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技術 電気泳動分析における試薬塗布装置および試薬塗布方法

出願人 株式会社ヘレナ研究所
発明者 中里時亜
出願日 2012年10月9日 (7年2ヶ月経過) 出願番号 2012-224524
公開日 2014年5月1日 (5年7ヶ月経過) 公開番号 2014-077670
状態 特許登録済
技術分野 電気化学的な材料の調査、分析
主要キーワード 搬送リフト ブローワ 羽根状部材 接触環境 膜ホルダー 字型部材 空気抜き口 支持器
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2014年5月1日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (12)

課題

簡単な構成で試薬を安価に塗布することができる電気泳動分析における試薬塗布装置および試薬塗布方法を提供する。

解決手段

電気泳動分析においてゲル面に試薬を供給するための試薬供給装置は、板状体からなる試薬塗布器100を備える。試薬塗布器100は、厚さ方向に貫通し、毛細管現象を応用して試薬を保持する少なくとも1つの試薬保持部104と、試薬塗布器がゲルの上に配置された場合に、試薬保持部104の下側開口から供給された試薬をゲル面に展開する試薬展開部106とを有する。

概要

背景

従来の試薬塗布装置では、ゲル面に試薬塗布装置を乗せてから、試薬塗布装置に一試料毎にピペット試薬注入していた。

このような試薬の注入処理においてゲル面に試薬を供給するために、マスクが使用される。例えば、ゲル面の1箇所以上の所定のゾーンに沿って1種類以上の液体堆積展開するためのマスクであって、種々のインキュベーション表面を被覆すべき複数の液体を受容するために使用されるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。

概要

簡単な構成で試薬を安価に塗布することができる電気泳動分析における試薬塗布装置および試薬塗布方法を提供する。電気泳動分析においてゲル面に試薬を供給するための試薬供給装置は、板状体からなる試薬塗布器100を備える。試薬塗布器100は、厚さ方向に貫通し、毛細管現象を応用して試薬を保持する少なくとも1つの試薬保持部104と、試薬塗布器がゲルの上に配置された場合に、試薬保持部104の下側開口から供給された試薬をゲル面に展開する試薬展開部106とを有する。

目的

本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、その目的とする

効果

実績

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請求項1

電気泳動分析においてゲル面に試薬を供給するための試薬供給装置であって、板状体からなる試薬塗布器を備え、前記試薬塗布器は、厚さ方向に貫通し、毛細管現象を応用して試薬を保持する少なくとも1つの試薬保持部と、前記試薬塗布器がゲルの上に配置された場合に、前記試薬保持部の下側開口から供給された試薬を前記ゲル面に展開する試薬展開部とを有することを特徴とする試薬供給装置。

請求項2

前記試薬展開部は、前記試薬塗布器が前記ゲルの上に配置された場合に前記ゲル面との間で空隙を形成し、前記試薬保持部の下側開口から供給された試薬は毛細管現象を応用して前記試薬展開部に亘って前記ゲル面に塗布されることを特徴とする請求項1に記載の試薬供給装置。

請求項3

前記試薬展開部は、前記板状体の厚さ方向に貫通する追加の開口を有し、前記空隙内の空気は前記試薬保持部の下側開口から供給された試薬により前記追加の開口へ押し出されることを特徴とする請求項1または2に記載の試薬供給装置。

請求項4

前記試薬塗布器の前記ゲルに対向する面は、前記試薬展開部と前記ゲル面との間に形成された空隙に繋がる開放部を有し、前記空隙内の空気は前記試薬保持部の下側開口から供給された試薬により前記開放部へ押し出されることを特徴とする請求項1または2に記載の試薬供給装置。

請求項5

前記試薬保持部は円筒状または楕円筒状であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の試薬供給装置。

請求項6

前記試薬保持部に保持された試薬を前記試薬保持部の下側に向けて供給するために前記試薬塗布器の上から風を送る手段を更に備えたことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の試薬供給装置。

