送信される周期(T2)は、スタッフ閾値設定部804に予め設定されているものとする。

0117

最大MPLSパケット長通知信号及びMPLS装置数設定信号は、システム導入時、MPLSネットワークにMPLS装置2が追加された場合、及びMPLSネットワークからMPLS装置2が削除された場合等に図示しない管理サーバからスタッフ閾値設定部804に入力される。スタッフ閾値設定部804は、最大MPLSパケット長通知信号及びMPLS装置数設定信号が入力されたタイミングで最大ジッタ量を算出する。そして、スタッフ閾値設定部804は、負スタッフ実施領域及び正スタッフ実施領域が最大ジッタ量以上となり、かつ、読み出し開始位置から負スタッフ閾値までのスタッフ未実施領域、及び読み出し開始位置から正スタッフ閾値までのスタッフ未実施領域が最大ジッタ量以上となるように、負スタッフ閾値及び正スタッフ閾値を設定する。

0118

これによって、ジッタによるジッタ吸収用バッファ803のオーバーフロー及びアンダーフローを防止でき、また、パケット化するMPLS装置2とデパケット化するMPLS装置2との間に周波数偏差がない場合に不要なスタッフ制御が実施されることを防止できる。

0119

なお、本実施例は、VC−3又はVC−4データ用の負スタッフ閾値及び正スタッフ閾値を設定する場合を例に説明したが、ATMセル用の負スタッフ閾値を設定する場合にも適用できる。具体的には、負スタッフ実施領域が最大ジッタ量以上となるように、かつ、読み出し開始位置「0」から負スタッフ閾値までのスタッフ未実施領域が最大ジッタ量以上となるように、負スタッフ閾値が設定される。

0120

以下、本発明の実施例3を図11を用いて説明する。

0121

実施例1及び実施例2では、ユーザデータ10の送信元のクライアント装置1に接続されたMPLS装置2及びユーザデータ10の送信先のクライアント装置1に接続されたMPLS装置2でスタッフ制御が実施される。図1を用いて説明すると、スタッフ制御は、ユーザデータ10をパケット化するMPLS装置2A及びユーザデータ10をデパケット化するMPLS装置2Cの二箇所で実施される。

0122

MPLS装置2とクライアント装置1との間を接続するネットワークの通信方式であるSDH/SONETの勧告であるITU−T G.707によれば、スタッフ制御が実施された後、3フレームが送信されるまでスタッフ制御が禁止される。換言すると、つまり、4フレームに1回の頻度でスタッフ制御が許容される。スタッフ制御が許容される頻度をスタッフ頻度という。

0123

クライアント装置1とMPLS装置2との間のネットワークにおける一つのユーザデータ10のデータ容量(Kバイト)、スタッフ頻度(Aフレームに1回のスタッフ制御の許容)、1回のスタッフ制御で吸収するデータの容量(Bバイト)とすると、当該スタッフ頻度で吸収可能な周波数偏差量(Cppm)は、式5を計算することによって算出される。

0124

C=(B×106)/(K×A)・・・(式5)

0125

ここで、SDH/SONETにおけるVC−3データの場合、クライアント装置1とMPLS装置2との間のネットワークにおける一つのユーザデータ10のデータ容量は783バイトであり(K=783)、スタッフ頻度は上記したように4フレームに1回のスタッフ制御が許容され(A=4)、1回のスタッフ制御で吸収するデータの容量は1バイト(B=1)である。これらの値を式5に代入すると、吸収可能な周波数偏差量は約319ppmと算出される。

0126

上記したように、SDH/SONETではスタッフ頻度が勧告化されているので、クライアント装置1が有するバッファが吸収できる周波数偏差量が約319ppmまでである可能性がある。このため、MPLSネットワーク内において二箇所のMPLS装置2でスタッフ制御が実施されると、勧告化されたスタッフ頻度を超えてしまい、クライアント装置1が有するバッファがオーバーフロー又はアンダーフローしてしまう可能性がある。

