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課題

ADAM6マウスの提供。

解決手段

内因性ADAM6遺伝子座からのADAM6活性の低減もしくは欠失を含むマウス、またはマウスADAM6タンパク質をコードする内因性遺伝子座を欠いているマウスであって、雄マウスにおいて機能的であるADAM6またはそのオルソログもしくはホモログもしくは断片をコードする配列を含むマウスを提供する。1つの実施形態において、前記配列は、異所性ADAM6配列であるか、交配により子孫を産生する能力を雄マウスに付与する配列である。マウスADAM6またはその機能的断片もしくはホモログもしくはオルソログをコードする異所性ヌクレオチド配列を含む遺伝子改変免疫グロブリン重鎖遺伝子座を有するマウスおよび細胞も提供する。

概要

背景

ヒト抗体遺伝子を含有するマウスは、当該技術分野において公知である。過去二十年の間の抗体の薬学的適用は、ヒト治療薬としての使用に好適である抗体の作製の多大な研究を喚起した。ヒトへのマウス抗体反復投与は、長期処置レジメン混乱させ得る免疫原性を生じさせる結果となるので、マウス抗体に基づく初期抗体治療薬は、ヒト治療薬として理想的ではなかった。マウス抗体をよりヒトらしくし、あまりマウス様にしないようなマウス抗体のヒト化に基づく解決策が開発された。その後、抗体に使用するためのヒト免疫グロブリン配列を発現するための方法が続き、これらは、主として、ファージ、細菌または酵母におけるヒト免疫グロブリンライブラリのin vitro発現に基づくものであった。最終的に、ヒト造血細胞生着させたマウスにおいて、および内因性免疫グロブリン遺伝子座が無能化された染色体導入マウスまたはトランスジェニックマウスにおいて、in vitroでヒトリンパ球から有用なヒト抗体を作製する試みがなされた。トランスジェニックマウスの場合、ランダムに組み込まれた完全ヒト導入遺伝子が、該マウスにおいて発現する免疫グロブリン配列の源として機能するために、内因性マウス免疫グロブリン遺伝子を無能化する必要があった。かかるマウスは、ヒト治療薬としての使用に好適なヒト抗体を作製できるが、該マウスの免疫系に関わる重大な問題を提示する。これらの問題は、(1)マウスに十分に多様な抗体レパートリーの産生を実行できなくさせる、(2)広範なリエンジニアリングフィックス(re−engineering fixes)の使用を必要とする、(3)おそらくヒト要素とマウス要素間の不適合性のため、最適以下クローン選択過程をもたらす、および(4)これらのマウスを、ヒト治療薬の作製に真に有用であるために必要なヒト可変配列の大きな且つ多様な集団信頼できない源にしてしまう。

概要

ADAM6マウスの提供。内因性ADAM6遺伝子座からのADAM6活性の低減もしくは欠失を含むマウス、またはマウスADAM6タンパク質をコードする内因性遺伝子座を欠いているマウスであって、雄マウスにおいて機能的であるADAM6またはそのオルソログもしくはホモログもしくは断片をコードする配列を含むマウスを提供する。1つの実施形態において、前記配列は、異所性ADAM6配列であるか、交配により子孫を産生する能力を雄マウスに付与する配列である。マウスADAM6またはその機能的断片もしくはホモログもしくはオルソログをコードする異所性ヌクレオチド配列を含む遺伝子改変免疫グロブリン重鎖遺伝子座を有するマウスおよび細胞も提供する。なし

目的

1つの態様では、非機能的内因性マウスADAM6タンパク質またはADAM6遺伝子(例えば、内因性ADAM6遺伝子のノックアウトまたは内因性ADAM6遺伝子内での欠失)を生じさせる結果となる改変を含むマウスであって、雄マウスにおいて機能的であるADAM6タンパク質またはそのオルソログもしくはホモログもしくは断片をコードする核酸配列を含むマウスを作製するための、核酸構築物、細胞、、マウスおよび方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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この技術が所属する分野

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請求項1

本願明細書に記載された発明。

技術分野

0001

機能的ADAM6遺伝子座をコードする核酸配列を含む遺伝子改変マウス細胞および組織を記載する。改変は、ヒトおよび/またはヒト化免疫グロブリン遺伝子座を含む。機能的内因性ADAM6遺伝子を欠いているがADAM6機能を含むマウスを記載し、該マウスには、ADAM6タンパク質をコードする異所性核酸配列を含むマウスが含まれる。内因性免疫グロブリンVH遺伝子座の改変を含む遺伝子改変雄マウスであって、該改変が、該マウスを機能的ADAM6タンパク質作製不能にし、その結果、妊性喪失させる、および該雄マウスにおけるADAM6機能をさらに含むものである遺伝子改変雄マウスを記載し、該雄マウスには、該雄マウスに妊性を回復させる異所性核酸配列を含むマウスが含まれる。

背景技術

0002

ヒト抗体遺伝子を含有するマウスは、当該技術分野において公知である。過去二十年の間の抗体の薬学的適用は、ヒト治療薬としての使用に好適である抗体の作製の多大な研究を喚起した。ヒトへのマウス抗体反復投与は、長期処置レジメン混乱させ得る免疫原性を生じさせる結果となるので、マウス抗体に基づく初期抗体治療薬は、ヒト治療薬として理想的ではなかった。マウス抗体をよりヒトらしくし、あまりマウス様にしないようなマウス抗体のヒト化に基づく解決策が開発された。その後、抗体に使用するためのヒト免疫グロブリン配列を発現するための方法が続き、これらは、主として、ファージ、細菌または酵母におけるヒト免疫グロブリンライブラリのin vitro発現に基づくものであった。最終的に、ヒト造血細胞生着させたマウスにおいて、および内因性免疫グロブリン遺伝子座が無能化された染色体導入マウスまたはトランスジェニックマウスにおいて、in vitroでヒトリンパ球から有用なヒト抗体を作製する試みがなされた。トランスジェニックマウスの場合、ランダムに組み込まれた完全ヒト導入遺伝子が、該マウスにおいて発現する免疫グロブリン配列の源として機能するために、内因性マウス免疫グロブリン遺伝子を無能化する必要があった。かかるマウスは、ヒト治療薬としての使用に好適なヒト抗体を作製できるが、該マウスの免疫系に関わる重大な問題を提示する。これらの問題は、(1)マウスに十分に多様な抗体レパートリーの産生を実行できなくさせる、(2)広範なリエンジニアリングフィックス(re−engineering fixes)の使用を必要とする、(3)おそらくヒト要素とマウス要素間の不適合性のため、最適以下クローン選択過程をもたらす、および(4)これらのマウスを、ヒト治療薬の作製に真に有用であるために必要なヒト可変配列の大きな且つ多様な集団信頼できない源にしてしまう。

発明が解決しようとする課題

0003

ヒト抗体配列をはじめとする免疫グロブリン配列の生成に有用である改善された遺伝子改変マウスの作製が当該技術分野において依然として必要とされている。有用な再構成免疫グロブリン遺伝子を形成するように免疫グロブリン遺伝子セグメントを再構成できるマウス、または変更された免疫グロブリン遺伝子座からタンパク質を作製することができ、同時に、遺伝子改変の結果として生じ得る有害な変化を低減させるまたは消去することができるマウスも、依然として必要とされている。

課題を解決するための手段

0004

1つの態様では、非機能的内因性マウスADAM6タンパク質またはADAM6遺伝子(例えば、内因性ADAM6遺伝子のノックアウトまたは内因性ADAM6遺伝子内での欠失)を生じさせる結果となる改変を含むマウスであって、雄マウスにおいて機能的であるADAM6タンパク質またはそのオルソログもしくはホモログもしくは断片をコードする核酸配列を含むマウスを作製するための、核酸構築物、細胞、胚、マウスおよび方法を提供する。

0005

1つの態様では、内因性マウス免疫グロブリン遺伝子座の改変を含むマウスであって、雄マウスにおいて機能的であるADAM6タンパク質またはそのオルソログもしくはホモログもしくは断片を含むマウスを作製するための、核酸構築物、細胞、胚、マウスおよび方法を提供する。1つの実施形態において、前記内因性マウス免疫グロブリン遺伝子座は、免疫グロブリン重鎖遺伝子座であり、前記改変は、雄マウスの細胞または組織のADAM6活性を低減させるまたは消去する。

0006

1つの態様では、マウスADAM6またはそのオルソログもしくはホモログもしくは機能的断片をコードする異所性ヌクレオチド配列を含むマウスを提供する;マウスADAM6またはそのオルソログもしくはホモログもしくは機能的断片をコードする内因性ヌクレオチド配列を含み、重鎖免疫グロブリン遺伝子座の少なくとも1つの遺伝子改変を含むマウスも提供する。

0007

1つの態様では、内因性マウス免疫グロブリン遺伝子座の改変を含むマウスであって、雄マウスにおいて機能的であるADAM6タンパク質またはそのオルソログもしくはホモログもしくは断片を含むマウスを作製するための方法を提供する。本発明によるマウスは、例えば本明細書に記載する方法によって得ることができる。

0008

1つの態様では、免疫グロブリン重鎖遺伝子座の遺伝子改変を含むマウスを作製するための方法を提供し、これらの方法の適用により、改変された免疫グロブリン重鎖遺伝子座(またはその欠失)を含む雄マウスが得られ、該雄マウスは、交配によって子孫を産生することができる。1つの実施形態において、前記雄マウスは、マウス子宮からマウス卵管を通って移行してマウス卵子受精させることができる精子を産生できる。

0009

1つの態様では、免疫グロブリン重鎖遺伝子座の遺伝子改変を含むマウスを作製するための方法を提供し、これらの方法の適用により、改変された免疫グロブリン重鎖遺伝子座(またはその欠失)を含む雄マウスが得られ、該雄マウスは妊性の低減を示し、および該マウスは、その妊性低減を全部または一部回復させる遺伝子改変を含む。様々な実施形態において、前記妊性の低減は、雄マウスの精子が、マウス子宮からマウス卵管を通って移動してマウス卵子を受精させることができないことを特徴とする。様々な実施形態において、前記妊性の低減は、in vivo移動欠陥を示す精子を特徴とする。様々な実施形態において、前記妊性の低減を全部または一部回復させる遺伝子改変は、雄マウスにおいて機能的であるマウスADAM6遺伝子またはそのオルソログもしくはホモログもしくは断片をコードする核酸配列である。

0010

1つの実施形態において、前記遺伝子改変は、内因性免疫グロブリン重鎖可変遺伝子座の、別の種(例えば、非マウス種)の免疫グロブリン重鎖可変遺伝子座での置換を含む。1つの実施形態において、前記遺伝子改変は、オルソロガス免疫グロブリン重鎖可変遺伝子座の内因性免疫グロブリン重鎖可変遺伝子座への挿入を含む。特定の実施形態において、前記種はヒトである。1つの実施形態において、前記遺伝子改変は、内因性免疫グロブリン重鎖可変遺伝子座の全部または一部欠失を含み、該欠失は、内因性ADAM6機能の喪失を生じさせる結果となる。特定の実施形態において、前記内因性ADAM6機能の喪失は、雄マウスにおける妊性の低減に関連づけられる。

0011

1つの態様では、内因性ADAM6対立遺伝子からのマウスADAM6発現を低減させるまたは消去する改変を有する雄マウスが、内因性ADAM6機能の低減または消去に起因して、妊性低減(例えば、交配による子孫産生能力の高度低減)を示すまたは本質的に不妊性であるように、該改変を含み、さらに、異所性ADAM6配列またはそのホモログもしくはオルソログもしくは機能的断片を含む、マウスを提供する。1つの態様において、マウスADAM6発現を低減させるまたは消去する改変は、マウス免疫グロブリン遺伝子座の改変(例えば、挿入、欠失、置換など)である。

0012

1つの実施形態において、ADAM6機能の低減または喪失は、マウスが、マウス子宮からマウス卵管を通って進んでマウス卵子を受精させることのできる精子を産生できないことまたは実質的に産生できないこと含む。特定の実施形態において、前記マウスの射精体積中の産生された精子細胞の少なくとも約95%、96%、97%、98%または99%は、交尾後にin vivoで卵管を通って進むことができず、マウス卵子を受精させることができない。

0013

1つの実施形態において、ADAM6機能の低減または喪失は、前記マウスの精子細胞の表面でADAM2および/またはADAM3および/またはADAM6の複合体を形成できないことまたは実質的に形成できないことを含む。1つの実施形態において、ADAM6機能の喪失は、雌マウスとの交尾によってマウス卵子を受精させることが実質的にできないことを含む。

0014

1つの態様において、機能的内因性ADAM6遺伝子を欠いているマウスであって、該マウスにADAM6機能性を付与するタンパク質(またはタンパク質をコードする異所性ヌクレオチド配列)を含むマウスを提供する。1つの実施形態において、前記マウスは雄マウスであり、前記機能性は、機能的内因性ADAM6遺伝子を欠いているマウスと比較して強化された妊性を含む。

0015

1つの実施形態において、前記タンパク質は、前記マウスの生殖細胞系における免疫グロブリン遺伝子座内にあるゲノム配列によってコードされている。特定の実施形態において、前記免疫グロブリン遺伝子座は、重鎖遺伝子座である。もう1つの特定の実施形態において、前記重鎖遺伝子座は、少なくとも1つのヒトVH、少なくとも1つのヒトDHおよび少なくとも1つのヒトJH遺伝子セグメントを含む。1つの実施形態において、前記異所性タンパク質は、前記マウスの生殖細胞系における非免疫グロブリン遺伝子座内にあるゲノム配列によってコードされている。1つの実施形態において、前記非免疫グロブリン遺伝子座は、転写活性遺伝子座である。特定の実施形態において、前記転写活性遺伝子座は、ROSA26遺伝子座である。特定の実施形態において、前記転写活性遺伝子座は、組織特異的発現と関連づけられる。1つの実施形態において、前記組織特異的発現は、生殖組織に存在する。1つの実施形態において、前記タンパク質は、前記マウスの生殖細胞系にランダムに挿入されたゲノム配列によってコードされている。

0016

1つの実施形態において、前記マウスは、ヒトまたはキメラヒト/マウスまたはキメラヒト/ラット軽鎖(例えば、ヒト可変、マウスまたはラット定常)とキメラヒト可変/マウスまたはラット定常重鎖とを含む。特定の実施形態において、前記マウスは、転写活性プロモーター、例えばROSA26プロモーター、に作動可能に連結されているキメラヒト可変/ラットまたはマウス定常軽鎖遺伝子を含む導入遺伝子を含む。さらなる特定の実施形態において、前記キメラヒト/マウスまたはラット軽鎖導入遺伝子は、前記マウスの生殖細胞系内に再構成ヒト軽鎖可変領域配列を含む。

0017

1つの実施形態において、前記異所性ヌクレオチド配列は、前記マウスの生殖細胞系における免疫グロブリン遺伝子座内にある。特定の実施形態において、前記免疫グロブリン遺伝子座は、重鎖遺伝子座である。1つの実施形態において、前記重鎖遺伝子座は、少なくとも1つのヒトVH、少なくとも1つのヒトDHおよび少なくとも1つのヒトJH遺伝子セグメントを含む。1つの実施形態において、前記異所性ヌクレオチド配列は、前記マウスの生殖細胞系における非免疫グロブリン遺伝子座内にある。1つの実施形態において、前記非免疫グロブリン遺伝子座は、転写活性遺伝子座である。特定の実施形態において、前記転写活性遺伝子座は、ROSA26遺伝子座である。1つの実施形態において、前記異所性ヌクレオチド配列は、前記マウスの生殖細胞系にランダムに挿入された位置にある。

0018

1つの態様では、機能的内因性ADAM6遺伝子を欠いているマウスであって、マウスADAM6機能の喪失を補う異所性ヌクレオチド配列を含むマウスを提供する。1つの実施形態において、前記異所性ヌクレオチド配列は、前記マウスに、機能的内因性ADAM6遺伝子を含有する対応する野生型マウス匹敵する子孫産生能力を付与する。1つの実施形態において、前記配列は、前記マウスの精子細胞の表面でADAM2および/またはADAM3および/またはADAM6の複合体を形成する能力を、前記マウスに付与する。1つの実施形態において、前記配列は、前記マウスに、マウス子宮からマウス卵管を通ってマウス卵子へと進んで該卵子を受精させる能力を付与する。

0019

1つの実施形態において、前記機能的内因性ADAM6遺伝子を欠き、前記異所性ヌクレオチド配列を含む前記マウスは、同じ年齢および系統の野生型マウスが6ヶ月の期間に産生する同腹子の数の少なくとも約50%、60%、70%、80%または90%の数の同腹子を産生する。

0020

1つの実施形態において、前記機能的内因性ADAM6遺伝子を欠き、前記異所性ヌクレオチド配列を含む前記マウスは、6ヶ月に期間にわたって交配させたとき、実質的に同じ期間にわたって実質的に同じ条件下で交配させた、該機能的内因性ADAM6遺伝子を欠き該異所性ヌクレオチド配列を欠いている同じ年齢および同じまたは類似系統のマウスに比べて、少なくとも約1.5倍、約2倍、約2.5倍、約3倍、約4倍、約6倍、約7倍、約8倍または約10以上後代を産生する。

0021

1つの実施形態において、前記機能的内因性ADAM6遺伝子を欠き、前記異所性ヌクレオチド配列を含む前記マウスは、4または6ヶ月の交配期間中に、該機能的内因性ADAM6遺伝子を欠いており該異所性ヌクレオチド配列が無い、同じ期間交配させたマウスより、同腹子あたり平均少なくとも約2倍、3倍、4倍多い数の子を産生する。

0022

1つの実施形態において、前記機能的内因性ADAM6遺伝子を欠き、前記異所性ヌクレオチド配列を含む前記マウスは雄マウスであり、該雄マウスは、交尾後約5〜6時間の時点で卵管から回収したとき、該機能的内因性ADAM6遺伝子を欠いており該異所性ヌクレオチド配列が無いマウスに比べて少なくとも10倍、少なくとも20倍、少なくとも30倍、少なくとも40倍、少なくとも50倍、少なくとも60倍、少なくとも70倍、少なくとも80倍、少なくとも90倍、100倍、110倍または120倍以上である卵管移動を表わす精子を産生する。

0023

1つの実施形態において、前記機能的内因性ADAM6遺伝子を欠き、前記異所性ヌクレオチド配列を含む前記マウスは、雌マウスと交尾させたとき、野生型マウスからの精子にほぼ等しい効率で約6時間以内に子宮を通り抜けて卵管に入って卵管を通り抜けることができる精子を産生する。

0024

1つの実施形態において、前記機能的内因性ADAM6遺伝子を欠き、前記異所性ヌクレオチド配列を含む前記マウスは、該機能的ADAM6遺伝子を欠いており該異所性ヌクレオチド配列が無いマウスに比べて、匹敵する期間内に約1.5倍、約2倍、約3倍または約4倍以上の同腹子を産生する。

