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技術 送電用避雷装置

出願人 株式会社東芝
発明者 荒岡信隆佐藤正幸深野孝人
出願日 2012年12月7日 (6年11ヶ月経過) 出願番号 2012-268608
公開日 2014年6月26日 (5年4ヶ月経過) 公開番号 2014-116157
状態 未査定
技術分野 避雷器
主要キーワード 交流アーク放電 円球形状 湾曲形 金属フランジ フラッシオーバ 雷サージ電圧 固定角度 拡張部材
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (5)

課題

開閉サージ耐電圧性能を向上させた、従来品との互換性が高く、経済性を向上させた送電用避雷装置を提供する。

解決手段

送電線4を支持する支持碍子2に取り付けられる送電用避雷装置であり、支持碍子2の一端に接地固定金具3の一端が取り付けられ、当該接地側固定金具3の他端に接地側放電電極7が連結支持され、支持碍子2の他端に課電側固定金具5の一端が取り付けられ、当該課電側固定金具5の他端に課電側放電電極10が課電側避雷要素8aを介して連結支持される送電用避雷装置において、課電側避雷要素8aの周囲の少なくとも一部に、課電側シール電極が設けられている。

概要

背景

送電系統においては、送電線鉄塔等の支持物から絶縁して保持する支持碍子が設けられている。送電用避雷装置は、この支持碍子に取り付けられる装置であり、過電圧によるサージに起因する保持部の絶縁破壊や、絶縁破壊に続く交流アーク放電電流による保持部の損傷を防止する避雷要素を有する。

支持碍子は、上端が鉄塔に取り付けられ、下端で送電線を保持するように構成されている。避雷要素は、この支持碍子に連結支持されており、この支持碍子と避雷要素は並列に配置されている。近年では、支持碍子に連結支持して設けられた接地側放電電極と、避雷要素の端部に設けられた課電側放電電極とを、所定の放電間隙をもって対向させた構成を有する送電用避雷装置が主流となっている。

概要

開閉サージ耐電圧性能を向上させた、従来品との互換性が高く、経済性を向上させた送電用避雷装置を提供する。送電線4を支持する支持碍子2に取り付けられる送電用避雷装置であり、支持碍子2の一端に接地固定金具3の一端が取り付けられ、当該接地側固定金具3の他端に接地側放電電極7が連結支持され、支持碍子2の他端に課電側固定金具5の一端が取り付けられ、当該課電側固定金具5の他端に課電側放電電極10が課電側避雷要素8aを介して連結支持される送電用避雷装置において、課電側避雷要素8aの周囲の少なくとも一部に、課電側シール電極が設けられている。

目的

その目的は、開閉サージ耐電圧性能を向上させた、従来品との互換性が高く、経済性を向上させた送電用避雷装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

送電線を支持する支持碍子に取り付けられる送電用避雷装置であり、前記支持碍子の一端に接地固定金具の一端が取り付けられ、当該接地側固定金具の他端に接地側放電電極が連結支持され、前記支持碍子の他端に課電側固定金具の一端が取り付けられ、当該課電側固定金具の他端に課電側放電電極が課電側避雷要素を介して連結支持される送電用避雷装置において、前記課電側避雷要素の周囲の少なくとも一部に、課電側シール電極が設けられたことを特徴とする送電用避雷装置。

請求項2

前記接地側放電電極が接地側避雷要素を介して連結支持され、前記接地側避雷要素の周囲の少なくとも一部に、接地側シールド電極が設けられたことを特徴とする請求項1記載の送電用避雷装置。

請求項3

前記シールド電極が、前記避雷要素の前記支持碍子と対向する面の少なくとも一部の面の周囲に配置されていることを特徴とする請求項1又は2記載の送電用避雷装置。

請求項4

前記シールド電極が、棒状の部材であることを特徴とする請求項1〜3いずれか一項記載の送電用避雷装置。

請求項5

前記棒状のシールド電極の先端に、拡張部が設けられていることを特徴とする請求項1〜4いずれか一項記載の送電用避雷装置。

請求項6

前記課電側シールド電極と、前記接地側シールド電極が、中心軸が一致するように配置されたことを特徴とする請求項2〜5いずれか一項記載の送電用避雷装置。

請求項7

前記シールド電極が、前記避雷要素を囲む円環状の部材を有することを特徴とする請求項1〜3いずれか一項記載の送電用避雷装置。

請求項8

前記シールド電極は、少なくとも先端形状が曲面で形成されたことを特徴とする請求項1〜7いずれか一項記載の送電用避雷装置。

技術分野

0001

本発明の実施形態は、支持碍子に取り付けられた送電用避雷装置に関する。

背景技術

0002

送電系統においては、送電線鉄塔等の支持物から絶縁して保持する支持碍子が設けられている。送電用避雷装置は、この支持碍子に取り付けられる装置であり、過電圧によるサージに起因する保持部の絶縁破壊や、絶縁破壊に続く交流アーク放電電流による保持部の損傷を防止する避雷要素を有する。

