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技術 生理活性物質を分泌及び/又は表面提示する細胞の1細胞スクリーニング方法及びそれに用いられるイムノチャンバー

出願人 国立大学法人名古屋大学スターライト工業株式会社
発明者 黒田俊一良元伸男藤橋政人黒川正也
出願日 2013年11月11日 (5年11ヶ月経過) 出願番号 2013-232919
公開日 2014年6月19日 (5年4ヶ月経過) 公開番号 2014-110785
状態 拒絶査定
技術分野 酵素、微生物を含む測定、試験 蛍光または発光による材料の調査,分析 生物学的材料の調査,分析 微生物・酵素関連装置
主要キーワード 逆角錐台 開口部面 クオドラント 還流洗浄 略円錐台 流水洗浄後 逆円錐台 内壁側面
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2014年6月19日)のものです。
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図面 (20)

課題

有用な生理活性物質を産生し、それを分泌及び/又は表面提示する細胞スクリーニングする方法の提供。

解決手段

以下の工程を含む、(1)複数のウェルを有するイムノチャンバーの該ウェルの少なくとも1つに、生理活性物質を分泌及び/又は表面提示する細胞集団播種して、該細胞集団を構成する1個の細胞を載置する工程1、(2)工程1の後、前記生理活性物質に特異的に結合する蛍光分子を前記ウェルに添加する工程2、(3)工程2の後、前記蛍光分子に由来する蛍光シグナルを発するウェルに載置された細胞を、前記生理活性物質を分泌及び/又は表面提示する細胞と決定する工程3。

概要

背景

細胞が有する機能を解析する為に、1細胞、すなわち単一細胞(One Cell)レベルで機能を解析する技術が求められている。このような技術は、例えばハイブリドーマ選別のような細胞の交発現株のスクリーニング、疾患の有無を診断する為の基礎技術として研究が進められている。

この様な基礎技術として、例えば特許文献1、非特許文献1及び非特許文献2に示すような、蛍光標識抗体を用いたスクリーニング方法、又はそれに用いられるデバイスが開発されている。

概要

有用な生理活性物質を産生し、それを分泌及び/又は表面提示する細胞をスクリーニングする方法の提供。以下の工程を含む、(1)複数のウェルを有するイムノチャンバーの該ウェルの少なくとも1つに、生理活性物質を分泌及び/又は表面提示する細胞集団播種して、該細胞集団を構成する1個の細胞を載置する工程1、(2)工程1の後、前記生理活性物質に特異的に結合する蛍光分子を前記ウェルに添加する工程2、(3)工程2の後、前記蛍光分子に由来する蛍光シグナルを発するウェルに載置された細胞を、前記生理活性物質を分泌及び/又は表面提示する細胞と決定する工程3。A

目的

さらに、この様なコーティングについて、1細胞をスクリーニングした後に細胞の回収を目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
1件

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請求項1

以下の工程を含む、生理活性物質分泌及び/又は表面提示するタンパク質を産生する細胞スクリーニング方法;(1)複数のウェルを有するイムノチャンバーの該ウェルの少なくとも1つに、生理活性物質を分泌及び/又は表面提示する細胞集団播種して、該細胞集団を構成する1個の細胞を載置する工程1、(2)工程1の後、前記生理活性物質に特異的に結合する蛍光分子を前記ウェルに添加する工程2、(3)工程2の後、前記蛍光分子に由来する蛍光シグナルを発するウェルに載置された細胞を、前記生理活性物質を分泌及び/又は表面提示する細胞と決定する工程3。

請求項2

(4)前記工程3の後に、前記蛍光分子に基づく蛍光シグナルを発するウェルに載置される、生理活性物質を分泌及び/又は表面提示する細胞を回収する工程4を含む、請求項1に記載のスクリーニング方法。

請求項3

前記ウェルの開口部の直径又は開口部に最密する内接円の直径が、前記生理活性物質を分泌及び/又は表面提示する細胞の最大径の1.2倍〜2倍であり、且つ該開口部から該ウェルの底面までの距離が、該開口部の直径又は開口部に最密する内接円の直径の0.6倍〜1.4倍である、請求項1又は2に記載のスクリーニング方法。

請求項4

前記チャンバーにおける任意の隣接する4つのウェル間で形成される開口部以外の領域の面積が、該開口部の面積の2倍以下である請求項1〜3の何れか1項に記載のスクリーニング方法。

請求項5

前記ウェルの内壁表面が、アミノ基を有する、請求項1〜4の何れか1項に記載のスクリーニング方法。

請求項6

前記アミノ基に、前記生理活性物質に特異的に結合する分子が、リンカーを介して結合する、請求項5に記載のスクリーニング方法。

請求項7

前記リンカーが、その一方の末端に前記アミノ基と反応性を示す、低級アルキル基カルボニルオキシ基アミド基、及びカルボアミド基からなる群より選択される少なくとも一つを有していてもよい官能基を含み、且つもう一方の末端に前記生理活性物質に特異的に結合する分子と反応性を示す、低級アルキル基、カルボニルオキシ基、アミド基、及びカルボアミド基からなる群より選択される少なくとも一つを有していてもよい官能基を含む、ポリアルキレングリコールである請求項6に記載のスクリーニング方法。

請求項8

前記ポリアルキレングリコールの分子量が、130〜50000である、請求項7に記載のスクリーニング方法。

請求項9

以下の工程を含む疾患の診断方法;[1]複数のウェルを有するイムノチャンバーの該ウェルの少なくとも1つに、ヒト患者から採取された生理活性物質を分泌及び/又は表面提示する細胞集団を含む被検体を接触させ、該被検体に含まれる1個の細胞を載置する工程1、[2]工程1の後、前記生理活性物質に特異的に結合する蛍光分子を前記ウェルに添加する工程2、[3]工程2の後、前記蛍光分子に由来する蛍光シグナルを発するウェルに載置された細胞を、前記生理活性物質を分泌及び/又は表面提示する細胞と決定し、該細胞の個数の前記被検体に含まれる総細胞数に対する割合に基づいて、前記ヒト患者を前記疾患に罹患すると決定する工程3。

請求項10

以下の工程を含む食品の安全性の検査方法;〔1〕複数のウェルを有するイムノチャンバーの該ウェルの少なくとも1つに、食品の抽出物を接触させて得られる生理活性物質を分泌及び/又は表面提示する細胞集団を含む被検体を接触させ、該被検体に含まれる1個の細胞を載置する工程1、〔2〕工程1の後、前記生理活性物質に特異的に結合する蛍光分子を前記ウェルに添加する工程2、〔3〕工程2の後、前記蛍光分子に由来する蛍光シグナルを発するウェルに載置された細胞を、前記生理活性物質を分泌及び/又は表面提示する細胞と決定し、該細胞の個数の前記被検体に含まれる総細胞数に対する割合に基づいて、前記食品の安全性を決定する工程3。

請求項11

請求項1〜8の何れか1項に記載のスクリーニング方法における工程1、請求項9に記載の診断方法における工程1、及び請求項10に記載の検査方法における工程1からなる群より選択される少なくとも1つの工程にて用いられるイムノチャンバー。

請求項12

請求項11に記載のイムノチャンバー並びにリンカー及び/又は生理活性物質に特異的に結合する分子を含む、キット

技術分野

0001

本発明は、生理活性物質分泌及び/又は表面提示する細胞の1細胞スクリーニング方法及びそれに用いられるイムノチャンバーに関する。

背景技術

0002

細胞が有する機能を解析する為に、1細胞、すなわち単一細胞(One Cell)レベルで機能を解析する技術が求められている。このような技術は、例えばハイブリドーマ選別のような細胞の交発現株のスクリーニング、疾患の有無を診断する為の基礎技術として研究が進められている。

0003

この様な基礎技術として、例えば特許文献1、非特許文献1及び非特許文献2に示すような、蛍光標識抗体を用いたスクリーニング方法、又はそれに用いられるデバイスが開発されている。

0004

特開2009−034047号

先行技術

0005

Kato Kら,Biotechnol.Prog.2004;20(3):897−904
Jin Aら,Nature.Medicine.2009;15(9):1088−1092

発明が解決しようとする課題

0006

非特許文献1に示す1細胞スクリーニング方法は、細胞の脂質膜を介した修飾を行うことから、侵襲性を有しておりスクリーニング後の細胞の増殖等の育種の面で予期せぬ悪影響があるので好ましくない。

0007

また、特許文献1及び非特許文献2に記載された、細胞侵襲性を示さない1細胞スクリーニング方法に関する記載は、ウェルの周囲を蛍光分子に基づいて光らせて、1細胞をスクリーニングする方法である。しかしながら、このような方法であれば、隣接する幾つかのウェルが光っていた場合、どのウェルに有用な生体分子を分泌産生する細胞が存在するかについて、機械的手法であっても、人為的手法であっても特定するのが困難であるという問題点がある。

0008

そして、ウェルの周囲に蛍光分子に基づいて光らせるためにコーティングが必要となり、そのための部位を設ける必要があるため、1つのウェルに1個の細胞を格納させる効率が悪くなるという問題点も有している。

0009

さらに、この様なコーティングについて、1細胞をスクリーニングした後に細胞の回収を目的とするのであれば、ウェル内壁の表面に親水性を付与しておかないと、細胞が吸着してしまう傾向となり、細胞回収時に細胞へ障害、ひいては破壊を引き起こしてしまう。

0010

一方で、ウェル内壁の表面に疎水性を付与しておかないとウェル内での細胞の安定性を欠いてしまう傾向となる。すなわち、コーティングについては、親水性の付与と組成性の付与という面から高度に制御する必要があるという問題点も存在している。

0011

本発明は、1細胞単位で有用な生理活性物質を産生し、それを分泌又は表面提示する細胞をスクリーニングする為に、効率よく1つのウェル内に1個の細胞を載置し、且つスクリーニングの対象とする1つの細胞を簡便且つ確実に特定する為の方法を提供することを目的とする。さらに、スクリーニングした細胞を細胞に損傷を与えることなく回収することも目的とする。

課題を解決するための手段

0012

上記課題を解決すべく、本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、細胞に侵襲性を与えることのない手段で、且つ特定のイムノチャンバーを用いる、生理活性物質を分泌及び/又は表面提示する細胞を選択する方法を開発した。

0013

本発明は、これらの知見に基づいて完成されたものであり、以下に示す態様を広く包含するものである。

0014

項1 以下の工程を含む、生理活性物質を分泌及び/又は表面提示するタンパク質を産生する細胞のスクリーニング方法;
(1)複数のウェルを有するイムノチャンバーの該ウェルの少なくとも1つに、生理活性物質を分泌及び/又は表面提示する細胞集団播種して、該細胞集団を構成する1個の細胞を載置する工程1、
(2)工程1の後、前記生理活性物質に特異的に結合する蛍光分子を前記ウェルに添加する工程2、
(3)工程2の後、前記蛍光分子に由来する蛍光シグナルを発するウェルに載置された細胞を、前記生理活性物質を分泌及び/又は表面提示する細胞と決定する工程3。

0015

項2 (4)前記工程3の後に、前記蛍光分子に基づく蛍光シグナルを発するウェルに載置される、生理活性物質を分泌及び/又は表面提示する細胞を回収する工程4を含む、上記項1に記載のスクリーニング方法。

0016

項3 前記生理活性物質が、サイトカインイムノグロブリンリンフォカインケモカインサイトケラチン増殖因子補体アルブミンオプソニンパイロジェンエンドトキシンホルモンフェロモンウイルス性抗原バクテリア毒素プリオン、Aβ、ヒスタミンDOPAトキシン、CD1、CD2、CD3、CD4、CD5、CD7、CD8、CD9、CD10、CD11a、CD11b、CD11c、CD13、CD14、CD15、CD16、CD18、CD19、CD20、CD21、CD22、CD23、CD24、CD25、CD27、CD28、CD29、CD30、CD31、CD32、CD33、CD34、CD35、CD36、CD37、CD38、CD39、CD40、CD42、CD43、CD44、CD45、CD46、CD47、CD48、CD49、CD50、CD51、CD52、CD54、CD55、CD56、CD57、CD58、CD59、CD61、CD62、CD64、CD66、CD68、CD69、CD70、CD71、CD73、CD74、CD80、CD81、CD85、CD86、CD87、CD90、CD91、CD93、CD94、CD95、CD99、CD100、CD133、CD134、CD138、CD205、CD207、CD326、及びCD340からなる群より選択される少なくとも一種である、上記項1又は項2に記載のスクリーニング方法。

0017

項4 前記生理活性物質を分泌及び/又は表面提示する細胞が、ハイブリドーマ、ミエローマB細胞、T細胞、樹状細胞Th細胞NK細胞CHO細胞、Ba/F3細胞、293F細胞、COS7細胞、L細胞、C3H10T1/2細胞、Sf9細胞、Sf21細胞、High Five細胞、酵母細胞マクロファージクッパー細胞貪食細胞群、単球白血球赤血球等の血球細胞群、胚性幹細胞iPS細胞間葉系幹細胞組織幹細胞体性幹細胞造血幹細胞神経幹細胞肝幹細胞皮膚幹細胞生殖幹細胞脂肪幹細胞循環腫瘍細胞(CTC)、癌幹細胞初代培養細胞、HuH7細胞、HepG2細胞、A549細胞、A431細胞、H2228細胞、NIH3T3細胞、MC3T3細胞、MC3T3−E1細胞、Caco2細胞、293細胞、293T細胞、Saos2細胞、MH1C1細胞、NuE細胞、RK3E細胞、WiDr細胞、及びC2C12細胞からなる群より選択される少なくとも一種である、上記項1〜項3の何れか1項に記載のスクリーニング方法。

0018

項5 前記生理活性物質に特異的に結合する蛍光分子が、該生理活性物質に対する蛍光標識抗体である、上記項1〜項4の何れか1項に記載のスクリーニング方法。

0019

項6 前記ウェルの開口部の直径又は開口部に最密する内接円の直径が、前記生理活性物質を分泌及び/又は表面提示する細胞の最大径の1.2倍〜2倍であり、且つ該開口部から該ウェルの底面までの距離が、該開口部の直径又は開口部に最密する内接円の直径の0.6倍〜1.4倍である、上記項1〜項5の何れか1項に記載のスクリーニング方法。

