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技術 極薄銅箔及びその製造方法、極薄銅層、並びにプリント配線板

出願人 JX金属株式会社
発明者 古曳倫也
出願日 2013年1月17日 (7年10ヶ月経過) 出願番号 2013-006680
公開日 2014年7月28日 (6年3ヶ月経過) 公開番号 2014-136825
状態 特許登録済
技術分野 プリント基板への印刷部品(厚膜薄膜部品) 電気鍍金;そのための鍍金浴 電気メッキ方法,物品
主要キーワード 厚み測定値 九十九折 単一金属層 各搬送ロール 合成繊維布 合計付着量 剥離箇所 シランカップリング処理層
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (5)

課題

支持銅箔上の極薄銅層厚み精度を向上させた極薄銅箔を提供する。

解決手段

支持銅箔と、支持銅箔上に積層された剥離層と、剥離層上に積層された極薄銅層とを備えた極薄銅箔であって、極薄銅層を10cm角シートとして、重量厚み法にて重量厚み測定値平均値及び標準偏差(σ)を測定し、下記式:厚み精度(%)=3σ×100/重量厚み測定値の平均値で求めた重量厚み精度が3.0%以下である極薄銅箔。

概要

背景

概要

支持銅箔上の極薄銅層厚み精度を向上させた極薄銅箔を提供する。支持銅箔と、支持銅箔上に積層された剥離層と、剥離層上に積層された極薄銅層とを備えた極薄銅箔であって、極薄銅層を10cm角シートとして、重量厚み法にて重量厚み測定値平均値及び標準偏差(σ)を測定し、下記式: 厚み精度(%)=3σ×100/重量厚み測定値の平均値で求めた重量厚み精度が3.0%以下である極薄銅箔。

目的

本発明は、支持銅箔上の極薄銅層の厚み精度を向上させた極薄銅箔を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
0件

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請求項1

支持銅箔と、支持銅箔上に積層された剥離層と、剥離層上に積層された極薄銅層とを備えた極薄銅箔であって、前記極薄銅層を10cm角シートとして、重量厚み法にて重量厚み測定値平均値及び標準偏差(σ)を測定し、下記式:厚み精度(%)=3σ×100/重量厚み測定値の平均値で求めた重量厚み精度が3.0%以下である極薄銅箔。

請求項2

支持銅箔と、支持銅箔上に積層された剥離層と、剥離層上に積層された極薄銅層とを備えた極薄銅箔であって、前記極薄銅層を3cm角シートとして、重量厚み法にて重量厚み測定値の平均値及び標準偏差(σ)を測定し、下記式:厚み精度(%)=3σ×100/重量厚み測定値の平均値で求めた重量厚み精度が3.0%以下である請求項1に記載の極薄銅箔。

請求項3

前記極薄銅層表面に粗化粒子層を有する請求項1又は2に記載の極薄銅箔。

請求項4

ロールツウロール搬送方式により長さ方向に搬送される長尺状の支持銅箔の表面を処理することで、支持銅箔と、支持銅箔上に積層された剥離層と、剥離層上に積層された極薄銅層とを備えた極薄銅箔を製造する方法であり、搬送ロールで搬送される支持銅箔の表面に剥離層を形成する工程と、搬送ロールで搬送される前記剥離層が形成された支持銅箔をドラムで支持しながら、電解めっきにより前記剥離層表面に極薄銅層を形成する工程と、を含む請求項1〜3のいずれかに記載の極薄銅箔の製造方法。

請求項5

前記剥離層を形成する工程は、搬送ロールで搬送される前記支持銅箔をドラムで支持しながら、電解めっきにより前記支持銅箔表面に極薄銅層を形成することで行う請求項4に記載の極薄銅箔の製造方法。

請求項6

搬送ロールで搬送される前記支持銅箔の極薄銅層表面に、粗化粒子層を形成する工程をさらに含む請求項4又は5に記載の極薄銅箔の製造方法。

請求項7

前記粗化粒子層を形成する工程は、搬送ロールで搬送される前記支持銅箔をドラムで支持しながら、電解めっきにより前記極薄銅層表面に粗化粒子層を形成することで行う請求項6に記載の極薄銅箔の製造方法。

