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技術 過硫酸塩処理装置、過硫酸塩処理方法、酸化還元電位測定装置及び酸化還元電位測定方法

出願人 オルガノ株式会社
発明者 目黒裕章野本岳志
出願日 2012年10月22日 (8年0ヶ月経過) 出願番号 2012-233074
公開日 2014年5月12日 (6年6ヶ月経過) 公開番号 2014-083483
状態 特許登録済
技術分野 酸化・還元による水処理
主要キーワード 酸化還元電位測定装置 過酸化水素含有水 過硫酸塩濃度 酸化還元電位測定 回分式反応槽 電気処理 充填型 処理水入口
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2014年5月12日)のものです。
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図面 (3)

課題

過硫酸塩破過を検知することができる過硫酸塩処理装置を提供する。

解決手段

過硫酸塩及び過酸化水素を含有する水と活性炭とを接触させて、前記過硫酸塩を還元処理する活性炭反応槽14と、活性炭反応槽14から排出される処理水に過酸化水素還元剤を添加する過酸化水素還元剤添加ライン24と、前記過酸化水素還元剤が添加された処理水の酸化還元電位を測定する酸化還元電位測定部20と、を備える過硫酸塩処理装置1である。

概要

背景

過硫酸塩は、酸化剤として各種産業において広く使われており、例えば有機物の分解、触媒再生化合物生成の試薬重合開始剤等といった様々な用途がある。また、産業活動における加熱、加圧電気処理といった様々な工程等で副生成物として過硫酸塩が生成することがある。

したがって、産業活動等により生じた排水中には多量の過硫酸塩が存在することが多く、この排水をそのまま放流すると周辺環境に大きな影響を及ぼすことが懸念される。また、排水中の過硫酸塩は排水処理設備腐食劣化を招き、特に活性汚泥槽に代表されるような生物処理設備では、排水中に過硫酸塩が存在すると処理に作用する有用な微生物群に毒性を与えるため、排水中の過硫酸塩を予め処理する必要がある。さらに、近年では有機物質等に汚染された土壌および地下水浄化方法として、過硫酸塩を土壌や地下水に原位置で注入あるいは添加し、汚染物質分解処理を行う方法が検討されており、この場合にも残存した過硫酸塩の処理を行う必要性が生じる場合が多くなっている。

上述したような過硫酸塩を含有する水の処理方法としては、従来、過硫酸塩を含有する水にチオ硫酸ナトリウムなどの還元剤を添加し、還元処理後に放流するという手法が用いられていたが、過硫酸塩と還元剤の反応に時間がかかるため、反応時間を確保しうるような非常に大きな設備が必要とされていた。また、このときの還元剤の添加量を増加させ反応時間を短くすることは、添加量の増加に対する反応促進効果が薄いこと、さらには周辺環境への配慮のために反応終了後に残存する余剰還元剤を処理する必要があること等から現実的でない。一方、過硫酸塩を活性炭と接触させて、過硫酸塩を還元処理する過硫酸塩処理方法(例えば、特許文献1〜4参照)は、比較的速やかな処理が可能である。

概要

過硫酸塩の破過を検知することができる過硫酸塩処理装置を提供する。過硫酸塩及び過酸化水素を含有する水と活性炭とを接触させて、前記過硫酸塩を還元処理する活性炭反応槽14と、活性炭反応槽14から排出される処理水に過酸化水素還元剤を添加する過酸化水素還元剤添加ライン24と、前記過酸化水素還元剤が添加された処理水の酸化還元電位を測定する酸化還元電位測定部20と、を備える過硫酸塩処理装置1である。

目的

)を検知することができる過硫酸塩処理装置、過硫酸塩処理方法、酸化還元電位測定装置、酸化還元電位測定方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

過硫酸塩及び過酸化水素を含有する水と活性炭とを接触させて、前記過硫酸塩を還元処理する活性炭反応槽と、前記活性炭反応槽から排出される処理水に過酸化水素還元剤を添加する還元剤添加手段と、前記過酸化水素還元剤が添加された処理水の酸化還元電位を測定する酸化還元電位測定部と、を備えることを特徴とする過硫酸塩処理装置

