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技術 培養物中の微生物の種類の仮同定のためのシステムおよび方法

出願人 ベクトン・ディキンソン・アンド・カンパニー
発明者 パトリックショーンビーティ
出願日 2014年5月7日 (6年7ヶ月経過) 出願番号 2014-096250
公開日 2014年7月31日 (6年5ヶ月経過) 公開番号 2014-138623
状態 特許登録済
技術分野 微生物・酵素関連装置 特定用途計算機 酵素、微生物を含む測定、試験
主要キーワード 確定点 相対レート 手動試験 データ測定値 読出し専用記憶素子 NR値 非ガス状 速度関数
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2014年7月31日)のものです。
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図面 (9)

課題

培養物中の微生物の種類の同定のための方法の提供。

解決手段

培養物中の微生物の種類を同定するための方法および装置を提供する。正規化相対値を、培養物の生物学的状態の個々の測定のそれぞれに対して、(i)個々の測定と(ii)初期の生物学的状態との間で計算する。時点の各一定時間間隔に対して、時点の上記間隔における正規化相対値の一次導関数を計算し、これにより複数のレートトランスフォーメーション値を得る。複数のレートトランスフォーメーション値におけるレートトランスフォーメーション値の個々のセットのそれぞれに対して、セットにおけるレートトランスフォーメーション値の代表値を計算し、複数の平均相対トランスフォーメーション値を得る。正規化相対値および平均相対トランスフォーメーション値から決定した最大代謝レートおよび増殖度の値を微生物の種類にマッチさせるルックアップテーブルと比較する。

概要

背景

血液培養物などの培養物中の微生物の迅速かつ信頼性の高い検出は、臨床微生物学実験室の最も重要な役割のうちの1つである。現在、患者体液、特に血液中の細菌などの生物学的に活性作用物質の存在は、培養バイアルを用いて決定される。少量の患者の体液が、密閉ゴム隔壁を通して培地を含む滅菌バイアル内に注入され、次いでバイアルがインキュベートされ、微生物の増殖について監視される。

次いで、培養バイアルの一般的な視覚的観察で、バイアル内の液体懸濁液の濁度の監視またはその色の最終的な変化の観察が行われる。既知機器による方法を用いて、細菌の増殖の代謝副産物である培養容器二酸化炭素含有量の変化を検出することもできる。二酸化炭素含有量の監視は、当技術分野で十分に確立された方法によって達成することができる。

ある場合には、赤外線透過窓を備えた特殊なバイアルを利用する非侵襲性赤外線微生物検出器具が用いられる。ある場合には、ガラスバイアルが、自動操作アームによって赤外分光計に移され、ガラスバイアルを通して測定される。ある場合には、化学センサがバイアル内に配置される。これらのセンサは、それらの色を変更するか、またはそれらの蛍光強度を変更することによって、液相中の二酸化炭素濃度の変化に応答する。これらの技術は、光強度測定に基づいており、励起および/または発光信号における分光フィルタリングを必要とする。

上述したように、いくつかの異なる培養システムおよび方法が、実験室で利用可能である。例えば、BACTEC(登録商標放射分析および非放射分析システム(Becton Dickenson Diagnostic Instrument Systems、Sparks、Maryland)が、この作業のためによく使用される。BACTEC(登録商標)9240器具は、例えば、最大240の培養容器を収容し、インキュベータ撹拌器、および検出システムとしての役目を果たす。各容器は、蛍光CO2センサを含み、このセンサは、継続的(例えば、10分毎)に監視される。培養物は、増殖指数閾値デルタ値を用いるのではなく、CO2生産量における上昇率の変化や持続的な上昇に基づいた増殖検出用コンピュータアルゴリズムによって陽性識別される。BACTEC(登録商標)9240は、いったん容器が装着されたら、完全に自動である。

概要

培養物中の微生物の種類の同定のための方法の提供。培養物中の微生物の種類を同定するための方法および装置を提供する。正規化相対値を、培養物の生物学的状態の個々の測定のそれぞれに対して、(i)個々の測定と(ii)初期の生物学的状態との間で計算する。時点の各一定時間間隔に対して、時点の上記間隔における正規化相対値の一次導関数を計算し、これにより複数のレートトランスフォーメーション値を得る。複数のレートトランスフォーメーション値におけるレートトランスフォーメーション値の個々のセットのそれぞれに対して、セットにおけるレートトランスフォーメーション値の代表値を計算し、複数の平均相対トランスフォーメーション値を得る。正規化相対値および平均相対トランスフォーメーション値から決定した最大代謝レートおよび増殖度の値を微生物の種類にマッチさせるルックアップテーブルと比較する。

目的

従来技術で判明した要求を満たすために、微生物の種類の存在または存在と同定の決定に使用する、未知の種類の微生物の存在について試料を培養するように設計された任意の培養システム用の仮微生物同定のためのシステム、方法、および装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

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請求項1

容器内の培養物中の微生物の種類を同定する方法であって、(A)第1の時点と第2の時点との間の異なる時点で行った前記容器内の培養物の代謝活性の複数の測定における個々の測定のそれぞれに対して、(i)前記個々の測定と(ii)初期の時点で測定された前記培養物の初期の代謝活性との間で正規化相対値を計算し、これにより複数の正規化相対値を得るステップと、(B)前記第1の時点と前記第2の時点との間の複数の時点の個々の所定の一定間隔のそれぞれに対して、前記複数の時点の個々の所定の一定間隔における前記代謝活性の測定値に対する正規化相対値の一次導関数を決定し、これにより複数のレートトランスフォーメーション値を得るステップであって、前記複数のレートトランスフォーメーション値は、レートトランスフォーメーション値の複数のセットを含み、前記レートトランスフォーメーション値の複数のセットにおけるレートトランスフォーメーション値の個々のセットのそれぞれは、前記第1の時点と前記第2の時点との間の連続した時点の異なるセットに対する、ステップと、(C)前記レートトランスフォーメーション値の複数のセットにおけるレートトランスフォーメーション値の個々のセットのそれぞれに対して、前記レートトランスフォーメーション値の個々のセットにおける各レートトランスフォーメーション値の代表値として平均相対トランスフォーメーション値を計算し、これにより複数の平均相対トランスフォーメーション値を計算するステップと、(D)前記複数の正規化相対値および前記複数の平均相対トランスフォーメーション値から最大代謝レートおよび増殖度を決定するステップであって、前記最大代謝レートは前記複数の平均相対トランスフォーメーション値における最大平均相対トランスフォーメーション値であるステップと、(E)前記最大代謝レートおよび前記増殖度から前記容器内の前記培養物中の微生物の種類を決定するステップとを含むことを特徴とする、方法。

技術分野

0001

培養物中の微生物の種類を同定するための改善されたシステムおよび方法を開示する。

背景技術

0002

血液培養物などの培養物中の微生物の迅速かつ信頼性の高い検出は、臨床微生物学実験室の最も重要な役割のうちの1つである。現在、患者体液、特に血液中の細菌などの生物学的に活性作用物質の存在は、培養バイアルを用いて決定される。少量の患者の体液が、密閉ゴム隔壁を通して培地を含む滅菌バイアル内に注入され、次いでバイアルがインキュベートされ、微生物の増殖について監視される。

0003

次いで、培養バイアルの一般的な視覚的観察で、バイアル内の液体懸濁液の濁度の監視またはその色の最終的な変化の観察が行われる。既知機器による方法を用いて、細菌の増殖の代謝副産物である培養容器二酸化炭素含有量の変化を検出することもできる。二酸化炭素含有量の監視は、当技術分野で十分に確立された方法によって達成することができる。

0004

ある場合には、赤外線透過窓を備えた特殊なバイアルを利用する非侵襲性赤外線微生物検出器具が用いられる。ある場合には、ガラスバイアルが、自動操作アームによって赤外分光計に移され、ガラスバイアルを通して測定される。ある場合には、化学センサがバイアル内に配置される。これらのセンサは、それらの色を変更するか、またはそれらの蛍光強度を変更することによって、液相中の二酸化炭素濃度の変化に応答する。これらの技術は、光強度測定に基づいており、励起および/または発光信号における分光フィルタリングを必要とする。

0005

上述したように、いくつかの異なる培養システムおよび方法が、実験室で利用可能である。例えば、BACTEC(登録商標放射分析および非放射分析システム(Becton Dickenson Diagnostic Instrument Systems、Sparks、Maryland)が、この作業のためによく使用される。BACTEC(登録商標)9240器具は、例えば、最大240の培養容器を収容し、インキュベータ撹拌器、および検出システムとしての役目を果たす。各容器は、蛍光CO2センサを含み、このセンサは、継続的(例えば、10分毎)に監視される。培養物は、増殖指数閾値デルタ値を用いるのではなく、CO2生産量における上昇率の変化や持続的な上昇に基づいた増殖検出用コンピュータアルゴリズムによって陽性識別される。BACTEC(登録商標)9240は、いったん容器が装着されたら、完全に自動である。

0006

米国特許第6,432,697号明細書
米国特許第6,617,127号明細書
米国特許第6,096,272号明細書
米国特許第4,889,992号明細書
国際公開第2006071800号パンフレット
米国特許第6,900,030号明細書

先行技術

0007

Stanier et al., 1986, The Microbial World, 5th edition, Prentice-Hall, Englewood Cliffs, New Jersey, pages 10-20, 33-37, and 190-195
Stanier et al, 1986, The Microbial World, 5th edition, Prentice-Hall, Englewood Cliffs, New Jersey, Chapter 5
Oberoi et al. 2004, "Comparison of rapid colorimetric method with conventional method in the isolation of mycobacterium tuberculosis," Indian J Med Microbiol 22:44-46

発明が解決しようとする課題

0008

これらの微生物検出法の欠点は、このような培養物中の微生物の種類を必ずしも検出しないことである。上述のシステムのそれぞれには、培養物中にどのような種類の微生物が存在するかを非侵襲的かつ自動的に決定する方法が必要である。

課題を解決するための手段

0009

従来技術で判明した要求を満たすために、微生物の種類の存在または存在と同定の決定に使用する、未知の種類の微生物の存在について試料を培養するように設計された任意の培養システム用の仮微生物同定のためのシステム、方法、および装置を提供する。

0010

有利なことに、本発明の新規なシステム、方法、および装置を用いて、BACTEC(登録商標)血液培養システムなどのインキュベーションシステムを、グラム染色または継代培養などの手動試験が行われる前に培養物中の微生物の種類を決定するためにプログラムすることができる。実際、場合によっては、本発明の新規なシステム、方法、および装置により、培養物に感染する微生物の種類を同定するためにグラム試験または継代培養を行う必要性がなくなる。

0011

簡単に述べると、最大代謝レートおよび増殖度などの本明細書に開示する新規なパラメータを用いて、培養物に感染する微生物の種類を決定する。どの微生物の種類(例えば、どの微生物の種)も、これらの新規なパラメータについて固有の値を有することが予期せず見出された。この予期しなかった発見に基づいて、生物学的試料に感染する微生物の種類を、グラム染色または継代培養などの手動試験が実験技術者によって行われる前に自動インキュベータによって直接決定することができる。実際、場合によっては、このような手動試験は、もはや、培養物に感染する微生物の種類を決定するために必要とされない。

0012

本発明では、既知の種類の微生物に感染させられた各生物学的試料から本明細書に開示する新規なパラメータについての値を計算し、これを用いて、微生物の種類の同定を行うために用いることができる任意選択ルックアップテーブルをポピュレートし、または分類器または他の形態の式をトレーニングする。典型的には、ルックアップテーブルは、既知の主の微生物を用いて作成する。未知の生物学的試料に潜在的に感染可能な微生物の種類(例えば、微生物の種)のそれぞれの値を計算し、これを用いてルックアップテーブルをポピュレートする。有利なことに、最大代謝レートおよび増殖度などの新規なパラメータは、生物学的試料を取り扱う従来の実験室で既に記録されている観察結果を用いて計算するため、このようなルックアップテーブルは、追加の実験を一切行う必要なく構築することができる。例えば、多くの実験室で、時間をかけて、いくつかの感染された試料が、慣用のグラム染色および/または継代培養を用いて同定されている。さらに、このような実験室では、時間の関数として代謝をたどる増殖曲線データを、このような試料について記録した。実際、このような試料が微生物に感染したという決定を導くのは、このような増殖曲線データである場合が多い。これらの感染試料の場合、新規なパラメータを、増殖曲線データから計算し、グラム染色および/または継代培養からの微生物の種類とマッチさせ、ルックアップテーブルをポピュレートするために用いることができる。次いで、新しい培養物(未知)に感染している微生物の種類は、この新しい培養物の新規なパラメータについての値を計算し、例えば、所定の微生物の種類について、これらの値をルックアップテーブルの値と比較することによって決定することができる。