請求項8

支持銅箔上に積層された剥離層上に積層されて、前記支持銅箔及び前記剥離層と共に極薄銅箔を構成するための、電解銅箔による極薄銅層であって、前記極薄銅層を10cm角シートとして、重量厚み法にて重量厚み測定値の平均値及び標準偏差(σ)を測定し、下記式:厚み精度(%)=3σ×100/重量厚み測定値の平均値で求めた重量厚み精度が3.0%以下である極薄銅層。

請求項9

支持銅箔上に積層された剥離層上に積層されて、前記支持銅箔及び前記剥離層と共に極薄銅箔を構成するための、電解銅箔による極薄銅層であって、前記極薄銅層を3cm角シートとして、重量厚み法にて重量厚み測定値の平均値及び標準偏差(σ)を測定し、下記式:厚み精度(%)=3σ×100/重量厚み測定値の平均値で求めた重量厚み精度が3.0%以下である請求項8に記載の極薄銅層。

請求項10

支持銅箔上に積層された剥離層上に積層されて、前記支持銅箔及び前記剥離層と共に極薄銅箔を構成するための、電解銅箔による極薄銅層であって、表面に粗化粒子層を有する請求項8又は9に記載の極薄銅層。

請求項11

請求項1〜3のいずれかに記載の極薄銅箔を用いて製造されたプリント配線板

請求項12

請求項8〜10のいずれかに記載の極薄銅層を用いたプリント配線板。

技術分野

0001

本発明は、極薄銅箔及びその製造方法、極薄銅層、並びにプリント配線板に関する。より詳細には、本発明はファインパターン用途のプリント配線板の材料として使用される極薄銅箔及びその製造方法、極薄銅層、並びにプリント配線板に関する。

0002

近年、半導体回路高集積化に伴い、プリント配線板にも微細回路が要求されている。一般的な微細回路形成方法は、配線回路を極薄銅層上に形成した後に、極薄銅層を硫酸過酸化水素系のエッチャントエッチング除去する手法(MSAP:Modified−Semi−Additive−Process)である。そのため、極薄銅層の厚みは均一なものが好ましい。

0003

ここで、電解メッキ箔厚精度はアノードカソード間極間距離に大きく影響を受ける。一般的な極薄銅層形成方法は、支持銅箔(12〜70μm)上に剥離層を形成し、さらにその表面に極薄銅層(0.5〜10.0μm)並びに粗化粒子を形成する。支持銅箔形成以降の工程に関しては、従来は図1のような支持銅箔へのドラムによる支持がない九十九折による運箔方式を用いて行っていた(特許文献1)。

先行技術

0004

特開2000−309898号公報

発明が解決しようとする課題

0005

しかしながら、電解メッキで形成した極薄銅層の厚み精度はアノード−カソード間の極間距離に大きく影響を受けるため、このような支持銅箔へのドラムによる支持がない九十九折による運箔方式を用いた場合、電解液並びに運箔テンション等の影響により、極間距離を一定にするのが難しく、厚みのバラツキが大きくなる問題が発生していた。
そこで、本発明は、支持銅箔上の極薄銅層の厚み精度を向上させた極薄銅箔を提供する課題とする。

課題を解決するための手段

0006

上記目的を達成するため、本発明者は鋭意研究を重ねたところ、支持銅箔以降の工程の運箔方式に着目し、九十九折ではなくドラムを支持媒体とした運箔方式により、一定の極間距離を確保し、極薄銅層の厚み精度を向上させることができることを見出した。

0007

本発明は上記知見を基礎として完成したものであり、一側面において、支持銅箔と、支持銅箔上に積層された剥離層と、剥離層上に積層された極薄銅層とを備えた極薄銅箔であって、前記極薄銅層を10cm角シートとして、重量厚み法にて重量厚み測定値平均値及び標準偏差(σ)を測定し、下記式:
厚み精度(%)=3σ×100/重量厚み測定値の平均値
で求めた重量厚み精度が3.0%以下である極薄銅箔である。

0008

本発明に係る極薄銅箔の一実施形態においては、支持銅箔と、支持銅箔上に積層された剥離層と、剥離層上に積層された極薄銅層とを備えた極薄銅箔であって、前記極薄銅層を3cm角シートとして、重量厚み法にて重量厚み測定値の平均値及び標準偏差(σ)を測定し、下記式:
厚み精度(%)=3σ×100/重量厚み測定値の平均値
で求めた重量厚み精度が3.0%以下である。

