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技術 熱電発電モジュール

出願人 富士フイルム株式会社
発明者 林直之
出願日 2013年1月29日 (6年7ヶ月経過) 出願番号 2013-014737
公開日 2014年8月14日 (5年1ヶ月経過) 公開番号 2014-146708
状態 特許登録済
技術分野 熱電素子 特殊な電動機、発電機
主要キーワード 平均ボイド径 吸熱層 生命維持装置 熱電変換層 複合材料基板 医療用ガーゼ ボイド径 熱伝導用
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特許:約8,000万件, クラウドファンディング:約100万年件, 科研費・グラントデータ:約500万件, 発明者・研究者情報:約600万人

この項目の情報は公開日時点(2014年8月14日)のものです。
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図面 (8)

課題

低温度の熱源であり、低温側と高温側との温度差が小さくても、高い発電効率を実現することのできる熱電発電モジュールの提供。

解決手段

基板1の主面方向に複数の熱電変換素子2を電気的に直列接続されかつ放射状に配した熱電変換層3と、熱電変換層の中央に接続し、基板の主面とは反対面に配した放熱層7と、放熱層の外周部に配した断熱層8と、熱電変換層の外周部に接続し、基板1の主面側に配した吸熱層5とを有し、熱電変換素子2はp型半導体21とn型半導体22は交互に放射状に配され、かつp型半導体とn型半導体とが電極11、12によって順に電気的に直列接続され、電極のうち、放射状の中心側に配された第1電極11が放熱層に第1熱伝導部14を介して放熱熱伝導経路を構成し、放射状の外周側に配された第2電極12が吸熱層から第2熱伝導部15を介して熱電変換素子2への吸熱の熱伝導経路を構成している熱電発電モジュール10。

概要

背景

熱エネルギー電気エネルギーを相互に変換することができる熱電変換材料は、熱電発電素子ペルチェ素子のような熱電変換素子に用いられている。熱電変換素子を応用した熱電発電は、熱エネルギーを直接電力に変換することができ、可動部を必要としない等の利点を有し、体温で作動する腕時計やへき地用電源宇宙用電源等に用いられている。

携帯型機器の電源として安定的に使用するためには、充電可能な二次電池が組み込まれている。そして二次電池に充電するためには、AC電源整流し、所定の直流電圧レギュレートする機能を有する充電器が必要であるため、電力消費しかつ充電作業を行う場所にも制約があった。

AC電源が不要で充電可能な二次電池として、熱電充電器一体型二次電池が提案されている。この熱電充電器一体型二次電池は、セラミックス製の基板熱電半導体が埋め込まれ、熱電半導体に電極が固定された熱電素子と、熱電素子の一方の面の側に設けられた第1の熱交換部と、熱電素子の他方の面の側に設けられた第2の熱交換部と、第2の熱交換部に固定された二次電池と、熱電素子の出力を二次電池に供給する手段とを備えている。そして熱電変換素子で発電して得られた電気エネルギーを二次電池に蓄積している(特許文献1参照)。

この熱電充電器一体型二次電池を用いた携帯型機器によれば、充電器を用いた充電作業が不要になると共に、電源が不要であるため充電時における電力消費をなくすことができる。

また、特許文献2には、基板と、基板の一方の面に形成された熱電変換素子とを有する熱電発電装置が開示されている。この熱電発電装置の熱電変換素子は、基板の一方の面側が低温側として使用されるものであり、基板の厚さ方向と同方向に流れる熱流を利用するものである。基板の他方の面上には、熱電変換素子によって生成された電気エネルギーを蓄積する蓄電(充電)回路が形成されている。また基板の他方の面には、熱電変換素子と蓄電回路とを電気的に接続する第一の配線が形成され、基板の他方の面の上方には、平面視において第一の配線を覆って放熱フィンが配置されている。

また、非特許文献1には、膜の面内方向の熱流を利用する熱電変換素子を複数配した構成が開示されている。さらに特許文献3には、P型熱電変換素子N型熱電変換素子が放射状に交互に複数本配置し、P型熱電変換素子とN型熱電変換素子を交互に電気的に直列に接続した熱電変換モジュールが開示されている。

概要

低温度の熱源であり、低温側と高温側との温度差が小さくても、高い発電効率を実現することのできる熱電発電モジュールの提供。基板1の主面方向に複数の熱電変換素子2を電気的に直列接続されかつ放射状に配した熱電変換層3と、熱電変換層の中央に接続し、基板の主面とは反対面に配した放熱層7と、放熱層の外周部に配した断熱層8と、熱電変換層の外周部に接続し、基板1の主面側に配した吸熱層5とを有し、熱電変換素子2はp型半導体21とn型半導体22は交互に放射状に配され、かつp型半導体とn型半導体とが電極11、12によって順に電気的に直列接続され、電極のうち、放射状の中心側に配された第1電極11が放熱層に第1熱伝導部14を介して放熱熱伝導経路を構成し、放射状の外周側に配された第2電極12が吸熱層から第2熱伝導部15を介して熱電変換素子2への吸熱の熱伝導経路を構成している熱電発電モジュール10。

目的

本発明は、人体動物皮膚面のような低温度の熱源であり、低温側と高温側との温度差が小さくても、高い発電効率を実現することのできる熱電発電モジュールを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
2件