0013

本明細書に開示する新規なパラメータについての多数の例示的な値が、所定の培地のための多くの異なる微生物の種類に対して本明細書で示すデータの中に与えられているが、任意の所定の微生物の種類に対する新規なパラメータについてのこれらの値は、培養物の増殖を支持するのに用いられる培地が変更されると変化することがあることを理解されたい。したがって、任意の所定のルックアップテーブルに対して、既知の培養物の増殖曲線を決定するために用いられる生物学的培地が、ルックアップテーブルをポピュレートするために用いられた既知の試料の増殖曲線を決定するために用いられた生物学的培地と同じか類似となるように注意払う必要がある。さらに、新規なパラメータの値は、異なるインキュベータが用いられると変化する可能性がある。したがって、好ましくは、ルックアップテーブルをポピュレートするために用いられるデータを生成するために用いられた同じインキュベータを未知の培養物に対しても用いる。あるいは、それぞれのルックアップテーブルが異なる培地の種類および/またはインキュベータ用であるいくつかの異なるルックアップテーブルを作成することもできる。

0014

所定の増殖培地についてのいくつかの異なる微生物の種類からの最大代謝レートおよび増殖度などの新規なパラメータについての例示的な値を本明細書に開示する。データは、それぞれの微生物の種類が、本明細書に開示する新規なパラメータに関して異なる固有の特徴的な値を有することを示している。さらに、新規なパラメータについての値は、試料に対して既に記録された増殖データから計算するため、本明細書に示す値を計算するために追加の実験を必要としなかった。上記に論じた通り、新規なパラメータの本明細書に開示する値は、異なる培地が使用されると変化することがある。しかし、本明細書に開示するデータは、所定の培地についても、新規なパラメータの値が、それぞれの微生物の種類毎に異なるであろうこと、および、このため、ある微生物の種類に感染していると仮に同定された未知の試料中の微生物の種類の同定の基準として用いることができることを明確に実証している。したがって、本発明のシステムおよび方法は、微生物学および関連分野における有用な多数の用途を提供することができ、細胞培養滅菌試験方法における特定の用途を満たす。

0015

一態様では、本発明は、増殖レートおよび増殖度における差を利用して、微生物の種類の同定をもたらすかまたはこの同定に寄与しうる培養物中に存在し増殖する微生物の種類についての情報を提供する。本発明のこの態様は、培養物中に存在する微生物の種類に対するパラメータについての値を提供するように代謝または細胞増殖データに対して適用できるデータトランスフォーメーションを利用する。本発明のこの態様を用いて、微生物の種類の同定を決定することができる。

0016

別の態様では、本発明は、容器内の培養物中の微生物の種類を同定する方法を提供する。この方法では、容器内の培養物の生物学的状態の複数の測定における個々の測定のそれぞれに対して、(i)個々の測定と(ii)初期の時点で測定された培養物の初期の生物学的状態との間で正規化相対値を計算し、これにより複数の正規化相対値を得る。

0017

複数の正規化相対値は、時間を基準に、第1の時点と第2の時点との間の複数の時点の所定の一定間隔に分けることができる。例えば、第1の所定の一定間隔は、第1の10の正規化相対値を含むことができ、第2の所定の一定間隔は、次の10の正規化相対値を含むことができ、第2の時点に達するまでこれが繰り返される。これらの、第1の時点と第2の時点との間の複数の時点の個々の所定の一定間隔のそれぞれに対して、個々の所定の一定間隔における正規化相対値の一次導関数を決定し、これにより複数のレートトランスフォーメーション値を得る。

0018

複数の時点の所定の一定間隔のそれぞれについてレートトランスフォーメーション値が存在する。これらの複数のレートトランスフォーメーション値は、レートトランスフォーメーション値の複数のセットを含むと見なすことができる。レートトランスフォーメーション値の個々のセットのそれぞれは、第1の時点と第2の時点との間の、連続した時点の異なるセットに対するものである。例えば、レートトランスフォーメーション値の第1のセットは、複数のレートトランスフォーメーション値における初めの7つのレートトランスフォーメーション値とすることができ、レートトランスフォーメーション値の第2のセットは、複数のレートトランスフォーメーション値における次の7つのレートトランスフォーメーション値とすることができ、これが繰り返される。レートトランスフォーメーション値の複数のセットにおけるレートトランスフォーメーション値の個々のセットのそれぞれに対して、平均相対トランスフォーメーション値を、レートトランスフォーメーション値の個々のセットにおける各レートトランスフォーメーション値の代表値として計算する。このようにして、複数の平均相対トランスフォーメーション値を計算する。

0019

最大代謝レートおよび増殖度は、複数の正規化相対値および複数の平均相対トランスフォーメーション値から決定する。一部の実施形態では、最大代謝レートおよび増殖度を、最大代謝レートおよび増殖度を微生物の種類にマッチさせる任意選択のルックアップテーブルと比較し、これにより容器内の培養物中の微生物の種類を決定する。一部の実施形態では、最大代謝レートおよび増殖度を式または他の形態のトレーニングされた分類器において用いて、容器内の培養物中の微生物の種類を決定する。

0020

一部の実施形態では、容器内の培養物中の微生物の種類の同定を、ユーザーインターフェイスデバイスモニタ、コンピュータ可読記憶媒体、コンピュータ可読メモリ、またはローカルもしくはリモートコンピュータシステムに出力する。一部の実施形態では、培養物中の微生物の種類の同定を表示する。

0021

一部の実施形態では、第1の時点は、初期の時点から5分以上後であり、第2の時点は、初期の時点から30時間以上後である。一部の実施形態では、第1の時点は、初期の時点から0.5時間から3時間後であり、第2の時点は、初期の時点から4.5時間から20時間後である。一部の実施形態では、レートトランスフォーメーション値の複数のセットにおけるレートトランスフォーメーション値の第1のセットにおけるレートトランスフォーメーション値の代表値は、レートトランスフォーメーション値の第1のセットにおける各レートトランスフォーメーション値の幾何平均算術平均中央値、または最頻値を含む。

0022

一部の実施形態では、培養物の生物学的状態の複数の測定における測定はそれぞれ、第1の時点と第2の時点との間の周期的な時間間隔で培養物について行う。一部の実施形態では、周期的な時間間隔は、1分から20分、5分から15分、または0.5分から120分の間のある量の時間である。

0023

一部の実施形態では、培養物の初期の生物学的状態は、培養物に接触しているセンサの蛍光出力によって決定する。例えば、一部の実施形態では、センサの蛍光出力の量は、CO2濃度、O2濃度、またはpHの影響を受ける。

0024

一部の実施形態では、容器内の培養物の生物学的状態の10回から50,000回の測定、100回から10,000回の測定、または150回から5,000回の測定が、培養物の生物学的状態の複数の測定の中にある。一部の実施形態では、複数の時点の個々の所定の一定間隔のそれぞれは、第1の時点と第2の時点との間の時間ウィンドウにおける時点に対する各レートトランスフォーメーション値を含むか、または各レートトランスフォーメーション値から構成され、時間ウィンドウは、20分から10時間、20分から2時間、または30分から90分の時間である。

0025

一部の実施形態では、複数のレートトランスフォーメーション値におけるレートトランスフォーメーション値の各セットは、4から20、5から15、または2から100の連続したレートトランスフォーメーション値を含むか、またはこれらのレートトランスフォーメーション値から構成される。一部の実施形態では、複数の平均相対トランスフォーメーション値には、5から500または20から100の平均相対トランスフォーメーション値が存在する。一部の実施形態では、培養物の量は、1mlから40ml、2mlから10ml、100ml未満、または100mlを超える。

0026

一部の実施形態では、容器は、培養物と流体的に連通したセンサ組成物を含み、このセンサ組成物は、酸素曝露されると、蛍光化合物蛍光発光させる波長を含む光で照射されたときに蛍光特性が変化する前記蛍光化合物を含み、センサ組成物の存在は、培養物にとって非破壊的であり、培養物の初期の生物学的状態を、(i)蛍光化合物を蛍光発光させる波長を含む光でセンサ組成物を照射し、(ii)センサ組成物を光で照射しながら、蛍光化合物からの蛍光光の強度を観察する方法によって測定する。一部の実施形態では、蛍光化合物は、水および非ガス状溶質に対しては比較的不透過性であるが酸素に対しては高い透過性を有する基質内に含められる。一部の実施形態では、基質は、ゴムまたはプラスチックを含む。

0027

一部の実施形態では、最大代謝レートを、複数の平均相対トランスフォーメーション値における最大平均相対トランスフォーメーション値であると見なす。一部の実施形態では、増殖度は、以下の式によって決定する。
NRafter_growth−NRminimum_growth
式中、NRafter_growthは、複数の平均相対トランスフォーメーション値における(i)最大平均相対トランスフォーメーション値の後の第1の平均相対トランスフォーメーション値、(ii)最大平均相対トランスフォーメーション値、または(iii)最大平均相対トランスフォーメーション値の前の第1の平均相対トランスフォーメーション値の計算に用いられた複数の正規化相対値における正規化相対値であり、NRminimum_growthは、閾値を得るために第1の平均相対トランスフォーメーション値の計算に用いられた複数の正規化相対値における正規化相対値である。一部の実施形態では、閾値は、5から100または25から75の値である。

0028

一部の実施形態では、増殖度は、以下の式によって決定する。
ARTmax*(timeARTmax−timeinitial)
式中、ARTmaxは、複数の平均相対トランスフォーメーション値における最大平均相対トランスフォーメーション値であり、timeARTmaxは、(a)初期の時点と(b)複数の平均相対トランスフォーメーション値における(i)最大平均相対トランスフォーメーション値の後の第1の平均相対トランスフォーメーション値、(ii)最大平均相対トランスフォーメーション値、または(iii)最大平均相対トランスフォーメーション値の前の第1の平均相対トランスフォーメーション値の計算に用いられた複数の正規化相対値における正規化相対値が測定された時点との間の時間であり、timeinitialは、(i)初期の時点と(ii)閾値を得るために第1の平均相対トランスフォーメーション値の計算に用いられた複数の正規化相対値における正規化相対値が測定された時点との間の時間である。一部の実施形態では、閾値は、5から100または25から75の値である。

0029

一部の実施形態では、増殖度は、以下の式によって決定する。
[ARTmax*(timeARTmax−timeinitial)]/timeinitial
式中、ARTmaxは、複数の平均相対トランスフォーメーション値における最大平均相対トランスフォーメーション値であり、timeARTmaxは、(a)初期の時点と(b)複数の平均相対トランスフォーメーション値における(i)最大平均相対トランスフォーメーション値の後の第1の平均相対トランスフォーメーション値、(ii)最大平均相対トランスフォーメーション値、または(iii)最大平均相対トランスフォーメーション値の前の第1の平均相対トランスフォーメーション値の計算に用いられた複数の正規化相対値における正規化相対値が測定された時点との間の時間であり、timeinitialは、(i)初期の時点と(ii)閾値を得るために第1の平均相対トランスフォーメーション値の計算に用いられた複数の正規化相対値における正規化相対値が測定された時点との間の時間である。

0030

一部の実施形態では、決定するステップは、最大代謝レートおよび増殖度に基づいて(i)腸内細菌科(Enterobacteriaceae)の細菌または(ii)腸内細菌科(Enterobacteriaceae)ではない細菌として容器内の培養物中の微生物の種類を同定する。一部の実施形態では、決定するステップは、最大代謝レートおよび増殖度に基づいて細菌として微生物の種類を同定する。一部の実施形態では、決定するステップは、最大代謝レートおよび増殖度に基づいて(i)腸内細菌科(Enterobacteriaceae)、(ii)スタフィロコッカス科(Staphylococcaceae)、(iii)連鎖球菌(Streptococcus)、または(iv)アシネトバクター属(Acinetobacter)として前記微生物の種類を同定する。一部の実施形態では、決定するステップは、アリシュワネラ(Alishewanella)、アルテロコッカス(Alterococcus)、アクアモナス(Aquamonas)、アラコラ(Aranicola)、アルセノフォナス(Arsenophonus)、アゾチビルガ(Azotivirga)、ブロシュマンニア(Blochmannia)、ブレネリア(Brenneria)、ブフネラ(Buchnera)、ブドビシア(Budvicia)、ブティアクセラ(Buttiauxella)、セデセア(Cedecea)、シトロバクターCitrobacter)、ディケヤ(Dickeya)、エドワージエラ(Edwardsiella)、エンテロバクター(Enterobacter)、エルウィニア(Erwinia)、大腸菌(Escherichia)、エウィンゲラ(Ewingella)、グリモンテラ(Griimontella)、ハフニア(Hafnia)、クレブシエラ(Klebsiella)、クラベラ(Kluyvera)、レクレルシア(Leclercia)、レミノレラ(Leminorella)、モエレレラ(Moellerella)、モルガネラ(Morganella)、オベスムバクテリウム(Obesumbacterium)、パントエア(Pantoea)、ペクトバクテリウム(Pectobacterium)、カンジダスフモバクター(Candidatus Phlomobacter)、フォトラブダス(Photorhabdus)、プレジオモナス(Plesiomonas)、プラジア(Pragia)、プロテウス(Proteus)、プロビデンシア(Providencia)、ラーネラ(Rahnella)、ラオウルテラ(Raoultella)、サルモネラ(Salmonella)、サムソニア(Samsonia)、セラチア(Serratia)、シゲラ(Shigella)ソーダリス(Sodalis)、テイタメラ(Tatumella)、トラブルシエラ(Trabulsiella)、ウィグルウォチア(Wigglesworthia)、ゼノラブダス(Xenorhabdus)、エルシニア(Yersinia)、およびヨーケネラ(Yokenella)からなる群から選択される腸内細菌科(Enterobacteriaceae)の1つの属として微生物の種類を同定する。

