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技術 光拡散フィルム及びその製造方法

出願人 昭和電工株式会社
発明者 中西健一
出願日 2013年1月11日 (7年10ヶ月経過) 出願番号 2013-003694
公開日 2014年7月24日 (6年3ヶ月経過) 公開番号 2014-134735
状態 未査定
技術分野 レンズ以外の光学要素 液晶4(光学部材との組合せ) 重合方法(一般)
主要キーワード 光拡散ユニット 耐摩耗性層 ラウリン酸アンモニウム スルホン酸基含有不飽和単量体 吸熱開始温度 付加開裂型連鎖移動剤 アリール硫酸エステル塩 ドデシルベンゼンスルホン酸カリウム
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課題

本発明の一実施形態は、簡易に製造することが可能な光拡散フィルムを提供することを目的とする。

解決手段

本発明の一実施形態は、光拡散フィルムにおいて、付加開裂型連鎖移動剤の存在下で不飽和単量体(I)を乳化重合した後、不飽和単量体(II)を加えて重合して得られたエマルション(A)を透明フィルムの片面又は両面に塗布することにより製造されており、不飽和単量体(I)は、その重合体理論ガラス転移温度が80℃以上150℃以下であり、不飽和単量体(II)は、その重合体の理論ガラス転移温度が−70℃以上50℃以下であり、不飽和単量体(I)と不飽和単量体(II)の屈折率の差の絶対値が0.020以上0.100以下である。

概要

背景

従来、テレビパソコン携帯電話デジタルカメラ等に利用される液晶表示装置においては、表示画像を見やすくするため、液晶表示パネルの背後にバックライトユニットを配置し、バックライトユニットからの光を液晶表示パネルに供給することによって画像を表示するのが一般的である。バックライトユニットの構成部品として、できるだけ多くの光を均一に液晶表示パネルに供給する光拡散フィルムが用いられている。

光拡散フィルムの製造方法としては、透明フィルム上に、バインダー樹脂と、樹脂粒子を含む塗布液を塗布する方法が知られている。

特許文献1には、基材フィルムとその上の光拡散層とを有し、光拡散層が光拡散フィルム用樹脂粒子とそれを分散させたバインダー樹脂の層とから構成される光拡散フィルムが開示されている。また、引用文献1には、光拡散フィルム用樹脂粒子の製造方法として、非フッ化ビニル系モノマー連鎖移動剤の存在下で重合させてシード粒子を得る工程と、シード粒子に、30〜95重量%のフッ化ビニル系モノマーと5〜50重量%の架橋性ビニル系モノマーを含むモノマー混合物を、シード粒子が35〜120倍に膨潤するまで吸収させつつ又は吸収させた後、モノマー混合物を重合させることにより平均粒子径10〜50μmの光拡散フィルム用樹脂粒子を得る工程とを含む方法が開示されている。

しかしながら、バインダー樹脂の溶液中に樹脂粒子が均一に分散している塗布液を透明フィルム上に均一に塗布する必要があるため、樹脂粒子の分散性に関する品質の維持に多大な労力を必要としている。

概要

本発明の一実施形態は、簡易に製造することが可能な光拡散フィルムを提供することを目的とする。本発明の一実施形態は、光拡散フィルムにおいて、付加開裂型連鎖移動剤の存在下で不飽和単量体(I)を乳化重合した後、不飽和単量体(II)を加えて重合して得られたエマルション(A)を透明フィルムの片面又は両面に塗布することにより製造されており、不飽和単量体(I)は、その重合体理論ガラス転移温度が80℃以上150℃以下であり、不飽和単量体(II)は、その重合体の理論ガラス転移温度が−70℃以上50℃以下であり、不飽和単量体(I)と不飽和単量体(II)の屈折率の差の絶対値が0.020以上0.100以下である。なし

目的

本発明の一実施形態は、上記従来技術が有する問題に鑑み、簡易に製造することが可能な光拡散フィルムを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

