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技術 二次電池用負極集電体及びその製造方法

出願人 株式会社UACJ製箔
発明者 星野敏之小石川敦史
出願日 2012年12月27日 (7年6ヶ月経過) 出願番号 2012-286182
公開日 2014年7月7日 (5年11ヶ月経過) 公開番号 2014-127462
状態 特許登録済
技術分野 電池用電極の担体または集電体 非鉄金属または合金の熱処理
主要キーワード ホルダー穴 グロー放電質量分析装置 グロー放電質量分析法 不可避不純物元素 分析対象元素 メガセル Ar中 銅合金板
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この項目の情報は公開日時点(2014年7月7日)のものです。
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課題

軟化温度が170℃よりも高く、かつ導電率が高い圧延銅箔よりなる二次電池用負極集電体を提供する。

解決手段

この二次電池用負極集電体は、Cu中に、P:9〜14ppm、S:6〜16ppm、Fe:4〜22ppm、Ag:10〜14ppm、O:25ppm以下及び各不可避不純物元素:2ppm以下を含有している銅鋳塊圧延して得られた圧延銅箔よりなる。この負極集電体を用いてリチウムイオン二次電池とするのが好ましい。この負極集電体を構成する圧延銅箔は、以下の方法で製造される。銅鋳塊に熱間圧延を施して銅合金板を得る。この銅合金板に中間焼鈍冷間圧延を繰り返し施して圧延銅箔を得る。この際、中間焼鈍の温度を600℃以上とし、中間焼鈍後冷却速度を10℃/秒以上とする。

概要

背景

二次電池は、基本的には、正極,負極,正極と負極とを絶縁するセパレーター,及び正極と負極との間でイオンの移動を可能にするための電解液で構成されている。二次電池の負極は、金属箔からなる集電体の表面に、各種の活物質が塗布されてなる。この金属箔としては、導電率及びイオン化傾向の観点より、純銅系材料、例えばタフピッチ銅を用いて得られる圧延銅箔(厚さ数μm〜数十μm程度)が、一般的に採用されている。また、純銅系材料として、タフピッチ銅に代えて酸素含有量が極めて少ない、いわゆる無酸素銅を用いて得られる圧延銅箔が提案されている(特許文献1)。

しかしながら、上記した純銅系材料の圧延銅箔よりなる負極集電体は、軟化温度が170℃以下と低く、二次電池を製造する際に、破断するという欠点があった。すなわち、二次電池の製造工程には、負極集電体に活物質ペーストを塗布した電極材を150℃程度に加熱し、活物質ペーストの溶媒を除去する工程があるが、この工程で負極集電体が軟化して、巻取り等の後工程で破断するということがあった。

圧延銅箔の軟化温度を上げるには、純銅系材料を用いずに銅合金を用いればよいことは知られている。たとえば、P、Fe又はAgを含有し、残部が銅によりなる銅合金は、軟化温度が500℃以上になることが知られている(特許文献2)。しかしながら、これらの銅合金は導電率が90%以下に低下し、負極集電体として使用するには好ましくない。また、軟化温度も170℃程度で十分であり、過剰品質となっている。

特許第4230691号公報
特開2000−328159号公報

概要

軟化温度が170℃よりも高く、かつ導電率が高い圧延銅箔よりなる二次電池用負極集電体を提供する。 この二次電池用負極集電体は、Cu中に、P:9〜14ppm、S:6〜16ppm、Fe:4〜22ppm、Ag:10〜14ppm、O:25ppm以下及び各不可避不純物元素:2ppm以下を含有している銅鋳塊圧延して得られた圧延銅箔よりなる。この負極集電体を用いてリチウムイオン二次電池とするのが好ましい。この負極集電体を構成する圧延銅箔は、以下の方法で製造される。銅鋳塊に熱間圧延を施して銅合金板を得る。この銅合金板に中間焼鈍冷間圧延を繰り返し施して圧延銅箔を得る。この際、中間焼鈍の温度を600℃以上とし、中間焼鈍後冷却速度を10℃/秒以上とする。 なし

目的

本発明の課題は、軟化温度が170℃よりも高く、かつ導電率が高い圧延銅箔よりなる二次電池用負極集電体を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

Cu中に、P:9〜14ppm、S:6〜16ppm、Fe:4〜22ppm、Ag:10〜14ppm、O:25ppm以下及び各不可避不純物元素:2ppm以下を含有している銅鋳塊圧延して得られた圧延銅箔よりなることを特徴とする二次電池用負極集電体

請求項2

二次電池リチウムイオン電池である請求項1記載の二次電池用負極集電体。

請求項3

請求項1記載の銅鋳塊に熱間圧延を施した後、中間焼鈍冷間圧延を施して圧延銅箔を得る際に、中間焼鈍の温度を600℃以上とし、中間焼鈍後冷却速度を10℃/秒以上とすることを特徴とする二次電池用負極集電体の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、二次電池、特にリチウムイオン二次電池を作成する際に用いる集電体に関するものである。

