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技術 易開封性包装体用の積層フィルム及び易開封性包装体

出願人 スタープラスチック工業株式会社
発明者 宮脇誠人岡崎雅彦平原正弘
出願日 2012年11月1日 (7年3ヶ月経過) 出願番号 2012-241924
公開日 2014年5月19日 (5年9ヶ月経過) 公開番号 2014-091547
状態 特許登録済
技術分野 被包材 積層体(2)
主要キーワード エチルアクリレート重合体 シールチェック 上端シール PF3 缶切り 吸湿層 ピール剥離試験 シーラント材
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2014年5月19日)のものです。
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図面 (2)

課題

易開封性包装体用の積層フィルム開封性及び密封性をより高める。

解決手段

イージーピール性を備えるシーラント層26と、前記シーラント層26の一方の面に設けられた吸湿層24とを備えることよりなる。前記吸湿層24は、JIS K7209のD法に準拠して求められる、40℃、90%RHでの吸湿量が0.5g/m2以上であることが好ましく、前記吸湿層24は、ゼオライトを含有することが好ましい。

概要

背景

食品医薬品、化粧料等の様々な物品は、成形容器の開口部が蓋材封止された容器袋体等の包装体に収容され流通される。上記物品の使用者は、包装体を開封し、物品を取り出して使用する。包装体としては、ハサミ缶切り等の道具を用いなくても、人手で包装体を容易に開封できる包装体が用いられている。
容易に開封できる包装体としては、例えば、シール部を人手で容易に剥離できる易開封性包装体がある。易開封性包装体には、開封しやすさ(開封性)と密封性との両立が求められる。
易開封性包装体の開封性を高めるために、シール部を剥離しやすくすると、流通段階等でシール部が剥離する等して、包装体の基本機能である密封性が損なわれる場合がある。
易開封性包装体の密封性を追及するために、シール部のシール強度を高めすぎると、開封しにくくなったり、開封した際に包装体が破損したりする場合がある。

こうした問題に対し、例えば、ポリブチレンサクシネートを主成分とする樹脂組成物による基材層ポリエチレン系樹脂を主成分とする樹脂組成物による接着剤層、及び、ポリ乳酸樹脂を主成分とする樹脂組成物によるシール層をその順で共押出した3層共押出積層フィルムからなるイージーピールシーラントが提案されている(例えば、特許文献1)。

概要

易開封性包装体用の積層フィルムの開封性及び密封性をより高める。イージーピール性を備えるシーラント層26と、前記シーラント層26の一方の面に設けられた吸湿層24とを備えることよりなる。前記吸湿層24は、JIS K7209のD法に準拠して求められる、40℃、90%RHでの吸湿量が0.5g/m2以上であることが好ましく、前記吸湿層24は、ゼオライトを含有することが好ましい。

目的

本発明は、開封性及び密封性がより高められた易開封性包装体用の積層フィルムを目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

イージーピール性を備えるシーラント層と、前記シーラント層の一方の面に設けられた吸湿層とを備える易開封性包装体用の積層フィルム

請求項2

前記吸湿層は、JISK7209のD法に準拠して求められる、40℃、90%RHでの吸湿量が0.5g/m2以上である、請求項1に記載の易開封性包装体用の積層フィルム。

請求項3

前記吸湿層は、ゼオライトを含有する請求項1又は2に記載の易開封性包装体用の積層フィルム。

請求項4

請求項1〜3のいずれか1項に記載の易開封性包装体用の積層フィルムが製袋されてなる易開封性包装体。

請求項5

容器本体と該容器本体の開口部を封止する蓋体とを備え、前記蓋体は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の易開封性包装体用の積層フィルムからなる易開封性包装体。