付加開裂型連鎖移動剤の存在下で不飽和単量体(I)を乳化重合した後、不飽和単量体(II)を加えて重合して得られたエマルション(A)を透明フィルムの片面又は両面に塗布することにより製造されており、前記不飽和単量体(I)は、その重合体理論ガラス転移温度が80℃以上150℃以下であり、前記不飽和単量体(II)は、その重合体の理論ガラス転移温度が−70℃以上50℃以下であり、前記不飽和単量体(I)と前記不飽和単量体(II)の屈折率の差の絶対値が0.020以上0.100以下であることを特徴とする光拡散フィルム

請求項2

前記付加開裂型連鎖移動剤は、2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテンであることを特徴とする請求項1に記載の光拡散フィルム。

請求項3

前記不飽和単量体(I)に対する前記付加開裂型連鎖移動剤の質量比が5×10−3以上5×10−2以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の光拡散フィルム。

請求項4

前記不飽和単量体(I)と前記不飽和単量体(II)の総質量に対する前記不飽和単量体(I)の質量の比が0.1以上0.5以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の光拡散フィルム。

請求項5

前記不飽和単量体(I)は、メタクリル酸メチルを含むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の光拡散フィルム。

請求項6

前記不飽和単量体(II)は、メタクリル酸シクロヘキシルを含むことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の光拡散フィルム。

請求項7

全光線透過率が80%以上100%以下であり、ヘイズが20%以上80%以下であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の光拡散フィルム。

請求項8

付加開裂型連鎖移動剤の存在下で不飽和単量体(I)を乳化重合した後、不飽和単量体(II)を重合してエマルション(A)を製造する工程と、該エマルション(A)を透明フィルムの片面又は両面に塗布する工程を有し、前記不飽和単量体(I)は、重合体の理論ガラス転移温度が80℃以上150℃以下であり、前記不飽和単量体(II)は、重合体の理論ガラス転移温度が−70℃以上50℃以下であり、前記不飽和単量体(I)と前記不飽和単量体(II)の屈折率の差の絶対値が0.020以上0.100以下であることを特徴とする光拡散フィルムの製造方法。

請求項9

請求項1乃至7のいずれか一項に記載の光拡散フィルムを有することを特徴とするバックライトユニット

請求項10

請求項9に記載のバックライトユニットを有することを特徴とする液晶表示装置

技術分野

0001

本発明の一実施形態は、光拡散フィルム、光拡散フィルムの製造方法、バックライトユニット及び液晶表示装置に関する。

背景技術

0002

従来、テレビパソコン携帯電話デジタルカメラ等に利用される液晶表示装置においては、表示画像を見やすくするため、液晶表示パネルの背後にバックライトユニットを配置し、バックライトユニットからの光を液晶表示パネルに供給することによって画像を表示するのが一般的である。バックライトユニットの構成部品として、できるだけ多くの光を均一に液晶表示パネルに供給する光拡散フィルムが用いられている。

0003

光拡散フィルムの製造方法としては、透明フィルム上に、バインダー樹脂と、樹脂粒子を含む塗布液を塗布する方法が知られている。

0004

特許文献1には、基材フィルムとその上の光拡散層とを有し、光拡散層が光拡散フィルム用樹脂粒子とそれを分散させたバインダー樹脂の層とから構成される光拡散フィルムが開示されている。また、引用文献1には、光拡散フィルム用樹脂粒子の製造方法として、非フッ化ビニル系モノマー連鎖移動剤の存在下で重合させてシード粒子を得る工程と、シード粒子に、30〜95重量%のフッ化ビニル系モノマーと5〜50重量%の架橋性ビニル系モノマーを含むモノマー混合物を、シード粒子が35〜120倍に膨潤するまで吸収させつつ又は吸収させた後、モノマー混合物を重合させることにより平均粒子径10〜50μmの光拡散フィルム用樹脂粒子を得る工程とを含む方法が開示されている。

0005

しかしながら、バインダー樹脂の溶液中に樹脂粒子が均一に分散している塗布液を透明フィルム上に均一に塗布する必要があるため、樹脂粒子の分散性に関する品質の維持に多大な労力を必要としている。