0020

項7 前記開口部の直径又は開口部に最密する内接円の直径が2〜60μmである、上記項1〜項6の何れか1項に記載のスクリーニング方法。

0021

項8 前記ウェルの内壁側面が、前記開口部が形成する面及び前記底面に対して鉛直方向に形成される面に対して10度〜45度の略一定の傾斜角を有する、上記項1〜項7の何れか1項に記載のスクリーニング方法。

0022

項9 前記チャンバーにおける任意の隣接する4つのウェル間で形成される開口部以外の領域の面積が、該開口部の面積の2倍以下である前記項1〜項8の何れか1項に記載のスクリーニング方法。

0023

項10 前記チャンバーにおける任意の隣接する2つのウェルにおける該ウェルのそれぞれ中心間の距離が、ウェル開口部の直径又は開口部に最密する内接円の直径の1倍〜2.5倍である、上記項1〜項9の何れか1項に記載のスクリーニング方法。

0024

項11 前記ウェルの内壁表面が、アミノ基を有する、上記項1〜項10の何れか1項に記載のスクリーニング方法。

0025

項12 前記アミノ基に、前記生理活性物質に特異的に結合する分子が、リンカーを介して結合する、上記項11に記載のスクリーニング方法。

0026

項13 前記リンカーが、その一方の末端に前記アミノ基と反応性を示す、低級アルキル基カルボニルオキシ基アミド基、及びカルボアミド基からなる群より選択される少なくとも一つを有していてもよい官能基を含み、且つもう一方の末端に前記生理活性物質に特異的に結合する分子と反応性を示す、低級アルキル基、カルボニルオキシ基、アミド基、及びカルボアミド基からなる群より選択される少なくとも一つを有していてもよい官能基を含む、ポリアルキレングリコールである上記項12に記載のスクリーニング方法。

0027

項14 前記官能基が、マレイミジル基スクシンイミジル基ビオチニル基アリルアジド基、カルボジイミド基ジアジリン基、ヒドラジド基ヒドロキシメチルホスフィン基イソシアネート基、及びイソチオシアネート基からなる群より選択される上記項13に記載のスクリーニング方法。

0028

項15 前記生理活性物質に結合する分子が、該生理活性物質に対する抗体である、上記項12〜項14の何れか1項に記載のスクリーニング方法。

0029

項16 前記ポリアルキレングリコールが、ポリエチレングリコール又はポリプロピレングリコールである、上記項13〜項15の何れか1項に記載のスクリーニング方法。

0030

項17 前記ポリアルキレングリコールの分子量が、130〜50000である、上記項13〜項16の何れか1項に記載のスクリーニング方法。

0031

項18 前記リンカーの分子長が、10Å〜5000Åである、上記項12〜項17の何れか1項に記載のスクリーニング方法。

0032

項19 前記リンカーが、Bis−N−succinimidyl[pentaethyleneglycol]ester、Bis−N−succinimidyl[nonaethyleneglycol]ester、succinimidyl−[(N−maleimidopropionamido)−diethyleneglycol]ester、succinimidyl−[(N−maleimidopropionamido)−tetraethyleneglycol]ester、(succinimidyl−[(N−maleimidopropionamido)−hexaethyleneglycol]ester、succinimidyl−[(N−maleimidopropionamido)−octaethyleneglycol]ester、succinimidyl−[(N−maleimidopropionamido)−dodecaethyleneglycol]ester、succinimidyl−[(N−maleimidopropionamido)−tetracosaethyleneglycol]ester及び、下記化学式1〜10にて示される化合物からなる群より選択される少なくとも一種である、上記項12〜項18の何れか1項に記載のスクリーニング方法;

0033

0034

(式中、nは2〜1000の整数である。)

0035

0036

(式中、nは2〜1000の整数である。)

0037

0038

(式中、nは2〜1000の整数である。)

0039

0040

(式中、nは2〜1000の整数である。)

0041

0042

(式中、nは2〜1000の整数である。)

0043

0044

(式中、nは2〜1000の整数である。)

0045

0046

(式中、PEGはポリエチレングリコールを示し、その分子量は重量平均分子量で800〜10000である。)

0047

0048

(式中、PEGはポリエチレングリコールを示し、その分子量は重量平均分子量で1000〜10000である。)

0049

0050

(式中、PEGはポリエチレングリコールを示し、その分子量は重量平均分子量で1000〜20000である。)

0051

0052

(式中、PEGはポリエチレングリコールを示し、その分子量は重量平均分子量で1000〜10000である。)。

0053

項20 以下の工程を含む疾患の診断方法
[1]複数のウェルを有するイムノチャンバーの該ウェルの少なくとも1つに、ヒト患者から採取された、生理活性物質を分泌及び/又は表面提示する細胞集団を含む被検体を接触させ、該被検体に含まれる1個の細胞を載置する工程1、
[2]工程1の後、前記生理活性物質に特異的に結合する蛍光分子を前記ウェルに添加する工程2、
[3]工程2の後、前記蛍光分子に由来する蛍光シグナルを発するウェルに載置された細胞を、前記生理活性物質を分泌及び/又は表面提示する細胞と決定し、該細胞の個数の前記被検体に含まれる総細胞数に対する割合に基づいて、前記ヒト患者を前記疾患に罹患すると決定する工程3。

0054

項21 [4]前記工程3の後に、前記蛍光分子に基づく蛍光シグナルを発するウェルに載置される、生理活性物質を分泌及び/又は表面提示する細胞を回収する工程4を含む、上記項20に記載の診断方法。

0055

項22 前記疾患が、癌、転移性癌免疫疾患糖尿病神経変性疾患心筋梗塞心疾患循環器系疾患呼吸器系疾患泌尿器系疾患骨疾患内分泌系疾患、皮膚疾患脳疾患脳梗塞からなる群より選択される、少なくとも一種である上記項20又は項21に記載の診断方法。

0056

項23 前記生理活性物質が、サイトカイン、イムノグロブリン、リンフォカイン、ケモカイン、サイトケラチン、増殖因子、補体、アルブミン、オプソニン、パイロジェン、エンドトキシン、ホルモン、フェロモン、ウイルス性抗原、バクテリア毒素、プリオン、Aβ、ヒスタミン、DOPA、トキシン、CD1、CD2、CD3、CD4、CD5、CD7、CD8、CD9、CD10、CD11a、CD11b、CD11c、CD13、CD14、CD15、CD16、CD18、CD19、CD20、CD21、CD22、CD23、CD24、CD25、CD27、CD28、CD29、CD30、CD31、CD32、CD33、CD34、CD35、CD36、CD37、CD38、CD39、CD40、CD42、CD43、CD44、CD45、CD46、CD47、CD48、CD49、CD50、CD51、CD52、CD54、CD55、CD56、CD57、CD58、CD59、CD61、CD62、CD64、CD66、CD68、CD69、CD70、CD71、CD73、CD74、CD80、CD81、CD85、CD86、CD87、CD90、CD91、CD93、CD94、CD95、CD99、CD100、CD133、CD134、CD138、CD205、CD207、CD326、及びCD340からなる群より選択される少なくとも一種である、上記項20〜項22の何れか1項に記載の診断方法。

0057

項24 前記生理活性物質を分泌及び/又は表面提示する細胞が、ハイブリドーマ、ミエローマ、B細胞、T細胞、樹状細胞、Th細胞、NK細胞、CHO細胞、Ba/F3細胞、293F細胞、COS7細胞、L細胞、C3H10T1/2細胞、Sf9細胞、Sf21細胞、High Five細胞、酵母細胞、マクロファージ・クッパー細胞、貪食細胞群、単球、白血球、赤血球等の血球細胞群、胚性幹細胞、iPS細胞、間葉系幹細胞、組織幹細胞、体性幹細胞、造血幹細胞、神経幹細胞、肝幹細胞、皮膚幹細胞、生殖幹細胞、脂肪幹細胞、循環腫瘍細胞(CTC)、癌幹細胞、初代培養細胞、HuH7細胞、HepG2細胞、A549細胞、A431細胞、H2228細胞、NIH3T3細胞、MC3T3細胞、MC3T3−E1細胞、Caco2細胞、293細胞、293T細胞、Saos2細胞、MH1C1細胞、NuE細胞、RK3E細胞、WiDr細胞、及びC2C12細胞からなる群より選択される少なくとも一種である、上記項20〜項23の何れか1項に記載の診断方法。

0058

項25 前記生理活性物質に特異的に結合する蛍光分子が、該生理活性物質に対する蛍光標識抗体である、上記項20〜項24の何れか1項に記載の診断方法。

0059

項26 前記ウェルの開口部の直径又は開口部に最密する内接円の直径が、前記生理活性物質を分泌及び/又は表面提示する細胞の最大径の1.2倍〜2倍であり、且つ該開口部から該ウェルの底面までの距離が、該開口部の直径又は開口部に最密する内接円の直径の0.6倍〜1.4倍である、上記項20〜項25の何れか1項に記載の診断方法。

0060

項27 前記開口部の直径又は開口部に最密する内接円の直径が2〜60μmである、上記項20〜26の何れか1項に記載の診断方法。

0061

項28 前記ウェルの内壁側面が、前記開口部が形成する面及び前記底面に対して鉛直方向に形成される面に対して10度〜45度の傾斜角を有する、上記項20〜項27の何れか1項に記載の診断方法。

0062

項29 前記チャンバーにおける任意の隣接する4つのウェル間で形成される開口部以外の領域の面積が、該開口部の面積の2倍以下である上記項20〜項28の何れか1項に記載の診断方法。

0063

項30 隣接する2つのウェルにおける該ウェルのそれぞれ中心間の距離が、ウェル開口部の直径又は開口部に最密する内接円の直径の1倍〜2.5倍である、上記項20〜項29の何れか1項に記載の診断方法。

0064

項31 前記ウェルの内壁表面が、アミノ基を有する、上記項20〜項30の何れか1項に記載の診断方法。

0065

項32 前記アミノ基に、前記生理活性物質に特異的に結合する分子が、リンカーを介して結合する、上記項31に記載の診断方法。

0066

項33 前記リンカーが、その一方の末端に前記アミノ基と反応性を示す、低級アルキル基、カルボニルオキシ基、アミド基、及びカルボアミド基からなる群より選択される少なくとも一つを有していてもよい官能基を含み、且つもう一方の末端に前記生理活性物質に特異的に結合する分子と反応性を示す、低級アルキル基、カルボニルオキシ基、アミド基、及びカルボアミド基からなる群より選択される少なくとも一つを有していてもよい官能基を含むポリアルキレングリコールである上記項32に記載の診断方法。

0067

項34 前記官能基が、マレイミジル基、スクシンイミジル基、ビオチニル基、アリルアジド基、カルボジイミド基、ジアジリン基、ヒドラジド基、ヒドロキシメチルホスフィン基、イソシアネート基、及びイソチオシアネート基からなる群より選択される上記項33に記載の診断方法。

0068

項35 前記生理活性物質に特異的に結合する分子が、該生理活性物質に対する抗体である、上記項32〜項34の何れか1項に記載の診断方法。

0069

項36 前記ポリアルキレングリコールが、ポリエチレングリコール又はポリプロピレングリコールである、上記項33〜項35の何れか1項に記載の診断方法。

0070

項37 前記ポリアルキレングリコールの分子量が、130〜50000である、上記項33〜項36の何れか1項に記載の診断方法。

0071

項38 前記リンカーの分子長が、10Å〜5000Åである、上記項32〜項37の何れか1項に記載の診断方法。

0072

項39 前記リンカーが、Bis−N−succinimidyl[pentaethyleneglycol]ester、Bis−N−succinimidyl[nonaethyleneglycol]ester、succinimidyl−[(N−maleimidopropionamido)−diethyleneglycol]ester、succinimidyl−[(N−maleimidopropionamido)−tetraethyleneglycol]ester、(succinimidyl−[(N−maleimidopropionamido)−hexaethyleneglycol]ester、succinimidyl−[(N−maleimidopropionamido)−octaethyleneglycol]ester、succinimidyl−[(N−maleimidopropionamido)−dodecaethyleneglycol]ester、succinimidyl−[(N−maleimidopropionamido)−tetracosaethyleneglycol]ester及び、下記化学式11〜20にて示される化合物からなる群より選択される少なくとも一種である、上記項32〜項38の何れか1項に記載の診断方法。

0073

0074

(式中、nは2〜1000の整数である。)

0075

0076

(式中、nは2〜1000の整数である。)

0077

0078

(式中、nは2〜1000の整数である。)

0079

0080

(式中、nは2〜1000の整数である。)

0081

0082

(式中、nは2〜1000の整数である。)

0083

0084

(式中、nは2〜1000の整数である。)

0085

0086

(式中、PEGはポリエチレングリコールを示し、その分子量は重量平均分子量で800〜10000である。)

0087

0088

(式中、PEGはポリエチレングリコールを示し、その分子量は重量平均分子量で1000〜10000である。)

0089

0090

(式中、PEGはポリエチレングリコールを示し、その分子量は重量平均分子量で1000〜20000である。)

0091

0092

(式中、PEGはポリエチレングリコールを示し、その分子量は重量平均分子量で1000〜10000である。)。

0093

項40 以下の工程を含む食品の安全性の検査方法
〔1〕複数のウェルを有するイムノチャンバーの該ウェルの少なくとも1つに、食品の抽出物を接触させて得られる生理活性物質を分泌及び/又は表面提示する細胞集団を含む被検体を接触させ、該被検体に含まれる1個の細胞を載置する工程1、
〔2〕工程1の後、前記生理活性物質に特異的に結合する蛍光分子を前記ウェルに添加する工程2、
[3]工程2の後、前記蛍光分子に由来する蛍光シグナルを発するウェルに載置された細胞を、前記生理活性物質を分泌及び/又は表面提示する細胞と決定し、該細胞の個数の前記被検体に含まれる総細胞数に対する割合に基づいて、前記食品の安全性を決定する工程3。

0094

項41 〔4〕前記工程3の後に、前記蛍光分子に基づく蛍光シグナルを発するウェルに載置される、生理活性物質を分泌及び/又は表面提示する細胞を回収する工程4を含む、上記項40に記載の検査方法。