請求項2

前記過酸化水素還元剤は、重亜硫酸ナトリウムであることを特徴とする請求項1記載の過硫酸塩処理装置。

請求項3

過硫酸塩及び過酸化水素を含有する水と活性炭とを接触させ、前記過硫酸塩を還元処理する還元処理工程と、前記還元処理工程後の処理水に過酸化水素還元剤を添加し、前記過酸化水素還元剤が添加された処理水の酸化還元電位を測定する酸化還元電位測定工程と、を備えることを特徴とする過硫酸塩処理方法

請求項4

過硫酸塩及び過酸化水素を含有する水と活性炭とを接触させて、過硫酸塩を還元処理する活性炭反応槽から排出される処理水に、過酸化水素還元剤を添加する還元剤添加手段と、前記過酸化水素還元剤が添加された処理水の酸化還元電位を測定する酸化還元電位測定部と、を備えることを特徴とする酸化還元電位測定装置

請求項5

過硫酸塩及び過酸化水素を含有する水と活性炭とを接触させて、過硫酸塩を還元処理する活性炭反応槽から排出される処理水に、過酸化水素還元剤を添加し、前記過酸化水素還元剤が添加された処理水の酸化還元電位を測定することを特徴とする酸化還元電位測定方法。

技術分野

0001

本発明は、過硫酸塩活性炭により還元処理する過硫酸塩処理装置、過硫酸塩処理方法の技術に関する。

背景技術

0002

過硫酸塩は、酸化剤として各種産業において広く使われており、例えば有機物の分解、触媒再生化合物生成の試薬重合開始剤等といった様々な用途がある。また、産業活動における加熱、加圧電気処理といった様々な工程等で副生成物として過硫酸塩が生成することがある。

0003

したがって、産業活動等により生じた排水中には多量の過硫酸塩が存在することが多く、この排水をそのまま放流すると周辺環境に大きな影響を及ぼすことが懸念される。また、排水中の過硫酸塩は排水処理設備腐食劣化を招き、特に活性汚泥槽に代表されるような生物処理設備では、排水中に過硫酸塩が存在すると処理に作用する有用な微生物群に毒性を与えるため、排水中の過硫酸塩を予め処理する必要がある。さらに、近年では有機物質等に汚染された土壌および地下水浄化方法として、過硫酸塩を土壌や地下水に原位置で注入あるいは添加し、汚染物質分解処理を行う方法が検討されており、この場合にも残存した過硫酸塩の処理を行う必要性が生じる場合が多くなっている。

0004

上述したような過硫酸塩を含有する水の処理方法としては、従来、過硫酸塩を含有する水にチオ硫酸ナトリウムなどの還元剤を添加し、還元処理後に放流するという手法が用いられていたが、過硫酸塩と還元剤の反応に時間がかかるため、反応時間を確保しうるような非常に大きな設備が必要とされていた。また、このときの還元剤の添加量を増加させ反応時間を短くすることは、添加量の増加に対する反応促進効果が薄いこと、さらには周辺環境への配慮のために反応終了後に残存する余剰還元剤を処理する必要があること等から現実的でない。一方、過硫酸塩を活性炭と接触させて、過硫酸塩を還元処理する過硫酸塩処理方法(例えば、特許文献1〜4参照)は、比較的速やかな処理が可能である。

先行技術

0005

特開2005−118626号公報
特開2008−000653号公報
特開2005−249552号公報
特開2003−136092号公報

発明が解決しようとする課題

0006

特許文献1〜4の処理方法は、例えば活性炭を含む活性炭反応槽に過硫酸塩を含有する水を通液して、水中の過硫酸塩と活性炭とを接触させ、過硫酸塩の還元処理を行う方法であるが、過硫酸塩の還元処理に伴って活性炭が劣化するため、徐々にその活性が失われる場合がある。その結果、水中の過硫酸塩が十分に還元処理されずに、所定量以上の過硫酸塩が活性炭反応槽から排出される場合がある。すなわち、活性炭が破過して過硫酸塩がリークする場合がある。