0009

本発明に係る極薄銅箔の別の一実施形態においては、前記極薄銅層表面に粗化粒子層を有する。

0010

本発明は更に別の一側面において、ロールツウロール搬送方式により長さ方向に搬送される長尺状の支持銅箔の表面を処理することで、支持銅箔と、支持銅箔上に積層された剥離層と、剥離層上に積層された極薄銅層とを備えた極薄銅箔を製造する方法であり、搬送ロールで搬送される支持銅箔の表面に剥離層を形成する工程と、搬送ロールで搬送される前記剥離層が形成された支持銅箔をドラムで支持しながら、電解めっきにより前記剥離層表面に極薄銅層を形成する工程とを含む本発明の極薄銅箔の製造方法である。

0011

本発明の極薄銅箔の製造方法は一実施形態において、前記剥離層を形成する工程は、搬送ロールで搬送される前記支持銅箔をドラムで支持しながら、電解めっきにより前記支持銅箔表面に極薄銅層を形成することで行う。

0012

本発明の極薄銅箔の製造方法は別の一実施形態において、搬送ロールで搬送される前記支持銅箔の極薄銅層表面に、粗化粒子層を形成する工程をさらに含む。

0013

本発明の極薄銅箔の製造方法は更に別の一実施形態において、前記粗化粒子層を形成する工程は、搬送ロールで搬送される前記支持銅箔をドラムで支持しながら、電解めっきにより前記極薄銅層表面に粗化粒子層を形成することで行う。

0014

本発明は更に別の一側面において、支持銅箔上に積層された剥離層上に積層されて、前記支持銅箔及び前記剥離層と共に極薄銅箔を構成するための、電解銅箔による極薄銅層であって、前記極薄銅層を10cm角シートとして、重量厚み法にて重量厚み測定値の平均値及び標準偏差(σ)を測定し、下記式:
厚み精度(%)=3σ×100/重量厚み測定値の平均値
で求めた重量厚み精度が3.0%以下である極薄銅層である。

0015

本発明に係る極薄銅層の一実施形態においては、支持銅箔上に積層された剥離層上に積層されて、前記支持銅箔及び前記剥離層と共に極薄銅箔を構成するための、電解銅箔による極薄銅層であって、前記極薄銅層を3cm角シートとして、重量厚み法にて重量厚み測定値の平均値及び標準偏差(σ)を測定し、下記式:
厚み精度(%)=3σ×100/重量厚み測定値の平均値
で求めた重量厚み精度が3.0%以下である。

0016

本発明の極薄銅層は一実施形態において、支持銅箔上に積層された剥離層上に積層されて、前記支持銅箔及び前記剥離層と共に極薄銅箔を構成するための、電解銅箔による極薄銅層であって、表面に粗化粒子層を有する。

0017

本発明は更に別の一側面において、本発明の極薄銅箔を用いて製造されたプリント配線板である。

0018

本発明は更に別の一側面において、本発明の極薄銅層を用いたプリント配線板である。

発明の効果

0019

本発明によれば、支持銅箔上の極薄銅層の厚み精度を向上させた極薄銅箔を提供することができる。

図面の簡単な説明

0020

従来の九十九折の運箔方式を示す模式図である。
本発明の実施形態1に係る極薄銅箔の製造方法に係る運箔方式を示す模式図である。
本発明の実施形態2に係る極薄銅箔の製造方法に係る運箔方式を示す模式図である。
本発明の実施形態3に係る極薄銅箔の製造方法に係る運箔方式を示す模式図である。

0021

<1.支持銅箔>
本発明に用いることのできる支持銅箔は、典型的には圧延銅箔や電解銅箔の形態で提供される。一般的には、電解銅箔は硫酸銅めっき浴からチタンステンレスのドラム上に銅を電解析出して製造され、圧延銅箔は圧延ロールによる塑性加工熱処理を繰り返して製造される。銅箔の材料としてはタフピッチ銅無酸素銅といった高純度の銅の他、例えばSn入り銅、Ag入り銅、Cr、Zr又はMg等を添加した銅合金、Ni及びSi等を添加したコルソン系銅合金のような銅合金も使用可能である。なお、本明細書において用語「銅箔」を単独で用いたときには銅合金箔も含むものとする。

