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技術 安定化したビタミンD類標準液

出願人 東ソー株式会社
発明者 堀田秀樹
出願日 2012年12月26日 (7年11ヶ月経過) 出願番号 2012-283327
公開日 2014年7月7日 (6年5ヶ月経過) 公開番号 2014-126453
状態 特許登録済
技術分野 生物学的材料の調査,分析
主要キーワード 検査数 精度管理 増加速度 室温条件下 測定項目 ガラス製容器 凍結乾燥体 免疫測定試薬
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2014年7月7日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

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課題

ヒト由来成分を含まない条件でビタミンD類の安定性を確保可能な標準液を提供すること。

解決手段

ヒト以外に由来したタンパク質をさらに含み、かつそのpHを7.5以上とすることで、前記課題を解決する。

概要

背景

ビタミンD脂溶性ビタミンの1つであり、さらにコレカルシフェロール(ビタミンD3)とエルゴカルシフェロール(ビタミンD2)にわかれる。ビタミンDは食事サプリメント等による直接摂取や、日光による皮膚中での合成により、ヒト体内に吸収される。

ヒト体内に吸収されたビタミンDは、肝臓に存在する酵素によりその25位が水酸化されて25−ヒドロキシビタミンDとなり、さらに腎臓に存在する酵素により1位が水酸化されることで、生物学的活性を有する1,25−ジヒドロキシビタミンDとなる。1,25−ジヒドロキシビタミンDは、体内カルシウムリン血中濃度コントロールする役割を有している。一方25−ヒドロキシビタミンDは、ビタミンD欠乏の最もよい指標として近年、臨床検査の分野で注目されている。ビタミンDの欠乏は骨粗鬆症、癌や心疾患と関連があるとされ、欧米を中心に検査数が年々増加している。

臨床検査で25−ヒドロキシビタミンD等のビタミンD類を測定する際、検量線の作成や精度管理のためにビタミンD類の標準品標準液)が必要である。当該標準品は、測定の信頼性に影響を与えないよう、測定時や保存時における一定条件下での安定性保証する必要がある。

ビタミンD類の保存安定性に関しては、非特許文献1において、ヒト血清中の25−ヒドロキシビタミンD3の保存安定性について報告されており、室温条件下で約24時間の安定性を有していることが報告されている。しかしながら、非特許文献1において25−ヒドロキシビタミンD3に添加するヒト血清は、供給安定性やヒトへの感染性の点で問題を有していた。

概要

ヒト由来成分を含まない条件でビタミンD類の安定性を確保可能な標準液を提供すること。 ヒト以外に由来したタンパク質をさらに含み、かつそのpHを7.5以上とすることで、前記課題を解決する。 なし

目的

本発明の目的は、ヒト由来成分を含まない条件でビタミンD類の安定性を確保可能な標準液を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

一定濃度のビタミンD類を含むビタミンD類標準液であって、ヒト以外に由来したタンパク質をさらに含み、かつそのpHが7.5以上である、前記標準液。

請求項2

ビタミンD類が25−ヒドロキシビタミンD2または25−ヒドロキシビタミンD3である、請求項1に記載の標準液。

請求項3

ヒト以外に由来したタンパク質がウシ血清アルブミンである、請求項1または2に記載の標準液。

請求項4

請求項1から3に記載の標準液を凍結乾燥して得られる、凍結乾燥体

請求項5

請求項1から3に記載の標準液を用いて、抗原抗体反応を利用した免疫測定によりビタミンD類を測定する方法。

技術分野

0001

本発明は、試料中のビタミンD類を測定する際使用する、ビタミンD類標準液に関する。

背景技術

0002

ビタミンD脂溶性ビタミンの1つであり、さらにコレカルシフェロール(ビタミンD3)とエルゴカルシフェロール(ビタミンD2)にわかれる。ビタミンDは食事サプリメント等による直接摂取や、日光による皮膚中での合成により、ヒト体内に吸収される。

0003

ヒト体内に吸収されたビタミンDは、肝臓に存在する酵素によりその25位が水酸化されて25−ヒドロキシビタミンDとなり、さらに腎臓に存在する酵素により1位が水酸化されることで、生物学的活性を有する1,25−ジヒドロキシビタミンDとなる。1,25−ジヒドロキシビタミンDは、体内カルシウムリン血中濃度コントロールする役割を有している。一方25−ヒドロキシビタミンDは、ビタミンD欠乏の最もよい指標として近年、臨床検査の分野で注目されている。ビタミンDの欠乏は骨粗鬆症、癌や心疾患と関連があるとされ、欧米を中心に検査数が年々増加している。

