図面 (/)

技術 燃料貯蔵セルの補強方法および燃料貯蔵セルならびに燃料貯蔵ラック

出願人 三菱重工業株式会社
発明者 中村正明
出願日 2012年11月30日 (7年11ヶ月経過) 出願番号 2012-263388
公開日 2014年6月12日 (6年5ヶ月経過) 公開番号 2014-109470
状態 未査定
技術分野 燃料及び物質の取扱い並びに実験設備
主要キーワード 差し渡し寸法 貫通長穴 金属ベロー 背向かい 楔状部材 拡大変形 間隔調整部材 中間結合
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2014年6月12日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (20)

課題

解決手段

長手状に延在する4本のアングル材21を4隅に配置するように各アングル材21の長手方向の複数箇所結合材で結合することにより上部が開口する枠状に形成され、燃料プールの冷却水中に複数配列された状態で上部の開口から燃料134が挿入される燃料貯蔵セル20の補強方法であって、燃料プールの冷却水中に燃料貯蔵セル20が配置されている状態において、上下方向に連続して形成された補強部材1を、燃料貯蔵セル20に燃料134が挿入される寸法を確保しつつ燃料貯蔵セル20の内部に挿入する。

概要

背景

原子力発電プラントの1つとして、加圧水型原子炉があり、この加圧水型原子炉では、軽水原子炉冷却材および中性子減速材として使用し、一次系全体にわたって沸騰しない高温高圧水とし、この高温高圧水を蒸気発生器に送って熱交換により蒸気を発生させ、この蒸気をタービン発電機へ送って発電している。

このような原子力発電プラントでは、加圧水型原子炉から取り出された使用済燃料や、これから加圧水型原子炉に設置される未使用燃料を一時的に貯蔵する燃料貯蔵設備原子炉建屋に設けられている。燃料貯蔵設備は、燃料から放出される放射線遮蔽するため、燃料プール冷却水中に、棒状の燃料を立てた状態で支持する燃料貯蔵ラックが設置される。

従来、燃料貯蔵ラックは、例えば、特許文献1に示すように、1本の棒状の燃料につき1つの燃料貯蔵セルを設け、この燃料貯蔵セルを立てた状態で複数配列したものである。具体的には、燃料貯蔵セルを立てた状態として上下2箇所で支持する上部支持部材と下部支持部材とを有している。特許文献1において図19に示される各支持部材は、棒状の第一支持部材および第二支持部材が互いに直交して格子状に組まれたもので水平配置された両端が燃料プールの内壁面に固定されている。そして、この格子状に組まれた上部支持部材および下部支持部材の矩形状の開口部分に燃料貯蔵セルが挿入支持されている。また、特許文献1において図20に示される各支持部材は、板状の支持部材に複数の矩形状の穴が配列されたもので水平配置された外側の縁部が燃料プールの内壁面に固定されている。そして、矩形状の穴に燃料貯蔵セルが挿入支持されている。

また、従来、燃料貯蔵セルは、例えば、特許文献2の図1に示すように、上下に長手状に形成されたアングル材アングル状材)を4隅に配置し、各アングル材の長手方向の複数箇所中間結合材により結合したもので、その上端部に、各アングル材の間を塞ぐように筒状となる上部結合板が設けられている。すなわち、この燃料貯蔵セルは、隣接する各アングル材の間において、アングル材と、中間結合材や上部結合板とで囲まれた側面窓が形成されている、いわゆる鳥籠状の構造体である。

概要

燃料プールの冷却水中にある燃料貯蔵セルを補強すること。長手状に延在する4本のアングル材21を4隅に配置するように各アングル材21の長手方向の複数箇所を結合材で結合することにより上部が開口する枠状に形成され、燃料プールの冷却水中に複数配列された状態で上部の開口から燃料134が挿入される燃料貯蔵セル20の補強方法であって、燃料プールの冷却水中に燃料貯蔵セル20が配置されている状態において、上下方向に連続して形成された補強部材1を、燃料貯蔵セル20に燃料134が挿入される寸法を確保しつつ燃料貯蔵セル20の内部に挿入する。

目的

従って、燃料貯蔵セルが燃料プールの冷却水中に配置されている状態で補強することが望まれている

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

長手状に延在する4本のアングル材を4隅に配置するように各前記アングル材の長手方向の複数箇所結合材で結合することにより上部が開口する枠状に形成され、燃料プール冷却水中に複数配列された状態で上部の開口から燃料が挿入される燃料貯蔵セル補強方法であって、前記燃料プールの冷却水中に前記燃料貯蔵セルが配置されている状態において、上下方向に連続して形成された補強部材を、前記燃料貯蔵セルに前記燃料が挿入される寸法を確保しつつ前記燃料貯蔵セルの内部に挿入することを特徴とする燃料貯蔵セルの補強方法。

請求項2

前記燃料貯蔵セルの内部に挿入した前記補強部材を、前記燃料貯蔵セルの内径に沿うように拡大変形することを特徴とする請求項1に記載の燃料貯蔵セルの補強方法。

請求項3

長手状に延在する4本のアングル材を4隅に配置するように各前記アングル材の長手方向の複数箇所を結合材で結合することにより上部が開口する枠状に形成され、燃料プールの冷却水中に複数配列された状態で上部開口から燃料が挿入される燃料貯蔵セルの補強方法であって、前記燃料プールの冷却水中に前記燃料貯蔵セルが配置されている状態において、上下方向に連続して形成された補強部材を、前記燃料貯蔵セルと前記燃料との間隔を詰めるように挿入することを特徴とする燃料貯蔵セルの補強方法。

請求項4

長手状に延在する4本のアングル材を4隅に配置するように各前記アングル材の長手方向の複数箇所を結合材で結合することにより上部が開口する枠状に形成され、燃料プールの冷却水中に複数配列された状態で上部開口から燃料が挿入される燃料貯蔵セルにおいて、上下方向に連続して形成されており、セル内周部に沿って配置される補強部材を含むことを特徴とする燃料貯蔵セル。

請求項5

前記補強部材が、上下方向に連続して前記セル内周部に沿って筒状に形成されていることを特徴とする請求項4に記載の燃料貯蔵セル。

請求項6

前記補強部材が、上下方向に連続して前記セル内周部に沿う筒状の形状を基に、少なくとも1箇所が長手方向に連続する切断部により切断されていることを特徴とする請求項4に記載の燃料貯蔵セル。

請求項7

前記補強部材が、上下方向に連続して前記セル内周部に沿う筒状に形成されているとともに、長手方向に連続するスリットにより長手方向の一端側が開放されていることを特徴とする請求項4に記載の燃料貯蔵セル。

請求項8

相互に隣接して配置される燃料貯蔵セルであって、前記補強部材が、相互に隣接する各前記セル内周部を跨ぐように連結されて各前記セル内周部に沿って挿入される構成と、相互に隣接されない前記セル内周部に沿って挿入される構成とを有することを特徴とする請求項4に記載の燃料貯蔵セル。

請求項9

前記補強部材が、他のセル内周部に沿う側板を有することを特徴とする請求項8に記載の燃料貯蔵セル。

請求項10

前記結合材が、各前記アングル材の上端部を結合する筒状の上部結合材を有し、前記補強部材が、前記上部結合材の上端に掛止される上端掛止部を有することを特徴とする請求項4に記載の燃料貯蔵セル。

請求項11

前記結合材が、各前記アングル材の長手方向の中間部を結合する中間結合材を有し、前記補強部材が、前記中間結合材に掛止される中間掛止部を有することを特徴とする請求項4に記載の燃料貯蔵セル。

請求項12

前記燃料の底部を支持する底板貫通穴が設けられた燃料貯蔵セルであって、前記補強部材が、前記貫通穴の縁部に掛止される底板掛止部を有することを特徴とする請求項4に記載の燃料貯蔵セル。

請求項13

前記補強部材が、前記セル内周部と前記燃料との間隔を詰めるように弾性力を有することを特徴とする請求項4に記載の燃料貯蔵セル。

請求項14

前記補強部材とともに、前記セル内周部と前記燃料との間隔を詰めるように押付部材を有することを特徴とする請求項4に記載の燃料貯蔵セル。

請求項15

前記押付部材が、前記補強部材とともに挿入される楔状部材であることを特徴とする請求項14に記載の燃料貯蔵セル。

請求項16

前記押付部材が、前記補強部材とともに挿入されて前記セル内周部と前記燃料との間隔を詰めるように弾性力を有する弾性部材であることを特徴とする請求項14に記載の燃料貯蔵セル。

請求項17

前記押付部材が、前記補強部材に固定され、前記セル内周部と前記燃料との間隔を詰めるように調整される間隔調整部材であることを特徴とする請求項14に記載の燃料貯蔵セル。

請求項18

長手状に延在する4本のアングル材を4隅に配置するように各前記アングル材の長手方向の複数箇所を結合材で結合することにより上部が開口する枠状に形成され、燃料プールの冷却水中に複数配列された状態で上部開口から燃料が挿入される燃料貯蔵セルと、前記燃料貯蔵セルを前記燃料プールの冷却水中で支持する支持部材とを含む燃料貯蔵ラックにおいて、前記燃料貯蔵セルが、請求項4〜17の何れか1つに記載の補強部材を含むことを特徴とする燃料貯蔵ラック。

技術分野

0001

本発明は、原子炉から取り出された使用済燃料、または原子炉に設置される未使用の燃料を燃料貯蔵設備に一時的に貯蔵するもので、前記燃料が挿入される燃料貯蔵セル補強するための燃料貯蔵セルの補強方法、および補強された燃料貯蔵セル、ならびに前記燃料貯蔵セルが燃料貯蔵設備にて支持された燃料貯蔵ラックに関する。

背景技術

0002

原子力発電プラントの1つとして、加圧水型原子炉があり、この加圧水型原子炉では、軽水原子炉冷却材および中性子減速材として使用し、一次系全体にわたって沸騰しない高温高圧水とし、この高温高圧水を蒸気発生器に送って熱交換により蒸気を発生させ、この蒸気をタービン発電機へ送って発電している。

0003

このような原子力発電プラントでは、加圧水型原子炉から取り出された使用済燃料や、これから加圧水型原子炉に設置される未使用燃料を一時的に貯蔵する燃料貯蔵設備が原子炉建屋に設けられている。燃料貯蔵設備は、燃料から放出される放射線遮蔽するため、燃料プール冷却水中に、棒状の燃料を立てた状態で支持する燃料貯蔵ラックが設置される。

0004

従来、燃料貯蔵ラックは、例えば、特許文献1に示すように、1本の棒状の燃料につき1つの燃料貯蔵セルを設け、この燃料貯蔵セルを立てた状態で複数配列したものである。具体的には、燃料貯蔵セルを立てた状態として上下2箇所で支持する上部支持部材と下部支持部材とを有している。特許文献1において図19に示される各支持部材は、棒状の第一支持部材および第二支持部材が互いに直交して格子状に組まれたもので水平配置された両端が燃料プールの内壁面に固定されている。そして、この格子状に組まれた上部支持部材および下部支持部材の矩形状の開口部分に燃料貯蔵セルが挿入支持されている。また、特許文献1において図20に示される各支持部材は、板状の支持部材に複数の矩形状の穴が配列されたもので水平配置された外側の縁部が燃料プールの内壁面に固定されている。そして、矩形状の穴に燃料貯蔵セルが挿入支持されている。

