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技術 熱間鍛造用鋼の製造方法

出願人 JFEスチール株式会社
発明者 高木啓次
出願日 2012年11月29日 (8年0ヶ月経過) 出願番号 2012-261428
公開日 2014年6月9日 (6年6ヶ月経過) 公開番号 2014-105378
状態 特許登録済
技術分野 物品の熱処理
主要キーワード 高じん性 部品メーカー じん性 熱間鍛造用鋼 調質処理 ベイナイト単相 ベイナイト単相組織 中心温度
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この項目の情報は公開日時点(2014年6月9日)のものです。
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課題

熱間鍛造用非調質鋼において、表面割れを発生することのない熱間圧延を実現するための方途について提案する。

解決手段

ベイナイト非調質鋼鋳造し、該鋳片に、750℃以上で2h以上保持した後、少なくとも750〜300℃の温度域を4.0℃/h以下の平均速度にて冷却する熱処理を施し、その後熱圧延を行う。

概要

背景

建機自動車等の構成部品は、熱間圧延後の鋼材熱間鍛造を行って所定の形状に整えたのち、焼入れ焼戻しによる調質処理を行って、強度やじん性などの機械的特性を付与していた。近年、主に生産ライン合理化省エネルギーの観点から、調質処理を省略しても特性が劣化することのない、非調質鋼が開発され、上記熱間鍛造用鋼としても適用されている。
例えば、特許文献1には、ベイナイト単相組織とすることにより高い強度およびじん性を確保した、熱間鍛造用非調質鋼が開示されている。

概要

熱間鍛造用非調質鋼において、表面割れを発生することのない熱間圧延を実現するための方途について提案する。ベイナイト系非調質鋼を鋳造し、該鋳片に、750℃以上で2h以上保持した後、少なくとも750〜300℃の温度域を4.0℃/h以下の平均速度にて冷却する熱処理を施し、その後熱圧延を行う。なし

目的

本発明は、熱間鍛造用非調質鋼において、表面割れを発生することのない熱間圧延を実現するための方途について提案することを目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

ベイナイト非調質鋼鋳造し、該鋳片に、750℃以上で2h以上保持した後、少なくとも750〜300℃の温度域を4.0℃/h以下の平均速度にて冷却する熱処理を施し、その後熱圧延を行うことを特徴とする熱間鍛造用鋼の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、熱間鍛造用非調質鋼、特に高い強度およびじん性を有するベイナイト系の熱間鍛造用非調質鋼の製造方法に関する。

背景技術

0002

建機自動車等の構成部品は、熱間圧延後の鋼材熱間鍛造を行って所定の形状に整えたのち、焼入れ焼戻しによる調質処理を行って、強度やじん性などの機械的特性を付与していた。近年、主に生産ライン合理化省エネルギーの観点から、調質処理を省略しても特性が劣化することのない、非調質鋼が開発され、上記熱間鍛造用鋼としても適用されている。
例えば、特許文献1には、ベイナイト単相組織とすることにより高い強度およびじん性を確保した、熱間鍛造用非調質鋼が開示されている。

先行技術

0003

特開平5−279788号公報

発明が解決しようとする課題

0004

さて、熱間鍛造用非調質鋼は、熱間圧延まま材として建機や自動車等の構成部品の素材として供され、例えば部品メーカーなどにおいて部品として熱間鍛造されて調質処理することなしに製品化される。ここで、上記特許文献1に記載のベイナイト単相非調質鋼を典型例とする、非調質鋼は、VやMn等の析出強化元素をはじめとする、種々の合金元素が添加されているのが一般的であるが、この非調質鋼を熱間圧延する際に、表面割れ発生頻度の高いことが問題になっている。

0005

そこで、本発明は、熱間鍛造用非調質鋼において、表面割れを発生することのない熱間圧延を実現するための方途について提案することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

発明者らは、非調質鋼、中でもベイナイト系非調質鋼につき、熱間圧延において表面割れを抑制する方途について鋭意究明した結果、鋳造組織のまま熱間圧延に供すると表面割れが発生すること、従って、熱間圧延工程前の組織調整が、表面割れの抑制に有効であること、の新規知見を得るに到った。