0025

1つの態様では、免疫グロブリンタンパク質をコードする非マウス核酸配列をその生殖細胞系内に含むマウスを提供し、前記非マウス免疫グロブリン配列は、マウスADAM6遺伝子またはそのホモログもしくはオルソログもしくは機能的断片の挿入を含む。1つの実施形態において、前記非マウス免疫グロブリン配列は、ヒト免疫グロブリン配列を含む。1つの実施形態において、前記配列は、ヒト免疫グロブリン重鎖配列を含む。1つの実施形態において、前記配列は、ヒト免疫グロブリン軽鎖配列を含む。1つの実施形態において、前記配列は、1つ以上のV遺伝子セグメント、1つ以上のD遺伝子セグメントおよび1つ以上のJ遺伝子セグメントを含む;1つの実施形態において、前記配列は、1つ以上のV遺伝子セグメントおよび1つ以上のJ遺伝子セグメントを含む。1つの実施形態において、前記1つ以上のV、DおよびJ遺伝子セグメント、または1つ以上のVおよびJ遺伝子セグメントは、再構成されない。1つの実施形態において、前記1つ以上のV、DおよびJ遺伝子セグメント、または1つ以上のVおよびJ遺伝子セグメントは、再構成される。1つの実施形態において、前記1つ以上のV、DおよびJ遺伝子セグメント、または1つ以上のVおよびJ遺伝子セグメントの再構成後、前記マウスは、マウスADAM6遺伝子またはそのホモログもしくはオルソログもしくは機能的断片をコードする少なくとも1つの核酸配列をそのゲノム内に含む。1つの実施形態において、再構成後、前記マウスは、マウスADAM6遺伝子またはそのホモログもしくはオルソログもしくは機能的断片をコードする少なくとも2つの核酸配列をそのゲノム内に含む。1つの実施形態において、再構成後、前記マウスは、マウスADAM6遺伝子またはそのホモログもしくはオルソログもしくは機能的断片をコードする少なくとも1つの核酸配列をそのゲノム内に含む。1つの実施形態において、前記マウスは、前記ADAM6遺伝子またはそのホモログもしくはオルソログもしくは機能的断片をB細胞内に含む。1つの実施形態において、前記マウスは、前記ADAM6遺伝子またはそのホモログもしくはオルソログもしくは機能的断片を非B細胞内に含む。

0026

1つの態様では、ヒト免疫グロブリン重鎖可変領域またはその機能的断片を内因性マウス免疫グロブリン重鎖遺伝子座から発現するマウスであって、雄マウスにおいて機能的であるADAM6活性を含むマウスを提供する。

0027

1つの実施形態において、前記雄マウスは、単一の未改変内因性ADAM6対立遺伝子またはそのオルソログもしくは(of)ホモログもしくは機能的断片を内因性ADAM6遺伝子座に含む。

0028

1つの実施形態において、前記雄マウスは、ADAM6機能を付与するタンパク質をコードする異所性マウスADAM6配列またはそのホモログもしくはオルソログもしくは機能的断片を含む。

0029

1つの実施形態において、前記雄マウスは、内因性マウスADAM6対立遺伝子の場所、例えば、最後のV遺伝子セグメント配列の3’および最初のD遺伝子セグメントの5’に近いマウスゲノム内の場所にADAM6配列またはそのホモログもしくはオルソログもしくは機能的断片を含む。

0030

1つの実施形態において、前記雄マウスは、免疫グロブリン可変遺伝子セグメントをコードする核酸配列の(ADAM6配列の転写方向を基準にして)上流、下流、または上流および下流に隣接するADAM6配列またはそのホモログもしくはオルソログもしくは機能的断片を含む。特定の実施形態において、前記免疫グロブリン可変遺伝子セグメントは、ヒト遺伝子セグメントである。1つの実施形態において、前記免疫グロブリン可変遺伝子セグメントは、ヒト遺伝子セグメントであり、マウスにおいて機能的なマウスADAM6またはそのオルソログもしくはホモログもしくは断片をコードする配列は、ヒトV遺伝子セグメント間にある;1つの実施形態において、前記マウスは、2つ以上のV遺伝子セグメントを含み、前記配列は、前記最後のV遺伝子セグメントと最後から二番目のV遺伝子セグメントの間の位置にある。1つの実施形態において、前記配列は、前記最後のV遺伝子セグメントおよび前記最初のD遺伝子セグメントの次に来る位置にある。

0031

1つの態様では、非機能的内因性ADAM6遺伝子、または内因性ADAM6遺伝子の欠失をその生殖細胞系内に含む雄マウスを提供し、該マウスの精子細胞は、雌マウスの卵管を通過することができ、卵子を受精させることができる。1つの実施形態において、前記マウスは、雄マウスにおいて機能的であるマウスADAM6遺伝子またはそのオルソログもしくはホモログもしくは機能的断片の染色体外コピーを含む。1つの実施形態において、前記マウスは、雄マウスにおいて機能的である異所性マウスADAM6遺伝子またはそのオルソログもしくはホモログもしくは機能的断片を含む。

0032

1つの態様において、内因性マウスADAM6機能を低減させる遺伝子改変を含むマウスであって、全部もしくは一部機能的である内因性未改変対立遺伝子(例えば、ヘテロ接合体)によってあるいは雄マウスにおいて機能的であるADAM6またはそのオルソログもしくはホモログもしくは機能的断片をコードする異所性配列からの発現によってもたらされる、少なくともいくらかのADAM6機能性を含むマウスを提供する。

0033

1つの実施形態において、前記マウスは、機能的ADAM6を欠いている雄マウスと比較して、交配により子孫を産生する能力を雄マウスに付与するのに十分なADAM6機能を含む。1つの実施形態において、前記ADAM6機能は、マウスADAM6またはそのホモログもしくはオルソログもしくは機能的断片をコードする異所性ヌクレオチド配列の存在によって付与される。雄マウスにおいて機能的であるADAM6ホモログもしくはオルソログまたはその断片としては、十分な内因性マウスADAM6活性が無い雄マウスにおいて観察される子孫産生能力の喪失、例えば、ADAM6ノックアウトマウスにおいて観察される能力の喪失を全部または一部回復させるものが挙げられる。この意味で、ADAM6ノックアウトマウスには、内因性遺伝子座またはその断片を含むが機能的でない、すなわち、ADAM6(ADAM6aおよび/もしくはADAM6b)をまったく発現しない、または野生型雄マウスの本質的に正常な子孫産生能力を支持するのに不十分であるレベルでADAM6(ADAM6aおよび/もしくはADAM6b)を発現するマウスが含まれる。機能の喪失は、例えば、前記遺伝子座の構造遺伝子(すなわちADAM6aもしくはADAM6bコーディング領域)の改変、または前記遺伝子座の調節領域(例えば、ADAM6a遺伝子に対して5’のまたはADAM6aもしくはADAM6bコーディング領域の3’の配列であって、ADAM6遺伝子の転写、ADAM6 RNAの発現またはADAM6タンパク質の発現を全部または一部制御する配列)の改変に起因し得る。様々な実施形態において、雄マウスにおいて機能的であるオルソログもしくはホモログまたはその断片は、雄マウスの精子(または雄マウスの射精液中の大部分の精子細胞)がマウス卵管を通過してマウス卵子を受精させることを可能にするものである。

0034

1つの実施形態において、前記ヒト免疫グロブリン可変領域またはその機能的断片を発現する雄マウスは、雌マウスとの交配により子孫を産生する能力を該雄マウスに付与するのに十分なADAM6活性を含み、1つの実施形態において、雌マウスと交配するとき、前記雄マウスは、1つまたは2つの内因性未改変ADAM6対立遺伝子を有するマウスの子孫産生能力の、1つの実施形態では少なくとも25%、1つの実施形態では少なくとも30%、1つの実施形態では少なくとも40%、1つの実施形態では少なくとも50%、1つの実施形態では少なくとも60%、1つの実施形態では少なくとも70%、1つの実施形態では少なくとも80%、1つの実施形態では少なくとも90%、および1つの実施形態では該マウスの子孫産生能力とほぼ同じである、子孫産生能力を示す。

0035

1つの実施形態において、雄マウスは、該雄マウスからの精子細胞が雌マウス卵巣を通り抜けることおよびマウス卵子を受精させることを可能にするために十分なADAM6(またはそのオルソログもしくはホモログもしくは機能的断片)を発現する。

0036

1つの実施形態において、前記ADAM6機能性は、マウス染色体配列に隣接する核酸配列によって付与される(例えば、前記核酸は、マウス染色体にランダムに組み込まれている;または例えば、前記核酸を特定の場所にターゲティングすることにより、例えば部位特異的リコンビナーゼ媒介(例えば、Cre媒介)挿入もしくは相同組換えにより、特定の場所に配置されている)。1つの実施形態において、前記ADAM6配列は前記マウスの染色体とは異なる核酸上に存在する(例えば、前記ADAM6配列は、エピソーム上に、すなわち染色体外に、例えば、発現構築物ベクター、YAC、導入染色体などに存在する)。

0037

1つの態様では、内因性免疫グロブリン重鎖遺伝子座の改変を含む遺伝子改変マウスおよび細胞を提供し、該マウスは、免疫グロブリン重鎖配列の少なくとも一部分、例えば、ヒト配列の少なくとも一部分を発現し、該マウスは、雄マウスにおいて機能的であるADAM6活性を含む。1つの実施形態において、前記改変は、前記マウスのADAM6活性を低減させるまたは根絶する。1つの実施形態では、前記マウスは、ADAM6活性をコードする両方の対立遺伝子が、不在であるように、または雄マウスにおいて正常交配を支持するように実質的に機能しないADAM6を発現するように、改変される。1つの実施形態において、前記マウスは、マウスADAM6またはそのオルソログもしくはホモログもしくは機能的断片をコードする異所性核酸配列をさらに含む。

0038

1つの態様では、内因性免疫グロブリン重鎖遺伝子座の改変を含む遺伝子改変マウスおよび細胞を提供し、該改変は、該遺伝子座のADAM6配列から発現するADAM6活性を低減させるまたは消去するものであり、および該マウスは、ADAM6タンパク質またはそのオルソログもしくはホモログもしくは機能的断片を含む。様々な実施形態において、前記ADAM6タンパク質またはその断片は、異所性ADAM6配列によってコードされている。様々な実施形態において、前記ADAM6タンパク質またはその断片は、内因性ADAM6対立遺伝子から発現する。様々な実施形態において、前記マウスは、第一の免疫グロブリン重鎖対立遺伝子からの機能的ADAM6の発現を低減させるまたは消去する第一の改変を含む第一の免疫グロブリン重鎖対立遺伝子と、第二の免疫グロブリン重鎖対立遺伝子からの機能的ADAM6の発現を実質的に低減させないまたは消去しない第二の改変を含む第二の免疫グロブリン重鎖対立遺伝子とを含む。

0039

1つの実施形態において、前記第二の改変は、最後のマウスV遺伝子グメントの(マウスV遺伝子セグメントの転写方向性を基準にして)3’にあり、およびマウス(またはキメラヒト/マウス)免疫グロブリン重鎖定常遺伝子またはその断片(例えば、ヒトおよび/またはマウス:CH1および/またはヒンジおよび/またはCH2および/またはCH3をコードする核酸配列)の(定常配列の転写方向性を基準にして)5’にある。

0040

1つの実施形態において、前記改変は、第一のADAM6対立遺伝子をコードする第一の遺伝子座の第一の免疫グロブリン重鎖対立遺伝子におけるものであり、および前記ADAM6機能は、機能的ADAM6をコードする第二の遺伝子座の第二の免疫グロブリン重鎖対立遺伝子での内因性ADAM6の発現の結果として生じ、前記第二の免疫グロブリン重鎖対立遺伝子は、V、Dおよび/またはJ遺伝子セグメントの少なくとも1つの改変を含む。特定の実施形態において、前記V、DおよびまたはJ遺伝子セグメントの前記少なくとも1つの改変は、欠失、ヒトV、Dおよび/またはJ遺伝子セグメントでの置換、ラクダ科動物V、Dおよび/またはJ遺伝子セグメントでの置換、ヒト化またはラクダ化V、Dおよび/またはJ遺伝子セグメントでの置換、重鎖配列の軽鎖配列での置換、ならびにその組み合わせである。1つの実施形態において、前記少なくとも1つの改変は、前記重鎖遺伝子座における1つ以上の重鎖V、Dおよび/またはJ遺伝子セグメントの欠失ならびに1つ以上の軽鎖Vおよび/またはJ遺伝子セグメント(例えば、ヒト軽鎖Vおよび/またはJ遺伝子セグメント)での置換である。

0041

1つの実施形態において、前記改変は、第一の遺伝子座の第一の免疫グロブリン重鎖対立遺伝子、および第二の遺伝子座の第二の免疫グロブリン重鎖対立遺伝子におけるものであり、前記ADAM6機能は、前記マウスの生殖細胞系における非免疫グロブリン遺伝子座での異所性ADAM6発現の結果として生ずる。特定の実施形態において、前記非免疫グロブリン遺伝子座は、ROSA26遺伝子座である。特定の実施形態において、前記非免疫グロブリン遺伝子座は、生殖組織において転写活性である。

0042

1つの態様では、ADAM6のヘテロ接合またはホモ接合ノックアウトを含むマウスを提供する。1つの実施形態において、前記マウスは、ヒトもしくはヒト化免疫グロブリン配列またはラクダ科動物もしくはラクダ化ヒトもしくはマウス免疫グロブリン配列である、改変免疫グロブリン配列をさらに含む。1つの実施形態において、前記改変免疫グロブリン配列は、内因性マウス重鎖免疫グロブリン遺伝子座に存在する。1つの実施形態において、前記改変免疫グロブリン配列は、内因性マウス免疫グロブリン重鎖遺伝子座にヒト重鎖可変遺伝子配列を含む。1つの実施形態において、前記ヒト重鎖可変遺伝子配列は、前記内因性マウス免疫グロブリン重鎖遺伝子座の内因性マウス重鎖可変遺伝子配列を置換する。

0043

1つの態様では、内因性マウスADAM6遺伝子座から機能的内因性マウスADAM6を発現できないマウスを提供する。1つの実施形態において、前記マウスは、該マウスにおいて機能的であるADAM6またはその機能的断片をコードする異所性核酸配列を含む。特定の実施形態において、前記異所性核酸配列は、ADAM6ノックアウトに関してホモ接合性である雄マウスによって示される子孫産生能力の喪失をレスキューするタンパク質をコードする。特定の実施形態において、前記異所性核酸配列は、マウスADAM6タンパク質をコードする。

0044

1つの態様では、機能的内因性ADAM6遺伝子座を欠いているマウスであって、該マウスにADAM6機能を付与する異所性核酸配列を含むマウスを提供する。1つの実施形態において、前記核酸配列は、内因性マウスADAM6配列またはその機能的断片を含む。1つの実施形態において、前記内因性マウスADAM6配列は、野生型マウスにおける最も3’側の(the 3’−most)マウス免疫グロブリン重鎖V遺伝子セグメント(VH)と最も5’側の(the 5’−most)マウス免疫グロブリン重鎖D遺伝子セグメント(DH)の間にあるADAM6aおよびADAM6bコード配列を含む。

0045

1つの実施形態において、前記核酸配列は、マウスADAM6aもしくはその機能的断片をコードする配列、および/またはマウスADAM6bもしくはその機能的断片をコードする配列を含み、該ADAM6aおよび/もしくはADAM6bまたはその機能的断片(単数もしくは複数)は、プロモーターに作動可能に連結されている。1つの実施形態において、前記プロモーターは、ヒトプロモーターである。1つの実施形態において、前記プロモーターは、マウスADAM6プロモーターである。特定の実施形態において、前記ADAM6プロモーターは、最も5’側のマウスDH遺伝子セグメントに最も近い第一のADAM6遺伝子の第一コドンと、最も5’側のDH遺伝子セグメントの組換えシグナル配列との間にある配列を含み、この場合の5’は、マウス免疫グロブリン遺伝子の転写方向を基準にして示される。1つの実施形態において、前記プロモーターは、ウイルスプロモーターである。特定の実施形態において、前記ウイルスプロモーターは、サイトメガロウイルス(CMV)プロモーターである。1つの実施形態において、前記プロモーターは、ユビキチンプロモーターである。

0046

1つの実施形態において、前記プロモーターは、誘導性プロモーターである。1つの実施形態において、前記誘導性プロモーターは、非生殖組織での発現を調節する。1つの実施形態において、前記誘導性プロモーターは、生殖組織での発現を調節する。特定の実施形態において、前記マウスADAM6aおよび/もしくはADAM6b配列またはその機能的断片(単数もしくは複数)の発現は、生殖組織において誘導性プロモーターによって発生調節される。

0047

1つの実施形態において、前記マウスADAM6aおよび/またはADAM6bは、配列番号1のADAM6aおよび/または配列番号2(sequence SEQID NO:2)のADAM6bから選択される。1つの実施形態において、前記マウスADAM6プロモーターは、配列番号3のプロモーターである。特定の実施形態において、前記ADAM6プロモーターは、ADAM6aの第一コドンの(ADAM6aの転写方向を基準にして)直ぐ上流の配列番号3の核酸配列であって、ADAM6コーディング領域の上流の配列番号3の端にわたる(extending)核酸配列を含む。もう1つの特定の実施形態において、前記ADAM6プロモーターは、ADAM6aの開始コドンの上流約5から約20ヌクレオチド以内からADAM6aの開始コドンの約0.5kb、1kb、2kbまたは3kb以上上流にわたる断片である。

0048

1つの実施形態において、前記核酸配列は、ADAM6欠如のため不妊性であるまたは妊性が低いマウスの体内に配置されたとき、妊性を向上させるまたは妊性をほぼ野生型の妊性に回復させる、配列番号3またはその断片を含む。1つの実施形態において、配列番号3またはその断片は、雌マウス卵管を通り抜けてマウス卵子を受精させることができる精子細胞を産生する能力を雄マウスに付与する。

0049

1つの態様では、ADAM6タンパク質をコードする内因性ヌクレオチド配列の欠失と、内因性マウスVH遺伝子セグメントの、ヒトVH遺伝子セグメントでの置換と、雄マウスにおいて機能的であるマウスADAM6タンパク質またはそのオルソログもしくはホモログもしくは断片をコードする異所性ヌクレオチド配列とを含むマウスを提供する。

0050

1つの実施形態において、前記マウスは、内因性ADAM6遺伝子を含む内因性免疫グロブリン遺伝子座ヌクレオチド配列の欠失を含む免疫グロブリン重鎖遺伝子座を含み、1つ以上のヒト免疫グロブリン遺伝子セグメントをコードするヌクレオチド配列を含み、および前記マウスADAM6タンパク質をコードする異所性ヌクレオチド配列は、該1つ以上のヒト免疫グロブリン遺伝子セグメントをコードするヌクレオチド配列内にある、または該1つ以上のヒト免疫グロブリン遺伝子セグメントをコードするヌクレオチド配列に直接隣接する。

