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図面 (11)

課題

複数の基準座標系相互間のずれを較正する。

解決手段

ステージWST1上に搭載された4つのヘッド601〜604のうち、互いに異なる1つのヘッドを含む3つのヘッドが属する第1ヘッド群と第2ヘッド群とに含まれるヘッドがスケール板上の対応する領域に対向する領域A0内で、第1ヘッド群を用いて得られる位置情報に基づいてステージWST1を駆動するとともに、第1及び第2ヘッド群を用いて得られる位置情報を用いて対応する第1及び第2基準座標系C1,C2間のずれ(位置、回転、スケーリングのずれ)を求める。その結果を用いて第2ヘッド群を用いて得られる計測結果を補正することにより、第1及び第2基準座標系C1,C2間のずれが較正され、4つのヘッド601〜604のそれぞれが対向するスケール板上の領域の相互間のずれに伴う計測誤差修正される。

概要

背景

従来、半導体素子集積回路等)、液晶表示素子等の電子デバイスマイクロデバイス)を製造するリソグラフィ工程では、ステップアンドリピート方式の投影露光装置(いわゆるステッパ)、あるいはステップ・アンド・スキャン方式の投影露光装置(いわゆるスキャニング・ステッパ(スキャナとも呼ばれる))などが、主として用いられている。

この種の露光装置では、半導体素子の高集積化によるデバイスパターン微細化に伴い、高い重ね合わせ精度(位置合わせ精度)が要求されるようになってきた。このため、パターンが形成されるウエハ等(基板)の位置計測にも一層高い精度が要求されるようになってきた。

かかる要求に応える装置として、例えば特許文献1には、基板テーブル上に搭載された複数のエンコーダタイプセンサエンコーダヘッド)を用いる位置計測システムを備えた露光装置が提案されている。この露光装置では、エンコーダヘッドは、基板テーブルに対向して配置されたスケール計測ビーム照射し、スケールからの戻りビーム受光することによって、基板テーブルの位置を計測する。特許文献1などに開示される位置計測システムでは、スケールは、投影光学系直下の領域を除く基板テーブルの移動領域を極力カバーすることが望ましい。このため、大面積のスケールが必要になるが、高精度で大面積のスケールを製作することは大変困難であるとともにコストがかかる。従って、通常は、スケールを複数の部分に分割した小面積のスケールを複数製作し、これらを組み合わせることが行われる。従って、複数のスケール間での位置合わせが正確に行われることが望ましいが、現実には、スケールを個体差なく製作すること、及び誤差なく組み合わせることは困難である。

概要

複数の基準座標系相互間のずれを較正する。ステージWST1上に搭載された4つのヘッド601〜604のうち、互いに異なる1つのヘッドを含む3つのヘッドが属する第1ヘッド群と第2ヘッド群とに含まれるヘッドがスケール板上の対応する領域に対向する領域A0内で、第1ヘッド群を用いて得られる位置情報に基づいてステージWST1を駆動するとともに、第1及び第2ヘッド群を用いて得られる位置情報を用いて対応する第1及び第2基準座標系C1,C2間のずれ(位置、回転、スケーリングのずれ)を求める。その結果を用いて第2ヘッド群を用いて得られる計測結果を補正することにより、第1及び第2基準座標系C1,C2間のずれが較正され、4つのヘッド601〜604のそれぞれが対向するスケール板上の領域の相互間のずれに伴う計測誤差修正される。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
4件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

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請求項1

物体露光する露光方法であって、所定平面に沿って移動する移動体に設けられた複数のヘッドのうち、相互に異なるヘッドを少なくとも1つ含む複数のヘッドがそれぞれ属する複数のヘッド群が、前記移動体の外部に前記所定平面に略平行に配置された計測面上の対応する領域にそれぞれ対向する前記移動体の第1移動領域内で、前記複数のヘッド群のそれぞれに対応する複数の異なる基準座標系間のずれの修正情報を求めることと;前記第1移動領域内で、前記複数のヘッド群のそれぞれに属する複数のヘッドを用いて前記移動体の位置情報を求め、該位置情報と前記複数のヘッド群のそれぞれに対応する複数の異なる基準座標系間のずれの前記修正情報とを用いて前記移動体を駆動して、前記移動体に保持される物体を露光することと;を含む露光方法。

技術分野

0001

本発明は、露光方法係り、特に、半導体素子などのマイクロデバイス電子デバイス)を製造するリソグラフィ工程で用いられる露光方法に関する。

背景技術

0002

従来、半導体素子(集積回路等)、液晶表示素子等の電子デバイス(マイクロデバイス)を製造するリソグラフィ工程では、ステップアンドリピート方式の投影露光装置(いわゆるステッパ)、あるいはステップ・アンド・スキャン方式の投影露光装置(いわゆるスキャニング・ステッパ(スキャナとも呼ばれる))などが、主として用いられている。

0003

この種の露光装置では、半導体素子の高集積化によるデバイスパターン微細化に伴い、高い重ね合わせ精度(位置合わせ精度)が要求されるようになってきた。このため、パターンが形成されるウエハ等(基板)の位置計測にも一層高い精度が要求されるようになってきた。

0004

かかる要求に応える装置として、例えば特許文献1には、基板テーブル上に搭載された複数のエンコーダタイプセンサエンコーダヘッド)を用いる位置計測システムを備えた露光装置が提案されている。この露光装置では、エンコーダヘッドは、基板テーブルに対向して配置されたスケール計測ビーム照射し、スケールからの戻りビーム受光することによって、基板テーブルの位置を計測する。特許文献1などに開示される位置計測システムでは、スケールは、投影光学系直下の領域を除く基板テーブルの移動領域を極力カバーすることが望ましい。このため、大面積のスケールが必要になるが、高精度で大面積のスケールを製作することは大変困難であるとともにコストがかかる。従って、通常は、スケールを複数の部分に分割した小面積のスケールを複数製作し、これらを組み合わせることが行われる。従って、複数のスケール間での位置合わせが正確に行われることが望ましいが、現実には、スケールを個体差なく製作すること、及び誤差なく組み合わせることは困難である。

先行技術

0005

米国特許出願公開第2006/0227309号明細書

課題を解決するための手段

0006

本発明は、上述した事情の下になされたもので、その第1の態様によれば、物体露光する露光方法であって、所定平面に沿って移動する移動体に設けられた複数のヘッドのうち、相互に異なるヘッドを少なくとも1つ含む複数のヘッドがそれぞれ属する複数のヘッド群が、前記移動体の外部に前記所定平面に略平行に配置された計測面上の対応する領域にそれぞれ対向する前記移動体の第1移動領域内で、前記複数のヘッド群のそれぞれに対応する複数の異なる基準座標系間のずれの修正情報を求めることと;前記第1移動領域内で、前記複数のヘッド群のそれぞれに属する複数のヘッドを用いて前記移動体の位置情報を求め、該位置情報と前記複数のヘッド群のそれぞれに対応する複数の異なる基準座標系間のずれの前記修正情報とを用いて前記移動体を駆動して、前記移動体に保持される物体を露光することと;を含む露光方法が、提供される。

0007

これによれば、複数のヘッド群のそれぞれに対応する複数の異なる基準座標系間のずれの影響を受けることなく、複数のヘッド群のそれぞれに対応する複数のヘッドを用いて求めた移動体の位置情報を用いて第1移動領域内で移動体を精度良く駆動することが可能になり、その移動体に保持される物体に対する高精度な露光が可能になる。

0008

本発明の第2の態様によれば、本発明の露光方法を用いて物体を露光し、前記物体上にパターンを形成することと;前記パターンが形成された前記物体を現像することと;を含むデバイス製造方法が提供される。

0009

本発明の第3の態様によれば、物体を露光する露光装置であって、物体を保持して所定平面に沿って移動する移動体と;前記移動体に設けられた複数のヘッドのうち、前記物体に対する露光位置の近傍に前記移動体の外部に前記所定平面に略平行に配置された計測面に計測ビームを照射し、前記計測面からの戻りビームを受光するヘッドの出力に基づいて、前記移動体の位置情報を求める位置計測系と;前記位置計測系で取得された前記位置情報に基づいて、前記移動体を駆動するとともに、前記移動体の位置に応じて前記複数のヘッドの中から前記位置計測系が前記位置情報の取得に用いるヘッドを切り換え制御系と;を備え、前記制御系は、前記複数のヘッドが前記計測面に対向する前記移動体の第1移動領域内で、前記複数のヘッドに対応する複数の基準座標系相互間のずれを修正する露光装置が、提供される。

0010

これによれば、複数の基準座標系の相互間のずれが修正されるので、複数のヘッドを用いて移動体の位置情報を高精度で計測し、駆動(位置制御)することが可能となる。

0011

本発明の第4の態様によれば、本発明の露光装置を用いて物体を露光し、前記物体上にパターンを形成することと;前記パターンが形成された前記物体を現像することと;を含むデバイス製造方法が、提供される。

図面の簡単な説明

0012

一実施形態に係る露光装置の構成を概略的に示す図である。
投影光学系の周囲に配置されるエンコーダシステムの構成を示す図である。
アライメント系の周囲に配置されるエンコーダシステムの構成を示す図である。
ウエハステージを一部破砕して示す拡大図である。
ウエハステージ上のエンコーダヘッドの配置を示す図である。
図1の露光装置におけるステージ制御に関連する制御系の主要な構成を示すブロック図である。
図7(A)はエンコーダヘッド及びスケール板の配置とエンコーダシステムの計測領域との関係を示す図、図7(B)はスケール板に対向するエンコーダヘッドの4つの組に対応して規定される4つのステージ座標系を示す図、図7(C)はスケール板の4つの部分相互にずれがある場合を示す図である。
図8(A)、図8(C)、及び図8(E)はステージ座標較正するためのステージ位置計測におけるウエハステージの動きを示す図(その1、2、及び3)、図8(B)、図8(D)、及び図8(F)は4つのステージ座標系の較正を説明するための図(その1、2、及び3)である。
図9(A)及び図9(B)は、統合ステージ座標系CEの原点、回転、スケーリングの計測を説明するための図である。
図10(A)及び図10(B)は、統合ステージ座標系CAの原点、回転、スケーリングの計測を説明するための図である。