背景技術

0002

二次電池は、基本的には、正極,負極,正極と負極とを絶縁するセパレーター,及び正極と負極との間でイオンの移動を可能にするための電解液で構成されている。二次電池の負極は、金属箔からなる集電体の表面に、各種の活物質が塗布されてなる。この金属箔としては、導電率及びイオン化傾向の観点より、純銅系材料、例えばタフピッチ銅を用いて得られる圧延銅箔(厚さ数μm〜数十μm程度)が、一般的に採用されている。また、純銅系材料として、タフピッチ銅に代えて酸素含有量が極めて少ない、いわゆる無酸素銅を用いて得られる圧延銅箔が提案されている(特許文献1)。

0003

しかしながら、上記した純銅系材料の圧延銅箔よりなる負極集電体は、軟化温度が170℃以下と低く、二次電池を製造する際に、破断するという欠点があった。すなわち、二次電池の製造工程には、負極集電体に活物質ペーストを塗布した電極材を150℃程度に加熱し、活物質ペーストの溶媒を除去する工程があるが、この工程で負極集電体が軟化して、巻取り等の後工程で破断するということがあった。

0004

圧延銅箔の軟化温度を上げるには、純銅系材料を用いずに銅合金を用いればよいことは知られている。たとえば、P、Fe又はAgを含有し、残部が銅によりなる銅合金は、軟化温度が500℃以上になることが知られている(特許文献2)。しかしながら、これらの銅合金は導電率が90%以下に低下し、負極集電体として使用するには好ましくない。また、軟化温度も170℃程度で十分であり、過剰品質となっている。

0005

特許第4230691号公報
特開2000−328159号公報

発明が解決しようとする課題

0006

本発明の課題は、軟化温度が170℃よりも高く、かつ導電率が高い圧延銅箔よりなる二次電池用負極集電体を提供することにある。

課題を解決するための手段

0007

本発明者は、上記の課題を解決するために、導電率を低下させずに軟化温度を高くしうる銅合金を見出すべく、種々実験を重ねていた。しかるに、偶然にも、P、S、Fe及びAgの各元素特定量含有する銅合金を圧延してなる圧延銅箔は、導電率が低下せずに軟化温度を高くしうることを見出した。本発明は、かかる知見に基づくものである。

0008

すなわち、本発明は、Cu中に、P:9〜14ppm、S:6〜16ppm、Fe:4〜22ppm、Ag:10〜14ppm、O:25ppm以下及び各不可避不純物元素:2ppm以下を含有している銅鋳塊を圧延して得られた圧延銅箔よりなることを特徴とする二次電池用負極集電体及びその製造方法に関するものである。なお、本発明で用いているppmは、質量ppmのことである。

0009

本発明に係る二次電池用負極集電体を構成する圧延銅箔は、P(リン)を9〜14ppm、S(硫黄)を6〜16ppm、Fe(鉄)を4〜22ppm、Ag(銀)を10〜14ppm含有している。また、O(酸素)は25ppmを超えることはない。そして、各不可避不純物元素は、いずれも2ppm以下となっている。たとえば、Si、Mn、Co、Ni、Zn、As、Pb及びBi等の各不可避不純物元素の含有量は、いずれも2ppm以下である。P、S、Fe及びAgは、Cu中に固溶した状態となっている。Oは、Cu中に固溶しているか又はCuと結合した化合物の状態となっている。Cu中にOが存在すると、圧延銅箔の軟化温度を低下させることが知られているが、Oが25ppmを超えなければ、P、S、Fe及びAgを特定量含有することにより、圧延銅箔の軟化温度を170℃以上に維持することができる。この負極集電体は、従来公知の方法で用いられて二次電池が作製される。特に、本発明に係る負極集電体は、リチウムイオン二次電池を作製する際に用いるのに適している。

0010

ここで、圧延銅箔中のOを除く各元素の含有量は、圧延銅箔を高純度インジウム板に埋め込み、グロー放電質量分析法によって分析したものである。グロー放電質量分析装置は、VG elemental社製 VG9000 二重収束GDMS装置を用いた。そして、分析条件は、放電ガスAr、放電電圧1.0kV、放電電流3.0mA、加速電圧8.3kV、放電セルとしてフラットメガセルを使用しセル冷却温度は−195℃とし、ホルダー穴径10mmφとしたものである。ここで、Oを除いているのは、Oは放電ガスであるAr中不純物として存在する可能性があり、上記分析方法で正確な含有量を測定できないからである。Oの含有量は、圧延銅箔の表面を研磨した後、不活性ガス融解赤外線吸収法で測定した。装置は、株式会社堀場製作所製のEMGA930型を用いた。なお、C(炭素)やN(窒素)は、Cu中に固溶しないし又はCuと結合して化合物を形成することもなく、圧延銅箔の軟化温度に影響を与えないので、分析対象元素にしていない。