先行技術

0006

特開2011−137096号公報

発明が解決しようとする課題

0007

本発明の一実施形態は、上記従来技術が有する問題に鑑み、簡易に製造することが可能な光拡散フィルムを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0008

(1)付加開裂型連鎖移動剤の存在下で不飽和単量体(I)を乳化重合した後、不飽和単量体(II)を加えて重合して得られたエマルション(A)を透明フィルムの片面又は両面に塗布することにより製造されており、前記不飽和単量体(I)は、その重合体理論ガラス転移温度が80℃以上150℃以下であり、前記不飽和単量体(II)は、その重合体の理論ガラス転移温度が−70℃以上50℃以下であり、前記不飽和単量体(I)と前記不飽和単量体(II)の屈折率の差の絶対値が0.020以上0.100以下であることを特徴とする光拡散フィルム。
(2)前記付加開裂型連鎖移動剤は、2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテンであることを特徴とする(1)に記載の光拡散フィルム。
(3)前記不飽和単量体(I)に対する前記付加開裂型連鎖移動剤の質量比が5×10−3以上5×10−2以下であることを特徴とする(1)又は(2)に記載の光拡散フィルム。
(4)前記不飽和単量体(I)と前記不飽和単量体(II)に対する前記不飽和単量体(I)の質量比が0.1以上0.5以下であることを特徴とする(1)乃至(3)のいずれか一項に記載の光拡散フィルム。
(5)前記不飽和単量体(I)は、メタクリル酸メチルを含むことを特徴とする(1)乃至(4)のいずれか一項に記載の光拡散フィルム。
(6)前記不飽和単量体(II)は、メタクリル酸シクロヘキシルを含むことを特徴とする(1)乃至(5)のいずれか一項に記載の光拡散フィルム。
(7)全光線透過率が80%以上100%以下であり、ヘイズが20%以上80%以下であることを特徴とする(1)乃至(6)のいずれか一項に記載の光拡散フィルム。
(8)付加開裂型連鎖移動剤の存在下で不飽和単量体(I)を乳化重合した後、不飽和単量体(II)を重合してエマルション(A)を製造する工程と、該エマルション(A)を透明フィルムの片面又は両面に塗布する工程を有し、前記不飽和単量体(I)は、重合体の理論ガラス転移温度が80℃以上150℃以下であり、前記不飽和単量体(II)は、重合体の理論ガラス転移温度が−70℃以上50℃以下であり、前記不飽和単量体(I)と前記不飽和単量体(II)の屈折率の差の絶対値が0.020以上0.100以下であることを特徴とする光拡散フィルムの製造方法。
(9)(1)乃至(7)のいずれか一項に記載の光拡散フィルムを有することを特徴とするバックライトユニット。
(10)(9)に記載のバックライトユニットを有することを特徴とする液晶表示装置。

発明の効果

0009

本発明の一実施形態によれば、簡易に製造することが可能な光拡散フィルムを提供することができる。

0010

次に、本発明を実施するための形態を説明する。

0011

光拡散フィルムは、付加開裂型連鎖移動剤の存在下で不飽和単量体(I)を乳化重合した後、不飽和単量体(II)を加えて重合して得られたエマルション(A)を透明フィルムの片面又は両面に塗布することにより製造されている。

0012

ここで、付加開裂型連鎖移動剤の存在下で不飽和単量体(I)を乳化重合すると、末端二重結合を有する重合体が生成する。次に、末端に二重結合を有する重合体の存在下で不飽和単量体(II)を重合すると、ブロック共重合体又はグラフト共重合体が生成する。

0013

エマルション(A)には、ブロック共重合体又はグラフト共重合体が含まれているため、エマルション(A)を透明フィルムに塗布した後、乾燥させると、表面に微細凹凸構造を有する光拡散層が形成される。

0014

不飽和単量体(I)は、一種類の単量体であってもよいし、複数の単量体の混合物であってもよい。不飽和単量体(I)が複数の単量体の混合物である場合、不飽和単量体(I)の屈折率は、その混合物の状態での屈折率を意味する。また、不飽和単量体(I)の理論ガラス転移温度は、後述する式により求められる計算値である。

