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技術 音場制御パネル及び音場制御パネルの使用方法

出願人 株式会社名倉ルーフ
発明者 名倉孝次川上福司
出願日 2013年2月28日 (7年7ヶ月経過) 出願番号 2013-038970
公開日 2014年9月11日 (6年1ヶ月経過) 公開番号 2014-167218
状態 特許登録済
技術分野 建築環境 防音、遮音、音の減衰
主要キーワード 面積効果 推奨範囲 平面材料 土木建造物 水系合成樹脂 断面視略コ字状 壁面部材 音響障害
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2014年9月11日)のものです。
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図面 (12)

課題

所定の開口率の開口を有するにもかかわらず表面が意匠的に均一に見え、かつまた硬い風合いを持つ平面材料のように見え、意匠性に優れつつ、音響制御を容易に行うことが可能な音場制御パネル及び音場制御パネルの使用方法を提供することにある。

解決手段

所定の開口率を有する基板と、基板の正面に設けられ、所定の粒径粒体又は及び粉体と、粒体及び粉体を基板に固着させるバインダとを所定の割合で混合した塗材からなる表面層と、基板の背面に配設された吸音材とを備えることを特徴とする。

概要

背景

従来より、会議室応接室等で、会話音声反響したり会話が不明瞭になって聞き取りにくい等の音響障害を軽減させるために、吸音効果拡散反射効果を利用する各種の音響パネルが提案されている。吸音効果を使用したものとしては、発泡樹脂等の吸音材を剥き出しにして壁面に設ける方法が、音響スタジオ等で採用されてきた。

また、例えば、特許文献1に示される音響用壁面部材は、前面バフル縦横の寸法が、おのおの基準寸法整数倍である略直方体キャビネット前面の外周部の少なくとも2辺に接する部分に、音を吸収する吸音部を、その吸音率が前記バフルの全投影面平均で10〜40パーセントになるように配置し、吸音部以外の前面バフル部分に、その表面より突起した多面体状反射体を設けている。

さらに、特許文献2に示される吸音パネルは、前面および背面を有し、前面と背面との間に複数本の空洞が配列された吸音パネルであって、前面に複数本の空洞のうちいずれか1本または複数本に連通する1個または複数個の開口部を形成し、背面に複数本の空洞のうち他のいずれか1本または複数本に連通する1個または複数個の開口部を形成し、前面側に開口部を有する空洞と背面側に開口部を有する空洞を形成している。

概要

所定の開口率の開口を有するにもかかわらず表面が意匠的に均一に見え、かつまた硬い風合いを持つ平面材料のように見え、意匠性に優れつつ、音響制御を容易に行うことが可能な音場制御パネル及び音場制御パネルの使用方法を提供することにある。 所定の開口率を有する基板と、基板の正面に設けられ、所定の粒径粒体又は及び粉体と、粒体及び粉体を基板に固着させるバインダとを所定の割合で混合した塗材からなる表面層と、基板の背面に配設された吸音材とを備えることを特徴とする。

目的

本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、所定の開口率の開口を有するにもかかわらず表面が意匠的に均一に見え、かつまた硬い風合いを持つ平面材料のように見え、意匠性に優れつつ、音場制御を容易に行うことが可能な音場制御パネル及び音場制御パネルの使用方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

パネル状で、空間の音響制御を行う音場制御パネルにおいて、所定の開口率を有する基板と、該基板の正面に設けられ、所定の粒径粒体又は及び粉体と、該粒体及び粉体を該基板に固着させるバインダとを所定の割合で混合した塗材からなる表面層と、該基板の背面に配設された吸音材とを備えることを特徴とする音場制御パネル。

請求項2

前記表面層が、音響的な拡散反射面を構成することを特徴とする請求項1記載の音場制御パネル。

請求項3

前記塗材が塗布された状態の前記基板の開口率が、20%〜25%であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の音場制御パネル。

請求項4

前記塗材の粒体の粒径が1mm〜4mmであり、前記塗材の粉体の粒径が1mm未満であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の音場制御パネル。

請求項5

前記塗材の前記粒体又は及び前記粉体との合計の重量が、該塗材の全重量の50%〜80%であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の音場制御パネル。

