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技術 熱電発電ユニット

出願人 ヤマハ株式会社
発明者 神村直樹吉田浩祐
出願日 2013年1月17日 (5年11ヶ月経過) 出願番号 2013-006334
公開日 2014年7月28日 (4年5ヶ月経過) 公開番号 2014-138102
状態 特許登録済
技術分野 熱電素子 特殊な電動機、発電機
主要キーワード 温度監視システム 高熱伝導性グリース ブロック状部材 熱電発電ユニット 吸熱用 二酸化炭素センサ シーリング部材 熱交換部材
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2014年7月28日)のものです。
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図面 (8)

課題

外部電源を必要としないシステム熱電発電モジュールを用いて簡便に構成することを可能にする。

解決手段

熱伝導体により形成された底板12および熱交換部材20と、底板12と熱交換部材20との間に挟まれる熱電発電モジュール40およびスペーサ部材30と、底板12と熱交換部材20の間を覆うように設けれた側壁14とを有し、さらに、底板12と熱交換部材20と側壁14とにより囲われた空間内に、熱電発電モジュール40により得られた電力により駆動される回路の載置された回路基板50を収めたことを特徴とする熱電発電ユニットを提供する。

概要

背景

近年、この種の熱電発電モジュールを用いて廃熱を有効利用する技術が注目を集めている。例えば、工場プラントなどにおける高温流体が流れるパイプの壁面にこの種の熱電発電モジュールを取り付け、当該パイプからの熱を電力に変換して利用するといった具合である。熱電発電モジュールに関する先行技術文献としては特許文献1〜5が挙げられる。

概要

外部電源を必要としないシステムを熱電発電モジュールを用いて簡便に構成することを可能にする。熱伝導体により形成された底板12および熱交換部材20と、底板12と熱交換部材20との間に挟まれる熱電発電モジュール40およびスペーサ部材30と、底板12と熱交換部材20の間を覆うように設けれた側壁14とを有し、さらに、底板12と熱交換部材20と側壁14とにより囲われた空間内に、熱電発電モジュール40により得られた電力により駆動される回路の載置された回路基板50を収めたことを特徴とする熱電発電ユニットを提供する。

目的

本発明は上記課題に鑑みて為されたものであり、外部電源を必要としないシステムを熱電発電モジュールを用いて簡便に構築することを可能にする技術を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

熱交換部材と、熱伝導体よりなる底板と、前記底板と前記熱交換部材との間に挟まれる熱電発電モジュールと、前記底板と前記熱交換部材の間を覆うように設けられた側壁と、前記熱電発電モジュールにより得られた電力により駆動される回路の載置された回路基板であって、前記熱交換部材と前記底板と前記側壁とにより区画される空間内に収納される回路基板と、を有することを特徴とする熱電発電ユニット

請求項2

前記底板は、前記熱交換部材から熱的に切り離されていることを特徴とする請求項1に記載の熱電発電ユニット。

請求項3

前記底板は、断熱性を有するシーリング部材および前記側壁を介して前記熱交換部材に接合されていることを特徴とする請求項2に記載の熱電発電ユニット。

請求項4

前記底板は、熱伝導体からなるスペーサを前記空間内に備えることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の熱電発電ユニット。

請求項5

前記底板は、熱伝導体からなる突出部を前記空間外に備えることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の熱電発電ユニット。

請求項6

前記熱電発電モジュールは前記底板の中央に配置され、前記回路基板は前記底板と略同じ寸法を有し、前記回路基板には前記熱電発電モジュールを避けるように切欠きが設けられていることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の熱電発電ユニット。

技術分野

0001

この発明は、ゼーベック効果を利用して発電する熱電発電モジュールを含んだ熱電発電ユニットに関する。

背景技術

0002

近年、この種の熱電発電モジュールを用いて廃熱を有効利用する技術が注目を集めている。例えば、工場プラントなどにおける高温流体が流れるパイプの壁面にこの種の熱電発電モジュールを取り付け、当該パイプからの熱を電力に変換して利用するといった具合である。熱電発電モジュールに関する先行技術文献としては特許文献1〜5が挙げられる。