0007

従来から、活性炭の破過によりリークした過硫酸塩を検知することは非常に困難であったため、通常、活性炭が劣化する前(過硫酸塩が破過する前)に、定期的に活性炭の再生処理を行ったり交換したりする必要があり、再生処理頻度交換頻度を抑えることが困難であった。

0008

そこで、本発明の目的は、活性炭の破過による過硫酸塩のリーク(以下、単に「過硫酸塩のリーク」という場合がある。)を検知することができる過硫酸塩処理装置、過硫酸塩処理方法、酸化還元電位測定装置酸化還元電位測定方法を提供することである。

課題を解決するための手段

0009

本発明の過硫酸塩処理装置は、過硫酸塩及び過酸化水素を含有する水と活性炭とを接触させて、前記過硫酸塩を還元処理する活性炭反応槽と、前記活性炭反応槽から排出される処理水に過酸化水素還元剤を添加する還元剤添加手段と、前記過酸化水素還元剤が添加された処理水の酸化還元電位を測定する酸化還元電位測定部と、を備えるものである。

0010

また、前記過硫酸塩処理装置において、前記過酸化水素還元剤は、重亜硫酸ナトリウムであることが好ましい。

0011

また、本発明の過硫酸塩処理方法は、過硫酸塩及び過酸化水素を含有する水と活性炭とを接触させ、前記過硫酸塩を還元処理する還元処理工程と、前記還元処理工程後の処理水に過酸化水素還元剤を添加し、前記過酸化水素還元剤が添加された処理水の酸化還元電位を測定する酸化還元電位測定工程と、を備える方法である。

0012

また、本発明の酸化還元電位測定装置は、過硫酸塩及び過酸化水素を含有する水と活性炭とを接触させて、過硫酸塩を還元処理する活性炭反応槽から排出される処理水に、過酸化水素還元剤を添加する還元剤添加手段と、前記過酸化水素還元剤が添加された処理水の酸化還元電位を測定する酸化還元電位測定部と、を備えるものである。

0013

また、本発明の酸化還元電位測定方法は、過硫酸塩及び過酸化水素を含有する水と活性炭とを接触させて、過硫酸塩を還元処理する活性炭反応槽から排出される処理水に、過酸化水素還元剤を添加し、前記過酸化水素還元剤が添加された処理水の酸化還元電位を測定する方法である。

発明の効果

0014

本発明によれば、過硫酸塩の破過を検知することができる過硫酸塩処理装置、過硫酸塩処理方法、酸化還元電位測定装置、酸化還元電位測定方法を提供することが可能となる。

図面の簡単な説明

0015

本実施形態に係る過硫酸塩処理装置の構成の一例を示す模式図である。
本実施形態に係る過硫酸塩処理装置の構成の他の一例を示す模式図である。

0016

本発明の実施の形態について以下説明する。本実施形態は本発明を実施する一例であって、本発明は本実施形態に限定されるものではない。

0017

図1は、本実施形態に係る過硫酸塩処理装置の構成の一例を示す模式図である。図1に示す過硫酸塩処理装置1は、過硫酸塩供給ライン10、過酸化水素供給ライン12、活性炭反応槽14、処理水ライン16、処理水タンク18、酸化還元電位測定部20、処理水抜き取りライン22、還元剤添加手段としての過酸化水素還元剤添加ライン24、を備える。図1に示す酸化還元電位測定部20は、サブタンク26、酸化還元電位計28、を備える。図1に示す酸化還元電位測定部20は、過酸化水素還元剤が添加された処理水の酸化還元電位を測定する装置構成であれば、上記構成に限定されるものではない。