請求項6

前記塗材の粒体及び粉体が、又は陶磁器粉砕したものであることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の音場制御パネル。

請求項7

前記バインダが、水系合成樹脂エマルションであることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の音場制御パネル。

請求項8

前記吸音材が、グラスウール又はロックウールであることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載の音場制御パネル。

請求項9

請求項1〜請求項8のいずれかに記載の音場制御パネルを、建築物の壁面に密着又は10mm〜100mmの空隙を有して配置して使用することを特徴とする音場制御パネルの使用方法

請求項10

請求項1〜請求項8のいずれかに記載の音場制御パネルを、建築物の天井面に密着又は50mm〜500mmの空隙を有して配置して使用することを特徴とする音場制御パネルの使用方法。

請求項11

請求項1〜請求項8のいずれかに記載の音場制御パネルを、車両の内装表面又は内装裏面に配置して使用することを特徴とする音場制御パネルの使用方法。

請求項12

請求項1〜請求項8のいずれかに記載の音場制御パネルを、建築構造物又は土木建造物の表面に密着又は10mm〜500mmの空隙を有して配置して使用することを特徴とする音場制御パネルの使用方法。

技術分野

0001

本発明は、パネル状で、空間の音場制御を行う音場制御パネル及び音場制御パネルの使用方法に関する。

背景技術

0002

従来より、会議室応接室等で、会話音声反響したり会話が不明瞭になって聞き取りにくい等の音響障害を軽減させるために、吸音効果拡散反射効果を利用する各種の音響パネルが提案されている。吸音効果を使用したものとしては、発泡樹脂等の吸音材を剥き出しにして壁面に設ける方法が、音響スタジオ等で採用されてきた。

0003

また、例えば、特許文献1に示される音響用壁面部材は、前面バフル縦横の寸法が、おのおの基準寸法整数倍である略直方体キャビネット前面の外周部の少なくとも2辺に接する部分に、音を吸収する吸音部を、その吸音率が前記バフルの全投影面平均で10〜40パーセントになるように配置し、吸音部以外の前面バフル部分に、その表面より突起した多面体状反射体を設けている。

0004

さらに、特許文献2に示される吸音パネルは、前面および背面を有し、前面と背面との間に複数本の空洞が配列された吸音パネルであって、前面に複数本の空洞のうちいずれか1本または複数本に連通する1個または複数個の開口部を形成し、背面に複数本の空洞のうち他のいずれか1本または複数本に連通する1個または複数個の開口部を形成し、前面側に開口部を有する空洞と背面側に開口部を有する空洞を形成している。

先行技術

0005

特開平05−148919号公報
特開2009−030430号公報

発明が解決しようとする課題

0006

しかしながら、従来の音響パネルでは、表面に大きな凹凸があったり、部分的に開口があったりして、見た目が均一では無く、部屋の壁面の意匠性を損ねかねない。また、吸音材を剥き出しにして壁面に用いる場合、吸音性能には優れるものの、壁面の見た目が当然に極端に柔らかく見え、通常の住空間を構成する壁面としては、違和感があって意匠性に劣ることになる。

0007

本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、所定の開口率の開口を有するにもかかわらず表面が意匠的に均一に見え、かつまた硬い風合いを持つ平面材料のように見え、意匠性に優れつつ、音場制御を容易に行うことが可能な音場制御パネル及び音場制御パネルの使用方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0008

請求項1記載の音場制御パネルは、所定の開口率を有する基板と、基板の正面に設けられ、所定の粒径粒体又は及び粉体と、粒体及び粉体を基板に固着させるバインダとを所定の割合で混合した塗材からなる表面層と、基板の背面に配設された吸音材とを備えることを特徴とする。

