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技術 アルミニウム合金およびアルミニウム合金製鋳物

出願人 マツダ株式会社
発明者 小田信行魚崎靖夫杉本幸弘木村貴広
出願日 2012年12月10日 (8年0ヶ月経過) 出願番号 2012-269366
公開日 2014年6月26日 (6年6ヶ月経過) 公開番号 2014-114482
状態 特許登録済
技術分野 鋳造前の予備処理と金属の鋳造
主要キーワード リングモールド アルミニウム合金製鋳物 アルミ化 Cu添加量 鋳造用アルミニウム合金 高強度アルミニウム合金 重回帰 足回り
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2014年6月26日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (10)

課題

鋳造後の凝固割れが発生し難く、かつ十分な機械的特性を得ることができるアルミニウム合金を提供する。

解決手段

Al−Mg−Si系のアルミニウム合金であって、質量%で、Mg:0.2%以上0.4%以下、Si:1.2%以上5.0%以下を含有し、かつ、全Si量からMg2Siに含まれるSi量を減じた値を過剰Si量としたときに、7.7×[過剰Si量]+9×[Mg2Si量]≦14および80×[過剰Si量]+55×[Mg2Si量]≧112の関係を満足し、残部がAl及び不可避的不純物よりなるものである。

概要

背景

自動車等の車両の製造分野では、そのドアエンジンフードといった車体部品アルミニウム合金板で構成することにより車両の軽量化を図ることが行われている。このような部品アルミ化では、主にアルミニウムマグネシウムおよびシリコンを添加したAl−Mg−Si系合金(JIS6000系)を用い、部品をプレス可能等の鍛造により製作することが行われている。例えば特許文献1には、この種の車両部品に適したAl−Mg−Si系合金の一つとして、焼入れ性に優れ、高い引張強さが得られる高強度アルミニウム合金が開示されている。

概要

鋳造後の凝固割れが発生し難く、かつ十分な機械的特性を得ることができるアルミニウム合金を提供する。Al−Mg−Si系のアルミニウム合金であって、質量%で、Mg:0.2%以上0.4%以下、Si:1.2%以上5.0%以下を含有し、かつ、全Si量からMg2Siに含まれるSi量を減じた値を過剰Si量としたときに、7.7×[過剰Si量]+9×[Mg2Si量]≦14および80×[過剰Si量]+55×[Mg2Si量]≧112の関係を満足し、残部がAl及び不可避的不純物よりなるものである。なし

目的

本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、鋳造後に凝固割れが発生し難く、かつ、十分な機械的特性を得ることが可能な鋳造用アルミニウム合金等を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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請求項1

Al−Mg−Si系のアルミニウム合金であって、質量%で、Mg:0.2%以上0.4%以下、Si:1.2%以上5.0%以下を含有し、かつ、全Si量からMg2Siに含まれるSi量を減じた値を過剰Si量とする下記の関係式満足し、残部がAl及び不可避的不純物よりなることを特徴とするアルミニウム合金。7.7×[過剰Si量]+9×[Mg2Si量]≦1480×[過剰Si量]+55×[Mg2Si量]≧112

請求項2

請求項1に記載のアルミニウム合金において、質量%で、Cu:0.4%以上0.6%以下、Ti:0.020%以上0.035%以下を、さらに含有することを特徴とするアルミニウム合金。

請求項3

請求項1又は2に記載されたアルミニウム合金からなり、引張強度が270MPa以上、0.2%耐力が250MPa以上、伸びが4.5%以上であることを特徴とするアルミニウム合金製鋳物

技術分野

0001

本発明は、鋳造に適したアルミニウム合金、およびこのアルミニウム合金を用いたアルミニウム合金製鋳物に関するものである。

背景技術

0002

自動車等の車両の製造分野では、そのドアエンジンフードといった車体部品アルミニウム合金板で構成することにより車両の軽量化を図ることが行われている。このような部品アルミ化では、主にアルミニウムマグネシウムおよびシリコンを添加したAl−Mg−Si系合金(JIS6000系)を用い、部品をプレス可能等の鍛造により製作することが行われている。例えば特許文献1には、この種の車両部品に適したAl−Mg−Si系合金の一つとして、焼入れ性に優れ、高い引張強さが得られる高強度アルミニウム合金が開示されている。

