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技術 金属箔シートの製造方法

出願人 大日本印刷株式会社
発明者 池永知加雄
出願日 2014年4月7日 (5年5ヶ月経過) 出願番号 2014-078357
公開日 2014年9月4日 (5年0ヶ月経過) 公開番号 2014-159640
状態 特許登録済
技術分野 エッチングと化学研磨(つや出し) 電池用電極の担体または集電体
主要キーワード 弱粘着性接着剤 エッチング加工速度 金属箔シート アルミニウム箔シート エッチング処理面 アルカリ溶剤 連続模様 エッチング液温度
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (5)

課題

二次電池用集電体に好ましく用いられるような、長手方向に継ぎ目なく連続絵柄を有する金属箔シートを提供する。

解決手段

定形状の貫通孔一定間隔規則的に配列され、継ぎ目のない連続するエッチング絵柄と、長手方向に帯状に連続する未加工部分と、を有し、未加工部分に、位置決め用穴搬送用穴、検知マークのいずれかが設けられ、二次電池用集電体として用いられるロール状の金属箔シートによって上記課題を解決する。

概要

背景

ポリマーバッテリーは、薄型化や軽量化が可能なため、携帯用電子機器発達に伴う電源等を対象に広く研究され、一部使用されつつある。現在実用化が進展しつつあるポリマーバッテリーは、正極活物質として作用するリチウム塩アルミニウム集電体上に担持させてなる正極板と、負極活物質として作用する炭素銅集電体上に担持させてなる負極板との間に、電解質材料(例えばゲル状の電解質ポリマー固体電解質)を挟み込むように構成されている。

使用される電解質材料のうち、ゲル状の電解質ポリマーには、上述の正極板または負極板(以下、これらを「電極板」という。)上に塗工しやすいように、溶剤を含有させたものがある。このように、溶剤を含有する電解質材料においては、その電解質材料を電極板の間に挟み込むように構成した後に、含有する溶剤を揮発させる必要がある。そのため、従来は、電極板を構成する集電体には、溶剤が揮発しやすいように、比較的小さい貫通孔規則正しく配列形成した絵柄パターン)が設けられている。

こうした集電体は、金属箔シートラス加工することによって製造されている。ラス加工は、金属箔シートに一定方向の切り込みを多数設け、その切り込み方向とは直角方向に引っ張ることによって、切り込み部分をラス状にし、その後プレス加工する加工方法である。この方法で製造された集電体用の金属箔シートは、貫通孔を配列させた絵柄を簡単な方法で連続して設けることができると共に、安価で供給されている。

概要

二次電池用の集電体に好ましく用いられるような、長手方向に継ぎ目なく連続絵柄を有する金属箔シートを提供する。所定形状の貫通孔が一定間隔で規則的に配列され、継ぎ目のない連続するエッチング絵柄と、長手方向に帯状に連続する未加工部分と、を有し、未加工部分に、位置決め用穴搬送用穴、検知マークのいずれかが設けられ、二次電池用集電体として用いられるロール状の金属箔シートによって上記課題を解決する。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

継ぎ目のない連続するエッチング絵柄を有する金属箔シートの製造方法であって、金属箔シート原反表面に、輪転印刷によってレジストインキパターン印刷する工程と、前記パターン印刷された金属箔シート原反の表面をエッチング加工する工程と、前記レジストインキにスプレーを吹き付けて前記レジストインキを除去する工程と、を有することを特徴とする金属箔シートの製造方法。

請求項2

前記エッチング加工が、スプレーによる片面エッチング加工であることを特徴とする請求項1に記載の金属箔シートの製造方法。

請求項3

継ぎ目のない連続するエッチング絵柄を有する金属箔シートの製造方法であって、金属箔シート原反表面に、輪転印刷によってレジストインキをパターン印刷する工程と、前記パターン印刷された金属箔シート原反の表面をエッチング加工する工程と、前記レジストインキを除去する工程と、を有し、前記レジストパターンをパターン印刷する工程の前に、前記金属箔シート原反の前記パターン印刷がされる面を前処理する工程をさらに有することを特徴とする金属箔シートの製造方法。

