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課題

改良された貯蔵安定性を有する水性皮革コーティング組成物、及び皮革を前記組成物コーティングする方法、及びコーティングされた皮革物品の提供。

解決手段

ヘキサメチレンジイソシアネート三量体及び乳化剤反応生成物を1〜40重量パーセント含む乳化性ポリイソシアネートであって、前記乳化性ポリイソシアネートの平均イソシアネート官能価は2〜4.5並びに−70〜40℃のTgを有し、かつ(メタアクリルポリマー分散物ポリウレタン分散物、(メタ)アクリルポリマー/ポリウレタンハイブリッド分散物及び前述の水性ポリマー分散物の1種以上を含む組み合わせから選択される60〜99重量パーセントの水性ポリマー分散物を含んでおり、全ての重量パーセントは乾燥基準であり、かつ前記乳化性ポリイソシアネート及び前記水性ポリマー分散物の全乾燥量に基づいている。前記水性ポリマー分散物はヒドロキシル基を含んでいなくてよい。

概要

背景

本開示は、概して皮革のための水性コーティング組成物に関する。皮革の仕上げは、皮革物品にそれらの流行の態様および使用するための適合性を付与する。仕上げは、結合剤染料顔料ワックス処理組成物およびその他の助剤の、慣習的適用技術、例えばスプレー法ロールコーティング法、プリンティング法注入法ナイフコーティング法およびプラッシュパッドを用いたなめし皮への適用を意味すると理解されている。適用は、1回の塗装で実施できるが、一般には複数回の塗装で実施され、さらなる処理工程、例えば中間乾燥、めっき、エンボス加工ミリングが慣習的である。上塗りの各適用後、皮革は一般には積み重ねられる。これは、新しく適用された上塗りが乾燥後に積み重ねられている隣接皮革物品に粘着しない場合にのみ可能である。皮革上の水性上塗りを乾燥させるための条件は限定され、皮革の収縮温度クロムなめし皮革については約120℃および有機なめし皮革については約80℃)を大きく超えることはできない。さらに、乾燥時間も短くなければならない。これらの制限のために、水性コーティング組成物を用いる皮革の仕上げにおいては、乾燥後に良好な機械的強度を有する非粘着性仕上げ塗装を提供する膜形成ポリマー分散物が使用される。

皮革仕上げ適用においては水乳化性ヘキサメチレンジイソシアネートベースとする架橋剤が従来使用されてきたが、それらは適用前に水性コーティング組成物と混和された場合には、短い活性ポットライフに悩まされる。さらに、ヘキサメチレンジイソシアネートをベースとする架橋剤を含有する貯蔵された活性化コーティング組成物は、通常は凝固する、またはおよそ6時間という比較的短時間でもはや役に立たない。そこで、改良された貯蔵安定性ならびに改良された機械的特性、最小脆化および低い初期タック性の内の1つ以上を備える、ポリイソシアネートをベースとする皮革コーティング組成物が望ましい。

概要

改良された貯蔵安定性を有する水性皮革コーティング組成物、及び皮革を前記組成物コーティングする方法、及びコーティングされた皮革物品の提供。ヘキサメチレンジイソシアネートの三量体及び乳化剤反応生成物を1〜40重量パーセント含む乳化性ポリイソシアネートであって、前記乳化性ポリイソシアネートの平均イソシアネート官能価は2〜4.5並びに−70〜40℃のTgを有し、かつ(メタアクリルポリマー分散物、ポリウレタン分散物、(メタ)アクリルポリマー/ポリウレタンハイブリッド分散物及び前述の水性ポリマー分散物の1種以上を含む組み合わせから選択される60〜99重量パーセントの水性ポリマー分散物を含んでおり、全ての重量パーセントは乾燥基準であり、かつ前記乳化性ポリイソシアネート及び前記水性ポリマー分散物の全乾燥量に基づいている。前記水性ポリマー分散物はヒドロキシル基を含んでいなくてよい。なし

目的

これらの制限のために、水性コーティング組成物を用いる皮革の仕上げにおいては、乾燥後に良好な機械的強度を有する非粘着性仕上げ塗装を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

式のイソシアヌレートおよび乳化剤反応生成物を含む1〜40重量パーセント乳化性ポリイソシアネートであって、当該乳化性ポリイソシアネートの平均イソシアネート官能価が2〜4.5である乳化性ポリイソシアネートと、−70〜40℃のTgを有し、かつ(メタアクリルポリマー分散物ポリウレタン分散物、(メタ)アクリルポリマー/ポリウレタンハイブリッド分散物および前述の水性ポリマー分散物の1種以上を含む組み合わせから選択される60〜99重量パーセントの水性ポリマー分散物とを含む水性皮革コーティング組成物であって、ここで全ての重量パーセントは乾燥基準であって、かつ前記乳化性ポリイソシアネートおよび前記水性ポリマー分散物の全乾燥量に基づく、水性皮革コーティング組成物。

請求項2

前記イソシアヌレートが、シス−1,3−ビスイソシアナトメチルシクロヘキサントランス−1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、シス−1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、およびトランス−1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンの1種以上から生じる、請求項1に記載の水性皮革コーティング組成物。

請求項3

前記乳化剤が少なくとも1つの親水性基と、ヒドロキシルメルカプト、および第1級もしくは第2級アミンから選択されるイソシアネート反応性である少なくとも1つの基とを有する、請求項1に記載の水性皮革コーティング組成物。

請求項4

前記親水性基がカルボキシル基もしくはスルホ基である、請求項3に記載の水性皮革コーティング組成物。

請求項5

前記乳化剤がポリエチレンオキシド、またはエチレンオキシドプロピレンオキシドブチレンオキシドスチレンオキシド、もしくはそれらの組み合わせとのコポリマーである、請求項3に記載の水性皮革コーティング組成物。

請求項6

前記乳化剤が、式(式中、Rは、C1−4アルキル基であり、nは、1〜100である)のアルコキシポリエチレンオキシドである、請求項1に記載の水性皮革コーティング組成物。

請求項7

前記水性ポリマー分散物がヒドロキシル基を含んでいない、請求項1に記載の水性皮革コーティング組成物。

請求項8

前記水性ポリマー分散物が多段(メタ)アクリルポリマー分散物を含む、請求項1に記載の水性皮革コーティング組成物。

請求項9

1〜40重量パーセントの前記乳化性ポリイソシアネート、10〜90重量パーセントの前記(メタ)アクリルポリマー分散物、および10〜90重量パーセントの前記ポリウレタン分散物を含み、前記乳化性ポリイソシアネート、前記(メタ)アクリルポリマー分散物、および前記ポリウレタン分散物が100重量パーセントの合計量で存在する、請求項1に記載の水性皮革コーティング組成物。

請求項10

艶消剤顔料流動調節剤増粘剤粘着防止助剤、およびそれらの組み合わせから選択される助剤をさらに含む、請求項1に記載の水性皮革コーティング組成物。

請求項11

式のイソシアヌレートおよび乳化剤の反応生成物を含む1〜40重量パーセントの乳化性ポリイソシアネートであって、前記乳化性ポリイソシアネートの平均イソシアネート官能価は2〜4.5である乳化性ポリイソシアネートと、−70〜40℃のTgを有し、かつ(メタ)アクリルポリマー分散物、ポリウレタン分散物、(メタ)アクリルポリマー/ポリウレタンハイブリッド分散物ならびに前述の水性ポリマー分散物の1種以上を含む組み合わせから選択される60〜99重量パーセントの水性ポリマー分散物とを含む水性皮革コーティング組成物であって、全ての重量パーセントは乾燥基準であり、かつ前記乳化性ポリイソシアネートおよび前記水性ポリマー分散物の全乾燥量に基づき、並びに前記水性ポリマー分散物がヒドロキシル基を含んでいない水性皮革コーティング組成物。

請求項12

請求項1に記載の前記水性皮革コーティング組成物を皮革に適用する工程、および前記水性皮革コーティング組成物を乾燥させて塗膜を形成する工程を含む、皮革をコーティングする方法。

請求項13

前記塗膜がベースコートトップコート、または連続的に両方である、請求項12に記載の方法。

請求項14

前記皮革が天然皮革人工皮革合成皮革、またはビニルレザーである、請求項12に記載の方法。

請求項15

請求項14に記載の方法によって形成された、コーティングされた皮革物品

背景技術

0001

本開示は、概して皮革のための水性コーティング組成物に関する。皮革の仕上げは、皮革物品にそれらの流行の態様および使用するための適合性を付与する。仕上げは、結合剤染料顔料ワックス処理組成物およびその他の助剤の、慣習的適用技術、例えばスプレー法ロールコーティング法、プリンティング法注入法ナイフコーティング法およびプラッシュパッドを用いたなめし皮への適用を意味すると理解されている。適用は、1回の塗装で実施できるが、一般には複数回の塗装で実施され、さらなる処理工程、例えば中間乾燥、めっき、エンボス加工ミリングが慣習的である。上塗りの各適用後、皮革は一般には積み重ねられる。これは、新しく適用された上塗りが乾燥後に積み重ねられている隣接皮革物品に粘着しない場合にのみ可能である。皮革上の水性上塗りを乾燥させるための条件は限定され、皮革の収縮温度クロムなめし皮革については約120℃および有機なめし皮革については約80℃)を大きく超えることはできない。さらに、乾燥時間も短くなければならない。これらの制限のために、水性コーティング組成物を用いる皮革の仕上げにおいては、乾燥後に良好な機械的強度を有する非粘着性仕上げ塗装を提供する膜形成ポリマー分散物が使用される。

