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技術 ピアスナットおよびピアスナット結合体

出願人 東プレ株式会社
発明者 高橋孝男
出願日 2012年10月31日 (7年8ヶ月経過) 出願番号 2012-240111
公開日 2014年5月15日 (6年1ヶ月経過) 公開番号 2014-088936
状態 特許登録済
技術分野 ボルト・ナット・座金
主要キーワード ピアスナット 金属製板材 先端角 連結壁 径方向内側端 押圧荷重 径方向中央 径方向長
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2014年5月15日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (13)

課題

プルスルー強度を更に向上させたピアスナットおよびピアスナット結合体を提供する。

解決手段

本発明に係るピアスナット1は、ナット本体部3と外側壁部5と内側壁部7と、外側壁部5と内側壁部7との間に配置された底面部9と環状溝部11とを備えている。前記内側壁部7を、側面視において外周面7bが表側に向かうに従って径方向内側に傾斜する筒状に形成し、前記内側壁部7の高さを外側壁部5よりも高く設定すると共に、前記外側壁部5と内側壁部7の高さの差H0を、前記金属製板材17の厚さTと同等に設定している。

概要

背景

従来から、金属製板材ピアスナットを結合させる技術が公知である(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1に記載されたピアスナットにおいては、金属製板材に結合する側となる裏面側に、環状の内側壁部および外側壁部を有し、内側壁部はナット軸線方向に沿って突出形成され、外側壁部は内側壁部側に向けて傾斜しつつナット軸線方向に突出形成されている。また、これらの内側壁部と外側壁部とによって、周方向に沿って環状溝部が画成され、前記内側壁部の角部が、鋭利な環状のせん断エッヂに形成されている。

従って、前記ピアスナットを金属製板材に押し込むと、前記せん断エッヂが金属製板材を穿孔して孔が形成される。この孔の周縁部の金属製板材の材料が塑性加工されながら前記環状溝部内に導入されることにより、ピアスナットは金属製板材に固着される。

概要

プルスルー強度を更に向上させたピアスナットおよびピアスナット結合体を提供する。本発明に係るピアスナット1は、ナット本体部3と外側壁部5と内側壁部7と、外側壁部5と内側壁部7との間に配置された底面部9と環状溝部11とを備えている。前記内側壁部7を、側面視において外周面7bが表側に向かうに従って径方向内側に傾斜する筒状に形成し、前記内側壁部7の高さを外側壁部5よりも高く設定すると共に、前記外側壁部5と内側壁部7の高さの差H0を、前記金属製板材17の厚さTと同等に設定している。

目的

特開平7−238915号公報






しかしながら、かかる従来のピアスナットは、自動車部品等に用いられる場合が多く、プルースルー強度の更なる向上が望まれている

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

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請求項1

裏面側が金属製板材に固着されるピアスナットであって、径方向中央部にナット軸線方向に沿ってねじ孔が貫通したナット本体部と、 該ナット本体部の裏面の径方向外側に周方向に沿って環状に配置されると共に、ナット軸線方向に沿って立設する外側壁部と、 前記外側壁部の径方向内側に周方向に沿って環状に配置されると共に、ナット軸線方向に沿って立設する内側壁部と、 前記ナット本体部の裏面のうち、前記外側壁部と内側壁部との間に配置された底面部と、 前記内側壁部、外側壁部および底面部によってナット本体部の裏面側に周方向に沿って環状に画成される環状溝部と、を備え、 前記内側壁部を、側面視において表側に向かうに従って外周面が径方向内側に傾斜する筒状に形成し、前記内側壁部の高さを外側壁部よりも高く設定すると共に、内側壁部の先端角部を、金属製板材を穿孔するせん断エッヂに形成し、前記外側壁部と内側壁部の高さの差を、前記金属製板材の厚さと同等に設定したことを特徴とするピアスナット。

請求項2

前記底面部は、前記内側壁部から外側壁部まで延在する第1底面部と、この第1底面部の周方向に隣接すると共に、径方向外側に配置された第2底面部と、前記第1底面部の周方向に隣接すると共に、前記第2底面部の径方向内側に配置された第3底面部と、から構成され、前記第3底面部、第2底面部、および第1底面部の順に高さが低く形成されることにより、前記第1底面部と第2底面部との間に第1段差部が形成され、前記第1底面部と第3底面部との間に第2段差部が形成されることを特徴とする請求項1に記載のピアスナット。

