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技術 電力網における電力潮流を最適化する方法

出願人 三菱電機株式会社
発明者 アーヴィンド・ユー・ラグナータン
出願日 2014年1月7日 (6年5ヶ月経過) 出願番号 2014-000953
公開日 2014年9月8日 (5年9ヶ月経過) 公開番号 2014-166134
状態 特許登録済
技術分野 交流の給配電
主要キーワード 電圧変数 電気網 適性条件 ステップ長 部分網 初期位相角 送電能力 乗算パラメータ
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (6)

課題

電力網における電力潮流を最適化する方法を提供する。

解決手段

最初に最適化問題を1組の別個パラメーター化された最適化問題に分解することによって、電力網における電力潮流が最適化される。別個の最適化問題は互いに独立しており、分解は対応する乗数を有する、双対化され結合された制約に基づく。各最適化問題を独立して解いて、対応する解と、パラメーターの変化に対する各解の感度とを得る。対応する解及び感度を用いてパラメーターを更新し、収束するまで反復する。

概要

背景

電力網は、送電線路に接続されたバスを含む。これらのバスは、局所的に発電機及び負荷に接続されている。最適電力潮流(OPF:optimal power flow)解析が、多くの場合、網の動作を監視及び制御するのに用いられる。電力潮流は、電圧の大きさ及び位相角に部分的に依存する。バス上の電力潮流及び電圧レベルは、大きさ、位相送電される電力発電機容量熱損失等の制約を条件として目的関数を最小化することによって最適化される。

ほとんどの従来のOPF最適化は、
(i)集中型の方式で問題を解き、
(ii)バスにわたって最適化を分散させるのに網のトポロジーを利用しない。

最適化問題を分散させるいくつかの従来の方法は、
(i)反復部分構造化とも呼ばれるシュール補元法(Schur complement method)を用いて、最適化問題における単一のステップの計算を分散させる。
(ii)最適化問題が双対分解によって分散されるとき、最適化問題を解くのに従来の劣勾配法が用いられる。劣勾配法は略線形に(sub−linearly)解に収束する。

したがって、計算を適切に分散させることによって、効率的でかつ好都合な方法で電力網における電力潮流を最適化する必要性が依然として存在する。

特許文献1は、最適な電力潮流と、この最適な電力潮流に基づく電力系統利用可能な送電能力とを求める当該電力系統を動作させるシステム及び方法を記載している。このシステムは、発電機位相角が事前に設定された値を超えないという制約条件を有する、時間関数によって規定された発電機位相角を含めて、発電機の機械的出力及び電気的出力を求めることによって発電機の初期位相角及び最大電力値に関連付けられたデータを導出する。

概要

電力網における電力潮流を最適化する方法を提供する。最初に最適化問題を1組の別個パラメーター化された最適化問題に分解することによって、電力網における電力潮流が最適化される。別個の最適化問題は互いに独立しており、分解は対応する乗数を有する、双対化され結合された制約に基づく。各最適化問題を独立して解いて、対応する解と、パラメーターの変化に対する各解の感度とを得る。対応する解及び感度を用いてパラメーターを更新し、収束するまで反復する。

目的

米国特許第6625520号明細書






電力網における電力潮流を最適化する方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

最適化問題解くことによって電力網における電力潮流を最適化する方法であって、前記最適化問題を1組の別個パラメーター化された最適化問題に分解するステップであって、前記組における前記別個のパラメーター化された最適化問題は互いに独立しており、前記分解は対応する乗数を有する制約に基づき、該乗数は前記別個のパラメーター化された最適化問題のパラメーターであり、前記制約は双対化され結合された制約である、ステップと、前記各別個のパラメーター化された最適化問題を独立して解いて、対応する解と、前記パラメーターの変化に対する前記各解の感度とを得る、解くステップと、前記対応する解及び前記感度を用いて前記パラメーターを更新するとともに、収束するまで前記分解するステップと、前記解くステップと、該更新するステップとを繰り返す、更新するとともに繰り返すステップと、を含み、前記ステップはプロセッサにおいて実行される、最適化問題を解くことによって電力網における電力潮流を最適化する方法。