0015

不飽和単量体(II)についても同様である。

0016

不飽和単量体(I)の重合体の理論ガラス転移温度は、80〜150℃であり、90〜140℃であることが好ましい。不飽和単量体(I)の重合体の理論ガラス転移温度が80℃より低い場合には、ブロック共重合体又はグラフト共重合体が柔らかくなり過ぎ、光拡散層の表面の微細な凹凸構造が形成されにくくなり、光拡散性が低下する。一方、不飽和単量体(I)の重合体の理論ガラス転移温度が150℃より高い場合には、ブロック共重合体又はグラフト共重合体が固くなり過ぎ、光拡散層を形成できなくなる。

0017

ここで、不飽和単量体(I)の重合体の理論ガラス転移温度Tg[K]は、不飽和単量体(I)を構成する各不飽和単量体の単独重合体ホモポリマー)の理論ガラス転移温度Tgn[K]及び各不飽和単量体の質量分率共重合割合)Wnに基づいて、フォックス(FOX)の式
1/Tg=W1/Tg1+W2/Tg2+・・・+Wn/Tgn
から算出することができる。

0018

なお、W1、W2、・・・、Wnは、不飽和単量体の総質量に対する各不飽和単量体の質量の比である。

0019

また、不飽和単量体の単独重合体(ホモポリマー)の理論ガラス転移温度は、粘着技術ハンドブック(日刊工業新聞社製)又はポリマーハンドブック(Polymer Handbook)(Wiley−Interscience社製)に記載されている。ここで、上記の資料に記載されていない不飽和単量体の単独重合体(ホモポリマー)の理論ガラス転移温度は、以下の方法で求められる。まず、不飽和単量体を溶液重合して得られた単独重合体(ホモポリマー)の溶液を剥離ライナー上に流延乾燥させて試験サンプルを作製する。次に、示差走査熱量計DSC)を用いて、10℃/minの昇温速度で−80℃から280℃まで温度を変化させて試験サンプルの示差走査熱量測定を行い、ガラス転移による吸熱開始温度を不飽和単量体の単独重合体(ホモポリマー)の理論ガラス転移温度とする。

0020

不飽和単量体(I)を構成する不飽和単量体としては、特に限定されないが、スチレンα−メチルスチレンビニルトルエンジビニルベンゼン等の芳香族不飽和単量体;(メタアクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル等の(メタ)アクリル酸エステル酢酸ビニルプロピオン酸ビニル等のビニルエステル;(メタ)アクリル酸イタコン酸マレイン酸フマル酸クロトン酸、イタコン酸ハーフエステル、マレイン酸ハーフエステル等のカルボキシル基含有不飽和単量体スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド2−メチルプロパンスルホン酸スチレンスルホン酸ナトリウム等のスルホン酸基含有不飽和単量体メタクリル酸ヒドロキシエチル等の水酸基含有不飽和単量体アクリロニトリルメタクリロニトリル等のシアノ基含有不飽和単量体;(メタ)アクリル酸グリシジルグリシジルアリルエーテル等のエポキシ基含有不飽和単量体;(メタ)アクリルアミド、ダイアセトン(メタ)アクリルアミド等のアミド基含有単量体シリコーン変性不飽和単量体;(メタ)アクリル酸N,N−ジメチルアミノエチル等のアミノ基含有不飽和単量体等が挙げられ、二種以上併用してもよい。

0021

不飽和単量体(I)は、メタクリル酸メチルを含むことが好ましい。

0022

本発明において、(メタ)アクリル酸は、アクリル酸又はメタクリル酸を意味し、(メタ)アクリルアミドは、アクリルアミド又はメタクリルアミドを意味する。

0023

不飽和単量体(II)の重合体の理論ガラス転移温度は、−70〜50℃であり、−50〜40℃であることが好ましい。不飽和単量体(II)の重合体の理論ガラス転移温度が−70℃より低い場合には、ブロック共重合体又はグラフト共重合体が柔らかくなり過ぎ、光拡散層の表面の微細な凹凸構造が形成されにくくなり、光拡散性が低下する。一方、不飽和単量体(II)の重合体の理論ガラス転移温度が50℃より高い場合には、ブロック共重合体又はグラフト共重合体が固くなり過ぎ、光拡散層を形成できなくなる。

