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技術 セメント用収縮低減剤およびセメント組成物

出願人 松本油脂製薬株式会社
発明者 青木貴之植村和史伊藤誠伊藤茂樹
出願日 2013年3月29日 (6年11ヶ月経過) 出願番号 2013-072539
公開日 2014年5月22日 (5年10ヶ月経過) 公開番号 2014-094873
状態 特許登録済
技術分野 セメント、コンクリート、人造石、その養生 ポリエーテル
主要キーワード 比重変化 垂直スクリュー 耐久性劣化 揺動攪拌 ランダム化率 付加状態 サイクロンミル 表面改質物
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2014年5月22日)のものです。
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図面 (2)

課題

収縮低減効果に優れ、硬化後のセメント組成物比重変化が小さいセメント用収縮低減剤、およびこれを含むセメント組成物を提供する。

解決手段

セメント用収縮低減剤は、下記一般式(1)で表されるアルキレンオキサイド付加物を必須成分とする。 RO−[(PO)p/(EO)q]−(PO)r−H (1)(但し、Rは炭素数1〜30のアルキル基またはアルケニル基を示し、直鎖または分枝鎖のいずれの構造から構成されていてもよい。POはオキシプロピレン基、EOはオキシエチレン基を示す。p、qおよびrは、各々の平均付加モル数を示し、p=1〜20、q=1〜30およびr=0〜20である。[(PO)p/(EO)q]はpモルのPOとqモルのEOとがランダム付加してなるポリオキシアルキレン基である。)

概要

背景

セメントペーストモルタルコンクリート等のセメント組成物は、土木建築構造物に広く用いられている。
セメント組成物の硬化には、外気温湿度条件等による水分の散逸が伴う。このため、乾燥収縮が進行し、セメント硬化物中にひび割れが生じ、強度や耐久性が低下するといった問題がある。特にコンクリートのひび割れは美観を損なうだけではなく、鉄骨腐食の促進や、水密性の低下等耐久性劣化を招くことから、建築物長期耐久性を向上させるためになるべく収縮を低減することが望まれている。

セメント用収縮低減剤性能最適化のために、様々な構造体が検討されてきた。たとえば、特許文献1には、炭素原子数1〜4のアルコールアルキレンオキシド付加物;特許文献2には、2〜8価の多価アルコールエチレンオキシドプロピレンオキシドとの共付加物;特許文献3には、低級アルキルアミンのアルキレンオキシド付加物;特許文献4には、オリゴマー領域のポリプロピレングリコール;特許文献5には、低分子アルコール類;特許文献6には、2−エチルヘキサノールのアルキレンオキシド付加物が報告されている。
しかしながら、これらのセメント用収縮低減剤は、コンクリートに使用した場合に強度が低下するという問題がある。このため、強度を保つためにセメントペースト分の割合を高くする必要があり、コンクリートコストが高くなるという問題も生じていた。

このように、特許文献1〜6のセメント用収縮低減剤にはそれぞれ問題があるが、それらの問題を抱えつつも従来のアルキレンオキサイド付加物を使用せざるを得ないというのが現状であった。

概要

収縮低減効果に優れ、硬化後のセメント組成物の比重変化が小さいセメント用収縮低減剤、およびこれを含むセメント組成物を提供する。 セメント用収縮低減剤は、下記一般式(1)で表されるアルキレンオキサイド付加物を必須成分とする。 RO−[(PO)p/(EO)q]−(PO)r−H (1)(但し、Rは炭素数1〜30のアルキル基またはアルケニル基を示し、直鎖または分枝鎖のいずれの構造から構成されていてもよい。POはオキシプロピレン基、EOはオキシエチレン基を示す。p、qおよびrは、各々の平均付加モル数を示し、p=1〜20、q=1〜30およびr=0〜20である。[(PO)p/(EO)q]はpモルのPOとqモルのEOとがランダム付加してなるポリオキシアルキレン基である。) なし

目的

特にコンクリートのひび割れは美観を損なうだけではなく、鉄骨腐食の促進や、水密性の低下等の耐久性劣化を招くことから、建築物の長期耐久性を向上させるためになるべく収縮を低減することが望まれている

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
1件

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請求項1

下記一般式(1)で表されるアルキレンオキサイド付加物を必須成分とするセメント用収縮低減剤。RO−[(PO)p/(EO)q]−(PO)r−H(1)(但し、Rは炭素数1〜30のアルキル基またはアルケニル基を示し、直鎖または分枝鎖のいずれの構造から構成されていてもよい。POはオキシプロピレン基、EOはオキシエチレン基を示す。p、qおよびrは、各々の平均付加モル数を示し、p=1〜20、q=1〜30およびr=0〜20である。[(PO)p/(EO)q]はpモルのPOとqモルのEOとがランダム付加してなるポリオキシアルキレン基である。)

請求項2

r=3〜10である、請求項1に記載のセメント用収縮低減剤。

請求項3

前記p、qおよびrの和(p+q+r)が70≧(p+q+r)>2を満足する、請求項1または2に記載のセメント用収縮低減剤。

請求項4

前記pおよびqが0.6<p/q<2.0を満足する、請求項1〜3のいずれかに記載のセメント用収縮低減剤。

請求項5

前記アルキレンオキサイド付加物の起泡力(ロスマイル試験法、濃度0.1重量%および温度25℃の測定条件下)が、流下直後において20mm以下であり、流下直後から5分後において5mm以下である、請求項1〜4のいずれかに記載のセメント用収縮低減剤。

請求項6

前記アルキレンオキサイド付加物のブチルジグリコール法(BDG法)により測定される曇点が20〜95℃である、請求項1〜5のいずれかに記載のセメント用収縮低減剤。

請求項7

前記アルキレンオキサイド付加物の0.1重量%水溶液表面張力が25℃において20〜50mN/mである、請求項1〜6のいずれかに記載のセメント用収縮低減剤。

請求項8

前記Rの炭素数が8〜20である、請求項1〜7のいずれかに記載のセメント用収縮低減剤。

請求項9

前記Rが炭素数10〜20のアルケニル基である、請求項1〜8のいずれかに記載のセメント用収縮低減剤。

請求項10

前記アルキレンオキサイド付加物の13C−NMRスペクトルおよび1H−NMRスペクトルを測定したチャートに基づいて、下記で各々定義されるNPO−PO、NPO2、NEO−R、NR、NEO−OH、NPO−OH、N1OHおよびN2OHを読み取り、NPO−PO:PO−PO結合したPOの1級炭素帰属される13C−NMRスペクトルの積分値の和NPO2:POの2級炭素に帰属される13C−NMRスペクトルの積分値の和NEO−R:R基と直接エーテル結合したEOの炭素に帰属される13C−NMRスペクトルの積分値の和NR:R基のα位炭素に帰属される13C−NMRスペクトルの積分値の和NEO−OH:末端水酸基直接結合しているEOの炭素に帰属される13C−NMRスペクトルの積分値の和NPO−OH:末端水酸基に直接結合しているPOの炭素に帰属される13C−NMRスペクトルの積分値の和N1OH:1級水酸基の結合したメチレン基プロトンに帰属される1H−NMRスペクトルの積分値の和N2OH:2級水酸基の結合したメチン基のプロトンに帰属される1H−NMRスペクトルの積分値の和そして、得られた読み取り値を各々下記計算式(I)〜(IV):Er(%)=100×NPO−PO/(NPO−PO+NPO2)(I)EEO−R(%)=100×NEO−R/NR(II)EEO−OH(%)=100×NEO−OH/(NEO−OH+NPO−OH)(III)EOH(%)=100×N2OH/(N1OH+N2OH)(IV)に代入して得られるランダム化指数Er、R基に直結しているオキシエチレン基の百分率EEO−R、末端水酸基が直結しているオキシエチレン基の百分率EEO−OH、および末端水酸基の2級化率EOHのパラメーターが、下記数式(I−A)〜(IV−A)を各々満足し、EEO−Rと平均付加モル数pおよびqとの関係が下記数式(VI)をさらに満足する、請求項1〜9のいずれかに記載のセメント用収縮低減剤。1≦Er≦45(I−A)20≦EEO−R≦99(II−A)0≦EEO−OH≦20(III−A)80≦EOH≦100(IV−A)EEO−R>100×q/(p+q)(VI)

請求項11

下記数式(II−B)〜(IV−B)をさらに満足する、請求項10に記載のセメント用収縮低減剤。50≦EEO−R≦95(II−B)0≦EEO−OH≦10(III−B)90≦EOH≦100(IV−B)

請求項12

下記数式(III−C)および(IV−C)をさらに満足する、請求項10または11に記載のセメント用収縮低減剤。EEO−OH=0(III−C)EOH=100(IV−C)

請求項13

前記アルキレンオキサイド付加物以外のその他の界面活性剤をさらに含み、前記その他の界面活性剤の0.1重量%水溶液の表面張力が25℃において40〜60mN/mである、請求項1〜12のいずれかに記載のセメント用収縮低減剤。

請求項14

請求項1〜13のいずれかに記載のセメント用収縮低減剤、セメント、水および骨材を含有する、セメント組成物

技術分野

0001

本発明は、セメント用収縮低減剤およびこれを含むセメント組成物に関する。

背景技術

0002

セメントペーストモルタルコンクリート等のセメント組成物は、土木建築構造物に広く用いられている。
セメント組成物の硬化には、外気温湿度条件等による水分の散逸が伴う。このため、乾燥収縮が進行し、セメント硬化物中にひび割れが生じ、強度や耐久性が低下するといった問題がある。特にコンクリートのひび割れは美観を損なうだけではなく、鉄骨腐食の促進や、水密性の低下等耐久性劣化を招くことから、建築物長期耐久性を向上させるためになるべく収縮を低減することが望まれている。

0003

セメント用収縮低減剤の性能最適化のために、様々な構造体が検討されてきた。たとえば、特許文献1には、炭素原子数1〜4のアルコールアルキレンオキシド付加物;特許文献2には、2〜8価の多価アルコールエチレンオキシドプロピレンオキシドとの共付加物;特許文献3には、低級アルキルアミンのアルキレンオキシド付加物;特許文献4には、オリゴマー領域のポリプロピレングリコール;特許文献5には、低分子アルコール類;特許文献6には、2−エチルヘキサノールのアルキレンオキシド付加物が報告されている。
しかしながら、これらのセメント用収縮低減剤は、コンクリートに使用した場合に強度が低下するという問題がある。このため、強度を保つためにセメントペースト分の割合を高くする必要があり、コンクリートコストが高くなるという問題も生じていた。