0002

皮革仕上げ適用においては水乳化性ヘキサメチレンジイソシアネートベースとする架橋剤が従来使用されてきたが、それらは適用前に水性コーティング組成物と混和された場合には、短い活性ポットライフに悩まされる。さらに、ヘキサメチレンジイソシアネートをベースとする架橋剤を含有する貯蔵された活性化コーティング組成物は、通常は凝固する、またはおよそ6時間という比較的短時間でもはや役に立たない。そこで、改良された貯蔵安定性ならびに改良された機械的特性、最小脆化および低い初期タック性の内の1つ以上を備える、ポリイソシアネートをベースとする皮革コーティング組成物が望ましい。

0003

改良された貯蔵安定性を有するポリイソシアネートをベースとする水性皮革コーティング組成物に対する必要は、式



イソシアヌレートおよび乳化剤反応生成物を含む1〜40重量パーセント乳化性ポリイソシアネートであって、当該乳化性ポリイソシアネートの平均イソシアネート官能価が2〜4.5である乳化性ポリイソシアネートと、−70〜40℃のTgを有し、かつ(メタアクリルポリマー分散物、ポリウレタン分散物、(メタ)アクリルポリマー/ポリウレタンハイブリッド分散物および前述の水性ポリマー分散物の1種以上を含む組み合わせから選択される60〜99重量パーセントの水性ポリマー分散物(ここで、全ての重量パーセントは乾燥基準であって、かつ前記乳化性ポリイソシアネートおよび前記水性ポリマー分散物の全乾燥量に基づく)を含む組成物によって満たされる。

0004

また別の実施形態は、1〜40重量パーセントの乳化性ポリイソシアネート、10〜90重量パーセントの(メタ)アクリルポリマー分散物、および10〜90重量パーセントのポリウレタン分散物を含み、前記乳化性ポリイソシアネート、前記(メタ)アクリルポリマー分散物、および前記ポリウレタン分散物が100重量パーセントの合計量で存在する水性皮革コーティング組成物である。

0005

また別の実施形態は、1〜40重量パーセントの乳化性ポリイソシアネート、ならびに−70〜40℃のTgを有し、かつ(メタ)アクリルポリマー分散物、ポリウレタン分散物、(メタ)アクリルポリマー/ポリウレタンハイブリッド分散物ならびに前述の水性ポリマー分散物の1種以上を含む組み合わせから選択される60〜99重量パーセントの水性ポリマー分散物を含む水性皮革コーティング組成物であって、全ての重量パーセントは乾燥基準であってかつ前記乳化性ポリイソシアネートおよび前記水性ポリマー分散物の全乾燥量に基づいており、並びに前記水性ポリマー分散物はヒドロキシル基を含んでいない水性皮革コーティング組成物である。

0006

また別の実施形態は、水性皮革コーティング組成物を皮革に適用する工程、および前記水性皮革コーティング組成物を乾燥させて塗膜を形成する工程を含む、皮革をコーティングする方法である。また別の実施形態は、皮革をコーティングする方法によって形成されたコーティングされた皮革物品である。

0007

ヘキサメチレンジイソシアネートをベースとする皮革コーティングは、特に活性化トップコート組成物として貯蔵された場合は、短いポットライフを免れない。本出願人らは、驚くべきことに、本明細書では「乳化性ADI三量体」(ADIは脂肪族ジイソシアネートを表す)と呼ぶ式(1)



のイソシアヌレート三量体から生じる乳化性ポリイソシアネートをベースとする水性皮革コーティング組成物が、対応するヘキサメチレンジイソシアネート三量体から生じる乳化性イソシアヌレートより長いポットライフを示したこと、およびADI三量体をベースとする乳化性ポリイソシアネートがベースコートおよびトップコートのどちらにおいても使用できることを見いだした。

0008

本出願人らは、さらに驚くべきことに、乳化性ADI三量体を含む水性皮革コーティング組成物の粘度が長期間にわたって安定性であるだけではなく、長期貯蔵後にも、このコーティング組成物がフィルタ上への有意なゲルグリット、またはスキン沈着を伴わずに精密ろ過を通過できることも見いだした。さらに、老化したコーティング組成物に追加の乳化性ADI三量体を再投与することもできる。コーティング組成物の延長された寿命は、廃棄物の減少を生じさせる。コーティング膜の特性に関連して、改良された機械的特性、例えば耐摩耗性が柔軟性の消失を伴わずに得られた。

0009

以下ではコーティング組成物とも呼ぶ水性皮革コーティング組成物は、1〜40重量%、特別には10〜40重量%、いっそうより特別には20〜40重量%の、式(1)のイソシアヌレートおよび乳化剤の反応生成物を含む乳化性ポリイソシアネートであって、この乳化性ポリイソシアネートの平均イソシアネート官能価は2〜4.5である乳化性ポリイソシアネート、ならびに−70〜40℃のTgを有し、かつ(メタ)アクリルポリマー分散物、ポリウレタン分散物、(メタ)アクリルポリマー/ポリウレタンハイブリッド分散物および前述の水性ポリマー分散物の1種以上を含む組み合わせから選択される60〜99重量%、特別には60〜90重量%、いっそうより特別には60〜80重量%の水性ポリマー分散物を含むことができ、ここで、全ての重量パーセントは乾燥基準であり、かつ前記乳化性ポリイソシアネートおよび前記水性ポリマー分散物の全乾燥量に基づく。

0010

式(1)のイソシアヌレートは、本明細書では「脂肪族ジイソシアネート」もしくは「ADI」と呼ぶ式(2)



ジイソシアネートから得られうる。詳細には、式(1)のイソシアヌレートは、シス−1,3−ビスイソシアナトメチルシクロヘキサントランス−1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、シス−1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、およびトランス−1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンの1種以上から得られうる。

0011

ADIは、例えば、ブタジエンアクリロニトリルディールスアルダー(Diels−Alder)反応、その後のヒドロホルミル化、その後の対応するジアミン、つまりシス−1,3−シクロヘキサン−ビス(アミノメチル)、トランス−1,3−シクロヘキサンビス(アミノメチル)、シス−1,4−シクロヘキサン−ビス(アミノメチル)およびトランス−1,4−シクロヘキサン−ビス(アミノメチル)を形成するための還元アミノ化、その後の脂環式ジイソシアネート合物を形成するためのホスゲンとの反応から製造される混合物として使用できる。シクロヘキサン−ビス(アミノメチル)の調製については、その開示が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第6252121号に記載されている。

0012

場合により、イソシアネートは、他の多官能イソシアネートを含むことができる。そのようなイソシアネートの具体例は、2,4−および2,6−トルエンジイソシアネート、4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、メタ−およびパラ−フェニレンジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、ビス(2−イソシアナトフマレート、4,4’−ジシクロヘキサンメチルジイソシアネート、1,5−テトラヒドロナフチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートなどである。イソシアネートは、1,3−および1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンモノマーを1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)とともに含むことができる。存在するHDIの量は、上述したように他のイソシアネートの量に対して与えられる通りである。微量の他の多官能イソシアネートは、配合物中で使用される全ての多官能イソシアネートの重量で0.1〜50%以上、特別には0〜40%、より特別には0〜30%、いっそうより特別には0〜20%または0〜10%の範囲であり得る。

0013

場合により、イソシアネートは、三量体化工程の前に混合される様々なポリイソシアネートを含むことができ、または個々の異性体の三量体もしくはより高次オリゴマーを形成し、その後に一緒に混和することができる。例えば、ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンの1,3−および1,4−異性体の三量体およびより高次のオリゴマーは、別個に製造して生成物を混合することができ、または1,3−および1,4−異性体は、三量体化工程の前に一緒に存在してよい。同様の方法で、ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン以外の多官能イソシアネートを含有するイソシアヌレートポリイソシアネートは、三量体化の前に存在する、または別個に生成された他の多官能イソシアネートをビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン異性体から生成されたイソシアヌレートポリイソシアネートにブレンドすることによって製造することができる。ポリイソシアネートは、両方の異性体が当初反応混合物中に存在する場合に1,3−および1,4−異性体から製造することができる。任意の他の多官能イソシアネートが三量体化反応開始前、または反応中に存在することもまた好ましい。

0014

イソシアネートモノマーは、ブロックされたイソシアネートモノマーを含むことができる。ブロッキング剤は、オキシムフェノールカプロラクタムイミダゾール、および活性メチレン化合物の内の1種以上を含むことができる。

0015

ADIは、ADI三量体を含むADI三量体組成物を形成するために以下に示されるように環化されうる。



式中、上記したADI三量体は3官能性三量体である。最終ADI三量体組成物は必ずしも純粋に3官能イソシアネートではなく、全体的官能価に影響を及ぼす複数のイソシアヌレート環が存在してよい異性体の混合物であってよいことに留意されたい。例えば、典型的なADI三量体組成物は、上記の反応スキームに例示したように、1つのイソシアヌレートを備えるADI三量体を48.6%、2つのイソシアヌレートを備えるADI三量体を22.9%、3つのイソシアヌレートを備えるADI三量体を12.5%、4つのイソシアヌレートを備えるADI三量体を6.0%、および3つのイソシアヌレートを備えるADI三量体を9.1%含むことができる。2つのイソシアヌレートを備えるADI三量体の例を以下に示し、



式中、上記のADI三量体は4官能性ADI三量体である。一般的クラスとして、他に特に規定しない限り、2個以上のイソシアヌレート環を含有する化合物をオリゴマー三量体と呼ぶ。ADI三量体の平均イソシアネート官能価は、2〜4.5、特別には3〜4.5であってよい。

0016

ADI三量体は、三量体化触媒の存在下および場合により溶媒および/または共触媒の存在下で調製することができる。ADI三量体は、30〜120℃、特別には60〜110℃で、場合により三量体化触媒の存在下で、有益には反応条件下で不活性である気体、例えば窒素雰囲気下で調製することができる。三量体化反応は、当初モノマーの量に基づいて0〜80%、特別には0〜70%、およびより特別には0〜65%のモノマー含量を残すように実施されうる。一般に、高転換率では、反応混合物中に残留しているモノマーの量は、当初モノマーの量に基づいて20〜40%である。

