図面 (/)

技術 水平風力発電装置

出願人 積水化学工業株式会社株式会社進富
発明者 大西克則依田佳幸
出願日 2012年12月7日 (6年8ヶ月経過) 出願番号 2012-268323
公開日 2014年6月26日 (5年1ヶ月経過) 公開番号 2014-114726
状態 特許登録済
技術分野 風車
主要キーワード 揺動ストッパ 板状翼 受圧状態 受圧側 小型発電装置 垂直回転軸 度直線 四角筒
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2014年6月26日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (9)

課題

水平風力発電装置において、受圧ブレード旋回に対する流体抵抗を小さくし、風力エネルギ効率を向上することにより、弱い風でも有効に発電でき、騒音も低減すること。

解決手段

水平風力発電装置100において、受圧ブレード30が、垂直回転軸21から延びる水平軸31の一側に沿う板状翼30Pと、他側に沿う長楕円状中空翼30Hとからなるもの。

概要

背景

建物屋根等における設置高さが低く、あらゆる風向きにも対応できる水平風力発電装置として、特許文献1に記載の如く、垂直回転軸の周囲から放射状に、互いに相対する位相角がほぼ90度に保たれた受圧ブレードを複数対配設するとともに、各対の受圧ブレードが上記位相角を保持したまま、仰角を変換できるよう揺動自在に取付けられてなるものがある。

この水平風力発電装置では、各受圧ブレードが風の受圧状態では垂直回転軸に平行に、避圧状態では垂直回転軸に直角の姿勢を保つことになり、また各受圧及び避圧状態のブレードの対をなす反対側のブレードは互いに位相角を90度に保っているので相対的にそれぞれ避圧及び受圧状態をとることになる。

即ち、この水平風力発電装置によれば、各受圧ブレードは受圧状態では風の流れ方向に対して概ね直角、即ち垂直回転軸に対して平行の姿勢を保ちながら流れと反対の位置まで旋回し、次いで流れに逆行して旋回するときは受圧ブレードが概ね90度位相を変えて風の流れに対して概ね平行な姿勢、即ち垂直回転軸に対して直角の姿勢を保って流れと順方向の位置まで旋回し、結果として、流れに逆行する区間流体抵抗を小さくすることができる。

概要

水平風力発電装置において、受圧ブレードの旋回に対する流体抵抗を小さくし、風力エネルギ効率を向上することにより、弱い風でも有効に発電でき、騒音も低減すること。 水平風力発電装置100において、受圧ブレード30が、垂直回転軸21から延びる水平軸31の一側に沿う板状翼30Pと、他側に沿う長楕円状中空翼30Hとからなるもの。

目的

本発明の課題は、水平風力発電装置において、受圧ブレードの旋回に対する流体抵抗を小さくし、風力のエネルギ効率を向上することにより、弱い風でも有効に発電でき、騒音も低減することにある

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

垂直回転軸の周囲から放射状に、互いに相対する位相角がほぼ90度に保たれた受圧ブレードを複数対配設するとともに、各対の受圧ブレードが上記位相角を保持したまま、仰角を変換できるよう揺動自在に取付けられてなる水平風力発電装置において、前記受圧ブレードが、垂直回転軸から延びる水平軸の一側に沿う板状翼と、他側に沿う長楕円状中空翼とからなることを特徴とする水平風力発電装置。