0003

支持碍子は、上端が鉄塔に取り付けられ、下端で送電線を保持するように構成されている。避雷要素は、この支持碍子に連結支持されており、この支持碍子と避雷要素は並列に配置されている。近年では、支持碍子に連結支持して設けられた接地側放電電極と、避雷要素の端部に設けられた課電側放電電極とを、所定の放電間隙をもって対向させた構成を有する送電用避雷装置が主流となっている。

先行技術

0004

特開2011−065785号公報

発明が解決しようとする課題

0005

ところで、送電用避雷装置において、電気的特性外形寸法を決めるためには、開閉サージ耐電圧性能が重要な要素の一つとなる。開閉サージ耐電圧性能とは、電流を開閉した際に生じる異常電圧への耐性性能である。開閉サージ耐電圧性能は、測定する機器開閉サージ電圧印加したときのフラッシオーバの有無から、昇降法などの手法により求める。開閉サージ耐電圧性能は、避雷器本体が故障して放電電極高電圧が印加された状態でも、系統電圧によりフラッシオーバしないことを保証するために、より高い性能が求められる。

0006

また、避雷装置設備や放電間隙にかかる電圧に応じて、開閉サージ耐電圧性能が高くなる放電間隙のギャップ長は異なる。そこで、一般的に、ギャップ長は予備試験と本試験の2つの試験を行うことで決定されている。すなわち、予備試験では、避雷部の接地側放電電極と課電側放電電極を模擬的に作成し、これらの電極に対して開閉インパルス電圧を瞬間的にかけ、電圧への応答により、ギャップ長の下限値が決定される。次に、本試験においては避雷装置全体を模擬的に作成し、予備試験と同様の試験を行い、開閉サージ耐電圧性能が高くなるギャップ長を決定する。

0007

予備試験と本試験を別けて行う理由としては、設置環境等を考慮して避雷装置全体を模擬的に作成するには費用と労力がかかるため、ギャップ長の最適化のために本試験を繰り返し行うことになれば開発効率や経済性に影響を与えてしまうことがある。一方、最適なギャップ長は避雷装置の構成により異なることから、予備試験の模擬装置と、本試験の模擬装置との間でも、開閉サージ耐電圧性能に変化が生じる場合もあった。そうすると、予備試験と本試験を複数回繰り返して行うことになり、開発期間が長期化し、経済性に影響を与えてしまうこともあった。

0008

本発明の実施形態は、上記のような従来技術の問題点を解決するために提案されたものである。その目的は、開閉サージ耐電圧性能を向上させた、従来品との互換性が高く、経済性を向上させた送電用避雷装置を提供することである。

課題を解決するための手段

0009

上記のような目的を達成するための実施形態の送電用避雷装置は、鉄塔に取り付けられ、送電線を支持する支持碍子に取り付けられる送電用避雷装置であり、前記支持碍子の一端に接地固定金具の一端が取り付けられ、当該固定金具の他端に接地側放電電極が連結支持され、前記支持碍子の他端に課電側固定金具の一端が取り付けられ、当該固定金具の他端に課電側放電電極が課電側避雷要素を介して連結支持される送電用避雷装置において、前記課電側避雷要素の周囲の少なくとも一部に、課電側シールド電極が設けられたことを特徴とする。

図面の簡単な説明

0010

第1の実施形態の送電用避雷装置の構成の一例を示す正面図である。
第2の実施形態の送電用避雷装置の構成の一例を示す正面図である。
実施形態の変形例を示すシールド電極の正面図である。
実施形態の変形例を示すシールド電極の正面図である。