請求項2

請求項1に記載の方法であって、前記制約の変数は連続して制御可能である、請求項1に記載の方法。

請求項3

請求項1に記載の方法であって、ノード及びエッジグラフによって前記電力網を表すステップであって、前記ノードはバスに接続された発電機及び負荷を表し、前記ノード間の前記エッジ(i,j)は送電線路を表す、請求項1に記載の方法。

請求項4

請求項3に記載の方法であって、該方法への入力は、前記グラフと、前記送電線路のアドミタンスであって、式中、gは前記送電線路のコンダクタンスを表し、bは前記送電線路のサセプタンスを表し、である、前記送電線路のアドミタンスと、前記発電機によって生成することができる有効電力及び前記発電機によって生成することができる無効電力に対する制約と、前記送電線路上を送電される皮相電力及び有効電力に対する制約と、前記バスにおける電圧の大きさに対する制限と、前記送電線路上での熱損失に対する制約と、を含み、該方法の出力は、前記バスにおける複素数値電圧Vi並びに前記発電機の有効電力レベル及び無効電力レベルを含む、請求項3に記載の方法。

請求項5

請求項4に記載の方法であって、前記最適化は、有効電力発電変数と、無効電力発電変数と、前記バスにおける複素数値電圧V=(V1,...,V|N|)とに依存する決定関数f(PG,QG,V)を用いる、請求項4に記載の方法。

請求項6

請求項5に記載の方法であって、前記決定関数fは二次であり、厳密に増加するもの、すなわち、であり、式中、cは、c2i,c1i≧0∀i∈Nである定数を示す、請求項5に記載の方法。

請求項7

請求項1に記載の方法であって、前記網の実現可能な動作の制限と、決定変数に対する等式制約と、不等式制約と、界とが用いられる、請求項1に記載の方法。

請求項8

請求項1に記載の方法であって、不等式制約が、平滑化パラメーターを用いて平滑化された等式制約として表され、該平滑化パラメーターは前記更新するステップを繰り返すステップの間、ゼロに低減される、請求項1に記載の方法。

請求項9

請求項1に記載の方法であって、前記パラメーターの前記更新は線分探索手順を用いて実行される、請求項1に記載の方法。

請求項10

請求項1に記載の方法であって、前記パラメーターの前記更新は信頼領域を用いて実行される、請求項1に記載の方法。

請求項11

請求項1に記載の方法であって、前記更新するステップは、前記感度を用いた更新と、前記感度を用いない更新とを交互に行う、請求項1に記載の方法。

請求項12

請求項1に記載の方法であって、前記感度は前記乗数の変化に対する前記解における変動を評価する、請求項1に記載の方法。

技術分野

0001

本発明は、包括的には、電力網に関し、より詳細には、この網における電力潮流を最適化することに関する。

背景技術

0002

電力網は、送電線路に接続されたバスを含む。これらのバスは、局所的に発電機及び負荷に接続されている。最適電力潮流(OPF:optimal power flow)解析が、多くの場合、網の動作を監視及び制御するのに用いられる。電力潮流は、電圧の大きさ及び位相角に部分的に依存する。バス上の電力潮流及び電圧レベルは、大きさ、位相送電される電力発電機容量熱損失等の制約を条件として目的関数を最小化することによって最適化される。

0003

ほとんどの従来のOPF最適化は、
(i)集中型の方式で問題を解き、
(ii)バスにわたって最適化を分散させるのに網のトポロジーを利用しない。

0004

最適化問題を分散させるいくつかの従来の方法は、
(i)反復部分構造化とも呼ばれるシュール補元法(Schur complement method)を用いて、最適化問題における単一のステップの計算を分散させる。
(ii)最適化問題が双対分解によって分散されるとき、最適化問題を解くのに従来の劣勾配法が用いられる。劣勾配法は略線形に(sub−linearly)解に収束する。

0005

したがって、計算を適切に分散させることによって、効率的でかつ好都合な方法で電力網における電力潮流を最適化する必要性が依然として存在する。

0006

特許文献1は、最適な電力潮流と、この最適な電力潮流に基づく電力系統利用可能な送電能力とを求める当該電力系統を動作させるシステム及び方法を記載している。このシステムは、発電機位相角が事前に設定された値を超えないという制約条件を有する、時間関数によって規定された発電機位相角を含めて、発電機の機械的出力及び電気的出力を求めることによって発電機の初期位相角及び最大電力値に関連付けられたデータを導出する。