請求項3

前記第1段差部に設けられて径方向に沿って延在する薄板状の連結壁面部を、周方向に所定間隔をおいて複数配置したことを特徴とする請求項2に記載のピアスナット。

請求項4

金属製板材と、裏面側が前記金属製板材に固着されたピアスナットと、を備えたピアスナット結合体であって、前記ピアスナットは、径方向中央部にナット軸線方向に沿ってねじ孔が貫通したナット本体部と、該ナット本体部の裏面の径方向外側に周方向に沿って環状に配置されると共に、ナット軸線方向に沿って立設する外側壁部と、前記外側壁部の径方向内側に周方向に沿って環状に配置されると共に、ナット軸線方向に沿って立設する内側壁部と、 前記ナット本体部の裏面のうち、前記外側壁部と内側壁部との間に配置された底面部と、 前記内側壁部、外側壁部および底面部によってナット本体部の裏面側に周方向に沿って環状に画成される環状溝部と、を備え、 前記内側壁部を、側面視において表側に向かうに従って外周面が径方向内側に傾斜する筒状に形成し、前記内側壁部の高さを外側壁部よりも高く設定すると共に、内側壁部の先端角部を、金属製板材を穿孔するせん断エッヂに形成し、前記外側壁部と内側壁部の高さの差を、前記金属製板材の厚さと同等に設定したことを特徴とするピアスナット結合体。

技術分野

0001

本発明は、ピアスナットおよびピアスナット結合体に関する。

背景技術

0002

従来から、金属製板材にピアスナットを結合させる技術が公知である(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1に記載されたピアスナットにおいては、金属製板材に結合する側となる裏面側に、環状の内側壁部および外側壁部を有し、内側壁部はナット軸線方向に沿って突出形成され、外側壁部は内側壁部側に向けて傾斜しつつナット軸線方向に突出形成されている。また、これらの内側壁部と外側壁部とによって、周方向に沿って環状溝部が画成され、前記内側壁部の角部が、鋭利な環状のせん断エッヂに形成されている。

0003

従って、前記ピアスナットを金属製板材に押し込むと、前記せん断エッヂが金属製板材を穿孔して孔が形成される。この孔の周縁部の金属製板材の材料が塑性加工されながら前記環状溝部内に導入されることにより、ピアスナットは金属製板材に固着される。

先行技術

0004

特開平7−238915号公報

発明が解決しようとする課題

0005

しかしながら、かかる従来のピアスナットは、自動車部品等に用いられる場合が多く、プルスルー強度の更なる向上が望まれている。

0006

そこで、本発明は、プルースルー強度を更に向上させたピアスナットおよびピアスナット結合体を提供するものである。

課題を解決するための手段

0007

本発明に係るピアスナットは、裏面側が金属製板材に固着されるピアスナットであって、径方向中央部にナット軸線方向に沿ってねじ孔が貫通したナット本体部と、該ナット本体部の裏面の径方向外側に周方向に沿って環状に配置されると共に、ナット軸線方向に沿って立設する外側壁部と、前記外側壁部の径方向内側に周方向に沿って環状に配置されると共に、ナット軸線方向に沿って立設する内側壁部と、前記ナット本体部の裏面のうち、前記外側壁部と内側壁部との間に配置された底面部と、前記内側壁部、外側壁部および底面部によってナット本体部の裏面側に周方向に沿って環状に画成される環状溝部と、を備えている。前記内側壁部を、側面視において表側に向かうに従って外周面が径方向内側に傾斜する筒状に形成し、前記内側壁部の高さを外側壁部よりも高く設定すると共に、内側壁部の先端角部を、金属製板材を穿孔するせん断エッヂに形成し、前記外側壁部と内側壁部の高さの差を、前記金属製板材の厚さと同等に設定したことを特徴とする。

0008

また、本発明に係るピアスナット結合体は、金属製板材と、裏面側が前記金属製板材に固着されたピアスナットと、を備えたピアスナット結合体であって、前記ピアスナットは、径方向中央部にナット軸線方向に沿ってねじ孔が貫通したナット本体部と、該ナット本体部の裏面の径方向外側に周方向に沿って環状に配置されると共に、ナット軸線方向に沿って立設する外側壁部と、前記外側壁部の径方向内側に周方向に沿って環状に配置されると共に、ナット軸線方向に沿って立設する内側壁部と、前記ナット本体部の裏面のうち、前記外側壁部と内側壁部との間に配置された底面部と、前記内側壁部、外側壁部および底面部によってナット本体部の裏面側に周方向に沿って環状に画成される環状溝部と、を備えている。前記内側壁部を、側面視において表側に向かうに従って外周面が径方向内側に傾斜する筒状に形成し、前記内側壁部の高さを外側壁部よりも高く設定すると共に、内側壁部の先端角部を、金属製板材を穿孔するせん断エッヂに形成し、前記外側壁部と内側壁部の高さの差を、前記金属製板材の厚さと同等に設定したことを特徴とする。