0051

1つの実施形態において、前記マウスは、1つ以上のヒトVH遺伝子セグメントをコードするヌクレオチド配列でのすべてのまたは実質的にすべての内因性VH遺伝子セグメントの置換を含み、前記マウスADAM6タンパク質をコードする異所性ヌクレオチド配列は、該1つ以上のヒトVH遺伝子セグメントをコードするヌクレオチド配列内にあるか、該1つ以上のヒトVH遺伝子セグメントをコードするヌクレオチド配列に直接隣接する。1つの実施形態において、前記マウスは、内因性DH遺伝子遺伝子座における1つ以上の内因性DH遺伝子セグメントの、1つ以上のヒトDH遺伝子セグメントでの置換をさらに含む。1つの実施形態において、前記マウスは、内因性JH遺伝子遺伝子座における1つ以上の内因性JH遺伝子セグメントの、1つ以上のヒトJH遺伝子セグメントでの置換をさらに含む。1つの実施形態において、前記マウスは、すべてのまたは実質的にすべての内因性VH、DHおよびJH遺伝子セグメントの置換、ならびに内因性VH、DHおよびJH遺伝子遺伝子座における、ヒトVH、DHおよびJH遺伝子セグメントでの置換を含み、この場合のマウスは、マウスADAM6タンパク質をコードする異所性配列を含む。特定の実施形態において、前記マウスADAM6タンパク質をコードする異所性配列は、存在するヒトVH遺伝子セグメントの最も3’側の末端から二番目のVH遺伝子セグメントと、存在するヒトVH遺伝子セグメントの最終(ultimate)3’VH遺伝子セグメントとの間に配置される。特定の実施形態において、前記マウスは、すべてのまたは実質的にすべてのマウスVH遺伝子セグメントの欠失、およびすべてのまたは実質的にすべてのヒトVH遺伝子セグメントでの置換を含み、前記マウスADAM6タンパク質をコードする異所性ヌクレオチド配列は、ヒト遺伝子セグメントVH1−2の下流かつヒト遺伝子セグメントVH6−1の上流に配置されている。

0052

特定の実施形態において、前記マウスは、1つ以上のヒトVH遺伝子セグメントをコードするヌクレオチド配列での、すべてのまたは実質的にすべての内因性VH遺伝子セグメントの置換を含み、前記マウスADAM6タンパク質をコードする異所性ヌクレオチド配列は、該1つ以上のヒトVH遺伝子セグメントをコードするヌクレオチド内にあるか、該1つ以上のヒトVH遺伝子セグメントをコードするヌクレオチドに直接隣接する。

0053

1つの実施形態において、前記マウスADAM6タンパク質をコードする異所性ヌクレオチド配列は、前記マウスのゲノム内の導入遺伝子上に存在する。1つの実施形態において、前記マウスADAM6タンパク質をコードする異所性ヌクレオチド配列は、前記マウスの染色体外に存在する。

0054

1つの態様では、内因性免疫グロブリン重鎖遺伝子座の改変を含むマウスであって、重鎖定常領域遺伝子配列に作動可能に連結されている再構成免疫グロブリン配列を含むB細胞を発現するマウスを提供し、該B細胞は、雄マウスにおいて機能的であるADAM6またはそのオルソログもしくはホモログもしくは断片をコードする遺伝子をそのゲノム内(例えば、B細胞染色体上)に含む。1つの実施形態において、前記重鎖定常領域遺伝子配列に作動可能に連結されている再構成免疫グロブリン配列は、ヒト重鎖V、Dおよび/またはJ配列;マウス重鎖V、Dおよび/またはJ配列;ヒトまたはマウス軽鎖Vおよび/またはJ配列を含む。1つの実施形態において、前記重鎖定常領域遺伝子配列は、CH1、ヒンジ、CH2、CH3およびその組み合わせからなる群より選択されるヒトまたはマウス重鎖配列を含む。

0055

1つの態様では、遺伝子改変マウスであって、機能的にサイレンシングされた免疫グロブリン軽鎖遺伝子を含み、1つ以上の内因性免疫グロブリン重鎖可変領域遺伝子セグメントの、1つ以上のヒト免疫グロブリン重鎖可変領域遺伝子セグメントでの置換をさらに含み;機能的内因性ADAM6遺伝子座を欠き;および雄マウスにおいて機能的であるマウスADAM6タンパク質またはそのオルソログもしくはホモログもしくは断片を発現する異所性ヌクレオチド配列を含む、遺伝子改変マウス提供する。

0056

1つの態様では、機能的内因性マウスADAM6遺伝子座または配列を欠き、およびマウスADAM6遺伝子座またはマウスADAM6遺伝子座もしくは配列の機能的断片をコードする異所性ヌクレオチド配列を含むマウスであって、異性のマウスと交配して、該異所性ADAM6遺伝子座または配列を含む後代を産生することができるマウスを提供する。1つの実施形態において、前記マウスは雄である。1つの実施形態において、前記マウスは雌である。

0057

1つの態様では、遺伝子改変マウスであって、内因性マウス免疫グロブリン重鎖可変領域遺伝子遺伝子座にヒト免疫グロブリン重鎖可変領域遺伝子セグメントを含み;該内因性マウス免疫グロブリン重鎖可変領域遺伝子遺伝子座に内因性機能的ADAM6配列を欠き;および雄マウスにおいて機能的であるマウスADAM6タンパク質またはそのオルソログもしくはホモログもしくは断片を発現する異所性ヌクレオチド配列を含む、遺伝子改変マウスを提供する。

0058

1つの実施形態において、前記マウスADAM6タンパク質を発現する異所性ヌクレオチド配列は、染色体外のものである。1つの実施形態において、前記マウスADAM6タンパク質を発現する異所性ヌクレオチド配列は、前記マウスのゲノム内の1つ以上の遺伝子座に組み込まれている。特定の実施形態において、前記1つ以上の遺伝子座は、免疫グロブリン遺伝子座を含む。

0059

1つの態様では、ヒトV遺伝子セグメント、D遺伝子セグメントおよびJ遺伝子セグメントに由来する免疫グロブリン重鎖配列を改変内因性マウス免疫グロブリン重鎖遺伝子座から発現するマウスであって、該マウスにおいて機能的であるADAM6活性を含むマウスを提供する。

0060

1つの実施形態において、前記マウスは、複数のヒトV遺伝子セグメント、複数のD遺伝子セグメント、および複数のJ遺伝子セグメントを含む。1つの実施形態において、前記D遺伝子セグメントは、ヒトD遺伝子セグメントである。1つの実施形態において、前記J遺伝子セグメントは、ヒトJ遺伝子セグメントである。1つの実施形態において、前記マウスは、ヒト化重鎖定常領域配列をさらに含み、該ヒト化は、CH1、ヒンジ、CH2、CH3およびその組み合わせから選択される配列の置換を含む。特定の実施形態において、前記重鎖は、ヒトV遺伝子セグメント、ヒトD遺伝子セグメント、ヒトJ遺伝子セグメント、ヒトCH1配列、ヒトまたはマウスヒンジ配列、マウスCH2配列、およびマウスCH3配列に由来する。もう1つの特定の実施形態において、前記マウスは、ヒト軽鎖定常配列をさらに含む。

0061

1つの実施形態において、前記D遺伝子セグメントは、(該D遺伝子セグメントの転写方向を基準にして)5’が、前記マウスにおいて機能的であるADAM6活性をコードする配列に隣接する。

0062

1つの実施形態において、前記マウスにおいて機能的であるADAM6活性は、前記改変内因性マウス重鎖免疫グロブリン遺伝子座の(V遺伝子セグメントの転写の方向を基準して)最も5’側のD遺伝子セグメントの5’および最も3’側のV遺伝子セグメントの3’にあるヌクレオチド配列の発現の結果として生ずる。

0063

1つの実施形態において、前記マウスにおいて機能的であるADAM6活性は、前記改変内因性マウス重鎖免疫グロブリン遺伝子座における2つのヒトV遺伝子セグメントの間にあるヌクレオチド配列の発現の結果として生ずる。1つの実施形態において、前記2つのヒトV遺伝子セグメントは、ヒトVH1−2遺伝子セグメントおよびVH6−1遺伝子セグメントである。

0064

1つの実施形態において、前記ヌクレオチド配列は、マウスADAM6b配列またはその機能的断片、マウスADAM6a配列またはその機能的断片、およびその組み合わせから選択される配列を含む。

0065

1つの実施形態において、前記2つのヒトV遺伝子セグメント間のヌクレオチド配列は、該ヒトV遺伝子セグメントを基準にして反対の転写配向に配置されている。特定の実施形態において、ヌクレオチド配列は、ADAM6遺伝子の転写方向を基準にして5’から3’へ、ADAM6a配列、続いてADAM6b配列をコードする。

0066

1つの実施形態において、前記マウスは、ヒトV遺伝子セグメントVH1−2とVH6−1の間のヒトADAM6偽遺伝子配列の、マウスADAM6配列またはその機能的断片での置換を含む。

0067

1つの実施形態において、前記マウスにおいて機能的であるADAM6活性をコードする配列は、マウスADAM6配列またはその機能的断片である。

0068

1つの実施形態において、前記マウスは、内因性マウスDFL16.1遺伝子セグメント(例えば、前記改変内因性マウス免疫グロブリン重鎖遺伝子座に関してヘテロ接合性のマウスの場合)またはヒトDH1−1遺伝子セグメントを含む。1つの実施形態において、前記マウスによって発現される免疫グロブリン重鎖のD遺伝子セグメントは、内因性マウスDFL16.1遺伝子セグメントまたはヒトDH1−1遺伝子セグメントに由来する。

0069

1つの態様では、非再構成B細胞系列のDNA保有細胞内にマウスADAM6(またはそのホモログもしくはオルソログもしくは機能的断片)をコードする核酸配列を含むが、再構成免疫グロブリン遺伝子座を含むB細胞内に該マウスADAM6(またはそのホモログもしくはオルソログもしくは機能的断片)をコードする核酸配列を含まないマウスを提供し、該マウスADAM6(またはそのホモログもしくはオルソログもしくは機能的断片)をコードする核酸配列は、マウスADAM6遺伝子が野生型マウスにおいて出現する位置とは異なる、ゲノム内の位置に存在する。1つの実施形態において、前記マウスADAM6(またはそのホモログもしくはオルソログもしくは機能的断片)をコードする核酸配列は、再構成B細胞系列のものではないすべてのまたは実質的にすべてのDNA保有細胞に存在する;1つの実施形態において、前記核酸配列は、前記マウスの生殖細胞系細胞には存在するが、再構成B細胞の染色体には存在しない。

0070

1つの態様では、再構成免疫グロブリン遺伝子座を含むB細胞をはじめとするすべてのまたは実質的にすべてのDNA保有細胞内にマウスADAM6(またはそのホモログもしくはオルソログもしくは機能的断片)をコードする核酸配列を含むマウスを提供し、該マウスADAM6(またはそのホモログもしくはオルソログもしくは機能的断片)をコードする核酸配列は、マウスADAM6遺伝子が野生型マウスにおいて出現する位置とは異なる、ゲノム内の位置に存在する。1つの実施形態において、前記マウスADAM6(またはそのホモログもしくはオルソログもしくは機能的断片)をコードする核酸配列は、前記再構成免疫グロブリン遺伝子座に隣接する核酸上にある。1つの実施形態において、前記再構成免疫グロブリン遺伝子座に隣接する核酸は、染色体である。1つの実施形態において、前記染色体は、野生型マウスにおいて見出される染色体であり、該染色体は、マウス免疫グロブリン遺伝子座の改変を含む。

0071

1つの態様では、ADAM6配列またはそのオルソログもしくはホモログをそのゲノムに含むB細胞を含む、遺伝子改変マウスを提供する。1つの実施形態において、前記ADAM6配列またはそのオルソログもしくはホモログは、免疫グロブリン重鎖遺伝子座にある。1つの実施形態において、前記ADAM6配列またはそのオルソログもしくはホモログは、免疫グロブリン遺伝子座ではない遺伝子座にある。1つの実施形態において、前記ADAM6配列は、異種プロモーターによって駆動される導入遺伝子上にある。特定の実施形態において、前記異種プロモーターは、非免疫グロブリンプロモーターである。特定の実施形態において、B細胞は、ADAM6タンパク質またはそのオルソログもしくはホモログを発現する。

0072

1つの実施形態において、前記マウスのB細胞の90%以上は、該マウスにおいて機能的であるADAM6タンパク質またはそのオルソログもしくはそのホモログまたはその断片をコードする遺伝子を含む。特定の実施形態において、前記マウスは雄マウスである。

0073

1つの実施形態において、前記B細胞ゲノムは、前記ADAM6配列またはそのオルソログもしくはホモログを含む、第一の対立遺伝子および第二の対立遺伝子を含む。1つの実施形態において、前記B細胞ゲノムは、前記ADAM6配列またはそのオルソログもしくはホモログを含む、第一の対立遺伝子を含むが第二の対立遺伝子を含まない。

0074

1つの態様において、1つ以上の内因性ADAM6対立遺伝子での改変を含むマウスを提供する。

0075

1つの実施形態において、前記改変は、前記マウスを、前記1つ以上の内因性ADAM6対立遺伝子の少なくとも1つから機能的ADAM6タンパク質を発現できなくさせる。特定の実施形態において、前記マウスは、前記内因性ADAM6対立遺伝子のそれぞれから機能的ADAM6タンパク質を発現できない。

0076

1つの実施形態において、前記マウスは、各内因性ADAM6対立遺伝子から機能的ADAM6タンパク質を発現できず、および該マウスは、異所性ADAM6配列を含む。

0077

1つの実施形態において、前記マウスは、各内因性ADAM6対立遺伝子から機能的ADAM6タンパク質を発現できず、および該マウスは、マウス免疫グロブリン重鎖定常領域配列の(マウス重鎖遺伝子座の転写の方向を基準にして)上流1、2、3、4、5、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、110または120kb以内またはそれ以上上流にある異所性ADAM6配列を含む。特定の実施形態において、前記異所性ADAM6配列は、前記内因性免疫グロブリン重鎖遺伝子座に(例えば、遺伝子間V−D領域内、2つのV遺伝子セグメント間、V遺伝子セグメントとD遺伝子セグメントとの間、D遺伝子セグメントとJ遺伝子セグメントとの間などに)ある。特定の実施形態において、前記異所性ADAM6配列は、最後のマウスV遺伝子セグメントと最初のマウスD遺伝子セグメントの間の90から100kb遺伝子間配列内にある。もう1つの特定の実施形態では、前記内因性90から100kb遺伝子間V−D配列が除去され、前記異所性ADAM6配列が、最後のV遺伝子セグメントと最初のD遺伝子セグメントとの間に配置されている。

0078

1つの態様では、2つ以上の内因性ADAM6対立遺伝子の欠失を含む、不妊性雄マウスを提供する。1つの態様では、雄性不妊形質保有者である雌マウスであって、非機能的ADAM6対立遺伝子または内因性ADAM6対立遺伝子ノックアウトをその生殖細胞系に含む雌マウスを提供する。

0079

1つの態様では、内因性免疫グロブリン重鎖V、DおよびJ遺伝子セグメントが無いマウスであって、該マウスのB細胞の大部分がADAM6配列またはそのオルソログもしくはホモログを含むマウスを提供する。

0080

1つの実施形態において、前記マウスには、2つ以上のV遺伝子セグメント、2つ以上のD遺伝子セグメント、2つ以上のJ遺伝子セグメントおよびその組み合わせから選択される内因性免疫グロブリン重鎖遺伝子セグメントが無い。1つの実施形態において、前記マウスには、少なくとも1つ、かつ89以下のV遺伝子セグメント、少なくとも1つ、かつ13以下のD遺伝子セグメント、少なくとも1つ、かつ4以下のJ遺伝子セグメント、およびその組み合わせから選択される免疫グロブリン重鎖遺伝子セグメントが無い。1つの実施形態において、前記マウスには、約3メガ塩基の前記内因性免疫グロブリン重鎖遺伝子座を含む染色体12由来のゲノムDNA断片が無い。特定の実施形態において、前記マウスには、すべての機能的内因性重鎖V、DおよびJ遺伝子セグメントが無い。特定の実施形態において、前記マウスには、89のVH遺伝子セグメント、13のDH遺伝子セグメントおよび4つのJH遺伝子セグメントが無い。

0081

1つの態様では、免疫グロブリン重鎖遺伝子座の改変を含むゲノムを生殖細胞系に有し、該免疫グロブリン重鎖遺伝子座への改変が、1つ以上のマウス免疫グロブリン可変領域配列の、1つ以上の非マウス免疫グロブリン可変領域配列での置換を含むものであるマウスであって、マウスADAM6タンパク質をコードする核酸配列を含むマウスを提供する。好ましい実施形態において、前記免疫グロブリン重鎖遺伝子座のDHおよびJH配列ならびに少なくとも3、少なくとも10、少なくとも20、少なくとも40、少なくとも60または少なくとも80のVH配列は、非マウス免疫グロブリン可変領域配列によって置換されている。さらなる好ましい実施形態において、前記免疫グロブリン重鎖遺伝子座のDH、JHおよびすべてのVH配列は、非マウス免疫グロブリン可変領域配列によって置換されている。前記非マウス免疫グロブリン可変領域配列は、再構成されていない場合がある。好ましい実施形態において、前記非マウス免疫グロブリン可変領域配列は、非マウス種の完全な非構成DHおよびJH領域ならびに少なくとも3、少なくとも10、少なくとも20、少なくとも40、少なくとも60または少なくとも80の非再構成VH配列を含む。さらなる好ましい実施形態において、前記非マウス免疫グロブリン可変領域配列は、前記非マウス種の、VH、DHおよびJH領域すべてを含む、完全可変領域を含む。前記非マウス種は、ホモサピエンスである場合があり、前記非マウス免疫グロブリン可変領域配列は、ヒト配列である場合がある。

0082

1つの態様では、少なくとも1つのヒト可変ドメイン非ヒト定常ドメイン免疫グロブリンポリペプチドを含む抗体を発現するマウスであって、免疫グロブリン遺伝子座以外の遺伝子座からマウスADAM6タンパク質またはそのオルソログもしくはホモログを発現するマウスを提供する。

0083

1つの実施形態において、前記ADAM6タンパク質またはそのオルソログもしくはホモログは、前記マウスのB細胞において発現され、該B細胞は、ヒト可変配列と非ヒト定常配列とを含む再構成免疫グロブリン配列を含む。

0084

1つの実施形態において、前記非ヒト定常配列は、齧歯動物配列である。1つの実施形態において、前記齧歯動物は、マウス、ラットおよびハムスターから選択される。

0085

1つの態様では、不妊性雄マウスを作製するための方法を提供し、この方法は、ドナーES細胞の内因性ADAM6対立遺伝子を非機能的にすること(または該対立遺伝子をノックアウトすること)、該ドナーES細胞を宿主胚に導入すること、代理母において該宿主胚を妊娠させること、および該ドナーES細胞に全部または一部由来する後代を該代理母に出産させることを含む。1つの実施形態において、前記方法は、後代を交配させて不妊性雄マウスを得ることをさらに含む。

0086

1つの態様では、対象となる遺伝子改変を有するマウスであって、不妊性であるマウスを作製するための方法を提供し、この方法は、(a)対象となる遺伝子改変をゲノム内で行う工程;(b)前記ゲノムを改変して、内因性ADAM6対立遺伝子をノックアウトするか、または内因性ADAM6対立遺伝子を非機能的にする工程;および(c)前記ゲノムをマウスの作製に用いる工程を含む。様々な実施形態において、前記ゲノムは、ES細胞からのものであり、または核移植実験で使用される。