技術分野

0001

本発明は、易開封性包装体用の積層フィルム及び易開封性包装体に関する。

背景技術

0002

食品医薬品、化粧料等の様々な物品は、成形容器の開口部が蓋材封止された容器袋体等の包装体に収容され流通される。上記物品の使用者は、包装体を開封し、物品を取り出して使用する。包装体としては、ハサミ缶切り等の道具を用いなくても、人手で包装体を容易に開封できる包装体が用いられている。
容易に開封できる包装体としては、例えば、シール部を人手で容易に剥離できる易開封性包装体がある。易開封性包装体には、開封しやすさ(開封性)と密封性との両立が求められる。
易開封性包装体の開封性を高めるために、シール部を剥離しやすくすると、流通段階等でシール部が剥離する等して、包装体の基本機能である密封性が損なわれる場合がある。
易開封性包装体の密封性を追及するために、シール部のシール強度を高めすぎると、開封しにくくなったり、開封した際に包装体が破損したりする場合がある。

0003

こうした問題に対し、例えば、ポリブチレンサクシネートを主成分とする樹脂組成物による基材層ポリエチレン系樹脂を主成分とする樹脂組成物による接着剤層、及び、ポリ乳酸樹脂を主成分とする樹脂組成物によるシール層をその順で共押出した3層共押出積層フィルムからなるイージーピールシーラントが提案されている(例えば、特許文献1)。

先行技術

0004

特開2007−320060号公報

発明が解決しようとする課題

0005

しかしながら、易開封性包装体には、開封性により優れ、かつ密封性により優れるものが求められている。
そこで、本発明は、開封性及び密封性がより高められた易開封性包装体用の積層フィルムを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

本発明者らは、鋭意検討した結果、以下の知見を得た。
易開封性包装体用の積層フィルムは、被着体熱シールされる際に、空気中の水分や内容物から発生する水分がシーラント層に付着していると、部分的にシール強度が低下する。そして、シール部の密封性が損なわれたり、シール部にシール強度の高い部分とシール強度の低い部分が生じて、開封性が損なわれるとの知見を得た。
本発明者らは、シーラント層の一方の面に吸湿層を設けることで、シーラント層に水分が付着することによるシール強度の低下を抑制でき、より優れた開封性とより優れた密封性とを両立できることを見出し、本発明を完成した。

0007

即ち、本発明の易開封性包装体用の積層フィルムは、イージーピール性を備えるシーラント層と、前記シーラント層の一方の面に設けられた吸湿層とを備えることを特徴とする。
前記吸湿層は、JIS K7209のD法に準拠して求められる、40℃、90%RHでの吸湿量が0.5g/m2以上であることが好ましく、前記吸湿層は、ゼオライトを含有することが好ましい。

0008

本発明の易開封性包装体は、前記の本発明の易開封性包装体用の積層フィルムが製袋されてなることを特徴とする。
本発明の易開封性包装体は、容器本体と該容器本体の開口部を封止する蓋体とを備え、前記蓋体は、前記の本発明の易開封性包装体用の積層フィルムからなることを特徴とする。

発明の効果

0009

本発明の易開封性包装体用の積層フィルムによれば、高い密封性を維持しつつ、開封性をより高められる。

図面の簡単な説明

0010

本発明の一実施形態にかかる易開封性包装体用の積層フィルムの断面図である。

0011

(易開封性包装体用の積層フィルム)
本発明の易開封性包装体用の積層フィルム(以下、単に積層フィルムということがある)は、イージーピール性を備えるシーラント層と、前記シーラント層の一方の面に設けられた吸湿層とを備える。

0012

本発明の積層フィルムの一例について、以下に図面を参照して説明する。
図1の積層フィルム1は、基材10と、基材10の一方の面に設けられたシーラント材20とを備える。

0013

基材10は、樹脂製フィルム金属箔、紙、及びこれらの積層体等が挙げられる。
樹脂製フィルムとしては、二軸延伸ポリエチレンテレフタレート等のポリエチレンテレフタレート(PET)、二軸延伸ポリプロピレン(OPP)、無延伸ポリプロピレンCPP)、高密度ポリエチレン(HDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)等のポリオレフィン二軸延伸ポリアミド等のポリアミド(PA)等が挙げられる。中でも、PET、ポリプロピレン、PAが好ましく、二軸延伸PET、OPP、二軸延伸PAがより好ましい。樹脂製フィルムには、アルミニウム酸化アルミニウム等の蒸着層が形成されていてもよい。
金属箔としては、アルミニウム箔等が挙げられる。
積層体としては、上記樹脂製フィルム同士の積層体や、PET、OPP等の樹脂製フィルムと金属箔との積層体が挙げられる。