先行技術

0003

特開2007−110082号公報
特開平11−312828号公報
特開2006−234250号公報
実用新案登録第3171039号
特開2001−144337号公報

発明が解決しようとする課題

0004

熱電発電モジュールにより得られた電力をどのように利用するのかについては種々の態様が考えられる。例えば、熱電発電モジュールを加熱する高温側の熱源となる物体(上記の例におけるパイプなど)の温度監視を行うためのセンサと当該センサの出力信号を所定の宛先へ送信する送信回路の駆動に当該電力に利用することで、外部電源を必要としない温度監視システム構築すること等である。しかし、このような外部電源を必要としないシステムをユーザが簡便に構築することは一般的には難しい。その理由は以下の通りである。まず、第1に、熱電発電モジュールを用いて発電を行う場合、加熱側とは反対側の面の放熱が不十分であると発電効率が低下する。このため、熱電発電モジュールの放熱側の面に適切な大きさの熱交換部材(例えば、ヒートシンクなど)を適切に装着しておく必要があるが、熱電発電モジュールに対して適切な大きさの熱交換部材を選択することや熱交換部材を適切に装着することは一般のユーザにとっては難しい。第2に、熱電発電モジュールにより得られる電力は一般に微弱であるため、昇圧回路などにより昇圧して送信回路へ供給する必要がある。つまり、外部電源を必要としないシステムの構築には、電子回路についての知識が必要となり、この点から見ても一般のユーザには難しい。さらに、第3に、熱電発電モジュールは一般に衝撃に弱く、衝撃等から保護するために熱電発電モジュールを筐体に収めておく必要がある一方、熱源から熱電発電モジュールへの熱伝導や熱電発電モジュールから熱交換部材への熱伝導を極力妨げないようにする必要があり、両者を両立させることは一般のユーザには難しい。

0005

本発明は上記課題に鑑みて為されたものであり、外部電源を必要としないシステムを熱電発電モジュールを用いて簡便に構築することを可能にする技術を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

上記課題を解決するために本発明は、熱交換部材と、熱伝導体よりなる底板と、前記底板と前記熱交換部材との間に挟まれる熱電発電モジュールと、前記底板と前記熱交換部材の間を覆うように設けられた側壁と、前記熱電発電モジュールにより得られた電力により駆動される回路の載置された回路基板であって、前記熱交換部材と前記底板と前記側壁とにより区画される空間内に収納される回路基板と、を有することを特徴とする熱電発電ユニット、を提供する。

0007

熱伝導体とは、熱を伝えやすい性質を有する素材のことであり、その一例としては銅やアルミニウムなどの金属が挙げられる。本発明の熱電発電ユニットでは、熱電発電モジュールは各々熱伝導体により形成された底板と熱交換部材とに挟まれている。このため、熱交換部材として適切な大きさのものを選択して熱電発電ユニットを構成しておけば、当該熱電発電ユニットのユーザが熱電発電モジュールに対する適切な大きさの熱交換部材の選択や適切な装着に気を配る必要はなく、また、熱電発電モジュールから熱交換部材への熱伝導が阻害されないように気を配る必要もない。さらに、底板が熱伝導体で形成されているため、底板が熱源に密着するように当該熱電発電ユニットを設置するだけで、熱源から熱電発電モジュールへの熱伝導が担保される。また、本発明の熱電発電ユニットでは、熱電発電モジュールは、底板と側壁と熱交換部材とからなる筐体に収められているため、衝撃等からの保護に関してユーザが別途配慮する必要はない。加えて、本発明の熱電発電ユニットでは、熱電発電モジュールにより得られた電力により駆動される回路を搭載した回路基板が上記筐体内に収められている(すなわち、当該熱電発電ユニットには当該回路基板が内蔵されている)ため、当該熱電発電ユニットの使用の際に電子回路に関する知識が必要となることもない。