0095

項42 前記食品が、海産物及び/又は産物である上記項40又は項41に記載の検査方法。

0096

項43 前記生理活性物質が、サイトカイン、イムノグロブリン、リンフォカイン、ケモカイン、サイトケラチン、増殖因子、補体、アルブミン、オプソニン、パイロジェン、エンドトキシン、ホルモン、フェロモン、ウイルス性抗原、バクテリア毒素、プリオン、Aβ、ヒスタミン、DOPA、トキシン、CD1、CD2、CD3、CD4、CD5、CD7、CD8、CD9、CD10、CD11a、CD11b、CD11c、CD13、CD14、CD15、CD16、CD18、CD19、CD20、CD21、CD22、CD23、CD24、CD25、CD27、CD28、CD29、CD30、CD31、CD32、CD33、CD34、CD35、CD36、CD37、CD38、CD39、CD40、CD42、CD43、CD44、CD45、CD46、CD47、CD48、CD49、CD50、CD51、CD52、CD54、CD55、CD56、CD57、CD58、CD59、CD61、CD62、CD64、CD66、CD68、CD69、CD70、CD71、CD73、CD74、CD80、CD81、CD85、CD86、CD87、CD90、CD91、CD93、CD94、CD95、CD99、CD100、CD133、CD134、CD138、CD205、CD207、CD326、及びCD340からなる群より選択される少なくとも一種である、上記項40〜項42の何れか1項に記載の検査方法。

0097

項44 前記生理活性物質を分泌及び/又は表面提示する細胞が、ハイブリドーマ、ミエローマ、B細胞、T細胞、樹状細胞、Th細胞、NK細胞、CHO細胞、Ba/F3細胞、293F細胞、COS7細胞、L細胞、C3H10T1/2細胞、Sf9細胞、Sf21細胞、High Five細胞、酵母細胞、マクロファージ、クッパー細胞、貪食細胞群、単球、白血球、赤血球等の血球細胞群、胚性幹細胞、iPS細胞、間葉系幹細胞、組織幹細胞、体性幹細胞、造血幹細胞、神経幹細胞、肝幹細胞、皮膚幹細胞、生殖幹細胞、脂肪幹細胞、循環腫瘍細胞(CTC)、癌幹細胞、初代培養細胞、HuH7細胞、HepG2細胞、A549細胞、A431細胞、H2228細胞、NIH3T3細胞、MC3T3細胞、MC3T3−E1細胞、Caco2細胞、293細胞、293T細胞、Saos2細胞、MH1C1細胞、NuE細胞、RK3E細胞、WiDr細胞、及びC2C12細胞からなる群より選択される少なくとも一種である、上記項40〜項43の何れか1項に記載の検査方法。

0098

項45 前記生理活性物質に特異的に結合する蛍光分子が、該生理活性物質に対する蛍光標識抗体である、上記項40〜項44の何れか1項に記載の検査方法。

0099

項46 前記ウェルの開口部の直径又は開口部に最密する内接円の直径が、前記生理活性物質を分泌及び/又は表面提示する細胞の最大径の1.2〜2倍であり、且つ該開口部から該ウェルの底面までの距離が、該開口部の直径又は開口部に最密する内接円の直径の0.6倍〜1.4倍である、上記項40〜項45の何れか1項に記載の検査方法。

0100

項47 前記開口部の直径又は開口部に最密する内接円の直径が2〜60μmである、上記項40〜項46の何れか1項に記載の検査方法。

0101

項48 前記ウェルの内壁側面が、前記開口部が形成する面及び前記底面に対して鉛直方向に形成される面に対して10度〜45度の傾斜角を有する、上記項40〜項47の何れか1項に記載の検査方法。

0102

項49 前記チャンバーにおける任意の隣接する4つのウェル間で形成される開口部以外の領域の面積が、該開口部の面積の2倍以下である上記項40〜項48の何れか1項に記載の検査方法。

0103

項50 隣接する2つのウェルにおける該ウェルのそれぞれ中心間の距離が、ウェル開口部の直径又は開口部に最密する内接円の直径の1倍〜2.5倍である、上記項41〜項49の何れか1項に記載の検査方法。

0104

項51 前記ウェルの内壁表面が、アミノ基を有する、上記項41〜項50の何れか1項に記載の検査方法。

0105

項52 前記アミノ基に、前記生理活性物質に特異的に結合する分子が、リンカーを介して結合する、上記項51に記載の検査方法。

0106

項53 前記リンカーが、その一方の末端に前記アミノ基と反応性を示す、低級アルキル基、カルボニルオキシ基、アミド基、及びカルボアミド基からなる群より選択される少なくとも一つを有していてもよい官能基を含み、且つもう一方の末端に前記生理活性物質に特異的に結合する分子と反応性を示す、低級アルキル基、カルボニルオキシ基、アミド基、及びカルボアミド基からなる群より選択される少なくとも一つを有していてもよい官能基を含むポリアルキレングリコールである上記項52に記載の検査方法。

0107

項54 前記官能基が、マレイミジル基、スクシンイミジル基、ビオチニル基、アリルアジド基、カルボジイミド基、ジアジリン基、ヒドラジド基、ヒドロキシメチルホスフィン基、イソシアネート基、及びイソチオシアネート基からなる群より選択される上記項53に記載の検査方法。

0108

項55 前記生理活性物質に特異的に結合する分子が、該生理活性物質に対する抗体である、上記項52〜項54の何れか1項に記載の検査方法。

0109

項56 前記ポリアルキレングリコールが、ポリエチレングリコール又はポリプロピレングリコールである、上記項53〜項55の何れか1項に記載の検査方法。

0110

項57 前記ポリアルキレングリコールの分子量が、130〜50000である、上記項53〜項56の何れか1項に記載の検査方法。

0111

項58 前記リンカーの分子長が、10〜5000Åである、上記項52〜項57の何れか1項に記載の診検査断方法。

0112

項59 前記リンカーが、Bis−N−succinimidyl[pentaethyleneglycol]ester、Bis−N−succinimidyl[nonaethyleneglycol]ester、succinimidyl−[(N−maleimidopropionamido)−diethyleneglycol]ester、succinimidyl−[(N−maleimidopropionamido)−tetraethyleneglycol]ester、(succinimidyl−[(N−maleimidopropionamido)−hexaethyleneglycol]ester、succinimidyl−[(N−maleimidopropionamido)−octaethyleneglycol]ester、succinimidyl−[(N−maleimidopropionamido)−dodecaethyleneglycol]ester、succinimidyl−[(N−maleimidopropionamido)−tetracosaethyleneglycol]ester及び、下記化学式21〜30記載にて示される化合物からなる群より選択される少なくとも一種である、上記項52〜58の何れか1項に記載の診断方法;

0113

0114

(式中、nは2〜1000の整数である。)

0115

0116

(式中、nは2〜1000の整数である。)

0117

0118

(式中、nは2〜1000の整数である。)

0119

0120

(式中、nは2〜1000の整数である。)

0121

0122

(式中、nは2〜1000の整数である。)

0123

0124

(式中、nは2〜1000の整数である。)

0125

0126

(式中、PEGはポリエチレングリコールを示し、その分子量は重量平均分子量で800〜10000である。)

0127

0128

(式中、PEGはポリエチレングリコールを示し、その分子量は重量平均分子量で1000〜10000である。)

0129

0130

(式中、PEGはポリエチレングリコールを示し、その分子量は重量平均分子量で1000〜20000である。)

0131

0132

(式中、PEGはポリエチレングリコールを示し、その分子量は重量平均分子量で1000〜10000である。)。

0133

項60 上記項1〜19の何れか1項に記載のスクリーニング方法における工程1、上記項20〜39の何れか1項に記載の診断方法における工程1、及び上記項40〜59の何れか1項に記載の検査方法における工程1からなる群より選択される少なくとも1つの工程にて用いられるイムノチャンバー。

0134

項61 上記項60に記載のイムノチャンバー並びにリンカー及び/又は生理活性物質に特異的に結合する分子を含む、キット

0135

項62 前記生理活性物質が、サイトカイン、イムノグロブリン、リンフォカイン、ケモカイン、サイトケラチン、増殖因子、補体、アルブミン、オプソニン、パイロジェン、エンドトキシン、ホルモン、フェロモン、ウイルス性抗原、バクテリア毒素、プリオン、Aβ、ヒスタミン、DOPA、トキシン、CD1、CD2、CD3、CD4、CD5、CD7、CD8、CD9、CD10、CD11a、CD11b、CD11c、CD13、CD14、CD15、CD16、CD18、CD19、CD20、CD21、CD22、CD23、CD24、CD25、CD27、CD28、CD29、CD30、CD31、CD32、CD33、CD34、CD35、CD36、CD37、CD38、CD39、CD40、CD42、CD43、CD44、CD45、CD46、CD47、CD48、CD49、CD50、CD51、CD52、CD54、CD55、CD56、CD57、CD58、CD59、CD61、CD62、CD64、CD66、CD68、CD69、CD70、CD71、CD73、CD74、CD80、CD81、CD85、CD86、CD87、CD90、CD91、CD93、CD94、CD95、CD99、CD100、CD133、CD134、CD138、CD205、CD207、CD326、及びCD340からなる群より選択される少なくとも一種である、上記項61に記載のキット。

0136

項63 前記リンカーが、その一方の末端にアミノ基と反応性を示す、低級アルキル基、カルボニルオキシ基、アミド基、及びカルボアミド基からなる群より選択される少なくとも一つを有していてもよい官能基を含み、且つもう一方の末端に前記生理活性物質に特異的に結合する分子と反応性を示す、低級アルキル基、カルボニルオキシ基、アミド基、及びカルボアミド基からなる群より選択される少なくとも一つを有していてもよい官能基を含むポリアルキレングリコールである上記項61又は項62に記載のキット。

0137

項64 前記官能基が、マレイミジル基、スクシンイミジル基、ビオチニル基、アリルアジド基、カルボジイミド基、ジアジリン基、ヒドラジド基、ヒドロキシメチルホスフィン基、イソシアネート基、及びイソチオシアネート基からなる群より選択される上記項61〜項63の何れか1項に記載のキット。

0138

項65 前記生理活性物質に特異的に結合する分子が、該生理活性物質に対する抗体である、上記項61〜項64の何れか1項に記載のキット。

0139

項66 前記ポリアルキレングリコールが、ポリエチレングリコール又はポリプロピレングリコールである、上記項63〜項65の何れか1項に記載のキット。

0140

項67 前記ポリアルキレングリコールの分子量が、130〜50000である、上記項63〜項66の何れか1項に記載の診断方法。

0141

項68 前記リンカーの分子長が、10Å〜5000Åである、上記項61〜項67の何れか1項に記載のキット。

0142

項69 前記リンカーが、Bis−N−succinimidyl[pentaethyleneglycol]ester、Bis−N−succinimidyl[nonaethyleneglycol]ester、succinimidyl−[(N−maleimidopropionamido)−diethyleneglycol]ester、succinimidyl−[(N−maleimidopropionamido)−tetraethyleneglycol]ester、(succinimidyl−[(N−maleimidopropionamido)−hexaethyleneglycol]ester、succinimidyl−[(N−maleimidopropionamido)−octaethyleneglycol]ester、succinimidyl−[(N−maleimidopropionamido)−dodecaethyleneglycol]ester、succinimidyl−[(N−maleimidopropionamido)−tetracosaethyleneglycol]ester及び、下記化学式31〜40にて示される化合物からなる群より選択される少なくとも一種である、上記項61〜項68の何れか1項に記載のキット;

0143

0144

(式中、nは2〜1000の整数である。)

0145

0146

(式中、nは2〜1000の整数である。)

0147

0148

(式中、nは2〜1000の整数である。)

0149

0150

(式中、nは2〜1000の整数である。)

0151

0152

(式中、nは2〜1000の整数である。)

0153

0154

(式中、nは2〜1000の整数である。)

0155

0156

(式中、PEGはポリエチレングリコールを示し、その分子量は重量平均分子量で800〜10000である。)

0157

0158

(式中、PEGはポリエチレングリコールを示し、その分子量は重量平均分子量で1000〜10000である。)

0159

0160

(式中、PEGはポリエチレングリコールを示し、その分子量は重量平均分子量で1000〜20000である。)

0161

0162

(式中、PEGはポリエチレングリコールを示し、その分子量は重量平均分子量で1000〜10000である。)。

0163

項70 更に、前記生理活性物質に特異的に結合する蛍光分子を含む上記項61〜項66の何れか1項に記載のキット。

0164

項71 前記生理活性物質に特異的に結合する分子が、該生理活性物質に対する蛍光標識抗体である、上記項61〜項70に記載のキット。

発明の効果

0165

以下に、本発明の効果について記載する。ただし、本発明は、以下に示す効果の全てを発揮する発明に限定されず、少なくとも何れか1つの効果を発揮すればよい。

0166

本発明に係るスクリーニング方法は、例えば抗体や有用生体成分といった分泌タンパク質高産生する細胞を非侵襲的に1細胞レベルでスクリーニングする方法として非常に有用である。

0167

本発明に係るスクリーニング方法は、例えば特定の抗原に対する抗体をスクリーニングするモノクローナル抗体の作製時におけるハイブリドーマの選別時に有用である。

0168

本発明に係る診断方法は、患者から得られる被検体に含まれる細胞数が少なくとも患者の疾患の有無の判定、又は疾患に罹患する可能性の有無、その大小を判定することができるので、被検体中の細胞濃度を高くする工程を必要としない診断方法として優れている。

0169

特に、細胞濃度を高くするための技術は、臨床現場では未だ容易には採用されることではなく更に、細胞の性質を変化させてしまう可能性もはらんでいる点からしても、本発明の診断方法は優れている。

0170

本発明に係る検査方法は、上述のような本発明に係るスクリーニング方法、本発明に係る診断方法に基づいた、1細胞レベルで検出する方法であるために、検体の量が少なくても、簡便に且つ確実に検査を行うことができるので優れている。