請求項4

前記前処理する工程が、前記金属箔シート原反の前記パターン印刷がされる面上に多孔性酸化被膜を生成させる工程であることを特徴とする請求項3に記載の金属箔シートの製造方法。

請求項5

前記金属箔シート原反が、アルミニウム箔であることを特徴とする請求項3又は4に記載の金属箔シートの製造方法。

請求項6

前記レジストインキを除去する工程の後に、エッチング加工された金属箔シートを巻き取る工程を有することを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の金属箔シートの製造方法。

技術分野

0001

本発明は、二次電池用集電体に主に使用される金属箔シートの製造方法に関する。

背景技術

0002

ポリマーバッテリーは、薄型化や軽量化が可能なため、携帯用電子機器発達に伴う電源等を対象に広く研究され、一部使用されつつある。現在実用化が進展しつつあるポリマーバッテリーは、正極活物質として作用するリチウム塩アルミニウム集電体上に担持させてなる正極板と、負極活物質として作用する炭素銅集電体上に担持させてなる負極板との間に、電解質材料(例えばゲル状の電解質ポリマー固体電解質)を挟み込むように構成されている。

0003

使用される電解質材料のうち、ゲル状の電解質ポリマーには、上述の正極板または負極板(以下、これらを「電極板」という。)上に塗工しやすいように、溶剤を含有させたものがある。このように、溶剤を含有する電解質材料においては、その電解質材料を電極板の間に挟み込むように構成した後に、含有する溶剤を揮発させる必要がある。そのため、従来は、電極板を構成する集電体には、溶剤が揮発しやすいように、比較的小さい貫通孔規則正しく配列形成した絵柄パターン)が設けられている。

0004

こうした集電体は、金属箔シートをラス加工することによって製造されている。ラス加工は、金属箔シートに一定方向の切り込みを多数設け、その切り込み方向とは直角方向に引っ張ることによって、切り込み部分をラス状にし、その後プレス加工する加工方法である。この方法で製造された集電体用の金属箔シートは、貫通孔を配列させた絵柄を簡単な方法で連続して設けることができると共に、安価で供給されている。

発明が解決しようとする課題

0005

しかしながら、ラス加工された金属箔シートは、貫通孔を配列させた絵柄が一定せず、寸法精度に劣るといった問題がある。こうした金属箔シートを、電極板を構成する集電体に用いると、電極板と電解質材料との間の充電または放電が各部で均一に行われないので、高い電池性能を有するポリマーバッテリーを得ることができないという問題を起こす。

0006

一方、ポリマーバッテリーの製造工程においては、金属箔シートを集電体に切断加工等する工程の効率化を図って、ポリマーバッテリーの生産性をより一層向上させることが要求されている。そうした要求の一つに、金属箔シートの繰り出しや位置決めを行いやすくするために、また、各工程での処理をリール・ツー・リールのフープ搬送で行うために、その長手方向に、帯状に連続した未加工部分を有する金属箔シートの供給が要請されている。しかし、上述のラス加工によって金属箔シートに未加工部分を設けることは、その製法上困難であり、上記要請を達成できない。すなわち、ラス加工は、金属箔シートに一律に切れ目を入れて引っ張る方法であるので、切れ目を入れない未加工部分を設けること自体困難であると共に、未加工部分を含めた寸法精度を高めることができないという問題がある。

0007

従って、金属箔シートには、(a)貫通孔の連続した配列絵柄が精度よく加工されていること、(b)高性能低価格という市場における最も重要な要請に基づいて、金属箔シートを安価で供給すること、さらに、(c)金属箔シートの加工工程の効率化を図って、金属箔シートの長手方向に帯状に連続した未加工部分を有する状態で供給すること、が要求される。