0017

ADI三量体組成物(つまり、三量体および未反応モノマー)の最終NCO含量は、20〜40重量%、より特別には22〜38重量%およびより特別には23〜35重量%であってよい。最終NCO含量に達した後、三量体化触媒は、非活性化されて効果的にイソシアヌレート形成を終了させることができる。所望であれば、過剰のモノマージイソシアネートは、例えば薄膜蒸発器活用して蒸留などのプロセスによって除去することができる。未反応モノマーが存在する場合は、ADI三量体組成物のNCO含量は、一般にポリイソシアネートの12〜30重量%およびより特別には15〜21重量%であってよい。

0018

適切な三量体化触媒の例は、第3級アミンホスフィンアルコキシド金属酸化物水酸化物カルボキシレートおよび有機金属化合物である。高度に成功することが証明されている三量体化触媒の例は、トリス−(N,N−ジアルキルアミノアルキル)−s−ヘキサヒドロトリアジンならびにヒドロキシアルキルアンモニウム基テトラアルキルアンモニウム基を含有する弱酸有機塩、例えばトリス−(N,N−ジメチルアミノプロピル)−s−ヘキサヒドロトリアジン、トリメチル−N−w−ヒドロキシプロピルアンモニウム−2−エチルヘキサノエート、およびN,N−ジメチル−N−ヒドロキシエチル−N−2−ヒドロキシプロピルアンモニウムヘキサノエートである。それらの単純な調製および精製に起因して、三量体化触媒は、トリアルキルヒドロキシアルキルアンモニウム塩、例えば、N,N,N−トリメチル−N−2−ヒドロキシプロピルアンモニウムp−tert−ブチルベンゾエートおよび特にN,N,N−トリメチル−N−2−ヒドロキシプロピルアンモニウム−2−エチルヘキサノエートであってよい。さらに副生成物としてのウレテジオン基およびオリゴマーイソシアヌレート基の形成も誘導できる三量体化触媒は、ADIの重量に基づいて0.001〜0.5重量%、特別には0.005〜0.1重量%の量で使用することができる。または、ADI三量体は、不均一系三量体化触媒を用いた三量体化によって調製することができ、例えば、その開示が参照により本明細書に組み込まれる国際公開第93/18014号を参照されたい。固体支持体および三量体化触媒上の活性基の選択は、ADI三量体の異性体の量の様々な分布を生じさせることができる。

0019

反応混合物のNCO含量の測定によって、またはクロマトグラフィによって分析的に決定できる所望量のADI三量体が形成された後、三量体化触媒は非活性化することができる。適切な不活性化剤の例は、無機および有機酸、対応する酸ハロゲン化物およびアルキル化剤である。不活性化剤の特定の例には、リン酸モノクロロ酢酸ドデシルベンゼンスルホン酸塩化ベンゾイル硫酸ジメチル、およびリン酸ジブチルが含まれる。不活性化剤は、三量体化触媒の量に基づいて、1〜200モル%、特別には20〜100モル%の量で使用できる。触媒加熱分解によっても不活性化されうる。典型的な熱不活性化温度は、130℃より高く、かつそのイソシアネートの分解温度より低く、概して200℃より低い。

0020

ADI三量体は、モノマー種、例えば1つのイソシアヌレート部分を有するADI三量体を、オリゴマー種、例えば2つ以上のイソシアヌレート部分を有するADI三量体とともに含むことができる。1つのイソシアヌレートを備えるADI三量体は、組成物中に組成物の20〜80重量%、特別には25〜70重量%、およびより特別には25〜65重量%の量で存在してよい。2つのイソシアヌレート部分を備えるADI三量体は、組成物中に5〜40重量%の量で存在してよい。1つのイソシアヌレートを備えるADI三量体および2つのイソシアヌレート部分を備えるADI三量体は、より高次のオリゴマーもまた存在する可能性があるので、合計100%になる必要はない。

0021

ADI三量体の合成および/またはその修飾は、溶媒の存在下もしくは非存在下で実施することができる。溶媒が使用される場合は、それが各出発材料に対して不活性であるように選択することができる。溶媒は有機溶媒であってよく、例えば、ジエチルエーテルテトラヒドロフランアセトン2−ブタノンメチルイソブチルケトンエチルアセテートブチルアセテートベンゼントルエンクロロベンゼン、o−ジクロロベンゼンキシレンメチルオキシエチルアセテート、メトキシプロピルアセテートエチル−3−エトキシプロピオネートジメチルホルムアミドジメチルアセトアミドもしくはソルベントナフサの内の1つ以上を含むことができる。

0022

他の官能基を含むように式(1)のイソシアヌレートを修飾するための方法は、当分野において周知である。例えば、その後に三量体化が行われるアロファネートもしくはビウレットプレポリマーの調製は、それらの開示が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第5663277号および同第6028158号に開示されている。一般に、アロファネート修飾イソシアネートは、イソシアネートを少なくとも1つのヒドロキシル基を含有する有機化合物と、50〜200℃の温度でアロファネート指向性触媒の存在下で反応させる工程によって調製される。さらに、三量体の形成後のカルボジイミド触媒、例えばトリアルキルホスフェートもしくはホスホレンオキシドの添加は、イソシアネートがカルボジイミド基を含むための修飾を可能にする。カルボジイミドは、カルボジイミド触媒の存在下でのポリイソシアネートモノマーの反応から形成することもできる。カルボジイミド基は、さらにモノマージイソシアネートと反応してウレトンイミン修飾モノマー生成物を形成することができる。触媒としての酸の添加は、ウレトンイミンとモノマージイソシアネートとのさらなる反応を促進して、6員環環状付加物、例えばイミノ−s−トリアジンを生じさせる。

0023

ADI三量体は、少なくとも1つの親水性基ヒドロキシルメルカプト、または第1級もしくは第2級アミンから選択されるイソシアネートと反応性である少なくとも1つの基とを有する乳化剤を用いて修飾することができる。親水性基は、例えば、アニオン性基もしくはアニオン性基に転換可能な基、カチオン性基もしくはカチオン性基に転換可能な基、または乳化剤を親水性にするために十分なエチレンオキシド(EO)繰り返し単位を含有する非イオン性ポリオキシアルキレン基であってよい。

0024

アニオン性基もしくはアニオン性基に転換可能な基は、例えば、カルボキシルおよびスルホ基である。そこで一部の実施形態では、親水性基は、カルボキシルもしくはスルホ基である。カルボキシルもしくはスルホ基を含む適切な乳化剤の例は、ヒドロキシカルボン酸、例えばヒドロキシピバル酸もしくはジメチロールプロピオン酸、ならびにヒドロキシおよびアミノスルホン酸、例えばアミノブタン酸アミノカプロン酸アミノラウリン酸、2−(シクロヘキシルアミノ)−エタン−スルホン酸(CHES)、および3−(シクロヘキシルアミノ)−プロパン−スルホン酸(CAPS)の1種以上である。カルボキシルもしくはスルホ基をアニオン性基に転換させるために、無機および/または有機塩基、例えば水酸化ナトリウム水酸化カリウム炭酸カリウム重炭酸ナトリウムアンモニアまたは第1級、第2級もしくは特別には第3級アミン、例えばトリエチルアミンもしくはジメチルアミノプロパノールを使用できる。

0025

カチオン性基は、例えば、第4級アンモニウム塩であってよい。カチオン性基に転換可能な基は、例えば、有機もしくは無機酸を用いた中和後に第4級アンモニウム塩に転換される第3級アミノ基である。適切な中和剤の例は、塩酸酢酸フマル酸マレイン酸乳酸酒石酸シュウ酸およびリン酸の内の1以上をはじめとする酸である。

0026

乳化剤は、例えば、非イオン性ポリマーであってよい。一部の実施形態では、乳化剤はポリアルキレンオキシドまたはアルキレンオキシドコポリマーであり、ここでアルキレンオキシドはエチレンオキシド、プロピレンオキシドブチレンオキシド、およびスチレンオキシドから選択される。乳化剤は、ポリエチレンオキシドもしくはエチレンオキシドとプロピレンオキシド、ブチレンオキシド、スチレンオキシド、またはそれらの組み合わせとのコポリマーであってよいが、このときこのコポリマーは、このコポリマーが親水性となるのに十分なエチレンオキシドを含有している。一部の実施形態では、乳化剤は、式



(式中、Rは、C1−4アルキル基であり、nは、1〜100である)のアルコキシポリエチレンオキシドである。一部の実施形態では、Rは、メチルである。

0027

非イオン性ポリマーは、5〜100、特別には10〜70、および特別には15〜50エチレンオキシド単位を含む少なくとも1つのポリエチレンオキシド鎖を含有していてよい。ポリマー内に存在するポリアルキレンオキシド鎖は、ポリエチレンオキシド鎖もしくは混合ポリアルキレンオキシド鎖のいずれであってもよいが、このときアルキレンオキシド単位は少なくとも60%のエチレンオキシド単位を含んでいる。混合ポリアルキレンオキシド鎖はブロックコポリマーもしくはランダムコポリマーであってよく、エチレンオキシド、1,2−プロピレンオキシドもしくはそれらの混合のモノ−ヒドロキシルもしくはジ−ヒドロキシル開始剤化合物上への重付加によって調製することができる。

0028

ポリアルキレンオキシドは、5(分子量、220g/モル)〜100(分子量、4,400g/モル)エチレンオキシド単位を有することができ、エチレンオキシド単位のブロックを含むことができる。ポリアルキレンオキシドの平均分子量は、300〜2,500g/モル、特別には500〜2,000g/モルであってよい。