0008

本発明によれば、ユーザは、熱電発電ユニットを所望の場所に設置するだけで、熱電発電モジュールとその熱電発電モジュールにより得られた電力により駆動される回路とを手軽に設置することができる。例えば、温度センサ無線通信部と当該温度センサの出力信号を当該無線通信部により定期的に送信する処理を実行する制御部と熱電発電モジュールの出力電圧を昇圧してこれら各回路に与える昇圧回路が回路基板に搭載されている場合には、熱電発電ユニットに対する高温側の熱源となり、かつ温度監視を要する物体に上記底板が密着するように当該熱電発電ユニットを装着することで、外部電源を要することなく当該物体の温度監視を行うシステムを構築することができる。このように、本発明によれば、外部電源を必要としないシステムを熱電発電モジュールを用いて簡便に構成することが可能になる。

0009

より好ましい態様としては、上記構成の熱電発電ユニットにおいて、底板が熱交換部材から熱的に切り離されている態様が考えられる。このような態様によれば、熱電発電モジュールを介さずに底板から熱交換部材へ熱が直接伝わることが回避され、発電効率の低下を招かないといった利点がある。ここで、底板を熱交換部材から熱的に切り離す具体的な態様としては、断熱性を有するシーリング部材および側壁を介して底板を熱交換部材に接合させる態様や、ゴムなどの絶縁性材料(すなわち、断熱性を有する素材)を用いて側壁を形成し、この側壁を介して底板を熱交換部材に接合させる態様が考えられる。前者の態様においては、シーリング部材を柔軟性を有する素材により形成することが好ましい。熱電発電モジュールが長期に亙って使用されると、その厚みに経年変化が生じる場合がある。しかし、シーリング部材を柔軟性を有する素材により形成しておけば、熱電発電モジュールの厚みに変化が生じ、底板と熱交換部材とを引き離す方向に力が働くようになったとしても、当該力が加わることに起因する上記接合部分の破断を回避することができるといった利点があるからである。同様に側壁を断熱性を有する素材により形成する場合も、当該素材は断熱性に加えて柔軟性を有していることが好ましい。

0010

さらに別の好ましい態様においては、熱電発電モジュールは底板の中央に配置され、回路基板は底板と略同じ寸法を有し、かつ回路基板には熱電発電モジュールを避けるように切欠きが設けられていることが好ましい。熱電発電モジュールが底板の中央に配置されていれば、高温側の熱源から底板に伝わる熱が均等に熱電発電モジュールに伝わると考えられるからである。また、回路基板が大きい程多くの回路を実装することができるのであるから、回路基板の大きさは上記筐体に収まり、かつ熱電発電モジュールの設置を妨げない範囲で可能な限り大きいほうが好ましい。また、底板に熱伝導体よりなるスペーサ部材を設け、このスペーサ部材と熱交換部材との間に挟み込むように熱電発電モジュールを設置しても良い。一般に熱電発電モジュールはその厚みが増すほど高価になるため、熱電発電モジュールのみで底板と熱交換部材との間に回路の実装に十分な高さを確保しようとすると熱電発電ユニットが高価になってしまう。これに対して本態様によれば、底板(或いは熱交換部材)と熱電発電モジュールとの間の熱伝導を妨げることなく回路の実装に十分な高さを確保し、さらに熱電発電ユニットの価格を低く抑えることが可能になる。なお、このようなスペーサ部材を用いる場合には、回路基板には当該スペーサを避けるように切欠きを設けておけば良い。また、第1の熱源と底板との間の熱交換が確実に行われるようにするため、熱伝導体からなり、底板と側壁と熱交換部材とにより区画された空間外へ突出する突出部を底板に設けても良い。

図面の簡単な説明

0011

この発明の第1実施形態の熱電発電ユニット1Aの構成例を示す図である。
同第1実施形態の変形例を説明するための図である。
同第1実施形態の他の変形例を説明するための図である。
この発明の第2実施形態の熱電発電ユニット1Bの構成例を示す図である。
同第2実施形態の変形例を説明するための図である。
この発明の第3実施形態の熱電発電ユニット1Cの構成例を示す図である。
同第3実施形態の変形例を説明するための図である。