0018

本実施形態では、過硫酸塩供給ライン10は、活性炭反応槽14の下部入口(不図示)に接続され、過酸化水素供給ライン12は、過硫酸塩供給ライン10に接続されている。また、処理水ライン16の一端は、活性炭反応槽14の上部出口(不図示)に接続され、処理水ライン16の他端は、処理水タンク18の入口に接続されている。また、処理水抜き取りライン22の一端は、処理水ライン16に接続され、処理水抜き取りライン22の他端は、サブタンク26の入口に接続されている。また、過酸化水素還元剤添加ライン24は、処理水抜き取りライン22に接続されている。また、サブタンク26の出口には排出ライン30が接続されている。サブタンク26内には、酸化還元電位計28が設置されている。ライン同士の接続点やラインと槽又はタンクの接続点は一例であって、本発明の要旨を変更しない範囲であれば上記に制限されるものではない。

0019

本実施形態に係る過硫酸塩処理装置1の動作について説明する。

0020

過硫酸塩を含有する排水を過硫酸塩供給ライン10に送液し、また、過酸化水素を過酸化水素供給ライン12に送液し、過硫酸塩供給ライン10において、過酸化水素を過硫酸塩を含有する排水に添加し、過硫酸塩及び過酸化水素を含有する排水を活性炭反応槽14に通水する。過硫酸塩を含有する排水は、例えば半導体産業におけるCMP工程から排出される排水等が挙げられる。CMP工程とは、研磨材の入った薬品(=chemical)と砥石で(=mechanical)磨く(=polishing)ので、その頭文字をとって通常CMPと呼ばれているものである。一方、過酸化水素は、市販のものを用いてもよいが、例えば半導体洗浄工程から排出され排水等を利用することが好ましい。過酸化水素は、後述するように、活性炭により還元されるので、過酸化水素を含有する排水を利用すれば、過硫酸塩を含有する排水の処理と共に、過酸化水素を含有する排水の処理も可能となる。

0021

活性炭反応槽14では、過硫酸塩が、活性炭により還元分解されることは良く知られているが、その分解機構は必ずしも明らかとはなっておらず、以下の2式で表される還元反応のどちらか、もしくは2式同時に進行している可能性が考えられる。
2Na2S2O8+2H2O → 2Na2SO4+2H2SO4+O2
2Na2S2O8+2H2O+C → 2Na2SO4+2H2SO4+CO2

0022

さらに、活性炭反応槽14では、活性炭の存在下で過硫酸塩と過酸化水素が共存することで、以下の式で表される還元反応も進行すると考えられる。
Na2S2O8+H2O2 → Na2SO4+H2SO4+O2
通常、活性炭を触媒として過硫酸塩の還元分解を行うと、過硫酸塩の分解は迅速に行うことができるものの、活性炭の劣化が激しく、性能を保つためには活性炭の交換を頻繁に行わねばならない。また、過硫酸塩を含有する排水に過酸化水素を添加すると、過酸化水素が還元剤として作用し、過硫酸塩を還元分解するが、反応時間に時間が掛かる。しかし活性炭反応槽14では、過硫酸塩と過酸化水素が共存した状態で活性炭と接触することで、過酸化水素が過硫酸塩に対して還元剤として作用すると共に、活性炭が触媒となって還元反応を促進させる。そのため、過硫酸塩が過酸化水素により迅速に還元分解することができ、活性炭の劣化が抑制される。

0023

また、活性炭反応槽14では、過酸化水素も活性炭により、還元分解される。還元反応は以下の式で表される。
2H2O2 → 2H2O+O2
したがって、過酸化水素を含有する排水を利用すれば、排水中の過硫酸塩の分解と過酸化水素の分解を一つの槽(活性炭反応槽14)で行うことができ、活性炭の劣化も抑制することができる。

0024

上記のように活性炭反応槽14で処理された処理水を活性炭反応槽14から排出ラインを通して処理水タンク18に貯留する。また、本実施形態では、活性炭反応槽14から排出される処理水の一部を処理水抜き取りライン22を通してサブタンク26に供給する。この際、過酸化水素還元剤を過酸化水素還元剤添加ライン24に送液し、処理水抜き取りライン22を通して、サブタンク26に供給する。本実施形態では、活性炭反応槽14から排出される処理水の一部を処理水抜き取りライン22を通してサブタンク26に供給しているが、全部であってもよい。また、活性炭反応槽14から排出される処理水の少なくとも一部を連続的に処理水抜き取りライン22からサブタンク26に供給してもよいし、活性炭反応槽14から排出される処理水の少なくとも一部を所定の時間をあけて(定期的に)処理水抜き取りライン22を通してサブタンク26に供給してもよい。