実施例

0011

[第1の実施形態]
[1.構成]
以下、本発明の第1の実施形態について、図面を参照して説明する。図1は、本実施形態の送電用避雷装置の一例を示す正面図である。図1に示すように、送電用避雷装置Aは、送電線を支持する支持碍子2に取り付けられる装置である。支持碍子2は大地に固定して設けられる送電線の鉄塔から延びる支持アーム1に吊下固定されている。以下の説明では、支持アーム1側を接地側、もしくは上と表現し、送電線4側を課電側、もしくは下と表現して説明する。

0012

支持アーム1の下端部には、課電側に向かって延びる支持碍子2の上端部が図示しないボルトによって大地に向かって吊下固定されている。支持碍子2は複数の懸垂碍子からなり、下端部には、送電線4が絶縁支持されている。また、支持碍子2には、接地側固定金具3、課電側固定金具5、および一対のアークホーン6が取り付けられている。具体的には、接地側固定金具3は、支持碍子2の軸に対して垂直方向に延びる板状又は棒状の部材であり、その一端が支持碍子2の上端側に取り付けられている。

0013

また、課電側固定金具5は、接地側固定金具3と平行かつ同一方向に延びる板状又は棒状の部材であり、その一端が支持碍子2の下端側に取り付けられている。また、一対のアークホーン6は、支持碍子2の上下端に、放電間隙を挟んで対向するように取り付けられている。この一対のアークホーン6は、支持碍子2を挟んで固定金具3、5と対向するように延設されている。

0014

接地側固定金具3の他端の下面には、棒状の導体である接地側放電電極7が接地側固定金具3に対して垂直に設けられている。具体的には、接地側放電電極7は、接地側固定金具3の下面から垂れ下がるように、図示しないボルトによって固定されている。すなわち、接地側放電電極7は、接地側固定金具3を介して支持碍子2の上端側に連結支持されており、支持碍子2の軸と略平行に配置されている。

0015

また、課電側固定金具5の他端の上面には、避雷要素8aが課電側固定金具5に対して垂直に設けられている。避雷要素8aは円筒状の耐圧絶縁筒であり、内部には複数の酸化亜鉛素子が収容されている。避雷要素8aの上下端には金属フランジ9aおよび9bが設けられている。避雷要素8aは、下端の金属フランジ9bが課電側固定金具5に図示しないボルトで固定され、課電側固定金具5の上面から立ち上がるように設けられており、支持碍子2の軸と略平行に配置されている。

0016

避雷要素8aの上端の金属フランジ9aには、棒状の導体である課電側放電電極10が、接地側放電電極7と対向するように設けられている。具体的には、課電側放電電極10は、金属フランジ9aの上面から立ち上がるように、図示しないボルトによって固定されている。すなわち、課電側放電電極10は、金属フランジ9a、9b、避雷要素8a、課電側固定金具5を介して、支持碍子2の下端側に連結支持されており、支持碍子2の軸と略平行に配置されている。

0017

以上のように設置された接地側放電電極7と課電側放電電極10とは、所定の放電間隙gを介して対向するように配置されている。放電間隙gは、雷に対してのみ放電し、開閉サージや交流対地電圧では放電しない距離となるように設定されている。

0018

上記の構成において、避雷装置Aには、避雷要素8aの周囲の少なくとも一部に、課電側シールド電極11aが設けられている。課電側シールド電極11aは、避雷要素8aの周囲、すなわち避雷要素8aと所定の間隔を有して配置されている。このシールド電極11aと避雷要素8aとの間の空間には、何も配置しないことが好ましい。課電側シールド電極11aは、避雷要素8aの周囲のうち、支持碍子2と対向する面の少なくとも一部の周りに配置されていることが好ましい。

0019

課電側シールド11aは、避雷要素8aにおいて、最も支持碍子2と近い位置から、円周方向に±90度の範囲にある面の周りに配置されていることが好ましい。具体的には、例えば支持碍子2と避雷要素8aとが、両者の中心軸が平行となるように配置された場合を仮定すると、避雷要素8aと支持碍子2の中心軸を結ぶ、中心軸に対して垂直な直線aを想定することができる。避雷要素8aにおいて、この直線aを0度とすると、課電側シールド電極11aは、避雷要素8aにおいてこの0度から円周方向に±90度の範囲にある面の周りに配置することが好ましい。

0020

また、課電側シールド電極11aは、避雷要素8aにおいて、支持碍子2と対向する面のうち、支持碍子2に最も近い位置の周りに配置されていることが好ましい。具体的には、例えば直線a上、すなわち0度付近に配置されることが理想的である。