実施例

0012

以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。
(A:第1実施形態)
図1(A)は、本発明の一実施形態の熱電発電ユニット1Aの外観を示す斜視図であり、図1(B)は、図1(A)におけるy軸に垂直な平面による熱電発電ユニット1Aの断面を示す断面図である。図1(A)および図1(B)に示すように、本実施形態の熱電発電ユニット1Aは、薄い板状の底板12および側壁14からなるケース内に、スペーサ部材30、熱電発電モジュール40および回路基板50を設置し、当該ケースの開口を熱交換部材20により塞いだ構成となっている。つまり、底板12、側壁14および熱交換部材20は熱電発電ユニット1Aの筐体の役割を果たす。

0013

底板12および側壁14よりなるケースは、底板12および側壁14が一体を為すように熱伝導体により成形されている。本実施形態では、底板12は80mm×80mmの矩形の板状に成形されており、側壁14はスペーサ部材30の厚みに熱電発電モジュール40の厚みを加えた高さ(例えば20〜30mm)となるように成形されている。熱交換部材20は多数のフィン(本実施形態では、64本の角柱状のフィン)を有するヒートシンクであり、底板12等と同様に熱伝導体により形成されている。本実施形態では、熱交換部材20の底面(フィンの設けられていない側の面)は底板12と同じ寸法の矩形上に形成されている。そして、熱交換部材20の底面と側壁14は、埃や水分などが熱電発電ユニット1Aの筐体内に侵入しないよう、溶接または接着により接合されている。本実施形態において、熱電発電ユニット1Aの筐体の大きさを上記にようにしたのは、回路基板50の実装を可能にするための容積を確保すること、上記大きさの熱電発電モジュール40に対して充分な冷却能力を確保する(換言すれば、回路基板50に実装されている各回路の駆動に十分な発電能力を確保する)こと、および熱電発電ユニット1Aの小型化の3つの要求を同時に満たすという観点から好適と考えられるからである。なお、熱電発電ユニット1Aを取り付ける物体によっては外気のほうが温度が高い場合もあるが、その場合は、熱交換部材20を吸熱用フィンとして用いることができる。

0014

図1(C)は、熱交換部材20を取り除いた状態の熱電発電ユニット1Aをz軸方向から見た図である。図1(C)に示すように、スペーサ部材30は底板12の中央から4つの側面のうちの1つに至るように設置されたブロック状部材であり、熱電発電ユニット1Aの筐体と同様に熱伝導体により構成されている。このスペーサ部材30の上には、薄い板状の熱電発電モジュール40が熱電発電ユニット1Aの筐体の中央に位置するように設置されている。本実施形態では、熱電発電モジュール40として、厚みが数mmで14mm×14mmの寸法のものが用いられている。図1(B)に示すように、スペーサ部材30と熱電発電モジュール40は、底板12と熱交換部材20とによって挟み込まれるように設置されている。熱電発電モジュール40を熱電発電ユニット1Aの筐体の中央に設置したのは、高温側の熱源から底板12に伝わる熱がスペーサ部材30を介して均等に熱電発電モジュール40に伝わり、かつ熱電発電モジュール40の放射する熱が熱交換部材20に均等に伝わるようにするためである。なお、本実施形態では、スペーサ部材30の上に熱電発電モジュール40が1つだけ設置されているが、必要となる電力の大きさに応じて複数の熱電発電モジュールをスペーサ部材30の上に並べても良い。

0015

本実施形態においてスペーサ部材30を設けた理由は以下の通りである。一般に熱電発電モジュール40は厚みが増すほど高価になり、熱電発電モジュール40の厚みのみで底板12と熱交換部材20との間に回路の実装に十分な高さを確保するとしたならば熱電発電ユニット1Aは非常に高価なものとなってしまう。スペーサ部材30は、底板12から熱電発電モジュール40への熱伝導を妨げることなく、かつ熱電発電ユニット1Aの価格の上昇を抑えつつ、回路の実装に十分な高さを確保するために設けられている。なお、熱電発電モジュール40の厚みのみで回路の実装に十分な高さを確保することができ、かつ熱電発電ユニット1Aの価格を低く抑えることができるのであれば、スペーサ部材30を設けず、底板12と熱交換部材20とにより挟むようにして熱電発電モジュール40を設置すれば良い。