実施例

0013

以下、本発明の一実施形態について、図1図10(B)に基づいて説明する。

0014

図1には、一実施形態に係る露光装置100の概略構成が示されている。露光装置100は、ステップ・アンド・スキャン方式の投影露光装置、すなわち、いわゆるスキャナである。後述するように、本実施形態では投影光学系PLが設けられており、以下においては、投影光学系PLの光軸AXと平行な方向をZ軸方向、これに直交する面内でレチクルとウエハとが相対走査される方向をY軸方向、Z軸及びY軸に直交する方向をX軸方向とし、X軸、Y軸、及びZ軸回りの回転(傾斜)方向をそれぞれθx、θy、及びθz方向として説明を行なう。

0015

露光装置100は、照明系10、レチクルRを保持するレチクルステージRST、投影ユニットPU、ウエハWが載置されるウエハステージWST1,WST2を含むウエハステージ装置50、及びこれらの制御系等を備えている。

0016

照明系10は、例えば米国特許出願公開第2003/0025890号明細書などに開示されるように、光源と、オプティカルインテグレータ等を含む照度均一化光学系、及びレチクルブラインド等(いずれも不図示)を有する照明光学系とを含む。照明系10は、レチクルブラインド(マスキングシステム)で規定されたレチクルR上のスリット状の照明領域IARを照明光露光光ILによりほぼ均一な照度で照明する。ここで、照明光ILとしては、一例としてArFエキシマレーザ光(波長193nm)が用いられている。

0017

レチクルステージRST上には、回路パターンなどがそのパターン面(図1における下面)に形成されたレチクルRが、例えば真空吸着により固定されている。レチクルステージRSTは、例えばリニアモータ等を含むレチクルステージ駆動系11(図1では不図示、図6参照)によって、XY平面内で微少駆動可能であるとともに、走査方向(図1における紙面内左右方向であるY軸方向)に所定の走査速度で駆動可能となっている。

0018

レチクルステージRSTのXY平面(移動面)内の位置情報(θz方向の位置(θz回転量)の情報を含む)は、図1に示される、移動鏡15(実際には、Y軸方向に直交する反射面を有するY移動鏡(あるいは、レトロリフレクタ)とX軸方向に直交する反射面を有するX移動鏡とが設けられている)に測長ビームを照射するレチクルレーザ干渉計(以下、「レチクル干渉計」という)16によって例えば0.25nm程度の分解能で常時検出される。なお、レチクルRの少なくとも3自由度方向の位置情報を計測するために、レチクル干渉計16の代わりに、あるいはそれと組み合わせて、例えば米国特許出願公開第2007/0288121号明細書などに開示されているエンコーダシステムを用いても良い。

0019

投影ユニットPUは、レチクルステージRSTの図1における下方(−Z側)に配置され、不図示のボディの一部を構成するメインフレームメトロロジーフレーム)に保持されている。投影ユニットPUは、鏡筒40と、該鏡筒40に保持された複数の光学素子から成る投影光学系PLとを有している。投影光学系PLとしては、例えば、Z軸方向と平行な光軸AXに沿って配列された複数の光学素子(レンズエレメント)からなる屈折光学系が用いられている。投影光学系PLは、例えば両側テレセントリックで、所定の投影倍率(例えば1/4倍、1/5倍又は1/8倍など)を有する。このため、照明系10からの照明光ILによって照明領域IARが照明されると、投影光学系PLの第1面(物体面)とパターン面がほぼ一致して配置されるレチクルRを通過した照明光ILにより、投影光学系PLを介してその照明領域IAR内のレチクルRの回路パターンの縮小像(回路パターンの一部の縮小像)が、投影光学系PLの第2面(像面)側に配置される、表面にレジスト感応剤)が塗布されたウエハW上の、前記照明領域IARに共役な領域(露光領域)IAに形成される。そして、レチクルステージRSTとウエハステージWST1、WST2との同期駆動によって、照明領域IAR(照明光IL)に対してレチクルRを走査方向(Y軸方向)に相対移動させるとともに、露光領域IA(照明光IL)に対してウエハWを走査方向(Y軸方向)に相対移動させることで、ウエハW上の1つのショット領域(区画領域)の走査露光が行われ、そのショット領域にレチクルRのパターンが転写される。すなわち、本実施形態では照明系10、及び投影光学系PLによってウエハW上にレチクルRのパターンが生成され、照明光ILによるウエハW上の感応層レジスト層)の露光によってウエハW上にそのパターンが形成される。

0020

なお、メインフレームは、従来用いられている門型、及び例えば米国特許出願公開第2008/0068568号明細書などに開示される吊り下げ支持型のいずれであっても良い。

0021

鏡筒40の−Z側端部の周囲には、例えば鏡筒40の下端面とほぼ同一面となる高さで、スケール板21がXY平面に平行に配置されている。スケール板21は、本実施形態では図2に示されるように、例えばL字状の4つの部分(部品)211,212,213,214から構成され、その中央に形成される例えば矩形の開口21a内に鏡筒40の−Z側端部が挿入されている。ここで、スケール板21のX軸方向及びY軸方向の幅はそれぞれa及びb、開口21aのX軸方向及びY軸方向の幅はそれぞれai及びbiである。

0022

スケール板21から+X方向に離間した位置には、図1に示されるように、スケール板21とほぼ同一平面上にスケール板22が、配置されている。スケール板22も、図3に示されるように、例えばL字状の4つの部分(部品)221,222,223,224から構成され、その中央に形成される例えば矩形の開口22a内に後述するアライメント系ALGの−Z側端部が挿入されている。スケール板22のX軸方向及びY軸方向の幅はそれぞれa及びb、開口22aのX軸方向及びY軸方向の幅はそれぞれai及びbiである。なお、本実施形態ではX軸及びY軸方向に関してスケール板21、22の幅、及び開口21a、22aの幅をそれぞれ同一としたが、必ずしも同一の幅とする必要はなく、X軸及びY軸方向の少なくとも一方に関してその幅を異ならせても良い。

0023

本実施形態では、スケール板21,22は、投影ユニットPU及びアライメント系ALGを支持する不図示のメインフレーム(メトロロジーフレーム)に吊り下げ支持されている。スケール板21,22の下面(−Z側の面)には、X軸を基準とする45度方向(Y軸を基準とする−45度方向)を周期方向とする所定ピッチ、例えば1μmの格子と、X軸を基準とする−45度方向(Y軸を基準とする−135度方向)を周期方向とする所定ピッチ、例えば1μmの格子とから成る反射型の2次元回折格子RG(図2図3及び図4参照)が形成されている。ただし、2次元回折格子RG及び後述するエンコーダヘッドの構成上、スケール板21,22を構成する部分211〜214,221〜224のそれぞれの外縁近傍には幅tの非有効領域が含まれる。スケール板21,22の2次元回折格子RGは、それぞれ、少なくとも露光動作時及びアライメント(計測)時におけるウエハステージWST1,WST2の移動範囲をカバーしている。

0024

ウエハステージ装置50は、図1に示されるように、床面上に複数(例えば3つ又は4つ)の防振機構(図示省略)によってほぼ水平に支持されたステージベース12、ステージベース12上に配置されたウエハステージWST1,WST2、ウエハステージWST1,WST2を駆動するウエハステージ駆動系27(図1では一部のみ図示、図6参照)、及びウエハステージWST1,WST2の位置を計測する計測系等を備えている。計測系は、図6に示される、エンコーダシステム70,71及びウエハレーザ干渉計システム(以下、ウエハ干渉計システム略記する)18等を備えている。なお、エンコーダシステム70,71及びウエハ干渉計システム18については、さらに後述する。ただし、本実施形態では、ウエハ干渉計システム18は必ずしも設けなくても良い。

0025

ステージベース12は、図1に示されるように、平板状の外形を有する部材からなり、その上面は平坦度が高く仕上げられ、ウエハステージWST1,WST2の移動の際のガイド面とされている。ステージベース12の内部には、XY二次元方向を行方向、列方向としてマトリックス状に配置された複数のコイル14aを含むコイルユニットが、収容されている。

0026

なお、ベース12とは別にこれを浮上支持するための別のベース部材を設けて、ステージベース12を、ウエハステージWST1,WST2の駆動力反力の作用により、運動量保存則に従って移動するカウンターマス(反力キャンセラ)として機能させても良い。

0027

ウエハステージWST1は、図1に示されるように、ステージ本体91と、該ステージ本体91の上方に配置され、不図示のZ・チルト駆動機構によって、ステージ本体91に対して非接触で支持されたウエハテーブルWTB1とを有している。この場合、ウエハテーブルWTB1は、Z・チルト駆動機構によって、電磁力等の上向きの力(斥力)と、自重を含む下向きの力(引力)との釣り合いを3点で調整することで、非接触で支持されるとともに、少なくともZ軸方向、θx方向、及びθy方向の3自由度方向に微小駆動される。ステージ本体91の底部には、スライダ部91aが設けられている。スライダ部91aは、XY平面内でXY二次元配列された複数の磁石から成る磁石ユニットと、該磁石ユニットを収容する筐体と、該筐体の底面の周囲に設けられた複数のエアベアリングとを有している。磁石ユニットは、前述のコイルユニットとともに、例えば米国特許第5,196,745号明細書などに開示される電磁力(ローレンツ力)駆動による平面モータ30を構成している。なお、平面モータ30としては、ローレンツ力駆動方式に限らず、可変磁気抵抗駆動方式の平面モータを用いることもできる。

0028

ウエハステージWST1は、上記複数のエアベアリングによってステージベース12上に所定のクリアランス(隙間/間隔/間隙ギャップ)/空間距離)、例えば数μm程度のクリアランスを介して浮上支持され、平面モータ30によって、X軸方向、Y軸方向及びθz方向に駆動される。従って、ウエハテーブルWTB1(ウエハW)は、ステージベース12に対して、6自由度方向(X軸方向、Y軸方向、Z軸方向、θx方向、θy方向及びθz方向(以下、X,Y,Z,θx、θy、θz)と略記する)に駆動可能である。

0029

本実施形態では、コイルユニットを構成する各コイル14aに供給される電流の大きさ及び方向が、主制御装置20によって制御される。平面モータ30と、前述のZ・チルト駆動機構とを含んで、ウエハステージ駆動系27が構成されている。なお、平面モータ30はムービングマグネット方式に限らず、ムービングコイル方式でも良い。また、平面モータ30として、磁気浮上方式の平面モータを用いても良い。この場合、前述のエアベアリングを設けなくても良い。また、平面モータ30によってウエハステージWST1を6自由度方向に駆動することとしても良い。また、ウエハテーブルWTB1を、X軸方向、Y軸方向、θz方向のうちの少なくとも一方向に微動可能としても良い。すなわち、ウエハステージWST1を粗微動ステージにより構成しても良い。