請求項2

前記受圧ブレードが、垂直回転軸に直角の避圧状態になるとき、長楕円状中空翼の翼先端が風上に向かうように設定されてなる請求項1に記載の水平風力発電装置。

請求項3

前記水平軸が、長楕円状中空翼の内部に設けられる請求項1又は2に記載の水平風力発電装置。

請求項4

前記受圧ブレードが、長楕円状中空翼の両端部に蓋材を設けられてなる請求項1〜3のいずれかに記載の水平風力発電装置。

請求項5

前記受圧ブレードが、板状翼の翼先端を屈曲してなる請求項1〜4のいずれかに記載の水平風力発電装置。

請求項6

前記受圧ブレードが、板状翼と長楕円状中空翼の長さを異ならせてなる請求項1〜5のいずれかに記載の水平風力発電装置。

請求項7

前記受圧ブレードの横断面の重心が水平軸上に位置する請求項6に記載の水平風力発電装置。

請求項8

前記受圧ブレードが、長楕円状中空翼の内部に補強材を設けてなる請求項1〜7のいずれかに記載の水平風力発電装置。

請求項9

前記垂直回転軸にギヤボックスを接続してなる請求項1〜8のいずれかに記載の水平風力発電装置。

請求項10

前記ギヤボックスに発電機を接続してなる請求項9に記載の水平風力発電装置。

請求項11

前記請求項1〜10のいずれかに記載の水平風力発電装置を屋根に取付けてなる建物

請求項12

前記水平風力発電装置を太陽電池と併設してなる請求項11に記載の建物。

請求項13

前記水平風力発電装置の受圧ブレードが太陽電池の上部で旋回する請求項12に記載の建物。

技術分野

0001

本発明は水平風力発電装置に関する。

背景技術

0002

建物屋根等における設置高さが低く、あらゆる風向きにも対応できる水平風力発電装置として、特許文献1に記載の如く、垂直回転軸の周囲から放射状に、互いに相対する位相角がほぼ90度に保たれた受圧ブレードを複数対配設するとともに、各対の受圧ブレードが上記位相角を保持したまま、仰角を変換できるよう揺動自在に取付けられてなるものがある。

0003

この水平風力発電装置では、各受圧ブレードが風の受圧状態では垂直回転軸に平行に、避圧状態では垂直回転軸に直角の姿勢を保つことになり、また各受圧及び避圧状態のブレードの対をなす反対側のブレードは互いに位相角を90度に保っているので相対的にそれぞれ避圧及び受圧状態をとることになる。

0004

即ち、この水平風力発電装置によれば、各受圧ブレードは受圧状態では風の流れ方向に対して概ね直角、即ち垂直回転軸に対して平行の姿勢を保ちながら流れと反対の位置まで旋回し、次いで流れに逆行して旋回するときは受圧ブレードが概ね90度位相を変えて風の流れに対して概ね平行な姿勢、即ち垂直回転軸に対して直角の姿勢を保って流れと順方向の位置まで旋回し、結果として、流れに逆行する区間流体抵抗を小さくすることができる。

先行技術

0005

特開昭63-120868

発明が解決しようとする課題

0006

しかしながら、特許文献1に記載の水平風力発電装置にあっては、受圧ブレードが、垂直回転軸から延びる水平軸の外周に平板を貼設した板状翼からなる。従って、各受圧ブレードが風の流れに対して概ね平行の姿勢を保って逆行する避圧状態で、板状翼の翼先端及び水平軸が風上に向かって風を切るとき、該板状翼及び水平軸が形成する凹凸面まわりに風の乱流を生じ、この乱流が受圧ブレードの旋回に対する流体抵抗になる。従って、風力エネルギ効率が低く、弱い風で有効に発電することに困難があり、低速回転でも騒音を生ずるおそれがある。

0007

本発明の課題は、水平風力発電装置において、受圧ブレードの旋回に対する流体抵抗を小さくし、風力のエネルギ効率を向上することにより、弱い風でも有効に発電でき、騒音も低減することにある。

課題を解決するための手段

0008

請求項1に係る発明は、垂直回転軸の周囲から放射状に、互いに相対する位相角がほぼ90度に保たれた受圧ブレードを複数対配設するとともに、各対の受圧ブレードが上記位相角を保持したまま、仰角を変換できるよう揺動自在に取付けられてなる水平風力発電装置において、前記受圧ブレードが、垂直回転軸から延びる水平軸の一側に沿う板状翼と、他側に沿う長楕円状中空翼とからなるようにしたものである。

0009

請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において更に、前記受圧ブレードが、垂直回転軸に直角の避圧状態になるとき、長楕円状中空翼の翼先端が風上に向かうように設定されてなるようにしたものである。