0024

不飽和単量体(II)を構成する不飽和単量体としては、特に限定されないが、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、ジビニルベンゼン等の芳香族不飽和単量体;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル等の(メタ)アクリル酸エステル;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル;(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、イタコン酸ハーフエステル、マレイン酸ハーフエステル等のカルボキシル基含有不飽和単量体;スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、スチレンスルホン酸ナトリウム等のスルホン酸基含有不飽和単量体;メタクリル酸ヒドロキシエチル等の水酸基含有不飽和単量体;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のシアノ基含有不飽和単量体;(メタ)アクリル酸グリシジル、グリシジルアリルエーテル等のエポキシ基含有不飽和単量体;(メタ)アクリルアミド、ダイアセトン(メタ)アクリルアミド等のアミド基含有単量体;シリコーン変性不飽和単量体;(メタ)アクリル酸N,N−ジメチルアミノエチル等のアミノ基含有不飽和単量体等が挙げられ、二種以上併用してもよい。

0025

不飽和単量体(II)は、メタクリル酸シクロヘキシルを含むことが好ましい。

0026

不飽和単量体(I)と不飽和単量体(II)の総質量に対する不飽和単量体(I)の質量の比は、通常、0.1〜0.5であり、0.12〜0.4であることが好ましく、0.15〜0.3であることがより好ましい。不飽和単量体(I)と不飽和単量体(II)の総質量に対する不飽和単量体(I)の質量の比が0.1より小さい場合には、光拡散層の表面における微細な凹凸構造が形成されにくくなり、光拡散フィルムの光拡散性が低下する可能性がある。一方、不飽和単量体(I)と不飽和単量体(II)の総質量に対する不飽和単量体(I)の質量の比が0.5より大きい場合には、光拡散層を形成できなくなる可能性がある。

0027

不飽和単量体(I)の屈折率と不飽和単量体(II)の屈折率の差の絶対値は、0.020〜0.100であり、0.030〜0.080であることが好ましい。不飽和単量体(I)の屈折率と不飽和単量体(II)の屈折率の差の絶対値が0.020より小さい場合には、光拡散フィルムの光拡散性が低下する。一方、不飽和単量体(I)の屈折率と不飽和単量体(II)の屈折率の差の絶対値が0.100より大きい場合には、光拡散フィルムの外観が低下する。

0028

なお、屈折率は、25℃におけるフラウンホーファーのD線に対する屈折率(n25D)を意味する。

0029

付加開裂型連鎖移動剤としては、特に限定されないが、α−ブロモメチルスチレン、α−フェノキシメチルスチレン、α−アルキルチオメチルスチレン、α−t−ブチルペルオキシメチルスチレン、α−ベンジルオキシスチレン、メチル−α−フェノキシメチルアクリレート、メチル−α−アルキルチオメチルアクリレート、2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテン等が挙げられ、二種以上併用してもよい。中でも、臭気が少ないために取り扱いやすいこと及び比較的安価で工業的に入手しやすいことから、2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテンが好ましい。

0030

不飽和単量体(I)に対する付加開裂型連鎖移動剤の質量比は、通常、5×10−3〜5×10−2であり、6×10−3〜4×10−2であることが好ましく、7×10−3〜2×10−2であることがより好ましい。不飽和単量体(I)に対する付加開裂型連鎖移動剤の質量比が5×10−3より小さい場合、又は、5×10−2より大きい場合には、光拡散層の表面における微細な凹凸構造が形成されにくくなり、光拡散フィルムの光拡散性が低下する可能性がある。

0031

付加開裂型連鎖移動剤は、不飽和単量体(I)を滴下する前に反応器中に仕込んでもよいし、不飽和単量体(I)と共に反応器中に滴下してもよい。

0032

不飽和単量体(I)を乳化重合する際及び不飽和単量体(II)を重合する際には、必要に応じて、重合開始剤を用いてもよい。重合開始剤は、ラジカル重合を開始させるためのラジカルを発生させる化合物である。