0030

ウエハテーブルWTB1上には、不図示のウエハホルダを介してウエハWが載置され、不図示のチャック機構によって例えば真空吸着(又は静電吸着)され、固定されている。また、ウエハテーブルWTB1上の一方の対角線上には、ウエハホルダを挟んで第1基準マーク板FM1と第2基準マーク板FM2とが設けられている(例えば、図2参照)。これら第1、第2基準マーク板FM1、FM2の上面には、後述する一対のレチクルアライメント系13A,13B及びアライメント系ALGにより検出される複数の基準マークがそれぞれ形成されている。なお、第1、第2基準マーク板FM1、FM2上の複数の基準マーク相互の位置関係既知であるものとする。

0031

ウエハステージWST2も、ウエハステージWST1と同様に構成されている。

0032

エンコーダシステム70,71は、それぞれ、投影光学系PL直下の領域を含む露光時移動領域とアライメント系ALG直下の領域を含む計測時移動領域とにおけるウエハステージWST1,WST2の6自由度方向(X,Y,Z,θx,θy,θz)の位置情報を求める(計測する)。ここで、エンコーダシステム70,71の構成等について詳述する。なお、露光時移動領域(第1移動領域)は、投影光学系PLを介してウエハの露光が行われる露光ステーション(第1領域)内で、露光動作中にウエハステージが移動される領域であり、その露光動作は、例えばウエハ上でパターンを転写すべき全てのショット領域の露光だけでなく、その露光のための準備動作(例えば、前述の基準マークの検出)なども含む。計測時移動領域(第2移動領域)は、アライメント系ALGによるウエハのアライメントマークの検出によってその位置情報の計測が行われる計測ステーション(第2領域)内で、計測動作中にウエハステージが移動される領域であり、その計測動作は、例えばウエハの複数のアライメントマークの検出だけでなく、アライメント系ALGによる基準マークの検出(さらには、Z軸方向に関するウエハの位置情報(段差情報)の計測)なども含む。

0033

ウエハテーブルWTB1,WTB2には、それぞれ図2及び図3の平面図に示されるように、上面の4隅のそれぞれにエンコーダヘッド(以下、適宜、ヘッドと略称する)601〜604が配置されている。ここで、ヘッド601,602間のX軸方向の離間距離とヘッド603,604間のX軸方向の離間距離は互いに等しくAである。また、ヘッド601,604間のY軸方向の離間距離とヘッド602,603間のY軸方向の離間距離は互いに等しくBである。これらの離間距離A,Bは、スケール板21の開口21aの幅ai,biよりも大きい。厳密には、前述の非有効領域の幅tを考慮して、A≧ai+2t,B≧bi+2tである。ヘッド601〜604は、図4にヘッド601を代表的に採り上げて示されるように、ウエハテーブルWTB1,WTB2に形成されたZ軸方向の所定深さの穴の内部にそれぞれ収容されている。

0034

ヘッド601は、図5に示されるように、X軸を基準とする135度方向(すなわちX軸を基準とする−45度方向)及びZ軸方向を計測方向とする2次元ヘッドである。同様に、ヘッド602〜604は、それぞれ、X軸を基準とする225度方向(すなわちX軸を基準とする45度方向)及びZ軸方向、X軸を基準とする315度方向(すなわちX軸を基準とする−45度方向)及びZ軸方向、X軸を基準とする45度方向及びZ軸方向を計測方向とする2次元ヘッドである。ヘッド601〜604は、図2及び図4から明らかなように、それぞれ、対向するスケール板21の部分211〜214又はスケール板22の部分221〜224の表面に形成された2次元回折格子RGに計測ビームを照射し、2次元回折格子RGからの反射・回折ビームを受光することにより、それぞれの計測方向についてのウエハテーブルWTB1,WTB2(ウエハステージWST1,WST2)の位置を計測する。ここで、ヘッド601〜604のそれぞれとして、例えば米国特許第7,561,280号明細書に開示される変位計測センサヘッドと同様の構成のセンサヘッドを用いることができる。

0035

上述のようにして構成されたヘッド601〜604では、計測ビームの空気中での光路長が極短いため、空気揺らぎの影響が殆ど無視できる。ただし、本実施形態では、光源及び光検出器は各ヘッドの外部、具体的には、ステージ本体91の内部(又は外部)に設けられ、光学系のみが各ヘッドの内部に設けられている。そして、光源及び光検出器と、光学系とは、不図示の光ファイバを介して光学的に接続されている。ウエハテーブルWTB(微動ステージ)の位置決め精度を向上させるため、ステージ本体91(粗動ステージ)とウエハテーブルWTB(微動ステージ)との間(以下、粗微動ステージ間と略述する)で、レーザ光等を空中伝送しても良いし、あるいはヘッドをステージ本体91(粗動ステージ)に設けて、該ヘッドによりステージ本体91(粗動ステージ)の位置を計測し、かつ別のセンサで粗微動ステージ間の相対変位を計測する構成としても良い。

0036

ウエハステージWST1,WST2が前述の露光時移動領域内に位置する際には、ヘッド601は、スケール板21(の部分211)に計測ビーム(計測光)を照射し、スケール板21の表面(下面)に形成されたX軸を基準とする135度方向、すなわちX軸を基準とする−45度方向(以下、単に−45度方向と称する)を周期方向とする格子からの回折ビームを受光して、ウエハテーブルWTB1,WTB2の−45度方向及びZ軸方向の位置を計測する2次元エンコーダ701、711(図6参照)を構成する。同様に、ヘッド602〜604は、それぞれ、スケール板21(の部分212〜214)に計測ビーム(計測光)を照射し、スケール板21の表面(下面)に形成されたX軸を基準とする225度方向、すなわちX軸を基準とする+45度方向(以下、単に45度方向と称する)、315度方向、すなわちX軸を基準とする−45度方向、及び45度方向を周期方向とする格子からの回折ビームを受光して、ウエハテーブルWTB1,WTB2の225度(45度)方向及びZ軸方向の位置、315度(−45度)方向及びZ軸方向の位置、及び45度方向及びZ軸方向の位置、を計測する2次元エンコーダ702〜704、712〜714(図6参照)を構成する。

0037

また、ウエハステージWST1,WST2が前述の計測時移動領域内に位置する際には、ヘッド601は、スケール板22(の部分221)に計測ビーム(計測光)を照射し、スケール板22の表面(下面)に形成された135度方向(−45度方向)を周期方向とする格子からの回折ビームを受光して、ウエハテーブルWTB1,WTB2の−45度方向及びZ軸方向の位置を計測する2次元エンコーダ701、711(図6参照)を構成する。同様に、ヘッド602〜604は、それぞれ、スケール板22(の部分222〜224)に計測ビーム(計測光)を照射し、スケール板22の表面(下面)に形成された225度方向(45度方向)、315度方向(−45度方向)、及び45度方向を周期方向とする格子からの回折ビームを受光して、ウエハテーブルWTB1,WTB2の225度方向(45度方向)及びZ軸方向の位置、315度方向(−45度方向)及びZ軸方向の位置、及び45度方向及びZ軸方向の位置を、それぞれ計測する2次元エンコーダ702〜704、712〜714(図6参照)を構成する。

0038

上述の説明からわかるように、本実施形態では、スケール板21,22のどちらに計測ビーム(計測光)を照射するか、すなわち、ウエハステージWST1,WST2が前述の露光時移動領域、計測時移動領域のいずれの領域内にあるかにかかわらず、ウエハステージWST1上のヘッド601〜604は、計測ビーム(計測光)を照射しているスケール板とともに、それぞれ2次元エンコーダ701〜704を構成し、ウエハステージWST2上のヘッド601〜604は、計測ビーム(計測光)を照射しているスケール板とともに、それぞれ2次元エンコーダ711〜714を構成するものとしている。

0039

2次元エンコーダ(以下、適宜、エンコーダと略称する)701〜704,711〜714のそれぞれの計測値は、主制御装置20(図6参照)に供給される。主制御装置20は、2次元回折格子RGが形成されたスケール板21(を構成する部分211〜214)の下面に対向する少なくとも3つのエンコーダ(すなわち、有効な計測値を出力している少なくとも3つのエンコーダ)の計測値に基づいて、投影光学系PL直下の領域を含む露光時移動領域内でのウエハテーブルWTB1,WTB2の位置情報を求める。同様に、主制御装置20は、2次元回折格子RGが形成されたスケール板22(を構成する部分221〜224)の下面に対向する少なくとも3つのエンコーダ(すなわち、有効な計測値を出力している少なくとも3つのエンコーダ)の計測値に基づいて、アライメント系ALG直下の領域を含む計測時移動領域内でのウエハテーブルWTB1,WTB2の位置情報を求める。

0040

また、本実施形態の露光装置100では、ウエハステージWST1,WST2(ウエハテーブルWTB1,WTB2)の位置は、ウエハ干渉計システム18(図6参照)によって、エンコーダシステム70,71とは独立して、計測可能である。ウエハ干渉計システム18の計測結果は、エンコーダシステム70,71の計測値の長期的変動(例えばスケールの経時的な変形などによる)を補正(較正)する場合、あるいはエンコーダシステム70,71の出力異常時のバックアップ用などとして補助的に用いられる。なお、ウエハ干渉計システム18の詳細は省略する。

0041

アライメント系ALGは、図1に示されるように、投影光学系PLの+X側に所定間隔を隔てて配置されたオフアクシス方式のアライメント系である。本実施形態では、アライメント系ALGとして、一例としてハロゲンランプ等のブロードバンド広帯域)光でマークを照明し、このマーク画像画像処理することによってマーク位置を計測する画像処理方式アライメントセンサ一種であるFIA(Field Image Alignment)系が用いられている。アライメント系ALGからの撮像信号は、不図示のアライメント信号処理系を介して主制御装置20(図6参照)に供給される。

0042

なお、アライメント系ALGとしては、FIA系に限らず、例えばコヒーレント検出光をマークに照射し、そのマークから発生する散乱光又は回折光を検出する、あるいはマークから発生する2つの回折光(例えば同次数の回折光、あるいは同方向に回折する回折光)を干渉させて検出するアライメントセンサを単独であるいは適宜組み合わせて用いることは勿論可能である。アライメント系ALGとして、例えば米国特許出願公開第2008/0088843号明細書などに開示される、複数の検出領域を有するアライメント系を採用しても良い。