0171

本発明に係るイムノチャンバーは、上述のような優れたスクリーニング方法及び診断方法に好適に用いられ、優れた効果を発揮する。

図面の簡単な説明

0172

本発明に係るイムノチャンバー、スクリーニング方法、及び診断方法の1態様を説明する図。
本発明のイムノチャンバーを作製するLIGAプロセスを示す図。
本発明の高集積イムノチャンバーのレイアウト等を説明する図。ウェルの深さは20μm、ウェル径はφ30μmでウェル側壁の傾斜角は20度である。
本発明の最密充填イムノチャンバーのレイアウト等(1クラスターあたり)説明する図。ウェルの深さは20μm、ウェルは30μm□であり、ウェル側壁の傾斜角は25度である。
本発明の最密充填イムノチャンバーの各クラスターのレイアウトを説明する図。
LIGAプロセスにおける、X線照射されたPMMANi電析によって形成されたNi電鋳入子、及びポリスチレン射出形成品のレーザー顕微鏡像。
アミノ基付与処理後のウェルに対して行った水滴接触角実験結果。
表面処理濃度の最適化の検討方法を示す図。
画像解析処理の自動化を説明する図。
各NHS濃度における蛍光輝度の結果を示すグラフ横軸はNHS濃度を表し、縦軸蛍光輝度値を表す。
ブラックフレームパッキングされた本発明のイムノチャンバーへの反応液滴下した様子を示す写真像。
蛍光輝度解析した15サブエリア(図中の四角で示す枠内)と1サブエリア内の8プロット(図中の丸で示す枠内)を示す。なお、プロットで示す位置については、図2で説明される自動解析を行った。
スライドにおける蛍光輝度のばらつきを示す図。なお、ばらつきとは、測定した数値等が、平均値標準値の前後に不規則分布することを意味する。図中のグラフにおけるbgはガラス基板自家蛍光励起にばらつきがないかどうか確認する為に測定を行った。Dはポリスチレンスライドで何ら表面処理しておらず、基板の自家蛍光を測定する為のコントロールである。B及びAはCF488A−NHSで処理したポリスチレンスライドである。
イムノチャンバーにおけるアミノ基コートに依存的なビオチン化蛍光可視化を示す図である。Slide Dは、ポリスチレンスライドを示し、Slide Aは、ビオチン修飾したポリスチレンスライドを示す。
抗体修飾イムノチャンバーへの細胞導入を示す写真像。透過像はイムノチャンバーの像を示したものである。蛍光像は各細胞種の導入の様子を示したものである。
抗体及び抗原修飾を施したイムノチャンバーの毒性評価を示す写真像。
全自動1細胞単離解析装置を用いた抗体分泌細胞に由来するイムノチャンバーの蛍光観察像。HybridomaとCHOの個数をそれぞれ1:100で混合したものである。
全自動一細胞単離解析装置を用いる1細胞単離実験結果。Aは細胞の回収前、Bは回収後を示す。丸で囲まれた部位は、装置によって細胞が認識された時に自動的に現れる。丸内部の細胞が回収されたことがわかる。
回収した培養約1週間後の抗体分泌細胞のコロニーの写真像。
回収した培養約4週間後の抗体分泌細胞の培地上清ELISA供した実験結果。用いた抗体分泌細胞はIgG1の抗体を分泌することから、精製IgG1を用いてキャリブレーションをとり、単離した細胞の培地上清をELISA法に供し、絶対定量法により測定した。横軸番号は、輝度の順であり、縦軸は培地上清の抗体量から算出した1細胞あたりの1日あたりの抗体分泌量を示す。*は、親株に対するt検定(p<0.01)で有意なものを表す。nは測定回数を示す。
共焦点レーザースキャニング顕微鏡(LSM)を用いる抗体分泌細胞に由来するイムノチャンバーの蛍光観察像を示す。HybridomaとCHOの個数をそれぞれ1:1で混合したものである。各パネルの右下枠は各パネル中央左枠拡大像である。
実施例の「4−6:フローサイトメトリー法との比較」における、FACSAria IIを用いたJurkat/A549混合細胞分析結果を示す図。 1は混合細胞のドットプロット(Whole gate)であり、縦軸がSSC−Aで横軸がFSC−Aである。2及び3は、それぞれFACSによるCKs(PE)及びCD45(APC)を検出した際の結果であり、縦軸は共にSSC−Aで、横軸はそれぞれPE−A及びAPC−Aを示す。4はCK11+及びCK19+で、且つCD45ー細胞をクオドラントリージョンによってクローズアップしたものを示し、縦軸はAPC−Aで、横軸はPE−Aを示す。5は4の各画分の統計を取った数値を示す。
実施例の「4−6:フローサイトメトリー法との比較」における、全自動1細胞解析単離装置を用いた、EpCAM抗体処理イムノチャンバーへ播種したJurkat/A549細胞混合の観察例。写真像はイムノチャンバーの1つの区画を示している。
実施例の「4−6:フローサイトメトリー法との比較」における、全自動1細胞解析単離装置を用いた、抗体処理イムノチャンバーへ播種したJurkat/A549細胞混合からのEpCAM陽性細胞(A549細胞)の単離例。
実施例の「4−6:フローサイトメトリー法との比較」における、全自動1細胞解析単離装置を用いて単離したEpCAM陽性細胞(A549細胞)の育種後のFACS Aria IIを用いた分析結果を示す図。1はドットプロット(Whole gate)を示す。2及び3はそれぞれFACSによるCK11及びCK19(PE)、並びにCD45(APC)の検出結果を示す。1〜3の縦軸は全てSSC−Aを示し、横軸は1〜3に対してそれぞれFSC−A、PE−A、及びAPC−Aを示す。

0173

以下に本発明について詳細に説明する。なお、本発明を実施するために使用する様々な技術は、特にその出典を明示した技術を除いては、公知の文献等に基づいて当業者であれば容易かつ確実に実施可能である。

0174

例えば、Sambrook and Russell,“Molecular Cloning A LABORATORYMANUAL”,Cold Spring Harbor Laboratory Press,New York,2001;Ausubel,F.M.et al.“Current Protocols in Molecular Biology”,John Wiley&Sons,New York,NY;Molecular Biology of the Cell 5E:Reference Edition Bruce Alberts、Alexander Johnson、Julian Lewis、Martin Raff;Basic and Clinical Pharmacology 12/E(LANGE Basic Science)by Bertram Katzung,Susan Masters and Anthony Trevor(Dec 13,2011)等の文献を参照すればよい。

0175

<スクリーニング方法>
本発明に係るスクリーニング方法は、下記の工程1〜工程3を含む、生理活性物質を分泌及び/又は表面提示する細胞のスクリーニング方法である。

0176

工程1
(1)複数のウェルを有するイムノチャンバーの該ウェルの少なくとも1つに、生理活性物質を分泌及び/又は表面提示する細胞集団を播種して、該細胞集団を構成する1個の細胞を載置する工程。

0177

工程2
(2)上記工程1の後、前記生理活性物質に特異的に結合する蛍光分子を前記ウェルに添加する工程。

0178

工程3
(3)工程2の後、前記蛍光分子に由来する蛍光シグナルを発するウェルに載置された細胞を、前記生理活性物質分泌及び/又は表面提示する細胞と決定する工程。

0179

本発明のスクリーニング方法には、工程3の後に必要に応じて下記の工程4を包含していてもよい。

0180

工程4
(4)前記蛍光分子に基づく蛍光シグナルを発するウェルに載置される、生理活性物質を分泌及び/又は表面提示する細胞を回収する工程。

0181

以下に、本発明に係るスクリーニング方法について詳述する。

0182

前記生理活性物質とは、細胞外に分泌されるものであっても、細胞表面に提示されるものであってもよく、これらのどちらであっても、他の細胞を標的として生理機能誘起するものであれば特に限定はされない。このような生理活性物質としては例えば、タンパク質、ポリペプチド糖鎖、脂質等が挙げられる。

0183

このようなタンパク質又はポリペプチドは、特に限定はされないが、アミノ酸のみからなるタンパク質又はポリペプチドであっても、それに糖鎖、脂質等といった生体に由来する成分が付加されていてもよく、翻訳後修飾が施されたものであってもよい。

0184

具体的な生理活性物質としては、例えば、サイトカイン、イムノグロブリン、リンフォカイン、ケモカイン、サイトケラチン、増殖因子、補体、アルブミン、オプソニン、パイロジェン、エンドトキシン、ホルモン、フェロモン、ウイルス性抗原、バクテリア毒素、プリオン、Aβ、ヒスタミン、DOPA、トキシン、CD1、CD2、CD3、CD4、CD5、CD7、CD8、CD9、CD10、CD11a、CD11b、CD11c、CD13、CD14、CD15、CD16、CD18、CD19、CD20、CD21、CD22、CD23、CD24、CD25、CD27、CD28、CD29、CD30、CD31、CD32、CD33、CD34、CD35、CD36、CD37、CD38、CD39、CD40、CD42、CD43、CD44、CD45、CD46、CD47、CD48、CD49、CD50、CD51、CD52、CD54、CD55、CD56、CD57、CD58、CD59、CD61、CD62、CD64、CD66、CD68、CD69、CD70、CD71、CD73、CD74、CD80、CD81、CD85、CD86、CD87、CD90、CD91、CD93、CD94、CD95、CD99、CD100、CD133、CD134、CD138、CD205、CD207、CD326、CD340等が挙げられる。

0185

なお、上述の生理活性物質において、細胞外に分泌されるものは、細胞表面に提示された後に、プロテアーゼ等といった他の生体分子によって切断されて分泌されるものも含まれる。

0186

上述した生理活性物質の中でも、サイトカイン、サイトケラチン、イムノグロブリン、エンドトキシン、ウイルス性抗原、ヒスタミン、DOPA、CD4、CD8、CD11b、CD11c、CD16、CD19、CD20、CD34、CD38、CD54、CD62、CD80、CD86、CD133、CD205、CD207、CD326、CD340等が、本発明のスクリーニング方法において好適である。

0187

前記生理活性物質を分泌及び/又は表面提示する細胞とは、特に限定はされないが、例えば、上述の分泌タンパク質を発現する細胞であればハイブリドーマ、ミエローマ、B細胞、T細胞、樹状細胞、Th細胞、NK細胞、CHO細胞、Ba/F3細胞、293F細胞、COS7細胞、L細胞、C3H10T1/2細胞、Sf9細胞、Sf21細胞、High Five細胞、酵母細胞、マクロファージ、クッパー細胞、貪食細胞群、単球、白血球、赤血球等の血球細胞群、胚性幹細胞、iPS細胞、間葉系幹細胞、組織幹細胞、体性幹細胞、造血幹細胞、神経幹細胞、肝幹細胞、皮膚幹細胞、生殖幹細胞、脂肪幹細胞、循環腫瘍細胞(CTC)、癌幹細胞、初代培養細胞、HuH7細胞、HepG2細胞、A549細胞、A431細胞、H2228細胞、NIH3T3細胞、MC3T3細胞、MC3T3−E1細胞、Caco2細胞、293細胞、293T細胞、Saos2細胞、MH1C1細胞、NuE細胞、RK3E細胞、WiDr細胞、C2C12細胞等が挙げられる。

0188

この様な細胞の中でも、ハイブリドーマ、B細胞、CHO細胞、L細胞、293F細胞胚性幹細胞、CTC、初代培養細胞、HuH7細胞、HepG2細胞、A549細胞、A431細胞、H2228細胞、C3H10T1/2細胞、MH1C1細胞、NuE細胞、293細胞、293T細胞等が好ましい。

0189

これらの細胞は、上述の生理活性物質がタンパク質又はポリペプチドである場合、これらを過剰産生すること等を目的に、当該タンパク質又はポリペプチドが有するアミノ酸配列をコードする核酸配列を有する核酸、例えばプラスミド等で形質転換されていてもよい。このような細胞を作製する方法は、公知の技術を用いればよい。

0190

また、従来は、細胞からの分泌能を有さないタンパク質又はポリペプチドであっても、上述の核酸に細胞外分泌シグナルペプチド又は膜移行シグナルペプチドが有するアミノ酸配列をコードする塩基配列を有する核酸を適用することによって、細胞外に分泌させるか、又は細胞表面に提示させることも可能である。このような方法についても、公知の技術を用いればよい。

0191

工程1について
本発明に係るスクリーニング方法における工程1は、複数のウェルを有するイムノチャンバーの該ウェルの少なくとも1つに、生理活性物質を分泌及び/又は表面提示する細胞集団を播種して、該細胞集団を構成する1個の細胞を載置する工程である。

0192

工程1におけるイムノチャンバーは、複数のウェルを有するものである。ウェルの個数は特に限定されず、通常は70000個以上程度とすればよい。

0193

上記イムノチャンバーのウェルの形状は、例えば、錐台、逆錐台等の形状が挙げられ、特に限定はされないが、好ましくは錐台の形状である。本発明に係るスクリーニング方法におけるイムノチャンバーのウェルの形状が錐台とは、開口部の方が底面よりも大きいことを意味し、逆錐台とは底面の方が開口部よりも大きいことを意味する。

0194

このような錐台及び逆錐台等は、円錐台略円錐台も含む。)、逆円錐台(略逆円錐台も含む。)であっても、角錐台正角錐台、略正錐台等を含む。)、逆角錐台(正逆角錐台、略正逆錐台等を含む。)であってもよい。このような錐台及び逆角錐台は、1組の平行な平面を必ずしも有していなくてもよい。

0195

上記イムノチャンバーにおけるウェルの開口部の大きさは、その直径又は開口部に最密する内接円の直径として、例えば、上述の前記生理活性物質を分泌及び/又は表面提示する細胞の最大径に対して、通常は1〜2倍程度とすればよく、1.2〜1.5倍程度とすることが好ましい。

0196

具体的な、開口部の直径又は開口部に最密する内接円の直径は上述の範囲内であれば特に限定はされないが、通常は2〜60μm程度とすればよい。このような範囲の中でも、好ましい下限値は6μm程度、より好ましくは7μm程度、さらに好ましくは8μm程度である。また、好ましい上限値は34μm程度、より好ましくは33μm程度、さらに好ましくは32μm程度、さらに好ましくは31μm程度、最も好ましくは30μm程度である。

0197

開口部の直径は、開口部の形状には影響されず、略多角形の形状であっても、略円形の形状であっても、その中心を通る最も長い距離を直径と定義すればよい。また、開口部が多角形の形状である場合には、当該多角形に最も接近する内接円の直径を上述の開口部の直径と同様に定義してもよい。なお、用語『内接円』とは、必ずしも多角形の全ての辺に接している必要はなく、少なくとも2つの辺に接していればよい。

0198

上記イムノチャンバーにおけるウェルの開口部から該ウェルまでの距離、換言すると、該ウェルの深さは、上述のウェルの開口部の直径又は開口部に最密する内接円の直径に対して、通常は0.6倍〜1.4倍程度とすればよく、0.8倍〜1.2倍程度とすることが好ましい。

0199

上記イムノチャンバーにおけるウェルの内壁側面は、前記開口部が形成する面及び前記底面に対して鉛直方向に形成される面に対して通常は10度〜45度程度とすればよく、15度〜40度程度の略一定の傾斜角を有することが好ましい。このような角度は上述した錐台又は逆錐台から復元される円錐頂角の半分の角度でとほぼ同じである。