0033

重合開始剤としては、特に限定されないが、過硫酸カリウム過硫酸ナトリウム過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩過酸化水素ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド等のハイドロパーオキサイド類;アゾビスイソブチロニトリル、2,2'−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、4,4'−アゾビス(4−シア吉草酸)等のアゾ系化合物等が挙げられ、二種以上併用してもよい。また、過酸化物系の重合開始剤と共に、チオ硫酸ナトリウム亜硫酸水素ナトリウムホルムアルデヒドナトリウムスルホキシレート等の還元剤を併用したレドックス系重合開始剤を用いてもよい。

0034

不飽和単量体(I)と不飽和単量体(II)の総質量に対する重合開始剤の質量の比は、通常、1×10−4〜5×10−2である。

0035

不飽和単量体(I)を乳化重合する際及び不飽和単量体(II)を重合する際には、必要に応じて、乳化剤を用いてもよい。

0037

不飽和単量体(I)と不飽和単量体(II)の総質量に対する乳化剤の質量の比は、通常、5×10−3〜5×10−2である。不飽和単量体(I)と不飽和単量体(II)の総質量に対する乳化剤の質量の比が5×10−3より小さい場合には、安定に乳化重合を行うことができなくなる可能性がある。一方、不飽和単量体(I)と不飽和単量体(II)の総質量に対する乳化剤の質量の比が5×10−2より大きい場合には、光拡散フィルムの耐水性が低下する可能性がある。

0038

エマルション(A)には、必要に応じて、他の塗膜形成成分として、従来公知のエマルション、水溶性樹脂を適宜加えてもよい。

0039

また、エマルション(A)に含まれるブロック共重合体又はグラフト共重合体が架橋性官能基を有する場合には、エマルション(A)には、架橋性官能基と反応することが可能な架橋剤を配合してもよい。

0040

架橋剤としては、特に限定されないが、イソシアネート基を有する化合物、ジヒドラジド化合物等が挙げられる。

0041

エマルション(A)には、必要に応じて、可塑剤有機溶媒等の成膜助剤着色顔料顔料分散剤硬化触媒消泡剤増粘剤防腐剤凍結防止剤レベリング剤軟化剤酸化防止剤老化防止剤光安定剤紫外線吸収剤重合禁止剤ベンゾトリアゾール系等の光安定剤、リン酸エステル系及びその他の難燃剤界面活性剤のような帯電防止剤等の添加剤を適宜配合してもよい。

0042

さらに、エマルション(A)には、ヘイズを調整する目的で樹脂粒子又は/及び無機粒子を配合することもできる。

0043

透明フィルムとしては、特に限定されないが、プラスチックフィルム等が挙げられる。

0044

プラスチックフィルムを構成する樹脂としては、特に限定されないが、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステルポリメチルメタクリレートPMMA)等のアクリル樹脂ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィンポリシクロオレフィンポリイミドポリカーボネートポリウレタントリアセテートセルロース(TAC);ポリ乳酸PLA)等が挙げられ、二種以上併用してもよい。中でも、ポリエステル、ポリカーボネート又はこれらの混合物が好ましく、ポリエチレンテレフタレートがより好ましい。

0045

透明フィルムの厚みは、通常、15〜300μmである。

0046

エマルション(A)を、透明フィルム上に塗布する際に用いる塗布装置としては、特に限定されないが、グラビヤロールコーターリバースロールコーターキスロールコーターディップロールコーター、バーコーターナイフコータースプレーコーターコンマコーター、ダイレクトコーター等が用いられる。

0047

エマルション(A)の塗布量は、通常、乾燥後の質量で2〜50g/m2であり、5〜30g/m2であることが好ましい。

0048

光拡散フィルムの全光線透過率は、通常、80〜100%である。光拡散フィルムの全光線透過率が80%より小さい場合には、光の取り出し効率が低下する可能性がある。

0049

光拡散フィルムのヘイズは、通常、20〜80%である。光拡散フィルムのヘイズが20%より小さい場合には、光拡散性が低下する可能性があり、80%より大きい場合には、光の取り出し効率が低下する可能性がある。