0043

この他、本実施形態の露光装置100には、アライメント系ALGと一緒に計測ステーションに配置され、例えば米国特許第5,448,332号明細書等に開示されるものと同様の構成の斜入射方式の多点焦点位置検出系(以下、多点AF系と略述する)AF(図1では不図示、図6参照)が設けられている。多点AF系AFによる計測動作はその少なくとも一部がアライメント系ALGによるマーク検出動作並行して行われるとともに、前述のエンコーダシステムによってその計測動作中にウエハテーブルの位置情報が計測される。多点AF系AFの検出信号は、AF信号処理系(不図示)を介して主制御装置20に供給される(図6参照)。主制御装置20は、多点AF系AFの検出信号と前述のエンコーダシステムの計測情報に基づいて、ウエハW表面のZ軸方向の位置情報(段差情報/凹凸情報)を検出し、露光動作ではその事前検出情報と前述のエンコーダシステムの計測情報(Z軸、θx及びθy方向の位置情報)とに基づいて走査露光中のウエハWのいわゆるフォーカスレベリング制御を実行する。なお、露光ステーション内で投影ユニットPUの近傍に多点AF系を設け、露光動作時にウエハ表面の位置情報(凹凸情報)を計測しつつウエハテーブルを駆動して、ウエハWのフォーカス・レベリング制御を実行することとしても良い。

0044

露光装置100では、さらに、レチクルRの上方に、例えば米国特許第5,646,413号明細書などに開示される露光波長の光を用いたTTR(Through The Reticle)方式の一対のレチクルアライメント系13A,13B(図1では不図示、図6参照)が設けられている。レチクルアライメント系13A,13Bの検出信号は、不図示のアライメント信号処理系を介して主制御装置20に供給される。なお、レチクルアライメント系に代えて、ウエハステージWST上に設けられた不図示の空間像計測器を用いてレチクルアライメントを行っても良い。

0045

図6には、露光装置100のステージ制御に関連する制御系が一部省略して、ブロック図にて示されている。この制御系は、主制御装置20を中心として構成されている。主制御装置20は、CPU(中央演算処理装置)、ROM(リードオンリ・メモリ)、RAM(ランダムアクセス・メモリ)等からなるいわゆるマイクロコンピュータ(又はワークステーション)を含み、装置全体を統括して制御する。

0046

上述のようにして構成された露光装置100では、デバイスの製造に際し、主制御装置20により、ウエハがローディングされたウエハステージWST1,WST2の一方を計測ステーション(計測時移動領域)内で移動して、アライメント系ALG及び多点AF系によるウエハの計測動作が実行される。すなわち、計測時移動領域内でウエハステージWST1,WST2の一方に保持されたウエハWに対して、アライメント系ALGを用いたマーク検出、いわゆるウエハアライメント(例えば米国特許第4,780,617号明細書などに開示されるエンハンスト・グローバル・アライメント(EGA)など)と、多点AF系を用いたウエハの面情報段差/凹凸情報)の計測とが行われる。その際、エンコーダシステム70(エンコーダ701〜704)又はエンコーダシステム71(エンコーダ711〜714)により、ウエハステージWST1,WST2の6自由度方向(X,Y,Z,θx,θy,θz)の位置情報が求められる(計測される)。

0047

ウエハアライメントなどの計測動作後、一方のウエハステージ(WST1又はWST2)は露光時移動領域に移動し、主制御装置20により、レチクルアライメント系13A,13B、ウエハテーブル(WTB1又はWTB2)上の基準マーク板(不図示)などを用いて、通常のスキャニング・ステッパと同様の手順(例えば、米国特許第5,646,413号明細書などに開示される手順)で、レチクルアライメント等が行われる。

0048

そして、主制御装置20により、ウエハアライメント等の計測結果に基づいて、ステップ・アンド・スキャン方式の露光動作が行われ、ウエハW上の複数のショット領域にレチクルRのパターンがそれぞれ転写される。ステップ・アンド・スキャン方式の露光動作は、レチクルステージRSTとウエハステージWST1又はWST2との同期移動を行う走査露光動作と、ウエハステージWST1又はWST2をショット領域の露光のための加速開始位置に移動させるショット間移動(ステッピング)動作とを交互に繰り返すことで行われる。露光動作時には、エンコーダシステム70(エンコーダ701〜704)又はエンコーダシステム71(エンコーダ711〜714)により、一方のウエハステージ(WST1又はWST2)の6自由度方向(X,Y,Z,θx,θy,θz)の位置情報が求められる(計測される)。

0049

また、本実施形態の露光装置100は、2つのウエハステージWST1,WST2を備えている。そこで、一方のウエハステージ、例えばウエハステージWST1上にロードされたウエハに対してステップ・アンド・スキャン方式の露光を行うのと並行して、他方のウエハステージWST2上に載置されたウエハに対してウエハアライメントなどを行う、並行処理動作が行われる。

0050

本実施形態の露光装置100では、前述の通り、主制御装置20は、露光時移動領域内及び計測時移動領域内のいずれにおいても、エンコーダシステム70(図6参照)を用いて、ウエハステージWST1の6自由度方向(X,Y,Z,θx,θy,θz)の位置情報を求める(計測する)。また、主制御装置20は、露光時移動領域内及び計測時移動領域内のいずれにおいても、エンコーダシステム71(図6参照)を用いて、ウエハステージWST2の6自由度方向(X,Y,Z,θx,θy,θz)の位置情報を求める(計測する)。

0051

ここで、エンコーダシステム70,71によるXY平面内の3自由度方向(X軸方向,Y軸方向及びθz方向(X,Y,θz)とも略記する))の位置計測の原理などについてさらに説明する。ここでは、エンコーダヘッド601〜604又はエンコーダ701〜704の計測結果又は計測値は、エンコーダヘッド601〜604又はエンコーダ701〜704のZ軸方向でない計測方向の計測結果を意味する。

0052

本実施形態では、前述のようなエンコーダヘッド601〜604及びスケール板21の構成及び配置を採用したことにより、露光時移動領域内ではエンコーダヘッド601〜604のうちの少なくとも3つが、常時、スケール板21(の対応する部分211〜214)に対向する。

0053

図7(A)には、ウエハステージWST1上のエンコーダヘッド601〜604及びスケール板21の各部分211〜214の配置とエンコーダシステム70の計測領域A0〜A4との関係が示されている。なお、ウエハステージWST2はウエハステージWST1と同様に構成されているので、ここではウエハステージWST1についてのみ説明する。

0054

ウエハステージWST1の中心(ウエハの中心に一致)が、露光時移動領域内で、かつ露光中心(露光領域IAの中心)Pに対して+X側かつ+Y側の領域(露光中心Pを原点とする第1象限内の領域(ただし、領域A0を除く))である第1領域A1内に位置する場合、ウエハステージWST1上のヘッド604,601,602がそれぞれスケール板21の部分214,211,212に対向する。第1領域A1内では、これらのヘッド604,601,602(エンコーダ704,701,702)から有効な計測値が主制御装置20に送られる。なお、以下の説明中のウエハステージWST1、WST2の位置は、そのウエハステージの中心(ウエハの中心に一致)の位置を意味する。すなわち、ウエハステージWST1、WST2の中心の位置と記述する代わりに、ウエハステージWST1、WST2の位置と記述する。

0055

同様に、ウエハステージWST1が、露光時移動領域内で、かつ露光中心Pに対して−X側かつ+Y側の領域(露光中心Pを原点とする第2象限内の領域(ただし、領域A0を除く))である第2領域A2内に位置する場合、ヘッド601,602,603がそれぞれスケール板21の部分211,212,213に対向する。ウエハステージWST1が、露光時移動領域内で、かつ露光中心Pに対して−X側かつ−Y側の領域(露光中心Pを原点とする第3象限内の領域(ただし、領域A0を除く))である第3領域A3内に位置する場合、ヘッド602,603,604がそれぞれスケール板21の部分212,213,214に対向する。ウエハステージWST1が、露光時移動領域内で、かつ露光中心Pに対して+X側かつ−Y側の領域(露光中心Pを原点とする第4象限内の領域(ただし、領域A0を除く))である第4領域A4内に位置する場合、ヘッド603,604,601がそれぞれスケール板21の部分213,214,211に対向する。

0056

本実施形態では、前述のエンコーダヘッド601〜604及びスケール板21の構成及び配置についての条件(A≧ai+2t,B≧bi+2t)では、図7(A)に示されるように、ウエハステージWST1が露光中心Pを中心とする十字状の領域A0(露光中心Pを通るY軸方向を長手とする幅A−ai−2tの領域とX軸方向を長手とする幅B−bi−2tの領域とを含む領域(以下、第0領域と呼ぶ))内に位置する場合、ウエハステージWST1上の全ヘッド601〜604がスケール板21(対応する部分211〜214)に対向する。従って、第0領域A0内では、全ヘッド601〜604(エンコーダ701〜704)から有効な計測値が主制御装置20に送られる。なお、本実施形態では上記条件(A≧ai+2t,B≧bi+2t)に加えて、パターンが形成されるウエハ上のショット領域のサイズ(W,L)を考慮して、条件A≧ai+W+2t,B≧bi+L+2tを加えても良い。ここで、W、Lは、それぞれ、ショット領域のX軸方向、Y軸方向の幅である。W、Lは、それぞれ、走査露光区間の距離、X軸方向へのステッピングの距離に等しい。

0057

主制御装置20は、ヘッド601〜604(エンコーダ701〜704)の計測結果に基づいて、ウエハステージWST1のXY平面内での位置(X,Y,θz)を算出する。ここで、エンコーダ701〜704の計測値(それぞれC1〜C4と表記する)は、ウエハステージWST1の位置(X,Y,θz)に対して、次式(1)〜(4)のように依存する。

0058

C1=−(cosθz+sinθz)X/√2
+(cosθz−sinθz)Y/√2+√2psinθz…(1)
C2=−(cosθz−sinθz)X/√2
−(cosθz+sinθz)Y/√2+√2psinθz…(2)
C3= (cosθz+sinθz)X/√2
−(cosθz−sinθz)Y/√2+√2psinθz…(3)
C4= (cosθz−sinθz)X/√2
+(cosθz+sinθz)Y/√2+√2psinθz…(4)
ただし、pは、図5に示されるように、ウエハテーブルWTB1(WTB2)の中心からのヘッドのX軸及びY軸方向に関する距離である。