0025

通常、過硫酸塩の還元分解を継続すると、活性炭が劣化し、活性炭の破過による過硫酸塩のリークが起こる。すなわち、過硫酸塩の還元分解が十分に行われず、活性炭反応槽14から排出され、処理水中の過硫酸塩濃度が上昇する。従来、過硫酸塩の測定は、微生物を用いた間接的な方法や比色分析により行われることから、測定に時間がかかり、処理水中の過硫酸塩濃度の上昇を検知することは困難であったため、活性炭の劣化が起こる前に、頻繁に活性炭の再生処理を行ったり交換したりする必要があった。しかし、本発明者らは、活性炭の破過により、処理水中の過酸化水素の濃度も上昇することを見出し、この上昇する過酸化水素の濃度に着目することにより、過硫酸塩のリークを検知することができることに至った。以下に、過硫酸塩のリークを検知するメカニズムについて説明する。

0026

前述の通り、処理水の少なくとも一部は連続的又は定期的に処理水抜き取りライン22を通り、過酸化水素還元剤と共に、サブタンク26に供給される。サブタンク26内では、酸化還元電位計28により処理水の酸化還元電位が計測される。そして、処理水の酸化還元電位は、処理水中の過硫酸塩濃度によらず、過酸化水素還元剤の濃度(量)により変動する。より具体的には、処理水中の過酸化水素還元剤の濃度が高ければ処理水の酸化還元電位は低く、処理水中の過酸化水素還元剤の濃度が低くなれば処理水の酸化還元電位は高くなる。

0027

ここで、活性炭の破過が起こる前であれば、過酸化水素は活性炭反応槽14内で還元処理されるため、処理水中の過酸化水素濃度は低くい状態である。したがって、その後に添加される過酸化水素還元剤は過酸化水素とほとんど反応することなく、処理水中に残存するため、サブタンク26内で計測される処理水の酸化還元電位は低い値を示す。一方、活性炭の破過が起こると、過酸化水素は活性炭により還元処理され難くなり、過酸化水素がリークし、処理水中の過酸化水素の濃度は上昇する。そうすると、その後に添加される過酸化水素還元剤は過酸化水素と反応し消費されるため、処理水中の過酸化水素還元剤の濃度が低くなり、処理水中の酸化還元電位は高い値を示す。すなわち、本実施形態では、例えば、過硫酸塩がリークした時の処理水の酸化還元電位を予め実験等で求めておき、実際の処理において、予め定めた酸化還元電位を超えた場合には、活性炭が破過して、過硫酸塩がリークしたと検知することができる。なお、計測部ブザー等の警報機を設置し、酸化還元電位計28が予め定めた酸化還元電位を超えた場合には、警報機によって警告音を発し、作業者等に知らせるようにすることが好ましい。

0028

以上のような方法により、従来困難であった活性炭の破過による過硫酸塩のリークを検知することができる。これにより、活性炭の劣化が起こる前に、頻繁に活性炭の再生処理を行ったり交換したりする必要がなくなり、過硫酸塩の処理の効率化、低コスト化が可能となる。

0029

図2は、本実施形態に係る過硫酸塩処理装置1の構成の他の一例を示す模式図である。図2の過硫酸塩処理装置2において、図1に示す過硫酸塩処理装置1と同様の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。

0030

図2に示す過硫酸塩処理装置2は、図1に示す過硫酸塩処理装置1の構成に加え、貯留部としての中間タンク32、中間タンク32から排出される処理水が通水される活性炭反応槽34、返送ライン36、を更に備えるものである。すなわち、本実施形態では、中間タンク32を挟む形で2つの活性炭反応槽14,34を備えるものである。