先行技術

0003

特開平9−202933号公報

発明が解決しようとする課題

0004

近年、車両等においては、より高度に燃費改善を図るべく、車体部品だけでなく、例えばナックル等、シャシ(車両の足回り)部品をアルミニウム合金で製造することが試みられている。ところが、アルミニウム合金を用いてこの種の部品を鍛造により製造すると、形状自由度のために歩留まりが悪く、コスト高となる傾向がある。そこで、ナックル等の特定の部品については、形状自由度が高く歩留まり向上が望める鋳造に切り替えて部品を製造することが検討されている。

0005

しかし、特許文献1に開示されるような従来のAl−Mg−Si系合金を含め、鍛造で使用されるAl−Mg−Si系合金をそのまま鋳造で用いた場合には、鋳造後に凝固割れが発生し易く、また、十分な機械的特性(強度、耐力伸び等)を得ることも難しい。

0006

本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、鋳造後に凝固割れが発生し難く、かつ、十分な機械的特性を得ることが可能な鋳造用アルミニウム合金等を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0007

本件発明者らは、上記の課題を解決するために、Al−Mg−Si系合金の機械的特性および凝固割れ特性について、特に、鋳造に用いた場合の各合金元素が及ぼす影響について鋭意検討を行った結果、Mg、Si、Mg2Si量の最適化を図ることで、鋳造に用いた場合でも、十分な機械的特性(引張強度、0.2%耐力、伸び等)を確保し、かつ、凝固割れ特性を大幅に改善できる、Al−Mg−Si系のアルミニウム合金を提供できることを知見し、本発明に至った。

0008

具体的には、本発明は、Al−Mg−Si系の鋳造用アルミニウム合金であって、質量%で、Mg:0.2%以上0.4%以下、Si:1.2%以上0.5%以下を含有し、かつ、全Si量からMg2Siに含まれるSi量を減じた値を過剰Si量とする下記の関係式満足し、残部がAl及び不可避的不純物よりなるものである。

0009

7.7×[過剰Si量]+9×[Mg2Si量]≦14
80×[過剰Si量]+55×[Mg2Si量]≧112
このアルミニウム合金によれば、上記の通り、Al−Mg−Si系合金において、引張強度、0.2%耐力および伸び等の機械的特性を十分に確保することができるとともに、凝固割れ特性を大幅に改善できる。

0010

このアルミニウム合金においては、質量%で、Cu:0.4%以上0.6%以下、Ti:0.020%以上0.035%以下を、さらに含有するのが好適である。

0011

このアルミニウム合金によれば、Cuが添加されていることで、時効硬化を促進させて引張強度や0.2%耐力をより強化することができるとともに、伸びをさらに改善することができ、また、Tiが添加されていることで、鋳造に際し、結晶粒微細化を促進させて凝固割れ特定をさらに改善することが可能となる。

0012

そして、本発明のアルミニウム合金製鋳物は、上述した何れかのアルミニウム合金からなり、引張強度が270MPa以上、0.2%耐力が250MPa以上、伸びが4.5%以上を有するものである。

0013

このアルミニウム合金製鋳物は、凝固割れを殆ど伴わない安定した鋳造性と、高い機械的特性を兼ね備えた鋳物であり、自動車部品用のアルミニウム合金として有用なものとなる。

発明の効果

0014

以上説明したように、本発明によれば、鋳造に用いた場合でも、十分な機械的特性と高度な耐凝固割れ性を有するアルミニウム合金を提供でき、また、凝固割れを殆ど伴わない安定した鋳造性と高い機械的特性を兼ね備えた鋳物を提供することができる。

図面の簡単な説明

0015

金型試験片鋳物型に鋳込んで鋳られた製品を示す図である。
リングモールド法に用いる試験片を鋳造するための金型を示す図である。
実際の引張強さとその相当値との関係を示すグラフである。
実際の0.2%耐力とその相当値との関係を示すグラフである。
実際の伸びとその相当値との関係を示すグラフである。
実際の凝固割れ長さとその相当値との関係を示すグラフである。
過剰Si量とMg2Si量との関係を示すグラフである。
Si量とMg量との関係を示すグラフである。
(a)〜(c)は、Cu添加量と機械的特性(引張強度、0.2%耐力および伸び)との関係を示すグラフである。
(a)〜(c)は、Ti添加量と機械的特性(引張強度、0.2%耐力および伸び)との関係を示すグラフである。