0014

基材10の厚さは、材質や構成等を案して決定され、例えば、5〜100μmが好ましく、10〜50μmがより好ましい。上記下限値未満では、積層フィルム1の強度が低下するおそれがあり、上記上限値超では、積層フィルム1の柔軟性が損なわれ、取り扱いが煩雑になるおそれがある。
基材10が樹脂製フィルムと金属箔との積層体である場合、樹脂製フィルムの厚さは、5〜50μmが好ましい。
基材10が樹脂製フィルムと金属箔との積層体である場合、金属箔の厚さは、6〜40μmが好ましく、6〜30μmがより好ましい。

0015

シーラント材20は、接着層22と吸湿層24とシーラント層26とがこの順で基材10に積層されたものである。即ち、シーラント材20は、基材10の一方の面に設けられた接着層22と、被着体に熱シールされるシーラント層26と、接着層22とシーラント層26との間に設けられた吸湿層24とを備える。

0016

接着層22は、基材10にシーラント材20を接着できるものであればよく、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、線状LDPE(LLDPE)、MDPE、HDPE、エチレンビニルアルコール重合体EVOH)等が挙げられる。

0017

接着層22の厚さは、材質等を勘案して決定でき、例えば、5〜50μmが好ましく、10〜20μmがより好ましい。上記下限値未満では、基材10に対するシーラント材20の接着強度が低下するおそれがあり、上記上限値超では、積層フィルム1が厚くなりすぎて、柔軟性が損なわれるおそれがある。

0018

吸湿層24としては、吸湿性を備えるものであればよく、例えば、吸湿剤を含有する樹脂製フィルム、紙、セルロースフィルム、EVOHフィルム等が挙げられ、中でも、吸湿剤を含有する樹脂製フィルムが好ましい。吸湿剤を含有する樹脂製フィルムであれば、水分を容易に吸収し、かつ吸収した水分を放散しにくい。加えて、吸湿剤を含有する樹脂製フィルムであれば、接着層22及びシーラント層26との接着強度を容易に高められる。

0019

吸湿剤を含有する樹脂フィルムを構成する樹脂としては、例えば、LDPE、LLDPE、MDPE、HDPE、EVOH等が挙げられる。

0020

吸湿剤としては、ゼオライト、シリカゲル生石灰硫酸マグネシウム等が挙げられ、中でも、ゼオライト、シリカゲルが好ましく、ゼオライトがより好ましい。一般に、積層フィルム1を被着体に熱シールする場合の温度条件は、100〜200℃である。ゼオライトは、上記温度条件では吸収した水分を放散しない。このため、吸湿剤としてゼオライトを用いることで、積層フィルム1を被着体に熱シールする際に、吸湿層24から水分が放散されず、放散された水分がシーラント層26に付着するのを防止でき、密封性をより高められる。加えて、ゼオライトは、他の吸湿剤に比べて吸水力が強いため、シーラント層26に付着した少量の水分をも良好に吸水できる。

0021

吸湿剤の平均粒子径は、特に限定されないが、例えば、5〜50μmが好ましく、5〜30μmがより好ましく、5〜20μmがさらに好ましく、10〜20μmが特に好ましい。上記下限値未満では、吸湿層24を設ける際に、吸湿剤が二次凝集して粒子径が大きくなりやすく、この二次凝集した粒子がシーラント層26を破損して、密封性を損なうおそれがある。上記上限値超では、吸湿剤の粒子径が大きすぎて、吸湿剤がシーラント層26を破損して、密封性を損なうおそれがある。