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請求項1

基板主面方向に複数の熱電変換素子電気的に直列接続しかつ放射状に配した熱電変換層と、前記熱電変換層の中央に接続し、前記基板の主面とは反対面に配した放熱層と、前記放熱層の外周部に配した断熱層と、前記熱電変換層の外周部に接続し、前記基板の主面側に配した吸熱層とを有し、前記熱電変換素子はp型半導体n型半導体とで構成され、前記p型半導体と前記n型半導体は交互に放射状に配され、かつp型半導体とn型半導体とが電極によって順に電気的に直列接続され、前記電極のうち、放射状の中心側に配された第1電極が前記放熱層に第1熱伝導部を介して放熱熱伝導経路を構成し、放射状の外周側に配された第2電極が前記吸熱層から第2熱伝導部を介して前記熱電変換素子への吸熱の熱伝導経路を構成している熱電発電モジュール

請求項2

前記吸熱層の表面に粘着層を配した請求項1記載の熱電発電モジュール。

請求項3

請求項4

前記粘着層の表面に不織布を有する請求項2または3に記載の熱電発電モジュール。

請求項5

前記断熱層がボイド構造を有する請求項1から4のいずれか1項に記載の熱電発電モジュール。

請求項6

前記熱電変換層の出力部に電気的に接続される2次電池実装した請求項1から5のいずれか1項に記載の熱電発電モジュール。

請求項7

前記2次電池に接続した電子機器を実装した請求項1から6のいずれか1項に記載の熱電発電モジュール。

技術分野

0001

本発明は、熱電発電モジュールに関する。

背景技術

0002

熱エネルギー電気エネルギーを相互に変換することができる熱電変換材料は、熱電発電素子ペルチェ素子のような熱電変換素子に用いられている。熱電変換素子を応用した熱電発電は、熱エネルギーを直接電力に変換することができ、可動部を必要としない等の利点を有し、体温で作動する腕時計やへき地用電源宇宙用電源等に用いられている。

0003

携帯型機器の電源として安定的に使用するためには、充電可能な二次電池が組み込まれている。そして二次電池に充電するためには、AC電源整流し、所定の直流電圧レギュレートする機能を有する充電器が必要であるため、電力消費しかつ充電作業を行う場所にも制約があった。

0004

AC電源が不要で充電可能な二次電池として、熱電充電器一体型二次電池が提案されている。この熱電充電器一体型二次電池は、セラミックス製の基板熱電半導体が埋め込まれ、熱電半導体に電極が固定された熱電素子と、熱電素子の一方の面の側に設けられた第1の熱交換部と、熱電素子の他方の面の側に設けられた第2の熱交換部と、第2の熱交換部に固定された二次電池と、熱電素子の出力を二次電池に供給する手段とを備えている。そして熱電変換素子で発電して得られた電気エネルギーを二次電池に蓄積している(特許文献1参照)。

0005

この熱電充電器一体型二次電池を用いた携帯型機器によれば、充電器を用いた充電作業が不要になると共に、電源が不要であるため充電時における電力消費をなくすことができる。

0006

また、特許文献2には、基板と、基板の一方の面に形成された熱電変換素子とを有する熱電発電装置が開示されている。この熱電発電装置の熱電変換素子は、基板の一方の面側が低温側として使用されるものであり、基板の厚さ方向と同方向に流れる熱流を利用するものである。基板の他方の面上には、熱電変換素子によって生成された電気エネルギーを蓄積する蓄電(充電)回路が形成されている。また基板の他方の面には、熱電変換素子と蓄電回路とを電気的に接続する第一の配線が形成され、基板の他方の面の上方には、平面視において第一の配線を覆って放熱フィンが配置されている。

0007

また、非特許文献1には、膜の面内方向の熱流を利用する熱電変換素子を複数配した構成が開示されている。さらに特許文献3には、P型熱電変換素子N型熱電変換素子が放射状に交互に複数本配置し、P型熱電変換素子とN型熱電変換素子を交互に電気的に直列に接続した熱電変換モジュールが開示されている。

0008

特開平11−284235号公報
特開2012−196081号公報
特開平11−233837号公報

先行技術

0009

武田雅敏著「排熱利用発電を目指したフレキシブル熱電発電素子」化学工業2012年2月号(株式会社化学工業社編) p.58−61

発明が解決しようとする課題

0010

特許文献1に記載の熱電充電器一体型二次電池は、熱電変換素子と二次電池とを、熱を伝導する金属等の配線で接続する必要がある。このため、熱電変換素子の高温側の熱がこの配線を介して二次電池側に伝導する。そして、この伝導熱によって二次電池の温度が上昇するため、熱電発電素子の低温側と高温側との温度差が小さくなって発電効果が弱まる懸念がある。特許文献1では、このような懸念についての考慮はなされていない。