0004

このように、特許文献1〜6のセメント用収縮低減剤にはそれぞれ問題があるが、それらの問題を抱えつつも従来のアルキレンオキサイド付加物を使用せざるを得ないというのが現状であった。

先行技術

0005

特公昭56−51148号公報
特公平1−53214号公報
特公平1−53215号公報
特開昭59−152253号公報
特公平6−6500号公報
特許第2825855号公報

発明が解決しようとする課題

0006

本発明の目的は、収縮低減効果に優れ、硬化後のセメント組成物の比重変化が小さいセメント用収縮低減剤、およびこれを含むセメント組成物を提供することである。

課題を解決するための手段

0007

本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、特定のアルキレンオキサイド付加物をセメント組成物に配合すると優れた収縮低減作用を発揮することを見出し、本発明に到達した。
本発明のセメント用収縮低減剤は、下記一般式(1)で表されるアルキレンオキサイド付加物を必須成分とする。

0008

RO−[(PO)p/(EO)q]−(PO)r−H (1)
(但し、Rは炭素数1〜30のアルキル基またはアルケニル基を示し、直鎖または分枝鎖のいずれの構造から構成されていてもよい。POはオキシプロピレン基、EOはオキシエチレン基を示す。p、qおよびrは、各々の平均付加モル数を示し、p=1〜20、q=1〜30およびr=0〜20である。[(PO)p/(EO)q]はpモルのPOとqモルのEOとがランダム付加してなるポリオキシアルキレン基である。)

0009

このアルキレンオキサイド付加物が、以下の(A)〜(L)のうちの少なくとも1つを満足すると好ましい。
(A)r=3〜10である。
(B)前記p、qおよびrの和(p+q+r)が70≧(p+q+r)>2を満足する。
(C)前記pおよびqが0.6<p/q<2.0を満足する。
(D)前記アルキレンオキサイド付加物の起泡力(ロスマイル試験法、濃度0.1重量%および温度25℃の測定条件下)が、流下直後において20mm以下であり、流下直後から5分後において5mm以下である。

0010

(E)前記アルキレンオキサイド付加物のブチルジグリコール法(BDG法)により測定される曇点が20〜95℃である。
(F)前記アルキレンオキサイド付加物の0.1重量%水溶液表面張力が25℃において20〜50mN/mである。
(G)前記Rの炭素数が8〜20である。
(H)前記Rが炭素数10〜20のアルケニル基である。

0011

(I)前記アルキレンオキサイド付加物の13C−NMRスペクトルおよび1H−NMRスペクトルを測定したチャートに基づいて、下記で各々定義されるNPO−PO、NPO2、NEO−R、NR、NEO−OH、NPO−OH、N1OHおよびN2OHを読み取り
NPO−PO:PO−PO結合したPOの1級炭素帰属される13C−NMRスペクトルの積分値の和
NPO2:POの2級炭素に帰属される13C−NMRスペクトルの積分値の和
NEO−R:R基と直接エーテル結合したEOの炭素に帰属される13C−NMRスペクトルの積分値の和
NR:R基のα位炭素に帰属される13C−NMRスペクトルの積分値の和
NEO−OH:末端水酸基直接結合しているEOの炭素に帰属される13C−NMRスペクトルの積分値の和
NPO−OH:末端水酸基に直接結合しているPOの炭素に帰属される13C−NMRスペクトルの積分値の和
N1OH:1級水酸基の結合したメチレン基プロトンに帰属される1H−NMRスペクトルの積分値の和
N2OH:2級水酸基の結合したメチン基のプロトンに帰属される1H−NMRスペクトルの積分値の和

0012

そして、得られた読み取り値を各々下記計算式(I)〜(IV):
Er(%)=100×NPO−PO/(NPO−PO+NPO2) (I)
EEO−R(%)=100×NEO−R/NR (II)
EEO−OH(%)=100×NEO−OH/(NEO−OH+NPO−OH) (III)
EOH(%)=100×N2OH/(N1OH+N2OH) (IV)
代入して得られるランダム化指数Er、R基に直結しているオキシエチレン基の百分率EEO−R、末端水酸基が直結しているオキシエチレン基の百分率EEO−OH、および末端水酸基の2級化率EOHのパラメーターが、下記数式(I−A)〜(IV−A)を各々満足し、EEO−Rと平均付加モル数pおよびqとの関係が下記数式(VI)をさらに満足する。
1≦Er≦45 (I−A)
20≦EEO−R≦99 (II−A)
0≦EEO−OH≦20 (III−A)
80≦EOH≦100 (IV−A)
EEO−R>100×q/(p+q) (VI)

0013

(J)下記数式(II−B)〜(IV−B)をさらに満足する、請求項10に記載のセメント用収縮低減剤。
50≦EEO−R≦95 (II−B)
0≦EEO−OH≦10 (III−B)
90≦EOH≦100 (IV−B)
(K)下記数式(III−C)および(IV−C)をさらに満足する。
EEO−OH=0 (III−C)
EOH=100 (IV−C)
(L)前記アルキレンオキサイド付加物以外のその他の界面活性剤をさらに含み、前記その他の界面活性剤の0.1重量%水溶液の表面張力が25℃において40〜60mN/mである。

0014

本発明のセメント組成物は、上記セメント用収縮低減剤、セメント、水および骨材を含有する組成物である。

発明の効果

0015

本発明のセメント用収縮低減剤は、収縮低減効果に優れ、硬化後のセメント組成物の比重変化を小さくすることができる。
本発明のセメント組成物は、本発明のセメント用収縮低減剤を含有するために、収縮低減効果に優れ、硬化後のセメント組成物の比重変化が小さい。

図面の簡単な説明

0016

製造例1で得られたアルキレンオキサイド付加物1の13C−NMRスペクトルを測定した結果を示すチャート図である。
製造例1で得られたアルキレンオキサイド付加物1の1H−NMRスペクトルを測定した結果を示すチャート図である。

0017

本発明のセメント用収縮低減剤は、アルキレンオキサイド付加物を必須成分とする。
まず、セメント用収縮低減剤を構成する各成分を詳しく説明する。

0018

〔アルキレンオキサイド付加物〕
本発明で用いられるアルキレンオキサイド付加物は、下記一般式(1)で表される。
RO−[(PO)p/(EO)q]−(PO)r−H (1)
(但し、Rは炭素数1〜30のアルキル基またはアルケニル基を示し、直鎖または分枝鎖のいずれの構造から構成されていてもよい。POはオキシプロピレン基、EOはオキシエチレン基を示す。p、qおよびrは、各々の平均付加モル数を示し、p=1〜20、q=1〜30およびr=0〜20である。[(PO)p/(EO)q]はpモルのPOとqモルのEOとがランダム付加してなるポリオキシアルキレン基である。)
で表されるアルキレンオキサイド付加物である。

0019

一般式(1)中のRに対しては、下記に示すアルコールROHを構成するRの説明をそのまま適用できる。Rの具体例としても、下記で具体的に例示した種々のアルコールからOH基を除いたアルキル基またはアルケニル基を例示することができる。
pはポリオキシアルキレン基([(PO)p/(EO)q])中のオキシプロピレン基の平均付加モル数を表し、rはポリオキシアルキレン基に結合する(ポリ)オキシプロピレン基((PO)r)中のオキシプロピレン基の平均付加モル数を表す。但し、r=0の場合は、アルキレンオキサイド付加物において(ポリ)オキシプロピレン基((PO)r)が存在しないことになる。ここでポリオキシプロピレン基((PO)r)について、(ポリ)オキシアルキレン基に結合していない他方の末端水酸基となっている(以下では、この水酸基を末端水酸基ということがある。)。

0020

オキシプロピレン基の平均付加モル数pとしては、特に限定はないが、通常1〜20、好ましくは1〜15、より好ましくは1〜10、さらに好ましくは2〜10、特に好ましくは3〜10、最も好ましくは4〜10である。オキシプロピレン基の平均付加モル数pが1未満であると、硬化後のセメント組成物の比重変化が大きいことがある。一方、オキシプロピレン基pの平均付加モル数が20超であると、収縮低減効果が十分ではないことがある。
オキシプロピレン基の平均付加モル数rとしては、特に限定はないが、通常0〜20、好ましくは1〜10、より好ましくは2〜10、さらに好ましくは3〜10、よりさらに好ましくは3〜9、特に好ましくは3〜8、最も好ましくは4〜8である。オキシプロピレン基の平均付加モル数rが1未満であると、硬化後のセメント組成物の比重変化が大きいことがある。一方、オキシプロピレン基rの平均付加モル数が20超であると、収縮低減効果が十分ではないことがある。

0021

EOはオキシエチレン基であり、qはオキシエチレン基の平均付加モル数を示す。オキシエチレン基の平均付加モル数qとしては、特に限定はないが、通常1〜30、好ましくは1〜20、より好ましくは1〜18、さらに好ましくは2〜16、特に好ましくは3〜13、最も好ましくは4〜10である。オキシエチレン基の平均付加モル数qが1未満であると、収縮低減効果が十分ではないことがある。一方、オキシエチレン基の平均付加モル数qが30モル超であると、硬化後のセメント組成物の比重変化が大きいことがある。
p、qおよびrの和(p+q+r)としては、特に限定はないが、収縮低減効果を考慮すると、通常70≧(p+q+r)>2、好ましくは60≧(p+q+r)>5、より好ましくは50≧(p+q+r)>6、さらに好ましくは40≧(p+q+r)>8、よりさらに好ましくは30≧(p+q+r)>10、特に好ましくは30≧(p+q+r)>12、最も好ましくは20≧(p+q+r)>14である。p、qおよびrの和が2以下であると、収縮低減効果が十分ではないことがある。一方、p、qおよびrの和が70超であると、取扱いにくいことがある。