0008

こうした要求に対しては、フォトリソグラフィーを利用した方法を適用することが考えられる。この方法は、工程順に、被加工材料上への感光性レジスト塗布工程、所定パターンを有するフォトマスクによる密着露光工程、現像工程、エッチング加工工程、レジスト剥離工程、からなる方法である。この方法で金属箔シートを製造したとすれば、金属箔シートに精度よく加工された貫通孔の配列絵柄と連続した未加工部分とを形成することは可能であるが、大きさに制限のあるフォトマスクを間欠的に移動させてエッチングパターン露光するので、継ぎ目を生じて絵柄が不連続になりやすく、生産性を著しく低下させるという問題を起こすことが考えられる。

0009

また、機械的なパンチング加工を適用することによって、金属箔シートに貫通孔の配列絵柄を設ける方法も考えられるが、得られる金属箔シートは、加工歪みバリを有するおそれがあると共に、生産性の点でも難点があり、割高なものとなるという問題を起こすことが考えられる。

0010

本発明は、上記現状を考慮して成し遂げられたものであり、その目的は、主にポリマーバッテリー等の二次電池用集電体に好ましく用いられるような、長手方向に継ぎ目なく連続絵柄を有する金属箔シートの製造方法にある。

課題を解決するための手段

0011

上記課題を解決するための本発明は、継ぎ目のない連続するエッチング絵柄を有する金属箔シートの製造方法であって、金属箔シート原反表面に、輪転印刷によってレジストインキパターン印刷する工程と、前記パターン印刷された金属箔シート原反の表面をエッチング加工する工程と、前記レジストインキにスプレーを吹き付けて前記レジストインキを除去する工程とを有することを特徴とする。
また、前記エッチング加工が、スプレーによる片面エッチング加工であってもよい。
また、上記課題を解決するための本発明は、継ぎ目のない連続するエッチング絵柄を有する金属箔シートの製造方法であって、金属箔シート原反表面に、輪転印刷によってレジストインキをパターン印刷する工程と、前記パターン印刷された金属箔シート原反の表面をエッチング加工する工程と、前記レジストインキを除去する工程と、を有し、前記レジストパターンをパターン印刷する工程の前に、前記金属箔シート原反の前記パターン印刷がされる面を前処理する工程をさらに有することを特徴とする。また、前記前処理する工程が、前記金属箔シート原反の前記パターン印刷がされる面上に多孔性酸化被膜を生成させる工程であってもよい。
また、前記金属箔シート原反が、アルミニウム箔であってもよい。
また、前記レジストインキを除去する工程の後に、エッチング加工された金属箔シートを巻き取る工程を有していてもよい。

0012

また、一実施形態の金属箔シートは、所定形状の貫通孔が一定間隔で規則的に配列され、継ぎ目のない連続するエッチング絵柄と、長手方向に帯状に連続する未加工部分と、を有し、前記未加工部分に、位置決め用穴搬送用穴、検知マークのいずれかが設けられ、二次電池用集電体として用いられることを特徴とする。また、上記課題を解決するための本発明の金属箔シートは、所定形状の貫通孔が一定間隔で規則的に配列され、継ぎ目のない連続するエッチング絵柄と、長手方向に帯状に連続する未加工部分と、を有し、前記エッチング絵柄が片面エッチングによって形成された絵柄であり、二次電池用集電体として用いられることを特徴とする。

0013

また、一実施形態の金属箔シートは、所定形状の貫通孔が一定間隔で規則的に配列され、継ぎ目のない連続するエッチング絵柄と、長手方向に帯状に連続する未加工部分と、を有し、前記貫通孔の表面側の開口部分の面積が、該貫通孔の裏面側の開口部分の面積よりも大きく、二次電池用集電体として用いられることを特徴とする。