0016

図1(C)に示すように回路基板50は底板12と略同じ寸法(より正確には、底板12よりも一回り小さい寸法)の矩形状に形成されており、回路基板50にはスペーサ部材30(スペーサ部材30を省略した構成であれば熱電発電モジュール40)を避けるようにコの字状に切欠きが設けられている。回路基板50を上記寸法とし、コの字状に切欠きを設けたのは、回路基板50が大きい程多くの回路を実装することができるため、熱電発電ユニット1Aの筐体に収まり、かつ熱電発電モジュール40を中央に設置することを妨げない範囲で可能な限り回路基板50を大きくすることが好ましいからである。なお、1つの熱電発電モジュール40で十分な電力を得られる場合にはスペーサ部材30として立方体状のものを用い、当該スペーサ部材30を避けるように中央に矩形状の切欠きを有する回路基板50を用いるようにしても良い。その場合、底板12から熱交換部材20にかけてバランスよく熱を移動させることができ、回路基板50を配設するスペースを広げることもできる。また、回路基板50に多数の回路を搭載する必要がない場合には回路基板50の寸法をより小さくしても勿論良く、筐体の中央に置かれるスペーサ部材30と干渉しない大きさおよび形状であれば、回路基板50に切欠きを設ける必要はない。要は、熱電発電ユニット1Aの筐体に収まり、かつ熱電発電モジュール40を当該筐体の中央に設置する際(或いは熱電発電モジュール40を載せたスペーサ部材30を設置する際)の妨げとならない大きさおよび形状であれば、回路基板50の大きさおよび形状はどのようなものであっても良い。

0017

回路基板50には、図1(C)に示すように、温度センサと、当該温度センサの出力信号を無線送信するための無線通信部と、無線通信部の作動制御を行う制御部と、熱電発電モジュール40の出力電圧を昇圧して無線通信部および制御部に与える昇圧回路とが設けられている。また、図1(B)に示すように、回路基板50の裏面には、ゴムなどの絶縁体で形成された脚52が複数設けられている。これら脚52は、回路基板50の裏面と底板12とを離間させ、回路基板50を底板12から絶縁するために設けられている。なお、脚52を設ける位置および個数については、回路基板50を底板12から安定的かつ確実に絶縁するという目的が達せられる範囲で適宜定めるようにすれば良い。また、脚52は、底板12と回路基板とが直に熱交換しないようにする役割も担う。底板12が回路基板50に影響をおよぼしかねないほど高温になる場合には、回路基板50を熱交換部材20の底面に固定しても良い。
以上が本実施形態の熱電発電ユニット1Aの構成である。

0018

このような構成としたため、本実施形態の熱電発電ユニット1Aのユーザは、熱電発電モジュール40に対する高温側の熱源となり、かつ温度監視を要する物体の適切な箇所(例えば、工場において高温の流体が流れるパイプの側面、橋梁鉄道レールの側面、マンホールの蓋の裏側、冷蔵庫などの家庭用電気機器コンピュータ装置などの背面など)に底板12が密着するように熱電発電ユニット1Aを設置することで、外部電源を要することなく当該物体の温度監視を行うシステムを構築することができる。このように物体の温度を計測する場合には、温度センサの検出部と底板12とが接触するように回路基板50に温度センサを配設するようにすれば良い。

0019

加えて、本実施形態の熱電発電ユニット1Aでは、熱電発電モジュール40は、熱伝導体により形成されたスペーサ部材30とともに、各々熱伝導体により形成された底板12と熱交換部材20とに挟まれている。さらに、本実施形態では熱交換部材20として熱電発電モジュール40に対して適切な大きさのものが予め装着されている。このため、熱電発電ユニット1Aのユーザは、熱電発電モジュール40に対する適切な大きさの熱交換部材20の選択や適切な装着に気を配る必要はなく、また、熱電発電モジュール40から熱交換部材20への熱伝導が阻害されないように気を配る必要もない。