0022

吸湿層24中の吸湿剤の含有量は、吸湿剤の種類等を勘案して適宜決定され、例えば、1〜60質量%が好ましく、5〜50質量%がより好ましい。上記下限値未満では、吸湿層24の吸湿量が少なくなりすぎて、密封性が低下するおそれがある。上記上限値超では、吸湿層24と接着層22との接着強度や、吸湿層24とシーラント層26との接着強度が低くなりすぎて、積層フィルム1を被着体から剥離する際に、吸湿層24が隣接する他の層から剥離して、取り扱いが煩雑になるおそれがある。

0023

吸湿層24の厚さは、材質等を勘案して決定され、例えば、10〜100μmが好ましく、20〜60μmがより好ましい。上記下限値未満では、吸湿性が低下するおそれがあり、上記上限値超では、積層フィルム1が厚くなりすぎて、柔軟性が損なわれるおそれがある。

0024

吸湿層24の吸湿量は、積層フィルム1の用途等を勘案して決定され、例えば、0.5g/m2以上が好ましく、2g/m2以上がより好ましい。上記下限値未満では、吸湿量が少なくなりすぎて、積層フィルム1を被着体に熱シールする際に、シーラント層26の表面に水分が残留して、密封性が低下するおそれがある。上限値は特に限定されないが、例えば、10g/m2以下が好ましく、5g/m2以下がより好ましい。上記上限値超とするには、積層フィルム1が厚くなりすぎて、柔軟性が損なわれるおそれがある。
なお、吸湿層24の吸湿量は、吸湿層24の材質や厚さ、吸湿剤の種類や量等の組み合わせにより調節される。
吸湿層24の吸湿量は、JIS K7209のD法に準拠して求められる、40℃、90%RHでの吸湿量である。

0025

シーラント層26は、被着体に熱シールされ、かつ、被着体に熱シールされた後、人手で容易に剥離できる機能(イージーピール性)を有する。
シーラント層26としては、シーラント層26が相分離をする凝集剥離タイプ及び被着体との界面で剥離する界面剥離タイプ等、いずれの剥離タイプでもよい。
シーラント層26の材質としては、水分が透過しやすいものが好ましい。水分が透過しやすいことで、シーラント層26に付着した水分を吸湿層24が速やかに吸収できる。
シーラント層26の材質は、剥離タイプや被着体の材質等を勘案して決定され、LDPE、LLDPE、MDPE、HDPE、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン、エチレン−酢酸ビニル重合体(EVA)、エチレン−アクリル酸重合体(EAA)、エチレン−メタクリル酸重合体EMAA)、エチレン−エチルアクリレート重合体(EEA)、アイオノマー及びこれらの混合物(以下、これらを総じてシーラントベース樹脂ということがある)、ならびに、シーラントベース樹脂と、エチレン−ブテン−1コポリマー、エチレン−プロピレンコポリマー等のαオレフィンのコポリマーとの混合物等が挙げられる。
シーラント層26としては、シーラントベース樹脂とαオレフィンのコポリマーとの混合物を用いたものが好ましい。
シーラントベース樹脂としては、ポリオレフィンが好ましく、PE、PPがより好ましい。
シーラント層26中のエチレン−1ブテン重合体の含有量は、5〜40質量%が好ましく、10〜30質量%がより好ましい。

0026

シーラント層26の厚さは、材質等を勘案して決定され、例えば、5〜60μmが好ましく、7〜40μmがより好ましい。上記上限値未満では、被着体に対するシール強度が低下して、密封性が低下するおそれがある。上記上限値超では、シーラント層26に付着した水分がシーラント層26を透過しにくくなって、シーラント層26に付着した水分を吸湿層24で吸収しにくくなる。