0022

[(PO)p/(EO)q]は、pモルのオキシプロピレン基とqモルのオキシエチレン基とがランダム付加してなるポリオキシアルキレン基である。このポリオキシアルキレン基の一方の末端は、エーテル結合を介してR基と結合している。ここでランダム付加とは、オキシプロピレン基およびオキシエチレン基が無秩序に共重合して配列された付加状態になっていることを言う。
アルキレンオキシド付加物は、ランダム付加してなるポリオキシアルキレン基のpとqの商が特定の範囲にあると、収縮低減効果に優れる場合があるので好ましい。pとqの商としては、たとえば、収縮低減効果を考慮すると、好ましくは0.6<p/q<2.0、より好ましくは0.6<p/q<1.6、さらに好ましくは0.6<p/q<1.5、よりさらに好ましくは0.6<p/q<1.4、特に好ましくは0.7<p/q<1.3、最も好ましくは0.8<p/q<1.2である。pとqの商が0.6以下であると、硬化後のセメント組成物の比重変化が大きいことがある。pとqの商が2.0以上であると、収縮低減効果が十分ではないことがある。

0023

アルキレンオキサイド付加物の重量平均分子量としては、特に限定はないが、好ましくは200〜5000、より好ましくは300〜4000、さらに好ましくは300〜4000、特に好ましくは300〜2000、最も好ましくは500〜1500である。重量平均分子量が200未満であると、収縮低減効果が十分ではないことがある。重量平均分子量が5000超であると、ハンドリング性が低いことがある。重量平均分子量の測定方法は、実施例で詳しく説明する。
アルキレンオキサイド付加物の曇点は、以下の実施例で詳しく説明するブチルジグリコール法(BDG法)により測定した値とする。BDG法により測定したアルキレンオキサイド付加物の曇点は、好ましくは0〜95℃、より好ましくは20〜95℃、さらに好ましくは20〜90℃、特に好ましくは20〜85℃、最も好ましくは20〜80℃である。BDG法により測定した曇点が0℃未満であると、収縮低減効果が十分ではないことがある。一方、BDG法により測定した曇点が95℃超であると、硬化後のセメント組成物の比重変化が大きいことがある。

0024

アルキレンオキサイド付加物の起泡力は、以下の実施例で詳しく説明する濃度0.1重量%、温度25℃の測定条件下でロスマイルス試験法により測定した値とする。アルキレンオキサイド付加物の流下直後の起泡力は、好ましくは50mm以下、より好ましくは40mm以下、さらに好ましくは30mm以下、特に好ましくは20mm以下、最も好ましくは10mm以下である。流下直後から5分後の起泡力は、好ましくは25mm以下、より好ましくは20mm以下、さらに好ましくは15mm以下、特に好ましくは10mm以下、最も好ましくは5mm以下である。ロスマイルス試験法により流下直後の起泡力が50mm超であると、硬化後のセメント組成物の比重変化が大きいことがある。一方、流下直後から5分後の起泡力が25mm超であると、硬化後のセメント組成物の比重変化が大きいことがある。
アルキレンオキサイド付加物の表面張力は、好ましくは20〜80mN/m、より好ましくは20〜60mN/m、さらに好ましくは20〜50mN/m、特に好ましくは20〜40mN/m、最も好ましくは25〜40mN/mである。アルキレンオキサイド付加物の表面張力が20mN/m未満であると、セメント組成物の乾燥性が悪いことがある。一方、アルキレンオキサイド付加物の表面張力が80mN/m超であると、収縮低減効果が十分でないことがある。本発明において表面張力は、以下の実施例で詳しく説明するように、濃度0.1重量%、温度25℃の測定条件下でウィルルミー法により測定した値とする。

0025

本発明のセメント用収縮低減剤は、上記アルキレンオキサイド付加物を必須成分とすればよく、セメント用収縮低減剤に占めるアルキレンオキサイド付加物の重量割合については、特に限定はないが、好ましくはセメント用収縮低減剤の10〜100重量%、より好ましくは50〜100重量%、さらに好ましくは70〜100重量%、特に好ましくは90〜100重量%、最も好ましくは100重量%である。アルキレンオキサイド付加物の重量割合がセメント用収縮低減剤の10重量%未満であると、収縮低減効果が低下し、硬化後のセメント組成物の比重変化が大きくなることがある。
アルキレンオキサイド付加物の13C−NMRスペクトルおよび1H−NMRスペクトルを測定したチャートに基づいて、下記で各々定義されるNPO−PO、NPO2、NEO−R、NR、NEO−OH、NPO−OH、N1OHおよびN2OHを読み取り、
NPO−PO:PO−PO結合したPOの1級炭素に帰属される13C−NMRスペクトルの積分値の和
NPO2:POの2級炭素に帰属される13C−NMRスペクトルの積分値の和
NEO−R:R基と直接エーテル結合したEOの炭素に帰属される13C−NMRスペクトルの積分値の和
NR:R基のα位炭素に帰属される13C−NMRスペクトルの積分値の和
NEO−OH:末端水酸基に直接結合しているEOの炭素に帰属される13C−NMRスペクトルの積分値の和
NPO−OH:末端水酸基に直接結合しているPOの炭素に帰属される13C−NMRスペクトルの積分値の和
N1OH:1級水酸基の結合したメチレン基のプロトンに帰属される1H−NMRスペクトルの積分値の和
N2OH:2級水酸基の結合したメチン基のプロトンに帰属される1H−NMRスペクトルの積分値の和

0026

そして、得られた読み取り値を各々下記計算式(I)〜(IV):
Er(%)=100×NPO−PO/(NPO−PO+NPO2) (I)
EEO−R(%)=100×NEO−R/NR (II)
EEO−OH(%)=100×NEO−OH/(NEO−OH+NPO−OH) (III)
EOH(%)=100×N2OH/(N1OH+N2OH) (IV)
に代入して得られるランダム化指数Er、R基に直結しているオキシエチレン基の百分率EEO−R、末端水酸基が直結しているオキシエチレン基の百分率EEO−OH、および末端水酸基の2級化率EOHのパラメーターが、下記数式(I−A)〜(IV−A)を各々満足し、EEO−Rと平均付加モル数pおよびqとの関係が下記数式(VI)をさらに満足すると、収縮低減効果に優れるので好ましい。

0027

1≦Er≦45 (I−A)
20≦EEO−R≦99 (II−A)
0≦EEO−OH≦20 (III−A)
80≦EOH≦100 (IV−A)
EEO−R>100×q/(p+q) (VI)

0028

上記数式(I−A)〜(VI)を満足するアルキレンオキサイド付加物としては、たとえば、下記一般式(A):
ROH (A)
(Rは炭素数1〜30のアルキル基またはアルケニル基を示し、直鎖または分枝鎖のいずれの構造から構成されていてもよい。)
で表されるアルコールに対して、エチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイドを同時に供給して付加反応させる工程を含み、エチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイドの供給開始時をT0、エチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイドの供給終了時をT100とし、T0とT100との間の時間T1およびT2が、T0<T1<T2<T100および(T2−T1)/T100=0.01の関係にあるとき、
T0、T100、T1、T2の各々の時点で供給されるエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとの重量比を、[PO/EO]T0、[PO/EO]T100、[PO/EO]T1および[EO/PO]T2として、下記数式(B)〜(D):
0<[PO/EO]T0<1 (B)
1<[PO/EO]T100<100 (C)
0.8<[PO/EO]T2/[PO/EO]T1<10 (D)
を同時に満足する製造方法によって得ることができる。

0029

アルキレンオキサイド付加物の原料となるアルコールROHは、直鎖または分枝鎖のいずれの構造であってもよいが、汎用性に優れるので直鎖の構造であると好ましい。
Rの炭素数は、好ましくは1〜30、より好ましくは2〜20、さらに好ましくは8〜20、よりさらに好ましくは10〜20、特に好ましくは10〜18、最も好ましくは10〜14である。Rの炭素数が30超であると、収縮低減効果が十分ではないことがある。

0030

また、Rはアルキル基またはアルケニル基であると、汎用性に優れるために好ましい。Rとしては、炭素数10〜20のアルケニル基が好ましく、収縮低減効果およびハンドリンド性に優れる。
上記アルコールとしては、特に限定はないが、たとえば、メタノールエタノールプロパノールブタノールペンタノールヘキサノールヘプタノールオクタノールノナオールデカノールウンデカノールドデカノールトリデカノールテトラデカノールペンタデカノール、へキサデカノール、ヘプタデカノールオクタデカノールノナデカノール、エイコサノール、ヘネイコサノール、ドコサノールトリコサノール、テトラコサノール、ペンタコサノール、ヘキサコサノールヘプタコサノール、オクタコサノール、ノナコサノールおよびトリアコサノール等の直鎖アルカノール;2−エチルへキサノール、2−プロピルヘプタノール、2−ブチルオクタノール、1−メチルヘプタデカノール、2−ヘキシルオクタノール、1−ヘキシルヘプタノール、イソデカノールイソトリデカノール、3,5,5−トリメチルヘキサノール等の分岐アルカノール;ヘキセノール、ヘプテノール、オクテノール、ノネノールデセノール、ウンデセノール、ドデセノール、トリデセノール、テトラデセノール、ペンタデセノール、へキサデセノール、ペンタデセノール、ヘキサデセノール、ヘプタデセノール、オクタデセノール、ノナデセノール、エイセノール、ドコセノールテトラコセノール、ペンタコセノール、ヘキサコセノール、ヘプタコセノール、ヘプタコセノール、オクタコセノール、ノナコセノールおよびトリアコンセノール等の直鎖アルケノール;イソヘキセノール、2−エチルへキセノール、イソトリデセノール、1−メチルヘプタデセノール、1−ヘキシルヘプテノール、イソトリデセノールおよびイソオクタデセノール等の分岐アルケノール等が挙げられる。これらのアルコールは、1種または2種以上を併用してもよい。アルコールの製品の具体例としては、特に限定はないが、たとえば、ヤシアルコール、パームアルコール等の天然油脂由来のアルコールや、合成アルコール等が挙げられる。これらのアルコールは、1種または2種以上を併用してもよい。
アルコールが炭素数10〜20のアルケノールであると収縮低減効果およびハンドリンド性に優れるので好ましい。炭素数10〜20のアルケノールとしては、上記で例示したアルコールのうちで、デセノール、ウンデセノール、ドデセノール、トリデセノール、テトラデセノール、ペンタデセノール、へキサデセノール、ペンタデセノール、ヘキサデセノール、ヘプタデセノール、オクタデセノール、ノナデセノール、エイセノール等を挙げることができる。