請求項7

電気泳動分析においてゲル面に試薬を供給するための試薬供給方法であって、板状体からなる試薬塗布器に含まれた少なくとも1つの試薬保持部に試薬を注入するステップであって、前記少なくとも1つの試薬保持部は厚さ方向に貫通し、毛細管現象を応用して試薬を保持するステップと、前記試薬塗布器をゲルの上に配置し、前記試薬保持部の下側開口から前記保持された試薬を供給するステップとを含み、前記試薬保持部の下側開口から供給された試薬は、前記試薬保持部の下側に形成された試薬展開部に亘って前記ゲル面に塗布されることを特徴とする試薬供給方法。

技術分野

0001

本発明は電気泳動分析における試薬塗布装置および試薬塗布方法に関し、特に、生化学検査や研究において支持体であるゲル分析試料展開させ、これに試薬を反応させて、生成した物質を測定する電気泳動分析における試薬塗布装置および試薬塗布方法に関する。

背景技術

0002

従来の試薬塗布装置では、ゲル面に試薬塗布装置を乗せてから、試薬塗布装置に一試料毎にピペットで試薬を注入していた。

0003

このような試薬の注入処理においてゲル面に試薬を供給するために、マスクが使用される。例えば、ゲル面の1箇所以上の所定のゾーンに沿って1種類以上の液体堆積、展開するためのマスクであって、種々のインキュベーション表面を被覆すべき複数の液体を受容するために使用されるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。

先行技術

0004

特開平5−249079号公報
特開2000−329741号公報

発明が解決しようとする課題

0005

マスクを介して試薬を一試料毎に注入する従来の試薬塗布装置では、生成物質測定作業中に人手による作業が加わらなければ結果を出すことができない。この作業はゲルに対して直接行なう細かな作業であり、熟練を要し、また時間もかかる。

0006

このように煩雑な作業を解消する技術として、ピペットを用いた試薬の注入作業を自動的に行う装置がある。しかしながら、このような技術では装置が複雑になると共に装置が大型化し、高価になるという問題があった。

0007

本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、簡単な構成で試薬を安価に塗布することができる電気泳動分析における試薬塗布装置および試薬塗布方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0008

上記の課題を解決するために、本発明では、毛細管現象により試薬塗布器の試薬保持部に保持するように構成した。

0009

この試薬塗布器がゲルの上に配置されると、試薬塗布器の下側の面に形成されている試薬展開部とゲル面との間に空隙が形成される。試薬塗布器に保持された試薬がゲル面に触れると、試薬塗布器の試薬保持部により保持された試薬は毛細管現象により生じる力を応用して空隙内を移動し、ゲル上に平均的に展開される。このような試薬の展開は、供給された試薬に対し毛細管現象により生じる力の方が試薬保持部における表面張力より強いことにより達成される。

0010

本発明に係る試薬供給装置は、電気泳動分析においてゲル面に試薬を供給するための試薬供給装置であって、板状体からなる試薬塗布器を備え、前記試薬塗布器は、厚さ方向に貫通し、毛細管現象を応用して試薬を保持する少なくとも1つの試薬保持部と、前記試薬塗布器がゲルの上に配置された場合に、前記試薬保持部の下側開口から供給された試薬を前記ゲル面に展開する試薬展開部とを有する。

0011

ここで、前記試薬展開部は、前記試薬塗布器が前記ゲルの上に配置された場合に前記ゲル面との間で空隙を形成し、前記試薬保持部の下側開口から供給された試薬は毛細管現象を応用して前記試薬展開部に亘って前記ゲル面に塗布されるものとすることができる。

0012

また、前記試薬展開部は、前記板状体の厚さ方向に貫通する追加の開口を有し、前記空隙内の空気は前記試薬保持部の下側開口から供給された試薬により前記追加の開口へ押し出されるものとすることができる。