0009

請求項2記載の音場制御パネルは、表面層が、音響的な拡散反射面を構成することを特徴とする。

0010

請求項3記載の音場制御パネルは、塗材が塗布された状態の基板の開口率が、20%〜25%であることを特徴とする。

0011

請求項4記載の音場制御パネルは、塗材の粒体の粒径が1mm〜4mmであり、塗材の粉体の粒径が1mm未満であることを特徴とする。

0012

請求項5記載の音場制御パネルは、塗材の粒体又は及び粉体との合計の重量が、塗材の全重量の50%〜80%であることを特徴とする。

0013

請求項6記載の音場制御パネルは、塗材の粒体及び粉体が、又は陶磁器粉砕したものであることを特徴とする。

0014

請求項7記載の音場制御パネルは、バインダが、水系合成樹脂エマルションであることを特徴とする。

0015

請求項8記載の音場制御パネルは、吸音材が、グラスウール又はロックウールであることを特徴とする。

0016

請求項9記載の音場制御パネルの使用方法は、請求項1〜請求項8のいずれかに記載の音場制御パネルを、建築物の壁面に密着又は10mm〜100mmの空隙を有して配置して使用することを特徴とする。

0017

請求項10記載の音場制御パネルの使用方法は、請求項1〜請求項8のいずれかに記載の音場制御パネルを、建築物の天井面に密着又は50mm〜500mmの空隙を有して配置して使用することを特徴とする。

0018

請求項11記載の音場制御パネルの使用方法は、請求項1〜請求項8のいずれかに記載の音場制御パネルを、車両の内装表面又は内装裏面に配置して使用することを特徴とする。

0019

請求項12記載の音場制御パネルの使用方法は、請求項1〜請求項8のいずれかに記載の音場制御パネルを、建築構造物又は土木建造物の表面に密着又は10mm〜500mmの空隙を有して配置して使用することを特徴とする。

発明の効果

0020

請求項1の発明によれば、所定の開口率を有する基板と、基板の正面に設けられ、所定の粒径の粒体又は及び粉体と、粒体及び粉体を基板に固着させるバインダとを所定の割合で混合した塗材からなる表面層と、基板の背面に配設された吸音材とを備えることから、所定の開口率の開口を有するにもかかわらず表面が意匠的に均一に見え、かつまた硬い風合いを持つ平面材料のように見え、意匠性に優れつつ、音場制御を容易に行うことが可能である。

0021

請求項2の発明によれば、表面層が、音響的な拡散反射面を構成することから、吸音及び反射による音場制御を容易に行うことができる。

0022

請求項3の発明によれば、塗材が塗布された状態の基板の開口率が、20%〜25%であることから、全音響透過性を有し、吸音と同時に拡散反射とを組み合わせて吸音及び反射による音場制御が可能となる。

0023

請求項4及び請求項5の発明によれば、塗材の粒体の粒径が1mm〜4mmであり、塗材の粉体の粒径が1mm未満であり、または、塗材の粒体又は及び粉体との合計の重量が、塗材の全重量の50%〜80%であることから、反射による音場制御を容易に行うことができる。

0024

請求項6の発明によれば、塗材の粒体及び粉体が、瓦又は陶磁器を粉砕したものであることから、材料としての調達が容易で、また物質的に安定であると共に、音響的な拡散反射に好ましい硬度を有している。

0025

請求項7の発明によれば、バインダが、水系合成樹脂エマルションであることから、壁紙に近い風合いを作り出すことができる。

0026

請求項8の発明によれば、吸音材が、グラスウール又はロックウールであることから、吸音性能に優れている。

0027

請求項9〜請求項12の発明によれば、請求項1〜請求項8のいずれかに記載の音場制御パネルを、建築物の壁面や建築物の天井面や車両の内装表面又は内装裏面や建築構造物又は土木建造物の表面に使用することで、効果的な吸音と吸音されなかった音の表面凹凸による散乱反射連携し、残響低減と音場拡散が同時に奏功することになり、会話が聞き取りにくかったり、音の響きが悪かったり、異音が残る等の空間の音響障害を軽減することができる。

図面の簡単な説明

0028

本発明に係る音場制御パネルの一例を示す外観説明図である。
同音場制御パネルの構造を示す説明図である。
同音場制御パネルの構造を示す端面説明図である。
同音場制御パネルの表面の様子を示す説明図である。
同音場制御パネルの使用方法の一例を示す説明図である。
同音場制御パネルの使用方法の他の例を示す説明図である。
同音場制御パネルの使用方法のさらに他の例を示す説明図である。
同音場制御パネルの第一の実施例を示す説明図である。
同音場制御パネルの第一の実施例における測定方法を示す説明図である。
同音場制御パネルの第一の実施例における残響時間測定結果を示すグラフである。
同音場制御パネルの第一の実施例における平均吸音率の測定結果を示すグラフである。