先行技術

0007

米国特許第6625520号明細書

発明が解決しようとする課題

0008

電力網における電力潮流を最適化する方法を提供することが求められている。

0009

本発明の実施の形態は、分解及び調整手順を用いて電力網における電力潮流を最適化する方法を提供する。分解手順は、最適化問題を、互いに独立した1組のより小さな別個パラメーター化された最適化問題に分散させる。調整手順は、個々の問題に関連付けられたパラメーターを変更して、問題全体の解が得られることを確実にする。

課題を解決するための手段

0010

方法は、結合された制約を双対化して、1組のより小さな分離した最適化問題を得ることに基づいている。本方法の1つの実施の形態では、調整手順において半平滑方程式の理論が用いられている。半平滑方程式理論によって、解の近傍において超線形収束を理論的保証することができることが確実になる。さらに、この理論によって、メリット関数を用いて、解の近くにない初期パラメーターを用いた解への大域的収束を確実にすることが可能になる。

0011

1つの実施の形態では、平滑化に基づく方法の理論を用いて、分解された問題を解く。平滑化パラメーターの単調減少を用いて、解の近傍において超線形収束を理論的に保証することができることを確実にする。さらに、この理論によって、メリット関数を用いて、初期パラメーターが最適値から遠く離れている場合であっても解への大域的収束を確実にすることが可能になる。

発明の効果

0012

これにより、電力網における電力潮流を最適化する方法を提供することができる。

図面の簡単な説明

0013

本発明の実施形態によって用いることができる電力網及びこの電力網を表すグラフの概略図である。
従来の電力最適化方法フローチャートである。
本発明の実施形態による電力最適化方法のフローチャートである。
本発明のいくつかの実施形態による電力最適化方法の擬似コードである。
本発明のいくつかの実施形態による電力最適化方法の擬似コードである。

実施例

0014

電力網トポロジー及びグラフ図
図1は、本発明の実施形態を用いることができる電力網トポロジーを示している。この網は、変換器によって接続されたAC成分及びDC成分を含むことができる。唯一要件は、網の動作を制御する変数及び制約が連続的に制御可能であるということである。

0015

この網は、負荷(L)12及び発電機(G)14に局所的に接続されたバス10を含む。これらのバスは、ブランチ(B)としても知られている送電線路20によって相互接続されている。これらの送電線路のうちの幾つかは、変圧器(T)22に接続することができる。

0016

発電機は、有効電力(例えばメガワット(MW:Mega Watts)で測定される)及び無効電力メガボルトアンペアリアクティブ(MVar:Mega Volt Ampere Reactive)で測定される)を供給する。

0017

最適化のためのパラメーターには、ブランチインピーダンス及びバス固定並列アドミタンスに基づくアドミタンス行列と、潮流容量定格(flow capacity ratings)、すなわち、熱定格(thermal ratings)によって制約される最大総電力潮流とが含まれるが、これらに限定されるものではない。

0018

この網のトポロジーは、エッジ(送電線路)31によって接続されたノード(発電機及び接続された負荷)30からなるグラフGによって表すことができる。

0019

入力
最適化方法への入力は、以下のものを含む。
1.N個のノードの集合がE個のエッジ(i,j)の集合によって接続されたグラフG(N,E)。
2.線路のアドミタンスyij=gij+jbij∀(i,j)∈E、式中、gは、線路のコンダクタンスを表し、bは、線路のサセプタンス(アドミタンスの虚部)を表し、



である。
3.発電機が生成することができる有効電力



と、発電機が生成することができる無効電力



とに対する制約。
4.線路上を送電される皮相電力及び有効電力に対する制約




5.バスにおける電圧の大きさに対する制限




6.線路上での熱損失に対する制約



0020

出力
方法の出力は、バスにおける複素数値電圧Vi∀i∈Nと、発電機の有効電力レベル及び無効電力レベル



とを含む。

0021

最適化は、有効電力発電変数(generation variables)