0027

シーラント材20の厚さは、特に限定されず、例えば、10〜100μmが好ましく、20〜60μmがより好ましい。

0028

積層フィルム1の被着体に対するシール強度は、積層フィルム1の用途等に応じて決定され、例えば、3〜20N/15mmが好ましく、5〜15N/15mmがより好ましい。上記下限値未満では、密封性が低下するおそれがあり、上記上限値超では、開封性が低下するおそれがある。
積層フィルム1のシール強度は、被着体の材質、シーラント層26の材質等の組み合わせにより調節される。
シール強度は、JIS Z1707に準拠し、いわゆるTピール剥離試験により、積層フィルム1と被着体とを剥離した際の最大応力である。

0029

基材10とシーラント材20との接着強度は、例えば、2N/15mm以上が好ましく、4N/15mm以上がより好ましい。上記下限値未満では、被着体から積層フィルム1を剥離する際に、基材10とシーラント材20とが剥離し、取り扱いが煩雑になるおそれがある。上限値は特に限定されないが、生産性等を考慮して、適宜設定される。
接着強度は、JIS Z0238に準拠し、いわゆるTピール剥離試験により、基材10とシーラント材20とを剥離した際の最大応力である。

0030

(易開封性包装体用の積層フィルムの製造方法)
積層フィルム1は、従来公知の製造方法に準じて製造される。
積層フィルム1の製造方法の一例について、以下に説明する。
本実施形態の積層フィルム1の製造方法は、基材10を得る工程(基材製造工程)と、シーラント材20を得る工程(シーラント材製造工程)と、基材10とシーラント材20とを接着する工程(接着工程)とを備える。

0031

基材製造工程で基材10を得る方法は、基材10の材質や構成等に応じて、従来公知の方法から選択される。
例えば、樹脂製フィルムと金属箔との積層体からなる基材10を得る場合、樹脂製フィルムと金属箔とを各々製造し、これらを接着剤で接着する方法が挙げられる。

0032

シーラント材製造工程でシーラント材20を得る方法は、シーラント材20の材質や構成等に応じて、従来公知の方法から選択される。
シーラント材20を得る方法としては、例えば、Tダイ共押出機インフレーション共押出機等を用いた共押出法によって、接着層22と吸湿層24とシーラント層26との積層体であるシーラント材20を得る方法が挙げられる。

0033

接着工程で基材10とシーラント材20とを接着する方法としては、例えば、接着層22が基材10と当接するように基材10とシーラント材20とを重ね、これを押圧しつつ加熱する方法が挙げられる。

0034

(易開封性包装体)
易開封性包装体は、本発明の積層フィルムが用いられたものである。易開封性包装体としては、例えば、積層フィルム1のシーラント層26同士を熱シールして製袋された袋(易開封性袋)が挙げられる。易開封性袋の形態としては、例えば、合掌貼り袋、三方シール袋四方シール袋等が挙げられる。
また、例えば、易開封性包装体としては、開口部を有する容器本体と、積層フィルム1からなる蓋体とを備え、容器本体の開口部周縁にシーラント層を当接し、積層フィルム1を容器本体に熱シールした易開封性容器が挙げられる。易開封性容器としては、例えば、ストリップ包装用の容器等が挙げられる。
容器本体の材質としては、特に限定されず、例えば、ポリオレフィン、ポリスチレン等の樹脂、紙、金属等が挙げられる。

0035

上述の通り、本実施形態の積層フィルムによれば、シーラント層とシーラント層の一方の面に設けられた吸湿層とを備えるため、開封性及び密封性をより高められる。
例えば、易開封性袋に内容物を収容した包装物を製造する際、製造環境中の水分がシーラント層に付着する。特に、水分を含有する食品、医薬品、化粧料、又は水分と共に収容される物品(例えば、コンタクトレンズ)等を内容物とする場合には、内容物から蒸散する水分がシーラント層に付着しやすい。シーラント層に水分が付着した状態で熱シールすると、水分が付着した部分のシール強度が低下したり、熱シールされない部分が生じる(即ち、シール不良が生じる)。このため、シーラント層に水分が付着した状態で熱シールして製造された易開封性包装体は、流通中に開封したり、気密性が損なわれたりする等、密封性に劣る。
加えて、部分的にシール強度の高低が生じたシール部を開封すると、円滑に開封しにくい。例えば、シール強度の高い部分を剥離しようとして力を加えると、シール強度の低い部分に対しては、開封する力が過剰になり、易開封性包装体が勢いよく開封されて、内容物が飛散したりするおそれがある。
本実施形態の積層フィルムは、シーラント層に付着した水分を吸湿層が速やかに吸収し、シール不良を生じることなく熱シールできるため、より優れた開封性とより優れた密封性とを両立できる。