0050

なお、光拡散フィルムの全光線透過率及びヘイズは、濁度計(例えば、NM−150(色彩技術研究所社製)を用いて、JISK7105に準拠した測定法により測定することができる。

0051

また、光拡散フィルムは、易接着層ハードコート層帯電防止層耐摩耗性層反射防止層色補正層紫外線吸収層印刷層金属層、透明導電層ガスバリア層ホログラム層剥離層粘着層エンボス層接着層等の機能性層がさらに形成されていてもよい。

0052

光拡散フィルムは、公知の液晶表示装置用光拡散ユニットに適用することができる。

0053

以下、実施例によって本発明をさらに説明するが、本発明は、実施例によって限定されない。また、部及び%は、それぞれ質量部及び質量%を意味する。

0054

[実施例1]
攪拌機温度計滴下ロート及び還流冷却器を取り付けた1Lの4つ口フラスコに、脱イオン水520部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム8部、過硫酸カリウム0.5部及びノフマーMSD(2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテン)(日本油脂社製)1部を仕込んだ後、撹拌しながら、内部温度を85℃に昇温した。

0055

別容器を用いて、脱イオン水50部にドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム2部を溶解させた後、メタクリル酸メチル100部、メタクリル酸2部及びメタクリル酸2−ヒドロキシエチル2部からなる不飽和単量体(I)を加えて、撹拌し、乳化物を調製した。不飽和単量体(I)は、屈折率が1.412であり、その重合体の理論ガラス転移温度が105℃である。

0056

内部温度を85℃に保持した状態で、乳化物を1時間かけて4つ口フラスコ中へ連続滴下した後、1時間撹拌した。次に、4つ口フラスコの内部温度を85℃に保持した状態で、メタクリル酸シクロヘキシル200部、アクリル酸2−エチルヘキシル200部、メタクリル酸8部及びメタクリル酸2−ヒドロキシエチル8部からなる不飽和単量体(II)を3時間かけて滴下した後、2時間撹拌した。不飽和単量体(II)は、屈折率が1.447であり、その重合体の理論ガラス転移温度が7℃である。さらに、冷却した後、10%水酸化ナトリウム水溶液14部を加えてpHを調整し、エマルションを得た。エマルションは、固形分濃度が48.2%であった。

0057

バーコーターを用いて、厚みが100μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムA4300(東洋紡社製)の片面上に、エマルションを乾燥後の質量が20g/m2となるように塗布した後、105℃で1分間乾燥させ、光拡散フィルムを得た。

0058

[実施例2]
メタクリル酸メチル50部、メタクリル酸シクロヘキシル50部、アクリル酸2−エチルヘキシル300部、メタクリル酸8部及びメタクリル酸2−ヒドロキシエチル8部からなる不飽和単量体(II)を用いた以外は、実施例1と同様にして、エマルションを得た。エマルションは、固形分濃度が48.1%であった。不飽和単量体(II)は、屈折率が1.436であり、その重合体の理論ガラス転移温度が−25℃である。

0059

得られたエマルションを用いた以外は、実施例1と同様にして、光拡散フィルムを得た。

0060

[実施例3]
メタクリル酸シクロヘキシル50部、アクリル酸2−エチルヘキシル50部、アクリル酸ベンジル300部、メタクリル酸8部及びメタクリル酸2−ヒドロキシエチル8部からなる不飽和単量体(II)を用いた以外は、実施例1と同様にして、エマルションを得た。エマルションは、固形分濃度が48.0%であった。不飽和単量体(II)は、屈折率が1.497であり、その重合体の理論ガラス転移温度が8℃である。

0061

得られたエマルションを用いた以外は、実施例1と同様にして、光拡散フィルムを得た。

0062

[比較例1]
2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテンを用いなかった以外は、実施例1と同様にして、エマルションを得た。エマルションは、固形分濃度が47.3%であった。