実施例

0016

本発明のアルミニウム合金は、上記の通り、Al−Mg−Si系のアルミニウム合金であって、質量%で、Mg:0.2%以上0.4%以下、Si:1.2%以上5.0%以下を含有し、かつ、全Si量からMg2Siに含まれるSi量を減じた値を過剰Si量とする下記の式(1)、(2)を満足し、
7.7×[過剰Si量]+9×[Mg2Si量]≦14 …(1)
80×[過剰Si量]+55×[Mg2Si量]≧112…(2)
残部がAl及び不可避的不純物よりなることを特徴とするものである。以下、本発明が上記のように規定した理由について説明する。なお、以下の説明では、化学組成を表す「%」は、特に断らない限り「質量%」を意味する。

0017

< Mg2Si量、過剰Si量について >
本件発明者らは、Al−Mg−Si系合金の機械的特性(引張強さ、0.2%耐力、伸び)および凝固割れ特性(凝固割れ長さ)について、Mg2Siおよび過剰Siが及ぼす影響について検討すべく、下記式(3)を設定し、
特性値]=k1×[過剰Si量]+k2×[Mg2Si量]+k3…(3)
実験に基づき、周知の重回帰処理(多変量解析)を行うことにより、上記係数k1,k2,k3を決定し、過剰Si量およびMg2Si量を変数として上記特性値を算出するための式を作成した。なお、「特性値」とは、「引張強さ(MPa)」、「0.2%耐力(MPa)」、「伸び(%)」、および「凝固割れ長さ(mm)」の具体的な値である。

0018

詳しく説明すると、まず、Mg2Si量、過剰Si量が互いに異なる多数のアルミニウム合金について、各アルミニウム合金を電気炉によって溶解し、これを、溶融温度740°C、金型温度200°Cの条件で、通常の金型重力鋳造法に基づき、JISH5202に記載の金型試験片鋳型に鋳込んだ。次に、この方法により得られた各アルミニウム合金の鋳造製品1(図1参照)の中央からJIS14A号の引張試験片を引き出し、島津製作所製オートグラフを用いて、室温の下で試験速度3mm/minにて引張試験を実施し、引張強さ(MPa)、0.2%耐力(MPa)および伸び(%)を測定した。

0019

そして、各引張試験片の引張強さの測定結果を上記「特性値」として、引張試験片の材料である各アルミニウム合金の過剰Si量およびMg2Si量に基づき、上記係数k1,k2,k3を決定することにより、過剰Si量およびMg2Si量を変数として「引張強さ」に相当する値(相当値という)を求めるための下記式(4)を決定した。

0020

[引張強さ相当値]=70×[過剰Si量]+52×[Mg2Si量] …(4)
同様に、各引張試験片の0.2%耐力、および伸びの測定結果をそれぞれ上記式(3)の「特性値」として、上記係数k1,k2,k3を決定することにより、過剰Si量およびMg2Si量を変数として「0.2%耐力」および「伸び」の各相当値を求めるための下記式(5)、(6)を各決定した。

0021

[0.2%耐力相当値]=81×[過剰Si量]+76×[Mg2Si量]…(5)
[伸び相当値] =7.7×[過剰Si量]+9×[Mg2Si量]…(6)
また、図2に示す金型2を用いて、溶融温度720°C、金型温度180°Cの条件で、通常の金型重力鋳造法によって、リング状の試験片を各アルミニウム合金について5ずつ鋳造し、冷却後、鋳造した各試験片の表面に生じた凝固割れ長さを測定し、さらに同一のアルミニウム合金で鋳造した試験片の1つ当たりの平均凝固割れ長さを算出した。