0200

本発明のイムノチャンバーにおける任意の隣接するウェル間に形成される、ウェルの開口部以外の領域の面積は、該ウェルの一つの開口部に対して、2倍以下程度とすればよく、1倍以下程度とすることが好ましく、0.3倍以下とすることがさらに好ましい。。なお、この様な数値範囲の下限値は0が好ましいが、これは限りなく0であることを意味しており、実質的には0より大きい限りなく小さな数値である。

0201

本発明のイムノチャンバーにおける任意の隣接する2つウェルにおける該ウェル間のそれぞれの中心間の距離は、ウェル開口部の直径又は開口部に最密する内接円の直径の通常は1倍〜2.5倍とすればよい。

0202

このようなイムノチャンバーの材質は、特に限定はされないが、例えば、ポリスチレン、アクリル樹脂環状オレフィンポリマーポリエーテルイミド等の透明性を有する熱可塑性ポリマーが挙げられる。

0203

一方、透明性を有さないポリマーであっても、ポリプロピレンポリアセタールポリフェニレンサルファイド液晶ポリマー等といった射出成形可能なポリマーであれば、上述のイムノチャンバーの材質とすることができる。

0204

このような素材の中でも、各種培養液に対する耐薬品性;透明性;溶融温度、寸法精度等による易射成形性の観点から、ポリスチレンが好ましい。

0205

上述のイムノチャンバーの作製は、公知の方法を用いて作製することができる。例えば、図Bに示すような、LIGA法を用いることによって、上述のような構造を有するイムノチャンバーを製造すればよい。より好ましくは、後述する製造例の記載に従い、適宜、設計変更することによって作製することができる。

0206

本発明のイムノチャンバーは、ウェルの少なくとも内壁表面がアミノ基を有していてもよく、当該チャンバーにおけるその他の部位についてはアミノ基を有さず、ウェルの内壁表面のみがアミノ基を有していることがより好ましい。

0207

用語『内壁表面がアミノ基を有する』とは、表面がアミノ化処理されたと同意である。

0208

具体的には、ウェル内壁に対して公知の親水化処理を行った後、シランカップリング剤等のコーティング剤を用いて処理することによってアミノ基による修飾が可能となる。なお、内壁とは、ウェル内の側面及び底面を含むものである。

0209

具体的な親水化処理としては、特に限定はされないが、例えば、酸素プラズマ処理スパッタ処理プラズマ放電処理コロナ放電処理遠紫外線プラズマ紫外光エキシマレーザー等の乾式処理硫酸浸漬による湿式処理等が挙げられる。

0210

具体的なコーティング剤としては、公知のものを適宜採用すればよいが、例えば、3−アミノプロピルエトキシシラン、N—2—(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N—2—(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N—2—(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3—アミノプロピルトリメトキシシラン、3—アミノプロピルトリエトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3—ジメチルーブチリデンプロピルアミン、Nーフェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(ビニルベンジル)—2−アミノエチルー3−アミノプロピルトリメトキシシラン、又はこれらの塩酸塩等が挙げられる。

0211

本発明のイムノチャンバーは、上述のアミノ基に対し、リンカーを介して、上述の生理活性物質に特異的に結合する分子が結合していてもよい。

0212

上述の生理活性物質に特異的に結合する分子とは、特に限定はされないが、例えば、生理活性物質に対する抗体が挙げられる。

0213

ここで、抗体とはイムノグロブリンに限定されず、そのFab化抗体(Fab、F(ab´)2、Fv等)、単鎖抗体(scFv等)等の抗体断片、斯かる断片を適宜組み合わせた多価化抗体(triabody minibody scFv−Fc等)等であってもよい。

0214

上記イムノグロブリンのサブタイプサブクラス等は、特に限定されず、IgG(IgG1、IgG2、IgG3、IgG4等を包含する)、IgMIgAIgY、IgE等が挙げられる。

0215

上記抗体の由来は、特に限定はされず、例えばヒト、マウスラットラクダウサギヤギウマダチョウニワトリラマアルパカロバ等が挙げられ、適宜選択して用いればよい。

0216

上述の抗体以外に生理活性物質に特異的に結合する分子として、例えば、生理活性物質が糖鎖そのものか、或いは糖鎖修飾されている場合、斯かる糖鎖に対して特異的に結合するレクチンを上記分子としてもよい。

0217

上述のリンカーは、特に限定はされないが、例えば、リンカーの一方の末端に前記アミノ基と反応性を示す、低級アルキル基、カルボニルオキシ基、アミド基、及びカルボアミド基からなる群より選択される少なくとも一つを有していてもよい官能基を含み、且つもう一方の末端に上述の生理活性物質に特異的に結合する分子と反応性を示す、低級アルキル基、カルボニルオキシ基、アミド基、及びカルボアミド基からなる群より選択される少なくとも一つを有していてもよい官能基を含むポリアルキレングリコールが挙げられる。

0218

低級アルキル基とは、特に限定はされないが、通常は炭素数が2個〜6個程度のアルキル基が挙げられる。

0219

上述の官能基としては、特に限定はされないが、例えばマレイミジル基、スクシンイミジル基、ビオチニル基、アリルアジド基、カルボジイミド基、ジアジリン基、ヒドラジド基、ヒドロキシメチルホスフィン基、イソシアネート基、イソチオシアネート基等が挙げられる。中でも、マレイミジル基、スクシンイミジル基、ビオチニル基等が好ましい。

0220

上述の官能基が、上述の低級アルキル基、カルボニルオキシ基、アミド基、又はカルボアミド基を有している場合、これらの化学結合の様式は特に限定されない。

0221

また、官能基に対する上述の低級アルキル基、カルボニルオキシ基、アミド基、又はカルボアミド基の結合位置も特に限定はされないが、例えば、上記官能基がマレイミジル基又はスクシンイミジル基である場合、該基に含まれる窒素原子と結合していることが好ましい。また、ビオチニル基である場合には該基に含まれるカルボニルオキシ基に結合していることが好ましい。

0222

また、スクシンイミジル基、マレイミジル基はその2位がスルホ基又はその塩で置換されていてもよい。

0223

ポリアルキレングリコールとは、特に限定はされないが、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等が挙げられる。

0224

上記リンカーの分子量は、特に限定はされないが、必要に応じて重量平均分子量として通常は130〜50000程度とすればよく、400〜30000程度とすることが好ましい。

0225

また、このようなリンカーの分子長は、特に限定はされないが、通常は通常は10Å〜5000Å程度とすればよく、30Å〜3000Å程度とすることが好ましい。

0226

上述の具体的なリンカーとして、例えば、Bis−N−succinimidyl[pentaethyleneglycol]ester、Bis−N−succinimidyl[nonaethyleneglycol]ester、succinimidyl−[(N−maleimidopropionamido)−diethyleneglycol]ester、succinimidyl−[(N−maleimidopropionamido)−tetraethyleneglycol]ester、(succinimidyl−[(N−maleimidopropionamido)−h
exaethyleneglycol]ester、succinimidyl−[(N−maleimidopropionamido)−octaethyleneglycol]ester、succinimidyl−[(N−maleimidopropionamido)−dodecaethyleneglycol]ester、succinimidyl−[(N−maleimidopropionamido)−tetracosaethyleneglycol]ester等が挙げられる。

0227

また、具体的なリンカーとして、下記の化学式41〜50にて表わされるものも挙げられる。

0228

0229

(式中、nは2〜1000の整数である。)

0230

0231

(式中、nは2〜1000の整数である。)

0232

0233

(式中、nは2〜1000の整数である。)

0234

0235

(式中、nは2〜1000の整数である。)

0236

0237

(式中、nは2〜1000の整数である。)

0238

0239

(式中、nは2〜1000の整数である。)

0240

0241

(式中、PEGはポリエチレングリコールを示し、その分子量は重量平均分子量で800〜10000である。)

0242

0243

(式中、PEGはポリエチレングリコールを示し、その分子量は重量平均分子量で1000〜10000である。)

0244

0245

(式中、PEGはポリエチレングリコールを示し、その分子量は重量平均分子量で1000〜20000である。)

0246

0247

(式中、PEGはポリエチレングリコールを示し、その分子量は重量平均分子量で1000〜10000である。)。

0248

また、上述の生理活性物質が上述のようなイムノグロブリンに代表される抗体である場合、上述の生理活性物質に特異的に結合する分子は、斯かる抗体に対する抗原であってもよい。このような抗原は、例えばアビジン化合物及びビオチンの複合体等をさらに介して上述のリンカーに結合していてもよい。

0249

なお、上述のイムノチャンバーは、イムノデバイス、イムノプレート、イムノウェル、イムノスライド、イムノチップ、イムノセンサーチップ、イムノセンサースライド、イムノセンサーウェル、イムノセンサーチャンバー等とも称される。

0250

生理活性物質を分泌及び/又は表面提示する細胞集団は公知の方法で入手することができる。例えば、例えば生理活性物質が抗体である場合、斯かる抗体を産生するハイブリドーマ(例えばB細胞及びミエローマ細胞を融合したハイブリドーマ等が挙げられる。)を上記細胞集団とすればよい。

0251

その他にも、例えば、任意の分泌タンパク質が有するアミノ酸配列をコードする塩基配列によって形質転換された細胞も、上記細胞集団とすることができる。

0252

また、本発明の細胞集団は、生体から定義採取したものであってもよい。例えば、個体の任意の組織から細胞集団を、公知の方法で採取したもの、個体の血液、組織、リンパ液等から公知の方法で細胞集団を採取したもの等が挙げられる。

0253

更に、食品材料から得られた抽出物と、任意の細胞を接触させたものであってもよい。

0254

このようにして得られた細胞集団は、本発明の工程1に供する前に、適宜洗浄工程に供してもよい。具体的な洗浄方法は、特に限定はされないが、例えば、蒸留水滅菌水緩衝液界面活性剤の有無は問わない。)、培地等を、必要に応じて適宜組み合わせて用いて洗浄すればよい。

0255

このような洗浄工程に関して、細胞に不必要な障害を与える危険性や、余分な工程が必要となる点から、このような工程を含まないものが好ましいことは明らかである。

0256

用語『播種』とは、シード(Seed)と同意であり、細胞を播くという行為を表す。すなわち、免疫分野にて用いられる「Inoculation」の意味とも、ガンの分野で用いられる「Disseminatation」の意味とも異なるものである。ここで、播種された細胞は、必ずしも増殖する必要はなく、死滅さえしなければよい。

0257

用語『細胞集団』とは、同種の細胞の集団であっても、異種の細胞の集団であってもよい。同種の細胞の集団とは、必ずしも同一の遺伝学的性質を有する細胞の種類には限定されず、同一の遺伝学的性質を有していたとしても、細胞内の成分が異なる細胞の集団を含んでいたとしても、同種の細胞集団とみなしてもよい。

0258

上述の生理活性物質を分泌及び/又は表面提示する細胞集団を、上述のイムノチャンバーに播種することによって、該イムノチャンバーの少なくとも1つに、生理活性物質を分泌及び/又は表面提示する細胞集団を構成する1個の細胞が載置される。状況に応じて、播種の後のイムノチャンバーを遠心工程に供してもよい。

0259

用語『載置』とは、単に存在することを意味し、格納されて保持されることとも換言される。用語『保持』とは、必ずしも不可逆的にウェル内に保持されている必要はなく、積極的に除去する行為によって保持されない状態とならない限り特に限定されない。用語『積極的な除去』とは、例えば、マニュピュレーター等で細胞が除去されることが挙げられる。

0260

用語『1個の細胞』とは、単一の細胞であることも意味する。

0261

工程1において、生理活性物質を分泌及び/又は表面提示する細胞集団のうち、上述のウェルに載置されない細胞の割合の上限値は、細胞集団全体の50%程度であり、より好ましくは20%程度、更に好ましくは5%程度である。また、下限値は、0%であることが好ましい。

0262

工程1の後、上述のような前記ウェルに載置されない細胞を除去する工程に供してもよい。具体的には、イムノチャンバーを洗浄工程に供すればよく、浸漬法流水法等によって洗浄すればよい。洗浄する際には、蒸留水、滅菌水、緩衝液(界面活性剤の有無は問わない。)、培地等を、必要に応じて適宜組み合わせて用いればよい。なお、上述のイムノチャンバーに細胞集団を播種した後、洗浄工程に供するまでの時間は、特に限定はされないが、通常は1分〜48時間程度とすればよい。

0263

工程2について
本発明に係るスクリーニング方法における工程2は、前記生理活性物質に特異的に結合する蛍光分子を前記ウェルに添加する工程である。

0264

生理活性物質に特異的に結合する蛍光分子とは、生理活性物質に特異的に結合する分子に、公知の蛍光分子が結合していれば良く、特に限定はされない。

0265

生理活性物質に特異的に結合する分子として、例えば、生理活性物質に対する抗体に蛍光分子が結合した蛍光標識抗体が挙げられる。

0266

ここで、抗体とはイムノグロブリンに限定されず、そのFab化抗体(Fab、F(ab´)2、Fv等)、単鎖抗体(scFv等)等の抗体断片、斯かる断片を適宜組み合わせた多価化抗体(triabody minibody scFv−Fc等)等であってもよい。

0267

上記イムノグロブリンのサブタイプ、サブクラス等は、特に限定されず、IgG(IgG1、IgG2、IgG3、IgG4等を包含する)、IgM、IgA、IgY、IgE等が挙げられる。

0268

上記抗体の由来は、特に限定はされず、例えばヒト、マウス、ラット、ラクダ、ウサギ、ヤギ、ウマ、ダチョウ、ニワトリ、ラマ、アルパカ、ロバ等が挙げられ、適宜選択して用いればよい。

0269

上述の抗体以外に生理活性物質に特異的に結合する分子として、例えば、生理活性物質が糖鎖そのもの又は糖鎖修飾されている場合、斯かる糖鎖に対して特異的なレクチンを上記分子とすることができる。

0270

上記蛍光分子は、特に限定されることはなく、公知のものを適宜採用すればよいが、例えば、ローダミンフルオロセイン、FITC、各種Cy色素量子ドット(Qドット登録商標〕)、AMCA、APC、Alexa、TexasRed、PE、TRITC等が挙げられる。

0271

これらの蛍光分子と、上述の生理活性物質に特異的に結合する分子を結合させる方法は、公知の方法を適宜組み合わせて採用すればよい。

0272

工程2において上記ウェルに蛍光分子を添加する前に、ウェルに対してブロッキング剤を添加していてもよい。ブロッキング剤とは、特に限定はされないが、例えばアルブミン、スキムミルク等が挙げられる。