0013

また、前記試薬塗布器の前記ゲルに対向する面は、前記試薬展開部と前記ゲル面との間に形成された空隙に繋がる開放部を有し、前記空隙内の空気は前記試薬保持部の下側開口から供給された試薬により前記開放部へ押し出されるものとすることができる。

0014

また、前記試薬保持部は円筒状または楕円筒状とすることができる。

0015

また、前記試薬保持部に保持された試薬を前記試薬保持部の下側に向けて供給するために前記試薬塗布器の上から風を送る手段を更に備えたものとすることができる。

0016

本発明の別の側面によれば、本発明に係る電気泳動分析においてゲル面に試薬を供給するための試薬供給方法は、板状体からなる試薬塗布器に含まれた少なくとも1つの試薬保持部に試薬を注入するステップであって、前記少なくとも1つの試薬保持部は厚さ方向に貫通し、毛細管現象を応用して試薬を保持するステップと、前記試薬塗布器をゲルの上に配置し、前記試薬保持部の下側開口から前記保持された試薬を供給するステップとを含み、前記試薬保持部の下側開口から供給された試薬は、前記試薬保持部の下側に形成された試薬展開部に亘って前記ゲル面に塗布される。

発明の効果

0017

本発明によれば、電気泳動分析において、簡単な装置構成で、安価に試薬の供給装置を提供することが可能となる。

0018

また、複数種類の試薬を最初に試薬塗布器上に準備しておき、これらの試薬を一度にゲル面に展開することができるため、電気泳動分析に要する人手による作業を容易かつ安価に自動化できる。

0019

更に、分析装置等の設置場所とは別の場所で、試薬を最初に試薬塗布器上に準備しておくことが可能となる。

図面の簡単な説明

0020

本発明の一実施形態にかかる試薬供給装置に含まれた試薬塗布器の外観斜視図である。
本発明の一実施形態にかかる試薬塗布器を試薬展開部の長手方向から見た側面図である。
本発明の一実施形態にかかる試薬塗布器の断面図の例であり、(a)は側部密着型の試薬保持部、(b)および(c)は側部開放型の試薬保持部を含む部分の断面図である。
(a)は側部密着型の試薬塗布器のうち試薬展開部を含む部分を下から見た図、(b)はゲル面に接した状態における試薬展開部の側面断面図である。
本発明の一実施形態にかかる試薬塗布器支持部の外観斜視図である。
本発明の一実施形態にかかる試薬塗布器を保持した試薬塗布器支持部の外観斜視図である。
本発明の一実施形態にかかる試薬塗布器支持部をトレイに保持する機構を説明するための図である。
(a)は本発明の一実施形態で用いられるゲル膜の外観斜視図、(b)はゲル膜を保持した膜ホルダーの外観斜視図である。
(a)は本発明の一実施形態にかかる濾紙支持器の外観斜視図、(b)は(a)の矢印B方向から見た側面図、(c)は(a)の矢印C方向から見た側面図である。
(a)は濾紙が支持された濾紙支持器の外観斜視図、(b)は(a)の矢印B方向から見た側面図、(c)は(a)の矢印C方向から見た側面図である。
本発明の一実施形態にかかる試薬塗布器支持部および濾紙支持器が取り付けられたトレイの外観斜視図である。

実施例

0021

以下、添付の図面を参照し、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。

0022

図1は本実施形態にかかる試薬供給装置に含まれた試薬塗布器の外観斜視図、図2は試薬塗布器の側面図である。

0023

電気泳動分析においてゲル面に試薬を供給するための試薬供給装置は、板状に形成された試薬塗布器100と、後述する試薬塗布器支持部とを含んでいる。試薬塗布器100は、板状体の厚さ方向に貫通する試薬保持部104を有する。試薬保持部104は、毛細管現象を応用して所定の量以下の試薬を保持するものである。図1に示す例において、試薬塗布器100は12個の試薬保持部104を有する。