0022

本発明に用いることのできる支持銅箔の厚さについても特に制限はないが、支持銅箔としての役目を果たす上で適した厚さに適宜調節すればよく、例えば12μm以上とすることができる。但し、厚すぎると生産コストが高くなるので一般には35μm以下とするのが好ましい。従って、支持銅箔の厚みは典型的には12〜70μmであり、より典型的には18〜35μmである。

0023

<2.剥離層>
支持銅箔上には剥離層を設ける。剥離層は、ニッケル、ニッケル−リン合金、ニッケル−コバルト合金クロム等を用いて形成することができる。剥離層は、極薄銅層から支持銅箔を剥がすときに剥離する部分であるが、支持銅箔から銅成分が極薄銅層へと拡散していくのを防ぐバリア効果を持たせることもできる。
支持銅箔として電解銅箔を使用する場合には、ピンホールを減少させる観点から低粗度面に剥離層を設けることが好ましい。剥離層はめっき、スパッタリングCVD、物理蒸着等の方法を用いて設けることができる。
また、剥離層としては、キャリア付銅箔において当業者に知られた任意の剥離層とすることができる。例えば、剥離層はCr、Ni、Co、Fe、Mo、Ti、W、P、Cu、Al、Znまたはこれらの合金、またはこれらの水和物、またはこれらの酸化物、あるいは有機物の何れか一種以上を含む層で形成することが好ましい。剥離層は複数の層で構成されても良い。なお、剥離層は拡散防止機能を有することができる。ここで拡散防止層とは母材からの元素を極薄銅層側への拡散を防止する働きを有する層である。

0024

本発明の一実施形態において、剥離層はキャリア側からCr、Ni、Co、Fe、Mo、Ti、W、P、Cu、Al、Znの元素群から選択された一種の元素からなる単一金属層、又は、Cr、Ni、Co、Fe、Mo、Ti、W、P、Cu、Al、Znの元素群から選択された一種以上の元素からなる合金層(これらは拡散防止機能をもつ)と、その上に積層されたCr、Ni、Co、Fe、Mo、Ti、W、P、Cu、Al、Znの元素群から選択された一種以上の元素の水和物または酸化物からなる層とから構成される。なお、各元素の合計付着量は例えば1〜6000μg/dm2とすることができる。

0025

剥離層はNi及びCrの2層で構成されることが好ましい。この場合、Ni層は銅箔キャリアとの界面に、Cr層は極薄銅層との界面にそれぞれ接するようにして積層することが好ましい。また、Ni及びCrの2層にZnが含まれてもよい。

0026

剥離層は、例えば電気めっき、無電解めっき及び浸漬めっきのような湿式めっき、或いはスパッタリング、CVD及びPDVのような乾式めっきにより得ることができる。コストの観点から電気めっきが好ましい。

0027

<3.極薄銅層>
剥離層の上には極薄銅層を設ける。極薄銅層は、硫酸銅ピロリン酸銅スルファミン酸銅、シアン化銅等の電解浴を利用した電気めっきにより形成することができ、一般的な電解銅箔で使用され、高電流密度での銅箔形成が可能であることから硫酸銅浴が好ましい。極薄銅層の厚みは特に制限はないが、一般的には支持銅箔よりも薄く、例えば12μm以下である。典型的には0.5〜10μmであり、より典型的には1〜5μmである。