0020

さらに、本実施形態では、熱電発電ユニット1Aの底板12が熱伝導体で形成されるため、当該底板12が高温側の熱源に密着するように当該熱電発電ユニット1Aを設置するだけで、当該熱源から熱電発電モジュール40への熱伝導が担保される。また、熱電発電ユニット1Aには、熱電発電モジュール40により得られた電力により駆動される回路の搭載された回路基板50が内蔵されているため、当該熱電発電ユニット1Aの使用の際に電子回路に関する知識が必要となることもない。さらに、本実施形態の熱電発電ユニット1Aでは、熱電発電モジュール40は、底板12と側壁14と熱交換部材20とからなる筐体に収められているため、衝撃等からの保護に関してもユーザが別途配慮する必要はない。

0021

このように本実施形態によれば、熱電発電ユニット1Aを設置するだけで、外部電源を必要としない温度監視システムを簡便に構築することができる。なお、本実施形態では、底板12の上にスペーサ部材30を置き、さらにその上に熱電発電モジュール40を置いたが、図2(A)に示すように底板12の上に熱電発電モジュール40を置き、その上にスペーサ部材30を置いても良いし、2つのスペーサの間の挟み込んでも良い。また、本実施形態では、熱交換部材20の底面と底板12とが同じ面積を有していたが、図2(B)に示すように、底面の面積が底板12よりも小さい熱交換部材20を用いても良い。この場合、図2(B)に示すように、底板12と同じ寸法を有し、かつ熱伝導体を板状に形成してなる蓋16を用いて、底板12および側壁14よりなるケースの開口を覆い、当該蓋16の上に熱交換部材20を設置するようにすれば良い。また、図2(C)に示すように底面の面積が底板12よりも大きい熱交換部材20を用いても勿論良い。少なくとも熱電発電モジュール40に対して充分な冷却能力を確保する(回路基板50に実装されている各回路の駆動に十分な発電能力を確保する)という観点から十分な大きさの熱交換部材20を選択して熱電発電ユニットを構成すれば良い。

0022

また、経年変化等によって熱電発電モジュール40の厚みが変化しても、熱交換部材20の底面が熱電発電モジュール40から浮き上がらないようにするために、図3(A)あるいは図3(B)に示すように、ねじ70を用いて、底板12および側壁14よりなるケースに対して熱交換部材20をねじ止めしても良い。ねじ止めする箇所の位置や数については、経年変化等によって熱電発電モジュール40の厚みが変化しても、熱交換部材20の底面が熱電発電モジュール40から浮き上がらないようにするといった目的が達せられる範囲で適宜選択すれば良い。また、底板12および熱交換部材20の底面を円盤状にする場合には、図3(C)に示すように熱交換部材20の側面と側壁14の内側に互いに噛みあうねじ溝を切り、底板12および側壁14よりなるケースの開口部に熱交換部材20をねじ込んで固定するようにしても良い。

0023

(B:第2実施形態)
図4は、本発明の第2実施形態の熱電発電ユニット1Bの構成を示す断面図である。図4に示すように、本実施形態の熱電発電ユニット1Bでは、スペーサ部材30の高さに熱電発電モジュール40の厚みを加えた高さが側壁14の高さよりも僅かに高くなっており、側壁14の上端と熱交換部材20の底面との間には隙間が空いている点と、シーリング部材60によって当該隙間が覆われている点が上記第1実施形態の熱電発電ユニット1Aと異なる。本実施形態では、シーリング部材60は、柔軟性を有し、かつ銅やアルミニウムなどの熱伝導体に比較して熱伝導率の低い素材(例えばエラストマやゴムなど)をゲル状にしたシーリング材を塗布するなどの方法で形成されている。