0031

上記付加反応は、常法によって行われ、触媒の存在下で行ってもよい。触媒としては、特に限定はないが、たとえば、水酸化ナトリウム水酸化カリウム水酸化セシウム水酸化カルシウム水酸化バリウム水酸化ストロンチウム等のアルカリ土類)金属の水酸化物酸化カリウム酸化ナトリウム酸化カルシウム酸化バリウム酸化マグネシウム酸化ストロンチウム等のアルカリ(土類)金属の酸化物金属カリウム金属ナトリウム等のアルカリ金属水素化ナトリウム水素化カリウム等の金属の水素化物炭酸ナトリウム重炭酸ナトリウム炭酸カリウム等のアルカリ(土類)金属の炭酸塩硫酸ナトリウム硫酸マグネシウム等のアルカリ(土類)金属の硫酸塩;メタンスルホン酸トリフルオロメタンスルホン酸等の有機スルホン酸パラトルエンスルホン酸ナトリウムパラトルエンスルホン酸ピリジニウム等の芳香族スルホン酸塩モノエタノールアミンジエタノールアミンモノプロパノールアミン、ジプロパノールアミン、トリプロパノールアミン、トリエチルアミン等のアミン化合物鉄粉アルミニウム粉アンチモン粉塩化アルミニウム(III)、臭化アルミニウム(III)、塩化鉄(III)、臭化鉄(III)、塩化コバルト(III)、塩化アンチモン(III)、塩化アンチモン(V)、臭化アンチモン(III)、四塩化スズ四塩化チタン三フッ化ホウ素、三フッ化ホウ素ジエチルエーテル等のルイス酸;硫酸、過塩素酸等のプロトン酸過塩素酸カリウム過塩素酸ナトリウム、過塩素酸カルシウム過塩素酸マグネシウム等のアルカリ(土類)金属の過塩素酸塩カルシウムメトキシドナトリウムエトキシドリチウムエトキシド等のアルカリ(土類)金属のアルコキシドカリウムフェノキシド、カルシウムフェノキシド等のアルカリ(土類)金属のフェノキシド;珪酸ナトリウム珪酸カリウムアルミノ珪酸ナトリウム、アルミノ珪酸カリウム、メタ珪酸ナトリウムオルソ珪酸ナトリウム、ゼオライト等の珪酸塩水酸化アルミニウムマグネシウム焼成物金属イオン添加酸化マグネシウム、焼成ハイドロタルサイト等のAl−Mg系複合酸化物またはそれらの表面改質物ランタノイド系錯体等が挙げられる。これらの触媒は、1種または2種以上を併用してもよい。
触媒の使用量については、特に限定はないが、アルコール100重量部に対して、好ましくは0.001〜10重量部、より好ましくは0.001〜8重量部、さらに好ましくは0.01〜6重量部、特に好ましくは0.05〜5重量部、最も好ましくは0.05〜3重量部である。触媒の使用量が0.001重量部未満であると付加反応が十分に進行しないことがあり、アルキレンオキサイド付加物の製造に時間を要することがある。一方、触媒の使用量が10重量部超であるとアルキレンオキサイド付加物が着色し易くなり、アルキレンオキサイド付加物の品質が低下するおそれがある。

0032

付加反応の反応温度としては特に限定はないが、好ましくは70〜240℃、より好ましくは80〜220℃、さらに好ましくは90〜200℃、特に好ましくは100〜190℃、最も好ましくは110〜180℃である。反応温度が70℃未満であると、付加反応が十分に進行しないことがある。一方、反応温度が240℃超であると、得られるアルキレンオキサイド付加物の着色およびアルキレンオキサイド付加物中のポリオキシアルキレン基の分解が促進されることがある。
上記付加反応に要する時間(反応時間)については特に限定はないが、好ましくは0.1〜100時間、より好ましくは0.1〜80時間、さらに好ましくは0.1〜60時間、特に好ましくは0.1〜40時間、最も好ましくは0.5〜30時間である。反応時間が0.1時間未満であると、付加反応が十分に進行しないことがある。一方、反応時間が100時間超であると、生産効率が悪くなることがある。

0033

一般的にアルキレンオキサイド付加物を製造する際、通常のランダム付加を行った場合は、付加反応の進行とともに、供給されるエチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイドの比率を、取り立てて変化させることはなく、ほぼ一定値が保たれるので、アルキレンオキサイド付加物のポリオキシアルキレン基のR基側、ポリオキシアルキレン基におけるR基とは反対側、ポリオキシアルキレン基のR基側およびR基とは反対側の中間点等のポリオキシアルキレン基のどの位置であっても、オキシプロピレン基およびオキシエチレン基のモル比は、ほぼ同一の値となる。
それに対して、上記数式(I−A)〜(VI)を満足するアルキレンオキサイド付加物では、ポリオキシアルキレン基において、上記モル比に大きな特徴がある。すなわち、上記アルキレンオキサイド付加物では、供給されるエチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイドの重量比を経時的に変化させることによって、R基側に近い位置にあるポリオキシアルキレン基とR基から離れた位置にあるポリオキシアルキレン基のエチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイドのモル比が異なる値となる。上記アルキレンオキサイド付加物において、具体的には、1)アルキレンオキサイド付加物のポリオキシアルキレン基のR基側では、オキシエチレン基のモル比が大きく、2)ポリオキシアルキレン基のR基側からポリオキシアルキレン基の末端水酸基側に近づくにつれてオキシプロピレン基のモル比が徐々に大きくなり、そして、3)ポリオキシアルキレン基においてR基とは反対側ではオキシプロピレン基のモル比が大きくなる構造となる。

0034

アルキレンオキサイド付加物は、上記で説明したランダム化指数Er、R基に直接結合しているEO基の百分率EEO−R、末端水酸基に直接結合しているEO基の百分率EEO−OH、および1H−NMRスペクトルのピーク面積より計算される末端水酸基の2級化率EOHは、上記数式(I−A)〜(IV−A)を各々満足し、さらにEEO−Rと付加モル数p、qとの関係が上記数式(VI)を満足する。
ランダム化指数Er(%)は、通常1≦Er≦45であり、好ましくは1≦Er≦40、さらに好ましくは1≦Er≦35、特に好ましくは5≦Er≦35、最も好ましくは10≦Er≦35である。Erの値が小さいほど、ポリオキシアルキレン基内のランダム化率が高いことを示している。Erが1%未満であると、アルキレンオキサイド付加物を付加反応で得ることが困難となることがある。一方、Erが45%超であると、ランダム付加率が十分とは言えず、ブロック付加である。

0035

NPO−POは、13C−NMRスペクトルにおいてPO−PO結合したPOの1級炭素に帰属される全ての積分値の和であり、74.3〜76.0ppmの範囲に確認される全ての積分値の和である。
NPO2は、13C−NMRスペクトルにおいてPOの2級炭素に帰属される全ての積分値の和であり、72.2〜73.8ppmの範囲に確認される全ての積分値の和である。

0036

R基に直接結合しているオキシエチレン基の百分率EEO−R(%)は、通常20≦EEO−R≦99、好ましくは30≦EEO−R≦99、さらに好ましくは40≦EEO−R≦99、特に好ましくは50≦EEO−R≦99、最も好ましくは50≦EEO−R≦95である。EEO−Rが30%未満であると、硬化後のセメント組成物の比重変化が大きいことがある。一方、EEO−Rが99%超であると、ランダム付加とは言えず、ブロック付加の構造に極めて近い。
NRは、13C−NMRスペクトルにおいてR基のα位炭素に帰属される全ての積分値の和であり、71.2〜72.0ppmの範囲に確認される全ての積分値の和である。

0037

NEO−Rは、13C−NMRスペクトルにおいてR基と直接エーテル結合したオキシエチレン基に帰属される全ての積分値の和であり、69.7〜70.3ppmの範囲に確認される全ての積分値の和である。
末端水酸基に直接結合しているEOの百分率EEO−OH(%)は、通常0≦EEO−OH≦20、好ましくは0≦EEO−OH≦15、さらに好ましくは0≦EEO−OH≦10、特に好ましくは0≦EEO−OH≦5、最も好ましくはEEO−OH=0である。EEO−OHが、20%超であると、硬化後のセメント組成物の比重変化が大きいことがある。

0038

NEO−OHは、13C−NMRスペクトルにおいて末端水酸基に直接結合しているEOの炭素に帰属される全ての積分値の和であり、61.0〜63.0ppmの範囲に確認される全ての積分値の和である。
NPO−OHは、13C−NMRスペクトルにおいて末端水酸基に直接結合しているPOの炭素に帰属される全ての積分値の和であり、65.0〜67.5ppmの範囲に確認される全ての積分値の和である。

0039

末端水酸基の2級化率EOH(%)は、通常80≦EOH≦100、好ましくは85≦EOH≦100、さらに好ましくは90≦EOH≦100、特に好ましくは95≦EOH≦100、最も好ましくはEOH=100である。EOHが80%未満であると、硬化後のセメント組成物の比重変化が大きいことがある。なお、EOHを求めるための1H−NMRスペクトル測定では、アルキレンオキサイド付加物を無水トリフルオロ酢酸トリフルオロアセチル化した試料を用いる。
N2OHは、1H−NMRスペクトルにおいて2級水酸基の結合したメチン基のプロトンに帰属される全ての積分値の和であり、通常5.1〜5.5ppmの範囲に確認される全ての積分値の和である。

0040

N1OHは、1H−NMRスペクトルにおいて1級水酸基の結合したメチレン基のプロトンに帰属される全ての積分値の和であり、通常4.3〜4.7ppmの範囲に確認される全ての積分値の和である。
EEO−Rと付加モル数p、qとの関係を示す数式(VI)は、上記アルキレンオキサイド付加物が、ポリオキシアルキレン基のR基側において、通常のランダム付加よりもオキシエチレン基のモル比が大きく付加していることを意味している。上記では、供給されるエチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイドの重量比を意図的に変化させることによって、ポリオキシアルキレン基のR基側のオキシエチレン基のモル比を仕込み時のエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドのモル比よりも大きくすることができる。