と、無効電力発電変数



と、バスにおける複素数値電圧V=(V1,...,V|N|)とに依存する決定関数f(PG,QG,V)を用いる。

0022

最適電力潮流
決定関数fの形式は、二次であり、厳密に増加するもの、すなわち、



であり、式中、cは、c2i,c1i≧0∀i∈Nである定数を示す。

0023

網の実現可能な動作の制限をモデル化するのに、決定変数に対する等式制約と、不等式制約と、界とが用いられる。等式制約



によって、電気網の動作をモデル化することができる。式中、Neは、等式制約の数を示す。

0024

発電機によって発電される電力に対する制約、バスにおける電圧の大きさ、線路上を送電される電力及び実現可能な動作を確保する熱損失に対する制限が、不等式制約



としてモデル化される。式中、Niは、不等式制約の数を示す。

0025

バスにおける電圧及び発電機によって生成される電力を求めるように、以下の最適化問題が大域的最適性に向けて解かれる。



式中、hnは、等式制約を表し、gnは、不等式制約を表す。

0026

最適電力潮流制約
好ましい実施形態では、等式制約



は、以下のように表される。



式中、Sij=Pij+jQijは、バスiからバスjに送電される複素数値電力を示し、Sji=Pji+jQjiは、バスjからバスiに送電される複素数値電力を示し、(Vi)*は、複素数値変数の複素共役を示し、



は、発電機によって生成される複素数値電力を示し、



は、複素数値電力需要量を示す。線路上の電力潮流を表すこれらの変数は、便宜上用いられるものである。

0027

好ましい実施形態では、不等式制約



は、以下のように表される。

0028

従来の双対分解に基づく最適化
図2は、以下の式(2)によって定義されるような最適化問題201を解く従来の方法を示している。

0029

最適化問題は、等式制約A1x1+A2x2=bを除いて、x1、x2を分離するように分解することができることに注目されたい。これらの結合制約は、以下の式(3)のように、目的関数における制約を、乗数ξを用いて双対化する(210)ことによって取り除くことができる。

0030

式(3)における最適化問題を分解して(220)、変数x1221及びx2222を1組の別個のパラメーター化された最適化問題及び対応する制約に分離することができ、次にその組の最適化問題x1、x2を独立して解くことができる。本明細書において用いられる例では、組は2つの別個の問題x1及びx2を含む。しかしながら、各問題は必要に応じて、より細かい粒度に更に分解することができることが理解される。

0031

231及び



232によって、分解された問題のそれぞれに対する最適解を表す。乗数ξの正しい選択が完全に知られていることはほとんどない。結果として、本方法は、収束テスト240を用いて収束250まで反復し(270)、収束していない場合、制約



が概ね満たされるまで、



のみを用いて乗数ξを更新する(260)。

0032

線分探索手順を用いて更新を実行し、極小値を得ることができる。線分探索によって、目的関数がそれに沿って低減する降下方向、及びステップサイズを得る。降下方向は、勾配降下法、ニュートン法、及び準ニュートン法等の様々な方法によって計算することができる。

0033

代替的に、信頼領域を用いて(二次)モデル関数の領域のサブセットを最適化する。信頼領域内で目的関数の適切なモデルが見つかった場合、領域は拡張され、そうでない場合、領域は縮小される。

0034

高速双対分解に基づく最適化
図3は、双対分解に基づく方法の収束を加速する一実施形態を示している。初期ステップは、1組の別個の最適化問題を得る従来の方法について上記で説明したとおりである。

0035

主要な差異は以下のとおりである。最適化のそれぞれを解くとき、本発明による方法は上記と同様に最適解



231、232を得るが、ξの選択に対する解の感度



331、332も得る。

0036

感度は、乗算パラメーターξの変化に対する解



の変動を評価(measure)する。

0037

更新360が



を用いるという点で、更新も異なる。

0038

感度は、以下の線形相補性問題の解によって得ることができる。x1についての部分問題において、感度は以下のように得られる。



式中、λ及びνはそれぞれ、不等式制約及び界に対応する乗数であり、上付き文字Tは転置演算子であり、L1(x1,λ1,ν1;ξ)は以下のように定義されるラグランジュ関数である。