発明の効果

0009

本発明に係るピアスナットおよびピアスナット結合体によれば、前記内側壁部を、側面視において表側に向かうに従って外周面が径方向内側に傾斜する筒状に形成した。このため、ピアスナットを金属製板材に結合した状態で、ピアスナットを軸線方向に押し付けた場合に、金属製板材の孔の周縁部がピアスナットの内側壁部の外周面に引っかかる。さらに、前記外側壁部と内側壁部の高さの差を、前記金属製板材の厚さと同等に設定したため、ピアスナットを金属製板材に固着したときに、内側壁部の頂面が金属製板材の裏面から突出しない範囲で、内側壁部の高さを高く、かつ内側壁部の頂面の外径を大きくでき、ピアスナットを軸線方向に押し付けた場合に、前記引っかかりの状態を長く保つことができる。従って、ピアスナットの内側壁部が金属製板材の孔から外れにくくなるので、プル−スルー強度が向上する。

0010

また、前記外側壁部と内側壁部の高さの差を、前記金属製板材の厚さと同等に設定したため、ピアスナットを金属製板材に固着したときに、金属製板材の裏面と内側壁部の頂面とが面一になる。従って、ボルト孔が形成された被結合板材を前記金属製板材に当接した場合に、これらのピアスナットの内側壁部の頂面と被結合板材との隙間が減少して互いに密着する。よって、ピアスナットをナット軸線方向に押し付けた場合に、ピアスナットの内側壁部の頂面が被結合板材に支持され、ピアスナットが金属製板材から外れにくくなり、プルースルー強度がさらに向上する。

図面の簡単な説明

0011

図1は、本発明の実施形態に係るピアスナットの裏側を斜め方向から見た斜視図である。
図2は、本発明の実施形態に係るピアスナットの裏側を上方から見た裏面図である。
図3は、図2におけるA−A線断面図である。
図4は、本発明の実施形態に係るピアスナット結合体の断面図である。
図5は、図4の要部を拡大した断面図である。
図6は、比較例に係るピアスナットの裏側を上方から見た裏面図である。
図7は、図6におけるB−B線断面図である。
図8は、比較例に係るピアスナット結合体の断面図である。
図9は、図8の要部を拡大した断面図である。
図10は、フリートルク測定の実施要領を示す平面図である。
図11は、プルースルー測定の実施要領を示す断面図である。
図12は、実施例におけるフリートルク強度およびプルースルー強度の測定結果を示す表である。

0012

以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。

0013

図1図3に示すように、本発明の実施形態に係るピアスナット1は、ナット本体部3と、外側壁部5と、内側壁部7と、底面部9と、環状溝部11と、を備えている。

0014

前記ナット本体部3は、径方向中央部にナット軸線方向Lに沿って貫通するねじ孔13を有し、円筒状に形成されている。前記ナット軸線方向Lは、ピアスナット1の厚さ方向と同一方向である。

0015

前記外側壁部5は、該ナット本体部3の裏面の径方向外側に周方向に沿って環状に配置されると共に、ナット軸線方向Lに沿って立設されている。外側壁部5の外周面は、前記ナット本体部3の外周面と面一に形成されている。外側壁部5は、全体的に円筒状に形成されている。

0016

前記内側壁部7は、前記外側壁部5の径方向内側に周方向に沿って環状に配置されると共に、ナット軸線方向Lに沿って立設されている。内側壁部7は、全体的に外周面7bが傾斜した筒状に形成されている。具体的には、内側壁部7の外周面7bは、側面視において表側に向かうに従って径方向長さが徐々に短くなるように径方向内側に傾斜して形成されている。ここで、内側壁部7の外周側の先端角部は、金属製板材17を穿孔するせん断エッヂ15に形成されている。

0017

また、図3に示すように、外側壁部5と内側壁部7の高さの差H0を、ピアスナット1が固着される金属製板材17(図4,5参照)の厚さTと同等に設定している。即ち、外側壁部5および内側壁部7の頂面5a,7aは平坦面であり、内側壁部7の頂面7aの方が高く形成されている。ここで、内側壁部7の頂面7aと外側壁部5の頂面5aとの高さの差H0は、ピアスナット1が固着される金属製板材17の厚さTと同等に設定されている。