0029

使用できるモノヒドロキシ−およびジヒドロキシ官能性化合物には、モノヒドロキシ官能性ポリエチレンオキシド、ジヒドロキシ官能性ポリエチレンオキシド、モノヒドロキシ官能性ポリ(エチレンオキシド−co−プロピレンオキシド)、およびジヒドロキシ官能性ポリ(エチレンオキシド−co−プロピレンオキシド)が挙げられる。モノヒドロキシ官能性ポリエチレンオキシドおよびポリ(エチレンオキシド−co−プロピレンオキシド)は、メタノールエタノール、プロパノール、ブタノールアリルアルコールなどから選択される開始剤から調製することができる。一部の実施形態では、乳化剤は、Dow社から商品名CARBOWAXの下で入手できるモノヒドロキシ官能性ポリエチレンオキシド、またはDow社から商品名UCONの下で入手できるモノヒドロキシ官能性ポリ(エチレンオキシド−co−プロピレンオキシド)である。

0030

ジヒドロキシ官能性ポリエチレンオキシドおよびジヒドロキシ官能性ポリ(エチレンオキシド−co−プロピレンオキシド)は、Dow社から商品名CARBOWAXおよびUCONの下で入手できるものであってよい。有用なジヒドロキシ官能性ポリエチレンオキシドは、500〜2,500、特別には600〜800g/モルの平均分子量を有しており、Dow社からCARBOWAX PEGとして入手できる。有用なジヒドロキシ官能性ポリ(エチレンオキシド−co−プロピレンオキシド)は、500〜5,000、特別には980〜2,500の平均分子量を有しており、Dow社から商品名UCONの下で入手できる。

0031

ADI三量体は、以下:



(式中、nは、1〜100、より特別には5〜50、いっそうより特別には7〜20であってよい)に示すように、モノヒドロキシ官能性ポリエチレンオキシドであるメトキシポリエチレングリコールMPEG)を用いて修飾できる。MPEGの分子量は、70〜5,000g/モル、より特別には300〜2,500g/モル、いっそうより特別には300〜940g/モルであってよい。様々な分子量のMPEGは、Dow社から商品名CARBOWAXの下で入手できる。CARBOWAX MPEGsは、全エチレンオキシド骨格および100〜5,000g/モルの平均分子量を有するモノヒドロキシ官能性ポリエチレンオキシドポリマーである。この範囲内で、CARBOWAX MPEGsは、300〜800g/モルの平均分子量を有していてよい。

0032

ADI三量体は、ポリエチレンオキシドまたはアルキレンオキシドのコポリマーを用いて修飾できるが、このときこのアルキレンオキシドはエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、およびスチレンオキシドから選択される。コポリマーは、少なくとも5つのエチレンオキシド単位を含有する少なくとも1つのポリエチレン鎖を含有していてよく、平均分子量は、300〜2,500g/モルであってよい。アルキレンオキシドのコポリマーの1つの例は、Dow社から商品名UCONの下で入手できる、270〜3,930g/モルの平均分子量を有するモノヒドロキシ官能性ポリ(エチレンオキシド−co−プロピレンオキシド)である。

0033

ADI三量体と乳化剤との反応は、乳化性ポリイソシアネートが0.5〜40重量%、特別には1〜30重量%、より特別には2〜25重量%、およびいっそうより特別には2〜21重量%の乳化剤を含有するような比率にあるイソシアネート対乳化剤のイソシアネート反応性基(例、ヒドロキシル基)で実施することができる。

0034

ADI三量体の修飾においては、ADI三量体は、1工程プロセスもしくは多工程プロセス、例えばADI三量体の一部分が修飾され、その後に残りのADI三量体と混合される2工程プロセスで修飾できる。

0035

修飾ADI三量体は、親水性非イオン性基、特別にはポリアルキレンエーテル基によって水乳化性であってよい。水乳化性は、排他的に親水性非イオン性基によって達成できる。

0036

ADI三量体の修飾は、親水性剤上のイソシアネート反応性成分(例えば、ヒドロキシル基)への過剰のNCOを用いて行うことができる。NCO対ヒドロキシル当量比は、1.05:1〜20:1であってよい。ADI三量体の修飾は、場合により適切な触媒の存在下で50〜130℃の温度で起こることができる。

0037

水性皮革コーティング組成物は、1〜40重量%、特別には10〜40重量%、いっそうより特別には20〜40重量%の、式(1)のイソシアヌレートおよび乳化剤の反応生成物を含む乳化性ポリイソシアネートを含むことができる。

0038

コーティング組成物は、−70〜40℃のガラス転移温度(Tg)を有し、かつ(メタ)アクリルポリマー分散物、ポリウレタン分散物、(メタ)アクリルポリマー/ポリウレタンハイブリッド分散物ならびに前述の水性ポリマー分散物の1種以上を含む組み合わせから選択される水性ポリマー分散物を含んでいる。水性ポリマー分散物は、50〜500ナノメートル(nm)、特別には80〜350nm、およびより特別には80〜200nmの平均直径を備えるポリマー粒子を含むことができる。一部の実施形態では、水性ポリマー分散物は、ヒドロキシル、メルカプト、および第1級もしくは第2級アミンから選択されるイソシアネートと反応性である基を全く含んでいない。

0039

一部の実施形態では、水性ポリマー分散物は、ヒドロキシル、メルカプト、および第1級もしくは第2級アミンから選択されるイソシアネートと反応性である少なくとも1つの基を含んでいる。一部の実施形態では、イソシアネートと反応性である少なくとも1つの基は、ヒドロキシル基である。水性ポリマー分散物は、ASTMD−1957にしたがって測定される乾燥基準での水性ポリマー分散物1グラムヒドロキシル含量と同等の水酸化カリウムのミリグラム数として規定されるそのヒドロキシル価によって特徴付けることができる。一部の実施形態では、ヒドロキシル価は、1グラム当たり10〜500ミリグラム(mg/g)、特別には20〜150mg/gである。

0040

一部の実施形態では、水性ポリマー分散物は、ポリヒドロキシ化合物ポリオール)を含んでいない。一部の実施形態では、水性ポリマー分散物は、10mg/g未満、特別には5mg/g未満、より特別には1mg/g未満のヒドロキシル価を有している。一部の実施形態では、水性ポリマー分散物は、ヒドロキシル基を含んでいない。そこで、水性皮革コーティング組成物は、式(I)のイソシアヌレートおよび乳化剤の反応生成物を含む1〜40重量パーセントの乳化性ポリイソシアネートであって、乳化性ポリイソシアネートの平均イソシアネート官能価は2〜4.5である乳化性ポリイソシアネート、ならびに−70〜40℃のTgを有し、かつ(メタ)アクリルポリマー分散物、ポリウレタン分散物、(メタ)アクリルポリマー/ポリウレタンハイブリッド分散物および前述の水性ポリマー分散物の1種以上を含む組み合わせから選択される60〜99重量パーセントの水性ポリマー分散物を含むことができ、ここで全ての重量パーセントは乾燥基準であり、かつ乳化性ポリイソシアネートおよび水性ポリマー分散物の全乾燥量に基づいており、および水性ポリマー分散物はヒドロキシル基を含んでいない。

0041

一部の実施形態では、水性ポリマー分散物は、(メタ)アクリルポリマーを含んでいる。(メタ)アクリルポリマーは、少なくとも1種のエチレン性不飽和モノマー、例えば(メタ)アクリレート、例えばC1−24アルキル(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、およびイオン性(メタ)アクリレート、例えば酸含有(メタ)アクリレート、アミン含有(メタ)アクリレート、およびアミド含有(メタ)アクリレートの重合から得られうる。C1−24アルキル(メタ)アクリレートには、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレートおよびステアリル(メタ)アクリレートが挙げられる。適切なヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートには、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートおよびヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートが挙げられる。他のエチレン性不飽和モノマーの例は、酸含有モノマーであり、酸含有(メタ)アクリレート、例えば(メタ)アクリル酸および(メタ)アクリル酸およびホスホエチル(メタ)アクリレート;ならびに二官能性酸、例えばシトラコン酸、フマル酸、ムコン酸イタコン酸、マレイン酸、ならびに無水物、例えば水の存在下では酸を形成するマレイン酸無水物が挙げられる。その他のエチレン性不飽和モノマーには、スチレン置換スチレン、例えばα−メチルスチレンビニルアセテートもしくは他のビニルエステルビニルモノマー、例えば塩化ビニル塩化ビニリデン、N−ビニルピロリドン;および(メタ)アクリロニトリルが挙げられる。さらに他のエチレン性不飽和モノマーには、多エチレン性不飽和モノマー、例えばアリル(メタ)アクリレート、ジアリルフタレート、1,4−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,2−エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、およびジビニルベンゼン;ならびに架橋性モノマー、例えばメチロール(メタ)アクリルアミドアセトアセテートモノマー、およびアセトアセトアミドモノマーが挙げられる。アセトアセテートモノマーの例には、ビニルアセトアセテート、アセトアセトキシエチル(メタ)アクリレート、アセトアセトキシプロピル(メタ)アクリレート、アリルアセトアセテート、アセトアセトキシブチル(メタ)アクリレート、および2,3−ジ(アセトアセトキシ)プロピル(メタ)アクリレートが挙げられる。アセトアセトアミドモノマーの例には、ビニルアセトアセトアミドおよびアセトアセトキシエチル(メタ)アクリルアミドが挙げられる。(メタ)アクリルポリマーは、上記のモノマーの1種以上を含むコポリマーであってよい。一部の実施形態では、(メタ)アクリルポリマーは、共重合されたスチレンもしくは置換スチレン、例えばα−メチルスチレンを含んでいない。