0021

本実施形態の課電側シールド電極11aは、棒状の金属導体であり、その一端が、金属フランジ9bに図示しないボルトによって固定されており、他端は接地側に向かって伸びている。課電側シールド電極11aは、少なくとも先端形状が、角を有しておらず、曲面で形成されている。

0022

また、課電側シールド電極11aは、棒状の部材において、所定の位置に屈曲部を有し、断面形状がV字状に形成されている。具体的には、課電側シールド電極11aは、金属フランジ9bから支持碍子2側に向かって斜め上に伸び、途中で屈曲して支持碍子2と略平行に延びるように構成されている。

0023

ただし、シールド電極11aの断面形状は、V字状に限定されるものではなく、直線形状でも湾曲形状でも構わない。すなわち、シールド電極11aは、避雷要素8aと所定の間隔を有して配置されていればよく、固定角度や断面形状は適宜選択可能である。また、シールド電極11aの長さとしては、放電電極7、10との間で放電が起きない長さ、かつ、後述する電位分布の変化を充分に防止することができる長さに設定されている。

0024

[2作用]
(送電用避雷装置)
以上のような構成を有する本実施形態の作用について、まず送電用避雷装置Aの作用を以下に説明する。落雷等に起因する雷サージ電圧が送電線4に侵入すると、避雷要素8aおよび課電側放電電極10にかかる電圧が上昇し、放電間隙gにおいて放電電流が流れて放電される。そして、電流は、接地側固定金具3および支持アーム1を介して鉄塔から大地に放電される。

0025

また、その後に生じる続流については、放電間隙gおよび避雷碍子8a内の酸化亜鉛素子の電圧−電流特性により遮断されて、正常な交流電圧波形に自復させる。なお、一対のアークホーン6は、2つのアークホーンの間に設定された放電間隙において、支持碍子2の放電電圧よりも低い電圧で放電することにより、支持碍子2に放電電流が流れて破壊されることを防いでいる。

0026

(シールド電極)
次に、シールド電極11aの作用について、従来例と対比しながら説明する。シールド電極を有さない従来の避雷装置では、放電電極を模擬した予備試験において開閉サージ耐電圧性能が高くなる放電間隙gを設定したとしても、本試験においては10%程度耐電圧性能が低下することがあった。この開閉サージ耐圧性能の低下は、支持碍子の有無に起因していることが発明者の研究で明らかになった。

0027

そこで、解析を行ったところ、従来の避雷装置において、支持碍子がある場合には、放電電極のみを配置した場合より、放電電極への電解集中がより強く起こっていることが明らかとなった。すなわち、支持碍子の影響により、避雷装置の電位は全体的に課電側に押し下げられる。そうすると、放電電極付近の電位分布が密になる。このように、例えば予備試験と本試験において、支持碍子の有無により、避雷装置の電位分布に変化が生じていることが、開閉サージ耐電圧性能に影響を与えていた。この場合、電力系統を安定させるために必要な所定の耐電圧性能よりも低い電圧で放電する可能性もある。

0028

一方、本実施形態の送電用避雷装置Aでは、避雷要素8aの周囲にシールド電極11aが設けられているため、支持碍子2の有無に起因する電位分布の変化が緩和させられている。すなわち、シールド電極11aにより、支持碍子2が存在したとしても、避雷装置の電位が課電側に押し下げられることを防止でき、放電電極7、10付近の電位分布が集中することを緩和できる。

0029

また、課電側シールド電極11aは避雷要素8aの支持碍子2と対向する面の少なくとも一部の周りに配置されていることから、上記のように支持碍子2の存在に起因する電位の変化をより確実に抑制することができる。また、課電側シールド電極11aを、避雷要素8aにおいて支持碍子2に対向する面のうち最も近い位置の周りに配置すると、さらに確実に電位の変化を抑制することができる。

0030

さらに、課電側シールド電極11aが棒状の部材に形成されているので、コストや加工工程が少なくなる。課電側シールド電極11aは、少なくとも先端形状が曲面で形成されているため、曲面で形成されなかった場合のように角に電解集中が生じて放電の起点となる可能性がない。

0031

[3 効果]
以上のような本実施形態の効果は以下の通りである。
(1)課電側シールド電極11aを避雷要素8aの周囲の少なくとも一部に配置しているため、電位の集中を緩和することができる。従って、支持碍子2を有する送電用避雷装置Aにおいて、電位分布の変化を抑制し、開閉サージ耐電圧性能を向上させることができる。