0024

ここで、試薬保持部104の開口の形状は、円筒状または楕円筒状とすることができる。

0025

また、試薬塗布器100は、下側の面(即ち、ゲルの上に試薬塗布器100を配置した場合にゲルと対向する面)に試薬展開部106(レーン)を有する。試薬展開部106は細長矩形状に形成されている。図1に示す実施形態では、6列2行の合計12個の試薬展開部106を有しているが、これに制限されるものではない。

0026

更に、試薬塗布器100は、後述する試薬塗布器支持部によって保持する際に、当該試薬塗布器支持部に設けられたピン係合させるための切り欠き部108を有する。

0027

図3図1の矢印AおよびA’で指し示す線分における試薬塗布器100の断面図の例であり、(a)は側部密着型、(b)および(c)は側部開放型の試薬塗布器100における試薬保持部の断面図である。図3(a)および(b)において、試薬保持部104はすり型の貯留部304と円筒型毛管部302とから構成される。試薬は毛管部302において毛細管現象を応用して試薬を保持する。貯留部304は毛細管現象によらず追加の試薬を保持するとともに、ピペットによる試薬の注入を容易にする機能も有する。

0028

なお、図3(c)に示す例のように、試薬塗布器100の上部に追加の円筒型貯留部314がさらに形成されても良い。また、毛管部302は、毛細管現象を応用して試薬を保持することができる形状であれば良く、例えば斜めに形成されたものであっても良い。

0029

試薬展開部106はゲル面と対向する面に設けられており、試薬塗布器100をゲルの上に配置すると、試薬展開部106とゲル面との間に、矢印306、310で示す幅を有する空隙が形成される。ここで、側部密着型の試薬塗布器の場合は、図3(a)に示すように試薬展開部106の側部がゲル面に密着している。一方、側部開放型の試薬塗布器の場合は図3(b)および(c)に示すように、支柱316がゲル面に密着している。矢印310で示す幅を有する空隙は、支柱316によって形成された開放部312と繋がっている。なお、図3(b)および(c)に示す例では支柱316が試薬展開部106の長手方向に沿って設けられているが、支柱の位置は開放部312を形成することができればどこに設けても良い。

0030

試薬保持部104には、定められた量以下の試薬を保持することができる。試薬保持部104の保持量の計測は試薬を用いて行なっても良いが、粘性のある試薬のように計測が難しい場合があるため、精製水を使用して標準的な保持量の値を計測し、この値を用いることが望ましい。ここで、試薬保持部104が保持できる最大保持量は、精製水を満たして下部出口の液面が平らになるかまたは中央部が少し上がって凹面を形成したときの量と定めるのが好ましい。さらに、試薬保持部104の上部注入口においては液面中央が最も低いときの量を最大保持量と定めるのが好ましい。さらに、試薬の保持量は、貯留部304も含めて定めることができる。

0031

なお、試薬保持部104に精製水を満たして下部出口の液面が凸面を形成した状態、または上部注入口の液面が平らな面または凸面を形成した状態にすることも可能であるが、この場合は上の液面における表面張力が作用し、僅かな振動で試薬が垂れてしまうので適当でない。

0032

また、試薬保持部104における開口の形状は、側部密着型の試薬保持部104では図面横方向に長径を有する楕円の円筒状であっても良いが、側部開放型の試薬保持部104の場合は試薬の注入時に当該試薬が脇に拡散するのを少なくすることができる円筒形が好ましい。さらに、界面活性性剤が含まれている試薬の場合に側部開放型の試薬保持部104を使用すると試薬が空隙から流れやすくなるため、使用の際には振動を最小限に抑えるように注意が必要である。

0033

各試薬保持部104に試薬が保持された試薬塗布器100は、ゲルの上に配置される。試薬保持部104に保持された試薬は、当該試薬塗布器100に振動を与えることにより、下側の開口部から流出する。この際、流出した試薬は毛細管現象により空隙内に広がり、これにより試薬がゲル面に塗布される。展開された試薬は矢印306、310で示す幅で、長手方向(即ち図3紙面に垂直な方向)に亘って塗布される。