0087

1つの態様では、本明細書に記載のターゲティングベクターヌクレオチド構築物または細胞を使用して作製されるマウスを提供する。

0088

1つの態様では、本明細書に記載のマウスと、野生型マウスであるまたは遺伝子改変されている第二のマウスとの交配の後代を提供する。

0089

1つの態様では、マウス免疫グロブリン重鎖配列の、一つ以上の異種免疫グロブリン重鎖配列での置換を含むマウス系統を維持するための方法を提供する。1つの実施形態において、前記1つ以上の異種免疫グロブリン重鎖配列は、ヒト免疫グロブリン重鎖配列である。

0090

1つの実施形態において、前記マウス系統は、1つ以上のマウスVH、DHおよび/またはJH遺伝子セグメントの欠失を含む。1つの実施形態において、前記マウスは、1つ以上のヒトVH遺伝子セグメント、1つ以上のヒトDH遺伝子セグメントおよび/または1つ以上のヒトJH遺伝子セグメントをさらに含む。1つの実施形態において、前記マウスは、少なくとも3、少なくとも10、少なくとも20、少なくとも40、少なくとも60または少なくとも80のヒトVHセグメント、少なくとも27のヒトDH遺伝子セグメント、および少なくとも6のJH遺伝子セグメントを含む。特定の実施形態において、前記マウスは、定常領域遺伝子に作動可能に連結されている、少なくとも3、少なくとも10、少なくとも20、少なくとも40、少なくとも60または少なくとも80のヒトVHセグメント、前記少なくとも27のヒトDH遺伝子セグメントおよび前記少なくとも6のJH遺伝子セグメントを含む。1つの実施形態において、前記定常領域遺伝子は、マウス定常領域遺伝子である。1つの実施形態において、前記定常領域遺伝子は、CH1、ヒンジ、CH2、CH3および/もしくはCH4またはその組み合わせから選択されるマウス定常領域遺伝子配列を含む。

0091

1つの実施形態において、前記方法は、前記マウス免疫グロブリン重鎖配列の置換に関してヘテロ接合性の雄マウスを産生する工程、および前記ヘテロ接合雄マウスを野生型雌マウスとまたはヒト重鎖配列に関してホモ接合性もしくはヘテロ接合性である雌マウスと交配させる工程を含む。1つの実施形態において、前記方法は、ヘテロ接合雄と、野生型である雌またはヒト重鎖配列に関してホモ接合性もしくはヘテロ接合性である雌とを繰り返し交配させることにより前記系統を維持する工程を含む。

0092

1つの実施形態において、前記方法は、ヒト重鎖配列に関してホモ接合性またはヘテロ接合性の雄または雌マウスから細胞を得る工程と、これらの細胞をドナー細胞として、またはこれらの細胞からの核をドナー核として利用する工程と、宿主細胞を使用してならびに/または代理母において該細胞および/もしくは核を妊娠させて遺伝子改変動物を作製するために該細胞または核を使用する工程とを含む。

0093

1つの実施形態では、重鎖遺伝子座における置換に関してヘテロ接合性である雄マウスのみを雌マウスに交配させる。特定の実施形態において、前記雌マウスは、置換される重鎖遺伝子座に関してホモ接合性、ヘテロ接合性または野生型である。

0094

1つの実施形態において、前記マウスは、内因性免疫グロブリン軽鎖遺伝子座におけるλおよび/またはκ軽鎖可変配列の、異種免疫グロブリン軽鎖配列での置換をさらに含む。1つの実施形態において、前記異種免疫グロブリン軽鎖配列は、ヒト免疫グロブリンλおよび/またはκ軽鎖可変配列である。

0095

1つの実施形態において、前記マウスは、内因性免疫グロブリン遺伝子座以外の遺伝子座に導入遺伝子をさらに含み、該導入遺伝子は、免疫グロブリン軽鎖定常領域配列に(非再構成配列については)作動可能に連結されているまたは(再構成配列については)融合されている、再構成または非再構成異種λまたはκ軽鎖配列(例えば、非再構成VLおよび非再構成JL、または再構成VJ)をコードする配列を含む。1つの実施形態において、前記異種λまたはκ軽鎖配列はヒトのものである。1つの実施形態において、前記定常領域配列は、齧歯動物、ヒトおよび非ヒト霊長類から選択される。1つの実施形態において、前記定常領域配列は、マウス、ラットおよびハムスターから選択される。1つの実施形態において、前記導入遺伝子は、前記軽鎖配列の発現を駆動する非免疫グロブリンプロモーターを含む。特定の実施形態において、前記プロモーターは、転写活性プロモーターである。特定の実施形態において、前記プロモーターは、ROSA26プロモーターである。

0096

1つの態様では、上流ホモロジーアームおよび下流ホモロジーアームを含む核酸構築物を提供し、該上流ホモロジーアームは、ヒト免疫グロブリン重鎖可変領域配列と同一または実質的に同一である配列を含み、該下流ホモロジーアームは、ヒトまたはマウス免疫グロブリン可変領域配列と同一または実質的に同一である配列を含み、マウスADAM6タンパク質をコードするヌクレオチド配列を含む配列が、該上流ホモロジーアームと該下流ホモロジーアームの間に配置されている。特定に実施形態において、前記マウスADAM6遺伝子をコードする配列は、野生型マウスの場合に該マウスADAM6が連結されているマウスプロモーターに作動可能と連結されている。

0097

1つの態様では、(a)ヒト可変領域遺伝子セグメントヌクレオチド配列と同一または実質的に同一であるヌクレオチド配列と(b)マウスにおいて機能的であるマウスADAM6またはそのオルソログもしくはホモログもしくは断片をコードするヌクレオチド配列とを含むターゲティングベクターを提供する。

0098

1つの実施形態において、前記ターゲティングベクターは、前記マウスADAM6をコードする配列に作動可能に連結されているプロモーターをさらに含む。特定の実施形態において、前記プロモーターは、マウスADAM6プロモーターである。

0099

1つの態様では、マウス免疫グロブリン重鎖可変遺伝子座を改変するためのヌクレオチド構築物であって、少なくとも1つの部位特異的リコンビナーゼ認識部位と、マウスにおいて機能的であるADAM6タンパク質またはそのオルソログもしくはホモログもしくは断片をコードする配列とを含む構築物を提供する。

0100

1つの態様では、本明細書に記載の遺伝子改変を含む、ES細胞、多能性細胞および人工多能性(induced pluripotent)細胞をはじめとする(しかしこれらに限定されない)マウス細胞およびマウス胚を提供する。XXである細胞およびXYである細胞を提供する。本明細書に記載の改変、例えば、前核注入により細胞に導入される改変、を含有する核を含む細胞も提供する。ウイルス導入ADAM6遺伝子を含む細胞、胚およびマウス、例えば、該マウスにおいて機能的であるADAM6遺伝子を含む形質導入構築物を含む細胞、胚およびマウスも提供する。

0101

1つの態様では、機能的内因性マウスADAM6遺伝子座を欠いている遺伝子改変マウス細胞であって、マウスADAM6タンパク質またはその機能的断片をコードする異所性ヌクレオチド配列を含む、遺伝子改変マウス細胞を提供する。1つの実施形態において、前記細胞は、内因性免疫グロブリン重鎖可変遺伝子配列の改変をさらに含む。特定の実施形態において、前記内因性免疫グロブリン重鎖可変遺伝子配列の改変は、マウスVH遺伝子セグメントの欠失、マウスDH遺伝子セグメントの欠失、マウスJH遺伝子セグメントの欠失およびその組み合わせから選択される欠失を含む。特定の実施形態において、前記マウスは、1つ以上のマウス免疫グロブリンVH、DHおよび/またはJH配列の、ヒト免疫グロブリン配列での置換を含む。特定の実施形態において、前記ヒト免疫グロブリン配列は、ヒトVH、ヒトVL、ヒトDH、ヒトJH、ヒトJLおよびその組み合わせから選択される。

0102

1つの実施形態において、前記細胞は、全能性細胞、多能性細胞、または人工多能性細胞である。特定の実施形態において、前記細胞は、マウスES細胞である。

0103

1つの態様では、再構成免疫グロブリン重鎖遺伝子を含むマウスB細胞であって、雄マウスにおいて機能的であるADAM6タンパク質またはそのオルソログもしくはホモログもしくは断片をコードする核酸配列を該B細胞の染色体上に含むB細胞を提供する。1つの実施形態において、前記マウスB細胞は、前記核酸配列の2つの対立遺伝子を含む。

0104

1つの実施形態において、前記核酸配列は、前記再構成マウス免疫グロブリン重鎖遺伝子座に隣接する核酸分子(例えば、B細胞染色体)上にある。

0105

1つの実施形態において、前記核酸配列は、前記再構成マウス免疫グロブリン重鎖遺伝子座を含む核酸分子とは異なる核酸分子(例えば、B細胞染色体)上にある。

0106

1つの実施形態において、前記マウスB細胞は、マウスまたはヒト免疫グロブリン定常領域遺伝子に作動可能に連結されている再構成非マウス免疫グロブリン可変遺伝子配列を含み、この場合のB細胞は、雄マウスにおいて機能的であるADAM6タンパク質またはそのオルソログもしくはホモログもしくは断片をコードする核酸配列を含む。

0107

1つの態様では、改変免疫グロブリン重鎖遺伝子座と、雄マウスにおいて機能的であるマウスADAM6またはそのオルソログもしくはホモログもしくは断片をコードする核酸配列とを含む染色体を含む、マウス体細胞を提供する。1つの実施形態において、前記核酸配列は、前記改変免疫グロブリン重鎖遺伝子座と同じ染色体上にある。1つの実施形態において、前記核酸は、前記改変免疫グロブリン重鎖遺伝子座とは異なる染色体上にある。1つの実施形態において、前記体細胞は、前記核酸配列の単一のコピーを含む。1つの実施形態において、前記体細胞は、前記核酸配列の少なくとも2つのコピーを含む。特定の実施形態において、前記体細胞は、B細胞である。特定の実施形態において、前記細胞は、生殖細胞である。特定の実施形態において、前記細胞は、幹細胞である。

0108

1つの態様では、マウス生殖細胞であって、マウスADAM6(またはそのホモログもしくはオルソログもしくは機能的断片)をコードする核酸配列を該生殖細胞の染色体上に含み、該マウスADAM6(またはそのホモログもしくはオルソログもしくは機能的断片)をコードする核酸配列が、野生型マウス生殖細胞の染色体内の位置とは異なる染色体内の位置にあるマウス生殖細胞を提供する。1つの実施形態において、前記核酸配列は、マウス免疫グロブリン遺伝子座にある。1つの実施形態において、前記核酸配列は、前記生殖細胞の、マウス免疫グロブリン遺伝子座と同じ染色体上にある。1つの実施形態において、前記核酸配列は、前記生殖細胞の、マウス免疫グロブリン遺伝子座とは異なる染色体上にある。1つの実施形態において、前記マウス免疫グロブリン遺伝子座は、少なくとも1つのマウス免疫グロブリン配列の、少なくとも1つの非マウス免疫グロブリン配列での置換を含む。特定の実施形態において、前記少なくとも1つの非マウス免疫グロブリン配列は、ヒト免疫グロブリン配列である。

0109

1つの態様では、本明細書に記載のマウスに由来する多能性細胞、人工多能性細胞または全能性細胞を提供する。特定の実施形態において、前記細胞は、マウス胚性ES)細胞である。

0110

1つの態様では、本明細書に記載のマウスに由来する組織を提供する。1つの実施形態において、前記組織は、本明細書に記載のマウスの脾臓リンパ節または骨髄に由来する。

0111

1つの態様では、本明細書に記載のマウスに由来する核を提供する。1つの実施形態において、前記核は、B細胞ではない2倍体細胞からのものである。

0112

1つの態様では、本明細書に記載のマウスにおいて作製される免疫グロブリン可変領域をコードするヌクレオチド配列を提供する。

0113

1つの態様では、本明細書に記載のマウスにおいて作製される抗体の免疫グロブリン重鎖可変領域アミノ酸配列または免疫グロブリン軽鎖可変領域アミノ酸配列を提供する。

0114

1つの態様では、本明細書に記載のマウスにおいて作製される抗体の可変領域をコードする免疫グロブリン重鎖可変領域ヌクレオチド配列または免疫グロブリン軽鎖可変領域ヌクレオチド配列を提供する。

0115

1つの態様では、本明細書に記載のマウスにおいて作製される抗体またはその抗原結合断片(例えば、Fab、F(ab)2、scFv)を提供する。1つの態様では、遺伝子改変マウスを作製するための方法を提供し、この方法は、該マウスの内因性ADAM6遺伝子座の(免疫グロブリン重鎖遺伝子セグメントの転写を基準にして)上流の1つ以上の免疫グロブリン重鎖遺伝子セグメントを、1つ以上のヒト免疫グロブリン重鎖遺伝子セグメントで置換する工程、および該マウスの該ADAM6遺伝子座の(免疫グロブリン重鎖遺伝子セグメントの転写を基準にして)下流の1つ以上の免疫グロブリン遺伝子セグメントを、1つ以上のヒト免疫グロブリン重鎖または軽鎖の遺伝子セグメントで置換する工程を含む。1つの実施形態において、前記マウスの内因性ADAM6遺伝子座の上流の1つ以上の内因性免疫グロブリン遺伝子セグメントを置換する、前記1つ以上のヒト免疫グロブリン遺伝子セグメントは、V遺伝子セグメントを含む。1つの実施形態において、前記マウスの内因性ADAM6遺伝子座の上流の1つ以上の内因性免疫グロブリン遺伝子セグメントを置換するヒト免疫グロブリン遺伝子セグメントは、VおよびD遺伝子セグメントを含む。1つの実施形態において、前記マウスの内因性ADAM6遺伝子座の下流の1つ以上の内因性免疫グロブリン遺伝子セグメントを置換する、前記1つ以上のヒト免疫グロブリン遺伝子セグメントは、J遺伝子セグメントを含む。1つの実施形態において、前記マウスの内因性ADAM6遺伝子座の下流の1つ以上の内因性免疫グロブリン遺伝子セグメントを置換する、前記1つ以上のヒト免疫グロブリン遺伝子セグメントは、DおよびJ遺伝子セグメントを含む。1つの実施形態において、前記マウスの内因性ADAM6遺伝子座の下流の1つ以上の内因性免疫グロブリン遺伝子セグメントを置換する、前記1つ以上のヒト免疫グロブリン遺伝子セグメントは、V、DおよびJ遺伝子セグメントを含む。

0116

1つの実施形態では、前記ADAM6遺伝子の上流および/または下流の前記1つ以上の免疫グロブリン重鎖遺伝子セグメントを多能性細胞、人工多能性細胞、または全能性細胞中で置換して、遺伝子改変前駆細胞を形成し;該遺伝子改変前駆細胞を宿主に導入し;そして、該遺伝子改変前駆細胞を含む該宿主を妊娠させて、該遺伝子改変前駆細胞に由来するゲノムを含むマウスを形成する。1つの実施形態において、前記宿主は胚である。特定の実施形態において、前記宿主は、マウス前桑実胚(pre−morula)(例えば8または4細胞期)、4倍体胚胚性細胞集合体、または胚盤胞から選択される。

0117

1つの態様では、遺伝子改変マウスを作製する方法を提供し、この方法は、マウス免疫グロブリン遺伝子セグメントとマウスADAM6(または雄マウスにおいて機能的なそのオルソログもしくはホモログもしくは断片)ヌクレオチド配列とを含むマウスヌクレオチド配列を、ヒト免疫グロブリン遺伝子セグメントを含む配列で置換して、第一のキメラ遺伝子座を形成する工程、その後、マウスADAM6コード配列(またはそのオルソログもしくはホモログもしくは機能的断片をコードする配列)を、前記ヒト免疫グロブリン遺伝子セグメントを含む配列に挿入して、第二のキメラ遺伝子座を形成する工程を含む。

0118

1つの実施形態において、前記第二のキメラ遺伝子座は、ヒト免疫グロブリン重鎖可変(VH)遺伝子セグメントを含む。1つの実施形態において、前記第二のキメラ遺伝子座は、ヒト免疫グロブリン軽鎖可変(VL)遺伝子セグメントを含む。特定の実施形態において、前記第二のキメラ遺伝子座は、ヒトDH遺伝子セグメントおよびヒトJH遺伝子セグメントに作動可能に連結されているヒトVH遺伝子セグメントまたはヒトVL遺伝子セグメントを含む。さらなる特定の実施形態において、前記第二のキメラ遺伝子座は、マウスCH2+CH3配列と融合するヒトCH1配列、またはヒトCH1およびヒトヒンジ配列を含む第三のキメラ遺伝子座に作動可能に連結されている。

0119

1つの態様では、妊性雄マウスを作製するための、マウスADAM6遺伝子座または配列を含む異所性ヌクレオチド配列を含むマウスの使用を提供し、この使用は、前記マウスADAM6遺伝子座または配列を含む前記異所性ヌクレオチド配列を含むマウスを、機能的内因性マウスADAM6遺伝子座または配列を欠いているマウスと交配させること、および該異所性ADAM6遺伝子座もしくは配列を有する後代を産生できる雌である後代を得ること、または該異所性ADAM6遺伝子座もしくは配列を含む雄であって、野生型雄マウスによって示される妊性とほぼ同じである妊性を示す雄である後代を得ることを含む。

0120

1つの態様では、免疫グロブリン可変領域ヌクレオチド配列を作製するための、本明細書に記載のマウスの使用を提供する。

0121

1つの態様では、完全ヒトFabまたは完全ヒトF(ab)2を作製するための、本明細書に記載のマウスの使用を提供する。

0122

1つの態様では、不死化細胞系を作製するための、本明細書に記載のマウスの使用を提供する。

0123

1つの態様では、ハイブリドーマまたはクアドローマを作製するための、本明細書に記載のマウスの使用を提供する。

0124

1つの態様では、ヒト重鎖可変領域およびヒト軽鎖可変領域を含有するファージライブラリーを作製するための、本明細書に記載のマウスの使用を提供する。

0125

1つの態様では、ヒト抗体を作製するための可変領域配列を生成するための、本明細書に記載のマウスの使用を提供し、この使用は、(a)本明細書に記載のマウスを対象となる抗原で免疫すること、(b)(a)の免疫したマウスからリンパ球を単離すること、(c)前記リンパ球を1つ以上の標識抗体曝露すること、(d)前記対象となる抗原に結合できるリンパ球を同定すること、および(e)前記リンパ球からの1つ以上の可変領域核酸配列を増幅し、それによって可変領域配列を生成することを含む。

0126

1つの実施形態では、前記リンパ球を前記マウスの脾臓に由来する。1つの実施形態では、前記リンパ球を前記マウスのリンパ節に由来する。1つの実施形態では、前記リンパ球を前記マウスの骨髄に由来する。

0127

1つの実施形態において、前記標識抗体は、蛍光団結合体化抗体である。1つの実施形態において、1つ以上の前記蛍光団結合体化抗体は、IgMIgGおよび/またはその組み合わせから選択される。

0128

1つの実施形態において、前記リンパ球は、B細胞である。

0129

1つの実施形態において、前記1つ以上の可変領域核酸配列は、重鎖可変領域配列を含む。1つの実施形態において、前記1つ以上の可変領域核酸配列は、軽鎖可変領域配列を含む。1つの特定の実施形態において、前記軽鎖可変領域配列は、免疫グロブリンκ軽鎖可変領域配列である。1つの実施形態において、前記1つ以上の可変領域核酸配列は、重鎖可変領域配列およびκ軽鎖可変領域配列を含む。