0127

ここで、スタッフ制御回数が多くなると、クライアント装置1が有するバッファがオーバーフロー又はアンダーフローとなる理由について説明する。

0128

MPLS装置2は、負スタッフ制御の場合、1フレーム当たり送信データ量を通常より大きくし、正スタッフ制御の場合、1フレーム当たりの送信データ量を通常より小さくする。ユーザデータ10をパケット化するMPLS装置2及びユーザデータ10をデパケット化するMPLS装置2の二箇所で負スタッフ制御又は正スタッフ制御が同時に実施されると、勧告化されたスタッフ頻度より多くスタッフ制御が実施される。この場合において、クライアント装置1のバッファが勧告化されたスタッフ頻度に対応していると、クライアント装置1が受信するユーザデータ10の増減量が、勧告されたスタッフ頻度によるユーザデータ10の増減量より大きくなり、クライアント装置1が有するバッファがオーバーフロー又はアンダーフローとなる可能性がある。

0129

また、複数のMPLSネットワークが接続されている場合には、スタッフ制御が実施されるMPLS装置2の数が増加するので、クライアント装置1が受信するユーザデータ10の増減量がさらに増加する。

0130

図11を用いて、複数のMPLSネットワークが接続された場合のスタッフ制御の実施箇所について説明する。図11は、本発明の実施例3の複数のMPLSネットワークが接続された場合のスタッフ制御の実施箇所の説明図である。

0131

図11では、MPLS装置2A及びMPLS装置2Cによって構成されるMPLSネットワークとMPLS装置2D及びMPLS装置2Eによって構成されるMPLSネットワークとが接続される。なお、MPLS装置2Aはクライアント装置1Aに接続され、MPLS装置2Cは他のMPLSネットワークを構成するMPLS装置2Dに接続され、MPLS装置2Eはクライアント装置1Bに接続される。パケット化はMPLS装置2A及び2Dによって実行され、デパケット化はMPLS装置2C及び2Eによって実行される。パケット化を実行するMPLS装置2及びデパケット化を実行するMPLS装置2でスタッフ制御が実施されるので、二つのMPLSネットワークが接続された場合のスタッフ制御の実施箇所は四つになる。接続されるMPLSネットワークが一つ増える毎にスタッフ制御の実施箇所は二つ増える。

0132

スタッフ制御の実施回数が多くなり、クライアント装置1が有するバッファがオーバーフロー又はアンダーフローすることを防止するためには、MPLSネットワーク内におけるスタッフ頻度で吸収する周波数偏差量が、勧告で規定されたスタッフ頻度で吸収可能な周波数偏差量を超えないように、MPLSネットワーク内でのスタッフ頻度が設定される必要がある。

0133

本実施例では、パケット化部30が有するスタッフ頻度設定部40及びデパケット化部80が有するスタッフ頻度設定部812(以下、スタッフ頻度設定部40及び812を総称してスタッフ頻度設定部という)が、MPLSネットワークの接続数に基づいてスタッフ頻度を設定する方法について説明する。

0134

スタッフ頻度設定部は、クライアント装置1とMPLS装置2との間のネットワークにおける一つのユーザデータ10のデータ容量(Kバイト)、スタッフ頻度(A’フレームに1回のスタッフ制御の許容)、1回のスタッフ制御で吸収するデータの容量(Bバイト)、及び、MPLSネットワークの数(D)とすると、MPLSネットワーク内のパスで吸収可能な周波数偏差量(C’)を、式6を計算することによって算出する。

0135

C’=(B×106×2×D)/(K×A’)・・・(式6)

0136

MPLSネットワーク内のパスで吸収可能な周波数偏差量(C’)が、クライアント装置1が有するバッファが吸収可能な周波数偏差量(C)以下となるようなスタッフ頻度(A’)は、式7を計算することによって算出される。

0137

A’≧2×A×D・・・(式7)