0039

x2の感度は、類似した方式で得ることができる。連立方程式(4)は、解が



を満たすとき(これは強相補性とも呼ばれる)、一次方程式の解にまで縮約することができる。

0040

乗数ξに対する感度を用いて、双対化された制約の線形化を用いて、探索方向dξを求めることができる。

0041

これは、双対化制約のニュートン方向に類似の方向を取ることに相当し、これがまさに収束が加速される理由である。ニュートンステップは、解の近傍にあるとき、局所的に超線形に収束することが知られている。従来の双対分解法はこの急速な局所収束特性を有していない。

0042

さらに、この手法はメリット関数



を定義して、式(2)の最適化問題201を解くことに向けた方法の進行を評価することを可能にする。式中、



ユークリッドベクトルノルムを表す。

0043

メリット関数は、十分な減少を要求することを通じて次の乗数の選択に影響を与える。ここで、ステップ長α∈(0,1]は



を満たすように選択され、式中、β>0は通例、小さな定数であり、φ’(ξ;dξ)は方向dξに沿った点ξにおけるメリット関数の方向微分である。この方向微分は、以下の極限によって数学的に定義される。

0044

最適電力潮流に向けた高速双対分解に基づく最適化
網内のエッジをNg個のより小さなエッジ組(E1,E2,...,ENg)に分割することを考える。ここで、組は別個であり、それらの和集合は全てのエッジの組Eである。エッジ組Ek内のバスの組はNkによって表される。このより小さな網の組G(Nk,Ek)を利用すると、最適電力潮流問題は以下に示すように等価に定式化することができる。さらに、Kiによって、ノードiが属する網の組を表す。

0045

部分網の目的関数は以下のように示すことができる。



式中、



は、ノード組Nk内のノードiにおける実電力(real power)、無効電力及び電圧である。定数は以下のように選択される。



式中、niはノードiが現れる部分網kの数を示す。

0046

制約は、電気網の動作を以下の等式制約によってモデル化する。



式中、Nekは部分網k内の等式制約数を表す。

0047

発電機によって生成される電力に対する制限、バスにおける電圧の大きさに対する制限、線路上を送電される電力及び実現可能な動作を確保する熱損失に対する制約を不等式制約



としてモデル化する。式中、Nikは部分網k内の不等式制約の数を示す。

0048

また、電力発電及びバスにおける電圧の大きさに対する制約も課せられる。

0049

バスにおける電圧及び発電機によって生成される電力を求めるように、以下の最適化問題が大域的最適性に対して解かれる。



式中、制約の最後の組は、異なる部分網kによって共有されるノードの発電機電力及び電圧を同等とみなす。上記の定式は最適電力潮流定式と全く同一である。

0050

説明を容易にするように、以下において表記xk=(PG,k,QG,k,Vk)が用いられ、或るi∈Nkについて



が用いられる。この表記を用いて、式(2)の問題は以下のように再定式化することができる。

0051

上記の問題の方程式は、最適化における等式制約の組を取り除き、それを以下のように目的関数と置き換えることによって、より小さな最適化問題に分解される。



式中、



は複数の部分網にわたって共有されるノードの電力発電変数及び電圧変数コピーを同等とみなす等式制約の乗数である。この手順は結合制約の双対化と呼ばれる。これは、部分網によって切り離された最適化問題を与える。

0052

部分網ごとの最適化は



であり、ここで、k=min(Ki)の場合の目的関数は



であり、l≠min(Ki)の場合は



である。

0053

分解ステップは、乗数ξの所与の選択について、部分網k=1,...,Ngの最適化問題のそれぞれを解く。



によって、部分網kに対応する問題に対する最適解を表す。さらに、



によって、乗数の所与の選択についての部分網kに対する最適解の感度を表す。感度は以下のように得ることができる。部分網kの一次最適性条件



であり、ここで、ラグランジュ関数は以下のように定義される。



式中、表記



は等式制約



の乗数を表し、



は不等式制約



の乗数を表す。

0054

部分網kに対応する問題に対する最適解への解



は、上記で列挙した一次最適性条件を必ず満たすことになる。乗数ξに対する最適解の感度は、変数xk及び乗数(λh,k,λg,k)に関して一次条件を微分することによって得られる以下の線形相補性問題を解くことによって得ることができる。