0010

請求項3に係る発明は、請求項1又は2に係る発明において更に、前記水平軸が、長楕円状中空翼の内部に設けられるようにしたものである。

0011

請求項4に係る発明は、請求項1〜3のいずれかに係る発明において更に、前記受圧ブレードが、長楕円状中空翼の両端部に蓋材を設けられてなるようにしたものである。

0012

請求項5に係る発明は、請求項1〜4のいずれかに係る発明において更に、前記受圧ブレードが、板状翼の翼先端を屈曲してなるようにしたものである。

0013

請求項6に係る発明は、請求項1〜5のいずれかに係る発明において更に、前記受圧ブレードが、板状翼と長楕円状中空翼の長さを異ならせてなるようにしたものである。

0014

請求項7に係る発明は、請求項6に係る発明において更に、前記受圧ブレードの横断面の重心が水平軸上に位置するようにしたものである。

0015

請求項8に係る発明は、請求項1〜7のいずれかに係る発明において更に、前記受圧ブレードが、長楕円状中空翼の内部に補強材を設けてなるようにしたものである。

0016

請求項9に係る発明は、請求項1〜8のいずれかに係る発明において更に、前記垂直回転軸にギヤボックスを接続してなるようにしたものである。

0017

請求項10に係る発明は、請求項9に係る発明において更に、前記ギヤボックスに発電機を接続してなるようにしたものである。

0018

請求項11に係る発明は、前記請求項1〜10のいずれかに記載の水平風力発電装置を屋根に取付けてなる建物である。

0019

請求項12に係る発明は、請求項11に係る発明において更に、前記水平風力発電装置を太陽電池と併設してなるようにしたものである。

0020

請求項13に係る発明は、請求項12に係る発明において更に、前記水平風力発電装置の受圧ブレードが太陽電池の上部で旋回するようにしたものである。

発明の効果

0021

(請求項1、2)
(a)受圧ブレードが、垂直回転軸から延びる水平軸の一側に沿う板状翼と、他側に沿う長楕円状中空翼とからなる。そして、この受圧ブレードは、垂直回転軸に直角の避圧状態になるとき、長楕円状中空翼の翼先端が風上に向かうように設定される。従って、各受圧ブレードが風の流れに対して概ね平行の姿勢を保って逆行する避圧状態で、長楕円状中空翼の翼先端が風上に向かって風を切るとき、該長楕円状中空翼の流線形状をなす翼表面周辺に風の乱流を生じにくい。これにより、水平風力発電装置において、受圧ブレードの旋回に対する流体抵抗を小さくし、風力のエネルギ効率を向上することにより、弱い風でも有効に発電でき、騒音も低減することができる。

0022

(請求項3)
(b)前記水平軸が、長楕円状中空翼の内部に設けられる。これにより、水平軸の存在が風の乱流を引き起こすことがない。

0023

(請求項4)
(c)前記受圧ブレードが、長楕円状中空翼の両端部に蓋材を設けられる。これにより、長楕円状中空翼まわりにおける風の乱流の発生を一層確実に抑制できる。

0024

(請求項5)
(d)前記受圧ブレードが、板状翼の翼先端を屈曲してなる。受圧ブレードが、垂直回転軸に平行の受圧状態になるとき、板状翼の翼先端が風上に向かって屈曲をなすものとすることにより、該板状翼による風の捕捉の確実、ひいては受圧ブレードによる受圧の確実を図ることができる。このとき、受圧ブレードが、垂直回転軸に直角の避圧状態になると、板状翼の翼先端が風下に向かって屈曲をなすものになり、該板状翼まわりの風の流れのスムース、ひいては受圧ブレードによる避圧の確実を図ることができる。従って、受圧ブレードの受圧状態でも、避圧状態でも、風力のエネルギ効率を向上し得るものになる。