0004

臨床検査で25−ヒドロキシビタミンD等のビタミンD類を測定する際、検量線の作成や精度管理のためにビタミンD類の標準品(標準液)が必要である。当該標準品は、測定の信頼性に影響を与えないよう、測定時や保存時における一定条件下での安定性保証する必要がある。

0005

ビタミンD類の保存安定性に関しては、非特許文献1において、ヒト血清中の25−ヒドロキシビタミンD3の保存安定性について報告されており、室温条件下で約24時間の安定性を有していることが報告されている。しかしながら、非特許文献1において25−ヒドロキシビタミンD3に添加するヒト血清は、供給安定性やヒトへの感染性の点で問題を有していた。

先行技術

0006

Clinical Chemistry, 55(8), 1584−1595(2009)

発明が解決しようとする課題

0007

臨床検査でビタミンD類を測定する際使用するビタミンD類標準品(標準液)は、測定時や保存時における一定条件下での安定性を保証する必要がある一方、ビタミンD類を安定化させるために当該標準品に添加する添加剤として、ヒト血清等のヒト由来成分を用いるのは、供給安定性やヒトへの感染性から問題があった。

0008

そこで本発明の目的は、ヒト由来成分を含まない条件でビタミンD類の安定性を確保可能な標準液を提供することにある。

課題を解決するための手段

0009

本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討を行なった結果、ヒト以外に由来したタンパク質を添加し、かつpHを7.5以上とすることで、測定時におけるビタミンD類の安定性が向上することを見出し、本発明の完成に至った。

0010

すなわち、本発明は以下の(1)から(5)に記載の態様を包含する。

0011

(1)一定濃度のビタミンD類を含むビタミンD類標準液であって、ヒト以外に由来したタンパク質をさらに含み、かつそのpHが7.5以上である、前記標準液。

0012

(2)ビタミンD類が25−ヒドロキシビタミンD2または25−ヒドロキシビタミンD3である、(1)に記載の標準液。

0013

(3)ヒト以外に由来したタンパク質がウシ血清アルブミンである、(1)または(2)に記載の標準液。

0014

(4)(1)から(3)に記載の標準液を凍結乾燥して得られる、凍結乾燥体

0015

(5)(1)から(3)に記載の標準液を用いて、抗原抗体反応を利用した免疫測定によりビタミンD類を測定する方法。

0016

以下、本発明を詳細に説明する。

0017

本発明において、ビタミンD類とは、ビタミンDそのもの、またはその代謝産物のことをいい、具体的には、ビタミンD3(コレカルシフェロール)、ビタミンD2(エルゴカルシフェロール)、25−ヒドロキシビタミンD3、25−ヒドロキシビタミンD2、1,25−ジヒドロキシビタミンD3、1,25−ジヒドロキシビタミンD2、24,25−ジヒドロキシビタミンD3、24,25−ジヒドロキシビタミンD2が例示できる。中でも、臨床検査の測定項目として注目されている、25−ヒドロキシビタミンD3および25−ヒドロキシビタミンD2に対して、本発明を適用すると好ましい。

0018

本発明の標準液で添加する、ヒト以外に由来したタンパク質としては、抗原抗体反応を利用した免疫測定の分野で試薬等に通常添加するタンパク質が例示でき、具体的には、ウシ血清アルブミン、ヒト以外に由来したコラーゲンペプチドカゼイン等があげられる。中でも、ウシ血清アルブミンが、本発明の標準液で添加するタンパク質として、好ましい。ヒト以外に由来したタンパク質の添加量は、免疫測定の分野で試薬等に通常添加する量の範囲で適宜決定すればよく、ヒト以外に由来したタンパク質としてウシ血清アルブミンを用いる場合は、1%(w/v)から10%(w/v)、好ましくは4%(w/v)から6%(w/v)添加すればよい。

0019

本発明において、標準液のpHは7.5以上にする必要がある。そのため、標準液を調製する際は、pH7.5以上の緩衝液に対してビタミンD類およびヒト以外に由来したタンパク質を添加するとよい。緩衝液の種類については、pH7.5以上の領域で緩衝能を有するものであれば特に限定はなく、リン酸緩衝液トリス塩酸緩衝液、TES緩衝液、HEPES緩衝液、Tricine緩衝液、Bicine緩衝液が例示できる。なお、標準液のpHを8.0以上とすると好ましく、pHを8.5以上とすると、より好ましい。