0031

本実施形態では、過硫酸塩供給ライン10は、活性炭反応槽14の下部入口(不図示)に接続され、過酸化水素供給ライン12は、過硫酸塩供給ライン10に接続されている。また、処理水ライン16aの一端は、活性炭反応槽14の上部出口(不図示)に接続され、処理水ライン16aの他端は、中間タンク32の処理水入口(不図示)に接続されている。また、処理水抜き取りライン22の一端は、処理水ライン16に接続され、処理水抜き取りライン22の他端は、サブタンク26の入口(不図示)に接続されている。また、過酸化水素還元剤添加ライン24は、処理水抜き取りライン22に接続されている。また、排出ライン30の一端はサブタンク26の出口(不図示)に接続され、排出ライン30の他端は中間タンク32の返送入口(不図示)に接続されている。処理水ライン16bの一端は、中間タンク32の出口(不図示)に接続され、処理水ライン16bの他端は活性炭反応槽34の下部入口(不図示)に接続され、処理水ライン16cの一端は、活性炭反応槽34の上部出口(不図示)に接続され、処理水ライン16cの他端は、処理水タンク18の処理水入口(不図示)に接続されている。返送ライン36の一端は中間タンク32の返送出口(不図示)に接続され、返送ライン36の他端は、過硫酸塩供給ライン10に接続されている。ライン同士の接続点やラインと槽又はタンクの接続点は一例であって、本発明の要旨を変更しない範囲であれば上記に制限されるものではない。

0032

本実施形態に係る過硫酸塩処理装置2の動作について説明する。

0033

過硫酸塩を含有する排水を過硫酸塩供給ライン10に送液し、また、過酸化水素を過酸化水素供給ライン12に送液し、過硫酸塩供給ライン10において、過酸化水素を過硫酸塩を含有する排水に添加する。その後、過硫酸塩及び過酸化水素を含有する排水を活性炭反応槽14に通水し、前述した過硫酸塩(及び過酸化水素)の還元処理を行う。

0034

上記のように活性炭反応槽14で処理された処理水を活性炭反応槽14から処理水ライン16aを通して中間タンク32に貯留する。後述するように、過酸化水素の濃度調整等の点で、中間タンク32内の処理水の一部を返送ライン36から(過硫酸塩供給ライン10を経由して)活性炭反応槽14に返送することが好ましい。また、本実施形態では、活性炭反応槽14から排出される処理水の一部を処理水抜き取りライン22を通し、過酸化水素還元剤を過酸化水素還元剤添加ライン24を通してサブタンク26に供給し、前述の通り、処理水の酸化還元電位を測定し、活性炭反応槽14内の活性炭の破過による過硫酸塩のリークを検知する。処理水の酸化還元電位を測定した後、サブタンク26内の処理水を排出ライン30から中間タンク32に供給する。中間タンク32内の処理水を処理水ライン16bから活性炭反応槽34に通水する。活性炭反応槽34を通過した処理水を活性炭反応槽34から処理水ライン16cを通して処理水タンク18に供給する。中間タンク32の後段に活性炭反応槽34を設置することにより、例えば、活性炭反応槽14内の活性炭の破過が検知されても、活性炭反応槽14を交換するまでの過硫酸塩のわずかなリークを活性炭反応槽34で処理することが可能となる。

0035

以下に、過硫酸塩還元処理におけるその他の条件等について説明する。

0036

本実施形態の活性炭反応槽(14,34)は、ケモスタット型反応槽や回分式反応槽などの完全混合型反応器の他、活性炭を充填した反応槽に処理対象液を通水する方法などが使用できる。そして、単位面積当たり活性炭量を多くとることができることから、活性炭充填型反応槽である流動床方式の活性炭充填塔とすることが望ましい。活性炭としては、石炭系椰子殻系、木炭系などのいずれの種類のものでも使用することができる。活性炭の形状としては、粉体状、粒状、球状、ペレット状、繊維状(繊維上に活性炭を担持させたもの)などを使用できるが、活性炭充填型反応槽を用いる場合には分離性重視して粒状、ペレット状または繊維状活性炭、完全混合型反応槽を用いる場合には反応速度の速い粉体状または繊維状活性炭を使用することが望ましい。