0032

(2)また、課電側シールド電極11aを、避雷要素8aの支持碍子2と対向する面の少なくとも一部の周りに設けていることから、シールド機能が高くなり、開閉サージ耐電圧性能を向上させることができる。

0033

(3)さらに、開発段階において、放電電極7、10とシールド電極11aのみで模擬装置を形成して放電間隙gのギャップ長を設定した後、本試験において支持碍子2を含む送電用避雷装置全体の模擬装置において試験を行った場合でも、シールド電極11aにより予備試験と本試験の構成の差異による電位の変化を緩和できるため、試験回数を減少させて、経済性を向上させることができる。

0034

(4)課電側シールド電極11aを棒状の部材で形成しているため、コストや加工工程が少なくすることができ、経済性を向上させることができる。また、課電側シールド電極11aの先端形状を曲面に加工する際に、棒状の部材であれば加工が比較的容易となり、経済性を向上させることができる。さらに、このような棒状の課電側シールド電極11aは、既存の送電用避雷装置に適用することができるため、従来品との互換性を高めることができる。

0035

[第2の実施形態]
[1.構成]
第2の実施形態の送電用避雷装置Aの正面図を図2に示す。第2の実施形態は、接地側においてもシールド電極を設けた送電用避雷装置Aである。第1の実施形態と同じ部分については同一符号を付して説明は省略する。

0036

本実施形態の避雷装置Aは、接地側固定金具3において、支持碍子2に取り付け固定された端部と反対側の端部の下面に、避雷要素8bが接地側固定金具3に対して垂直に設けられている。避雷要素8bは円筒状の耐圧絶縁筒であり、内部には複数の酸化亜鉛素子が収容されている。避雷要素8bの上下端には金属フランジ9cおよび9dが設けられている。避雷要素8bは、上端の金属フランジ9cが設置側固定金具3に図示しないボルトで固定され、課電側固定金具3の下面から垂れ下がるように設けられており、支持碍子2の軸と略平行に配置されている。

0037

避雷要素8bの下端の金属フランジ9dには、棒状の導体である設置側放電電極7が、課電側放電電極10と対向するように設けられている。具体的には、設置側放電電極7は、金属フランジ9dの下面から垂れ下がるように、図示しないボルトによって固定されている。すなわち、接地側放電電極7は、金属フランジ9c、9d、避雷要素8b、課電側固定金具3を介して、支持碍子2の下端側に連結支持されており、支持碍子2の軸と略平行に配置されている。

0038

上記の構成において、避雷装置Aには、避雷要素8bの周囲の少なくとも一部に、接地側シールド電極11bが設けられている。接地側シールド電極11bの配置および形状については、第1の実施形態と同様である。シールド電極11aと11bは、少なくとも先端部分における中心軸を同一として対向するように配置することが好ましい。

0039

[2.作用・効果]
以上のような第2の実施形態特有作用効果としては、第1の実施形態と比べて、さらに電位分布の変化を抑制できる。すなわち、課電側放電電極10が設けられる避雷要素8aに課電側シールド電極11aを設けることで、電位分布の変化を抑制することができるが、さらに接地側に避雷要素8bが設けられている場合には、避雷要素8bの周囲に接地側シールド電極11bを配置することで、電位分布の変化をより緩和できる。また、シールド電極11aと11bの少なくとも先端部分における中心軸を同一として対向するように配置することで、電位分布の変化の抑制効果をさらに高めることができる。以上により、第1の実施形態の効果を向上させることができる。

0040

[第1および第2の実施形態の変形例]
[変形例1]
実施形態の変形例1の構成は、基本的には上記実施形態と同様である。ただし、棒状の部材であるシールド電極11a、11bの先端に、拡張部20が設けられている。拡張部の形態の例を、図3に示して説明する。

0041

図3(a)に示すように、シールド電極11a、11bの先端に、円球形状の拡張部20aを設けても良い。また、図3(b)に示すように、シールド電極11a、11bの先端に、半円の円環状の拡張部20bを設けても良いし、1/4円の円環状の拡張部材を設けても良い。すなわち、拡張部20の形状は適宜選択されればよく、これらに限定されるものではない。ただし、拡張部20は、少なくとも先端形状を、角を有さない曲面形状とすることが好ましい。