0011

特許文献2においても、熱電発電素子の低温側と高温側との温度差が小さくなって発電効果が弱まる懸念についての考慮はなされていない。

0012

本発明は、人体動物皮膚面のような低温度の熱源であり、低温側と高温側との温度差が小さくても、高い発電効率を実現することのできる熱電発電モジュールを提供する。

課題を解決するための手段

0013

上記の課題は以下の手段により達成された。
(1)基板の主面方向に複数の熱電変換素子を電気的に直列接続しかつ放射状に配した熱電変換層と、熱電変換層の中央に接続し、基板の主面とは反対面に配した放熱層と、放熱層の外周部に配した断熱層と、熱電変換層の外周部に接続し、基板の主面側に配した吸熱層とを有し、熱電変換素子はp型半導体n型半導体とで構成され、p型半導体とn型半導体は交互に放射状に配され、かつp型半導体とn型半導体とが電極によって順に電気的に直列接続され、電極のうち、放射状の中心側に配された第1電極が放熱層に第1熱伝導部を介して放熱熱伝導経路を構成し、放射状の外周側に配された第2電極が吸熱層から第2熱伝導部を介して熱電変換素子への吸熱の熱伝導経路を構成している熱電発電モジュール。
(2)吸熱層の表面に粘着層を配した(1)記載の熱電発電モジュール。
(3)粘着層は、シリコーン樹脂アクリル樹脂ウレタン樹脂スチレン樹脂α−オレフィン樹脂エチレン酢酸ビニルコポリマー樹脂、エポキシ樹脂スチレンブタジエンゴム樹脂である(2)記載の熱電発電モジュール。
(4)粘着層の表面に不織布を有する(2)または(3)に記載の熱電発電モジュール。
(5)断熱層がボイド構造を有する(1)から(4)のいずれか1項に記載の熱電発電モジュール。
(6)熱電変換層の出力部に電気的に接続される2次電池実装した(1)から(5)のいずれか1項に記載の熱電発電モジュール。
(7)2次電池に接続した電子機器を実装した(1)から(6)のいずれか1項に記載の熱電発電モジュール。

発明の効果

0014

本発明の熱電発電モジュールによれば、熱源が人体や動物の皮膚面のような低温度であり、熱電変換素子の高温側と低温側の温度差が小さくても、高い発電効率を得ることが可能になる。

図面の簡単な説明

0015

本発明の一実施形態を説明するための熱電発電モジュールを示した図であり、(a)は熱電発電モジュールの右半分の装置構成を概略的に示した断面図であり、(b)は熱電変換素子の配置例を模式的に示した平面図である。
実施形態の熱電発電モジュールを皮膚面に貼り付けた状態を示した平面図である。
実施形態で説明した熱電発電モジュールの充電の構成の好ましい一例を示したブロック図である。
実施形態で説明した熱電発電モジュールの放電の構成の好ましい一例を示したブロック図である。
薄膜固体2次電池を実装した熱電発電モジュールを搭載した電子機器の好ましい一例を模式的に示した平面図である。
薄膜固体2次電池を実装した熱電発電モジュールを搭載した電子機器の好ましい別の一例を模式的に示した平面図である。
実施形態で説明した熱電発電モジュールの製造工程の一例を示した製造工程図であり、代表して熱電発電モジュールの右半分の装置構成を概略的に示した。したがって、図示はしていない左半分の構成は図示した右半分の構成と対称となっている。

実施例

0016

以下に、本発明の熱電発電モジュールの好ましい一実施形態について、図1および2に基づいて詳細に説明する。なお、本説明は、本実施形態の説明により限定して解釈されるものではない。また、図1(a)に示した装置構成は熱電発電モジュールの右半分であり、左半分は右半分の構成と対称となっている。

0017

図1(a)、(b)に示すように、本実施形態の熱電発電モジュール10は、熱電発電装置20を搭載している。この熱電発電装置20は、基板1の主面方向に複数の熱電変換素子2が電気的に直列接続されかつ放射状に配置された熱電変換層3を有する。基板1表面には熱電変換素子2の放射状の中心側で接続する電極11が形成され、電極11と熱電変換層3は断熱層4に被覆され、断熱層4表面には熱電変換素子2の放射状の外周側で接続する電極12が形成されている。基板1表面とは熱電変換層3が形成されている側の面をいい、断熱層4表面とは基板1側とは反対側の面をいう。

0018

熱電変換素子2は、平面視、線状のp型半導体21と線状のn型半導体22とからなり、p型半導体21とn型半導体22は交互に放射状に配されている。そしてp型半導体21とn型半導体22とが電極11、12によって、右回り方向もしくは左回り方向のいずれかの方向に順に、放射状に配され、かつ電気的に直列接続されている。すなわち、p型半導体21とn型半導体22同士を一組として、放射状の外周側でそのp型半導体21とn型半導体22同士が電極12で電気的に接続されて、一つの熱電変換素子3を構成している。したがって、電極12は間隔をおいて環形に配されている。そして隣接する熱電変換素子3において、一方の熱電変換素子3のp型半導体21と、それに隣接する他方の熱電変換素子3のn型半導体22同士を、放射状の中心側で電極11によって電気的に接続している。したがって、電極11は間隔をおいて環形に配されている。

0019

p型半導体21とn型半導体22は、各半導体の両端の温度差を十分に得るという観点から、例えば長さが10mm以上、好ましくは30mm以上、より好ましくは100mm以上である。また、比抵抗を小さくするという観点から、例えば、幅が、3mm以上、好ましくは5mm以上、より好ましくは10mm以上である。また、より大きな電力を得るという観点から、p型半導体21とn型半導体22の間隔は、1mm以下、好ましくは100μm以下、より好ましくは50μm以下である。さらにp型半導体とn型半導体の各々の厚さが100nm以上、好ましくは1μm以上、より好ましくは10μm以上である。