0273

工程2の後、イムノチャンバーを洗浄工程に供してもよい。具体的な洗浄方法としては、浸漬法、流水法等によって洗浄が挙げられ、蒸留水、滅菌水、緩衝液(界面活性剤の含有の有無は問わない。)、培地等を、必要に応じて適宜組み合わせて用いればよい。

0274

工程3について
本発明に係るスクリーニング方法における工程3は、前記蛍光分子に由来する蛍光シグナルを発するウェルに載置された細胞を、前記生理活性物質を分泌及び/又は表面提示する細胞と決定する工程である。

0275

工程3では上述の工程2にて用いた蛍光分子に基づく蛍光を発するウェルを特定し、斯かるウェルに載置された細胞を、上述の生理活性物質を分泌及び/又は表面提示する細胞と決定すればよい。ウェルを特定する方法として、例えば蛍光顕微鏡を用いて、イムノチャンバー全体を観察し、必要に応じてその写真像を入手した後に、決定することができる。また、公知の全自動1細胞単離解析装置を用いて、斯かる装置のマニュアルに沿った自動的な解析に基づいて決定してもよい。このような装置として、例えばアズワン社より販売される、AS One Cell Picking システム等が挙げられる。

0276

また工程3によって決定されるウェルにおいて、高い強度の蛍光を発するウェルに含まれる細胞が、上述の生理活性物質を著量分泌する又は著量表面に提示するといった傾向を示すと決定することもできる。このような決定に基づいて、上述の生理活性物質の高産生細胞と決定してもよい。

0277

工程4について
本発明に係るスクリーニング方法において、工程3の後に含まれていてもよい工程4は、前記蛍光分子に基づく蛍光シグナルを発するウェルに載置される、生理活性物質を分泌及び/又は表面提示する細胞を回収する工程である。

0278

具体的に細胞を回収する方法は、公知のマニュピュレーターを採用すればよく特に限定はされない。また、上述の公知の全自動1細胞単離解析装置を用いてもよい。

0279

このようにして回収された細胞は、適宜公知の培養方法に供して更に育種することができる。このようにして培養した細胞は、そのまま生理活性物質の分泌生産に使用することが可能である。

0280

また、斯かる細胞を更に種々の実験、疾患の診断、又は食品の安全性の検査用途に供することも可能である。

0281

以上に詳述した本発明に係るスクリーニング方法は、疾患の診断方法及び食品の安全性の検査方法に好適に用いることができる。

0282

<診断方法>
本発明に係る診断方法は、以下の工程1〜3を含む疾患の診断方法である。

0283

工程1
[1]複数のウェルを有するイムノチャンバーの該ウェルの少なくとも1つに、ヒト患者から採取された生理活性物質を分泌及び/又は表面提示する細胞集団を含む被検体を接触させ、該被検体に含まれる1個の細胞を載置する工程。

0284

工程2
[2]工程1の後、前記生理活性物質に特異的に結合する蛍光分子を前記ウェルに添加する工程。

0285

工程3
[3]工程2の後、前記蛍光分子に由来する蛍光シグナルを発するウェルに載置された細胞を、前記生理活性物質を分泌及び/又は表面提示する細胞と決定し、該細胞の個数の前記被検体に含まれる総細胞数に対する割合に基づいて、前記ヒト患者を前記疾患に罹患すると決定する工程。

0286

本発明の診断方法には、工程3の後に必要に応じて下記の工程4を含んでいてもよい。

0287

工程4
[4]前記工程3の後に、前記蛍光分子に基づく蛍光シグナルを発するウェルに載置される、生理活性物質を分泌及び/又は表面提示する細胞を回収する工程。

0288

以下に、本発明に係る診断方法について詳述する。

0289

本発明に係る診断方法における疾患とは、特に限定はされないが、例えば、癌、転移性癌、免疫疾患、糖尿病、神経変性疾患、心筋梗塞、脳梗塞、脳疾患、心疾患、循環器系疾患、呼吸器系疾患、泌尿器系疾患、骨疾患、内分泌系疾患、皮膚疾患等が挙げられる。これらの中でも、転移性癌、免疫疾患等が、本発明の診断方法において好適である。

0290

用語『診断』とは、上述の疾患に罹患しているかどうかを判定する為の指標を与えるものであり、上述の疾患に罹患する可能性が高いかどうかを決定する為の指標を与えることも、本発明における『診断』に含まれる。

0291

工程1について
本発明に係る診断方法における工程1は、複数のウェルを有するイムノチャンバーの該ウェルの少なくとも1つに、ヒト患者から採取された生理活性物質を分泌及び/又は表面提示する細胞集団を含む被検体を接触させ、該被検体に含まれる1個の細胞を載置する工程である。

0292

用語『ヒト患者』とは、上述の疾患に罹患している患者であり、疾患に罹患しているかどうか判断できないが、疾患に罹患する可能性が高いヒトも『ヒト患者』に含まれる。

0293

用語『被検体を接触させ』とは、例えば、イムノチャンバーに被検体を添加することによって実施できる。

0294

工程1におけるイムノチャンバーは、上述の本発明に係るスクリーニング方法における工程1にて詳述したものと同様とすることができる。

0295

用語『生理活性物質』とは、上述の本発明に係るスクリーニング方法に詳述したとおりとすることができる。

0296

用語『細胞集団』とは、上述の本発明に係るスクリーニング方法における工程1にて詳述した生理活性物質を分泌及び/又は表面提示する細胞を含む集団であり、その余についても、上述の本発明に係るスクリーニング方法における工程1にて詳述したものと同様とすることができる。

0297

ヒト患者からの生理活性物質を分泌及び/又は表面提示する細胞集団を含む被検体の採取方法は、特に限定はされず、例えば、ヒト患者の血液、リンパ液、所望の組織から、外科的手段、注射器を用いた手段、内視鏡を用いた手段等の公知の方法を用い採取すればよい。

0298

用語『1個の細胞を載置する』とは、上述の本発明に係るスクリーニング方法における工程1にて詳述したものと同様とすることができる。

0299

工程2について
本発明に係る診断方法における工程2は、前記生理活性物質に特異的に結合する蛍光分子を前記ウェルに添加する工程である。

0300

工程2は、上述の本発明に係るスクリーニング方法における工程2にて詳述した工程と同様にすることができる。

0301

工程3について
本発明に係る診断方法における工程3は、前記蛍光分子に由来する蛍光シグナルを発するウェルに載置された細胞を、前記生理活性物質を分泌及び/又は表面提示する細胞と決定し、該細胞の個数の前記被検体に含まれる総細胞数に対する割合に基づいて、前記ヒト患者を前記疾患に罹患すると決定する工程である。

0302

前記蛍光分子に由来する蛍光シグナルを発するウェルに載置された細胞を、前記生理活性物質を分泌及び/又は表面提示する細胞と決定する工程は、上述の本発明に係るスクリーニング方法における工程3にて詳述した工程と同様にすることができる。

0303

疾患の判定は、被検体に含まれる総細胞に対する、上述の生理活性物質を分泌及び/又は表面提示する細胞の割合を基に決定すればよい。所定の割合よりも高い数値であれば、上述の疾患に罹患していると決定すればよい。

0304

所定の割合とは、健常者から得られる被検体における割合を基に決定すればよい。

0305

以下に、本発明に係る診断方法の一例を示す。

0306

被検体として、乳がんの患者からインフォームドコンセントのもと採取した7.5ccの末梢血を用いる。或いはヒトでは末梢血7.5cc中に赤血球を除く細胞数として約5x107個程度であることから、マウス末梢血7.5ccを採取し、そこにA549細胞の生細胞を5細胞スパイクしたものを被検体としてもよい。

0307

次いで、抗EpCAM抗体及び/又は抗HER2抗体の一方で、少なくともウェル内壁を、適宜リンカーを介して修飾した最密充填イムノチャンバーに、前記細胞を含む血しょうを1.2cc滴下し、50xgで1分間遠心し、その上清を取り除いて、すぐに被検体を再度1.2ccマイクロチャンバーに滴下する。そして、再度先の条件で遠心を行い、該操作を被検体がなくなるまで繰り返す。

0308

更に、血清不含DMEM(nacalai;08458−45)の1.2mlに置換し、4℃で15分静置して、イムノチャンバー上の培地を20mlのDーPBS還流洗浄し、最後に血清不含のDMEM(nacalai;08458−45)の1.2mlに置換する。これによって、本発明に係る診断方法の工程1を実施することができる。

0309

そして、例えば、PE標識抗サイトケラチン8、PE標識抗サイトケラチン18抗体、PE標識抗サイトケラチン19抗体、PE標識抗EpCAM抗体、PE標識抗HER2抗体からなる群より選択される少なくとも1つの抗体を上述のイムノチャンバーに添加し、4℃で15分静置する。イムノチャンバー上の培地を20mlのDーPBSで還流洗浄し、最後に同PBSの1.2ml又は血清不含のDMEM(nacalai;08458−45)の1.2mlに置換する。これによって、本発明の診断方法における工程2が実施できる。

0310

そして、蛍光イメージアナライザー又は蛍光顕微鏡等で上述の工程2を施したイムノチャンバーを観察し、PEに基づく蛍光シグナルを検出する。

0311

このような工程を12回程度行うと、バックグラウンドに比べて有意に蛍光シグナルを発するウェルが、それぞれ2、5、5、6、5、4、5、4、3、4、3、及び5細胞程度となる。

0312

この様なウェル数を健常者から得られたものと比較して、多ければ多いほど乳ガンに罹患している可能性、罹患する可能性又は乳がん患者がガンの転移を引き起こす可能性が高い傾向になっていると判断することができる。これによって、本発明に係る診断方法における工程3が実施できる。

0313

また、本発明に係る診断方法における工程3の一つの実施態様として、以下に説明する方法も採用できる。

0314

PE標識抗EpCAM抗体及び/又はPE標識抗HER2抗体を工程2によって得られるイムノチャンバーに添加し、4℃で15分静置する。次いで、イムノチャンバー上の培地を20mlのDーPBSで還流洗浄し、最後に血清不含のDMEM(nacalai;08458−45)の1.2mlに置換し、蛍光イメージアナライザー又は蛍光顕微鏡等で観察し、PEに基づく蛍光シグナルを検出する。この様な工程を12回程度行うとバックグラウンドに比べて有意に蛍光シグナルを発するウェルが、それぞれ2、4、0、3、4、5、5、3、4、3、4、4細胞程度となる。

0315

また、蛍光顕微鏡観察下、蛍光シグナルを発するウェルに含まれる細胞を手動で回収することができ、7日間培養したところ、回収細胞の90%(41細胞中37細胞)程度となる。このような上述の本発明に係る診断方法における工程4も実施可能である。

0316

上より、本発明に係る診断方法は、被検体に含まれる生理活性物質を分泌及び/又は表面提示する細胞数が希少である被検体を用いても、疾患の審査断が可能であり、しかも検出する細胞が生細胞としての回収ができることから極めて優位な診断方法である。

0317

<検査方法>
本発明に係る検査方法は、以下の工程1〜3を含む食品の安全性の検査方法である。

0318

工程1
〔1〕複数のウェルを有するイムノチャンバーの該ウェルの少なくとも1つに、食品の抽出物を接触させて得られる生理活性物質を分泌及び/又は表面提示する細胞集団を含む被検体を接触させて、該被検体に含まれる1個の細胞を載置する工程。

0319

工程2
〔2〕工程1の後、前記生理活性物質に特異的に結合する蛍光分子を前記ウェルに添加する工程。

0320

工程3
〔3〕工程2の後、前記蛍光分子に由来する蛍光シグナルを発するウェルに載置された細胞を、前記生理活性物質を分泌及び/又は表面提示する細胞と決定し、該細胞の個数の前記被検体に含まれる総細胞数に対する割合に基づいて、前記食品の安全性を決定する工程。

0321

本発明の検査方法には、工程3の後に必要に応じて下記の工程4を含んでいてもよい。

0322

工程4
〔4〕前記工程3の後に、前記蛍光分子に基づく蛍光シグナルを発するウェルに載置される、生理活性物質を分泌及び/又は表面提示する細胞を回収する工程。

0323

以下に、本発明に係る検査方法について詳述する。

0324

本発明に係る診断方法における食品とは、特に限定はされないが、例えば、魚類貝類海藻類等の海産物;肉類山菜類キノコ類等の陸産物等が挙げられる。

0325

用語『安全性』とは、上述の食品の摂取に基づいて摂取者が健康被害を生じる可能性を示すものである。例えば、安全性が低いとは、上記健康被害を生じる可能性が高いことを意味する。

0326

工程1について
本発明に係る検査方法における工程1は、複数のウェルを有するイムノチャンバーの該ウェルの少なくとも1つに、食品の抽出物を接触させて得られる生理活性物質を分泌及び/又は表面提示する細胞集団を含む被検体を接触させ、該被検体に含まれる1個の細胞を載置する工程である。

0327

用語『被検体を接触させ』とは、例えば、イムノチャンバーに被検体を添加することによって実施できる。

0328

食品の抽出物とは、上述の食品を公知の方法によって抽出したものである。必要に応じて固液分離工程に供し、それによって得られる液体画分を更にフィルタリング工程に供したものを抽出物としてもよい。

0329

この様な抽出物を、上述の本発明に係るスクリーニング方法にて詳述した生理活性物質を分泌及び/又は表面提示する細胞に接触させたものを含む集団を、本発明の検査方法における工程1の細胞集団とすればよい。ここでの用語『接触させ』とは、単に上述の抽出物と生理活性物質を分泌及び/又は表面提示する細胞を、公知の条件下に混合することによって実施できる。

0330

なお、前記生理活性物質を分泌及び/又は表面提示する細胞集団は、前記チャンバーに被検体を接触させる前に、食品の抽出物と接触させていても、細胞集団を前記チャンバーに接触させた後に、食品の抽出物と接触させてもよい。