0005

また、従来、燃料貯蔵セルは、例えば、特許文献2の図1に示すように、上下に長手状に形成されたアングル材アングル状材)を4隅に配置し、各アングル材の長手方向の複数箇所中間結合材により結合したもので、その上端部に、各アングル材の間を塞ぐように筒状となる上部結合板が設けられている。すなわち、この燃料貯蔵セルは、隣接する各アングル材の間において、アングル材と、中間結合材や上部結合板とで囲まれた側面窓が形成されている、いわゆる鳥籠状の構造体である。

先行技術

0006

特開平8−68890号公報
特開平5−40195号公報

発明が解決しようとする課題

0007

現状の原子力発電設備においては、特許文献2における燃料貯蔵セルが、特許文献1における支持部材に支持された燃料貯蔵ラックに適用されているものがある。しかし、上述した鳥籠状の燃料貯蔵セルは、特許文献1の図19図20に示すような角筒状の燃料貯蔵セルと比較して断面剛性が低い。このため、例えば、角筒状の燃料貯蔵セルに交換したり、補強したりすることが考えられるが、既存の燃料貯蔵ラックにおいて、燃料貯蔵セルに燃料が挿入されているものもあるため、燃料プールの冷却水を排出したり、作業員が近づいたりすることはできない。また、燃料貯蔵セルは、放射性物質が付着しており、これを除去し難いことから、燃料プールの冷却水の外に取り出すことは避けなければならない。当然、燃料が挿入されている燃料貯蔵セルを燃料プールの冷却水の外に取り出すことはできない。従って、燃料貯蔵セルが燃料プールの冷却水中に配置されている状態で補強することが望まれている。

0008

本発明は上述した課題を解決するものであり、燃料プールの冷却水中にある燃料貯蔵セルを補強することのできる燃料貯蔵セルの補強方法および燃料貯蔵セルならびに燃料貯蔵ラックを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0009

上述の目的を達成するために、第1の発明の燃料貯蔵セルの補強方法は、長手状に延在する4本のアングル材を4隅に配置するように各前記アングル材の長手方向の複数箇所を結合材で結合することにより上部が開口する枠状に形成され、燃料プールの冷却水中に複数配列された状態で上部の開口から燃料が挿入される燃料貯蔵セルの補強方法であって、前記燃料プールの冷却水中に前記燃料貯蔵セルが配置されている状態において、上下方向に連続して形成された補強部材を、前記燃料貯蔵セルに前記燃料が挿入される寸法を確保しつつ前記燃料貯蔵セルの内部に挿入することを特徴とする。

0010

この燃料貯蔵セルの補強方法によれば、燃料プールの冷却水中に燃料貯蔵セルが配置されている状態において、燃料貯蔵セルの内部に補強部材を挿入することで、燃料貯蔵セルを燃料プールから取り出すことなく燃料貯蔵セルの補強を行うことができる。

0011

また、第2の発明の燃料貯蔵セルの補強方法は、第1の発明において、前記燃料貯蔵セルの内部に挿入した前記補強部材を、前記燃料貯蔵セルの内径に沿うように拡大変形することを特徴とする。

0012

この燃料貯蔵セルの補強方法によれば、補強部材は、その外周面が、燃料貯蔵セルの内周部に密着して配置される。このため、燃料貯蔵セルの断面剛性をより向上させ、燃料貯蔵セルの構造強度をより強めることができる。

0013

また、第3の発明の燃料貯蔵セルの補強方法は、長手状に延在する4本のアングル材を4隅に配置するように各前記アングル材の長手方向の複数箇所を結合材で結合することにより上部が開口する枠状に形成され、燃料プールの冷却水中に複数配列された状態で上部開口から燃料が挿入される燃料貯蔵セルの補強方法であって、前記燃料プールの冷却水中に前記燃料貯蔵セルが配置されている状態において、上下方向に連続して形成された補強部材を、前記燃料貯蔵セルと前記燃料との間隔を詰めるように挿入することを特徴とする。

0014

この燃料貯蔵セルの補強方法によれば、燃料プールの冷却水中に燃料貯蔵セルが配置されている状態において、燃料貯蔵セルの内部に補強部材を挿入することで、燃料貯蔵セルを燃料プールから取り出すことなく燃料貯蔵セルの補強を行うことができる。しかも、補強部材により燃料貯蔵セルと燃料とが一体化されることから、補強部材のみならず燃料の剛性をも取り入れて、燃料貯蔵セルにおける断面剛性をより向上させ、構造強度をより強めることができる。

0015

また、第4の発明の燃料貯蔵セルは、長手状に延在する4本のアングル材を4隅に配置するように各前記アングル材の長手方向の複数箇所を結合材で結合することにより上部が開口する枠状に形成され、燃料プールの冷却水中に複数配列された状態で上部開口から燃料が挿入される燃料貯蔵セルにおいて、上下方向に連続して形成されており、セル内周部に沿って配置される補強部材を含むことを特徴とする。

0016

この燃料貯蔵セルによれば、セル内周部に沿って補強部材が配置されることで、上記構成の燃料貯蔵セルにおける断面剛性を向上させ、構造強度を強めることができる。

0017

また、第5の発明の燃料貯蔵セルは、第4の発明において、前記補強部材が、上下方向に連続して前記セル内周部に沿って筒状に形成されていることを特徴とする。

0018

この燃料貯蔵セルによれば、セル内周部に沿って筒状に形成された補強部材が配置されることで、上記構成の燃料貯蔵セルにおける断面剛性をより向上させ、構造強度をより強めることができる。

0019

また、第6の発明の燃料貯蔵セルは、第4の発明において、前記補強部材が、上下方向に連続して前記セル内周部に沿う筒状の形状を基に、少なくとも1箇所が長手方向に連続する切断部により切断されていることを特徴とする。

0020

この燃料貯蔵セルによれば、補強部材を燃料貯蔵セルに挿入した後、切断部を拡げるように補強部材を拡大変形することで、補強部材の外周面が、セル内周部に密着して配置される。このため、燃料貯蔵セルにおける断面剛性をより向上させ、構造強度をより強めることができる。また、補強部材が、筒状の形状を基に、複数箇所が長手方向に連続する切断部により切断されている場合、補強部材を燃料貯蔵セルに挿入した後、切断部で分断された各補強部材を燃料貯蔵セルのセル内周部に向けて移動させたり、拡大変形させたりすることで、補強部材の外周面が、セル内周部に密着して配置される。このため、燃料貯蔵セルにおける断面剛性をより向上させ、構造強度をより強めることができる。

0021

また、第7の発明の燃料貯蔵セルは、第4の発明において、前記補強部材が、上下方向に連続して前記セル内周部に沿う筒状に形成されているとともに、長手方向に連続するスリットにより長手方向の一端側が開放されていることを特徴とする。

0022

この燃料貯蔵セルによれば、補強部材を燃料貯蔵セルに挿入した後、スリットを拡げるように補強部材を拡大変形することで、補強部材の外周面が、セル内周部に密着して配置される。このため、燃料貯蔵セルにおける断面剛性をより向上させ、構造強度をより強めることができる。

0023

また、第8の発明の燃料貯蔵セルは、第4の発明において、相互に隣接して配置される燃料貯蔵セルであって、前記補強部材が、相互に隣接する各前記セル内周部を跨ぐように連結されて各前記セル内周部に沿って挿入される構成と、相互に隣接されない前記セル内周部に沿って挿入される構成とを有することを特徴とする。

0024

この燃料貯蔵セルによれば、例えば、板材からなる補強部材を1つずつ燃料貯蔵セルに挿入する場合と比較すると、相互に隣接する各セル内周部に対応して補強部材を同時に配置できることから、作業を迅速に行うことができる。また、相互に隣接されないセル内周部に対しては、これに対応する構成を配置すれば、各セル内周部に対して補強部材を配置することができる。

0025

また、第9の発明の燃料貯蔵セルは、第8の発明において、前記補強部材が、他のセル内周部に沿う側板を有することを特徴とする。

0026

この燃料貯蔵セルによれば、他のセル内周部に沿う側板を有することで補強部材の数を減らすことができ、作業をさらに迅速に行うことができる。

0027

また、第10の発明の燃料貯蔵セルは、第4の発明において、前記結合材が、各前記アングル材の上端部を結合する筒状の上部結合材を有し、前記補強部材が、前記上部結合材の上端に掛止される上端掛止部を有することを特徴とする。

0028

この燃料貯蔵セルによれば、上端掛止部により補強部材を燃料貯蔵セルの内部で位置決めすることができる。この結果、燃料の挿入の妨げとなることがなく、また、燃料貯蔵セルから燃料を取り出す際に補強部材がともに燃料貯蔵セルから抜けることもない。

0029

また、第11の発明の燃料貯蔵セルは、第4の発明において、前記結合材が、各前記アングル材の長手方向の中間部を結合する中間結合材を有し、前記補強部材が、前記中間結合材に掛止される中間掛止部を有することを特徴とする。

0030

この燃料貯蔵セルによれば、中間掛止部により補強部材を燃料貯蔵セルの内部で位置決めすることができる。この結果、燃料の挿入の際に補強部材が妨げとなる事態を防ぐことができる。しかも、補強部材を中間掛止部により位置決めすることから、燃料貯蔵セルから燃料を取り出す際に補強部材がともに燃料貯蔵セルから抜ける事態を防ぐことができる。

0031

また、第12の発明の燃料貯蔵セルは、第4の発明において、前記燃料の底部を支持する底板貫通穴が設けられた燃料貯蔵セルであって、前記補強部材が、前記貫通穴の縁部に掛止される底板掛止部を有することを特徴とする。

0032

この燃料貯蔵セルによれば、底板掛止部により補強部材を燃料貯蔵セルの内部で位置決めすることができる。この結果、燃料の挿入の際に補強部材が妨げとなる事態を防ぐことができる。しかも、補強部材を底板掛止部により位置決めすることから、燃料貯蔵セルから燃料を取り出す際に補強部材がともに燃料貯蔵セルから抜ける事態を防ぐことができる。

0033

また、第13の発明の燃料貯蔵セルは、第4の発明において、前記補強部材が、前記セル内周部と前記燃料との間隔を詰めるように弾性力を有することを特徴とする。

0034

この燃料貯蔵セルによれば、補強部材は、セル内周部と燃料との間隙を詰めることで、補強部材により燃料貯蔵セルと燃料が一体化されることから、断面剛性を向上させ、燃料貯蔵セルの構造強度を強めることができる。

0035

また、第14の発明の燃料貯蔵セルは、第4の発明において、前記補強部材とともに、前記セル内周部と前記燃料との間隔を詰めるように押付部材を有することを特徴とする。

0036

この燃料貯蔵セルによれば、補強部材は、セル内周部と燃料との間隙を詰めることで、補強部材により燃料貯蔵セルと燃料が一体化されることから、断面剛性を向上させ、燃料貯蔵セルの構造強度を強めることができる。