0028

<4.粗化処理
極薄銅層の表面には、例えば絶縁基板との密着性を良好にすること等のために粗化処理を施すことで粗化処理層を設けてもよい。粗化処理は、例えば、銅又は銅合金で粗化粒子を形成することにより行うことができる。粗化処理は微細なものであっても良い。粗化処理層は、銅、ニッケル、りんタングステンヒ素モリブデン、クロム、コバルト及び亜鉛からなる群から選択されたいずれかの単体又はいずれか一種以上を含む合金からなる層等であってもよい。また、銅又は銅合金で粗化粒子を形成した後、更にニッケル、コバルト、銅、亜鉛の単体または合金等で二次粒子三次粒子を設ける粗化処理を行うこともできる。その後に、ニッケル、コバルト、銅、亜鉛の単体または合金等で耐熱層または防錆層を形成しても良く、更にその表面にクロメート処理シランカップリング処理などの処理を施してもよい。または粗化処理を行わずに、ニッケル、コバルト、銅、亜鉛の単体または合金等で耐熱層又は防錆層を形成し、さらにその表面にクロメート処理、シランカップリング処理などの処理を施してもよい。すなわち、粗化処理層の表面に、耐熱層、防錆層、クロメート処理層及びシランカップリング処理層からなる群から選択された1種以上の層を形成してもよく、極薄銅層の表面に、耐熱層、防錆層、クロメート処理層及びシランカップリング処理層からなる群から選択された1種以上の層を形成してもよい。なお、上述の耐熱層、防錆層、クロメート処理層、シランカップリング処理層はそれぞれ複数の層(例えば2層以上、3層以上など)で形成されてもよい。

0029

<5.極薄銅箔>
極薄銅箔は、支持銅箔と、支持銅箔上に形成された剥離層と、剥離層の上に積層された極薄銅層とを備える。極薄銅箔自体の使用方法は当業者に周知であるが、例えば極薄銅層の表面を紙基材フェノール樹脂、紙基材エポキシ樹脂合成繊維布基材エポキシ樹脂ガラス布・紙複合基材エポキシ樹脂、ガラス布・ガラス不織布複合基材エポキシ樹脂及びガラス布基材エポキシ樹脂、ポリエステルフィルムポリイミドフィルム等の絶縁基板に貼り合わせて熱圧着後にキャリアを剥がし、絶縁基板に接着した極薄銅層を目的とする導体パターンエッチングし、最終的にプリント配線板を製造することができる。本発明に係る極薄銅箔の場合、剥離箇所は主として剥離層と極薄銅層の界面である。

0030

<6.極薄銅箔の製造方法>
次に、本発明に係る極薄銅箔の製造方法を説明する。図2は、本発明の実施形態1に係る極薄銅箔の製造方法に係る運箔方式を示す模式図である。本発明の実施形態1に係る極薄銅箔の製造方法は、ロール・ツウ・ロール搬送方式により長さ方向に搬送される長尺状の支持銅箔の表面を処理することで、支持銅箔と、支持銅箔上に積層された剥離層と、剥離層上に積層された極薄銅層とを備えた極薄銅箔を製造する方法である。本発明の実施形態1に係る極薄銅箔の製造方法は、搬送ロールで搬送される支持銅箔をドラムで支持しながら、電解めっきにより支持銅箔表面に極薄銅層を形成する工程と、剥離層が形成された支持銅箔をドラムで支持しながら、電解めっきにより剥離層表面に極薄銅層を形成する工程と、支持銅箔をドラムで支持しながら、電解めっきにより極薄銅層表面に粗化粒子層を形成する工程とを含む。各工程ではドラムにて支持されている支持銅箔の処理面がカソードを兼ねており、このドラムと、ドラムに対向するように設けられたアノードとの間のめっき液中で各電解めっきが行われる。

0031

本発明では、長尺状の支持銅箔をロール・ツウ・ロール搬送方式で搬送するために、支持銅箔の長さ方向に張力をかけながら搬送している。張力は、各搬送ロール駆動モーターと接続する等によりトルクをかけることで調整することができる。支持銅箔の搬送張力は0.01〜0.2kg/mmが好ましい。搬送張力が0.01kg/mm未満ではドラムとの密着力が弱く、所望の厚みに各層を形成することが困難となる。また、装置の構造にもよるがスリップ等の問題が生じやすく、さらに支持銅箔の巻きが緩くなり、巻きずれ等の問題が生じやすい。一方、搬送張力が0.2kg/mm超では、わずかな支持銅箔の位置ズレでもオレシワが発生しやすく、装置管理の観点からも好ましくない。また、巻きが硬く、巻き締まりシワ等が生じやすい。支持銅箔の搬送張力は、より好ましくは0.02〜0.1kg/mmである。