0031

一部の実施形態では、決定するステップは、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)、スタフィロコッカスカプラエ(Staphylococcus caprae)、表皮ブドウ球菌(Staphylococcus epidermidis)、スタフィロコッカスヘモリティカス(Staphylococcus haemolyticus)、スタフィロコッカスホミニス(Staphylococcus hominis)、スタフィロコッカスルグドゥネンシス(Staphylococcus lugdunensis)、スタフィロコッカスペテンコフェリ(Staphylococcus pettenkoferi)、スタフィロコッカスサプロフィティカス(Staphylococcus saprophyticus)、スタフィロコッカスワーネリ(Staphylococcus warneri)、およびスタフィロコッカスキシロサス(Staphylococcus xylosus)からなる群から選択されるスタフィロコッカス科(Staphylococcaceae)の1つの種として微生物の種類を同定する。一部の実施形態では、決定するステップは、無乳性連鎖球菌(S.agalactiae)、S.ボビス(S.bovis)、S.ミュータンス(S.mutans)、肺炎球菌(S.pneumoniae)、化膿連鎖球菌(S.pyogenes)、唾液連鎖球菌(S.salivarius)、S.サングイニス(S.sanguinis)、ブタ連鎖球菌(S.suis)、緑色連鎖球菌(Streptococcus viridans)、および乳房連鎖球菌(Streptococcus uberis)からなる群から選択される連鎖球菌(Streptococcus)の1つの種として微生物の種類を同定する。

0032

一部の実施形態では、決定するステップは、最大代謝レートおよび増殖度に基づいて好気性菌として微生物の種類を同定する。一部の実施形態では、決定するステップは、最大代謝レートおよび増殖度に基づいて嫌気性菌として微生物の種類を同定する。

0033

一部の実施形態では、培養物の初期の生物学的状態を、比色法蛍光分析法比濁分析法、または赤外線法によって測定する。一部の実施形態では、生物学的状態の複数の測定における各生物学的状態を、比色法、蛍光分析法、比濁分析法、または赤外線法によって決定する。一部の実施形態では、培養物は、対象(例えば、ヒト対象哺乳動物対象など)からの血液培養物である。

0034

別の態様では、本発明は、容器内の培養物中の微生物の種類を同定するための装置であって、本明細書に開示するいずれかの方法を実施するためのプロセッサおよびこのプロセッサに接続されたメモリを備える、装置を提供する。さらに別の態様では、本発明は、容器内の培養物中の微生物の種類を同定するコンピュータプログラム製品を記憶するコンピュータ可読媒体であって、コンピュータプログラム製品はコンピュータによって実行可能である、コンピュータ可読媒体を提供する。コンピュータプログラム製品は、本明細書に開示するいずれかの方法を実施するための命令を含む。

0035

本発明のさらに別の態様は、容器内の培養物中の微生物の種類を同定する方法を提供する。容器内の培養物の生物学的状態の複数の測定を得る。この複数の測定における各測定が第1の時点と第2の時点との間の異なる時点で行われる。第1の時点と第2の時点との間の複数の時点の個々の所定の一定間隔に対して、複数の時点の個々の所定の一定間隔における生物学的状態の測定の一次導関数を決定し、これにより複数のレートトランスフォーメーション値を得る。この複数のレートトランスフォーメーション値は、レートトランスフォーメーション値の複数のセットを含み、レートトランスフォーメーション値の複数のセットにおけるレートトランスフォーメーション値の個々のセットのそれぞれは、第1の時点と第2の時点との間の連続した時点の異なるセットに対する。レートトランスフォーメーション値の複数のセットにおけるレートトランスフォーメーション値の個々のセットのそれぞれに対して、レートトランスフォーメーション値の個々のセットにおける各レートトランスフォーメーション値の代表値として平均相対トランスフォーメーション値を計算し、これにより複数の平均相対トランスフォーメーション値を計算する。複数の正規化相対値および複数の平均相対トランスフォーメーション値から最大代謝レートおよび増殖度を決定する。最大代謝レートおよび増殖度を、最大代謝レート値および増殖度を微生物の種類にマッチさせるルックアップテーブルと比較し、これにより容器内の培養物中の微生物の種類を決定する。

図面の簡単な説明

0036

本発明の実施形態に従った、プロセッサおよびこのプロセッサに接続されたメモリを備えた、容器内の培養物中の微生物の種類を同定するための装置を例示する図である。
本発明の実施形態に従った、培養容器およびCO2検出システムの略図である。
本発明の実施形態に従った、容器内の培養物中の微生物の種類を同定する方法を例示する図である。
本発明の実施形態に従った、容器内の培養物中の微生物の種類を同定する方法を例示する図である。
発明の実施形態に従った、容器内の血液培養物から測定した正規化相対値のプロットを示す図である。
発明の実施形態に従った、経時的な図4のレートトランスフォーメーション値の平均変化レートに基づいた経時的な平均相対トランスフォーメーション値のプロットを示す図である。
本発明の実施形態に従った、図4の正規化相対値の二次導関数のプロットであり、代謝レートの経時変化を示す図である。
既知の種類の微生物を含む基準培養物についての増殖度の最大代謝レートに対する比のプロットを示す図である。

0037

各図面のいくつかの場面において、同様の参照番号は相当する部分を指している。

0038

培養物中の微生物の種類を同定するためのシステム、方法、および装置を提供する。一態様では、培養物の生物学的状態の個々の測定に対して、(i)個々の測定と(ii)初期の生物学的状態との間で正規化相対値を計算する。複数の時点の一定間隔のそれぞれに対して、時点の個々の間隔における生物学的状態の測定に対する正規化相対値の一次導関数を計算し、これにより複数のレートトランスフォーメーション値を得る。複数のレートトランスフォーメーション値におけるレートトランスフォーメーション値の個々のセットに対して、上記セットにおけるレートトランスフォーメーション値の代表値を計算し、これにより複数の平均相対トランスフォーメーション値を得る。一部の実施形態では、正規化相対値および平均相対トランスフォーメーション値から決定される最大代謝レートおよび増殖度を、これらの値を微生物の種類にマッチさせる任意選択のルックアップテーブルに対して比較する。

0039

5.1 定義
本明細書で使用する用語「アシネトバクター属(Acinetobacter)」は、プロテオバクテリア門(phylum Proteobacteria)に属する細菌のグラム陰性属を指す。非運動性アシネトバクター種は、オキシダーゼ陰性であり、拡大下で対になって生じる。

0040

本明細書で使用する用語「生物学的状態」は、例えば、培養物中のCO2濃度、O2濃度、pH、CO2濃度の変化レート、O2濃度の変化レート、またはpHの変化レートによって決定する培養物の代謝活性の測定を指す。

0041

本明細書で使用する用語「血液」は、全血か、または赤血球血小板好中球好酸球好塩基球リンパ球、および単球から構成される細胞の種類の群から1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、または7つの細胞の種類を意味する。血液は、限定するものではないが、ヒト、任意の実験動物(例えば、ラットマウスイヌチンパンジー)、または任意の哺乳動物を含む任意の種からのものとすることができる。

0042

本明細書で使用する用語「血液培養物」は、血液培地と混合された任意の量の血液を指す。培地の例には、限定するものではないが、大豆カゼイン添加ブロス、大豆カゼイン消化物ヘミンメナジオン炭酸水素ナトリウムポリネルトールスホン酸ナトリウム(sodium polyaneltholesulfonate)、スクロースピリドキサールCKl、酵母エキス、およびL−システインが含まれる。血液培地として用いることができる1つまたは複数の試薬は、例えば、このような目的のために、参照によりその全容が本明細書に組み込まれている非特許文献1に記載されている。ある場合には、血液培養物は、対象が血液感染または菌血症の症状を有するときに得られる。血液は、対象から抜き取られ、栄養ブロスを含む容器に直接入れられる。一部の実施形態では、各容器に血液10mlが必要である。

0043

本明細書で使用する用語「培養物」は、細胞を培養するように設計された1つまたは複数の試薬から分離されるか、またはこの試薬に混合される、対象からの任意の生物学的試料を指す。対象からの生物学的試料は、例えば、血液、細胞、細胞抽出物脳脊髄液血漿血清唾液組織標本組織生検、尿、創傷分泌物留置ラインカテーテル表面からの試料、または便標本とすることができる。対象は、限定するものではないが、ヒト、任意の実験動物(例えば、ラット、マウス、イヌ、チンパンジー)、または任意の哺乳動物を含む任意の種の一員とすることができる。生物学的試料と混合できる1つまたは複数の試薬は、例えば、このような目的のために、参照によりその全容が本明細書に組み込まれている非特許文献1に記載されている。血液培養物は、培養物の一例である。一部の実施形態では、生物学的試料は、液体の形態であり、培養物中の生物学的試料の量は、1mlから150ml、2mlから100ml、0.5mlから90ml、0.5mlから75ml、または0.25mlから100,000mlである。一部の実施形態では、生物学的試料は、液体の形態であり、培養物の容量の1%から99%、培養物の容量の5%から80%、培養物の容量の10%から75%、培養物の容量の80%未満、または培養物の容量の10%以上である。一部の実施形態では、生物学的試料は、培養物の総重量の1%から99%、培養物の総重量の5%から80%、培養物の総重量の10%から75%、培養物の総重量の80%未満、または培養物の総重量の10%以上である。

0044

本明細書で使用する用語「腸内細菌科(Enterobacteriaceae)」は、サルモネラ菌(Salmonella)および大腸菌(Escherichia coli)を含む細菌の大きい科を指す。腸内細菌科(Enterobacteriaceae)は、本明細書では腸内群(Enteric group)とも呼ぶ。遺伝子研究により、腸内細菌科が、プロテオバクテリア(Proteobacteria)に含まれ、それらが、自身の秩序をもたらしている(腸内細菌科(Enterobacteriales))。腸内細菌科(Enterobacteriaceae)の仲間は、棒状であり、典型的には、1μmから5μmの長さである。他のプロテオバクテリアと同様に、腸内細菌科(Enterobacteriaceae)は、グラム陰性染色を有し、通性嫌気性菌であり、糖を発酵させて乳酸および様々な他の最終産物を産生する。腸内細菌科(Enterobacteriaceae)は、硝酸塩亜硝酸塩還元する。ほとんどの類似の細菌とは異なり、腸内細菌科(Enterobacteriaceae)は、例外(例えば、プレジオモナス(Plesiomonas))もあるが、一般的にチトクロムCオキシダーゼが欠損している。ほとんどは、多数の鞭毛を有するが、2、3の属は、非運動性である。腸内細菌科(Enterobacteriaceae)は、カタラーゼ陽性である志賀赤痢菌(Shigella dysenteriae)株を除き、非胞子形成性である。この科の多くの仲間は、ヒトおよび他の動物の腸内に見られる腸管内菌叢の正常部分であるが、他の仲間は、水中または土中で見られるか、または様々な異なる動物および植物の寄生生物である。腸内細菌科(Enterobacteriaceae)のほとんどの仲間は、細菌性細胞のその宿主への付着に関与する周毛I型線毛を有する。腸内細菌科(Enterobacteriaceae)属には、限定するものではないが、アリシュワネラ(Alishewanella)、アルテロコッカス(Alterococcus)、アクアモナス(Aquamonas)、アラニコラ(Aranicola)、アルセノフォナス(Arsenophonus)、アゾチビルガ(Azotivirga)、ブロシュマンニア(Blochmannia)、ブレネリア(Brenneria)、ブフネラ(Buchnera)、ブドビシア(Budvicia)、ブティアウクセラ(Buttiauxella)、セデセア(Cedecea)、シトロバクター(Citrobacter)、ディケヤ(Dickeya)、エドワージエラ(Edwardsiella)、エンテロバクター(Enterobacter)、エルウィニア(Erwinia)(例えば、火傷病菌(Erwinia amylovora))、大腸菌(Escherichia)(例えば、大腸菌(Escherichia coli))、エウィンゲラ(Ewingella)、グリモンテラ(Griimontella)、ハフニア(Hafnia)、クレブシエラ(Klebsiella)(例えば、肺炎桿菌(Klebsiella pneumoniae))、クライベラ(Kluyvera)、レクレルシア(Leclercia)、レミノレラ(Leminorella)、モエレレラ(Moellerella)、モルガネラ(Morganella)、オベスムバクテリウム(Obesumbacterium)、パントエア(Pantoea)、ペクトバクテリウム(Pectobacterium)、カンジダツスフロモバクター(Candidatus Phlomobacter)、フォトラブダス(Photorhabdus)(例えば、フォトラブダスルミネッセンス(Photorhabdus luminescens))、プレジオモナス(Plesiomonas)(例えば、プレジオモナスシゲロイデス(Plesiomonas shigelloides))、プラジア(Pragia)、プロテウス(Proteus)(例えば、プロテウスブルガリス(Proteus vulgaris))、プロビデンシア(Providencia)、ラーネラ(Rahnella)、ラオウルテラ(Raoultella)、サルモネラ(Salmonella)、サムソニア(Samsonia)、セラチア(Serratia)(例えば、セラチアマルセッセンス(Serratia marcescens))、シゲラ(Shigella)、ソーダリス(Sodalis)、テイタメラ(Tatumella)、トラブルシエラ(Trabulsiella)、ウィグルスウォーチア(Wigglesworthia)、ゼノラブダス(Xenorhabdus)、エルシニア(Yersinia)(例えば、エルシニアペスチス(Yersinia pestis))、およびヨーケネラ(Yokenella)が含まれる。腸内細菌科(Enterobacteriaceae)についてのさらなる情報は、このような目的のために参照により本明細書に組み込まれている非特許文献2に記載されている。