0130

1つの実施形態では、ヒト抗体を作製するための重鎖可変領域配列およびκ軽鎖可変領域配列を生成するための、本明細書に記載のマウスの使用を提供し、この使用は、(a)本明細書に記載のマウスを対象となる抗原で免疫すること、(b)(a)の免疫したマウスから脾臓を単離すること、(c)前記脾臓からのBリンパ球を1つ以上の標識抗体に曝露すること、(d)前記対象となる抗原に結合できる(c)のBリンパ球を同定すること、および(e)前記Bリンパ球からの重鎖可変領域核酸配列およびκ軽鎖可変領域核酸配列を増幅し、それによって該重鎖可変領域配列およびκ軽鎖可変領域配列を生成することを含む。

0131

1つの実施形態において、ヒト抗体を作製するための重鎖可変領域配列およびκ軽鎖可変領域配列を生成するための、本明細書に記載のマウスの使用を提供し、この使用は、(a)本明細書に記載のマウスを対象となる抗原で免疫すること、(b)(a)の免疫したマウスから1つ以上のリンパ節を単離すること、(c)前記1つ以上のリンパ節からのBリンパ球を1つ以上の標識抗体に曝露すること、(d)前記対象となる抗原に結合できる(c)のBリンパ球を同定すること、および(e)前記Bリンパ球からの重鎖可変領域核酸配列およびκ軽鎖可変領域核酸配列を増幅し、それによって該重鎖可変領域配列およびκ軽鎖可変領域配列を生成することを含む。

0132

1つの実施形態では、ヒト抗体を作製するための重鎖可変領域配列およびκ軽鎖可変領域配列を生成するための、本明細書に記載のマウスの使用を提供し、この使用は、(a)本明細書に記載のマウスを対象となる抗原で免疫すること、(b)(a)の免疫したマウスから骨髄を単離すること、(c)前記骨髄からのBリンパ球を1つ以上の標識抗体に曝露すること、(d)前記対象となる抗原に結合できる(c)のBリンパ球を同定すること、および(e)前記Bリンパ球からの重鎖可変領域核酸配列およびκ軽鎖可変領域核酸配列を増幅し、それによって該重鎖可変領域配列およびκ軽鎖可変領域配列を生成することを含む。様々な実施形態において、前記1つ以上の標識抗体は、IgM、IgGおよび/またはその組み合わせから選択される。

0133

様々な実施形態では、ヒト抗体を作製するための重鎖およびκ軽鎖可変領域配列を生成するための、本明細書に記載のマウスの使用を提供し、この使用は、増幅重および軽鎖可変領域配列をヒト重および軽鎖定常領域配列に融合させること、融合した重および軽鎖配列を細胞において発現させること、および発現された重および軽鎖配列を回収し、それによってヒト抗体を産生させることをさらに含む。

0134

様々な実施形態において、前記ヒト重鎖定常領域は、IgM、IgDIgAIgEおよびIgGから選択される。様々な特定の実施形態において、前記IgGは、IgG1、IgG2、IgG3およびIgG4から選択される。様々な実施形態において、前記ヒト重鎖定常領域は、CH1、ヒンジ、CH2、CH3、CH4またはその組み合わせを含む。様々な実施形態において、前記軽鎖定常領域は、免疫グロブリンκ定常領域である。様々な実施形態において、前記細胞は、HeLa細胞、DU145細胞、Lncap細胞、MCF−7細胞、MDA−MB−438細胞、PC3細胞、T47D細胞、THP−1細胞、U87細胞、SHSY5Y(ヒト神経芽腫)細胞、Saos−2細胞、Vero細胞CHO細胞GH3細胞、PC12細胞、ヒト網膜細胞(例えば、PER.C6(商標)細胞)およびMC3T3細胞から選択される。特定の実施形態において、前記細胞は、CHO細胞である。

0135

1つの態様において、対象となる抗原に対して特異的な逆キメラ齧歯動物−ヒト抗体を産生させるための方法を提供し、この方法は、本明細書に記載のマウスを該抗原で免疫する工程、該抗原に対して特異的な逆キメラマウス−ヒト抗体を産生するマウスから少なくとも1つの細胞を単離する工程、該抗原に対して特異的な該逆キメラマウス−ヒト抗体を産生する少なくとも1つの細胞を培養する工程、および該抗体を得る工程を含む。
1つの実施形態において、前記逆キメラマウス−ヒト抗体は、マウスまたはラット重鎖定常遺伝子と融合するヒト重鎖可変ドメイン、およびマウスまたはラットまたはヒト軽鎖定常遺伝子と融合するヒト軽鎖可変ドメインを含む。

0136

1つの実施形態において、前記抗原に対して特異的な前記逆キメラ齧歯動物−ヒト抗体を産生する少なくとも1つの細胞の培養は、前記マウスから単離された少なくとも1つの細胞から産生された少なくとも1つのハイブリドーマ細胞で行う。

0137

1つの態様において、対象となる抗原に対して特異的な完全ヒト抗体を産生させるための方法を提供し、この方法は、本明細書に記載のマウスを該抗原で免疫する工程、該抗原に対して特異的な逆キメラ齧歯動物−ヒト抗体を産生するマウスから少なくとも1つの細胞を単離する工程、該抗原に対して特異的な該逆キメラ齧歯動物−ヒト抗体に由来する完全ヒト抗体を産生する少なくとも1つの細胞を産生させる工程、および該完全ヒト抗体を産生する少なくとも1つの細胞を培養する工程、および該完全ヒト抗体を得る工程を含む。

0138

様々な実施形態において、前記抗原に対して特異的な逆キメラ齧歯動物−ヒト抗体を産生するマウスから単離される少なくとも1つの細胞は、脾細胞またはB細胞である。

0139

様々な実施形態において、前記抗体は、モノクローナル抗体である。

0140

様々な実施形態において、前記対象となる抗原での免疫を、タンパク質、DNA、DNAとタンパク質の組み合わせ、または該抗原を発現する細胞を用いて行う。

0141

1つの態様では、免疫グロブリン可変領域またはその断片をコードする核酸配列を作製するための、本明細書に記載のマウスの使用を提供する。1つの実施形態では、前記核酸配列を使用して、ヒト抗体またはその抗原結合断片を作製する。1つの実施形態では、前記マウスを使用して、抗体、多重特異性抗体(例えば、二重特異性抗体)、scFv、二重特異性scFv、ダイアボディートリアボディーテトラボディー、V−NAR、VHH、VL、F(ab)、F(ab)2、DVD(すなわち、二重可ドメイン抗原結合タンパク質)、SVD(すなわち、単一可変ドメイン抗原結合タンパク質)または二重特異性T細胞エンゲージャー(bispecific T−cell engager:BiTE)から選択される抗原結合タンパク質を作製する。

0142

1つの態様では、機能的内因性マウスADAM6配列が無いマウスに異所性ADAM6配列を導入するための、本明細書に記載のマウスの使用を提供し、この使用は、本明細書に記載のマウスと、該機能的内因性マウスADAM6配列が無いマウスとを交配させることを含む。

0143

1つの態様では、異所性ADAM6配列を有するマウスを作製するための、本明細書に記載のマウスからの遺伝子材料の使用を提供する。1つの実施形態において、前記使用は、本明細書に記載のマウスの細胞の核を使用する核移植を含む。1つの実施形態において、前記使用は、本明細書に記載のマウスの細胞を、該細胞に由来する動物を産生するためにクローングすることを含む。1つの実施形態において、前記使用は、前記異所性ADAM6配列を含むマウスを作製するためのプロセスにおける、本明細書に記載のマウスの精子または卵子の利用を含む。

0144

1つの態様では、改変免疫グロブリン重鎖遺伝子座を含む妊性雄マウスを作製するための方法であって、内因性免疫グロブリン重鎖遺伝子座の改変を含む第一のマウス生殖細胞を、雄マウスにおいて機能的であるADAM6遺伝子またはそのオルソログもしくはホモログもしくは断片を含む第二のマウス生殖細胞で受精させる工程;受精細胞を形成する工程;前記受精細胞を胚へと発生させる工程;および代理母において前記胚を妊娠させてマウスを得る工程を含む方法を提供する。

0145

1つの実施形態において、前記受精は、雄マウスと雌マウスを交配させることによって達成される。1つの実施形態では、前記雌マウスが前記ADAM6遺伝子またはそのオルソログもしくはホモログもしくは断片を含む。1つの実施形態では、前記雄マウスが前記ADAM6遺伝子またはそのオルソログもしくはホモログもしくは断片を含む。

0146

1つの態様では、免疫グロブリン重鎖遺伝子座の改変を含むゲノムを有するマウスの妊性を回復させるまたは強化するための、マウスADAM6タンパク質またはそのオルソログもしくはホモログまたは対応するADAM6タンパク質の機能的断片をコードする核酸配列の使用を提供し、この場合の改変は、内因性ADAM6機能を低減させるまたは消去する。

0147

1つの実施形態では、前記核酸配列を前記マウスのゲノムの異所位置に組み込む。1つの実施形態では、前記核酸配列を前記マウスのゲノムの内因性免疫グロブリン遺伝子座に組み込む。特定の実施形態において、前記内因性免疫グロブリン遺伝子座は、重鎖遺伝子座である。1つの実施形態では、前記核酸配列を前記マウスのゲノムの内因性免疫グロブリン遺伝子座以外の位置に組み込む。

0148

1つの態様では、ヒト疾患または障害処置のために、薬物(例えば、抗原結合タンパク質)を製造するための、または薬物(例えば、抗原結合タンパク質)の可変配列をコードする配列を製造するための、本明細書に記載のマウスの使用を提供する。
本発明は、例えば以下の項目を提供する。
(項目1)
マウスであって、該マウスは、免疫グロブリン重鎖遺伝子座の改変を含むゲノムを有し、該改変は、内因性ADAM6機能の低減または消去を含み、そして該マウスは、マウスADAM6タンパク質またはそのオルソログもしくはホモログまたは対応するADAM6タンパク質の機能的断片をコードする核酸配列をさらに含む、マウス。
(項目2)
前記核酸配列が、異所位置に位置する、項目1に記載のマウス。
(項目3)
前記核酸配列が、内因性免疫グロブリン遺伝子座にある、項目1または2に記載のマウス。
(項目4)
前記核酸配列が、前記マウスゲノムの内因性免疫グロブリン遺伝子座以外の位置に組み込まれている、項目1または2に記載のマウス。
(項目5)
前記免疫グロブリン重鎖遺伝子座の前記改変が、1つ以上のヒト免疫グロブリン遺伝子配列の配置を含む、項目1〜4のいずれか一項に記載のマウス。
(項目6)
前記免疫グロブリン重鎖遺伝子座の前記改変が、マウス免疫グロブリン重鎖遺伝子座内の1つ以上の配列の、1つ以上のヒト免疫グロブリン遺伝子配列での置換を含む、項目1〜4のいずれか一項に記載のマウス。
(項目7)
前記免疫グロブリン重鎖遺伝子座の前記改変が、1つ以上の内因性重鎖V(VH)遺伝子セグメントの、1つ以上のヒト重鎖V(VH)遺伝子セグメントでの置換を含む、項目6に記載のマウス。
(項目8)
前記免疫グロブリン重鎖遺伝子座の前記改変が、内因性重鎖可変遺伝子配列の、ヒト重鎖可変遺伝子配列での置換を含む、項目1に記載のマウス。
(項目9)
前記核酸配列が、マウスADAM6aタンパク質および/もしくはADAM6bタンパク質、またはそのオルソログ、ホモログもしくは機能的断片をコードする、項目1〜8のいずれか一項に記載のマウス。
(項目10)
マウスの免疫グロブリン重鎖遺伝子座を改変するための方法であって、以下:
(a)雄マウスにおいて内因性マウスADAM6活性の低減または消去を結果としてもたらす、該マウス免疫グロブリン重鎖遺伝子座の第一の改変を行う工程;および
(b)雄マウスにおいて機能的であるADAM6活性を該マウスに付与する核酸配列を付加するための該マウスに対する第二の改変を行う工程
を含む方法。
(項目11)
前記工程(b)の核酸配列が異所位置に付加される、項目10に記載の方法。
(項目12)
前記第一の改変が、1つ以上のヒト免疫グロブリン遺伝子配列の配置を含む、項目10または11に記載の方法。
(項目13)
前記第一の改変が、前記マウス免疫グロブリン重鎖遺伝子座内の1つ以上の配列の、1つ以上のヒト免疫グロブリン遺伝子配列での置換を含む、項目10または11に記載の方法。
(項目14)
前記第一の改変が、1つ以上の内因性VH遺伝子セグメントの、1つ以上のヒトVH遺伝子セグメントでの置換を含む、項目13に記載の方法。
(項目15)
前記第一の改変が、内因性重鎖可変遺伝子配列の、ヒト重鎖可変遺伝子配列での置換を含む、項目10に記載の方法。
(項目16)
前記第一および前記第二の改変が同時に行われる、項目10〜15のいずれか一項に記載の方法。
(項目17)
項目10〜16のいずれか一項に記載の方法によって得ることができるマウス。
(項目18)
項目1〜9および17のいずれか一項に記載のマウスからの単離細胞
(項目19)
項目1〜9および17のいずれか一項に記載のマウスからの単離組織。
(項目20)
ヒト−マウス逆キメラ抗体、完全ヒト抗体、完全ヒトFab断片および/または完全ヒトF(ab)2断片の産生のための、項目1〜9および17のいずれか一項に記載のマウスの使用。
(項目21)
抗原に対して特異的な逆キメラマウス−ヒト抗体を産生させるための方法であって、以下の工程:
a)項目1〜9および17のいずれか一項に記載のマウスを該抗原で免疫する工程;
b)該抗原に対して特異的な逆−キメラマウス−ヒト抗体を産生するマウスから少なくとも1つの細胞を単離する工程;および
c)工程b)の抗体を産生する少なくとも1つの細胞を培養し、そして該抗体を得る工程を含む方法。
(項目22)
工程c)における前記培養する工程が、工程b)において得た前記少なくとも1つの細胞から産生された少なくとも1つのハイブリドーマ細胞で行われる、項目21に記載の方法。
(項目23)
抗原に対して特異的な完全ヒト抗体を産生させるための方法であって、以下の工程:
a)項目1〜9および17のいずれか一項に記載のマウスを該抗原で免疫する工程;
b)該抗原に対して特異的な逆−キメラマウス−ヒト抗体を産生するマウスから少なくとも1つの細胞を単離する工程;
c)工程b)の該抗体に由来し、該抗原に対して特異な完全ヒト抗体を産生する少なくとも1つの細胞を産生させる工程;および
d)工程c)の抗体を産生する少なくとも1つの細胞を培養する工程、および該抗体を得る工程
を含む方法。
(項目24)
工程b)において得られる前記少なくとも1つの細胞が、脾細胞またはB細胞である、項目21および23のいずれか一項に記載の方法。
(項目25)
前記抗体がモノクローナル抗体である、項目21〜24のいずれか一項に記載の方法。
(項目26)
工程a)の前記抗原での免疫が、タンパク質、DNA、DNAとタンパク質の組み合わせ、または前記抗原を発現する細胞で行われる、項目21〜25のいずれか一項に記載の方法。
(項目27)
内因性ADAM6機能を低減させるまたは消去する免疫グロブリン重鎖遺伝子座の改変を含むゲノムを有するマウスの妊性を回復または向上させるための、マウスADAM6タンパク質またはそのオルソログもしくはホモログまたは対応するADAM6タンパク質の機能的断片をコードする核酸配列の使用。
(項目28)
前記核酸配列が、前記マウスの前記ゲノムの異所位置に組み込まれている、項目27に記載の使用。
(項目29)
前記核酸配列が、前記マウスの前記ゲノムの内因性免疫グロブリン遺伝子座に組み込まれている、項目27または28に記載の使用。
(項目30)
前記核酸配列が、前記マウスのゲノムの内因性免疫グロブリン遺伝子座以外の位置に組み込まれている、項目27または28に記載の使用。