0014

こうした金属箔シートは、二次電池用集電体に好ましく用いられる。金属箔シートは、必要に応じて所定寸法に切断等されて二次電池用集電体に加工され、二次電池の一部を構成する。本発明の金属箔シートが適用された二次電池用集電体は、二次電池の製造工程において、特に溶剤を含有する電解質材料、例えば溶剤を含有するゲル状の電解質ポリマー、に含まれる溶剤を揮発するのに効果的に作用する。

0015

また、金属箔シートの一実施形態の製造方法は、継ぎ目のない連続するエッチング絵柄を有する金属箔シートの製造方法であって、金属箔シート原反表面に、輪転印刷によってレジストインキをパターン印刷する工程と、前記パターン印刷された金属箔シート原反の表面をエッチング加工する工程と、前記のレジストインキを除去する工程とを有することに特徴を有する。この発明によれば、輪転印刷によってレジストインキがパターン状に印刷または塗布されるので、エッチングされないレジストインキの被覆部分(以下「非エッチング部」という。)を継ぎ目なく設けることができる。その結果、その後にエッチング加工することによって、レジストインキが被覆されていない部分(以下「エッチング部」という。)を連続絵柄とすることができる。そして、最後にレジストインキを除去することによって、継ぎ目のない連続するエッチング絵柄を有する金属箔シートが製造される。また、エッチングによって連続絵柄を形成するので、機械加工されたものに比べて寸法精度に優れると共に、加工歪みやバリがない。その結果、二次電池用集電体に用いた場合に、集電体からなる電極板と電解質材料との間の充電や放電を均一にできる。

0016

この製造方法においては、長手方向に帯状に連続する未加工部分をさらに有する金属箔シートを好ましく製造することができる。この発明によれば、長手方向に帯状に連続した未加工部分を形成したい部分に、輪転印刷によってレジストインキを容易に被覆することができるので、その後のエッチング加工によって、レジストインキの被覆部分を未加工の状態で容易に残すことができる。

0017

また金属箔シートの一実施形態の製造方法においては、前記エッチング加工が、片面エッチング加工であり、前記エッチング加工する工程の前に、前記パターン印刷された面(以下「エッチング処理面」という。)の裏面全体エッチングマスクを設ける工程と、前記エッチング加工する工程の後に、前記エッチングマスクを除去する工程とをさらに有する方法によって、金属箔シートを製造することができる。この発明によれば、片面エッチング加工がなされるので、両面エッチング加工のように、表面と裏面にレジストインキの印刷パターンを精度よく整合させるという困難な工程が不要となる。また、エッチング処理面の裏面全体にエッチングマスクを設けるので、エッチング加工によっても、裏面がエッチング加工されることはなく、精度よくエッチング絵柄を形成できる。さらに、上記したように、二次電池用集電体に使用されるような金属箔シートは比較的薄いので、片面エッチング加工によってもエッチング加工速度を低下させる程の厚さではなく、金属箔シートの生産効率をあまり低下させることがない。

0018

この金属箔シートの製造方法によって得られる金属箔シートを二次電池用の集電体に用いたとき、その金属箔シートのどの部分を用いても連続絵柄が設けられた集電体とすることができる。その結果、二次電池用集電体に加工する製造工程を効率的に行うことができると共に、高性能で安価な二次電池の製造の効率化に寄与することができ、高性能低価格の二次電池を市場に供給するという市場の要請に貢献することができる。

発明の効果

0019

以上説明したように、本発明の金属箔シートによれば、継ぎ目のない連続するエッチング絵柄を有し、その金属箔シートから得られる集電体は、どの部分であっても寸法精度に優れた同じ連続絵柄となることから、電解質材料に含有する溶剤の揮発除去を各部で均一に行うことができると共に、集電体からなる電極板と電解質材料との間の充電や放電を均一にできるので、製造された二次電池の性能の向上と安定化に寄与することができる。また、長手方向に帯状に連続する未加工部分を有するので、二次電池の製造工程に供しやすく、二次電池の効率的な生産に寄与できる。より長い金属箔シートは、さらにその効率を向上させることができ、低価格で競争力のある二次電池の生産に寄与できる。