0045

本明細書で使用する用語「インスタンス」は、アルゴリズムのステップの実施を指す。アルゴリズムの一部のステップは、複数回実行し、ステップの各反復はステップのインスタンスと呼ぶ。

0046

本明細書で使用する用語「微生物」は、ウイルスを除く1mm以下の直径の有機体を指す。

0047

本明細書で使用する用語「微生物の種類」は、細菌界の任意の細分類、例えば、細菌界における門、、目、科、属、または種などを指す。

0048

本明細書で使用する用語「一部」は、セットの少なくとも1%、少なくとも2%、少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも50%、少なくとも75%、少なくとも90%、または少なくとも99%を指す。したがって、限定目的ではない例では、複数の対象の少なくとも一部は、この複数の対象の少なくとも1%、少なくとも2%、少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも50%、少なくとも75%、少なくとも90%、または少なくとも99%を意味する。

0049

本明細書で使用する用語「スタフィロコッカス科(Staphylococcaceae)」は、限定するものではないが、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)、スタフィロコッカスカプラエ(Staphylococcus caprae)、表皮ブドウ球菌(Staphylococcus epidermidis)、スタフィロコッカスヘモリティカス(Staphylococcus haemolyticus)、スタフィロコッカスホミニス(Staphylococcus hominis)、スタフィロコッカスルグドゥネンシス(Staphylococcus lugdunensis)、スタフィロコッカスペテンコフェリ(Staphylococcus pettenkoferi)、スタフィロコッカスサプロフィティカス(Staphylococcus saprophyticus)、スタフィロコッカスワーネリ(Staphylococcus warneri)、およびスタフィロコッカスキシローサス(Staphylococcus xylosus)菌を含む、バシラス(Bacillales)目の細菌の科を指す。

0050

本明細書で使用する用語「連鎖球菌(Streptococcus)」は、ファーキューテス(Firmicutes)門および乳酸菌群に属する球状グラム陽性細菌の属を指す。細胞分裂が、これらの細菌の単一軸に沿って起こるため、これらは鎖または対で増殖し、これにより名称が、鎖のように容易に曲がるまたは捻れることを意味するギリシャ語のstreptosに由来する。これは、多数の軸に沿って分裂してブドウ状の細胞のクラスターを形成するブドウ球菌とは対照的である。連鎖球菌の種には、限定するものではないが、無乳性連鎖球菌(S.agalactiae)、S.ボビス(S.bovis)、S.ミュータンス(S.mutans)、肺炎球菌(S.pneumoniae)、化膿連鎖球菌(S.pyogenes)、唾液連鎖球菌(S.salivarius)、S.サングイニス(S.sanguinis)、ブタ連鎖球菌(S.suis)、緑色連鎖球菌(Streptococcus viridans)、および乳房連鎖球菌(Streptococcus uberis)が含まれる。

0051

本明細書で使用する用語「対象」は、動物、好ましくは、哺乳動物、さらに好ましくは、非ヒト霊長類、最も好ましくは、ヒトである。用語「対象」、「個体」、および「患者」は、本明細書では同義的に用いる。

0052

本明細書で使用する用語「容器」は、血液培養物などの培養物を保持できる任意のコンテナを指す。例えば、一実施形態では、容器は、側壁底壁、および内部に培養物を入れるための開口した上端部を有するコンテナであり、このコンテナは、ガラスや、試料中の濁度を視覚的に観察するのに十分に透明な透明プラスチック(例えば、環状オレフィンコポリマー)などの材料から形成され、このコンテナは、好ましくは、少なくとも250℃の温度の加熱に耐える。一部の実施形態では、コンテナは、少なくとも25psiの内圧に耐える十分な壁厚、およびコンテナの開口した上端部に取り付けられた蓋を有しており、培養物は、容器内に保管されると、周囲条件下で長期間に亘って実質的に汚染されない。例示的なコンテナが、参照により本明細書に組み込まれている特許文献1に記載されている。一部の実施形態では、周囲条件下で長期間とは、約40℃で少なくとも約1年である。一部の実施形態では、容器は、酸素にさらされると、蛍光光に曝露されたときに蛍光強度の低下を示す、容器の内面に固定された蛍光センサ化合物をさらに含む。一部の実施形態では、コンテナは、前記蛍光光に対して実質的に透明である。一部の実施形態では、蛍光センサ化合物は、トリス−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリンルテニウム(II)塩、トリス−2,2’−ビピリジルルテニウム(II)塩、9,10−ジフェニルアントラセン、およびこれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1つの化合物を含む。一部の実施形態では、容器は、Blood Culture BACTEC(登録商標)LYTIC/10 Anaerobic/F培養バイアル、BBL(登録商標)SEPTI−CHEK(登録商標)バイアル、BBL(登録商標)SEPTI−CHEK(登録商標)血液培養瓶、Becton Dickinson BACTEC(登録商標)バイアル、PlusAerobic/F*およびPlus Anaerobic/F*培養バイアル、Becton Dickinson BACTEC(登録商標)Standard/10 Aerobic/F培養バイアル、Becton Dickinson BACTEC(登録商標)Myco/F Lytic培養バイアル、Becton Dickinson BACTEC(登録商標)PEDSPLUS(登録商標)/F培養バイアル、またはBecton Dickinson BACTEC(登録商標)Standard Anaerobic/F培養バイアル(Becton Dickinson、Franklin Lakes、New Jersey)である。

0053

5.2 例示的な装置
図1は、プロセッサおよびこのプロセッサに接続されたメモリを含む、容器内の培養物中の微生物の種類を同定するための装置11の詳細図である。一部の実施形態では、装置11または本発明のいずれかの方法によって同定される微生物の種類は、細菌界の中の門である。一部の実施形態では、装置11または本発明のいずれかの方法によって同定される微生物の種類は、細菌界の門の中の綱である。一部の実施形態では、装置11または本発明のいずれかの方法によって同定される微生物の種類は、細菌界の門の綱の中の目である。一部の実施形態では、装置11または本発明のいずれかの方法によって同定される微生物の種類は、細菌界の門の綱の目の中の科である。一部の実施形態では、装置11または本発明のいずれかの方法によって同定される微生物の種類は、細菌界の門の綱の目の科の中の属である。一部の実施形態では、装置11または本発明のいずれかの方法によって同定される微生物の種類は、細菌界の門の綱の目の科の属の中の種である。

0054

図1に例示するプロセッサおよびメモリは、例えば、自動または半自動放射測定または非放射測定微生物培養システムの一部であり得る。装置11は、好ましくは:
中央処理装置22;
記憶制御装置12によって制御され、ソフトウエアおよびデータを記憶する、例えば、ハードディスクドライブなどの任意選択の不揮発性主記憶装置14;
システム制御プログラム、データ、およびアプリケーションプログラムを記憶する、好ましくは、高速ランダムアクセスメモリ(RAM)であるシステムメモリ36であって、プログラムおよびデータ(任意選択で不揮発性記憶装置14からロードされる)を含み、読出し専用記憶素子(ROM)を含むこともできる、システムメモリ36;
・1つまたは複数の入力装置(例えば、キーボード28、マウス)およびディスプレイ26または他の出力装置を含むユーザーインターフェイス32;
・容器内の培養物の生物学的状態の測定を行うセンサ34;
・センサ34に接続するネットワークインターフェイスカード20(通信回路);
・システムの上記要素を相互接続する内部バス30;
・上記要素に電力を供給する電源24を含む。

0055

中央処理装置22の動作は、主にオペレーティングシステム40によって制御される。オペレーティングシステム40は、システムメモリ36に記憶させることができる。典型的な実施では、システムメモリ36は:
・本発明によって使用される様々なファイルおよびデータ構造へのアクセスを制御するファイルシステム42;
・容器内の培養物中の微生物の種類を同定する培養物種類決定モジュール44;
・培養物の初期の生物学的状態48および培養物の生物学的状態の複数の測定を記憶する生物学的データ構造46であって、複数の測定における各測定50が、第1(初期)の時点と第2(最終)の時点との間の異なる時点で行われる、生物学的データ構造46;
・(i)値の複数のセットであって、値の複数のセットにおける値の各セット56が最大代謝レート値57および増殖度58を含む、値の複数のセットと(ii)微生物の種類のセットとの間のマッチを含む任意選択のルックアップテーブル54であって、値の複数のセットにおける値の各セット56に対して、微生物の種類のセットの中に対応する微生物の種類59が存在する、ルックアップテーブル54;
・レートトランスフォーメーション値のセット60であって、レートトランスフォーメーション値の各セットのそれぞれが複数のレートトランスフォーメーション値62を含み、各レートトランスフォーメーション値62が、時点の所定の一定間隔に関連した正規化相対値の一次導関数である、レートトランスフォーメーション値のセット60;
・レートトランスフォーメーション値60の各セット60に対する平均相対トランスフォーメーション値66;および
・容器内の培養物中の微生物の種類の同定68を記憶するデータ構造をも含む。

0056

図1に例示するように、装置11は、生物学的状態のデータ構造46、任意選択のルックアップテーブル54、レートトランスフォーメーション値のセット60、平均相対トランスフォーメーション値66、および培養物中の微生物の種類の同定68などのデータを含むことができる。一部の実施形態では、メモリ36またはデータストア14は、平均相対トランスフォーメーション値66の代表値も記憶する。上記のデータは、限定するものではないが、フラットファイルリレーショナルデータベースSQL)、またはオンライン分析処理(OLAPデータベース(MDXおよび/またはその変形)を含め、データストレージの任意の形態とすることができる。一部の実施形態では、このようなデータ構造は、キューブとして記憶されるのではないが、階層を定義するディメンションテーブルを有するスタースキームを含むデータベースに記憶される。さらに、一部の実施形態では、このようなデータ構造は、下層のデータベースまたはデータベーススキームにおいて明確に分類されていない階層を有するデータベース(例えば、階層的に配置されていないディメンションテーブル)に記憶される。一部の実施形態では、このようなデータ構造は、装置11に記憶される。他の実施形態では、これらのデータ構造のすべてまたは一部が、図1に示されていないインターネットネットワークを介して装置11によってアドレス可能な1つまたは複数のコンピュータに格納(記憶)される。一部の実施形態では、培養物種類決定モジュール44などの図1の装置11に示されている1つまたは複数のプログラムモジュールのすべてまたは一部が、実際に、図1に示されていないインターネット/ネットワークを介して装置11によってアドレス可能な、装置11以外の装置(例えば、コンピュータ)に存在する。