0011

本発明に係る二次電池用負極集電体を構成する圧延銅箔は、以下の製造方法によって製造するのが好ましい。すなわち、Cu中に、P:9〜14ppm、S:6〜16ppm、Fe:4〜22ppm、Ag:10〜14ppm、O:25ppm以下及び各不可避不純物元素:2ppm以下を含有している銅鋳塊に熱間圧延を施して、銅合金板を得る。そして、この銅合金板に、600℃以上の温度で中間焼鈍を施し、かつ、中間焼鈍後冷却速度を10℃/秒以上として冷却した後、冷間圧延を施して圧延銅箔を得る。中間焼鈍の温度を600℃以上とし、中間焼鈍後の冷却速度を10℃/秒以上とすることによって、ベースであるCu中に、P、S、Fe及びAgが良好に固溶する。中間焼鈍及び冷間圧延は、一般的に複数回繰り返し行って、厚さ数μm〜数十μm程度の圧延銅箔を得る。この圧延銅箔を二次電池用負極集電体として用いるのである。なお、本発明に係る負極集電体は、リチウムイオンキャパシタ用にも用いることができる。

発明の効果

0012

本発明に係る二次電池用負極集電体を構成する圧延銅箔は、P、S、Fe及びAgの各元素を特定量含有しているため、軟化温度を170℃以上にしうると共に、高い導電率を維持しうるという効果を奏する。なお、P、S、Fe及びAgの各元素を特定量含有している電解銅箔であっても、同様の効果を奏する。

0013

実施例1
Cu中に、P:14ppm、S:16ppm、Fe:22ppm、Ag:14ppm及びO:13ppmを含有している銅合金鋳塊を準備した。なお、検出し得た不可避不純物は、Mn:0.17ppm、Co:0.01ppm、Ni:0.3ppm、Zn:1.2ppm、As:0.43ppm、Pb:0.28ppm、Bi:0.3ppmであり、いずれも2ppm以下であった。そして、この銅合金鋳塊を800℃以上に加熱した後、熱間圧延を施し600℃以上の温度で終了し、水冷して厚さ10mmの銅合金板を得た。この銅合金板に中間焼鈍及び冷間圧延を繰り返し施して、厚さ10μmの圧延銅箔を得た。なお、中間焼鈍の温度は600℃とし、中間焼鈍後の冷却速度は10℃/秒とした。

0014

実施例2
Cu中に、P:9.3ppm、S:6.8ppm、Fe:4.7ppm、Ag:10ppm及びO:25ppmを含有している銅合金鋳塊を準備した。なお、検出し得た不可避不純物は、Mn:0.11ppm、Ni:0.11ppm、As:0.71ppm、Pb:0.13ppm、Bi:0.12ppmであり、いずれも2ppm以下であった。そして、この銅合金鋳塊を用いて、実施例1と同一の方法により圧延銅箔を得た。

0015

比較例1
タフピッチ銅よりなる銅鋳塊を用いて、実施例1と同一の方法で圧延銅箔を得た。なお、タフピッチ銅は、S:6ppm、Fe:1ppm、Ag:12ppm、O:300ppm及び不可避不純物をCu中に含有するものである。

0016

比較例2
無酸素銅よりなる銅鋳塊を用いて、実施例1と同一の方法で圧延銅箔を得た。なお、無酸素銅は、S:6ppm、Fe:1ppm、Ag:12ppm、O:10ppm以下及び不可避不純物をCu中に含有するものである。

0017

実施例1、2、比較例1及び2で得られた各圧延銅箔の軟化温度と導電率を測定した。この結果を表1に示した。ここで、軟化温度は以下の測定方法によるものである。まず、圧延銅箔の初期引張強さを測定し、この値をTaとする。そして、圧延銅箔を種々の温度に加熱して30分間熱処理し、その後冷却して熱処理後の引張強さを測定し、この値をTbとする。TaとTbを対比して、0.8×Ta≒Tbとなる熱処理温度を、当該圧延銅箔の軟化温度としたものである。また、導電率はJIS H 0505に記載の方法で測定したものである。

0018

[表1]
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
軟化温度導電率
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
実施例1 220℃ 95.9%
実施例2 183℃ 96.7%
比較例1 125℃ 97.9%
比較例2 162℃ 98.4%
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

0019

表1の結果から、実施例1及び2に係る圧延銅箔は、導電率の低下は殆どないにも拘わらず、軟化温度が170℃以上となっている。これに対して、比較例1及び2に係る従来の圧延銅箔は、導電率は高いけれども、軟化温度が170℃以下となっており、負極活物質ペーストの溶媒を除去するために、150℃程度に加熱した場合、溶媒除去後の工程で破断する恐れがあることが分かる。

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