0020

さらに、断熱層4表面には、接着層13を介して吸熱層5が配されている。吸熱層5は、接着層13と、断熱層4を貫通して設けられた第1熱伝導部14を介して放射状の外周側に配した電極12に接続されている。また吸熱層5表面には粘着層6が配されている。吸熱層5表面とは基板1側とは反対側の面をいう。
基板1を貫通する第2熱伝導部15を介して熱電変換層3の放射状の中心側に接続するように接着層16を介して放熱層7が設けられている。また放熱層7の外周部には接着層16を介して断熱層8が設けられている。
さらに図2に示すように、上記放熱層7の放熱面7aには、放熱性を高めるため、冷却体9を設定してもよい。冷却体9としは、アルミニウム、銅等の熱伝導性に優れた金属で形成した放熱フィン9a、ポリアクリル酸ナトリウムと水やエチレングリコールゲル状に形成した保冷剤9b、または、水、アルコール等の気化熱を利用した冷却剤9cなどを用いることができる。好ましくは、上記放熱フィン9a、上記保冷剤9bを用い、より好ましくはポリアクリル酸ナトリウムとエチレングリコールをゲル状に形成した保冷剤9bを用いる。
なお、接着層13を介さず断熱層4上に吸熱層5が直接設けられていてもよい。また、接着層16を介さず、基板1に放熱層7と断熱層8が直接設けられていてもよい。

0021

上記「放射状」とは、一つの点または領域を中心としてその点または領域の外側に向かって線状の物が四方八方に配された形をいう。なお、360度よりも狭い範囲で中心部から外側に線状の物が配された形も「放射状」に含める。また上記「線状」とは幅を有する細長い形状をいう。

0022

また、図1に示すように、p型半導体21とn型半導体22との直列接続の両端のp型半導体21eとn型半導体22eとには、それぞれ配線(図示せず)が接続されている。この2つの配線は、例えば、基板1を表面から裏面まで貫通して形成された孔部(コンタクトホール)(図示せず)を通して基板1の裏面から接続されている。上記p型半導体21とn型半導体22との直列接続の両端21e、22eが熱電発電モジュール10の熱電変換層3の出力端子になる。

0023

熱電変換素子2は、電極12側を高温側とし、電極11側を低温側として使用されるものであり、電極11と電極12との温度差に応じた電気エネルギーを発生する。

0024

基板1は、樹脂基板セラミックス基板ガラス基板金属基板半導体基板複合材料基板等、種々の基板を用いることができる。例えば絶縁性が高く、かつ軽量という観点から、複合材料基板として、例えばガラスエポキシ基板を用いることが好ましい。

0025

熱電変換素子2を構成する熱電変換材料には、熱電変換材料として通常用いられている無機材料が使用できる。好ましい熱電変換材料としては、Bi(ビスマス)、Sb(アンチモン)、Te(テルル)、Pb(鉛)、Se(セレン)、Zn(亜鉛)、Co(コバルト)、Mn(マンガン)、Si(ケイ素)、Mg(マグネシウム)、Ge(ゲルマニウム)、Fe(鉄)等が挙げられ、これらの材料2種以上からなる混合物を用いることがより好ましく、Bi2Te3、Bi(2−x)SbxTe3(ただし、0<x<2)、CeBi4Te6、PbTe、Zn4Sb3、CoSb3、MnSi、Mg2Si、SiGe、FeSi2を用いることがより好ましい。
より具体的には、p型半導体21としては、Bi(2−x)SbxTe3(ただし、0<x<2)、PbTe、Zn4Sb3、CeBi4Te6等が挙げられ、n型半導体としては、Bi2Te3、Bi2Te(3−y)Sey(ただし、0<y<3)、Mg2Si等が挙げられ、より好ましくは、P型半導体材料としてBi(2−x)SbxTe3(ただし、0<x<2)、n型半導体としてBi2Te(3−y)Sey(ただし、0<y<3)が挙げられる。

0026

熱電変換材料は、上記で挙げたもの以外に、ドーパント等の他の成分を含有してもよい。他の成分の含有量は、導電率等の観点から、熱電変換材料中に0.1質量%以上、好ましくは0.5質量%以上、10質量%以下であることが好ましく、5質量%以下であることがより好ましい。ドーパントの具体例としては、p型ドーパントとして、ホウ素、ガリウムが挙げられ、n型ドーパントとして、リンヒ素、アンチモン、セレン等の通常の材料が挙げられる。
その他には、融点調整のために、アルミニウム、銅、銀など金属を0.1質量%以上20質量%以下含有してもよい。

0027

断熱層4および断熱層8は、絶縁体で構成され、有機絶縁材料としては、ポリイミドポリシロキサンソルダーレジスト、エポキシ樹脂、ポリパラキシリレン等を用いることができ、無機絶縁材料としては、SiO2、Al2O3、Ta2O5、ZrO2等を用いることができる。好ましくは、有機絶縁材料としては、ポリイミド、ポリシロキサン、ソルダーレジスト等を用いることができ、無機絶縁材料としては、SiO2、Al2O3等を用いることができ、より好ましくは、有機絶縁材料としては、ポリイミドを用いることができ、無機絶縁材料としては、SiO2を用いることができる。