0025

(請求項6)
(e)前記受圧ブレードが、板状翼と長楕円状中空翼の長さを異ならせる。水平軸の一側の板状翼の翼表面積(受風面積)と他側の長楕円状中空翼の翼表面積(受風面積)に差を設けるものになる。これにより、受圧ブレードが風を受けていない静止状態から風を受けたとき、板状翼に作用する風力と長楕円状中空翼に作用する風力に差を生じさせて受圧ブレードを必ず一方向に揺動させ、受圧ブレードを安定確実に受圧状態に位置付け得るものになる。

0026

(請求項7)
(f)前記受圧ブレードの横断面の重心が水平軸上に位置する。受圧ブレードは、風を受けていない静止状態から、微力な風でも、上述(e)の板状翼と長楕円状中空翼の受風面積差によって必ず一方向に揺動し、受圧ブレードを安定確実に受圧状態に位置付け得るものになる。

0027

(請求項8)
(g)前記受圧ブレードが、長楕円状中空翼の内部に補強材を設ける。これにより、受圧ブレードに一定の強度を確保しながら軽量化でき、受圧ブレードの起動トルクの軽減を図り、風力のエネルギ効率を向上することができる。

0028

(請求項9)
(h)前記垂直回転軸にギヤボックスを接続する。受圧ブレードの旋回に基づく垂直回転軸の回転数をギヤボックスで増速することができる。

0029

(請求項10)
(i)前記ギヤボックスに発電機を接続する。受圧ブレードの旋回に基づく垂直回転軸の回転数をギヤボックスで増減し、ひいては発電機において有効に発電できる。住宅街の風速4m/秒程度の弱い風で垂直回転軸を30rpm程度に低速回転するときにも、有効な発電ができるし、低速回転の故に騒音を生じない。

0030

(請求項11)
(j)建物において、上述(a)〜(i)を実現できる。これにより、住宅街でも、受圧ブレードが地上から見えない低い高さに抑えることができる。また、住宅街の弱い風でも低速回転で発電できるし、騒音も生じない。8m四方等の広さの屋根面に配置できる。

0031

(請求項12)
(k)前記水平風力発電装置を太陽電池と併設する。建物の屋根面を風力発電と太陽電池の両者で有効利用できる。天気の良いときには太陽電池と風力発電の双方を利用し、天気の悪い日には風力発電を利用し、常に安定的に給電できる。

0032

(請求項13)
(l)前記水平風力発電装置の受圧ブレードが太陽電池の上部で旋回する。太陽電池の上部で旋回する受圧ブレードが太陽電池に送風してこれを空冷し、太陽電池の発電効率を向上するものになる。

図面の簡単な説明

0033

図1は建物を示す模式図である。
図2は水平風力発電装置を示し、(A)は正面図、(B)は左側面図、(C)は右側面図である。
図3は水平風力発電装置を示す平面図である。
図4図2の要部拡大図である。
図5図3の要部拡大図である。
図6は受圧ブレードを示す斜視図である。
図7は受圧ブレードを示し、(A)は正面図、(B)は左側面図、(C)は右側面図、(D)は平面図である。
図8は受圧ブレードを示す分解斜視図である。

実施例

0034

図1に示す建物1は、1階屋根1Aと2階屋根1Bの各屋根のそれぞれに、水平風力発電装置100(小型発電装置100Aと大型発電装置100B)を取付けている。建物1の2階屋根1Bには、大型発電装置100Bを太陽電池200と併設し、大型発電装置100Bの後述する受圧ブレード30が太陽電池200の上部で旋回する。

0035

水平風力発電装置100(小型発電装置100Aと大型発電装置100Bは実質的に同一構造である)は、図2図5に示す如く、各屋根1A、1Bの屋根面上に取付けた架台101の上面に、ギヤボックス10を固定している。ギヤボックス10の上方に突出する入力軸11には旋回台20が接続され、旋回台20はギヤボックス10の入力軸11と同軸上に位置する筒状、本実施例では四角筒状の垂直回転軸21を備える。ギヤボックス10の側面に突出する出力軸12には、発電機50が接続される。