0032

実施形態1では、剥離層と粗化粒子層とを、いずれも、ドラムで支持銅箔を支持しながら、電解めっきにより形成しているが、これに限定されない。例えば、実施形態2として、図3に示すように、粗化粒子層の形成を従来の支持銅箔へのドラムによる支持がない九十九折による運箔方式を用いた電解めっきにより形成してもよい。また、実施形態3として、図4に示すように、剥離層及び粗化粒子層の形成を、いずれも従来の支持銅箔へのドラムによる支持がない九十九折による運箔方式を用いた電解めっきにより形成してもよい。ただし、実施形態2および3は、実施形態1にように全ての工程をドラムを用いた運箔方式で行っていないため、実施形態1に比べて、電解めっきの際の極間距離を一定にするのが難しく、剥離層及び/又は粗化粒子層の厚み精度は劣る。

0033

本発明は、上述のように、支持銅箔をドラムで支持することで電解めっきにおけるアノード−カソード間の極間距離が安定する。このため、形成する層の厚みのバラツキが良好に抑制され、厚み精度の高い極薄銅層を有する極薄銅箔の作製が可能となる。

0034

このように作製された極薄銅箔は、重量厚み法にて測定した極薄銅層の厚み精度が3.0%以下、好ましくは2.0%以下であり、極めて厚み精度が良好となっている。なお、下限は特に限定する必要は無いが、例えば0.05%以上、あるいは0.1%以上、あるいは0.2%以上である。

0035

ここで、重量厚み法による厚み精度の測定方法を説明する。本発明で用いる重量厚み法は、試料とする極薄銅層を広い領域(10cm×10cm)で測定するものと、狭い領域(3cm×3cm)で測定するものとの2種類があり、本発明の極薄銅層は、いずれの測定法を用いても、厚み精度が3.0%以下と小さく良好となっている。

0036

本発明で用いる重量厚み法を、上述の広い領域(10cm×10cm)で測定する場合について説明する。まず、支持銅箔並びに極薄銅箔の重量を測定した後、極薄銅層を引き剥がし、再度支持銅箔の重量を測定し、前者と後者との差を極薄銅層の重量と定義する。測定対象となる極薄銅層片はプレス機打ち抜いた10cm角シートとする。重量厚み精度を調査するため、各水準ともに、幅方向で等間隔に5点、長さ方向で3点(4cm間隔)、計15点の極薄銅層片の重量厚み測定値の平均値並びに標準偏差(σ)を求める。なお、重量厚み精度の算出式次式とする。
厚み精度(%)=3σ×100/重量厚み測定値の平均値
この測定方法の繰り返し精度は0.2%である。
本発明に係る極薄銅箔又は極薄銅層において、試料とする極薄銅層を上述の広い領域(10cm×10cm)で測定した厚み精度(%)は、3.0%以下であり、2.5%以下であることがより好ましく、2.0%以下であることが更により好ましく、1.5%以下であることが更により好ましく、1.3%以下であることが更により好ましく、1.0%以下であることが更により好ましい。

0037

次に、本発明で用いる重量厚み法を、上述の狭い領域(3cm×3cm)で測定する場合について説明する。まず、支持銅箔並びに極薄銅箔の重量を測定した後、極薄銅層を引き剥がし、再度支持銅箔の重量を測定し、前者と後者との差を極薄銅層の重量と定義する。測定対象となる極薄銅層片はプレス機で打ち抜いた3cm角シートとする。重量厚み精度を調査するため、各水準ともに、幅方向で等間隔に10点、長さ方向で6点(4cm間隔)、計60点の極薄銅層片の重量厚み測定値の平均値並びに標準偏差(σ)を求める。なお、重量厚み精度の算出式は次式とする。
厚み精度(%)=3σ×100/重量厚み測定値の平均値
この測定方法の繰り返し精度は0.2%である。
本発明に係る極薄銅箔又は極薄銅層において、試料とする極薄銅層を上述の狭い領域(3cm×3cm)で測定した厚み精度(%)は、3.0%以下であることが好ましく、2.5%以下であることがより好ましく、2.0%以下であることが更により好ましく、1.5%以下であることが更により好ましく、1.3%以下であることが更により好ましく、1.0%以下であることが更により好ましい。このように、上述の広い領域(10cm×10cm)で測定した厚み精度(%)に加えて、当該狭い領域(3cm×3cm)で測定した厚み精度(%)についても制御することで、より厚み精度の高い極薄銅箔又は極薄銅層を得ることができる。