0055

感度計算を用いて、以下の式を解くことによって乗数の探索方向dξを計算する。

0056

この探索方向を用いて、以下で説明するように新たな1組の乗数ξ+=ξ+αdξが選択される。式中、0<α≦1である。メリット関数と呼ばれる関数φ(ξ)を以下のように定義する。

0057

メリット関数は、様々な部分網を結合する双対化された制約の残差のユークリッドノルムである。これは、式(1)における元の問題が解かれた度合いを評価する。φ(ξ)≒0のとき、本方法は式(1)の解としての



で終了する。

0058

乗数に関するステップは、メリット関数が以下の条件に規定されているように減少するよう選択される。



式中、φ’(ξ;dξ)は、dξに沿った点ξにおけるメリット関数の方向微分であり、以下の極限によって数学的に定義される。

0059

新たな乗数ξ+を用いて、式(3)における分解された最適化、感度計算(4)、及び乗数ステップ計算(5)は、メリット関数φ(ξ)がゼロに近づくまで繰り返される。

0060

方法ステップの説明が図4に提供される。

0061

最適な電力潮流の平滑化を用いた高速双対分解
高速分解手法は、双対化された制約の乗数ξに関する感度の計算に基づく。しかしながら、感度はいくつかの条件の下では存在しない場合がある。例えば、最適化問題(3)において



が成り立たないときである。そのような場合、方向微分のみを得ることができる。

0062

この状況を修正するように、以下のように部分網kのそれぞれについて解かれる問題の変更を考える。定常条件(9)を以下のように変更することを考える。



式中、関数ψ(a,b;τ)は、以下の特性を満たす相補性制約の平滑化関数である。
(i)ψ(a,b;0)=0⇔a≧0⊥b≧0
(ii)ψ(a,b;τ)は全てのτ>0について連続して微分可能である。

0063

第1の特性が、τ→0であるときに連続平滑化問題(sequence smoothed problem)を解くことによって式(9)に対する解を復元することができることを確実にする一方、第2の特性は、全てのτ>0について、最適化問題が平滑であり連続して微分可能であることを確実にする。そのような関数にはいくつかの選択肢が存在する。
1.



2.



3.ψ(a,b;τ)=ab−τ,a,b≧0

0064

第3の選択肢において、a及びbの非負性が明示的に強制されなくてはならない。これはまさに内点法が行うことである。

0065

この変更を用いて、元の問題(1)に対する解が得られる方法を、最初に固定のτ>0について或る特定の許容範囲まで式(14)における問題を解き、次にτ→0を減少させて極値における式(1)に対する解を得ることに言い換えることができる。

0066

式(14)に対する解を



によって表す。平滑化の場合、乗数ξに対する解の感度は、以下の一次方程式の解として計算することができる。

0067

これらは、式(10)におけるような線形相補性方程式とは対照的に一次方程式であることに注目されたい。

0068

感度計算を用いて、以下の式を解くことによって乗数の探索方向dξを計算する。

0069

この探索方向を用いて、以下で説明するように新たな1組の乗数ξ+=ξ+αdξが選択される。式中、0<α≦1である。メリット関数と呼ばれる関数φ(ξ)を以下のように定義する。

0070

メリット関数は、異なる部分網を結合する双対化された制約の残差のユークリッドノルムである。これは、元の問題(1)が解かれている度合いを評価する。φ(ξ;τ)≒τであるとき、特定の平滑化パラメーター値についての反復が終了することができ、パラメーターを減少させる。φ(ξ;τ)≒0であるとき、方法は式(1)の解として



を有して終了する。

0071

乗数のステップは、メリット関数が以下の条件に表されるように減少するように選択される。



ここで、∇ξφ(ξ;τ)は所与の点ξにおけるメリット関数の勾配である。式(13)におけるような方向微分の代わりに全微分(full derivative)を定義することができる。平滑化パラメーターが超線形に減少するように選択される場合、式(1)に対する解の近傍における高速な局所的収束を得ることができる。

0072

図4及び図5は上記の実施形態の擬似コードを示している。本方法のステップは、当該技術分野において既知メモリ及び入出力インターフェースに接続された1つ又は複数のプロセッサにおいて実行することができる。

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