0020

また、上記で説明した、金属箔シートの製造方法によれば、輪転印刷によってレジストインキがパターン状に印刷または塗布され、非エッチング部を継ぎ目なく設けることができるので、その後にエッチング部をエッチング加工することによって、連続絵柄を有する金属箔シートを極めて容易に且つ速いスピードで製造することができる。また、輪転印刷によって長手方向に帯状にレジストインキを設けることによって、その部分を未加工の状態で残すこともできるので、その後の二次電池の製造工程に供しやすくした金属箔シートを極めて容易に製造することができる。

0021

こうした製造方法によって得られる金属箔シートを二次電池用の集電体に用いたとき、その金属箔シートのどの部分を用いても寸法精度の優れた連続絵柄が設けられているので、二次電池用集電体に加工等する製造工程を効率的に行うことができると共に、高性能で安価な二次電池の製造の効率化に寄与することができ、高性能低価格の二次電池を市場に供給するという市場の要請に貢献することができる。

図面の簡単な説明

0022

本発明の金属箔シートの一例を示す正面図である。
図1に示した金属箔シートのエッチング絵柄と未加工部分の境界領域の拡大図である。
図2に示した金属箔シート1のB−B断面図である。
金属箔シートの製造方法の一例を示す工程図である。

0023

以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態を説明する。

0024

先ず、本発明の金属箔シートについて説明する。図1は、本発明の金属箔シート1の一例を示す正面図である。金属箔シート1は、継ぎ目のない連続するエッチング絵柄2と、長手方向Lに帯状に連続する未加工部分3とを有している。この金属箔シート1は、二次電池の製造工程の一部である切断加工等の工程に供されて、所定の大きさの集電体に加工される。加工された集電体は、活物質であるリチウム塩や炭素等を担持して電極板を構成し、電解質材料等と共に二次電池の主要材料を構成する。以下、本発明の金属箔シートが二次電池用集電体に使用される場合について主に説明するが、二次電池用集電体に用いられることに特に限定されるものではなく、継ぎ目のない連続絵柄が必要とされる他の用途の金属箔シートにも適用することができる。

0025

金属箔シート1は、その長さが長ければ長いほど、二次電池の製造工程に供された際の取り扱いが容易になり、二次電池の製造工程の効率化に貢献することができる。特に、10m以上の長さの金属箔シート1が好ましく用いられる。また、ロール状に巻き上げられた金属箔シート1は、集電体に加工する際に、その加工工程の生産効率を向上させることができる。二次電池の集電体に使用される金属箔シート1は、10μm以上50μm以下の厚さの銅またはアルミニウムであることが好ましい。通常、35μm程度の厚さの銅箔とアルミニウム箔が使用される。なお、金属箔シート1の幅Wは、二次電池の仕様や二次電池の製造工程によって適宜設定される。

0026

図2は、図1に示した金属箔シート1のエッチング絵柄2と未加工部分3の境界領域Aの拡大図である。エッチング絵柄2は、円形の貫通孔4を等間隔に規則的に設けて構成されており、その状態が金属箔シート1の長手方向Lに継ぎ目なく連続して設けられている。そのエッチング絵柄2には、例えば、フォトリソグラフィーを利用してエッチング加工した場合のように、フォトマスクの間欠移動のせいで生じる継ぎ目等が見られず、パンチング加工が適用された場合のように、ダレやバリ、さらには加工歪みも見られない。