0042

以上のような構成を有する変形例においては、送電用避雷装置の作用については上記実施形態と同様である。送電用避雷装置Aの作用も上記実施形態と同様であるが、棒状の部材であるシールド電極11a、11bであっても、拡張部20を有することでより広範な範囲でシールド効果を発揮することができる。したがって、より確実に電位分布の変化を抑制することができ、実施形態の効果を更に向上させることができる。

0043

[変形例2]
実施形態の変形例2の構成は、基本的には上記実施形態と同様である。ただし、棒状の部材であるシールド電極11a、11bに変えて、円環状のシールド電極21を設けている。円環状のシールド電極21の形態の例を、図4に示して説明する。図4に示すように、シールド電極21は、円環状の金属導体21aを有し、円環状の部材21aを支柱21bが支持している。円環状の部材21aは、少なくとも先端形状を、角を有さない曲面形状とすることが好ましい。

0044

以上のような構成を有する変形例においては、送電用避雷装置の作用については上記実施形態と同様である。送電用避雷装置Aの作用も上記実施形態と同様であるが、円環状の部材を有するシールド電極21によれば、避雷装置8aの周囲一周をシールド電極で囲むことができる。従って、例えば予測していなかった範囲の電位分布の変化も含めて、送電用避雷装置Aの電位分布の変化を最も効果的に抑制することができ、実施形態の効果を更に向上させることができる。

0045

[他の実施形態]
(1)上記の実施形態においては、シールド電極は、支持碍子2による電位分布の変化を緩和するように配置されているが、シールド電極の位置はこの範囲に限定されるものではない。すなわち、実際の送電用避雷装置Aの構成、配置位置を考慮して、シールド電極を配置すれば良い。つまり、支持碍子2以外の部材が電位分布に変化をもたらす場合には、その変化を緩和するように配置すればよい。

0046

(2)上記の実施形態における、各部材の垂直・水平および配置方向は実施形態を説明するための例に過ぎず、上記の内容に限定されるものではない。すなわち、固定金具3、5は、支持碍子から必ずしも垂直方向に延設される必要はない。固定金具3,5を垂直方向以外に延設した場合であっても、避雷要素8a、8b、放電電極7、10の角度を変更し、各部材を支持碍子2の軸と略平行に配置することもできる。

0047

同様に、避雷要素8a、8b、放電電極7、10は、必ずしも支持碍子2の軸と略平行に配置する必要はない。避雷要素8a、8bを支持碍子と平行とならないように配置した場合であっても、放電電極7、10の角度を変更して支持碍子2の軸と略平行に配置することもできる。また、放電電極7、10も必ずしも支持碍子2の軸と略平行に配置する必要はなく、適宜変更可能である。

0048

すなわち、本願発明は、シールド電極を特徴的な構成の一つとしており、送電用避雷装置の詳細な構成を問わず、従来および将来の送電用避雷装置に適用可能である。従って、シールド電極は、装置構成・設置環境等による電位分布の変化を考慮して、配置位置を変更し、多種多様な送電用避雷装置に適用することが可能である。

0049

(3)上記の実施形態では、棒状、拡張部を有する棒状、および円環状のシールド電極をそれぞれ配置した例を説明したが、シールド電極は複数設けても良い。すなわち、棒状のシールド電極を複数設けても良いし、円環状の部材を分割した拡張部を有するシールド電極を複数用いて、円環状の拡張部を形成しても構わない。また、各シールド電極の組み合わせも自由である。すなわち、複数の棒状のシールド電極のうち、一部に拡張部を設けても良い。

0050

(4)本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。

0051

A…送電用避雷装置
1…支持アーム
2…支持碍子
3…接地側固定金具
4…送電線
5…課電側固定金具
6…アークホーン
7…接地側放電電極
8a、8b…避雷要素
9a、9b、9c、9d…金属フランジ
10…課電側放電電極
11a、11b…シールド電極

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  • テーデーカーエレクトロニクスアーゲーの「 ガスアレスタ」が 公開されました。( 2019/09/05)

    【課題・解決手段】本発明は、データ配線システム用のガスアレスタ(40,50)に関し、ガスアレスタは、アレスタ電極(46,55)と、データ配線に接続するための複数の個別電極(41,51)と、を備え、個別... 詳細

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    【課題】線路側端子に接続された芯線の断線を確実に防止することが可能な避雷器の提供。【解決手段】避雷器本体10と、前記避雷器本体の先端に設けられる線路側端子20と、電線100が挿入される挿入孔21を有し... 詳細

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