0059

主制御装置20は、ウエハステージWST1の位置する領域A0〜A4に応じてスケール板21に対向する3つのヘッド(エンコーダ)を特定し、それらの計測値が従う式を上式(1)〜(4)から選択して連立方程式を組み、3つのヘッド(エンコーダ)の計測値を用いて連立方程式を解くことにより、ウエハステージWST1のXY平面内での位置(X,Y,θz)を算出する。例えば、ウエハステージWST1が第1領域A1内に位置する場合、主制御装置20は、ヘッド601,602,604(エンコーダ701,702,704)の計測値が従う式(1),(2),及び(4)から連立方程式を組み、式(1),(2),及び(4)それぞれの左辺に各ヘッドの計測値を代入して連立方程式を解く。算出される位置(X,Y,θz)を、X1,Y1,θz1と表記する。同様に、ウエハステージWST1が第k領域Ak内に位置する場合、主制御装置20は、ヘッド60k−1,60k,60k+1(エンコーダ70k−1,70k,70k+1)の計測値が従う式(k−1),(k),及び(k+1)から連立方程式を組み、それらの左辺に各ヘッドの計測値を代入して連立方程式を解く。これにより、位置(Xk,Yk,θzk)が算出される。ここで、k−1、k、及びk+1には、1〜4を周期的に置換えた数が代入される。

0060

なお、ウエハステージWST1が第0領域A0内に位置する場合、主制御装置20は、ヘッド601〜604(エンコーダ701〜704)から任意の3つを選択すれば良い。例えば、ウエハステージWST1が第1領域から第0領域に移動した後では、第1領域に対応するヘッド601,602,604(エンコーダ701,702,704)を選択すると良い。

0061

主制御装置20は、上の算出結果(Xk,Yk,θzk)に基づいて、露光時移動領域内でウエハステージWST1を駆動(位置制御)する。

0062

ウエハステージWST1が、計測時移動領域内に位置する場合、主制御装置20は、エンコーダシステム70を用いて3自由度方向(X,Y,θz)の位置情報を計測する。ここで、計測原理等は、露光中心Pがアライメント系ALGの検出中心に、スケール板21(の部分211〜214)がスケール板22(の部分221〜224)に置き換わる以外、ウエハステージWST1が先の露光時移動領域内に位置する場合と同様である。

0063

さらに、主制御装置20は、ウエハステージWST1,WST2の位置に応じて、スケール板21,22に対向するヘッド601〜604のうちの3つを、少なくとも1つが異なる3つに切り換えて使用する。ここで、エンコーダヘッドを切り換える際には、例えば米国特許出願公開第2008/0094592号明細書などに開示されているように、ウエハステージの位置計測結果連続性保証するためのつなぎ処理が行われる。

0064

前述の通り、本実施形態の露光装置100におけるスケール板21,22は、それぞれ、4つの部分211〜214,221〜224から構成されている。ここで、4つの部分が、より厳密には4つの部分の下面に形成された2次元回折格子RGが相互にずれていると、エンコーダシステム70,71の計測誤差が発生する。

0065

図7(B)及び図7(C)には、第k領域Ak(k=1〜4)内でヘッド60k−1,60k,60k+1(エンコーダ70k−1,70k,70k+1又はエンコーダ71k−1,71k,71k+1)の有効な計測値から算出されるウエハステージWST1又はWST2の位置(Xk,Yk,θzk)に対応する第k基準座標系Ck(k=1〜4)が模式的に示されている。4つの基準座標系C1〜C4は、領域A1〜A4(図7(A)参照)の配置に対応して、原点Oの近傍にて互いに重複し、原点Oを中心とする十字状の領域C0にて隣接する基準座標系と重複する。

0066

スケール板21が設計値どおりに構成されている場合、すなわち、4つの部分211〜214に形成された2次元回折格子RGの相互間のずれがない場合、図7(B)に示されるように、4つの基準座標系C1〜C4のそれぞれの原点O1〜O4は互いに一致し(図中、符号Oを用いて示されている)、回転θz1〜θz4及びスケーリングΓx1〜Γx4,Γy1〜Γy4も互いに一致する。従って、4つの基準座標系を1つの座標系CEに統合することができる。すなわち、露光時移動領域A1〜A4内でのウエハステージWST1,WST2の位置を、統合座標系CEにおける位置座標X,Y,θzを用いて表すことができる。

0067

しかし、4つの部分211〜214に形成された2次元回折格子RGの相互間のずれがある場合、図7(C)に示されるように、4つの基準座標系C1〜C4のそれぞれの原点O1〜O4、回転θz1〜θz4、及びスケーリングΓx1〜Γx4,Γy1〜Γy4がずれ、これに伴う計測誤差が発生する。そのため、図7(B)に示される例のように、4つの基準座標系を1つの座標系CEに統合することができない。

0068

同様に、スケール板22を構成する4つの部分221〜224が、より厳密には4つの部分221〜224の下面に形成された2次元回折格子RGが相互にずれていると、エンコーダシステム70又は71の計測誤差が発生する。

0069

そこで、本実施形態では、スケール板21,22を構成する部分211〜214,221〜224の相互間のずれに起因する4つの基準座標系C1〜C4の相互間のずれを較正する較正方法を採用している。ここで、スケール板21を例として、較正方法の詳細を説明する。

0070

まず、主制御装置20は、図8(A)に示されるように、ウエハステージWST1(WST2)を領域A0内に位置決めする。図8(A)では、ウエハステージWST1は領域A0の中央(投影光学系PLの直下)に位置決めされている。領域A0内では、ウエハステージWST1上に搭載されたヘッド601〜604の全てがスケール板21(の対応する部分211〜214)に対向し、有効な計測値を主制御装置20に送る。主制御装置20は、第k(=1〜4)領域Ak内で使用されるヘッド60k−1,60k,60k+2(第kヘッド群と呼ぶ)の計測値を用いてウエハステージWST1の位置(Xk,Yk,θzk)を求める。主制御装置20は、第1ヘッド群の計測値から算出される位置(X1,Y1)に対する第k(=2〜4)ヘッド群の計測値から算出される位置(Xk,Yk)のずれ、すなわちオフセット(OXk=Xk−X1,OYk=Yk−Y1)を求める。

0071

なお、オフセット(OXk,OYk)とともに、回転θzについてのオフセット(Oθzk=θzk−θz1)を同時に求めることもできる。この場合、後述するオフセットOθzkの算出は省略される。

0072

上で求められたオフセット(OXk,OYk)は、第k(=2〜4)ヘッド群の計測値から算出される位置(Xk,Yk)を、(Xk−OXk,Yk−OYk)と補正するために用いられる。この補正により、図8(B)に示されるように、第k基準座標系Ck(=2〜4)の原点Okが第1基準座標系C1の原点O1に一致する。図中、互いに一致した原点が、符号Oで表されている。

0073

次に、主制御装置20は、図8(C)に示されるように、較正の基準とする第1ヘッド群の計測値から算出されるステージ位置(X1,Y1,θz1)に基づいて、ウエハステージWST1を領域A0内で矢印方向(X軸方向及びY軸方向)に駆動し、所定ピッチ毎に位置決めしつつ、4つのヘッド群の計測値を用いて4通りのウエハステージWST1の位置(Xk,Yk(k=1〜4))を求める。

0074

主制御装置20は、上で求めた4通りのステージ位置(Xk,Yk(k=1〜4))を用いて、自乗誤差εk=Σ((ξk−X1)2+(ζk−Y1)2)が最小となるように、オフセットOθzkを例えば最小自乗演算により決定する。ただし、k=2〜4。ここで、(ξk,ζk)は、次式(5)を用いて回転変換されたステージ位置(Xk,Yk(k=2〜4))である。ここで、オフセットOθzkを求めるために、一例として最小自乗法を用いているが、これに限らず、最小自乗法以外の演算手法を用いても良い。

0075

上で求められたオフセットOθzkは、第k(=2〜4)ヘッド群の計測値から算出される回転θzkを、θzk−Oθzkと補正するために用いられる。この補正により、図8(D)に示されるように、第k基準座標系Ck(=2〜4)の向き(回転)が第1基準座標系C1の向き(回転)に一致する。

0076

次に、主制御装置20は、先と同様に、図8(E)に示されるように、ステージ位置(X1,Y1,θz1)に基づいて、ウエハステージWST1を領域A0内で矢印方向(X軸方向及びY軸方向)に駆動し、所定ピッチ毎に位置決めしつつ、4通りのウエハステージWST1の位置(Xk,Yk(k=1〜4))を求める。

0077

主制御装置20は、上で求めた4通りのステージ位置(Xk,Yk(k=1〜4))を用いて、自乗誤差εk=Σ((ξk’−X1)2+(ζk’−Y1)2)が最小となるように、スケーリング(ΓXk,ΓYk)を最小自乗演算により決定する。ただし、k=2〜4。ここで、(ξk’,ζk’)は、次式(6)を用いてスケール変換されたステージ位置(Xk,Yk(k=2〜4))である。

0078

上で求められたスケーリング(ΓXk,ΓYk)は、第k(=2〜4)ヘッド群の計測値から算出される位置(Xk,Yk)を、(Xk/(1+ΓXk),Yk/(1+ΓYk))と補正するために用いられる。この補正により、図8(F)に示されるように、第k基準座標系Ck(=2〜4)のスケーリングが第1基準座標系C1のスケーリングに一致する。

0079

以上の処理により位置、回転、及びスケーリングが較正された4つの基準座標系C1〜C4は、露光時移動領域A0〜A4をカバーする1つの座標系(統合座標系)CEに統合される。

0080

なお、以上の処理に代えて、次のような処理によりオフセット及びスケーリング(OXk,OYk,Oθzk,ΓXk,ΓYk(k=2〜4))を求めることも可能である。すなわち、主制御装置20は、図8(C)又は図8(E)に示されるように、ステージ位置(X1,Y1,θz1)に基づいて、ウエハステージWST1を領域A0内で矢印方向(X軸方向及びY軸方向)に駆動し、所定ピッチ毎に位置決めしつつ、4通りのウエハステージWST1の位置(Xk,Yk(k=1〜4))を求める。主制御装置20は、求められた4通りのステージ位置(Xk,Yk(k=1〜4))を用いて、自乗誤差εk=Σ((ξ”k−X1)2+(ζ”k−Y1)2)が最小となるように、オフセット及びスケーリング(OXk,OYk,Oθzk,ΓXk,ΓYk)を最小自乗演算により決定する。ただし、k=2〜4。ここで、(ξ”k,ζ”k)は、次式(7)を用いて変換されたステージ位置(Xk,Yk(k=2〜4))である。