0027

このエッチング絵柄2は、図2に示すような円形の貫通孔4以外の形状、例えば楕円形菱形正方形長方形等の連続模様であってもよく、また、貫通孔4ではない凹みを配列した連続模様であってもよく、特に限定されない。ただし、金属箔シート1を二次電池用集電体に用いる場合には、集電体からなる電極板と電解質材料との間の充電や放電が各部で均一に行われるように、エッチング絵柄2は、全域に亘って、所定形状の比較的小さい貫通孔4が一定の間隔で規則的に配列した絵柄であることが好ましい。絵柄、貫通孔等の形状およびその大きさ、その間隔等は、適宜設計することができる。

0028

図3は、図2に示した金属箔シート1のB−B断面図である。本発明の金属箔シート1は、エッチング加工によって絵柄が形成されたものであり、特に、片面エッチング加工で形成されたものであることが好ましい。片面エッチング加工によって形成された金属箔シート1の断面は、貫通孔4の表面側、すなわちエッチング処理面側の開口部分6が、貫通孔4の裏面側、すなわちエッチング加工されない側(以下「非エッチング処理面側」という。)の開口部分7よりもやや大きくなっているという一般的な特徴がある。片面エッチング加工は、両面エッチング加工の場合のように、表面と裏面のエッチングパターンの厳密な位置調整が不要となるので、効率的な生産を達成できる。また、上述のように10μm以上50μm以下の薄い金属箔シート1が好ましく用いられるので、片面エッチング加工であっても、エッチング絵柄2の加工速度を著しく低下させることはない。

0029

未加工部分3は、図1に示すように、長手方向Lに帯状に連続して設けられ、通常は、金属箔シート1の幅W方向の両端側に所定の幅で設けられている。この未加工部分3は、金属箔シート1を所定の大きさの二次電池用集電体に加工する工程に供しやすくするために設けられるので、必ずしも幅方向の両端側である必要はなく、幅方向の片端側だけでもよいし、中央位置にあってもよい。従って、この未加工部分3には、位置決め用穴、搬送用穴、検知マーク等を適宜必要に応じて設けることもできる。未加工部分3の幅や設ける位置等は、その後に供される加工装置等に応じて適宜変更することができ、図1に示す形態に限定されるものではない。

0030

こうした金属箔シート1は、その後の工程で必要とされる大きさに適宜切断等の加工がされ、二次電池用の集電体に使用される。得られる集電体は、特に、溶剤を含有するゲル状の電解質ポリマーを電解質材料とするポリマーバッテリー用として好ましく用いられる。本発明の金属箔シート1には、図2に示すように連続絵柄の貫通孔4がエッチング加工によって継ぎ目なく形成されているので、どの部分を切り出しても寸法精度に優れた同じ連続絵柄となり、溶剤の除去を均一に行うことができると共に、集電体からなる電極板と電解質材料との間の充電や放電を均一にできる。

0031

次に、金属箔シート1の製造方法について説明する。図4は、金属箔シート1の製造方法の一例を示す工程図である。

0032

金属箔シート1の製造方法は、図4に示すように、(イ)金属箔シート原反12上に、輪転印刷によってレジストインキ13をパターン印刷する工程と、(ロ)エッチング処理面の裏面全体にエッチングマスク14を設ける工程と、(ハ)エッチング部15を片面エッチング加工する工程と、(ニ)エッチングマスク14を除去する工程と、(ホ)レジストインキ13を除去する工程とを有している。なお、裏面全体にエッチングマスク14を設ける工程(ロ)とエッチングマスク14を除去する工程(ニ)は、片面エッチング加工の場合に加えられる工程であり、それぞれエッチング加工工程の前後で行われる。この場合、工程(ロ)を工程(イ)の前に行って、裏面全体にエッチングマスク14を設けた後に輪転印刷によってパターン印刷してもよく、また、工程(ニ)を工程(ホ)の後に行って、レジストインキ13を除去した後にエッチングマスク14を除去してもよい。

0033

金属箔シート原反12上に輪転印刷によってレジストインキ13をパターン印刷する工程(イ)は、非エッチング部16をレジストインキ13でマスクするための工程である。

0034

金属箔シート原反12は、上述の金属箔シート1に加工される前のものであり、10μm以上50μm以下の厚さで、ロール状に巻き上げられた長尺の銅箔またはアルミニウム箔が好ましく用いられる。