0057

装置11は、例えば、CO2濃度、O2濃度、pH、CO2濃度の変化レート、O2濃度の変化レート、または培養物中のpHの変化レートによって培養物の代謝活性値を決定する。この代謝活性の決定により、装置11は、培養物中の微生物の種類を同定することができる。一部の実施形態では、装置11は、多数の培養容器を収容し、インキュベータ、撹拌器、および検出システムとしての役目を果たす。装置11のこれらの要素は、このような構成要素の性質が装置11の実際の構成によって大きく異なるため、図1には示されていない。例えば、装置によって収容される培養容器の数は、1個の容器から1000個以上の容器の範囲とすることができる。容器に含まれている培養物の生物学的状態を測定するために各容器に取り付けられたセンサが存在することがある。センサは、容器のどの位置にも配置することができ、使用できる広範囲の可能なセンサが存在する。

0058

図2は、培養物の生物学的状態を測定できる1つの例示的なセンサを例示している。図2では、CO2センサ204が、培養容器202の底部に結合され、その上に一定量の培養物が導入されている。CO2センサ204は、イオン培地成分、および培養物に対しては透過性ではないが、CO2は自由に透過可能である。培養物中の細胞によって産生される二酸化炭素は、センサ204内で拡散し、センサ基質中に存在する水に溶解し、水素イオンが生成される。水素イオン濃度の上昇(pHの低下)により、センサ204の蛍光出力が増加し、これにより励起フィルタ206から発光フィルタ208に送られる信号が変化する。装置11は、一定時間に亘って、発光フィルタ208を透過する信号を繰返し測定し、このデータ用いて、本明細書に開示するアルゴリズムを用いて培養物中の微生物の種類を同定する。

0059

一部の実施形態では、装置11は、1個から1,000個の培養容器(例えば、96個、240個、または384個の培養容器)を収容するインキュベータ、振とう器、および蛍光検出器である。一部の実施形態では、容器は、ラック(例えば、円形または線形のラック)内に配置され、各容器は、多数の容器ステーションを有する。例えば、特定の一実施形態では、装置11は、6つのラックに配置された240の培養容器を保持し、各ラックは、40の容器ステーションを有する。一部の実施形態では、装置11の各容器ステーションは、適切な励起および発光フィルタ(例えば、図2に例示するような)を備えた発光ダイオードおよびフォトダイオード検出器を含む。一部の実施形態では、培養容器は、揺らされ、35±1℃で加熱される。

0060

5.3 例示的な方法
本発明による例示的な装置をこれまで説明したため、本発明による例示的な方法を詳述する。一部の実施形態では、このような方法は、図1の培養種類決定モジュール44によって実施することができる。図3のステップ302を参照して、培養物の初期の生物学的状態を測定する。例えば、図2を参照して、一部の実施形態では、検出器204の初期値を読み取ってセンサのCO2濃度を決定する。代替の実施形態では、培養物の初期のO2濃度、pH、または生物学的状態の他の指標をステップ302で読み取る(測定する)。一部の実施形態では、培養物の初期の生物学的状態は、培養物に接触しているセンサ(例えば、センサ204)の蛍光出力によって決定する。一部の実施形態では、センサの蛍光出力の量は、図2と共に上記した要領でCO2濃度の影響を受ける。一部の実施形態では、センサの蛍光出力の量は、O2濃度、pH、または当技術分野で公知の代謝状態の他の指標の影響を受ける。一般に、培養物の代謝レートを示すあらゆる物理的な観察可能なものを測定して、初期状態として記憶することができる。一部の実施形態では、この物理的に観察可能なものは、分子産物(一例として、グラム陰性細菌が付いたリポポリ多糖)の蓄積、増殖に関連した環境に対する非分子の物理/化学変化圧力変化)、および/または蓄積する二酸化炭素もしくは他の代謝物の生産または酸素などの物質消費)または細胞物質の蓄積である。

0061

一部の実施形態では、血液培養物の初期の生物学的状態を、比色法、蛍光分析法、比濁分析法、または赤外線法を用いてステップ302で測定する。比色法の例には、限定するものではないが、レサズリン(resazurine)/メチレンブルー塩化テトラゾリウムなどの比色レドックス指標、または参照によりその全容が本明細書に組み込まれている特許文献2に記載されているp−ヨードニトロテトラゾリウムバイオレット化合物の使用が含まれる。比色法の別の例には、参照によりその全容が本明細書に組み込まれている非特許文献3で使用されている比色アッセイが含まれる。Oberoiら(非特許文献3)では、MB/Bact240システム(Organon Teknika)に、培養容器が装着される。このシステムの動作原理は、比色センサによるマイコバクテリアの増殖の検出に基づいている。有機体が存在すると、CO2が、有機体が基質グリセロールを代謝するときに生産される。各培養容器の底部のガス透過性センサの色により、赤外線を用いてシステムにより監視される装置の反射率が増加する。比色法の例には、微生物の代謝から生じる容器内のCO2濃度などのガス成分の変化によるセンサ組成物の色の変化のあらゆる監視がさらに含まれる。

0062

蛍光分析法および比色法の例は、参照によりその全容が本明細書に組み込まれている、それぞれが比色および蛍光検出のために異なる波長の光を放射する複数の光源が存在し、インキュベーションおよびインデックスのために回転ラックを備えた機器システムを開示する特許文献3に開示されている。本明細書で用いる比濁分析法は、比濁計を用いた培養物の濁度の測定を指す。比濁計は、液体または気体コロイド中の懸濁粒子を測定する器具である。この測定は、光ビーム光源ビーム)および光源ビームの一側(通常は90度)にセットされる光検出器を用いることによって行われる。したがって、粒子密度が、粒子から検出器内に反射される光の関数である。ある程度まで、所定密度の粒子に対してどの程度光が反射するかは、粒子の特性、例えば、粒子の形状、色、および反射率に依存する。したがって、濁度と懸濁固体(より有用であるが、典型的には、微粒子の定量がより困難である)との間の動作の相関性の確立は、各状況について個々に行わなければならない。

0063

本明細書で用いる、血液培養物の生物学的状態を測定する赤外線法は、限定するものではないが、それぞれが参照により全容が本明細書に組み込まれている特許文献4および特許文献5に開示されているものを含む、当技術分野で公知の任意の赤外線微生物検出システムまたは方法である。

0064

一部の実施形態では、培養物を保持する容器202は、培養物と流体的に連通したセンサ組成物204を含む。センサ組成物204は、酸素に曝露されると、蛍光化合物を蛍光発光させる波長を含む光で照射されたときに蛍光特性が変化する蛍光化合物を含む。センサ組成物204の存在は、培養物にとって非破壊的である。このような実施形態では、測定ステップ302(および測定ステップ308の各インスタンス)は、蛍光化合物を蛍光発光させる波長を含む光でセンサ組成物202を照射するステップと、この光でセンサ組成物を照射しながら、蛍光化合物からの蛍光光の強度を観察するステップと、を含む。一部の実施形態では、蛍光化合物は、水および非ガス状溶質に対しては比較的不透過性であるが酸素に対しては高い透過性を有する基質の中に含められている。一部の実施形態では、この基質は、ゴムまたはプラスチックを含む。本発明のこの実施形態によるセンサのさらなる詳細は、参照によりその全容が本明細書に組み込まれている特許文献6に開示されている。

0065

ステップ304で、ステップ302での開始時に測定した培養物の初期の生物学的状態を標準化し、培養物の初期の生物学的状態48として記憶する(例えば、100パーセントまたは他の所定値に対して)。図1データ要素48として記憶されるこの初期の生物学的液状態は、培養物の生物学的状態の次の測定に対する基準値としての役目を果たす。一部の実施形態では、ステップ304を実行しないで、ステップ302の絶対測定を、本明細書に開示するアルゴリズムで使用する。

0066

装置11は、初期の生物学的状態の測定が行われてから、所定時間に亘って培養物をインキュベートする。次いで、所定時間が経過すると、装置11が、培養物の生物学的状態の別の測定を行う。このプロセスは、図3のステップ306および308によって例示されている。図3Aでは、このプロセスは、ステップ306の時間ステップtまで進むとして示されている。装置が時間ステップtによって時間が進むのを待つステップ306の期間中の生物学的状態は、培養物中の微生物の種類を特定する次の処理ステップで使用されない。ステップ308で、時間ステップtによって時間が進むと、容器内の培養物の生物学的状態の測定を、生物学的状態の初期の測定が行われたのと同じ要領で再び行う(例えば、図2に示す装置を用いて)。一部の実施形態では、所定期間(時間ステップtの長さ)は10分である。一部の実施形態では、所定期間(時間ステップtの長さ)は、5分未満の期間、10分未満の期間、15分未満の期間、20分未満の期間、1分から30分の期間、1分から20分の期間、5分から15分の期間、または5分を超える期間である。ステップ308で行った容器内の培養物の生物学的状態の測定を、ステップ302の初期の測定を正規化に使用する実施形態においてステップ308の測定をステップ302初期の測定に対して標準化することによって、正規化相対値に変換する。一実施形態では、ステップ308で行った容器内の培養物の生物学的状態の測定を、ステップ308の測定のステップ302の初期の測定に対する比率をとることによって、正規化相対値に変換する。一部の実施形態では、この計算された正規化相対値を、図1のデータ要素50として記憶する。一部の実施形態では、ステップ308で測定した生物学的状態の測定値を、図1のデータ要素50として記憶し、ステップ308で測定した生物学的状態の測定値に対応する正規化相対値を、必要に応じて後続の処理ステップで計算する。

0067

ステップ310で、第1の所定の一定時間間隔が経過したかについて決定する。例えば、一部の実施形態では、所定の一定時間間隔は、70分である。この例では、ステップ306の時間ステップtが10分の場合、状態310−Yesが達成される前に時間ステップtが7回進む必要がある。一部の実施形態では、所定の一定時間間隔は、5分から5時間の時間間隔、20分から10時間の時間間隔、20分から2時間の時間間隔、30分から90分の時間間隔、24時間未満の時間間隔、または24時間を超える時間間隔である。第1の所定の一定時間間隔が経過すると(310−Yes)、プロセス制御が、アルゴリズムの追加のステップが行われるステップ312に進む。第1の所定の一定時間間隔が経過しない場合(310−No)は、プロセス制御はステップ306に戻り、ここでアルゴリズムは時間tの量によって時間が進むのを待ち、その後再び、ステップ308の新しいインスタンスにおいて培養物の生物学的状態の測定を行う。

0068

ステップ306から310の最終結果は、容器内の培養物の生物学的状態の複数の測定が行われ、この複数の測定の各測定は、第1(初期)の時点と終了(最終)時点との間の異なる時点のものである。さらに、時間ステップtがステップ306の各インスタンスにおいて同じ時間である典型的な実施形態では、複数の測定の各測定は培養物について周期的な時間隔で測定する。一部の実施形態では、周期的な時間間隔は、1分から20分のある量の時間、5分から15分のある量の時間、30秒から5時間のある量の時間、または1分を超えるある量の時間である。

0069

所定の一定間隔が経過すると(310−Yes)、それぞれの所定の一定間隔における正規化相対値の一次導関数(または、正規化が行われていない実施形態では、それぞれの所定の一定間隔におけるステップ302の絶対値)をステップ312で計算し、これによりレートトランスフォーメーション値62が得られる。言い換えれば、所定の一定間隔中の正規化相対値の変化がステップ312において決定される。測定データを正規化する実施形態では、レートトランスフォーメーション値は、正規化相対値の一次導関数であり、測定データを正規化しない実施形態では、レートトランスフォーメーション値は、ステップ302の絶対測定の一次導関数であることに留意されたい。一部の実施形態では、一次導関数を計算する所定の一定時間間隔は、20分から2時間の間である直前の時間におけるすべての測定である。例えば、一部の実施形態では、ステップ310の所定の一定時間間隔は、70分であり、ステップ312で、この70分の時間間隔(過去70分)における測定のすべての正規化相対値にわたる変化レートをステップ312で決定し、レートトランスフォーメーション値62として記憶する。一部の実施形態では、一次導関数を計算する所定の一定時間間隔(時間ウィンドウ)は、5分から2時間、30分から10時間、20分から2時間、20分から10時間、または30分から90分の間である直前の時間間隔におけるすべての測定値である。