0063

得られたエマルションを用いた以外は、実施例1と同様にして、光拡散フィルムを得た。

0064

[比較例2]
メタクリル酸メチル160部、アクリル酸2−エチルヘキシル240部、メタクリル酸8部及びメタクリル酸2−ヒドロキシエチル8部からなる不飽和単量体(II)を用いた以外は、実施例1と同様にして、エマルションを得た。エマルションは、固形分濃度が48.3%であった。不飽和単量体(II)は、屈折率が1.427であり、その重合体の理論ガラス転移温度が−20℃である。

0065

得られたエマルションを用いた以外は、実施例1と同様にして、光拡散フィルムを得た。

0066

[比較例3]
スチレン100部、メタクリル酸2部及びメタクリル酸2−ヒドロキシエチル2部からなる不飽和単量体(I)及びメタクリル酸メチル160部、アクリル酸2−エチルヘキシル240部、メタクリル酸8部及びメタクリル酸2−ヒドロキシエチル8部からなる不飽和単量体(II)を用いた以外は、実施例1と同様にして、エマルションを得た。エマルションは、固形分濃度が48.2%であった。不飽和単量体(I)は、屈折率が1.540であり、その重合体の理論ガラス転移温度が105℃である。また、不飽和単量体(II)は、屈折率が1.427であり、その重合体の理論ガラス転移温度が−20℃である。

0067

得られたエマルションを用いた以外は、実施例1と同様にして、光拡散フィルムを得た。

0068

[比較例4]
メタクリル酸メチル80部、アクリル酸2−エチルヘキシル20部、メタクリル酸2部及びメタクリル酸2−ヒドロキシエチル2部からなる不飽和単量体(I)及びメタクリル酸シクロヘキシル100部、アクリル酸2−エチルヘキシル300部、メタクリル酸8部及びメタクリル酸2−ヒドロキシエチル8部からなる不飽和単量体(II)を用いた以外は、実施例1と同様にして、エマルションを得た。エマルションは、固形分濃度が48.4%であった。不飽和単量体(I)は、屈折率が1.417であり、その重合体の理論ガラス転移温度が58℃である。また、不飽和単量体(II)は、屈折率が1.441であり、その重合体の理論ガラス転移温度が−25℃である。

0069

得られたエマルションを用いた以外は、実施例1と同様にして、光拡散フィルムを得た。

0070

表1に、実施例及び比較例のエマルションの製造条件を示す。

0071

[不飽和単量体の屈折率]
デジタルアッベ屈折計DR−A1(アタゴ社製)を用いて、不飽和単量体の25℃におけるD線の屈折率を測定した。

0072

次に、実施例及び比較例の光拡散フィルムの全光線透過率、ヘイズ及び外観を評価した。

0073

[光拡散フィルムの全光線透過率、ヘイズ]
ヘイズメーターNM−150(村上色彩技術研究所社製)を用いて、光拡散フィルムの全光線透過率、ヘイズを測定した。ヘイズは、拡散透過率を全光線透過率で除した後、100を乗じて算出した。なお、n数は3回とし、その平均値を採用した。

0074

[光拡散フィルムの外観]
光拡散フィルムの外観を目視により観察した。なお、光拡散フィルムの表面の状態が均一である場合を○、光拡散フィルムの表面にヒビヒケ等の不良が認められる場合を×として、判定した。

0075

表2に、実施例及び比較例の光拡散フィルムの全光線透過率、ヘイズ及び外観の評価結果を示す。

0076

表1及び表2から、実施例1〜3の光拡散フィルムは、全光線透過率が83〜91%であり、ヘイズが33〜71%であり、外観が優れることがわかる。

0077

これに対して、比較例1の光拡散フィルムは、エマルションの製造時に付加開裂型連鎖移動剤が用いられていないため、ヘイズが低下する。

0078

比較例2の光拡散フィルムは、|X−Y|が0.015であるため、ヘイズが低下する。

0079

比較例3の光拡散フィルムは、|X−Y|が0.113であるため、全光線透過率が低下する。

実施例

0080

比較例4の光拡散フィルムは、不飽和単量体(I)の理論ガラス転移温度が58℃であるため、ヘイズが低下する。

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