0081

また、上記の処理では、第1基準座標系C1を基準にして第2〜第4基準座標系C2〜C4についてのオフセット及びスケーリングを直接求めたが、間接的に求めることも可能である。例えば、上記の手順に従って第1基準座標系C1を基準とする第2基準座標系C2についてのオフセット及びスケーリング(OX2,OY2,Oθz2,ΓX2,ΓY2)を求める。同様に、第2基準座標系C2を基準とする第3基準座標系C3についてのオフセット及びスケーリング(OX32,OY32,Oθz32,ΓX32,ΓY32)を求める。これらの結果より、第1基準座標系C1を基準とする第3基準座標系C3についてのオフセット及びスケーリングが(OX3=OX32+OX2,OY3=OY32+OY2,Oθz3=Oθz32+Oθz2,ΓX3=ΓX32・ΓX2,ΓY3=ΓY32・ΓY2)と求められる。同様に、第3基準座標系C3を基準とする第4基準座標C4についてのオフセット及びスケーリングを求め、その結果を用いて第1基準座標C1を基準とする第4基準座標C4についてのオフセット及びスケーリングを求めることも可能である。

0082

主制御装置20は、スケール板22に対しても同様の手順に従って、4つの基準座標を較正し、計測時移動領域をカバーする1つの座標系(統合座標系)CA(図7(B)参照)に統合する。

0083

最後に、主制御装置20は、露光時移動領域A0〜A4をカバーする統合座標系CEと計測時移動領域をカバーする統合座標系CAとの間の位置、回転、スケーリングのずれを求める。主制御装置20は、図9(A)に示されるように、エンコーダシステム70を用いてウエハステージWST1の位置情報を求め(計測し)、その結果に基づいてウエハステージWST1を駆動して、ウエハテーブルWTB1上の第1基準マーク板FM1を投影光学系PLの直下(露光中心P)に位置決めする。主制御装置20は、一対のレチクルアライメント系13A,13Bを用いて、第1基準マーク板FM1上に形成された2つ(一対)の基準マークを検出する。次いで、主制御装置20は、エンコーダシステム70の計測結果に基づいてウエハステージWST1を駆動して、ウエハテーブルWTB1上の第2基準マーク板FM2を投影光学系PLの直下(露光中心P)に位置決めし、一対のレチクルアライメント系13A,13Bのいずれかを用いて第2基準マーク板FM2上に形成された1つの基準マークを検出する。主制御装置20は、3つの基準マークの検出結果(すなわち、3つの基準マークの2次元の位置座標)より、統合座標系CEの原点の位置、回転、スケーリングを求める。

0084

主制御装置20は、ウエハステージWST1を計測時移動領域に移動する。ここで、主制御装置20は、露光時移動領域A0〜A4と計測時移動領域との間の領域内ではウエハ干渉計システム18を用いて、計測時移動領域内ではエンコーダシステム70を用いて、ウエハステージWST1の位置情報を計測し、その結果に基づいてウエハステージWST1を駆動(位置制御)する。移動後、主制御装置20は、図10(A)及び図10(B)に示されるように、アライメント系ALGを用いて、先と同様に3つの基準マークを検出し、その検出結果より統合座標系CAの原点の位置、回転、スケーリングを求める。なお、レチクルアライメント系13A,13Bの検出対象となる3つの基準マークと、アライメント系ALGの検出対象となる3つの基準マークとは、同一のマークであることが望ましいが、同一の基準マークをレチクルアライメント系13A,13Bとアライメント系ALGとで検出できない場合には、基準マーク同士の位置関係が既知であるので、レチクルアライメント系13A,13Bとアライメント系ALGとで異なる基準マークを検出対象としても良い。

0085

なお、露光時移動領域と計測時移動領域との間でウエハステージを移動する場合にも、エンコーダシステムを用いて、ウエハステージの位置制御を行っても良い。また、露光時移動領域内、計測時移動領域内でそれぞれつなぎ処理(位相つなぎ及び/又は座標つなぎ)が行われる。ここで、座標つなぎとは、エンコーダ(ヘッド)を切り換える前と後とで、算出されるウエハステージWSTの位置座標が完全に一致するように、切り換え後に使用するエンコーダに対する計測値を設定し、その際に位相オフセットを再設定するつなぎ処理を意味する。位相つなぎ法は、基本的には、座標つなぎ法と同様であるが、位相オフセットの取り扱いが異なり、位相オフセットの再設定は行わず、すでに設定されている位相オフセットを引き続き使用し、カウント値のみを再設定するつなぎ法を意味する。

0086

主制御装置20は、上で求められた統合座標系CEの原点の位置、回転、スケーリングと統合座標系CAの原点の位置、回転、スケーリングとから、統合座標系CE,CA間の原点、回転、スケーリングのずれを求める。主制御装置20は、このずれを用いて、例えば統合座標系CA上で計測されたウエハアライメントの結果、例えばウエハ上の複数のショット領域の配列座標(又はウエハ上のアライメントマークの位置座標)を統合座標系CE上におけるウエハ上の複数のショット領域の配列座標に変換することができ、その変換後の配列座標に基づいて、ウエハの露光動作時に、統合座標CE系上でウエハステージWST1を駆動(位置制御)する。

0087

主制御装置20は、上述の較正方法を、ウエハを露光処理する毎(又は所定枚数のウエハを露光処理する毎)に行う。すなわち、アライメント系ALGを用いてのウエハアライメントに先立って、前述の通り、スケール板22を用いる際のエンコーダシステム70、71を較正する(4つの基準座標系C1〜C4を統合座標系CAに統合する)。較正されたエンコーダシステム70、71を用いて(統合座標系CA上で)、露光対象のウエハに対してウエハアライメントなどの計測動作を行う。続いてウエハの露光処理に先立って、前述の通り、スケール板21を用いる際のエンコーダシステム70、71を較正する(4つの基準座標系C1〜C4を統合座標系CEに統合する)。また、統合座標系CA,CE間の位置、回転、スケーリングのずれ(相対位置、相対回転、相対スケーリング)を求める。これらの結果を用いて統合座標系CA上で計測されたウエハアライメントの結果(例えばウエハ上の複数のショット領域の配列座標)を統合座標系CE上におけるウエハ上の複数のショット領域の配列座標に変換し、その変換後の配列座標に基づいて、統合座標系CE上でウエハを保持するウエハステージWST1,WST2を駆動(位置制御)してウエハを露光処理する。

0088

なお、較正処理(較正方法)としては、エンコーダシステムの計測値を補正しても良いが、他の処理を採用しても良い。例えば、その計測誤差をオフセットとしてウエハステージの現在位置又は目標位置にオフセットを加えて、ウエハステージを駆動(位置制御)する、あるいはその計測誤差分だけレチクル位置を補正するなど他の手法を適用しても良い。

0089

次に、エンコーダシステム70,71による3自由度方向(Z,θx,θy)の位置計測の原理などについてさらに説明する。ここでは、エンコーダヘッド601〜604又はエンコーダ701〜704の計測結果又は計測値は、エンコーダヘッド601〜604又はエンコーダ701〜704のZ軸方向の計測結果を意味する。

0090

本実施形態では、前述のようなエンコーダヘッド601〜604及びスケール板21の構成及び配置を採用したことにより、露光時移動領域内では、ウエハステージWST1(又はWST2)の位置する領域A0〜A4に応じて、エンコーダヘッド601〜604のうちの少なくとも3つがスケール板21(の対応する部分211〜214)に対向する。スケール板21に対向するヘッド(エンコーダ)から有効な計測値が主制御装置20に送られる。

0091

主制御装置20は、エンコーダ701〜704(又は711〜714)の計測結果に基づいて、ウエハテーブルWTB1(又はWTB2)の位置(Z,θx,θy)を算出する。ここで、エンコーダ701〜704(又は711〜714)のZ軸方向に関する計測値(前述のZ軸方向ではない計測方向、すなわちXY平面内の一軸方向についての計測値C1〜C4と区別して、それぞれ、D1〜D4と表記する)は、ウエハステージWST1(又はWST2)の位置(Z,θx,θy)に対して、次式(8)〜(11)のように依存する。

0092

D1=−ptanθy+ptanθx+Z …(8)
D2= ptanθy+ptanθx+Z …(9)
D3= ptanθy−ptanθx+Z …(10)
D4=−ptanθy−ptanθx+Z …(11)
ただし、pは、ウエハテーブルWTB1(WTB2)の中心からのヘッドのX軸及びY軸方向に関する距離(図5参照)である。

0093

主制御装置20は、ウエハステージWST1(又はWST2)の位置する領域A0〜A4に応じて3つのヘッド(エンコーダ)の計測値の従う式を上式(8)〜(11)から選択し、選択した3つの式から構成される連立方程式に3つのヘッド(エンコーダ)の計測値を代入して解くことにより、ウエハテーブルWTB1(又はWTB2)の位置(Z,θx,θy)を算出する。例えば、ウエハステージWST1(又はWST2)が第1領域A1内に位置する場合、主制御装置20は、ヘッド601,602,604(エンコーダ701,702,704又は711,712,714)の計測値が従う式(8),(9),及び(11)から連立方程式を組み、式(8),(9),及び(11)それぞれの左辺に計測値を代入して解く。算出される位置(Z,θx,θy)を、Z1,θx1,θy1と表記する。同様に、主制御装置20は、ウエハステージWST1が第k領域Ak内に位置する場合、ヘッド60k−1,60k,60k+1(エンコーダ70k−1,70k,70k+1)の計測値が従う式((k−1)+7),(k+7),及び((k+1)+7)から連立方程式を組み、式((k−1)+7),(k+7),及び((k+1)+7)それぞれの左辺に各ヘッドの計測値を代入して連立方程式を解く。これにより、位置(Zk,θxk,θyk)が算出される。ここで、k−1、k、及びk+1には、1〜4を周期的に置換えた数が代入される。