0037

また、第15の発明の燃料貯蔵セルは、第14の発明において、前記押付部材が、前記補強部材とともに挿入される楔状部材であることを特徴とする。

0038

この燃料貯蔵セルによれば、補強部材は、セル内周部と燃料との間隙を詰めることで、補強部材により燃料貯蔵セルと燃料が一体化されることから、断面剛性を向上させ、燃料貯蔵セルの構造強度を強めることができる。

0039

また、第16の発明の燃料貯蔵セルは、第14の発明において、前記押付部材が、前記補強部材とともに挿入されて前記セル内周部と前記燃料との間隔を詰めるように弾性力を有する弾性部材であることを特徴とする。

0040

この燃料貯蔵セルによれば、補強部材は、セル内周部と燃料との間隙を詰めることで、補強部材により燃料貯蔵セルと燃料が一体化されることから、断面剛性を向上させ、燃料貯蔵セルの構造強度を強めることができる。

0041

また、第17の発明の燃料貯蔵セルは、第14の発明において、前記押付部材が、前記補強部材に固定され、前記セル内周部と前記燃料との間隔を詰めるように調整される間隔調整部材であることを特徴とする。

0042

この燃料貯蔵セルによれば、補強部材は、セル内周部と燃料との間隙を詰めることで、補強部材により燃料貯蔵セルと燃料が一体化されることから、断面剛性を向上させ、燃料貯蔵セルの構造強度を強めることができる。

0043

また、第18の発明の燃料貯蔵ラックは、長手状に延在する4本のアングル材を4隅に配置するように各前記アングル材の長手方向の複数箇所を結合材で結合することにより上部が開口する枠状に形成され、燃料プールの冷却水中に複数配列された状態で上部開口から燃料が挿入される燃料貯蔵セルと、前記燃料貯蔵セルを前記燃料プールの冷却水中で支持する支持部材とを含む燃料貯蔵ラックにおいて、前記燃料貯蔵セルが、第4〜第11の何れか1つの発明に記載の補強部材を含むことを特徴とする。

0044

この燃料貯蔵ラックによれば、燃料貯蔵セルを補強部材により補強することにより、ひいては燃料貯蔵ラックが補強され、燃料を安全に収容することができる。

発明の効果

0045

本発明によれば、燃料プールの冷却水中にある燃料貯蔵セルを補強することができる。

図面の簡単な説明

0046

図1は、本発明の実施形態に係る燃料貯蔵セルの補強部材の斜視図である。
図2は、図1に示す補強部材の使用状態を示す燃料貯蔵セルの平断面図である。
図3は、本発明の実施形態に係る燃料貯蔵セルの補強部材の他の例を示す斜視図である。
図4は、図3に示す補強部材の使用状態を示す燃料貯蔵セルの平断面図である。
図5は、本発明の実施形態に係る燃料貯蔵セルの補強部材の他の例を示す斜視図である。
図6は、図5に示す補強部材の使用状態を示す燃料貯蔵セルの平断面図である。
図7は、本発明の実施形態に係る燃料貯蔵セルの補強部材の他の例を示す斜視図である。
図8は、図7に示す補強部材の使用状態を示す燃料貯蔵セルの平断面図である。
図9は、本発明の実施形態に係る燃料貯蔵セルの補強部材の他の例を示す斜視図である。
図10は、図9に示す補強部材の使用状態を示す燃料貯蔵セルの平断面図である。
図11は、本発明の実施形態に係る燃料貯蔵セルの補強部材の他の例を示す斜視図である。
図12は、本発明の実施形態に係る燃料貯蔵セルの補強部材の他の例を示す斜視図である。
図13は、本発明の実施形態に係る燃料貯蔵セルの補強部材の他の例を示す斜視図である。
図14は、図12および図13に示す補強部材の使用状態を示す燃料貯蔵セルの側断面図である。
図15は、本発明の実施形態に係る燃料貯蔵セルの補強部材の他の例を示す斜視図である。
図16は、本発明の実施形態に係る燃料貯蔵セルの補強部材の他の例を示す斜視図である。
図17は、図15および図16に示す補強部材の使用状態を示す燃料貯蔵セルの側断面図である。
図18は、本発明の実施形態に係る燃料貯蔵セルの補強部材の他の例を示す斜視図である。
図19は、本発明の実施形態に係る燃料貯蔵セルの補強部材の他の例を示す斜視図である。
図20は、本発明の実施形態に係る燃料貯蔵セルの補強部材の他の例を示す側断面図である。
図21は、図20に示す補強部材の平断面図である。
図22は、本発明の実施形態に係る燃料貯蔵セルの補強部材の他の例を示す斜視図である。
図23は、図22に示す補強部材の一部拡大斜視図である。
図24は、図22および図23に示す補強部材の使用状態を示す側断面図である。
図25は、本発明の実施形態に係る燃料貯蔵セルの補強部材の他の例を示す平断面図である。
図26は、本発明の実施形態に係る燃料貯蔵セルの補強部材の他の例を示す平断面図である。
図27は、図25に示す補強部材の変形例を示す平断面図である。
図28は、図26に示す補強部材の変形例を示す平断面図である。
図29は、本発明の実施形態に係る燃料貯蔵セルの補強部材の他の例を示す側断面図である。
図30は、本発明の実施形態に係る燃料貯蔵セルの補強部材の他の例を示す側断面図である。
図31は、本発明の実施形態に係る燃料貯蔵セルの補強部材の他の例を示す側断面図である。
図32−1は、本発明の実施形態に係る燃料貯蔵セルの補強部材の他の例を示す側断面図である。
図32−2は、図32−1に示す補強部材の正面図である。
図33は、本発明の実施形態に係る燃料貯蔵セルの補強部材の他の例を示す平断面図である。
図34は、本発明の実施形態に係る燃料貯蔵セルの補強部材の他の例を示す斜視図である。
図35は、図33および図34に示す押付部材の分解斜視図である。
図36は、図33および図34に示す押付部材の斜視図である。
図37は、原子力発電プラントを示す概略構成図である。
図38は、原子炉格納容器を示す概略図である。
図39は、燃料貯蔵ラックの一部を示す斜視図である。
図40は、燃料貯蔵セルを示す側断面図である。
図41は、燃料貯蔵セルを示す平断面図である。
図42は、燃料貯蔵セルを示す斜視図である。
図43は、燃料貯蔵セルを示す一部拡大斜視図である。

実施例

0047

以下に、本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。

0048

本実施形態の燃料貯蔵設備は、原子力発電プラントにおいて適用される。図37は、原子力発電プラントを示す概略構成図であり、図38は、原子炉格納容器を示す概略図であり、図39は、燃料貯蔵ラックの一部を示す斜視図であり、図40は、燃料貯蔵セルを示す側断面図であり、図41は、燃料貯蔵セルを示す平断面図(図40におけるA−A拡大断面図)であり、図42は、燃料貯蔵セルを示す斜視図であり、図43は、燃料貯蔵セルを示す一部拡大斜視図である。

0049

本実施形態において、原子力発電プラントは、例えば、図37に示すように、加圧水型原子炉(PWR:Pressurized Water Reactor)112が適用される。加圧水型原子炉112は、軽水を原子炉冷却材および中性子減速材として使用し、一次系全体にわたって沸騰しない高温高圧水とし、この高温高圧水を蒸気発生器に送って熱交換により蒸気を発生させ、この蒸気をタービン発電機へ送って発電する。

0050

この加圧水型原子炉112を有する原子力発電プラントにおいて、原子炉格納容器111の内部に、加圧水型原子炉112および蒸気発生器113が格納されている。加圧水型原子炉112と蒸気発生器113とは、冷却水配管114,115を介して連結されている。冷却水配管114は、加圧器116が設けられ、冷却水配管115は、冷却水ポンプ117が設けられている。この場合、減速材および一次冷却水として軽水を用い、炉心部における一次冷却水の沸騰を抑制するために、一次冷却系統は加圧器116により160気圧程度の高圧状態を維持するように制御している。従って、加圧水型原子炉112にて、燃料134として低濃縮ウランまたはMOXにより一次冷却水としての軽水が加熱され、高温の一次冷却水が加圧器116により所定の高圧に維持された状態で冷却水配管114を通して蒸気発生器113に送られる。この蒸気発生器113では、高圧高温の一次冷却水と二次冷却水との間で熱交換が行われ、冷やされた一次冷却水は冷却水配管115を通して加圧水型原子炉112に戻される。

0051

蒸気発生器113は、原子炉格納容器111の外部に設けられたタービン118および復水器119と冷却水配管120,121を介して連結されており、冷却水配管121に給水ポンプ122が設けられている。また、タービン118は、発電機123が接続され、復水器119は、冷却水(例えば、海水)を給排する取水管124および排水管125が連結されている。従って、蒸気発生器113にて、高圧高温の一次冷却水と熱交換を行って生成された蒸気は、冷却水配管120を通してタービン118に送られ、この蒸気によりタービン118を駆動して発電機123により発電を行う。タービン118を駆動した蒸気は、復水器119で冷却された後、冷却水配管121を通して蒸気発生器113に戻される。

0052

このように構成された原子力発電プラントにおいて、原子炉格納容器111は、図38に示すように、その内部に、上述した加圧水型原子炉112、蒸気発生器113、加圧器116などが収容されている。また、原子炉格納容器111に隣接して燃料取扱建屋130が設置され、この燃料取扱建屋130に燃料貯蔵設備131が設けられている。

0053

燃料貯蔵設備131は、コンクリート製で床面132aおよび内壁面132bがステンレス製ライニング板防水被覆された燃料プール132を有している。燃料プール132は、平面視で矩形状の床面132aの4辺に、内壁面132bが垂直に立設するように形成されている。この燃料プール132は、冷却水が満たされ、その中に燃料貯蔵ラック10が設置される。燃料貯蔵ラック10は、加圧水型原子炉112で使用された使用済または未使用の燃料134(図39参照)を冷却水中で一時的に貯蔵するものである。

0054

燃料貯蔵ラック10は、図39に示すように、1本の燃料134につき1つの燃料貯蔵セル20を設け、この燃料貯蔵セル20を立てた状態で複数配列したものである。本実施形態における燃料貯蔵ラック10は、燃料貯蔵セル20を立てた状態として上下2箇所で支持する上部支持部材11と下部支持部材12とを有している。各支持部材11,12は、棒状の第一支持部材13および第二支持部材14が互いに直交して格子状に組まれたもので水平配置された両端13a,14aが燃料プール132の内壁面132bに固定されている。そして、この格子状に組まれた上部支持部材11および下部支持部材12の矩形状の開口部分に燃料貯蔵セル20が挿入支持されている。なお、燃料貯蔵ラック10は、図には明示しないが、板状に形成された上部支持部材および下部支持部材に、複数の矩形状の穴が配列され、これら上部支持部材および下部支持部材の水平配置された外側の縁部が燃料プール132の内壁面132bに固定されていてもよい。そして、上部支持部材および下部支持部材の矩形状の穴に燃料貯蔵セル20が挿入支持されている。なお、燃料134は、図39に示すように、複数の燃料棒134aが支持格子134bにより纏められた状態で支持された四角柱状の燃料集合体として構成されている。