0028

また、断熱層4および断熱層8は、内部にボイド(気孔)を有するボイド構造としたものがこのましい。ボイドは、断熱性を高める観点から、気孔率は、20体積%以上、好ましくは50体積%以上、より好ましくは80体積%以上とする。また、断熱層の機械的強度を維持する観点から、気孔率は、60体積%以下、好ましくは50体積%以下、より好ましくは45体積%以下とする。また、ボイドの大きさ(平均ボイド径)は、断熱性能を面内で均一化する観点から、20μm以下、好ましくは10μm以下とする。粘着を切断し、その断面を光学顕微鏡または電子顕微鏡を用いて写真撮影し、その写真撮影されたボイドの短径長径を測定して、測定した短径と長径との和の1/2をボイド径として算出する。そして、50個もしくは100個のボイドの算出したボイド径の平均値を平均ボイド径とする。
断熱層4および断熱層8をボイド構造とすることで、機械的強度を維持した状態で断熱性が向上するとともに、絶縁性も向上するという効果が奏される。

0029

吸熱層5は、銅、アルミニウム、シリコンシリコンカーバイド配向処理を行った黒鉛炭素繊維等を用いる。好ましくは、アルミニウム、シリコン、シリコンカーバイド、配向処理を行った黒鉛や炭素繊維等を用い、より好ましくは、熱伝導率が高いという観点から、シリコン、配向処理を行った黒鉛や炭素繊維を用いる。

0030

粘着層6は、ポリビニルアルコールPVA)、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、スチレン樹脂、α−オレフィン樹脂、エチレン酢酸ビニルコポリマー(EVA)樹脂、エポキシ樹脂、スチレン−ブタジエンゴム樹脂等を用いる。好ましくは、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、等を用い、より好ましくは、接着性が高く、かつ生体適合性が高いという観点から、アクリル樹脂を用いる。
また、皮膚のかぶれ防止の観点で、医療用ガーゼや不織布を上部に設けてもよい。例えば、不織布としてはポリオレフィン繊維ポリプロピレン繊維ポリエステル繊維等からからなる不織布を用いることがこのましい。このときの織布の厚みが20μm以上200μm以下であり、かつその坪量は200g/m2以上60g/m2以下であることが好ましい。
上記粘着層の測定方法は、JIS規格:JISZ0237粘着テープ粘着シート試験方法を用いて測定する。

0031

放熱層7は、銅、アルミニウム、シリコン、シリコンカーバイドや配向処理を行った黒鉛や炭素繊維等を用いる。好ましくは、アルミニウム、シリコン、シリコンカーバイド、配向処理を行った黒鉛や炭素繊維等を用い、より好ましくは、熱伝導率が高いという観点から、シリコン、配向処理を行った黒鉛や炭素繊維を用いる。

0032

電極11、12は、導電性と熱伝導性とを有するという観点から、銅、銀、金、白金ニッケルクロム銅合金などの公知の金属等を用いる。好ましくは、銅、金、白金、ニッケル、銅合金等を用い、より好ましくは、金、白金、ニッケルを用いる。

0033

接着層13は、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、スチレン樹脂、α—オレフィン樹脂、エチレン酢酸ビニルコポリマー(EVA)樹脂、エポキシ樹脂、スチレン-ブタジエンゴム樹脂やポリオレフィン樹脂ポリエステル樹脂などのホットメルト接着剤等を用いる。好ましくは、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂などのホットメルト接着等を用い、より好ましくは、接着性が高く、かつ柔軟性が高いという観点から、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂などのホットメルト接着を用いる。

0034

接着層16は、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、スチレン樹脂、α—オレフィン樹脂、エチレン酢酸ビニルコポリマー(EVA)樹脂、エポキシ樹脂、スチレン-ブタジエンゴム樹脂やポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂などのホットメルト接着剤等を用いる。好ましくは、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂などのホットメルト接着等を用い、より好ましくは、接着性が高く、かつ柔軟性が高いという観点から、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂などのホットメルト接着を用いる。

0035

第1熱伝導部14は、窒化アルミニウム窒化ケイ素、シリコンカーバイドなどの無機フィラーカーボンカーボンナノチューブなどの熱伝導性の高い材料を分散したゴムグリース、ゲル等を用いる。好ましくは、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、シリコンカーバイドなどの無機フィラー、カーボンやカーボンナノチューブなどの熱伝導性の高い材料を分散したグリース、ゲル等を用い、より好ましくは、熱伝導率が高いという観点から、ゲル状の窒化アルミニウム、窒化ケイ素、シリコンカーバイドなどの無機フィラーを用いる。

0036

第2熱伝導部15は、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、シリコンカーバイドなどの無機フィラー、カーボンやカーボンナノチューブなどの熱伝導性の高い材料を分散したゴム、グリース、ゲル等を用いる。好ましくは、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、シリコンカーバイドなどの無機フィラー、カーボンやカーボンナノチューブなどの熱伝導性の高い材料を分散したグリース、ゲル等を用い、より好ましくは、熱伝導率が高いという観点から、ゲル状の窒化アルミニウム、窒化ケイ素、シリコンカーバイドなどの無機フィラーを用いる。

0037

熱電発電モジュール10では、p型半導体21内において、温度の高い電極22側から温度が低い電極21側に正電荷正孔)が移動することで電位差が生じ、熱起電力が発生する。またn型半導体22内において、温度の高い電極22側で伝導電子エネルギーが高くなり、温度が低い電極21方向に伝導電子が移動することで電位差が生じ、熱起電力が発生する。またp型半導体21とn型半導体22の電位差は逆となるため、p型半導体21とn型半導体22とを直列接続することで1方向に電流が流れ、これを外部に取り出すことで発電することができるものである。上記起電現象ゼーベック効果と呼ばれる。