0036

水平風力発電装置100は、垂直回転軸21の周囲、本実施例では周囲4面から放射状に、互いに相対する位相角がほぼ90度に保たれた受圧ブレード30を複数対、本実施例では互いに直交する2対配設している。1対の受圧ブレード30はそれらの水平軸31を垂直回転軸21の一方で相対する2面の同一軸上に設けた軸受31L、31Lに枢支されるとともに、垂直回転軸21の内部で突き合わされるそれら水平軸31の端部を継手32により連結一体化されている。他の1対の受圧ブレード30もそれらの水平軸31を垂直回転軸21の他の一方で相対する他の2面の同一軸上に設けた軸受31U、31Uに枢支されるとともに、垂直回転軸21の内部で突き合わされるそれら水平軸31の端部を継手32により連結一体化されている。1対の受圧ブレード30の水平軸31を枢支する軸受31L、31Lは、他の1対の受圧ブレード30の水平軸31を枢支する軸受31U、31Uよりも、垂直回転軸21の軸方向に沿う下位に配置される。これにより、1対の受圧ブレード30の水平軸31と、他の1対の受圧ブレード30の水平軸31は、垂直回転軸21の内部の互いに異なる高さ位置で継手32により連結され、互いに干渉しない。

0037

このようにして、垂直回転軸21の一方で相対する2面に設けた軸受31L、31Lに枢支される1対の受圧ブレード30と、垂直回転軸21の他の一方で相対する他の2面に設けた軸受31U、31Uに枢支される他の1対の受圧ブレード30のそれぞれは、各対の受圧ブレード30の90度の上記位相角を保持したまま、迎角を変換できるよう、それらの軸受31L、31L又は軸受31U、31Uに揺動自在に取付けられるものになる。

0038

また、各受圧ブレード30は揺動ストッパ33を後述する如くに備える。そして、垂直回転軸21の各受圧ブレード30を枢支する軸受31L、31Uが設けられている周囲4面のそれぞれには、各受圧ブレード30の揺動過程でそれらの揺動ストッパ33が衝合する受圧側ストッパ34と避圧側ストッパ35を備える。避圧側ストッパ35は受圧側ストッパ34と兼用できる。各受圧ブレード30は、垂直回転軸21の周囲4面のそれぞれに設けた軸受31L、31Uに枢支され、それらの揺動ストッパ33が垂直回転軸21の上記4面のそれぞれに備えた受圧側ストッパ34と避圧側ストッパ35に衝合する揺動範囲、本実施例では90度の範囲内で揺動するように規制される。即ち、各対の受圧ブレード30は、90度の位相角を保持したまま、90度の揺動範囲内で揺動自在になっている。

0039

従って、水平風力発電装置100においては、受圧ブレード30が風W(図3)の流れに対する受圧状態では垂直回転軸21に平行に、避圧状態では垂直回転軸21に直角の姿勢を保つことになり、また、各受圧及び避圧状態のブレード30の対をなす反対側のブレード30は互いに位相角を90度に保っているので相対的にそれぞれ避圧及び受圧状態をとることになる。従って、各受圧ブレード30は受圧状態では風の流れ方向に対して概ね直角、即ち垂直回転軸21に対して平行な姿勢を保ちながら流れと反対の位置まで旋回し、次いで流れに逆行して旋回するときは受圧ブレード30が概ね90度位相を変えて風の流れに対して概ね平行な姿勢、即ち垂直回転軸21に対して直角の姿勢を保って流れと順方向の位置まで旋回し、結果として、流れに逆行する区間での流体抵抗を小さくして旋回するものになる。これにより、水平風力発電装置100は、建物1の屋根面上での設置高さが低く、あらゆる風向きにも対応して発電機50を駆動するものになる。

0040

尚、各受圧ブレード30は、静止状態では、垂直回転軸21に対し下向きに概ね45度の角度をなす。

0041

以下、水平風力発電装置100における受圧ブレード30の構造について詳述する。
受圧ブレード30は、図6図8に示す如く、旋回台20の垂直回転軸21から水平に延びる水平軸31の一側(水平軸31に直交する翼幅方向における水平軸31の一側)に沿う板状翼30Pと、他側(水平軸31に直交する翼幅方向における水平軸31の他側)に沿う長楕円状中空翼30Hとからなる。