0037

活性炭反応槽(14,34)内の水の最適なpHは、著しい酸性領域またはアルカリ性領域でなければ特に限定されない。極端な酸性領域またはアルカリ領域による処理では、活性炭の劣化を早める。ただし、アルカリ領域の処理においては、硫酸が生成し、活性炭反応槽(14,34)内の水のpHが低下する。したがって、必ずしも活性炭反応槽(14,34)内の水のpHを制御する必要はない。

0038

また、活性炭充填型反応槽を採用する場合、過硫酸塩の分解によって気体が発生するため、図1及び2に示すように、活性炭反応槽(14,34)には上向流で通水をすることでこの気体の装置内への溜まり込みを抑制することができる。また、処理水を活性炭反応槽14に循環させる返送ライン36を設けることにより、活性炭反応槽14内の線流速を高く維持し、活性炭上への気泡の付着を抑制し、さらには希釈効果により見かけ上の過酸化水素又は過硫酸塩濃度を減少させること等ができる。

0039

過硫酸塩の処理対象濃度初期濃度)は、処理水質が保たれる程度の濃度であればよく、過硫酸塩(過硫酸ナトリウムとして)20000mg/L以下、過酸化水素50000mg/L以下であれば容易に達成される。処理水質から初期濃度を制限するならば、処理水質が、例えば後段に設置される生物処理に悪影響を及ぼさない濃度まで分解できる濃度であれば良く、望ましくは過酸化水素100mg/L以下、過硫酸塩(過硫酸ナトリウムとして)10mg/L以下となるように初期流入濃度を制限することが望ましい。共存する過酸化水素のモル量は、処理対象の過硫酸塩のモル量の1/2以上、さらに望ましくはモル等量以上であることが望ましい。

0040

過酸化水素還元剤の添加量は、活性炭の破過による過酸化水素のリーク(実質的には過硫酸塩のリーク)を検知することができる程度であればよく、破過を想定した場合の処理水中の過酸化水素濃度に対して、過酸化水素量溶存酸素による還元剤の消費量を考慮し、破過時想定の過酸化水素モル量の1.1〜1.6倍の範囲とすることが望ましい。

0041

本実施形態における処理水の酸化還元電位の所定値決定方法の一例を説明する。例えば、処理水中の過酸化水素濃度が200mg/Lを超えた時を活性炭の破過点と規定し、また、その時の過酸化水素のモル量の1.6倍のモル量の過酸化水素還元剤を含む水の酸化還元電位を測定し、その酸化還元電位を所定値に設定する。このように予め設定した所定値を実際に測定した処理水の酸化還元電位が超えた時は、処理水中の過酸化水素濃度が200mg/Lを超えた時であるから、活性炭が破過して過硫酸塩がリークしたと検知することができる。

0042

過酸化水素還元剤は、過酸化水素を還元することができるものであればよく、例えば、重亜硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム等が挙げられ、還元剤による酸化還元電位の変化は酸性領域で顕著に表れることから、酸性溶液である重亜硫酸ナトリウムが好ましい。他の還元剤についても、その添加により処理水pHがアルカリ性とならなければ適用できる。

0043

以下、実施例および比較例を挙げ、本発明をより具体的に詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。

0044

(参考例)
一定濃度の過酸化水素及び一定量の重亜硫酸ナトリウムを含む水に対して、共存する過硫酸ナトリウムの濃度を変化させた時の酸化還元電位を測定した。具体的な試験方法を以下に説明する。まず、ビーカーに純水を200mL入れ、所定濃度の過硫酸ナトリウムを添加し、また、過酸化水素を200mg/Lとなるように添加し、さらに、硫酸によりpH4に調整した。スターラー攪拌しながら重亜硫酸水素ナトリウム水溶液を所定濃度となるように添加し、酸化還元電位計により酸化還元電位の変化を測定した。過硫酸ナトリウムの所定濃度とは、0mg/L,100mg/L,1000mg/L,20000mg/Lである。また、重亜硫酸ナトリウムの所定濃度とは、0mg/L,200mg/L,400mg/L,600mg/L,800mg/L,900mg/L,1000mg/Lである。上記測定した酸化還元電位の値を表1にまとめた。酸化還元電位計による酸化還元電位の測定は、JIS K 1463−2007に基づいて行った。