0029

以下、本発明の形態について図面を参照しながら具体的に説明する。図1は、本発明に係る音場制御パネルの一例を示す外観説明図である。図2は、同音場制御パネルの構造を示す説明図である。図3は、同音場制御パネルの構造を示す端面説明図である。図4は、同音場制御パネルの表面の様子を示す説明図である。図5は、同音場制御パネルの使用方法の一例を示す説明図である。図6は、同音場制御パネルの使用方法の他の例を示す説明図である。図7は、同音場制御パネルの使用方法のさらに他の例を示す説明図である。

0030

図に示す音場制御パネル1は、パネル状で、空間の音場制御を行うもので、後述するように、会議室等の壁面に配置して用いるものである。音場制御パネル1は、基板10、塗材20及び吸音材30で構成されている。

0031

基板10は、所定の開口率を有する板材で、背面に薄肉状の吸音材30を配置可能な構造になっている。具体的には、例えば図2に示すように、基板10は、断面視略コ字状で、端部を内側に折り曲げることで、吸音材30を保持するような構造が考えられる。図5に示すように、壁面Wに音場制御パネル1を配置する場合には、基板10の背面から吸音材30が脱落しないような構造にする必要があるが、脱落しなければ、どのような構造であってもよい。さらに、図6に示すように、天井面Cに音場制御パネル1を配置する場合には、単に皿状にするだけでも、基板10の背面から吸音材30が脱落することはなく、簡易な構造であってもよい。

0032

後述する塗材20が塗布された状態の基板10の開口率は、20%〜25%が好ましく、この開口率であれば、音響を全透過させつつ、基板10の背面の吸音材30が表面から目立って見えるようにはならない。この塗材20が塗布された状態の開口率20%〜25%の基板10としては、具体的には、パンチングメタルが好ましい。パンチングメタルの場合、開口率を定め安いと共に、塗材20を保持する強度及び壁面W等に設置した場合に変形しないような強度が十分にあるうえ、加工も容易で、形状を保持しやすい。尚、基板10の材質は特に限定しないが、塗材20を保持する強度及び壁面W等に設置した場合に変形しないような強度が必要である。基板10は、例えば、パンチングメタルやエキスパンドメタルのような鋼板の他、木板樹脂板等が考えられる。

0033

塗材20は、所定の粒径の粒体又は及び粉体と、粒体及び粉体を基板に固着させるバインダとを所定の割合で混合したもので、基板10に塗布する前は所定の粘性を有し、乾燥すると固化して、基板10の表面に表面層を形成する。

0034

塗材20は、所定の粒径の粒体、所定の粒径の粉体及びバインダを所定の割合で混合したものである。但し、必ずしも粒体と粉体の両方が混合されている必要はなく、いずれかのみであっても構わない。粒体の粒径は1mm〜4mmであり、粉体の粒径は1mm未満である。また、粒体及び粉体と、バインダとを混合する割合は、粒体又は及び粉体との合計の重量が、塗材20の全重量の50%〜80%になるような割合である。このような塗材20を基板10に塗布した場合の塗材20(表面層)の厚みは、1mm〜5mm程度である。

0035

粒体及び粉体は、天然石人工石火山灰コンクリート等を粉砕したもので、音を反射する固さを持っていれば、その材質によって限定されるものではない。但し、特に、瓦や陶磁器を粉砕したものは、化学変化が起きにくく物質的に安定しているので好ましい。さらに、瓦や陶磁器も、リサイクルの観点から、廃瓦や、便器洗面台等の製造過程規格外になって廃棄された陶磁器屑を用いるのが好ましい。

0036

バインダは、水系合成樹脂エマルションで、特に、アクリルスチレン共重合体水性エマルションであることが好ましく、例えば、アクリル・スチレン共重合体、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソプチレート、フタル酸ジノルマルブチルエチレングリコール及び水等から構成されている。