0070

ステップ314で、最後の時間条件314−Yesに至ってから所定数のレートトランスフォーメーション値を測定されたか否かについての決定を行う。測定された場合(314−Yes)は、プロセス制御がステップ316に進む。測定されなかった場合(314−No)は、ステップ306に戻り、そこでプロセス制御は時間ステップtが経過するまで待ち、その後ステップ308に続き、そこで培養物の正規化相対値が再び計算される。各条件(314−Yes)は、レートトランスフォーメーション値62のセット60の完了を示す。例えば、一部の実施形態では、条件314−Yesは、7個の新しいレートトランスフォーメーション値62が測定されたときに達成される。この例では、レートトランスフォーメーション値のセット60は、7個のレートトランスフォーメーション値62を含むか、またはこれらからなる。一部の実施形態では、レートトランスフォーメーション値62の各セット60は、4個から20個の連続したレートトランスフォーメーション値を含むか、またはこれらからなる。連続したレートトランスフォーメーション値62は、同じセット60におけるレートトランスフォーメーション値である。このようなレートトランスフォーメーション値62は、例えば、ステップ312の連続的なインスタンスで計算し、記憶する。一部の実施形態では、複数のレートトランスフォーメーション値におけるレートトランスフォーメーション値62の各セット60は、5個から15個の連続したレートトランスフォーメーション値62、1個から100個の連続したレートトランスフォーメーション値62、5個から15個の連続したレートトランスフォーメーション値62、5個以上のレートトランスフォーメーション値62、または10個未満のレートトランスフォーメーション値62を含むか、またはこれらからなる。

0071

条件314−Yesが達成されると、ステップ316を行う。ステップ316では、平均相対トランスフォーメーション(平均変化レート)値66を、新しく形成されたレートトランスフォーメーション値62のセット60から計算する。したがって、レートトランスフォーメーション値62の各セット60に対して、平均相対トランスフォーメーション値66が存在する。一部の実施形態では、平均相対トランスフォーメーション(平均変化レート)値66は、新しく形成されたレートトランスフォーメーション値62のセット60におけるレートトランスフォーメーション値62の代表値をとることによって、新しく形成されたレートトランスフォーメーション値62のセット60から計算する。一部の実施形態では、この代表値は、新しく形成されたレートトランスフォーメーション値62のセット60におけるレートトランスフォーメーション値62のすべてまたは一部の幾何平均、算術平均、中央値、または最頻値である。

0072

ステップ318で、プロトコールにおいて所定の点に達したか否かについて決定する。この所定の点は、最終時点であり、終点または第2の時点とも呼ぶ。一部の実施形態では、第2の時点は、ステップ302で初期の測定が行われてから、1時間以上、2時間以上、10時間以上、3時間から100時間、20時間未満で達する(318−Yes)。一部の実施形態では、第2の時点は、容器内の培養物の生物学的状態の測定が、ステップ308のインスタンスにおいて10回から50,000回、100回から10,000回、または150回から5,000回、10回超、50回超、100回超行われたときに達する(318−Yes)。プロトコールにおける所定の点に達しない場合(318−No)は、プロセス制御はステップ306に戻り、そこでプロセス制御は時間ステップtが進むのを待ち、その後ステップ308の別のインスタンスを開始し、その中で、培養物の生物学的状態が再び測定され正規化相対値を計算するために用いられる。プロトコールにおける所定の点に達した場合(318−Yes)は、プロセス制御はステップ320に進む。

0073

ステップ320で、培養物が達した最大代謝レート値57を決定する。一部の実施形態では、最大代謝レート値57は、培養物に対してステップ316のいずれかのインスタンスで計算した最大平均相対レートトランスフォーメーション値66であると見なされる。例えば、ステップ316のあるインスタンスの間に培養物に対して計算された最大平均相対トランスフォーメーション値66が250の場合は、培養物の最大代謝レート値57は250と見なされることになる。

0074

ステップ322で、培養物の増殖度58を決定する。一部の実施形態では、増殖度(EG)58は、以下の式によって決定する。
EG=NRafter_growth−NRminimum_growth 式1
一部の実施形態では、式1のNRafter_growthは、培養物がそれまでに達した最大平均相対トランスフォーメーション値66の計算に用いられた複数の正規化相対値における正規化相対値である。したがって、正規化相対値135から144を用いて、最大平均相対トランスフォーメーション値66を計算した場合は、NRafter_growthは、正規化相対値{135、...、144}のセットにおける正規化相対値の1つとなる。

0075

一部の実施形態では、式1のNRafter_growthは、培養物がそれまでに達した最大平均相対トランスフォーメーション値66の後の平均相対トランスフォーメーション値66の計算に用いられた複数の正規化相対値における正規化相対値である。したがって、正規化相対値145から154を用いて最大平均相対トランスフォーメーション値66の後の平均相対トランスフォーメーション値66を計算した場合は、NRafter_growthは、正規化相対値{145、...、154}のセットにおける正規化相対値の1つとなる。

0076

一部の実施形態では、式1のNRafter_growthは、培養物がそれまでに達した最大平均相対トランスフォーメーション値66の前の平均相対トランスフォーメーション値66の計算に用いられた複数の正規化相対値における正規化相対値である。したがって、正規化相対値125から134を用いて最大平均相対トランスフォーメーション値66の直前の平均相対トランスフォーメーション値66を計算した場合は、NRafter_growthは、正規化相対値{125、...、134}のセットにおける正規化相対値の1つとなる。

0077

一部の実施形態では、式1のNRafter_growthは、培養物がそれまでに達した最大平均相対トランスフォーメーション値66の計算に用いられた正規化相対値のすべてまたは一部の代表値である。したがって、正規化相対値135から144を用いて最大平均相対トランスフォーメーション値66を計算した場合は、NRafter_growthは、正規化相対値{135、...、134}のセットにおける正規化相対値のすべてまたは一部の代表値(幾何平均、算術平均、中央値、または最頻値)となる。

0078

一部の実施形態では、式1のNRafter_growthは、培養物がそれまでに達した最大平均相対トランスフォーメーション値66の後の平均相対トランスフォーメーション値66の計算に用いられた正規化相対値のすべてまたは一部の代表値である。したがって、正規化相対値145から154を用いて最大平均相対トランスフォーメーション値66の後の平均相対トランスフォーメーション値66を計算した場合は、NRafter_growthは、正規化相対値{145、...、154}のセットにおける正規化相対値のすべてまたは一部の代表値(幾何平均、算術平均、中央値、または最頻値)となる。

0079

一部の実施形態では、式1のNRafter_growthは、培養物がそれまでに達した最大平均相対トランスフォーメーション値66の前の平均相対トランスフォーメーション値66の計算に用いられた正規化相対値のすべてまたは一部の代表値である。したがって、正規化相対値125から134を用いて最大平均相対トランスフォーメーション値66の直前の平均相対トランスフォーメーション値66を計算した場合は、NRafter_growthは、正規化相対値{125、...、134}のセットにおける正規化相対値のすべてまたは一部の代表値(幾何平均、算術平均、中央値、または最頻値)となる。

0080

一部の実施形態では、NRminimum_growthは、閾値を得るために第1の平均相対トランスフォーメーション値66の計算に用いられた複数の正規化相対値における正規化相対値である。したがって、正規化相対値20から29を用いて閾値を得るために第1の平均相対トランスフォーメーション値66を計算した場合は、NRminimum_growthは、正規化相対値{20、...、29}のセットにおける正規化相対値の1つとなる。

0081

一部の実施形態では、NRminimum_growthは、閾値を得るために第1の平均相対トランスフォーメーション値66の計算に用いられた正規化相対値の代表値である。したがって、正規化相対値20から29を用いて閾値を得るために第1の平均相対トランスフォーメーション値66を計算した場合は、NRminimum_growthは、正規化相対値{20、...、29}のセットにおける正規化相対値のすべてまたは一部となる。

0082

式1を用いて増殖度58を計算する一部の実施形態では、閾値は、限定目的ではない例では、5から100の間の値、25から75の間の値、1から1000の間の値、または50未満の値である。

0083

一部の実施形態では、増殖度(EG)58は、以下の式によって決定する。
EG=ARTmax*(timeARTmax−timeinitial) 式2
式中、ARTmaxは、培養物が達した最大平均相対トランスフォーメーション値66であり、timeARTmaxは、(a)培養物の生物学的状態が時間ステップ302で測定された初期時点と、(b)ステップ316のインスタンスによって培養物に対して決定された、(i)最大平均相対トランスフォーメーション値の後の第1の平均相対トランスフォーメーション値、(ii)最大平均相対トランスフォーメーション値、または(iii)最大平均相対トランスフォーメーション値の前の第1の平均相対トランスフォーメーション値の計算に用いられた正規化相対値が測定された時点との間の時間である。さらに、timeinitialは、(i)時間ステップ302において培養物の生物学的状態が測定された初期の時点と(ii)閾値を得るために第1の平均相対トランスフォーメーション値の計算に用いられた正規化相対値が測定された時点との間の時間である。

0084

式2を用いて増殖度58を計算する一部の実施形態では、閾値は、限定目的ではない例では、5から100の間の値、25から75の間の値、1から1000の間の値、または50未満の値である。

0085

一部の実施形態では、増殖度(EG)58は、以下の式によって決定する。
EG=[ARTmax*(timeARTmax−timeinitial)]/timeinitial 式3
式中、ARTmax、timeARTmax、およびtimeinitialの値は、式2と同じである。式3を用いて増殖度58を計算する一部の実施形態では、閾値は、限定目的ではない例では、5から100の間の値、25から75の間の値、1から1000の間の値、または50未満の値である。

0086

式1、2、または3で用いたARTmax、timeARTmax、timeinitial、NRafter_growth、およびNRminimum_growthの値は、任意選択のルックアップテーブル54の基準増殖度値58を作成する際に同じ形式が用いられたとすると、任意の実数で個々に乗じることができる。より一般的には、式1、2、または3のいずれも、線形および非線形の両方の追加の数学演算を含むことができ、任意選択のルックアップテーブル54の基準増殖度値58を作成する際に同じ数学演算が用いられるとすると、依然として、増殖度58を計算するために用いることができる。基準増殖度値58および最大代謝レート値57は、既知の種類の微生物を含む培養物を用いてルックアップテーブル54のために計算する。

0087

ステップ324で、ステップ320で決定された培養物の最大代謝レート値57およびステップ322で決定された培養物の増殖度58を用いて、感染微生物を同定することができる。ステップ342の一部の実施形態では、ステップ320で決定された培養物の最大代謝レート値57およびステップ322で決定された培養物の増殖度58を、最大代謝レート値57および増殖度58を微生物の種類59にマッチするルックアップテーブル54の値と比較し、これにより容器内の培養物中の微生物の種類を決定する。例示するために、培養物の最大代謝レート値57が「200」であり、培養物の増殖度58が「450」であるケースを考えると、ルックアップテーブル54の値は、以下の値を有する。

0088

0089

この例では、培養物の微生物の種類59は、ルックアップテーブル54の値(200、455)が、観察された最大代謝レートおよび増殖度の値(200、450)に最も密接にマッチしているため、種類Yと見なされる。この例は、試験培養物の観察された最大代謝レート57および増殖度58に最も密接にマッチするルックアップテーブル54の値のセット56(最大代謝レート57、増殖度58)がマッチする値のセットであると見なされるため、試験培養物が、このマッチする値のセットに対応するルックアップテーブル54の微生物の種類59であると見なされる本発明の好適な実施形態を例示している。一部の実施形態では、ルックアップテーブルは使用しない。このような実施形態では、ステップ320で決定された培養物の最大代謝レート値57およびステップ332で決定された培養物の増殖度58は、培養物の最大代謝レート値57および増殖度58に基づいて微生物を同定可能な1つまたは複数のトレーニングされた分類器または他の形態の式(例えば、回帰式)において用いられる。