0022

そして、試験片の平均凝固割れ長さを上記式(3)の「特性値」として、試験片の材料である各アルミニウム合金の過剰Si量およびMg2Si量に基づき、上記係数k1,k2,k3を決定することにより、過剰Si量およびMg2Si量を変数として「凝固割れ長さ」の相当値を求めるための下記式(7)を決定した。

0023

[凝固割れ長さ相当値]=80×[過剰Si量]+55×[Mg2Si量]…(7)
このようにして決定した式(4)〜(7)により求められる相当値は、実施のアルミニウム合金の各特性値とは異なるももの当該特性値と高い相関を有するものである。

0024

図3図6は、各アルミニウム合金の実際の特性値(引張強さ、0.2%耐力、伸び、凝固割れ長さの上記各測定値)と、上記式(4)〜(7)に基づき算出した各アルミニウム合金の各相当値との関係を示している。

0025

これらの図に示すように、「引張強さ」及び「0.2%耐力」の値は、上記式(4)、(5)により求められる相当値の値が大きくなる、つまり過剰Si量又はMg2Si量の増加に伴い大きくなり、上記相当値が特定の値を超えると略一定の値となる。一方、「伸び」及び「凝固割れ長さ」は、上記式(6)、(7)により求められる相当値の値が大きくなるに伴い小さくなり、上記相当値が特定の値を超えると0又はそれに近い値に近づく。

0026

ここで、例えばナックル等、自動車のシャシ(車両の足回り)部品を想定した場合には、アルミニウム合金の機械的特性は、「引張強さ」が270Pa以上、「0.2%耐力」が250MPa以上、「伸び」が4.5%以上であるのが理想的であり、凝固割れ特性は、「凝固割れ長さ」が可及的に0に近いのが理想的である。従って、図3図6に基づき、これらの条件を満たす相当値の値を求めると次の通りとなる(図3図6中の矢印参照)。

0027

70×[過剰Si量]+52×[Mg2Si量]≧65……(4′)
81×[過剰Si量]+76×[Mg2Si量]≧110…(5′)
7.7×[過剰Si量]+9×[Mg2Si量]≦14……(6′)
80×[過剰Si量]+55×[Mg2Si量]≧112…(7′)
つまり、これらの式(4′)〜(7′)を満たす過剰Si量およびMg2Si量を含有するアルミニウム合金は、上記の機械的特性および凝固割れ特性を有することとなる。

0028

図7のグラフは、これらの関係を「過剰Si量」と「Mg2Si量」との関係に書き替えたものである。

0029

同図中の二点鎖線は、図3中に示した縦線(二点鎖線)、具体的には、上記式(4)により求められた、引張り強さ相当値の下限値に対応する「過剰Si量」と「Mg2Si量」との関係を示している。つまり、「過剰Si量」及び「Mg2Si量」が当該破線よりも上側の領域に属すれば、上記式(4′)を満足することになる。

0030

同様に、図7中の実線は「0.2%耐力相当量」の下限値に対応する「過剰Si量」と「Mg2Si量」との関係を、一点鎖線は「伸び相当量」の上限値に対応する「過剰Si量」と「Mg2Si量」との関係を、破線は「凝固割れ長さ相当値」の下限値に対応する「過剰Si量」と「Mg2Si量」との関係をそれぞれ示している。つまり、「過剰Si量」及び「Mg2Si量」が実線よりも上側の領域に属すれば、上記式(5′)を満足し、「過剰Si量」及び「Mg2Si量」が一点鎖線よりも下側の領域に属すれば、上記式(6′)を満足し、「過剰Si量」及び「Mg2Si量」が破線よりも上側の領域にあれば、上記式(7′)を満足することとなる。

0031

ここで注目すべき点は、同図からも明らかなように、「過剰Si量」及び「Mg2Si量」が破線よりも上側の領域に属し、かつ、一点鎖線よりも下側の領域(同図中にハッチングで示す領域内)に属すれば上記式(4′)〜式(7′)の全てを満足することである。

0032

つまりこれは、上記式(4′)〜(7′)のうち、式(6′)、(7′)を満足すれば、上述した機械的特性および凝固割れ特性を享受することを意味するものであり、この式(6′)、(7′)が、冒頭に記載した本発明の式(1)、(2)である。