0034

図4(a)は、側部密着型の試薬塗布器100のうち試薬展開部106を含む部分を下から見た図、同図(b)はゲル面に接する試薬展開部106の側面断面図である。

0035

図4(a)に示す側部密着型の試薬塗布器100において、細長い矩形状に形成された試薬展開部106の一方の端部には、試薬保持部104の厚さ方向に貫通するように形成されている。また、試薬展開部106の他方の端部には、同様に試薬塗布器100の厚さ方向に貫通する空気抜き口を有している。試薬保持部104下側の開口部から流出した試薬が毛細管現象によりゲル面との間の空隙内に広がると、空隙内の空気は試薬により空気抜き口へ押し出される。

0036

一方、図3(b)および(c)に示す側部開放型の試薬塗布器100の場合、空気抜き口に代えて、試薬塗布器100下側の面の試薬展開部106の長手方向に沿って開放部312を有する。試薬保持部104下側の開口部から流出した試薬が毛細管現象によりゲル面との間の空隙内に広がると、空隙内の空気は開口部の下側から供給された試薬により切り開放部312へ押し出される。なお、試薬は矢印310で示す幅を超えて流出する場合があるが、試薬展開部316の外側への拡散は支柱316により防止される。

0037

なお、試薬展開部106の空隙は試薬保持部104の下側開口に直接接続されているのが好ましい。

0038

図5は、本実施形態にかかる試薬塗布器支持部の外観斜視図である。試薬塗布器支持部500は中央に試薬塗布器100をはめ込むための開口部510を有する。そして、開口部を構成する一対の辺に設けられた側面512に、試薬塗布器100を支える4箇所のピン506を有する。

0039

また、試薬塗布器支持部500のうち図面上側の端部および図面下側の端部には、それぞれ切り欠き部502および508が形成されている。ここで、切り欠き形状のサイズは切り欠き部508の方が切り欠き部502より大きい。これらの切り欠き部は、図7に示すようにトレイ702に設けられたピン704および706と係合させるために設けられている。図7に示す例において、ピン704および706は、それぞれ切り欠き部502および508に対応するサイズを有する。また、ピン704および706にはストッパー708が設けられている。このため、切り欠き部502および508をピン704および706と係合させると、試薬塗布器支持部500はストッパーの位置で止まり、試薬塗布器100に試薬保持部104に保持された試薬がトレイ702に付着しないように浮いた状態となる。

0040

また、試薬塗布器支持部500の4箇所に羽根状部材504が設けられており、搬送リフトにより羽根状部材504を支えて試薬塗布装置100を移動させることが可能となるように構成されている。

0041

図6は試薬塗布器100を保持した試薬塗布器支持部500を示す外観斜視図であり、試薬塗布器支持部500に設けられた4箇所のピン506が試薬塗布器100の切り欠き部108に嵌り、これにより試薬塗布器100が支えられている。試薬塗布器100は、水平に配置された試薬塗布器支持部500に対して上下に移動させることでピン506から着脱可能となっている。このようにして、試薬塗布器100を支持した試薬塗布器支持部500は図7に示すようにトレイ702に取り付けられ、トレイごと搬送することができる。

0042

図8(a)は本実施形態で用いられるゲル膜の外観斜視図である。プレート812上に設けられたゲル膜804は、アガロース寒天ポリアクリルアミドゲル等の支持体を含む。分析試料を塗布する際には、ゲルが試料および試薬の吸引を良くするためにゲル薄膜バッファーを濾紙で一定量吸引してから分析試料を試料台よりアプリケータに採り、ゲル膜804に塗布する。分析試料は、血清タンパクアイソザイムリポタンパク等を含む。分析試料の塗布位置は検査項目によって異なるが、図8(a)に示す例ではゲル膜804上の符号806で示す中央の位置に塗布される。