0094

なお、ウエハステージWST1(又はWST2)が第0領域A0内に位置する場合、ヘッド601〜604(エンコーダ701〜704又は711〜714)から任意の3つを選択し、選択した3つのヘッドの計測値が従う式から組まれる連立方程式を用いれば良い。

0095

主制御装置20は、上の算出結果(Zk,θxk,θyk)と前述の段差情報(フォーカスマッピングデータ)とに基づいて、露光時移動領域内でウエハテーブルWTB1(又はWTB2)をフォーカス・レベリング制御する。

0096

ウエハステージWST1(又はWST2)が、計測時移動領域内に位置する場合、主制御装置20は、エンコーダシステム70(又は71)を用いてウエハテーブルWTB1(WTB2)の3自由度方向(Z,θx,θy)の位置情報を計測する。ここで、計測原理等は、露光中心Pがアライメント系ALGの検出中心に、スケール板21(の部分211〜214)がスケール板22(の部分221〜224)に置き換わる以外、先の露光時移動領域内にウエハステージWST1(又はWST2)が位置する場合と同様である。主制御装置20は、エンコーダシステム70(又は71)の計測結果に基づいて、ウエハテーブルWTB1(又はWTB2)をフォーカス・レベリング制御する。なお、計測時移動領域(計測ステーション)では必ずしもフォーカス・レベリングを行わなくても良い。すなわち、マーク位置及び段差情報(フォーカスマッピングデータ)の取得を行っておき、その段差情報から段差情報取得時(計測時)のウエハステージのZ・チルト分を差し引くことで、ウエハステージの基準面、例えば上面を基準とする段差情報得て置く。そして、露光時には、この段差情報とウエハステージ(の基準面)の3自由度方向(Z,θx,θy)の位置情報とに基づいて、フォーカス・レベリングが可能になるからである。

0097

さらに、主制御装置20は、ウエハステージWST1,WST2の位置に応じて、スケール板21,22に対向するヘッド601〜604のうちの3つを、少なくとも1つが異なる3つに切り換えて使用する。ここで、エンコーダヘッドを切り換える際には、ウエハテーブルWTB1(又はWTB2)の位置の計測結果の連続性を保証するためのつなぎ処理が行われる。

0098

前述の通り、本実施形態の露光装置100におけるスケール板21,22は、それぞれ、4つの部分211〜214,221〜224から構成されている。ここで、4つの部分の高さと傾斜が相互にずれていると、エンコーダシステム70,71の計測誤差が発生する。そこで、先と同様の較正方法を適用して、部分211〜214又は221〜224の相互間の高さと傾斜のずれに起因する4つの基準座標系C1〜C4の相互間のずれを較正する。

0099

ここで、エンコーダシステム70を用いる場合を例として、較正方法の一例を説明する。

0100

主制御装置20は、図8(C)又は図8(E)に示されるように、エンコーダシステム70により計測されるウエハステージWST1の位置の計測結果(X1,Y1,θz1)に基づいて、ウエハステージWST1を領域A0内で矢印方向(X軸方向及びY軸方向)に駆動し、所定ピッチ毎に位置決めしつつ、4つのヘッド群の計測値を用いて4通りのウエハテーブルWTB1の位置(Zk,θxk,θyk(k=1〜4))を求める。主制御装置20は、これらの結果を用いて、第1ヘッド群の計測値から算出される位置(Z1,θx1,θy1)に対する第k(=2〜4)ヘッド群の計測値から算出される位置(Zk,θxk,θyk)のずれ、すなわちオフセット(OZk=Zk−Z1,Oθxk=θxk−θx1,Oθyk=θyk−θy1)を求める。さらに、主制御装置20は、位置決め毎に求められるオフセット(OZk,Oθxk,Oθyk)を平均する。

0101

上で求められたオフセット(OZk,Oθxk,Oθyk)は、第k(=2〜4)ヘッド群の計測値から算出される位置(Zk,θxk,θyk)を、それぞれ、Zk−OZk,θxk−Oθxk,θyk−Oθykと補正するために用いられる。この補正により、第k基準座標系Ck(k=2〜4)の高さZと傾斜θx,θyが第1基準座標系C1の高さZと傾斜θx,θyに一致する。すなわち、4つの基準座標系C1〜C4は、露光時移動領域A0〜A4をカバーする1つの座標系(統合座標系)CEに統合される。

0102

主制御装置20は、エンコーダシステム71に対しても同様の手順に従って、4つの基準座標を較正し、計測時移動領域をカバーする1つの座標系(統合座標系)CAに統合する。

0103

主制御装置20は、上述の較正方法を、先と同様に、ウエハを露光処理する毎(又は所定枚数のウエハを露光処理する毎)に行う。すなわち、アライメント系ALGを用いてのウエハアライメントに先立って、前述の通り、スケール板22を用いる際のエンコーダシステム70(又は71)を較正する(4つの基準座標系C1〜C4を統合座標系CAに統合する)。そして、主制御装置20は、較正されたエンコーダシステム70(又は71)を用いて(統合座標系CA上で)、露光対象のウエハに対してウエハアライメントを行う。続いて、主制御装置20は、ウエハの露光処理に先立って、前述の通り、スケール板21を用いる際のエンコーダシステム70(又は71)を較正する(4つの基準座標系C1〜C4を統合座標系CEに統合する)。そして、主制御装置20は、較正されたエンコーダシステム70(又は71)を用いて(統合座標系CE上で)ウエハを保持するウエハテーブルWTB1(又はWTB2)の位置情報を求め(計測し)、その計測結果とウエハアライメントの結果とに基づいて、ウエハの露光の際に、ウエハテーブルWTB1(又はWTB2)を駆動(位置制御)する。

0104

以上詳細に説明したように、本実施形態の露光装置100によると、主制御装置20が、ウエハステージWST1,WST2上に搭載された4つのヘッド601〜604のうち、互いに異なる1つのヘッドを含む3つのヘッドが属する第1ヘッド群と第2ヘッド群とに含まれるヘッドがスケール板21,22上の対応する領域(部分211〜214,221〜224)に対向する領域A0内で、第1ヘッド群を用いて得られる位置情報に基づいて、ウエハステージWST1,WST2を駆動(位置制御)するとともに、第1及び第2ヘッド群を用いて得られる位置情報を用いて第1及び第2ヘッド群にそれぞれ対応する第1及び第2基準座標系C1,C2間のずれ(位置、回転、スケーリングのずれ)を求める。そして、主制御装置20が、その結果を用いて第2ヘッド群を用いて得られる計測結果を補正することにより、第1及び第2基準座標系C1,C2間のずれが較正され、4つのヘッド601〜604のそれぞれが対向するスケール板21,22上の領域の相互間のずれに伴う計測誤差を修正することが可能となる。

0105

また、本実施形態の露光装置100によると、上述の較正方法を利用してエンコーダシステム70,71を較正して、4つの基準座標系C1〜C4の相互間のずれが修正されるので、エンコーダシステム70,71を用いてウエハステージWST1,WST2の位置情報を高精度で計測し、駆動(位置制御)することが可能となる。

0106

また、本実施形態の露光装置100によると、主制御装置20が、ウエハステージWST1,WST2上に設けられた3つの基準マークをレチクルアライメント系13A,13B及びアライメント系ALGを用いて検出することにより、露光時移動領域、計測時移動領域のそれぞれに対応する統合座標系CE,CAの相対位置、相対回転、相対スケーリングを求める。そして、主制御装置20が、その結果を用いることにより、統合座標系CA上で計測されたウエハアライメントの結果、例えばウエハ上の複数のショット領域の配列座標を統合座標系CE上におけるウエハ上の複数のショット領域の配列座標に変換し、その結果を用いて統合座標CE上でウエハステージWST1,WST2を駆動(位置制御)してウエハを露光することができる。

0107

なお、上記実施形態では、ウエハステージWST1が第0領域A0内に位置するときにウエハステージWST1上の全ヘッド601〜604がスケール板21(対応する部分211〜214)に対向する。従って、第0領域A0内では、全ヘッド601〜604(エンコーダ701〜704)から有効な計測値が主制御装置20に送信される。従って、主制御装置20は、4つのヘッド601〜604のうち、互いに異なる1つのヘッドを含む3つのヘッドが属する前述した第kヘッド群(k=1〜4)に含まれるヘッドがスケール板21上の対応する領域(部分211〜214)に対向する領域A0内で、第kヘッド群(k=1〜4)の少なくとも1つを用いて得られる位置情報、例えば第1ヘッド群を用いて得られる第1位置情報と第2ヘッド群を用いて得られる第2位置情報との少なくとも一方に基づいて、ウエハステージWST1,WST2を駆動(位置制御)することとすることもできる。かかる場合、第1ヘッド群と第2ヘッド群とに対応する座標系(スケール板21の部分)が異なっていても、これに影響を受けることなく、ウエハステージWST1,WST2を高精度に駆動することが可能になる。スケール板22を用いる場合も同様である。

0108

なお、上記実施形態において、スケール板21,22を構成する部分211〜214,221〜224の相互間のずれに起因する4つの基準座標系C1〜C4の相互間のずれの較正処理では、位置、回転、スケーリングの全てに着目する必要はなく、そのうちの1つ又は任意の2つでも良いし、他のファクター直交度など)を追加あるいは代用しても良い。

0109

また、ウエハテーブル上面の4隅のヘッドにそれぞれ近接して少なくとも1つの補助ヘッドを設け、メインのヘッドに計測異常が生じた場合に、近接する補助ヘッドに切り換えて計測を継続しても良い。その際、補助ヘッドについても前述の配置条件を適用しても良い。

0110

なお、上記実施形態では、スケール板21,22の部分211〜214,221〜224のそれぞれの下面に2次元回折格子RGが形成された場合について例示したが、これに限らず、対応するエンコーダヘッド601〜604の計測方向(XY平面内での一軸方向)のみを周期方向とする1次元回折格子が形成された場合においても、上記実施形態は適用可能である。