0041

本発明のセメント用収縮低減剤は、上記アルキレンオキサイド付加物を必須成分とすればよい。セメント用収縮低減剤には、界面活性成分としてアルキレンオキサイド付加物が含まれている。セメント用収縮低減剤には、界面活性成分として、後述するアルキレンオキサイド付加物以外のその他の界面活性剤(以下では、単に「その他の界面活性剤」ということがある)がさらに含まれていてもよい。つまり、界面活性成分は、界面活性を示す成分であって、アルキレンオキサイド付加物が必須であり、その他の界面活性剤がさらに含まれていることがある成分である。
また、セメント用収縮低減剤には、界面活性成分以外の成分として、後述するその他の成分等がさらに含まれていてもよい。

0042

セメント用収縮低減剤中の界面活性成分がアルキレンオキサイド付加物のみで構成される場合における、セメント用収縮低減剤に占めるアルキレンオキサイド付加物の重量割合については、特に限定はないが、好ましくはセメント用収縮低減剤の10〜100重量%、より好ましくは50〜100重量%、さらに好ましくは70〜100重量%、特に好ましくは90〜100重量%、最も好ましくは100重量%である。アルキレンオキサイド付加物の重量割合がセメント用収縮低減剤の10重量%未満であると、収縮低減効果が低下し、硬化後のセメント組成物の比重変化が大きくなることがある。
セメント用収縮低減剤中の界面活性成分がアルキレンオキサイド付加物およびその他の界面活性剤を含む場合における、セメント用収縮低減剤に占めるアルキレンオキサイド付加物の重量割合については、特に限定はないが、好ましくはセメント用収縮低減剤の10〜99.9重量%、より好ましくは40〜99.9重量%、さらに好ましくは50〜99重量%、特に好ましくは70〜95重量%、最も好ましくは80〜95重量%である。アルキレンオキサイド付加物の重量割合がセメント用収縮低減剤の10重量%未満であると、収縮低減効果が低下し、硬化後のセメント組成物の比重変化が大きくなることがある。アルキレンオキサイド付加物の重量割合がセメント用収縮低減剤の99.9重量%超であると、セメント組成物を製造する際、分散性が不十分なことがある。

0043

〔その他の界面活性剤〕
本発明のセメント用収縮低減剤は、上記したアルキレンオキサイド付加物以外のその他の界面活性剤を含んでいてもよい。本発明のセメント用収縮低減剤がその他の界面活性剤をさらに含むと、セメント組成物を製造する際、分散性が高まり、その結果、硬化後のセメント組成物の美観が向上する場合がある。
その他の界面活性剤としては、非イオン性界面活性剤陽イオン性界面活性剤両性界面活性剤のいずれかで構成されるものであればよく、1種または2種以上を含んでいてもよい。

0044

その他の界面活性剤である非イオン性界面活性剤としては、たとえば、ポリオキシエチレングリコールポリオキシプロピレングリコール、エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド・ブロック型付加物等のポリアルキレングリコール低級アルコールプロピレンオキサイド付加物;低級アルコールのエチレンオキサイド/プロピレンオキサイド・ランダム型付加物高級アルコールのエチレンオキサイド/プロピレンオキサイド・ブロック型付加物;ポリオキシエチレンセチルエーテルポリオキシエチレンラウリルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル;ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル等のポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテルポリオキシエチレンモノラウレート、ポリオキシエチレンモノオレエート等のポリオキシアルキレン脂肪酸エステルソルビタンモノパルミテートソルビタンモノオレエート等のソルビタン脂肪酸エステルポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート等のポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステルグリセリンモノステアレートグリセリンモノパルミテート、グリセリンモノラウレート等のグリセリン脂肪酸エステル;等のポリオキシアルキレン硬化ひまし油ポリオキシアルキレンソルビトール脂肪酸エステルポリグリセリン脂肪酸エステルアルキルグリセリンエーテル;ポリオキシアルキレンコレステリルエーテル;アルキルポリグルコシドショ糖脂肪酸エステルポリオキシアルキレンアルキルアミンオキシエチレンオキシプロピレンブロックポリマー;5,8−ジメチル−6−ドデシン−5,8−ジオールエチレンオキサイド付加物(付加モル数37〜43)、2,5,8,11−テトラメチル−6−ドデシン−5,8−ジオールのエチレンオキサイド(付加モル数7〜13)/プロピレンオキサイド(付加モル数37〜43)ブロック型付加物、2,5,8,11−テトラメチル−6−ドデシン−5,8−ジオールのエチレンオキサイド(付加モル数17〜23)/プロピレンオキサイド(付加モル数17〜23)ランダム型付加物等のポリオキシアルキレンアセチレンジオールエーテル等が挙げられ、1種または2種以上を併用してもよい。但し、上記で詳しく説明したアルキレンオキサイド付加物は、その他の界面活性剤である非イオン性界面活性剤から除かれる。
その他の界面活性剤である陽イオン性界面活性剤としては、たとえば、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム塩化ラウリルトリメチルアンモニウム臭化セチルトリメチルアンモニウム等のアルキルトリメチルアンモニウム塩ジアルキルジメチルアンモニウム塩トリアルキルメチルアンモニウム塩アルキルアミン塩が挙げられ、1種または2種以上を併用してもよい。

0045

その他の界面活性剤である両性界面活性剤としては、たとえば、2−ウンデシル−N,N−(ヒドロキシエチルカルボキシメチル)−2−イミダゾリンナトリウム、2−ココイル−2−イミダゾリニウムヒドロキサイド−1−カルボキシチロキシ2ナトリウム塩等のイミダゾリン系両性界面活性剤;2−ヘプタデシル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリウムベタインラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アルキルベタインアミドベタインスルホベタイン等のベタイン系両性界面活性剤;N−ラウリルグリシン、N−ラウリルβ−アラニン、N−ステアリルβ−アラニン等のアミノ酸型両性界面活性剤等が挙げられ、1種または2種以上を併用してもよい。
その他の界面活性剤の表面張力は、その0.1重量%水溶液の表面張力が25℃において、好ましくは30〜60mN/m、より好ましくは35〜60mN/m、さらに好ましくは40〜60mN/m、特に好ましくは40〜55mN/m、最も好ましくは45〜55mN/mである。表面張力が30mN/m未満であると、セメント組成物の乾燥性が十分ではないことがある。表面張力が60mN/m超であると、収縮低減効果が十分ではないことがある。
本発明のセメント用収縮低減剤に占めるその他の界面活性剤の重量割合については、特に限定はないが、好ましくはセメント用収縮低減剤の0.1〜90重量%、より好ましくは0.1〜60重量%、さらに好ましくは1〜50重量%、特に好ましくは5〜30重量%、最も好ましくは5〜20重量%である。その他の界面活性剤の重量割合がセメント用収縮低減剤の0.1重量%未満であると、収縮低減の効果が小さい場合がある。一方、その他の界面活性剤の重量割合が90重量%超であると、硬化後のセメント組成物の比重変化が大きくなることがある。

0046

セメント用収縮低減剤中の界面活性成分がアルキレンオキサイド付加物とともにその他の界面活性剤を含む場合、その他の界面活性剤が、100重量部のアルキレンオキサイド付加物に対して、好ましくは0.1〜1000重量部、さらに好ましくは1〜100重量部、特に好ましくは5〜50重量部であると、収縮低減効果が向上する。その他の界面活性剤が、100重量部のアルキレンオキサイド付加物に対して、0.1重量部より少ないと、セメント組成物を製造する際、分散性が低下することがある。一方、その他の界面活性剤が、1000重量部より多いと、硬化後のセメント組成物の比重変化が大きくなることがある。

0047

〔その他の成分〕
本発明のセメント用収縮低減剤は、その他の成分としてpH調整剤水溶性高分子物質高分子エマルジョン遅延剤、早強剤・促進剤、防水剤防錆剤、ひび割れ低減剤膨張材、セメント湿潤剤増粘剤分離低減剤凝集剤強度増進剤セルフレベリング剤、着色剤防カビ剤高炉スラグフライアッシュシンダーアッシュクリンカーアッシュハスクアッシュ、シリカヒュームシリカ粉末石膏等を含んでいてもよい。
本発明のpH調整剤は主にセメント用収縮低減剤のpHを中性付近に調整するための成分であり、セメント用収縮低減剤の変色および変性を抑制する効果が得られ保存安定性が向上する場合がある。

0048

本発明のpH調整剤としては、特に限定はないが、たとえば、塩酸、硫酸、亜硫酸過硫酸、亜硫酸、リン酸亜リン酸硝酸亜硝酸炭酸等の無機酸;ギ酸酢酸プロピオン酸酪酸イソ酪酸吉草酸カプロン酸エナント酸カプリル酸、2−エチルヘキシル酸、ラウリン酸ステアリン酸オレイン酸エライジン酸エルシン酸、マロン酸コハク酸グルタル酸アジピン酸乳酸酒石酸クエン酸リンゴ酸グルコン酸アクリル酸メタクリル酸およびマレイン酸等の有機酸;塩酸、硫酸、リン酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、コハク酸、グルタル酸、クエン酸、リンゴ酸およびグルコン酸からなる群より選ばれる酸のナトリウム、カリウム、マグネシウムおよびカルシウム塩等が挙げられ、1種または2種以上を併用してもよい。
pH調整剤の配合量としては、特に限定はないが、アルキレンオキサイド付加物100重量部に対して、好ましくは0.0001〜5重量部、より好ましくは0.001〜5重量部、さらに好ましくは0.01〜5重量部、特に好ましくは0.01〜2重量部、最も好ましくは0.01〜1重量部である。pH調整剤の配合量がアルキレンオキサイド付加物100重量部に対して5重量部超であると、セメント用収縮低減剤に特異臭が発生する場合がある。一方、pH調整剤の配合量が0.0001重量部未満であると、セメント用収縮低減剤の変色および変性を抑制する効果が少ない。