0007

本発明は上記知見に由来するものであり、その要旨構成は次のとおりである。
ベイナイト系非調質鋼を鋳造し、該鋳片に、750℃以上で2h以上保持した後、少なくとも750〜300℃の温度域を4.0℃/h以下の平均速度にて冷却する熱処理を施し、その後熱圧延を行うことを特徴とする熱間鍛造用鋼の製造方法。

発明の効果

0008

本発明によれば、熱間鍛造用非調質鋼において、表面割れを発生することのない熱間圧延が実現されるため、高強度かつ高じん性の熱間鍛造用非調質鋼を高い歩留まりの下に製造することができる。

0009

ベイナイト系非調質鋼は、鋳造後に熱間圧延工程に搬送され、該熱間圧延工程において鋳片を加熱し圧延を行うことになるが、上述したように、鋳造組織のまま熱間圧延に供すると、表面割れが発生することになる。なぜなら、鋳造組織では結晶粒が粗大であり、結晶粒界にVN等が析出することによって割れ感受性が強くなるため、熱間圧延時に鋳造組織が残留していると、粒界脆化して割れ進展するからである。
従って、この鋳造組織を有する鋳片に適切な熱処理を施して、熱間圧延前微細な組織としておく必要がある。以下に、この適切な熱処理について具体的に説明する。

0010

すなわち、ベイナイト系非調質鋼を鋳造し、該鋳片に、750℃以上で2h以上保持した後、少なくとも750〜300℃の温度域を4.0℃/h以下の平均速度にて冷却する熱処理を施すことが肝要である。
まず、鋳片を750℃以上で2h以上保持するのは、鋳造後の搬送中に鋳片の表面温度中心温度とに差が生じることから、一旦750℃以上で保持することによって、この差を低減させるためである。

0011

なお、保持温度および保持時間ともに上限を設ける必要はないが、熱エネルギーの抑制などの経済性を考慮すると、保持温度:800℃以下および保持時間:3h以下とすることが好ましい。

0012

次いで、少なくとも750〜300℃の温度域を4.0℃/h以下の平均速度にて冷却するのは、ベイナイト変態を生じさせ、鋳造組織を消失させるためである。ここに、600〜400℃の温度域はベイナイトが生成する領域であるが、操業のばらつきを考慮してこれより広い範囲の750〜300℃において徐冷を行って、ベイナイト変態を完了させる。その際、冷却速度が4.0℃/hを超えると、マルテンサイトが生成して割れ抑制の効果が低減するため、750〜300℃の温度域の冷却速度の上限を4.0℃/hとする。
上記の熱処理を経た鋳片は、再加熱して熱間圧延に供される。

0013

なお、熱間圧延は、非調質鋼の製造の一般に従えば良い。例えば、加熱温度1050℃、粗圧延温度900〜1000℃、仕上圧延温度800〜900℃にて終了すればよい。

0014

ここで、ベイナイト系非調質鋼は、面積率で90%以上がベイナイトである組織を有していればよく、その成分組成はとくに限定されないが、以下に示す成分組成範囲が好適である。
すなわち、C:0.10〜0.25質量%、Mn:1.50〜1.80質量%、Cr:0.4〜0.6質量%およびV:0.05〜0.15質量%を含み、残部が不可避的不純物およびFeの成分組成である。以下に、各成分量の限定理由を示す。

0015

C:0.10〜0.25質量%
Cは、強度確保のため0.10質量%以上とすることが好ましい。一方C含有量が0.25質量%を超えると、靭性および被削性が低下するため、0.25質量%以下とすることが好ましい。より好ましくは、0.16〜0.19質量%の範囲である。

0016

Mn:1.50〜1.80質量%
Mnは、熱間鍛造時の冷却過程において、鋼組織をベイナイトとするために有用な元素であり、1.50質量%以上で添加されていることが好ましい。一方、1.8質量%超のMn添加は被削性を低下させるため、1.8質量%以下とすることが好ましい。より好ましくは、1.65〜1.75質量%である。

0017

Cr:0.4〜0.6質量%
Crは、Mnと同様に熱間鍛造時の冷却過程において、鋼組織をベイナイトとするために有用な元素であり、0.4質量%以上で添加されていることが好ましい。一方、0.6質量%超のCr添加は、低温靭性が劣化するため、Cr添加量の上限は0.6質量%とすることが好ましい。より好ましくは、0.45〜0.55質量%である。