0045

0046

表1からわかるように、過酸化水素及び重亜硫酸ナトリウムの濃度が一定であれば、過硫酸ナトリウムの濃度が変動しても、これらを含む水の酸化還元電位はほとんど変動しなかった。そして、過酸化水素過酸化水素濃度が200mg/Lの場合、過硫酸ナトリウム濃度に関係なく、重亜硫酸ナトリウムの濃度が900〜1000mg/Lに達すると、酸化還元電位が大きく低下するポイントがあることが分かった。このときの添加量は過酸化水素と重亜硫酸ナトリウムとの一定濃度比で表すことができ、溶存する酸素量によるが、大よそ過酸化水素1モルに対して重亜硫酸ナトリウム1.6モル程度を要する結果となった。すなわち、処理水中の過酸化水素濃度が200mg/Lに達した時を過硫酸塩の破過点と規定した場合、重亜硫酸ナトリウムを900〜1000mg/Lの範囲で添加すれば、過硫酸塩の破過が起こった時に、過酸化水素と反応する重亜硫酸ナトリウムの濃度は減少し、処理水中の酸化還元電位は上昇する(変動する)ため、過硫酸塩の破過を酸化還元電位で検知することが可能となる。

0047

(実施例)
図1の過硫酸塩処理装置を用いて、測定部内の処理水の酸化還元電位を測定した。試験条件を以下の通りである。但し、図1の過硫酸塩処理装置の活性炭反応槽は活性炭が充填された2つのカラムから構成され、1つのカラムで処理された処理水は、後段の2つめのカラムに供給され処理される2段処理となっている。
過硫酸塩含有水:20000mg/Lの過硫酸塩を含有する水
過酸化水素含有水:1000mg/Lの過酸化水素を含有する水
活性炭反応槽内のpH:1.0(硫酸にて調整)
活性炭反応槽の通水速度SV=5(1/h)、LV=5m/h
活性炭反応槽内の活性炭量:0.64L/カラム(やしがら原料炭
活性炭反応槽の通水量:88.33mL/min
測定部に添加する重亜硫酸ナトリウム濃度:160mg/L

0048

なお、破過時の挙動を見やすくするために、還元剤である過酸化水素の添加量を少なく設定して試験を行った。酸化還元電位計による処理水の酸化還元電位の測定はJIS K 1463−2007に基づいて行った。また、処理水中の過酸化水素濃度及び過硫酸塩濃度は、特開2005−249552号公報に基づいて測定した。処理水の酸化還元電位及び処理水中の過酸化水素濃度及び過硫酸塩濃度は、通水時間30分毎に測定した。その結果を表2にまとめた。

0049

(比較例)
重亜硫酸ナトリウムを添加しないこと以外は、実施例と同様に試験した。その結果を表2にまとめた。

0050

実施例

0051

表2から分かるように、重亜硫酸ナトリウムを添加せず、単に処理水の酸化還元電位を測定した比較例では、処理水の酸化還元電位はほとんど変動しないため、通水時時間2h以降に起こっている過硫酸の破過を検知することはできなかった。一方、得られた処理水に重亜硫酸ナトリウムを添加し、重亜硫酸ナトリウム濃度を160mg/Lとして、処理水の酸化還元電位を測定した実施例では、3h以降から酸化還元電位の上昇がみられ、過硫酸塩の破過を検知することができた。

0052

1,2過硫酸塩処理装置、10 過硫酸塩供給ライン、12過酸化水素供給ライン、14,34活性炭反応槽、16,16a〜16c処理水ライン、18処理水タンク、20酸化還元電位測定部、22処理水抜き取りライン、24 過酸化水素還元剤添加ライン、26サブタンク、28酸化還元電位計、30排出ライン、32中間タンク、36返送ライン。

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