0055

燃料貯蔵セル20は、図40図43に示すように、上下に長手状に形成されたアングル材21を4隅に配置し、各アングル材21の長手方向の複数箇所を結合材により結合したものである。結合材としては、燃料貯蔵セル20の中間部で各アングル材21の途中を結合する板状の中間結合材22や、燃料貯蔵セル20の上端部で各アングル材21の間を塞ぐ筒状の上部結合材23が設けられている。また、燃料貯蔵セル20は、各アングル材21の下端部に、燃料134の底部を支持する底板24が設けられている。この底板24は、貫通穴24aを有する。この貫通穴24aは、加圧水型原子炉112の燃料134を貯蔵する際に冷却水を流通させる穴となり、図には明示しないが沸騰水型原子炉BWR:Boiling Water Reactor)の燃料を貯蔵する際に当該燃料における下部タイプレートノーズピースを挿入する穴となる。また、燃料貯蔵セル20は、各アングル材21の下端が、燃料プール132の床面132aに載置される平板状の脚部25に固定されている。各アングル材21は、燃料貯蔵セル20の4隅を形成するように、断面がL字形状に形成されている。また、上部結合材23は、その上端23aが側方に傾斜して開口部分が広がって形成されている。このような燃料貯蔵セル20は、その上部である上部結合材23の上端23aの開口から、当該上端23aの傾斜により案内されて燃料134がそれぞれ挿入される。すなわち、この燃料貯蔵セル20は、隣接する各アングル材21の間において、アングル材21と、中間結合材22や上部結合材23や脚部25とで囲まれた側面窓26が形成されている、いわゆる鳥籠状の構造体である。

0056

以下、上述した燃料貯蔵セル20の補強を行うための補強部材について説明する。図1は、本実施形態に係る燃料貯蔵セルの補強部材の斜視図であり、図2は、図1に示す補強部材の使用状態を示す燃料貯蔵セルの平断面図である。

0057

図1および図2に示す補強部材1は、上下方向に連続して形成されており、燃料貯蔵セル20に燃料134が挿入される寸法を確保しつつ燃料貯蔵セル20の内部に挿入され、セル内周部に沿って配置されるものである。具体的に、補強部材1は、鋼材または非鉄金属などの一定の強度を有する材料により、燃料134が挿入されるように上下方向に連続する平断面矩形の筒状に形成されている。

0058

この補強部材1の燃料貯蔵セル20への取り付けは、燃料プール132の冷却水中に燃料貯蔵セル20が配置されている状態において、この燃料貯蔵セル20に挿入される。例えば、補強部材1の上端部を燃料プール132の上方に配置されたクレーン(図示せず)により吊り下げ、燃料貯蔵セル20の上部の開口から燃料貯蔵セル20の内部に挿入する。挿入された補強部材1は、燃料貯蔵セル20の底板24に当接して、当該底板24から上部結合材23まで延在して配置される。そして、燃料貯蔵セル20の内部に挿入された補強部材1は、その外周面が、燃料貯蔵セル20の4方のセル内周部に沿うように燃料貯蔵セル20の上下方向に連続し、側面窓26を閉塞するように配置される。なお、セル内周部とは、燃料貯蔵セル20における隣接するアングル材21のフランジ内面をいう。

0059

燃料貯蔵セル20と、この燃料貯蔵セル20に挿入される燃料134との間は、差し渡し寸法でおおよそ15[mm](燃料134両側でそれぞれおおよそ7[mm]〜8[mm])程の間隔が空くように設計されている。そこで、燃料貯蔵セル20のセル内周部において対面する補強部材1の厚さの合計を、燃料貯蔵セル20と燃料134の間隔を超えない範囲(たとえば、上述した括弧書きの例においては、それぞれの厚さがおおよそ7[mm]〜8[mm]を超えない範囲)とし、燃料貯蔵セル20に燃料134が挿入される寸法を確保することが可能になる。そして、燃料貯蔵セル20の内部に挿入された補強部材1は、その外周面が、燃料貯蔵セル20の4方のセル内周部に沿うように燃料貯蔵セル20の上下方向に連続し、側面窓26を閉塞するように配置されることから、燃料貯蔵セル20の断面剛性を向上させ、鳥籠状の燃料貯蔵セル20の構造強度を強める。また、燃料プール132の冷却水中に燃料貯蔵セル20が配置されている状態において、燃料貯蔵セル20の内部に補強部材1を挿入することで、燃料貯蔵セル20を燃料プール132から取り出すことなく燃料貯蔵セル20の補強を行うことが可能になる。また、燃料貯蔵セル20を補強部材1により補強した燃料貯蔵ラック10によれば、燃料貯蔵ラック10も補強されるため、燃料134を安全に収容することが可能になる。

0060

また、補強部材1は、上述した、上下方向に連続する筒状の形状を基に、図3図11に示すように構成されている。図3は、本実施形態に係る燃料貯蔵セルの補強部材の他の例を示す斜視図であり、図4は、図3に示す補強部材の使用状態を示す燃料貯蔵セルの平断面図である。また、図5は、本実施形態に係る燃料貯蔵セルの補強部材の他の例を示す斜視図であり、図6は、図5に示す補強部材の使用状態を示す燃料貯蔵セルの平断面図である。また、図7は、本実施形態に係る燃料貯蔵セルの補強部材の他の例を示す斜視図であり、図8は、図7に示す補強部材の使用状態を示す燃料貯蔵セルの平断面図である。また、図9は、本実施形態に係る燃料貯蔵セルの補強部材の他の例を示す斜視図であり、図10は、図9に示す補強部材の使用状態を示す燃料貯蔵セルの平断面図である。また、図11は、本実施形態に係る燃料貯蔵セルの補強部材の他の例を示す斜視図である。

0061

図3および図4に示す補強部材1は、上下方向に連続する筒状の形状を基に、長手方向に連続する切断部1aにより1箇所が切断されている。図3および図4において、補強部材1は、切断部1aが矩形の角部に設けられている。図には明示しないが、切断部1aは角部以外に設けられていてもよい。

0062

この補強部材1の燃料貯蔵セル20への取り付けは、燃料プール132の冷却水中に燃料貯蔵セル20が配置されている状態において、この燃料貯蔵セル20に挿入される。例えば、補強部材1の上端部を燃料プール132の上方に配置されたクレーン(図示せず)により吊り下げ、燃料貯蔵セル20の上部の開口から燃料貯蔵セル20の内部に挿入する。挿入された補強部材1は、燃料貯蔵セル20の底板24に当接して、当該底板24から上部結合材23まで延在して配置される。その後、上記クレーンでジャッキなどのプレス機(図示せず)を吊り下げて補強部材1の内部に配置し、当該プレス機により補強部材1を燃料貯蔵セル20のセル内周部側(アングル材21の内面側、補強部材1のいわゆる外側)に拡大変形させて、補強部材1の外周面を、燃料貯蔵セル20のセル内周部に密着させることもできる。補強部材1の拡大変形は、燃料134の収容されていない空の燃料貯蔵セル20で行い、燃料134を入れ替えて同様の動作を繰り返す。これによれば、補強部材1は、その外周面が、燃料貯蔵セル20のセル内周部に密着して配置される。このため、補強部材1は、燃料貯蔵セル20の断面剛性をより向上させ、鳥籠状の燃料貯蔵セル20の構造強度をより強める。また、燃料プール132の冷却水中に燃料貯蔵セル20が配置されている状態で、燃料貯蔵セル20の内部に補強部材1を挿入することで、燃料貯蔵セル20を燃料プール132から取り出すことなく燃料貯蔵セル20の補強を行うことが可能になる。また、燃料貯蔵セル20を補強部材1により補強した燃料貯蔵ラック10によれば、燃料貯蔵ラック10も補強されるため、燃料134を安全に収容することができる。

0063

図5および図6に示す補強部材1は、上下方向に連続する筒状の形状を基に、長手方向に連続する切断部1aにより2箇所が切断されている。図5および図6において、補強部材1は、切断部1aが矩形の対向する2つの辺に設けられている。すなわち、補強部材1は、断面コ字形状に2つに分断される。

0064

この補強部材1の燃料貯蔵セル20への取り付けは、燃料プール132の冷却水中に燃料貯蔵セル20が配置されている状態において、この燃料貯蔵セル20に挿入される。例えば、補強部材1の上端部を燃料プール132の上方に配置されたクレーン(図示せず)により吊り下げ、燃料貯蔵セル20の上部の開口から燃料貯蔵セル20の内部に挿入する。挿入された補強部材1は、燃料貯蔵セル20の底板24に当接して、当該底板24から上部結合材23まで延在して配置される。その後、上記クレーンでジャッキなどのプレス機(図示せず)を吊り下げて補強部材1の内部に配置し、当該プレス機により補強部材1を外側に拡大変形させて、補強部材1の外周面を、燃料貯蔵セル20のセル内周部に密着させることもできる。補強部材1の拡大変形は、燃料134の収容されていない空の燃料貯蔵セル20で行い、燃料134を入れ替えて同様の動作を繰り返す。これによれば、補強部材1は、その外周面が、燃料貯蔵セル20のセル内周部に密着して配置される。このため、補強部材1は、燃料貯蔵セル20の断面剛性をより向上させ、鳥籠状の燃料貯蔵セル20の構造強度をより強める。また、燃料プール132の冷却水中に燃料貯蔵セル20が配置されている状態で、燃料貯蔵セル20の内部に補強部材1を挿入することで、燃料貯蔵セル20を燃料プール132から取り出すことなく燃料貯蔵セル20の補強を行うことが可能になる。また、燃料貯蔵セル20を補強部材1により補強した燃料貯蔵ラック10によれば、燃料貯蔵ラック10も補強されるため、燃料134を安全に収容することができる。

0065

図7および図8に示す補強部材1は、上下方向に連続する筒状の形状を基に、長手方向に連続する切断部1aにより2箇所が切断されている。図7および図8において、補強部材1は、切断部1aが矩形の対向する2つの角に設けられている。すなわち、補強部材1は、断面L字形状に2つに分断される。

0066

この補強部材1の燃料貯蔵セル20への取り付けは、燃料プール132の冷却水中に燃料貯蔵セル20が配置されている状態において、この燃料貯蔵セル20に挿入される。例えば、補強部材1の上端部を燃料プール132の上方に配置されたクレーン(図示せず)により吊り下げ、燃料貯蔵セル20の上部の開口から燃料貯蔵セル20の内部に挿入する。挿入された補強部材1は、燃料貯蔵セル20の底板24に当接して、当該底板24から上部結合材23まで延在して配置される。補強部材1は、断面L字形状に2つに分断されているため、燃料貯蔵セル20のセル内周部に向けて移動させることで、その外周面が、燃料貯蔵セル20のセル内周部に密着して配置される。このため、補強部材1は、燃料貯蔵セル20の断面剛性をより向上させ、鳥籠状の燃料貯蔵セル20の構造強度をより強める。また、燃料プール132の冷却水中に燃料貯蔵セル20が配置されている状態で、燃料貯蔵セル20の内部に補強部材1を挿入することで、燃料貯蔵セル20を燃料プール132から取り出すことなく燃料貯蔵セル20の補強を行うことが可能になる。また、燃料貯蔵セル20を補強部材1により補強した燃料貯蔵ラック10によれば、燃料貯蔵ラック10も補強されるため、燃料134を安全に収容することができる。