0090

一部の実施形態では、ステップ324は、容器内の培養物中の微生物の種類59を、試験培養物の最大代謝レート値57および増殖度58に基づいて、(i)腸内細菌科(Enterobacteriaceae)に含まれる細菌または(ii)腸内細菌科(Enterobacteriaceae)に含まれない細菌として同定する。例えば、一部の実施形態では、これは、試験培養物の最大代謝レート値57および増殖度58をルックアップテーブル54の値と比較することによって行われる。他の実施形態では、これは、培養物中の既知の微生物の最大代謝レート値57および増殖度58の値を考慮する1つまたは複数のトレーニングされた分類器および/または他の形態の式に最大代謝レート値57および増殖度58を用いることによって行われる。一部の実施形態では、ステップ324は、試験培養物の最大代謝レート値57および増殖度58に基づいて細菌として微生物の種類59を同定する。一部の実施形態では、ステップ324は、試験培養物の最大代謝レート値57および増殖度58をルックアップテーブル54の値と比較することに基づいて細菌として微生物の種類59を同定する。一部の実施形態では、ステップ324は、試験培養物の最大代謝レート値56および増殖度58に基づいて(i)腸内細菌科(Enterobacteriaceae)、(ii)スタフィロコッカス科(Staphylococcaceae)、(iii)連鎖球菌(Streptococcus)、または(iv)アシネトバクター属(Acinetobacter)として微生物の種類を同定する。一部の実施形態では、ステップ324は、試験培養物の最大代謝レート値56および増殖度58をルックアップテーブル54の値と比較することに基づいて(i)腸内細菌科(enterobacteriaceae)、(ii)スタフィロコッカス科(Staphylococcaceae)、(iii)連鎖球菌(Streptococcus)、または(iv)アシネトバクター属(Acinetobacter)として微生物の種類を同定する。一部の実施形態では、ステップ324は、試験培養物の最大代謝レート値56および増殖度58に基づいて、アリシュワネラ(Alishewanella)、アルテロコッカス(Alterococcus)、アクアモナス(Aquamonas)、アラニコラ(Aranicola)、アルセノフォナス(Arsenophonus)、アゾチビルガ(Azotivirga)、ブロシュマンニア(Blochmannia)、ブレネリア(Brenneria)、ブフネラ(Buchnera)、ブドビシア(Budvicia)、ブティアウクセラ(Buttiauxella)、セデセア(Cedecea)、シトロバクター(Citrobacter)、ディケヤ(Dickeya)、エドワージエラ(Edwardsiella)、エンテロバクター(Enterobacter)、エルウィニア(Erwinia)、大腸菌(Escherichia)、エウィンゲラ(Ewingella)、グリモンテラ(Griimontella)、ハフニア(Hafnia)、クレブシエラ(Klebsiella)、クライベラ(Kluyvera)、レクレルシア(Leclercia)、レミノレラ(Leminorella)、モエレレラ(Moellerella)、モルガネラ(Morganella)、オベスムバクテリウム(Obesumbacterium)、パントエア(Pantoea)、ペクトバクテリウム(Pectobacterium)、カンジダツスフロモバクター(Candidatus Phlomobacter)、フォトラブダス(Photorhabdus)、プレジオモナス(Plesiomonas)、プラジア(Pragia)、プロテウス(Proteus)、プロビデンシア(Providencia)、ラーネラ(Rahnella)、ラオウルテラ(Raoultella)、サルモネラ(Salmonella)、サムソニア(Samsonia)、セラチア(Serratia)、シゲラ(Shigella)、ソーダリス(Sodalis)、テイタメラ(Tatumella)、トラブルシエラ(Trabulsiella)、ウィグルスウォーチア(Wigglesworthia)、ゼノラブダス(Xenorhabdus)、エルシニア(Yersinia)、およびヨーケネラ(Yokenella)からなる群から選択される腸内細菌科(Enterobacteriaceae)の1つの属として微生物の種類59を同定する。一部の実施形態では、ステップ324は、試験培養物の最大代謝レート値56および増殖度58をルックアップテーブル54の値と比較することに基づいて、アリシュワネラ(Alishewanella)、アルテロコッカス(Alterococcus)、アクアモナス(Aquamonas)、アラニコラ(Aranicola)、アルセノフォナス(Arsenophonus)、アゾチビルガ(Azotivirga)、ブロシュマンニア(Blochmannia)、ブレネリア(Brenneria)、ブフネラ(Buchnera)、ブドビシア(Budvicia)、ブティアウクセラ(Buttiauxella)、セデセア(Cedecea)、シトロバクター(Citrobacter)、ディケヤ(Dickeya)、エドワージエラ(Edwardsiella)、エンテロバクター(Enterobacter)、エルウィニア(Erwinia)、大腸菌(Escherichia)、エウィンゲラ(Ewingella)、グリモンテラ(Griimontella)、ハフニア(Hafnia)、クレブシエラ(Klebsiella)、クライベラ(Kluyvera)、レクレルシア(Leclercia)、レミノレラ(Leminorella)、モエレレラ(Moellerella)、モルガネラ(Morganella)、オベスムバクテリウム(Obesumbacterium)、パントエア(Pantoea)、ペクトバクテリウム(Pectobacterium)、カンジダツスフロモバクター(Candidatus Phlomobacter)、フォトラブダス(Photorhabdus)、プレジオモナス(Plesiomonas)、プラジア(Pragia)、プロテウス(Proteus)、プロビデンシア(Providencia)、ラーネラ(Rahnella)、ラオウルテラ(Raoultella)、サルモネラ(Salmonella)、サムソニア(Samsonia)、セラチア(Serratia)、シゲラ(Shigella)、ソーダリス(Sodalis)、テイタメラ(Tatumella)、トラブルシエラ(Trabulsiella)、ウィグルスウォーチア(Wigglesworthia)、ゼノラブダス(Xenorhabdus)、エルシニア(Yersinia)、およびヨーケネラ(Yokenella)からなる群から選択される腸内細菌科(Enterobacteriaceae)の1つの属として微生物の種類59を同定する。

0091

一部の実施形態では、ステップ324は、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)、スタフィロコッカスカプラエ(Staphylococcus caprae)、表皮ブドウ球菌(Staphylococcus epidermidis)、スタフィロコッカスヘモリティカス(Staphylococcus haemolyticus)、スタフィロコッカスホミニス(Staphylococcus hominis)、スタフィロコッカスルグドゥネンシス(Staphylococcus lugdunensis)、スタフィロコッカスペテンコフェリ(Staphylococcus pettenkoferi)、スタフィロコッカスサプロフィティカス(Staphylococcus saprophyticus)、スタフィロコッカスワーネリ(Staphylococcus warneri)、およびスタフィロコッカスキシローサス(Staphylococcus xylosus)からなる群から選択されるスタフィロコッカス科(Staphylococcaceae)細菌の1つの種として微生物の種類59を同定する。一部の実施形態では、決定するステップは、試験培養物の最大代謝レート値56および増殖度58に基づいて、無乳性連鎖球菌(S.agalactiae)、S.ボビス(S.bovis)、S.ミュータンス(S.mutans)、肺炎球菌(S.pneumoniae)、化膿連鎖球菌(S.pyogenes)、唾液連鎖球菌(S.salivarius)、S.サングイニス(S.sanguinis)、ブタ連鎖球菌(S.suis)、緑色連鎖球菌(Streptococcus viridans)、および乳房連鎖球菌(Streptococcus uberis)からなる群から選択される連鎖球菌(Streptococcus)の1つの種として微生物の種類を同定する。例えば、一部の実施形態では、ステップ324は、試験培養物の最大代謝レート値56および増殖度58をルックアップテーブル54の値と比較することに基づいて、無乳性連鎖球菌(S.agalactiae)、S.ボビス(S.bovis)、S.ミュータンス(S.mutans)、肺炎球菌(S.pneumoniae)、化膿連鎖球菌(S.pyogenes)、唾液連鎖球菌(S.salivarius)、S.サングイニス(S.sanguinis)、ブタ連鎖球菌(S.suis)、緑色連鎖球菌(Streptococcus viridans)、および乳房連鎖球菌(Streptococcus uberis)からなる群から選択される連鎖球菌(Streptococcus)の1つの種として微生物の種類を同定する。

0092

一部の実施形態では、ステップ324は、最大代謝レート値56および増殖度58に基づいて好気性菌として微生物の種類を同定する。一部の実施形態では、ステップ324は、試験培養物の最大代謝レート値57および増殖度58に基づいて嫌気性菌として微生物の種類59を同定する。一部の実施形態では、ステップ324は、最大代謝レート値56および増殖度58をルックアップテーブル54の値と比較することに基づいて好気性菌として微生物の種類を同定する。一部の実施形態では、ステップ324は、試験培養物の最大代謝レート値57および増殖度58をルックアップテーブル54の値と比較することに基づいて嫌気性菌として微生物の種類59を同定する。

0093

一部の実施形態では、この方法は、培養物68中の微生物の種類の同定をユーザーインターフェイスデバイス(例えば、32)、モニタ(例えば、26)、コンピュータ可読記憶媒体(例えば、14または36)、コンピュータ可読メモリ(例えば、14または36)、またはローカルもしくはリモートコンピュータシステムに出力するステップをさらに含む。一部の実施形態では、培養物68中の微生物の種類の同定を表示する。本明細書で用いる用語、ローカルコンピュータシステムは、装置11に直接接続されたコンピュータシステムを意味する。本明細書で用いる用語、リモートコンピュータシステムは、インターネットなどのネットワークを介して装置11に接続されたコンピュータシステムを意味する。

0094

5.4 例示的なコンピュータプログラム製品およびコンピュータ
本発明は、コンピュータ可読記憶媒体に組み込まれたコンピュータプログラム機構を含むコンピュータプログラム製品として実施することができる。さらに、本発明の任意の方法を、1つまたは複数のコンピュータで実施することができる。さらに、本発明の任意の方法を、1つまたは複数のコンピュータプログラム製品で実施することができる。本発明の一部の実施形態は、本明細書に開示する任意のまたはすべての方法を符号化するコンピュータプログラム製品を提供する。このような方法は、CD−ROM、DVD、磁気ディスク記憶製品、または任意の他のコンピュータ可読データもしくはプログラム記憶製品に記憶させることができる。このような方法はまた、ROM、1つまたは複数のプログラム可能チップ、または1つまたは複数の特定用途向け集積回路ASIC)などの永久記憶装置に組み込むこともできる。このような永久記憶装置は、サーバー、802.11アクセスポイント、802.11無線ブリッジステーション中継器ルータ携帯電話、または他の電子装置ローカライズすることができる。また、コンピュータプログラム製品に符号化されたこのような方法は、インターネットまたは他の方法によって電子的に配布することもできる。

0095

本発明の一部の実施形態は、図1に示されているプログラムモジュールおよびデータ構造のすべてを含むコンピュータプログラム製品を提供する。これらのプログラムモジュールは、CD−ROM、DVD、磁気ディスク記憶製品、または任意の他のコンピュータ可読データもしくはプログラム記憶製品に記憶させることができる。プログラムモジュールはまた、ROM、1つまたは複数のプログラム可能なチップ、または1つまたは複数の特定用途向け集積回路(ASIC)などの永久記憶装置に組み込むこともできる。このような永久記憶装置は、サーバー、802.11アクセスポイント、802.11無線ブリッジ/ステーション、中継器、ルータ、携帯電話、または他の電子装置にローカライズすることができる。また、コンピュータプログラム製品のソフトウエアモジュールは、インターネットまたは他の方法によって電子的に配布することもできる。

0096

5.5キット
本発明の一部の実施形態は、本明細書に開示するいずれの方法を実施するキットをも含むことができる。限定目的ではない例では、本明細書に開示する方法の任意の組合せを実施するための容器、試料の培養物、追加の作用物質、およびソフトウエアをキットに含めることができる。したがって、キットは、適当なコンテナ手段に入れられた1つまたは複数のこれらの試薬を含む。

0097

ソフトウエア、容器、および放射分析もしくは非放射分析システム以外のキットの構成要素は、水性媒体中または凍結乾燥形態パッケージングすることができる。キットの適したコンテナ手段は、一般に、構成要素を入れることができ、好ましくは適切に等分することができる少なくとも1つのバイアル、試験管フラスコ、瓶、シリンジ、または他のコンテナ手段を含む。キットに2つ以上の構成要素が存在する場合、キットは、一般に、追加の構成要素を別個に配置できる第2、第3、または他の追加のコンテナをも含むことになる。しかし、構成要素の様々な組合せがバイアル内で可能である。本発明のキットはまた、典型的には、販売用に試薬コンテナを厳密に閉じ込めて収容するための手段も含む。このようなコンテナは、内部に望ましいバイアルが保持される射出成形またはブロー成形プラスチック容器を含みうる。

0098

6 実施例
生物学的試料(以降、「培養物」と呼ぶ)を培養するように設計された任意の培養システムについて、その培養物中の微生物の存在および同定の決定のために使用が意図されている、未知の微生物の存在に関する仮有機体同定試験が開発された。この原理は、培養物を1つまたは複数の培養バイアル内に接種し、これらのバイアルを装置11内に挿入し、この装置が、代謝活性の存在(蓄積する二酸化炭素もしくは他の代謝物の生産または酸素などの物質の消費)または細胞物質の蓄積についてバイアルを監視する(微生物細胞の蓄積を測定することによって)。BACTEC(登録商標)血液培養システムが、このような装置11の一例である。BACTEC(登録商標)血液培養システムは、微生物の代謝が起きたときにこのシステムに変化を報告する蛍光センサを使用する。次いで、一連の信号データに対して、図3に示されているアルゴリズムが適用される。このアルゴリズムは、増殖する微生物の存在を示唆する信号の経時変化を認識するように設計されていた。使用者は、システムが増殖の証拠(陽性バイアルに対する状態の変化)を確認したときに通知され、次いで容器は、微生物の存在を決定するように処理(プレーティングされた培地に対するグラム染色および継代培養)された。本発明のアルゴリズムは、増殖レートおよび増殖度における差を利用して、培養物中の微生物の存在および増殖についての情報を提供した。この情報と、既知の微生物についての同様の情報を記録したルックアップテーブルにより、培養物中の微生物の種類が同定される。