0042

(メタ)アクリルポリマーは、水性エマルジョン重合プロセスによって調製できる。水性エマルジョン重合プロセスでは、従来型界面活性剤、例えば、アニオン性および/または非イオン性乳化剤、例えばアルカリ金属もしくはアンモニウムアルキルスルフェートアルキルスルホン酸脂肪酸、およびオキシエチルアルキルフェノールを使用できる。使用される界面活性剤の量は、モノマーの重量に基づいて0.1〜6重量%であってよい。熱もしくは還元開始反応プロセスのいずれが使用されてもよい。モノマー混合物は、ニートで、または水中のエマルジョンとして加えることができる。モノマー混合物は、1回以上の添加で、または割り当てられた反応期間にわたって連続的に加えることができる。従来型フリーラジカル開始剤、例えば過酸化水素t−ブチルヒドロペルオキシド過硫酸アンモニウムおよび/またはアルカリを典型的には全モノマーの重量に基づいて、0.01〜3重量%の濃度で使用できる。適切な還元剤、例えばホルムアルデヒドスルホキシル酸ナトリウムヒドロ亜硫酸ナトリウムイソアスコルビン酸、および重亜硫酸ナトリウムと組にされた前記のと同じ開始剤を使用する還元系は、類似濃度で使用できる。連鎖移動剤、例えばメルカプタンは、ポリマーの分子量を減少させるために使用できる。(メタ)アクリルポリマーの重量平均分子量は、少なくとも50,000g/モルであってよい。

0043

(メタ)アクリルポリマーは、40℃未満、特別には−70〜40℃のガラス転移温度を有していてよい。(メタ)アクリルポリマーは、ゲル浸透クロマトグラフィによって測定して10,000〜5,000,000g/モル、特別には15,000〜2,000,000g/モルの重量平均分子量を有していてよい。乾燥膜の形状にある(メタ)アクリルポリマーは、ASTMD2370−98(2010),「Standard Test Method for Tensile Properties of Organic Films」にしたがって測定した場合に、0.5〜10MPaの破断点引張強度、0.1〜1MPaの100%弾性率、および500〜1,800%の破断点伸びを示すことができる。

0044

一部の実施形態では、水性ポリマー分散物は、(メタ)アクリルポリマー分散物、スチレン−(メタ)アクリルポリマー分散物、スチレン−ブタジエンポリマー分散物、ビニルアセテートポリマー分散物、ビニルアセテート−(メタ)アクリルポリマー分散物、エチレン−ビニルアセテートポリマー分散物、エチレン−ビニルアセテート−塩化ビニルポリマー分散物、およびそれらの組み合わせから選択される。一部の実施形態では、水性ポリマー分散物は、(メタ)アクリルポリマー分散物を含んでいる。

0045

一部の実施形態では、水性ポリマー分散物は、多段(メタ)アクリルポリマー分散物を含んでいる。多段(メタ)アクリルポリマー分散物は、組成が異なる2つ以上のポリマー段が逐次法で調製される多段重合プロセスにおいて調製できる。そのような水性多段ポリマー粒子を調製するために使用される重合技術は、当分野、例えば米国特許第4325856号、同第4654397号および同第4814373号において周知である。多段(メタ)アクリルポリマーは、−70〜0℃、および特別には−70〜−7℃のガラス転移温度を備える過半量が(メタ)アクリルの第1段ポリマーを形成する工程、ならびに少なくとも20℃、および特別には20〜150℃のガラス転移温度を有する第2段ポリマーを形成する工程によって調製できる。第2段ポリマーの重量は、乾燥ポリマー重量に基づいて、第1段ポリマーの重量の10〜25%の範囲内にあってよい。本明細書で使用する「過半量が(メタ)アクリルの第1段ポリマー」は、第1段ポリマーが重合単位として第1段ポリマーの乾燥重量に基づいて50重量%を超える(メタ)アクリルモノマーを含有することを意味する。第1段ポリマーは、−70〜−7℃のガラス転移温度を有していてよい。

0046

(メタ)アクリルポリマー分散物の例は、全部がDow社から入手できる、HYDRHOLAC(商標)CL−1、PRIMAL(商標)ST−89、およびPRIMAL(商標)SB−300エマルジョンである。

0047

一部の実施形態では、水性ポリマー分散物は、ポリウレタン分散物を含んでいる。適切なポリウレタンは、ポリオール、例えばポリエステルポリカーボネート、もしくはポリエーテルジオールを、イオン性もしくは非イオン性分散官能性、および場合により分岐モノマー、例えばトリオールと一緒に、過剰の脂肪族ジイソシアネートを用いて共重合することによって調製することができる。1つのプロセスでは、ポリウレタンプレポリマーは水中に分散させられ、ポリウレタン分散物を調製するためにジアミンとの反応によって鎖延長させられる。また別のプロセスでは、ポリウレタンはアセトン中において高分子量で調製され、水中に分散させて、このアセトンが除去されてポリウレタン分散物を提供する。これらやその他のプロセスについては、P.Pieterich,Aqueous Emulsion,Dispersion and Solutions of Polyurethanes;Synthesis and Properties in Progress in Organic Coatings 9(1981)281−340において考察されている。ポリウレタンを調製するために適合する脂肪族ジイソシアネートの例には、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、およびADIが挙げられる。

0048

ポリウレタンのポリオール成分は、ジヒドロキシ官能性ポリアルキレンオキシド、例えばジヒドロキシ官能性ポリエチレンオキシド(ポリエチレングリコール)、ジヒドロキシ官能性ポリプロピレンオキシド(ポリプロピレングリコール)、ジヒドロキシ官能性ポリ(エチレンオキシド−co−プロピレンオキシド)、またはジヒドロキシ官能性ポリブチレンオキシド(ポリブチレングリコール)を含むことができる。

0049

ポリウレタンのポリオール成分は、上述のようなモル過剰のポリアルキレンオキシドとアルカン二酸を用いる従来型エステル化プロセスによって調製できるポリ(アルキレンアルカンジオエート)グリコールを含むことができる。アルカン二酸は、4〜12個の炭素原子を有していてよい。適切なアルカン二酸の例は、マレイン酸、マロン酸コハク酸グルタル酸アジピン酸、2−メチル−1,6−ヘキサン酸ピメリン酸スベリン酸、およびドデカン二酸である。適切なポリ(アルキレンアルカンジオエート)グリコールの例には、ポリ(ヘキサンジオールアジペート)、ポリ(ブチレングリコールアジペート)、ポリ(エチレングリコールアジペート)、ポリ(ジエチレングリコールアジペート)、ポリ(ヘキサンジオールオキサレート)、およびポリ(エチレングリコールセバケート)の1種以上が挙げられる。

0050

ポリウレタンのポリオール成分は、ポリラクトンポリオールを含むことができる。ポリラクトンポリオールは、ラクトンモノマー活性水素含有基を有する開始剤との反応によって調製することができる。ラクトンモノマーの例には、δ−バレロラクトン、ε−カプロラクトン、およびε−メチル−ε−カプロラクトンの1種以上が挙げられる。活性水素含有基を有する開始剤の例には、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、およびトリメチロールプロパンの1種以上が挙げられる。

0051

ポリウレタンのポリオール成分は、ジオール、例えば1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、およびテトラエチレングリコールの1種以上とジアリルカーボネート、例えばジフェニルカーボネートとの反応から得られるものをはじめとするポリカーボネートポリオールを含むことができる。

0052

ポリウレタン分散物は、40℃未満、特別には−70〜40℃のガラス転移温度を有していてよい。ポリウレタン分散物は、ゲル浸透クロマトグラフィによって測定して10,000〜2,000,000g/モル、特別には15,000〜1,000,000g/モル、およびより特別には20,000〜1,000,000g/モルの重量平均分子量を有していてよい。

0053

乾燥膜の形態にあるポリウレタン分散物は、ASTMD2370−98(2010),「Standard Test Method for Tensile Properties of Organic Films」にしたがって測定して、1〜40MPaの破断点引張強度、1〜10MPaの100%弾性率、および200〜1,200%の破断点伸びを示すことができる。適切なポリウレタン分散物の例は、Dow社から入手できるPRIMAL(商標)バインダーU−91である。

0054

一部の実施形態では、水性ポリマー分散物は、(メタ)アクリルポリマー/ポリウレタンハイブリッド分散物を含んでいる。(メタ)アクリルポリマー/ポリウレタンハイブリッド分散物は、40℃未満、特別には−70〜40℃のガラス転移温度を有していてよい。

0055

一部の実施形態では、水性皮革コーティング組成物は、(メタ)アクリルポリマー分散物およびポリウレタン分散物の両方を含んでいる。コーティング組成物は、10〜90重量パーセントの(メタ)アクリルポリマー分散物および10〜90重量パーセントのポリウレタン分散物を含んでいてよい。そこで一部の実施形態では、水性皮革コーティング組成物は、1〜40重量パーセントの乳化性ポリイソシアネート、10〜90重量パーセントの(メタ)アクリルポリマー分散物、および10〜90重量パーセントのポリウレタン分散物を含んでいる。

0056

水性ポリマー分散物が(メタ)アクリルポリマーを含む場合、(メタ)アクリルポリマーは、0.5〜10重量%、特別には1〜5重量%、およびより特別には2〜3.5重量%の共重合されたカルボン酸モノマーを含有していてよく、ここでカルボン酸モノマーは少なくとも1つのカルボン酸基を含有するエチレン性不飽和モノマーであり、例えば、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、ならびに無水物、例えばマレイン酸無水物が挙げられる。場合により、共重合されたカルボン酸モノマーを含有する(メタ)アクリルポリマーは、遷移金属酸化物遷移金属水酸化物、もしくは遷移金属炭酸塩と、9未満のpH、特別には3〜6の範囲内のpHで、ポリマー粒子内の共重合されたカルボン酸モノマー1当量当たり0.2当量より多い、特別には0.5当量より多い遷移金属の量で一緒にされることができる。亜鉛アルミニウム、スズ、タングステン、およびジルコニウム酸化物、水酸化物、および炭酸塩は、乾燥コーティングにおいて低コスト、低毒性、および低カラーを有する。酸化亜鉛を使用できる。遷移金属酸化物、水酸化物、もしくは炭酸塩は、水中のスラリーとして、場合により加えられる分散剤、例えば(メタ)アクリル酸の低分子量ポリマーもしくはコポリマーとともに加えることができる。遷移金属酸化物、水酸化物、もしくは炭酸塩は、重合プロセス中または重合が完了した後に加えることができる。または、遷移金属は、可溶形で、例えば炭酸亜鉛アンモニウムの溶液で、(メタ)アクリルポリマー分散物を形成し、pHを8より高い値に調整した後に加えられる加えることができる。