0049

本発明のセメント用収縮低減剤に占めるその他の成分の重量割合については、特に限定はないが、好ましくはセメント用収縮低減剤の0.01〜50重量%、より好ましくは0.01〜20重量%、さらに好ましくは0.01〜10重量%、特に好ましくは0.01〜5重量%、最も好ましくは0.1〜1重量%である。その他の成分の重量割合がセメント用収縮低減剤の0.01重量%未満であると、セメント用収縮低減剤の品質が低下する場合がある。一方、その他の成分の重量割合が50重量%超であると、収縮低減効果が十分でないことがある。

0050

〔セメント組成物〕
本発明のセメント組成物は、本発明のセメント用収縮低減剤、セメント、水および骨材を含有する。本発明のセメント組成物は、具体的には、これらの構成成分を含有するモルタル組成物およびコンクリート組成物等が挙げられる。
本発明のセメント組成物に占めるセメント用収縮低減剤の重量割合としては、特に限定はないが、好ましくは0.01〜20重量%、より好ましくは0.01〜10重量%、さらに好ましくは0.01〜5重量%、特に好ましくは0.1〜5重量%、最も好ましくは1〜5重量%である。セメント用収縮低減剤の重量割合が0.01重量%未満であると、収縮低減効果が十分でない場合がある。一方、セメント用収縮低減剤の重量割合が20重量%超であると、硬化後のセメント組成物の比重変化が大きいことがある。

0051

セメントとしては、特に限定はないが、ポルトランドセメント普通ポルトランドセメント早強ポルトランドセメント超早強ポルトランドセメント中庸熱ポルトランドセメント低熱ポルトランドセメントおよび耐硫酸塩ポルトラントセメント)および混合セメント高炉セメントフライアッシュセメント、フライアッシュセメント等)等が挙げられ、1種または2種以上を併用してもよい。
骨材としては、細骨材粗骨材とがある。細骨材としては、「JIS A5308:2003の付属書1(規定)レディミクストコンクリート用骨材」に準拠する骨材等が使用でき、川砂砂、山砂海砂および砕砂等が挙げられる。粗骨材としては、「JIS A5308:2003の付属書1(規定)レディーミクストコンクリート用骨材」に準拠する骨材等が使用でき、川砂利、陸砂利山砂利および砕石等が挙げられ、1種または2種以上を併用してもよい。

0052

水は、海水河川水湖沼水水道水工業用水イオン交換水蒸留水等のいずれでもよい。
本発明のセメント組成物は、フライアッシュ、高炉スラグ混和材シリカフューム混和材、減水剤高性能減水剤AE剤AE減水剤高性能AE減水剤流動化剤、膨張材、起泡剤発泡剤消泡剤硬化促進剤急結剤)、硬化遅延剤、防錆剤、増粘剤、ポリマーセメントコンクリートポリマーモルタル用のポリマーディスパージヨン等の各種混和剤を含んでもよい。

0053

フライアッシュとしては「JIS A6201:2008コンクリート用フライアッシ
ュ」に準拠するもの等が挙げられ、1種または2種以上を併用してもよい。
高炉スラグとしては「JIS A6206:2008コンクリート用高炉スラグ微粉末」に準拠するもの等が挙げられ、1種または2種以上を併用してもよい。

0054

シリカフュームとしては「JIS A6207:2006コンクリート用シリカフューム」に準拠するもの等が挙げられ、1種または2種以上を併用してもよい。
減水剤および高性能減水剤としては、セメント組成物を得るのに必要な水量を減少させるものであればよく、特に限定はないが、たとえば、リグニンスルホン酸塩ナフタリンスルホン酸ホルマリン縮合物塩縮合度:5〜20)、メラミンホルマリン酸ホルマリン縮合物塩(縮合度:5〜20)、ポリカルボン酸塩(数平均分子量:5000〜6万)、アミノスルホン酸ホルマリン縮合物塩(縮合度:2〜20)、ポリオキシアルキレン基含有ポリカルボン酸塩(数平均分子量:1万〜60万)等が挙げられ、1種または2種以上を併用してもよい。

0055

AE剤としては、コンクリートの中に多数の微細な独立した空気泡を一様に分布させワーカビリティーおよび耐凍害性を向上させるものであればよく、特に限定はないが、たとえば、オレイン酸ナトリウムパルミチン酸カリウム、オレイン酸トリエタノールアミン等の脂肪酸塩ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ステアリル硫酸ナトリウム、セチル硫酸ナトリウム等のアルキル硫酸エステル塩ポリオキシエチレントリデシルエーテル酢酸ナトリウム等のポリオキシアルキレンアルキルエーテル酢酸塩ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキルベンゼンスルホン酸塩ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩ステアロイルメチルタウリンナトリウムラウロイルメチルタウリンナトリウムミリストイルメチルタウリンナトリウム、パルミトイルメチルタウリンナトリウム等の高級脂肪酸アミドスルホン酸塩;ラウロイルサルコシンナトリウム等のN−アシルサルコシン塩;モノステアリルリン酸ナトリウム等のアルキルリン酸塩ポリオキシエチレンオレイルエーテルリン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンステアリルエーテルリン酸ナトリウム等のポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸エステル塩;ジ−2−エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウムジオクチルスルホコハク酸ナトリウム等の長鎖スルホコハク酸塩、N−ラウロイルグルタミン酸ナトリウムモノナトリウム、N−ステアロイル−L−グルタミン酸ジナトリウム等の長鎖N−アシルグルタミン酸塩ポリアクリル酸、ポリメタアクリル酸ポリマレイン酸ポリ無水マレイン酸、マレイン酸とイソブチレンとの共重合物無水マレイン酸とイソブチレンとの共重合物、マレイン酸とジイソブチレンとの共重合物、無水マレイン酸とジイソブチレンとの共重合物、アクリル酸とイタコン酸との共重合物、メタアクリル酸とイタコン酸との共重合物、マレイン酸とスチレンとの共重合物、無水マレイン酸とスチレンとの共重合物、アクリル酸とメタアクリル酸との共重合物、アクリル酸とアクリル酸メチルエステルとの共重合物、アクリル酸と酢酸ビニルとの共重合物、アクリル酸とマレイン酸との共重合物、アクリル酸と無水マレイン酸との共重合物のアルカリ金属塩リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩等)、アルカリ土類金属塩マグネシウム塩、カルシウム塩等)、アンモニウム塩およびアミン塩等のポリカルボン酸塩;ナフタレンスルホン酸アルキルナフタレンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物、アルキルナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物、および、これらのアルカリ金属塩(リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩等)、アルカリ土類金属塩(マグネシウム塩、カルシウム塩等)、アンモニウム塩およびアミン塩等のナフタレンスルホン酸塩;メラミンスルホン酸アルキルメラミンスルホン酸、メラミンスルホン酸のホルマリン縮合物、アルキルメラミンスルホン酸のホルマリン縮合物、および、これらのアルカリ金属塩(リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩等)、アルカリ土類金属塩(マグネシウム塩、カルシウム塩等)、アンモニウム塩およびアミン塩等のメラミンスルホン酸塩等;リグニンスルホン酸、および、これらのアルカリ金属塩(リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩等)、アルカリ土類金属塩(マグネシウム塩、カルシウム塩等)、アンモニウム塩およびアミン塩等のリグニンスルホン酸塩等の陰イオン性界面活性剤等が挙げられ、1種または2種以上を併用してもよい。
消泡剤としては、特に限定はないが、たとえば、エステル系消泡剤、ポリエーテル系消泡剤鉱物油系消泡剤、シリコーン系消泡剤粉末消泡剤等が挙げられ、1種または2種以上を併用してもよい。

0056

AE減水剤および高性能AE減水剤としては、空気連行性能とセメント組成物を得るのに必要な水量を減少させる性能との両方を有するものであればよく、特に限定はないが、リグニンスルホン酸系化合物ポリカルボン酸系化合物ナフタリン化合物アミノスルホン酸系化合物等が挙げられ、1種または2種以上を併用してもよい。
流動化剤としては、あらかじめ練り混ぜられたコンクリートに添加し攪拌することによって流動性を増大させられるものであればよく、特に限定はないが、ナフタリンスルホン酸ホルムアルデヒド高縮合物塩、メラミンスルホン酸ホルムアルデヒド高縮合物塩、スチレンスルホン酸共重合物塩等が挙げられ、1種または2種以上を併用してもよい。

0057

硬化促進剤としては、特に限定はないが、たとえば、多価アルコール(ペンタエリスリトール等)の分子内縮合物、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンおよび塩化カルシウム等が挙げられ、1種または2種以上を併用してもよい。
硬化遅延剤としては、特に限定はないが、たとえば、糖類およびオキシカルボン酸塩等が挙げられ、1種または2種以上を併用してもよい。

0058

防錆剤としては、特に限定はないが、たとえば、亜硝酸塩等が挙げられ、1種または2種以上を併用してもよい。
増粘剤としては、特に限定はないが、たとえば、ポリアクリルアミドセルロースエーテル等が挙げられ、1種または2種以上を併用してもよい。

0059

ポリマーセメントコンクリートおよびポリマーモルタル用ポリマーディスパージョンとしては、特に限定はないが、たとえば、スチレンブタジエンゴムラテックスエチレン酢酸ビニルエマルションポリアクリル酸エステルエマルション等が挙げられ、1種または2種以上を併用してもよい。
セメント組成物の製造方法については、特に限定はない。上記で説明したセメント組成物を構成する各成分を同時に混合してもよく、成分ごとに順番に混合してもよく、予めいくつかの成分を混合しておいて残りの成分を後で添加混合等してもよい。