0099

BACTEC(登録商標)血液培養システムで収集したデータは、図3に例示されている本発明のデータ媒体変換の用途の例として用い、本発明の利用の例となる。上記したBACTEC(登録商標)システムは、蛍光センサを用いて、培養物の試薬内に配置されたセンサから10分間隔で収集された一連の補正蛍光信号データによって培養物内の代謝活性の変化を監視する。この例で使用したデータは、内部接種培養研究で使用したBACTEC(登録商標)装置から収集するか、またはこのシステムの臨床評価の際に収集した。データは、容器の識別(連続番号または受託番号による)、接種の日付の記録、試料(これは血液培養システムである)中の血液の量、および容器内で見られる微生物の同定の結果(有機体の同定は、外部データの場合は臨床現場によって提供された)を含むBecton Dickinsonのデータベースに格納し収蔵した。続いて、分析のために図3に例示されているアルゴリズムを適用した。この情報の有用性は、密接に関連した有機体の種類への仮同定としてである。この例では、臨床血液培養物中の微生物は、4つの異なる微生物の種類:腸内細菌科(Enterobacteriaceae)、(ii)スタフィロコッカス科(Staphylococcaceae)、(iii)連鎖球菌(Streptococcus)、または(iv)アシネトバクター属(Acinetobacter)に特徴付けられた。微生物のこれらの一般的な分類を示す微生物の密接に関連した種を互いに区別した(大腸菌(Escherichia coli)と肺炎桿菌(Klebsiella pneumoniae)とを互いに区別し、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)とコアグラーゼ陰性ブドウ球菌(coagulase negative staphylococci)とを互いに区別した)。ある場合には、微生物の個々の種を、高い信頼性で識別することができる。仮同定に対してこれらのデータを利用する基本原理は、これらの微生物が有する代謝過程の種類およびこれらの異なる種類の微生物の相対生エネルギーを、限定条件下での増殖に関連した様々な速度関数を監視することによって区別することができることである。

0100

本発明のデータトランスフォーメーションは、図3のステップ302および304と共に上記した、特定の出力(システムを入力する際の初期状態)に対する容器信号の初期の正規化で開始した。すべての後続データは、図3のステップ306および308で概略を述べたように、これらの分析において100パーセントに対して標準化した初期の信号のパーセンテージとして表した。初期の信号によって正規化されたデータ測定値は、正規化相対値と呼ぶことにした。理想的な理論条件下で、正規化相対値125は、微生物の代謝が、BACTEC(登録商標)センサによって測定された蛍光を初期の測定値に対して25パーセント増加させたことを意味する。計算した次の値は、図3のステップ310および312で概略を述べたように、経時変化するNR値の一次導関数であった。この値は、レートトランスフォーメーション(RT)値であり、この例に用いた基準RT値は、70分の周期性リミットを用いる。どのRT値も、計算前の70分に亘る蛍光信号のパーセント変化レートを表した。計算した次の値は、図3のステップ314および316で概略を述べたように、ARTすなわち平均レート変化値であった。これは、計算した前の7つのART値の平均として計算され、RT値の平滑化関数としての役割を果たした。

0101

培養物に感染する微生物の種類の同定を決定するために計算したパラメータの例が、図4図5、および図6に示されている。大腸菌(Escherichia coli)培養物を、量的判定基準(正規化相対値50、レートトランスフォーメーション値62、および平均相対トランスフォーメーション値66を用いて分析した。培養物は、対象からのヒト血液3mlを含み、大腸菌(E.coli(55CFU))の懸濁液で接種し、BACTEC(登録商標)9000装置内に入れた。識別子4942は、図4図5、および図6で報告されている培養物を一意的に識別し、この培養物のデータを研究開発BACTEC(登録商標)データベースにリンクするために用いることができる。図4は、経時的な正規化相対値のプロットを示している。容器を装置内に入れ、容器の平衡に関連した温度の影響を、概ね最初の1時間観察した。最初の1時間の間に、信号が安定し、バックグラウンドを観察すると、初期の信号が94パーセントから95パーセントに上昇した(このレートは、血液の活性によるものであった)。正規化相対プロット(図4)では、増殖は、8時間後に最初に視認でき、15時間後まで続き、最終値のNR値が126に近づいた。経時的な図4のレートトランスフォーメーション値62における平均変化レートに基づいた経時的な平均相対トランスフォーメーション値66のプロットが図5に示されている。各平均相対トランスフォーメーション(ART)値66は、平均変化レートの尺度であり、この培養物の最大ARTは、培養して12.8時間後に1158に達した。これは、1時間の期間に亘るこの培養物の平均最大到達センサ変化レートを示す。図6は、正規化相対値50の二次導関数のプロットであり、経時レート変化を示している。これは、重大な点:最初の加速点602(0からの移動)、加速がその最大(0点を交差)に達する最大加速点604(最大)、減速最大点(最小)606、および増殖曲線の終点608(レート変化が0に戻る)を示す図示的説明である。

0102

微生物の種類の仮同定のために上記確認のデータトランスフォーメーション(レートトランスフォーメーション値60、平均相対トランスフォーメーション値66、および正規化相対値)を用いた増殖の特徴は、最大代謝レートおよび増殖度である。この例では、最大代謝レート(ARTmax)を、達した最大ART値66として定義した(この例では、最大代謝レートは1158であった)。

0103

この例では、増殖レート(EG)は、以下のように決定した。
EG=NRafter_growth−NRminimum_growth 式1
これは、増殖前(NRminimum_growth)と増殖後(NRafter_growth)の正規化相対(NR)値の差である。増殖の前および後の定義を標準化するために、次の形式を用いて増殖前(NRminimum_growth)および増殖後(NRafter_growth)を表す点を決定した。NRminimum_growthは、増殖をバックグラウンド信号と識別できる点として定義した。NRminimum_growthを測定した時点を、timeinitialと呼ぶことにした。値50のART値66は、増殖の開始を確定した(この時間は、BACTEC(登録商標)システムのほとんどの培養物の検出までの時間に強く相関している)。最大ARTの後の確定点を用いて、NRafter_growth増殖度の比較の点を確定した。もちろん、他の形式を用いて、増殖度の決定のために増殖の前および後を表す点を決定することができ、すべてのこのような形式が本発明の範囲内である。図4に例示する大腸菌(E coli)の例では、NR=50までの時間は、9.6時間であり、これは、95.7のNR値に対応する。したがって、NRminimum_growthは95.7であった。図5から、この例ではtimeARTmaxと呼ぶART最大の後の第1の点までの時間が12.3時間であることが分かった。図4から、12.3時間は、NR値=119.5に対応する。したがって、NRafter_growthは119.5であった。したがって、この培養物に対して決定された増殖度は、119.5−95.7であり、これは23.8NRに等しい(確定時間に亘る信号のパーセント変化に等しい)。さらに、図5から、最大増殖レートが1158ARTであることが分かった。最大増殖レートおよび増殖度に対するこれらの値を、最大代謝レート57および増殖度58に対する値の基準セット56を含むルックアップテーブル54と比較した。最大増殖レートおよび増殖度に対して経験的に決定された値に最も密接にマッチした値のセット56に対応する微生物の種類59は、培養物の微生物の種類であると見なされた。

0104

増殖度を決定するために用いた別の値は、次の通りとした。
EG=ARTmax*(timeARTmax−timeinitial) 式2
式中、ARTmaxは、時間差(timeARTmax−timeinitial)が乗じられ、timeARTmaxは、ARTmaxの後の第1の点までの時間と定義し、timeinitialは、NRが50の値に達した点と定義した。増殖度に対するこの値は、式1を用いて計算した増殖度と共に、またはその代わりとして用いることができる。この例では、式2によって確定した増殖度は、3281の値であった。

0105

一部の実施形態では、増殖度(EG)58は、次の式によって決定した。
EG=[ARTmax*(timeARTmax−timeinitial)]/timeinitial 式3
式中、ARTmax、timeARTmax、およびtimeinitialの値は、式1および式2と同じである。この例では、式3によって確定した増殖度は、353の値であった。

0106

表1は、BACTEC(登録商標)システムの近年の臨床評価で検出された96の臨床的に有意な単離菌リストである。装置のデータを収集して、データ解析のためにBecton Dickinsonに送った。表1は、上述の重要な記述計算を含むレートのデータを含む(例えば、増殖度、最大代謝レート)。これらのデータは、血液で日常的に検出される微生物の代表である。表1において、列1は、固有の培養物識別番号であり、列2は、培養物中で同定された微生物の略称(ENTFAlは、大便連鎖球菌(Enterococcus faecalis)であり、ENTCFAAは、エンテロコッカスフェシウム(Enterococcus faecium)であり、STRSANGRは、ストレプトコッカスサンイス群(Streptococcus sanguineus group)であり、STRAHEは、ストレプトコッカスアルファヘモリティック(Streptococcus alpha hemolytic)であり、STRAGAは、ストレプトコッカスガラクチアエ(Streptococcus agalactiae)であり、ESCCOLは、大腸菌(Escherichia coli)であり、SAURは、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)であり、STACNEGは、コアグラーゼ陰性ブドウ球菌(Coagulase negative Staphylococcus)であり、PROTMIRは、ミラビリス変形菌(Proteus mirabilis)であり、KLENEPは、肺炎桿菌(Klebsiella pneumoniae)であり、NEIMENは、骨髄炎菌(Neiserria meningitidis)であり、ACINBAUは、アシネトバクターバウマニー(Acinetobacter baumanii)である)、列3は、開始時間時間単位)であり、列4は、培養物が達した最大ART値についての値であり、列5は、最大ART値に達するまでの時間(時間単位)であり、列6は、50のART値に達するのに要した時間(時間単位)であり、列7は、20のART値に達するのに要した時間(時間単位)であり、列8は、最大ART値に達するのに要した時間(時間単位)から50のART値に達するのに要した時間(時間単位)を減じた値であり、列9は、最大ART値と最大レートトランスフォーメーション値との比であり、列10は、(i)ARTmaxに達するのに要した時間と(ii)50のART値に達するのに要した時間との間の差をARTmaxに乗じて算出したARTmaxInterval50であり、列11は、培養物が50のART値に達するのに要した時間(時間単位)でARTmaxInterval50を除した値である(50のART値に達するのに要した時間(時間単位)で除した列10の値)。

0107

0108

0109

0110

0111

図7は、既知の種類の微生物を含む基準培養物に対する、増殖度の最大代謝レートに対する比(図7をプロットするためにARTmax Interval50/TTART50、対ARTmaxと定義)のプロットである。図7では、腸内細菌科(Enterobacteriaceae)(例えば、大腸菌(E.coli)および肺炎桿菌(K.pneumoniae))の群の細菌は、図の右上の角に集まっている。腸内細菌科(Enterobacteriaceae)は、高いARTmaxおよびIntegral50のTTART50に対する高い比(式3によって決定された増殖度)を有するとして特徴付けられた。このカテゴリーに当てはまる一部の連鎖球菌(streptococci)(STRAGA)も存在した。これらは、腸内細菌科(Enterobacteriaceae)細菌と比較した相対NR変化によって識別できる。

0112

図7で次に識別可能な群は、600よりも大きいARTmax値および80よりも大きいIntegral50のTTART50に対する比(式3によって決定された増殖度)を有する黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)であった。これは、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)を、典型的にはより低いARTmaxおよびIntegral50のTTART50に対する比を有するコアグラーゼ陰性ブドウ球菌(coagulase negative staphylococci)と区別するのに役立った。

0113

図7で次に識別可能な群は、アシネトバクター属(Acinetobacter)(この例ではアシネトバクターバウマニー(Acinetobacter baumannii)によって代表される)であった。この種類の微生物は、偏性呼吸特性および非糖基質に対する性能のために低いARTmaxを有していた。これらのNR曲線は、初期の急速かつ急激な増殖、これに続く初期の急速な増殖の停止という著しい特徴があり、結果として持続的なARTmaxには決して達しない。

0114

引用文
本明細書で引用したすべての参照文献は、個々の発行物または特許もしくは特許文献が、すべての目的のために参照によりその全容が本明細書に組み込まれた場合と同程度まで、すべての目的のために参照によりその全容が本明細書に組み込まれるものとする。

実施例

0115

8 変更
本発明の多くの変更および変形は、当業者には明らかなように、本発明の精神および範囲から逸脱することなく可能である。本明細書に開示した特定の実施形態は、単なる例にすぎず、本発明は、添付の特許請求の範囲の文言によってのみ限定され、このような特許請求の範囲にあらゆる等価物が含まれるものとする。

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