0038

具体的には、熱電発電モジュール10では、吸熱層5表面に配された粘着層6によって、例えば、人体の皮膚面に接着される。そして人体を熱源としてその熱は皮膚面から粘着層6を介して吸熱層5に伝わる。このとき、吸熱層5の粘着層6とは反対側には断熱層4が配されているので、吸熱層5が吸収した熱がさらに次層の熱電変換層3に伝熱しないようになる。このため、吸熱層5で吸熱した熱は第1熱伝導部14を伝って放射状の外周側の熱電変換素子2の端部に集中的に伝熱される。したがって、熱電変換素子2の高温側は効率よく高い温度が維持される。

0039

一方、熱電変換素子2の低温側(高温側とは反対側)である放射状の中心側では、第2熱伝導部15を介して放熱層7が接続されていることから、熱電変換素子2内を高温側より伝わってきた熱は低温側の第2熱伝導部15を介して放熱層7に効率よく排熱される。そして、熱電変換素子2に対して基板1を介して放熱層7が配されていて、かつ放熱層7の外周部に断熱層8が配されていることから、放熱層7は熱源が発する熱の影響から遠ざけられているので、効率良く熱電変換素子2内を伝わってきた熱を外部に逃がすことができる。このため、熱電変換素子2の低温側は効率よく低い温度を維持される。
このようにして、熱電変換素子2には高温側と低温側が生じるため、熱源の温度が人間や動物の体温程度低い温度であって、効率よく熱電発電することができる。

0040

また熱電発電モジュール10は、熱電変換素子2が放射状に配置されていることから、熱電変換素子2を少ない配置面積で、放射状の起点側とその周辺側との距離を得るように、熱流方向の長さを長くとることができる。すなわち、大きな温度差を得ることができるようになる。これによっても、低温度の熱源であっても、効率よく発電ができるようになる。
また熱電変換層3の熱電変換素子2の一方端(高温側)に熱伝導部14を介して吸熱層5が接続されていることで、熱電変換素子2の一方端(高温側)から集中して吸熱が進む。さらに、熱電変換層3の熱電変換素子2の他方端(低温側)に熱伝導部15を介して放熱層7が接続されていることで、熱電変換素子2の他方端(低温側)から集中して放熱が進むため。そのため、熱電変換素子2は、両端の温度差がより大きくなる。したがって、熱電変換層3による発電効率を高めることができる。

0041

さらに、吸熱層5の表面に粘着層6が配されたことから、熱電発電モジュール10を熱源に接着することが可能になる。例えば、皮膚等に熱電発電モジュール10の吸熱層6を密着させて配することが可能になり、低温度の熱源であっても、熱源と吸熱層6との間に隙間が生じにくくなるので、吸熱層5が熱源から発生する熱を効率良く吸収できる。

0042

次に、熱電変換層3の出力部に電気的に接続される薄膜固体2次電池を実装した熱電発電モジュール10の充電および放電の好ましい一構成例について、図3および図4を参照して説明する。

0043

図3に示すように、充電の構成の好ましい一例を以下に説明する。
熱電発電モジュール10で発生した電力は直流電力であり、電圧が低いため、そのままでは電子機器等を駆動させる電力として用いることが難しい。そこで、DC−DCコンバーター31により熱電発電モジュール10で得られた電圧を昇圧する。例えば、4.0Vに昇圧する。
続いて、その昇圧した電圧で、2次電池33の充電および放電を制御する2次電池制御IC32を介して2次電池33としての薄膜固体2次電池に充電する。2次電池制御IC32は、図示はしていないが、充電用の直流電力を作る電源装置と、電池の充電を制御する充電制御回路からなる。

0044

図4に示すように、放電の構成の好ましい一例を以下に説明する。
2次電池制御IC32を介して2次電池33としての薄膜固体2次電池から放電された電力をDC−DCコンバーター31に送り、DC−DCコンバーター31により電子機器(図示せず)で使用する電圧に変換して出力する。通常、電子機器の使用電圧は種々の電圧になっている。そこで、DC−DCコンバーター31により電子機器の使用電圧に降圧もしくは昇圧する。例えば3.3Vに変圧して出力する。

0045

上記DC−DCコンバーター31には、例えば、En Ocean製ETC310やリニアテクノロジーLTC3108、LTC3109等を用いることができる。
上記2次電池制御IC32には、例えば、リニアテクノロジー製 LTC4070、LTC4071、マキシム・インテグレーテッドプロダクツ製MAX17710等を用いることができる。
上記薄膜固体2次電池には、例えば、Infinite Power Solution製 MEC201、MEC220等を用いることができる。

0046

次に、熱電変換層の出力部に電気的に接続される2次電池として薄膜固体2次電池を実装した熱電発電モジュールを、図5および図6を参照して説明する。
図5に示すように、熱電発電モジュール10は、粘着層6(図1参照)を介して皮膚50に貼り付ける。したがって、粘着層6は、熱電発電モジュール10の表面側の全面に形成されていることが好ましい。
熱電発電モジュール10を構成する熱電発電装置20、二次電池33(例えば、薄膜固体2次電池)および電子機器40としての心電図モニター装置(41)は、フレキシブル基板(図示せず)上に2次電池制御IC32(図3、4参照)などを実装したケーブル35で接続されている。ケーブル35には、FPC(フレキシブルプリントサーキット)ケーブルやFFC(フレキシブルフラットケーブル)を用いる。また、心電図モニター装置41に接続されている電極42は、皮膚50に接着される。

