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技術 非対象光学活性ビスインドール化合物及びその塩の少なくともいずれかを用いてWntシグナル伝達を阻害する方法及びそれを有効成分として含むWntシグナル伝達阻害剤

出願人 国立大学法人千葉大学
発明者 荒井孝義荒井緑石橋正己山本悠史神谷謙太朗阿波田篤子
出願日 2013年2月21日 (7年10ヶ月経過) 出願番号 2013-032667
公開日 2014年9月8日 (6年3ヶ月経過) 公開番号 2014-162731
状態 特許登録済
技術分野 他の有機化合物及び無機化合物含有医薬 化合物または医薬の治療活性
主要キーワード 光学活性ビス ニトロアルケン 対象光 用配合剤 シグナル阻害剤 種合成 糖たんぱく質 脳溢血
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2014年9月8日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (5)

課題

新規なWnt/β−cateninシグナル伝達阻害剤創出する。

解決手段

下記式(1)で示される光学活性非対象ビスイドールを有効成分として含むWntシグナル伝達阻害剤。 ここでR1およびR2は、おのおの独立して、H、Me、Et、Bn、Ts、Ms、Ac、Bz、MOM、MEM、SEM、Allocを用いることができる。また、XおよびYは、おのおの独立して、H、Me、Et、Bn、ハロゲンアルコキシアミノアシル基ニトロ基を用いることができる。XおよびYは、インドールもしくはオキシインドール骨格ベンゼン環上であれば、いずれ位置に複数結合していてもかまわない。

概要

背景

Wntシグナルとは、分子量約4万の分泌性糖たんぱく質であるWntたんぱくにより活性化される、細胞の増殖、分化を制御するシグナル伝達経路である。通常、β−cateninは Axin,APC,GSK−3β等と複合体を形成し、GSK−3βによるリン酸化を受けユビキチンプロテアソーム系で分解される。一方、Wntたんぱくが受容体に結合すると、細胞内たんぱく質DvlによりGSK−3βが抑制される。それによりβ−cateninのリン酸化が阻害され、β−cateninは細胞質内蓄積する。このβ−cateninが核内へ移行し、転写因子であるTCF/LEFと結合し、下流の標的遺伝子であるこれらの遺伝子の転写亢進されることになる。

Wntシグナルは細胞の増殖、分化を制御するだけでなく、がんをはじめ、糖尿病アルツハイマー病などの種々の疾患との関わりが示唆されている。従って、Wnt/β−cateninシグナルを阻害する化合物は、これら疾患の治療薬の開発につながる。

現在、Wnt/β−cateninシグナルの伝達を阻害する化合物として、下記非特許文献1乃至5に示すものが今まで報告されている。

概要

新規なWnt/β−cateninシグナル伝達阻害剤創出する。 下記式(1)で示される光学活性非対象ビスイドールを有効成分として含むWntシグナル伝達阻害剤。 ここでR1およびR2は、おのおの独立して、H、Me、Et、Bn、Ts、Ms、Ac、Bz、MOM、MEM、SEM、Allocを用いることができる。また、XおよびYは、おのおの独立して、H、Me、Et、Bn、ハロゲンアルコキシアミノアシル基ニトロ基を用いることができる。XおよびYは、インドールもしくはオキシインドール骨格ベンゼン環上であれば、いずれ位置に複数結合していてもかまわない。なし

目的

本発明は、上記課題を鑑み、新規なWnt/β−cateninシグナル伝達
阻害剤及び伝達を阻害する方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

下記式(1)で示される光学活性非対象ビスイドール化合物及びその塩の少なくともいずれかを用いてWntシグナル伝達阻害する方法。

請求項2

下記式(1)で示される光学活性非対象ビスインドール化合物及びその塩の少なくともいずれかを有効成分として含むWntシグナル伝達阻害剤。(ここでR1およびR2は、おのおの独立して、H、Me、Et、Bn、Ts、Ms、Ac、Bz、MOM、MEM、SEM、又はAllocである。また、XおよびYは、おのおの独立して、H、Me、Et、Bn、ハロゲンアルコキシアミノアシル基、又はニトロ基である。XおよびYは、インドールもしくはオキシインドール骨格ベンゼン環上であれば、いずれ位置に複数結合していてもかまわない。)