0038

以下に、本発明の実施例によって本発明をさらに詳しく説明するが、本発明は、これらの実施例によって何ら限定されるものではない。

0039

1.極薄銅箔の製造
支持銅箔として、表1に記載の厚さの長尺の支持銅箔を準備した。実施例1、3、5〜7、10、13、15、16、比較例1、2の銅箔は、電解銅箔(JX日鉱日石金属社製JTC)を用い、実施例2、4、8、9、11、12、14、17、比較例3、4の銅箔は、圧延銅箔(JX日鉱日石金属社製タフピッチ銅箔(JIS−H3100−C1100))を用いた。この銅箔のシャニー面に対して、以下の条件でロール・トウロール型連続ラインで以下の条件で表1に記載の剥離層、極薄銅層及び粗化粒子層の各形成処理を行った。ここで、実施例1〜3、17は上述の図4で示した実施形態3に係る方式で作製したものであり、実施例4〜9は上述の図3で示した実施形態2に係る方式で作製したものであり、実施例10〜16は上述の図2で示した実施形態1に係る方式で作製したものである。また、比較例1〜3は、上述の図1で示した従来方式で作製したものである。

0040

剥離層形成
(A)九十九折による運箔方式
・アノード:不溶解性電極
・カソード:支持銅箔処理面
・極間距離(表1に示す)
電解めっき液組成(NiSO4:100g/L)
・電解めっき液pH:6.7
・電解めっきの浴温:40℃
・電解めっきの電流密度:5A/dm2
電解めっき時間:10秒
・支持銅箔搬送張力:0.05kg/mm
(B)ドラムによる運箔方式
・アノード:不溶解性電極
・カソード:直径100cmドラムに支持された支持銅箔表面
・極間距離(表1に示す)
・電解めっき液組成(NiSO4:100g/L)
・電解めっき液pH:6.7
・電解めっきの浴温:40℃
・電解めっきの電流密度:5A/dm2
・電解めっき時間:10秒
・支持銅箔搬送張力:0.05kg/mm

0041

(極薄銅層形成)
(A)九十九折による運箔方式
・アノード:不溶解性電極
・カソード:支持銅箔処理面
・極間距離(表1に示す)
・電解めっき液組成(Cu:50g/L、H2SO4:50g/L、Cl:60ppm)
・電解めっきの浴温:45℃
・電解めっきの電流密度:30A/dm2
・支持銅箔搬送張力:0.05kg/mm
(B)ドラムによる運箔方式
・アノード:不溶解性電極
・カソード:直径100cmドラムに支持された支持銅箔表面
・極間距離(表1に示す)
・電解めっき液組成(Cu:100g/L、H2SO4:80g/L、Cl:60ppm
・電解めっきの浴温:55℃
・電解めっきの電流密度:30A/dm2
・支持銅箔搬送張力:0.05kg/mm

0042

(粗化粒子層形成)
(A)九十九折による運箔方式
・アノード:不溶解性電極
・カソード:支持銅箔処理面
・極間距離(表1に示す)
・電解めっき液組成(Cu:10g/L、H2SO4:50g/L)
・電解めっきの浴温:40℃
・電解めっきの電流密度:30A/dm2
・支持銅箔搬送張力:0.05kg/mm
(B)ドラムによる運箔方式
・アノード:不溶解性電極
・カソード:直径100cmドラムに支持された支持銅箔表面
・極間距離(表1に示す)
・電解めっき液組成(Cu:20g/L、H2SO4:50g/L)
・電解めっきの浴温:40℃
・電解めっきの電流密度:30A/dm2
・支持銅箔搬送張力:0.05kg/mm

0043

2.極薄銅箔の評価
上記のようにして得られた極薄銅箔について、以下の方法で厚み精度の評価を実施した。結果を表1に示す。

0044

<重量厚み法による厚み精度の評価A>
まず、支持銅箔並びに極薄銅箔の重量を測定した後、極薄銅層を引き剥がし、再度支持銅箔の重量を測定し、前者と後者との差を極薄銅層の重量と定義した。測定対象となる極薄銅層片はプレス機で打ち抜いた3cm角シートとした。重量厚み精度を調査するため、各水準ともに、幅方向で等間隔に10点、長さ方向で6点(4cm間隔)、計60点の極薄銅層片の重量厚み測定値の平均値並びに標準偏差(σ)を求めた。重量厚み精度の算出式は次式とした。
厚み精度(%)=3σ×100/重量厚み測定値の平均値
この測定方法の繰り返し精度は0.2%であった。
また、重量計は、株式会社エー・アンド・デイ製HF−400を用い、プレス機は、野口プレス株式会社製HAP−12を用いた。