0024

本実施形態によっても、ユーザは、熱電発電モジュール40に対する高温側の熱源となり、かつ温度監視を要する物体に底板12が密着するように熱電発電ユニット1Bを装着するだけで、外部電源を要することなく当該物体の温度監視を行うためのシステムを構築することができる。

0025

加えて、本実施形態の熱電発電ユニット1Bでは、熱伝導体に比較して熱伝導率の低い素材により形成されたシーリング部材60を介して熱交換部材20の底面と側壁14の上端とが接合されているため、側壁14から熱交換部材20への熱伝導が阻害され、側壁14と熱交換部材20とは熱的に切り離されている。側壁14と熱交換部材20とは熱的に切り離されているため、熱電発電ユニット1Bでは、底板12も熱交換部材20から熱的に切り離されている。このため、高温側の熱源に底板12が密着するように熱電発電ユニット1Bを設置したとしても、側壁14を介して底板12から熱交換部材20へ無駄に熱が伝わることが回避され、熱交換部材20における放熱効率の低下や、これに起因する熱電発電モジュール40における発電効率の低下といった不具合が生じることはない。また、側壁14の上端と熱交換部材20の底面との隙間はシーリング部材60によって塞がれているため、埃や水分などの侵入に起因した故障の発生を防ぐこともできる。さらに、熱電発電モジュール40の厚みの経年変化が生じたとしても、シーリング部材60が柔軟性を有する素材により形成されているため、シーリング部材60による接合部分において破断が発生することはない。なお、熱交換部材20の底面と側壁14の上端との間の隙間は、部分的であっても良い。例えば、側壁14の1枚のみが熱交換部材20の底面と直に接触し、残りが上述のシーリング材を介して熱交換部材20の底面と接触する、といった具合である。この場合、熱交換部材20が傾きながら当該接合部分の破断を防ぐことができる。

0026

以上本発明の第2実施形態について説明したが、図5(A)に示すように、側壁14の上端を内側へ折り曲げた形状であっても良く、また、シーリング部材60をシーリング材の塗布により形成するのではなく、シーリング材を環状に成形してなるシーリング部材60を図5(B)に示すように側壁14の上端に張り付け、その上に熱交換部材20を載せても良い。また、底板12よりも底面の寸法が小さい熱交換部材20を用いる場合には、図5(C)に示すように側壁14の内側と熱交換部材20の側面との間の隙間を埋めるようにシーリング材を塗布してシーリング部材60を形成すれば良い。図5(C)において、側壁14と熱交換部材20の側面とが対向する隙間ができるように、側壁14を上方に伸ばしても良い。そうすることによって、シーリング材を注入できる隙間の高さが増し、上記の空間の気密性を高めることができる。また、底板12と側壁14とを一体成型するのではなく、熱交換部材20の底面と側壁14を一体成型し、側壁14の下端と底板12とをシーリング材により接合しても良い。また、底板12と熱交換部材20の底面の何れか一方と側壁14とを一体成型するのではなく、底板12および熱交換部材20とは別個の部材として側壁14を設けても良い。この場合、側壁14を熱伝導体で形成する場合には、前述したシーリング部材等を用いて側壁14を底板12と熱交換部材20の少なくとも一方から熱的に切り離しておけば良い。また、側壁14をゴム、樹脂アクリルテフロン(登録商標)等)などの断熱材や熱伝導体よりも熱伝導率の低い素材によって形成することで底板12と熱交換部材20を熱的に切り離しても良い。その場合は、シーリング材を省いても良いし、空間の気密性を確保するためにシーリング材を用いても良い。

0027

(C:第3実施形態)
図6は、本発明の第3実施形態の熱電発電ユニット1Cの構成を示す断面図である。図6に示すように、本実施形態の熱電発電ユニット1Cでは、スペーサ部材30が高温側の熱源と直に接触するよう底板12に貫通孔が設けられている点が上記第1実施形態の熱電発電ユニット1Aおよび第2実施形態の熱電発電ユニット1Bと異なる。スペーサ部材30は底板12の貫通孔内に設置されており、底板12と側壁14と熱交換部材20とにより区画された空間外に一部が露出している。このように本実施形態では、スペーサ部材30の一部が上記貫通孔を介して上記空間外へ露出しているため、スペーサ部材30と高温側の熱源との間で直に熱交換が行われ、発電効率を高めることができる。