0060

上記混合については、特に限定はなく、容器攪拌羽根といった極めて簡単な機構を備えた装置を用いて行うことができる。また、一般的な揺動または攪拌を行える粉体混合機を用いてもよい。粉体混合機としては、たとえば、リボン型混合機垂直スクリュー型混合機等の揺動攪拌または攪拌を行える粉体混合機を挙げることができる。また、近年、攪拌装置を組み合わせたことにより効率のよい多機能な粉体混合機であるスーパーミキサー(株式会社カワタ製)およびハイスピードミキサー(株式会社深江製)、ニューグラムマシン(株式会社セイシン企業製)、SVミキサー(株式会社神鋼環境ソリューション社製)等を用いてもよい。他には、たとえば、ジョークラッシャージャイレトリークラッシャーコーンクラッシャーロールクラッシャーインパクトクラッシャーハンマークラッシャーロッドミルボールミル振動ロッドミル振動ボールミル円盤ミルジェットミルサイクロンミル等の乾式粉砕機を用いてもよい。
本発明のセメント用収縮低減剤を添加混練したモルタル又はコンクリートの施工方法としては、特に限定はないが、たとえば、湿空養生水中養生散水養生および加熱促進養生蒸気養生およびオートクレーブ養生)等水分が十分供給される養生方法が好ましい。

0061

以下に、本発明の実施例をその比較例とともに具体的に説明する。なお、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。

0062

〔13C−NMR法〕
測定試料約30mgを直径5mmのNMR用試料管量し、重水素化溶媒として約0.5mlの重水素化クロロホルムを加え溶解させて、13C−NMR測定装置(BRUKER社製AVANCE400,100MHz)で測定した。

0063

〔1H−NMR法および2級化率算出方法
測定試料約30mgを直径5mmのNMR用試料管に秤量し、重水素化溶媒として約0.5mlの重水素化クロロホルムを加え溶解させる。その後、約0.1mlの無水トリフルオロ酢酸を添加し、分析用試料とし、1H−NMR測定装置(BRUKER社製AVANCE400,400MHz)で測定した。

0064

〔重量平均分子量〕
アルキレンオキサイド付加物を不揮発分濃度が約0.2質量%濃度となるようにテトラヒドロフランに溶かした後、以下の測定条件でゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を測定した。次いで、分子量既知ポリエチレングリコールのGPC測定結果から、検量線を作成し、重量平均分子量を算出した。
(測定条件)
機器名:HLC−8220(東ソー社製)
カラム:KF−G、KF−402HQ、KF−403HQ各1本ずつを直列に連結(いずれもShodex社製)
溶離液:テトラヒドロフラン
注入量:10μl
溶離液の流量:0.3ml/分
温度:40℃

0065

〔曇点の測定〕
n−ブチルジグリコール(別名:2−(2−ブトキシエトキシ)エタノール、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル)の25重量%水溶液にアルキレンオキサイド付加物を添加して曇点試験液を調製した。その際、曇点試験液中のアルキレンオキサイド付加物の濃度が10重量%となるように調整した。次いで、加温して一旦曇点試験液を濁らせ、徐々に冷却して濁りが無くなる温度を曇点とした。

0066

〔起泡力〕
ロスマイルス試験法により温度25℃の測定条件下で測定した。アルキレンオキサイド付加物の0.1重量%水溶液を試験液とし、試験液の50mlをロスマイルス測定装置管壁に沿って流し込み、上部の流下ピペットにも試験液の200mlを入れて準備した。ロスマイルス測定装置の円筒中央に試験液の液滴が落ちるようにピペットをセットし、90cmの高さから試験液を流下させ、流下が終わった直後(流下直後)の泡沫の高さと、流下直後から5分後の泡沫の高さを測定した。

0067

〔表面張力〕
界面活性成分の0.1重量%水溶液を試験液とし、自動表面張力計(KRUSS社製、品番TensiometerK100)を用いて、ウィルヘルミー法により温度25℃の測定条件下で測定した。

0068

〔長さ変化率の測定〕
セメント組成物を、4cm×4cm×16cmの型枠内充填し、1日間密封養生した後、モルタルを型枠から取り出し、モルタル試験体を温度20℃の雰囲気下に静置した。28日目に、モルタル試験体の長さを「JIS A1129−3:2001モルタルおよびコンクリートの長さ変化試験方法−第3部ダイヤルゲージ法」に準拠した方法で測定し、長さ変化率を計算した。長さ変化率の評価基準は以下のとおり。
◎:長さ変化率が0.0001未満である。
○:長さ変化率が0.0001〜0.00015の範囲である。
×:長さ変化率が0.00015超である。

0069

比重変化率の測定〕
上記した長さ変化率の測定と同様の方法でモルタル試験体を作製し、温度20℃の雰囲気下でモルタル試験体を静置し28日目の比重を測定した。収縮低減剤を含まないモルタル試験体の比重についても同様の方法で測定してそれをブランクとした。比重変化率は下記の式により計算され、比重変化率の値が小さいほど硬化後のセメント組成物の比重変化が小さい。
比重変化率(%)=100×(静置後28日目のブランクの比重−静置後28日目のモルタル試験体の比重)/静置後28日目のブランクの比重
◎:比重変化率が5%未満である。
○:比重変化率が5〜10%の範囲である。
×:比重変化率が10%超である。

0070

〔アルキレンオキサイド付加物〕
実施例および比較例で用いたアルキレンオキサイド付加物1〜15について、その一般式と物性を以下に示す。それらの具体的な製造方法を以下の製造例1〜15に示す。
アルキレンオキサイド付加物1:C12H25O−[(PO)2/(EO)4]−(PO)3−H、重量平均分子量652、曇点43.9℃
アルキレンオキサイド付加物2:C12H25O−[(PO)5/(EO)5]−(PO)3−H、重量平均分子量871、曇点41.2℃
アルキレンオキサイド付加物3:C10H21O−[(PO)6/(EO)6]−(PO)4−H、重量平均分子量1003、曇点40.1℃
アルキレンオキサイド付加物4:C10H21O−[(PO)6/(EO)7]−(PO)5−H、重量平均分子量1110、曇点39.2℃
アルキレンオキサイド付加物5:C13H27O−[(PO)7/(EO)7]−(PO)5−H、重量平均分子量1266、曇点37.5℃
アルキレンオキサイド付加物6:C12H25O−[(PO)5/(EO)5]−(PO)1−H、重量平均分子量753、曇点48.4℃
アルキレンオキサイド付加物7:C12H25O−(PO)3−(EO)7−H、重量平均分子量678、曇点56.0℃
アルキレンオキサイド付加物8:C12H25O−(EO)7−(PO)3−H、重量平均分子量678、曇点55.0℃
アルキレンオキサイド付加物9:C12H25O−[(PO)2/(EO)4]−(EO)3−H、重量平均分子量610、曇点82.9℃
アルキレンオキサイド付加物10:C10H21O−[(PO)6/(EO)6]−(EO)4−H、重量平均分子量950、曇点>90℃
アルキレンオキサイド付加物11:C10H21O−[(PO)8/(EO)4]−H、重量平均分子量799、曇点48.1℃
アルキレンオキサイド付加物12:C13H27O−[(PO)7/(EO)4]−(PO)5−H、重量平均分子量1074、曇点44.3℃
アルキレンオキサイド付加物13:C16H33O−[(PO)10/(EO)8]−(PO)10−H、重量平均分子量1741、曇点47.8℃
アルキレンオキサイド付加物14:C18H35O−[(PO)4/(EO)4]−(PO)6−H、重量平均分子量1027、曇点44.9℃
アルキレンオキサイド付加物15:C20H41O−[(PO)4/(EO)3]−(PO)12−H、重量平均分子量1359、曇点41.0℃
なお、アルキレンオキサイド付加物7および8では、POおよびEOはランダム状ではなく、ブロック状に付加している。

0071

〔製造例1〕
(アルキレンオキサイド付加物1の製造)
(工程1)
1Lのオートクレーブに、ラウリルアルコール(分子量186)100gと、水酸化カリウム0.3gとを仕込んだ後、オートクレーブ内を窒素置換してから、攪拌しつつ80℃で減圧脱水を行った。
次いで、130℃まで昇温した後、反応温度145±5℃、反応圧力3.5±0.5kg/cm2を維持しつつエチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイドを同時に供給開始した。エチレンオキサイドでは、10g/hの供給速度から供給を開始して、徐々に供給量を増加させて、最終70g/hの供給速度で供給を完了し、約100分間で総量95gを供給した。また、プロピレンオキサイドでは、50g/hの供給速度で供給を開始し、徐々に供給量を減少させて、最終10g/hの供給速度で供給を完了し、約100分間で総量62gを供給した。

0072

供給開始時における供給されるエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとの重量比[EO/PO]T0は0.2であった。供給終了時における供給されるエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとの重量比[EO/PO]T100は7.0であった。ここで、供給開始時から供給終了時までの時間(分)をx軸にとり、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとの重量比[EO/PO]をy軸にとって、時間の経過とともに変化するエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとの重量比[EO/PO]を、x−y平面にプロットすると、(0,0.2)および(100,7.0)を結ぶ単調増加の直線となり、一次関数の関係にあった。また、エチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイドの供給は、0.8<[EO/PO]T2/[EO/PO]T1<10の条件を満たしていた。
エチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイドの供給が完了した後、反応温度を維持しつつ、内圧が低下して一定になるまで熟成させた。

0073

(工程2)
次いで、130℃まで昇温した後、反応温度145±5℃、反応圧力3.5±0.5kg/cm2を維持しつつ約150分間でプロピレンオキサイド94gを供給した。
プロピレンオキサイドの供給が完了した後、反応温度を維持しつつ、内圧が低下して一定になるまで熟成させ、80℃まで冷却した。後処理として、得られた反応混合物合成吸着剤キョーワード700、協和化学工業(株))9gを加えて、90℃で窒素気流下1時間攪拌して処理した後、ろ過により触媒を除去して、アルキレンオキサイド付加物を得た。

0074

得られたアルキレンオキサイド付加物のプロピレンオキサイド付加モル数(p)は2であり、エチレンオキサイド付加モル数(q)は4であり、プロピレンオキサイド付加モル数(r)は3であった。
得られたアルキレンオキサイド付加物の13C−NMRスペクトル(図1)および1H−NMRスペクトル(図2)の積分値を読み取り、NPO−PO、NPO2、NEO−R、NR、NEO−OH、NPO−OH、N1OH、N2OHは、各々5.5、21.3、1.4、2.9、0、3.0、0、1.0であった。これらの積分値より計算されるEr、EEO−R、EEO−OH、EOHは、各々20.5、48.3、0、100であった。得られたアルキレンオキサイド付加物の重量平均分子量は652であった。曇点は43.9℃であった。起泡力は、流下直後が20mm、流下直後から5分後が5mmであった。表面張力は32.8mN/mであった。