図面の簡単な説明

0149

図1Aは、約1メガ塩基(Mb)のヒト免疫グロブリン重鎖可変遺伝子遺伝子座(白抜きの記号)での約3メガ塩基(Mb)のマウス免疫グロブリン重鎖可変遺伝子遺伝子座(黒塗りの記号)の直接ゲノム置換の一般説明図(縮尺不定)を示すものである。
図1Bは、ヒト免疫グロブリンκ軽鎖可変遺伝子遺伝子座の2つのほぼ同一のリピートのうちの約0.5メガ塩基(Mb)の第一のリピート、すなわち近位リピート(白抜きの記号)での約3メガ塩基(Mb)のマウス免疫グロブリンκ軽鎖可変遺伝子遺伝子座(黒塗りの記号)の直接ゲノム置換の一般説明図(縮尺不定)を示すものである。
図2Aは、すべてのマウスVH、DHおよびJH遺伝子セグメントの欠失ならびに3つのヒトVH、すべてのヒトDHおよびJH遺伝子セグメントでの置換を生じさせる結果となるマウス免疫グロブリン重鎖可変遺伝子遺伝子座の直接ゲノム置換についての最初の3工程(A〜C)の詳細な説明図(縮尺不定)を示すものである。ヒト免疫グロブリン重鎖遺伝子セグメントの第一の挿入のためのターゲティングベクター(3hVHBACvec)が示されており、このターゲティングベクターは、67kb5’マウスホモロジーアーム、選択カセット(白抜きの長方形)、部位特異的組換え部位(白抜きの三角形)、145kbヒトゲノム断片および8kb 3’マウスホモロジーアームを有する。後続のターゲティングベクターから挿入されるヒト(白抜きの記号)およびマウス(黒塗りの記号)免疫グロブリン遺伝子セグメント、追加の選択カセット(白抜きの長方形)および部位特異的組換え部位(白抜きの三角形)が示されている。
図2Bは、77の追加のヒトVH遺伝子セグメントの挿入および最後の選択カセットの除去を生じさせる結果となるマウス免疫グロブリン重鎖可変遺伝子遺伝子座の直接ゲノム置換についての追加の6工程(D〜I)の詳細な説明図(縮尺不定)を示すものである。最初のヒト重鎖遺伝子セグメント挿入物(3hVH−CREハイブリッド対立遺伝子)への追加のヒトVH遺伝子セグメントの挿入のためのターゲティングベクター(18hVHBACvec)が示されており、このターゲティングベクターは、20kb 5’マウスホモロジーアーム、選択カセット(白抜きの長方形)、196kbヒトゲノム断片および62kbヒトホモロジーアームを有し、該ヒトホモロジーアームは、示されている最初のヒト重鎖遺伝子セグメント挿入物の5’端とオーバーラップしており、該ヒト遺伝子セグメントに対して5’に部位特異的組換え部位(白抜きの三角形)がある。後続のターゲティングベクターによって挿入されるヒト(白抜きの記号)およびマウス(黒塗りの記号)免疫グロブリン遺伝子セグメントならびに追加の選択カセット(白抜きの長方形)が示されている。
図2Cは、すべてのマウスVκおよびJκ遺伝子セグメントの欠失(Igκ−CREハイブリッド対立遺伝子)を生じさせる結果となるマウス免疫グロブリンκ軽鎖可変遺伝子遺伝子座の直接ゲノム置換についての最初の3工程(A〜C)の詳細な説明図(縮尺不定)を示すものである。前記ターゲティングベクターから挿入される選択カセット(白抜きの長方形)および部位特異的組換え部位(白抜きの三角形)が示されている。
図2Dは、前記近位リピートのすべてのヒトVκおよびJκ遺伝子セグメントの挿入および最後の選択カセットの欠失(40hVκdHygハイブリッド対立遺伝子)を生じさせる結果となるマウス免疫グロブリンκ軽鎖可変遺伝子遺伝子座の直接ゲノム置換についての追加の5工程(D〜H)の詳細な説明図(縮尺不定)を示すものである。後続のターゲティングベクターによって挿入されるヒト(白抜きの記号)およびマウス(黒塗りの記号)免疫グロブリン遺伝子セグメントならびに追加の選択カセット(白抜きの長方形)が示されている。
図3Aは、標的胚性幹(ES)細胞におけるヒト重鎖遺伝子配列の挿入およびマウス重鎖遺伝子配列の喪失を検出するための定量的PCR(qPCR)プライマープローブセットの場所を含む、スクリーニング戦略の一般説明図(縮尺不定)を示すものである。未改変マウス染色体(上部)および正しくターゲティングされた染色体(下部)上の欠失領域(「喪失」プローブCおよびD)、挿入された領域(「hIgH」プローブGおよびH)および隣接領域(「保持」プローブA、B、EおよびF)のためのqPCRプライマー/プローブセットを用いた、ES細胞およびマウスにおける第一のヒト重鎖遺伝子挿入についてのスクリーニング戦略が示されている。
図3Bは、ヒト免疫グロブリン重鎖遺伝子セグメントの第一の挿入についての、親ES細胞および改変ES細胞における実測プローブコピー数の代表的算定を示すものである。プローブAからFについての実測プローブコピー数は、2/2ΔΔCtと算定された。ΔΔCtは、ave[ΔCt(試料)−medΔCt(対照)]として算定され、この式中のΔCtは、被験プローブと基準プローブアッセイに依存して4と6の間の基準プローブ)の間のCtの差である。用語medΔCt(対照)は、親ES細胞からの多数(>60)の非標的DNA試料中央値ΔCtである。各改変ES細胞クローンを6つひと組(sextuplicate)でアッセイした。親ES細胞におけるIgHプローブGおよびHのコピー数を算定するために、これらのプローブが改変ES細胞では1のコピー数を有すると仮定し、増幅が観察されなかったとしても35の最大Ctを用いた。
図3Cは、プローブDおよびHのみを使用して算定した各遺伝子型の4匹のマウスについてのコピー数の代表算定を示すものである。野生型マウス:WTマウス;ヒト免疫グロブリン遺伝子セグメントの最初の挿入物に関してヘテロ接合性のマウス:HETマウス;ヒト免疫グロブリン遺伝子セグメントの最初の挿入物に関してホモ接合性のマウス:Homoマウス。
図4Aは、細菌相同組換え(BHR)による3hVHBACvecの構築に用いた3工程についての詳細な説明図(縮尺不定)を示すものである。ターゲティングベクターから挿入されたヒト(白抜きの記号)およびマウス(黒塗りの記号)免疫グロブリン遺伝子セグメント、選択カセット(白抜きの長方形)および部位特異的組換え部位(白抜きの三角形)が示されている。
図4Bは、Notl消化後の3つのBACクローン(B1、B2およびB3)のパルスフィールドゲル電気泳動(PFGE)を示すものである。マーカーM1、M2およびM3は、それぞれ、ローレンジミドルレンジおよびラムダラダーPFGマーカー(New England BioLabs、マサチューセッツ州イプスウィッチ)である。
図5Aは、漸増量のヒト免疫グロブリン重鎖遺伝子セグメントでのマウス免疫グロブリン重鎖遺伝子座の逐次的改変の概略説明図(縮尺不定)を示すものである。重鎖ヒト化の3つの異なる段階それぞれからホモ接合型マウスを作製した。白抜きの記号はヒト配列を示し、黒塗りの記号はマウス配列を示す。
図5Bは、漸増量のヒト免疫グロブリンκ軽鎖遺伝子セグメントでのマウス免疫グロブリンκ軽鎖遺伝子座の逐次的改変の概略説明図(縮尺不定)を示すものである。κ軽鎖ヒト化の3つの異なる段階それぞれからホモ接合型マウスを作製した。白抜きの記号はヒト配列を示し、黒塗りの記号はマウス配列を示す。
図6は、野生型およびVELOCIMMUNE(登録商標)ヒト化マウスにおけるB細胞集団のFACSドットプロットを示すものである。野生型(wt)、VELOCIMMUNE(登録商標)1(V1)、VELOCIMMUNE(登録商標)2(V2)またはVELOCIMMUNE(登録商標)3(V3)マウスの脾臓(最上段、上から三段目および最下段)または鼠蹊リンパ節(上から二段目)からの細胞を、表面IgMを発現するB細胞(最上段、および上から二段目)、κもしくはλ軽鎖のいずれかを含有する表面免疫グロブリン(上から三段目)または特定のハプロタイプの表面IgM(最下段)について染色し、集団をFACSによって分離した。
図7Aは、接合部の多様性およびヌクレオチド付加証拠となる、VH−DH−JH(CDR3)接合部周辺のランダムに選択したVELOCIMMUNE(登録商標)抗体の代表重鎖CDR3配列を示すものである。重鎖CDR3配列をDH遺伝子セグメント使用量(usage)に従ってグループ分けし、その生殖細胞系を各グループの上に太字で提供する。各重鎖CDR3配列についてのVH遺伝子セグメントを各配列の5’端のカッコ内に記入する(例えば、3−72は、ヒトVH3−72である)。各重鎖CDR3についてのJH遺伝子セグメントを各配列の3’端のカッコ内に記入する(例えば、3は、ヒトJH3である)。示されている各配列についての配列番号は、上から下に進んで、次のとおりである:配列番号21;配列番号22;配列番号23;配列番号24;配列番号25;配列番号26;配列番号27;配列番号28;配列番号29;配列番号30;配列番号31;配列番号32;配列番号33;配列番号34;配列番号35;配列番号36;配列番号37;配列番号38;配列番号39。
図7Bは、接合部の多様性およびヌクレオチド付加の証拠となる、Vκ−Jκ(CDR3)接合部周辺のランダムに選択したVELOCIMMUNE(登録商標)抗体の代表軽鎖CDR3配列を示すものである。各軽鎖CDR3配列についてのVκ遺伝子セグメントを各配列の5’端のカッコ内に記入する(例えば、1−6は、ヒトVκ1−6である)。各軽鎖CDR3についてのJκ遺伝子セグメントを各配列の3’端のカッコ内に記入する(例えば、1は、ヒトJκ1である)。示されている各配列についての配列番号は、上から下に進んで、次のとおりである:配列番号40;配列番号41;配列番号42;配列番号43;配列番号44;配列番号45;配列番号46;配列番号47;配列番号48;配列番号49;配列番号50;配列番号51;配列番号52;配列番号53;配列番号54;配列番号55;配列番号56;配列番号57;配列番号58。
図8は、38(非免疫IgM)、28(非免疫IgG)、32(IgGからの非免疫Igκ)、36(免疫IgG)または36(IgGからの免疫Igκ)配列セットの中の各ヌクレオチド(NT;左縦列)およびアミノ酸(AA;右縦列)位置で変化した配列のパーセントとして(マッチする生殖細胞系配列へのアラインメント後に)スコアを付けたVELOCIMMUNE(登録商標)抗体の重鎖および軽鎖の体細胞超変異頻度を示すものである。陰影のあるバーは、CDRの場所を示す。
図9Aは、野生型マウス(白抜きのバー)またはVELOCIMMUNE(登録商標)マウス(黒塗りのバー)におけるIgMおよびIgGアイソタイプについての血清免疫グロブリンのレベルを示すものである。
図9Bは、野生型マウス(白抜きのバー)またはVELOCIMMUNE(登録商標)マウス(黒塗りのバー)におけるIgAアイソタイプについての血清免疫グロブリンのレベルを示すものである。
図9Cは、野生型マウス(白抜きのバー)またはVELOCIMMUNE(登録商標)マウス(黒塗りのバー)におけるIgEアイソタイプについての血清免疫グロブリンのレベルを示すものである。
図10Aは、IL−6Rのエクトドメインでの2ラウンドの免疫後(採血試料(bleed)1)または3ラウンドの免疫後(採血試料2)の7匹のVELOCIMMUNE(登録商標)(VI)および5匹の野生型(WT)マウスからの血清インターロイキン−6受容体(IL−6R)に対する抗原特異的IgG力価を示すものである。
図10Bは、7匹のVELOCIMMUNE(登録商標)(VI)マウスおよび5匹の野生型(WT)マウスからの抗IL−6R特異的IgGアイソタイプ特異的力価を示すものである。
図11Aは、VELOCIMMUNE(登録商標)マウスにおいて産生された抗インターロイキン−6受容体モノクローナル抗体の親和性分布を示すものである。
図11Bは、VELOCIMMUNE(登録商標)(VI)マウスおよび野生型(WT)マウスにおいて産生された抗インターロイキン−6受容体モノクローナル抗体の抗原特異的遮断を示すものである。
図12は、マウス免疫グロブリン重鎖遺伝子座におけるマウスADAM6aおよびADAM6b遺伝子の概略説明図(縮尺不定)を示すものである。ヒト化内因性重鎖遺伝子座へのマウスADAM6aおよびADAM6bの挿入のために使用したターゲティングベクター(mADAM6ターゲティングベクター)が示されており、このターゲティングベクターは、5’および3’端に工学的に作製された制限酵素認識部位を含む部位特異的組換え部位(Frt)が隣接する選択カセット(HYG:ハイグロマイシン)を有する。
図13は、ヒト重鎖可変遺伝子セグメント1−2(VH1−2)と6−1(VH6−1)の間にあるヒトADAM6偽遺伝子(hADAM6Ψ)の概略説明図(縮尺不定)を示すものである。ヒトADAM6偽遺伝子を欠失させ、ヒト重鎖遺伝子座にユニークな制限酵素認識部位を挿入する細菌相同組換えのためのターゲティングベクター(hADAM6Ψターゲティングベクター)が示されており、このターゲティングベクターは、5’および3’端に工学的に作製された制限酵素認識部位を含む部位特異的組換え部位(loxP)が隣接する選択カセット(NEO:ネオマイシン)を有する。部位特異的組換え部位が隣接する選択カセットを含む、マウスADAM6aおよびADAM6b遺伝子をコードするゲノム断片を含有する、結果として得られる標的ヒト化重鎖遺伝子座の説明図(縮尺不定)が示されている。
図14Aは、ヒト重鎖およびヒトκ軽鎖可変遺伝子遺伝子座に関してホモ接合性のマウス(H+/+κ+/+)ならびにマウスADAM6遺伝子をコードする異所性マウスゲノム断片を有するヒト重鎖およびヒトκ軽鎖可変遺伝子遺伝子座に関してホモ接合性のマウス(H+/+A6resκ+/+)の骨髄中のIgMおよびB220の表面発現についてのシングレット(singlet)でゲートしたリンパ球のFACS等高線図を示すものである。未熟(B220intIgM+)および成熟(B220highIgM+)B細胞の百分率各等高線図に記入する。
図14Bは、ヒト重鎖およびヒトκ軽鎖可変遺伝子遺伝子座に関してホモ接合性のマウス(H+/+κ+/+)ならびにマウスADAM6遺伝子をコードする異所性マウスゲノム断片を有するヒト重鎖およびヒトκ軽鎖可変遺伝子遺伝子座に関してホモ接合性のマウス(H+/+A6resκ+/+)の大腿骨から単離した骨髄中の未熟(B220intIgM+)および成熟(B220highIgM+)B細胞の総数を示すものである。
図15Aは、ヒト重鎖およびヒトκ軽鎖可変遺伝子遺伝子座に関してホモ接合性のマウス(H+/+κ+/+)ならびにマウスADAM6遺伝子をコードする異所性マウスゲノム断片を有するヒト重鎖およびヒトκ軽鎖可変遺伝子遺伝子座に関してホモ接合性のマウス(H+/+A6resκ+/+)の骨髄中のc−kitおよびCD43の表面発現についてのCD19+ゲートB細胞のFACS等高線図を示すものである。プロB(CD19+CD43+ckit+)細胞およびプレB(CD19+CD43−ckit−)細胞の百分率を各等高線図のそれぞれ右上および左下象限(quadrant)に記入する。
図15Bは、ヒト重鎖およびヒトκ軽鎖可変遺伝子遺伝子座に関してホモ接合性のマウス(H+/+κ+/+)ならびにマウスADAM6遺伝子をコードする異所性マウスゲノム断片を有するヒト重鎖およびヒトκ軽鎖可変遺伝子遺伝子座に関してホモ接合性のマウス(H+/+A6resκ+/+)の大腿骨から単離した骨髄中のプロB(CD19+CD43+ckit+)細胞およびプレB(CD19+CD43−ckit−)細胞の総数を示すものである。
図16Aは、ヒト重鎖およびヒトκ軽鎖可変遺伝子遺伝子座に関してホモ接合性のマウス(H+/+κ+/+)ならびにマウスADAM6遺伝子をコードする異所性マウスゲノム断片を有するヒト重鎖およびヒトκ軽鎖可変遺伝子遺伝子座に関してホモ接合性のマウス(H+/+A6resκ+/+)の骨髄中のCD19およびCD43の表面発現についてのシングレットでゲートしたリンパ球のFACS等高線図を示すものである。未熟B(CD19+CD43−)細胞、プレB(CD19+CD43int)細胞およびプロB(CD19+CD43+)細胞の百分率を各等高線図に記入する。
図16Bは、ヒト重鎖およびヒトκ軽鎖可変遺伝子遺伝子座に関してホモ接合性のマウス(H+/+κ+/+)ならびにマウスADAM6遺伝子をコードする異所性マウスゲノム断片を有するヒト重鎖およびヒトκ軽鎖可変遺伝子遺伝子座に関してホモ接合性のマウス(H+/+A6resκ+/+)の骨髄中の未熟B(CD19+CD43−)細胞およびプレB(CD19+CD43int)細胞のヒストグラムを示すものである。
図17Aは、ヒト重鎖およびヒトκ軽鎖可変遺伝子遺伝子座に関してホモ接合性のマウス(H+/+κ+/+)ならびにマウスADAM6遺伝子をコードする異所性マウスゲノム断片を有するヒト重鎖およびヒトκ軽鎖可変遺伝子遺伝子座に関してホモ接合性のマウス(H+/+A6resκ+/+)の脾細胞におけるCD19およびCD3の表面発現についてのシングレットでゲートしたリンパ球のFACS等高線図を示すものである。B(CD19+CD3−)細胞およびT(CD19−CD3+)細胞の百分率を各等高線図に記入する。
図17Bは、ヒト重鎖およびヒトκ軽鎖可変遺伝子遺伝子座に関してホモ接合性のマウス(H+/+κ+/+)ならびにマウスADAM6遺伝子をコードする異所性マウスゲノム断片を有するヒト重鎖およびヒトκ軽鎖可変遺伝子遺伝子座に関してホモ接合性のマウス(H+/+A6resκ+/+)の脾臓におけるIgλおよびIgκ軽鎖の表面発現についてのCD19+ゲートB細胞のFACs等高線図を示すものである。Igλ+(左上象限)B細胞およびIgκ+(右下象限)B細胞の百分率を各等高線図に記入する。
図17Cは、ヒト重鎖およびヒトκ軽鎖可変遺伝子遺伝子座に関してホモ接合性のマウス(H+/+κ+/+)ならびにマウスADAM6遺伝子をコードする異所性マウスゲノム断片を有するヒト重鎖およびヒトκ軽鎖可変遺伝子遺伝子座に関してホモ接合性のマウス(H+/+A6resκ+/+)の脾臓におけるCD19+B細胞の総数を示すものである。
図18Aは、ヒト重鎖およびヒトκ軽鎖可変遺伝子遺伝子座に関してホモ接合性のマウス(H+/+κ+/+)ならびにマウスADAM6遺伝子をコードする異所性マウスゲノム断片を有するヒト重鎖およびヒトκ軽鎖可変遺伝子遺伝子座に関してホモ接合性のマウス(H+/+A6resκ+/+)の脾臓におけるIgDおよびIgMの表面発現についてのCD19+ゲートB細胞のFACs等高線図を示すものである。成熟B細胞(CD19+IgDhighIgMint)の百分率を各等高線図に記入する。右の等高線図上の矢印は、IgMおよびIgD表面発現に関連したB細胞の成熟過程を図示するものである。
図18Bは、CD19+IgMhighIgDintからCD19+IgMintIgDhighに成熟する間の、ヒト重鎖およびヒトκ軽鎖可変遺伝子遺伝子座に関してホモ接合性のマウス(H+/+κ+/+)ならびにマウスADAM6遺伝子をコードする異所性マウスゲノム断片を有するヒト重鎖およびヒトκ軽鎖可変遺伝子遺伝子座に関してホモ接合性のマウス(H+/+A6resκ+/+)の脾臓におけるB細胞の総数を示すものである。
図19は、ヒト細胞表面受容体(抗原A)で免疫した、ヒト重鎖およびヒトκ軽鎖可変遺伝子遺伝子座に関してホモ接合性のマウス(H+/+κ+/+;n=5)、ならびにマウスADAM6遺伝子をコードする異所性マウスゲノム断片を有するヒト重鎖およびヒトκ軽鎖可変遺伝子遺伝子座に関してホモ接合性のマウス(H+/+A6resκ+/+;n=5)からの、第1回および第2回採血試料についての抗体力価を示すものである。
図20は、ヒト受容体チロシンプロテインキナーゼ(抗原B)に特異的なヒト抗体で免疫した、ヒト重鎖およびヒトκ軽鎖可変遺伝子遺伝子座に関してホモ接合性のマウス(H+/+κ+/+;n=5)、ならびにマウスADAM6遺伝子をコードする異所性マウスゲノム断片を有するヒト重鎖およびヒトκ軽鎖可変遺伝子遺伝子座に関してホモ接合性のマウス(H+/+A6resκ+/+;n=10)からの、第1回および第2回採血試料についての抗体力価を示すものである。
図21は、TGF−βシグナル伝達経路を調節する機能を果たす分泌ヒトタンパク質(抗原C)で免疫した、ヒト重鎖およびヒトκ軽鎖可変遺伝子遺伝子座に関してホモ接合性のマウス(H+/+κ+/+;n=12)、ならびにマウスADAM6遺伝子をコードする異所性マウスゲノム断片を有するヒト重鎖およびヒトκ軽鎖可変遺伝子遺伝子座に関してホモ接合性のマウス(H+/+A6resκ+/+;n=12)からの、第1回および第2回採血試料についての抗体力価を示すものである。
図22は、ヒト受容体チロシンキナーゼ(抗原D)で免疫した、マウスADAM6遺伝子をコードする異所性マウスゲノム断片を有するヒト重鎖およびヒトκ軽鎖可変遺伝子遺伝子座に関してホモ接合性のマウス(H+/+A6resκ+/+;n=12)からの、第1回および第2回採血試料についての抗体力価を示すものである。