0067

図9および図10に示す補強部材1は、上下方向に連続する筒状の形状を基に、長手方向に連続する切断部1aにより4箇所が切断されている。図9および図10において、補強部材1は、切断部1aが矩形の対向する4つの辺に設けられている。すなわち、補強部材1は、断面L字形状に4つに分断される。

0068

この補強部材1の燃料貯蔵セル20への取り付けは、燃料プール132の冷却水中に燃料貯蔵セル20が配置されている状態において、この燃料貯蔵セル20に挿入される。例えば、補強部材1の上端部を燃料プール132の上方に配置されたクレーン(図示せず)により吊り下げ、燃料貯蔵セル20の上部の開口から燃料貯蔵セル20の内部に挿入する。挿入された補強部材1は、燃料貯蔵セル20の底板24に当接して、当該底板24から上部結合材23まで延在して配置される。補強部材1は、断面L字形状に4つに分断されているため、燃料貯蔵セル20のセル内周部に向けて移動させることで、その外周面が、燃料貯蔵セル20のセル内周部に密着して配置される。このため、補強部材1は、燃料貯蔵セル20の断面剛性をより向上させ、鳥籠状の燃料貯蔵セル20の構造強度をより強める。また、燃料プール132の冷却水中に燃料貯蔵セル20が配置されている状態で、燃料貯蔵セル20の内部に補強部材1を挿入することで、燃料貯蔵セル20を燃料プール132から取り出すことなく燃料貯蔵セル20の補強を行うことが可能になる。また、燃料貯蔵セル20を補強部材1により補強した燃料貯蔵ラック10によれば、燃料貯蔵ラック10も補強されるため、燃料134を安全に収容することができる。

0069

図11に示す補強部材1は、上下方向に連続する筒状の形状を基に、長手方向に連続したスリット1bにより長手方向の一端側が開放されている。図11において、補強部材1は、スリット1bが矩形の角部に設けられている。図には明示しないが、スリット1bは角部以外に設けられていてもよい。また、スリット1bは、複数設けられていてもよい。さらに、スリット1bは、補強部材1の両端を残して設けられていてもよい。

0070

この補強部材1の燃料貯蔵セル20への取り付けは、燃料プール132の冷却水中に燃料貯蔵セル20が配置されている状態において、この燃料貯蔵セル20に挿入される。例えば、補強部材1の上端部を燃料プール132の上方に配置されたクレーン(図示せず)により吊り下げ、燃料貯蔵セル20の上部の開口から燃料貯蔵セル20の内部に挿入する。挿入された補強部材1は、燃料貯蔵セル20の底板24に当接して、当該底板24から上部結合材23まで延在して配置される。この補強部材1は、上記クレーンでジャッキなどのプレス機(図示せず)を吊り下げて補強部材1の内部に配置し、当該プレス機により補強部材1を外側に拡大変形させて、補強部材1の外周面を、燃料貯蔵セル20のセル内周部に密着させることもできる。なお、補強部材1の拡大変形は、燃料134の収容されていない空の燃料貯蔵セル20で行い、燃料134を入れ替えて同様の動作を繰り返す。これによれば、補強部材1は、その外周面が、燃料貯蔵セル20のセル内周部に密着して配置される。このため、補強部材1は、燃料貯蔵セル20の断面剛性をより向上させ、鳥籠状の燃料貯蔵セル20の構造強度をより強める。また、燃料プール132の冷却水中に燃料貯蔵セル20が配置されている状態で、燃料貯蔵セル20の内部に補強部材1を挿入することで、燃料貯蔵セル20を燃料プール132から取り出すことなく燃料貯蔵セル20の補強を行うことが可能になる。また、燃料貯蔵セル20を補強部材1により補強した燃料貯蔵ラック10によれば、燃料貯蔵ラック10も補強されるため、燃料134を安全に収容することができる。

0071

また、補強部材1は、図12図14に示すように構成されていてもよい。図12および図13は、本実施形態に係る燃料貯蔵セルの補強部材の他の例を示す斜視図であり、図14は、図12および図13に示す補強部材の使用状態を示す燃料貯蔵セルの側断面図である。

0072

ここでは、2種類の補強部材1A,1Bを用いる。補強部材1Aは、図12に示すように、鋼材など一定の強度を有する短冊状の板材1Aaが、長手方向の中央で折り曲げ加工された屈曲部1Abを上端部として逆U字形状に形成されたものである。補強部材1Bは、図13に示すように、鋼材など一定の強度を有する短冊状の板材1Baが、長手方向の上端部を折り返して加工された上端掛止部1Bbを有して形成されたものである。補強部材1A,1Bの板材1Aa,1Baの幅は、燃料貯蔵セル20内周の1面において、隣接するアングル材21のフランジ面間寸法(燃料貯蔵セル20内周の面間寸法に相当)とほぼ同等とする。

0073

これら補強部材1A,1Bの燃料貯蔵セル20への取り付けは、燃料プール132の冷却水中に燃料貯蔵セル20が配置されている状態において、この燃料貯蔵セル20に挿入される。例えば、補強部材1A,1Bの上端部を燃料プール132の上方に配置されたクレーン(図示せず)により吊り下げ、燃料貯蔵セル20の上部の開口から燃料貯蔵セル20の内部に挿入する。

0074

補強部材1Aは、燃料貯蔵ラック10において配列された燃料貯蔵セル20の隣接した部分に適用される。補強部材1Aは、図14に示すように、逆U字形状の板材1Aaの両下端部が、隣接する燃料貯蔵セル20にそれぞれ挿入され、当該下端部が燃料貯蔵セル20の底板24に当接して、当該底板24から上部結合材23まで板材1Aaが延在し、屈曲部1Abが、隣接する燃料貯蔵セル20の上部結合材23の間を跨ぐように配置される。また、屈曲部1Abは、上部結合材23の上端23aの傾斜に沿うように形成されている。そして、燃料貯蔵セル20の内部に挿入された補強部材1Aは、板材1Aaが燃料貯蔵セル20の上下方向に連続し、側面窓26を閉塞するように配置される。板材1Aaは、燃料貯蔵セル20の1つのセル内周部全体に対して配置されて、4つの補強部材1Aにより1つの燃料貯蔵セル20の4方のセル内周部に対応する。このように、補強部材1Aは、燃料貯蔵セル20の内部に挿入される板材1Aaが、隣接する燃料貯蔵セル20の間を跨ぐように連結されている。

0075

補強部材1Bは、燃料貯蔵ラック10において外周に配列された燃料貯蔵セル20の外側に位置する部分に適用される。補強部材1Bは、図14に示すように、燃料貯蔵セル20にそれぞれ挿入され、板材1Baの下端部が燃料貯蔵セル20の底板24に当接して、当該底板24から上部結合材23まで板材1Baが延在し、上端掛止部1Bbが、燃料貯蔵セル20における上部結合材23の上端23aを挿入するように掛止されて配置される。また、上端掛止部1Bbは、上部結合材23の上端23aの傾斜に沿うように形成されている。そして、燃料貯蔵セル20の内部に挿入された補強部材1Bは、板材1Baが燃料貯蔵セル20の上下方向に連続し、側面窓26を閉塞するように配置される。板材1Baは、外周に配列された燃料貯蔵セル20の外側に位置する部分の1つのセル内周部全体に対して配置される。このように、補強部材1Bは、燃料貯蔵セル20の内部に挿入される板材1Baが、上部結合材23の上端23aに掛止される上端掛止部1Bbを有する。

0076

燃料貯蔵セル20と、この燃料貯蔵セル20に挿入される燃料134との間は、差し渡し寸法でおおよそ15[mm](燃料134両側でそれぞれおおよそ7[mm]〜8[mm])程の間隔が空くように設計されている。そこで、補強部材1A,1Bは、燃料貯蔵セル20のセル内周部において対面する板材1Aa,1Baの厚さの合計を、燃料貯蔵セル20と燃料134の間隔を超えない範囲(たとえば、上述した括弧書きの例においては、それぞれの厚さがおおよそ7[mm]〜8[mm]を超えない範囲)とし、燃料貯蔵セル20に燃料134が挿入される寸法を確保することが可能になる。そして、燃料貯蔵セル20の内部に挿入された補強部材1A,1Bは、板材1Aa,1Baの面が、燃料貯蔵セル20のセル内周部に沿うように燃料貯蔵セル20の上下方向に連続し、側面窓26を閉塞するように配置されることから、燃料貯蔵セル20の断面剛性を向上させ、鳥籠状の燃料貯蔵セル20の構造強度を強める。また、燃料プール132の冷却水中に燃料貯蔵セル20が配置されている状態で、燃料貯蔵セル20の内部に補強部材1(1A,1B)を挿入することで、燃料貯蔵セル20を燃料プール132から取り出すことなく燃料貯蔵セル20の補強を行うことが可能になる。また、燃料貯蔵セル20を補強部材1により補強した燃料貯蔵ラック10によれば、燃料貯蔵ラック10も補強されるため、燃料134を安全に収容することができる。

0077

補強部材1Aは、燃料貯蔵セル20の内部に挿入される板材1Aaが、隣接する燃料貯蔵セル20の間を跨ぐように連結されている。すなわち、一対の板材1Aaが、隣接する燃料貯蔵セル20の間を跨ぐように連結されている。このため、2つの板材1Aaを同時に燃料貯蔵セル20に挿入できることから、例えば、板材1Aaを1つずつ燃料貯蔵セル20に挿入する場合と比較して作業を迅速に行うことが可能になる。しかも、一対の板材1Aaは、隣接する燃料貯蔵セル20の間を跨ぐように連結されているため、各板材1Aaが相互に燃料貯蔵セル20のセル内周部に沿うように位置決めすることから、補強部材1Aは、燃料134の挿入の妨げとなることはない。

0078

また、補強部材1Bは、燃料貯蔵セル20の内部に挿入される板材1Baが、上部結合材23の上端23aに掛止される上端掛止部1Bbを有する。このため、板材1Baを燃料貯蔵セル20のセル内周部に沿うように位置決めすることから、補強部材1Bは、燃料134の挿入の妨げとなることはない。

0079

しかも、補強部材1Aは、屈曲部1Abが、上部結合材23の上端23aの傾斜に沿うように形成され、補強部材1Bは、上端掛止部1Bbが、上部結合材23の上端23aの傾斜に沿うように形成されていることから、燃料貯蔵セル20への燃料134の挿入を案内することが可能になる。

0080

また、補強部材1A,1Bは、図15図17に示すように構成されていてもよい。図15および図16は、本実施形態に係る燃料貯蔵セルの補強部材の他の例を示す斜視図であり、図17は、図15および図16に示す補強部材の使用状態を示す燃料貯蔵セルの側断面図である。