0042

受圧ブレード30は、具体的には、図8に示す如く、翼幅方向に広幅をなす広幅部41Aと狭幅部41Bを備える長尺翼板41と翼幅方向に狭幅をなす狭幅長尺の翼板42の組合せ体である。

0043

翼板41は、図8に示す如く、翼長手方向全域に渡って、広幅部41Aと狭幅部41Bの境界部(中央)を広幅部41Aの面に対し狭幅部41Bの面を段差状にずらすように直線状(湾曲状でも可)に屈曲させた屈曲状翼中央41Cとしている。また、翼板41は、広幅部41Aの翼長手方向の全域に渡って、該広幅部41Aの翼幅方向の先端(翼先端)を真直から45度程度直線状(湾曲状でも可)に屈曲させた屈曲状翼先端41Eとする。また、翼板41は、広幅部41Aと狭幅部41Bの翼長手方向の各両端部に接合片41F、41Gを折曲げ形成している。尚、翼板41は、広幅部41Aの旋回台20寄りに位置することとなる翼長手方向一端を狭幅部41Bの旋回台20寄りに位置することとなる翼長手方向一端に対し、旋回台20から離れる側に引込み形成し、広幅部41Aの屈曲状翼先端41Eとギヤボックス10との干渉を回避している。

0044

翼板42は、図8に示す如く、翼長手方向の全域に渡って、翼幅方向の基端を真直から45度程度直線状(湾曲状でも可)に屈曲させた屈曲状翼先端42Cとしている。また、翼板42は、長手方向の全域に渡って、翼幅方向の先端(翼先端)を真直から45度程度直線状(湾曲状でも可)に屈曲し、更に90度程度直線状(湾曲状でも可)に屈曲させたり状翼先端42Eとする。また、翼板42は、長手方向の両端部に接合片42Gを折曲げ形成している。

0045

受圧ブレード30は、図8に示す如く、翼板41の狭幅部41Bが屈曲状翼中央41Cの存在によって凹状をなす腹面と、翼板42が屈曲状翼先端42C及び尖り状翼先端42Eの存在によって凹状をなす腹面とを腹合せする。そして、翼板41の広幅部41Aの一端部に設けた接合片41Fに、前述の水平軸31が外面に溶接済の板状蓋材43をリベット止めする。水平軸31は蓋材43の孔部に溶接されて外方に突設される。また、腹合せされた翼板41の狭幅部41Bの一端部に設けた接合片41Gと、翼板42の一端部に設けた接合片42Gを、前述の揺動ストッパ33が外面に溶接済の板状蓋材44にリベット止めして接合する。蓋材43に溶接済の水平軸31は蓋材44に設けた孔部を貫通する。更に、翼板41の広幅部41Aの他端部に設けた接合片41Fに、板状蓋材45をリベット止めする。また、腹合せされた翼板41の狭幅部41Bの他端部に設けた接合片41Gと、翼板42の他端部に設けた接合片42Gを、上記蓋材45にリベット止めして接合する。

0046

これにより、受圧ブレード30は、腹合せされた翼板41の狭幅部41Bと翼板42により長楕円状中空翼30Hを形成するとともに、翼板41の広幅部41Aにより板状翼30Pを形成する。即ち、長楕円状中空翼30Hの翼先端30Eは翼板42の尖り状翼先端42Eにより閉じられ、長楕円状中空翼30Hの翼基端は翼板41の翼中央41Cと翼板42の屈曲状翼基端42Cにより閉じられ、長楕円状中空翼30Hは翼幅方向に沿って流線形状をなす長楕円状中空体となる。また、板状翼30Pの翼先端30Fは翼板41の屈曲状翼先端41Eからなるものとされる。従って、受圧ブレード30は、旋回台20の垂直回転軸21から延びる水平軸31の一側に沿うように、翼板41の広幅部41Aが形成する板状翼30Pと、該水平軸31の他側に沿うように、翼板41の狭幅部41Bと翼板42が形成する長楕円状中空翼30Hとからなるものになる。