0043

試薬は符号808で示す位置に塗布される。試薬としては周知の試薬が用いられる。例えば、LDHラクテイディハイドロキナーゼ)アイソザイム試薬を始め、CKクレアチンキナーゼ)アイソザイム試薬、アルカリフォスファターゼアイソザイム試薬、アミラーゼアイソザイム試薬、コレステロール分画試薬、LAPロイシンアミノペプチダーゼ)アイソザイム試薬、γGTPガンマーグルタミントランスペプチダーゼ)アイソザイム試薬、コリネステラーゼアイソザイム試薬、エノラーゼアイソザイム試薬等の周知の他の試薬も同様に用いることができる。

0044

このゲル膜804は、図8(b)で示すように膜ホルダー802により保持される。

0045

試薬塗布器100を支持した試薬塗布器支持部500は、ゲル膜804を支持した膜ホルダー802に重ねることにより使用される。試薬塗布器支持部500を膜ホルダー802に乗せると、試薬塗布器100がゲル膜804上に乗る。この際、試薬塗布器支持部500から試薬塗布器100が外れる。ゲル膜804上に乗った試薬塗布器100は、膜ホルダー802に重ねられた試薬塗布器支持部500から僅かに浮くように構成されている。

0046

図9はゲルに塗布した過剰の試薬を吸い取るための濾紙を支持する濾紙支持器を示す図であり、図9(a)は濾紙支持器の外観斜視図、図9(b)は図9(a)の矢印B方向から見た側面図、図9(c)は図9(a)の矢印C方向から見た側面図である。図9(a)において、濾紙支持器900中央に開口部が設けられていれる。この開口部の図面縦方向に延びる辺に一対の側壁914が固定されている。図9(b)で示すように、側壁914には濾紙設置面912を有するコの字型部材916が固定されている。また、図9(a)に示す開口部の図面上側および図面下側に、濾紙を挟持するためのクリップ904が設けられている。

0047

図10は濾紙が支持された濾紙支持器を示す図であり、図10(a)は濾紙支持器の外観斜視図、図10(b)は図10(a)の矢印B方向から見た側面図、図10(c)は図10(a)の矢印C方向から見た側面図である。濾紙1002は濾紙設置面912に取り付けられる。濾紙設置面912に取り付けられた濾紙の端部は、図10(b)で示すように濾紙設置面912を包むように折り曲げられ、クリップ904で挟持される。図10(c)において、濾紙設置面912の下側の面がゲル面に密着し、ゲルに塗布した過剰の試薬を吸い取ることができる。

0048

また、図10(a)に示す濾紙支持器900の図面上側の端部および下側の端部にはそれぞれ切り欠き部906および908を有する。ここで、切り欠き形状のサイズは切り欠き部908の方が切り欠き部906より大きい。これらの切り欠き部は、図7に示すトレイ702に設けられたピン704および706と係合させる。図7に示す例において、ピン704および706は、それぞれ切り欠き部906および908に対応するサイズを有する。したがって、濾紙支持器900をトレイ702に取り付け、試薬塗布装置100と同様にトレイごと搬送できる。

0049

また、濾紙支持器900の4箇所に羽根状部材910が設けられており、搬送リフトにより羽根状部材910を支えて濾紙支持器900を移動させることが可能となるように構成されている。

0050

次に、上記のように構成された試薬供給装置によりゲル面に試薬を供給する具体的な動作について説明する。以下の実施例では、免疫固定を一例として説明をする。

0051

まず、図6に示すように試薬塗布器100を試薬塗布器支持部500に設置する。

0052

次に、試薬保持部104に試薬を注入する。試薬は、図3(a)に示す貯留部304の内壁にピペットの先端を静かに当てて少量ずつ注入する。

0053

一方で、ゲル膜804に対して電気泳動による処理を行なう。電気泳動が施されたゲル膜804を有した膜ホルダー802は、平らな面に密着している。電気浸透によりゲル膜804の上面にバッファーが生じている場合は、ゲル膜804による試薬の吸引に影響するため、ブローワーで乾燥させることにより調整することができる。