0035

レジストインキ13は、輪転印刷によってパターン印刷しやすく、その後のエッチング加工工程におけるエッチング液に対して耐性を有するものであることが好ましい。さらに、アルカリ溶剤等によって溶解除去することができる性質のものであることが好ましい。エッチング液として一般的な塩化第二鉄水溶液が用いられる場合には、耐酸性アルカリ溶解型のレジストインキ13、例えばスチレンアクリル系、セラック硝化綿系、アクリル−セルロース系、硝化綿−ポリアミド系等のレジストインキが好ましく用いられる。

0036

輪転印刷は、グラビア版等の印刷版円筒形のロールの外周上に設置し、その印刷版にレジストインキを担持させ、そのロールを原反表面に接触させて回転させることによって、レジストインキ13を金属箔シート原反12上に継ぎ目のない連続模様にパターン印刷することができる。その結果、その後のエッチング加工等によって、上述した金属箔シート1を極めて効率的に製造することができる。輪転印刷は、インキが設けられた円筒形のロールを、被印刷体の表面に押圧回転する原理の印刷であれば特に限定されず、例えば、グラビア印刷凹版印刷)、オフセット印刷平版印刷)、凸版印刷等のいずれの印刷方法も使用できる。特にグラビア印刷が好ましく用いられる。

0037

パターン印刷された面の裏面全体にエッチングマスク14を設ける工程(ロ)は、片面エッチング加工によってエッチング加工する場合に設けられる工程である。従って、エッチングマスク14は、エッチング液に耐性のあるものが設けられる。こうしたエッチングマスク14として、剥離可能にラミネートできる弱粘着性フィルムや、アルカリ溶解型のレジストインキの塗布被膜が、好ましく用いられる。

0038

エッチング部15を片面エッチング加工する工程(ハ)は、エッチング絵柄を効率的に形成するための工程である。ここで用いられるエッチング液は、金属箔シート原反12の材質に応じたものが用いられるが、上述した銅やアルミニウムに対しては、通常、塩化第二鉄水溶液が好ましく用いられる。本発明では、10μm以上50μm以下の比較的薄い金属箔が好ましく使用されるので、片面エッチング加工によっても、そのエッチング加工速度を顕著に低下させることがなく、貫通孔4を形成することができる。エッチング加工されたエッチング部15の断面は、通常、エッチング処理面側の開口部分6が、非エッチング処理面側の開口部分7よりもやや大きくなる(図3を参照。)という一般的な特徴がある。

0039

エッチングマスク14を除去する工程(ニ)では、エッチングマスク14の種類に応じた方法で剥離される。例えば、エッチングマスク14が弱粘着性フィルムの場合は単に剥離すればよいが、アルカリ溶解型の場合はアルカリ溶液で溶解除去される。

0040

レジストインキ13を除去する工程(ホ)では、レジストインキ13の種類に応じた除去手段が適用され、アルカリ溶解型のレジストインキ13の場合には、通常、水酸化ナトリウム水溶液で溶解除去される。従って、上述のエッチングマスク14がアルカリ溶解型の場合には、エッチングマスク14とレジストインキ13を同時に溶解除去することもできる。

0041

こうした製造方法によって、継ぎ目のない連続するエッチング絵柄2と、長手方向Lに帯状に連続する未加工部分3とを有する金属箔シート1を、極めて効率的に製造することができる。製造された金属箔シート1から切断等されて得られる二次電池用の集電体は、その金属箔シート1のどの部分を切断しても連続絵柄が継ぎ目なく設けられているので、二次電池の効率的な生産に寄与でき、高性能で安価な二次電池の市場への供給に貢献することができる。