0331

用語『生理活性物質』とは、上述の本発明に係るスクリーニング方法及び/又は本発明に係る診断方法における工程1にて詳述したものと同様である。

0332

工程1におけるイムノチャンバーは、上述の本発明に係るスクリーニング方法及び/又は上述の本発明に係る診断方法における工程1にて詳述したものと同様である。

0333

用語『1個の細胞を載置する』とは、上述の本発明に係るスクリーニング方法及び/又は本発明に係る診断方法における工程1にて詳述したものと同様である。

0334

工程2について
本発明に係る診断方法における工程2は、前記生理活性物質に特異的に結合する蛍光分子を前記ウェルに添加する工程である。

0335

工程2は、上述の本発明に係るスクリーニング方法及び/又は本発明に係る診断方法における工程2に詳述したようにすればよい。

0336

工程3について
本発明に係る診断方法における工程3は、前記蛍光分子に由来する蛍光シグナルを発するウェルに載置された細胞を、前記生理活性物質を分泌及び/又は表面提示する細胞と決定し、該細胞の個数の前記被検体に含まれる総細胞数に対する割合に基づいて、前記食品の安全性を決定する工程である。

0337

前記蛍光分子に由来する蛍光シグナルを発するウェルに載置された細胞を、前記生理活性物質を分泌及び/又は表面提示する細胞と決定する工程は、上述の本発明に係るスクリーニング方法及び/又は診断方法における工程3で詳述したものと同様にすればよい。

0338

安全性の決定は、被検体に含まれる総細胞に対する、上述の生理活性物質を分泌及び/又は表面提示する細胞の割合を基に決定すればよい。所定の割合よりも高い数値であれば、上述の安全性が低いと決定すればよい。

0339

所定の割合とは、例えば、工程1にて用いる生理活性物質を分泌及び/又は表面提示する細胞において、食品の抽出物を接触させない細胞を含む被検体における割合を基に決定すればよい。

0340

以下に、本発明に係る検査方法の一例を示す。

0341

バキュロウイルス発現系を用いてHigh Five細胞に発現させた、例えばヒトノロウイルスキャプシドウイルス様粒子精製物(A)を得て、これを本発明に係る検査方法におけるキャリブレーションとして用いることができる。

0342

例えば、市販の生ガキを56ロット程度入手し、これらの各ロットの0.1gを、1mlのPBS中で公知の方法にてすりつぶして遠心し、その上清を回収してカキ検体とする。また、これらの検体を一つにまとめたものをバックグラウンド(B)と準備すればよい。

0343

また、(A)/(B)タンパク量比が0/1、1/2,1/10,1/100,1/1000,1/1万,1/10万、1/100万、1/1000万、1/1億の割合となるように混合したサンプル液100μl(0.1mg/ml)(C)を調製した。これらの(A)〜(C)の何れかを、適宜、本発明に係る検査方法の工程1における食品の抽出物とすればよい。

0344

また、抗IL−12抗体(BioLegend)、抗INF−γ抗体(130−095−729;Miltenyi)、抗IL−2抗体(130−095−736;Miltenyi)、抗TNFα抗体(130−095−725;Miltenyi)、抗IL−4抗体(130−095−715;Miltenyi)、抗IL−5抗体(130−095−712;Miltenyi)、抗IL−6抗体(130−096−130;Miltenyi)、又は抗IL−12抗体(505304;Miltenyi)の何れかで、少なくともウェル内壁を修飾した最密充填イムノチャンバーをそれぞれ作製すればよい。これを本発明に係る工程1にて用いるイムノチャンバーとすることができる Balb/cマウス(雌:6〜8週齢;日本SLC社:JAPAN)の脾臓より、公知の方法に基づいて、MACS(登録商標)テクノロジーミルニーバイオテク株式会社)に用いて脾臓細胞群(D)を得て、10%のウシ胎児血清を含むRPMI1640培地(nacalai、30264−14)に例えば25万細胞/1.2mlとなるよう懸濁したものを準備すればよい。

0345

本発明の検査方法に係る工程1では、上述のイムノチャンバーに、上述の(D)に示す細胞群をそのまま接触させて、イムノチャンバー内のウェルに細胞を載置した後に上述の(A)〜(C)の何れかを、適宜接触させてもよく(態様I)、上述のイムノチャンバーに上述の(D)に示す細胞群を接触させる前に、予め上述の(A)〜(C)の何れかと接触させた後に、上述のイムノチャンバーに接触させて、細胞を載置してもよい(態様II)。

0346

上記I又はIIの何れの態様であっても、イムノチャンバーには(D)に示す懸濁された細胞を1.2mL程度イムノチャンバーに接触させればよく、上記(D)と、(A)〜(C)の何れかとを接触させた後は、5%程度のCO2環境下で、4時間〜40時間程度インキュベートすればよい。このようにして、本発明に係る検査方法の工程1を実施することができる。

0347

この様にして得られたイムノチャンバーに対して、D−PBSの20mlを用いた洗浄工程に供し、次いで血清不含のRPMI1640培地1.2mlにて置換し、各抗体に対応する蛍光標識抗体として、PE標識抗INF−γ抗体(130−092−346;Miltenyi)、PE標識抗IL−2抗体(130−092−302;Miltenyi)、FITC標識抗TNFα抗体(130−092−244;Miltenyi)、PE標識抗IL−4抗体(130−095−709;Miltenyi)、PE標識抗IL−5抗体(130−095−710;Miltenyi)、PE標識抗IL−6抗体(130−096−139;Miltenyi)、PE標識抗IL−12抗体(505204:BioLegend)を作用させた。これによって、本発明に係る検査方法における工程2が実施できる。

0348

その後、所定の時間チャンバーをインキュベーションした後に、D−PBSの20mlで洗浄後、PEに基づく蛍光シグナルを蛍光顕微鏡等の装置を用いた公知の手段でイメージングすれば、(A)/(B)タンパク量比減少に伴い、例えばサイトカイン群の分泌(特に、IFN−γ、IL−4等)に由来するPEの蛍光シグナルを発するチャンバー中のウェル数の減少が観察される。これは、例えば、上記食品の抽出物に含まれるノロウイルスの量について、依存的なデジタル検出系の構築が可能となる。

0349

次に、上述のカキ検体の56ロットのそれぞれ10μlを、新たに上記(B)と同様に作製したものの1mlを用いて、全てのカキ検体ロットを希釈したカキ検体群(F)を作製して、そのそれぞれ10μlを上記態様Iと同様に、予め細胞を載置したイムノチャンバーに滴下し、CO2インキュベータ内で4時間〜40時間培養する。

0350

そして、D−PBSの20mlで洗浄後、血清不含のRPMI1640培地1.2mlに置換し、上述の通り作製した、各イムノチャンバーを修飾した抗体に対応する、PE標識抗体を各イムノチャンバーに作用する。これを、D−PBSの20mlで洗浄後、PEに基づく蛍光シグナルを蛍光顕微鏡等の公知の中断によってイメージングすれば、カキの数ロットについては、新たに上記(B)と同様に作製した被検体と比べてよりPEに基づく蛍光シグナルを発するウェルが多く観察でき、かつ定量化できる。この様な数ロットについては、更に他のロット観察結果に基づいて比較検定することにより、再度陽性と判定することもできノロウイルス等がカキ中に存在していた可能性が強いと判断できる。当然、この様な可能性が大きいほど、食品の安全性は低く見積もられる。

0351

<イムノチャンバー>
本発明に係るイムノチャンバーは、上述の本発明に係るスクリーニング方法、本発明に係る診断方法における工程1、及び本発明に係る検査方法の工程1からなる群より選択される少なくとも1つの工程にて用いられるイムノチャンバーである。

0352

具体的なイムノチャンバーについては、上述の本発明に係るスクリーニング方法における工程1、本発明に係る診断方法における工程1、又は本発明に係る検査方法における工程1にて詳述したとおりとすることができる。

0353

このような本発明に係るイムノチャンバーは、後述する本発明に係るキットの構成要素の1つとして有用である。

0354

<具体例>
以下に、本発明のイムノチャンバー及び、本発明に係るスクリーニング方法、本発明に係る診断方法、又は本発明に係る検査方法の1つの態様について、図Aに示す概略図を基に説明する。

0355

本発明に係るイムノチャンバーは、上述のように、ウェルの内壁側面は、前記開口部面及び前記底面に対して鉛直方向に形成される面に対して10度〜45度の略一定の傾斜角を有していてもよく、図Aのa又はbに示すウェルの縦断面図におけるΘの角度を意味する。また、略一定の角度とは、開口部から底面にかけて略一定の角度の斜面を有しているとも説明できる。

0356

また、本発明に係る生理活性物質を分泌する細胞のスクリーニング方法における1態様について、aにて説明する。本発明のイムノチャンバーの一つのウェルには、細胞が1個載置される。載置された細胞が分泌する生理活性物質は、ウェルのアミノ基でコーティングされた内壁表面にリンカーを介して結合する「生理活性物質に結合する分子」に結合し、斯かる生理活性物質は、後の工程にて「生理活性物質に結合する蛍光物質」と結合して複合体を形成する。

0357

このような複合体がウェル内で形成されることによって、生理活性物質を分泌する細胞が載置されるウェルを、前記蛍光物質が発する蛍光シグナルを検出することによって決定できる。また、斯かる蛍光強度は、分泌したタンパク質の量に基づいて変化するという効果を発揮する。本発明に係るスクリーニング方法が、ウェル内部にて蛍光シグナルを検出できることから、隣接するウェルの強度の差を区別しやすくなる。

0358

さらに、aに図示されるように、本発明に係る生理活性物質を分泌する細胞のスクリーニング方法では、斯かる細胞そのものに処理を与えることのない方法であるため、細胞への悪影響を限りなく減少される。

0359

このように蛍光シグナルを発するウェルを決定した後、必要に応じて斯かるウェルに載置される細胞を、生理活性物質を分泌する細胞として回収することが可能となる。

0360

本発明に係る生理活性物質を表面提示する細胞のスクリーニング方法における1態様について、図Aのbを用いて説明する。本発明のイムノチャンバーの1つのウェルには、細胞が1個載置される。載置された細胞が表面提示する生理活性物質は、ウェルのアミノ基でコーティングされた内壁表面にリンカーを介して結合する「生理活性物質に結合する分子」に結合し、斯かる生理活性物質は、後の工程にて「生理活性物質に結合する蛍光物質」と結合して複合体を形成する。

0361

このような複合体がウェル内で形成されることによって、生理活性物質を表面提示する細胞が載置されるウェルを、前記蛍光物質が発する蛍光シグナルを検出することによって決定される。また、斯かる蛍光強度は、表面提示された生理活性物質の量に基づいて変化するという効果を発揮する。これは、本発明に係るスクリーニング方法が、ウェル内部にて蛍光シグナルを検出できることから、隣接するウェルの強度の差を区別しやすくなることに基づいている。

0362

さらに、図Aのbに図示されるように、本発明に係る生理活性物質を表面提示する細胞のスクリーニング方法では、ウェルに細胞を安定に保持することも可能であるために、斯かる細胞がウェルから離脱する可能性が少ないという点で、特に上述の本発明の診断方法及び検査方法として用いる場合に優れている。

0363

このように蛍光シグナルを発するウェルを決定した後、上述のように必要に応じて斯かるウェルに載置される細胞を回収することが可能となる。

0364

なお、本発明に係る診断方法及び検査方法においても、これらの生理活性物質を分泌する細胞のスクリーニング方法又は生理活性物質を表面提示する細胞のスクリーニング方法と同様に説明される。

0365

<キット>
本発明に係るキットは、上述の本発明に係るイムノチャンバー並びにリンカー及び/又は生理活性物質に特異的に結合する分子を含む。

0366

本発明のキットに含まれるイムノチャンバーは、上述の本発明に係るクリーニング方法、本発明に係る診断方法、又は本発明に係る検査方法における工程1にて詳述したとおりとすることができる。

0367

本発明のキットに含まれるリンカーは、上述の本発明に係るクリーニング方法、本発明に係る診断方法、又は本発明に係る検査方法における工程1のイムノチャンバーにて詳述したとおりとすることができる。

0368

本発明のキットに含まれる生理活性物質に特異的に結合する分子は、上述の本発明に係るクリーニング方法、本発明に係る診断方法、又は本発明に係る検査方法における工程1のイムノチャンバーにて詳述したとおりとすることができる。

0369

本発明に係るキットを用いる事によって、上述した本発明に係るスクリーニング方法、本発明に係る診断方法、又は本発明に係る検査方法において好適に用いられるイムノチャンバーを作製することができる。このようなイムノチャンバーの具体的な製造方法は、上述の本発明に係るスクリーニング方法、本発明に係る診断方法、又は本発明に係る検査方法における工程1のイムノチャンバーにて詳述した通りとすることができる。

0370

本発明に係るキットには、さらに生理活性物質に特異的に結合する蛍光分子を含んでいてもよい。ここで、生理活性物質とは、上述の本発明のキットに含まれる分子が特異的に結合する生理活性物質と同じものとすることができる。具体的な生理活性物質に特異的に結合する蛍光分子は、上述の本発明のスクリーニング方法、本発明の診断方法、又は本発明に係る検査方法における工程2にて詳述したものと同様にすることができる。

0371

このような、生理活性物質に特異的に結合する蛍光分子も含む態様の本発明に係るキットは、上述した本発明に係るスクリーニング方法、本発明に係る診断方法、及び本発明に係る検査方法からなる群より選択される少なくとも1つの方法に有用に用いられる。

0372

以下に示す実験例に基づいて、本発明を更に詳細に説明する。ただし、本発明が以下に示す実験例に限定されないのは言うまでもない。

0373

<製造例>
〔イムノチャンバーの作製〕
1.チャンバーの作製
チャンバーの製造は、LIGAプロセスに基づいて実施した。具体的なLIGAプロセスを図Bに示す。

0374

射出成型にはポリスチレンを採用した。ウェルのレイアウトは、高集積(71,415ウェル)チャンバーと(図C)、最密充填(273,375ウェル)チャンバー(図D及び図E)の2種類を作製した。

0375

なお、LIGAプロセスにおけるX線照射時には、図Bに示すX線照射マスクを移動させながらPMMA(ポリメチルメタクリル酸)に対するX線の照射量をコントロールして、ウェルに任意の傾斜角を設けることが可能である。このような方法は、具体的には特許3380878号に記載の方法を採用して行った。

0376

また、図Dに示すレイアウトは、最密充填チャンバーの一つのクラスターにおけるレイアウトを示しており、このクラスターを図Eに示すように載置したものを、本実施例における最密充填チャンバーとした。クラスター間には170μmのギャップが設けられている。

0377

このようにして製造した最密充填チャンバーの図Bにて示すX線照射後のPMMA、Niによる電析を行った後のNi電鋳入子、及びそれを用いたポリスチレン射出形成品のレーザー顕微鏡観察像図Fに示す。