0037

吸音材30は、吸音可能で、薄肉状に可能なものであればよい。吸音材30としては、例えば、ウレタン樹脂等の連続気泡多孔質材やグラスウールやロックウール等である。この中でも、グラスウールやロックウールは、吸音性に優れており、好ましい。

0038

このように構成された音場制御パネル1を、建築物の壁面Wに配置して使用する場合(図5参照)は、壁面Wに音場制御パネル1を係止したり吊ったりして配置するようにする。この場合、設置する音場制御パネル1の大きさや枚数は、配置する部屋等の広さや用途によって定めるようにする。尚、壁面Wとしては、部屋に限らず、廊下階段通路といった場所でもよく、特に限定されるものではない。

0039

また、音場制御パネル1を、建築物の天井面Cに配置して使用する場合(図6参照)は、天井面Cに音場制御パネル1を係止したり吊ったりして配置するようにする。この天井面Cに音場制御パネル1を吊る場合、図7に示すように、天井面Cから吊り具4を垂らし、その垂らされた吊り具4に音場制御パネル1を固定するようにしてもよい。すなわち、図6に示すように、天井面Cと音場制御パネル1との間に、空隙を持たせるようにしてもよい。壁面Wと音場制御パネル1との間にも、空隙を持たせるようにしてもよい。この壁面Wや天井面Cと音場制御パネル1との間の空隙の幅としては、音場制御上、50mm〜500mmが、好ましい。但し、音場制御の効果だけでなく、壁面Wや天井面C等の設置する場所の意匠性を考慮し、空隙の幅を定めることも必要である。このように、音場制御パネル1の背後に空気層を設けることにより、音が表裏両面から入射することになり、空隙がない場合に比べ、実質数10%大きな吸音力を得ることができる。

0040

尚、壁面Wと同様に、設置する音場制御パネル1の大きさや枚数は、配置する部屋等の広さや用途によって定めるようにする。また、天井面Cとしては、部屋に限らず、廊下や階段や通路といった場所でもよく、特に限定されるものではない。

0041

さらに、音場制御パネル1を、交通輸送機器の内装表面又は内装裏面に配置して使用することもできる。ここで交通輸送機器とは、自動車に限らず、電車航空機船舶等の人が乗って移動する機器であればよい。

0042

以下、音場制御パネル1を会議室Rに設置して、会議室Rの空間の音場制御に係る試験を行った結果を示す。図8は、同音場制御パネルの第一の実施例を示す説明図である。図9は、同音場制御パネルの第一の実施例における測定方法を示す説明図である。図10は、同音場制御パネルの第一の実施例における残響時間の測定結果を示すグラフである。図11は、同音場制御パネルの第一の実施例における平均吸音率の測定結果を示すグラフである。

0043

試験は、図8に示す面積Sf=15.46平方メートルの会議室Rの壁面Wに密着するように、6枚の音場制御パネル1を吊り下げて行った。会議室Rの体積は39.88立方メートルで、内表面積は58.80平方メートルで、理論限界周波数は216Hzで、窓54及びドア56を構造上有し、事務机50及びテーブル52が配置されていた。

0044

音場制御パネル1は、全体の大きさが、縦900mm、横600mm、厚さ25mmである。音場制御パネル1の基板10は、2.5φで間隔が5.0mmの孔を有するパンチングメタルである。そして、基板10の表面層を形成する塗材20は、粒体及び粉体が廃瓦の粉砕物で、粒体と粉体とバインダとが重量比でほぼ同じ割合で混合されたものである。

0045

吸音材30には、密度が32kg/立方メートルで厚みが約20mmのグラスウールを使用した。

0046

実験では、音場制御パネル1を配置しない場合(空室)と、音場制御パネル1を配置した場合(パネル設置6)と、それぞれで残響時間と平均吸音率を測定した。測定系は、図9に示すように、測定器40としては、アコー製のデジタル音響測定器(自乗積分プロセッサ)であるAS−2を使用し、スピーカー44には、ソニー製のSS−S50を使用し、マイク42には、無指向性マイクロホンのアコー製の7052を使用した。