0150

本発明は、記載する特定の方法および実験条件に限定されない。かかる方法および条件は変わることがあるからである。本発明の範囲を特許請求の範囲によって定義するので、本明細書において用いる専門用語は、特定の実施形態を説明することのみを目的としたものであり、限定することを意図したものではないことを理解されたい。

0151

別様に定義しない限り、本明細書において用いるすべての用語およびは、その用語または句が用いられている文脈から相反することが明確に指摘されるまたは明確に分かる場合を除き、その用語および句が当該技術分野において獲得している意味を含む。本明細書に記載するものに類似したまたは等価の任意の方法および材料を本発明の実施または試験に用いることができるが、今は特定の方法および材料を記載する。言及するすべての出版物は、参照により本明細書に援用されている。

0152

遺伝子セグメントの量を指すために用いるときの句「実質的な」または「実質的に」(例えば、「実質的にすべての」V遺伝子セグメント)は、機能的遺伝子セグメントと非機能的遺伝子セグメントの両方を含み、および様々な実施形態において、例えば、すべての遺伝子セグメントの80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、96%以上、97%以上、98%以上または99%以上を含む;様々な実施形態において、「実質的にすべての」遺伝子セグメントは、例えば、機能的(すなわち、非偽遺伝子)遺伝子セグメントの少なくとも95%、96%、97%、98%または99%を含む。

0153

用語「置換」は、ゲノム内の配列を該ゲノム配列の遺伝子座において異種配列(例えば、マウスにおけるヒト配列)で置換するようなやり方DNA配列を細胞のゲノムに配置する場合のものを含む。そのようにして配置されたDNAは、そのようにして配置された配列を得るために使用した源DNAの一部である1つ以上の調節配列(例えば、プロモーター、エンハンサー、5’または3’非翻訳領域、適切な組換えシグナル配列など)を含み得る。例えば、様々な実施形態において、前記置換は、そのように置かれた(placed)DNA配列(異種配列を含む)から遺伝子産物の産生をもたらす結果となる、異種配列に代えての内因性配列の置き換えであり、該内因性配列の発現ではない;前記置換は、内因性ゲノム配列の、該内因性ゲノム配列によってコードされているタンパク質と類似の機能を有するタンパク質をコードするDNA配列での置換である(例えば、前記内因性ゲノム配列は、免疫グロブリン遺伝子またはドメインをコードしており、前記DNA断片は、一つ以上のヒト免疫グロブリン遺伝子またはドメインをコードする)。様々な実施形態において、内因性遺伝子またはその断片は、対応するヒト遺伝子またはその断片で置換される。対応するヒト遺伝子またはその断片は、置換される内因性遺伝子もしくは断片のオルソログである、置換される内因性遺伝子もしくは断片のホモログである、または置換される内因性遺伝子もしくは断片と構造および/もしくは機能の点で実質的に同一もしくは同じである、ヒト遺伝子または断片である。

0154

遺伝モデルとしてのマウスは、トランスジェニックおよびノックアウト技術によって大きく向上され、これらの技術により特定の遺伝子の指向性過発現または欠失の効果の研究が可能になった。あらゆるその利点にもかかわらず、前記マウスは、マウスをヒト疾患についての不完全モデルにならしめるおよびヒト治療薬を試験するまたはそれらを作製するための不完全なプラットホームにならしめる遺伝的障害をやはり提示する。第一に、ヒト遺伝子の約99%はマウスホモログを有する(Waterstonら、2002、Initial sequencing and comparative analysis of the mouse genome、Nature 420:520−562)が、可能性のある治療薬は、多くの場合、所期のヒト標的のマウスオルソログと交叉反応することができない、または不適切に交叉反応する。この問題を未然に防ぐために、選択標的遺伝子を「ヒト化」することができる、すなわち、マウス遺伝子を消去して、対応するオルソロガスヒト遺伝子配列により置換することができる(例えば、米国特許第6,586,251号、同第6,596,541号および同第7,105,348号明細書;これらは参照により本明細書に援用されている)。最初、「ノックアウト・プラス・トランスジェニックヒト化(knockout−plus−transgenic humanization)」戦略によりマウス遺伝子をヒト化する努力は、前記内因性遺伝子の欠失(すなわち、ノックアウト)を保有するマウスとランダムに組み込まれたヒト導入遺伝子を保有するマウスとの交配を必要とした(例えば、Brilら、2006、Tolerance to factor VIII in a transgenic mouse expressing human factor VIIIcDNAcarrying an Arg(593) to Cys substitution、Thromb Haemost 95:341−347;Homanicsら、2006、Production and characterization of murine
models of classic and intermediate maple syrup urine disease、BMCMed Genet 7:33;Jamsaiら、2006、A humanized BAC transgenic/knockout mouse model forHbE/beta−thalassemia、Genomics 88(3):309−15;Panら、2006、Different role for mouse and human CD3delta/epsilon heterodimer in preT cell receptor(preTCR)function:human CD3delta/epsilon heterodimer restores the defective preTCR function in CD3gamma− and CD3gammadelta−deficient mice、Mol Immunol 43:1741−1750参照)。しかし、これらの努力は、サイズ制限によって妨げられた;従来のノックアウト技術は、大きなマウス遺伝子を該遺伝子の大きなヒトゲノムカウンターパートで直接置換するのに十分なものではなかった。該マウス遺伝子の同じまさにその遺伝子の場所で(すなわち内因性マウス遺伝子座で)ヒトカウンターパート遺伝子により内因性マウス遺伝子を直接置換する直接相同置換の直接的なアプローチは、技術的な難しさのため、滅多に試みられない。今まで、直接置換に対する努力は手の込んだ厄介な手順を必要とし、それ故、取り扱うことができる遺伝子材料の長さおよび操作することができる精度が限定された。

0155

外因的に導入されたヒト免疫グロブリン導入遺伝子は、マウスの前駆体B細胞内で再構成する(Altら、1985、Immunoglobulin genes in transgenic mice、TrendsGenet 1:231−236)。この発見は、ヒト抗体を発現させるためにノックアウト・プラス・トランスジェニックアプローチを用いるマウスの工学的作製に活用された(Greenら、1994、Antigen−specific human monoclonal antibodies from mice engineered with humanIgheavy and light chain YACs、Nat Genet 7:13−21;Lonbergら、1994、Antigen−specific human antibodies from mice comprising four distinct genetic modifications、Nature 368:856−859;Jakobovitsら、2007、From XenoMouse technology to panitumumab,the first fully human antibody product from transgenic mice、Nat Biotechnol 25:1134−1143)。マウス免疫グロブリン重鎖およびκ軽鎖遺伝子座は、これらのマウスにおいて、各内因性遺伝子座の小さいが重大な部分の標的欠失、続いて、上に記載したようなランダムに組み込まれた大きな導入遺伝子としての、またはミニ染色体としてのヒト免疫グロブリン遺伝子遺伝子座の導入により不活性化された(Tomizukaら、2000、Double trans−chromosomic mice: maintenance of two individual human chromosome fragments containing Ig heavy and kappa loci and expression of fully human antibodies、PNAS USA 97:722−727)。かかるマウスは、遺伝子工学の重要な前進象徴した;それらから単離された完全ヒトモノクローナル抗体は、様々なヒト疾患の処置に有望な治療的可能性をもたらした(Gibsonら、2006、Randomized phase III trial results of panitumumab、a fully human anti−epidermal growth factor receptor
monoclonal antibody,in metastatic colorectal cancer、Clin Colorectal Cancer 6:29−31;Jakobovitsら、2007;Kimら、2007、Clinical efficacy of zanolimumab(HuMax−CD4):two Phase II studies in refractory cutaneous T−cell lymphoma、Blood 109(11):4655−62;Lonberg、2005、Human antibodies from transgenic animals、Nat Biotechnol 23:1117−1125;Makerら、2005、Tumor regression and autoimmunity in patients treated with cytotoxic
T lymphocyte−associated antigen 4 blockade and interleukin 2:a phase I/II study、Ann Surg Oncol 12:1005−1016;McClungら、2006、Denosumab in postmenopausal women with low bone mineral density、New Engl J Med 354:821−831)。しかし、上で論じたように、これらのマウスは、野生型マウスと比較して、損なわれたB細胞発生および免疫不全を示す。かかる問題は、活発体液性応答を維持するおよびしたがって一部の抗原に対する完全ヒト抗体を産生するマウスの能力を潜在的に制限する。前記不全は、(1)ヒト免疫グロブリン導入遺伝子のランダムな導入に起因する不十分な機能性、ならびに上流および下流制御要素の欠如に起因する結果としての不正確な発現(Garrettら、2005、Chromatin architecture near a potential 3’end of the
IgH locus involves modular regulation of histone modifications during B−Cell development and in vivo occupancy at CTCF sites、Mol Cell Biol 25:1511−1525;Manisら、2003、Elucidation of a downstream boundary of the 3’IgH regulatory region、Mol Immunol 39:753−760;Pawlitzkyら、2006、Identification of a candidate regulatory element within the 5’flanking region of the mouse IgH locus defined by pro−B cell−specific hypersensitivity associated with binding of PU.1, Pax5,and E2A、J Immunol 176:6839−6851);(2)B細胞の正常な成熟、増殖および生存に要求されるシグナル伝達過程を害し得る、ヒト定常ドメインと細胞表面のB細胞受容体シグナル伝達複合体のマウス要素の間の非効率的種間相互作用(Hombachら、1990、Molecular components of the B−cell antigen receptor complex of theIgMclass、Nature 343:760−762);および(3)親和性選択(Raoら、2002、Differential expression of the inhibitoryIgGFc receptor FcgammaRIIB on germinal center cells: implications for selection of high−affinity B cells、J Immunol 169:1859−1868)および免疫グロブリン血清濃度(Brambellら、1964、A Theoretical Model of Gamma−Globulin Catabolism、Nature 203:1352−1354;Junghans and Anderson、1996、The protection receptor for
IgG catabolism is the beta2−microglobulin−containing neonatal intestinal transport receptor、PNAS USA 93:5512−5516;Raoら、2002;Hjelmら、2006、Antibody−mediated regulation of the immune response、Scand J Immunol 64:177−184;Nimmerjahn and Ravetch、2007、Fc−receptors as regulators of immunity、Adv Immunol 96:179−204)を低減させ得る、可溶性ヒト免疫グロブリンとマウスFc受容体の間の非効率的種間相互作用に起因し得る。これらの不全は、内因性重および軽鎖遺伝子座におけるその天然の場所の中のマウス免疫グロブリン遺伝子座の可変領域のみのin situヒト化によって修正することができる。これは、マウス定常領域の保持に基づきマウス環境で正常な相互作用および選択が可能であろう「逆キメラ」(すなわち、ヒトV:マウスC)抗体を作製するマウスを有効に生じさせる結果となるであろう。さらに、かかる逆キメラ抗体は、治療のために完全ヒト抗体に容易に再配列することができる。

0156

内因性免疫グロブリン軽鎖遺伝子座における置換と共に、または免疫グロブリン軽鎖導入遺伝子(例えば、キメラ免疫グロブリン軽鎖導入遺伝子もしくは完全ヒト完全マウスなど)と共に、前記内因性免疫グロブリン重鎖遺伝子座における異種(例えば、別の種からの)免疫グロブリン配列による置換を含む遺伝子改変動物を作製することができる。前記異種免疫グロブリン重鎖配列が由来する種は多種多様であり得、免疫グロブリン軽鎖配列置換に利用される免疫グロブリン軽鎖配列、または免疫グロブリン軽鎖導入遺伝子に関しても多種多様であり得る。

0157

様々な実施形態において、免疫グロブリン可変領域核酸配列、例えば、V、Dおよび/またはJセグメントは、ヒトまたは非ヒト動物から得られる。V、Dおよび/またはJセグメントの供給に好適な非ヒト動物としては、例えば、硬骨魚軟骨、例えばサメおよびエイ両生類爬虫類哺乳類鳥類(例えば、ニワトリ)が挙げられる。非ヒト動物としては、例えば、哺乳類が挙げられる。哺乳類としては、例えば、非ヒト霊長類、ヤギヒツジブタイヌウシ(例えば、雌ウシ雄ウシバッファロー)、シカ、ラクダ、フェレットおよび齧歯動物および非ヒト霊長類(例えば、チンパンジーオランウータンゴリラマーモセットアカゲザルヒヒ)が挙げられる。好適な非ヒト動物は、ラット、マウスおよびハムスターを含む齧歯動物のファミリーから選択される。1つの実施形態において、前記非ヒト動物はマウスである。この文脈から明白であるように、様々な非ヒト動物(例えば、サメ、エイ、哺乳類(例えば、ラクダ、齧歯動物、例えばマウスおよびラット))を可変ドメインまたは可変領域遺伝子セグメントの源として使用することができる。

0158

記文脈によると、非ヒト動物は、可変配列またはセグメントと併用される定常領域配列の源としても使用される。例えば、ヒトまたは非ヒト可変配列に作動可能に連結される導入遺伝子(例えば、齧歯動物、例えばマウスもしくはラットもしくはハムスター、定常配列に作動可能に連結されたヒトまたは非ヒト霊長類可変配列)において齧歯動物定常配列を使用することができる。したがって、様々な実施形態において、ヒトV、Dおよび/またはJセグメントを齧歯動物(例えば、マウスまたはラットまたはハムスター)定常領域遺伝子配列に作動可能に連結させる。一部の実施形態では、前記ヒトV、Dおよび/またはJセグメント(または1つ以上の再構成VDJもしくはVJ遺伝子)を、例えば内因性免疫グロブリン遺伝子座ではない遺伝子座に組み込まれる導入遺伝子におけるマウス、ラットまたはハムスター定常領域遺伝子配列に作動可能に連結または融合させる。

0159

特定の実施形態では、内因性免疫グロブリン重鎖遺伝子座におけるVH、DHおよびJHセグメントの、1つ以上のヒトVH、DHおよびJHセグメントでの置換を含み、該1つ以上のヒトVH、DHおよびJHセグメントが、内因性免疫グロブリン重鎖遺伝子に作動可能に連結されているものであるマウスを提供し、この場合のマウスは、内因性免疫グロブリン遺伝子座以外の遺伝子座に導入遺伝子を含み、該導入遺伝子は、マウスまたはラットまたはヒト定常領域に作動可能に連結された非再構成または再構成ヒトVLおよびヒトJLセグメントを含む。

0160

子孫を産生するマウスの能力を維持しながら、ヒト生殖細胞系免疫グロブリン可変遺伝子遺伝子座でマウス生殖細胞系免疫グロブリン可変遺伝子遺伝子座を大規模にin situ遺伝子置換するための方法を記載する。具体的には、前記マウス定常領域をインタクトで残しながら、6メガ塩基のマウス重鎖およびκ軽鎖免疫グロブリン可変遺伝子遺伝子座両方を該遺伝子のヒトカウンターパートでの正確に置換することを記載する。結果として、マウス定常領域を維持しながら、マウスの生殖細胞系免疫グロブリン可変レパートリーすべてが等価のヒト生殖細胞系免疫グロブリン可変配列で正確に置換されたマウスを生み出した。前記ヒト可変領域をマウス定常領域に連結させて、再構成して生理的に適切なレベルで発現するキメラヒト−マウス免疫グロブリン遺伝子座を形成する。発現する抗体は、「逆キメラ」である。すなわち、それらはヒト可変領域配列およびマウス定常領域配列を含む。ヒト可変領域およびマウス定常領域を有する抗体を発現するヒト化免疫グロブリン可変領域を有するこれらのマウスは、VELCOIMMUNE(登録商標)マウスと呼ばれる。

0161

VELOCIMMUNE(登録商標)ヒト化マウスは、野生型マウスのものと本質的に区別できない完全機能的体液性免疫系を示す。前記ヒト化マウスは、B細胞発生の全ての段階で正常な細胞集団を提示する。前記ヒト化マウスは、正常なリンパ器官形態を示す。VELOCIMMUNE(登録商標)マウスの抗体配列は、正常なV(D)J再構成および正常な体細胞超変異頻度を示す。これらのマウスにおける抗体集団は、正常なクラススイッチ(例えば、正常なアイソタイプシススイッチ)の結果として生ずるアイソタイプ分布を表わす。VELOCIMMUNE(登録商標)マウスを免疫することにより、治療候補としての使用に好適なヒト免疫グロブリン可変ドメインを有する大量の多様な抗体レパートリーを産生する頑強体液性免疫応答が得られる。このプラットホームは、薬学的に許容され得る抗体および他の抗原結合タンパク質を作製するための豊富な自然親和性成熟ヒト免疫グロブリン可変領域配列源を提供する。

0162

マウス免疫グロブリン可変配列の、ヒト免疫グロブリン可変配列での正確な置換により、VELOCIMMUNE(登録商標)マウスを作製することができる。とはいえ、非常に大きな長さのヒト免疫グロブリン配列の逐次的リコンニアリング(sequential recombineering)による、重および軽鎖遺伝子座における内因性マウス免疫グロブリン配列の、等価ヒト免疫グロブリン配列での正確の置換は、マウスとヒトの間の免疫グロブリン遺伝子座の分岐進化のため、一定の課題を提起し得る。例えば、免疫グロブリン遺伝子座内に散在する遺伝子間配列は、マウスとヒトの間で同一ではなく、一部の状況では、機能的に等価でないこともある。マウスとヒトの間の免疫グロブリン遺伝子座におけるその相違は、特に内因性マウス免疫グロブリン重鎖遺伝子座の一定の部分をヒト化または操作するとき、やはりヒト化マウスに異常を生じさせる結果となる場合がある。マウス免疫グロブリン重鎖遺伝子座における一部の改変は有害である。有害な改変としては、例えば、改変されたマウスの交配および子孫産生能力の喪失を挙げることができる。
すべてのマウス定常鎖遺伝子および遺伝子座転写制御領域を含むハイブリッド遺伝子座内の隣接マウス配列をインタクトなままおよび機能的なまま、マウス重および軽鎖免疫グロブリン遺伝子座(VH−DH−JHおよびVκ−Jκ)の6メガ塩基可変領域の、対応する1.4メガ塩基ヒトゲノム配列での正確な大規模in situ置換を行った(図1Aおよび図1B)。具体的には、VELOCIGENE(登録商標)遺伝子工学技術(例えば、米国特許第6,586,251号明細書およびValenzuelaら、2003、High−throughput engineering of the mouse
genome coupled with high−resolution expression analysis、Nat Biotechnol 21:652−659参照)を用いて、ヒトVH、DH、JH、VκおよびJκ遺伝子配列を、ヒト生殖細胞系可変遺伝子座のオーバーラップ断片を担持する13のキメラBACターゲティングベクターの段階的挿入により、マウスES細胞に導入した。