0075

〔製造例2〜6および11〜15〕
製造例2〜6および11〜15では、製造例1において、表1〜2に示すように原料をそれぞれ変更する以外は、製造例1と同様にアルキレンオキサイド付加物をそれぞれ得て、物性等も製造例1と同様に評価した。その結果を表1〜2に示す。

0076

0077

0078

〔アルキレンオキサイド付加物7の製造〕
1Lのオートクレーブに、ラウリルアルコール(分子量186)100gと、水酸化カリウム0.3gとを仕込んだ後、オートクレーブ内を窒素置換してから、攪拌しつつ80℃で減圧脱水を行った。
次いで、130℃まで昇温した後、反応温度145±5℃、反応圧力3.5±0.5kg/cm2を維持しつつ、約150分間でプロピレンオキサイド110gを供給した。内圧が低下して一定になるまで熟成させた後、約150分間でエチレンオキサイド118gを供給した。
エチレンオキサイドの供給が完了した後、反応温度を維持しつつ、内圧が低下して一定になるまで熟成させ、80℃まで冷却した。後処理として、得られた反応混合物に合成吸着剤(キョーワード700、協和化学工業(株))3gを加えて、90℃で窒素気流下1時間攪拌して処理した後、ろ過により触媒を除去して、アルキレンオキサイド付加物を得た。

0079

得られたアルキレンオキサイド付加物はPOとEOのブロック付加体であり、エチレンオキサイド付加モル数は7であり、プロピレンオキサイド付加モル数は3であった。
得られたアルキレンオキサイド付加物の13C−NMRスペクトル、1H−NMRスペクトルの積分値より計算されるEr、EEO−R、EEO−OH、EOHは、各々50.3、0、100.0、9.3であった。得られたアルキレンオキサイド付加物の重量平均分子量は678であった。曇点については、まず、アルキレンオキサイド付加物の1重量%濃度水溶液を調製したが、既に室温で濁っていたので、BDG法で測定して曇点56℃であった。

0080

〔アルキレンオキサイド付加物8の製造〕
1Lのオートクレーブに、ラウリルアルコール(分子量186)100gと、水酸化カリウム0.3gとを仕込んだ後、オートクレーブ内を窒素置換してから、攪拌しつつ80℃で減圧脱水を行った。
次いで、130℃まで昇温した後、反応温度145±5℃、反応圧力3.5±0.5kg/cm2を維持しつつ、約150分間でエチレンオキサイド118gを供給した。内圧が低下して一定になるまで熟成させた後、約150分間でプロピレンオキサイド110gを供給した。
プロピレンオキサイドの供給が完了した後、反応温度を維持しつつ、内圧が低下して一定になるまで熟成させ、80℃まで冷却した。後処理として、得られた反応混合物に合成吸着剤(キョーワード700、協和化学工業(株))3gを加えて、90℃で窒素気流下1時間攪拌して処理した後、ろ過により触媒を除去して、アルキレンオキサイド付加物を得た。

0081

得られたアルキレンオキサイド付加物はEOとPOのブロック付加体であり、エチレンオキサイド付加モル数は7であり、プロピレンオキサイド付加モル数は3であった。
得られたアルキレンオキサイド付加物の13C−NMRスペクトル、1H−NMRスペクトルの積分値より計算されるEr、EEO−R、EEO−OH、EOHは、各々49.5、100.0、98.9、0であった。得られたアルキレンオキサイド付加物の重量平均分子量は678であった。曇点については、まず、アルキレンオキサイド付加物の1重量%濃度水溶液を調製したが、既に室温で濁っていたので、BDG法で測定して曇点55℃であった。

0082

〔製造例9〕
(アルキレンオキサイド付加物9の製造)
(工程1)
1Lのオートクレーブに、ラウリルアルコール(分子量186)100gと、水酸化カリウム0.3gとを仕込んだ後、オートクレーブ内を窒素置換してから、攪拌しつつ80℃で減圧脱水を行った。
次いで、130℃まで昇温した後、反応温度145±5℃、反応圧力3.5±0.5kg/cm2を維持しつつエチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイドを同時に供給開始した。エチレンオキサイドでは、10g/hの供給速度から供給を開始して、徐々に供給量を増加させて、最終70g/hの供給速度で供給を完了し、約100分間で総量95gを供給した。また、プロピレンオキサイドでは、50g/hの供給速度で供給を開始し、徐々に供給量を減少させて、最終10g/hの供給速度で供給を完了し、約100分間で総量62gを供給した。

0083

供給開始時における供給されるエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとの重量比[EO/PO]T0は0.2であった。供給終了時における供給されるエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとの重量比[EO/PO]T100は7.0であった。ここで、供給開始時から供給終了時までの時間(分)をx軸にとり、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとの重量比[EO/PO]をy軸にとって、時間の経過とともに変化するエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとの重量比[EO/PO]を、x−y平面にプロットすると、(0,0.2)および(100,7.0)を結ぶ単調増加の直線となり、一次関数の関係にあった。また、エチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイドの供給は、0.8<[EO/PO]T2/[EO/PO]T1<10の条件を満たしていた。
エチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイドの供給が完了した後、反応温度を維持しつつ、内圧が低下して一定になるまで熟成させた。

0084

(工程2)
次いで、130℃まで昇温した後、反応温度145±5℃、反応圧力3.5±0.5kg/cm2を維持しつつ約100分間でエチレンオキサイド71gを供給した。
エチレンオキサイドの供給が完了した後、反応温度を維持しつつ、内圧が低下して一定になるまで熟成させ、80℃まで冷却した。後処理として、得られた反応混合物に合成吸着剤(キョーワード700、協和化学工業(株))9gを加えて、90℃で窒素気流下1時間攪拌して処理した後、ろ過により触媒を除去して、アルキレンオキサイド付加物を得た。

0085

得られたアルキレンオキサイド付加物9の13C−NMRスペクトル、1H−NMRスペクトルの積分値より計算されるEr、EEO−R、EEO−OH、EOHは、各々20.9、48.1、100、0であった。得られたアルキレンオキサイド付加物の重量平均分子量は610であった。曇点は82.9℃であった。起泡力は、流下直後が80mm、流下直後から5分後が25mmであった。表面張力は33.1mN/mであった。

0086

〔製造例10〕
(アルキレンオキサイド付加物10の製造)
(工程1)
1Lのオートクレーブに、ラウリルアルコール(分子量186)100gと、水酸化カリウム0.3gとを仕込んだ後、オートクレーブ内を窒素置換してから、攪拌しつつ80℃で減圧脱水を行った。
次いで、130℃まで昇温した後、反応温度145±5℃、反応圧力3.5±0.5kg/cm2を維持しつつエチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイドを同時に供給開始した。エチレンオキサイドでは、33g/hの供給速度を維持して供給し、約260分間で総量142gを供給した。プロピレンオキサイドでは、43g/hの供給速度を維持して供給し、約260分間で総量187gを供給した。

0087

供給開始時における供給されるエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとの重量比[EO/PO]T0は0.8であった。供給終了時における供給されるエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとの重量比[EO/PO]T100は0.8であった。製造例8で供給されたエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとの重量比[EO/PO]について、供給開始時から供給終了時まで一定値であった。
エチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイドの供給が完了した後、反応温度を維持しつつ、内圧が低下して一定になるまで熟成させた。

0088

(工程2)
次いで、130℃まで昇温した後、反応温度145±5℃、反応圧力3.5±0.5kg/cm2を維持しつつ約130分間でエチレンオキサイド95gを供給した。
エチレンオキサイドの供給が完了した後、反応温度を維持しつつ、内圧が低下して一定になるまで熟成させ、80℃まで冷却した。後処理として、得られた反応混合物に合成吸着剤(キョーワード700、協和化学工業(株))9gを加えて、90℃で窒素気流下1時間攪拌して処理した後、ろ過により触媒を除去して、アルキレンオキサイド付加物を得た。

0089

得られたアルキレンオキサイド付加物10の13C−NMRスペクトル、1H−NMRスペクトルの積分値より計算されるEr、EEO−R、EEO−OH、EOHは、各々53.4、50.1、100、0であった。得られたアルキレンオキサイド付加物の重量平均分子量は950であった。曇点は90℃以上であった。起泡力は、流下直後が90mm、流下直後から5分後が25mmであった。表面張力は35.2mN/mであった。

0090

〔実施例1〕
セメントの500g、標準砂の500g、収縮低減剤としてポリアルキレンオキサイド付加物1の1g、AE剤としてアルキルベンゼンスルホン酸ソーダ塩の1g、減水剤としてポリカルボン酸ソーダ塩の1g、水道水200gを混合してセメント組成物を得た。
このセメント組成物の長さ変化率および比重変化率を評価し、その結果を表3に示す。

0091

〔実施例2〜23〕
実施例2〜23では、実施例1において、表3〜5に示すようにそれぞれ変更する以外は、実施例1と同様にセメント組成物をそれぞれ得て、物性等も実施例1と同様に評価した。その結果を表3〜5に示す。

0092

0093

0094

0095

〔比較例1〕
セメントの500g、標準砂の500g、収縮低減剤としてポリアルキレンオキサイド付加物7の1g、AE剤としてアルキルベンゼンスルホン酸ソーダ塩の1g、減水剤としてポリカルボン酸ソーダ塩の1g、水道水200gを混合してセメント組成物を得た。
このセメント組成物の長さ変化率および比重変化率を評価し、その結果を表6に示す。

0096

〔比較例2〜6〕
比較例2〜6では、比較例1において、表6に示すようにそれぞれ変更する以外は、比較例1と同様にアルキレンオキサイド付加物をそれぞれ得て、物性等も比較例1と同様に評価した。その結果を表6に示す。

0097

実施例

0098

表5および6に示す収縮低減剤において、ポリオキシエチレンの後に括弧書きで示す数字は、オキシエチレン基の平均付加モル数を意味する。また、ポリオキシプロピレンの後に括弧書きで示す数字も同様にオキシプロピレン基の平均付加モル数を意味する。

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