0081

補強部材1Aは、図15に示すように、鋼材など一定の強度を有する短冊状の板材1Aaが、長手方向の中央で折り曲げ加工された屈曲部1Abを上端部として逆U字形状に形成されたものである。さらに、補強部材1Aは、屈曲部1Abの下側において、両板材1Aaの長手方向の両側に、板材1Aaに対して外方にほぼ直角に折り曲げて突出形成された側板1Acが上下方向に板材1Aaの下端に至り連続して設けられている。すなわち、補強部材1Aは、両側板1Acが板材1Aaとともに上方から視てコ字形状に形成され、かつコ字形状が背向かいに配置されている。補強部材1Bは、図16に示すように、鋼材など一定の強度を有する短冊状の板材1Baが、長手方向の上端部を折り返して加工された上端掛止部1Bbを有して形成されたものである。さらに、補強部材1Bは、上端掛止部1Bbの下側において、板材1Baの長手方向の両側に、板材1Baに対して上端掛止部1Bbの折返し方向とは逆方向にほぼ直角に折り曲げて突出形成された側板1Bcが上下方向に板材1Baの下端に至り連続して設けられている。すなわち、補強部材1Bは、両側板1Bcが板材1Baとともに上方から視てコ字形状に形成されている。補強部材1A,1Bの板材1Aa,1Baの幅は、1つの燃料貯蔵セル20において隣接するアングル材21の内径寸法よりも若干小さい寸法とする。また、補強部材1A,1Bの側板1Ac,1Bcの突出長さは、1つの燃料貯蔵セル20において隣接するアングル材21の内径寸法の半分よりも若干小さい寸法とする。また、1つの燃料貯蔵セル20に挿入される2個の補強部材1A,1Bの側板1Ac,1Bcの突出長さの合計は、燃料貯蔵セル20内周の1面において、隣接するアングル材21のフランジ面間寸法(燃料貯蔵セル20内周の面間寸法に相当)とほぼ同等とする。

0082

これら補強部材1A,1Bの燃料貯蔵セル20への取り付けは、燃料プール132の冷却水中に燃料貯蔵セル20が配置されている状態において、この燃料貯蔵セル20に挿入される。例えば、補強部材1A,1Bの上端部を燃料プール132の上方に配置されたクレーン(図示せず)により吊り下げ、燃料貯蔵セル20の上部の開口から燃料貯蔵セル20の内部に挿入する。

0083

補強部材1Aは、燃料貯蔵ラック10において配列された燃料貯蔵セル20の隣接した部分に適用される。補強部材1Aは、図17に示すように、逆U字形状の板材1Aaの両下端部が、隣接する燃料貯蔵セル20にそれぞれ挿入され、当該下端部が燃料貯蔵セル20の底板24に当接して、当該底板24から上部結合材23まで板材1Aaが延在し、屈曲部1Abが、隣接する燃料貯蔵セル20の上部結合材23の間を跨ぐように配置される。また、屈曲部1Abは、上部結合材23の上端23aの傾斜に沿うように形成されている。そして、燃料貯蔵セル20の内部に挿入された補強部材1Aは、板材1Aaおよび側板1Acが燃料貯蔵セル20の上下方向に連続し、側面窓26を閉塞するように配置される。板材1Aaは、燃料貯蔵セル20の1つのセル内周部全体に対して配置され、側板1Acは、板材1Aaが配置された両側部の外周面のほぼ半分に対して配置されて、対向配置される2つの補強部材1Aにより1つの燃料貯蔵セル20の4方のセル内周部に対応する。このように、補強部材1Aは、燃料貯蔵セル20の内部に挿入される板材1Aaが、隣接する燃料貯蔵セル20の間を跨ぐように連結されている。

0084

補強部材1Bは、燃料貯蔵ラック10において外周に配列された燃料貯蔵セル20の外側に位置する部分に適用される。補強部材1Bは、図17に示すように、燃料貯蔵セル20にそれぞれ挿入され、板材1Baの下端部が燃料貯蔵セル20の底板24に当接して、当該底板24から上部結合材23まで板材1Baが延在し、上端掛止部1Bbが、燃料貯蔵セル20における上部結合材23の上端23aを挿入するように掛止されて配置される。また、上端掛止部1Bbは、上部結合材23の上端23aの傾斜に沿うように形成されている。そして、燃料貯蔵セル20の内部に挿入された補強部材1Bは、板材1Baおよび側板1Bcが燃料貯蔵セル20の上下方向に連続し、側面窓26を閉塞するように配置される。板材1Baは、外周に配列された燃料貯蔵セル20の外側に位置する部分の1つのセル内周部全体に対して配置され、側板1Bcは、板材1Baが配置された両側部の外周面のほぼ半分に対して配置されて、対向配置される補強部材1Aとともに1つの燃料貯蔵セル20の4方のセル内周部に対応する。このように、補強部材1Bは、燃料貯蔵セル20の内部に挿入される板材1Baが、上部結合材23の上端23aに掛止される上端掛止部1Bbを有する。

0085

燃料貯蔵セル20と、この燃料貯蔵セル20に挿入される燃料134との間は、差し渡し寸法でおおよそ15[mm](燃料134両側でそれぞれおおよそ7[mm]〜8[mm])程の間隔が空くように設計されている。そこで、補強部材1A,1Bは、燃料貯蔵セル20のセル内周部において対面する板材1Aa,1Baの厚さの合計を、燃料貯蔵セル20と燃料134の間隔を超えない範囲(たとえば、上述した括弧書きの例においては、それぞれの厚さがおおよそ7[mm]〜8[mm]を超えない範囲)とし、燃料貯蔵セル20に燃料134が挿入される寸法を確保することが可能になる。そして、燃料貯蔵セル20の内部に挿入された補強部材1A,1Bは、板材1Aa,1Baおよび側板1Ac,1Bcの面が、燃料貯蔵セル20のセル内周部に沿うように燃料貯蔵セル20の上下方向に連続し、側面窓26を閉塞するように配置されることから、燃料貯蔵セル20の断面剛性を向上させ、鳥籠状の燃料貯蔵セル20の構造強度を強める。また、燃料プール132の冷却水中に燃料貯蔵セル20が配置されている状態で、燃料貯蔵セル20の内部に補強部材1を挿入することで、燃料貯蔵セル20を燃料プール132から取り出すことなく燃料貯蔵セル20の補強を行うことが可能になる。また、燃料貯蔵セル20を補強部材1により補強した燃料貯蔵ラック10によれば、燃料貯蔵ラック10も補強されるため、燃料134を安全に収容することができる。

0086

補強部材1Aは、燃料貯蔵セル20の内部に挿入される板材1Aaが、隣接する燃料貯蔵セル20の間を跨ぐように連結されている。すなわち、一対の板材1Aaが、隣接する燃料貯蔵セル20の間を跨ぐように連結されている。このため、2つの板材1Aaを同時に燃料貯蔵セル20に挿入できることから、例えば、板材1Aaを1つずつ燃料貯蔵セル20に挿入する場合と比較して作業を迅速に行うことが可能になる。しかも、一対の板材1Aaが、隣接する燃料貯蔵セル20の間を跨ぐように連結されているため、各板材1Aaが相互に燃料貯蔵セル20のセル内周部に沿うように位置決めすることから、補強部材1Aは、燃料134の挿入の妨げとなることはない。

0087

また、補強部材1Bは、燃料貯蔵セル20の内部に挿入される板材1Baが、上部結合材23の上端23aに掛止される上端掛止部1Bbを有する。このため、板材1Baを燃料貯蔵セル20のセル内周部に沿うように位置決めすることができる。この結果、補強部材1Bは、燃料134の挿入の妨げとなることはない。しかも、燃料貯蔵セル20から燃料134を取り出す際に補強部材1Bがともに燃料貯蔵セル20から抜けることもない。

0088

しかも、補強部材1Aは、屈曲部1Abが、上部結合材23の上端23aの傾斜に沿うように形成され、補強部材1Bは、上端掛止部1Bbが、上部結合材23の上端23aの傾斜に沿うように形成されていることから、燃料貯蔵セル20への燃料134の挿入を案内することが可能になる。

0089

さらに、補強部材1Aおよび補強部材1Bは、対向配置されることで、板材1Aa,1Baおよび側板1Ac,1Bcが1つの燃料貯蔵セル20の4方のセル内周部に対して配置されるため、図12図14に示す補強部材1Aおよび補強部材1Bと比較して総数を減らすことができ、挿入作業を簡素化することが可能になる。

0090

また、補強部材1A,1Bは、図18図19に示すように構成されていてもよい。図18および図19は、本実施形態に係る燃料貯蔵セルの補強部材の他の例を示す斜視図である。

0091

補強部材1Aは、図18に示すように、図15に示す側板1Acを、板材1Aaの片辺にのみ延伸させ、片辺には側板1Acを延伸しない構造とする。板材1Aaの片辺にのみ延伸させる側板1Acの幅は、1つの燃料貯蔵セル20内周の1面において、隣接するアングル材21のフランジ面間寸法(燃料貯蔵セル20内周の面間寸法に相当)とほぼ同等とする。もう片方の板材1Aaに取り付く側板1Acは、側板1Acを取り付けていない辺、すなわち、はすかいの辺に取り付ける。また、補強部材1Bは、図19に示すように、図16に示す側板1Bcを板材1Baの片辺にのみ延伸させ、片辺には側板1Bcを延伸しない構造とする。補強部材1Bにおいては、板材1Baの、それぞれの片辺に側板1Bcを取り付けた2種類を準備しておき、適宜に使い分ける。補強部材1A,1Bの側板1Ac,1Bcの突出長さは、1つの燃料貯蔵セル20において隣接するアングル材21の内径寸法と同等とする。

0092

これによれば、燃料貯蔵セル20内周のすべての面において、板材1Aa、1Baおよび側板1Ac、1Bcにて寸断なく補強でき、かつ、側板1Ac、1Bcの取り付け作業(または曲げ加工)が半減されるため製作コストを抑制することができる。

0093

また、燃料プール132の冷却水中に燃料貯蔵セル20が配置されている状態で、燃料貯蔵セル20の内部に補強部材1A,1Bを挿入することで、燃料貯蔵セル20を燃料プール132から取り出すことなく燃料貯蔵セル20の補強を行うことが可能になる。また、燃料貯蔵セル20を補強部材1A,1Bにより補強した燃料貯蔵ラック10によれば、燃料貯蔵ラック10も補強されるため、燃料134を安全に収容することができる。

0094

また、補強部材1は、図20および図21に示すように構成されていてもよい。図20は、本実施形態に係る燃料貯蔵セルの補強部材の他の例を示す側断面図であり、図21は、図20に示す補強部材の平断面図(図20におけるB−B断面図)である。

0095

図20および図21に示すように、補強部材1は、燃料貯蔵セル20の中間結合材22に掛止される中間掛止部2を有する。中間掛止部2は、補強部材1の外周面から外側に突出する爪部材であり、中間結合材22の縁部に掛止されるフック2aを有している。