技術分野

0001

本発明は、非対象光活性ビスイドール化合物及びその塩の少なくともいずれかを用いてWntシグナルの伝達を制御する方法及びその伝達阻害剤に関する。

背景技術

0002

Wntシグナルとは、分子量約4万の分泌性糖たんぱく質であるWntたんぱくにより活性化される、細胞の増殖、分化を制御するシグナル伝達経路である。通常、β−cateninは Axin,APC,GSK−3β等と複合体を形成し、GSK−3βによるリン酸化を受けユビキチンプロテアソーム系で分解される。一方、Wntたんぱくが受容体に結合すると、細胞内たんぱく質DvlによりGSK−3βが抑制される。それによりβ−cateninのリン酸化が阻害され、β−cateninは細胞質内蓄積する。このβ−cateninが核内へ移行し、転写因子であるTCF/LEFと結合し、下流の標的遺伝子であるこれらの遺伝子の転写亢進されることになる。

0003

Wntシグナルは細胞の増殖、分化を制御するだけでなく、がんをはじめ、糖尿病アルツハイマー病などの種々の疾患との関わりが示唆されている。従って、Wnt/β−cateninシグナルを阻害する化合物は、これら疾患の治療薬の開発につながる。

0004

現在、Wnt/β−cateninシグナルの伝達を阻害する化合物として、下記非特許文献1乃至5に示すものが今まで報告されている。

先行技術

0005

Emami,K.H.et al.Proc.Natl.Acad.Sci.2004,101,16707−16713.
Park,C.H.et al.Biochem.Biophys.Res.Commun.2005,328,227−234.
Park,S.et al.Mol.Pharmacol.2006,70,960−966.
Chen,B.et al.Nature Chem.Biol.2009,5,100−107.
Thorne,A.C.et al.Nature Chem.Biol.2010,6,829−836.

発明が解決しようとする課題

0006

しかしながら、Wnt/β−cateninシグナルの伝達を阻害する化合物の報告数は比較的少ない。毒性が低く、阻害活性の高い分子の開発が望まれている。

0007

そこで、本発明は、上記課題を鑑み、新規なWnt/β−cateninシグナル伝達
阻害剤及び伝達を阻害する方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0008

上記目的を達成する本発明の一観点に係るWntシグナルの伝達を阻害する方法は、下記式(1)で示される光学活性非対象ビスインドール化合物及びその塩の少なくともいずれかを用いることを特徴とする。

0009

また、本発明の他の一観点に係るWntシグナル阻害剤は、下記式(1)で示される光学活性非対象ビスインドール化合物及びその塩の少なくともいずれかを有効成分として含むことを特徴とする。

0010

なお、上記式において、R1およびR2は、おのおの独立して、H、Me、Et、Bn、Ts、Ms、Ac、Bz、MOM、MEM、SEM、又はAllocである。また、XおよびYは、おのおの独立して、H、Me、Et、Bn、ハロゲンアルコキシアミノアシル基、又はニトロ基である。XおよびYは、インドールもしくはオキシインドール骨格ベンゼン環上であれば、いずれ位置に複数結合していてもかまわない。

発明の効果

0011

以上、本発明により、光学活性な非対象ビスインドール化合物及びその塩の少なくともいずれかを用いた、新規なWnt/β−cateninシグナル阻害剤を提供することができる。

図面の簡単な説明

0012

実施例におけるルシフェラーゼ発現イメージを示す図である。
実施例におけるTCF/β-cateninの転写阻害活性評価の結果を示す図である。
実施例におけるTCF/β-cateninの転写阻害活性評価の結果を示す図である。
実施例におけるルシフェラーゼの非発現に関するイメージを示す図である。
実施例におけるTOP/FOP assayの結果を示す図である。

発明を実施するための最良の形態

0013

以下、本発明の実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。ただし、本発明は多くの異なる形態による実施が可能であり、以下に示す実施形態、実施の例示にのみ限定されるわけではない。

0014

本実施形態に係る光学活性非対象ビスインドール化合物は、下記式(1)で示され、下記化合物を用いることで、Wntシグナルの伝達を阻害する方法を実現できる。また、下記化合物は、Wntシグナル阻害剤となる。

0015

なお上記式中、R1およびR2は、おのおの独立して、H、Me、Et、Bn、Ts、Ms、Ac、Bz、MOM、MEM、SEM、Allocを用いることができる。また、XおよびYは、おのおの独立して、H、Me、Et、Bn、ハロゲン、アルコキシ、アミノ、アシル基、ニトロ基を用いることができる。XおよびYは、インドールもしくはオキシインドール骨格のベンゼン環上であれば、いずれ位置に複数結合していてもかまわない。