0378

この結果から、ウェルの形状は、上述のパターン通りに形成されていることが明らかとなった。

0379

2.チャンバーへの化学修飾
次いで、上記方法にて得られたチャンバーへ、各種物質で化学修飾する為の表面処理剤使用濃度の最適化を検討した。

0380

具体的には、上述の高集積チャンバー及び最密充填チャンバーへの化学修飾を行うにあたり、ウェル内壁に対してアミノ基付与処理を行う際に用いたシランカップリング剤の濃度の最適化を行い、その処理の均一性を評価した。

0381

まず、ウェルに対し酸素プラズマを照射した。具体的には、ヤマトマテリアル(株)社製PDC210のプラズマ装置を用いて、酸素ガス100cc、RF出力300Wで処理時間10秒で行った。ついで、シランカップリング剤である、3−アミノプロピルエトキシシランを0.1重量%及び1.0重量%の濃度で酸素プラズマ処理後のチャンバーに添加し、アミノ化処理を行った。次いで、乾燥、冷却の工程に供し、蒸留水でディッピング洗浄の後、細胞培養時に物理吸着したシランカップリング剤が培養液中に溶出細胞毒性を示さない程度に蒸留水による流水による水洗(例えば、各チャンバーあたり蒸留水50ml使用)を行った。

0382

洗浄工程の後に、乾燥、冷却工程を行って、ウェル内壁をアミノ基付与処理したイムノチャンバーを作製した。得られたイムノチャンバー表面(0.1重量%で処理したもの)の親水性について、純水の水滴接触角試験を用いて検討した。その結果を、図Gに示す。

0383

未処理のチャンバー表面と比較して、0.1重量%の3−アミノプロピルエトキシシランで処理したチャンバーは、アミノ基が付与され、十分に親水性を示すことが明らかとなった。

0384

2−1:表面処理濃度の最適化
CF488A−N−hydroxysuccinimidyl ester
(NHS化合物)(Ex488/Em515)蛍光物質(biotium,Cat.# 92120)を用い、上述のアミノ基処理剤の濃度を1.0%(w/v)として、アミノ基でウェル内がコートされたチャンバー(Slide A)及び0.1%(w/v)でウェル内がコートされたチャンバー(Slide Bとする)に、どの程度の量のNHS化合物が結合するかを可視化した。

0385

濃度幅(1mg/ml(1.67mM)を起点として4倍系列希釈)を設け、サブエリアを覆うように0.5μlの上述の蛍光物質をスポットし、次いで、CF488A−NHSを含むNaPB(10mMのリン酸ナトリウム、250mMの塩化ナトリウムを含む〔pH8.0〕)を図1に示すように25℃、1時間作用させ、反応させた。

0386

次いで100mlの滅菌水で流水洗浄を行い、1つのサブエリアについて、8カ所のプロット(図2の丸で囲んだ領域)を蛍光測定した。結果を図3及び表1に示す。

0387

0388

図3に示したように、Slide Aでは0.0625mg/ml(約0.1mM−NHS)、Slide Bでは0.25mg/ml(約0.4mM−NHS)の濃度で蛍光が飽和しており、この濃度でチャンバーのウェル内が好適に修飾されることが示唆された。

0389

2−2:表面処理濃度の均一性評価
高集積(71,415ウェル)チャンバー及び最密充填(273,375ウェル)チャンバーの化学修飾を行うにあたり、上述のアミノ基でコートされたチャンバーに均一に処理できるかどうかを評価した。CF488A−NHSを0.07mg/ml(0.1mM)の濃度で含むNaPBの0.86mlを図4のように作用(25 ℃,1時間)させた。その後、100mlの滅菌水にて流水洗浄し、各チャンバーの図5四角枠に示す15つのサブエリアにおける、8カ所のプロット(図5の丸で囲んだ領域)を蛍光測定した。
結果を図6及び表2に示す。

0390

0391

図6に示したように、標準偏差を見たところ,バラつきはおおよそ10%以内であると判明し、上述のチャンバーのウェル内は、均一にアミノ基によってコートされていることが示唆された。

0392

3−1:抗体の化学修飾
上記チャンバーに抗体を共有結合させることにより、例えば、以下に列記したスクリーニング又は疾患の診断方法の提供が可能となる。

0393

1)抗体を著量分泌するハイブリドーマの再セレクション
2)所望の抗体、サイトカイン、分泌タンパク質等を分泌する遺伝子組み換えCHO細胞等のスクリーニング。
3)所望の抗体、サイトカイン、及び分泌タンパク質等を分泌する1)と2)に挙げた以外の細胞群等のスクリーニング。
4)表面抗原タンパク質の発現量の有無又はその発現量を指標とした疾患の診断方法。

0394

このようなスクリーニングを達成するにあたり、イムノチャンバーに対する抗体修飾のための架橋剤の検討を行った。

0395

3−1−1:Bis−NHS(N−Hydroxysuccinimide)試薬を介する抗体修飾
上述のチャンバーに対する抗体修飾をするにあたり、Bis−NHS(NHS—リンカー—NHS)試薬を用い、上述のチャンバー内壁に修飾されたアミノ基を介して抗体を架橋した。

0396

抗体として抗マウスIgGFc抗体(pierce(takara)Cat.# 31168)又は抗ヒトIgG Fc抗体を用いた。架橋剤として用いたBis−NHS試薬は表3に示す製品である。

0397

0398

0.0012mMの上記の各種Bis−NHS及び295nMの上記抗体を含む0.5mlのNaPBを、図4に示すように25℃、1時間で、上述のアミノ基処理剤濃度を1.0重量%で用いて作製したイムノチャンバーに作用させた。

0399

3−1−2:NHS−MAL(maleimide)試薬を介する抗体修飾
ナノチャンバーに対する抗体修飾をするにあたり、NHS−MAL(NHS—リンカー—MAL)試薬を用い、イムノチャンバーのアミノ基と抗体のチオール基を架橋した。

0400

抗体には上述の抗マウスIgGFc抗体又は抗ヒトIgG Fc抗体を用いた。架橋剤として用いたNHS−MAL試薬は表4に示す製品である。

0401

0402

0.4mMの上記各種各NHSーMAL試薬を含む0.5mlのNaPBを図4のように25℃、1時間で上述のアミノ基処理剤濃度を1.0重量%で用いて作製したイムノチャンバーに作用させ、100mlの滅菌水にて流水洗浄した。

0403

ついで、イムノチャンバーに295nMの上記抗体を含む0.5mlのNaPBを図4のように25℃、1時間で作用させ、0.05mMのシステインを含む3mlのNaPBで洗浄し、抗体修飾イムノチャンバーを得た。

0404

3−1−3:ビオチン−NHS試薬を介する抗体修飾
イムノチャンバーに対する抗体修飾をするにあたり、イムノチャンバーと抗体それぞれに対して、ビオチン−NHS(ビオチン−リンカー−NHS)試薬を用いてビオチン標識し、次いで、Extravidineを用いて抗体修飾イムノチャンバーを作製した。比較実験として、アミノ基を有さない単なるチャンバーに対して同様の実験を行った。

0405

イムノチャンバーにビオチンが標識されているかどうかは、Cy3標識したExtravidinを用いて、蛍光による可視化で確かめた。0.4mMの各ビオチン−NHSを含む、0.5mlのNaPBを図4のように25℃、1時間で、上述のアミノ基処理剤濃度を1.0重量%で用いて作製したイムノチャンバーに作用させ100mlの滅菌水で流水洗浄後、0.001mgのCy3標識Extravidinを含む、5mlのNaPBを該ビオチン標識チャンバーに25℃、1時間作用させて蛍光を観察した。その結果を図7に示す。

0406

図7に示したとおり、アミノ基の無いポリスチレン基板をビオチン−NHSとCy3標識Extravidinで処理した時に比べ、アミノ基のあるSlide Aをビオチン−NHSとCy3標識Extravidinで処理した時では、強い蛍光が観察された。この結果から、アミノ基コート依存的にビオチンがコートされたことが示唆された。

0407

イムノチャンバーをビオチン化できることが示されたので、抗体として上述の抗マウスIgGFc抗体又は抗ヒトIgG Fc抗体を用い、架橋剤として用いたビオチン−NHS試薬は、表5に示す製品である。

0408

0409

先ず、0.4mMの上記各種ビオチン−NHS試薬(Sulfo−NHS−Biotin、Sulfo−NHS−LC−Biotin及びSulfo−NHS−LC−LC−Biotin)を含む0.5mlのNaPBを図4のように25℃、1時間で、上述のアミノ基処理剤濃度を1.0重量%で用いて作製したイムノチャンバーに作用させ、100mlの滅菌水にて流水洗浄した。

0410

一方、0.0133mMの抗体を含む、0.02mlのNaPBに対し、10mMのその他の表5に示すビオチン−NHS試薬のDMSO溶液を0.0005ml添加し、25℃で1時間反応させた後、透析あるいはSephadex G−25を充填したゲルろ過カラムを用いて、余剰のビオチンを除去し、ビオチン化抗体を取得した。

0411

得られた295nMのビオチン化抗体及び100nmのExtravidinを含む0.5mlのNaPBを図4のように、25℃、1時間で、1.0重量%で用いて作製したイムノチャンバーに作用させ、抗体修飾イムノチャンバーを得た。

0412

3−2:抗原(ペプチド、タンパク質、抗体等)の化学修飾
イムノチャンバーに抗原(タンパク質、ホルモン、サイトカイン、生理活性ペプチドビタミン低分子化合物等のペプチド、タンパク質等、さらに上述のように抗体を含む場合もある)を共有結合させることにより、例えば、以下に列記したスクリーニングが可能となる。

0413

1)抗原特異的な抗体を著量分泌するハイブリドーマの再セレクション。
2)抗原特異的な抗体を分泌するハイブリドーマのスクリーニング。
3)抗原特異的な抗体を分泌するB細胞のスクリーニング。
4)抗原特異的な抗体を分泌するCHO細胞のスクリーニング。
5)抗原に対して親和性を有する分子(タンパク質、ホルモン、サイトカイン、生理活性ペプチド、ビタミン、低分子化合物、抗体等)を分泌する、1)から4)に挙げた以外の細胞群のスクリーニング。

0414

このようなスクリーニングを達成するにあたり、イムノチャンバーに対する抗原修飾のための架橋剤の検討を行った。

0415

3−2−1:Bis−NHS試薬を介する抗原修飾
イムノチャンバーに対する抗原修飾をするにあたり、Bis−NHS試薬を用い、ナノチャンバーと抗原それぞれのアミノ基どうしを架橋した。抗原にはタンパク質(ラクテートデヒドロゲナーゼLDH)等)を用い、架橋剤は表3に示すものを利用した。各種Bis−NHSを0.0012mM及びタンパク質を295nM含む0.5mlのNaPBを図4のように、25℃、1時間で、上述のアミノ基処理剤濃度を1.0重量%で用いて作製したイムノチャンバーに作用させ、抗原修飾イムノチャンバーを得た。

0416

3−2−2:NHS−MAL試薬を介する抗原修飾
イムノチャンバーに対する抗原修飾をするにあたり、NHS−MAL試薬を用い、イムノチャンバーのアミノ基と抗原のチオール基を架橋した。抗原にはLDH等を用い、架橋剤は表4に示す物を利用した。0.4mMの各種NHS−MAL試薬を含む0.5mlのNaPBを図4のように25℃、1時間で、上述のアミノ基処理剤濃度を1.0重量%で用いて作製したイムノチャンバーに作用させ、100mlの滅菌水にて流水洗浄した。

0417

また、295nMの抗体(ここでは、抗原として用いている)を含む0.5mlのNaPBを図4のように25℃、1時間で、上述のアミノ基処理剤濃度を1.0重量%で用いて作製したイムノチャンバーに作用させ、0.05mMのシステインを含む3mlのNaPBで洗浄し、抗原修飾イムノチャンバーを得た。

0418

3−2−3:ビオチン—NHS試薬を介する抗原修飾
イムノチャンバーに対する抗原修飾をするにあたり、イムノチャンバーと抗体それぞれに対してビオチン−NHS試薬を用いてビオチン標識し、Extravidineを用いて抗体修飾イムノチャンバーを作製した。抗原にはLDH等を用い、架橋剤として用いたビオチン—NHS試薬は、表5に示す製品である。

0419

まず、上記各種ビオチン−NHS試薬(Sulfo−NHS−Biotin、Sulfo−NHS−LC−Biotin及びSulfo−NHS−LC−LC−Biotin)を含む0.5mlのNaPBを図4のように25℃、1時間で上述のアミノ基処理剤濃度を、1.0重量%で用いて作製したイムノチャンバーに作用させ、100mlの滅菌水100にて流水洗浄した。

0420

一方、0.0133mMの抗原を含む0.02mlのNaPBに対し、10mMのその他の表5に示すビオチン−NHS試薬のDMSO溶液を0.0005ml添加し、25℃で1時間反応させた後、透析あるいはSephadex G−25を充填したゲルろ過カラムを用いてフリーのビオチンを除去し、ビオチン化抗原を取得した。

0421

得られたビオチン化抗原295 nM及びExtravidin 100 nMを含むNaPBの0.5mlを図4のように、25℃、1時間で、1.0重量%で用いて作製したイムノチャンバーに作用させ、抗原修飾イムノチャンバーを得た。

0422

<実験例>
以下に、上述の各種の化学修飾を施したイムノチャンバーを用いた標的細胞の回収等の実験を行った。

0423

4−1:抗体及び抗原修飾を施したイムノチャンバーの細胞導入検討
上述の方法で作製した各種抗体修飾イムノチャンバー及び抗原修飾イムノチャンバーに、生細胞染色試薬であるCytoRedを用いて染色したHybridoma細胞、propidium iodide(PI)で染色した固定化済の腺上皮癌由来A549細胞、EGFPを産生するマウスES細胞、CytoRed染色したCHO細胞等を播種し、これらの細胞の導入効率を評価した。結果を図8に示す。

0424

図8に示したとおり、最密充填(273,375ウェル)イムノチャンバーにおいては、85%〜90%の導入効率を示し、高集積(71,415ウェル)イムノチャンバーにおいては75%〜85%の導入効率を示した。なお、高集積イムノチャンバー及び最密充填イムノチャンバー共に、架橋剤としてPEGを含むものとを用い、そのエチレンオキシド繰り返し単位数が大きいほうが細胞の導入効率が高い傾向となり、例えば高集積については、このような繰り返し単位数が短いと、ウェル間のピッチに多数の細胞が吸着する傾向となった。

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