0018

前記底面部9は、前記ナット本体部3の裏面のうち、前記外側壁部5と内側壁部7との間に配置されている部分である。

0019

前記内側壁部7、外側壁部5および底面部9によってナット本体部3の裏面側に周方向に沿って環状に前記環状溝部11が画成されている。

0020

前記底面部9は、第1底面部21、第2底面部23および第3底面部25からなる。具体的には、前記内側壁部7の外周面から外側壁部5の内周面まで至る、平面視が矩形状の第1底面部21が形成されている。また、第1底面部21の周方向に隣接して第2底面部23および第3底面部25が形成されている。即ち、前記第2底面部23は、第1底面部21の周方向に隣接すると共に、径方向外側に配置されている。前記第3底面部25は、前記第1底面部21の周方向に隣接すると共に、前記第2底面部23の径方向内側に配置されている。

0021

そして、図3に示すように、前記第3底面部25、第2底面部23、および第1底面部21の順に高さが低く形成されている。即ち、第3底面部25が最も高く、第2底面部23が次に高く、第1底面部21が最も低く形成されている。具体的には、第2底面部23は第1底面部21よりも高さH1分だけ高く形成されており、第3底面部25は第2底面部23よりも高さH2分だけ高く形成されている。

0022

そして、前記第1底面部21と第2底面部23との間には周方向に沿って第1段差部27が形成され、前記第1底面部21と第3底面部25との間には周方向に沿って第2段差部29が形成されている。

0023

また、前記第1段差部27には、側面視で三角状に形成された薄板状の連結壁面部19が設けられている。具体的には、連結壁面部19の径方向内側端19aは、第3底面部25の外周面25a(図1参照)に一体結合されており、径方向外側に向かうにつれて連結壁面部19の頂面が傾斜して高さが徐々に低くなり、第2底面部23上で高さがゼロの径方向外側端19bとなる。この連結壁面部19は、前記環状溝部11の内方に周方向に沿って所定間隔をおいて複数(本実施形態では16箇所)配置されている。

0024

図4,5に示すように、金属製板材17の表面側にピアスナット1の裏面が固着されることにより、ピアスナット結合体31が構成されている。つまり、ピアスナット結合体31は、ピアスナット1と該ピアスナット1が結合される金属製板材17とからなる。

0025

具体的には、ピアスナット1を金属製板材17に押し付けると、内側壁部7に設けられたせん断エッヂ15とダイ(不図示)で金属製板材17を円板状に穿孔すると共に、この孔の周縁部17aの金属材料が環状溝部11の内方に流入する。これによって、ピアスナット1が金属製板材17に結合してピアスナット結合体31が構成される。

0026

ここで、前述したように、内側壁部7は外周面7bが側面視で傾斜した筒状に形成している。また、外側壁部5と内側壁部7の高さの差H0を、ピアスナット1が固着される金属製板材17の厚さTと同等に設定している。つまり、内側壁部7の頂面7aと外側壁部5の頂面5aとの高さの差H0は、ピアスナット1が固着される金属製板材17の厚さTと同等に設定されている。

0027

次いで、比較例に係るピアスナット101およびピアスナット結合体131を図6図9を用いて説明する。

0028

図6,7に示すように、比較例に係るピアスナット101は、内側壁部107が円筒状に形成され、外側壁部105の頂面105aと内側壁部107の頂面107aとの差hが、結合される金属製板材17の厚さTよりも大幅に小さくなっている。従って、図8,9に示すように、内側壁部107は、側面視で外周面107bに傾斜がなく、ナット軸線方向Lに沿って円筒状に延在している。また、ピアスナット101を金属製板材17に結合したのち、ボルト孔33が形成された被結合板材35を前記金属製板材17に当接した場合に、これらのピアスナット101の内側壁部107の頂面107aと被結合板材35との間に大きな隙間Gが形成される。

0029

以下に、本実施形態に係る効果を説明する。

0030

(1)本実施形態に係るピアスナット1は、裏面側が金属製板材17に固着されるピアスナット1である。具体的には、
径方向中央部にナット軸線方向Lに沿ってねじ孔が貫通したナット本体部3と、
該ナット本体部3の裏面の径方向外側に周方向に沿って環状に配置されると共に、ナット軸線方向Lに沿って立設する外側壁部5と、
前記外側壁部5の径方向内側に周方向に沿って環状に配置されると共に、ナット軸線方向Lに沿って立設する内側壁部7と、
前記ナット本体部3の裏面のうち、前記外側壁部5と内側壁部7との間に配置された底面部9と、
前記内側壁部7、外側壁部5および底面部9によってナット本体部3の裏面側に周方向に沿って環状に画成される環状溝部11と、を備えている。