0047

また、図6に示すように、二次電池33が熱電発電装置20に実装されていてもよい。この構成でも、熱電発電モジュール10は、粘着層6(図1参照)を介して皮膚50に貼り付ける。したがって、粘着層6は、熱電発電モジュール10の表面側の全面に形成されていることが好ましい。また熱電発電モジュール10を構成する熱電発電装置20および心電図モニター装置41は、フレキシブル基板(図示せず)上に2次電池制御IC32(図3、4参照)などを実装したケーブル35で接続されている。ケーブル35には、FPC(フレキシブルプリントサーキット)ケーブルやFFC(フレキシブルフラットケーブル)を用いる。また、電子機器40として心電図モニター装置41に接続されている電極42は、皮膚50に接着される。

0048

上記説明では、熱電発電モジュール10に実装する電子機器として、心電図モニター装置41を実装した例を説明したが、電子機器40には、心電図モニター装置の他に、脈拍計血圧計、腕時計、歩数計位置情報発振する無線機温度計振動計等、皮膚に装着可能な種々の電子機器を実装することができる。これらの電子機器を実装する場合には、上記図5または図6に示した構成において、心電図モニター装置41と置き換えればよい。

0049

次に、上記熱電発電モジュール10の好ましい製造方法の一例を、図7を参照して以下に説明する。また、図7に示した装置構成は熱電発電モジュールの右半分であり、左半分は右半分の構成と対称となっている。

0050

図7(a)に示すように、基板1に熱伝導用スルーホールとしての第2熱伝導部15を形成する。基板1には、例えば、ガラスエポキシ基板を用いる。まず基板1に、貫通孔17を形成する。貫通孔17は、後の工程で、放射状に形成される熱電変換素子のp型半導体とn型半導体とを接続する電極が形成される領域に接続するように形成される。したがって、貫通孔17は、所定間隔に環形に配される。
貫通孔17の形成は、ドリル加工法、レーザーアブレーション法などにより行うことが好ましい。なお、必要に応じてデスミア処理を行ってもよい。
次に、貫通孔17内に熱伝導性に優れた材料を埋め込み、第2熱伝導部15を形成する。熱伝導性に優れた材料の埋め込み方法は、めっき加工、導電性ペースト等により行うことが好ましい。

0051

次に、基板1の表面に上記第2熱伝導部15に接続する電極11を形成する。電極11には、銅、銀、金、白金、ニッケル、クロム、銅合金などの公知の金属を用いる。電極11の形成方法は、めっき法、エッチングによるパターニンング法、リフトオフ法を用いたスパッタ法イオンプレーティング法メタルマスクを用いたスパッタ法やイオンプレーティング法により行うことが好ましい。
もしくは、前述した金属を微粒子化し、バインダー溶剤を添加した金属ペーストを用いても良い。金属ペースト用いた場合には、スクリーン印刷法ディスペンサー法による印刷法を用いることができる。印刷後、乾燥のための加熱や、バインダーの分解や金属の焼結のための加熱処理を行ってもよい。

0052

次に図7(b)に示すように、基板1の表面に電極11に接続する熱電変換素子2を形成する。熱電変換素子2は、p型半導体21とn型半導体22とで図1(b)のように配置されて形成される。どちらを先に形成してもよいが、例えば、p型半導体21を形成した後、n型半導体22を形成する。
前述したように、p型半導体21としては、Bi(2−x)SbxTe3(ただし、0<x<2)、PbTe、Zn4Sb3、CeBi4Te6等が挙げられ、n型半導体としては、Bi2Te3、Bi2Te(3−y)Sey(ただし、0<y<3)、Mg2Si、等が挙げられ、より好ましくは、P型半導体材料としてBi(2−x)SbxTe3、n型半導体としてBi2Te(3−y)Seyが挙げられる。
その形成方法は、リフトオフ法を用いたスパッタ法やイオンプレーティング法、メタルマスクを用いたスパッタ法やイオンプレーティング法により行うことが好ましい。

0053

半導体の形成方法として、スパッタ法を挙げたが、特に限定されず、熱電変換材料を基板1上に堆積してp型半導体21およびn型半導体22を成膜できる方法であれば、スパッタ法以外の気相蒸着法であってもよい。例えば、パルスレーザー堆積法真空蒸着法電子線蒸着法、イオンプレーティング法、プラズマアシスト蒸着法イオンアシスト蒸着法反応性蒸着法、レーザーアブレーション法、エアロゾルデポジション法等の物理蒸着法熱CVD法触媒化学気相成長法プラズマCVD法有機金属気相成長法等の化学気相成長法を好適に採用できる。これらの方法の内で、スパッタリング法、イオンプレーティング法、プラズマCVD法が好ましい。

0054

気相蒸着法では、上述の熱電変換材料のターゲット粉末を用いる。熱電変換材料として上述した材料を2種以上用いる場合、取扱いの容易さ等の観点からは、各成分をあらかじめ混合したものを用いることが好ましい。