0047

まず、音場制御パネル1を配置しない場合(空室)では、500Hzの残響時間(T60)、平均吸音率(α)は、図10及び図11に示すのように、それぞれT60=0.70秒、α=0.16であった。これは、会議環境推奨範囲α=0.22〜0.28を大きく外れており、特段吸音処理を施さない平均的な会議室環境で、このままでは残響過多で、話しにくく、また会話が聞き取りにくい状況である。

0048

これに対し、音場制御パネル1を配置した場合(パネル設置6)では、500Hzの残響時間、平均吸音率はそれぞれT60=0.52秒、α=0.21となり、大きく変化し、音声の主要帯域(500Hz〜5kHz)では、ほぼ推奨範囲に収まった。聴感的にも、会議室R内の話し易さや聞き取り易さは大きく向上してた。

0049

残響時間から逆算した6枚の音場制御パネル1を分散配置した実効的な吸音率(α1)は、500Hz以上でほぼ1.00以上(α1≧1.00)を示している。これは音場制御パネル1を複数枚配置した面積効果によるもので、2kHzでは1.50と面積の5割増し吸音を示し、音場制御パネル1と分散配置の有効性示唆している。

0050

以上のように、本実施の形態の音場制御パネル1によれば、所定の開口率を有する基板10と、基板10の正面に設けられ、所定の粒径の粒体又は及び粉体と、粒体及び粉体を基板に固着させるバインダとを所定の割合で混合した塗材20からなる表面層と、基板10の背面に配設された吸音材30とを備えることから、所定の開口率の開口を有するにもかかわらず表面が意匠的に均一に見え、かつまた硬い風合いを持つ平面材料のように見え、意匠性に優れつつ、音場制御を容易に行うことが可能である。

0051

また、塗材20からなる表面層が、音響的な拡散反射面を構成することから、吸音及び反射による音場制御を容易に行うことができる。

0052

さらに、塗材20が塗布された状態の基板10の開口率を20%〜25%にすることで、全音響透過性を有し、吸音と同時に拡散反射とを組み合わせて吸音及び反射による音場制御が可能となる。

0053

さらに、塗材20の粒体の粒径を1mm〜4mm、塗材20の粉体の粒径を1mm未満にし、または、塗材20の粒体又は及び粉体との合計の重量を、塗材20の全重量の50%〜80%にすることで、反射による音場制御を容易に行うことができる。

0054

さらに、塗材20の粒体及び粉体に、瓦又は陶磁器を粉砕したものを用いることにより、材料としての調達が容易で、また物質的に安定であると共に、音響的な拡散反射に好ましい硬度を有することになる。

0055

さらに、バインダを、水系合成樹脂エマルションとすることで、壁紙に近い風合いを作り出すことができる。

0056

さらに、吸音材を、グラスウール又はロックウールにすることで、吸音性能に優れることになる。

実施例

0057

また、音場制御パネル1を、建築物の壁面Wや建築物の天井面Cや車両の内装表面又は内装裏面や建築構造物又は土木建造物の表面に使用することで、効果的な吸音と吸音されなかった音の表面凹凸による散乱反射が連携し、残響低減と音場拡散が同時に奏功することになり、会話が聞き取りにくかったり、音の響きが悪かったり、異音が残る等の空間の音響障害を軽減することができる。さらに、壁面Wや天井面C等と音場制御パネル1との間に10mm〜500mmの空隙を設けることで、音場制御パネル1の近傍の壁面Wや天井面C等で反射した音響を吸音することができる。

0058

以上のように、本発明によれば、所定の開口率の開口を有するにもかかわらず表面が意匠的に均一に見え、かつまた硬い風合いを持つ平面材料のように見え、意匠性に優れつつ、音場制御を容易に行うことが可能な音場制御パネル及び音場制御パネルの使用方法を提供することができる。

0059

1・・・・・音場制御パネル
4・・・・・吊り具
10・・・・基板
10a・・・開口
20・・・・塗材
30・・・・吸音材
40・・・・測定器
42・・・・マイク
44・・・・スピーカー
50・・・・事務机
52・・・・テーブル
54・・・・窓
56・・・・ドア

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