0047

水平風力発電装置100において、対をなす各受圧ブレード30は、風の流れに対し、一方の受圧ブレード30が垂直回転軸21に平行をなす受圧状態に位置するとき、他方の受圧ブレード30が垂直回転軸21に直角となる避圧状態に位置することを交互に繰り返す。このとき、受圧ブレード30は、垂直回転軸21に直角の避圧状態になるとき、長楕円状中空翼30Hの翼先端30Eが風上に向かうように設定される。

0048

従って、各受圧ブレード30が風の流れに対して概ね平行の姿勢を保って逆行する避圧状態で、長楕円状中空翼30Hの翼先端30Eが風上に向かって風を切るとき、該長楕円状中空翼30Hの流線形状をなす翼表面の周辺に風の乱流を生じにくい。これにより、水平風力発電装置100において、受圧ブレード30の旋回に対する流体抵抗を小さくし、風力のエネルギ効率を向上することにより、弱い風でも有効に発電でき、騒音も低減することができる。

0049

そして、受圧ブレード30は以下の構成を具備する。
・水平軸31が長楕円状中空翼30Hの内部に設けられる。本実施例において、水平軸31は蓋材43の孔部に溶接されて蓋材44の孔部を貫通する。但し、水平軸31は蓋材43、45の孔部に溶接されて蓋材44の孔部を貫通するものとされ、これによって長楕円状中空翼30Hの翼長手方向の全域に渡る内部に延在されても良い。これにより、水平軸31の存在が風の乱流を引き起こすことがない。

0050

・受圧ブレード30は、長楕円状中空翼30Hの両端部に蓋材43〜45が設けられる。これにより、長楕円状中空翼30Hまわりにおける風の乱流の発生を一層確実に抑制できる。

0051

・受圧ブレード30は、板状翼30Pの翼先端30Fを翼板41の広幅部41Aの屈曲状翼先端41Eかならなるものとされる。受圧ブレード30が、垂直回転軸21に平行の受圧状態になるとき、板状翼30Pの翼先端30Fが風上に向かって屈曲をなすものとすることにより、該板状翼30Pによる風の捕捉の確実、ひいては受圧ブレード30による受圧の確実を図ることができる。このとき、受圧ブレード30が、垂直回転軸21に直角の避圧状態になると、板状翼30Pの翼先端30Fが風下に向かって屈曲をなすものになり、該板状翼30Pまわりの風の流れのスムース、ひいては受圧ブレード30による避圧の確実を図ることができる。従って、受圧ブレード30の受圧状態でも、避圧状態でも、風力のエネルギ効率を向上し得るものになる。

0052

・受圧ブレード30は、板状翼30Pと長楕円状中空翼30Hの翼幅長さを異ならせる。本実施例では、板状翼30P(翼板41の広幅部41A)の翼幅長さを長楕円状中空翼30H(翼板41の狭幅部41B)の翼幅長さより大きくしている。水平軸31の一側の板状翼30Pの翼表面積(受風面積)と他側の長楕円状中空翼30Hの翼表面積(受風面積)に差を設けるものになる。これにより、受圧ブレード30が風を受けていない静止状態から風を受けたとき、板状翼30Pに作用する風力と長楕円状中空翼30Hに作用する風力に差を生じさせて受圧ブレード30を必ず一方向に揺動させ、受圧ブレード30を安定確実に受圧状態に位置付け得るものになる。

0053

・受圧ブレード30は、翼長手方向に直交する横断面の重心を水平軸31上に位置する。受圧ブレード30は、風を受けていない静止状態から、微力な風でも、板状翼Pと長楕円状中空翼30Hの受風面積差によって必ず一方向に揺動し、受圧ブレード30を安定確実に受圧状態に位置付け得るものになる。