0020

本発明の標準液は、少なくともビタミンD類とヒト以外に由来したタンパク質とを含んでいればよいが、測定用途に応じてさらに他の成分を含んでもよい。他の成分の例としては、抗酸化剤アスコルビン酸ビタミンE等)、結合剤カルボキシメチルセルロース等)、湿潤剤セルロースポリエチレングリコール等)、着色剤(合成食用色素等)、懸濁化剤ポリビニルピロリドン等)、乳化剤アルキルスルホン酸等)、溶解補助剤グリセリン等)、等張化剤D−ソルビトール塩化ナトリウム等)、界面活性剤(Triton X−100(商品名)、Tween20(商品名)等)があげられる。

0021

本発明の標準液は、使用時は液状にする必要があるが、保存時においては必ずしも液状にする必要はなく、液状の標準液を凍結乾燥して得られる、凍結乾燥体の形で保存してもよい。本発明の標準液の凍結乾燥体を製造する際は、凍結乾燥−再溶解操作によるpHの変動を防ぐため、あらかじめ緩衝液を構成する成分を、ビタミンD類とヒト以外に由来したタンパク質とを含んだ溶液に添加するとよい。

発明の効果

0022

本発明は、一定濃度のビタミンD類を含むビタミンD類標準液であって、ヒト以外に由来したタンパク質をさらに含み、かつそのpHが7.5以上であることを特徴としている。本発明により、供給安定性やヒトへの感染性の問題を有したヒト由来成分を使用しなくとも、ビタミンD類を安定に保存することができ、例えば抗原抗体反応を利用したビタミンD類の免疫測定時において、試料中に含まれるビタミンD類を精度高く定量することができる。

0023

以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は本実施例により限定されるものではない。

0024

実施例1
(1)以下に示す各溶液に、25−ヒドロキシビタミンD3を終濃度20ng/mLまたは80ng/mLとなるよう添加することで、ビタミンD類標準液を調製した。

0025

試薬A:5%ウシ血清アルブミンを含む50mMリン酸緩衝液(pH6.5)
試薬B:5%ウシ血清アルブミンを含む50mMリン酸緩衝液(pH7.0)
試薬C:5%ウシ血清アルブミンを含む50mMトリス塩酸緩衝液(pH7.5)
試薬D:5%ウシ血清アルブミンを含む50mMトリス塩酸緩衝液(pH8.0)
試薬E:5%ウシ血清アルブミンを含む50mMトリス塩酸緩衝液(pH8.5)
(2)(1)で調製したビタミンD類標準品各1mLをガラス製容器分注し、凍結乾燥した。
(3)各凍結乾燥体に蒸留水1mLを加えて再溶解し、4℃(保存時を想定)または35℃(測定時を想定)で16時間保存した後、全自動エンザイムイムノアッセイ装置(AIA−2000、東ソー社製)と当該装置用25−ヒドロキシビタミンD免疫測定試薬とを用いて各標準品を測定し、当該試薬に含まれる基質4−メチルウンベリフェロン)からの蛍光強度増加速度[nM/s]を求めた。

0026

結果を表1に示す。なお表1に示す蛍光強度増加速度[nM/s]は、各標準品に対し、2回ずつ測定した値の平均値である。また測定値百分率は、以下の式に基づき算出している。

0027

測定値百分率[%]=
(35℃で保存した標準液の蛍光強度増加速度)÷(4℃で保存した標準液の蛍
強度増加速度)×100

0028

標準液のpHが7.0以下の場合、特にビタミンD類の添加量が低い(20ng/mL)標準液において、4℃で保存した標準液と比較し、20%以上測定値が減少していた。一方、標準液のpHを7.5以上とすると、4℃で保存した標準液に対する測定値の減少を15%以下に抑えることができ、標準液のpHが8.0以上とすると、測定値の減少が約5%以下まで抑えることができた。つまり、ビタミンD類標準液を作成する際、ウシ血清アルブミンのようなヒト以外に由来したタンパク質を添加し、かつそのpHをアルカリ側(具体的にはpH7.5以上、好ましくはpH8.0以上、より好ましくはpH8.5以上)とすることで、測定時(例えば、35℃で16時間)においても、ビタミンD類を安定に保存することができ、例えば抗原抗体反応を利用した免疫測定において、試料中に含まれるビタミンD類を精度高く測定することができる。

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