0111

なお、上記実施形態では、ウエハステージWST1,WST2上に搭載された4つのヘッド601〜604のうち、互いに異なる1つのヘッドを含む3つのヘッドが属する第1ヘッド群と第2ヘッド群とに含まれるヘッドがスケール板21,22上の対応する領域(部分211〜214,221〜224)に対向する領域A0内で、第1ヘッド群を用いて得られる位置情報に基づいて、ウエハステージWST1,WST2を駆動(位置制御)するとともに、第1及び第2ヘッド群を用いて得られる位置情報を用いて第1及び第2ヘッド群にそれぞれ対応する第1及び第2基準座標系C1,C2間のずれ(位置、回転、スケーリングのずれ)を求め、その結果を用いて第2ヘッド群を用いて得られる計測結果を補正することにより、4つのヘッド601〜604のそれぞれが対向するスケール板21,22上の領域の相互間のずれに伴う計測誤差を修正する場合について説明したが、これに限らず、例えばウエハステージの位置制御に用いる複数(第1の数)のヘッドよりも数が多い複数(第2の数)のヘッドでそれぞれ位置計測が可能な領域内でウエハステージを移動してエンコーダシステムによって求められるステージの位置情報の補正情報を取得する、すなわち例えば上記実施形態の十字領域A0内でステージ移動して冗長ヘッドを用いて、補正情報を取得しても良い。

0112

この場合、この補正情報は、主制御装置20により、エンコーダ計測値そのものを補正するのに用いられるが、これに限らず、他の処理で用いられても良い。例えば、その計測誤差をオフセットとしてウエハステージの現在位置又は目標位置にオフセットを加えて、ウエハステージを駆動(位置制御)する、あるいはその計測誤差分だけレチクル位置を補正するなど他の手法を適用しても良い。

0113

また、上記実施形態では、第1及び第2ヘッド群を用いて得られる位置情報を用いて第1及び第2ヘッド群にそれぞれ対応する第1及び第2基準座標系C1,C2間のずれ(位置、回転、スケーリングのずれ)を求めるものとしたが、これに限らず、露光装置は、例えばウエハステージに設けられた複数のヘッドのうち、ウエハに対する露光位置の近傍にウエハステージの外部にXY平面に略平行に配置された複数のスケール板から成る計測面に計測ビームを照射し、計測面からの戻りビームを受光するヘッドの出力に基づいて、ウエハステージの位置情報を求める位置計測系(例えばエンコーダシステム)と、該位置計測系で取得された位置情報に基づいて、ウエハステージを駆動するとともに、ウエハステージの位置に応じて前記複数のヘッドの中から前記位置計測系が前記位置情報の取得に用いるヘッドを切り換える制御系と;を備え、前記制御系は、前記複数のヘッドが前記計測面に対向する前記移動体の第1移動領域内で、前記複数のヘッドに対応する複数のスケール板相互の位置関係を取得しても良い。この場合、複数のヘッドのうち、相互に異なるヘッドを少なくとも1つ含む複数のヘッドがそれぞれ属する複数のヘッド群が、それぞれ複数のスケール板に対向することとすることができる。

0114

この場合、複数のスケール板相互の位置関係は、エンコーダ計測値そのものの補正に用いることができるのみならず、他の処理で用いても良い。例えば、その計測誤差をオフセットとしてウエハステージの現在位置又は目標位置にオフセットを加えて、ウエハステージを駆動(位置制御)する、あるいはその計測誤差分だけレチクル位置を補正するなど他の手法を適用しても良い。

0115

また、上記実施形態では、各ヘッド601〜604(エンコーダ701〜704)として、XY平面内の一軸方向とZ軸方向とを計測方向とする2次元エンコーダを採用された場合について例示したが、これに限らず、XY平面内の1軸方向を計測方向とする1次元エンコーダとZ軸方向とを計測方向とする1次元エンコーダ(あるいは非エンコーダ方式面位置センサ等)とを採用しても良い。又は、XY平面内で互いに直交する2軸方向を計測方向とする2次元エンコーダを採用することも可能である。さらに、X軸、Y軸及びZ軸方向の3方向を計測方向とする3次元エンコーダ(3DOFセンサ)を採用しても良い。

0116

なお、上記各実施形態では、露光装置がスキャニング・ステッパである場合について説明したが、これに限らず、ステッパなどの静止型露光装置に上記実施形態を適用しても良い。ステッパなどであっても、露光対象の物体が搭載されたステージ(テーブル)の位置をエンコーダで計測することにより、干渉計によりステージ(テーブル)の位置を計測する場合と異なり、空気揺らぎに起因する位置計測誤差の発生を殆どにすることができ、エンコーダの計測値に基づいて、ステージ(テーブル)を高精度に位置決めすることが可能になり、結果的に高精度なレチクルパターンのウエハ上への転写が可能になる。また、ショット領域とショット領域とを合成するステップ・アンド・スティッチ方式の投影露光装置にも上記実施形態は適用することができる。さらに、例えば、米国特許第6,590,634号明細書、米国特許第5,969,441号明細書、米国特許第6,208,407号明細書などに開示されるように複数のウエハステージを備えたマルチステージ型の露光装置に上記実施形態を適用しても良い。また、例えば、米国特許出願公開第2007/0211235号明細書及び米国特許出願公開第2007/0127006号明細書などに開示されるようにウエハステージとは別に、計測部材(例えば、基準マーク、及び/又はセンサなど)を含む計測ステージを備える露光装置に上記実施形態を適用しても良い。

0117

また、上記実施形態の露光装置を、例えば国際公開第99/49504号、米国特許出願公開第2005/0259234号明細書などに開示される液浸型としても良い。

0118

また、上記実施形態の露光装置における投影光学系は縮小系のみならず等倍及び拡大系のいずれでも良いし、投影光学系PLは屈折系のみならず、反射系及び反射屈折系のいずれでも良いし、その投影像倒立像及び正立像のいずれでも良い。

0119

また、照明光ILは、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)に限らず、KrFエキシマレーザ光(波長248nm)などの紫外光や、F2レーザ光(波長157nm)などの真空紫外光であっても良い。例えば米国特許第7,023,610号明細書に開示されているように、真空紫外光としてDFB半導体レーザ又はファイバーレーザから発振される赤外域、又は可視域単一波長レーザ光を、例えばエルビウム(又はエルビウムとイッテルビウムの両方)がドープされたファイバーアンプ増幅し、非線形光学結晶を用いて紫外光に波長変換した高調波を用いても良い。

0120

また、上記実施形態においては、光透過性の基板上に所定の遮光パターン(又は位相パターン減光パターン)を形成した光透過型マスク(レチクル)を用いたが、このレチクルに代えて、例えば米国特許第6,778,257号明細書に開示されているように、露光すべきパターンの電子データに基づいて、透過パターン又は反射パターン、あるいは発光パターンを形成する電子マスク可変成形マスクアクティブマスク、あるいはイメージジェネレータとも呼ばれ、例えば非発光型画像表示素子空間光変調器)の一種であるDMD(Digital Micro-mirror Device)などを含む)を用いても良い。かかる可変成形マスクを用いる場合には、ウエハ又はガラスプレート等が搭載されるステージが、可変成形マスクに対して走査されるので、そのステージの位置をエンコーダを用いて計測することで、上記実施形態と同等の効果を得ることができる。

0121

また、例えば国際公開第2001/035168号に開示されているように、干渉縞をウエハW上に形成することによって、ウエハW上にライン・アンド・スペースパターンを形成する露光装置(リソグラフィシステム)にも上記実施形態を適用することができる。

0122

さらに、例えば米国特許第6,611,316号明細書に開示されているように、2つのレチクルパターンを、投影光学系を介してウエハ上で合成し、1回のスキャン露光によってウエハ上の1つのショット領域をほぼ同時に二重露光する露光装置にも上記実施形態を適用することができる。

0123

なお、上記実施形態でパターンを形成すべき物体(エネルギビームが照射される露光対象の物体)はウエハに限られるものでなく、ガラスプレート、セラミック基板フィルム部材、あるいはマスクブランクスなど他の物体でも良い。

0124

露光装置の用途としては半導体製造用の露光装置に限定されることなく、例えば、角型のガラスプレートに液晶表示素子パターンを転写する液晶用の露光装置や、有機EL、薄膜磁気ヘッド撮像素子(CCD等)、マイクロマシン及びDNAチップなどを製造するための露光装置にも広く適用できる。また、半導体素子などのマイクロデバイスだけでなく、光露光装置EUV露光装置X線露光装置、及び電子線露光装置などで使用されるレチクル又はマスクを製造するために、ガラス基板又はシリコンウエハなどに回路パターンを転写する露光装置にも上記実施形態を適用できる。

0125

半導体素子などの電子デバイスは、デバイスの機能・性能設計を行うステップ、この設計ステップに基づいたレチクルを製作するステップ、シリコン材料からウエハを製作するステップ、上記実施形態の露光装置で、マスクに形成されたパターンをウエハ等の物体上に転写するリソグラフィステップ、露光されたウエハ(物体)を現像する現像ステップ、レジストが残存している部分以外の部分の露出部材エッチングにより取り去るエッチングステップ、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除くレジスト除去ステップ、デバイス組み立てステップダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程を含む)、検査ステップ等を経て製造される。この場合、リソグラフィステップで、上記実施形態の露光装置及び露光方法が用いられるので、高集積度のデバイスを歩留り良く製造することができる。

0126

また、上記実施形態の露光装置(パターン形成装置)は、本願請求の範囲に挙げられた各構成要素を含む各種サブシステムを、所定の機械的精度、電気的精度、光学的精度を保つように、組み立てることで製造される。これら各種精度を確保するために、この組み立ての前後には、各種光学系については光学的精度を達成するための調整、各種機械系については機械的精度を達成するための調整、各種電気系については電気的精度を達成するための調整が行われる。各種サブシステムから露光装置への組み立て工程は、各種サブシステム相互の、機械的接続電気回路配線接続気圧回路配管接続等が含まれる。この各種サブシステムから露光装置への組み立て工程の前に、各サブシステム個々の組み立て工程があることはいうまでもない。各種サブシステムの露光装置への組み立て工程が終了したら、総合調整が行われ、露光装置全体としての各種精度が確保される。なお、露光装置の製造は温度およびクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。

0127

以上説明したように、本発明の露光方法及び露光装置は、物体を露光するのに適している。また、本発明のデバイス製造方法は、半導体素子又は液晶表示素子などの電子デバイスを製造するのに適している。

0128

20…主制御装置、21,22…スケール板、211〜214,221〜224…スケール板の部分、27…ウエハステージ駆動系、50…ウエハステージ装置、601〜604…エンコーダヘッド、70,71…エンコーダシステム、701〜704,711〜714…エンコーダ、100…露光装置、ALG…アライメント系、WST1,WST2…ウエハステージ、WTB1,WTB2…ウエハテーブル、W…ウエハ、R…レチクル、PL…投影光学系。

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