0055

気相蒸着による各半導体層の成膜は、室温下で行ってもよく、基板を150〜350℃程度に加熱して行ってもよい。基板を加熱して行うと、成分の結晶化が進行して、良好な熱電変換性能が得られるため好ましい。

0056

半導体の成膜後、熱電変換素子2をアニール処理する。このアニール処理により、熱電変換材料の結晶化が進行して熱電変換性能が向上する。結晶化は、上述した気相蒸着時の基板加熱によってもある程度進行するが、成膜後にアニール処理を施すことで、十分な結晶化が成され熱電変換性能を一層向上させることができる。
熱電変換素子2のアニール処理は、熱電変換素子2の結晶化度を高めて熱電変換性能を向上させるために有用な処理である。

0057

アニール処理の温度は、350℃以上500℃以下とすることが好ましい。上記温度範囲内でアニール処理を行うことで、結晶化度が高く、良好な熱電変換性能を発揮する熱電変換素子2が得られる。
アニール処理時の雰囲気については、不活性ガス雰囲気が好ましい。不活性ガスとしては、アルゴンヘリウム窒素ガスを用いることができる。熱電変換素子2の還元を行いたい場合には、アルゴン/水素窒素水素ガスなどを用いることができる。この時の圧力は、特に限定的ではなく、減圧大気圧加圧のいずれでもよい。
アニール処理時間は、熱電変換素子2の大きさや厚さなどによって異なるが、熱電変換素子2の結晶化が十分に進行するまで行えばよく、通常、10分以上12時間以下、好ましくは1時間以上4時間以下の処理時間とすればよい。

0058

成膜、アニール処理後の熱電変換素子2の膜厚は、熱電変換素子2の成膜方法によっても異なるため一義的に定まらないが、膜厚が薄すぎると温度差を付与しにくくなるため、ある程度の厚さであることが好ましい。気相蒸着法による成膜の場合、熱電変換素子2の膜厚は、100nm以上、好ましくは1μm以上、より好ましくは10μm以上である。

0059

次に図7(c)に示すように、放射状の外周部の熱電変換素子2に電極12を形成する。電極12には、銅、銀、金、白金、ニッケル、クロム、銅合金などの公知の金属を用いる。電極12の形成方法は、めっき法、エッチングによるパターニンング法、リフトオフ法を用いたスパッタ法やイオンプレーティング法、メタルマスクを用いたスパッタ法やイオンプレーティング法により行うことが好ましい。

0060

次に図7(d)に示すように、基板1表面に熱電変換素子2、電極11、12等を被覆、電極12上に開口18を設けた断熱層4を形成する。この断熱層4は、樹脂膜を用いる。樹脂膜としては、例えば可溶性ポリイミドを用いて成膜したものを用いる。樹脂膜の形成方法としては、塗布法を用いることができ、例えば印刷法としては、ダイコートブレードコート、バーコート、スクリーン印刷ステンシル印刷ロールコート、カーテンコート、スプレーコートディップコートインクジェット法等を用いることができ、好ましくはスクリーン印刷法を用いる。
塗布後は、必要に応じて乾燥処理を行う。例えば、熱風を吹き付けることにより溶媒揮発、乾燥させることができる。

0061

次に図7(e)に示すように、上記開口18に第1熱伝導部14を形成する。第1熱伝導部14は、熱伝導性の高い材料を用い、例えば窒化アルミニウム、窒化ケイ素、シリコンカーバイドなどの無機フィラー、カーボンやカーボンナノチューブなどの熱伝導性の高い材料を分散したゴム、グリース、ゲルを用いる。この作製方法は、前述の熱伝導性の高い材料を分散したゴム、グリース、ゲル、もしくはその前駆体を塗布、乾燥して形成する方法や、成型加工したのち圧着する方法などにより行うことが好ましい。

0062

次に図7(f)に示すように、断熱層4の表面に接着層13を介して吸熱層5を貼り付ける。接着層13、吸熱層5には、前述した材料を用いることができる。
また、吸熱層5表面に粘着層6を貼り付ける。粘着層6には、前述した材料を用いることが好ましい。
上記接着層13の形成は、スクリーン印刷法、ブレードコート法ダイコート法、ディスペンサー法により行うことが好ましい。また吸熱層5は、接着層13に圧着して接着する。さらに、粘着層6は、吸熱層5に圧着して接着する。
さらに、基板1の裏面側には、接着層16を形成する。接着層16の形成方法は上述の接着層13と同様な方法を採用することができる。さらに接着層16に放熱層7を圧着して接着し、断熱層8を圧着して接着する。放熱層7および断熱層8は前述した材料を用いることが好ましい。

0063

上述の熱電発電モジュール10は、腕時計用電源、小型医療用機器の電源、小型生命維持装置駆動電源半導体装置の駆動電源、小型センサー用電源等の用途に好適に用いることができる。

0064

1基板
2熱電変換素子
3熱電変換層
4断熱層
5吸熱層
6粘着層
7放熱層
8 断熱層
9冷却体
10熱電発電モジュール
11電極(第1電極)
12 電極(第2電極)
13,16接着層
14 第1熱伝導部
15 第2熱伝導部
17貫通孔
18 開口
20熱電発電装置
31DC−DCコンバーター
32 2次電池制御IC
33 2次電池
35ケーブル
40心電図モニター装置
41 電極
50 皮膚

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