0031

そして、前記内側壁部7を、側面視において表側に向かうに従って外周面7bが径方向内側に傾斜する筒状に形成し、前記内側壁部7の高さを外側壁部5よりも高く設定すると共に、内側壁部7の先端角部を、金属製板材17を穿孔するせん断エッヂ15に形成し、前記外側壁部5と内側壁部7の高さの差H0を、前記金属製板材17の厚さTと同等に設定している。

0032

このように、前記内側壁部7を、側面視において外周面7bが表側に向かうに従って径方向内側に傾斜する筒状に形成した。このため、ピアスナット1を金属製板材17に結合した状態で、ピアスナット1を軸線方向に押し付けた場合に、金属製板材17の孔の周縁部17aがピアスナット1の内側壁部7の外周面7bに引っかかる。さらに、前記外側壁部5と内側壁部7の高さの差を、前記金属製板材17の厚さと同等に設定したため、ピアスナット1を金属製板材17に固着したときに、内側壁部7の頂面7aが金属製板材17の裏面から突出しない範囲で、内側壁部7の高さを高く、かつ内側壁部7の頂面7aの外径を大きくでき、ピアスナット1を軸線方向に押し付けた場合に、前記引っかかりの状態を長く保つことができる。従って、ピアスナット1の内側壁部7が金属製板材17の孔から外れにくくなるので、プル−スルー強度が向上する。

0033

また、前記外側壁部5の高さと内側壁部7の高さとの差H0を、前記金属製板材17の厚さTと同等に設定したため、ピアスナット1を金属製板材17に固着したときに、金属製板材17の裏面と内側壁部7の頂面7aとが面一になる。従って、ボルト孔33が形成された被結合板材35を前記金属製板材17に当接した場合に、これらのピアスナット1の内側壁部7の頂面7aと被結合板材35との隙間が減少して互いに密着する。よって、ピアスナット1をナット軸線方向Lに押し付けた場合に、ピアスナット1の内側壁部7の頂面7aが被結合板材35に支持され、ピアスナット1が金属製板材17から外れにくくなり、プルースルー強度がさらに向上する。

0034

(2)前記底面部9は、前記内側壁部7から外側壁部5まで延在する第1底面部21と、この第1底面部21の周方向に隣接すると共に、径方向外側に配置された第2底面部23と、前記第1底面部21の周方向に隣接すると共に、前記第2底面部23の径方向内側に配置された第3底面部25と、から構成され、
前記第3底面部25、第2底面部23、および第1底面部21の順に高さが低く形成されることにより、前記第1底面部21と第2底面部23との間に第1段差部27が形成され、前記第1底面部21と第3底面部25との間に第2段差部29が形成される。

0035

このように、前記第3底面部25、第2底面部23、および第1底面部21の順に高さが低く形成される。このため、環状溝部11に導入された金属製板材17の材料が、第3底面部25、第2底面部23および第1底面部21に流入して複雑に絡み合う。従って、ピアスナット1に押圧荷重を加えた場合にピアスナット1が金属製板材17から外れにくくなるため、ピアスナット1のプル−スルー強度が向上する。

0036

また、前記第1底面部21と第2底面部23との間に第1段差部27が形成され、前記第1底面部21と第3底面部25との間に第2段差部29が形成される。このため、ピアスナットに周方向に沿ったトルクを加える場合、第1段差部27および第2段差部29が、環状溝部11に導入された金属製板材17の材料に当たり回転しにくくなる。また、ピアスナットのフリートルク強度が向上する。

0037

(3)前記第1段差部27に設けられて径方向に沿って延在する薄板状の連結壁面部19を、周方向に所定間隔をおいて複数配置した。

0038

このように、連結壁面部19を周方向に所定間隔をおいて複数配置しているため、ピアスナット1に周方向に沿ったトルクを加える場合、このトルクに対する耐力が向上する。従って、ピアスナット1のフリートルク強度が向上する。