0018

V:0.05〜0.15質量%
Vは、結晶粒微細化に効果があり、また、Mn,Crと同様に鋼組織をベイナイトとするために有用な元素であり、0.05質量%以上添加されていることが好ましい。しかし、0.15質量%超のV添加は、鋼材の変形抵抗が増大して鍛造性阻害するため、0.15質量%を上限として添加されていることが好ましい。より好ましくは、0.10〜0.12質量%である。

0019

上記の成分に加えて、Si:0.20〜0.30質量%、Mo:0.05〜0.10質量%、Al:0.02〜0.05質量%、Ti:0.005〜0.015質量%、Nb:0.015〜0.025質量%、N:0.010〜0.013質量%およびS:0.006〜0.015質量%を、さらに添加してもよい。
Si:0.20〜0.30質量%
Siは、脱酸剤としての作用があり、また、必要な強度確保の観点から0.20質量%以上で含有させることが好ましい。しかし、0.30質量%を超えると被削性が低下するため、0.20質量%以下とすることが好ましい。

0020

Mo:0.05〜0.10質量%
Moは、強度向上に効果がある元素であり、0.05質量%以上で含有させることが好ましい。しかし、過剰に添加するとコスト上昇を招くので、0.10質量%以下とすることが好ましい。

0021

Al:0.02〜0.05質量%
Alは、脱酸剤としての作用があり、またAlNとして析出して結晶粒微細化にも効果がある。これらの効果を発現させるためには、0.02質量%以上添加することが好ましい。なお、過剰の添加は鋼の清浄性を低下させるため、0.05質量%以下とすることが好ましい。

0022

Ti:0.005〜0.015質量%
Nb:0.015〜0.025質量%
Ti,Nbは、炭化物、窒化物として析出し、結晶粒を微細化させる作用を有するので、この作用を発現させるためにTiは0.005質量%以上、Nbは0.015質量%以上で添加することが好ましい。しかし、Tiは0.015質量%、Nbは0.025質量%で結晶粒微細化の効果は飽和するので、Tiは0.015質量%以下、Nbは0.025質量%以下とすることが好ましい。

0023

N:0.010〜0.013質量%
Nは、AlNとして析出して結晶粒微細化に効果を及ぼす。この効果を発現させるため0.010質量%以上含有させることが好ましい。しかし、0.013質量%を超えてNを含有させても、この効果は飽和するので、0.013質量%以下とすることが好ましい。

0024

S:0.006〜0.015質量%
Sは、被削性を向上させる元素であり、この効果を得るには0.006質量%以上含有させることが好ましい。しかし、0.015質量%超で含有させると靭性が低下するので、0.015質量%以下とすることが好ましい。

0025

なお、上記の鋼種では、P、Cu、Ni、B、Ca、OおよびSnが不可避的に混入するが、これらはそれぞれP:0.025質量%、Cu:0.10質量%、Ni:0.10質量%、B:0.001質量%、Ca:0.001質量%、O:0.01質量%およびSn:0.003質量%を上限として混入が許容される。

0026

C:0.17質量%、Si:0.24質量%、Mn:1.68質量%、P:0.020質量%、S:0.008質量%、Cu:0.02質量%、Ni:0.01質量%、Cr:0.49質量%、Mo:0.06質量%、Al:0.037質量%、Ti:0.011質量%、Nb:0.019質量%、N:121質量ppmおよびV:0.109質量%を含み、残部がFeおよび不可避的不純物の成分組成になる鋼を溶製し、連続鋳造によってサイズ300mm×400mm断面の鋳片とした。
次いで、鋳片に熱間圧延を施すに先立ち、表1に示す条件に従う熱処理(均熱および均熱後冷却)を施し、表1に示す条件で熱間圧延を行ってサイズ170mmφの熱間鍛造用非調質鋼を得た。

0027

かくして得られた熱間鍛造用非調質鋼について、疵の個数をMLFT(漏洩磁束探傷機)にて測定した。この測定結果を表1に併記する。ここで、疵の個数の測定は、深さが0.5mm以上の疵の個数を測定することで行った。

実施例

0028

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