0042

本発明を実施例によって更に詳しく説明する。

0043

(実施例1)
金属箔シート原反12として、厚さ35μm、幅500mm、長さ500mのロール状に巻き上げられた銅箔を用いた。

0044

その銅箔の片面上に、グラビア印刷によってレジストインキ13を所定のパターンで印刷した。このとき、グラビア印刷用の版は、版円周620mm、版表面粗さ1.5μm(Rz)、版面幅1100mm、版表面硬度1000Hvであり、フォトリソグラフィーによって版深さ25μmに制御された所定の表面形状に加工されたものを使用した。用いたレジストインキ13は、耐酸性でアルカリ溶解型の硝化綿−ポリアミド系のレジストインキを使用した。レジストインキ13の粘度は、22秒(ザーンカップNo.3)に調整した。グラビア印刷においては、セラミック被覆されたセラメッキドクターを使用し、ドクター角20°、ドクター圧1.5kg/cm2 を保つように調整した。グラビア印刷は、60℃の乾燥温度を維持しつつ、40m/minで行った。エッチング絵柄としては、直径1.6mmの貫通孔が2.0mm間隔で配列するようにレジストインキをパターン印刷し、未加工部としては、金属箔シート原反の両端側に幅15mmとなるようにレジストインキをパターン印刷した。

0045

次に、レジストインキ13を印刷した面の裏面に、エッチングマスク14として、ゴム系樹脂製の弱粘着性接着剤を有するポリエチレン(PE)ベースフィルムをラミネートした。エッチング加工は、エッチング液として塩化第二鉄水溶液を用い、スプレーによる片面エッチング加工で行った。この際のエッチング条件としては、エッチング液温度40℃、ボーメ46°be(比重)、スプレー圧2.0kg/cm2 、搬送速度1.5m/minとした。

0046

次いで、水洗工程を経て、弱粘着性フィルムを剥離し、レジストインキ13をアルカリ水溶液で溶解除去した。レジストインキの溶解除去は、温度40℃の5%水酸化ナトリウム水溶液を用い、スプレー圧1.5kg/cm2 の条件で行った。

0047

最後に、水洗工程、乾燥工程、巻き取り工程を経て、継ぎ目のない連続するエッチング絵柄と、長手方向に帯状に連続する未加工部分を有する銅箔シートを製造した。

0048

(実施例2)
金属箔シート原反12として、厚さ35μm、幅500mm、長さ500mのロール状に巻き上げられたアルミニウム箔を用いた。レジストインキ13をパターン印刷する工程およびエッチングマスク14を設ける工程は、実施例1と同じ方法で行った。

0049

エッチング加工前に、常温の1%水酸化ナトリウム水溶液をスプレー圧1.0kg/cm2 の条件で、エッチング処理面に吹き付けて前処理した。この前処理によって、アルミニウム箔上にまばらに生成したアルマイト(多孔性酸化被膜)が均一になり、その後のアルミニウム箔のエッチング加工が均一に行われる。

0050

エッチング加工は、スプレー圧を4.0kg/cm2 、搬送速度を3.0m/minとした以外は、実施例1と同じ条件で行った。

0051

次いで、水洗工程を経て、弱粘着性フィルムを剥離し、レジストインキ13をアルカリ水溶液で溶解除去した。レジストインキ13の溶解除去の条件は、アルミニウムがアルカリ水溶液によって攻撃(通常、アルカリアタックという。)されないように、水酸化ナトリウム水溶液にキレート剤インヒビターとして含有させた以外は、実施例1と同じ条件で行った。

実施例

0052

最後に、水洗工程、乾燥工程、巻き取り工程を経て、継ぎ目のない連続するエッチング絵柄と、長手方向に帯状に連続する未加工部分を有するアルミニウム箔シートを製造した。

0053

1金属箔シート
2エッチング絵柄
3 未加工部分
4貫通孔
5、16 非エッチング部
12金属箔シート原反
13レジストインキ
14エッチングマスク
15 エッチング部

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