0039

(4)本実施形態に係るピアスナット結合体31は、金属製板材17と、裏面側が前記金属製板材17に固着されたピアスナット1と、を備えている。

0040

前記ピアスナット1は、
径方向中央部にナット軸線方向Lに沿ってねじ孔が貫通したナット本体部3と、
該ナット本体部3の裏面の径方向外側に周方向に沿って環状に配置されると共に、ナット軸線方向Lに沿って立設する外側壁部5と、
前記外側壁部5の径方向内側に周方向に沿って環状に配置されると共に、ナット軸線方向Lに沿って立設する内側壁部7と、
前記ナット本体部3の裏面のうち、前記外側壁部5と内側壁部7との間に配置された底面部9と、
前記内側壁部7、外側壁部5および底面部9によってナット本体部3の裏面側に周方向に沿って環状に画成される環状溝部11と、を備えている。

0041

そして、前記内側壁部7を、側面視において外周面7bが表側に向かうに従って径方向内側に傾斜する筒状に形成し、前記内側壁部7の高さを外側壁部5よりも高く設定すると共に、内側壁部7の先端角部を、金属製板材17を穿孔するせん断エッヂ15に形成し、前記外側壁部5と内側壁部7の高さの差H0を、前記金属製板材17の厚さTと同等に設定している。

0042

このように、前記内側壁部7を、側面視において表側に向かうに従って外周面7bが径方向内側に傾斜する筒状に形成した。このため、ピアスナット1を金属製板材17に結合した状態で、ピアスナット1を軸線方向に押し付けた場合に、金属製板材17の孔の周縁部17aがピアスナット1の内側壁部7の外周面7bに引っかかる。さらに、前記外側壁部5と内側壁部7の高さの差を、前記金属製板材17の厚さと同等に設定したため、ピアスナット1を金属製板材17に固着したときに、内側壁部7の頂面7aが金属製板材17の裏面から突出しない範囲で、内側壁部7の高さを高く、かつ内側壁部7の頂面7aの外径を大きくでき、ピアスナット1を軸線方向に押し付けた場合に、前記引っかかりの状態を長く保つことができる。従って、ピアスナット1の内側壁部7が金属製板材17の孔から外れにくくなるので、プル−スルー強度が向上する。

0043

また、前記外側壁部5の高さと内側壁部7の高さとの差H0を、前記金属製板材17の厚さTと同等に設定したため、ピアスナット1を金属製板材17に固着したときに、金属製板材17の裏面と内側壁部7の頂面7aとが面一になる。従って、ボルト孔33が形成された被結合板材35を前記金属製板材17に当接した場合に、これらのピアスナット1の内側壁部7の頂面7aと被結合板材35との隙間が減少して互いに密着する。よって、ピアスナット1をナット軸線方向Lに押し付けた場合に、ピアスナット1の内側壁部7の頂面7aが被結合板材35に支持され、ピアスナット1が金属製板材17から外れにくくなり、プルースルー強度がさらに向上する。

0044

次いで、本発明を実施例を通して更に具体的に説明する。

0045

本実施例では、図4に示す本発明例に係るピアスナット結合体と図8に示す比較例に係るピアスナット結合体とについて、フリートルク強度およびプルースルー強度を測定した。

0046

フリートルク強度の測定方法は、図10に示すように、ピアスナット結合体31におけるピアスナット1を平面視で時計方向(矢印で示す)に回転させるトルクTrを付与してピアスナット1が金属製板材17から外れるトルクTrを測定する方法である。

0047

プルースルー強度の測定方法は、図11に示すように、ピアスナット結合体31における金属製板材17の両側を治具41を介して把持し、ピアスナット1にボルト42を締結した状態で、ボルト42を押し付けるように押圧荷重Fを加え、ピアスナット1が金属製板材17から外れる押圧荷重Fを測定する方法である。

0048

なお、金属製板材17は、板厚が2.0mmで材質がSPHCのものを使用した。ピアスナットは、M8用ナットを使用した。

実施例

0049

以上の条件のもと、フリートルク強度およびプルースルー強度を測定し、その結果を図12の表に示した。フリートルク強度について、本発明例1〜3に係るピアスナットは、比較例に係るピアスナットよりも向上した。また、プルースルー強度についても、本発明例1〜3に係るピアスナットは、比較例に係るピアスナットよりも大幅に向上した。

0050

1ピアスナット
3ナット本体部
5外側壁部
7内側壁部
7b外周面
9 底面部
11環状溝部
13 ねじ孔
15せん断エッヂ
17金属製板材
19連結壁面部
21 第1底面部
23 第2底面部
25 第3底面部
27 第1段差部
29 第2段差部
31 ピアスナット結合体

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