0057

水性皮革コーティング組成物は、乾燥後のコーティング膜に不透明性を提供できる水充填ボイド粒子の分散物を含有していてよい。水充填ボイド粒子は、粒子内に少なくとも1つの内部ボイド空間を含むポリマーシェルを含有するポリマー粒子である。場合により、内部ボイドは、少なくとも1つのチャネルによって粒子の外部に接続することができる。本明細書で使用する用語「水充填」は、内部ボイドが水および場合により他の液体もしくは水性媒体水溶性成分を含有することを示している。水充填ボイド粒子は、水性媒体の密度に類似する密度を有する。ガス充填ボイド粒子とは対照的に、水充填ボイド粒子は、水性皮革処理組成物の最上部へ浮上する傾向をほとんど、または全く有していない。水充填ボイド粒子の平均粒径は、0.1〜4ミクロン、特別には0.3〜2ミクロン、およびより特別には0.4〜1.2ミクロンであってよい。水充填ボイド容積は、水充填ボイド粒子の全容積の10〜70容積%および特別には20〜60容積%であってよい。ポリマーシェルは、任意の(メタ)アクリルポリマー、または(メタ)アクリルポリマーの組み合わせ、例えば、共重合されたスチレンおよび(メタ)アクリレートモノマーを含有するポリマーの1つ以上の層であってよい。水充填ボイドポリマー粒子は、多段逐次エマルジョン重合技術によって製造することができる。水充填ボイド粒子は、少なくとも60℃、および特別には60℃〜120℃のガラス転移温度を有していてよい。水充填ボイド粒子は、−50〜−10℃の範囲内のガラス転移温度を備えるアウターポリマーシェルを有していてよい。適切な水充填ボイド粒子は、それらの全部が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第4427835号、同第4920160号、同第4594363号、同第4469825号、同第4468498号、同第4880842号、同第4985064号、同第5157084号、同第5041464号、同第5036109号、同第5409776号、同第5510422号、および同第6139961号に開示されている。

0058

水性皮革コーティング組成物は、硬質ポリマー粒子の水性分散物を含むことができる。硬質ポリマー粒子は、40〜150℃のガラス転移温度を有している。硬質ポリマー粒子の平均粒径は、典型的には10〜500nmである。水性皮革処理組成物中の硬質ポリマー粒子の適切な量は、水性ポリマー分散物および硬質ポリマー粒子の全乾燥量に基づいて5〜30重量%、特別には10〜25重量%である。

0059

コーティング組成物は、艶消剤を含むことができる。艶消剤は、無機艶消剤、例えばシリカ、特別には二酸化ケイ素、および有機艶消剤、例えばポリマー系艶消剤の一方または両方を含むことができる。ポリマー系艶消剤は、(メタ)アクリルポリマー、ポリウレタン、ポリシロキサン、または1種以上の上記の艶消剤を含む組み合わせを含むことができる。艶消剤は、乳化性ポリイソシアネート、水性ポリマー分散物、および艶消剤の全乾燥量に基づいて1〜30重量%、特別には5〜20重量%の量で存在してよい。

0060

水性皮革コーティング組成物は、助剤、例えば1つ以上の流動添加物;連鎖移動剤;鎖延長剤レベリング剤起泡剤、例えば空気、二酸化炭素、窒素、アルゴン、およびヘリウムの1つ以上;分散剤、増粘剤難燃剤;顔料;帯電防止剤強化用繊維保存料殺生物剤酸捕捉剤融合助剤緩衝剤;中和剤;増粘剤;保湿剤湿潤剤;殺生物剤;可塑剤消泡剤着色剤粘土;溶媒、例えばイソプロパノールもしくはメトキシプロパノール粘着防止助剤、例えばデンプンカゼイン、およびワックス;酵素レオロジー調整剤;殺生物剤;殺黴剤;湿潤剤;合体剤フルオロカーボンシリコーン油タンパク質;および酸化防止剤を含むことができる。添加物は、炭酸カルシウム、二酸化ケイ素および炭素粒子の内の1つ以上を含むことができる。一部の実施形態では、水性皮革コーティング組成物は、艶消剤、顔料、流動調節剤、増粘剤、粘着防止助剤、およびそれらの組み合わせから選択される助剤を含んでいる。

0061

有益には、水性皮革コーティング組成物は、イソシアネートと水との反応性が予想されるにもかかわらず優れた安定性を有する。この安定性は、粘性の増加に対する抵抗性水相からの固体成分の分離および沈降に対する抵抗性、ならびに耐ゲル化性によって証明される。一部の実施形態では、水性皮革コーティング組成物は、23℃で2週間にわたり老化させた後、23℃で50秒以下、特別には40秒以下、より特別には30秒以下のFord 4粘度を有することができる。粘度の増加に対する抵抗性に加えて、水性皮革コーティング組成物は、耐ゲル化性を示した。耐ゲル化性は、ベースコートが測定される場合に、新たに調製されたコーティング組成物を100〜200メッシュフィルタ、より特別には150メッシュフィルタに通すことによって測定された。トップコートについては、耐ゲル化性は新たに調製されたコーティング組成物を200メッシュフィルタに通し、その後23℃で2週間にわたる老化後に同一コーティング組成物を200メッシュフィルタに再び通すことによって測定される。耐ゲル化性は、水性皮革コーティング組成物が上述のようにろ過された場合にフィルタ上に有意なゲル、グリットもしくはスキンが存在しないことによって示された。

0062

皮革をコーティングする方法は、式(I)のイソシアヌレートおよび乳化剤の反応生成物を含む1〜40重量パーセントの乳化性ポリイソシアネートであって、乳化性ポリイソシアネートの平均イソシアネート官能価は2〜4.5である乳化性ポリイソシアネート、ならびに−70〜40℃のTgを有し、かつ(メタ)アクリルポリマー分散物、ポリウレタン分散物、(メタ)アクリルポリマー/ポリウレタンハイブリッド分散物および前述の水性ポリマー分散物の1種以上を含む組み合わせから選択される60〜99重量パーセントの水性ポリマー分散物を含む水性皮革コーティング組成物を皮革に適用する工程であって、全ての重量パーセントは乾燥基準であり、乳化性ポリイソシアネートおよび水性ポリマー分散物の全乾燥量に基づく工程、および適用された水性皮革コーティング組成物を乾燥させて塗膜を形成する工程を含んでいる。コーティングは、ベースコート、トップコート、または連続的に両方であってよい。水性皮革コーティング組成物は、乳化性ポリイソシアネート、水性ポリマー分散物、および任意の他の添加物もしくは助剤を使用直前に水と混合することによって、使用直前に製造することができる。水性皮革組成物の上述した全ての変形例は、本組成物を調製する方法にも同様に当てはまる

0063

水性皮革コーティング組成物は、当分野において公知の任意の手段によって皮革へ適用することができる。水性皮革コーティング組成物を適用するために適合する方法には、従来型コーティング適用法、例えばカーテンコーティングブラシコーティング、ロールコーティング、およびスプレー法、例えば空気噴霧スプレー、エアアシテッド・スプレー、エアレススプレー、高容量低圧スプレー、およびエアアシステッド・エアレススプレーが含まれる。水性皮革処理組成物の典型的な適用率は、1平方メートル当たりの乾燥重量で2.0〜100グラム(g/m2)の範囲内にある。基体に適用されるコーティング組成物は、一般に乾燥される、または、皮革基体の少なくとも1つの表面上に水性皮革コーティング組成物の乾燥塗膜を有するコーティングされた皮革基体を提供するために20〜100℃の温度範囲で乾燥させられる。水性皮革コーティング組成物は、基体上に沈着させた後に、0〜100℃、特別には20〜90℃で、および乾燥温度に依存して、30秒間〜10日間にわたり乾燥させ、硬化させることができる。乾燥および硬化法は、例えば、コーティング組成物の特定成分コーティング量、および皮革のタイプに依存して変動してよい。乾燥および硬化法の例には、室温での風乾、例えば85℃での熱風乾燥、および赤外線加熱が挙げられる。

0064

水性皮革コーティング組成物は、皮革基体上に直接的に適用する、またはプライマー層の上に間接的にコーティングすることができる。プライマーは、(メタ)アクリルポリマー、ポリウレタン、ポリアクリロニトリルポリブタジエンポリスチレンポリ塩化ビニルポリ塩化ビニリデンポリ酢酸ビニル、またはそれらの組み合わせを含む従来型プライマーであってよい。プライマー層の適用は、平滑性および/または外観一様性を改良することができる。プライマーは、1〜100g/m2の乾燥量で適用することができる。

0065

水性皮革コーティング組成物は、皮革もしくは皮革様基体、例えば、天然皮革人工皮革合成皮革、およびビニルレザーに適用することができる。皮革様基体の例には、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリオレフィン、およびポリアミドが挙げられる。同様に、コーティング組成物は、例えば、ウシヒツジヤギブタウマカンガルーシカワニ、またはヘビ由来する天然皮に適用することができる。コーティング組成物は、皮革、例えば鉱物なめしもしくは植物なめし皮革、例えば、フルグレインバフもしくはガラス張り革(corrected−grain leather)、および床革などへ含浸樹脂混合物を用いた事前処理を用いて、もしくは用いずに、およびその後のコーティングの適用を用いて、もしくは用いずに適用することができる。皮革は、コーティングのための平面を提供するために、またはバフもしくは床皮革の多孔性を減少させるために水性皮革処理組成物を用いたコーティングの前に平滑化もしくは毛しぼエンボス加工(hair cell embossing)を受けることができる。