0096

この補強部材1の燃料貯蔵セル20への取り付けは、燃料プール132の冷却水中に燃料貯蔵セル20が配置されている状態であって、燃料134の挿入されていない燃料貯蔵セル20において行う。例えば、補強部材1の上端部を燃料プール132の上方に配置されたクレーン(図示せず)により吊り下げ、燃料貯蔵セル20の上部の開口から燃料貯蔵セル20の内部に挿入する。その後、上述したように、プレス機により補強部材1を外側に拡大変形して、補強部材1の外周面を燃料貯蔵セル20のセル内周部に密着させる、または、燃料貯蔵セル20の内部で補強部材1を外側へ移動させることで、燃料貯蔵セル20の内部から中間掛止部2は外側に移動し、そのフック2aが中間結合材22の縁部に掛止される。すなわち、中間掛止部2は、補強部材1の外周面とフック2aとで中間結合材22を挟んで燃料貯蔵セル20の内部で補強部材1を位置決めする。このため、補強部材1の外周面は、燃料貯蔵セル20のセル内周部に密着した状態を維持することが可能になる。この結果、補強部材1は、燃料134の挿入の妨げとなることはない。しかも、補強部材1は、燃料貯蔵セル20から燃料134を取り出す際に、燃料134とともに燃料貯蔵セル20から抜けることもない。すなわち、中間掛止部2およびそのフック2aは、補強部材1を燃料貯蔵セル20に密着させ固定させることを確実にする。なお、補強部材1の拡大変形は、燃料134の収容されていない空の燃料貯蔵セル20で行い、燃料134を入れ替えて同様の動作を繰り返す。また、燃料プール132の冷却水中に燃料貯蔵セル20が配置されている状態において、燃料貯蔵セル20の内部に補強部材1を挿入することで、燃料貯蔵セル20を燃料プール132から取り出すことなく燃料貯蔵セル20の補強を行うことが可能になる。また、燃料貯蔵セル20を補強部材1により補強した燃料貯蔵ラック10によれば、燃料貯蔵ラック10も補強されるため、燃料134を安全に収容することができる。

0097

中間掛止部2は、1つの中間結合材22に対して1箇所で掛止するために1個設けてもよいが、複数箇所で掛止できるように複数設けられていることが好ましい。さらに、中間掛止部2は、上下一対で配置されて中間結合材22を上下で挟むように設けられていることが好ましい。また、側面窓26の上下端に中間掛止部2を設けて中間結合材22を掛止しても、同様の結果を得ることができる。

0098

なお、中間掛止部2は、図7および図8に示す補強部材1に適用した例で説明したが、外側に拡大変形が可能な補強部材1や、燃料貯蔵セル20の内部で移動が可能な補強部材1や、補強部材1A,1Bについて設けることができる。

0099

また、補強部材1は、図22図24に示すように構成されていてもよい。図22は、本実施形態に係る燃料貯蔵セルの補強部材の他の例を示す斜視図であり、図23は、図22に示す補強部材の一部拡大斜視図であり、図24は、図22および図23に示す補強部材の使用状態を示す側断面図である。

0100

図22図24に示すように、補強部材1(ここでは図16補強部材1Bを例示した)は、燃料貯蔵セル20における底板24の貫通穴24aの縁部に掛止される底板掛止部3を有する。底板掛止部3は、補強部材1の下端部において下側に突出する爪部材であり、底板24の貫通穴24aの縁部に掛止されるフック3aを有している。具体的には、補強部材1の下端に、底板24に沿って配置されるように水平方向に延在する板部材3bが設けられ、この板部材3bから下側に突出して底板掛止部3が形成されている。

0101

この補強部材1の燃料貯蔵セル20への取り付けは、燃料プール132の冷却水中に燃料貯蔵セル20が配置されている状態であって、燃料134の挿入されていない燃料貯蔵セル20で行い、燃料134を入れ替えて同様の動作を繰り返す。例えば、補強部材1の上端部を燃料プール132の上方に配置されたクレーン(図示せず)により吊り下げ、燃料貯蔵セル20の上部の開口から燃料貯蔵セル20の内部に挿入する。そして、補強部材1の下端が燃料貯蔵セル20底板24に到達したときに、底板掛止部3のフック3aが底板24の貫通穴24aの縁部に掛止される。または、補強部材1を燃料貯蔵セル20内部に挿入したのち燃料貯蔵セル20のセル内周部側(いわゆる外側)へ移動させても、底板掛止部3のフック3aを底板24の貫通穴24aの縁部に掛止することができる。補強部材1を装着した燃料貯蔵セル20内部の反対面にも同様に補強部材1を装着する。反対面に装着する補強部材1は、底板掛止部3のフック3aを底板24の縁部に掛止させるよう、下方に押し込む。板バネ機能を有する底板掛止部3先端のフック3aは、内側に変位しながら底板24を通過し、通過しきったのち、元の形状に復元して貫通穴24aの縁部に掛止されるため、底板掛止部3により補強部材1が底板24から離れないように保持されることから、燃料134を燃料貯蔵セル20から抜き出す際に補強部材1が一緒に持ち上がるのを防止することができる。なお、補強部材1は燃料貯蔵セル20の内部に挿入したのち、プレス機により外側に拡大変形すれば、補強部材1の外周面が燃料貯蔵セル20のセル内周部に密着した状態を維持することができる。この結果、補強部材1は、燃料134の挿入の妨げとなることはない。しかも、燃料貯蔵セル20から燃料134を取り出す際に補強部材1Bが、燃料134とともに燃料貯蔵セル20から抜け出ることもない。また、燃料プール132の冷却水中に燃料貯蔵セル20が配置されている状態で、燃料貯蔵セル20に燃料134が挿入されていない燃料貯蔵セル20の内部に補強部材1を挿入することで、燃料貯蔵セル20を燃料プール132から取り出すことなく燃料貯蔵セル20の補強を行うことができる。また、燃料貯蔵セル20を補強部材1により補強した燃料貯蔵ラック10によれば、燃料貯蔵ラック10も補強されるため、燃料134を安全に収容することができる。なお、底板掛止部3のフック3aは、中間掛止部2のフック2aと併用されてもよい。

0102

底板掛止部3は、底板24の貫通穴24aに対して複数箇所で掛止できるように複数設けることもできる。

0103

なお、底板掛止部3は、図16に示す補強部材1(1B)に適用した例で説明したが、上述した全ての補強部材1について設けることができる。

0104

また、補強部材1は、図25および図26に示すように構成されていてもよい。図25および図26は、本実施形態に係る燃料貯蔵セルの補強部材の他の例を示す平断面図である。

0105

図25および図26に示す補強部材1は、上下方向に連続して形成されたもので、燃料貯蔵セル20と燃料134との間隔を詰めるように挿入されるものである。上述したように、燃料貯蔵セル20と、この燃料貯蔵セル20に挿入される燃料134との間は、差し渡し寸法でおおよそ15[mm](燃料134両側でそれぞれおおよそ7[mm]〜8[mm])程の間隔が空くように設計されている。そこで、図25に示すように、燃料134の4辺を囲むように4つの補強部材1を用いる場合は、補強部材1の厚さを7[mm]〜8[mm]程度とする。また、図26に示すように、燃料134の対向しない各1辺側にそれぞれ補強部材1を用いる場合は、補強部材1の厚さを15[mm]程度とする。そこで、燃料貯蔵セル20のセル内周部において対面する補強部材1の厚さの合計を、燃料貯蔵セル20と燃料134の間隔を超えない範囲(たとえば、上述した括弧書きの例においては、それぞれの厚さがおおよそ7[mm]〜8[mm]を超えない範囲)とし、後に燃料貯蔵セル20に燃料134が挿入される寸法を確保することが可能になる。

0106

この補強部材1の燃料貯蔵セル20への取り付けは、燃料プール132の冷却水中に燃料貯蔵セル20が配置されている状態であって、燃料貯蔵セル20に補強部材1が挿入される。例えば、補強部材1の上端部を燃料プール132の上方に配置されたクレーン(図示せず)により吊り下げ、燃料貯蔵セル20の上部の開口において燃料貯蔵セル20と燃料134との間に配置する。そして、補強部材1を下方に吊り下げる。これにより、補強部材1は、燃料貯蔵セル20と燃料134との間隔を隙間なく装着される。このため、補強部材1により燃料貯蔵セル20と燃料134とが一体化されることから、補強部材1のみならず燃料134の剛性をも取り入れて、燃料貯蔵セル20の断面剛性を向上させ、鳥籠状の燃料貯蔵セル20の構造強度を強める。また、燃料プール132の冷却水中に燃料貯蔵セル20が配置されている状態で、燃料貯蔵セル20の内部に補強部材1を挿入することで、燃料貯蔵セル20を燃料プール132から取り出すことなく燃料貯蔵セル20の補強を行うことが可能になる。また、燃料貯蔵セル20を補強部材1により補強した燃料貯蔵ラック10によれば、燃料貯蔵ラック10も補強されるため、燃料134を安全に収容することができる。

0107

なお、図25および図26に示す補強部材1は、ボロンまたはガドリニウムなどを添加した場合、強度が高くなるため、折曲加工は容易なものの切削加工が容易でないことから、図27および図28の変形例に示すように、切削加工を施さないように構成することが好ましい。

0108

また、補強部材1は、図29に示すように構成されていてもよい。図29は、本実施形態に係る燃料貯蔵セルの補強部材の他の例を示す側断面図である。

0109

図29(a)に示すように、補強部材1は、底板24から上端23aまで上下方向に連続して形成されたもので、燃料貯蔵セル20と燃料134との間隔を詰めるように挿入されるものである。なお、補強部材1のみを燃料貯蔵セル20と燃料134との間に挿入しただけでは、燃料貯蔵セル20と燃料134との間隔は詰まらないように構成されている。そして、図29(b)に示すように、補強部材1と燃料貯蔵セル20の上部結合材23との間に、押付部材として、楔部材4を挿入し、補強部材1を燃料134側に押し付ける。これにより、補強部材1は、燃料貯蔵セル20と燃料134との間隙を詰めるように挿入される。このため、補強部材1により燃料貯蔵セル20と燃料134が一体化されることから、補強部材1のみならず燃料134の剛性をも取り入れて、燃料貯蔵セル20の断面剛性を向上させ、鳥籠状の燃料貯蔵セル20の構造強度を強める。また、燃料貯蔵セル20を補強部材1により補強した燃料貯蔵ラック10によれば、燃料貯蔵ラック10も補強されるため、燃料134を安全に収容することができる。

0110

なお、図29では、補強部材1は、図26と同様に燃料134の対向しない各1辺側にそれぞれ挿入することとしているが、燃料134の4辺を囲むように4つを挿入するようにしてもよい(図25参照)。燃料134の4辺を囲むように補強部材1を挿入する場合、楔部材4は、対向する両側、または、対向する片側に挿入する。また、楔部材4は、燃料134を燃料貯蔵セル20から取り出す場合に、容易に取り外しができるように、図29(b)に示すようなクレーンを掛止できる掛止穴4aを形成しておくことが好ましい。

0111

また、図29(b)に示す楔部材4は、図25および図26、または図27および図28に示す補強部材1において、燃料貯蔵セル20と補強部材1や燃料134との間隔に隙間がある場合に用いてもよい。なお、楔部材4は、補強部材1と一体をなすものでもかまわない。