0016

Wntシグナルは細胞の増殖、分化を制御するだけでなく、がんをはじめ、糖尿病、アルツハイマー病などの種々の疾患との関わりが示唆されており、本化合物はこれらの有用な薬剤となりうる。

0017

薬剤として用いる場合、上記化合物のほか、薬学的に許容される通常の担体結合剤賦形剤希釈剤(例えば蒸留水)、pH緩衝材(例えばリン酸緩衝生理食塩水)、崩壊剤可溶化剤溶解補助剤等張剤等の各種調剤用配合剤成分を含有することができる。

0018

また本実施形態に係るWntシグナル阻害剤は、その使用形態に応じて経口的に又は非経口的に投与することができるが、長期にわたるリハビリ等を考慮すると経口的であることが好ましく、脳溢血脳梗塞等の発病段階では非経口的であることが好ましい。経口的な投与としては通常用いられる投与形態、例えば粉末顆粒錠剤カプセル剤液剤、懸濁液、油剤乳化剤等の投与形態を採用することができる。非経口的な投与としては、通常用いられる投与形態、例えば上記の液剤、懸濁液等にしたものを点滴や注射により投与する形態、直接損傷部位に投与する形態等を採用することができる。

0019

本実施形態において、光学活性非対象ビスインドール化合物は薬学的に許容される塩となっていてもよい。ここで「薬学的に許容される塩」とは、上記化合物の有効性を有したものであり、生物学的に有害でない塩を意味し、限定されるわけではないが、上記化合物と酸又は塩基との結合により生ずる塩を意味する。

0020

また、本実施形態に係る光学活性ビスインドール化合物は、合成できる限りにおいて限定されるわけではないが、“Arai,T.;Y.Yamamoto;Awata,A.;Kamiya,K.;Ishibashi,M.;Arai,M.A.Angew.Chem. Int.Ed.2013,52,accepted.[DOI: 10.1002/anie.201208918]”を参照し、イサチン由来ニトロアルケン1とインドール2を反応させることで合成できる。

0021

なお、上記式(1)の合成に用いた触媒を形成する下記式(2)で示される配位子は、合成できる限りにおいて限定されるわけではないが、例えば特許第5131818号明細書、又は“Yokoyama,N.;Arai,T.Chem.Commun.2009,3285-3287.”を参照することによって合成できる。

0022

以上、本実施形態により、光学活性な非対象ビスインドール化合物を用いた、新規なWnt/β−cateninシグナル阻害剤を提供することができる。

0023

上記本実施形態に係る光学活性非対象インドール誘導体として、以下に示す化合物(3a−3r)を18種合成した。

0024

光学活性ビスインドール化合物(3a-3r)のWntシグナリング阻害活性を、TCFの結合領域を有するLuciferaseレポータープラスミドが導入された細胞株を用いて評価した。β−catenin/TCF複合体がTCF結合部位に結合すると、転写が活性化されルシフェラーゼが発現する。そこにルシフェラーゼの基質であるルシフェリンを加え、ルミノメーターで発光量を測定することで、転写阻害活性を評価できる。この場合のイメージを図1に示すとともに、この結果を図2、3に示しておく。なお図2、3において、クエルセチン(Que.)(27.7μM)をpositive standardとして用い、control(DMSO)のルシフェラーゼ活性を100%とした。

0025

この結果、光学活性ビスインドール化合物(3a−3r)の多くから、ルシフェラーゼを転写する活性を低下させる化合物が見出された。

0026

特に、化合物3dおよび化合物3qは、細胞毒性が低く阻害活性の高い化合物であり、化合物3dのIC50は11.2μM、3qのIC50は11.0μMであった。

0027

また、化合物3dおよび化合物3qを用いる阻害活性評価において、TCFの結合領域に変異を導入すると、阻害活性が失われたため、これらの化合物は、Wntシグナリング選択的な阻害剤であるといえる。この場合のイメージを図4に示しておくとともに、この結果を図5に示しておく。

0028

以上の通り、本実施例により、Wntシグナリグ阻害剤として新規な光学活性ビスインドール化合物を創出することができた。

0029

Wntシグナルは細胞の増殖、分化を制御するだけでなく、がんをはじめ、糖尿病、アルツハイマー病などの種々の疾患との関わりが示唆されており、Wntシグナルを制御する低分子化合物はこれらの治療薬となる可能性がある。

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