0045

<重量厚み法による厚み精度の評価B>
まず、支持銅箔並びに極薄銅箔の重量を測定した後、極薄銅層を引き剥がし、再度支持銅箔の重量を測定し、前者と後者との差を極薄銅層の重量と定義した。測定対象となる極薄銅層片はプレス機で打ち抜いた10cm角シートとした。重量厚み精度を調査するため、各水準ともに、幅方向で等間隔に5点、長さ方向で3点(4cm間隔)、計15点の極薄銅層片の重量厚み測定値の平均値並びに標準偏差(σ)を求めた。重量厚み精度の算出式は次式とした。
厚み精度(%)=3σ×100/重量厚み測定値の平均値
この測定方法の繰り返し精度は0.2%であった。
また、重量計は、株式会社エー・アンド・デイ製HF−400を用い、プレス機は、野口プレス株式会社製HAP−12を用いた。

0046

回路幅バラツキの評価>
極薄銅層について、L(ライン)/S(スペース)=20μm/20μm、長さ200μmの回路を作成し、10μm間隔で10点回路幅を測定し、前記測定した10点の回路幅の平均値並びに標準偏差(σ回路幅)を求め、以下の式によって回路幅バラツキを算出した:
回路幅バラツキ(%/μm)=3σ回路幅(μm)×100/(回路幅の平均値(μm)×極薄銅層の厚み(μm))
極薄銅層の厚みによって、エッチング時間が変わり、それによって回路幅バラツキも変わると考えられる。そのため、極薄銅層の厚みの影響を小さくするため、3σ回路幅(μm)×100/回路幅の平均値(μm)の値を、極薄銅層の厚み(μm)の値を除している。
上記回路幅バラツキの算出結果を以下の基準によりa〜gで評価した。
a:回路幅バラツキ(%/μm)が0.15%/μm未満
b:回路幅バラツキ(%/μm)が0.15%/μm以上0.20%/μm未満
c:回路幅バラツキ(%/μm)が0.20%/μm以上0.25%/μm未満
d:回路幅バラツキ(%/μm)が0.25%/μm以上0.26%/μm未満
e:回路幅バラツキ(%/μm)が0.26%/μm以上0.28%/μm未満
f:回路幅バラツキ(%/μm)が0.28%/μm以上0.30%/μm未満
g:回路幅バラツキ(%/μm)が0.30%/μm以上

0047

実施例

0048

(評価結果)
実施例1〜17は重量厚み法(評価B)による厚み精度は3%以下であるため回路幅バラツキが小さく良好な結果となった。
また、さらに実施例1〜16は、極薄銅層について、重量厚み法(評価A)による厚み精度も3%以下であるため、厚みバラツキがより良好に抑制されていた。その結果、実施例1〜16は回路幅バラツキが更に小さく、より良好な結果となった。
比較例1〜4は、極薄銅層について、重量厚み法(評価A及びB)による厚み精度がいずれも3%超であり、厚みバラツキが大きかった。
また、表1の結果より、回路幅バラツキa〜gについて、評価aは重量厚み法による評価Bの厚み精度が1.5%以下のときに対応しており、評価bは重量厚み法による評価A及びBの厚み精度がいずれも2.0%以下のときに対応しており、評価cは重量厚み法による評価A及びBの厚み精度がいずれも2.5%以下のときに対応しており、評価dは重量厚み法による評価A及びBの厚み精度のうちいずれか一方が2.5%以下のときに対応しており、評価eは重量厚み法による評価A及びBの厚み精度がいずれも3.0%以下のときに対応しており、評価fは重量厚み法による評価Bの厚み精度が3.0%以下のときに対応しており、評価gは重量厚み法による評価A及びBの厚み精度がいずれも3.0%超のときに対応していることが認められる。このため、極薄銅層の厚み精度と、それを用いて作製した回路の幅のバラツキとには密接な相関関係があることがわかる。

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