0112

また、補強部材1は、図30に示すように構成されていてもよい。図30は、本実施形態に係る燃料貯蔵セルの補強部材の他の例を示す側断面図である。

0113

図30に示すように、補強部材1は、底板24から上端23aまで上下方向に連続して形成され、燃料貯蔵セル20と燃料134との間に挿入されるものである。そして、補強部材1と燃料貯蔵セル20との間に、押付部材として、クイックカプラまたは配管の取り付いた複数個金属ベロー5を挿入し、補強部材1を燃料134側に押し付ける。金属ベロー5は、弾性力を有する弾性部材であり、これにより、補強部材1は、金属ベロー5の弾性力により燃料貯蔵セル20と燃料134との間隙を詰めるように挿入される。このため、補強部材1により燃料貯蔵セル20と燃料134が一体化されることから、押付部材を含む補強部材1のみならず燃料134の剛性をも取り入れて、燃料貯蔵セル20の断面剛性を向上させ、鳥籠状の燃料貯蔵セル20の構造強度を強める。また、燃料貯蔵セル20を補強部材1により補強した燃料貯蔵ラック10によれば、燃料貯蔵ラック10も補強されるため、燃料134を安全に収容することができる。

0114

なお、図30では、補強部材1は、燃料134と金属ベロー5との間に配置することとしているが、燃料貯蔵セル20と金属ベロー5との間に配置してもよく、双方に配置してもよい。

0115

また、補強部材1は、図31に示すように構成されていてもよい。図31は、本実施形態に係る燃料貯蔵セルの補強部材の他の例を示す側断面図である。

0116

図31に示すように、補強部材1は、金属板を上下方向に連続する波板状に形成したもので、燃料貯蔵セル20と燃料134との間に挿入されるものである。補強部材1は、燃料134を燃料貯蔵セル20側に押し付け、燃料貯蔵セル20と燃料134との間隙を詰めるように挿入される。この補強部材1は、図27に示すように、燃料134の4辺を囲むように4つの補強部材1を用いてもよく、図28に示すように、燃料134の対向しない各1辺側にそれぞれ補強部材1を用いてもよい。このため、波板状の補強部材1の弾性力により燃料貯蔵セル20と燃料134が一体化されることから、補強部材1のみならず燃料134の剛性をも取り入れて、燃料貯蔵セル20の断面剛性を向上させ、鳥籠状の燃料貯蔵セル20の構造強度を強める。また、燃料貯蔵セル20を補強部材1により補強した燃料貯蔵ラック10によれば、燃料貯蔵ラック10も補強されるため、燃料134を安全に収容することができる。すなわち、図31に示す補強部材1は、それ自体が押付部材として構成されている。

0117

また、補強部材1は、図32−1および図32−2に示すように構成されていてもよい。図32−1は、本実施形態に係る燃料貯蔵セルの補強部材の他の例を示す側断面図であり、図32−2は、図32−1に示す補強部材の正面図である。

0118

図32−1および図32−2に示すように、補強部材1は、ハニカム構造(または図示しないが格子状)とされ、燃料貯蔵セル20と燃料134との間に挿入されるものである。これにより、補強部材1は、燃料貯蔵セル20と燃料134との間隙を詰めるように挿入される。この補強部材1は、図27に示すように、燃料134の4辺を囲むように4つの補強部材1を用いてもよく、図28に示すように、燃料134の対向しない各1辺側にそれぞれ補強部材1を用いてもよい。このため、補強部材1により燃料貯蔵セル20と燃料134が一体化されることから、補強部材1のみならず燃料134の剛性をも取り入れて、燃料貯蔵セル20の断面剛性を向上させ、鳥籠状の燃料貯蔵セル20の構造強度を強める。また、燃料貯蔵セル20を補強部材1により補強した燃料貯蔵ラック10によれば、燃料貯蔵ラック10も補強されるため、燃料134を安全に収容することができる。すなわち、図31に示す補強部材1は、それ自体が押付部材として構成されている。

0119

また、補強部材1は、図33図36に示すように構成されていてもよい。図33は、本実施形態に係る燃料貯蔵セルの補強部材の他の例を示す平断面図であり、図34は、本実施形態に係る燃料貯蔵セルの補強部材の他の例を示す斜視図であり、図35は、図33および図34に示す押付部材の分解斜視図であり、図36は、図33および図34に示す押付部材の斜視図である。

0120

図33および図34に示すように、補強部材1は、水平方向の断面がL字形状に形成され、燃料貯蔵セル20と燃料134との間に挿入されるものである。この補強部材1は、L字形状のそれぞれの片が、燃料貯蔵セル20内周の1面において、隣接するアングル材21のフランジを跨ぐ寸法(または、フランジ面間寸法(燃料貯蔵セル20内周の面間寸法に相当)とほぼ同等)に形成されている。そして、補強部材1のL字形状の内側の面に、押付部材として、間隔調整スペーサ6が設けられている。間隔調整スペーサ6は、図35および図36に示すように、固定側61と、可動側楔62と、調整部63とを有する。

0121

固定側楔61は、補強部材1に固定されるもので、補強部材1側が平坦面61aとされて下方に向けて平坦面61aとの厚さが薄くなる楔形状に形成されている。また、固定側楔61は、楔状に傾斜した傾斜面61bに、上下方向に連続する嵌合凹部61cが形成されている。また、固定側楔61は、その上端が傾斜面61bよりも迫り出して形成された部分の上面に、平坦面61aと傾斜面61bとの間で長く、上下に貫通する貫通長穴61dが形成されている。また、固定側楔61は、その側部に、平坦面61a側から傾斜面61bを超えて延在した端部が上方に曲がる案内板61eが形成されている。

0122

可動側楔62は、固定側楔61に取り付けられるもので、固定側楔61と相反する側が平坦面62aとされて上方に向けて平坦面62aとの厚さが薄くなる楔形状に形成されている。また、可動側楔62は、楔状に傾斜した傾斜面62bに、上下方向に連続する嵌合凸部62cが形成されている。また、可動側楔62は、その上面に、上下に貫通するネジ穴62dが形成されている。また、固定側楔61は、その側部に、ストッパ61eが突出して形成されている。

0123

調整部63は、ネジ63aを有する。ネジ63aは、固定側楔61の貫通長穴61dに上側から挿通されるとともに、可動側楔62のネジ穴62dに螺合される。これにより、固定側楔61の傾斜面61bと可動側楔62の傾斜面62bとが対面して合わさり、固定側楔61の嵌合凹部61cと可動側楔62の嵌合凸部62cとが嵌合し、さらに、固定側楔61の案内板61eが可動側楔62のストッパ62eに係合して、固定側楔61と可動側楔62とが一体となる。なお、調整部63は、ネジ63aと螺合するナット63bを有していてもよい。この場合、可動側楔62のネジ穴62dを単なる貫通穴とし、ナット63bは可動側楔62に固定しておく。

0124

このような、押付部材としての間隔調整スペーサ6は、図33および図34に示すように、補強部材1において、L字形状のそれぞれの片の上側(上下方向の半分より上側)のもの(6A)と下側(上下方向の半分より下側)のもの(6B)とが用意され、上側の間隔調整スペーサ6(6A)がL字形状の片の側端寄りに設けられ、下側の間隔調整スペーサ6(6B)がL字形状の片の内側寄りに設けられる。

0125

この補強部材1の燃料貯蔵セル20への取り付けは、燃料プール132の冷却水中に燃料貯蔵セル20が配置されている状態であって、燃料134の挿入されていない燃料貯蔵セル20において行う。例えば、補強部材1の上端部を燃料プール132の上方に配置されたクレーン(図示せず)により吊り下げ、燃料貯蔵セル20の上部の開口から燃料貯蔵セル20の内部に挿入する。その後、燃料貯蔵セル20内であって補強部材1のL字形状の内側に燃料134を挿入する。あるいは、補強部材1の燃料貯蔵セル20への取り付けは、燃料プール132の冷却水中に燃料貯蔵セル20が配置されている状態であって、燃料134が挿入されている燃料貯蔵セル20において行ってもよい。そして、その後、調整部63のネジ63aを締め付け操作する。すると、案内板61eとストッパ61eとの係合、および嵌合凹部61cと嵌合凸部62cとの嵌合により案内されつつ、互いの傾斜面61bおよび傾斜面62bを摺り合わせながら、固定側楔61に対して可動側楔62が上昇し、これによって可動側楔62が固定側楔61から離れて燃料134に接触し、燃料134を補強部材1が配置されていない燃料貯蔵セル20側に押し付けるとともに補強部材1を燃料貯蔵セル20側に押し付ける。これにより、補強部材1は、燃料貯蔵セル20と燃料134との間隙を詰める。このため、補強部材1により燃料貯蔵セル20と燃料134が一体化されることから、押付部材を含む補強部材1のみならず燃料134の剛性をも取り入れて、燃料貯蔵セル20の断面剛性を向上させ、鳥籠状の燃料貯蔵セル20の構造強度を強める。また、燃料貯蔵セル20を補強部材1により補強した燃料貯蔵ラック10によれば、燃料貯蔵ラック10も補強されるため、燃料134を安全に収容することができる。

0126

なお、水平方向の地震力を受けた場合、燃料貯蔵ラック10における燃料貯蔵セル20内の燃料134は、下端側が燃料貯蔵セル20の底板24に当接しているため、その摩擦力により水平方向の振動が小さく上端側の振動が大きくなる傾向にある。このため、上述した各種の押付部材は、燃料貯蔵セル20(または挿入される燃料134)の半分よりも上側の位置に少なくとも配置されていればよく、さらに半分よりも下側に配置されていることが好ましい。より好ましくは、上述した各種の押付部材は、燃料貯蔵セル20に挿入される燃料134の上部ノズルの位置や下部ノズルの位置に対応するように配置する。また、補強部材1は、燃料貯蔵セル20のセル内周部と燃料134の隙間を狭くすることから、地震時において燃料134による燃料貯蔵セル20のセル内周部への衝突力を低減する効果も得られる。

0127

なお、各種の補強部材1の材料に用いる鋼材または非鉄金属などへ、ボロンまたはガドリニウムなどを添加すれば、補強部材1の強度を高めるとともに、効率よく中性子を吸収することもできる。また、各種の補強部材1は、無垢の板でもよいが、燃料貯蔵セル20の強度を確保できれば、パンチングメタルなどで形成してもよく、これにより補強部材1の軽量化の効果と、冷却水の通過による負荷低減により揺れを抑える効果と、冷却水の通過により燃料134の冷却効率を高める効果とを得ることができる。

0128

1補強部材
1a 切断部
1bスリット
1A 補強部材
1Aa板材
1Ab屈曲部
1Ac側板
1B 補強部材
1Ba 板材
1Bb上端掛止部
1Bc 側板
2 中間掛止部
2aフック
3底板掛止部
3a フック
3b板部材
4楔部材(押付部材)
4a掛止穴
5金属ベロー(押付部材:弾性部材)
6間隔調整スペーサ(押付部材:間隔調整部材)
10燃料貯蔵ラック
20燃料貯蔵セル
21アングル材
22中間結合材
23 上部結合材
23a 上端
24 底板
24a貫通穴
25 脚部
26 側面窓
132燃料プール
134 燃料

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い技術

関連性が強い 技術一覧

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

関連する公募課題一覧

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