0163

マウス免疫グロブリン遺伝子のヒト化は、今日までのマウスゲノムへの最大の遺伝子改変を代表する。ランダムに組み込まれたヒト免疫グロブリン導入遺伝子での以前の努力は、(上で論じた)ある程度の成果を上げたが、前記マウス免疫グロブリン遺伝子の、該遺伝子のヒトカウンターパートでの直接置換は、ほかの点では正常なマウスにおいて完全ヒト抗体を効率的に産生することができる効率を劇的に増加させる。さらに、かかるマウスは、無能化された内因性遺伝子座および完全ヒト抗体導入遺伝子を保有するマウスと比較して、実質的に任意の抗原での免疫後に得ることができる完全ヒト抗体の多様性の劇的増大を示す。様々な分化段階で有意に低減されたB細胞集団を示すランダムに組み込まれたヒト導入遺伝子を有するマウスとは対照的に、置換されヒト化された遺伝子座の多彩バージョンが完全に正常な成熟および未熟B細胞レベルを示す。ヒト遺伝子導入マウスにおけるヒト遺伝子セグメント数を増加させる努力は、かかる欠陥を低減させたが、拡張されたそれらの免疫グロブリンレパートリーは、野生型マウスと比較してB細胞集団の低減を全部は修正しなかった。

0164

免疫グロブリン遺伝子座が置換されたマウス(すなわち、VELOCIMMUNE(登録商標)マウス)において観察される野生型に近い体液性免疫機能にもかかわらず、ランダムに組み込まれた導入遺伝子を利用する一部のアプローチでは遭遇しない、免疫グロブリンの直接置換を利用すると遭遇する他の課題がある。マウスとヒトの間の免疫グロブリン遺伝子座の遺伝子組成の相違は、免疫グロブリン遺伝子セグメントが置換されたマウスの繁殖にとって有益な配列の発見をもたらした。具体的には、前記内因性免疫グロブリン遺伝子座内にあるマウスADAM遺伝子は、妊性におけるその役割のため、免疫グロブリン遺伝子座が置換されたマウスに最適に存在する。

0165

マウスADAM6のゲノムの場所および機能
いずれかの機能的ADAM6タンパク質を発現する能力が無い雄マウスは、驚くべきことに、交配して子孫を産生する該マウスの能力の欠陥を示す。これらのマウスには、すべてのまたは実質的にすべてのマウス免疫グロブリン可変領域遺伝子セグメントをヒト可変領域遺伝子セグメントで置換することによって機能的ADAM6タンパク質を発現する能力が無い。ADAM6遺伝子座が、DH遺伝子セグメントの上流にあるVH遺伝子セグメント遺伝子座の3’端の近位の、前記内因性マウス免疫グロブリン重鎖可変領域遺伝子遺伝子座の領域内にあるため、このADAM6機能の喪失が生ずる結果となる。すべてのまたは実質的にすべての内因性マウス重鎖可変遺伝子セグメントの、ヒト重鎖可変遺伝子セグメントでの置換に関してホモ接合性であるマウスを交配させるために、それぞれが該置換に関してホモ接合性であり、生産的交配を待つ雄と雌を供給することは、一般に厄介なアプローチである。好結果の同腹子は、頻度が低く、サイズが小さい。その代り、前記置換に関してヘテロ接合性の雄を用いて、前記置換に関してホモ接合性の雌と交配させて、前記置換に対してヘテロ接合性の後代を産生し、その後、それらからホモ接合型マウスを繁殖させた。前記雄マウスの妊性の喪失についての可能性のある原因は、ホモ接合型雄マウスにおける機能的ADAM6タンパク質の不在であると本発明者らは決定した。

0166

様々な態様において、損傷した(すなわち、非機能的またはわずかに機能的な)ADAM6遺伝子を含む雄マウスは、妊性の低減または消去を示す。マウス(および他の齧歯動物)ではADAM6遺伝子が免疫グロブリン重鎖遺伝子座にあるため、本発明者らは、置換された免疫グロブリン重鎖遺伝子座を含むマウスを繁殖させるために、または該マウスの系統を作り、維持するために、様々な改変交配または繁殖スキームを利用することを決定した。内因性免疫グロブリン重鎖可変遺伝子遺伝子座の置換に関してホモ接合性の雄マウスの低い妊性または不妊性は、マウス系統のかかる改変の維持を困難にする。様々な実施形態において、前記系統の維持は、前記置換に関してホモ接合性の雄マウスによって示される不妊問題の回避を含む。

0167

1つの態様では、本明細書に記載のマウスの系統を維持するための方法を提供する。マウスの前記系統は、異所性ADAM6配列を含む必要がなく、様々な実施形態において、マウスの前記系統は、ADAM6のノックアウト(例えば、機能的ノックアウト)に関してホモ接合性またはヘテロ接合性である。

0168

前記マウス系統は、雄マウスにおいて妊性の低減または喪失を生じさせる結果となる内因性免疫グロブリン重鎖遺伝子座の改変を含む。1つの実施形態において、前記改変は、ADAM6遺伝子の調節領域および/またはコーディング領域の欠失を含む。特定の実施形態において、前記改変は、その改変を含む雄マウスの妊性を低減させるまたは消去する内因性ADAM6遺伝子(調節領域および/またはコーディング領域)の改変を含む;特定の実施形態において、前記改変は、その改変に関してホモ接合性である雄マウスの妊性を低減させるまたは消去する。

0169

1つの実施形態において、前記マウス系統は、ADAM6遺伝子のノックアウト(例えば、機能的ノックアウト)または欠失に関してホモ接合性またはヘテロ接合性である。

0170

1つの実施形態では、前記改変に関してホモ接合性またはヘテロ接合性であるマウスから細胞を単離すること、および宿主胚において前記ドナー細胞を用いること、および代理母において前記宿主胚およびドナー細胞を妊娠させること、および前記遺伝子改変を含む後代を前記代理母から得ることによって、前記マウス系統を維持する。1つの実施形態において、前記ドナー細胞は、ES細胞である。1つの実施形態において、前記ドナー細胞は、多能性細胞、例えば導入多能性細胞である。

0171

1つの実施形態では、前記改変に関してホモ接合性またはヘテロ接合性であるマウスから、前記改変を含む核酸配列を単離すること、および前記核酸配列を宿主核に導入すること、および好適な動物において前記核酸配列および前記宿主核を含む細胞を妊娠させることによって、前記マウス系統を維持する。1つの実施形態では、前記核酸配列を宿主卵母細胞の胚に導入する。

0172

1つの実施形態では、前記改変に関してホモ接合性またはヘテロ接合性であるマウスから核を単離すること、および前記核を宿主細胞に導入すること、および好適な動物において前記核および宿主細胞を妊娠させて、前記改変に関してホモ接合性またはヘテロ接合性である後代を得ることによって、前記マウス系統を維持する。

0173

1つの実施形態では、前記遺伝子改変を含む雄マウスからの精液を用いる、雌マウス(野生型、前記改変に関してホモ接合性、または前記改変に関してヘテロ接合性)のin vitro受精(IVF)を用いることによって、前記マウス系統を維持する。1つの実施形態において、前記雄マウスは、前記遺伝子改変に関してヘテロ接合性である。1つの実施形態において、前記雄マウスは、前記遺伝子改変に関してホモ接合性である。

0174

1つの実施形態では、前記遺伝子改変に関してヘテロ接合性である雄マウスを雌マウスと交配させて、前記遺伝子改変を含む後代を得ること、前記遺伝子改変を含む雄および雌後代を同定すること、および前記遺伝子改変に関してヘテロ接合性である雄を、野生型である、前記遺伝子改変に関してホモ接合性であるまたはヘテロ接合性である雌との交配に用いて、前記遺伝子改変を含む後代を得ることによって、前記マウス系統を維持する。1つの実施形態では、前記遺伝子改変に関してヘテロ接合性の雄と、野生型雌、前記遺伝子改変に関してヘテロ接合性の雌、または前記遺伝子改変に関してホモ接合性の雌とを交配させる工程を繰り返して、前記マウス系統での前記遺伝子改変を維持する。

0175

1つの態様では、内因性免疫グロブリン重鎖可変遺伝子遺伝子座の、1つ以上のヒト免疫グロブリン重鎖配列での置換を含むマウス系統を維持するための方法であって、前記マウス系統を交配させて、ヘテロ接合型雄マウスを産生する工程を含み、前記ヘテロ接合性雄マウスを交配させて、前記系統において前記遺伝子改変を維持する方法を提供する。特定の実施形態において、前記系統は、ホモ接合性雄と野生型雌、または前記遺伝子改変に関してホモ接合性もしくはヘテロ接合性の雌とのいずれの交配によっても維持されない。

0176

前記ADAM6タンパク質は、タンパク質のADAMファミリーのメンバーであり、ADAMは、A Disintegrin And Metalloprotease(ディスインテグリンおよびメタロプロテアーゼ)の頭文字である。タンパク質のADAMファミリーは、大きく、多様であり、細胞接着をはじめとする多様な機能を有する。ADAMファミリーの一部のメンバーは、精子形成および受精に関与する。例えば、ADAM2は、精子−卵子相互作用に関与するタンパク質ファーティリンサブユニットをコードする。ADAM3、すなわちシリテスティンは、透明帯への精子の結合に必要であるようである。ADAM2またはADAM3いずれかの不在は不妊性を生じさせる結果となる。ADAM2、ADAM3およびADAM6は、マウス精子細胞の表面で複合体を形成すると仮定されている。ヒトVH遺伝子セグメントVH1−2とVH6−1の間で通常見出されるヒトADAM6遺伝子は、偽遺伝子であるようである(図12)。マウスには2つのADAM6遺伝子−ADAM6aおよびADAM6b−があり、これらは、マウスVH遺伝子セグメントとDH遺伝子セグメントの間の遺伝子間領域において見つけられ、前記マウスにおいて、ADAM6a遺伝子およびADAM6b遺伝子は、周囲の免疫グロブリン遺伝子セグメントのものとは反対の転写配向に配向する(図12)。マウスの場合、正常な受精には機能的ADAM6遺伝子座が明らかに要求される。そこで、機能的ADAM6遺伝子座または配列は、内因性ADAM6遺伝子座が欠けているまたは非機能的内因性ADAM6遺伝子座を有する雄マウスにおいて示される受精の徹底的低減を補うまたはレスキューすることができる、ADAM6遺伝子座または配列を指す。

0177

ADAM6aおよびADAM6bをコードする、マウスにおける前記遺伝子間配列の位置が、内因性マウス重鎖を改変するとき該遺伝子間配列に改変を受けやすくさせる。VH遺伝子セグメントを欠失させるもしくは置換するとき、またはDH遺伝子セグメントを欠失させるもしくは置換するとき、結果として得られるマウスは重度の妊性欠損を示す確率が高い。この欠損を補償するために、内因性マウスADAM6遺伝子座の改変に起因するADAM6活性の喪失を補うタンパク質をコードするヌクレオチド配列を含むようにマウスを改変する。様々な実施形態において、補足性ヌクレオチド配列は、妊性欠損をレスキューするマウスADAM6a、マウスADAM6b、またはそのホモログもしくはオルソログもしくは機能的断片をコードするものである。

0178

妊性をレスキューする前記ヌクレオチド配列を任意の好適な位置に配置することができる。前記配列を前記遺伝子間領域に配置することができ、またはゲノム内の任意の好適な位置に(すなわち、異所的に)配置することができる。1つの実施形態では、前記ヌクレオチド配列を、マウスゲノムにランダムに組み込む導入遺伝子に導入することができる。1つの実施形態では、前記配列をエピソームで、すなわちマウス染色体上ではなく別々の核酸上で、維持することができる。好適な位置としては、転写許容性または活性である位置、例えば、ROSA26遺伝子座(Zambrowiczら、1997、PNAS USA 94:3789−3794)、BT−5遺伝子座(Michaelら、1999、Mech.Dev.85:35−47)またはOct4遺伝子座(Wallaceら、2000、Nucleic AcidsRes.28:1455−1464)が挙げられる。転写活性遺伝子座へのヌクレオチド配列のターゲティングは、例えば米国特許第7,473,557号明細書に記載されており、この参考文献は参照により本明細書に援用されている。

0179

あるいは、妊性をレスキューする前記ヌクレオチド配列を誘導性プロモーターとカップリングさせて、適切な細胞および/または組織、例えば生殖組織、での最適な発現を促進することができる。例示的誘導性プロモーターとしては、物理的手段によって活性化されるプロモーター(例えば、熱ショックプロモーター)および/または化学的手段によって活性化されるプロモーター(例えば、IPTGもしくはテトラサイクリン)が挙げられる。

0180

さらに、前記ヌクレオチド配列の発現を他の遺伝子に関連づけて、特定の発生段階または特定の組織内での発現を実現することができる。かかる発現は、前記ヌクレオチド配列を、特定の発生段階で発現する遺伝子のプロモーターと作動可能に連結させることによって実現することができる。例えば、宿主種のゲノムへと工学的に作製された1つの種からの免疫グロブリン配列を、その宿主種からのCD19遺伝子(B細胞特異的遺伝子)のプロモーター配列と作動可能に連結させる。免疫グロブリンが発現する正確な発生段階でのB細胞特異的発現が実現される。

0181

挿入されたヌクレオチド配列の頑強な発現を実現するためのさらにもう1つの方法は、構成的プロモーターの利用である。例示的構成的プロモーターとしては、SV40、CMV、UBC、EF1A、PGKおよびCAGGが挙げられる。同様に、所望のヌクレオチド配列を選択された構成的プロモーターと作動可能に連結させ、それにより、該ヌクレオチド配列によってコードされているタンパク質(単数または複数)の高い発現レベルが得られる。

0182

用語「異所性」は、自然界で通常は遭遇しない位置への転位または配置(例えば、核酸配列の、該核酸配列が野生型マウスにおいて見出されるのと同じ位置でない位置への配置)を含むことを意図したものである。様々な実施形態において、この用語は、その対象がその正常なまたは正しい位置外にあるという意味で用いられる。例えば、「...をコードする異所性ヌクレオチド配列」という句は、マウスでは通常遭遇しない位置に出現するヌクレオチド配列を指す。例えば、マウスADAM6タンパク質(または雄マウスに対して同じまたは同様の妊性の恩恵をもたらすそのオルソログもしくはホモログもしくは断片)をコードする異所性ヌクレオチド配列の場合、該配列は、野生型マウスにおいて通常見出される位置とは異なるマウスのゲノム内の位置に配置されることがある。かかる場合、野生型マウスにおける位置とは異なるマウスのゲノム内の位置に前記配列を配置することにより、マウス配列の新規配列接合部を生み出すこととなる。マウスADAM6の機能的ホモログまたはオルソログは、ADAM6−/−マウスにおいて観察される妊性喪失(例えば、交配により子孫を産生する雄マウスの能力の喪失)のレスキューをもたらす配列である。機能的ホモログまたはオルソログは、ADAM6aのアミノ酸配列に対しておよび/またはADAM6bのアミノ酸配列に対して少なくとも約89%以上の同一性、例えば99%以下の同一性を有するタンパク質、ならびにADAM6aおよび/またはADAM6bの欠失またはノックアウトを含む遺伝子型を有するマウスの首尾よく交配する能力を補うまたはレスキューすることができるタンパク質を含む。

0183

前記異所位置は、(例えば、マウスADAM6配列を含有する導入遺伝子のランダム挿入の場合のように)どこでもよく、または例えば、野生型マウスにおける(例えば、改変内因性マウス免疫グロブリン遺伝子座内だがその天然の位置の上流または下流のいずれか、例えば、改変免疫グロブリン遺伝子座内だが、異なる遺伝子セグメント間、またはマウスV−D遺伝子間配列内の異なる位置における)その場所に近い(しかし、正確に同じではない)位置であってもよい。異所性配置の一例は、ヒト化免疫グロブリン重鎖遺伝子座内への配置である。例えば、1つ以上の内因性VH遺伝子セグメントの、ヒトVH遺伝子セグメントでの置換であって、内因性ADAM6配列を除去する置換を含むマウスを、マウスADAM6配列がヒトVH遺伝子セグメントを含有する配列内に配置されるように工学的に作製することができる。結果として得られる改変は、ヒト遺伝子配列内に(異所性)マウスADAM6配列を生じさせることとなり、このヒト遺伝子配列内へのマウスADAM6配列の(異所性)配置は、ヒトADAM6偽遺伝子の位置(すなわち、2つのVセグメント間)に近い場合もあり、またはマウスADAM6配列の位置(すなわち、V−D遺伝子間領域内)に近い場合もある。マウスの生殖細胞系内のヒト遺伝子配列(例えば、免疫グロブリン遺伝子配列)内にまたは該ヒト遺伝子配列に隣接した(異所性)マウスADAM6配列の接合により作られる、結果として生ずる配列接合部は、野生型マウスのゲノム内の同じまたは同様の位置と比較して新しいものになる。

0184

様々な実施形態において、ADAM6またはそのオルソログもしくはホモログが無い非ヒト動物を提供し、この欠如が該非ヒト動物を不妊性にするか、該非ヒト動物の妊性を実質的に低減させる。様々な実施形態において、前記ADAM6またはそのオルソログもしくはホモログ欠如は、内因性免疫グロブリン重鎖遺伝子座の改変に起因する。妊性の実質的低減は、例えば、妊性(例えば、交配頻度、同腹子あたりの子、1年あたりの同腹子、など)の約50%、60%、70%、80%、90%または95%またはそれより多くの低減である。様々な実施形態では、非ヒト動物の雄において機能的であるマウスADAM6遺伝子またはそのオルソログもしくはホモログもしくは機能的断片を前記非ヒト動物に補充し、この補充されたADAM6遺伝子またはそのオルソログもしくはホモログもしくは機能的断片により、妊性低減の全部または実質的部分がレスキューされる。妊性の実質的部分のレスキューは、例えば、前記非ヒト動物が、非改変(すなわち、ADAM6遺伝子またはそのオルソログもしくはホモログへの改変を有さない動物)重鎖遺伝子座と比較して少なくとも70%、80%または90%またはそれより多い妊性を示すような妊性の回復である。

0185

様々な実施形態において、前記遺伝子改変動物(すなわち、例えば免疫グロブリン重鎖遺伝子座の改変に起因して、機能的ADAM6またはそのオルソログもしくはホモログが無い動物)に付与する配列は、ADAM6遺伝子またはそのオルソログもしくはホモログから選択される。例えば、マウスにおけるADAM6機能の喪失は、1つの実施形態では、マウスADAM6遺伝子の付加によってレスキューされる。1つの実施形態において、マウスにおけるADAM6機能の喪失は、マウス、例えば齧歯動物、に対して近縁の種、例えば、異なる系統または種のマウス、任意の種のラット、齧歯動物、のオルソログまたはホモログを付加することによってレスキューされ、この場合、前記マウスのオルソログまたはホモログの付加により、ADAM6機能の喪失またはADAM6遺伝子の喪失に起因する妊性の喪失がレスキューされる。他の種からのオルソログおよびホモログは、様々な実施形態において系統発生的に関連した種から選択され、および様々な実施形態において、約80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、96%以上または97%以上である内因性ADAM6(またはオルソログ)との同一性パーセントを示し、およびADAM6に関連したまたは(非マウスの場合は)ADAM6オルソログに関連した妊性喪失をレスキューする。例えば、ADAM6機能が無い遺伝子改変雄ラット(例えば、ヒト免疫グロブリン重鎖可変領域で置換された内因性免疫グロブリン重鎖可変領域を有するラット、またはラット免疫グロブリン重鎖領域のノックアウトを有するラット)の場合、そのラットの妊性の喪失は、ラットADAM6の付加によって、または一部の実施形態ではラットADAM6のオルソログ(例えば、別のラット系統もしくは種からの、または1つの実施形態ではマウスからの、ADAM6オルソログ)の付加によってレスキューされる。

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