0054

次いで、試薬塗布器100を支持した試薬塗布器支持部500をゲル膜804上に、ゲルを傷めない程度に少し高い処(例えば、ゲル面の2,3mm上)から自然落下させると、試薬塗布器100の自重で落下する。この際、試薬塗布器100がゲル膜804上に乗ると共に、膜ホルダー802に重ねられた試薬塗布器支持部500から試薬塗布器100が外れ、僅かに浮く。この試薬塗布器100の落下による振動によって試薬保持部104から試薬が流出し、上述したように試薬がゲル膜上に正確に塗布される。

0055

ゲルが弱い場合は試薬塗布器100をそっと乗せる必要があるが、この場合には試薬がゲル面に触れず、試薬が塗布されないレーンが発生する。この場合、試薬塗布器100上部からブローワーで風を送ることにより、ゲルを傷めることなく強制的に試薬を試薬展開部106に流出させることができる。

0056

反応が終了すると、試薬塗布器100を取り除き、濾紙支持器900をゲル膜804の上に載せて余分な試薬を吸い取る。

0057

余分な試薬が吸い取られたゲル膜804は膜ホルダー802ごと生理食塩水に浸し、抗原抗体反応によりゲルに固定されなかった蛋白と試薬とを洗い、脱蛋白を行う。

0058

次いで、再度濾紙を使用し、脱蛋白が行われたゲル膜804の表面から生理食塩水を吸い取った後、染色液で染色する。ゲル膜804上には染色試薬が展開される。さらに、染色されたゲルの染色に関与しなかった染色液を洗い流す。ここでの洗浄処理には、例えば約3パーセント酢酸または0.3パーセントのクエン酸が一般的に使用されている。

0059

その後、脱色されたゲルを乾燥し、乾燥したゲル膜804をスキャナで読み込み、ゲル膜の画像処理を行なう。

0060

以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述の形態に限らず、他の様々な形態でも実施できることはいうまでもない。

0061

例えば、上述の実施形態では試薬塗布器と試薬塗布器支持部とを別個に作成した例について説明したが、これらを一体として形成しても良い。この場合、試薬展開処理の際にアガロースに傷をつけないように自重を軽くすることが望ましい。

0062

また、図11に示すように、試薬塗布器支持部と濾紙支持器とを1台のトレイを用いて同時に搬送するように構成しても良い。同図に示す例では、トレイ1100に設けられたピン1102、1104により1台の試薬塗布器支持部500が取り付けられ、ピン1106、1108により2台の濾紙支持器900が取り付けられる。また、ピン1102、1104、1106および1108にはストッパー1110が設けられている。

0063

また、試薬塗布器を構成する試薬展開部の数は上述の実施形態に限定されず、例えば3行3列で合計9個の試薬展開部により構成しても良い。

0064

さらに、試薬塗布器のサイズが大きいとゲルに接触する際に角度が生じ、ゲルとの接触環境が変わる場合があるため、試薬展開部を部分的に独立して動作させることができるようにすると、ゲルに対してより座りが良くなる。例えば、上述の実施形態では試薬塗布器を6列12行の試薬展開部により構成していたが、この試薬展開部を1行ずつ、または1個ずつ独立して試薬塗布器支持部に着脱可能に構成しても良い。

0065

上記のような他の実施形態もまた、本発明の範囲を逸脱しない限り請求項の範囲に属するものである。

0066

本発明はゲルを用いた電気泳動分析において、一種類以上の試薬展開に利用することができ、特に免疫固定の抗血清塗布に利用することができる。

0067

100試薬塗布器
102空気抜き口
104試薬保持部
106 試薬展開部
500 試薬塗布器支持部
702、1100トレイ
802ゲル膜ホルダー
804 ゲル膜
900濾紙支持器
1002 濾紙

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