0028

また、スペーサ部材30と高温側の熱源との間で直に熱交換が行われるため、底板12を熱伝導体以外の素材で構成することもできる。例えば、底板12を樹脂やゴムなどの熱伝導率の低い素材(或いは断熱材)で構成すれば、この底板12上に配設された回路基板50に高温側の熱源から熱が伝わることを回避することができる。このように熱電発電ユニット1Cの底板12を熱伝導率の低い素材(或いは断熱材)で構成することで、高温側の熱源の温度が回路基板50上の各回路に対して影響を及ぼしかねないほどの高温となる場合であっても当該温度に起因する上記各回路の不具合が発生しないようにすることができる。熱電発電ユニット1Cからスペーサ部材30が落下してしまうことを回避するために、図7(A)に示すように、底板12の貫通孔に段差を設け、スペーサ部材30の先端を当該段差と嵌り合う形状に形成しても良い。

0029

また、図7(B)に示すように、スペーサ部材30の先端が底板12から突出させることもできる。その場合、スペーサ部材30を高温側の熱源となる物体に確実に接触させることができ、発電効率を高めることができる。なお、図7(B)に示す例では、スペーサ部材30の先端を底板12から突出させ、当該スペーサ部材30の一部を外部に突出する突出部とした。しかし、図1に示す構成の熱電発電ユニット1Aの底板12の中央に外部に突出する突出部を設けても勿論良い。例えば、底板12と突出部とを熱伝導体に一体成型する、或いは板状に成形された底板12の中央に当該底板よりも小さい板状の熱伝導体を張り付け、当該板状体を突出部とするといった具合である。このように、底板12の中央に外部に突出する突出部を有する熱電発電ユニットを熱源となる物体に装着する際には、当該物体と底板12の底面との間に生じる隙間(換言すれば、突出部の厚み)と同程度の厚みを有する粘着シート等を突出部の周囲に張り付けることでその装着を実現しても良い。

0030

(D:変形)
以上本発明の第1、第2および第3実施形態について説明したが、これら実施形態に以下の変形を加えても勿論良い。
(1)上記各実施形態では、回路基板50に搭載するセンサの一例として温度センサを挙げたが、湿度センサガスセンサ二酸化炭素センサ振動センサなど監視対象に応じて他の種類のセンサを用いても勿論良い。上述したセンサは熱電発電ユニットの周辺のものを測定する場合もある。その場合には、センサの検出部を熱電発電ユニットから外へ引き出すことで可能となる。また、湿度センサやガスセンサ、二酸化炭素センサ等、回路基板50が配設される空間と外部空間とを連通させることで対応できるものは、上述のシーリング材の一部を省いたり、側壁14に貫通孔を形成するなどして設けた開口部を介して回路基板50の配設される空間と外部空間とを連通させれば良い。その場合、塵やほこりを防ぐ為に不織布や和紙、メッシュテキスタイル等の気体を通過させることができる部材で開口部を覆うようにすると良い。

0031

(2)上記第2実施形態では、シーリング部材60を形成する素材として断熱性を有し、かつ柔軟な素材を用いる場合について説明したが、断熱性および柔軟性に加えて耐光性を有する素材を用いるなど、熱電発電ユニットの使用される環境に応じた素材を用いてシーリング部材60を形成するようにすれば良い。

0032

(3)上記各実施形態における熱電発電モジュール40にシリコングリースなどの高熱伝導性グリースを塗布して熱交換部材20を載せても良い。

0033

1A、1B…熱電発電ユニット、12…底板、14…側壁、16…蓋、20…熱交換部材、30…スペーサ部材、40…熱電発電モジュール、50…回路基板、60…シーリング部材。

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