0066

水性皮革コーティング組成物は、コーティングされた皮革物品を形成するために、当分野において公知の任意の手段によって皮革へ適用することができる。コーティングされた皮革物品は、水性皮革コーティング組成物を皮革に適用する工程、および水性皮革コーティング組成物を乾燥させて塗膜を形成する工程によって形成することができる。水性皮革コーティング組成物において上述した全ての変形例は、塗膜を含むコーティングされた皮革物品にも同様に当てはまる。

0067

コーティングされた皮革物品は、エンボス加工プロセス、例えば水圧板エンボス加工プロセスもしくはローラエンボス加工プロセスによってエンボス加工することができる。1つのエンボス加工プロセスでは、コーティングされた皮革物品のコーティング面は、コーティングされたに皮革物品に彫刻板パターンを移すために彫刻面と接触させられる。水圧板エンボス加工プロセスでは、彫刻面は、温度および圧力の条件下でコーティングされた皮革物品のコーティング面と接触させられる彫刻パターンを有する鋼板である。水圧板エンボス加工を使用する典型的なエンボス加工条件は、0.5〜7秒間の範囲内の接触時間、80〜130℃の範囲内の温度、および20〜40MPa(200〜400バール)の圧力である。ローラエンボス加工プロセスでは、彫刻面は、温度および圧力の条件下でコーティングされた皮革物品と接触させられるロールの表面上に彫刻パターンを有する鋼製ロールである。ローラエンボス加工を使用する典型的なエンボス加工条件は、80〜130℃、80MPa(およそ800バール)以下の圧力、および3〜10m/分のロール速度である。エンボス加工工程後、エンボス加工コーティングされた皮革物品は、コーティングされた皮革物品の原厚もしくは柔らかさの一部を回復するためにミリングまたはへら掛けのいずれかを実施することができる。

0068

コーティングされた皮革物品は、さらに様々な製品に加工することができる。例には、建築構造の内部;自動車の内部、例えばシートハードレストアームレストステアリング成分、ドアインテリア、およびシーリングインリア家具、例えばソファ、居間用椅子食堂用椅子、およびテーブル;靴類、例えばブーツパンプスビジネスシューズスポーツシューズ、およびハードシューズ;バッグ類、例えば学童カバンハンドバッグショルダーバッグポーチボストンバッグバックパック衣類、例えばスカート、コート、パンツジャケットライダースーツスキーウエア手袋、縁のある帽子アクセサリー、例えばパースベルト時計バンドポケットダイアリーハーネス、およびブックカバー手工芸品用の原料が含まれる。製品は、製品を切断して縫製する、または成形して、その後にコーティングを適用する工程、または製品をコーティングしてその後に成形する、もしくは切断および縫製する工程によって調製することができる。

0069

用語「a」、「an」は、量の制限を意味するものではなく、むしろ言及した品目の少なくとも1つの存在を意味する。用語「または」は、「および/または」を意味する。制限のない移行「〜を含んでいる」は、中間移行句「〜から本質的に成る」および制限のある語句「〜から成る」を含んでいる。これら3つの移行句の1つを列挙する請求項、または代替移行句、例えば「〜を含有する」もしくは「〜を含んでいる」を用いると、文脈もしくは技術によって明確に排除されない限り任意に他の移行句とともに書かれうる。数値範囲についての列挙は、本明細書において他に示されない限り、範囲内に含まれる各個別の値を個々に言及する簡単な方法として働くことが単に意図されており、各個別の値はそれが個別に本明細書で言及されているかのように本明細書に組み込まれる。全範囲終点は範囲内に含まれ、独立して組み合わせ可能である。

0070

「組み合わせ」は、ブレンド、混合物、合金、反応生成物などを含んでいる。さらに、用語「第1」、「第2」などは、本明細書では任意の順序、量もしくは重要性を意味しておらず、むしろ1つの要素を他の要素から区別するために使用される。本明細書の用語「a」、「an」および「the」は、量の制限を意味しておらず、本明細書の他の場所で指示されない限り、または状況によって明白に矛盾しない限り、単数形および複数形の両方をカバーすると解釈すべきである。本明細書で使用する複数形(接尾辞「s」が付けられている)は、それによりその用語の1つ以上を含む、それが修飾する用語の単数形および複数形の両方を含むことが意図されている(例えば、膜は、1つ以上の膜を含んでいる)。本明細書を通しての「1つの実施形態」、「他の実施形態」、「1つの実施形態」、「一部の実施形態」などとの言及は、実施形態と結び付けて記載された特定の要素(例えば、機能、構造、および/または特性)が本明細書に記載した少なくとも1つの実施形態の中に含まれており、他の実施形態には存在してもしなくてもよいことを意味する。さらに、本明細書に記載した要素は、様々な実施形態において任意の適切な方法で組み合わせられることができると理解すべきである。

0071

本明細書で使用する用語「水性ポリマー分散物」は、水中のポリマーの分散物を意味する。水性ポリマー分散物の特性、例えばTg、ヒドロキシル価、またはヒドロキシル基の非存在または存在が提供される場合は、その特性は乾燥ポリマーにあてはまる。

0072

本明細書で使用する用語「(メタ)アクリル」は、アクリルおよびメタクリルの両方を意味しており、用語(メタ)アクリレートはアクリレートおよびメタクリレートの両方を意味し、用語「(メタ)アクリルアミド」はアクリルアミドおよび(メタ)アクリルアミドの両方を意味する。

0073

本明細書で使用する「ガラス転移温度」もしくは「Tg」は、ガラス質ポリマーポリマー鎖セグメント運動を受ける温度もしくはそれより高い温度を意味する。ポリマーのガラス転移温度は、以下:



のようなFox方程式[Bulletin of the American Physical Society 1,3Page 123(1956)]によって推定できる。コポリマーについては、w1およびw2は2つのコモノマー重量分率を意味し、Tg(1)およびTg(2)は、ケルビンでの2つの対応するホモポリマーのガラス転移温度を意味する。3つ以上のモノマーを含有するポリマーについては、追加の項(wn/Tg(n))が加えられる。ポリマー相のTgはさらにまた、例えば、J.Brandrup and E.H.Immergut,Interscience Publishers編集の「Polymer Handbook」の中に見いだすことのできるホモポリマーのガラス転移温度についての適切な数値を使用して計算することもできる。本明細書で(メタ)アクリルポリマーについて報告したTgの数値は、Fox方程式を使用して計算される。本明細書でポリウレタンについて報告したTgの数値は、示差走査熱量測定法を使用して測定される。

0074

Ford 4粘度は、ASTMD4212−10,Dip−Type Viscosity Cupによる標準粘度試験法にしたがってFord #4カップを用いて測定した。

0075

乾燥添加量は、最初に0.01グラムの分解能を備える天秤上で1平方フィート(ft2)のDuralar Add−onカードタール塗り、皮革およびDuralarカード上に同時に上塗り剤をスプレー適用し、皮革およびカードを185°Fで2分間乾燥させ、乾燥したカードを計量することによって1ft2当たりの乾燥添加量の重量を決定した。

0076

引張特性は、ASTMD2370−98(2010),「Standard Test Method for Tensile Properties of Organic Films」にしたがって測定した。

0077

光沢は、光沢計(BYK Gardner USA社、MICRO−TRI−GLOSS計、カタログ番号4520)を使用して測定した。光沢は、コーティングされた皮革およびコーティングされたカード(Leneta Form 1B)の両方の上で測定した。皮革を使用した場合は、乾燥添加量(単位g/ft2)を報告する。カードを使用した場合は、コーティング膜は3ミルの湿性フィルムバードバーを用いて適用し、湿性膜を5分間にわたり185℃で乾燥させることによって調製した。

0078

色特性は、LおよびデルタEを測定することによって決定した。LおよびデルタEは、分光光度計(Xrite USA社、モデルXR1TE 8400、XR1TE COLOR MASTERCM−2)を使用して測定した。反射データは、含まれたスペクトル成分を用いてD65/10°の観察者条件下で得た。

0079

べーリー(Bally)柔軟性は、ASTMD6182−00(2010),「Standard Test Method for Flexibility and Adhesion of Finished Leather」にしたがって、言及したサイクル数および温度にわたって試験片を繰り返し屈曲させることによって測定した。詳細には、仕上げ外被の4cm×6.7cmの材料見本をBally屈曲試験機(Otto Specht社、ドイツ国シュトゥットガルト、モデル2397)に取り付け、周囲温度で100,000回の屈曲サイクルにかけた。屈曲後、皮革は、仕上げへの損傷(亀裂もしくは白化)を評価するためにステレオスコープ倍率:45倍)を用いて評価した。

0080

耐摩擦性は、Schap Specialty Machine社によって製造されたGakushin試験装置を使用して決定した。試験方法は、次の通りである:研磨布、#6 ダック布をプラテンに固定し、皮革ストリップヘッドに固定し、これら2つをともに接触させ、皮革の上方の1キログラム(kg)の総ヘッド重量適所にセットし、試験始動させると、プラテンは30サイクル/分の速度で前後に運動してダック布が皮革材料見本の表面を横切って印加された1kgの圧力で摩擦することを可能にし、あずき色が目に見えるようになるか20,000サイクルになることのいずれかが先に発生するまで皮革コーティングが摩耗させられるとこの試験が完了する。