0036

(その他の実施形態)
本発明は上述の実施形態に限定されるものではない。
上述の実施形態では、シーラント材が接着層を備えているが、本発明はこれに限定されず、例えば、基材がポリオレフィンの樹脂製フィルム単体等で構成され、基材と吸湿層との接着性が確保される場合には、必ずしも接着層を備える必要はない。

0037

上述の実施形態では、基材を備えているが、本発明はこれに限定されず、基材を備えていなくてもよい。ただし、ガスバリア性を付与したり、積層フィルムを剥離する際の操作性を高める観点からは、基材を備えることが好ましい。

0038

以下、実施例を示して本発明を説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。

0039

(調製例1)シーラントIの調製
LLDPE(UF421、日本ポリエチレン株式会社製)85質量部と、エチレン−ブテン−1コポリマー(PB8640M、サンアロマー株式会社製)15質量部とを混合し、シーラントIとした。このシーラントIで構成されるシーラント層は、凝集剥離タイプである。

0040

(調製例2)シーラントIIの調製
PP(PF380A、サンアロマー株式会社製)75質量部と、エチレン−ブテン−1コポリマー(PB8640M、サンアロマー株式会社製)25質量部とを混合し、シーラントIIとした。このシーラントIIで構成されるシーラント層は、凝集剥離タイプである。

0041

(調製例3)シーラントIIIの調製
EVOH(ET3803、日本合成化学株式会社製)75質量部と、エチレン−ブテン−1コポリマー(PB8640M、サンアロマー株式会社製)25質量部とを混合し、シーラントIIIとした。このシーラントIIIで構成されるシーラント層は、界面剥離タイプである。

0042

(調製例4)吸湿層の構成材料の調製
LLDPE(SP2020、プラムリマー株式会社製)82.5質量部と、表1に記載の吸湿剤17.5質量部とを混合し、吸湿層の構成材料とした。

0043

(実施例1〜15)
表1の構成に従い、基材とシーラント材とを製造した。シーラント材は、各層の構成原料が共押出機により成形されたものである。接着層が基材と当接するように基材とシーラント材とを重ね、これを押圧(0.4MPa)しつつ加熱(55℃)して、各例の積層フィルムを得た。各例において、基材のPETを最外層に配置した。得られた積層フィルムについて、接着強度、シール強度、開封性及び密封性を評価し、その結果を表中に示す。

0044

(比較例1)
吸湿層に吸湿剤を含有しないLLDPE(吸湿量0g/m2)を用いた以外は、実施例1と同様にして積層フィルムを得た。得られた積層フィルムについて、接着強度、シール強度、開封性及び密封性を評価し、その結果を表中に示す。

0045

評価方法
<吸湿量の測定>
JIS K7209のD法に準拠し、吸湿層の吸湿量を以下の手順で測定した。
表1中の吸湿層のみを作製し、これを0.1m×0.1mに切り出して、試料片とした。この試料片を50℃で乾燥し、乾燥した試料片の質量を0.1mg単位で量した(質量α)。次いで、乾燥した試料片を40℃、90%RHの容器内で、24時間放置した。容器内に試験片を24時間放置した後、直ちに試料片を容器から取り出し、1分間以内に試験片の質量を0.1mg単位で秤量した(質量β)。質量α、質量βを下記(1)式に当てはめて、吸湿量を求めた。

0046

吸湿量(g/m2)=(質量β(g)−質量α(g))÷(0.1m×0.1m) ・・・(1)