0138

例えば、スタッフ頻度(A)が4であり、MPLSネットワークの数(D)が1である場合、スタッフ頻度設定部は、8フレーム以上の送信で1回のスタッフ制御が許容されるようにスタッフ頻度(A’)を設定する。また、MPLSネットワークの数(D)が2である場合、スタッフ頻度設定部は、16フレーム以上の送信で1回のスタッフ制御が許容されるようにスタッフ頻度(A’)を設定する。

0139

式7より、MPLSネットワークの数が大きいほどスタッフ頻度の値は大きくなり、MPLSネットワークの数が小さいほどスタッフ頻度の値は小さくなる。スタッフ頻度の値が大きくなれば、スタッフ制御の禁止期間が長くなり、スタッフ頻度の値が小さければ、スタッフ制御の禁止期間が短くなる。

0140

なお、パケット化部30が有するスタッフ頻度設定部40は、式7を満たす値を算出すると、算出した値の例えば最小の値をスタッフ頻度に決定し、決定したスタッフ頻度を示すスタッフ頻度設定信号をWander吸収部33に出力する。Wander吸収部33は、スタッフ頻度設定信号が入力された場合、入力されたスタッフ頻度設定信号が示す値をスタッフ頻度として設定する。そして、Wander吸収部33は、スタッフ制御が実施すると判定した場合であっても、スタッフ制御が実施されてからスタッフ頻度の値から1を減じた数のユーザデータ10を送信していない場合には、スタッフ制御の実施を禁止する。

0141

一方、デパケット化部80が有するスタッフ頻度設定部812は、式7を満たす値を算出すると、算出した値の例えば最小の値をスタッフ頻度に決定し、決定したスタッフ頻度を示すスタッフ頻度設定信号をMPLSデパケット化処理部802に出力する。MPLSデパケット化処理部802は、スタッフ頻度設定信号が入力された場合、入力されたスタッフ頻度設定信号が示す値をスタッフ頻度として設定する。そして、MPLSデパケット化処理部802は、スタッフ制御が実施すると判定した場合であっても、スタッフ制御が実施されてからスタッフ頻度の値から1を減じた数のユーザデータ10を送信していない場合には、スタッフ制御の実施を禁止する。

0142

また、MPLSネットワーク数設定信号は、システム導入時又はMPLS装置2をMPLSネットワークに追加する場合等に管理サーバ等からスタッフ頻度設定部に入力される。スタッフ頻度設定部は、MPLSネットワーク数設定信号が入力されたタイミングで上記したスタッフ頻度設定処理を実行する。

0143

以上によって、各MPLS装置2のスタッフ頻度設定部が、スタッフ制御箇所の数に応じて、MPLSネットワークにおいて吸収可能な周波数偏差量をクライアント装置1が有するバッファが吸収可能な周波数偏差量以下とするようにスタッフ頻度を設定する。これによって、クライアント装置1が有するバッファがオーバーフロー及びアンダーフローとなることを防止することができる。

0144

なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることも可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。

実施例

0145

また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラム解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスクSSD(Solid State Drive)等の記録装置、又は、ICカードSDカード、DVD等の記録媒体に置くことができる。

0146

1クライアント装置
2MPLS装置
21MPLSネットワーク外部IF部
22 スイッチ部
23 MPLSネットワーク内部IF部
30パケット化部
31終端部
31SOH終端部
32 終端部
32 POH終端部
33Wander吸収部
34 AUポインタ終端部
35ATMセル処理部
36セレクタ
37MPLSパケット化処理部
38MPLSラベル付与部
39 パケット化バッファ
40スタッフ頻度設定部
80デパケット化部
801 MPLSラベル終端部
802 MPLSデパケット化処理部
803ジッタ吸収用バッファ
804 スタッフ閾値設定部
806 セレクタ
807ペイロードマッピング部
808 IDLEセル挿入部
809 AUポインタ付与部
810 POH付与部
811 SOH付与部
812 スタッフ頻度設定部

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