0054

・受圧ブレードは、長楕円状中空翼30Hの内部に補強材を設けることができる。即ち、長楕円状の横断面の内部に、例えば水平軸31の中心軸方向に直交する隔膜状の補強材を設けることができる。これにより、受圧ブレード30に一定の強度を確保しながら軽量化でき、受圧ブレード30の起動トルクの軽減を図り、風力のエネルギ効率を向上することができる。

0055

・垂直回転軸21にギヤボックス10を接続する。受圧ブレード30の旋回に基づく垂直回転軸21の回転数をギヤボックス10で増速することができる。

0056

・ギヤボックス10に発電機50を接続する。受圧ブレード30の旋回に基づく垂直回転軸21の回転数をギヤボックス10で増減し、ひいては発電機50において有効に発電できる。住宅街の風速4m/秒程度の弱い風で垂直回転軸21を30rpm程度に低速回転するときにも、有効な発電ができるし、低速回転の故に騒音を生じない。

0057

・建物1において、水平風力発電装置100を屋根に取付けできる。これにより、住宅街でも、受圧ブレード30が地上から見えない低い高さに抑えることができる。また、住宅街の弱い風でも低速回転で発電できるし、騒音も生じない。8m四方等の広さの屋根面に配置できる。

0058

・水平風力発電装置100を太陽電池200と併設する。建物1の屋根面を風力発電と太陽電池200の両者で有効利用できる。天気の良いときには太陽電池200と風力発電の双方を利用し、天気の悪い日には風力発電を利用し、常に安定的に給電できる。

0059

・水平風力発電装置100の受圧ブレード30が太陽電池200の上部で旋回する。太陽電池200の上部で旋回する受圧ブレード30が太陽電池200に送風してこれを空冷し、太陽電池200の発電効率を向上するものになる。

0060

以上、本発明の実施例を図面により詳述したが、本発明の具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。

0061

本発明は、垂直回転軸の周囲から放射状に、互いに相対する位相角がほぼ90度に保たれた受圧ブレードを複数対配設するとともに、各対の受圧ブレードが上記位相角を保持したまま、仰角を変換できるよう揺動自在に取付けられてなる水平風力発電装置において、前記受圧ブレードが、垂直回転軸から延びる水平軸の一側に沿う板状翼と、他側に沿う長楕円状中空翼とからなるものにした。これにより、水平風力発電装置において、受圧ブレードの旋回に対する流体抵抗を小さくし、風力のエネルギ効率を向上することにより、弱い風でも有効に発電でき、騒音も低減することができる。

0062

1建物
1A、1B屋根
10ギヤボックス
21垂直回転軸
30 受圧ブレード
30E、30F翼先端
30H長楕円状中空翼
30P板状翼
31水平軸
33揺動ストッパ
34受圧側ストッパ
35 避圧側ストッパ
50発電機
100 水平風力発電装置
200 太陽電池

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

該当するデータがありません

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • 三宅圀博の「 ハイブリッド車」が 公開されました。( 2017/08/31)

    【課題】電気自動車風の底部外側若しくは屋根上に、シンプルで小型の風力発電機であり、発電機能を円筒に組み込むことで取り扱い上安全であるため、設置場所に制約を受けない風力発電装置を装着されたハイブリッド車... 詳細

  • 中国電力株式会社の「 風車翼及びそれを備えた風力発電装置」が 公開されました。( 2017/04/13)

    【課題】 風車翼の翼端部に生じる翼端渦を弱く、かつ風車翼の翼端から離した位置に発生させることにより、風車翼の動力損失を低減させるとともに、風車翼による空力騒音を低減させる。【解決手段】 水平軸揚力... 詳細

  • 中国電力株式会社の「 風力発電装置」が 公開されました。( 2017/03/30)

    【課題】風車翼の翼背面で発生する剥離現象による風車翼の損傷を抑制すること。【解決手段】揚力型の風車翼を有するロータが風を受けて回転することにより発電機を駆動して発電する風力発電装置であって、前記風車翼... 詳細

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

該当するデータがありません

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