0047

<接着強度の測定方法
JIS Z0238の「袋のヒートシール強さ試験」に準拠し、基材とシーラント材との接着部をシールに見立て、下記条件により接着強度を測定した。表中の接着強度は、5つの試験片の測定結果平均値である。

0048

≪測定方法≫
試験片:15mm幅
測定環境:23℃、50%RH。
測定機器ストログラフE−L(東洋精機製作所株式会社製)。
つかみ間隔:50mm。
引張速度:300mm/min。

0049

<シール強度の測定方法>
各例の積層フィルムを用い、下端にシール部(下端シール部)が形成され、背面に合掌貼りのシール部が形成され、上端が開口した合掌貼り袋(130mm×170mm)を作製した。この合掌貼り袋に90℃の内容液サラダ油/水=20mL/160mL)を入れ、1分間経過した後に、上端の開口部を熱シール(シール温度:180℃、シール時間:1秒、シール圧:3.5kg/cm2、シール幅:10mm)して、包装物を得た。開口している上端を熱シールして形成されたシール部(上端シール部)について、JIS Z1707の「ヒートシール強さ試験」に準拠して、下記条件によりシール強度を測定した。表中のシール強度は、5つの試験片の測定結果の平均値である。

0050

≪測定方法≫
試験片:15mm幅。
測定環境:23℃、50%RH。
測定機器:ストログラフE−L(東洋精機製作所株式会社製)。
つかみ間隔:50mm。
引張速度:300mm/min。

0051

<開封性>
「<シール強度の測定方法>」において形成された上端シール部について、人手で開封した際の感触を下記評価基準分類して、評価した。「△」、「○」を開封性が良好と判断した。

0052

≪評価基準≫
○:人手で容易に開封でき、シール部全体が均一なシール強度である。
△:人手で容易に開封できるが、シール部の一部にシール強度の高低を若干感じる。
×:シール部全体が不均一なシール強度であり、人手で開封しにくい部分がある。

0053

<密封性>
「<シール強度の測定方法>」において作製された包装物の下端シール部を開封し、内容液を排出した。その後、合掌貼り袋の内側から上端シール部に対しエージレスシールチェックスプレー(三菱ガス化学株式会社製)のチェック液(赤色)を噴霧した。上端シール部を鉛直方向下方にして合掌貼り袋を吊下げ、24時間後に上端シール部を観察した。観察した結果を下記評価基準に分類して、密封性を評価した。「△」、「○」を密封性が良好と判断した。

0054

≪評価基準≫
○:上端シール部へのチェック液の浸透は見られない。
△:上端シール部へのチェック液の浸透が見られるものの、チェック液はシール部の幅方向に貫通していない(シール後退が見られるが、液漏れはない)。
×:チェック液が上端シール部の幅方向を貫通している(液漏れが見られる)。

0055

実施例

0056

表1に示すように、本発明を適用した実施例1〜15は、いずれも開封性が「△」又は「○」、密封性が「△」又は「○」であった。
吸湿剤としてゼオライトを用いた実施例4は、吸湿剤としてシリカゲルを用いた実施例15に比べて、密封性を高められた。
吸湿剤の平均粒子径が5〜20μmの実施例1、4、7は、吸湿剤の平均粒子径が50μmの実施例9に比べて、密封性を高められた。
吸湿剤の平均粒子径が5〜20μmの実施例1、4、7は、吸湿剤の平均粒子径が2μmの実施例10に比べて、開封性及び密封性を高められた。
シーラントベース樹脂にポリオレフィンを用いた実施例1、3は、シーラントベース樹脂にEVOHを用いた実施例13に比べて、密封性及び開封性を高められた。
吸湿層が設けられていない比較例1は、開封性が「△」であったものの、密封性が「×」であった。
これらの結果から、本発明を適用することで、開封性及び密封性をより高められることが判った。

0057

1易開封性包装体用の積層フィルム
24吸湿層
26 シーラント層

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