0033

<Mg量、Si量について >
次に、Mg量とSi量とについてさらに検討した。すなわち、Mgは、Siと共存して熱処理によりMg2Siを析出し、アルミニウム合金の「引張強さ」及び「0.2%耐力」等の機械的強度を向上させる。しかし、その含有量が0.2%より少ないと、Mg2Siの絶対量が不足して機械的強度の向上効果が少なく、逆に、0.4%を超えると、Mg2Siの絶対量が過大となり、延性を低下させる析出相や粗大な晶出物が生成されて伸びを低下させてしまう。従って、Mg量は、0.2%以上0.4%以下であることが必要である。

0034

図8は、図7に示した「過剰Si量」と「Mg2Si量」との関係を、「Mg量」と「Si量」との関係に書き替えたものである。図7及び図8中に同一の線種で示される線分は、互いに対応しており、従って、図8中のハッチングで示す領域が、図7中にハッチングで示した領域、つまり上記式(6′)、(7′)を満足する領域である。そして、この図8中、さらに上記Mg量の範囲(0.2%以上0.4%以下)を考慮した領域が、同図中に太枠で囲んだ台形の部分である。つまり、Mg量及びSi量がこの台形の領域に属するアルミニウム合金は、上記式(6′)、(7′)を満足し、かつ、上記Mg量の範囲が0.2%以上0.4%以下の組成を有するものである。

0035

なお、Siは、液相の流動性を増加させることによって、凝固収縮時の溶融補給性を向上させて、鋳造時の凝固割れを低減させる作用を有するが、Si量が0.2%未満ではその効果が乏しい。一方、Si量が5.0%を超えると、延性を低下させる析出相やMg2Siが過度に生成されて伸びを低下させる。従って、Si量は、0.2%以上5.0%以下の範囲であるのが望ましい。但し、上記の通り、望ましいMg量の範囲が0.2%以上0.4%以下であることを考慮すると、図6に示すように、Si量の下限値は1.2%以上である必要がある。

0036

以上の理由により、本発明のアルミニウム合金は、冒頭で説明した組成を規定した。このようなアルミニウム合金によれば、その鋳物製品(本発明のアルミニウム合金製鋳物に相当する)について、上記の通り、「引張強さ」が270Pa以上、「0.2%耐力」が250MPa以上、「伸び」が4.5%以上という理想的な機械的特性を享受することができるとともに、高い耐凝固割れ性を享受することができる。従って、例えばナックル等、自動車のシャシ(車両の足回り)部品、すなわち苛酷な環境で使用される部品の製造に好適であり、当該部品の生産性信頼性を高めることが可能となる。

0037

なお、上述した本発明のアルミニウム合金は、さらにCuやTiが添加されているものであってもよい。すなわち、Cuは、アルミニウム合金の「引張強さ」や「0.2%耐力」を向上させる上で有用な元素であり、Tiは、結晶粒微細化を促進させて耐凝固割れ特性をさらに改善する上で有用な元素である。

0038

図9(a)〜(c)は、上述したアルミニウム合金、具体的には図8中の太枠で示した台形の領域に属する組成のアルミニウム合金に、さらにCuを添加した場合の機械的特性(引張強さ、0.2%耐力、伸び)とCu量(%)との関係を示している。これらの図に示すように、Cuの添加により「引張強さ」、「0.2%耐力」、「伸び」をさらに向上させることが可能であるが、Cu量が0.4%未満ではその効果が低く、0.6%を超えると、「伸び」が著しく阻害される。従って、Cu量は、0.4%以上0.6%以下であるのが望ましい。

0039

また、図10(a)〜(c)は、図8中の太枠で示した台形の範囲内に属する組成を有するアルミニウム合金に、さらにTiを添加した場合の機械的特性(引張強さ、0.2%耐力、伸び)とTi量(%)との関係を示している。この図に示すように、Tiを添加した場合には、「伸び」を向上させることが可能である。また、上記のように結晶粒微細化を促進させて凝固割れを抑制することができる。但し、Ti量が0.020%未満ではその効果が低く、0.035%を超えるとその効果が飽和する。従って、Ti量は、0.020%以上0.035%以下であるのが望ましい。

0040

1鋳造製品
2 金型

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