0081

乾性および湿性を含む摩擦堅牢度は、ASTMD 5053−03(2009),Standard Test Method for Color fastness of Crocking Leather(クロッキング皮革の耐変色性についての標準試験方法)にしたがって決定した。湿性摩擦堅牢度に関して、湿性摩擦堅牢度は摩擦堅牢度試験機(Satra Footware Technology Center社製、STM421型)を使用して実施した。11.5cm×3.5cmの材料見本を仕上げ外被から取り外した。トップコーティングした皮革の仕上げ堅牢度を決定するために、1.5cm×1.5cmのフェルト摩擦パッドを水で飽和させ、装置摩擦ヘッド(摩擦ヘッドの総重量は1kgであった)上に配置した。試験を完了するために、皮革材料見本を摩擦堅牢度試験機に挿入し、さらに10%引き延ばし、水を飽和させたフェルトパッドを仕上げ面に適用し、300回の摩擦サイクルを完了した。仕上げを損傷について目視により評価し、試験のために使用したフェルトパッドは、コントロールフェルトパッド(未使用フェルトパッド)と比較することによって顔料移行について目視により評価した。フェルトパッド間の色の差は、グレースケールチャートを使用して評価した。乾性摩擦堅牢度に関して、乾性摩擦堅牢度は摩擦堅牢度試験機(Satra Footware Technology Center社、モデルSTM421)を使用して実施した。11.5cm×3.5cmの材料見本を仕上げ外被から取り外した。トップコーティングした皮革の乾性摩擦堅牢度を決定するために、1.5cm×1.5cmの乾性フェルト摩擦パッドを装置摩擦ヘッド(摩擦ヘッドの総重量は1kgであった)上に配置した。試験を完了するために、皮革材料見本を摩擦堅牢度試験機に挿入し、さらに10%引き延ばし、パッドを仕上げ面に適用し、500回の摩擦サイクルを完了した。仕上げを表面光沢の増加について評価し、フェルトパッドを顔料移行についてグレースケールを使用して評価した。

0082

アルカリの摩擦堅牢度は、DIN EN ISO 105−E04にしたがって決定した。

0083

タックは、皮革の場合には、皮革コーティングが向かい合わせで折り畳まれて指の間に一緒に圧迫された場合に、コーティングを触ったときにいかに粘着性感じるかを決定することによって定性的に決定した。タックは、それらを分離しようとした場合の2つの表面間の粘着の量を判定することによって評価した。

0084

表5および8のコーティング組成物に使用される成分は、表1に記載した。

0085

実施例1:ADI三量体組成物
実施例2〜5において使用したADI三量体の組成を表2に示したが、このとき当量(EW)は重量平均分子量(MW)/官能価であり、表示した数値は添加された30%酢酸ブチルを反映していない。

0086

実施例2:乳化性ADI三量体1の合成
50gのADI三量体(酢酸ブチル中の70%溶液)および6.2gのMPEG(553g/モルのMW)を乾燥したガラスジャーに加えた。この溶液を完全に混合しながら6時間にわたり80℃へ加熱した。この反応が完了していたことを確証するために、ATR−FTJRを使用して2,250cm−1でNCOピーク監視した。生成物は、15%MPEGを含んでいた。結果は、表3に示した。

0087

実施例3:乳化性ADI三量体2の合成
50gのADI三量体(酢酸ブチル中の70%溶液)および6.2gのMPEG(782g/モルのMW)を乾燥したガラスジャーに加えた。この溶液を完全に混合しながら6時間にわたり80℃へ加熱した。この反応が完了していたことを確証するために、ATR−FTIRを使用して2,250cm−1でNCOピークを監視した。生成物は、15%MPEGを含んでいた。結果は、表3に示した。

0088

実施例4:乳化性ADI三量体3の合成
50gのADI三量体(酢酸ブチル中の70%溶液)および11.4gのMPEG(782g/モルのMW)を乾燥したガラスジャーに加えた。この溶液を完全に混合しながら6時間にわたり80℃へ加熱した。この反応が完了していたことを確証するために、ATR−FTJRを使用して2,250cm−1でNCOピークを監視した。生成物は、25%MPEGを含んでいた。結果は、表3に示した。



表3は、乳化性ADI三量体の結果として生じた官能価は3.4〜3.6であり、結果として生じる固形分パーセントは73.3〜75.7%であることを示している。

0089

実施例5〜7および比較例8:顔料添加トップコート組成物の調製
コーティング組成物は、乳化性ADI三量体1〜3を用いて調製し、本明細書では「XL DI」と称する市販のHDIをベースとする乳化性ポリイソシアネートであるAQUADERM(登録商標)XL DIポリイソシアネートを用いて調製したコーティング組成物と比較した。これらの組成物は、表4に記載した。これらの組成物は、21秒間のFord 4粘度を有したプレミックスを形成するために表4に示した量にある他の成分と水を一緒に混合する工程によって調製した。ポリイソシアネート(17.6g)を次に202.4gのプレミックスに加えると、220.0gのコーティング組成物が生じた。

0090

乳化性ADI三量体1〜3およびXL DIポリイソシアネートを使用したコーティング組成物の特性は、表5に示した。デルタEを決定するために、比較例8のコーティングを参照コーティングとして使用した。

0091

表5に記載の結果は、乳化性ADI三量体1〜3を含むコーティング組成物(実施例5〜7)が2週間後に粘度の増加をほとんどまたは全く示さないことを証明している。これらのコーティング組成物は、微細メッシュフィルタを通過させたときに清浄であり、これはゲル形成をほとんどまたは全く示さない。これとは対照的に、XL DI(比較例8)を含むコーティング組成物は一晩でゲル化し始め、2週間以内に固化した。これらのデータから、乳化性ADI三量体を含む組成物はXL DIを含むコーティング組成物と比較してはるかに長い貯蔵寿命を有することが明白である。表5は、さらに実施例5〜7のコーティングの耐摩耗性が比較例8のコーティングの耐摩耗性より高かったことを示している。比較例8とは対照的に、実施例5〜7は、少なくとも2100より高い平均Gakushin摩擦値を達成することができた。特に、各々2961および2846のGakushin摩擦値を有する実施例6および7は、2086のGakushin摩擦値を有する比較例8よりはるかに高い耐摩耗性を有していた。これらの結果は、コーティング組成物中の本発明の乳化性ADI三量体の使用が結果として生じるコーティングにXL DIと比較して改良された耐摩耗性を付与することを証明している。Bally柔軟性性能は、全実施例において許容可能であった。

0092

実施例9〜11および比較例12:顔料無含有トップコートの調製
実施例9〜11および比較例12のコーティング組成物は、顔料のBlack BNを加えなかったこと以外は、表5に記載の実施例5〜7および比較例8と同一成分を使用して調製した。これらのコーティング組成物の特性は、表6に示した。

0093

表6は、実施例9〜11のコーティングの耐摩耗性が比較例12のコーティングの耐摩耗性より高かったことを示している。比較例12とは対照的に、実施例9〜11は、少なくとも2800より高い平均Gakushin摩擦値を達成することができた。特に、実施例9〜11は各々3300、2867および4150のGakushin摩擦値を示し、これら全ては、2230のGakushin摩擦値を有する比較例12よりはるかに高い。これらの結果は、コーティング組成物中の本発明の乳化性ADI三量体の使用がXL DIに比較して結果として生じるコーティングに改良された耐摩耗性を付与することを証明している。

0094

実施例13〜15および比較例16:顔料添加ベースコート組成物の調製
標準ベースコート組成物は、表7に列挙した化合物を使用して調製した。本組成物は、水性ポリマー分散物としての自己架橋性フィルム形成剤であるPRIMAL(商標)SB−300を利用する。SB−300は、優れた印刷保持を提供しながら皮革が高温および高圧でエンボス加工される場合に、この架橋剤がカットスルーを防止するので、ベースコートに使用される。SB−300の使用は、一般にHDI、例えばXL DIをベースとするポリイソシアネート架橋剤を含まない組成物に限定されるが、それはSB−300がイソシアネート基の反応を触媒して数時間以内に急速なゲル化を生じさせるためである。



ACRYSOL RM−1020は、Ford 4粘度を約34秒間へ増加させるために、表7の組成物に後添加した。生じたミックスは目の粗いチーズクロスに通してろ過し、4つの等価の450gアリコートに分割した。これらのアリコートを乳化性ADI三量体1〜3(実施例13〜15)およびXL DI(比較例16)と混合した。結果は、表8に示した。



表8から認められうるように、XL DIを含む比較例16のベースコート組成物は、不安定であった。この組成物は、急速に粘度を増大し、一晩でゲル化した。これとは対照的に、乳化性ADI三量体1、2、および3を含む実施例13〜15のベースコート組成物は、有意により安定性であった。24時間後でさえ、粘度にはほんのわずかな変化しか観察されなかった。そこで、乳化性ADI三量体を含むベースコート組成物は、XL DIを含むベースコート組成物に比較して安定性およびポットライフにおける有意な改良を提供した。

0095

実施例17:実施例13〜15および比較例16のベースコート組成物を用いた皮革のコーティング
実施例13〜15および比較例16のベースコート組成物は、14.5〜15.0g/ft2の湿性添加量レベル重度にバフしたラセット皮革にスプレー適用し、185°Fで10分間乾燥させ、周囲温度(23℃)で休ませ、444PSI、3秒間のドゥエル、およびDevon板を使用してエンボス加工した。エンボス加工は、1時間休んだ後および一晩休んだ後に実施した。エンボス加工したコーティングの全部が、同様の印刷保持、カットスルー、精細度プレート粘着、およびタックを示した。このベースコート組成物中の乳化性ADI三量体のより緩徐な反応性の有害な作用は見られなかった。

実施例

0096

本開示は例示的な実施形態を参照しながら説明してきたが、当業者であれば、本開示の範囲から逸脱せずに様々な変更を加えられること、そしてそれらの要素については同等物置換できることを理解できよう。さらに、本開示の本質的な範囲から逸脱せずに本開示の教示に特定の状況もしくは材料を適応させるために多くの修飾を加えることができる。このため、本開示は本開示を実施するために企図された最良の態様として開示された特定の実施形態に限定されず、本開示は添付の特許請求の範囲に含まれる全ての実施形態を含むことが意図されている。

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